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ドル円113円台前半まで反落 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円はNYの朝方には113円80銭まで小幅に続伸した
ものの、その後反落。米長期金利が低下したことを受け、
113円23銭まで売られ、この日の安値圏で取引を終える。
◆ユーロドルは反発し、1.16手前まで買い戻しが進む。
◆株式市場は反発したものの、ダウは小幅に下げ4日続落。
ナスダックとS&P500は反発。
◆債券は続伸し、長期金利は1.53%台へと低下。
◆金は大幅に続伸。原油は5日ぶりに反落。

◆9月消費者物価指数       →  0.4%

本日の注目イベント

◆豪   豪9月雇用統計
◆日   8月鉱工業生産(確定値)
◆中   中国9月消費者物価指数
◆中   中国9月生産者物価指数
◆トルコ  トルコ9月消費者物価獅指数
◆米   新規失業保険申請件数
◆米   9月生産者物価指数
◆米   ボスティック・アトランタ連銀総裁、パネル討論会に参加
◆米   バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
◆米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、オンライン討論会に参加
◆米   ブラード・セントルイス連銀総裁、オンライン討論に参加
◆米  企業決算 → バンクオブアメリカ、モルガンスタンレー、シティーグループ、
            アルコア、TSMC

ドル円は昨日の東京市場では底堅い動きを見せながらも上値の重い展開
でした。しかし、海外市場では再び底堅い動きを見せ、NYでは朝方に
113円80銭を付け、前日の高値を若干上回りました。
ただドルを買う動きはそこまでで、その後は米長期金利が低下したこと
もありジリジリと値を下げ、113円23銭まで売られ取引を終えてい
ます。やや利益確定の売りに押された格好でしたが、これも「想定内の
動き」と言えるでしょう。

先月21-22日に開催されたFOMCの議事録が公開されました。
議事録では、「次回会合でテーパリング開始を決定する場合、そのプロ
セスは11月半ばあるいは、12月半ばに始まる月間購入スケジュール
に沿って開始できると参加者は皆指摘した」としています。
またテーパリングの内容についても、「月ごとの縮小幅として、米国債
が100億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)は50億ドル」と、米
国債を多めに縮小する方針であることも明らかになりました。
注目されたインフレに関する議論については「インフレは近年にないペ
ースで上昇しており、当局の目標である2%を大きく上回っている。コ
ロナ禍からの経済再生に伴う混乱に端を発した供給のボトルネックと生
産混乱で、物価圧力が想定よりも長期化する恐れがあると、一部の参加
者は指摘した」とあるだけで、市場認識とはややかけ離れている印象で
す。

イエレン財務長官も12日夜に放送された「CBSイブニング・ニュー
ス」のインタビューで、「それは一時的と考えているが、そうした圧力
が向こう1、2カ月で消えると示唆しているのではない」と述べたにと
どまり、大半の当局者はインフレに対する慎重な見方を維持しています。
昨日発表された9月の消費者物価指数は前月比「0.4%」の上昇で、
市場予想を上回っていました。年率では「5.4%」の伸びと、200
8年以来の高い上昇率を示しています。金融当局の保守的な認識とは異
なり、足元のインフレに対する警戒感を口にする市場関係者も増えてき
ました。
ゴールドマンのジョン・ウォルド社長は、「一過性ではない」とし、「
一過性と定義される事象と日々目にする事象との間に、これほど乖離が
あるのは見たことがない」と述べ、インフレの長期的影響が新興国市場
に及ぶ恐れがあると話しています。
また、世界最大の運用会社であるブラックロックのラリー・フィンクC
EOも、「間違いなく一過性のものではない」とコメントし、JPモル
ガンのジェイミー・ダイモンCEOも決算発表後、「インフレは恐らく
今後数四半期にわたって低下しないだろう」と述べていました。(ブル
ームバーグ)
FOMC議事録から、来月2-3日に開かれる次回のFOMCでテーパ
リングが決定されることは、ほぼ確実になりましたが、2023年初め
と予想されている利上げも、想定よりも早まる可能性があるかもしれま
せん。

衆議院は本日解散し、事実上の選挙戦が開始されます。
岸田氏が首相に任命され、初の選挙になりますが、31日の開票で議席
を増やせば、出足から支持率の低かった岸田政権が安定的に政策を実行
しやすくなりますが、逆に議席を減らせば、同政権への信頼が大きく低
下することになります。
昨日は野党立憲民主党の枝野代表が同党の政策をぶち上げていましたが
、時限的に消費税率を5%に引き下げ、年収1000万円程度なら所得
税が実質免除されるなど、おいしそうなメニューが盛沢山でした。
実現性が乏しいとの印象は残りましたが、われわれサラリーマンは少な
くともここ20年ほどは社会保険料の負担増が続き、実質減収です。
コロナ対策にかかった費用やこれからもかかる費用を考えると、今後ま
すます実質収入が減少する可能性が高いと思われます。
「成長と分配の好循環」か、あるいは「1億総中流社会」か、われわれ
自身が選択する時が来ました。

本日のドル円は112円90銭~113円70銭程度を予想します。


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米長期金利1.4%台へと低下 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は続伸し、106円69銭までドル高が進む。
米長期金利は低下したものの、ドル買いの流れが続く。
◆ユーロドルは反落。1.2063まで売られ、ユーロ円も
小幅に反落。
◆株式市場はまちまち。ダウは朝方から売られ469ドル安。
一方前日大きく売られたナスダックは反発し、72ポイント
上昇。
◆前日1.61%台まで上昇した長期金利は大幅に低下。
荒っぽい動きの中、1.40%台まで低下して越週。
◆金は大幅に続落し1728ドル台に。原油も2ドルを超える
下落。

◆1月個人所得                  →  10.0%
◆1月個人支出                  →  2.4%
◆1月PCEコアデフレータ            →  1.5%
◆2月ミシガン大学消費者マインド(確定値)    →  76.8
◆2月シカゴ購買部協会景気指数          →  59.5

本日の注目イベント

◆中   2月財新製造業PMI
◆独   独2月製造業PMI(改定値)
◆独   独2月消費者物価指数(速報値)
◆欧   ユーロ圏2月製造業PMI(改定値)
◆英   英1月消費者信用残高
◆米   2月ISM製造業景況指数
◆米   2月マークイット製造業PMI(改定値)
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
◆米   アトランタ連銀総裁、クリーブランド連銀総裁、ミネアポリス連銀総裁
     パネル討論に参加

急上昇が続いていた米国の長期金利が「上昇一服」となったため、株式市場の方
はやや落ち着きを取り戻したように見受けられます。直近高値から大きく売られ
ていたナスダック指数は72ポイント上昇し、やれやれといった状況でした。一
方ダウの方は景気敏感株を中心に大幅続落となり、2日間で1000ドルを超え
る下げに見舞われています。ドル円は長期金利の低下にも拘わらず続伸し106
円69銭までドル高が進みました。これでドル円は「週足」の雲の中に突入して
来ましたが、ここからもう一段上昇し、「雲抜け」を達成し、107円台に乗せ
ることが出来るのかどうかが焦点になります。

米下院ではバイデン大統領が提案する1.9兆ドル(約200兆円)の経済対策
案が可決されました。同案には、所得制限はあるものの、1400ドルの個人直
接給付金や失業給付の上乗せ、最低賃金引上げも盛り込まれています。
採決では、賛成219、反対212で可決しましたが、共和党全員の反対に加え、
民主党の2議員も反対に回っています。同案はこの後上院に回され審議されます
が、ここで1人でも民主党議員が反対に回ると否決され、上院通過は難しくなり
ます。
バイデン大統領はホワイトハウスで「今は行動の時だ」と述べ、「無駄にする時
間はない。ようやくこのウイルスに先んじることができ、ようやく経済を再び動
かすことができる」と語っています。また、バイデン大統領と共に積極的に同案
を支持しているイエレン財務長官も、「国民がこのパンデミックを乗り越え、力
強く成長する経済をもたらすことを確実にする法案だ」とツイートしています。
(ブルームバーグ)

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が27日公開した毎年恒例の年次書簡が話
題を集めています。
書簡では2020年に世界を襲ったコロナウイルスのパンデミックには触れてい
ましたが、混乱した昨年の米大統領選や今年1月の議会乱入問題など、政治関連
については特に言及はなかったようです。バフェット氏率いるバークシャー・ハ
ザウェイは、大規模な自社株買いを今後も続けていく模様で、投資先上位15社
に、中国の電気自動車メーカのBYDと日本の伊藤忠商事の名前が挙がっていました。

今週も引き続き米長期金利の動きが為替市場や株式市場の動向を決めるキーにな
ると予想されます。先週、一時1.61%台まで上昇した長期金利は、水準その
ものは驚きではなく、その上昇スピードが余りに速かったという点がリスクオフ
につながったと思われます。
米長期金利は、昨年1月のコロナウイルスが確認される前には1.8%~1.8
5%程度で推移していました。
米国ではジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が3番目となるワクチンを
開発し、米食品医薬品(FDA)は同社のワクチンに緊急使用許可を承認しまし
た。今後、遅れ気味のワクチン接種が急速に進む可能性もあり、コロナの感染抑
制が期待できます。
景気刺激策により経済活動が戻れば、長期金利も緩やかに上昇することが予想
されますが、乱高下している株式市場も徐々に受け入れるではないでしょうか。

本日は日本株の動向が注目されます。
日経平均株価は先週末、1200円を超える下げを記録しましたが、落ち着き
を取り戻し反発すれば、今夜のNY株式市場にも好影響を与えるかもしれませ
ん。
ドル円は107円を目指す動きになってはいますが、ここからの上昇には注意
が必要かと思います。
週足の「120週移動平均線」は107円台前半、「200週移動平均線」は
107円台後半に位置しています。

本日のドル円は106円10銭~106円90銭程度を予想します。


米国株、波乱の幕開け 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆欧州市場で102円72銭まで売られたドル円は反発。
リスク回避のドル買いが優勢となり、103円25銭まで
ドルが買われる。
◆ユーロドルは反発。昨年末と同水準となる1.2310まで
ユーロ高が進む。
◆株式市場は大幅安で始まる。コロナ感染が拡大している
ことや、ジョージア州での決選投票の不透明さを背景に、ダウは
一時700ドルを超える下げに。その後下げ幅を縮小したものの、
382ドル安で引ける。ナスダックとS&P500も大幅安。
◆債券は横ばい。
◆株が大きく売られたことで資金は再び金へ。
昨年末比51ドル上昇し、一気に1946ドル台に。
原油は反落。

本日の注目イベント

◆日   12月マネタリーベース
◆独   独11月小売売上高
◆独   独12月失業率
◆欧   ユーロ圏11月マネーサプライ
◆米   12月ISM製造業景況指数
◆米   12月自動車販売
◆米   エバンス・シカゴ連銀総裁、パネル討論に参加
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁、オンラインイベントで司会
◆米   ジョージア州で上院決選投票

2021年が始まりました。株式市場は、日米とも昨年末はほぼ最高値近辺
で取り引きを終えましたが、今年は波乱の幕開けでした。
いずれもコロナ感染の拡大に歯止めがかからず、感染者数が過去最多を記録
したことで、コロナ情報には慣れっこだった市場も「コロナの影響による景
気後退」を意識せずにはいられない状況だったようです。
昨日の日経平均株価はプラスで始まったものの直ぐ下落に転じ、一時は40
0円を超える下げに。103円30銭前後で取引されていたドル円も、この
時は「リスク回避の円買い」で反応し、102円台に。その流れを引き継い
だ欧州市場ではさらにドル売りが強まり、102円72銭までドル安が進み
ました。昨年12月17日に記録した102円88銭を、わずかですが下回
るドル安水準を示現しています。

ただ、NYでは株価に対する反応は逆でした。
米国ではコロナ感染者数が1日で30万人を超えたことや、ジョージア州で
議会上院の決選投票を巡る不透明感からNYダウは大きく売られ、一時は7
00ドルを超える下げを見せました。この時のドル円は「リスク回避のドル
買い」で反応したようで、ドル円は103円25銭まで反発しています。
なかなか読みにくい相場展開です。
それにしても、102円台半ばから後半では確実にドルが買い戻され、反発
しています。ドルの先安観が根強いとはいえ、突っ込み過ぎると足元をすく
われる展開が続いています。ここは、ドル安を見据えているものの、その動
きは極めて緩やかで、「一歩前進二歩後退といった展開だ」との腹ズモリで
対峙するしかありません。


米上院の決選投票は今日行われ、これで議会の勢力図が最終的に決まること
になります。上院では共和党50、民主党48で、残る2議席を巡っての闘
いです。
トランプ、バイデン両氏とも現地に入り応援演説を行うようですが、予想で
は共和党が過半数を獲得する公算が高いと見られています。
またトランプ大統領はジョージア州で選挙事務を統括する州務長官に圧力を
かけていたことが判明しました。
トランプ氏はラフェンスパーガー州務長官に、バイデン氏勝利の選挙結果を
覆すよう電話で圧力をかけたと、ワシントン・ポスト紙が報じています。
トランプ氏もこの事実を認めているようですが、ラフェンスパーガー州務長
官は、選挙結果に不正がなかったことを発表しています。
この期に及んでもまだ選挙結果を認めないトランプ氏に対して、前国防長官
のマティス氏などは、「選挙結果に疑問を投げかける時は過ぎた」と、選挙
結果を受け入れるようワシントン・ポスト紙に寄稿しました。

シカゴ連銀のエバンス総裁は4日、インフレ率が2.5%を大幅に上回って
も懸念はない、との認識を示しました。
同総裁は記者との電話会見で、「インフレ率が2.5%を大幅に超えて上昇
することは懸念していない。3%でさえ恐れていない」と発言し、「インフ
レ率が3%に向っているのを
見れば、われわれは間違いなく政策対応をどう調整するかについて話してい
るだろうが、同時に、最大限の雇用を達成しインフレ率を適正化させること
にも間違いなく焦点をあてているだろ」と語っています。(ブルームバーグ)
この発言は、コロナ禍で物価上昇が困難の中、国民のインフレ期待を引き上
げるには、それくらい大胆な施策が必要だとの強い意志を表したものと思わ
れます。因みに同総裁は今年のFOMCでの議決権を有しています。

本日もドル円は昨日と同じような展開を予想します。
レンジは102円60銭~103円40銭といったところでしょうか。


英財務相辞任でポンド上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は新型コロナウイルスの感染拡大が止まっていない
との観測から小幅に下落。109円65銭まで売られたが、
下値も限定的。
◆ユーロドルは小幅ながら続落し、1.0834までユーロ安が
進む。ユーロは対円でも売られ、昨年10月以来となる118円台
後半まで下落。
◆ジャビド財務相が辞任したことでポンドが買われる。
財政支出拡大への期待感がポンド買いにつながった。
◆株式市場は反落。中国が発表する新型コロナウイルスに
関する報道への不信感が重石に。ダウは128ドル下げ、他の
主要指数も下落。
◆債券相場反発。長期金利はやや低下し、1.61%台に。
◆金と原油はともに続伸。

********************(何もない時は空欄のままにします)

◆新規失業保険申請件数    →  20.5万件
◆1月消費者物価指数     →  0.1%

本日の注目イベント

◆独   独10-12月期GDP(速報値)
◆欧   ユーロ圏10-12月期GDP(速報値)
◆欧   ユーロ圏12月貿易収支 
◆米    1月小売売上高
◆米  1月輸入物価指数
◆米   1月鉱工業生産
◆米   1月設備稼働率
◆米   2月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
◆米   メスター・クリーブランド連銀総裁講演

昨日の早朝、ドル円は110円台前半でNYでの取引を終え、久しぶりに110円台
で戻ってきましたが、8時頃に伝えられた「新型ウイルス感染症例が1日で1万48
40件増えた」との報道に、ドル円は109円80銭前後まで押し戻され、結局今回
も110円台を維持することはできませんでした。前日のNYでは新型コロナウイル
スの感染拡大ペースが鈍化したという報道にリスクオンが強まり、ドル高、株高が
進んだだけに、1日で1万4840件の感染症例の増加はややサプライズで、市場
はこれに反応した恰好でした。
大幅に上昇すると見られていた日経平均株価もマイナスで取引が始まり、市場は
新型コロナウイルスの情報に振らされる展開が続いています。
もっとも、これは中国湖北省の衛生健康委員会の感染症例に関する基準が変わっ
たことによるもので、これまでの方法である核酸の検査キットとともに、画像スキャ
ンで確認された症例も加えたものを発表することにしたものです。
昨日のこの欄でも述べましたが、ここ2週間ほどで感染拡大が止まるのかどうかが、
今後「パンデミック」に(世界的な大流行)になるかどうかの「ヤマ場」と言われて
います。感染者の伸びが鈍化するのかどうか、注視したいと思います。

トランプ大統領がFRBの理事候補に指名したシェルトン氏が昨日、米上院銀行住宅
委員会の公聴会で発言しました。
同氏は「FRBの独立性は、その公的な信頼性において極めて重要な側面だと信じて
いる」と述べる一方、トランプ大統領に多くの権限があるとも述べています。
ブルームバーグは、同氏は前回の大統領選でトランプ氏の経済アドバイザーを務めた
ことを紹介し、11月の大統領選でトランプ氏が再選され、かつシェルトン氏がFR
B理事に就任した場合、同氏は2022年にパウエル議長の後任に指名される可能性
があると伝えています。しかし昨日の公聴会では、民主・共和の両党からその適正に
問題があると指摘されていました。

昨日イギリスのジャビド財務相が突然辞任しました。
ジョンソン首相との対立が解消できず、首相は同氏を含む5人の解雇を迫っていまし
たが、ジャビド財務相は首相の要求を拒否し、辞任した模様です。
ブルームバーグは、何の前触れもなく財務相が去ったイギリスの経済政策は先の読め
ない局面に入り、ジョンソン首相にとっては大きな痛手となったと評しています。
このニュースでイギリスが財政支出の拡大に動くとの期待が高まり、ポンドは上昇し
ています。ポンド円は142円台半ばから143円台前半まで買われ、対ドルでも6
0ポイント程買われています。

ドル円は109円台半ばから110円台前半で膠着状態です。
「MACD」でも、ゼロの軸を中心に小動きとなっており、方向感が出ていません。
日米の株式市場では連日大きな値動きが見られますが、ドル円と米債券市場では膠着
感が強まっています。日本の機関投資家が、高利回りに加え、流動性や安全性を求め
て米国債に投資をおこなっているとの報道もあり、継続的な米国債の購入が米長期金
利を低く抑えている一方、その購入資金である円を売ってドルを買う行動が、新型コ
ロナウイルスの感染拡大が止まらない割には円高が進まない一因にもなっているよう
です。
米大統領選も相場の方向性を決定する大きな材料ですが、決定的な影響を与えるのは
まだ先の話です。やはり目先の材料である、新型コロナウイルスの感染がどのように
推移するのかといった報道に振り回される展開になりそうです。

本日のドル円は109円40銭~110円程度と予想します。


新型ウイルス感染の拡大懸念広がる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 東京時間に110円台を回復したドル円は、文字色NYではコロナウイルスの感染が拡大しているとの報道が重石となり109円83銭まで下落。

  • ユーロドルは1.10台後半で小動き。

  • 株式市場はまちまち。新型ウイルス拡大の影響からダウは引けにかけて売られ9ドル安。ナスダックとS&P500は小幅ながら反発。

  • 債券相場は横ばい。長期金利は1.77%をわずかに割り込む。

  • 金と原油は揃って続落。

本日の注目イベント

  • 豪 12月雇用統計
  • 日 12月貿易収支
  • 日 11月景気先行指数(CI)・改定値
  • 日 11月景気一致指数
  • 欧 ユーロ圏1月消費者信頼感指数(速報値)
  • 欧 ECB政策金利発表
  • 欧 ラガルド・ECB総裁記者会見
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 12月景気先行指標総合指数
  • 米 企業決算 → インテル、コムキャスト、P&G

ドル円は昨日の東京時間に底堅い動きを見せ110円台を回復し、110円09銭前後までドルが反発しましたが、予想した通り、110円台は重く、海外市場では再び前日の水準まで押し戻されています。中国で発生した新型コロナウイルスは、中国内での感染が拡大していることは確認されましたが、今のところ為替に与える影響は限られており、ドル円は110円を中心に鈍い動きが続いています。

感染が拡大している新型コロナウイルスを封じこめるため、発生地である湖北省武漢市は、現地時間23日午前10時(日本時間同11時)から航空機の出発便運航や、市外に向かう列車の運行を停止すると発表しました。中国中央テレビ(CCTV)が伝えていますが、新型ウイルスによる死者は少なくも17人に達していると報告されています。また、動向が注目されていた世界保健機関(WHO)は22日、新型コロナウイルスの感染拡大について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するかどうかの判断を先送りしたことを明らかにしています。ジュネーブで会見したWHOの事務局長は、「状況は刻々と変化しており、複雑だ」とした上で、「事を進めるにはより多くの情報が必要だ」と述べており、本日にも会合を開いて戦略を決めるとしています。(ブルームバーグ)

トランプ大統領は訪問先のダボスでは講演を行った他、EU首脳との会談も積極的に行っていますが、EUとの自動車を巡る関税については、交渉がまとまらない場合には、現行20%を賦課しているEUからの自動車関税を25%に引き上げる考えを示しました。また、貿易協議で合意文書に署名した中国については、「習国家主席と共に取り組むのはすばらしい。彼は自分の国を本当に愛している人だ。これからもっと、ずっと多くのことが起こるだろう!」とツイートし、米中は他の非常に多くの面で一層近づけるとの見方を示しています。米通商代表部(USTR)は、第1段階の合意に基づき昨年9月に発動された1200億ドル(約12兆円)相当の輸入品に対する関税を、2月14日より現行の15%から7.5%に変更することを発表しています。

先週末に発表された住宅着工件数は13年ぶりの高水準でしたが、昨日発表された中古住宅販売件数も554万戸と2年ぶりの高水準でした。低金利を背景に米住宅市場は拡大を続けています。全米不動産協会のチーフアナリストは、「米国は深刻な住宅不足の状態に直面している。住宅建設を増やす必要がある」とのコメントを残しています。

ドル円は昨日と同じような水準です。上記新型コロナウイルスの感染が予想外に拡大している報道が重石になっており、本日は109円台半ばを試す展開かもしれません。昨日は、マイナスで始まった日本株が粘り腰を見せて160円高と健闘したことで110円台を回復しましたが、本日はその日本株も下げそうです。予想レンジは109円40銭~110円10銭程度と見ます。

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