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NYダウ急反発にややリスク選好強まる。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は狭いレンジの中ドルが堅調に推移。
    株式市場が大幅な反発を見せたことや、長期金利が10日ぶりに
    節目の3%を上回ったことから、ややリスク回避の流れが後退。
    ドル円は80円台半ばで取引を終える。
  • ユーロは前日に引き続き続伸し1.45台目前まで上昇したものの、
    ドルが買い戻されたことで上げ幅を縮小。
  • 中国人民銀行は預金準備率の0.5%引き上げを発表。
    今年6回目となる準備率の引き上げで、大手行の準備率は
    21.5%となる。
  • 株式市場は大幅反発。小売売上高が前月比マイナスながらも事前予想を
    上回ったことを好感し、小売関連株などが上昇。ダウは123ドル高で
    1万2千ドルの大台を大きく超えて引ける。
  • 債券相場は小売売上高に反応し下落。長期金利は約10日ぶりに
    節目の3%台を回復。
  • 金、原油価格はともに反発。原油価格は株高から買い意欲が広がり
    2ドルを超す上昇。
  • 5月小売売上高 → -0.2%(市場予想は-0.5%)
  • 5月生産者物価指数(PPI) → +0.2%



本日の注目イベント


  • 豪   スティーブンス・RBA総裁講演
  • 英   英5月失業率
  • 英   キング・BOE総裁講演
  • 欧   ユーロ圏4月鉱工業生産
  • 欧   ドラギ・イタリア中銀総裁講演
  • 欧   バローゾ欧州委員長講演
  • 欧   レーン欧州委員講演
  • 欧   ビニスマギECB理事講演
  • 米   5月消費者物価指数(CPI)
  • 米   5月NY連銀製造業景況指数
  • 米   5月鉱工業生産
  • 米   6月NAHB住宅市場指数
  • 米   タルーロ・FRB理事、会合に出席
  • 米   フィッッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 加   カーニー・BOC総裁講演





依然として値動きが鈍く値幅もでないドル円ですが、

米株式市場の急反発から、安全資産である米債券が売られ長期金利が

約10日ぶりに3%台を回復したことで、80円台半ばで取引を終了しています。

株価の上昇が「リスク回避」の流れを後退させ、

低金利通貨である円を押し下げる役割を果たしたことで、

これまでの流れの「巻き戻し」がやや活発になったということです。

特に目立った材料がなければ株価の動きがこれほど為替にも影響を及ぼすわけですから、

今後のNY株式市場の行方をどう読むのか、重要な判断材料になります。



昨日の株価の急反発の背景には、

米株式市場は「QE2」の終了宣言とともに下落基調に入ってしまい、

米景気に対する悲観的な見方が支配的になってきたことから

好業績の株まで売り浴びせられ、「売られすぎ」の状況が根底にあったものと思われます。

株式の専門家は、「ショートカバー」だったと説明していますが、

昨日の米経済指標は株価をここまで押し上げる材料ではなかったと

感じるのは私一人ではないと思います。

NYダウの大幅高から本日の日経平均株価は上昇するものと思われますが、

日本の株価の上昇に伴いドル円がどこまで買われるのか見極めたいと思います。



下値を徐々に切り上げてきたドル円は、

4時間足までの短期的なテクニカルでは「遅行スパンが好転」を示現しており、

「上昇」を示唆しています。

また、8時間足では「三角保ちあい」(さんかくもちあい)を形成しており、

80円80銭あたりを上抜ければ上昇には弾みがつく可能性もありそうです。

さらにその水準が示現するようだと、

8時間足でも「遅行スパンが好転」するものと思われます。

注意したいのは、80円70銭からの上値は

今週月曜日にもトライして押し戻された水準です。

「依然ドルの上値は重い」と観ている市場参加者が

一旦は利益確定のドル売りを行う水準でもあることから、

このあたりが抜けるかどうかは今後の相場の流れからしても重要かと思います。



足元では豪ドル円が再び86円台に乗せてきました。

84円60銭近辺を5日連続で試しましたが割り込むことなく反発しています。

このレベルは日足の「120日移動平均線」がしっかりとサポートしており、

結局このポイントで跳ね返された格好になっています。

豪ドル円がさらに上昇するためには、

ここから上の86円40-60銭あたりが重要かと思います。

そのためには、豪ドルが対ドルでもう一段上昇する必要があります。

豪ドル対米ドルでは1.0720-40が重要な節目で、上抜けすれば、

その上にはレジスタンスは確認できず「青天井」です。

豪ドルを対円でしか取引しない人にとってもこの水準は重要となり、

明確に上抜けできるかどうか見守る必要があります。



来週20日のユーロ圏財務相会合に向けて

ギリシャ債務問題をめぐる発言も徐々に増えてきています。

昨日も、次期ECB総裁が内定しているドラギ・イタリア中銀総裁は

「ECBは債務再編やヘアカット(債務減免)には反対だ」との立場を明確にしています。

さらに、「純粋に自発的なものを除き、いかなる概念も受け入れられない」と強調し、

ギリシャによる自発的ロールオーバーを支持する考えを明らかにしています。

前日に3段階格下げされ、デフォルトのリスクが徐々に高まってきていますが、

民間部門も相応の負担をすべきと主張するドイツなどとはギリギリまで調整が続きそうです。

今週末までには多くのECB関係者の講演も予定されています。

このあたりの発言にも注意が必要です。





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