円全面高。ユーロ円一時119円台に。
ようやく春めいてきました。
ここ数日の温かさで梅は満開を過ぎ、散り気味。
近くの公園の「「河津桜」(かわづざくら)は7分咲き。
背丈が低い分、身近で観賞できます。
公園にあるビオトープ内の池では間もなく
メダカの姿も見えそうです。
春はもうすぐです。
一年で一番いい季節。
花粉さえなければ・・・。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 円はアジア、欧州市場の流れを受け上昇。NYでは雇用市場の
悪化を示す指標に89円を割り込み、一時88円81銭まで円高に。 - 今月4日に記録した88円55銭を意識した展開に。
- 円の急伸に伴い、クロス円も軒並み円高傾向に。
ユーロ円は一時119円65を示現。これも2月4日の
120円68を割り込み約1年ぶりの水準を記録。 - NYダウはこのところの経済指標の悪化に、ふたたび景気の
底割れ懸念が台頭し、一時180ドルを超す下げに。
大引けにかけてやや買い戻され、53ドル安で取引終了。 - 金、原油相場はまちまち。
- 株安から債券相場は続伸し金利は下落。
- FRBはゴールドマンとギリシャとの問題を調査している
ことを発表。SECも重大な関心をもっていることも公表。 - 1月耐久財受注 → +3.0%(2ヶ月連続のプラス)
- 週間失業保険申請件数 → 49.6万件(事前予想より増加)
- 12月住宅価格指数 -1.6(市場はプラス予想)
本日の注目点- 日 1月全国消費者物価指数
- 日 1月鉱工業生産
- 米 第4四半期GDOP(改定値)
- 米 2月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
- 米 1月中古住宅販売件数
ドル円が約1ヶ月振りに88円台後半まで上昇しました。
昨日の東京のこの時間帯では90円前半での取引でしたが、昼にかけて
90円台を割り込み、前日にNYの円高値を下回るとドル売りが加速。
プラス圏で推移していた日経平均もマイナスに転じ、ドル安円高が株安
に波及した格好になりました。88円台後半まで円が続伸したことで、
「90円を挟むレンジ」から「85円ー90円」のレンジに移行した可能
性も出てきています。
円は主要通貨すべてに対して上昇。とりわけ、ギリシャの格下げの可能性
がでてきているユーロに対しては119円台半ばまで円高が進み、「ドル
もユーロも買えない」状況のなか円の独歩安の展開となっています。
ユーロ円はその後、120円台後半まで約1円ほど値を戻しています。
しかし、すべての足でのチャートはユーロ売りを示しています。
最長の足である月足では「次のサポートは113円台後半」にあることを示
唆していますが、119円を割り込むと底値が見えなくなることから、EC
Bなどが何らかの行動を取る可能性もあります。
ただ、ユーロ圏にとっての重荷は南欧諸国の財政問題だけではありません。
EUの欧州委員会は今年度の域内GDPの見通しを発表しました。
ドイツ、フランスがプラス圏で牽引しているものも、全体では0.7%の
成長に留まるとの見方です。
経済成長の鈍化と財政問題に直面しているユーロが反発する可能性は
極めて低いと見るべきでしょう。
ただ注意したいのは、シカゴ通貨先物市場ではユーロ売り持ち高が過去最大
規模に膨らんでいることです。どの水準で買い戻しの動きにでるか注意が必
要です。
また、私自身のコメントも含め、通貨ユーロに関しては「相場観とポジショ
ン」が大きく一方に傾きつつあるのも事実です。このような時、えてして急
反発もあり得ることから、ここは慎重に攻めたいところです。
米労働市場の先行き見通しに暗雲が立ち込めてきました。
昨日発表の週間失業保険申請件数は先週比2万件の増加でした。
バーナンキ議長の証言にもありましたが、やはり雇用と住宅に大きな問題を
抱えているとの見方が裏ずけされたようです。
今後出口戦略の実施に向けては、少なくとも同申請件数は40万件を下回る
ことが不可欠です。
現在の米景気から考えて約10万件の件数を減少させるのは簡単ではありま
せん。市場もそのあたりを読み、ドル売り円買いを増幅させているようです。
その結果、2月4日に記録した今年の円最高値である88円55銭が意識さ
れます。ここを割り込むようだと、市場参加者の相場観は急速に円高方向に
シフトします。
「85円を試す」という声が聞かれるかどうか、ドル円にとってもこの水準
は重要だと言えます。 - 日 1月全国消費者物価指数
- [2010/02/26 09:30]
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FRB議長の議会証言にも円90円を挟む展開。
最近気になることに、当社は大手銀行グループですよ、
という宣伝をするサラ金会社を見かけることです。
「○○フィナンシャルグループの××です」というやつです。
大手金融グループの一員だから安全ですよということです。
先日も電車で「10万円借りても1ヶ月の利息はわずか1500円です。」
という広告を見ました。
月に1500円というとわずかなようですが、年間では
1万8千円になります。つまり10万円借りて年間
1万8千円の利息ですから年率18%。
現在の預金金利を0.2%とすれば
何と90倍に高金利になります。
さすがサラ金、借りさせる手法も巧妙です。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- バーナンキFRB議長は議会証言で米景気は回復基調に
あるものの、住宅、不動産市場に不透明感があるとし、
現行の低金利政策の継続に言及。 - この証言をうけドル円は90円台を割り込み、一時89円76銭まで
ドル安が進む。 - 1月の新築住宅販売件数が市場予想を大幅に下回ったことも
ドル売りに繋がる。 - 前日同様リスク回避の動きからユーロ、豪ドルなども一時
大幅安に。ユーロ円はギリシャでの大規模ストの影響もあり再び
121円台まで下落。 - 株式市場では議会証言での低金利継続を好感し大幅に上昇し、
前日の下落幅を取り戻した格好に。NYダウは91ドル、ナスダックも
22ドルそれぞれ上昇。 - 債券相場は前日とほぼ同水準。株式相場が堅調だったこともあり
ドル円は90円台前半に戻して引け。その他主要通貨も下落幅を回復して
取引を終えた。 - 金相場は3日続落、原油価格は上昇し80ドルを回復。
本日の注目点
- 欧 2月独失業率
- 欧 2月ユーロ圏消費者信頼感
- 米 1月耐久財受注
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 12月住宅価格指数
- 米 バーナンキFRB議長上院で議会証言
バーナンキFRB議長の下院での証言はある程度予想された内容で終えました。
米経済は回復基調にあるものの、それは「初期段階」であって依然として
住宅、雇用市場では不透明感が残り、異例な低金利政策の継続は必要との認識を
示しました。
さらに先週の公定歩合引き上げに関しては、「金融政策変更のサインとみなすべ
きではない」と、あえて釘をさす発言を行っています。市場では「当面出口実施
の可能性はない」との見方から、ドル売りに傾きました。
しかし、この内容は予想の範囲内であったことからドル売り一巡後は買い戻しも
入り90円台前半と、前日と同じ水準で取引を終えています。
米金利はしばらく上がらないことでドル売り材料の一方、ユーロもギリシャでの
大規模ストライキが伝えられ、こちらも売り材料。
結局、消去法から円が買われる展開になっています。
この日発表の米1月新築住宅販売件数は、事前予想が35万件だったものが
30.9万件と、過去最低を記録しました。昨年7月から4ヶ月連続で40万件台
を維持していたものが、昨年12月には35万件台に落ち込み、さらに今年に入っ
てもう一段の落ち込みをみせたことで、米住宅市場は再び底割れする可能性も出て
きました。背景には、高失業率が続いていることで収入が減少し、住宅ローンの差
し押さえ件数が急増していることが挙げられます。
この結果、中古住宅市場では供給が増大し、価格が下落。
収入の減少で新築住宅に手の出ない購買層は価格の安い中古住宅を購入する、とい
う悪循環に陥っている状況が続いているようです。
ユーロ円は徐々に上値を切り下げてきており、週足の「MACD」でもゼロの軸を
下回る展開になってきました。
ギリシャ政府は来月16日までにEUに対して財政再建に向けた具体案を提出しな
ければなりません。
アイデアとしては、消費税の引き上げ、公務員給与の削減、あるいは酒税、たばこ
税の大幅引き上げなどが検討されているようですが、観光以外にこれといった産業
をもたないギリシャにとってこれまでの放漫財政の改善はかなり困難なようです。
一部には政府が国債を発行し、その国債にECBあるいはIMFの「保証」を付け
発行コストを下げるとの案もあるようですが、投資家がどこまで興味を示すか疑問
です。ただ、通貨ユーロがさらに売られる状況になれば、ギリシャ一国の問題では
なくなりユーロ圏としての対応も迫られ可能性も出てきます。
既に今回の投機的なユーロ売りに対してドイツのメルケル首相は「市場が世の中を
決めるわけではない。」と発言したり、他のユーロ圏諸国首脳も懸念を表明してい
ます。来月16日まで不安定な相場展開は避けられません。
- [2010/02/25 10:02]
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米経済指標悪化で円全面高。
現在、相互会社の第一生命が株式会社に転換し
上場します。保険契約者は株を受け取ることができ、
その数は150万人になるとか。
時価総額では1998年のドコモ上場以来の大型上場。
そういえば、ドコモの上場時、公開前の株は抽選で
大変な人気でした。
儲かった人はその抽選に当たって上場時に売却した人だけ。
その後のドコモ株の暴落はご存じのとおり。
今回はそのようなことはないと思われますが、
上場が4月1日というのが気になります・・・
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドルと円が上昇。米消費者信頼感指数が10ヶ月ぶりの
低水準に落ち込んだことから、ドル円ではドル売りが加速し
約2週間ぶりの90円台割れを示現。 - 一方、ドイツのIFO企業景況指数も予想外の悪化に
ユーロが大幅下落。その結果、円が全ての通貨に対して上昇。 - 米経済指標が全般的に低調だったことからNY株式市場も
大幅に下落し、NYダウは100ドルのマイナス。 - 金、原油価格も米経済の先行き不安から売られ、個人消費の
長期低迷を懸念する声も。 - 商品、株式が軟調だったことから、債券に買いが集まり長期金利は
大幅に低下し、ドル売りを支援する形に。 - 2月独IFO景況指数 → 95.2(予想を下回る)
- 12月S&Pケースシラー住宅価格指数 → -3.08%
- 2月消費者信頼感指数 → 46.0
- 2月リッチモンド連銀製造業指数 → 2
本日の注目点- 米 バーナンキFRB議長下院で議会証言
- 米 1月新築住宅販売件数
- 米 豊田トヨタ社長公聴会に出席
予想外の米経済指標の悪化に、市場は大きく反応しました。
2月の消費者信頼感指数は46.0と、事前予想を下回ったばかりではなく、
10カ月ぶりの低水準になったほか、景気や労働市場に対する懸念から為替
市場ではドルと円が大幅に上昇しました。
これまでと同様、信用不安、金融不安が台頭すれば「円買い」が加速しますが、
昨日のマーケットもそれと似たような状況だったようです。
先ず先に動いたのはユーロでした。東京市場引け後ユーロは対ドルで上昇し、
一時1.3693までユーロ高が進み、「ユーロ復活」」を連想させました。
しかし、その後に発表になった2月IFO景況指数が事前予想を下回ったこと
から一転ユーロ売りが加速、1.360を割り込むと、損切りのユーロ売りも
巻き込み1.34台後半まで約200ポイントの下落となりました。
ユーロや豪ドルが下落し、ドル高が進みましたが、対円ではそのドルも大幅に
下落しています。NY市場では米経済指標の軟調、とりわけ消費者信頼感指数
の大幅悪化にドル売り円買いが進み、消去法から「円の独歩高」の格好となり
ました。
ドル円は先週末には公定歩合の引き上げで92円台前半までドル高が進みました。
90円ー95円の新しいレンジに入るかと思われましたが、90円の50を割
り込んだことで、再び2月上旬から続く「90円を挟む展開」に押し戻された
と観られます。
本日から始まったトヨタ問題に関する公聴会や、依然としてデフレが進行して
いる日本の景気などを考えると円の急騰は考えにくいと思いますが、それでも
ドルの復活には時間がかかると考えざるを得ないのが、正直な感想です。
最後にテクニカルを確認しておきたいと思います。
ドル円は結局、重要な転換点の可能性を示唆していた92円30近辺を抜けず
に反落。昨日一時90円を割り込みましたが、現在は90円20近辺で「8時
間足」の200日移動平均線のサポートラインと絡んでおり、これが完全に抜
け切るかどうかというところで、ここは注視しておきたいポイントです。
仮に下抜けしたとすれば、昨年11月に記録した84円82銭からのトレンド
ラインである89円60あたりが抜けるかどうかに注目します。
このラインはかなり重要な抵抗いラインと観られ、下抜けするにはそれなりの
パワーも必要です。
逆に、抜ければ87円台も見えてくる可能性があります。
本日から予定されているバーナンキ議長の議会証言がカギを握っているかもし
れません。
豪ドルも対ドルでは2時間足のトレンドラインで下落が止められているように
見えます。来週のRBA政策会合を控えてこの水準からの深押しは考えにくい
と思われ、下値リスクは限定的と観ています。 - 米 バーナンキFRB議長下院で議会証言
- [2010/02/24 09:12]
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NY市場材料もなく円買い優勢。
先日、法務省が民法改正案の概要を発表しました。
目玉は「夫婦別姓」を認めるというものですが、
それ以外にも、われわれに身近な法改正があります。
例えば、1.女性の婚姻年齢を16歳から18歳に
2.女性の再婚禁止期間を現行の6ヶ月から100日に
3.裁判で離婚が認められる原因に「5年以上継続して
別居した場合」を追加・・・・など、どれも女性保護を前面に
出しているようです。
つまり、「ダメなだんなとは早き離婚して、いい人を
見つけて再婚しなさい」ということでなんでしょうか?
世の男性諸氏、奥様を大切に・・・。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 重要な経済指標の発表もなかったものの、先週の米公定歩合
引き上げに対するドル買い戻しの修正からドル円は終始軟調。 - 円は一時91円02銭と、91円割れ目前まで円高に。
- 一方、その他の主要通貨は動意がなく、クロス円は総じて円高
傾向に。ただ、豪ドル円の堅調が目立った。 - NYダウは5日ぶりに反落、ナスダックは7日ぶりのは反落。
先週1週間はほぼ上昇したことで利益の売りが優勢に。 - 金価格は反落したものの、原油は小幅続伸し約1ヶ月ぶりに
80ドルの大台を回復。 - 株式市場が軟調だったわりには債券相場も下落し、金利は
小幅に上昇。 - サンフランシスコ連銀のイエレン総裁はサンディゴで講演し、
金融引き締めの時期ではないとの見方を強調。
本日の注目点- 日 日銀金融政策決定会合議事要旨(1/25・26日分))
- 欧 2月独IFO景況指数
- 米 12月S&Pケースシラー住宅価格指数
- 米 2月消費者信頼感指数
- 米 2月リッチモンド連銀製造業指数
昨日の海外市場は静かな取引でした。
その中でも円の上昇がやや目立っていました。円は91円台半ばから91円割れ
目前まで上昇。しかし、その他主要通貨はドルに対してそれほど買われなかったことからクロス円は軒並み円高傾向でした。
中でも、ユーロ円は昨日の東京で125円台後半まで値を上げていましたが、NYでは123円台半ばと、2円以上の円高ユーロ安で推移しました。
やはり、ギリシャの財政問題解決に不透明感があり、昨日この欄でも記述した通り、
ユーロ円の上昇は「ショート筋の買い戻し」の域を出なかったと言えます。
むしろ、ショートポジションの買い戻しでポジションに「余裕」がでてくれば、再びショートで攻めてくる可能性もあります。ここしばらくは「欧州発」の情報に右往左往する展開が予想されます。
円は足元92円の30付近の重要な転換点を抜けきれなかったことで、下値を模索する動きになっています。
トレンドは不変と観ます。一時間足では、91円目前までドルが下落したことでトレンドラインを割り込んでいますが、4時間足では90円85付近にトレンドラインのサポートがあります。
また、その下には8時間足の100日移動平均線も位置していることから、90円50割れを確認して初めて、「再び90円を挟むレンジ」に押し戻されたと、判断すべきと考えます。
本日からは経済指標も発表されます。
また、明日にはバーナンキ議長の議会証言も予定いされています。
公定歩合引き上げ後の議会証言だけに非常に注目されており、「出口戦略」に関するコメントが期待されています。その内容については、どちらかと言えば、「先週の公定歩合の引き上げは政策金利の引き上げを意味するものではない。」という旨の発言をする可能性が高く、ドル下落のリスクは残っているかもしれません。
豪ドルの動きが堅調です。対円でも昨日ユーロ円が2円以上も円高方向に振れたにもかかわらず、豪ドルの下落幅は限定的でした。
対ドルでは8時間足の「200日移動平均線」に頭を押さえられており、目先、このテクニカルが見事に機能している状況です。現在0.9021あたりで上値を押さえていますが、0.9050を抜ければ上昇に弾みが
つくと観ています。RBA(オーストラリア準備銀行)総裁は、利上げに関して、景気次第では再利上げの可能性もあると言及しています。
3月2日に予定されている政策決定会合では、いやがうえにも利上げ期待が高まります。 - 日 日銀金融政策決定会合議事要旨(1/25・26日分))
- [2010/02/23 09:15]
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米1月CPI下落で利上げ観測後退。
オバマ大統領とダライラマ14世の会談が予定通り
行われました。中国はこれまで通り「内政干渉」と
米国を厳しく非難していますが、オバマ大統領側としても
中間選挙もあり、人権問題を最優先というところです。
ダライラマもその後の講演では「中国共産党指導者は
引退の時期」と、やり返しています。
今や、世界経済を牽引する中国です。その影響力を
最大限に利用した今回の「恫喝」は世界に受け入れられる
はずはありません。
今のところ「報復措置」は限定的で、このまま収まる可能性が高いと
思いますが、今後中国に進出している米企業に影響がでてくる
ことも考えられます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 先週公定歩合を引き上げたことからドル円は大きく上昇
したものの、この日は1月の消費者物価指数が市場予想より
低かったことで、出口戦略への期待が後退、利食い先行の展開に。 - 円は92円16銭まで売られましたが、徐々に上値が重くなり
結局この日の高値近辺で取引終了。 - ドルが売られた事で、その他主要通貨も上昇。クロス円では
ユーロ円が124円台後半、豪ドル円は約1ヶ月振りの82円台
半ばまで上昇しています。 - 株式市場は若干プラスで1万400ドル台乗せ、、金などの
商品も前日比プラス圏で引け。 - セントルイス連銀のプラード総裁とアトランタ連銀の
ロックハート総裁はともに「前日の公定歩合引き上げは
早期引き締めを示すものではない」と強調。
本日の注目点- 重要経済指標の発表はありません。
ドル円は200日移動平均線が位置する92円30辺りを一度も試すことなく
91円台半ばまで下落しています。
1月の消費者物価指数(CPI)が事前予想を大きく下回り、コア指数についても
プラス予想がマイナス0.1%だったことが直接の原因だったようです。
前日の公定歩合引き上げから「利上げ時期は早い」との見方が急速に後退した
格好になりました。
加えて、ブラード・セントルイス連銀総裁などは、公定歩合の引き上げは
政策金利の変更を意味するものではない、などと「火消し」に躍起になり、
利上げ期待を明確に否定しています。
下記「What's going on ?」参照
では、18日の公定歩合の0.25%引き上げは一体何だったんでしょうか?
近年、公定歩合の形骸化が言われていますが、民間の貸出金利に直接影響して
くるFF金利(日本のコール金利にあたるもの)の行方が金融政策に大きな
影響を与えます。
FRBとしては雇用に不透明感が残る中、影響の少ない公定歩合にまず
手をつけたと考えられます。
そして、この決定はやはりFRBが「出口戦略」の実施時期を本格的に議論しているという
市場へのメッセージだと受け止めるべきと考えます。
利上げ期待が後退し、ドル円が売られる展開でしたが、それでも91円半ばです。
先々週までの90円を挟む展開からレンジが上方へ移行してきています。
トレンドとしては上昇トレンドだと観ています。
下値のメドとしては1時間足でのトレンドラインの位置する91円10銭近辺。
上値では上記200日移動平均線がある92円26銭近辺と観ています。
また、豪ドル円は82円半ばで推移していますが、上値では利食いの豪ドル売りが
控えているものと思われますが、82円台を維持できるかどうかが重要です。
来月のRBAの政策会合では利上げが見込まれています。
82円台後半まで豪ドル高が進んだ背景には、この利上げを見越したポジション
メイクもあろうかと思います。
現在のところ、3月の利上げの確率は60%程度だと思われますが、この確率が
高まれば、もう一段豪ドル高が進む可能性はありますが、ドル高の流れの中
上昇も限定されます。
同時に、ユーロの行方も依然として不透明です。
ギリシャ問題で再び悪材料がでればユーロは一気に売られ、その時には豪ドルも
下落が避けられません。
短期的には83円台が利食いの場所かと思います。
- 重要経済指標の発表はありません。
- [2010/02/22 09:14]
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FRB公定歩合引き上げ発表でドル全面高。
「逆立ちして鼻血も出ないくらい無駄をなくす。」
先日菅財務相が国会で答弁した言葉で、(うまいことを言うな)
と感心していました。
国民の税金を使うわけですから、無駄があってはいけない
ことは当然です。
先ずてっとり早く無駄を省くには国会議員の定員を
半分に減らすことです。
議員一人当たりの給与は交通費や調査費も含めれば年間4000万円以上。
さらに公設秘書3人には2000円以上払います。
これでは一度議員をやったらやめられないわけです。
当然「世襲」がなくなるはずありません。
横須賀の元総理などは今回子供が議員になったことで
なんと、4代続けて国会議員です。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
本日の注目点
- 欧 1月独生産者物価指数
- 米 1月消費者物価指数
- 米 タッドリー・NY連銀総裁講演
FRBによる公定歩合の引き上げはインパクトがありました。
円は昨日の朝方、約1ヶ月ぶりに91円台に乗せたものの、実需のドル売りや
豪ドル売りなどのクロス円売りの影響を受け、すぐに90円台まで押し戻され
「上値の重さ」を再確認させられた格好でした。
欧州市場からNYにかけても同様で90円台後半の取引でしたが、
米経済指標の発表、公定歩合の引き上げで流れは一変、91円台での
ドル売りをこなしドルは急上昇しました。
この日発表の卸売物価指数とフィラデルフィア連銀製造業指数も強めの
内容でした。
市場では「出口戦略」は、予想されている秋口よりも早まる、との声も出てきています。
しかし、一方では週間失業保険申請件数は47.3万件で、こちらは事前予想を
大幅に上回り、依然として「雇用市場」は不安定であることが確認されています。
さて、ドル円は早朝に92円台乗せています。今週初めから「三角保ち合い」の
上抜けを指摘してきましたが、大口投資家はドル買い戻しを急速に進めている
ものと思われます。
日足の200日移動平均線は92円30銭近辺に位置し、市場参加者の注目点は
ここに絞られています。「一目均衡表」の雲の上限もこの辺りに位置していることから、「相当抵抗」するものと
予想しますが、目先の流れはドル高に傾いています。
上記水準を抜け、92円50のをクリアするような展開になれば「週足」のトレンドラインも
上抜けし、相場は「転換」したと観ることができそうです。
ただドル下落リスクとして、NYダウを中心に世界的に株高が進んでいるものの、
米金利上昇懸念から株が反落する可能性も意識しておく必要もあります。
足元は米金利の行方と株式市場の動向か鍵を握っており、今日の東京で
実需のドル売りをどこまでこなせるかがポイントになりそうです。
ドル下値は91円60銭、上値は92円30銭近辺と観ます。
- [2010/02/19 09:10]
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ドル円、約1ヶ月ぶりの91円台半ばに。
90円台でのもみ合いが続いているドル円ですが
今年の年末の相場予測をブルームバーグが調査しました。
それによると、世界の金融機関37社のうち
年末の相場を100円以上の水準とみているところは
18社と、約半分でした。その中で最安値は118円です。
一方、円の最高値は87円でした。
そして平均値は98円ということです。
言いかえれば、現在の90円台は「ほぼボトム圏」だという
ことになります。
これが正しいかどうか、10ヶ月後には答えがでます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 発表されたFOMC議事録では「出口戦略」について本格的に議論されて
いたことなどが明らかになり、ドル買い繋がった。 - 円は一時91円39銭と約1ヶ月ぶりの水準まで下落。テクニカルでも
ドル買いを示唆。 - ドルは全面高となり対ユーでも前日比150ポイントも上昇。
- 加えて、この日発表された米経済指標は概ね良好。ドル買い戻し
を後押し。 - NY株式市場も続伸。ダウは40ドル高で10,300ドル台を
回復。 - 株式市場が上昇したことで債券相場は下落、金利は大幅に上昇。
- 金、原油ともに小幅続伸。
- 1月住宅着工件数 → 59.1万件(前月比2.8%増)
- 1月鉱工業生産 → +0.9%
- 1月設備稼働率 → 72.6
本日の注目点
- 日 白川日銀総裁会見
- 欧 2月ユーロ圏消費者信頼感指数
- 欧 ECB理事会
- 米 1月生産者物価指数
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 2月フィラデルフィア連銀景況指数
- 米 1月景気先行指数
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
円は2月3日以来の91円台前半まで売られています。
NY引け後、東京時間朝6時ごろには91円39銭までドル高円安が進みました。
値幅も無く、方向感もはっきりしませんでした。
しかし、今週初めあたりからは「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を徐々に形成し
どちらか、一方方向に抜ける前兆を漂わしていました。
昨日のこの欄でも、ドル円は上値上抜けする可能性が出ていたことを書きましたが、
結局上抜けし、昨日の水準からちょうど1円ドル高円安に跳ねたことになります。
1円のドル高円安はこのところの円の値幅からすれば結構な値幅で、90円を挟む展開
から「90-95円のレンジ」に移行した可能性も出てきました。
背景はギリシャ問題が一服し、米経済誌指標に強気な内容を示す結果が出てきたことで
日本を含む世界な株価上昇に繋がっていることが挙げられます。
昨日も米経済指標は堅調でした。1月の住宅着工件数は6ヶ月ぶりに高水準でした。
また1月の鉱工業生産も7ヶ月連続のプラスでした。
このあたりがドル買い安心感に繋がっているものと思われます。
しかも、昨日はこれまでの展開とは異なり、主要通貨に対して「ドル全面高」の
展開で推移しました。
また、ドル買いを推進したもう一つの背景は昨日発表されたFOMC議事録です。
議事録では「出口戦略」について本格的に議論されていたことが明らかになり、
一部のメンバーからは、近い将来資産売却プログラムを開始することを求めていた
ことも分りました。
先のバーナンキ議長の発言にもこれらを裏付ける発言があり、FRBとしても
今後失業率の低下が数ヶ月続けば利上げに踏み切る可能性が以前より高まっている、と
見ることができます。
さて、ようやくドル円も動き出したようです。約1ヶ月ぶりの91円台前半ということで
早朝より実需のドル売りが出ているためか、ややドルが押し戻される形になっています。
トレンドラインを観るかぎりドル円は上抜けしており、ドル上昇を示唆しています。
現在は「一目均衡」の雲の中にあり、91円50を抜ければ雲の上限を上抜けします。
また、やや長い足では現在のレベルが「週足」でのトレンドラインに絡んでおり、
重要な転換点にいることを示しています。
実需のドル売りをこなし、もう一段ドル高になるにはさらなる「ドル買い材料」が
不可欠です。
ドル円の特性上、一気に上抜けするとは思えませんが、もみ合いを継続しながら
ドル買い材料をバネに上値を試す可能性は十分あると観ています。
来週24日(水)にはバーナンキ議長の下院金融委員会での証言が予定されています。
「出口戦略」の実施に向けた具体的な経済指標の目標値が出てくる可能性もあります。
ドル高に弾みがつくのか、あるいは長期のドル安トレンドは変わっていないことから
再びドルが押し戻されるのか、重要な値位置にいると言えます。
- [2010/02/18 09:41]
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ユーロ買い戻し活発に。
今年は例年になく寒い日が続いていますが、それでも
関東地方にも既に花粉が飛んでいるそうです。
毎年、この花粉には苦しめられていて、朝目が覚めると
まず「クシュン!」とクシャミが出て、続けざまに20回ほど。
夜も鼻がつまって寝られないこともしばしばです。
自慢ではありませんが、花粉症歴は長く、30年くらいになります。
当時は花粉症という言葉すらありませんでした。
今年は花粉の量が少ないという予報ですがどうでしょうか・・・・。
知人がこれがいいと勧めてくれた、
エーザイの「クリスタルヴェール」を祈る気持ちで買い求めました。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- EU財務相理事会でギリシャの財政再建策を合意したことから
ユーロを中心に、これまで売り込まれてきた通貨が大幅に上昇。 - ユーロドルは約200ポイント、対円では約2円のユーロ高に。
ユーロ、豪ドルなどの主要通貨に対しては「ドル安、円安」に。 - この日発表の米経済指標も好調だったことで、NY株式市場は
大幅に上昇。NYダウは先週末比169高となりほぼ全面高。 - リスク選好の高まりから、金、プラチナ、原油などの商品相場も
軒並み大幅高、金は2週間ぶりに1100ドル台を回復。 - 2月NY連銀製造業景気指数 → 24.9
- 2月NAHB住宅市場指数 → 17
本日の注目点
- 日 日銀金融政策決定会合(2/18まで)
- 英 BOE議事録
- 欧 12月ユーロ圏貿易収支
- 米 1月住宅着工件数
- 米 1月鉱工業生産
- 米 1月設備稼働率
- 米 FOMC議事録(1/26,27日分)
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
昨日のこの欄でシカゴIMMでのユーロの売られ過ぎ(ドルの買われ過ぎ)
について書きましたが、欧州市場からNY市場にかけては、まさにユーロの買い戻しが
急激に起きました。
ユーロドルはアジアでの1.35台後半からNYでは1.37台後半まで
約200ポイントもドル売りユーロ買いが進みました。
ユーロは対円でも122円台から124円台まで水準調整が進んでいます。
直接のきっかけは昨日行われたEU財務相理事会で、ギリシャの財政再建計画を
承認したことですが、ポジション巻き戻しの動きが主体だったと思われます。
この動きは昨日の午後の東京市場からすでに始まっていました。
ユーロだけではなく、豪ドル、カナダといった「リスク選好通貨」は昨日の午後から
上昇をはじめ、巻き戻しの初動は垣間見えていたと言えます。
ユーロの200ポイントの上昇はショートの買い戻しとはいえ、やや過剰反応だった
ように思えます。
EU財務相理事会ではギリシャの「自力再建」を促しただけで、具体的な救済策は
見送られています。
ギリシャとしては3月16日までに財政再建に向けての行程表提出を義務付けられて
おり、国債償還に対する資金繰りはのメドはたっていません。むしろ、同国に対する
信用不安は先送りされた格好となっており、今後もユーロが再び売られる可能性を
残していると言えます。
ドル円はNYで90円52銭まで上昇しました。
「日足」で観ると、「三角保ち合い」を若干ですが上抜けしています。
まだ完全に抜け切ったとは言えませんが、どちらかと言えば上値を試しそうな
形成に見えます。
今日の東京で90円50を上回り、同時に今日の引け値でこの水準をキープできれば
ドルが上昇する可能性が高いと予想します。
ドル上昇を後押しする材料として「出口戦略」に関するコメントでも出てくれば
好機到来とも思えますが・・・。
ドル円は2月4日に88円55銭の、今年に入って円の最高値を記録しています。
一方、円の安値を観ると、それ以前の過去1ヶ月ほど前から91円台にも届いていません。
このため中期的には「円高ドル傾向」継続中、と観ていますが、上述のように
「三角保ち合い」を上抜けすれば中期的なトレンドの転換も無いとは言えません。
下値は89円80銭。上値は、目先NYのドル高値90円の50水準を抜けるか
どうか・・・。
今週の円に動きに注目したいと思います。
また、豪ドル円は上昇パターンに入ったと思われますが、「日足」では100日移動平均線が
81円62銭に位置しています。
短期的にはこの水準を試しに行くと観ています。
- [2010/02/17 09:29]
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NY休場で動きなし。
若者の自動車離れが進行しています。
日本自動車工業会が大学生1000人に何に興味があるか
アンケートしたところ、1位はパソコンの62.1%で、
車は17位で22.8%でした。
それが原因と思われますが。若者の自動車事故が
激減しています。
警察庁によると、原付バイクと自動車えお運転中の
16歳~24歳のスピード違反を主因とする事故は
2009年には120件で、1999年の628件に
比べると81%も減少しているそうです。
これも「草食系」男性が増えたことによるようです。
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
- NY市場はプレジデンツデーのため休場。
- 値動きは限定的で、円は90円を挟み上下10銭程度と
動意なし。 - 注目のEU財務相会合が行われたものの、15日時点では
具体的な救済策は発表されず、こちらも小動き。アジア時間に
1.3580をテストする場面も。 - 市場は本日発表されるであろうギリシャに対する
救済策の中味を確認したいとのムードが優勢。
本日の注目点
- 豪 RBA議事録
- 欧 2月独ZEW景況感調査
- 米 2月NY連銀製造業景気指数
- 米 12月対米証券投資
- 米 2月NAHB住宅市場指数
NY市場は休場、加えてアジアでも香港、シンガポールも休場とあって、
基本的には動きがありません。
注目のEU財務相会合が開かれました。
ここにきてメディアが、ギリシャがスワップ契約を使って債務隠しをしていた
という疑惑をEUが調査していると報じ始めました。
取引相手としてはゴールドマンサックスの名が挙がっており、欧州委員会は
「このような事実は把握していない。2月末までに詳細報告を求める。」
との声明を発表しており、内容次第ではギリシャ国債がもう一段売られる材料に
なる可能性があります。
また、救済策としては同国に資金援助を行うと同時に、公務員の給与の引き下げや
消費税の増税を求めるなどの案も浮上しています。
ECBとしてもEU内で解決したい問題で、仮にIMFに解決を委ねることになれば
域内の結束力を疑問視されユーロが売られる可能性を含んでいるからです。
15日時点ではECとして強力に援助していくとのコメントはありましたが、それでも
ユーロの上値は重く反応していません。
ユーロドルは昨日再び1.35台後半まで下落しています。
NY市場休日のため参加者が限られていたという側面もありますが、やはり戻り売り意欲は
強く、下落圧力が働いています。
先週末に発表されたIMM通貨市場でのユーロのポジションは、「ドル買いユーロ売り」の
ネットポジションが過去最高水準にまで積み上がっています。
統計的には60億ドル~70億ドルまでにポジションが積み上がると「反転」する
という経験則もあり、何かの材料をきっかけにユーロ買い戻しの可能性があることを
頭の片隅に入れておきたいと思います。
連休明けのNYがオープンすることと、重要指標も予定されていることから
ボラティリティは大きく上昇すると観ています。
- [2010/02/16 09:15]
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中国準備率再引き上げで不透明感増大。
中国で最も重要な季節「春節」が始まりました。
何せ、経済が好調な中国。人々の懐も好調・・・・。
この時期に消費されるお金は7千億円とも8千億円とも。
旅行をする人の数は1億2千万人で、深釧のローカル航空が
増発する飛行機の便は1000便・・・。
既に、東京、秋葉原や銀座は中国からの旅行団で
賑わいを見せています。
何しろ桁が違いすぎます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ユーロ圏の第4四半期GDPは+0.1%と発表され、
市場予想から大幅に悪化していたことからユーロ売り、ドル買いが加速。
ユーロドルは一時1.3532まで下落。 - ドル買いユーロ売りに引っ張られる形で円も下落、90円43まで
ドル高円安が進む。 - その後、中国人民銀行が先月に続き「預金準備率」の引き上げは
発表したことから、一転「円買い」が進み、円は一気に89円台後半まで上昇。 - ユーロ圏、中国、、そして米経済指標に踊らされた相場展開でした。
- NY株式市場は強弱まちまち。NYダウは45ドル安で引け、
ナスダックは6ドル高。 - 中国の金融引き締め懸念から金、原油は大幅安。
- ユーロ圏第4四半期GDP → -1.7%
- 1月米小売売上高 → 0.5%
- 2月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 73.7
本日の注目点
- 日 第4四半期GDP(速報値 )
- 日 12月鉱工業生産(確報値)
- 米 休場(プレジデンツ・デー)
ユーロの下落が止まりません。
先週末にはユーロ圏第4四半期GDPは大方の予想を下回る
+0.1%にとどまり、前期の0.4%に比べ大幅に落ち込みました。
また、ドイツGDPにしても前期より悪化しており、ユーロ圏ではギリシャの
財政問題だけではなく、経済成長そのものが鈍化している可能性がでてきました。
ユーロ圏経済を牽引している独仏が息切れすることは、ユーロ圏にとって
再び「二番底」の可能性がでてくることを意味し、深刻な状況になりそうです。
ユーロは対ドルで、週間ベースで5週続落となり、約1年ぶりに長期下落局面を
迎えたことになります。
ユーロは対ドル以外にも、対円、対豪ドルなどでも大幅に下落しており、
「独歩安」の状況です。
目先は、今日15日から開かれるEU財務相会合で、どのような救済策が出て来るか
注目されます。
市場では効果的な救済策がでてこなければ1.3割れもありえる、との見方も出ています。
さらに市場を不透明にしているのは「中国の金融引き締め」懸念です。
先週末には唐突に「預金準備率再引き上げ」が発表され、市場は右往左往しました。
政策金利を直接引き上げるのではなく、「預金準備率を引き上げる」ことで
銀行に融資を抑制し「ソフトランディング」させたいという思惑のようですが、
<市場にとっては、むしろ「不透明感」が増しているように思えます。
「今回の引き上げは1月12日に続き2度目ですが、実施後の準備率は16.5%と
世界でも異例の高水準になる。」(日経新聞)ことから、株式、不動産市場への
影響は避けられないと観られます。
先週の円の動きは小幅で、やや円安気味に推移しました。
今月初めの88円55銭からは「下値」が徐々に切り上がっています。
一方「上値」は1月第1週の93円78銭からは着実に切り下がっており、
「三角保ち合い」を形成しつつあります。(下記チャート参照)
目先、90円を挟むもみ合いを継続しそうですが、経験則から、どちらか抜けた方に
大きく値が動く可能性を示唆しています。
個人的には米住宅指標の回復にブレイキがかかってきたことからドル下落のリスクの方が
高いと観ています。
そのメドは89円と観ており、このレベルを割り込むと「下抜け」が確認され、
ドル下落に拍車がかかると予想しています。
上値では90円55-60が抜ければ上っ離れる可能性が高いものの、
そのためには強力な材料が必要です。
ユーロドルの1.35台割れなどがその一つと言えなくもありませんが・・・。

- [2010/02/15 09:53]
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EUによるギリシャ支援にもユーロ下落。
仕事柄朝が早く、毎朝7時前には机に向かっています。
ビルの地下から1階のエレベーターホールに
行く途中、もっと早くから仕事をしている人たちに会います。
床に掃除機をかけている人、エレベーターの扉を
拭いている人、トイレを掃除している人もいます。
皆さん「おはようございます!」と大きな声をかけてくれます。
「この人たちは何時から働いているのだろう・・。」
そんなことを思いながらエレベーターに乗り込みます。
1階にあるパン屋さんからはパンが焼き上がる
香ばしいにおいがしてきます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- EU首脳会議でギリシャへの財政支援で合意したとの報道で、
ドル円は89円台後半で安定。 - この報道でNY株式市場は大幅高。米経済指標の好転もあり
NYダウは朝方60ドルほど下げていたものの、引けでは100ドル
を超す上昇。 - EC首脳はギリシャ支援で合意したものの、具体的な内容は明示されず、
さらに財政問題は他の欧州諸国へ拡大する懸念があることからユーロは
依然として弱含み。 - 米債券相場は30年物債の入札が低調だったことから下落、金利は
3.7%台まで上昇。 - 金は大幅続伸。原油価格はIEA(国際エネルギー機関)の需要予測が
上方修正されたことを材料に続伸。 - 週間失業保険申請件数 →44万人(事前予想より減少)
本日の注目点
- 日 1月消費動向調査
- 欧 独第4四半期GDP速報値
- 欧 12月ユーロ圏鉱工業生産
- 米 1月小売売上高
- 米 2月ミシガン大学消費者信頼感指数
昨日の東京は祝日で休場でしたが、重要な指標が発表になり豪ドルが大きく動きいています。
先ずは、1月オーストラリアの雇用統計が発表されました。
結果は失業率5.3%、新規雇用者数は5.27万人の増加でした。。
いずれも市場予想より改善しており、豪ドルは対円、対米ドルでも上昇しています。
また。その後に発表になった中国の1月の消費者物価指数(CPI)は1.5%と
前月に比べインフレを示す内容とはならかったことから、同国の利上げは遠のいた
との連想が働き、こちらも豪ドルの上昇要因となりました。
この結果、豪ドル円は約10日ぶりに80円台を回復し、対米ドルでも150ポイントの
大幅上昇を見せました
豪ドルはこのところユーロ安に引っ張られた側面が強く、実態以上に売られていました。
経済成長は続いていおり、RBAは前回の政策決定会合で利上げを見送りましたが、
昨日の数字を踏まえれば、3月、あるいは4月には再利上げがあると観ています。
テクニカルで観ますと、豪ドル円は「日足」の200日移動平均を上回る回復を見せています。
足元では80円台半ばから上値の水準が抵抗帯と観られ、先ずはここを抜けることができるかどうか。
また、下値では79円台前半が維持できるかどうかを注目しています。
やはり76円台前半は目先の「大底」だったと言えます。
ドル円も、昨日は2度ほど90円台に乗せる場面がありましたが、どうも「居心地」が
悪いようで、すぐに押し戻されています。
中期的な流れは「ドル安」で変わらず、90円50-60を超えていかない限り
ドルの戻り売りスタンスでいいのではないかと観ています。
欧州ではEC首脳により臨時の会議が開かれ、ギリシャに対する支援で合意しました。
しかし具体的な行程表は示されず、15日~16日に行われる財務相会合で
再建策を検討するに留まっています。
このためユーロドルは下落し、ふたたび1.36台後半で取引されています。
問題はギリシャに続く国々が多く、財政不安は「PIIGS]に対する債権額に
まで及びそうな情勢だということです。
いずれEUだけでは手に負えず、IMFに出動要請を行う可能性は否定できません。
当面は来週の具体策を見極めたいところです。
米ワシントンは記録的な大雪に見舞われています。
行政も大幅な遅延を余儀なくされ、4日連続で公務が停止されている状況です。
NYのセントラルパークでも積雪が30センチ以上あるとのことで、経済への影響も
懸念されます。
このため昨日は発表予定だった「小売売上高」の経済指標も本日発表に
変更されています。
中国人民銀行は 適度な金融緩和政策を続けながらも、「段階的に」利上げを
行っていくメッセージを市場に伝えています。
1月の消費者物価指数が予想されたほど上昇していなかったことから、
「インフレ圧力はそれほど高まっていない。」と観られるものの、1月の不動産価格は
9.5%上昇しており、「出口戦略」を段階的に実施していくものと
思われます。
市場では「急激な引き締めはない。」との見方が有力ですが、早ければ4月
あたりから、利上げを行う可能性が高いと予想しています。
- [2010/02/12 08:45]
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FRB議長。利上げに言及でドル高。
被害が一向に無くならない「振り込めサギ」。
警察も、金融機関もいろいろな対策を打ってきましたが
被害額も300億円近い金額になるとか。
千葉県の銀行3行が共同で、ATMのそばに来ると
ケイタイ電話が使えなくなる、新しいATMの設置に
踏み切りました。
ケイタイ電話でで指示を受けながら振込手続きを
行うことから、使えなくなくことで被害は減りそうです。
ただ、同時にお年寄りといえども、家族や親しい友人の
ケイタイ番号は事前に登録し、それ以外の電話は取らない
くらいの自己防衛は必要です。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- バーナンキFRB議長が出口戦略に関する見方を
公表。「遠くない将来」に利上げを示唆したことで
ドル円は上昇し、一時90円台乗せを示現。 - 一方で、現状では引き続き金融緩和継続は必要との
見方も示す。 - 米利上げが早まるとの見方からユーロなどの主要通貨
も対ドルで下落。クロス円は円安傾向に。 - 利上げは「株式市場には「マイナス要因である「ことから
NYダウは一時90ドルを超す下げをみせたが、引けは
20ドル安で1万ドルの大台はキープ。 - 金は小幅反落し、原油は続伸。
- 12月貿易収支 → 401.8億ドル赤字(前月比赤字幅拡大)
本日の注目点
- 豪 1月失業率
- 中 1月消費者物価指数
- 欧 ECB月例報告
- 米 1月小売売上高
昨日の東京では一瞬、90円台の乗せる場面はありましたが、すぐに売りに押され
ずるずると後退。
夕方には日経平均の上げ幅が縮小したのを眺めながら89円台半ばまでドルが
下落しました。
NYでもほぼ同じような動きでしたが、バーナンキ議長の「出口戦略」についての
見方が公表され、一転ドル全面高の展開となりました。
それでもドル円の高値は90円07銭です。
日足のローソク足を観ると、90円10銭が「100日移動平均線」で頭を押さえており、
目先はこの水準を完全に上抜けできるかどうかにかかっています。
中期的なトレンドは依然としてドル安円高の中、「短期的にはドルの上値をトライ」
している、そんな状況かと思われます。
バーナンキ議長は「遠くない将来」に利上げを行うことを示唆したものの、実施時期については
言及を避けました。
また、現段階では景気は回復基調にあるものの、先行きに不透明感があることから
低金利政策はしばらく継続との見方も示しました。
FOMCの政策委員の中にも「利上げすべし」との意見がで出ており、先の会合では
低金利継続に反対票が投じられたことなどに対応したものと言えます。
ギリシャの財政問題は昨日、EUの10ヶ国財務相会合が行われ、ギリシャへの財政支援
についての事前打ち合わせが話し合われた模様です。
会合後の会見ではドイツ代表が救済には否定的な見方を示したことからユーロは
下落しています。
本日(11日)にはギリシャで60万人の公務員が加盟する、公務員労組の24時間
ストライキが予定されています。
同時に、本日行われるEU首脳会議で具体的な支援策が発表されるかどうかで、
ユーロが反発するかどうかが決まりそうですが、不透明感はぬぐい切れていません。
PCの具合が悪く、今朝のコメントはアップが遅れています。
9時半には注目のオーストラリアの雇用統計が発表されました。
失業率は5.3%。新規雇用者数は5.27万人と、いずれも事前予想より大幅に改善です。
この結果、来月のRBA政策会合では再び利上げの可能性が高まってきました。
豪ドル円が80円台を回復し、安定する日も近いと観ています。
- [2010/02/11 10:32]
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ギリシャ救済報道でユーロ急騰。
ある経済誌の副編集長氏によると、FXに一番興味が
ある年齢層は「30代独身女性」だそうです。
「それは自由に使えるお金を一番もっているからじゃない?」
と聞くと、「いゃ、そうじゃなくて自由に使える時間が多いから」
との答え。そして、「資産運用には非常に敏感」だそうです。
そういえば、当社のセミナーにも「らしき人」は、やはり多い。
かつて「ミセスワタナベ」がFXの代名詞でしたが、
いずれは「ミスワタナベ」に変わるかもしれません。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- EU主要国によるギリシャ支援の報道に、これまで売り込まれていた
ユーロが大幅に上昇。豪ドルなどその他主要通貨なども買い戻された一方、
円は売られ、クロス円は軒並み急反発。 - この報道にNY株式市場も反応し、NYダウは150ドルを超える
上昇、ひとまず市場が安定するとの見方から「リスク資産」売却の
動きにブレイキ。 - WSJ(ウォールストリートジャーナル)は、ドイツと一部の
EU諸国がギリシャと他のユーロ諸国に「融資保証」を実施する
可能性があると報道。 - このため金、原油などの商品相場は急反発。
- 米債券は株高を受け下落、長期金利は3.6%台に上昇。
- 12月米卸売売上高 → 前月比+0.8%
本日の注目点
- 日 12月機械受注
- 中 1月貿易統計
- 米 12月貿易収支
何度かこの欄で指摘してきたように、ポイントは「ギリシャ支援の行方」と
「NY株式市場の行方」でした。
昨日のNY時間に、ドイツなどEU主要国が「ギリシャ支援の可能性につい
て検討」との報道にユーロは対ドル、対円で乱高下しながらも、結局大きく
上昇しました。
これまでは「自国の財政問題は自国で解決すべき」と、突き放してきたEU
首脳も、このまま放置しておけば、ギリシャだけの問題ではなくなり他のE
U諸国への影響を懸念し始めたということです。
現に、ポルトガル、スペインなどのソブリン債のCDSは上昇しており、
「何らかの援助が必要」との判断に傾いたものと思われます。
ただ、具体的な方法については不透明で、場合によってはIMFに委ねる可
能性も指摘されています。
通貨ユーロは昨日までは財政問題だけで大幅に売り込まれてきただけに、
この報道が伝わると大きく買い戻されました。
対円では124円台前半まで円安が進み、先週末の120円台は
「目先の大底」の可能性がでてきました。
同様に、豪ドル円についても先週末の76円台前半は「大底」の可能性があ
ります。
昨日はギリシャ問題に加え、「NY株式市場」が大幅に上昇したことも上記
動きを加速させました。
欧州主要国の株式も大幅に上昇し、これまでの「リスク資産」売却の動きに
ブレイキがかかりました。
ただ、ギリシャの財政問題はこれで終わったとも思えません。
11日にはギリシャの公務員のストライキも予定されています。
また、財政を支援するにしても同国に対しては厳しい条件が課されるとの
見方もあります。
今後の支援内容を見極めていきたいと思います。
さてドル円ですが、昨日は「蚊帳の外」だったようです。
ギリシャ救済のニュースが飛び交った割には値幅は限定的で、しかもドル円
単独というよりも「クロス円」絡みの取引に影響されたように思えます。
今朝8時前にはNYのドル高値を上抜けし、一時89円94までドル高が進
行しましたが、90円を前に足踏み状態が続いています。
今日の日経平均の上昇に伴ってどこまでドル買い円売りが進むか、という
ところでしょうか。
ドル円の中期的なトレンドとしては変わらず、依然として下落トレンドです。
足元ではまず、90円台に乗せ、そこで安定できるかがポイントになってき
そうです。
日米ともに株式市場が落ち着き「1万の壁」をキープできるようなら90
円ー95円のレンジも見えてきそうですが、当面はギリシャに対する支援策
を睨みながら、90円を挟む展開の可能性が高いと観ています。
加えて、今日と明日発表が予定されている中国の経済指標が気になります。
このところギリシャ問題で忘れかけられていますが、中国の金融引き締め政
策への転換は、為替市場に大きなインパクトを与える可能性があることを忘
れてはいけません。
- [2010/02/10 09:18]
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ユーロ下げ止まらず、円全面高。
先週もこの欄で書きましたが、米中関係が悪化しています。
これまでにも伏線はありましたが、米国の台湾への
武器売却が直接引き金を引きました。
その報復として、中国で営業を行っている
ボーイングやローキードなどが営業活動ができないリスクが取りざたされています。
今回、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマが17日にワシントンを訪れ、
オバマ大統領と会談することになっています。
中国政府は両者が会えば、米中関係が損なわれると警告しています。
この「脅し」に屈する米国ではないと思いますが、それだけに今後の米中関係のさらなる
悪化が懸念されます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 1月の失業率は9.7%、同非農業部門雇用者数はー2万人
と発表され、直後に円は99円89銭まで売られた。 - 市場は強弱混じった指標に、その反応もまちまち。
NYダウが一時、前日比160ドルを超す下げを見せたことから
円もじりじり値を上げ88円台前半で取引を終える。
ダウは引け際に買い戻されプラス圏で引け。 - ユーロドルは財政問題の拡大懸念から続落。EUがギリシャと
スペインの財政赤字対策を打ち出す可能性があるとの観測に
買い戻される場面があったものの続かず。 - 米債券相場は続伸し、長期金利は続落。
- リスク資産回避の動きは止まらず、金は価格は大幅続落し、
原油も下落し71ドル台に。 - カナダ開かれていた「G7]では「金融機関の破綻コストは
金融機関に負担させる」ということで合意。為替への影響はなかった。
ドル/円 88.82 ~ 89.89
ユーロ/円 120.70 ~ 123.31
NYダウ +10.05 → 10、012.23ドル
GOLD -10.20 → 1、052.80ドル
WTI -1.95 → 71.19ドル
米10年国債 -0.030 → 3.570%
本日の注目点
- 日 1月景気ウオッチャー調査
注目されていた米「雇用統計」では、失業率は改善したものの、非農業部門雇用者数は
悪化。
事前予想では失業率は横ばい、雇用者数は改善と観られていただけに、市場の反応は
やや複雑でした。
ただ、昨年11月と12月の雇用数が下方修正されていたこともあり、米雇用市場の
回復には「時間がかる」との見方が優勢となり、ドル円では88円台前半での越週となりました。
この日の動きは、値幅こそ1円あったものの雇用統計をめぐる判断は難しく、前日大きく
下げたNY株式市場をにらむ展開でした。
また連日安値を記録しているユーロの動きも注目されましたが、全体では依然として
「リスク資産」回避の動きが継続されていたようです。
ユーロの下げが止まりません。
この日も対ドルで1.35台後半、対円でも120円台まで売られ、約1年ぶりの水準まで
ユーロ安が進んでいます。
ギリシャの財政赤字は対GDP比13%付近まで悪化しており、EUの欧州委員会では
早急に3%程度まで縮小するよう要請しています。
市場はこの実現性に疑問を持っており、さらに財政問題がスペイン、ポルトガルにまで
拡大する状況の中、ECBあるいはEUによる何らかの救済策がまたれるところです。
トリシェ・ECB総裁は「ユーロ圏の経済は強固であり、域内の財政赤字は日本や米国
よりも小幅。」とのコメントを残していますが、やや苦し紛れの域を出ません。
テクニカルでもユーロドルは週足の200日移動平均線を割り込んできており、1.3570
辺りを再び割り込むと下値のメドさえつかない状況になりそうです。
ドル円が再び90円台に戻すか、あるいは87円に向かうのかはユーロの動きが決め手の
一つになりそうです。
NYダウもかろうじて1万ドルの大台を維持していますが、この水準の割り込むかどうかも
重要です。
1万ドルを大きく割り込む状況になると、一段とリスク回避の動きが加速し、ユーロなどの
主要通貨は売られ、円買いを誘発することになるからです。
そうなると「円高」を嫌気して日経平均も売られ1万円の大台割れも現実的になりそうです。
世界的に信用収縮が高まり、2008円9月の「リーマンショック」後に近い状況に
もなりかねません。
事実、先週末のシカゴ・オプション取引所の恐怖指数(VIX指数)は、危険水域とされる
30に近い29まで急上昇しました。
ドル円もじりじりと上値を切り下げてきています。
その動きは「週足」を観ると歴然としており、昨年4月の101円台、8月の98円台、
そして今年1月の93円台と、上値が確実に切り下がってきています。
中長期のトレンドは依然として下落傾向であることを示唆しています。
ポイントとしては上記、ユーロとNY株式市場の行方であり、その結果ドル円が87円を
割り込むかどうかに注目しています。
- [2010/02/08 14:10]
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失業保険申請件数悪化で88円台に。
「どうしたトヨタ!!」
トヨタ自動車が厳しい状況に立たされています。
米国で起きた「アクセル問題」に続いて今度は
国内で「ブレイキ問題」が起きました。
それも今やトヨタの「象徴」でもある新型プリウスで起きてしまいました。
今朝のニュースではリコールを決めたようですが同社の経営に与える影響は必至です。
かつて「カイゼン」という、世界の製造業で使う「世界語」を生み出したトヨタ。
創業家への大政奉還を受けた豊田新社長にとっては非常に厳しい「洗礼」と言えそうです。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 週間失業保険申請件数が予想を超え、先週比8千人
増加していたことから、今夜の雇用統計への?懐疑的な見方
が台頭。NY株式市場が大幅に下落したことで安全資産として
の円買いが殺到。円は一気に88円台半ばまで上昇。 - 市場は雇用統計に楽観的な見方だっただけに、米株式市場では
引けにかけてパニック的な売りが加速。NYダウは一時1万ドルの
大台を割り込む場面もあり、大引けは268ドルの大幅安。 - リスク資産の売却が加速し、ユーロ、豪ドル、カナダなども
大幅に下落。ドル円ではドル安が進行したことで円は全面高に。 - 商品相場も軒並み大幅安。金は前日比4%以上下落し約50ドル安。
- 一方、株安を受けて債券に買い集まり、債券相場は大幅高。
[Fight to quality]が加速。 - ECB、BOEともに政策金利は据え置き。
- 週間失業保険申請件数 →48万件(先週比8千件増)
本日の注目点
- 日 12月景気動向指数(速報値)
- 欧 12月独鉱工業生産
- 米 1月雇用統計
- 加 G7(カナダ、6日まで)
円は昨日の91円台乗せから一気に2円50銭もの円高に振れました。
今晩の雇用統計を控え取引は閑散かという雰囲気がありましたが、発表された
週間失業保険申請件数が予想以上に増加していたことから、株式市場が反応し、
為替市場にも波及した形でした。
それにしても雇用統計の指標ではなく、失業保険申請件数でこれほどまでに反応した
ことは記憶にありません。
市場で雇用統計に対する見方が強気に傾いていたことが原因です。
前日のADP雇用者数の改善もあり、専門家の予想もプラスに転じるとの見方が
支配的で、一部欧州系銀行では9万2千人の増加との予想もあったほどです。
この楽観論に冷や水を浴びさられた格好となりました。
NY株式市場では、決算発表などの悪材料やユーロ圏でのギリシャ財政問題の拡大
なども加わり、NYダウ、SP500などが大幅安になり、バンカメなどはこの日だけで5%もの
下げを記録しています。
株式市場の大幅安に為替では「リスク資産」の売却が進み、「安全資産」としての円に
買いが殺到しました。
いつものことですが、信用リスクが高まると市場は無条件に「円買い」に
走ることはこれまでの歴史が証明しおり、今回も同様な動きが繰り返されました。
クロス円での大幅な円高が進んだこともあり、ドル円は88円台半ばまで急落しました。
この水準は昨年12月15日以来となり、フィボナッチリトリースメントで測ると
昨年11月の84円82銭から今年1月の93円78銭の値幅の61.8%に近い水準です。
88円24銭という数字が導き出せますが、このレベルを割り込むようだと
再び85円台も視野に入る可能性もあります。
約2ヶ月振りにの円高水準ですが、ここからさらにドルが下落するのか、反発するのかは
まさに今夜の雇用統計次第です。
昨日のNYでのドル下落で指標の悪化はやや織り込んできたとも思われます。
仮のこれまでの市場予想通り1万人程度の増加であったならば、90円台に戻すことも
十分考えられます。
反対に、マイナスと発表された場合には88円台割れもあり得るということで、今回の
指標表発表については、これまで以上に市場はナーバスでしょう。
しかし、本当に重要なことは今回の指標がプラスかマイナスか、というよりも米雇用の
改善傾向が維持されているかどうかです。
昨年3月には、ひと月で63万人の雇用が失われました。その後改善傾向が鮮明になり
11月には4千人の増加にまで雇用市場が改善しています。
この傾向が続いているのであれば、いずれ「出口戦略」は実施され、ドルは上昇する
はずですが・・・。
そうは言っても春先のことより、今日明日のことの方が投資家にとって重要なことは
分っていますが、大局的に見方も頭の片隅に置いておきたいものです。
- [2010/02/05 09:34]
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ADP雇用者数の改善でドル全面高。
朝からトイレに関する話題で恐縮ですが、
今や、駅や、オフィスでもおなじみの手を乾かすマシン。
「ジェットタオル」「エアータオル」という名称で設置されています。
世界で最初に開発したのが三菱電機です。
最新の機種ですと、噴き出す風の速さは「時速360km」以上にも
なり、新幹線よりも速いスピードです。
そもそもこのマシンの発想は、濡れた手を「乾かす」より水分を
「吹き飛ばす」方が節電できるというエコの発想が基礎になっているそうです。
これまでは「拭く」か「乾かす」しかなかったことを考えると、見事な発想ですね。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 1月ADP雇用者数が市場予想より大幅に改善したことを
受けてドル全面高の展開に。 - 円はこれまで壁となっていた91円手前の水準を上抜け
91円28まで売られ、2週間ぶりに91円台を示現。 - ユーロなどの主要通貨もドルに対して下落。クロス円全般では
円の下落スピードが速かったことから円安気味に。 - その後の米経済指標は悪化していたことから株式市場の反応は
まちまち。NYダウはここ2日間の大幅上昇もあり小幅反落。
一方、ナスダックは小幅続伸。 - 債券相場は、ADP雇用者数の改善から出口戦略の早まりを
懸念して下落、金利は上昇し約3週間振りに3.7%台に。 - 金、原油価格は、このところの急上昇から利益確定の売りが優勢となり反落。
- 1月ADP雇用者数 → マイナス22,000人(市場予想より改善)
- 1月ISM非製造業景況指数 → 50.5(市場予想を下回る)
本日の注目点
- 豪 12月小売売上高
- 英 BOE政策金利発表
- 欧 ECB金融政策発表
- 米 週間失業保険申請件数
これまで3度挑戦して抜けずに跳ね返されていた90円95レベルを
上抜けし、91円28銭までドル円は上昇しました。
昨日の朝方の東京でも90円台後半は意識され、むしろドル安傾向に推移。
欧州市場では90円台前半まで円が買われ、NY市場待ちという状況の中、
1月ADP雇用者数が事前予想を上回る改善を示したことから、ドル全面高の
展開となり91円台突入となったわけです。
ADP雇用者数は明日発表される雇用統計の前哨戦とも言うべき指標で
、事前の予想を上回ったことから明日の指標改善への標期待感からドル買いが
加速しました。
内容的にも、特にサービス業の改善が目立ち、雇用者数は増加に転じています。
その結果、その後に発表されたISM非製造業景況指数が予想より下回ったにも
かかわらずドルは堅調でした。
先週末のGDP,その後のISM製造業景況指数、そして今回のADPと、
このところ米経済指標の改善ぶりが見立ちます。
これまでは改善傾向は示すすものの、「一進一退」の動きでしたが、ここ1週間で
発表された経済指標を見る限り、「まだら模様」から一歩抜け出した可能性があります。
そして、この延長線上には最重要指標である明日の「雇用統計」が控えており、
いやが上にも期待感が高まってきます。
失業率は10%で横ばいか、あるいはやや悪化しているとの予測ですが、
雇用者数はプラス5千人から1万人の間に予測が集中しており、概ねプラスに
転じると観ているようです。
個人的には12月のマイナス8万5千人が上方修正されるのでは、と予想しています。
米経済指標の改善を手がかりに、市場ではドル全面高の様相です。
円も、約2週間ぶりに91円台に乗せてきました。
しばらくぶりの水準ということで、実需のドル売りが控えていると思われますが
そのドル売りにどこまで下押しされるかということが重要かと思います。
90円70割れがなければ、明日の雇用統計を控え大いに期待できることに
なりますが、その水準を割り込み90円50を割り込むと「やはりドルの上値は重い」
という印象が再び台頭し、今後の相場展開に影響をあたえてくるものと思われます。
先日政策金利の据え置きを決定し、急落した豪ドルですが、翌日には下落幅の
7割程度を回復し、ある意味「粘り腰」を見せています。
昨日のドル全面高の展開で再び下落基調を見せていますが、本日9時半に、
12月の小売売上高が発表されます。
市場予想は前月比+0.2%ですが、3月のRBAの政策決定会合に影響を与える
指標だけに注目されます。
また、ギリシャの財政問題で軟調な動きが続いているユーロですが、昨日の欧州では
一時、1.40台を回復しましたがドル高の流れから再び1.38台に
押し戻されています。
今朝の報道では、EUの欧州委員会が現在13%近い、「対GDP比財政赤字幅」を
3%以下に抑えるよう強く要請しました。
今後数年以内に4分の1まで財政を改善できるとは到底思えません。
今後この問題がさらに深刻化し、言われているようにポルトガル、スペインなどに
波及しユーロ安が一段と進むようなら、やはり「ECBの出動機会」はあるのでは、
と考えます。
ユーロドルは「週足」の200日移動平均線で下落を見事に止められています。
1.3850-60を割り込むと、その下の「一目」の雲がサポートしますが
その雲もそれほど厚みがないことから1.37台半ばを抜けると下落が
加速する可能性は意識したいところです。
- [2010/02/04 10:54]
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円、依然として方向感なし。
[水の都ベニス」こと、イタリアのベネチア。
訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。
この町は数世紀にわたって沈下しており、浸水との戦いの歴史です。
政府は2003年に「「モーゼ・プロジェクト」と称し、
45億ユーロ(約5600億円)を拠出し、水位が上昇したら
せり上がる水門の建設工事を行っていますが、
現時点では目に見える効果は上がっていないそうです。
ベネチアには1日あたり5万人の観光客が訪れ、年間に落す金額は23億ユーロです。
今後さらに工事費用がかかることから、もっと観光客が増えてほしいとか。
(ブルームバーグより抜粋)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 昨日の日本時間昼、RBAは政策金利据え置きを決定。
直後から豪ドルは急落し、対ドル、対円ではそれぞれ150ポイント
1円50銭もの下落。 - NYでは円は小動き。原油、金などが大幅に続伸した
ことから資源国通貨が上昇。ノルウェークローネ、南アランド
などが対ドルで買われ、豪ドルにも買いが向かった。
- 全米不動産業者協会が発表した12月の中古住宅販売成約指数
は事前予想を上回る、前月比1%上昇。 - NY株式市場は上記指数や好調な企業業績を好感し
大幅続伸。ダウは今週2日間で230ドル上昇。 - 債券相場は小幅上昇し金利はやや低下。
- ボルカー元FRB議長は上院で議会証言を行い、金融規制案の
必要性を説明し協力を要請。
本日の注目点
- 豪 12月貿易収支
- 欧 12月ユーロ圏小売売上高
- 米 1月ADP雇用者数
- 米 1月ISM非製造業景況指数
昨日の主役は豪ドルでした。
RBA(オーストラリア準備銀行)は政策金利引き上げを見送りました。
昨日のこの欄で、利上げを行った場合の豪ドル上昇は限定的で、
見送られた場合の下落リスクの方が大きいと書きましたが、結果的に
そのような状況になってしまいました。
それまでに発表された経済指標はどれも強めのものばかり。
市場は25bpの利上げを見込んで、豪ドルロングに傾いていたこともあり
今回の急落につながったようです。
しかし、リスク資産への資金流入はそう簡単には止まりません。
実態経済が好調であることから、「次回」には利上げがあると観ます。
次回の政策決定会合は3月2日に行われる予定です。
豪ドル円については、79円が当面の底値で今後1ヶ月ほどで
81円~82円程度までの豪ドル高があると予想します。
ドル円の91円が壁になりつつあります。
昨日の東京でも日経平均の大幅高を背景に90円95までドル高が
進みましたが抜けきれずに反落しています。
これで3度試して押し戻されていますが、市場のモメンタムは、
どちらかと言えばアプトレンドのようで、90円台を維持できていれば
再挑戦はありそうです。
オバマ大統領は中小企業への融資拡大を促進するために、
300億ドル(約2兆7千億円)の公的資金を使って中規模金融機関の
資本増強を行うと発表しました。
原資はゴールドマンなど大手金融機関から返済された資金を使うようですが、
中小企業などに積極的に融資させることで「雇用の拡大」に繋げたいようです。
2年目に入ったオバマ大統領は「雇用の拡大」を最大の目標にしており、
今後も新しい対策が発表される可能性がありそうです。
市場はそろそろ今週末の「雇用統計」を意識し始めるようです。
その前哨戦となる「ADP雇用者数」は今夜発表されますが、
市場予想はマイナス3万人と前回より改善すると観ています。
本番の非農業部門雇用者数でも前回マイナス8万5千人だったものを
プラス8千人になる、というのが現状のコンセンサスです。
ひょっとしたら、12月のマイナス8万5千人も上方修正されるかもしれません。
先月11月分が上方修正されたように・・・・・。
- [2010/02/03 10:27]
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米経済指標大幅改善に円、ドル下落。
<米、台湾に武器5800億円売却。中国「強烈な憤慨」>
そんな見出しが先週土曜日の夕刊一面を飾りました。
米中関係が極めて厳しい状況になってきたようです。
昨年9月、中国製タイヤがその安さを武器に、米国で急速に
シェアーを伸ばしたことで、米国は中国製タイヤに特別関税
35%をかけることを決定しました。
それに対して中国政府は猛烈に米国を批判しました。
そこへ、「グーグルが中国から撤退を検討」とのニュース。
検閲やハッカー攻撃に正常なビジネスが継続できない
ことが理由でした。
今回の台湾への武器売却で、その関係がますます悪化しうそうな
状況になってきたというわけです。
そういえば米情報サービス会社のユーラシアグループが
発表した2010年の10大リスクを思い出しました。
トップに挙げたのは「米中関係」でした。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米株式市場が大幅反発したことから、ユーロドルが上昇。
ユーロドルは昨日約7ヶ月ぶりとなる1.38台半ばまで売られた
ものの、リスク資産買い戻しの流れに乗り急反発。 - きっかけは1月のISM製造業景況指数が市場予想を
大きく超え、58.4と発表されたこと。 - 同指標は約5年半ぶりの回復を示し、出口戦略が早まるとの
期待からリスク資産が上昇。 - 円も上記動きに大幅下落。91円目前まで売られたものの、
先週末同様、この水準が抜けきれず90円60-70で引け。 - NY株式市場は米経済指標の改善とエクソンモービルの収益が
予想以上だったことから上昇。NYダウは先週末比118ドル高。 - リスク資産買い戻しの動きから、金は4日振りに大幅反発。
原油価格も5日ぶりに上昇。 - 債券価格は株高から売られ長期金利は上昇。
- 12月個人所得 → +0.4%
- 12月個人消費 → +0.2%
本日の注目点
- 豪 RBAキャッシュターゲット
- 米 12月中古住宅販売留保
- 米 ボルカー経済再生諮問会議長が議会証言
ドル円反発のカギを握っていたNY株式指標が大幅反発しました。
NYダウは先週末から118ドルの大幅高となり、これは1月20以来の
三桁上昇となりました。
きっかけは1月のISM製造業景況指数でした。
市場予想の55.5から大幅に改善し58.4と発表されました。
これは2004年8月以来、約5年半ぶりの高い数字となり、これまでも
好不況の分かれ目である「50」は超えていましたが、大幅な改善を見せました。
項目別では、生産指数は66.2と前月の59.7から大きく改善。
新規受注も前月を大きく上回っています。また、雇用も改善し、これが
今週末の米雇用統計に直接的な影響を与えることはないにしても
将来に明るい見通しを与えそうです。
同指標を受けて、市場は「リスク資産」の買い戻しに動きました。
すなわち、これまでドルと円を買い、ユーロ、豪ドル、あるいは金や原油
などを売ってきましたが、一転して逆の動きが加速しました。
その結果、ユーロ、豪ドル高が進み、円が売られたことから、クロス円は
軒並み大幅に上昇しています。
ユーロドルについては、昨日この欄でも紹介しましたが、結局「200日移動平均線」が
機能したようです。
一時1.38台半ばまでユーロ安が進んだものの、上記支持線を完全に
抜けるには至っていませんでした。
今後は1.4台に乗せるかどうかを見極める必要がありますが、ギリシャの財政問題
はそう簡単に解決するはずもなく、しばらくは一進一退で、再度下値をテストする
可能性もあると言えます。
円は90円を挟む展開に変わりはないようですが、91円手前で2度折り返して
いるのが気になります。
先週末のGDPと昨日のISM製造業景況指数で、両指標の大幅改善にも
かかわらず抜け切れていません。
本日の日経平均は上昇が予想され、ドル高円安が進むと予想しますが、
91円台に乗せるるかどうかに注目したいと思います。
豪ドル円も昨日のNYでは急反発しています。
こちらも「日足」の200日移動平均線で見事に止められ、反転していますが
戻りは81円台半ばと観ています。
豪ドルについては本日12時半にRBA政策金利発表がありますが、
現時点では25bpの利上げが有力です。
その場合の上昇は、ある程度限定的と観ますが、逆に見送られた場合の
リスクは大きいと予想します。
- [2010/02/02 18:38]
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米第4四半期GDP5.7%でドル高、円高に。
今日から2月です。
毎年のことですが、1月はあっというまに終わってしまいます。
1ヶ月が過ぎましたが、今年も予想通り為替はよく動いています。
1月の始まり値は92円49銭で、先週のNY引け値は
90円27銭でしたので「月足」での陰線が確定。
今年1年の相場を暗示(?)している、との見方もあります。
ともあれ、2月も頑張って行きましょう。
慎重に、そして時には大胆に。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 朝方、米第4四半期GDP(2009年10-12)は5.7%と発表。
市場予想を大幅に上回り、約6年ぶりの高成長にドルは発表直後から急上昇。 - 対円では節目であった90円50-60抜き、90円93まで上昇。
- この発表を受けて株式市場も大幅に上昇したが、後場に入ると下げに転じ
大引けはNYダウで58ドル安と1万ドル割れも視野に。 - 株式市場が軟調に推移したことドル円も次第に上値が重くなり
結局90円25-30とこの日の安値水準で取引終了。 - ドル高が進んだことでユーロ、豪ドルなども一段安に。
ユーロドルは1.3863を記録し、昨年7月以来の安値を示現。 - 株式市場が軟調を受け債券相場は続伸。原油、金相場は小幅続落。
- 1月ミシガン大学消費者信頼感指数 →74.4(市場予想を上回る)
- 1月シカゴ購買部協会景気指数 → 61.5(市場予想を上回る)
本日の注目点
- 米 12月個人消費支出
- 米 12月ISM製造業景況指数
米第4四半期GDPの5.7%はサプライズでした。
市場のコンセンサスは4.7%で、一部強気の金融機関では5.2%との
予測もありましたが、結果は約6年ぶりの高成長でした。
しかし、2009年通年ではマイナス2.4%と、依然マイナス成長だったことと、
今回の大幅な伸びの要因は、企業在庫調整にメドがついたものの、
雇用、賃金については依然として不透明感を払拭するまでには至っていない
ことで、株式市場での反発にも限界がありました。
米GDP発表を受けてドル円は急騰しました。これまで3度試して破れなかった
90円50-60の水準も上抜けし、一時90円93銭までドル高が進みましたが
さすがに91円台に乗せるパワーはなかったようです。
円が大幅に売られたのは、ユーロ、豪ドルなどでドル高が進んでおり、
連れ安したことも大きな要因と言えます。
この日は91円目前までドルが上昇したのも関わらず、90円前半まで
下落しており、「後味の悪い」引け方でした。
ユーロ円、豪ドル円などのクロス円の下落に歯止めがかかりません。
ユーロについては約6ヶ月ぶりの水準まで下落し、ギリシャの財政問題が
ポルトガルに波及しているとの指摘があるものの、1.38台を割り込めば
1.35台まで下落する可能性があります。
そうなると最早「調整」という枠では語れず、ユーロ安が本格化はする可能性も
あります。アナりスの中には昨年3月に記録した1.2457に向かうとの指摘が
ありますが、一旦下落したら値幅が大きい通貨だけに予断は許しません。
また、豪ドルについてもこれまで市場参加者の多くは金利高に着目して
豪ドル買いを進めてきました。ポジションの偏りもかなりの額にになっていることから、
ポジションの「整理」が済むまでは本格的な反転が望めないかもしれません。
明日2日にはRBA(オーストラリア準備銀行)の政策金利が発表されます。
先週の消費者物価指数は市場予想を超える高さを示しています。
昨年10月からの「4度目の利上げ」の可能性の方が高いと予想します。
ドル円は先週の安値89円14銭から週末の高値90円93銭まで、ちょうど90円を
挟み1円ほど上下してレンジを形成しています。
鍵はやはり米株式市場の行方とユーロ、豪ドルの下落基調がどこで止まるかによります。
ユーロ圏ではギリシャの財政問題がカギのなっていますが、EU(欧州連合)は、
ギリシャに対して財政目標を達成できない場合の追加措置の説明を求める、
と発表しています。
日本も先週S&Pが財政赤字の拡大を理由に「ネガティブ」に格付けを見直すと
発表しており、米国も含め、いまや「財政問題が為替の行方を左右する」とも言える状況に
なってきています。
市場を取り巻く環境に不確実性が増大しています。
円が一方的に買われる地合いではないものの、上値が重さが気になるとろころです。
90円を挟み上下1円50銭ほどが、今週の予想レンジというのがコンセンサスですが、
私も同様の予想をしています。
週末の米雇用統計次第ですが、すでに非農業部門雇用者数はプラスに転じる、
と予想されています。
- [2010/02/01 10:10]
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