fc2ブログ

ギリシャ問題好転からユーロ続伸。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドルは主要通貨に対して全面安。ギリシャのパパンドレウ内閣の
    信任案が議会で可決されるとの観測が高まり、ギリシャが金融支援を
    受けられるとの見方が広がった。
  • ドル円は値幅が19銭と、80円台前半でほぼ「固定相場状態」が
    続き、動けず。
  • ユーロは上記ギリシャに対する楽観的な見方が広がったことから
    買われ、約1週間ぶりに1.44台まで上昇。ユーロ円も115円台に。
  • 5月の米中古住宅販売件数は昨年11月以来の低水準だったものの、
    事前予想を上回ったことから相場への影響は見られなかった。
  • 株式市場はギリシャ債務危機への懸念後退から大幅続伸。
    銀行株やパソコン大手のHP株などが上昇しダウは4日続伸し、
    1万2200ドルに迫る109ドル高。
  • 株高から債券相場は3日続落し、長期金利は上昇。ただ10年債利回りは
    それでも3%には届かず。
  • 金、原油は小幅に続伸。金は6日続伸し2週間ぶりの高値に。
  • 5月中古住宅販売件数 → -3.8%(年換算481万戸)



本日の注目イベント


  • 豪   豪4月ウエストパック先行指数
  • 英   BOE議事録
  • 欧   ユーロ圏6月消費者信頼感
  • 米   4月住宅価格指数
  • 米   FOMC政策金利発表
  • 米   バーナンキ・FRB議長記者会見





今朝7時過ぎにはギリシャ議会で、

パパンドレウ政権が信任を得たとのニュースが入って来ました。

300議席のギリシャ国会で信任決議案への賛成は155票、

反対は143票でわずかながら信任票が不信任を上回ったようです。

前日のユーロ圏財務相会合でも「先ずは緊縮財政策が議会を通過すること」が

支援融資実行の条件だったわけですから、まずはひと安心といったところです。

今後は内閣信任をベースに緊縮財政案の成立を目指すことになり、

多少ですが、先行きの見通しが明るくなったようです。



ユーロドルは昨日のNY市場で1.44台の前半まで上昇しましたが、

先週からギリシャのデフォルト懸念を材料に再三1.41台まで売り込まれたユーロは

大台の1.40を割り込むことなく反発を繰り返してきました。

見方を変えれば、市場は仮にギリシャがデフォルトに陥っても

「問題がギリシャに留まってくれていれば」ユーロ圏への影響は

甚大ではないと観ていた可能性もあります。

債券市場やCDS市場ではギリシャの財政破たんを織り込む流れが続いてきましたが、

為替市場では手放しで、ドルを買ってユーロを売るわけにはいかなかったようです。



ユーロドルは1.44台前半まで上昇したことで、

「日足」では昨日から「好転」を見せている遅行スパンが

ローソク足から明確に離れています。

また「一目均衡表の雲」も上抜けしそうな状況になってきました。

今後市場の目が再び米国の景気減速に着目し、ドル売りユーロ買いに傾き、

ユーロドルも1.44台半ばを抜いてくるとユーロ高に弾みがつく可能性がありますが、

現状ではまだギリシャ問題に不透明感が残り、ユーロの方向感もまだら模様です。



ユーロが売られても買われても動かないのはドル円です。

東京市場では朝の1時間だけが「書き入れ時」でその後は無風状態が続いていますが、

最近ではNY市場でも同じような状況になってきたようです。

ここ1ヵ月ほどは、ほぼ80円台での推移が続いており、

個人投資家も動かないことから「ドル円離れ」が進んでいるようで、

これまであまり手掛けなかった「ユーロドル」や

「豪ドル対米ドル」の取引が増えてきています。

日足チャートでは5月26日の82円09銭を高値に「右肩下がりの抵抗線」ができており、

一方下値では6月8日の79円70銭を底値に「右肩上がりの支持線」を描くことができ、

いわゆる「三角保ちあい」(さんかくもちあい)が形成されています。

現状では80円85銭を超えるか、

80円を割り込めば「三角保ちあい」を抜けたことになりますが、

どちらかと言えば下落リスクのほうが高いのではないかと観ています。



先日もこの欄で米株式市場の下落について触れましたが、

NYダウなどは決定的な売り材料がないなか、

ギリシャ問題や日本の震災に伴うサプライチェーンの遮断を理由に

調整が続いてきましたが、先週後半からは反発に転じています。

昨日も大幅に上昇したことで、先週の底値から約300ドルも上昇しています。

これで上昇に転じるかどうかはわかりませんが、

もし上昇が継続されれば債券が売られ米長期金利が上がり、

ドルが買われることになるため今後も注意が必要です。



そして今日はバーナンキ議長の記者会見が行われます。

米経済指標の低迷を受けて景気判断を下方修正する可能性も指摘されています。

また先の講演では米景気は年後半には回復に向かう、

との楽観的な見方も示していましたが、

そういった表現が後退するのかどうかも注目されます。

時間は、明日の朝方3時15分から予定されています。








スポンサーサイト



このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判
断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊
社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外国為替証拠金取引とは、元本や利益が保証された金融商品ではありません。お取引した通貨にて、
相場の変動による価格変動やスワップポイントの変動により、損失が発生する場合があります。
レバレッジ効果では、お客様がお預けになった証拠金以上のお取引が可能となりますが、証拠金以上の
損失が発生するおそれもあります。個人のお客様の取引に必要な証拠金は、各通貨のレートにより
決定され、お取引額の4%相当となります。証拠金の25倍までのお取引が可能です。
(法人のお客様の取引に必要な証拠金は、通貨ペア、取引コースにより1万通貨あたり3,500円から
34,000円の範囲内であり、証拠金の約200倍までの取引が可能です。)当社では、
「オフセット注文™」以外の取引手数料、口座維持手数料を無料としておりますが、
取引レートの売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があり、
また諸費用等については別途掛かる場合があります。当社は法令上要求される区分管理方法の
信託一本化を整備いたしておりますが、区分管理必要額算出日と追加信託期限に時間差があること
等から、いかなる状況でも必ずお客様から預かった証拠金が全額返還されることを保証するもの
ではありません。ロスカット取引は、必ず約束した損失の額で限定するというものではありません。
通常、あらかじめ約束した損失の額の水準(以下、「ロスカット水準」といいます。)に達した時点から
決済取引の手続きが始まりますので、実際の損失はロスカット水準より大きくなる場合が考えられます。
また、ルール通りにロスカット取引が行われた場合であっても、相場の状況によってはお客様より
お預かりした証拠金以上の損失の額が生じることがあります。お取引の開始あたり、
契約締結前交付書面を熟読の上、十分に仕組みやリスクをご理解いただき、ご自身の判断にて
開始していただくようお願いいたします。