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ユーロ急伸。対円で114円に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • パリで行われるG20を控えやや閑散な動きの中、ECBの
    ビニスマギ専務理事の発言をきっかけにユーロが上昇、全般的に
    ドルが売られる展開に。
  • 同専務理事は、ブルームバーグとのインタビューで世界的なインフレ
    の高まりから、必要なら利上げもあり得ると見方を示した。
  • ドル円は83円台半ばからドル売りが進んだことで83円台前半まで
    下落したものの、値幅は限定的だった。
  • ユーロ、豪ドルなど他の主要通貨が対ドルで急騰したため、クロス円は
    の軒並み円安に。豪ドル円は昨年5月以来の84円台半ばを示現。
  • 株式市場は大幅続伸。好調な企業決算が好感され、ダウは73ドルの
    大幅高となり、1万2400ドル台に迫る水準に。
  • 債券は下落。ECBの理事が利上げの可能性を示唆したことから、
    世界景気が拡大するとの見方に、売り物優勢となり長期金利は小幅高。
  • 金は5日続伸。原油価格は小幅に反落。
  • バーナンキFRB議長はG20で、巨額の貿易黒字国は通貨高を
    容認すべきと、暗に中国を批判。



本日の注目イベント


  • 欧   ドラギ・イタリア中銀総裁(ECB政策メンバー)講演
  • 独   2月独ifo景況指数
  • 独   3月独GFK消費者信頼感調査
  • 米   NY市場休場(プレジデンツデー)





ECBのビンスマギ専務理事の発言が伝えられ、

ユーロが急反発し、ドルが全面安の展開でした。

原油価格や、世界的な自然災害、

さらには長期にわたる金融緩和からインフレ懸念が高まり、

利上げが必要な可能性もあり得る、

との発言でユーロ圏の利上げ観測が再び高まりユーロが上昇しました。

ユーロ買いドル売りの流れは他の主要通貨にも及び、豪ドルは再び1.01台半ばに、

また英ポンドも1.62台半ばまで上昇しています。



一方、円については上昇したものの、83円台前半に留まっており、

その結果クロス円は大幅に上昇しています。

NYダウが連日の高値更新で、「リスク選好」の高まりが継続していることが背景です。

そのため、相対的に金利の低い円は対ドルだけではなく、

対高金利通貨でも売られる展開が続いており、

ドル円の下落が限定的である背景にもなっているものと思われます。



ECB専務理事の指摘するように、

今後、長い間続いた「金融緩和策」の変更を迫られるとすれば、

やはり英国とユ-ロ圏が先行すると考えるのは当然です。

ユーロ圏の消費者物価指数(CPI)は2ヵ月連続で2%を超えており、

英国に至っては先週発表された1月のCPIが4.0%と、

目標値の2倍にあたる水準でした。

足元では米国のインフレ懸念は差し迫ってはいないものの、

長期金利は高止まりしています。

依然としてデフレスパイラルから脱却できない円だけが取り残され、

今後さらに円が売られる展開も考えられます。



パリで開かれたG20では、世界経済の不均衡の監視を強めることで合意しました。

不均衡を監視する参考指針には

「貿易収支、投資所得及び対外移転のネットフローから構成される対外バランス」

が採用されることになりました。

フランスのラガルド財務相は、会議後の記者会見で

「容易ではなかった。明らかに利害の不一致が見られた」と説明しています。

為替政策については、「為替レートの無秩序な動き」を回避するよう目指す、

とした昨年11月の方針をあらためて表明した以外は

踏み込んだ内容な無かった、(ブルームバーグ)ようです。



今週の経済指標はそれほど重要なものはありません。

為替が大きく動く可能性は少ないと観られます。

特に本日はNY市場が休みのため値動きも限られるでしょう。

先週、ドル円は83円98銭まで買われましたが、

84円台にはわずかに届かず、「84円台乗せに失敗」しています。

今週も上値では84円台に乗せるかどうかがポイントになりそうです。

上述のように、欧州での利上げ観測の高まりから、

ややドルが売られ易い展開に傾いています。

ドル円でも、若干ドル安円高に振れる可能性もありそうです。

今のところ、83円台を割り込むような動きにはなっていませんが、

83円台割れも観られるかもしれません。

その場合のメドは「100日移動平均線」(日足)の位置する82円58銭辺りが重要で、

ここでは一旦サポートされると思われます。



欧州での利上げ観測がさらに高まるようだと、

ユーロが買われ円も連れ高する可能性はあります。

その意味でも、ECB関係者の発言には注意したいところですが、

本日はドラギ・イタリア中銀総裁の講演があり、

23日(水)には、トリシェ総裁、クアデン・ベルギー中銀総裁の講演もあり、

さらにドイツ連銀総裁を辞任することになっている、

ウェーバー総裁の講演も予定されています。

そして週末にはドイツの2月の消費者物価指数(CPI)が発表されるなど、

利上げに影響のあるイベントが多く予定されています。



先週、、豪ドル円が「上抜け」したのではないかとのコメントを書きましたが、

先週末も順調に上昇し、一時84円半ばまで買われ、昨年5月以来の高値を記録しました。

高値は84円47銭まで上昇し、現在はやや売られていますが、

この水準はテクニカルでは非常に重要なレベルで、

週足の「200日移動平均線」が抵抗している水準になります。

昨年3月から5月にかけては、「6週連続」でトライし押し戻された水準であることから、

明確に上抜けすれば豪ドル円の大幅上昇が期待できそうです。

当社での個人投資家の豪ドル円ポジションを観ても、

上昇に伴い利益を確保したことで買い持ち額は急減し、売り持ち額が増加しています。

その結果、ネットの買い持ち額は約55百万豪ドルと激減しています。

このことは、仮に82円ー83円台になれば、

買い余力のある投資家がかなりの豪ドル買い意欲を見せることを意味し、

今後の相場展開にも影響を与えることにもなります。

豪ドル円の水準にも注目していきたいところです。









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