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オミクロン株への不安、一旦和らぐ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は反発し上昇したものの、114円には届かず。
米長期利が上昇し、変異株に対する不安がやや和らいだ
ことで円が売られた。
◆ユーロドルは1.12台半ばから後半でもみ合い。
◆株式市場は反発。バイデン大統領の「パニックになる必要は
ない」とのコメントも支えとなり、3指数とも大幅に上昇。
ナスダックは先週末の下げを8割程埋める291ポイント高。
◆債券は反落。長期金利は1.56%近辺まで上昇し、1.5%台
で取引を終える。
◆金は小幅に反落し、原油は反発。

◆10月中古住宅販売成約件数    → 7.5%

本日の注目イベント

◆豪   豪7-9月期経常収支
◆豪   豪10月住宅建設許可件数
◆日   10月失業率
◆日   10月鉱工業生産
◆中   11月中国製造業PMI
◆中   11月中国サービス業PMI
◆独   独11月雇用統計
◆欧   ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
◆米   11月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
◆米   11月消費者信頼感指数
◆米   9月FHFA住宅価格指数
◆米   9月ケース・シラ-住宅価格指数
◆米   パウエル議長とイエレン・財務長官、上院で証言
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁、イベントで挨拶
◆米   クラリダ・FRB副議長とメスター・クリーブランド連銀総裁、FRBの独立性巡り討論

新型コロナウイルス「オミクロン株」への不安は一旦和らいだようです。先週末
大きく下げたNY株式市場は、朝方から大幅に反発し、引け値でも主要3指数が
揃って大幅高でした。バイデン大統領は29日ホワイトハウスで、新型コロナウ
イルスの新たな変異株への対応で必要とあれば新しいワクチンやブースター(追
加免疫)接種の開発を急がせるが、そういった追加の措置は必要ないというのが
現時点での当局者らの考えだと述べ、「この変異株は懸念すべきだが、パニック
の必要はない」と発言しています。

週明けの動きが注目されていた昨日の朝方の東京市場でしたが、ドル円は早朝か
ら113円70銭台近辺で推移しており、落ち着いた動きを見せていました。
東京株式市場の方も、朝方には売られましたが、昼前にはプラスに転じる場面も
あり、こちらも先週末のような混乱には至らなかったようでしたが、引けにかけ
て下げ幅を拡大し、結局467円安で取引きを終えました。ちょうどこのタイミ
ングでドル円も下げ足を速め、瞬間でしたが、113円を割り込む局面もありま
した。NYでは長期金利が一時1.56%台まで上昇したこともあり、ドルは反
発し、114円台回復には至っていませんが、113円96銭までドルが買い戻
されています。

ただ、今回の「オミクロン株」の出現はまだ始まったばかりです。
専門家の間でも「データが少なく、今後の予想も難しい」といった声が多く、ま
だまだ予断は許しません。一方で今回の新たな変異株に対する各国の対応は素早
く、日本でも30日の零時から全ての国からの新規入国を停止する措置を決める
など、迅速な水際対策を講じています。またファイザーやモデルナだけではなく
、日本でも第一三共や塩野義といった製薬会社が「オミクロン型」へのワクチン
開発に着手しています。
変異株「オミクロン」の存在を最初に指摘した南アフリカの科学者らは、「オミ
クロンは他の変異株に比べて感染力が強い様子だが、既存のワクチンに重症化や
死亡を防ぐ効果は十分にある可能性が高い」との見解を示しています。
さらに「G7」は緊急保健相会合を開き、「オミクロン型」への対応で連携を強
める方針を確認しています。ゲノム解析など、「オミクロン型」への免疫学的デ
ータや検証結果は、今後1~2週間たてば、ある程度集まるとの見方もあるよう
です。

パウエルFRB議長は上院銀行委員会で本日(30日)証言を行うことになって
いますが、公聴会に先立ち証言テキストが発表されています。パウエル議長はそ
の中で、「このところの新型コロナ新規感染の増加とオミクロン株の発生は、雇
用と経済活動に下振れリスクとなるとともに、インフレ動向を巡る不確実性の高
まりをもたらした」と指摘し、「ウイルスに関する懸念が強まれば、対面での勤
務の意欲がそがれ、労働市場の前進を遅らせてサプライチェーンの混乱を深める
ことになる」と説明するようです。議長が新たな変異株について発言するのはこ
れが初めてです。(ブルームバーグ)
公聴会では、さらに足元の物価上昇に対する見方やテーパリングの終了時期、あ
るいは利上げのタイミングに関する質問なども予想され、市場への影響が強まる
ことも予想されます。

115円台半ばから113円割れまで、わずか3営業日で2円50銭を超える下
げとなったドル円ですが、やはり下落スピードの早さは相変わらずです。
ここから再び115円台乗せがあるのか、あるいはもう一段下げて112円割れ
を試すのか、現時点では不透明感が強く、何とも言えません。上でも触れたよう
に、「オミクロン株」の猛威に翻弄され再び世界的に警戒感が強まり、ロックダ
ウンなどの厳しい措置が取られるかどうにかかっていますが、最大の朗報は「既
存のワクチンでも有効」だというデータです。ここしばらくは神経質で値幅も大
きな動きが予想されます。いよいよ12月に入ることもあり、ポジション管理に
は注意してください。

本日のドル円は113円40銭~114円30銭程度を想定します。


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オミクロン拡大懸念からドル円急落 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は114円台から急落。リスク回避の流れが急速に
強まり円が買われ、ドル円は一時113円05銭まで売られる。
◆ユーロドルも急反発。1.1333まで買い戻しが進む。
◆株式市場は全面安。ダウは905ドル安と、今年最大の下落幅
を記録し、ナスダック、S&P500の下げもきつい。
◆債券は買われ、長期金利は1.47%台まで低下。
◆金は小幅に買われたが、原油は大幅安。新型の変異株「オミクロン」
の感染懸念から前日比13%の下げに。

本日の注目イベント

◆独   独11月消費者物価指数(速報値)
◆欧   ユーロ圏11月消費者信頼感(確定値)
◆欧   ユーロ圏11月景況感指数
◆英   英110月消費者信用残高
◆米   サイバーマンデー
◆米   10月中古住宅販売成約件数
◆米   パウエル・FRB議長、ウィリアムズ・NY連銀総裁、オンラインイベントで冒頭挨拶
◆米   ボウマン・FRB理事講演

この週末は南アフリカなどで確認された新型コロナウイルスの変異株
「オミクロン」の報道一色でした。先週末、日経平均株価が800円
を超える急落からドル円も、安全通貨と見られている
円が買い戻され、115円台前半からじりじりと値を下げる展開でし
た。あわててドル売りの原因を探したところ、「南アフリカで新型コ
ロナウイルスの変異株が確認された」との情報に行き着き、株式市場
ではすでにその影響が出始めていたところでした。

ベルギーやオランダなど欧州で確認された「オミクロン」は香港やオ
ーストリアでも確認され、米国ではアフリカ南部8カ国からの渡航を
禁止し、イスラエルは全ての国からの渡航を禁止する厳しい措置を決
めています。
ただ、今朝の情報では今回の変異株について最初に警告を発した医師
を含め南アフリカ共和国の医療専門家2人は、「新型コロナウイルス
の新たな変異株『オミクロン』に感染した人の症状はこれまでのとこ
ろ軽い」と述べています。
またWHOは声明で、「オミクロン株の重症度がわかるには数日から
数週間かかる。オミクロン株の感染による症状が他の変異株と異なる
ことを示唆する情報は、現時点ではない」ことを発表しています。
米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は27日、「オミクロ
ンが米国に既に流入している可能性はある」と述べた上で、「そうだ
としても、驚かない」とコメントしています。
新たな変異株「オミクロン」の出現で、世界の金融・商品・債券市場
は大きく反応し、特に金融の中心地であるNYでは、先週末は感謝祭
に伴う短縮取引だったにもかかわらず、
NYダウは一時1000ドルを超える下げに見舞われ、引け値では9
05ドル安だったものの、今年最大の下落幅を記録しています。
リスクオフの高まりから円が買われ、ドル円は一気に113円05銭
まで下げ、恐怖指数と言われる「VIX指数」も「10ポイント以上
」も上昇し、「28ポイント台」と、投資家のリスク許容度は急速に
縮小しています。
本稿執筆時の7時前では、ドル円は113円台後半で推移し、やや落
ち着いているかに思えますが、9時の東京株式市場開始が待たれる状
況です。

米モデルナは感謝祭の25日の早い時間に数百人のスタッフを動員し
、既存のワクチンが「オミクロン株」に有効かどうかを突き止める作
業を迅速に進めており、2つのブースター(追加免疫)候補を試験し
ていることを発表しました。
また、「オミクロン」が既存のワクチンをかいくぐる可能性がある場
合には、改良したワクチンを2022年の早い時期に供給できる見通
しも発表しています。
日本では新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかり、ようやく
落ち着きを取り戻してきた状況の所に「新たな闖入者の出現」です。
これから年末年始を迎え、これまでと全く同じというわけにはいかな
いまでも、それに近い「日常」が過ごせる期待が高まっていたところ
に「新たな強敵」です。
ただ、すでに経験もあり、手洗いやマスクはすでに「常態化」してい
ます。これまで通り、警戒感を緩めずに行動することが最大の予防か
と思います。

急落したドル円は113円手前で下げ止まりましたが、日足では「雲
の上限」が112円台後半にあり、ここからサポートゾーンが始まる
ことから意識された可能性もあろうかと思います。
今後の感染状況とワクチンの有効性を確認しないと、この混乱がいつ
まで続くのかはわかりませんが、断定的なことは言えないまでも、F
RBの利上げに向けた道筋には変わりはないと考えます。
本日はパウエル・FRB議長とウィリアムズ・NY連銀総裁がオンラ
インイベントの冒頭で挨拶する予定です。今回の「オミクロン」の発
生を含めて、議長がどのような見方を示すのか注目したいと思います
。「金融市場に想定外の混乱が生じた場合には、適切な行動を取る」
といった、市場を落ちつかせる発言も想定されるところです。

本日のドル円は113円10銭~114円30銭程度を予想します。


米感謝祭のため市場は閑散 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆米国が感謝祭の祝日のためドル円は115円台前半
から半ばで推移。参加者は少なく取引は閑散。
◆ユーロドルも同様に1.12台前半から半ばで推移。域内の
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、上値は重い
展開が続く。
◆原油は小幅に下げながらも78ドル台は維持。

本日の注目イベント

◆豪   豪10月小売売上高
◆日  11月東京都区部消費者物価指数
◆欧   ユーロ圏10月マネーサプライ
◆米   株式・債券市場、短縮取引ブラックフライデー

昨日の海外市場では米国が「感謝祭」の祝日だったことからほぼ無風
状態でした。ドル円は東京時間から115円台半ばをやや下回る水準
で張り付いたまま、動意はありませんでした。
115円台半ばという、2017年1月以来となるドル高水準だとい
うこともあり、もう少し実需を中心にドル売りが出るのではと予想し
ていましたが、実際には相場を
下押しするほどの売りは見られなかったようです。日本企業の多くは
中間決算の発表を終えましたが、その中で輸出企業の今年度下期の為
替レートは概ね110円以下で利益計画を立てているようです。仮に
110円としても足元のレートからは5円以上の「為替益」が見込め
るため、企業の為替担当者にも余裕があるようです。
現段階ではあわててドル売り注文を持ち込むような状況ではないと見
られます。

米国は10月のCPIが年率で「6.2%」の上昇と、FRBの目標
値から大きく超えており、さらに今週発表されたPECコアデフレー
ターも「4.1%」の高水準でした。このため、FOMCメンバーの
中には、今月から始まったテーパリングを加速させるべきだと主張す
る動きも出て来ました。その結果、その先にある利上げのタイミング
も早まる可能性があり、大手金融機関の調査部では、2022年6月
に第一回の利上げが行われ、9月と12月にも利上げを見込んでいま
す。さらに2023年にも2回の利上げを見込んでおり、このシナリ
オではテーパリングの終了は来年3月と予想しています。

米国では物価上昇が続き、昨日の感謝祭では必需品の「七面鳥」の値
段が前年比24%も値上がりしているとの報告もあり、物価高は人々
の大切な年中行事の祝い方にも影響を及ぼしているようです。
本日から始まる「ブラックフラーデー」でも値上がりを目の当たりに
することになろうかと思います。米国の物価高は、メーカーが仕入れ
コストや賃金の価格に転嫁しやすいことに一因があるとも言われてい
ます。翻って日本では、長い間続いたデフレの影響もあり、米国のよ
うに簡単には価格に転嫁できない事情があります。価格競争が激しい
ということもあり、人々の価格を見る目も肥えているようです。
それでも今秋は値上げラッシュのようですが、ちょうど今市場に出回
ってきたいちごでも、価格を上げずに、パックの中のいちごを1個減
らすといったような努力がなされているようです。

日本の10月のCPIは「+0.1%」でした。
生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアでは「-0.7」で、今年の
4月以降マイナス圏に沈んでいます。
携帯電話料金の値下がりが大きな要因と見られていますが、この状況
下でも日本ではインフレは来ないのでしょうか?
「失われた30年」で染みついた「物価は上がらない」といった根拠
なき幻想は、筆者も含めて多くの日本人が持っている認識です。
あの日銀による「異次元緩和」でも物価上昇が続かなかったのは事実
です。しかし、今回はこれまでとは異なると、筆者は考えています。
サプライチェーンの混乱、人手不足、さらに原油高による原材料や物
流コストの上昇。また資源高は原油だけではなく多くの資源にも及ん
でいます。そこに「円安」という要因も加わり、物価上昇のマグマは
相当溜まっていると思われます。
いずれゼロ金利政策は解除になり、徐々に金利は上昇すると予想して
います。困るのは「変動型」の住宅ローンを組んでいる住宅購入者で
す。金利が上昇すれば当然「変動型」から「固定型」へ変えようと多
くの人が考えますが、その時は「固定型」の金利は一気に上昇するは
ずです。長期になればなるほど上昇幅は大きくなるでしょう。
今、「0.4%台」や、「0.6%」台で借りている人は、いまのう
ちに内入れ原資を貯めておく必要があろうかと思います。
因みに筆者が最初に借りた住宅ローン金利は「4.25%」でした。
それも「変動型」で、優遇も受けての金利です。1983年のことで
した。

本日もNYでは債券と株が短縮取引となり、ドル円は大きな動きには
つながらないと見ていますが、115円台半ばから上値を抜け切るこ
とが出来るかどうかです。
115円を割り込む場面もあろうかとは思いますが、深く押す可能性
は低いと思われます。米長期金利の動きと原油価格の動向を睨みなが
らの展開となります。

本日のドル円は114円70銭~115円50銭程度といったとろで
しょうか。


ドル円続伸し115円台半ばへ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆東京時間では日経平均株価が500円を超える下げを見せたことで
ドル円も114円を割り込んだが、海外市場では反発。NYでは
115円52銭までドル高が進む。
◆ユーロドルでもドル高が加速し、ユーロは1.1186まで下落。
◆株式市場は前日と対照的な動きとなる。長期金利が低下したことで
ナスダックは上昇しダウは下落。ただ終盤にかけては下げ幅を縮小し
ダウは9ドル安で引ける。
◆債券は反発。長期金利は1.63%台へ低下。
◆金は小幅に反発し、原油は反落。

◆7-9月GDP(改定値)            →  2.1%
◆10月個人所得                 →  0.5%
◆10月個人支出                 →  1.3%
◆10月PCEコアデフレータ           →  4.1%
◆11月ミシガン大学消費者マインド(確定値)   →  67.4
◆10月新築住宅販売件数             →  74.5万戸
◆ 新規失業保険申請件数              →  19.9万件

本日の注目イベント

◆日  9月景気先行指数(CI)(改定値)
◆独   独12月GFK消費者信頼感
◆欧   ECB議事要旨
◆米 NY休場(感謝祭の祝日)

「42年ぶり」、「31年ぶり」・・・といった文字が踊った昨日の米経済
指標の結果でした。
新規失業保険申請件数は「19万9000件」と、先週から「7万1000
件」も減少し、コロナ前の水準をも下回り、1969年以来となる低水準で
した。労働市場の改善傾向が続く中、やはり失業手当の手厚い上乗せ分が終
わり、人々が外に仕事を見つけに出て、そこで好条件の仕事を手に出来たこ
とが大きく影響していると考えられます。
人手不足が続いており、職種さえ選ばなければ容易に仕事を見つけることが
でき、しかも
賃金もそこそこもらえる、「売り手市場」の状況が続いています。この結果
は、来週の雇用統計にも影響してくると思われ、利上げのタイミングも前倒
しになる可能性があります。
パウエル議長も今月のFOMC後の記者会見で、まだ利上げの時期ではない
とする理由に、「労働市場の一段の回復を目にしたいからだ」と述べていま
した。
利上げに関する市場の見方も、すでに2022年には2回の利上げを見込む
水準まで織り込んでおり、フェデラル・ファンド金利先物市場では、202
2年12月の利上げの確率は「59.1%」にまで高まって来ました。


11月2-3日に開催されたFOMCの議事録が公開されました。
この会合でテーパリングの開始が決定されたわけですが、議事録では「幾人
かの参加者は、インフレがFOMCの目標と整合する水準を上回る状態が続
いた場合に、FOMCは資産購入ペースを調整し、フェデラル・ファンド金
利誘導目標レンジの引き上げ開始を参加者が現在想定する時期から早める準
備を整えるべきだと主張した」と記されていました。
これまでは高進するインフレに対して「一過性」だと繰り返し述べてきたF
RB執行部でしたが、「一過性」だとしながらも、想定以上に続いた場合に
はテーパリングのスピードを早めるべきだとの表現に替わってきました。
またインフレに対する懸念から、クラリダ副議長とウオラー理事、ブラード
・セントルイス連銀総裁、さらにデーリー・サンフランシスコ連銀総裁など
、一部の金融当局者は、12月14-15日に開催される次回のFOMCで
、テーパリングのペース加速について議論するのが適切になるかもしれない
との見解を示していました。(ブルームバーグ)

デーリー総裁は昨日のヤフー・ファイナンスとのインタビューでも、「これ
までの状況が続けば、私はテーパリングのペース加速を全面的に支持するだ
ろう」と述べ、「それを加速させるべき論拠は確かにある。次回の会合前に
発表される重要なデータは2つある」とし、「これまで発表された雇用の数
字の一部が上方向に修正されたことを示している。雇用市場では人員採用が
実に活発に続いているようだ」と説明し、また「インフレの数字については
、月間ベースで数カ月にわたって減速した後、CPIの月間の数字が再び高
進した。これが続けば、これらはテーパリングの加速が必要なようだと示唆
するものになる」と語り、12月3日の雇用統計と同10日のCPIの発表
を念頭に置いているとみられます。因みに、デーリー総裁は今年のFOMC
での投票権を有しています。

昨日の東京時間では、理由もあまり明確ではない中、日経平均株価が一時5
00円を超える下げを見せたことで、ドル円も115円を割り込み114円
83銭まで下押しされました。しかし「主戦場」の海外では再び上昇し、N
Yでは115円52銭までドル高が進んでいます。
昨日も述べたように、115円から上方にはこれと言ったレジスタンスはな
く、予想外に上昇スピードが速まることも考えられます。
上昇基調が続いていた金価格も、さすがに足元のインフレ懸念やパウエル氏
の議長再任から大きく下げてきました。ただやや懸念されるのは、新型コロ
ナウイルスの感染が欧州だけはなく、米国でもじわじわと再拡大してきたこ
とです。昨日も新規感染者数は10万人に迫るところまで増えてきました。
再びロックダウンの導入といった措置が取られるようだと、利上げシナリオ
にも修正が加えられる可能性もあります。インフレを示す経済指標とともに
、コロナ感染の状況にも目配りが必要です。

本日のドル円は115円~115円80銭程度を予想します。


ドル円4年8カ月ぶりに115円台前半へ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は欧州市場では114円台半ばまで売られる場面が
あったものの、NY市場では再びドルが買われ、115円19銭まで上昇。
米長期金利が上昇したことでドルが買い戻され、4年8カ月ぶりのドル高を記録。
◆ユーロドルは前日と変わらず、1.12台半ばから後半で推移。
◆株式市場は前日の動きと異なり、ダウとS&P500が上昇し、
ナスダックは下げる。パウエル氏再任で金融政策が安定することが
好感された一方、長期金利の上昇からナスダックは売られる。
◆債券は続落。長期金利は1.66%台に上昇。
◆金は大幅に続落し1780ドル台に。原油は米国が備蓄原油の
放出を決めたものの、織り込み済みとの理由で大幅に上昇。

◆11月マークイット製造業PMI(速報値)       →  59.1
◆11月マークイットサービス業PMI(速報値)     →  57.0
◆11月マークイットコンポジットPMI(速報値)    →  56.5
◆11月リッチモンド連銀製造景況業指数         →  11

本日の注目イベント

◆独   独11月ifo景況感指数
◆米   7-9月GDP(改定値)
◆米   10月耐久財受注
◆米   10月個人所得
◆米   10月個人支出
◆米   10月PCEコアデフレータ
◆米   11月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
◆米   10月新築住宅販売件数
◆米   FOMC議事録(11月2-3日分)
◆米   新規失業保険申請件数

先週金曜日の本欄で、「個人的にはパウエル氏を支持するけど、何の根拠もないが、
ただ漠然とブレイナード氏がFRB議長に指名されるのでは・・・」と書きました
が、バイデン大統領は、パウエル氏をFRB議長に再任することを決めました。
金融政策の安定を優先した形となり、バイデン大統領は「堅実で断固としたリーダ
ーシップで市場は安定し、経済は力強い回復軌道に乗った」と、パウエル氏のこれ
までの実績を
評価し、同氏が共和党員であることから、「党派を超えた支持を得られるリーダー
であることが重要だ」と述べました。
また議長候補であったブレイナード理事を副議長に任命し、今後上院での承認を経
て、正式に就任することになります。
足元で高進するインフレに対処するには、ブレイナード氏の「ハト派寄り」の姿勢
がややネックになった可能性もありそうです。

パウエル氏の議長再任の報を受け、23日の昼前にはドルが買われ、ドル円は11
5円台に突入しました。
その後一旦114円台半ばまで押し戻される場面もありましたが、米長期金利の上
昇を受け昨日のNYでは、2017年3月以来となる115円19銭までドル高が
進んでいます。

バイデン大統領は原油高に対応するため、戦略的石油備蓄の放出を決めました。
ホワイトハウスの発表によると、米国は早ければ12月半ばから下旬に5000万
バレルの石油備蓄を放出する模様で、日本、中国、インド、韓国、英国にも協調を
呼びかけており、日本は本日にも国家備蓄の放出について発表する予定です。
ただ昨日のNY原油先物市場では、米国の放出決定にもかかわらず原油価格は大き
く上昇しています。
10月下旬には一時85ドル台まで買われた原油価格は、備蓄放出の可能性が報道
された後、75ドル台まで急落しており、すでに織り込み済みだったというのが背
景のようです。また備蓄放出後に、放出される石油の大部分を将来的に戦略備蓄に
返還させること
が義務づけられていることもあり、結局需給バランスを変えないとの見方もあった
ようです。昨日のWTI原油価格は1ドル75セント上昇して取り引きを終えてい
ます。

トルコリラの下げが止まりません。
昨日の海外市場でリラは次々と節目を割りこみ、対米ドルでは一時18%安となる
13.45近辺までリラ安が進みました。
ドルに対する下げは20年ぶりとなる11営業日連続で、これで今月だけでも対ド
ルで3分の1も価値を減らしたこととなり、相場の動きからしても異常な状況が続
いています。リラは対円でも8円台半ばを割り込む場面があったようです。
直接のきっかけとなったのが、エルドアン大統領がトルコ中銀のカブジュオール総
裁と会談していたことが明らかになったことでした。
具体的な会談内容は明らかになってはいませんが、市場は、エルドアン氏が再び利
下げ圧力を中銀総裁にかけたのではないかとの疑念がリラ売りにつながったとみら
れます。
トルコ中銀は先週の金融政策会合で政策金利を「16%」から「15%」に引き下
げたばかりです。20%近いインフレが続いている中、金融政策の原則を無視し、
「利下げを行えば、景気が良くなる」とのエルドアン氏の「妄信」からトルコ中銀
は猛烈な利下げ圧力を受けており、12月の会合でも再利下げがあるとの見方も浮
上しています。
これまでにもリラの急落は何度か見ていますが、今回の下げには正直驚いています。
「エルドアン氏と中銀総裁が会談した」との報道だけで、これほど売られるリラは
非常にリスキーだと言わざるを得ません。今後反転する際にも、その幅は結構大き
なものになると見ています。

緊張が続くウクライナ国境を巡って、米国とロシアの軍トップが23日電話会談を
行いました。「ロシアがウクライナに侵攻なら、極めて重大な結果を招く」と、フ
ランスのルドリアン外相が警告を発している中、ミリー米統合参謀本部議長とロシ
アのグラシモフ第1国防次官兼参謀総長は、「安全保障に関するいくつかの疑念事
項について話し合った」、と米統合参謀本部が声明で明らかにしています。
会談内容については、「慣例に従い、両者は会談内容の詳細を非公開とすることで
一致した」と説明しています。(ブルームバーグ)

ついに115円台に乗せてきたドル円ですが、115円というのは大きな節目であ
ったと同時に、チャートではここから上方にはこれといった重要なレジスタンスが
見当たりません。
敢えて探せば、2016年12月から翌年1月にかけてドルが急上昇し、118円
台後半までドル高が進んだ、あの局面です。
2016年の米大統領選で予想に反してトランプ氏がクリントン氏に勝利し、ドル
円は直後に100円を割り込みましたが、その後のトランプ氏の言動が思いのほか
ノーマルであったことなど、一転して政策期待が先行して118円台を付けた経緯
があります。

米インフレが今後どこまで進行するのかとも大いに関係しますが、115円台に乗
せたことで、再びドルの上昇に弾みが付く可能性も出て来た印象です。

本日のドル円は114円70銭~115円50銭程度を見ています。


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「オフセット注文™」以外の取引手数料、口座維持手数料を無料としておりますが、
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通常、あらかじめ約束した損失の額の水準(以下、「ロスカット水準」といいます。)に達した時点から
決済取引の手続きが始まりますので、実際の損失はロスカット水準より大きくなる場合が考えられます。
また、ルール通りにロスカット取引が行われた場合であっても、相場の状況によってはお客様より
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契約締結前交付書面を熟読の上、十分に仕組みやリスクをご理解いただき、ご自身の判断にて
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