ユーロドルさらに下落し1.30台半ばに。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 引き続き朝鮮半島の緊張と欧州財政問題の不透明さから
    ドルが買い戻される展開に。
  • ユーロはアイルランドへの救済が決まったものの、ポルトガル、
    スペインへ危機が波及するのではとの懸念からこの日もスペイン国債
    などが売られ利回りは上昇。ユーロは一時1.30台半ばまで下落し
    連日の大台替えを示現。
  • 円も黄海での米韓軍事演習が本格的になるなど、朝鮮半島での
    緊張の高まりから売られ、84円41銭を記録。値幅は限定的だったものの
    終始84円台で推移。
  • EUの欧州委員会は2011年のユーロ圏経済成長見通しを
    従来の1.7%から1.5%に下方修正。
  • 韓国の李明博大統領は、今回の北朝鮮の砲撃で国民とその財産を
    守れなかったことを謝罪し、さらなる挑発行為には攻撃も辞さないことを
    表明。
  • 株式市場は欧州問題と朝鮮半島情勢から軟調。ダウは続落し39ドル安。
  • 債券はアイルランド救済後も危機は収まらないとの見通しから
    価格は上昇、長期金利は下落。
  • 金は小幅反発。原油価格は感謝祭後の消費が好調だったことから
    景況改善を材料に大幅に上昇。



本日の注目イベント


  • 豪   10月住宅許可件数
  • 日   10月失業率
  • 日   10月鉱工業生産
  • 独   11月失業率
  • 欧   11月ユーロ圏消費者物価指数(速報値)
  • 欧   10月ユーロ圏失業率
  • 米   9月S&Pケース・シラー住宅価格指数
  • 米   11月シカゴ購買部協会景況指数
  • 米   11月消費者信頼感指数
  • 米   バーナンキ・FRB議長企業幹部との討論会に出席(オハイオ州)
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演(ミネソタ州)
  • 米   下院小委員会、FRBの国債購入についての公聴会を開催
  • 加   7-9月期カナダGDP





今日は月末です。ドル円は84円30銭近辺で推移していることから、

今月は月初が円の最高値、30日の月末が円の最安値で決まりそうです。

円は引き続き売り圧力があるようです。決して下落スピードは速くはないものの、

着実に円売りが進んでいる状況です。

ドル円は昨日この欄で指摘した「100日移動平均線」を超え、

NY市場では84円41銭までドルが買われています。

これで上記移動平均線は完全に上抜けし、

この水準の上には重要な「200日移動平均線」が87円65銭前後にあるのみです。

こうなると目先の抵抗水準は9月に日銀が介入した際の円安値である

85円93銭が意識されます。

同時に心理的節目でもある85円も重要なポイントになることも考えられます。

輸出筋のドル売りも83円台では既に予約も取り終えており、

もうひとつ上の水準である84-85円台を狙っているものと思われます。

輸出筋も、円高一辺倒の相場観が後退したため

やや余裕を持って市場に臨めているようですが、

市場には依然として円先高観も残ることから、

新値では確実にドル売りを持ち込むものと観られます。

輸出筋が先物予約を手控え、スポット(直物)でのみ決済を行う様な相場観には

まだ至っていないものと思われます。



円にとっての最大の変動要因は「朝鮮半島情勢」です。

昨日、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は国民に対して謝罪の会見を行いました。

その中で、北朝鮮を厳しく非難し、

「さらなる挑発行為にはかならず相応の代価を払わせる」と強い意志を表明しました。

今回の砲撃で民間人を含む4人の犠牲者を出した韓国は、

これまでの南北融和施策から決別し、「砲撃には砲撃を」

という強い姿勢に転換したように受け止められました。

朝鮮半島でのさらなる緊張の高まりは日本も「対岸の火事」では済まされません。

円が85円台に向けてもう一段下落するかどうかは欧州問題よりも

こちらの問題の方がよりインパクトが大きいと思われます。



欧州ではアイルランドのデフォルトのリスクはひとまず回避できた様ですが、

ポルトガル、スペインの長期債は引き続き売り圧力が強く下落しています。

2008年の金融危機を予見したNY大学のルービニ教授は、

昨日チェコのプラハで開催された会議で、

「ポルトガルが金融支援を求める可能性は極めて高い」とした上で、

「部屋の中の巨象はポルトガルではなく、スペインだ」と語っています。(ブルームバーグ)

経済規模が大きいだけではなく、

欧州の大手金融機関は同国の国債を大量に保有しています。

スペイン救済ということになれば、

その影響はこれまでのギリシャ、アイルランドの比でないことは容易に想像できます。

またその場合には、イタリア、あるいは他の欧州諸国へと

「ドミノ倒し」の様に拡大して行くとも言われています。

ECBとしても、先ずポルトガルへの波及をくい止めることが重要です。

2日(木)のECB理事会後のトリシェ総裁の記者会見には注目したいと思います。



月末要因で決済水準もいつもより高めかと思います。

NYダウが連日下げ足を速めていることから日経平均株価を睨みながら、

84円50銭を超えられるかどうかがポイントになりそうです。

東京市場時間帯ではドルの上値が抑えられる傾向があるため

上記水準が抜けるかどうか見極めたいところです。
















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ドル一段高、円は84円台乗せ。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドルはユーロ、豪ドル、ポンドなど主要通貨に対して一段高。
  • 円も約2ヵ月振りに84円台に乗せ、84円18銭を記録。
  • 欧州財政問題の拡大懸念などからドルを買い戻す動きが
    継続的に出た模様。
  • ユーロドルは1.33台を割り込み連日下値を切り下げ、
    一時9月下旬以来の1.32割れ目前まで売られる。
  • EU、IMFはアイルランドへの緊急支援額を850億ユーロ
    (約9兆4千億円)で合意。内、3兆3千億円を同国の銀行支援に
    充てる予定。
  • NY株式市場は大幅下落。欧州財政問題や朝鮮半島の緊張など
    から年末に向けたポジションの手仕舞いが優勢。
  • 債券は北朝鮮に対する韓国の対応が硬化したことを受け、安全資産
    としての債券に買いが集まり価格は上昇、長期金利はやや低下。
  • 金、原油はともに小幅下落。




本日の注目イベント


  • 欧   11月ユーロ圏景況感指数
  • 欧   11月ユーロ圏消費者信頼感指数(改定値)





依然としてドル買い戻しが優勢の展開です。

欧州では財政問題が拡大するとの懸念から、

ポルトガルだけではなくスペインの国債も売られ

金利が上昇しています。

その結果、先週末時点では安全とされるドイツ国債との利回り差は

過去最大になっています。

多くの専門家が指摘しているように、財政問題がスペインにまで波及するようだと、

「欧州金融安定化基金」(現在7500億ユーロ)でも資金的に援助が難しくなり、

ウェーバーECB理事が主張するように、

基金の倍増を考えなくてはならない事態に陥る可能性があります。



ドルの上昇は対ユーロだけではありません。

先週末のアジア市場の時間帯からは、ドルはむしろユーロよりも豪ドルに対して、

より強含んでいます。

豪ドルがパリティーを上抜けし、

史上最高値の1.0183を記録したのは11月5日でした。

先週末には0.9622まで下落し、高値から561ポイント、

率にして約5.5%の大幅下落を演じています。

先週末、RBAのスティーブンス総裁が今後数ヵ月の利上げの可能性は無いとの

認識を示したことがきっかけでした。

今月初め市場の大方の予想に反して、今年に入って4回目の利上げを決め、

豪ドル高に油を注いだ格好となりましたが、

相次ぐ利上げでその効果も出始めていることから、

今後しばらくは景気の行方を見極めたいと言うところでしょうか。



豪ドルはテクニカル面からも売られやすいパターンになっています。

先週末の下落で日足チャートでは「ヘッドアンドショルダー」が完成しています。

特に右肩の部分ではネックラインを超えられずに下落しており、

典型的な下げパターンを形成しています。

0.96台前半まで下落したことで、現在は一目均衡表の「雲」に入り、

「雲」の下限である、0.93台後半を目指す可能性も出てきました。



このように観てくると、ドルが買われているというよりも、

その他主要通貨が自滅していると言った方が現状をよく表しているように思えます。

そんな中、円も84円台に乗せ戻り高値を試す展開となっています。

先週抜けなかった83円80-00を突破し、84円18銭を付けたことで、

ちょうど100日移動平均線(日足)で止められた格好になっています。

目先の焦点はこの水準を完全に上抜けできるかどうかです。

上抜けが完成すれば、85円台も視野に入り、

当面は9月15日に日銀の大規模介入で記録した85円93銭がターゲットになりそうです。



足元のドル高が今後どこまで続くか意見の分かれるところですが、

仮に昨年と同じような動きだとすれば今年一杯続くと予想されます。

焦点は、欧州財政問題がどの時点で収束に向かうかということにつきると思われます。

市場が落ち着きを取り戻せば、ふたたび米景気の足取りの重さが注目され、

ドルの上値がキャップされる展開に戻ると予想しています。

また、ドル高傾向が年内一杯続くかどうかのポイントになるのが

今週末の米11月雇用統計でしょうか。

10月は、失業率はともかくとして非農業部門雇用者数は5月以来の高水準でした。

この傾向が続き労働市場が改善に向かうかどうかがカギになりそうです。
















NY市場休場で取引は閑散。 

ひと目で分かる昨晩の動き

欧州市場





  • 米国が感謝際で休場のため為替は全般的に小動き。

  • アジア市場から欧州に掛けて、円は83円台半ばを挟み一進一退。

  • ユーロ円、豪ドル円などが売り買い交錯する中、欧州市場ではユーロが

    下値を試し1.33台割れの場面もあったが勢いは無くやや反発。

  • スペインの国債などが上昇し、利回りが低下したことでユ-ロに

    買い戻しが入った。

  • 市場は欧州財政問題の今後の行方を観たいとするなか、アイルランドへの

    財政支援の成り行きに注目。

  • EUは域内の国が財政難に落ちいった場合に支援する基金の増額を

    検討する模様。スペインへの危機波及に備えて基金を倍増する案が浮上。




本日の注目イベント
         



                                 

  • 日   10月消費者物価指数 

  • 独   11月独消費者物価指数                                                 

  • 米   感謝祭明けで、株式、債券、商品市場は短縮取引            

          


ドル円はほとんど動意の観られない中、ユーロは欧州財政問題がくすぶって

いることから依然として神経質な動きが続いています。

アイルランドへの資金支援の総額は850億ユーロ(約9兆6千億円)に落ち着

きそうです。今回の資金支援は、ギリシャへのそれとは違って、ユーロ圏以外

の国である英国や北欧の国々も資金を拠出する模様です。

アイルランド政府は2014年までに財政赤字を国内GDP比3%に削減しなけ

ればならず、財政赤字の根本的な原因である不良債権問題で苦しんでいる大

手銀行は国有化される見通しです。

財政赤字削減目標達成のため、歳出は大幅に削減され、歳入増のために付

加価値税の引き上げ、公務員の削減や給与のカット、学費の値上げなど国民

への負担は相当なものになりそうです。

国民の強い抵抗や政治的混迷も予想され、目標達成を危ぶむ声もあります。



問題は、今後ポルトガルやスペインにも危機が波及するかどうかです。

今年5月のギリシャ危機の際に創設された「欧州金融安定化基金」の総額は

7500億ユーロ(当時の為替レートで約89兆円)でした。

今後危機の波がポルトガル、スペインに及ぶようだと基金が不足することから、

ECBメンバーのウェーバー独連銀総裁は「7500億ユーロで十分なはずだ」と

したうえで「十分でなければ、増額しなければならない」との考えを示しました。

しかし増額への拠出は、国内からの反対もあり、簡単ではないとの見方もありま

す。ブルームバーグは与党議員の言葉として、「ユーロ諸国は高債務国救済

に向けてたドイツによる支援が無限だと

考えることはできない、赤字削減に本腰を入れる必要がある」と伝えています。



ユーロドルは昨日1.33台を割り込む場面もありましたが、1.33台後半まで押

し戻されています。「日足」で観ると、ちょうど1.33台前後に100日移動平均線

があり、サポートされた格好です。

一方、上値では1.33台後半から上方には一目均衡表の厚い雲があり、こちら

も上昇を抑える格好になっています。アイルランドの財政問題はひとまず落ち着

きそうな気配ですが、今後欧州市場でのポルトガル、スペインのソブリンリスクを

注視しなければなりません。

いまだ明確の方向性が見えないドル円も。ユーロドルが再び1.32台を試す展

開になれば、83円80銭-00を上抜けし、84円台定着も考えられえます。



NY勢は感謝際明けで市場に戻りますが、NY株式市場と債券市場では取引時

間が短縮されます。

長期金利の値動きが限られることから、為替も動きにくいとは思われますが気は

抜けません。



よい週末を・・・・。

欧州財政問題からユーロ円110円台前半。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は欧州時間帯に83円割れが見られたものの、すぐに切り返し
    83円台前半でNY市場へ。NYではユーロが対ドルで売られドル高が
    進んだことなどから、83円半ばまでドルが買い戻され高値圏で引け。
  • ユーロはアイルランドを中心とする財政問題が燻(くすぶ)り
    ユーロ売りが優勢。対ドルでは1.32台後半、対円でも110円台前半まで
    ユーロ安が進む。
  • アイルランドの財政再建策が発表されたものの市場はその達成に懐疑的。
    歳出を大幅に削減し、歳入は増税による個人への負担を求めたものに。
  • 米経済指標が多く発表されたが結果はまちまち。依然として住宅関連の
    指標の内容が悪く、週間失業保険申請件数などは予想を下回る改善を示した。
  • 株式市場は週間失業保険申請件数が2年ぶりの低水準だったことなどを
    材料に大幅反発。ダウは150ドル高を記録し、連日、上げ幅下げ幅ともに
    値幅が大きい。
  • 株高から債券は売られ、長期金利は上昇し再び2.9%台に。
    7年債入札が低調だったことも売り材料に。
  • ドル高から金価格は下落。原油は大幅に反発し83ドル台に。
  • 10月耐久財受注 → -3.3%
  • 10月個人所得 → +0.5%
  • 10月個人支出 → +0.4%
  • 11月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 71.6
  • 9月FHFA住宅価格指数 → -0.7%
  • 10月新築住宅販売件数 → 28.3万件
  • 週間失業保険申請件数 → 40.7万件



本日の注目イベント


  • 日   10月貿易統計
  • 米   休場(サンクスギビングデー)





欧州時間の朝方にかけてドル円は一時83円を割り込み、

円買いが勢いを増しそうな場面もありましたが、

ユーロが対ドルで売られドル高が進んだことや、

NY市場では債券安から長期金利が上昇したことで、

円は再び83円台半ばを試す展開になりました。

上値も83円台半ばを超える場面もありましたが、

結局大枠は83円00ー83円50銭のレンジで取引されており

依然として方向感はありません。

傾向としても東京時間ではドル売り円買いが優勢で、

海外市場では逆にドルが堅調に推移するという展開が続いています。

今朝も83円台半ばでの取引になっていますが、

日経平均株価の上昇が予想されることから、

東京市場でドルがどこまで上昇できるのかに注目したいと思います。



このレベルから上値では輸出筋のドル売りが控えていることは明らかですが、

既にこの水準での取引は何度か繰り返してることから、輸出筋ももう一段上値を狙っており、

思ったほどドル売りが観られないことも考えられます。

その意味から、今日の東京で83円台の後半までドルが上昇し、

少なくとも83円台半ば以上で欧州市場を迎える展開

になれば85円も視野に入る可能性も出て来そうです。



またドル円にとって、ユーロの下落が支援材料になっています。

ユーロドルは欧州で1.3285、ユーロ円も110円30銭と、

ともに2ヵ月振りの安値まで売られています。

背景は欧州の財政問題ですが、

市場ではギリシャから始まった財政問題はアイルランドへ飛び火し、

ポルトガルも債券が大きく売られ「第3のギリシャ」と観られており、

そしてその影響はスペインにまで波及しそうな勢いです。

仮にスペインにまで救済の手を差し伸べる事態になると、ことは簡単ではありません。

ユーロ圏第4位の経済規模を持つスペインは、

仮に救済となると必要な資金は上記3国を合わせた規模になると言われています。

今年5月に創設した「救済基金」は

7500億ユーロ(当時の為替レートで約89兆円)です。

しかも、そのうちの4400億ユーロ(約52兆円)は

ユーロ圏16カ国が負担するすることになっています。

市場では、スペインにまで救済資金を注入する事態になれば、

イタリアなどへの波及も考えられ「最悪の事態」になるのではとの見方も出ています。

現状ではその可能性は非常に低いと思われますが、

昨日もポルトガル、スペイン両国の債券は大幅に下落し、

市場は「最悪の事態」を少しづつ織り込んでいることを示しています。

そのためユーロは「PIGS」のCDSや債券相場との相関度を強めています。



米国の不動産市場の回復はそう簡単ではないようです。

毎月発表される指標の中には改善を示す数字もいくつか出てきてはいますが、

まだ「本格的な回復」には程遠いようです。

一方、雇用者数の改善は10月の雇用統計や、

同フィラデルフィア連銀製造業景気指数などで改善傾向示して来ました。

昨日の週間失業保険申請件数では2008年7月以来の

低水準(40.7万件)だったことから株式市場などは好感し上昇しました。

しかしブルームバーグの伝えるところによると、

この数字は季節調整をかけたことによる減少で、

調整前の数字では46.2万件だったようです。

改善傾向は見せてきてはいるものの、

こちらの方も「本格的な回復」にはまだ時間がかかりそうです。



本日はNY市場が休場です。

感謝祭ということで、全米では「七面鳥」が丸焼きにされ犠牲になっています。

恒例の大統領の特赦による2匹の七面鳥(Presidential Pardon)も今朝紹介されていました。

2匹の七面鳥はつつがなく「余生」を送るそうです。















朝鮮半島の緊張から円買いが加速。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル高の流れが続き円は83円85銭と、直近のドル戻り高値
    を記録したものの、日本時間の午後北朝鮮による韓国砲撃の報道に
    円買いが進み、NY時間では82円78銭まで円高が進み、83円台前半で引け。
  • ユーロは独メルケル首相がアイルランドの現状を「異例に深刻」
    との認識を示したことなどで一段の下落。対ドルで約2ヵ月振りの1.33台に。
    対円でも110円台後半まで下落。
  • 朝鮮半島の緊張から、クロス円では円が急騰。リスク回避の流れが加速し
    これまで買われていた新興国通貨、資源国通貨などが軒並み下落。
  • 米経済指標は強弱まちまち。10月中古住宅販売件数は予想以上の
    落ち込みを見せ、住宅市場に依然として不透明感。
  • 北朝鮮問題から株式市場は大幅下落。ダウは142ドル安と
    ほぼ全面安の展開。
  • 債券は朝鮮半島情勢から買い物を集め上昇、長期金利は下落。
  • 金価格は安全資産としての側面から大幅に上昇。原油は小幅安。
  • 10月中古住宅販売件数 → 443万件(前月比-2.2%)
  • 7-9月期GDP(改訂値) → 2.5%(速報値より上方修正)
  • 11月リッチモンド連銀製造業指数 → 9(市場予想は6)



本日の注目イベント


  • 独   11月独ifo景況指数
  • 英   7-9月期英GDP(改定値)
  • 米   10月耐久財受注
  • 米   10月個人消費・所得
  • 米   11月ミシガン大学消費者信頼感指数
  • 米   9月FHFA住宅価格指数
  • 米   10月新築住宅販売件数
  • 米   週間失業保険申請件数





北朝鮮による突然の韓国砲撃で各金融市場は大きく揺れ動いています。

株式市場では、欧州各国とNY市場は大幅安を記録、昨日は休場だった日本の株式市場も

大幅下落が避けられず、本日の動きが注目されます。



為替市場ではリスク回避の流れが加速し、

これまでも何度か経験している「安全資産としての円買い」が進みました。

ドル円ではドル高値から約1円程度の円高でしたが、クロス円では大幅な円高が進み、

特にユーロ円では110円台後半まで一気に円が買われ、

今週月曜日には115円に迫ろうかと言う水準から急落しています。

EU、IMFに資金要請を行い、やや沈静化したかと思われたアイルランドの財政問題が

ポルトガルなどへ波及するとの見方から、これら周縁国の債券が売り浴びせられたこと。

また連立与党が総選挙を要求するなど、首相の責任論にまで、

発展しそうな情勢からユーロは大きく下落しています。

特に対ドルでは9月下旬以来の1.33台後半まで売られ、

1.30台が見えてくる展開になりそうな気配です。



円は、その他対豪ドル、カナダなどでも大きく買われ、今週月曜日まで優勢だった、

これら資源国通貨買いも利益確定の売りを誘い出す展開に変わってきています。

今後さらにこの流れが加速するかどうかは、北朝鮮のこれからの出方によりますが、

今回の円買いは「やや過剰反応」だったように思えます。

それは、今回の火種は北朝鮮であり、隣国韓国が砲撃を受けたということで、

朝鮮半島の緊張は地政学的にも日本が巻き込まれる可能性もあります。

このため、このまま円買を進めるかどうかについては、やや懐疑的な立場です。



昨日NYでは11月2、3日のFOMC議事録が公表されました。

今回の議事録は追加緩和の実施を決定した際の議事録であったため注目されていました。

議事録によると、量的緩和の拡大を巡って意見が分かれたものの、

大半のメンバーは雇用と成長の押し上げに繋がるという考えで、

量拡大には賛成だったとしています。

一方で、一部のメンバーは「FRBのバランスシートのさらなる拡大で、

為替市場におけるドルの価値に望ましくない下押し圧力がかかる恐れがある」

と懸念を表明しています。(ブルームバーグ)

また、経済予測については2011年の失業率を

6月時点の8.3-8.7%から、8.9-9.1%に引き上げており、

経済成長についても下方修正するなど、

2011年も米経済の完全復調は難しいとの見方を示したことになります。



予想もしなかった朝鮮半島の緊張がこの先どう展開するかが

ポイントになることは言うまでもありませんが、中でも中国の対応が注目されます。

現時点では、今回の砲撃は「同盟国」中国にも事前に知らされていなかったようで、

これに対し中国がどのような対応を見せるか注目されます。

また、朝鮮半島の緊張の高まる中、明日には祝日を控えている米国では

ポジション調整の動きが出てくることも考えられます。

突発的な出来事だけに敢えてリスクを取りに行く必要もないように思えます。

豪ドル円は80円の前半、ユーロ円は110円の半ばが、

いずれも重要なサポートになっており、

この水準の割り込むと円買いが加速する可能性があります。

ここしばらく、豪ドル円では80-83円、

ユーロ円でも110-114円のレンジが続いてきましたが、

今回その下限を試している状況です。

目先はこの水準を割り込んでもう一段の水準訂正を行うかどうか注視したいところです。














欧州財政不安再燃からユーロ下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 東京タイムで堅調だったユーロが欧州タイムからNYタイムにかけて下落。
    背景には欧州での財政・金融不安への警戒感が広がり、リスク回避の流れに。
  • 米格付け会社ムーディーズによるアイルランドの格下げの報道からユーロ売りが加速。
  • アイルランドの緑の党が予算成立後の連立離脱の報道もユーロ売りを誘った。
  • NYダウはリスク回避の展開から売り優勢に。一時、下げ幅は140ドル超えたものの
    1万1千ドルは割りこまず、引けにかけて買い戻しの展開に。
  • 債券は欧州の信用不安を受け、買いが入り上昇。長期金利は下落。
  • 金は小幅に反発。原油は続落。



本日の注目イベント


  • 日   休場(勤労感謝の日)
  • 独   12月独GFK消費者信頼感指数
  • 独   7-9月期独GDP(確報値)
  • 米   FOMC議事録(11/2,3日の分)
  • 米   10月中古住宅販売件数
  • 米   7-9月期GDP(改訂値)
  • 米   11月リッチモンド連銀製造業指数
  • 加   10月カナダ消費者物価指数





欧州の財政不安が再燃しています。

昨日のユーロは対ドルで欧州タイムの朝方から下落が続き、

約200ポイントほど値を下げています。

アイルランド問題が背景にありますが、アイルランドは財政不安、

さらには政局不安をも抱えており、格付けも複数段階下げられるとの報道もされましたが

EU、IMFによる金融支援を要請していますので目先は落ち着き始めているようにも

思えます。しかし、南欧諸国にも財政懸念が台頭しているのが問題です。

ポルトガル、スペインは来年、国債の大量償還があることが懸念されているようです。



ドル円はもみ合い相場が続き、

30銭ほどの狭い値幅での取引が続いています。

上値は重い、下値は底堅いとも言えますが、方向感がないと言った方がいいでしょう。

しかし、83円台に定着が出来ているものの

ドル安基調が終わったわけではないことは忘れてはいけません。

今は調整局面と見ていた方が無難だと思います。



本日は東京が祝日ということもあり、

欧州勢が参加してくるまでは限定的な値動きと見ています。

独の経済指標も注目すべきですが、やはり米国の経済指標が重要となっていきます。

その中でも、米中古住宅販売件数が気になります。

米国の住宅関連の指標が改善してきているので、それが継続できるかがポイントです。

明日も住宅関連の指標が控えているので、好結果が出れば84円台に乗せることも

期待できるのではないでしょうか。



市場は来週の米雇用統計に標準を合わせてきていますので

米雇用統計の発表までは方向感がなく、

一つ一つの材料に過剰に反応してしまうことも

考えられるのでまだまだ油断は禁物です。














円、方向感定まらず83円台半ば。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は値動きの乏しい中、83円台前半までやや円高が進んだ
    ものの、中国の預金準備率引き上げの報道に豪ドルなどが対ドルで
    売られたことから円売りが優勢となり、83円台半ばまで円安に。
  • 中国は今月に入り2度目の預金準備率の引き上げを発表。
  • 中国経済に影響を受けやすい豪ドルなどが対ドルで乱高下。
  • アイルランドは今週中にもEU、IMFに数百億ユーロ(数兆円)規模の
    資金要請を行う可能性が高いと英BBCなどが報じる。ユーロへの影響は限定的。
  • 株式市場は好調な企業決算を受けて小幅続伸。ダウは前日比
    22ドル高の1万1200ドル台で引け。
  • 債券は、NY連銀が先の追加緩和を受け、30年債を買い入れた
    ことから価格は上昇し、金利は小幅反落。
  • 金、原油とも小幅な下落。



本日の注目イベント


  • 欧   11月ユ-ロ圏消費者信頼感
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演(サウスダコタ)





円の方向感が定まりません。

11月15日に83円台に乗せて以来、この1週間はほぼ83円台の値動きとなっています。

83円50銭以上の上値では、ドルの頭が押さえられ重い展開が続いていますが、

それでも83円を割り込む展開は見られません。

一つにはユーロがアイルランドの財政問題から対ドルで「売られ易い」地合いがあり、

この影響を受けている面があります。

また、先週末にもあったように、

中国の金融引き締め策の影響から豪ドルも上値が重い展開が続いており、

これも円の上昇を妨げています。

この結果、円は対ドルでの軟調さよりもむしろ、

ユーロ、豪ドルなどのクロス円の方がより円安方向に振れています。

加えて、米長期金利の下げ止まり感もドル上昇に一役買っており、

これら複合的な状況からドルが堅調に推移しているものと思われます。

また巷間言われているヘッジファンドの決算によるドル買い戻しも、

一つのドル高要因として挙げることができます。



しかしそう考えてくると、そろそろ局面も変わってくる可能性もあります。

ユーロはアイルランドが今週中にもEU、IMFに数百億ユーロ規模の資金支援を

要請する見通しとなり、一旦落ち着きそうな気配です。

ヘッジファンドのドル買い戻しについても、先週末に発表された直近のポジションを観ると、

これまでのドルショートポジションがほぼ半減しており、

かなりのドル買い戻しが進んでいることが分かります。

また、最大の懸念事項である中国の再利上げについても、

預金準備率を2回引き上げることによって

利上げを決定した際の影響を緩やかなものにしようという配慮も見られます。

中国の再利上げは市場に徐々に織り込まれつつあり、

中国当局もソフトランディングを目指しているとも言えます。



11月もそろそろ下旬に入り、

この3週間続いたドル高円安の流れも終盤にきている可能性もあります。

ただ、そのきっかけはなかなか見つかりません。

今週は日米共に祝日があり、

経済指標的にもそれほどインパクトのあるものは見つかりません。

来週末には11月の雇用統計発表があります。

結局、このタイミングまで動意を見せないことも考えられます。



先週も触れましたが、テクニカルでは8時間足までの短い足では、

全てドル上昇傾向を示しています。

注目の「日足」では一目均衡表の雲の上限が83円73銭近辺にあり、

これを上抜けすれば雲を完全に抜けたことになり、ドル上昇に弾みがつくこともあり得ます。

そして、その上には84円29銭に100日移動平均線があることから、

上抜けした場合、次のターゲットはこの水準ということになりそうです。



環境的にはドル上昇局面も終盤にさしかかった感もあり、

テクニカルで観ると依然としてドル上昇の可能性は捨てきれないと言ったところでしょうか。

市場関係者の間でも円に関する見通しは分かれています。

「今のドル高傾向は年末まで続く」とする見方がある一方、

「ドル反発もそろそろ分岐点」との見方もあります。

市場参加者のほとんどが一方的な相場観に傾くのではなく、

このように見方が分かれる方が、ある意味健全だと言えるかもしれません。














円依然として弱含み、83円台後半テスト。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は83円台前半での水準から、米経済指標の好転をきっかけに
    ドル買い戻しが進み、一時83円79銭まで上昇し、84円を視野に入れる
    展開に。日経平均が1万台に乗せたこともドル買い円売りに繋がった。
  • ユーロは上昇。アイルランドのホノハン総裁がEU、IMFから
    100億ユーロ単位の融資を受ける可能性に言及したことが材料。
    対ドルでユーロ高、円安が進んだことからユーロ円は10日振りに114円台に。
  • 株式市場は全面高。アジア、欧州市場で株高が進んだことに加え、
    米経済指標が予想を上回ったことで朝方から買いが優勢に。
    ダウは173ドル高と大幅反発。
  • 株高から債券は下落し、長期金利は再び2.9%台に。
  • 週間失業保険申請件数 → 43.9万件(予想は44.1万件)
  • 10月景気先行指数 → +0.5%(予想通り)
  • 11月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 → 22.5(予想は5.0)



本日の注目イベント


  • 欧   バーナンキ・FRB議長講演(ECB議会で)
  • 欧   バーナンキ・FRB議長、トリシェ・ECB総裁、ストロスカーン・IMF専務理事、
         周小川・中国人民銀行総裁、などがECB会議の公開討論会で
         講演(フランクフルト)





今朝の話題は為替よりも日経平均株価の上昇のようです。

日経平均株価は昨日、約5ヵ月振りに1万円の大台を回復しました。

これまで欧米各国の株価に比べ大きく出遅れていたものが

今週に入り上昇景傾向を強めています。

NYダウなどが高値をつけた後調整している中、「出遅れ感」から、海外からの資金も集め

ようやく大台に乗せたという感じもします。

今月1日には一時80円21銭までドル安円高が進み、

80円割れも時間の問題と観られていたドル円が、

足元では83円台後半まで円安に振れたことも大きく影響しています。

加えて、企業業績も概ね増益を記録し株価上昇に弾みがついたという格好です。

ただこのまま継続的に上昇に向かうかについては

懐疑的な見方も依然として根強いようです。

少なくとも個人投資にとってこの10年は、「株価にいい思い出はない」と言えるでしょう。



ドル円は83円台前半で小動きでしたが、どちらかと言えば底堅く、

上値を試したい雰囲気に見えます。

NY市場ではフィラデルフィア連銀製造業景況指数が大きく好転しドル買い円売りに繋がり、

特に円の安さが目立ちます。

結果は「22.5」と、10月が「1.0」だったことを考えると

かなりのサプライズでした。

特に項目別で観ると、雇用指数が「13.3」と、2007年8月以来の高水準でした。

先に発表されたNY連銀製造業景気指数と比較すると際立った違いがあります。

来月発表される11月の雇用統計にどのように形で反映されるか注目されるところです。



ドル円はこの発表を受けて上昇し、

直近高値をわずかですが更新し、83円79銭を記録しました。

上抜けできるかどうかで注目されている一目均衡表の「雲」では、

上限で頭を押さえられており、完全に抜けきってはいません。

やはり84円を試しに行く展開を見せない限り上抜けは達成されないと観られます。

しかし、同じく一目均衡表の「遅行スパン」はローソク足を完全に上抜けしていることから、

足元でのドル高傾向を示していることは意識しておかなければなりません。

実需筋のドル売りも83円00-50銭での往復を何度か繰り返したことで、

もう一段上の水準でのドル売り予約を狙っているものと思われ、

第二弾のドル売り注文は84円から上のレベルで並んでいると思われます。

米経済指標の好転が緩やかに進み、米金利も上昇傾向。

さらに今後の米追加緩和には欧州などから批判の声が相次ぐだけではなく、

米国内からもエコノミストを中心に反対意見が高まり

「ドルを買う材料」が徐々に増えてきているように見えます。

確かに「80円台割れのリスク」は遠のいたとは思いますが、

「出口戦略」を議論する経済環境には程遠く、

足元のドル高は調整の域を出ていないとのスタンスは維持しています。



本日も日経平均が大幅に続伸するものと見られますが、

ドル円がNYでの高値を抜けるかどうかに注目します。

上述のように、日本の株価が出遅れており、

海外からの資金が流入するようだと本来は「円高ドル安」要因です。

円を持っていない海外投資家はドルやユーロなど自国通貨を売って円を買い、

その円で日本の株を買うからです。

円の金利が低いことから「為替」を起こさずに

円を借りて株を買うという方法も考えられますが、過去には株価による差益と、

為替益を狙うという手法が一般的でした。

このあたりの動きも今後意識しなければならない展開があるかもしれません。

ただ日本の株価が本格的に意識されるようになるのは、

まだまだ先のことだとは思いますが・・・。



良い週末を・・・。














ドル、米経済指標の結果に小幅下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • このところ上昇基調にあったドルもこの日は上昇一服。
    米経済指標の悪化やアイルランドへの支援観測からドルが小幅に反落。
  • 円は終始小動き。欧州時間に83円50銭を超える局面もあったが、
    勢いは弱く83円台前半での取引に終始。
  • 軟調な地合いが続いていたユーロ、豪ドルなども小幅に反発。
    EUとIMFの代表がアイルランドの銀行の帳簿精査を開始する
    との報道から、支援の実現に向け協議が進んでいるとの見方。
  • 株式市場は終始小動きの展開の中小幅続落。ダウは前日比15ドル安
    と、辛うじて1万1千ドルの大台を維持。
  • 債券は共和党有力議員4人がバーナンキ議長に書簡を送り、追加緩和に
    懸念を表明したことから下落、長期金利は上昇。
  • 金、原油はともに小幅続落。
  • 10月消費者物価指数 → +0.2%
  • 10月住宅着工件数 → 51.9万件(市場予想は59.8万件)
  • 10月建設許可件数 → 55.0万件(市場予想は56.8万件)



本日の注目イベント


  • 欧   OECD 世界経済見通し発表
  • 欧   トリシェ・ECB総裁講演(フランクフルト)
  • 欧   ファンロンパイ・EU大統領講演(ブリュッセル)
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   10月景気先行指数
  • 米   11月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米   ウオーシュ・FRB理事講演(シカゴ)
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演(ワシントン)
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演(シカゴ)





今週に入り上昇傾向を強めていたドルは一旦頭打ちとなり反落しています。

しかし、それでも円は83円台前半で取引され

これまでの展開とはやや地合いを異にしています。

特に昨日は米経済指標の悪化が再び確認され、

これまでならドルが大きく下落するパターンでしたが市場の反応は限定的でした。

10月の米消費者物価指数(CPI)は

市場予想を下回る伸びに留まり前月比0.2%のプラスでした。

食品とエネルギーを除いたコア指数では横ばいとなり、

同統計開始以来の低い伸びとなっています。

このため、インフレ期待は大きく後退し、

FRBによる追加緩和政策の決定を正当化する格好となりました。

場合によってはQE3(追加緩和第3弾)さえもあり得る水準とも言えます。



また、住宅関連指標も悪化していました。

10月米住宅着工件数は市場予想を大幅に下回る51.9万件と、

今年最低の水準を記録しています。

将来の着工件数に繋がる建設許可件数も、

前月比では増加はしていたものの事前予想を下回る55万件でした。

こちらも今年に入って3番目の低水準です。

このため住宅の専門家の見方は

「所得の増加が見込めない中、住宅市場の回復にはまだ相当な時間がかかる」

と言った意見が優勢です。

少なくとも雇用の安定した確保が最優先課題で、

住宅の伸びはその先に位置することは明白のようです。



注目のアイルランド財政問題は、

財政危機の拡大に歯止めをかける救済に向けた第一歩を踏み出した様です。

今朝の経済紙にもありましたが、アイルランドは経済規模の割には銀行の規模が大きく、

これと言って主要な産業が無いことから資金は

住宅ローンへと貸しだされる傾向がありました。

かつて同国の主要産業は「温泉と金融」と言われていたこともあります。

隣国のイギリスよりも政策金利を高めに誘導することよって

同国以外からも大量の資金を集め、それらを住宅ローンに回し、

リーマンショック後に不動産価格が暴落し不良債権化したことが

現在の財政赤字の拡大に繋がっています。

このためEUとIMFの代表者による精査は、

国有化されている大手銀行を存続させるかどうかの判断を迫ってくる可能性があります。

今年5月にギリシャ救済のためにEUとIMFで

1100億ユーロ(当時の為替レートで約13兆7千億円)の協調融資を決めた際、

猛反発したのはドイツの国民でした。

ドイツ国民にしてみれば「ギリシャのためになんで我々の税金を・・・」という思いが

噴出したわけです。

その意味ではドイツの今後の対応が注目されます。



さて、83円を割り込まずに83円―83円50銭で推移しているドル円ですが、

この状況を上値が重いと観るのか、ドルはしっかりしていると観るのか、

意見が分かれるところです。

テクニカルを確認すると、中期的なトレンドを示すポリンジャーバンド(日足)では

依然として大外のバンドが拡大しており、

ドル上昇のトレンドに変化がないことを示しています。

一方、トレンドラインと一目均衡表では、円は今週の最安値から50銭ほど上げているため、

短期の30分足と1時間足では売りシグナルが点灯しています。

そして、サポートレベルとしては82円90銭前後に移動平均線が位置していることから、

目先この水準を下抜け出来るかどうかが注目されそうです。

一気に円高方向に振れる可能性は少ないと思われますが、東京時間ではドルの上値が重く

ジリジリとドルが売られる展開で、

一方海外市場に入ると逆にドルが買い戻される流れが続いています。

いましばらくドルの堅調さが継続され、

その後に下落に向かうシナリオを描いていますがどうでしょうか。














ドル円83円台半ばまで上昇。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドルの買い戻しが一段と進み主要通貨は大幅安。
  • ドル円はアジア市場では上値が重かったものの、欧州からNYに
    かけては大幅に上昇し、一時83円60銭を記録。上値でのドル売りを
    こなしつつ10月初旬以来の83円台半ばまで上昇。
  • ユーロは域内の一部の国に対する財政懸念からさらに売り込まれ、
    対ドルでは1.35の節目を割り込み1.34台半ばまで下落。
  • アイルランドが資金支援のため、欧州とIMFの代表者と協議を
    していることが明らかに。
  • NY株式は全面安。ダウは前日比178ドル安。金利上昇や欧州財政懸念から
    大幅に下落し、先週の高値からは400ドルを超える下落幅に。
  • 債券相場は上昇し長期金利は反落。イエレンFRB副議長などが追加緩和決定
    の正当性を述べたことなどが背景。
  • 金は先週末に次ぐ大幅下落。ドル買い戻しの流れの中、リスク回避の動き
    から原油など商品価格も大幅に下落。
  • 10月生産者物価指数 → +0.4%(予想は+0.8%)
  • 10月鉱工業生産 → ±0(予想は+0.3%)
  • 11月NAHB住宅市場指数 → 16(予想は17)



本日の注目イベント


  • 米   10月消費者物価指数
  • 米   10月住宅着工件数
  • 米   10月建設許可件数
  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演(ロードアイランド)
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演(セントルイス)





昨日のNYでは、株式市場が全面安を記録し、金、原油なども大幅安。

そしてドルが全面高の展開でした。

ドルの買い戻しが一段と進んだことから、

これまで上昇を続けてきた各市場で「リスク回避」の流れが

一気に加速した格好となりました。

しかも、昨日は米長期金利の上昇が3%を目前に

一服し反落したにも関わらずドルが上昇しています。

これはやはり巷間言われているように、

ヘッジファンドなど大量にドル売りを仕掛けていた筋の決算前の

買い戻しと観ることができると思われます。

今週末に発表されるIMMの通貨先物の建て玉でも、

恐らくはドル売りポジションが大きく減少しているものと思われます。



先週末に約半年振りに中期のトレンドライン(日足)を上抜けしたドル円は、

83円台半ばまで上昇したことで、いよいよ一目均衡表(日足)の雲に突入しています。

そして、84円台前半まで上昇すればこの雲も上抜けし、

85円を目指す展開になることが予想されます。



今朝の経済紙の一面トップにも「円高・ドル安転換の兆し」との文字が躍っていました。

市場参加者の相場観も日増しに「ドル高」へと変わりつつあります。

個人的には、これまで通り現在のドル高は単なる「調整」に過ぎないと観てます。

理由は、米景気を取り巻く状況に著しい変化は観られないからです。

またテクニカルでも長期のトレンドを表す「週足」では、

一目均衡表の「遅行スパン」は昨年12月からドル下落を示し、

足元では反発しているものの88円近辺にまでドルが反発しない限り「ドル反転」の

シグナルは点灯しないものと思われます。

仮にそのような状況になった時には、ドル円は大底をつけたとの認識に変わると思いますが

現状ではそこまでの道のりはまだ長く、時間が必要かと思われます。



一方で、やはり上記のような見出しが出てくるようになれば、

輸出企業の為替担当者の間にもやや安堵感が広がり、

これまでドルの上値を押さえていたドル売り円買いのオーダーも一時的に

控える可能性もあります。

重要なポイントと指摘した83円台に乗せ83円半ばまで反発したドル円ですが、

目先は上述「雲」を完全に上抜けできるかどうかがカギになりそうです。

「雲」の厚さも比較的薄く、過去の展開にも「しこり」も少なかったことを示しています。

また、下値は1時間足のトレンドラインでは82円60銭辺りをサポートと示しており、

この水準が維持できるかどうかが注目されます。



ドル買い戻しの流れの中、ユーロドルも節目の1.35台を割り込んできました。

既に短期のテクニカルでは全てドル売りシグナルが点灯しており、

目先は一目均衡表(日足)の雲の下限である1.33台前半まで

下落する可能性も否定できません。

豪ドルも同様に下落していますが、ユーロ程売り込まれてはいません。

やはり金利差が影響しているものと思われます。

気になるのは「日足」でも遅行スパンがローソク足を下抜けしはじめている事です。

メドとしては0.96台半ばと観ています。



ドルがどこまで買い戻されるのかは、「リスク回避」の流れがどこで止まり、

市場が再びリスクを取り始めるのかにかかっています。

そのカギは米長期金利が握っていそうです。

その意味で、本日発表の10月の米消費者物価指数は特に注目されそうです。













円1ヵ月ぶりの83円台。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル高の流れは加速し、円をはじめ主要通貨はドルに対して下落。
  • ドル円は欧州市場からジリジリと上昇し、重要な節目と観られていた
    83円台を突破、一時83円28銭までドルが上昇。
    約1か月ぶりに83円台を示現。
  • ユーロも対ドルで下落し、約6週間振りとなる1.35台半ばを記録。
  • 米経済指標はまちまちだったものの、長期金利が前日に引き続き
    大幅に続伸したことが材料に。
  • 英FT紙が、ポルトガル財務相はECに支援要請を行っている可能性が
    あると報じたこともユーロ売りに拍車。
  • 株式市場は小売売上高が良好だったことや、大型のM&Aなどを好感し
    反発、ダウは9ドル高。
  • 債券価格は大幅に下落し、長期金利は8月6日以来の2.9%台乗せ。
    ドル買い戻しを加速させた。
  • 金は先週末の大幅安の反動もあり小幅に上昇。
    原油は前週末とほぼ同水準で引け。
  • 10月小売売上高 → +1.2%(7ヵ月振りの水準)
  • 11月NY連銀製造業景況指数 → -11.14(市場予想は14.0)



本日の注目イベント


  • 中   9月景気先行指数
  • 独   11月ZEW景況指数
  • 欧   10月ユーロ圏消費者物価指数
  • 欧   ユーロ圏財務相会合
  • 欧   ファンロンバイ・EU大統領講演(ブリュッセル)
  • 米   コンスタンシオ・ECB副総裁講演(フランクフルト)
  • 米   10月生産者物価指数
  • 米   10月鉱工業生産
  • 米   11月NAHB住宅市場指数
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演(アラバマ州)





ドル円は、ポイントとなると指摘した83円台を突破し83円28銭まで上昇しました。

主要通貨全てでドル買い戻しが進んでおり、円もその流れに引っ張られた側面もあります。

今朝の経済紙をよく読むと、これまでの「円高一辺倒」だった相場観と異なり

「米長期金利の上昇圧力続く」などのコメントが大勢です。

中には「調整局面は長引く」とのコメントも見られました。

市場の「変わり身の早さ」にやや戸惑いも禁じえません。



82円台後半から83円台前半にかけては実需のドル売りも相当あったと推測され、

それらの売りをこなしての上昇になりましたが、

厳密にいえばこの上の水準に一目均衡表(日足)の厚い雲があり、昨日はこの雲を前にして

一旦上昇が押さえられた格好になっています。

日足でのトレンドラインは先週末に既に上抜けし、

はっきりとドル上昇傾向を示していましたが、

本格的な上昇にはこの雲を上抜けすることが不可欠です。

上抜けできれば、9月15日の大規模介入でドルが大幅に反発した85円前後まで

ドル高が進む可能性もあると観ています。

しかし、個人的にはこのドル反発も基本的には「調整の範囲」と考えています。

それは、米景気の回復基調はまだまだ先で、早くても来年春先だと思われるからです。



昨日発表の10月小売売上高は今年3月の+1.6%以来の高い数字でした。

にわかに、既に始まっている「年末商戦」に期待を抱かさせる数字でした。

なにしろ米国のGDPの7割は個人消費だと言われているわけですから、

個人消費の拡大がGDPの伸びに繋がり

景気回復、と言ったストーリーを描き易いことになります。

短期的だとは思えますが住宅市場の好転や10月の雇用統計の改善など、

わずかではありますが米ファンダメンタルズの数字は回復を示し始めてはいます。

しかし昨日発表された11月のNY連銀製造業景況指数は

市場予想を大きく下回る-11.14でした。

これは昨年4月以来のマイナス幅で、

製造業の回復は依然として遅れていると推測できます。

項目別にみても、新規受注は-24.4(前月は+12.9)と大きく落ち込み、

雇用についても+9.1(前月は+21.7)とかなりの悪化を示しています。



基本的な流れは「ドルの調整局面」であるとの認識ですが、

今後85円に向けてさらにもう一段ドル買いが進む可能性も否定できません。

言うまでもなく、為替は「ファンダメンタルズ」だけで動くものではありません。

ポイントとなるのは米長期金利の行方です、

昨日の米債券市場では長期金利が急上昇しました。

背景は、エコノミストのグループがバーナンキFRB議長に金融刺激策の拡大を中止するよう

公開状を発表したことでした。

量的緩和の拡大に伴う副作用を懸念した内容と思えますが、

16日付のウォールストリート・ジャーナル紙と

NYタイムズ紙に掲載される予定になっていますが、興味深いところです。

しかし、この書簡の影響で量的緩和の実施を中止するとは思えないことと、

約3ヵ月振りの2.9%台に乗せた米長期金利が

3%を超えてさらに大きく上昇するとも思えません。

市場には投資先を求めてジャブジャブの資金があふれているからです。



さらに注目したいのがユーロの動きです。

昨日も、ポルトガル財務相がEUに対して資金要請を行っているとか、

ギリシャ財政赤字の対GDP比率は拡大しており、

アイルランドの14.4%を上回る15.4%に修正されたなどの報道によりユーロは

対ドルで1.3563まで売り込まれています。

この水準はドル円と同様に、「雲」でサポートされており、

1.35を維持できるのかどうかが重要です。

1.35を割り込んでいくようだと、ドル円でもドル高円安が進む可能性があります。












ユーロ乱高下、対円で一時11円台前半。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 円は欧州時間に掛けて81円66銭まで下落。豪ドルなどクロス円の
    売りに加え、82円台を割り込んだことで円の先高観が台頭。
  • しかし、NY市場では米長期金利の上昇などからドルが堅調。
    円は82円台半ばで越週。
  • ユーロはアイルランドなどの財政問題が再び台頭し軟調に。
    欧州時間では対ドルで一時1.3573と、約2ヵ月振りの安値を記録。
    その後、独仏英などがアイルランド財政問題に関して共同声明を発表
    したことでユーロは反発。
  • 豪ドルも、金など商品価格の大幅下落に伴い反落。対円では80円半ば
    を記録する場面も。
  • 株式市場は商品相場の大幅な下げを嫌気して売り先行。ダウは90ドル安
    と、大幅続落。
  • 債券相場も大幅続落し、長期金利は約2ヵ月振りの2.7%台後半に。
  • 金相場は大幅反落し、前日比37ドル安。原油も大幅に売られ、商品相場は
    軒並み大幅安。
  • 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 69.3



本日の注目イベント


  • 日   7-9月期GDP
  • 欧   9月ユーロ圏貿易収支
  • 欧   コンスタンシオ・ECB副総裁講演(ウイーン)
  • 独   ウェーバー独連銀総裁講演(フランクフルト)
  • 欧   ユンケル・ユーロ圏議長講演(フランクフルト)
  • 米   10月小売売上高
  • 米   11月NY連銀製造業景況指数





円は先週末の欧州市場で81円台半ばまで買い進まれましたが、

その後のNY市場では反落し、再び82円台半ばでの取り引きとなりました。

82円台割れは3日振りということで、

一時円の先高感も高まりましたが長続きはしませんでした。

米長期金利が約2ヵ月振りの高値まで上昇したことがきっかけでした。



米追加緩和の実施以来、大量の資金が株式市場や商品市場、

あるいは高金利通貨に流れ込んでいましたが、

上海株式市場の大幅安をきっかけにそれらの巻き戻しが起きた格好です。

中国の消費者物価の高騰を背景に、

人民銀行は預金準備率の引き上げを決定し「再利上げも間近」との観測もくすぶり、

株式市場の大幅下落に繋がったわけです。

中国景気の鈍化は資源価格の下落に繋がり、

資源国通貨の売りへと波及していった形でした。

先週末のアジア市場の時間帯では既に金、原油などが大きく売られ値を下げていました。

この動きが欧米市場でさらに加速し、株安にも繋がったと観られます。

前回、中国当局が突如利上げを発表し、市場が大混乱に陥った記憶があるだけに市場は

これらの動きには素早く反応し、非常に神経質です。



ユーロが方向感を見つけにくい、チョッピーな動きを続けています。

アイルランドなどの財政赤字問題などが再びクローズアップされてきて、

ユーロが売られ易い地合いになっています

ドル買い戻しの流れの中、先週末には対ドルで1.35台半ば、

対円でも111円割れ目前まで売り込まれる場面もありました。

市場ではアイルランド国債がデフォルトに陥るとの観測も急速に高まり、

EU主要国が急遽援助のための共同声明を発表するという状況にまで至っています。

ユーロ圏ではドイツを中心に「出口戦略」の時期を模索すべきとの議論が出てくる一方、

ユーロ圏内の国債買い取りを巡っては

ECB首脳とドイツ連銀とでは足並みが乱れてきています。

このように、ユーロを巡っては様々な動きが活発化し、

その都度通貨ユーロが乱高下している状況です。

対ドルで1.35台を割り込むような展開になると、

ユーロの下落が加速すると観ていますが

一目均衡表(日足)ではその水準前後にはかなり厚めの雲があり、

その水準の底堅さを示唆しているようにも見えます。



今週は、米長期金利と商品相場の行方に注意が必要です。

円は引き続き上値が重いことから、

82円80円を超え83円台に乗せることができるかどうかが

ポイントになることは先週と変わりません。

10月の米雇用統計を契機に米景気に対する楽観的な見方も出て来ました。

特に、住宅関連の指標には短期的には改善傾向も観られます。

一方で、FRBも11月2日の追加緩和決定後、その効果を見極めたいことと、

欧州を中心に通貨安政策を批判する声が高まり、動きにくい状況にもあります。

先を読みにくい相場展開が続きそうですが、

目先は上記「中国の再利上げ」が最大の波乱要因と思われます。












ドル堅調、ユーロ再び下落基調に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 重要な経済指標発表もなく、各通貨は比較的静かな展開だったが
    ユーロを中心にドル高が進んだ。
  • ドル円は、上値が重い展開は変わらないものの、82円台を割り込む
    こともなくドルは堅調。一時ユーロ安に引っ張られる形で
    82円台半ばを上回ったが、83円を試すには材料不足。
  • ユーロは対ドルでは、アジア市場で1.38台で取引されていたものの
    欧州、NYにかけてはアイルランドなどのソブリンリスクが意識され
    ジリ安に。一時1.36台半ばまで売られ約1ヵ月振りの安値に。
  • G20サミットでは米中首脳会談が行われたが両国の主張は平行線。
    米国の通貨安政策と、中国の人民元問題を双方で批判したことで解決の
    糸口は見いだせず。
  • 株式市場は反落。欧州の債務危機懸念が強まったことから
    ダウは一時、120ドルを超える下落を見せたが73ドル安で引け。
  • 債券市場はベテランズデーのため休場。
  • 金は反発し再び1400ドル台を回復。原油価格は変わらず。
  • 豪10月雇用統計 → 失業率5.4%・雇用者数2.97万人



本日の注目イベント


  • 欧   7-9月期ユーロ圏GDP(速報値)
  • 欧   9月ユーロ圏鉱工業生産
  • 韓   G20サミット
  • 米   11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)





ドル円は値幅も小さく低調な取引でした。

これまで、米金利の動きが為替相場の動向を決定する展開が続いてきましたが、

昨日はベテランズデーのため米債券市場は休場だったことから、

金利による影響はありませんでした。

しかし、そんな中でもドル反発地合いは継続され、

円も82円台半ばでの取引となっています。



ドル堅調のきっかけは再び欧州の財政問題でした。

PIG(ポルトガル、アイルランド、ギリシャ)の国々の財政赤字問題が

再びユーロ安を引き起こす展開となっています。

特にアイルランドの長期金利は財政不安の再燃から長期金利が急騰し、

このままでは来年の国の資金調達に

支障をきたすのではないかとの懸念が急速に台頭しています。

このため、ユーロは対ドルで1.36台半ばまで下落し、

10月1日以来の水準まで売り込まれています。

1.35台割り込むと今年の5月から6月に掛けて吹き荒れた

「ユーロ安の嵐」が意識されそうな雰囲気も出てきました。



円はそのころから独歩高が始まった経緯もありました。

ドルは追加緩和期待から長期金利の低下が続き、買えない。

ユーロもPIGS(Sはスペイン)の財政赤字拡大懸念から、買えない、

という展開から消去法で円に資金が流れ込み、

80円を目指した展開となったことは記憶に新しい所です。



しかし、今回は当時とはやや様相を異にしており、円買いが進みません。

ドルに対する先安観が後退しているからです。

長期金利が、米追加緩和の打ち止め感や、

ドイツなどからの量的緩和に対する批判などを背景に上昇傾向にあるからです。

昨日も、ボルカー元FRB議長はFT紙(フィナンシャル・タイムズ)に寄稿し、

米中の通貨安政策を批判し、保護主義による新興国の通貨高に懸念を表明しました。

これに対して、ガイトナー財務長官は

「米国は意図的にドルの切り下げを行ってはいない」と反論し、

ドル安政策を意図していないと述べています。

米国の本音の部分は異なるとしても、

今後ドイツなど「ドル安批判」の立場をとる国々が増える中、

露骨な政策は取りにくいはずです。

このような状況下で、

これまでドル売りを進めてきた大口投資家もドル買い戻しを進めていることで

円買いには繋がっていないと観られます。



昨日も述べましたが、基本的なドル安の流れは変わっていないと観ています。

しかし足元では「微妙な変化」が現れていることにも注意が必要です。

水曜日、木曜日と二日続けて82円台での展開が続いていることから、

一目均衡表(日足)の遅行スパンがローソク足に交じってきました。

この遅行スパンはローソク足を上抜けすると

「上昇モメンタム」が急速に高まることで知られています。

この現象は3ヵ月前にも起こっており、この時は上抜けに失敗しドルは下落しています。

現状ではまだ抜け切ってはいませんが、

ドル円が82円80-83円を試す展開になれば上抜けが完了するものと観られます。

また、ユーロドルでもユーロ安ドル高が進んでおり、

豪ドルも対ドルでパリティーを割り込んでいることも見逃せません。

もちろん、上抜けできなければ前回同様、

上値の重さを確認したことになりドル下落に転じる可能性もありますが、

重要な値位置にいることは意識して、今後の展開を注意深く観ていきたいと思います。



良い週末を・・・。











円の大幅続落、一時82円80銭。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 円は大幅に下落。日米金利差の拡大や週間失業保険申請件数の
    減少などを背景にドル円では82円80銭と、約1か月振りの
    円安水準を記録。82円台前半のドル売りもこなし、82円台半ば
    からはストップロスも巻き込み上昇。その後は米長期金利が前日比
    下落に転じたことで、やや円も買い戻された。
  • ユーロ、豪ドルなども対ドルでは下落したものの下落幅は小幅。
    円安が大きく進んだことからクロス円は軒並み上昇。
  • 株式市場では朝方下落で始まったが、原油価格が上昇に転じた
    ことなどを理由に小幅高で引け。
  • 債券は30年債の入札が低調だったことから下落したものの、
    10年債は小幅に上昇し。そのため10-30年債利回り差は拡大。
  • 金は1400ドルの達成感と利益確定の売りに押され5日振りに下落。
  • 原油価格は在庫の減少から買い物を集め続伸。引けは87ドル台後半と、
    2008年のリーマンショック直後以来2年振りの高値に。
  • 9月貿易収支 → 440億ドルの赤字
  • 週間失業保険申請件数 → 43.5万件(市場予想よりも減少)



本日の注目イベント


  • 豪   10月雇用統計
  • 中   10月生産者物価指数(PPI)
  • 中   10月購買価格指数
  • 中   10月消費者物価指数(CPI)
  • 中   10月小売売上高
  • 中   10月工業生産
  • 米   ベテランズデー(債券市場は休場)
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演(アトランタ)





ドル円が約1ヵ月振りに82円台後半まで反発しました。

昨日のアジア市場では82円台乗せをテストしたものの、

大台替えができず81円台後半でUターンでした。

この時間帯では本邦からのドル売り意欲も根強く、

ドルが緩やか押し戻される展開が続いています。

しかし、海外市場では様相が一変します。

実需のドル売りが見られないことや、利鞘を狙ったドル売りの巻き戻しなどが活発となり、

ドル円は82円台に乗せ、その水準から厚めに並んでいると言われた

ドル売りオーダーもこなし上昇しました。

さすがに82円台半ばまで反発すると「83円台に乗せる」と観た、

ストップロスのドル買いも巻き込んで82円80銭までドル高が進みました。



昨日のドル買い戻しは9月の日銀の大規模介入以来の大幅なドル反発でした。

しかも今回の反発は介入では無く、

いわば「自律反発」とも言えるドルショートの買い戻しが要因かと思います。

そのきっかけを与えたのが、先週末の米雇用統計の好転と米長期金利の上昇でした。

特に米長期金利の上昇については、先週決定された米追加緩和以降鮮明になっています。

追加緩和の実施は米長期金利の低下を促し、ドル安がさらに進むと観られていたものが、

予想に反して金利上昇に繋がっています。

量的緩和の額が市場予想の5000億ドルを超え、

6000億ドルだったという事を考えると、米長期金利の上昇には直接結びつきません。

さらに、住宅ローン担保証券(MBS)も償還元本の再投資分も含めると、

規模では8500-9000億ドルに達すると言われ、

決して市場期待を裏切るものではなかったはずです。

事実、過剰流動性を背景に、金、原油、穀物などの商品相場は軒並み大幅に上昇し、

現在もその傾向が続いています。

これらの現象は「ドル安が継続する」というストーリー無くしてはあり得なかったはずです。

やはり相場は人間の営みである以上、

「相場の反転はポジションと相場観が極端に偏ったときに起こる」という

行動ファイナンス理論の教えが正しかったということでしょうか・・・。



テクニカルを確認すると、

8時間足では200日移動平均線が83円20銭あたりに位置しています。

同時に、日足でもほぼ同じ位置に一目均衡表の「雲の下限」(先行スパン1)があり、

抵抗帯を形成しています。

昨日も触れましたが、過去5ヵ月の間この雲には一度も触れていません。

やはり、この水準は相当な「抵抗ゾーン」と観るのが順当かと思われます。

大雑把にいえば、83円台に乗せかるかどうかが非常に重要なポイントになりそうです。

同時に、ユーロと豪ドルの動きにも注意が必要です。

今回の円の反落は、ユーロが対ドルで下落したことが先行指標となっており、

豪ドルの下落もそれに続き、その影響もあり円も下落したからです。



しかし、基本的な相場観としての「ドル安傾向」は変わっていません。

上記ポイントの83円台突破があれば85円に向けて

ドル上昇のシナリオも描けるかもしれませんが、

それには「強いドルは米国の国益」といった、通貨当局者からのドル安懸念発言や、

上記商品相場の大幅下落から「通貨ドルへの回帰」といった状況が必要かと思われます。

米追加緩和に対する批判も目立ち始め、

ドイツ、フランス、さらに中国と「米国包囲網」が徐々にできつつあります。

G20サミットで米国が矢面に立たされるようだと

ドル反発に繋がる可能性があるかもしれません。










ドル急反発、円は81円台後半に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は急反発。それまで80円台半ばで推移していたが米長期金利の
    上昇をきっかけに反発に転じ、ストップロスのドル買いも巻き込み81円台
    後半まで一気に上昇。
  • ドルは円以外の通貨に対しても上昇し全面高の展開に。ユーロドルは
    約2週間ぶりに1.37台半ばまで下落。
  • 米債券相場は大幅に下落し、長期金利は急上昇。
    10年債の入札が不調だったことから30年債などに売りが膨らみ
    同利回りは5ヵ月振りの高水準に。
  • 株式市場は金融、エネルギー株を中心に下落。利益確定の売りや
    決算内容が悪い銘柄などに売りもの。
  • 金相場は4日連続で最高値を更新。欧州のソブリンリスクや世銀の
    総裁発言が支えに。
  • 原油価格は小幅に反落。IEA(国際エネルギー機関)が現在の
    地球温暖化対策が続けば、2035年には原油価格が243ドルになる
    と発表したものの、利益確定の売りが優勢。



本日の注目イベント


  • 日   APEC閣僚会議(11日まで)
  • 米   9月貿易収支
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 中   10月貿易収支





ドルが急反発しています。

重要な経済指標発表は無かったものの、米10年債入札が低水準だったことから、

ドル円は82円目前の水準まで上昇。

昨日のアジア市場では81円台前半で推移し、いつものように81円台では上値が重く、

じりじりとドルが売られる展開でした。

クロス円の売りも散見され、ドルの上値を押さえる形となり、そのまま80円台まで下落。

欧州市場に入ってもその流れは変わらず、

NY時間帯に掛けては80円台半ばを試す展開となり、

改めてドルの上値が重いことを確認させられた格好になりました。

しかし、NY市場では一転してドルが大きく反発しました。

長期金利の大幅上昇からドル買いが優勢となり、

加えて欧州のソブリンリスクが改めて注目されるなど

ユーロ売りドル買いが活発になりました。



円も大きく反落。

81円台半ばではドル売り注文もあったことからもみ合う場面もありましたが、

さらに下落するとストップロスの「ドル買い円売り」も巻き込んで

82円目前の水準まで円売りが進みました。

この水準は10月19日以来となり、「80円割れ」がやや遠のいた感があります。

ただ、この水準はそれ以前にも何度か試して抜けきれなかった水準です。

1時間までの短い足では「ドル買い」を示していますが、4時間足の200日移動平均線と、

8時間足の100日移動平均線がこのあたりに位置し、

両線に交じってはいますが完全に抜け切れてはいません。

昨日もこの欄で触れましたが、このレベルの上には一目均衡表(日足)の雲があり、

過去半年間一度も抜けてはいません。

従って、この雲を上抜けしない限り「ドルの本格的な反転」は無いと観ています。



さて、急伸したドル円ですが、81円台後半から82円に掛けては上記理由以外にも、

実需のドル売りが控えており相当抵抗することが予想されます。

2010年下期では多くの輸出企業が想定レートを下方修正し、

概ね80円ー83円に設定しています。

82円台でドル売りの予約を取ることができれば年末までの為替レートを

80円以上で確定することができます。

その意味ではドル売りを持ち込む気持ちも分からなくはありません。

しかし一方では「80円割れ」も徐々にですが遠のいています。

米長期金利の底入れ感も2.4%割れでは固まりつつあります。

昨日は特に米経済指標の発表もない中、

米長期金利の上昇という材料だけで底値から1円40銭以上もドル高に転じ、

市場は「かなりドル売りに傾いている」ことを物語っています。

大きな流れがドル安であることは変わっていないとしても、

これまで「ドル安円高」一辺倒だった相場観からはやや変わりつつあるのかもしれません。

個人的には85円台を超えない限りドル反発はないと観てますが、

目に見えない地下ではマグマが少しずつ、そして静かに動いているのかもしれません。

そのきっかけは先週末の雇用統計だったのかもしれません・・・。



本日はドル高が進んだことで日経平均も輸出株を中心に買い戻しが進むと予想されます。

為替と株との相関関係が崩れているとはいえ、株高からドル売りには繋がりません。

上値のメドは82円であることは当然ですが、

下値は昨日の急騰幅の38.2%に当たる81円43銭が

維持できるどうかに注目しています。

また、中国10月の貿易収支がどの時点で発表されるかにも注意が必要です。

事前の予想では250億ドルの黒字との見方の様です。










ユーロ円112円台に下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は小動きのなか、終始81円台での値動き。
  • ユーロが対ドル、対円で下落。独9月の鉱工業生産が市場のプラス
    予想から大きく後退していたことや、アイルランドの財政問題から
    同国国債が下落したことを材料にユーロ売りが進んだ。
    ユーロ円は約1週間ぶりに112円台に。
  • 一方、豪ドルなど資源国通貨はドル高が進んだものの堅調に推移。
    金など資源価格の高騰が下支えに。
  • 株式市場は反落。高値警戒感やアイルランド債をめぐる懸念から
    金融セクターなどが下落。引けにかけてはマイナス幅を縮小したものの、
    先週末比37ドル安。
  • 国債は3年債の入札が低調だったことを嫌気して下落。
    長期金利は2.55%台に上昇。
  • 金は大幅続伸し、初の1400ドル台を記録。原油も同様に
    87ドル台に乗せ約2年ぶりに高値に。
  • 9月独鉱工業生産 → -0.8%(市場予想は+0.4%)



本日の注目イベント


  • 日   10月景気ウォッチャー調査
  • 独   10月独消費者物価指数(確報)
  • 欧   レーン欧州委員会委員講演(ダブリン)





米追加緩和策の影響から資源価格が一段高の様相です。

上述の様に、金価格は史上初の1400ドル台に乗せました。

1300ドル台に乗せたのが9月の下旬でしたので、わずか1ヵ月半で「大台替え」を

達成したことになります。

ただ、このところの金価格の上昇スピードはやや速すぎる様です。

米国が追加緩和を実施したことからドル安が恒常的に続き、ドルの「代替通貨」としての

側面があり、インドなど新興国は「外貨準備」としても金の購入を進めています。



また、原油価格も87ドル台に乗せて引けるなど、

こちらも約2年1ヵ月ぶりの高値を記録しています。

このほか、銀や銅、穀物なども高値圏で推移しており、

行き場の無い大量の資金が「鞘取り」を求めてあらゆる市場を駆け巡っている状況です。

「グリーンバックス」(ドル紙幣)を大量に供給した副作用と言えます。



最大の注目イベントであった米FOMCと雇用統計を終えたことで、

市場はやや材料不足の感があります。

そんな中、11日からソウルで開催されるAPECを巡って

要人発言が活発になってきました。



トリシェECB総裁は「先進国は弱い通貨を目指す政策を模索している事実は無い」と、

バーゼルでの中銀関連会議後の記者会見で述べており、

ドル安をけん制した発言とも受け止められます。

また、ガイトナー財務長官は、

人民元の最近の動きを評価しながらも「一部の国は積極的に自国通貨上昇に

抵抗している」と述べています。

これに対して中国も「我々は米国に、責任あるマクロ経済政策を取るよう要求する」として、

今回のAPECでこの問題を取り上げる姿勢を示しています。

また、フィッシャー・ダラス連銀総裁はこれまでと同様に、

米金融緩和は将来のインフレリスクを招く、と改めて講演で述べています。



今後しばらくは、米追加緩和の効果を見極める展開が続きそうですが、

米国の株高や資源価格の上昇、

さらには大きな流れとしてのドル安傾向は継続されると観られます。

米労働市場の改善や、新築、中古住宅市場の改善傾向も

ようやく観られる状況にはなってきましたが、

それらはいずれも緒についたばかりで、今後の継続性という意味では先が読めません。

しばらくは米経済指標の結果に一喜一憂する展開が続くものと思いますが、

少なくともドル円ではまだ反発のきっかけはつかめていません。

一目均衡表(日足)の雲も、ドル円の反発を阻止するかのように

ローソク足の上値を覆っています。

現在その値位置は83円台前半まで降りてきています。

「80円割れ」がやや遠のいたのは事実ですが、

ドル反発も現状では限界があるように思えます。

ドル反発には、まずは81円台を固めて、ドル買い材料をきっかけに、

ショート筋の積極的な買い戻しを誘い出すような展開が不可欠です。

そのうえで、83円前半を試す展開になれば相場の転換の可能性も出て来そうです。

そう考えますと、本日も81円台を維持できるかどうかが重要になります。

重要な経済指標などがないことから、アジア市場での値幅は限定的かと予想されます。










米雇用統計が大幅改善。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 欧州タイムから市場は米雇用統計発表を控え、ポジション調整と見られる
    ドルの買い戻しが優勢に。
  • 独10年債利回りとPIIGS各国10年債利回りとの格差拡大がユーロ懸念が再浮上、ユーロ売ドル買が加速。
  • 米10月雇用統計・非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回る。
    前月の-9.5万人も-4.1万人に修正。民間部門雇用者数が15.9万人で
    政府部門のマイナスを吸収する形となった。
  • ドル円は米雇用統計の好結果を受け、81円台半ばまでドル高円安が進み、その後、もみ合い81円台前半で引け。
  • NYダウは前日の大幅高の利益確定売りに押されるも、米雇用統計の好結果で買いも入り、引けは小幅高だが5日続伸。
  • 債券市場は米雇用統計からリスク選好の流れで売り優勢。長期金利は2.5%台を回復。
  • 金はドル安基調が続くという判断から大幅高。前日同様に史上最高値を更新。原油は5日続伸の小幅高。
  • 米10月雇用統計・非農業部門雇用者数 → 15.1万人(市場予想は6万人)
  • 米10月雇用統計・失業率 → 9.6%(市場予想通り)



本日の注目イベント


  • 日   9月景気動向指数
  • 独   9月独貿易収支
  • 独   9月独鉱工業生産
  • 欧   ユンケル・ユーロ圏議長欧州議会で証言
  • 欧   ファンロンバイEU大統領講演(ベルギー)
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演(NY)
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演(サンアントニオ)
  • 米   ウオーシュFRB理事講演(NY)





米雇用統計のサプライズでドル買い戻しの流れとなりました。

失業率は横ばいだったものの非農業部門雇用者数は市場予想を大きく上回る結果です。

その内訳として民間部門雇用者数+15.9万人、政府部門雇用者数-0.8万人と

先日の米10月ADP雇用者数と同様に大きな改善が見られます。

さらには、前月-9.5万人も-4.1万人に修正され、

民間部門は前月は同+6.4万人から同+10.7万人に修正されています。

雇用に改善が見られ、先月あたりから改善しつつある住宅、

景気も緩やかな回復をしておりますが実態経済にはまだまだ反映されておらず、

市場の多くはポジションをドル買いには切り替えていません。

ただ、若干は安心感が広がり始めていますが、

82円台に乗せられないようでは本格的なドル買い戻しとは言い難いです。

全体の流れとしてドル安が続くという見方ですが、

先週までと違い上値にチャレンジしていく可能性も出てきているのではないでしょうか。



先週末にユーロが対ドルで大きく売られました。

背景は独10年債利回りとPIIGS各国10年債利回りの格差拡大と米雇用統計です。

利回りの格差拡大はPIIGS各国の財政懸念を表す形となり、

米雇用統計の好結果がさらなるユーロ売りを誘発し、

ユーロ対ドルで約200ポイントの下げ幅を見せています。

通貨安戦争に対し

今週予定されているG20、APECで材料出尽くし感や一段落という意味で

目立たなかったユーロ圏の財政危機が再度注目されてもおかしくはありません。

結局、EUも米国も根本的な改善には至っておらず、

重要イベントも決定打となるものが無いといった状況でしょう。



その反面、先週利上げした豪ドルは7日続伸しています。

対米ドルでもパリティー(等価)を大きく抜け、1.01台後半まで値を付けています。

商品相場が好調なことも豪ドル高を促す要因です。

豪ドル対米ドルでは

未知の領域に入ってしまいテクニカルが「月足」でも使い物になりません。

今週前半に調整が入ると思われますが、

11日に控えています中国の各経済指標の結果によっては

上値も下値も試しに行く展開が想定され、同日には豪雇用統計の発表も控えており

一波乱が起きてもいい覚悟が必要と考えています。



本日の経済指標は少ないですが、要人発言が控えています。

米雇用統計に対してのコメントなど材料視されそうですが

G20、APECを前にし、控えめな発言に偏りそうです。

どの通貨も一旦、利益確定などの調整が進むものだと読んでいます。

重要イベントを控え、動きづらい、参加しづらい相場ですので

トレンドを見極めてからの参加でも十分遅くないと思います。











ドル全面安。ユーロドル1.42台後半へ。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 前日の米追加緩和の決定を受けてドル全面安の展開に。
  • ECB、BOEは共に政策金利の据え置きを決定。
  • トリシェECB総裁はその後の記者会見で、「出口戦略」の可能性を
    示唆したことからユーロが急伸、一時1.42台後半まで買われ、約10
    ヵ月ぶりの高値を記録。
  • その他主要通貨も軒並み大幅に上昇し、ポンドは1月以来の高値、
    豪ドルはパリティーを大きく超え1.01台半ばまで上昇。
  • 円も上昇したものの、介入警戒感や、これまでに先行して買われていた
    ことから上昇幅は限られた。
  • 米追加緩和が長期化するとの見通しから株式市場は大幅高に。
    ダウはほぼ高値圏で引け、前日比220ドル上昇。2008年9月の
    リーマン破綻前の水準を回復。
  • 米債券市場では追加緩和を受け、2年債、5年債が過去最低利回り
    を更新、10年債にも買い物が集まり長期金利は2.5%を割り込む。
  • 金は最大級の上げ幅を記録し史上最高値を更新。原油価格も半年
    振りの86ドル台まで上昇。
  • 週間失業保険申請件数 → 45.7万件



本日の注目イベント


  • 日   日銀金融政策決定会合
  • 独   9月製造業受注
  • 欧   9月小売売上高
  • 加   10月失業率
  • 米   10月雇用統計
  • 米   10月仮契約住宅販売指数
  • 米   9月消費者信用残高





前日のFOMCでの追加緩和の決定を受けて各市場にはドル安を嫌った資金が流入し、

軒並み大幅に上昇し、過剰流動性が改めて意識される展開となりました。

今回の追加緩和第2弾の幕は、猛暑の盛りであった8月27日、

バーナンキ議長がジャクソンホールで行った講演で幕が開けられました。

議長はこの講演の中で「米景気がさらに悪化するようなら追加緩和の用意がある」と、

自身の口から市場にメッセージを発しました。

それから約2ヵ月、6000億ドルの追加緩和が決定され

「バーナンキ劇場」の幕が閉じられたわけです。

追加の国債購入額自体は市場予想を若干上回った程度で大きなサプライズはなく、

むしろ失望感からドルが買われる可能性すらあったようにも思われます。

しかし同議長は、状況によっては今後も追加の可能性があることを示唆し、

市場に低金利が長期化することを印象付けることも忘れてはいませんでした。

その結果、昨日は、市場にあふれた資金が

各市場に向かいそれぞれ急騰劇を引き起こしたわけです。



為替市場では、ユーロとポンドの上昇が目立ちました。

共に政策金利は市場予想通り据え置かれたものの、

トリシェECB総裁はその後の記者会見で「非標準的な措置の変更は来月議論する」と、

「出口戦略」の実施にも繋がる発言をしました。

金融緩和政策の長期化が予想される米国と、

金融引き締め政策に舵を切る可能性を示唆したユーロ圏。

金利差拡大を見越した資金がユーロ買いに走ったとしても不思議はありません。

「水は高い所から低い所に向かって流れますが、資金は金利の低い所から高い所に流れる」

のが常です。

ユーロは対ドルで今年1月以来となる1.42台後半まで上昇しています。



同様に今週利上げを決定した豪ドルは、

パリティー(等価)を大きく超え、1.0176まで上昇、

2日間で約300ポイントも買われたことになります。

この結果、ユーロ円などのクロス円では軒並み「円安」が進み、

先週までのクロス円とは様相が一変しています。

円の先高観は依然根強いものの、先行して買い進まれていたことや、

政策決定会合を前倒しした日銀の次の一手を見極めたいとの雰囲気が背景と思われ、

上記主要通貨程は上昇していません。



株式市場では低金利が長期化するとの見通しから資金が集まり大幅高を演じています。

ダウは約200ドル上昇し、金融株などは5%前後の上昇を見せています。

ダウが引け値でも1万1400ドル台を回復し、

2008年9月のリーマンショックの水準を超えています。

今回の6000億ドルの追加緩和と、さらなる追加の可能性を、

NYの株式トレーダーは「バーナンキ・プット」と呼んでいると、

ブルームバーグは伝えています。



さらに資金は商品市場にも流れ込んでいます。

金相場は一日で45ドル高と今年最大の上幅を記録し、

まさにドルに代わる通貨としての側面を見せました。

その他にも原油、銀、穀物などが大幅高となり、

ドル離れした資金が一斉に各市場に流れ込んだことを示しています。



円も「80円割れ」が思ったほど簡単ではないものの、

依然として80円台で推移しています。

82円台が重く、ドル反発も81円台後半で頭を押さえられている格好です。

テクニカルでも一目均衡表(日足)では

ローソク足に沿うように雲が覆いかぶさっていることから、

この水準を抜くには相当なパワーが必要であることを示唆しています。

本日の米雇用統計次第というところはありますが、

しばらくはドル安傾向が継続されるものと観ざるを得ません。


良い週末を・・・。










FOMC、6千億ドルの追加緩和を決定。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • FOMCでは来年6月までに6000億ドル程度の長期国債
    を購入することを決定。ほぼ想定の範囲内であったことから
    為替への影響は限定的だった。
  • 円は、米経済指標の改善を手がかりに反落し、一時81円59銭
    まで下落。主要通貨が対ドルで上昇したのと対照的な動き。
    ユーロ円などクロス円が大幅上昇し、円独歩安の様相。
  • ユーロは大幅に上昇し、これまで頭を押さえられていた1.40台
    半ばから1.41台を大きく上抜け、高値1.4200を示現。
    米追加緩和が予想以上に大きかったことが材料との指摘も。
  • 株式市場は追加緩和を好感して続伸。ダウは26ドル高と、
    5月以来の高値1万1200ドル台に。
  • 債券は30年債が急伸したことから、引っ張られる形で10年債も
    上昇。上昇幅は限定的だったことから長期金利は小幅下落。
  • 金は大幅反落。原油は3日続伸し、約半年ぶりに85ドルに迫る水準。
  • 10月ADP雇用者数 → +4.3万人
  • 10月ISM非製造業景況指数 → 54.3



本日の注目イベント


  • 豪   9月貿易収支
  • 豪   9月小売売上高
  • 欧   ECB理事会
  • 欧   9月生産者物価指数(前年比)
  • 米   週間失業保険申請件数





注目のFOMCでは、追加緩和は来年6月末までに

6000億ドルの長期国債を購入することが決定されました。

市場では5000億ドル以上ではドル売り、

それ以下ではドル買いとのシナリオを用意して臨んでいましたが、

円とユーロなどでは反応が大きく異なりました。

ドル円では追加緩和の規模が予想以上と捉えられず、

むしろこの日発表のADP雇用者数が事前予想の

2倍になったことが材料視されドル買い円売りが加速し、81円台半ばまでドル高に。

ただ、それでも重要なポイントである81円後半から82円台乗せには至っていません。

81円台後半では実需筋のドル売り円買いのオーダーも並んでいるとの観測もあり、

一気に82円台を抜けるにはもう一段のドル買い材料が必要かと思われます。

同時に「80円割れ」もひとまず回避できた感もあり、

次の材料である明日の雇用統計に注目といったところでしょうか。



一方ユーロは大幅に続伸しました。

円に比べ出遅れていたという面もありましたが、

米追加緩和が5000億ドルを上回ったことで、

量的緩和拡大は米長期金利の低下を促すという

シナリオ通りにドル売りユーロ買いが進んだとの見方もあります。

テクニカルで見ても、対ドルで1.40台半ば―1.41台半ばと、

対円でも113円台半ばがポイントでした。

いずれもこの水準を上抜けしたことで、

ストップも巻き込みユーロ買いが加速したとも思われます。

この結果ユーロ円は115円近くまで上昇し、約1ヵ月振りの高値水準を記録しました。

これまで、ユーロドルが1.40台を超えると

ユーロ圏首脳から「ユーロ高懸念」の発言がありユーロ下落に繋がっていましたが、

この水準でも同様の発言がでて来るのか注視したいところです。



FOMCの声明文では、月750億ドルの債券購入を通じて、

雇用の確保と物価安定を図ると説明されています。

同時に、低金利政策については長期間にわたる可能性を改めて示しました。

6000億ドルで十分かどうかについては意見の分かれるところですが、

声明分では柔軟に対応することを謳っており、

状況によってはさらなる追加緩和の可能性も残しています。



FOMCでは足元の景気低迷を刺激し、雇用の安定とデフレ回避を図るため、

かつてFRBが経験したことも無い追加緩和を決めましたが、

これが本日から始まる日銀金融政策決定会合に

どのような影響を与えるのか注目されます。

米追加緩和をきっかけに急激な円高が進んだ場合に備え決定会合を前倒しすることで、

日銀も一段の量的緩和の用意があることを市場に示したわけですが、

円が81円台に下落した足元では、今回は政策変更が見送られることも考えられます。

しかし、外に目を向ければBOE(イングランド銀行)も追加緩和に前向きで、

さらにECB(欧州中央銀行)も利下げの可能性を排除できません。

「追加緩和競争」の激化は市場に投機資金がさらに滞留することを意味し、

資源国や新興国の通貨高を加速させます。

世界の首脳が一堂に会する来週の韓国での「G20」サミットと

それに続く横浜での「APEC」では通貨問題をめぐる議論が紛糾することも考えられます。



本日は日経平均も上昇が予想されます。

株高がドル高に繋がれば、引け値で81円台維持もあるかもしれません。

このところ、株高=ドル高の相関関係が崩れてはいますが、

根強い円先高感を背景にしたドル売りにどこまで耐えられるかを見極めたいと思います。










RBA利上げで豪ドル急伸。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場





  • FOMCを控えドル円ではドル買い戻しが優勢となり、欧州市場

    では80円台後半までドル高に。

  • 一方、ユーロではドル売りユーロ買いが活発となり、前日の1.38台から

    1.40台半ばまでユーロが強含む。追加緩和期待に加え、10月ユーロ圏のPMIが

    上方修正されたこと、豪ドルが急伸したことなどが背景。ユーロ円は大幅に上昇。

  • 昨日の午後、RBAは予想外の利上げを決定。豪ドルは対ドルで

    急伸し、1.0025の高値を更新。対円でも81円近くまで上昇。        

  • 株式市場は追加緩和観測から買い物を集め、ダウは64ドル高。

  • 債券は30年債を中心に上昇。長期金利はやや低下。

  • 金は続伸し、1350ドル台を回復。原油も続伸し約3週間ぶりに

    83ドル台に乗せる。





本日の注目イベント
         



  • 豪   9月住宅建設許可件数     

  • 米   10月ADP雇用者数   

  • 米   10月ISM非製造業景況指数 

  • 米   FOMC         



市場ではFOMCを翌日に控えポジションを調整する動きが続いています。

ドル円は、80円台半ばを割り込むことも無く、ドル買い戻しが優勢。

欧州市場では80円の後半まで円が売られましたが、ユーロなど主要通貨

ではドル安が進んだことから81円台乗せには至らなかったようです。



昨日のアジア時間の午後、RBAは市場の大方の予想に反して0.25%の

利上げを決めました。5月の利上げを最後に利上げを見送ってきたRBAでし

たが、「中期的な物価上昇懸念がある」との判断から利上げを決めました。

豪ドルは直後に急伸し、対ドルで100ポイント、対円でも1円ほど値を上げま

した。NY市場でも対ドルで1.0025と、史上最高値を更新しています。

主要国ではこぞって追加緩和競争が繰り広げられ、利上げを意味する「出

口戦略」はまだ議題にさえ上がっていない状況のなか、経済成長が続き、

昨年から既に7回目の利上げに踏み切った豪ドルが上昇するのは極めて当

然の話です。



RBAの利上げをきっかけに、クロス円が軒並み上昇し円が売られる結果とな

りました。ドル円自体では介入警戒感と、これまで買った円の売り戻しが優勢

となり、80円を目指す動きとはやや逆の動きとなり、ドル円でのドル下支えに

なっています。ユーロ、豪ドルなどに比べ円の上昇が先行していた分「調整」

されたと観ることもできます。



いよいよ今夜FOMCで追加緩和が決定されそうです。

発表は日本時間では明日の朝方になりますが、市場では5000億ドルと観ら

れている国債購入額が、その規模によっては為替に与えるインパクトも大きい

ものになる可能性があります。追加緩和の期待から、これまで1ヵ月以上にわ

たりドルが売られ続けてきたことから、決定後は材料出尽くしとの判断でドルが

買い戻されることも十分考えられます。

バーナンキ議長としても、思うように回復しない米景気の現状を考えると、大規

模な追加緩和を行いたいとの思惑もありそうですが、「ドル安の進行」や「将来

のインフレ」という副作用も考慮する必要にも迫られます。オバマ政権の顧問

を務めるボルカー元FRB議長は昨日シンガポールで講演し、「量的緩和は将

来にインフレを生む可能性がある」との見方を示しました。(下記参照)



ドル円は80円台半ばを中心にやや膠着状態です。

足元では依然として「80円割れ」を予想する見方が優勢と思われます。

月曜日の朝方ドルが急騰した際の高値、81円50を超えたところにはストップ

ロスのドル買いもあるとの観測もあります。

明日の朝にはある程度の方向性を見つけられるかもしれません。

市場はFOMC待ち。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は昨日のアジア市場で介入と観られるドル買いで、一気に
    81円台半ばまで押し上げられたが、その後はドルジリ安の展開に。
  • NY市場では80円台前半から後半での取引。FOMCを控え
    売り買い交錯。
  • ISM製造業景況指数が予想を上回ったことから、ドル買い戻し
    の動き優勢となり、ユーロドルは1,40台から1.38台半ばに。
  • 株式市場は朝方、米経済指標の好転からインテルなどが買われダウは
    120ドルを超す上昇を見せたが、引けにかけては利食いの売り押され
    小幅高に。ナスダックは先週末比小幅に下落。
  • 債券はISM製造業景況指数や株高を受け売りもの優勢。
    長期金利は再び2.6%台に上昇。
  • 金は反落、原油は大幅反発。中国の消費量拡大の見通し。
  • 10月個人所得 → -0.1%(市場予想は+0.2%)
  • 10月個人支出 → +0.2%(市場予想は+0.4%)
  • 10月ISM製造業景況指数 → 56.9(市場予想は54.0)



本日の注目イベント


  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 米   中間選挙





円は80円の大台を割りそうでなかなか割り込みません。

昨日の朝方、80円22銭を記録し、

週明けの東京市場での80円割れ実現の雰囲気もありましたが、

9時ちょうどの東京市場のオープンに合わせるかのようにドルが急反発。

わずか数分で80円台前半から81円台半ばまでドル高が進みました。

この動きについて財務省幹部はコメントを避けています。

システムトラブルとの一部報道もありましたが、

あのスピードとタイミングは介入の可能性が高いと思われます。

81円台まで持ち上げられたドル円は、

その後いつものようにじりじりと売られる展開となり、

依然として上値の重さを意識する流れとなっています。



上値の重さは言うまでもありませんが、

一方で、80円台も「底堅い」と言えないこともありません。

80円台に初めて突入したのは10月15日のNY市場でした。

81円を割り込み80円88銭を付け「円15年ぶりの80円台」と、

紙上には大見出しが躍りました。

その後じりじりと円の上値を切り上げて行ったものの、その上昇幅は極めて緩慢で、

その後2週間以上も「80円の大台割れ」を死守している現状です。

やはり「80円」という大台はこれまでの大台とは異なり、割り込むことは、

史上最高値更新と同義語に近いことから簡単ではないということのようです。

通常の経済指標の結果に反応して割り込むことは難しく、

それなりの大きな材料が必要ということです。



その「大きな材料」に当たるのが今回のFOMCということになります。

市場では紆余曲折の末、

一時言われていた2兆ドルにのぼる追加緩和の線はほぼ消えました。

「5000億ドル」が中心値で、それ以上ではドル売り、それ以下ではドル買い、

との図式で落ち着いてきたようです。

FRBとしてもこれまで再三「追加緩和の用意がある」と

市場にメッセージを送り続けて来ました。

これは、突然大規模な追加緩和を実施すれば、

市場は一気にドル売りで反応することが予想され、これをできるだけ回避したいという、

FRB一流の周到な方法と解釈できます。

大規模な追加緩和は「ドル安」と同時に「新興国の通貨高」という副作用をもたらします。

FRBとしては「ソフトランディング」させることによって

副作用を最小限に抑えたいという意向です。



追加緩和の決定は明日の朝方3時15分に予定されています。

日銀は既に11月の金融政策決定会合の開催日を、

FOMC決定後に合わせる形で今週の4-5日に前倒しし「臨戦態勢」を敷いています。

場合によっては日銀がさらなる追加緩和に踏み切る可能性も残されています。

BOE(イングランド銀行)のキング総裁も

一段の緩和措置に踏み切る可能性を示唆しています。

可能性としては低いものの、ECB(欧州中央銀行)でさえ

ユーロ高がさらに進めば追加緩和を決定することも考えられます。

「通貨戦争」は裏を返せば「追加緩和戦争」です。

ドル安がさらに進んだ場合、

「日欧英」で自国通貨売りドル買いの「協調介入」を行うという案は

単なる「絵空事」に過ぎないでしょうか・・・・。









円、今週にも80円テストか? 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル安円高が進み一時80円37銭と、再び史上最高値に接近。
  • 米7-9月期GDPは2%とぽぼ市場予想通り。
    ミシガン大学消費者信頼感指数が予想以下だったことや、
    米長期金利が低下したことなどから円は80円に向かって上昇。
    ほぼ高値圏で引け。
  • ユーロ、豪ドルは欧州市場では軟調で下値を試す展開だったが
    ドル安が進んだことから再び上昇基調に。円上昇のスピードが速かった
    ことで、クロス円は円高基調に。
  • 株式市場では好決算を発表したマイクロソフトなどに買いが集まり
    ダウは小幅高。ユーロ円は1週間振りに111円台まで下落。
  • 債券相場は続伸。FRBの国債購入は超長期も含め全期間が対象になる
    との見方から10年債も買われ、長期金利は続落。
  • 金は大幅続伸。ドル安が続くとの見通しから買い優勢。原油は小幅続落。
  • 第3四半期GDP(速報値) → 2.0%
  • 10月シカゴ購買部協会景気指数 → 60.6(予想は58.0)
  • 10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) → 67.7(予想は68.0)



本日の注目イベント


  • 豪   第3四半期住宅価格指数
  • 米   10月個人所得
  • 米   10月個人支出
  • 米   10月ISM製造業景況指数





円はNY市場では80円台後半に戻す場面もありましたがその後じり高となり、

一時80円37銭を示現。

史上最高値に62銭まで迫る円高水準を記録し、ほぼ高値圏で越週しました。

円のじり高は続き80円台前半で推移し、

現在もさらに円高が進んでいることを考えると今週中にも「80円割れ」

を試しそうな状況になってきました。

80円前半でも政府・日銀の介入は観られず、

先週末には財務省は「10月は介入はゼロだった」と発表したように、

結局、政府・日銀の市場介入は9月の大規模介入一度だったことが確認されています。

今さらながら、あの介入は何だったのか考えさせられます。

これまでも何度か介入らしい動きが観られましたが、

介入では無かったことになり、やはり巷間言われているように

単独では「介入しずらい」ことが確認された格好です。



先週行われたEU首脳会議での議長総括でも

「短期的な競走上の利益を得る目的で、為替変動に関与することを避ける」

といった考えを示したことで、

日本はさらに単独介入に踏み切るタイミングを失いつつあります。

今月のG20サミットでも日本の立場を理解してもらうのが困難になるとの見方から、

市場はドル売り円買いを進めているといった状況です。



今週はいよいよ注目のFOMCが開催されます。

事前の予想では国債購入額にも大きなばらつきがあり、

その規模次第ではドル安が更に進むかどうか注目されます。

一方で、円は15年ぶりの円高水準で取引されており、

市場は「追加緩和実施時期がドル安のピーク」との見方もあります。

5000億ドル程度の国債購入規模は既に市場に織り込まれており、

「材料出尽くし」からドルが反発する、という見方です。

また、80円割れで達成感からドルを買い戻す動きが活発になる、との観測もあります。

「80円割れを見ないと収まらない」といった見方があることをこの欄でも紹介しましたが、

問題は80円割れで本当に達成感が出てくるのか・・・?

ドルの底値が見えなくなり、さらにドル売りを誘うのではないか・・・?ということです。

市場参加者の多くは「80円割れはやむを得ない」と腹をくくったとしても、

そこでドルが下げ止まるかどうかに注目しているはずです。

相場にオーバーシュート(過剰反応)は付き物です。

勢いがついてさらに円高が進む可能性も考えておく必要があるかもしれません。



足元でのドル反発の可能性を探れば、

上記「達成感」や「材料出尽くし」が挙げられますが、これらは不確実です。

それ以外には、政府・日銀による市場介入と、

G20前にガイトナー財務長官が突如言いだした

「ドルが円やユーロに対してこれ以上安くなる必要は無い」

といった米国による「口先介入」が挙げられますが、

これも不確実であることには違いはありません。

80円割れ後の相場観は大きく分かれています。

個人的にはドルのさらなる大幅下落はないと観ていますが・・・・。

さて、今週は神経質な忙しい週になりそうです。










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