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ドル円、再び80円割れ目前に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は80円02銭まで下落。ギリシャの支援問題で
    ドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領は会談し、
    協力することで合意。ユーロドルが上昇したことから円買い
    が優勢となる。
  • ユーロは対ドルで1.43台まで上昇。独仏トップ会談でギリシャ支援に
    向けた足並みが揃ったものの、内閣改造を断行したギリシャの
    パパンドレウ政権が緊縮財政を議会に通過させられるかどうかは不透明
    との見方もあり、上昇は限定的。
  • 格付け会社ムーディーズは、イタリアの信用格付けを引き下げる方向で
    見直すと発表。
  • 株式市場はまちましながら、ダウは42ドル高で引け、週間ベースでは
    7週間ぶりに上昇。一方ナスダックは小幅に続落。
  • 債券相場は小動きながらも株価の上昇から売られ、長期金利は上昇。
  • 原油価格は大幅に反落し93ドル台まで売られ、約4カ月ぶりの安値に。
  • 金相場はドルが売られたことで続伸。
  • 6月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 71.8
  • 5月景気先行指数 → +0.8%



本日の注目イベント


  • 日   5月貿易統計
  • 日   4月景気動向指数(改定値)
  • 欧   ユーロ圏財務相会合
  • 欧   バイトマン・独連銀総裁講演(フランクフルト)
  • 欧   シュタルク・ECB理事講演(ミュンヘン)





ユーロは独仏トップ会談の結果を受け対ドルで1.43台、

対円でも114円台まで買われています。

会談で独メルケル首相はECBと協力すると発言し、

「民間の債権者による自発的なベースでの参加を望んでいる」とした上で、

「ECBとともに取り組んでいく必要がある。

これについてECBとの間に意見の相違があってはならない」と述べています。

これまでドイツはECBのギリシャに対する支援の枠組みで反対の立場をとり、

「民間部門にも負担させる」ことに固執して来ましたが、

トリシェ・ECB総裁に近いサルコジ大統領との会談で

「フランスに譲歩」した格好になりました。



先週には1.40台割れの可能性も指摘されたユーロドルは、

会談でひとまず買い戻されていますが、

問題の根っこはギリシャの国内にあることは明らかです。

自身の辞任をかけて大連立を迫ったパパンドレウ首相は先週内閣改造を行い、

緊縮財政案を議会に通そうとしていますが、

世論の反対をバックに野党も否決する構えです。

EUなど公的機関からの資金援助を受けることが最優先課題であるにも関わらず、

議会でもめている状況は何か日本と似ている気もしますが、

パパンドレウ首相は、もしギリシャが資金援助を受けられなくなれば、

ユーロ圏からの離脱の可能性もあり、同国が大インフレに陥る可能性があることも、

議会で訴えています。

今週はユーロ圏財務相会合もあり、ギリシャ支援の枠組みも山場を迎えますが、

7月11日まで結論が持ち越されることも考えられます。



ギリシャへの支援体制にやや好転の兆しが見えたことから、

同国の国債利回りの上昇はひとまず止まり、

ユーロが買い戻されたことで円も上昇しています。

週末のNY市場で、ドル円は一時80円02銭まで「円買い」が進み、

再び80円割れを試す流れに傾いてきました。

先週1週間は80円割れはなく米経済指標の好転から81円台に乗せるなど、

ドルの上値を試す展開でしたが、

週末にかけては上値の重さからユーロに引っ張られる形で

円が再びジリ高になって来ました。



今週もドル円は80円割れを試す可能性が高いと思われます。

特にFOMCを控えていることから、

米国サイドから米景気に関するネガティブな発言でも伝わると、

ドル売りが加速し円の高値を探る展開になるかもしれません。

一方ギリシャ問題で、同国に対する支援が中断するような事態になると、

ユーロが再び売られ円の上昇に歯止めがかかることも考えられます。

結局先週と同様に、ドル円を見る上でもユーロの動きが重要になっています。

円自体の材料には反応しにくく、やはり欧米からの情報と、

ユーロを中心とした通貨の動きに左右される展開が予想されます。



本日は5月の日本の貿易収支が発表されます。

3月の震災以降やや注目度を増してきましたが、

市場予想は7000億円程度の「貿易赤字」ですが、

これが1兆円に近い数字が示されるようだと円売りに傾きそうです。

その際に80円半ばを超えられるかどうかが注目されます。









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