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円、83円50銭までじり高続く。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は東京市場から欧州市場にかけてじり安に。
    83円50銭までドルが売られる場面があったものの、その後は
    米経済指標の発表もなく83円台半ばから後半でのもみ合いに。
  • 前日に引き続き、ユーロと豪ドルなどが続伸。
    ユーロは欧州金融機関の資金繰りの改善などを手掛かりに、ストップロス
    も巻き込み1.36台半ばまで上昇。連日の大台変わりを示現。
  • フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は一段の金融緩和に
    反対の姿勢を表明。
  • 一方、ボストン連銀のローゼングレン総裁は追加緩和の規模は
    今後の経済指標の内容によるとの立場を示した。
  • 債券相場は下落し長期金利は上昇。上記プロッサー総裁の発言を
    受け、さらなる追加緩和に否定的な見方が広がった。
  • 株式市場は金融機関の利益低迷を予想するリポートから、金融株が
    下げを主導し小幅に下落し、ダウは22ドル安。
  • 金は続伸し引け値で1310ドル台に。原油は大幅反発。


本日の注目イベント

  • 日   8月鉱工業生産
  • 豪   8月住宅建設許可件数
  • 独   9月失業率
  • 欧   9月ユーロ圏消費者物価指数
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   9月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   第2四半期GDP(確報値)
  • 米   バーナンキFRB議長証言


円は一時83円50銭まで買い進まれ、介入後の円最高値を記録し、

15日の大規模介入直前の水準も近くなりました。

この展開は介入前からある程度予想されていたことで、単独介入での限界や、

円高の主因が米国側にあることなど、ドル安の流れは変わらないと見られていました。

力づくで85円台まで持ち上げられた円ですがその水準から2円以上も下落し、

上昇分の約8割も元に戻したことになります。

財務省は本日、8月29日から9月29日までの期間に

実施した円売り介入の規模を発表する予定です。

当初2兆円規模と言われた介入でしたが、その後「覆面介入」があったのかどうか、

あるいは先週金曜日の84銭台前半から85円40銭までのドル急騰劇が

介入であったのかどうかが判明されるものと思われます。



市場の流れは依然としてドル安の展開が主流で、

昨日も欧州時間に入るとユーロ、豪ドルなどは勢いよく上昇する場面があり、

円も連れ高に振れました。

ユーロは対ドルで1.36台半ばに、豪ドルはついに0.97台前半まで買い進まれました。

円は介入警戒感があるため上昇のスピードは鈍く、

その分クロス円が円安方向に振れています。

昨日の東京時間では朝方84円台に乗せる場面もありましたが、

ドルの上昇が鈍いと確認されるとすぐに83円台に押し戻され、

後はドルのじり安が続きました。

足元では日銀の介入期待があるものの、85円台が再び重く、そして遠くなりつつあります。

本日は9月末ということで主だった企業の四半期決算日にあたります。

当然、本日の仲値を基準として所有しているドルの債権債務を評価することになります。

当局として何とか84円台に持っていきたいところでしょう。

また、月末ということでドルを円に替える必要のある資金が

待機しているとの指摘もあります。

仲値が決まる頃の攻防があるかもしれません。



円はひとまず83円50銭を頭に上昇が止まりましたが、

米国では追加金融緩和が実施されるとの見方が強く、

日銀も来週に政策決定会合を控えていることから「追加緩和競争」の様相を呈してきました。

円に関しては金利面での下げ余地は限定的のため、量的緩和に頼らざるを得ません。

中途半端な内容では市場に受け入れられなく、円高の流れを止めることも難しそうです。

その結果手持ちの札をすべて使い果たすということにもなりかねず、

日銀の対応がこれまで以上に注目されそうです。



今夜にはバーナンキ議長の議会証言を控えていることから、

取引も鈍く値幅も限定的と観ています。

上記理由から日銀の介入の可能性も若干ありますが、あまり期待はできません。







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ドル全面安から円再び83円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 米経済指標の悪化を受けドル全面安の展開に。
  • 円は9月15日の市場要介入以降2週間振りに84円台を
    割り込み、一時83円68銭まで円買いが進む。
  • ユーロ、豪ドルなどが対ドルで大幅に上昇。円もこの動きに
    引っ張られた格好に。米長期金利が大幅に下落したことも
    ドル売り円買いを後押し。
  • ユーロドルは1.36目前と約半年ぶりの水準に。
    豪ドルも2008年7月以来の水準まで上昇。
    FRBによる追加緩和の可能性が高まったことを材料にドル売りが加速。
  • 株式市場は朝方軟調に推移していたが、長期金利の低下を受け
    上昇。ダウは46ドル高。
  • 債券は5年債入札が好調だったことから続伸。
    長期金利は約1ヵ月振りに2.4%台まで下落。
  • 金相場は続伸。ドル安から代替通貨としても買いを集め、
    引け値で初の1300ドル台乗せ。原油は小反落。
  • 7月ケース・シラー住宅価格指数 → +3.18%(前年同月比)
  • 9月消費者信頼感指数  →  48.5(2月以来の水準)
  • 9月リッチモンド連銀製造業指数 → -0.1%



本日の注目イベント

  • 日   日銀短観


ドル円は9月15日に政府日銀による大規模介入で85円台に持ち上げられて以来の

84円割れを見せています。

約2週間の間、上値が重いものの84円台を維持し、

市場は介入警戒感から積極的なドル売りには

慎重な姿勢を保っていましたが、84円台を割り込み、さらに海外市場では「ドル買い介入」も

観測されなかったことから、再びドル売りに傾きそうな気配です。

昨日もこの欄で書きましたが、米経済指標の悪化をきっかけに

ユーロ、豪ドル、スイスなどが対ドルで大幅に買われ、ドル安が加速。

その流れに引っ張られる形で円買いも進んだ格好です。



米経済指標では特にカンファレンスボードが発表した9月の消費者信頼感指数は48.5と、

前月の53.2から大幅に低下していました。

この数字は今年2月以来の低い数字です。

項目別でも「現在職を得るのが困難」との回答は46.1%と、先月から上昇しており、

今後6ヵ月の期待指数は65.4と、こちらも2月以来の低水準でした。

これらの内容を受け、11月のFOMCでは追加緩和が確実との見方が広がり、

市場ではドル売り、債券買い、金利低下による株価上昇という形で反応しました。



本日の注目は言うまでもなく、政府日銀の介入があるかどうかです。

83円台の後半での水準からすれば、当然介入を実施してもおかしくはありません。

しかし、もしこの水準で介入を行わなかったら

「日銀は82円台まで介入はしないのでは」との印象を市場に与え、

ドル売りが加速することも考えられます。

6年半ぶりの市場介入は円が82円台に突入した際に実施されました。

今回も政府日銀の「本気度」が試される重要な局面です。



一方、日銀の金融政策決定会合も来週に控えており、

何らかの量的緩和を実施してくる可能性も意識されます。

介入警戒感と追加緩和を念頭に置きながらもドルがじりじり売られる展開が予想されます。

引き続きユーロ、豪ドルなどが対ドルでどのような動きをするかにも注意したいところです。



先週末に発表されたシカゴ通貨先物の建て玉が興味深い変化を見せています。

ドル円では5万枚以上あった「円買い」のポジションが約2万3千枚と

半分以下に減っていました。

このポジションは9月21日時点のもので、

大規模介入実施を契機に投機筋がどのような対応をしたのか注目していましたが、

やはりドルの買い戻しをかなりの規模で行ったことが確認されました。

しかし、同時にまだ半分近くの

「円買い」ポジションを残していることになり興味深いところです。

他の通貨では、豪ドルの買い持ち額が再び急増しています。

また、ユーロについては今年に入って初めて

「ドル売りユーロ買い」のポジションに転換しました。

つまり、市場の流れとほぼ合致したポジションメイクを行っており、「ドル全面安」を予想し

主要通貨の買い持ち額を増やしている姿が浮かんできます。



本日の展開ですが、下値はNY市場の円の高値近辺である83円60-70銭がサポート

されるかどうか。

上値は重い展開が予想されますが、84円台乗せがあったとしても84円50超えは、

介入以外では難しそうに思われます。

再び日銀の姿が市場で観られるのかどうか・・・。






クロス円はやや円安方向に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 米経済指標の発表も無く、全般的に値幅は少なく小動き。
    円は84円台前半での取引に終始。
  • 米WSJ紙は、FRBが金融緩和に踏み切った場合、その規模は
    2009年のそれと比べ小規模になる見通しと伝えドルがやや
    買い戻される場面も。
  • ユ-ロ、豪ドルなどが続伸。ユーロは対ドルで1.3507まで買われ
    4月20以来の高値を記録。対円でも113円台後半に。
  • ムーディーズは国有化されたアイルランドのアングロアイリッシュ銀行
    の格付けを3段階引き下げを発表。さらにアイルランド政府が同行の債券
    保有者に対して支払いを保証しないと、ジャンク債への格下げもあり得ると
    している。為替市場へは織り込み済みから影響はなし。
  • NY株式市場は前日の大幅高から利食い先行の動きに。ただM&Aの
    案件が多かったことから下値は限定的。航空、通信株は上昇し、ダウは
    48ドル安。
  • 債券相場は上昇。日銀が介入で買ったドルで今週にも米国債を購入
    するとの見方も相場を支えた。
  • 金は小幅続伸し、高値を更新。原油も小幅高。



本日の注目イベント


  • 英   第2四半期GDP(確報値)
  • 独   9月消費者物価指数
  • 米   7月ケース・シラー住宅価格指数
  • 米   9月消費者信頼感指数
  • 米   9月リッチモンド連銀製造業指数


ドル円は再び84円台前半で膠着状態となっています。

先週、介入にも関わらず85円台を維持できなかったことから「85円台はドルの売り場」との

観測も徐々に高まってきたようです。

しかし、下値へのトライも依然として介入警戒感もあり、

これまでの様に「とにかくドルを売る」状況ではなくなりつつあります。



そんな中、今朝の経済紙では、

日銀が来週にも行う金融政策決定会合で追加緩和策を検討する、と伝えています。

11月初めのFOMCではFRBが金融緩和に踏み切る可能性が

高いと観られていることから、

このままでは円高が進み、介入の効果も薄れてくると観られます。

追加緩和を実施することで事前にこの流れを防ぎたい、とのことのようです。

緩和策の内容は、低金利の資金をさらに潤沢に供給するようですが、

FOMCまではまだ1ヵ月以上もあることから、米国に先行して行いたいという狙いの様です。



WSJ紙(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)が伝えるところでは、

FRBが追加緩和に踏み切ったとしてもその規模は2009年に行った規模に比べ

小額になるとの見方のようです。

市場は「どちらが先に追加緩和を実施するか」また「その規模と内容はどうか」に

絞って注目しているようです。

日銀が大規模な市場介入を実施して約2週間が経過します。

その間まだ一度も84円台を割り込む展開にはなっていません。

その結果、これまでの様な「円の独歩高」ではなくなり、

むしろ対主要通貨では円安傾向とも言えます。

介入の効果が確実に現れており、介入警戒感が継続されていることが背景です。

日本の長期金利も再び下落基調をみせ1%を割り込んでいます。

さらに、日本の株式市場も円高の割りには底堅く堅調です。

徐々にドルが反転する機会を探っていると観られないこともありませんが、

まだその判断は早計で、しばらくは日米の追加緩和の行方次第というところでしょうか。



ユーロと豪ドルが堅調です。

ユーロは対ドルで戻り高値を抜き、

春先にもみ合った1.35台半ばを試す展開のようにも見えます。

テクニカルでも「日足」までの短い足では上値を次々に抜き、

「週足」でも一目均衡表の遅行スパンが「ローソク足」に絡んでいる状態です。

この状態を上抜けすれば長期的なユーロ高が継続される可能性も出てくることから、

円もその影響で「ドル安円高」方向へ引っ張られることも考えられます。

ドル円自体では膠着状態が続き明確の方向感が描きにくい中、

ユーロや豪ドルがもう一段上昇するとその影響をじわじわ受け易いと思われます。

ドル円だけではなく、これらの通貨の動きにも注意が必要です。





欧米の経済指標や株高からドル全面安。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • NYダウは3日ぶりに大幅反発。欧州株高の流れも受け、
    米欧経済指標が好感され買い優勢に。
  • 耐久材受注は予想を下回るもコア資本財が増加したため
    企業の設備投資活動は底堅さから買い安心感が広がった。
  • ドルは対円で5日続落。東京タイムでドル買い介入観測が
    あったものの欧州タイムで値を戻してしまい、
    NYタイムでは下値を試すも介入警戒感からもみ合う展開に。
    他通貨に対してもドルは全面安。
  • ユーロは対ドル、対円で大幅反発。対ドルでは欧州株高、指標好結果を背景に
    リスク選好が優勢になり1.35台目前まで買われ高水準で引け。
  • 原油先物の堅調さから資源国通貨である豪ドル対米ドルは一時0.96台をつける。
  • 債券は大幅な株高から6営業日ぶりに反落。長期金利は反発。
  • 金は続伸、一時史上最高値1300ドル台をつける。原油も大幅続伸。
  • 独9月ifo景況感指数 → 106.8(市場予想106.4)
  • 米8月耐久材受注 → -1.2%(市場予想-1.0%)
  • 米8月新築住宅販売件数 → 28.8万件(市場予想29.5万件)


本日の注目イベント

  • 日   8月通関ベース貿易収支
  • 欧   トリシェECB総裁講演


ドルが全面安です。

11月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での追加緩和観測や

米国の中国人民元切り上げ圧力から中国の元高・ドル安誘導、

アイルランド等が国債入札をこなしたことなどで

若干の財政懸念後退からユーロ買い、それらが要因でドル売りが進んでいます。



そのような状況下で先週の金曜に

当局による為替介入観測があがりました。

政府日銀は声を揃えてノーコメントです。

菅首相にいたっては「再度の介入があったとは聞いていない」と発言しています。

市場では介入ではないとの声も上がっていますが、

個人的には介入と読んでいます。

ちょうど日米中3ヶ国で様々な問題があるので、公表出来なかったのではないでしょうか。

もちろん介入失敗という理由もあり得るでしょう。



本日もドル安の流れが続くと予測されます。

先週の欧米株高で運用リスクが取りやすい動きから

株高、高金利通貨買い(ドル売り)となり

ドル円でも下値を試すと思われますが

やはり介入警戒感から底が堅そうです。

ですが、ユーロ対ドルでのユーロ買いに勢いがあるので、

金曜のドル円の安値84円12銭を更新する可能性は十分考えられます。

反対に、ユーロは対円でも高値を更新していますので

案外ドル円は狭い値幅でのもみ合いになることも想定できます。

本日は重要経済指標がありませんが、トリシェECB総裁講演が気になるところです。



テクニカル面から見ますと

ユーロ対円の「日足」を既に100日移動平均線を抜いており

4月15日から引いたトレンドラインも完全に抜けています。

また、一目均衡表においても雲及び遅行スパンも抜け、

転換線も基準線を大きく上抜けております。

目先は心理的節目の114円台で定着出来るかでしょう。

さらに豪ドル対円でもシグナルが出ています。

「日足」の200日移動平均線を抜けており、5月4日から引いたトレンドラインも

抜いています。

ドル安を基に高金利通貨の上昇は期待できる地合いが読みとれます。



上記のユーロ、豪ドルの対円よりも

テクニカルで買いシグナルが強いのがユーロ、豪ドルの対米ドルです。

特に豪ドル対米ドルは「週足」までもシグナルが出ています。

しかし、米経済指標が若干改善されつつある点がリスクでもあり

そろそろ大幅な調整が入るのではないのかと気にしています。





ユーロ円下落し112円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • アジアの有力市場が休場だったこともありNYでも円は
    小動き。前日と同様84円台の前半を試したものの勢いはなく
    84円半ばを中心とした取引に。
  • ユーロが急落。前日に直近の高値を更新したが、この日発表された
    製造業、サービス業のPMI(購買担当者景気指数)が悪化していたことや、
    アイルランドの4-6月期GDPが悪化していたことを材料に、前日より
    約100ポイントの下落。
  • 米経済指標はまちまち。中古住宅販売件数は市場予想より若干
    改善していたものの、前月の大幅下落の反動との見方も。
  • 米中首脳会談でオバマ大統領は、人民元のさらなる上昇を要請。
    温家宝首相は国内景気の状況を理由にさらなる上昇には否定的な考えを表明。
  • NY株式市場は金融機関の業績見通しの悪化から続落。ダウは
    76ドル下げ1万600ドル台に。
  • 債券相場はFRBが国債購入を拡大するのではとの見通しから
    小幅続伸し、長期金利はやや低下。
  • 金は最高値を更新し、1300ドル台乗せも視野に。原油も続伸。
  • 週間失業保険申請件数 → 46.5万件(市場予想は45.0万件)
  • 8月中古住宅販売件数 → +413万件(+7.6%)



本日の注目イベント


  • 独   9月ifo景況指数
  • 米   8月耐久材受注
  • 米   8月新築住宅販売件数
  • 米   バーナンキFRB議長講演



ドル円は84円台半ばを中心に値幅の狭い取引でした。

その中でも、依然として介入に対する警戒感があるものの、

介入を実施した形跡は見られないことから

円買いドル売りの流れが優勢な状況になっています。

特に1週間維持してきた85円台を割り込んだことで、

市場は再び「ドル売り円買い」を仕掛け易い状況になってきた感もあります。

米経済指標は相変わらずまだら模様です。

FRBの追加金融緩和期待も根強く存在します。

日銀が力任せにドルを買い上げる介入をしない限り、

ドルの円単位での水準訂正はなかなか難しい状況です。

現在は介入直前の水準と、

介入後のドル最高値のほぼ中間の位置で値動きが繰り返されています。



チャートの形状を観てもドルの上値が重いことを示していますが、

下値も84円台前半で見事に止められています。

NY市場でのドル安値は2日続けて84円27銭近辺で下げ止まっており、

一部には「83円台では日銀が控えているのでは」との見方が

ドル下支えになっているとの見方もできるようです。

いずれにしても、日銀の「次の一手」がどのタイミングで出てくるのかが

最大のポイントになることは言うまでもありません。

NYダウが2日連続で下落し、

このところ堅調だったNY株式市場にもやや変化が見られます。

日経平均株価へも下落圧力がかかることから、

本日の日経平均は200円程度の下げが見込まれます。

株式市場の下落を背景に、ドル円がNY市場での上記安値を割り込む状況になると、

日銀の姿が確認されるかも知れません。

放置しておくと83円台に突入する可能性があることから、

再度市場介入するには適当なタイミングとも言えるからです。



また、日本時間今朝行われている日米首脳会談で、

為替問題がどこまで議論されたかも注目されます。

8時現在ではその内容は報道されていませんが、

ドル安による「輸出倍増計画」を打ち立てたオバマ大統領と、

引き期続き円高阻止のための介入を行うとする菅首相は、

その立場の違いから話し合われない可能性もありますが、

「為替は重要な問題だ」ということでお茶を濁すことも考えられます。

仮に「為替の水準は市場が決めるものだ」といったニュアンスの言葉が出てくるようだと、

円高に振れることもあり注意が必要です。

会談内容は間もなく伝えられるはずです。



それでは休みが明けたばかりで、気温も含め体調管理が難しいと思いますが

良い週末を・・・。






ドル安加速で円も84円台前半に。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 円は前日に引き続き続伸。米株安、債券高から金利が低下したことや

    ユーロなどが対ドルで直近高値を更新するなど、ドル安が進んでいる

    ことが背景。

  • 円はNY市場で一時84円27銭まで上昇。9月15日の介入後

    の円安値から1円70銭ほど円買いが進む。

  • ユーロが対ドルで大幅に続伸し、1.3441まで買われる。

    ポルトガルの国債入札が無難に終わったことと、直近の戻り高値である

    1.3333を上抜けしたことを材料にストップロスも巻き込んで上昇。

  • ユーロは対円でも113円台半ばまで上昇し、約1か月ぶりの水準に。

  • NYダウは金融、テクノロジー株などが下げを主導し、前日比

    21ドル安と6日振りに反落。

  • 債券相場は上昇し、長期金利は続落。2年債利回りは2日連続で

    過去最低を更新。FOMC声明文での追加緩和観測が根強く停滞。

  • 金は大幅反発し再び最高値を更新。原油価格も続伸。

  • 7月FHFA住宅価格指数 → -0.5%       




本日の注目イベント

         

  • 日   休場(秋分の日)        

  • 米   週間失業保険申請件数

  • 米   8月中古住宅販売件数      



再び円高傾向が強まってきました。介入による効果も「約1週間限定」と

いうことだったのでしょうか・・・。

ただ、ここ数日の円高への再始動はむしろドル安主導と捉えるべきでし

ょう。ユーロ、豪ドルなど主要通貨に対してドル安が進んでいるからです。

昨日は特にユーロの上昇が際立っていました。



ギリシャの財政問題をきっかけにユーロ安が始まり大台の1.2を割り込

み1.1878を記録したのはまだ三か月前の6月7日でした。

その後売られ過ぎから急速に値を戻して、連日の急反発から2ヵ月後

の8月6日には1.3334まで買い戻しが進みました。

その後は一進一退が続き、昨日は上記戻り高値を上抜けしたことで

1.34台まで買われたものと観られます。

ユーロは先週の日銀による市場介入時には1.30前後でした。その

水準から約450ポイントの上昇を見せたことになりますが、テクニカル

でもユーロドル、ユーロ円は「日足」までの時間軸で既にトレンドライン

では「買いシグナル」が点灯しています。

上値のメドは3月に記録し、もみ合った1.37台前半ということになりま

すが、このところの連日の上昇でやや利食い先行の展開になる可能

性があるため深追いは避け、慎重に買い向かいたいところです。



上で述べたように、85円後半からの1円70銭近い円高ドル安は、ドル

安がリードしたの側面が強く、ドルの全面安とも言える状況です。

介入実施後、「再び介入を行うのではないか」との警戒感が相場を膠

着させていましたが、85円を割り込んだ時点でも介入の形跡はなく、

昨日のNY市場では84円50銭を切った時点でも観測されていないよ

うです。

一部には本日米国で、日米首脳会談があることから実弾介入は実施

しにくいとの観測もあるようですが、政府日銀として円高阻止に向けた

「次の一手」」を探っていることは間違いないと思います。

協調介入は望むべくもない状況で、日銀による単独介入では限界が

あることは当初から分かっていたことです。

「最後の札」を切ってしまったことで、円が再び83円台にでも突入した

場合には対策も限定的です。政策金利を再び「ゼロ金利」に戻したと

してもその効果が期待できない以上、米景気の回復を待つしか手はな

いのかもしれません。

しかも、米国の追加緩和期待は根強く、来月はFOMCが開催されな

いことから11月2,3日実施に向けて今後発表される経済指標が益々

重要になってきます。



NYでは84円台の前半まで円買いが進みましたが、現在も84円半ば

近辺で取引されており、非常に重要な値位置にいると思われます。

介入直前の円最高値は82円87銭でした。その後介入では85円94

銭まで円安が進み、この間の値幅は3円7銭ということになります。

「半値戻し」は84円40銭と導き出され、NYでは既にこの水準をブレ

イクしています。この水準の下で安定するようだと、さらに下値を試す

可能性があります。

そして、ポイントはどのレベルで日銀が再び介入に踏み切るかという

点に絞られます。頭の片隅にいれておきたいことは、2回目の介入は

初回ほど効果はでないということです。

従って、一気に3円もの値幅で円安方向へ持ち上げることは難しいも

のと思われます。

円1週間ぶりに85円割れ方向で始動。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は欧州市場では軟調に推移したものの、NY時間朝方には
    住宅関連の指標が市場予想を上回ったことから85円半ばまで
    値を戻した。
  • その後、注目のFOMCでは金融政策に変更はなかったものの、
    「必要なら追加緩和策を実施する用意がある」との文言が加えられた
    ことからドルは再び軟調となり、一時1週間ぶりに85円割れを示現。
  • 米国は近い将来追加緩和を実施するとの見方から、高金利のユーロ、
    豪ドルが対ドルで大幅に続伸。豪ドルは0.95台後半と、2年2ヵ月振りの
    高値を記録。
  • 強含みで推移していたNY株式市場はFOMC声明文をきっかけに
    下落し、ダウは辛うじてプラスで引け。ナスダックはマイナス。
  • 米長期金利は下落。約2週間ぶりに2.5%台まで債券は買われ、
    金利が軟調に推移したこともドル売り材料に。
  • 住宅関連の指標は事前予想を上回る数字に。着工件数は
    9ヵ月振りの伸びを見せ、同建設許可件数も予想を超えたことから
    「住宅市場悪化の終わり」の始まりとの声も。
  • 金相場は高値警戒感から反落。原油も景気低迷との見方から大幅安。
  • 8月住宅着工件数 → 59.8万件(事前予想は55.0万件)
  • 8月建設許可件数 → 56.9万件(事前予想は56.0万件)



本日の注目イベント

  • 豪   第2四半期経常収支
  • 英   BOE議事録
  • 加   8月景気先行指数
  • 加   7月小売売高
  • 米   7月FHFA住宅価格指数



9月15日の大規模市場介入以来、

ドル円はちょうど1週間ぶりに「固定相場」から解放されました。

それまでは85円50近辺に来るとドルは反発し、

85円80を超えると上値が重い展開が続き、

ストレスが溜まる相場展開が続いていました。

ようやく動き出したのは、昨日の欧州時間からです。

元財務官氏の発言もあり、円は85円27銭まで下落しましたが、

その後はNY時間に掛けて値を戻すなど、依然として明確な方向感のない動きでした。

その後、住宅関連の指標が事前予想を上回ったことから

ドル円は再び上昇し「元の鞘」に戻る気配もありましたが、

下落基調が強まったのはFOMCの声明文が発表された直後からです。



追加金融緩和は見送られたものの、

声明文では「必要なら追加金融緩和を実施する用意がある」との内容から、

次回のFOMCでは実施されるとの見方台頭し、

株安、債券高から金利が下落し、ドル売りに反応しました。

また政策金利の誘導目標についても「長期にわたり」との文言は引き続き維持されました。

今回の声明文で目を引いたのはインフレに関する文言でした。

「FRBが責務とする最大限の雇用確保と物価安定の促進に長期的に一致していると

委員会が考える水準を、幾分下回っている」(ブルームバーグ)という文言です。

言いかえればFRB内では、

各委員が考えている適正なインフレ率を下回っているという認識があるということです。

このため、より金融緩和をやりやすい状況にあると観ることができます。

今回は見送られた追加緩和は次回には実施されるとの期待が膨らみ、

ドル売りに繋がりました。



米「出口戦略」が遠のくとの観測から高金利通貨が軒並み買われています。

とりわけ豪ドルは再利上げ観測もあることから対ドルで上昇し、

0.9565まで買われています。

連日の高値更新からパリティー(1.000)まで上昇するとの見方もでてきました。

この欄でも取り上げたように、テクニカル面から観ても豪ドルの上昇は確認されています。

それほど遠くない時期に2008年7月に記録した0.98台半ばまで上昇すると観ています。



円は85円割れまで買われ、再びドル安傾向が強まる気配もしてきました。

介入警戒感から積極的な円買いは観られないものの、

介入による積極的なドル買いがなければ市場全体がドル安傾向の中、

円もじりじり買われる展開が予想され易いのは事実だろうと思います。

焦点は、政府日銀が再び市場介入に踏み切るとすれば、どの水準ででてくるのか?

また、その際前回と同様にレートの上値を買い上げる「押し上げ介入」のなるのか、

そして、その規模がポイントになろうかと思います。

前回の市場介入では介入に踏み切りタイミングが「遅い」と言われながらも、

周到にそのタイミングを探っていた形跡もあり、結果的に成功したと言えます。

介入第二弾に関しても、恐らくそのタイミングを練っているものと思われます。

一度の介入で相場の流れが変わらないこと。

さらには単独介入ではその効果は限定的であることは介入を行う側がより熟知しています。

市場と政府日銀の戦いはまだ始まったばかりです。



やや気になるのが、今朝新聞で報道されていた中国の行動です。

中国のシンクタンクが語ったところによると、

尖閣問題での対抗策から「円を買い、円高に誘導することが最も効果的だ」

とする議論が中国政府内にあるということです。

政治的問題が為替問題にまで発展しそうな気配で、

実施される可能性は低いとみられますが、

完全に否定できないところに今の日中関係の危うさを象徴しているとも言えます。






豪ドル続伸。対円でも81円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は動かず、NY市場での値幅はわずか14銭に留まる。
    引き続き介入警戒感がある上、明日のFOMCの内容を観たいとの
    雰囲気が支配的。
  • 豪ドルが急伸し、対ドルでは2008年7月以来の高値となる
    0.9495まで上昇。RBAのステーブンス総裁が利上げを再開する
    する必要に言及したことが材料。
  • 株式市場は大幅高。好決算をきっかけに朝方から買い物を集め、
    ダウは145ドル高と、4日続伸し1万700ドル台を回復。
  • 債券は小幅高。FOMCでは一般的な内容になるとの見方が
    優勢。
  • OECDは米国の経済成長率の予想を下方修正。それまでの
    3.2%を2.6%に。
  • 金は続伸し、連日の史上高値を更新。原油価格も反発。
  • 9月NAHB住宅市場指数 → 13(市場予想は14)





本日の注目イベント


  • 豪   RBA議事録
  • 日   7月景気動向指数(改訂値)
  • 米   8月住宅着工件数
  • 米   8月建設許可件数
  • 米   FOMC
  • 加   8月消費者物価指数





昨日は東京市場が休場でしたが、ドル円は一時85円50銭を試す展開もありました。

しかしこれまでと同様、ドル売りで追随する向きはなく、

依然として介入警戒感もあり85円台後半に戻される展開が続いています。

昨日のNYに至っては値幅が14銭と、ほぼ「固定相場」状態でした。

本日のFOMCの内容を観たいとの雰囲気が強く、株式市場の高騰にもかかわらず、

ドル円だけが「カヤの外」と言った感じです。

「クリスマス休暇」を除いてはこれほどの値幅は異例です。



本日のFOMCでは追加の金融緩和に言及する可能性はありますが、

すぐに実施されることはないと観られます。

8月の雇用統計が心配されていたほどの落ち込みを見せなかったことと、

その後に発表された経済指標では好転はしていないものの、

市場予想を若干下回る程度の内容でした。

一部で懸念される様な「二番底」をつける状況ではないと判断されれそうです。

FRBが追加緩和に踏み切れば、金利差縮小からドル売りに反応するはずですが、

今のところ米債券市場でも目立った動きは出ていません。



豪ドルが堅調です。

昨日のNYでは対ドルで0.95に迫る水準にまで上昇し、これは2008年7月以来となり

「リーマンショック」以前の水準に戻ったことを意味します。

上昇理由は、RBA(オーストラリア準備銀行)のステーブンス総裁が、

鉱業ブームに伴う景気加速を背景に利上げを再開する必要が

あるかもしれないとの見解を述べた、(ブルームバーグ)ことでした。

最近のドル安と資源価格の上昇から豪ドル高が続いています。

対円では円の値動きが乏しいことから最高値には届ききませんが、

81円台を記録したことで5月以来、約4ヵ月振りのレベルまで豪ドル高が進んでいます。

今後はドル円の動きにも依りますが、76-80円のレンジをブレイクして、

新たに80-85円のレンジに入った可能性もあります。



対ドルでは先週「週足」でのトレンドラインを上抜けし、

「週足」の一目均衡表の遅行スパンもローソク足を上抜けしています。

従って、上には抵抗するものがない状態です。

目先のターゲットは2008年7月記録した0.98台半ばということになります。

下値不安はほとんどない状態ですが、気をつけたいのはユーロドルの動きです。

豪ドルの上昇傾向が鮮明とはいえ、

ユーロドルが下落すれば、これに引っ張られ下落するからです。

ユーロはアイルランドの財政赤字問題を内包しており、

先行き不安定であることは忘れてはなりません。

加えて、市場参加者の多くは豪ドルについてはロング(買い持ち)で臨んでいます。

そのため、この通貨の特徴でもありますが落ちる時はかなりの値幅で下落します。

リスクとすればこのあたりに注意が必要です。



一時、年内利上げの可能性が遠のいた豪ドルですが、

上述のように再び利上げ期待が浮上しています。

RBAの金融政策決定会合は

10月5日、11月2日、そして12月は7日に開催される予定になっています。

この中でも11月の決定会合での利上げの可能性が高いと個人的には観ていますが、

当面押し目を拾うスタンスを継続することでいいと思います。

豪ドルの現在の政策金利は4.5%ですが、

やはり金利差は中長期で見れば為替相場にじわじわと効いてくるものであり、

「良い金利上昇」の象徴とも言えます。





ドル円依然として膠着状態続く。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は引き続き値幅が伸びず膠着状態。

    86円台に乗せる勢いがない一方、下値も堅く15日の大規模

    介入以来明確な方向感が見えず。

  • このところ上昇傾向を強めてきたユーロはアイルランドの一部の銀行で

    損出が拡大するとの観測から売り優勢に。利益確定の売りもあり

    対ドル、対円で下落。

  • 一方、IMFの報道官はアイルランドへの金融支援が必要に

    なると想定はしていないとの見解を示した。

  • NY株式市場はハイテク株などが牽引し、3日続伸して10600ドル台

    乗せ。ナスダックも8日続伸。

  • 債券相場は小幅続伸し、長期金利はやや低下。

  • 金相場は続伸し最高値を更新。原油は4日続落。        

  • 8月消費者物価指数 → +0.3%(市場予想と一致)

  • 9月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 66.6(市場予想は70.0)    
                     


本日の注目イベント

         

  • 日   休場(敬老の日)

  • 米   9月NAHB住宅市場指数                   

  • 加   8月卸売売上高 



ドル円の膠着状態が続いています。

先週末のアジア市場から海外市場にかけては介入をめぐるいくつかの噂が

市場を駆け巡りました。

「日銀はある特定の邦銀一行を使い、ひそかに市場介入する<覆面介入>を

行っている」あるいは「ドル円だけではなく、ユーロ円、豪ドル円などのク

ロス円でも円売り介入を行っている」というものでした。

真相は分かりませんが、可能性は否定できませんし、先週末のレートの動き

を観る限り、十分考えられる値動きでした。



それにしてもドル円は動きません。

85円の後半に「日足」で重要な抵抗線があるとはいえ、15日の大規模介

入以来86円台にはまだ一度も乗せていません。

一度この水準に乗せると違った展開も期待できますが、わずか10銭から20銭

の値幅が近い割には遠い様です。

86円台には実需のドル売りが控えているとの観測もある一方、ストップロスの

ドル買いがあるとの指摘もあます。



しかし、動かないと言っても今週はそろそろ動きだすでしょう。

明日には注目のFOMCが開かれます。

FRBが追加金融緩和策を発表するとの観測が高まってきており、もし実施すれば

市場はドル売り材料として再びドル売り円買い姿勢を強めるはずです。また、その場合

に先週見られたような政府日銀の市場介入が実施されるのかどうかを見極めること

となります。

「必要ならいつでも介入する」との立場を崩していない政府日銀の介入姿勢を確か

める意味でも重要なタイミングになるかもしれません。

また、週末にはバーナンキ議長の講演も予定されています。

先週発表された、フィラデルフィア連銀製造業指数やミシガン大学消費者信頼感指数も

市場予想を下回っていたことから、バーナンキ議長が景気の下振れについて積極的に言及

する様だと、追加緩和近し、との連想からドル売りに傾く可能性もあります。



さらに材料的には、今週は住宅関連指標が多く発表されます。

とりわけ、先月これまでの最低を記録した中古住宅販売件数には注目が集まります。

米景気後退を背景に悪化が続く経済指標に対して、介入の効果がどこまで維持できるの

かを探る、そんな週になりそうです。

今週は東京市場では2日休場になりますが、通貨当局も休日返上で相場の動きを睨んで

いるはずです。

休みといえども気を抜けません。

円、安値圏で膠着状態。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は膠着状態が続いているものの介入警戒感から
    円売り優勢の流れが継続し、一時85円94銭まで円下落。
    約1ヵ月振りの水準までドルが反発。
  • ユーロの上昇が顕著に。対ドルで1.30を上抜けし、NY市場では
    1.31台前半までユーロは買いこまれる。ドル安の中、円買いにも
    積極的にはなれないことから、対ドル、対スイスフランなどで買われた。
    海外市場からは「安全通貨としてのユーロ」などのコメントも。
  • 米下院の公聴会でドット院長は、今回の日本政府による市場介入
    に不快感を表明。
  • また、ガイトナー財務長官も人民元は著しく過小評価されている
    との認識を再び表明。
  • 米株式市場は上昇したものの、ハイテク株は下落。ダウは
    22ドル高と1万600ドルに迫る水準に。
  • FRBによる追加緩和策の実施見通しがやや後退したことから
    債券相場は下落し、長期金利は上昇。
  • 金価格は反発し最高値を更新。原油は大幅続落。
  • 週間失業保険申請件数 → 45.0万件
  • 8月生産者物価指数 → +0.4%
  • 9月フィラデルフィア連銀製造業指数 → -0.7(市場予想は+0.5)




本日の注目イベント


  • 独   9月生産者物価指数
  • 米   8月消費者物価指数
  • 米   9月ミシガン大学消費者信頼感指数




15日に行われた市場介入の効果は今のところ継続していると言えそうです。

ドル円は昨日の東京では小動きの中、介入を行っている様子もなかったことから

やや円買いが見られ、85円22銭程度までドルが緩む場面も見られましたが

海外市場では前日に引き続き円売りが優勢でした。



介入警戒感から海外勢は、ドル売り円買いのポジションを

少しづつ巻き戻していると思われます。

微妙なのは、介入後のドル戻り高値が85円80銭前後でしたが、

昨日のドル高値も85円94銭と86円台乗せには至っていない事です。

これは「日足」のトレンドラインで、5月5日に記録した今年のドル最高値であった

94円99銭からの抵抗線が、丁度この位置で交わり「抵抗」しているからです。

このトレンドラインは5月以降、約4ヵ月間一度も上抜けしていないことから、

今後のトレンドを観る上で非常に重要な値位置になってきます。

多くの市場参加者が注目していると言っていいと思います。

仮に大きく上抜けするようなことがあれば短期的にはドル高に転換する可能性もあり、

そのため、中長期のポジションをキャリーしているプレーヤーが

ストップロスをセットする場所でもあります。



昨日は多くの米経済指標が発表されました。

8月の生産者物価指数と失業保険申請件数はほぼ市場の予想通りでしたが、

9月のフィラデルフィア連銀製造業指数は前月の大幅なマイナスからは改善しましたが、

市場予想の期待からはずれマイナス0.7でした。

この指数はゼロが拡大と縮小の境目を示すことから、

フィラデルフィア地区では2ヵ月連続で製造業が縮小していることになります。

しかし同指数発表後も為替への影響は限定的でした。

やはり日銀の介入が功を奏しているということでしょうか。



今回の市場介入の規模は報道では2兆円超と言われていましたが、

実際の介入額は1.8兆円だったことが判明し、ほぼ予想通りでした。

市場でドルを買って円を売ったわけですが、その円をそのまま放置(非不胎化)することで、

実質的な追加量的緩和を行ったことになります。

その結果円の金利が下落しやすい効果を期待でき、

日米金利差縮小から「円安要因」になりうると考えられます。

白川日銀総裁もこの点に関しては昨日の講演で明白に述べており、

介入効果の押し上げを狙っています。



ただ、今回の力づくの介入に関して徐々にネガティブな評価が出てきています。

前日のレビン下院歳入委員長に続き、昨日下院公聴会ではドット銀行委員長が

「単独介入は国際協調との落差を象徴している」と懸念を表明しています。

さすがに通貨当局の責任者であるガイトナー財務長官はコメントを控えてる様ですが、

今後はこのような「外圧」が徐々に表面化してくる可能性もあります。



上述のようにテクニカル的には微妙な値位置までドルが反発していますが、

一方で米景気回復の兆しは見えて来ません。

加えて、「外圧」も徐々に増してきて、

この水準からもう一段ドルを押し上げる介入の余地は限られているようにも思えます。

経験的には、介入で長期的な流れを変えることはないことから

ドルの下落リスクは依然としてくすぶっているものと観ています。



明日からは3連休です。気候も急速にしのぎやすくなってきました。

良い連休を。




日銀、海外市場でも介入継続。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場





  • 政府日銀による大規模な市場介入により、円は終始85円台

    で安定。円の安値は85円78銭で、ほぼこの水準で取引を終えた。

  • 市場介入は東京時間だけではなく、ロンドン、NY市場でも

    邦銀の海外支店を通じて断続的に行われた模様。その規模は

    2兆円との報道もあり、過去最大の可能性も。

  • 円はドル以外の通貨に対しても売られ、ユーロ円は111円台

    後半、豪ドル円も約3ヵ月振りに80円台半ばまで円安が進む。

  • 米下院のレビン歳入委員長は日銀によるドル買い介入に対して

    不快感を表明。

  • NY株式市場は企業のM&Aや、株主還元策などの観測

    から上昇。ダウは46ドル高。

  • 債券相場は3日振りに下落し、金利は上昇。日銀が介入で買った

    ドルで米国債を買うのでは、との見方が背景。

  • 金は小幅反落し、原油は続落。

  • 9月NY連銀製造業景況感指数 → 4.10(市場予想より悪化)

  • 8月鉱工業生産 → +0.2%(予想どおり)



本日の注目イベント



  • 欧   7月ユーロ圏貿易収支

  • 欧   非公式EU首脳会議

  • 英   8月小売売上高

  • 米   週間失業保険申請件数

  • 米   8月生産者物価指数

  • 米   9月フィラデルフィア連銀景況感指数



ついに政府日銀が市場介入に踏み切りました。

昨日の本欄でも介入の可能性が高まったとのコメントを書きましたが、

非常にいいタイミングと本腰を入れた「ドル買い円売り」姿勢に、

市場はややサプライズだったようです。

日銀は昨日の朝方10過ぎ、ドル円が82円台に入りNY市場での

円高値82円92銭を上回った時点で、すかさず介入を実施しました。

今朝の報道によるとその規模も2兆円と、

ドル買い円売り介入としては過去最大級ということになります。

また、介入方法も上値を買い上げていく、

いわゆる「押し上げ介入」の手法を使った可能性が高く、

日銀にドルを買われた介入銀行は、

市場で次々にドルの上値を買っていったことが連想されます。

予想外だったのは、海外市場でも邦銀の海外支店を通じてドルを買い続けたことです。

「協調介入」」の可能性はほとんどなかったことから、

介入は東京時間限定と予想していましたが、

欧米市場でも断続的に介入を行ったことから、円は85円台の後半で膠着し、

ほとんど円が上昇する場面はありませんでした。



介入を指揮する財務省からは「必要なら、今日も介入する」とのコメントも流れており、

円高阻止に向けての強硬な姿勢が伺えます。

その意味では今回の介入は「大成功」だったと言えそうです。

昨日のあのタイミングを逸してしまうと、

ドル安がさらに進み「介入はできない」と判断した投機筋に

円が一段と買い進まれた可能性もありました。

継続的にドル買い介入を行ったことで、

ドル売り円買いのポジションを膨らませていた投機筋も、

昨日のどこかのタイミングでドルの買い戻しを行ったと思われ、

今週末に発表されるシカゴ通貨先物市場での「建て玉」の変化が見ものです。



さて、82円台後半から85円台後半までまで「力づく」で

3円も水準を押し上げたことになりますが、

問題は介入がいつまで継続されるのか、

ということと、どの水準まで押し上げを狙うのかという点に絞られます。

85円台の水準からさらに押し上げ介入が行われるようだと、

85円ー90円の水準を目指しているとも受け取れますが、

このままずるずると再び円高方向へ流れる様だと

82円台が「円高の上限」とも受け取れます。

過去の介入でも、単独介入だけで流れが変えられたことはありません。

足元の円高は本質的には米景気の後退によるドル安が主因です。

米景気が本格的に回復基調に戻るにはある程度の時間が必要なことは明らかです。

米景気の回復見通しが鮮明になり、

「出口戦略」のタイミングが議論され始めた時が、

ドルが上昇に転じる時だと考えています。



さらに、今回の介入に対する米議会の反応は、

下院歳入委員会のレビン委員長の不快感が象徴的です。

これ以上さらにドル高に誘導するようだと、

ドル安を望んでいると思われるオバマ政権の内部からも

介入をけん制するような発言が飛び出すことも考えられます。

また、今後も次々に発表される住宅、雇用などの米経済指標が

急激に改善する可能性は低いことからドルが再び下落することも十分考えられます。

一方、今回の介入による学習効果もあり、

これまで通り円の高値を次々に更新して行く展開もやや沈静化したように思えます。

82円ー83円台では介入警戒感も高まるからです。

しばらくは、介入警戒感と米経済指標との綱引きが続くのではないかと予想しています。





円、菅氏再選で82円台に突入。 


ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場





  • 円は連日の高値を更新。民主党代表選で菅氏が再選したことから

    直後にドルが売られ円高が進み、NY市場では82円92銭と

    83円割れを示現。

  • ドルは円以外の通貨に対しも大幅に下落。特にユーロ、スイスフランに

    対しては大幅に売られ、ユーロは約1か月ぶりの1.3台に。

    スイスフランは0.9958と、1.00(パリティー)に近い水準まで

    ドル安に。

  • ゴールドマンのエコノミストが、FRBは11月にも追加金融緩和に踏み切る

    との見方を発表したこともドル安に繋がった。

  • 8月の小売売上高が市場予想を上回り2ヵ月連続の増加を示したものの

    前月が下方修正されたことで相殺され影響はなかった。

  • ドル安が進んだことから金価格は大幅続伸し市場最高値を更新。

    原油は小幅反落。

  • 株式市場はまちまち。ダウは小幅安でナスダックは小幅高。

  • 債券相場は、FRBが年内に国債購入プログラムを実施するとの

    見通しから続伸し、長期金利は下落。

  • 8月小売売上高 → +0.4%                      



    本日の注目イベント

           



    • 英   8月失業率  

    • 欧   8月消費者物価指数(確報)

    • 米   9月NY連銀製造業景況感指数

    • 米   8月鉱工業生産   



    ドル円はついに83円割れまで下落しています。

    昨日の午後、民主党代表選で菅氏の再選が決まった瞬間、為替市場

    ではドル売り円買いが始まり、83円07銭までドルは売られました。日本

    の債券市場でも、ほぼ同時に国債が買い戻され価格は上昇(金利は下

    落)し、市場は「何も変わらない」との見方で反応しました。



    その後円はNY市場で82円台に突入し、連日の高値更新を記録してい

    ます。小沢氏が敗れたことで市場介入の可能性が後退したことから、「ド

    ル売りを仕掛け安くなった」との声も海外から聞えてきます。

    そして、「日本は市場介入ができない」との極端な見方も、ヘッジファンド

    の責任者のコメントとして早朝のテレビでは流れていました。

    実際に、代表選のさなかの講演でも菅氏は「協調介入」は難しいとの認

    識を示していました。

    そうなると、仮に日銀が介入に踏み切るとすれば「東京市場の時間内」と

    いうことになります。

    今日の東京でも、日経平均が売られ株安が進めば、円は再び82円台に

    突入する可能性が高いと観られます。

    NY市場での円の高値である82円92銭を割り込むとさらに円高が加速す

    ることを考えると、ことあたりで「実弾介入」を行わないと、海外市場だけで

    はなく、国内の市場参加者も「日本は介入できない」

    のではないかとの見方を強めてきます。



    市場は菅氏が再選されたことで、市場介入に対する警戒感を緩めており

    、やや楽観的になりすぎている部分もあります。

    野田財務大臣も「断固とした措置をとる」とのコメントを繰り返していますが

    、市場は反応を見せなくなっています。82円台に突入した現状では政府

    の「本気度」が試されています。

    少なくとも82円台から下値では何らかの行動を起こさないと、80円を割り

    込み、史上最高値更新も視野に入ってくることが考えられるからです。

    個人的には小沢氏が敗れ菅氏が再選された現在の状況でも「市場介入」

    の可能性はかなり高まったきたと観ています。



    先週からの円高は明らかに「ドル安」です。

    豪ドルやスイスフラン高はまだ理解できるとしても、財政問題であえぐユー

    ロまで1.30台に乗せてきました。

    ドルはほぼ主要通貨に対して売られています。

    さらにドル安から金価格も再び史上最高値を更新してきました。

    米国の望む理想的なドル安に近付いてきたという見方もできます。

    また、FRBが年内に景気浮揚のために追加金融緩和を実施するとの観

    測が急速に高まってきました。このため一時反発を見せていた米長期金

    利は再び下落基調を強めています。

    米金利の低下がドル安に繋がることから、金利面からも円が買われるとい

    う「負の連鎖」が断ち切れません。



    NY市場に続き東京でも82円台に突入し、定着するのか?

    あるいは円高阻止に向けた強い姿勢を見せ何らかの行動を起こしドルが

    反発するのか?いよいよ正念場に入ってきました。

    ドル安の流れを変えることは難しいとは思いますが、「本気度」が試され

    ている今、政府日銀としても何もしないわけには行かないはずです。

ドル全面安から、円83円半ばに。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場





  • ドル円は膠着状態が続く。NY時間に株高、債券高を背景に

    一時83円50まで円買いが進んだものの勢いは無く、やや値を戻して引け。

  • 本日行われる民主党代表選の結果を見たいとの雰囲気が優勢。

  • ユーロ、豪ドルが対ドルで続伸。ユーロは1.29目前まで

    買われ、約1か月ぶりの高値、豪ドルは0.9363まで上昇し

    4月中旬以来の高値を記録。ドル全面安の展開が加速。

  • NY株式市場はバーゼルでの銀行自己資本規制が、予想された程厳しく

    なかったことから銀行株などが高く、ダウは4日続伸し、約1か月ぶりに

    1万500ドル台を回復。

  • 株高から金、原油はともに上昇。

  • 株高にもかかわらず債券価格は上昇し長期金利は下落。

    FRBが34億ドルの10年債を購入したことが影響。

  • 主要国総裁会議で、トリシェECB総裁は主要国がデフレに陥ることは

    ないと言明。

  • 欧州委員会はユーロ圏の実質経済成長率が今年1.7%になる

    と、これまでの予想を上方修正。




本日の注目イベント

         

  • 日   7月鉱工業生産(確報)     

  • 英   8月消費者物価指数

  • 英   8月小売物価指数

  • 独   9月ZEW景況感調査 

  • 欧   9月ユーロ圏ZEW景況感指数 

  • 米   8月小売売上高                         




円は約1週間ぶりに83円台半ばまで上昇しました。

米長期金利の下落以外に、特に目立った材料はなかったものの

、主要通貨に対してドルが軟調に推移したことを受けたものです。

円は膠着状態が続く中、上値では84円半ばを抜けきれず、84円

を挟んだもみ合いからやや下値を試す展開に入った可能性も出て

来ました。

ただ、今日の夕方にも決まる民主党の代表選の結果が気になるとこ

ろです。WSJ(ウオール・ストリート・ジャーナル)など、海外の有力

紙も今回の選挙結果に注目しており、その結果次第ではドル高に

転じるとの報道もあります。仮に小沢氏が勝った場合には、その積極

的な姿勢から市場介入の可能性が高まり、ドルの買い戻しが進むとの

見方が優勢ですが、その場合でもはたして効果はどこまであるのかは

不透明です。


一方、菅総理も水面下では介入の可能性を探っており、仮に日銀が

単独介入した場合、米国サイドからネガティブな発言がないよう米国

側と交渉しているようですが、難航しているとの報道もあります。

どちらにしても、ドル安円高の背景は米国景気の後退である以上、ド

ルの戻りは限定的で、いつ米経済が再び成長に向かうかが焦点にな

ります。米景気の回復無くしてドルの反発はない、との認識は変わりま

せん。



先週末からの為替市場全体を見てみますと、これまで「円全面高」ある

いは「円高、ドル高」の展開だったものが、やや流れが変わってきた兆

候が見られます。ドルが全面安の展開になってきたことが気がかりです。

アイルランドの財政問題からユーロの火種は消えていないにもかかわら

ず、ユーロはドルに対して上昇傾向を強め1.29台に迫ろうかという勢

いです。

豪ドルに至っては0.93台後半と、約5ヵ月ぶりの高値で推移しており、

0.94台前半を抜ければ

2008年9月のリーマンショック以前の水準を回復する可能性もでてきま

した。

豪ドルは中国経済の成長とうまくかみ合って、国内経済も順調に推移し

ており、年内の再利上げの可能性も浮上してきたことが背景です。

先週発表された同国雇用統計も市場予想を上回っていました。

現在、政策金利は4.5%です。やはり金利差は為替の水準を決定する

にあたって、かなり重要な要素だと言うことです。

将来値下がりすると予想されても、高金利通貨を空売り(ショートポジション

)しても、長期にそのポジションをキャリーすると高いコストを払わなければ

なりません。実際、シカゴの通貨先物市場での建て玉を見ても、昨年3月

17日を最後に1年半の間豪ドルのネットでの売り持ちは一度もありません。



本日も日経平均は上昇する気配ですが、ドルがどこまで回復してくるのか

がポイントになりそうです。

先週8日に記録した83円35銭が意識されるところですが、この水準を割り

込むと82円台が視野に入って

来ることから、日経平均の上昇幅、代表選の行方を睨みながらの展開にな

りそうです。

米経済指標好結果から84円台キープ。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 日米金利差拡大を背景に薄商いの中、ドルが対円が84円台に乗せ上値を試す展開に。
    一時84円39銭まで上昇するが上値は重くもみ合い84円10銭台で引け。

  • ユーロが引け前に独金融機関が資金調達難に陥ったために週末にも救済されるとの噂が
    広がり、対ドル対円で30ポイント程値を下げた。

  • NYダウは3日続伸。7月米卸売在庫が市場予想以上の増加を受けて買い優勢に。

  • 債券は続落。長期金利は続伸。

  • 金は続落。原油は大幅反発。

  • 加8月就業者数 → 3.58万人(市場予想3万人)

  • 加8月失業率 → 8.1%(市場予想8.0%)

  • 米7月卸売売上高 → 1.3%(市場予想0.4%)




本日の注目イベント



  • 米   8月月次財政収支



先週末なんとか84円台をキープできました。

一時は円が高値を更新し、82円台も目前かと思われましたが

米経済指標の好結果などから84円台まで値を戻しています。

土曜にはいくつかの中国の経済指標が発表されました。

鉱工業生産や消費者物価指数など予想を超える好結果となりま

したので世界経済の先行き不透明感の後退が広がり、リスク選

考の動きが期待できます。



本日は中国の経済指標の影響があるものの欧州、米国と目立った

経済指標の発表がなくこれと言ったイベントもありません。

やはり明日の民主党代表選や明後日に米議会で開かれる中国の人

民元政策に関する公聴会が注目されており方向感の乏しい展開が

考えられでしょう。


今朝からリスク選考の動きが伺えます。

ドル円、クロス円ともに買い優勢でユーロにいたっては50銭以

上の上昇を見せました。

これは12日にバーゼル銀行監督委員会が銀行の新自己資本比率

規制策で合意したことが市場に好感され、先週末に独金融機関救

済の噂で下げた分を大きく戻す要因になりました。

もちろん中国の経済指標の好結果も背景であり中国の影響を大き

く受けている豪ドルは対米ドルで0.93台をつけてきています。


ドル円もドル買い安心感から上値を試す展開です。

しかし、依然上値は重そうです。

テクニカルから見ますと「4時間足」の100日移動平均線が

84円44銭ほどにあり直近の上値として見ます。

さらに移動平均線ともに一目の雲もあり、本日中に抜けるには

難しいと思われます。好材料として「4時間足」の一目の遅行

スパンがローソク足を抜けそうという点です。

明日明後日に重要イベントがありますのでそれをきっかけにドル

高円安というシナリオも考えられますがそれも限定的で米経済と

いう根本が解決されていませんので、まだまだ円の高値を試す地

合いは続きそうです。


豪ドルが4日続伸しています。

「対米ドル」、「対円」ともに続伸しており、本日の寄り付きで

は対米ドルで30ポイントほどの窓開けで寄り付いています。

週末発表された中国の経済指標の好結果が要因となっています。

テクニカルでも「日足」まで買いシグナルが出ており「週足」

でも100ポイントほどの上昇で十分な買いシグナルが出そうです。

0.94台まで上昇出来れば、リーマンショック前の高値である

0.9849が当面の上値になってきそうです。


豪ドル対ドルで大幅上昇。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は83円台で推移。大きな値動きは無く、朝方やや円高に

    振れたものの米経済指標の好転から83円台後半までドル高に。

  • 豪ドル、ユーロが対ドル、対円でも反発。中でも豪ドルは対ドルで

    4ヵ月振りの高値を記録。

  • 7月の米貿易赤字幅は4ヵ月ぶりに減少。輸入が減る一方、航空機など

    の輸出が堅調だったことが背景。

  • 株式市場は失業保険申請件数が予想以上に減少したことで買い物優勢。

    アナリストの買い推奨などで金融株などが上昇。NYダウは続伸し、28ドル高。

  • 債券相場はこの日行われた30年債入札が振るわなかったことから

    売りが膨らみ、長期金利は約1ヵ月振りに2.75%台まで上昇。

  • 金、原油はともに小幅下落。

  • 週間失業保険申請件数 → 45.1万件(先週より2.7万件減少)

  • 7月貿易収支 → 428億ドルの赤字(4ヵ月ぶりの減少)      




本日の注目イベント

         

  • 中   8月貿易統計                

  • 加   8月失業率 

  • 米   7月卸売売上高    



今朝の日経新聞朝刊一面で「日本振興銀行」の破綻が報じられています。

日本で初めての「ペイオフ」の発動です。

顧客への影響も金融システムへの影響も限定的との見方から、国による救

済ではなく「破綻」との判断が働いたようです。

為替への影響はほとんどなかったようでしたが、今朝の7時過ぎからはやや

円安方向に動いています。

問題は今後、経営基盤の弱い金融機関から預金が大きく流出することが考

えられ、それが財務内容をさらに悪化させるという現象がおこる可能性があ

るということです。

日本ではかつて大手都市銀行や長期信用銀行の経営破たんはありましたが

、預金は全額国により補償されてきました。

預金者はどこの金融機関にお金を預けていても保護されており、「安全」だっ

たわけですが、今後はそうではなくなったということです。

預金者による金融機関の選別が始まるきっかけになると思われます。

為替への影響は多少あるかもしれませんが、限定的と見ます。



米貿易収支と失業保険申請件数の改善によりドル円は堅調な動きでした。

83円の半ばを割り込むこともなく、84円を試す動きも見られましたが上値も

限られていました。

前日のNY市場と昨日の東京市場ではともに84円台乗せがありましたが長く

は続かず押し戻されています。

依然として米経済指標に振り回される展開が続いていますが、どちらかと言

えば84円台乗せを再度試す展開になりそうです。



豪ドルが急伸しています。対ドルでは0.9277まで上昇し、4月30日以来約

4ヵ月振りの水準です。

きっかけは、昨日発表された雇用統計でした。

失業率は5.1%、雇用者数は3.9万人増加と、いずれも市場予想を上回っ

たことで、これまで後退していた年内再利上げ観測が急速に台頭してきました。

早ければ10月の政策決定会合での利上げの可能性もでてきました。

対円での上昇は、ドル円が円高観測が根強いことから限定的とみられますが、

対ドルでは今後も上昇すると観ています。

テクニカルで観ても、「日足」までのチャートではほぼ全て買いシグナルが出て

います。長い「週足」でもリーマンショク直前の高値である0.9849を頂点とす

るトレンドラインに近付いており、昨日のNYでの高値はほぼこのラインで上昇

が止められた格好となっています。

しばらくはこのラインの攻防になると観られますが、上抜けした場合には大幅な

上昇が見込まれそうです。



本日は日経平均も小幅高が予想され、ドル円でもやや円売りのバイアスがかか

りそうです。

「振興銀行問題」が株式市場に悪影響を与える可能性もありますが、ここはニュ

ートラルと予想します。

ドル円は「1時間足」では100日移動平均線を上抜けしそうな気配です。

84円台に完全に乗せることができれば上抜け完了になることから、本日はこの

点に注目したいと思います。


良い週末を・・・。

NY市場ドル買い戻し優勢。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場





  • 東京市場で83円35銭の高値更新を記録したドル円は

    、海外市場では終始ドル買い戻しが優勢に。

  • NY市場では当局の介入姿勢が強まったとの観測から

    ドル円は上昇、一時84円台に乗せる場面も。ただ、引けにかけては

    根強い円先高感からやや値を戻し83円80-90で取引を終える。

  • 下落基調にあったユーロは、ポルトガルとポーランドの国債入札が

    好調だったことから信用不安が後退し買い戻しが入り、対ドル対円でも

    上昇。

  • BOC(カナダ中銀)は政策金利0.25%引け上げを決定。

    カナダドルは対米ドルで上昇したものの、織り込み済みだったことから

    上げ幅は限定的。

  • 地区連銀報告では12地区連銀のうち5地区連銀で、景気はまちまち、

    もしくは減速と報告されたが、市場への影響は見られなかった。

  • 米株式市場は前日下落した金融株が上昇。NYダウは46ドル高。

  • ドル高から金は小幅反落し、原油は小幅上昇。 

  • 債券相場は10年国債の入札は好調だったが、株式市場が続伸したため

    価格は下落し、長期金利は上昇。  

  • 7月消費者信用残高 → -36億ドル 

     

    本日の注目イベント

           

    • 豪   8月雇用統計 

    • 欧   ECB月例報告 

    • 英   BOE政策金利発表

    • 米   週間失業保険申請件数

    • 米   7月貿易収支        

        


    ドル円は昨日の午後、日経平均が9000円の大台を割り込むタイミングに

    歩調を合わせるようにドル売りが進み、83円35銭を記録。前日記録した直

    近の円の最高値を更新しました。

    もっとも、株式のトレーダーは「円高が進んだから株価が下落した」と言い、

    為替と株式がリンクしながら為替では「日本買い」が進み、株では「日本売り」

    が同時進行で進む奇妙な状況が続いています。



    しかし、海外市場に入ると、値動きは小幅ながらドル買い戻しが優勢でした。

    これまで同じ文言を繰り返してきた野田財務相が、一歩踏み込んだ「介入」と

    いう言葉に言及したことや、民主党代表選候補の小沢氏が、介入による効果

    は限定的であるとしながらも「単独でも市場介入を行うべきだ」と発言したことが

    材料視されています。小沢氏はさらに、景気対策のためには国債発行も考え

    なければならないとの認識も示しました。

    市場では円高対策に関しては、菅総理よりも小沢氏の方がより積極的だと受け

    止めている様です。

    NY市場では、株高の追い風もありドル円は一時84円台に乗せています。

    しかしこれまで同様、84円台で落ち着くことはありませんでした。

    円の先高観は依然として強く、上述のように介入に対する警戒感はあるものの、

    現在のレベルでは実際に介入に踏み切る可能性は少ないと観る向きも多く、

    「市場介入を見るまでは円買い」との意見も根強いようです。



    83円台の前半まで円高が進んだことから、市場関係者からは80円割れの声も

    出て来ました。しかし、今回の円高の特徴でもある「緩やかな円高」を前提に考え

    れば、80円割れもそれほど近い距離ではありません。

    今回の円高局面で初めて85円を割り込んだのが8月24日(火)でした。

    それから2週間強の時間を経て、1円65銭の値幅で進んだ円高は決して早くは

    ありません。

    2008年9月のリーマンショック後の為替市場では、連日この程度の値幅で円高

    が加速していました。

    もちろん水準が違い、絶対値の割合も異なることから単純に比較はできませんが、

    仮に今後も円高が進むとしても、そのスピードはさらに緩やかなものになると予想

    します。

    この辺りにも当局が市場介入に踏み切れない理由の一部があるように思えます。

    言えることは、ドル売りで攻めるにしても、この水準からショートを積み上げるには

    相当なリスクを取っているということです。

    今日はやや動きにくい展開を予想します。

    上値は84円台に乗せられるか、そして、乗せた後84円台をキープできるかどうか

    です。

    下値では、短期的にはサポートラインが83円55-60辺りに位置しています。また、

    先週末の雇用統計時に記録した85円23銭からの抵抗線は一旦上方へブレイクし

    たため、サポートラインに変わっています。そのため今度は83円30近辺が下のメド

    となります。

    東京時間での下値テストは考えにくいことから、ドルの上値がどこまであるかが焦点

    になりそうです。

円全面高。ドル円一時83円51銭。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 欧州の信用不安が再燃し、ユーロ売りが加速。ユーロは対

    ドルで1.29台から1.26台に急落。対円でも再び106円

    台前半までユーロ売りが進む。

  • 主要通貨が対ドルで売られる半面、円は対ドルで続伸。

    先月25日に記録した円の最高値を上回る83円51銭までドル

    安円高に。リスク回避が進み、安全資産としての円が独歩高となり

    「円高、ドル高」の展開が鮮明に。

  • 金融決定会合で政策金利据え置きを決めた後の記者会見で、

    白川日銀総裁は円高に関して積極的な姿勢を見せなかったことも

    円買いに。

  • WSJ紙は欧州のストレステストでバークレーズなど一部の

    銀行は、国債の保有額を開示していなかったと報道。

  • この日は米経済指標の発表はなかったものの、WSJ紙の

    報道から金融株が大きく売られ、NYダウは100ドルを超す

    大幅安に。

  • 債券相場は大幅に上昇、長期金利は2.6%割れと急落。

  • ドル安、株安から金価格は上昇し、原油は下落。


    本日の注目イベント
           

    • 日   7月貿易収支   

    • 日   8月景気ウオッチャー調査

    • 独   7月貿易収支

    • 英   7月鉱工業生産

    • 独   7月鉱工業生産

    • 加   カナダ中銀政策金利発表 

    • 米   地区連銀経済報告(ベージュブック)   

    • 米   7月消費者信用残高  



    ドル円は8月25日に記録した83円58銭をわずかですが上回る

    円高水準を、NY市場の朝方に更新しています。

    これまで4回83円台をテストしていますが、今回の83円台半ば

    を試しに行った展開はこれまでとは少し異なります。

    これまでの4回は83円台に突入しても全て押し戻され、NYでは

    84円台に乗せて引けています。しかし、今回は83円75-80

    近辺で取引を終えています。


    また、これまでは米経済指標の悪化を材料にドル売り円買いが進んで

    いましたが、昨日は米経済指標の発表はありませんでした。

    欧州の金融不安の再燃という材料でユーロ売り、ドル買いが進みま

    したが、これは本来円売り、ドル買いに繋がります。

    ユーロ円の売りがドル円でも円買いに波及したものです。

    このように、今回の円高は新たな局面に入った可能性も出て来ました。



    市場介入に対する姿勢もこれまでと変わっていません。

    白川総裁は昨日の会見で「当局が為替相場を自在にコントロールでき

    るわけではない」と発言。追加の金融緩和についても「適時適切に対

    応する。それ以上でもそれ以下でもない」と答えています。

    さらに菅総理も、野田財務大臣も「必要なら、断固たる措置を」との

    コメントを繰り返しています。

    これらの一連の発言が円買いに安心感を与えている、と指摘するメ

    ディアもありました。

    円が再び83円台半ばまで買い進まれたことで、市場介入の可能性が

    高まってきたと思われます。

    これまでも書いてきましたが、介入のタイミングとしては円高が急速

    に進み、株式市場なども大幅な下げを見せ、景気に悪影響を及ぼす恐れ

    がある時、と見られます。

    今日の日経平均株価も大幅な下落が見込まれ、景気に対する影響も無

    視できません。

    ところが、問題は円高へのスピードです。

    円高が着実に進んでいるものの、円が一気に急騰する場面は見られません。

    また過熱感もないことから、当局の「介入基準」(?)に合致してい

    ないことも考えられます。

    前回の円最高値からわずかではありますが更新していても、スピード感を

    伴っていないと判断されれば介入が行われないことも考えられます。

    その意味では、今日、日経平均の下落に伴い、仮に円高が進んだ場合の通

    貨当局の対応は非常に注目されます。


    ユーロが再び下落基調に入ったようです。

    ストレステストの内容で英仏の大手銀行の開示情報に問題があったことと、

    ポルトガルの国内銀行が8月にECBから借り入れた資金が高水準だったこ

    とで、欧州の金融システムに対する不安が再燃したことがきっかけです。

    ユーロ円も106円割れ目前の水準まで急落し、直近のユーロ安値に近付

    いてきました。

    「ドルも買えないユーロも買えない」ことで、消極的な円買いがジリジリ

    進むと見ざるを得ません。介入を催促する相場展開が続きそうです。

NY市場休場。円84円台前半で変化なし。 

ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場



  • NY市場が休場のため取引は閑散。

  • ドル円はロンドン株式市場など欧州株式市場が堅調に推移した

    ものの、ややドル売り円買いが優勢。一時84円05銭まで円は

    上昇したものの、その後は84円台前半で小動き。

  • ユーロ円も108円前半から半ばでの取引で動意なし。

  • 韓国ウォンやNZドルなどが対ドルで堅調に推移し、全般的に

    ドル安が進行。

  • ロンドンFT、独DAXなどは小幅高。


本日の注目イベント
         

  • 豪   RBAキャッシュターゲット

  • 日   7月景気動向指数(速報値)  

  • 日   白川日銀総裁会見   

  • 欧   ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)   



オバマ大統領は追加景気刺激策の一環として、インフラ関連投資に

500億ドル(約4兆2千億円)を投じると発表。

景気の先行きが不透明になる中、二番底を避ける意味合いから、道

路、鉄道、空港滑走路などの輸送インフラに集中的に投資し、雇用

などの回復を狙うものです。

さらに今後も数千億ドル規模の景気刺激策を発表する模様です。

先週末の雇用統計で、失業率は9.6%と、依然として高い水準に

留まっており、雇用者数も民間部門では増加に転じているものの、

政府部門を含めた全体としては減少しています。

このため、FRBによる追加金融緩和を期待する一方、財政出動を

させることによって早めの対策に踏み切った格好です。



しかし財源の問題もあり、そう簡単ではないとの指摘もあります。

議会では共和党が財政赤字を理由に反対する可能性もあり、今後の

対策には不透明な部分が残っています。

バーナンキFRB議長も先の講演では「経済見通しが著しく悪化し

た場合などは追加金融緩和の用意がある」と言明していることから、

金融面からの景気回復への支援も近いものと思われます。


ドル円はやや膠着感が強まっていますが、現在も84円台前半での

取引が続いています。市場はどちらかと言えば下値をトライしそう

な雰囲気です。

先週末のNY市場から株式市場と為替市場の相関性が薄れてきたこ

とが気になります。

これまでであれば「株高はドル高」に反応したものが、先週末は

NYダウが127ドル高だったにもかかわらずドル安傾向でした。

この傾向は昨日の東京市場でも見られ、日経平均が187円高だった

ものの、ドル円ではやや円高に推移しました。この相関性の変化は

もう少し時間をかけて確認したいところです。


先週末に発表されたシカゴ先物市場の直近の建て玉は、約5万枚の

ドル売り円買いと、相変わらずの高水準が続いています。

円の先高を見込んでドル売りで攻める投機筋。一方、円もそこそこ

の水準に来ていると、ドル買いで攻める個人投資家の構図が鮮明に

なってきています。

個人投資家とすれば日銀への期待感もあろうかと思いますが、市場は

円高方向に傾きかけているようにも思えます。

下値は83円80銭が抜けるかどうか、そして上値は85円台で定着

するかどうかが注目されます。

米雇用統計改善でも85円台定着ならず。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 8月の雇用統計が事前予想ほど悪化していなかったことから

    指標発表後ドルが上昇、対円では85円台に乗せ85円23銭まで

    買われた。しかhし、その後の指標が悪化していたことで反落。

  • ドル円は84円台前半と、発表直前の水準まで売られ取引終了。

    その他主要通貨もドル安の流れを受け上昇。豪ドルは0.91台半ば

    まで反発。

  • NY株式市場は大幅続伸。雇用統計の発表後、米景気に対する先行き不安が

    後退し、NYダウは127ドル高の10400ドル台を回復。

  • 大幅な株高から債券相場は続落。長期金利は4週間ぶりに2.7%台に。

  • 株高から金、原油はともに小幅に反落。

  • 8月非農業部門雇用者数 → -5.4万人(民間部門は6.7万人増)

  • 8月失業率  →  9.6% 

  • 8月ISM非製造業景況指数  → 51.5(市場予想は53.2)    



本日の注目イベント
         

  • 日   日銀金融政策決定会合(8/7まで)  

  • 米   NY市場休場(レーバーデー)  


米8月雇用統計は市場の最も楽観的な予想よりも改善していました。

先日発表されたADP雇用者数でも事前予想を上回り、米労働市場は

言われているほど悪化してはいない、との見方も浮上してきました。

今回の雇用統計の結果を受け、オバマ大統領は民間雇用の増加を強調

しています。

事実、民間部門の雇用者数は4月の24.1万人増加には及ばないも

のの、今回も6.7万人増加と年初からの増加傾向は続いています。

しかし一般的には、米国では恒常的に20万人の

雇用増が必要も言われており、その水準ににはまだまだ遠いのも事実です。



今週にもオバマ大統領は追加景気刺激策を発表する予定です。

大統領は3日の講演で「雇用創出と経済成長のため、さらなる手段を必要

としている」と言及しています。中間層の減税と代替エネルギー分野への

投資増額が柱になる模様ですが、追加景気刺激策の効果が出てくるまでの

時間を考えると、ドルが本格的に反発するのはまだまだ先の話かもしれません。



今週も米経済指標の結果次第では84円台割れの可能性はありますが、

ややドル売りの流れが後退しつつありますが、

雇用統計の改善を受けても85円台前半までの反発にとどまったドル円の

上値は思いと言えそうです。

これまでに83円台へは4度トライしています。

先月25日には83円58銭まで買われる場面もありましたが、結果的には

全て84円台に押し戻された格好にないっています。

注目すべき点は日銀による介入の可能性が高まっていることです。

現在のところ実弾介入は行われていませんが、民主党代表選でも両候補とも、

その効果は別としても「介入すべし」との意見で一致しています。

足元の84円台での介入の可能性は無いと思われますが、前回の円高値を割

り込み82円台に突入する場面では介入の可能性が大いに考えられます。


本日はNY市場が休場です。

今週は米経済指標にもそれほど重要な指標はありません。

むしろ、国内からは景気に関する重要指標の発表があります。

こちらに関しては市場の反応は限られることから、今週のドル円は84円台

でのもみ合いが続くと予想します。

84円台を割り込む可能性は残りますが、85円台テストの可能性もあり

そうです。

米長期金利の下げ止まり感がでてきているからです。

一時2.4%台まで下落した米長期金利は先週末には2.7%台まで反発

しています。NYダウが1万ドルの大台割れから大きく値を戻してきたことが

主因ですが、これまもで何度か指摘されてきた「米債券はバブル」との説も、

あながち間違ってはいないとの見方から資金が債券から株式市場にもどって

きた可能性もあります。

NYダウと民主党代表選の行方に目配りをしながら相場は追っていきたいところです。

9月相場が83円台でもみ合うのか、85円台でもみ合うのかが決まって来そうな

1週間になるのではと見ています。

続きを読む

雇用統計を控え、円84円台前半で小動き。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 雇用統計の発表を控え為替市場は静かな展開。ドル円も値幅は

    わずか39銭と84円台前半で小動き。

  • ECBは理事会では予想通り政策金利の据え置きを決定。

  • 理事会後の記者会見で、トリシェ総裁は域内の景気認識を

    上方修正したことからユーロは対ドルで1.28台半ばまで上昇。

    対円でも108円24銭までユーロ高が進む。

  • 前日急騰したNYダウは利益確定の売りが先行し軟調に推移した

    ものの、経済指標の好転から続伸。ダウは小売セクターなどが主導し

    50ドル高に。

  • 債券相場は連日の株価上昇から下げ足を速め、長期金利は

    2.6%台を回復。

  • 金、原油はともに続伸。米小売既存店の売り上げが改善していたことが

    材料に。

  • 週間失業保険申請件数 → 47.2万件

  • 7月仮契約住宅販売指数 → 5.2% 

  • 7月製造業受注 → +0.1% 




本日の注目イベント



  • 8月雇用統計  

  • 8月ISM非製造業景況指数        



さすが今夜の雇用統計を控え、NY市場での円の値動きも小幅でした。

昨日も欧州市場での朝方には84円ちょうどまで円買いが進む場面があ

りましが、5度目の83円台突入は回避しています。

しかし、東京市場でのドル高円安は、海外市場に入るとドル売り傾向が

強まる流れは変わっていないようです。



昨日、東京・内幸町の日本記者クラブで、菅総理と小沢氏の公開討論

会が行われました。

現状では、どちらか勝者が総理大臣に就任することから注目が集まりま

した。円高対策に関しては小沢氏の方が、単独介入も含め、あらゆる方

法をとると積極的でした。

この発言が市場に影響を与えることはありませんでしたが、仮に小沢氏

が総理に就任するような事になれば、市場は期待感からドルを買い戻す

動きが出ることも考えられます。

ただ具体的な方策となると、手詰まり感があることは否めません。



市場の注目は何と言っても今夜の雇用統計です。

昨日も述べましたように、事前の予想は13万人の減少から7万人の減少

と分かれており、中心は10.5万人の減少です。

失業率としては9.6%から9.7%で、先月より若干悪化すると観られて

います。

ただ、前日発表されたISM製造業景気指数では、雇用が市場予想より

大幅な伸びを見せていたこともあり、サプライズがあるかもしれません。

その場合のドル円の戻りのメドですが、やはり86円台ということかと思いま

す。

これまでドルの反発局面でも85円台後半までは上昇しても、86円台には

届いていません。

最後の86円台は8月16日ということになります。



一方、雇用統計の内容が市場予想の悪化に近いような数字だと、FRBに

よる追加緩和の実施が

早まりドル売りが加速することになります。

バーナンキ議長も、さらに景気が落ち込むようなら追加金融緩和策の用

意があると、言明しています。最悪のケースでは民間部門の雇用者数が

マイナスに転じることです。

同部門の前月比マイナスは、今年に入って一度もありません。

雇用者数の増減は住宅と消費など他の経済指標に大きな影響を与える

ことから、景気を占う中心的な指標です。

市場コンセンサスからどちらにぶれても大きな値動きが予想されます。

リスク管理を怠ることなく臨むことが重要です。



良い週末を。

NYダウ大幅高で円83円台から反落。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場





  • ドル円は米経済指標に振り回される荒っぽい展開。

    朝方はADP雇用者数が大幅に減少していたことから

    ドル円は83円66銭まで下落。

  • その後に発表されたISM製造業景況指数は、予想を大きく

    上回っていたことでドルが急反発。底値から約1円も上昇

    する展開に。

  • NYダウが250ドルを超す上昇を見せたこともドル買い支えに。

    円安ドル高が進んだことで、クロス円は軒並み上昇。

  • 豪ドルは昨日は発表された4-6月期GDPが好調だったことで

    対ドルで200ポイント以上の上昇。対円でも74円台から77円まで

    ほぼ一本調子で買われる。

  • NY株式市場は大幅反発。ISM製造業指数が弱めに予想されており

    これを大きく上回る結果がでたことが主因。

  • 8月に新車販売台数は前月比鈍化。日本メーカーは軒並み大幅な減少。

  • 株高から債券相場が下落。長期金利は大幅に上昇。

  • 景気回復期待感から原油相場は大幅反発。金は下落。

  • 8月ADP雇用者数 → -1.0万人

  • 8月ISM製造業景況指数 → 56.3(4ヵ月振りに前月比改善)



本日の注目イベント



  • 豪   7月貿易収支

  • 欧   7月ユーロ圏生産者物価指数

  • 欧   ユーロ圏第2四半期GDP(確報値)

  • 欧   ECB理事会 

  • 米   週間失業保険申請件数

  • 米   仮契約住宅販売指数  

  • 米   小売各社既存店売上高

  • 米   製造業受注  




昨日の東京市場では、どちらかと言えば「ドル買い円売り」が優勢でした。

しかし海外市場に入るとドルはじりじり売られ、円買いが優勢な展開となり

ます。東京時間内では介入警戒感があり、海外ではその可能性がほとん

どないことでドル売りで入って値幅を稼ごうということでしょうか。

昨日もNYでは一時83円66銭まで円が買われています。

これで今回の円高局面では4回目の83円台突入です。

ただ、結果的には全て84円台に押し戻されており、83円台での滞空時

間はそれほど長くはありません。

これを「底堅い」と言うのか、あるいは「頭が重い」と言うのか、それぞれ保

有しているポジションによって感じ方は異なるのでしょう。

個人的には前者の「底堅い」というイメージにより近いと思います。

なぜなら、ドル安円高傾向が続く中、これまでと比べ円買のスピードが遅

いと思うからです。昨日のISM製造業景況指数は例外として、米経済指

標の悪化が続いているにも関わらず83円台ではね返されています。

もっとも、上値も徐々に切り下がってきており、今や86円台が遠くなりつつ

あります。ドルの上値リスクが低いのも事実です。

緩やかな円高が続くと観るべきでしょうか・・・。


それにしても昨日のISM製造業景況指数はちょっとしたサプライスでした。

項目別では生産指数と雇用が大きな伸びを見せています。

同指数は「50」が景気の好不況の分かれ目になります。

今回の結果で13ヵ月連続で「50」を超えて来たことになります。

米製造業は予想以上の粘り腰だと言えるもかも知れません。

豪ドルが急反発を見せています。

昨日東京時間に発表された第2四半期GDPは大方の予想を超え年率1.2

%と3年ぶりに高い伸びを示したことや、中国のPMIも予想通りの結果だった

ことが豪ドルの買いに走らせた様です。

対ドルでの0.91台は約3週間ぶりの水準で、対円でも77円まで回復してい

ます。豪ドル円のテクニカルを見ると、73円台半ばから77円台半ばでの「三角

保ち合い」(さんかくもちあい)が形成されていますが、上値で78円台に乗せれ

ば「三角保ち合い」を上抜けし、上昇に弾みがつく可能性はありすが、それには

少なくともドル円が85円台に乗せることが必要です。



今夜も米経済指標の発表が続きますが、やや「小ぶり」です。

やはり明日の雇用統計に注目ということになりますが、雇用者数については専

門機関の見方も別れています。

最も楽観的な数字は7万人の減少ですが、悲観的な数字では13万人の減少

です。そして中間値は10.5万人の減少で、これは7月の数字よりも改善して

いることになります。

本日は米株式市場の大幅高を受けて日経平均も200円を超す上昇が予想さ

れます。NY市場で2日続けて頭を押さえらている84円60-70が抜けるどうか

がポイントになると見ています。

円、1週間ぶりに83円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場






  • 米経済指標は強弱まちまち。FOMC議事録では米景気の

    下振れリスクが高まったとの内容から、ドル円は1週間ぶりに

    84円を割り込み、83円83銭まで円高に。

  • 8月消費者信頼感指数は予想を上回ったものの、シカゴ購買部協会

    景気指数は予想を下回るなど、依然として景気後退を示す指標が大勢。

  • クロス円では値動きの幅も大きく、落ち着きどころが定まらない状況。

    ユーロ円はこの日も106円前半から107円後半の荒っぽい動き。

  • NYダウは米経済指標の発表に上下したものの、大引けは小幅高。

    ナスダックは下落。

  • 債券相場はFOMCの内容を受け、低金利政策が長びくとの思惑から

    上昇。長期金利は2.4%まで下落。

  • 金相場は続伸。約2ヵ月振りに1250台を回復。原油は大幅安で71ドル台に。

  • 6月ケースシラー住宅価格指数 → 年率+4.23%

  • 8月シカゴ購買部協会景気指数 → 56.7

  • 8月消費者信頼感指数     → 53.5

      


本日の注目イベント



  • 豪   第2四半期GDP

  • 中   8月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)

  • 米   ADP雇用者数

  • 米   8月ISM製造業景況指数 

  • 米   8月新車販売台数    




ドル円はNY市場で1週間ぶりに83円台を記録しています。

今朝の新聞でも「円高・株安の流れ再燃」という見出しが躍っていました。

今週の月曜日に日銀が追加金融緩和に踏み切った途端に、それまでや

やドル高に傾いていた流れが一変しました。

85円91銭を安値に円はじりじりと値を上げ、約2円の円高水準まで円買い

が進んでいます。

典型的な「Buy on rumour、 Sell on news」といったところです。

円高が再び進んだことで、日経平均株価も大きく下落しています。

昨日は325円と大幅な下げを見せ、年初来安値更新。米国の景気後退が

主因にもかかわらず、米国も含めた先進諸国で最大の下げ率を記録してい

ます。日本の政策の手詰まり感を象徴する現象です。

ユーロ安の恩恵を受けているドイツなどは年初来の株価はプラスで推移す

るなど、日本とは対照的な動きになっています。個人投資家にとって厳しい

投資環境が続いていると言わざるを得ません。



NYでのドル安のきっかけはFOMC議事録でした。議事録では、多くのメン

バーが「成長とインフレ見通しの双方で下振れリスクが高まっている」とし、

成長をいちじるしく減速させることになる、との認識で一致していました。

また、一部のメンバーでは「雇用とインフレについて、予想するよりも長期間、

物価安定と最大雇用確保という2つの目標に一致する水準を下回る可能性

が高い」との指摘があったことも明らかにされています。

バーナンキ議長が先週末の講演でも「景気後退がさらにすすめば追加緩和

を行う用意がある」と言明したように、FRBが追加刺激策実施に踏み切る可能

性は高まっていると観られます。

その意味では今週末の雇用統計が試金石になりそうです。



1週間ぶりの84円台割れでしたが、これまでのところ、依然として市場介入の

形跡は見られません。昨日も書きましたが、現在の水準や円の動きは「必要

な時」とは判断されてないようです。日銀総裁も「適時適切な対応をする」と言

明していますが、海外市場で円高が進む場合にはこれまでの経緯からすると

介入に踏み切れないと観られます。

自国通貨安を望む米国との協調介入には合意できないと観られるからです。

そうなると、市場介入も東京市場が開いている時間に限定され、仮に東京時間

に介入しても、海外市場で円高が進んでも手を出せない可能性もあります。

市場でドル売りを仕掛けている投機筋もこのあたりを見透かしているのではない

かと思われます。



再び83円台を記録し、現在も84円手前の水準で推移しているドル円は、足元

では先週記録した83円58銭が抜けるかどうかが意識されます。

そしてその下の大台である80円が相当意識されます。

メディアでも「円の80円割れと日経平均の8500円割れ」を予想する声も徐々に

大きくなり「市場は総弱気」に近付いているようにも思えます。

行動ファイナンス理論では、「このような時は往々にして底値であることが多い」

と教えています。

為替相場は市場参加者の心理状態が非常に大きなインパクトを与えるからです。

しかし、残念ながら今のところその兆候は見られません。

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