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ドル円1週間ぶりに113円台半ばまで売られる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は反落。米長期金利が低下したことで一旦ドルロングを手仕舞う動きもあり、113円42銭まで売られる。

  • ユーロドルはやや水準を切り上げたものの、1.16台半ばが抜け切れず。

  • 株式市場はまちまちながらダウは上昇し、約2カ月ぶりに最高値を更新。

  • 債券は反発し長期金利は前日の1.7%台から1.63%台へと急低下。

  • 金と原油は揃って反発。

本日の注目イベント

  • 日 8月景気先行指数(CI)
  • 独 10月ifo景況感指数

トルコリラが先週に引き続き再び安値を更新しています。トルコのエルドアン大統領は米独仏など西側10カ国の駐トルコ大使を、「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定すると演説し、国外追放を警告しました。きっかけはトルコ人実業家で人権活動家、オスマン・カバラ氏の釈放を求めた10大使館の共同声明にあるようです。エルドアン氏は、「外務省に対して、10人の大使のペルソナ・ノン・グラータ指定を迅速に処理するよう必要な指示を行った」と説明しています。この発言を受け、トルコリラは対米ドルで1%強売られ、対円でも今朝は11円50銭台で取引が開始されています。先週は高インフレが続いているにもかかわらず、「高金利は悪」と言い放ち、強硬に政策金利を引き下げリラ売りを誘いましたが、今度は自身の独裁政治を批判する人権派に同調する動きを封じ込めるという「暴挙」に出ました。通貨安がさらにインフレを加速する可能性もあり、リラ円の底値が見えない展開です。

パウエル議長は先週末バーチャル形式のパネル討論会で、「われわれは資産購入のテーパリング開始へと順調に向かっており、経済がおおむね想定通り展開すれば、来年半ばまでに完了する見通しだ」としつつ、「私はテーパリングを始める時が来たと考えているが、利上げの時期とは考えていない」と述べ、改めて利上げはまだ先であることを強調しています。また、イエレン財務長官はNCCの番組で、「米国がインフレに対するコントロールを失いつつあるとは考えていない」と発言し、米国がインフレリスクを十分留意していないとするサマーズ元財務長官の批判に反論しています。(ブルームバーグ)イエレン氏はさらに足元のインフレの高進について、「このところ経験しているようなインフレは米国では長い間みられなかった。しかし正常に戻る中でこれも終わると予想する」と語っています。これら一連の発言から、FRB執行部や財務長官は物価上昇は一時的であるとの見方を依然として崩していないことがうかがえます。

バイデン大統領は、米国は台湾を守るコミットメントがあり、台湾が中国から攻撃を受けた場合には米国が防衛に向うと表明しました。大統領はCNNがメリーランド州ボルティモアで行ったタウンホール集会で、「中国は、米国は世界最強の軍を有していることを知っている」と述べ、懸念するのは中国が深刻な間違いを犯しかねない活動に従事していることだ」と付け加えていました。中国は台湾海峡での圧力を強め、台湾が西側諸国との経済的結びつきを強めていることに対しても批判し、警戒を強めています。半導体受託生産の世界的大手である台湾のTSMCがソニーと共同で熊本に半導体生産工場を建設することに伴い、日本政府がその資金(4000億円程度)半分を拠出することや、台湾外交トップがスロバキアやチェコなど欧州諸国を歴訪し、経済外交を推し進めていることに強く反発しています。

ドル円は113円台半ばまで下落してきましたが、これは米長期金利の低下に伴った動きであり、これも想定内と言えます。ただ、ドル円が111円台から114円台まで上昇した際のスピードと、先週の動きは明らかに異なってきました。米国のテーパリング開始は完全に相場に織り込まれ、中国恒大集団を始め中国不動産リスクが徐々に表面化する中で、円に対する見方にもやや変化が出て来た可能性があります。そのため「調整局面」も想定以上に長くなることも予想されますが、ドルの上昇トレンドにまだ変化はないとみています。

本日のドル円は113円20銭~114円程度を予想します。


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米長期金利5カ月ぶりに1.7%台を回復 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 昨日の午後日経平均株価が急落したことで、ドル円は114円台を割り込み、NYでも朝方に113円65銭までドルが売られた。ただその後は株高と債券安がリスクオンを高めたため、ドル円は114円台を回復。

  • ユーロドルは1.16台前半から半ばでの膠着が続く。

  • 株式市場ではナスダックとS&P500が続伸し、S&P500は最高値を更新。ダウはIBMの下げが影響し、小幅安で引ける。

  • 債券は5日続落し、長期金利は5カ月ぶりに1.7%台に乗せる。

  • 金と原油は揃って反落。

本日の注目イベント

  • 独   独10月製造業PMI(速報値)
  • 独   独10月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏10月製造業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏10月総合PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏9月サービス業PMI(速報値)
  • 英   英10月製造業PMI(速報値)
  • 英   英10月小売売上高
  • 米   10月マークイット製造業PMI(速報値)
  • 米   10月マークイットサービス業PMI(速報値)
  • 米   8月マークイットコンポジットPMI(速報値)
  • 米   デーリー・サンフランシスコ連銀総裁講演(オンライン)
  • 米   パウエル・FRB議長、パネル討論に参加

    本日の話題は3つあります。
    一つは、日米の株価の動きと中国恒大集団のデフォルトリスク。
    二つ目は米長期金利の動向。
    そして三つめはトルコ中銀の金融政策です。

    昨日の午後、日経平均株価が前場は小幅安だったものが急落し、前日比546円安で引けました。株価の急落にリスク回避の円買いが強まり、ドル円は114円台前半から113円90銭前後まで売られる場面がありました。株価急落の原因はよくわかっていませんが、先物主導の売りに、トレンドに追随するCTAなどの売りが加わったとの説明です。NYでは中国恒大のデフォルトリスクが意識され、ドル円は朝方にはこの日の安値となる113円65銭までドル安が進んでいます。中国恒大の社債を保有するオフショア債権者は、支払期限が過ぎても直ちに返済を要求しない計画だとブルームバーグは伝えています。猶予期間が終わる23日までに同社が支払いを実施しない場合、債権行使を留保するスタンドスティル(猶予)および債務についての交渉を始める可能性があるとのことです。21日の香港市場で取引を再開した同社株は一時14%ほど売られ、12.5%安で取り引を終えています。それでもNY株は上昇して取引が始まり、S&P500は7日続伸し、最高値を更新し、ダウとナスダックも最高値に迫る水準まで買われています。NY株が大きく下げるとほぼ間違いなく日本株は売られ「瀕死の重症」に陥るものの、反対に昨日のように日経平均株価が546円安と大きく下げても、NY株は「かすり傷」程度です。世界の株式市場がNYを中心に動いている証(あかし)です。

    米長期金利が5月13日以来となる1.7%台まで上昇しました。そのため、朝方は113円65銭まで売られたドル円は114円台まで押し戻されています。先日講演で、「2022年の利上げの可能性」に言及したウォラーFRB理事は、公的通貨金融機関フォーラムが主催した行事での質疑応答で、「今後数カ月間が極めて重要だ」と述べ、インフレ高進が根強い場合には、「当局は来年の政策スタンスにおいて、私が予測していたよりずっと積極的になる必要があるだろう」と語っています。また当局が目指す2%へ低下する基本シナリオについては、「この状況が続くだろうと私が想定していたよりも、ずっと大きな上振れリスクがある」と答えていました。一方クリーブランド連銀のメスター総裁は、テーパリング開始を支持する考えを示しながらも、「利上げに関する検討は当面、全く考えられない」と利上げには否定的な考えを見せていました。(ブルームバーグ)今週もFOMCメンバーの発言が相次ぎました。
    それらは、次回FOMCでのテーパリング開始決定には異論はないものの、その先の利上げについては、最も「タカ派」のウォラー理事やブラード・セントルイス連銀総裁以外は概ね慎重な姿勢を崩しておらず、高インフレは「一時的」との見方を維持しています。

    最後はトルコ中銀です。トルコ中銀は21日金融政策会合で先月に続く利下げを行いました。政策金利である1週間物レポ金利を「18.0%」から「16.0%」と、200ベーシスも引き下げました。エルドアン大統領が中銀に対して利下げ圧力をかけ続けていることから、市場予想も100ベーシスの引き下げは読んでいましたが、200ベーシスとは正直、驚きました。大幅な利下げを受けてトルコリラは対米ドルで最安値を更新し、対円でも12円25銭近辺から11円90銭前後までリラ安が進み、最安値更新です。

    トルコの直近のインフレ率は「19.6%」です。インフレ率を下回る政策金利の引き下げで、トルコの実質金利はマイナス幅を拡大しています。本来は政策金利を引き上げ、リラ安を防がなければならいのが、トルコ中銀はエルドアン大統領の執拗な利下げ圧力に屈した形になっています。それもそのはず、大統領の意にそぐわなければ逆鱗に触れ、直ちに「更迭」されるからです。エルドアン氏は過去2年半弱の間に、中銀総裁を3人交代させています。さらに今月13日には3人の政策委員会メンバーを更迭し、その中には副総裁も含まれていました。金融政策にも「恐慌政治」の影響が色濃く反映されている状況です。リラ安が続いていることから輸入物価は大幅に上昇し、さらにインフレを加速させ、インフレの影響を回避するため国民は手持ちのリラを売り、ドルを買っているのが実情です。「政策金利引き下げ→リラ安→インフレ加速」といった悪巡回に陥っており、さらにドル建て債務の多い同国企業にとっても、実質的には債務の増大につがっています。2015年1月には52円前後だったリラ円はついに12円を割り込み、4分の1以下になったことになります。高金利通貨の宿命といえばそれまでですが、トルコリラは「負のスパイラル」に陥っています。

    本日のドル円はやや上値の重い展開になりそうです。株価次第というとことろはありますが、中国恒大問題もくすぶっています。レンジ予想は113円50銭~114円30銭といったところでしょうか。
    --------------------------------------------------------------------
    「ニューヨークの伝統の味がついに東京でも・・・」
    ミシュランガイドでも紹介されているNYの「ピーター・ルーガー・ステーキハウス」がNY以外で初となる店舗が今月14日、東京恵比寿に開店したそうです。
    同ハウスは130年の歴史を誇り、東京で使用する牛肉は毎週、米国から日本に空輸され、店舗内の専門の熟成庫で28日以上熟成されるそうです。
    既にオープンから60日間の予約は受け付け開始から数時間で埋まっています.

    気になるお値段の方ですが、看板メニューの「Tボーンステーキ」(2人用)はオープン時で
    2万2000円(消費税・サービス料抜き)だそうで、NYの店舗と同様、時価での提供となるそうです。

    これを高いとみるのか、安いとみるのかわかりませんが、高級和牛でもこれくらいは
    することを考えると、「恵比寿でNYの味を・・・」、案外安いのかもしれません。

    良い週末を・・・・・。

WTI原油価格一時84ドル台に 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆東京時間に114円69銭まで上昇したドル円は
NYでは上値を伸ばせず。米長期金利の上昇にもかかわらず
利益確定のドル売りに押され、114円08銭まで下げる。
◆ユーロドルは1.16台で小動き。値幅も36ポイントと
来週の金融政策会合を控え方向感が見えない展開。
◆株式市場はまちまちながらダウは一時最高値を更新する場面も。
ナスダックは6日ぶりに反落し、ダウとS&P500は上昇。
◆債券は続落。長期金利は1.65%台に上昇。
◆金は続伸。原油も5日続伸し一時は84ドル台を付ける。

本日の注目イベント

◆トルコ  トルコ中銀政策金利発表
◆欧  ユーロ圏10月消費者信頼感指数(速報値)
◆米   新規失業保険申請件数
◆米   10月フィラデルフィア連銀景況指数
◆米   9月景気先行指標総合指数
◆米   9月中古住宅販売件数
◆米   ウォラー・FRB理事講演、講演(オンライン)
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁、討論に参加
◆米  企業決算 →  AT&T、ブラックストーン、インテル

ドル円は昨日の東京時間に日経平均株価の上昇に歩調を合わせ、114円
69銭までドル高が進みましたが、その後の海外市場では上値を追う動き
とはならず、結局ほぼ前日と同じ水準で戻ってきました。
米債券はやや売られ長期金利は上昇しましたが株式市場は底堅い動きを見
せ、NYダウは一時最高値を更新する場面もありました。
WTI原油価格は増加していると見られていた在庫が減少していたことを
受け、84ドル台まで上昇。約7年ぶりの高水準を付けています。
原油価格の上昇が、ドル円でもドル買いを増加させるとの見立てから、原
油価格の動きを睨みながら売買を行う手法も見られるとか。足元の原油価
格の急上昇で今後、年末にかけて多くの物の値段が上昇する懸念も出て来
ました。

ベージュブックが公開され、全体として「米経済は緩慢ないし緩やかなペ
ースで拡大している」と報告されていました。
一部の地区では成長の減速が報告され、供給面の制約と新型コロナウイル
スのデルタ変異株に対する懸念が活動に影響したとあります。
また物価上昇については、供給不足と輸送面での障害、労働力の制約が影
響しているとの認識が示されています。そうした状況から、「大半の地区
は著しい価格の高騰を報告した」とし、「多くの企業は販売価格を引き上
げた。これは力強い需要を背景に、企業でコスト上昇分を顧客に転嫁する
能力が高まっていることを示唆している」と説明しています。

依然として市場の大きなリスクとして受け止められている中国の大手不動
産開発会社恒大は、自社の不動産管理部門「恒大物業」の売却交渉を打ち
切ったことを発表しました。
また香港市場では自社株式取引を21日に再開するため、申請を行ったこ
とも明らかにしています。恒大集団は9月23日が期限だった米ドル建て
債券の利払いが出来ず、30日間の支払い猶予があったことから、10月
23日にその期限が迫っています。ここで利払いが出来ないと、正式に格
付け会社からデフォルトと認定されることになり、今後市場からの資金調
達の道が閉ざされることになります。
同社は「恒大物業」の株式51%を保有しており、売却が進めば利払いも
出来るのではと見られていましたが、交渉が打ち切りになったことで今後
は、国内金融機関や政府の支援が焦点になります。

前日のウォラーFRB理事に続き、クオールズFRB理事も11月FOM
Cでのテーパリング開始決定を支持する考えを示しました。
クオールズ氏はロサンゼルスで行われた講演で、米金融当局による資産購
入プログラムについて「こうした買い入れの縮小開始を11月の会合で決
定することを、私は支持するだろう」と述べました。
ただ、現在の高インフレについては「一過性」だとの見方に賛同するとし
、米当局は金融政策で「後手に回ってはいない」と言明しています。その
上で、「過去数カ月、より広範囲にわたる物価は緩やかに上昇し始めてい
る兆候があり、こうした動向を注視している」と述べています。(ブルー
ムバーグ)
同理事が依然として「物価上昇は一時的」との姿勢を崩していないことか
ら、次回FOMCで、「一時的」といった文言が声明文やパウエル議長の
発言から削除されるのかどうかが、改めて注目されます。

ドル円は底堅い動きを見せながらも、先週まで見られた力強い上昇力はや
や影を潜めています。引き続き114円台半ばから115円にかけてのゾ
ーンがレジスタンスになっています。
米長期金利の推移に加えて、上でも述べたようにWTI原油価格の動きに
も注意が必要です。

本日のドル円予想は、113円90銭~114円70銭程度とみています。


米長期金利5カ月ぶりに1.64%台に 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は東京時間の夕方114円台を割りこみ、113円88銭
近辺まで売られたが、その後切り返しNYでは114円40銭まで
上昇。米長期金利の上昇がドル円を押し上げる。
◆ユーロドルではドル安・ユーロ高が進み、1.1658まで
続伸。
◆株式市場は3指数が揃って上昇。ナスダックとS&P500は
5日続伸。インフレ懸念が残る中、ネットフリックスやJ&J
などの好決算が相場全体を押し上げる。
◆債券は続落し、長期金利は一時1.643%まで上昇。
約5カ月ぶりの高水準を付ける。
◆金と原油はともに上昇。

◆9月住宅着工件数    →  155.5万件
◆9月建設許可件数    →  158.9万件

本日の注目イベント

◆日   9月貿易収支
◆独   独9月生産者物価指数
◆欧   ユーロ圏8月経常収支
◆欧   ユーロ圏9月消費者物価指数(改定値)
◆英   英9月消費者物価指数
◆米   ベージュブック(地区連銀経済報告)
◆米   クオールズ・FRB副議長講演
◆米  企業決算 →  バイオジェン、ベライゾン、IBM、テスラ
◆加   カナダ9月消費者物価指数

昨日のコメントでドル円は、上値は114円50銭を明確に上抜けできるか
どうか、下値は114円を割り込むかどうかに注目し、どちらかと言えば後
者の可能性が高いと予想しました。
東京時間の夕方、ドルはジリジリと値を下げ114円を割り込み、113円
88銭前後まで売られました。ただその後は反発し、NYでは米長期金利の
上昇という「助っ人」もあり、114円40銭まで買われ、結局元の鞘に戻
った形です。主要通貨全般の動きでは、明らかに「ドル安」が進み、ユーロ
ドルでは約3週間ぶりに1.16台半ばまで「ユーロ高・ドル安」が進み、
対豪ドルでは約3カ月ぶりに0.7485近辺まで「ドル安」が進んでいま
す。ドル円だけが上昇した格好となり、ドル円がいかに米金利との相関が強
いかを如実に表した格好です。ドル円では「円安」が進み、他の主要通貨で
は「ドル高」が進行したことから、クロス円は軒並み上昇し、「円の独歩安
」の展開が続いています。

米債券が売られ、長期金利はついに1.64%台まで上昇し、これがドル円
を動かした直接の要因でしたが、その背景にはウォラーFRB理事の発言が
あったようです。
ウォラー理事は19日の講演で、高インフレ率が続くようなら2022年に
も利上げを行うことを支持すると述べました。
ウォラー氏はスタンフォード大学経済政策研究所が主催したオンライン形式
のイベントで、「金融当局の責務のうち、雇用に関してはなお改善の余地が
あるものの、十分な前進を遂げたため、資産購入のテーパリングを2週間後
のFOMCの後に始めるべきだと私は考える」と述べ、2カ月連続で市場予
想を大きく下回った雇用統計の結果がテーパリングを引き延ばす要因にはな
らないとの考えを示しました。
さらに2023年初旬と見られている「利上げ」についても、「2022年
に入ってもインフレ率が2%をかなり上回って、私の上振れリスクが現実化
した場合は、現在の予想よりも早い利上げを支持するだろう」とも述べてい
ます。
また同理事は、「政策の方向性を決める上で、家計調査と金融市場の双方を
ベースとするインフレ期待指標をモニターすることが重要になる」と指摘し
ています。(ブルームバーグ)
FRB執行部の一人がかなり「タカ派寄り」の発言を行ったことが注目され
ます。
11月2~3日のFOMCでは、すでにテーパリング開始が決定されること
は織り込み済みと思われ、市場の関心は「いつ利上げが開始されるのか」と
いう点に移っています。
ウォラー理事の「2022年にも利上げ」といった発言はまだ少数派に属し
ますが、今後足元の高インフレ率が続くようだと、多数派に属してくる可能
性があり、ウォラー理事がその先陣を切ったようです。

テーパリング開始を織り込む形で、米長期金利がジワジワと上昇しています
が、一方でNY株式市場では株価が堅調に推移し、金利上昇に弱いとされる
ナスダック指数は5日続伸しています。企業の好決算が投資家を強気にさせ
ているようです。
先週は大手米銀が軒並み好決算を発表したことで、軟調だった株式市場が大
きく反発しましたが、昨日の主役は「ネットフリックス」だったようです。
韓国の大ヒットドラマ「イカゲーム」の人気が追い風となり、7-9月期の
会員数は438万人の純増となり市場予想を上回っていました。同社株は時
間外取引で3.8%上昇しているようです。

民主党のシューマー上院院内総務は、バイデン大統領の経済課題について議
会民主党が今週中の合意を目指していると述べ、党の進歩派と穏健派がそれ
ぞれ、バイデン氏とハリス副大統領、イエレン財務長官と会談することにな
っています。
合意できれば、増税や気候変動対策、育児と教育、医療向けの連邦支援の拡
大などの他、上院ですでに可決し下院での採決が待たれる5500億ドル(
約62兆9150億円)の公共事業計画も進められるとのことです。
米長期金利の上昇を手掛かりに底堅い動きを見せるドル円ですが、本日は米
株高と円安が続いていることから日本株も上昇する公算が高いとみられます
。リスクオンが進み、再び円が売られ易い状況になりそうな雰囲気もありま
す。

本日のドル円は114円10銭~114円90銭程度を予想します。


米長期金利は1.6%へ上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は東京時間に利益確定の売りと見られる売りに押され
114円前後まで下落したが、114円台はキープ。NYでは
米長期金利が上昇したことでドルは底堅く推移。
◆ユーロドルは引き続き1.16を挟みもみ合い。
◆株式市場はまちまち。ダウは3日ぶりに反落したが、
ナスダックは124ポイント上昇し1万5千ポイント台を回復。
◆債券は続落し、長期金利は1.6%台に乗せる。
◆金は続落。原油は小幅ながら3日続伸。

◆9月鉱工業生産           →  -1.3%
◆9月設備稼働率           →  75.2%
◆10月NAHB住宅市場指数     →  80

本日の注目イベント

◆豪   RBA議事録
◆英   ベイリー・BOE総裁講演
◆米   9月住宅着工件数
◆米   9月建設許可件数
◆米   ボウマン・FRB理事とサンフランシスコ連銀総裁、フォーラムに参加
◆米   ボスティック・アトランタ連銀総裁、イベントに参加
◆米  企業決算 → エリクソン、J&J、フィリップモリス、P&G、ネットフリックス

ドル円は底堅い動きが続いています。
ユーロドルが連日1.16を中心にもみ合い、明確な方向性も確認しづらく、
小動きな動きを見せているのとは対照的になっています。
昨日も東京時間では、久しぶりの水準でもあったことからドル売りが優勢とな
り、114円近辺まで押される場面もありましたが、114円を割り込むこと
なくその後上昇に転じています。
NYでは米長期金利が1.6%台を回復したこともあり、114円36銭まで
ドル買いが進みましたが、前日の高値を更新するには至っていません。
114円台半ばから115円にかけてはレジスタンスもあり、ドル売り注文も
並んでいるとみられることから、やや足踏み状態が続いています。
この水準を抜け切ることが出来るかどうかは、今後の水準を予想する上でも重
要かと思います。

中国の第3四半期GDPは大きく減速していました。
前期比「0.2%」増、前年同期比でも「4.9%」増と、第1四半期の「1
8.3%」はおろか、第2四半期の「7.9%」増からも大きく減少していま
した。
9月に本格化した電力制限や不動産への規制強化が影響しており、さらには資
源高から企業収益の悪化も目立っており、企業は増加したコストを価格に転嫁
できずに収益を圧迫しているものとみられます。
また中国恒大集団の経営危機問題もくすぶっており、不動産開発業界には同様
な企業が他にも多く見られるとの報告もあります。
中国の不動産開発は規模が大きく、GDPの3割程度を占めているとみられま
す。
中国恒大集団が破綻すればその影響も大きく、現時点では中国政府は同社の救
済には消極的のようですが、これらは習近平指導部の評価にもつながり、自身
の政権維持にも大きく関わってきそうです。

ドル円は底堅い動きを見せてはいるものの、これまでのようなスピードを伴っ
た上昇には一旦ブレイキがかかるのでないかと予想しています。
FOMCでのテーパリング開始を巡る決定もほぼ織り込まれ、市場はその先の
利上げの時期を探る展開になっています。
一方で、米債務上限を巡る問題は未解決です。
イエレン財務長官は18日、議会主導部に書簡を送りその中で「最近の債務上
限引き上げは一時的な猶予を与えるものにすぎない」と指摘しています。
連邦債務の法定上限を引き上げる法案は成立し、12月3日までやりくりが可
能にはなったものの、財務省は上限突破を回避するため引き続き非常手段を使
う必要があると警告しています。

中長期的なドル円の上昇傾向は引き続き継続されるとみていますが、11月の
FOMCでの委員のインフレに対する認識の変化や、12月には上述のように
債務上限問題が再びクローズアップされますが、その際の政治的なかけひきの
行方などが材料になるとみられます。
本日は底堅い動きが予想されますが、材料にも乏しく、上値では114円50
銭が明確に抜け切れるかどうか。一方下値では昨日抜け切れなかった114円
が破られるかどうかが注目されます。

本日のドル円は113円80銭~114円60銭程度を予想しています。


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