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ドル円NYで80円半ばまで下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円はアジア市場の81円台半ばを天井にドルじり安に。
    欧州市場で81円台を割り込むと、NY市場でも米長期金利の
    低下を背景にドル売りが進行し、80円66銭まで下落。その後は
    本日の日銀政策会合を控えドル買い戻しも入り81円挟みで引ける。

  • ユーロドルは1.32台半ばでの取引が続いた後、ユーロ圏の景況感の
    悪化を材料に1.32割れ目前まで下落。さらに今朝方、格付け会社S&Pが
    スペイン国債の格付けを「BBB+」に引き下げたことから1.3184まで
    ユーロ安が進む。

  • 株式市場は大幅に続伸。失後保険申請件数は悪化していたものの、住宅関連
    の指標が改善していたことに反応し、ダウは113ドル高で1万3200ドル台
    を回復。

  • 債券相場は反発。7年債入札が好調で、最高落札利回りは過去最低水準を記録。
    10年債利回りも低下し1.94%台に。

  • 金は大幅に反発し1660ドルに、原油価格は小幅ながら4日続伸。

  • 3月仮契約住宅販売指数 → +4.1%

  • 新規失業保険申請件数 → 38.8万件

  • 4月カンザスシティー連銀製造業景気指数 → 3



本日の注目イベント


  • 日   3月失業率
  • 日   3月消費者物価指数
  • 日   3月鉱工業生産
  • 日   日銀政策決定会合
  • 日   日銀4月展望レリポート
  • 日   白川日銀総裁記者会見
  • 独   独5月GFK消費者信頼感調査
  • 米   1-3月期GDP(速報値)
  • 米   4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
  • 加   カ-ニー・BOC総裁講演



本日は注目の日銀政策会合があり、追加緩和の実施は確実視されています。

さらに昨日は小沢元代表の「無罪」判決があり、消費税引き上げが法案の雲行きが

やや怪しくなってきました。

しかし、市場は「円買い」を進めており、ドル円は昨日のNY市場で80円66銭まで

下落しています。

この水準は約10日ぶりということになり、これまで円を売り持ちにしていた投機筋の

「買い戻し」なのか、あるいは、本日の政策会合ではサプライズがないことを先取り

した動きなのか、日銀の決定内容がさらに注目を集める結果になっています。



市場ではよほど思い切った緩和姿勢を示さないと、「失望からドルが売られる」と言った

意見が多くなっています。

日銀の追加緩和の決定はほぼ間違いなく、市場はかなり織り込んでいることから、

中途半端な内容では効果がなく、逆にドルが売られ、株式市場も下落するとの見方です。

確かに今回の決定会合は早くから追加緩和があると予想されてきました。

買い入れ資金の増額が5兆円程度では失望に繋がる可能性が高いと思われることから、

日銀としても「市場の期待感」にどう立ち向かっていくのかが注目されます。

追加緩和を行うだけではなく、1%のインフレ率達成に向けた具体的な施策も示し、

さらに今後もデフレ脱却に向け積極的に行動する姿勢を見せることが必要です。



ただ、追加緩和の見送りという事態になれば話は別ですがその選択肢はなく、市場に資金を

供給するという政策が実施されると言う前提に立てば、積極的に円を買っていくという状況で

ははいと考えます。

今年の1月頃観られたような、「ドルもユーロも買えないから円を買う」という環境では

ありません。

ユーロ圏の債務問題は先のギリシャほど深刻ではなく、緊急性もありません。

これはユーロドルが依然として1.31-1.32台で推移していることを観ても明らかです。


一方ドルについては、これまでに順調な回復傾向を見せてきた米労働市場に

やや「変化の兆し」がでてきいることは事実です。

3月の雇用統計では非農業部門の雇用者数が2月に比べ半減していました。

また新規失後保険申請件数も昨日発表された件数が38.8万件だったことで、2週連続で

38万件台まで増加しています。

確かに「変化の兆し」は観られますが、このまま再び雇用者数の伸びが鈍化するか

どうかは未知数で、まだ判断できません。

少なくとも来週発表される4月の雇用統計と、できれば5月のそれも合わせて

判断していかないと方向を誤る危険性があります。



そして円も上述のように「売り材料」は抱えています。

仮に今後消費税法案が廃案になるようなことがあれば、海外勢を中心に急激に

「日本売り」は加速する可能性は高いと思われます。

結局、円もドルもユーロも、決定的な長所はなく「あら探し」をしたら、欠点の少なかったのが

円だったという程度に過ぎません。

主要3通貨はまだいずれも病み上がりという状況です。



本日の決定会合の結果は早ければ昼過ぎには発表されそうです。

金融政策の結果により相場が大きくぶれることを考慮して本日のレンジを、

80円30銭~81円80銭と予想します。

よほど大きな「失望」か「サプライズ」がない限り、80円と82円は抜けないのではないかと思います。


今週は雨の多い週でしたが、GWはまずまずの天気のようです。

景気が多少上向いてきたのか、国内海外とも行楽地は盛況の予想です。

良い週末を・・・・。

4月30日(月)は祝日のため「今日のアナリストレポート」はお休みさせていただきます、


予めご了承下さい。



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FOMC政策変更なし。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • FRBがゼロ金利政策の維持を決めたことで、ドル円は81円71銭まで

    ドル高に振れたが、その後行われた会見でバーナンキ議長は「必要とあれば、

    追加の行動を取る」と発言したことでドルが売られ81円30-40銭で

    取引を終える。

  • ユーロドルもドル高から1.31台後半まで下落したが、バーナンキ議長の会見を

    きっかけに1.32台前半まで反発。

  • FOMCでは現行の金融政策の維持を決め、ゼロ金利政策を2014年後半まで

    継続することを確認。

  • 株式市場は前日のアップルの好決算と、バーナンキ議長が「QE3」に言及した

    ことを受けて上昇。ダウは89ドル高の1万3100ドル目前の水準に。

  • 債券相場は反落。株価が続伸したことを嫌気して売られたものの、追加緩和の可能性が

    示唆されたことが相場の下支えに。長期金利は小幅に上昇して1.99%程度に。

  • 金価格は小幅に反落し、原油は小幅高で104ドル台に。

  • 3月耐久財受注 → -4.2%





本日の注目イベント


  • 独   独4月消費者物価指数

  • 欧   4月ユーロ圏消費者信頼感(確報値)

  • 欧   1-3月期企業決算 → ドイツ銀行、英バークレーズ、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、独フォルクスワーゲン

  • 欧   バローゾ欧州委員長講演

  • 米   3月仮契約住宅販売指数

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   4月カンザスシティー連銀製造業景気指数

  • 米   ガイトナー財務長官講演





注目のFOMCでは予想通り現行のゼロ金利政策を維持することを決定し、

バーナンキ議長はその後の記者会見で「米景気は緩やかに回復している」

と、これまでの景気認識に変更はありませんでした。

議長は同時に、「必要とあれば、追加緩和の用意がある」と、依然として「QE

3」の可能性があるという点の釘をさすことも忘れてはいませんでした。

今回のFOMCの結果は概ね予想通りの内容に終わり、金融市場への影響

は限定的でした。

また、FOMCメンバーの利上げの時期については、前回のような「2016年

を予想」するメンバーはゼロとなり、「2014年後半」という現行の認識に

収斂(シュウレン)されています。

この点では、今回のFOMCでは「QE3」実施の可能性が後退したと観れな

いこともありません。

バーナンキ議長の発言でも「必要な場合には」という条件があり、必要がなけ

れば追加緩和はないとも受け取れます。

むしろ、メンバーの中には「インフレ」に注意を払う必要があるとの立場を主

張する人が増えているとの指摘もあります。

FRBが景気回復に自信を持っていることが背景にあるように思えます。

ドル円は「QE3」の見送りで、一時81円71銭まで上昇しましたが、その可能

性は依然として残っているとの議長発言で81円30銭まで再び下落していま

す。ここからは、今度は日銀の決定会合に注目が移ります。

明日の決定会合では、追加緩和を実施すると思われますが、規模とその内

容が非常に注目されます。市場の予想は「追加緩和」を実施することでほぼ

一致しています。

規模については5兆円~10兆円で分かれていますが、5兆円以下なら失望

から「ドル安円高」に振れる可能性が高く、10兆円に近ければ近いほど「ドル

高円安」に振れると思われます。

また、購入対象国債の残存期間を「2年以下」から延長するとの見方も有力です。

メインシナリオは基金の増額と、延長の「合わせ技」ということになります。

ドル円は明日の会合が終わるまで動きにくい展開です。

積極的な円買いは観られないと思いますが、81円後半ではドル売りに押され

そうは雰囲気です。

81.00-81円60銭を予想レンジに考えていますが、株価の動向にも注意が

必要で、日経平均株価が大きく上昇するようだと、昨日のNY市場の高値であ

る81円71銭をテストすることも考えられます。

また、本日午前中には小沢元代表の判決があります。

仮に「無罪」ということになれば、民主党内での小沢派の発言力が高まり、消

費税引き上げに反対の立場である小沢氏の存在が高まるとから「円売り」に反

応することも考えられます。

消費前引き上げ法案の廃案は、日本の財政再建に重大な支障を与えること

になるからです。

市場はFOMCの結果待ち。 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 日米金融政策の発表を控えながらもドル円は上値の重い展開が続く。

    81円を割り込み80円86銭まで円買いが優勢となるも、日銀の追加緩和

    が確実視される状況下での円買いも限定的。NYでは米金利の上昇を手掛かりに

    81円40銭まで小幅に反発。

  • ユーロはスペインやイタリアの国債入札が好調だったことから上昇。

    対ドルでは1.32台前半、対円でも107台まで買われたものの、レンジは

    抜けきれず。

  • 株式市場は反発。3月の新築住宅件数は伸び悩んだものの、2月が大幅に

    上方修正されたことを好感し、ダウは74ドル高。引け後に発表されたアップルの

    決算は増収増益。

  • 株高が進んだことから債券相場は6日ぶりに下落し金利は上昇。FOMCが開催

    されたことから様子見となり、取引は低調。

  • 金と原油価格はともに小幅に上昇。

  • 2月ケース・シラー住宅価格指数 → -3.49%

  • 4月消費者信頼感指数 → 69.2

  • 4月リッチモンド連銀製造業指数 → 14

  • 2月住宅価格指数 → +0.1%

  • 3月新築住宅販売件数 → 32.8万件





本日の注目イベント



  • 豪   シドニー市場休場(アンザックデー)

  • 欧   EU 2013年予算提示

  • 英   英1-3月期GDP(速報値)

  • 米   バーナンキFRB議長記者会見

  • 米   3月耐久財受注

  • 米   ガイトナー財務長官講演

  • 加   カ-ニー・BOC総裁議会証言




ドル円の上値が重い展開が続いていますが、昨日のNY市場ではさす

がに下げ止まり、81円前半まで反発して取り引きを終えています。

昨日のアジア市場では81円を割り込み、80円86銭までドル安が進行

しました。

日本や上海の株価が軟調だったことや豪ドル円など、クロス円の売り

に押され、ドル円は小動きながらも上値の重い展開でした。

しかし、週末には日銀の金融政策決定会合を控えており、追加緩和

が確実視されている状況では、円を積極的に買っていくわけにはいき

ません。

政策の内容が発表され、その結果失望感からドル売りを進めるのであ

れば分かりますが、現段階では追加緩和の具体的内容を「推測」する

に留まっており値動きも限定的と見ています。

ドル円は下値を80円30銭、上値を82円程度のレンジを形成し、追加

緩和の内容次第ではどちらも抜ける可能性があります。

日柄的にも、3月には84円台前半まで上昇し、その後は82-84円で

もみ合いを続け、4月に入ったら80円台ー82円台のレンジに変わって

います。

上値のメドと、下値のメドをそれぞれ1ヵ月試してきたことになります。

来週からは月も替わり、84円を目指すトレンドなのか、それとも80円

割れを試し、再び円高トレンドに戻るのかがある程度見えてくる頃かと

思います。

その方向を決めるのが昨日から始まった米FOMCと、週末の日銀の

決定会合と、さらには来週末の米4月の雇用統計ということになります。

日米の金融政策と、米国の雇用の増加テンポが鈍化しているのかど

うかを知ることができます。いずれも為替市場に与える影響は大きい

と思われます。

日銀の追加緩和は既に相当相場に織り込まれていることから、その

内容が極めて重要になります。

個人的には資産買い入れ基金の規模を5兆円増額し、買い入れる

長期国債の残存期間を3~5年程度に延長するのではないかと予

想していますが、その場合の市場への影響がどうなるのか微妙に

読めないところです。

仮にこの内容だった場合は「サプライズ」ではないし、かといって追

加緩和に消極的とも思える数字ではないからです。

反対に、これ以上の内容だったら「サプライズ」と受け止められるの

ではないかと思います。

本日も値動きは限定的と思われます。

FOMCの結果発表は、日本時間夜中の1時半に行われる予定で

す。そして、その後のバーナンキ議長の記者会見は3時15分から

行われます。

追加緩和は見送られると観られていますが、バーナンキ議長の

発言内容に次回以降の政策の「ヒント」が隠されています。

慎重に耳を傾けたいと思います。

本日の予想レンジは81.00-81円50銭程度と考えています。

ドル円81円前半まで円買いが進む。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は81円半ばから徐々に下落し、欧州市場の朝方には81円を

    割り込み、80円98銭まで円高ドル安が進む。ユーロ円などクロス円の売りが

    ドル円でも円買いに繋がった。NY市場では値幅は15銭程度と、様子見気分が

    強く81円台前半で動かず。

  • ユーロドルはフランス大統領選で、サルコジ現大統領の苦戦が伝えられた

    ことで反落。アジア市場の1.32台から100ポイントほど下落。対円でも

    1円ほど下落し106円台半ばまで売られる。中国やドイツの経済指標の悪化も

    ユーロ売り材料に働いた。

  • 株式市場は大幅に下落。フランス大統領選の結果や、オランダ・ルッテ内閣が

    総辞職したことを嫌気し売りが優勢に。ダウは106ドル安で1万3千ドルの大台を

    割り込む。

  • 債券相場は4日続伸し、10年債利回りは一時7週間ぶりの低水準を記録。



    欧州の政治的混乱から安全資産の米国債が買われ、10年債利回りは1.94%台に。

  • 金は小幅に反落、原油は小幅に続伸。






本日の注目イベント


  • 豪   豪1-3月消費者物価指数

  • 欧   スペイン3月財政収支

  • 欧   スペイン短期国債入札

  • 欧   バローゾ欧州委員長講演

  • 米   FOMC(4/25日まで)

  • 米   2月ケース・シラー住宅価格指数

  • 米   4月消費者信頼感指数

  • 米   4月リッチモンド連銀製造業指数

  • 米   2月住宅価格指数

  • 米   3月新築住宅販売件数

  • 加   カナダ2月小売売上高




ドル円は再び81円を挟む水準まで下落しています。

ユーロ円などの「クロス円」が売られたことで、ドル円でも円買いが進んだ

影響はあったとしても、特に81円を割り込む水準まで円を買う理由は見

つかりません。

27日の日銀金融政策決定会合での「追加緩和の実施」がほぼコンセン

サスになりつつあることから、それを修正するような動きだったとも言えま

すが、今朝の経済紙の報道でも要は「追加緩和の中身」が重要であって、

「やる、やらない」は既に選択肢にないといった状況になっています。

メインのシナリオでは基金の5兆円~10兆円の増額と、国債の買い入れ

残存期間を3~5年程度延長するというものです。

問題はその場合に為替への影響がどのようになるかということです。

10兆円の基金増額を決定すれば、さすがに「サプライズ」で、ドル買い

円売りが進むと観られます。

しかし5兆円という金額では円売りには繋がらない可能性も高いと予想し

ます。

市場の事前の期待値はそれほど高く、5兆円プラス買い入れ期間の延

長で、どの程度円安に振れるかというところかと思います。

同時に、白川日銀総裁が記者会見で、デフレからの脱却と1%のインフ

レ率の達成に向けてどのような姿勢を見せるかが重要になります。

「積極的でない」と見られれば、失望から円買いに反応することも考えて

おくべきでしょう。

本日から始まる米FOMCでは恐らく「QE3」は見送られるものと思われ

ます。

今この時点で「QE3」を実施する緊急性はないし、長期金利が1.94%

でダウ平均が1万3千ドル近辺では、市場環境としても見送られ易いと思

われます。

「雇用」が3月に予想外に減少したことが、FRBにとっての最大の懸念材

料ですが、これはまだ一時的なものなのかどうか判断を下すには、「時期

尚早」です。

そう考えると、6月19-20日に予定されているFOMCでの「QE3」の可

能性の方がはるかに高いと言えそうです。

このタイミングでは、4月と5月の2ヵ月の雇用統計の結果も確認できるし、

さらに現在行われている「ツイストオペ」の期限にも合致するからです。

ただこちらもFOMC後に開かれるバーナンキ議長の記者会見での発

言が注目されます。

景気認識に対する議長の発言が、今後の「QE3」実施の可能性に繋が

ってきます。

結局、FRBは動かずに日銀が追加緩和に踏み切るというのが、最も現

実的なストーリーかと思いますが、それでも足元のでは、ドル円が81円

近辺で推移していることがやや気になります。

上記シナリオを完全に織り込んでいるのか、あるいは日銀による追加緩

和は見送られるという根強い見方があり、「円は80円を目指す」と読んで

いる人も少なくないということの表れかもしれません。

日米の金融会合を間近に控えていることから、本日は静かな展開を予

想します。

予想レンジは80円90銭ー81円30銭程度と見ます。

米国時間には住宅関連の指標が多く発表されることから、NY市場で

はドルの下値を探る展開も予想されます。

また欧州ではスペイン国債の入札もあるためユーロの波乱要因になります。

ドイツ景況感改善でユーロ上昇。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は今週から相次いで開催される日米の金融政策会合の

    結果を見極めたいとのムードが強く、値動きは限定的。81円台

    半ばを中心に値幅も30銭程度に収まる。

  • ユーロドルは大幅に上昇。ドイツifo景況感指数が予想を上回った

    ことと、IMFの資金増強が上積みされるとの見通しから、約2週間

    ぶりに1.32台前半までユーロ高が進む。ユーロは対円でも買われ

    一時108円を付ける。

  • 株式市場は3日ぶりに反発。企業決算が好調だったことや、

    ドイツの景況感が良かったことなどが好感されダウは65ドル高。

    朝方は100ドルを超す場面もあったが、引けにかけては売りに押された

    格好で引ける。

  • 債券相場は横ばい。G20でIMFの融資能力が拡大されたものの、

    依然欧州の先行きに不透明感が残るとの見方が背景。

  • G20はワシントンで閉幕し、IMFに4300億ドル(約35兆円)を

    超える追加拠出を表明。

  • 金、原油は小動きながらともに続伸。






本日の注目イベント


  • 豪   豪1-3月生産者物価指数

  • 日   2月景気動向指数(改定値)

  • 中   中国4月HSBC製造業PMI

  • 独   独4月製造業PMI

  • 独   独4月サービス業PMI

  • 欧   ユーロ圏4月製造業PMI

  • 欧   ユーロ圏4月サービス業PMI

  • 欧   ユーロ圏の2011年財政赤字の対GDP比





今週は日米で金融政策を決定する会合が開かれるため、ドル円も動きに

くそうです。会合前にポジションをどちらかには傾けにくく、先週末のNY

市場ではドル円の値幅は30銭程度に収まっています。

24-25日のFOMCで追加緩和第3弾(QE3)が決定されれば、大きく

ドル安円高に振れそうですし、27日の日銀金融政策決定会合で追加緩

和を決めれば、こちらはドル高円安が進むことになり、日米の金融緩和

姿勢がそのまま相場の方向性をきめる、重要な会合となります。

ドル円は80円台前半までは下値を試したものの、今回のドル急反発後の

「半値戻し」(80円10銭)を達成できずに上昇に転じましたが、上値も82

円台には届かず、方向感が見えない中もみ合いが続いています。

今週の日米の金融決定会合で、どちらかのレンジを抜けるのではないか

と予想していますが、現状では日銀が何らかの追加緩和に踏み来る可能

性が高く、FOMCでは景気認識を上方修正するに留まる可能性が高いと

観られます。

しかし、それでもFRBによる「QE3」の可能性が排除されるわけでもなく、

依然としてタイミングを探ってくるとのシナリオが有力です。

もしそうだとすれば、日銀が長期国債の買い入れ資金をどれだけ増やし

てくるのかが注目されます。

ユーロドルがこれまでレンジの上限と観られていた1.31台半ばを上抜け、

約2週間ぶりに1.32台前半まで買われました。

先週末発表されたドイツの4月のifo景況指数が市場予想の109.5に対

して109.9と上ブレしたことと、ワシントンで開催されたG20でIMFへの

追加拠出が4300億ドル(約35兆円)を超える可能性が出てきたことで、

欧州債務危機への安全網が整ってきたとの見方からユーロ買いに繋が

ったものです。

IMFへの拠出金については、中国など新興国が態度を保留しており、

今後さらに上積みされる可能性が十分ありそうです。

ユーロドルは先週末のNYで1.3210-20近辺で取引を終えたものの、

今朝のオセアニア市場では1.31台後半で取引が始まり「窓を開けた」

格好になっています。

22日に行われフランス大統領選で現職のサルコジ大統領が、社会党

のオランド候補に負け、いずれも過半数を獲得していないことから

5月6日に決選投票が行われるという結果にユーロが値を下げた模様です。

サルコジ大統領は、欧州債務危機の際に独メルケル首相と歩調を合わ

せ危機克服に注力をしてきており、市場では「メルコジ」と称されるほど

ユーロ圏の象徴的存在です。

今回のフランス大統領選でもメルケル首相はサルコジ大統領を全面的に支

持しており、もし現職大統領が決戦投票で敗れるようなことになると「独仏の

蜜月」にも影響がでることも考えられ、今後の欧州危機への対応に変化が

出てくる可能性もありそうです。

決戦投票までは2週間あることから、今後サルコジ大統領の巻き返しが注

目されます。

ユーロドルは1.32前後でもみ合っていますが、この水準にはちょうど「日足」

の120日移動平均線があり、1.3230を上抜けすれば1.33台半ば辺りま

での上昇も見込めそうですが、1.31台半ばを下回ると、再び雲に入り

1.3050-1.3200のレンジに収まりそうです。

ユーロドルは欧州債務危機の再燃の割には1.30が抜けず、売り圧力が強

い中、底堅い展開が続いています。

チャートを観る限り、どちらかと言えば上ぶれしそうな気配があるように思いま

すが、フランスの大統領選に続きギリシャの総選挙、あるいは、ドイツやオラ

ンダでも選挙があり、結果が注目されます。

欧州危機やや後退するもドル円上値重い。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は欧州市場で81円73銭まで上昇。注目のスペイン国債の

    入札が好調だったことを受け、欧州危機への悲観論が後退し円とドルが

    売られた。NY市場では経済指標の悪化に81円半ばを割り込む場面も

    あったが、円買いは限定的で81円60-70銭で引ける。

  • ユーロドルは1.30台後半まで下落したが、スペイン国債の好調な

    入札を背景に買い戻しが優勢となり、再び1.31台半ばと方向感が掴みにくい

    展開が続く。ユーロ円は上昇し10日ぶりに107円台を回復。

  • 株式市場は続落。スペイン国債の入札結果から寄り高で始まったものの、

    失業保険申請件数など、米経済指標の悪化から下落し、ダウは68ドル安。

    好調な企業決算にも反応せず。

  • 債券相場は小幅に続伸。スペイン国債の入札が好調だったものの、

    欧州危機への懸念が払拭できないとの見方も強く価格は上昇。

    10年債利回りは5日連続で2%を下回る。

  • 金価格は小幅に反発。原油は小動きの中小幅に続落。

  • 3月中古住宅販売件数 → 448万件(-2.6%)

  • 4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 → 8.5

  • 新規失業保険申請件数 → 38.6万件






本日の注目イベント


  • 独   独3月生産者物価指数

  • 独   独4月ifo景況感指数

  • 英   英3月小売売上高

  • 米   IMF・世銀春季総会(4/22まで)

  • 米   G20(ワシントン)

  • 米   ラガルドIMF専務理事会見

  • 米   ゼーリック世銀総裁会見

  • 加   カナダ3月消費者物価指数






注目のスペイン国札の入札が順調だったことから、欧州債務危機への不安が

やや後退し、ユーロが買い戻されましたが、世界で最も安全な投資資産である

「米国債」が小幅に買われています。本来なら売られてもおかしくない安全資産

が買われたことで、基本的には欧州債務危機が依然としてくすぶっていることを

物語っています。

スペインは昨日、2年物と10年物の国債入札を行いましたが、目標の25億ユー

ロを上回る25億4千万ユーロの調達に成功しました。

今回の入札の不調で混乱を避けるために、スペイン政府が調達目標額を減額

したという背景はありますが、ひとまず目の前のハードルは一つ超えることがで

きた様です。

10年債の平均落札利回りも5.74%で、現在市場で取引されている水準で調

達でき、その結果既発債の流通利回りも6%を下回っていることからまずまずの

結果と言えます。

しかし、為替市場の反応はやや「冷めた」ものでした。

ユーロドルは1.30台後半から1.31台まで反発したものの、抵抗帯と観られて

いる1.31台半ばを抜け切れませんでした。

本来なら「リスクオン」の流れとなり、豪ドル、ユーロなどのリスク通貨が買われ、

安全通貨である、ドルや円が売られる展開が予想されましたが、その流れは

限定的でした。

ドル円は一時、81円73銭まで上昇し、前日の高値を若干上回ったものの、

82円台を伺う様な勢いはなく、その後、米経済指標が軒並み悪化していた

ことから、81円半ばを割り込みましたがこちらも限定的でした。

経済指標の悪化と米長期金利の低下という材料ならもう少し円が買われても

いいように思いますが、このあたりはやはり、日銀の総裁や副総裁が追加緩

和に言及していることが円の上値を抑えていると考えられます。

「必要な措置を取る」と言明した西村副総裁の言葉からすると、来週の決定

会合に対する期待が否が応でも高まります。

一方米FOMCは24-25日と、日銀決定会合に先行して行われます。

昨日発表された幾つかの経済指標では、全て事前予想を下回るもので、

特に新規失業保険申請件数は38.6万件と、2週連続で悪化しており、

水準的にも今年1月のレベルに戻っています。

これらがすぐさま「QE3」に結び付くとも思えませんが、3月の非農業部門

雇用数の12万人増と併せ、気になるところです。

FRBがどのように動くのかは来週半ばには判明しますが、個人的には日

銀の決定会合の日程がFOMCの後で幸いだったと思います。

日銀としてはFRBの出方を観て行動できる利点があるからです。

野球に例えれば、9回裏で得点は「0-0」です。後は自軍の攻撃を残す

のみで、最悪この回が無得点でも「延長戦」に持ち込めます。

1点を取りに行くためにはいろいろな「戦略」が組めるというとになります。

後攻の利点です。

ドル円は81円40-50銭を底固めしているようにも思えますが、来週日銀

が追加緩和に踏み切った時点で、どこまで上昇するのかが注目されます。

82円台に乗せて、82円台が定着すれば時間をかけながら再び84円を

試す道も開けてきますが、既に追加緩和を織り込んでいるとすればドル

の上昇も限定的となる可能性がありそうです。

そして、その翌週の米雇用統計がさらに重要なイベントになるのでは

ないかと考えます。

本日の予想レンジは特に突発的なことも無ければ、81円40~80銭と

予想しています。

春眠暁を覚えず・・・・。

朝の目覚めが日増しにつらくなってきました。

良い週末を・・・・。

日銀高官発言でドル円81円台半ばに。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は昨日の昼に西村日銀副総裁が、追加緩和に前向きな発言を

    したことをきっかけにドル高円安が進行。81円10銭レベルから81円

    40銭レベルまで上昇。欧州市場では81円56銭まで上昇したものの、

    その後は81円台前半で一進一退。

  • アジア市場でドル高円安が進んだ流れに、ユーロドルでもドル高が進み

    ユーロは1.31台半ばから1.31台割れまで下落。

    しかしNY市場では再びユーロが買い戻され「行ってこい」の展開に。

  • IMFは世界金融安定報告で、欧州の銀行が2013年までに資産を3兆8千億ドル

    (約309兆円)圧縮し、それが経済成長を阻害する可能性があると指摘。

  • 株式市場は前日の大幅高から一転して下落。インテルやIBMなど、

    ハイテク株の下落が響きダウは82ドル安。

  • 債券相場は反発。19日のスペイン国債の入札を懸念する声もあり、

    債券価格は上昇し利回りは低下。

  • 金、原油はともに下落。原油価格は在庫の増大を嫌気して売られ102ドル台に。





本日の注目イベント


  • 日   3月貿易統計

  • 欧   ECB政策委員会

  • 欧   4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   3月中古住宅販売件数

  • 米   4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   1-3月期決算発表 → BOA、モルガンスタンレー、マイクロソフト他





ドル円は80円台後半から81円台半ばまでドル高円安が進み、先週から続いて

いた「円買い」の流れにブレイキがかかってきました。

このまま再び84円台を目指す展開になるのかどうかは不透明ですが、ひとまず

80円割れの可能性は避けられた様に思います。

円が売られたきっかけは昨日の昼に行われた西村日銀副総裁の講演でした。

副総裁は「消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるまで

強力に金融緩和を推進していく」と述べ、来週27日に行われる日銀金融政策

決定会合では、何らかの追加緩和策を決定するとの観測が急速に高まってきま

した。

日銀は先の9-10日に行われた会合では政策変更を見送り、これが市場に失

望感を与え、為替市場では円高に、株式市場では株安に転じた側面もありまし

た。この西村副総裁の発言から日銀の積極的な緩和姿勢が好感され、「円安

と株高」が同時に進みました。

NY市場では一段の円安には至っていませんが、NYダウの下落と長期金利の

低下という外部環境の割には、円高には振れていなかったことから、海外市場

でも27日の会合が意識されたものと思われます。

日経平均株価は202円上昇し、今年3番目の上げ幅で取引を終えました。

為替、株式、両市場では既に追加緩和を「織り込んでいる」と観られます。

追加緩和が見送られることはまずないと思いますが、その中身によっては

「失望感」から円高株安に転じる可能性もありえます。

日銀としては、ここはしっかり市場の期待に応えていく必要があります。

今朝の新聞のコメントにもありましたが、ここは「追加緩和をするかしないか

ではなく、何をするのかが重要」です。

当然ですが、その内容によってドル円が84円を目指すのか、あるいは再び

頭の重い展開になるのかが決まってきます。

米長期金利が依然として2%を下回る水準に留まっている足元では、一気

に84円台を目指すには無理がありそうです。仮に追加緩和があったとして

も、80円半ばから83円程度のレンジ内で推移するのではないでしょうか。

そして、5月4日に発表される「4月の米雇用統計」がどちらかのレンジを抜

ける材料になるのではないかと予想します。

本日は朝方8時50分に日本の3月の貿易収支が発表されます。

事前予想では2200億円程度の「貿易赤字」と予想されています。

赤字幅が拡大しているようなら「円安要因」、逆に黒字に近い数字なら

「円高要因」となります。

枝野経済産業大臣は、稼働している原発が「ゼロ」になる可能性を示唆し

ています。

電力を火力発電などに頼らざるを得ない状況が続くことになりそうですが、

LNGなどのエネルギーの輸入は拡大することはあっても減らない見通し

です。

一方、欧州や中国などは景気後退が徐々に進んできており、輸出の急

拡大は望めません。

その結果、貿易収支の赤字化が定着してくる可能性は高いと考えられます。

本日の予想レンジは80円90銭ー81円60銭程度と予想しています。

もちろん、上記3月の貿易収支でサプライズがでればレンジを抜けることも

考えられますが。

4月19日7:45 a.m.記述

NYダウ大幅反発で円とドルが売られる。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は反発し80円台後半までドル高に転じる。

    米株式市場が、欧州債務危機への懸念が若干後退した

    ことを受け急反発したことで「リスクオン」の流れが台頭。

    豪ドルなど高金利通貨が買われる一方、ドルと円は売られ、

    そのドルに対しても円は売られる展開に。

  • ユーロドルでは独ZEWの景況指数が好転したことや、

    スペインの短期債の入札が好調だったことを受け、前日とは一転して

    ユーロ買い戻しが優勢となり、ユーロドルは1.31台半ばまで上昇。

    ただ、前日記録した1.3170前後の高値は抜けず。

  • 株式市場は大幅高で引ける。欧州債務危機の後退と欧州株価の

    反発などを理由に、ダウは今年2番目の上げ幅となる194ドル高の

    1万3100ドルを回復。

  • 株価の大幅上昇を受け債券相場が反落。価格が下がったため利回りは

    上昇したものの、10年債は依然として2%を下回る水準。

  • 金は小幅に反発、原油価格は大幅に上昇し104ドル台に。

  • 3月住宅着工件数 → 65.4万件

  • 3月建設許可件数 → 74.4万件

  • 3月設備稼働率 → 78.6%




本日の注目イベント


  • 日   西村・日銀副総裁記者会見

  • 欧   ユーロ圏2月経常収支

  • 英   英3月雇用統計

  • 英   BOE政策委員会議事録

  • 欧   ゴンザレス・パラモECB理事講演

  • 米   ラガルド・IMF専務理事講演

  • 米   1-3月期決算発表 → ブラック・ロック、アメックス他




ドル円にようやく下げ止まった感があります。

特にサプライズがあったわけではありませんが、「リスク」というキーワードでい

えば昨日行われたスペインの短期国債の入札が成功したことが全てです。

スペインに対するリスクが急速に高まり、これがスペインだけではなくイタリア

などの重債務国の国債売りに繋がり、「欧州危機の再燃」を懸念する声が日

増しに高まっていました。

これがスペインの国債入札の無難な結果に、ひとまず「危機が後退」したと

の見方から欧州株価の上昇とユーロの買い戻しに繋がっています。

欧州経済の安定は、米国にとっても「願ったり」で、先ずNY株式市場がアッ

プルやコカコーラなど好決算株のけん引もあり、急反発しました。

さらにIMFが今年の世界経済の成長見通しを3.5%に上方修正したことも

あり、景気対する悲観的な見方も払拭され市場は「リスクオン」の流れが加

速し、低金利のドルと円が売られ、ドル円でも円安が進行しました。

円が前日とは打って変わって「最安値通貨」になっています。

市場は「リスク」に対して非常に敏感になっています。

一晩でオンとオフが入れ替わってしまいますが、やはりここは欧州の国債利

回りの状況が最も重要なファクターだと思います。

欧州債務危機のさらなる深刻化は、先進国の景気を冷え込ませるだけでは

なく、中国など新興国へも大きな影響を与えます。

もともと欧州はアジアには早くから進出しており、アジア経済との結びつきは

米国よりも強いものがあります。

欧州の債務危機を後退させるには、安全網の拡充が急がれます。

現行の欧州金融安定化基金(EFSF)に加え7月には欧州安定メカニズム

(ESM)が発足しますが、まだ基金の規模が少なく、万が一スペインなどが

危機に陥った場合に、どこまで機能するのかは不透明です。

さらに、国際通貨基金(IMF)も基金の強化に努めていますが、現在は日本

が600億ドル(約4兆9千億円)を拠出する他、欧州が2000億ドルの拠出を

行うことしか決まっておらず、目標の「5000億ドルの増強」を下方修正すると

の報道もあります。

今後は中国やロシアがどこまで拠出額を増やしてくるのかが焦点になりそうです。

ドル円は今朝方もNYでのドル高水準を抜け81円台乗せをトライしているように

思えます。

NYダウが大幅高で取引を終えていることから、日経平均株価も大幅な上昇が

見込まれます。

株価の上昇は上述の「リスクオン」に繋がり易いので、ドル円ではさらなるドル

高が進むと観られます。先ずは81円台に乗せることが重要で、さらに上伸す

るのであれば、「1時間足」の81円12銭あたりが重くなりそうです。

ここを上抜けすれば、81円30銭さらには、81円ミドルを試すのではないかと

予想しています。

一方下値では80円79銭(30分足の200日移動平均線)が最初のサポー

トレベルで、その下は80円半ばというところでしょう。今朝の新聞報道では、

2011年10月1日時点の日本の総人口が25万人以上減少しているとの記

事がありました。東日本大震災と原発という特殊事情があったにせよ、日本

の総人口の減少傾向は止まりません。

人口が減少するということは、長い目でみれば国力の低下に繋がり「円安

要因」とも言えます。「社会保障と税の一体化」だけではなく、「少子化対

策」も早急に必要ではないでしょうか。

ユーロ円104円台半ばから急反発。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 欧州債務危機の再燃懸念から再び円買いが優勢となり、

    ドル円は80円台半ばを割り込み、NY市場では80円29銭

    まで円高が進み、約1ヵ月ぶりの水準を記録。

  • ユーロドルは乱高下。アジア時間に1.30台を割り込み、

    対円でも104円台までユーロ安が進む。スペイン国債の利回りが

    6%を超えたことで、欧州債務危機の再燃を警戒しユーロ円は

    104円台半ばまで下落。しかしその後急速にユーロの買い戻しが入り、

    対ドルで150ポイント、対円でも約1円反発。

  • 株式市場はまちまち。小売売上高の好転からダウは71ドル高で

    引けたものの、ナスダックは22ポイントのマイナス。

  • 債券相場は堅調。欧州債務危機懸念から買い物が優勢で、10年債

    利回りは2%を割り込んだ水準を維持。

  • 金は続落し1650ドル。原油は値動きも無く先週末と同水準の

    103ドルで引ける。

  • 4月NY連銀製造業景気指数 → 6.56

  • 4月NAHB住宅価格指数 → 25

  • 3月小売売上高 → +0.8%






本日の注目イベント


  • 豪   RBA議事録公表

  • 日   2月鉱工業生産(確報)

  • 日   3月消費動向調査

  • 独   独4月ZEW景況感指数

  • 欧   ユーロ圏3月消費者物価指数

  • 欧   ドラギ・ECB総裁講演

  • 欧   ユーロ圏4月ZEW景況感指数

  • 英   英3月消費者物価指数

  • 米   3月住宅着工件数

  • 米   3月建設許可件数

  • 米   3月設備稼働率

  • 米   1-3月期決算発表 → ゴールドマン・サックス、インテル、ヤフー、IBM他

  • 加   カナダ中銀政策金利発表





スペインの財政再建への懸念が拡大し、ユーロが大きく売られ、その後はショート

カバーで急反発するなど大きく揺れ動いています。

ユーロドルはアジア時間に節目と観られた1.30台を割り込む場面があり、欧主

債務危機の再燃がスペインを震源地に再びクローズアップされてきました。

円も同時に買い進まれ、市場は今年の1月-2月にあったような「安全資産」への

逃避を強めています。

昨日は日経平均株価も大幅安で9500円の大台を割り込み、安全資産である国

債は約1年5ヵ月ぶりに0.93%台まで利回りを下げて(価格は上昇)います。

国債利回りの低下は、27日の日銀による追加緩和の先取りをした動きだとの声も

ありましたが、もしそうだとすれば、株価の大幅下落は説明がつきません。

追加緩和は株価にとってプラス要因で、基本的には株価の上昇に繋がります。

国債への資金流入は、やはり「リスク回避」が進み、安全資産を求める動きが鮮

明になったということだと思います。

それにしても、再び欧州危機が市場の話題の中心になりつつありますが、今回

の震源地はギリシャではなくスペインです。

財政再建が進んでいないことと、失業率の悪化と景気後退が加速していることが

背景です。

このため、同国の国債が売られ、10年債利回りは昨日6.2%台まで急上昇しま

した。また、国債の保証料を表すCDSも5.12%とアイルランドの5.84%に近づ

いています。このため、スペインのガルシアレガス副商務相が、ECBによるスペイ

ン債購入を呼び掛けたとの報道もあります。

現在のところ、ギリシャ危機の時の様な切迫感はないものの、万が一の時には国

の規模がギリシャとは比較にならないことから市場の懸念が先行する形でユーロ

売りに傾いているとの印象があります。そのため、スペインの債券利回りは高止ま

りしているにも関わらず、NY市場の午後にはユーロが一気に買い戻されるなど

やや投機色が強まっているようです。

ギリシャ危機がひとまず山を越えた後でも欧州債務問題は終わってはいないと

言われ続けてきましたが、スペインが表舞台に出されたことで、今後はスペイン

国債の利回りを睨んだ展開になろうかと思います。先ずは19日の同国の国債

入札が注目されます。

スペイン国債は日本と同様に、発行された国債が国内で消化される割合が高

く、国内の銀行がその多くを引き受けています。

スペインの銀行は不良債権を多く抱えていて、体力的には余裕がないのでは

との指摘もあります。結果には注目です。

上述のように、「リスク回避」の流れが強まったことから、いつものように円買い

が加速しています。

ドル円はNY市場では80円29銭まで下落し、現在も水準的には変わってい

ません。

2月14日からの急激なドル高円安で、約8円以上もの水準訂正がなされました。

その後再び下落に向かったドル円は次々とサポートポイントを切ってきて、い

よいよ80円10銭が試されようとしています。

この水準はフィボナッチ・レトリースメントのちょうど「半値戻し」の水準にあたり

ます。

この水準が抜けるということは、80円を割り込むことに繋がり今後の相場観に

も影響を与えそうです。

個人的には「ドル高への流れの中での調整局面」だとの認識を維持しています。

ユーロ、スペイン国債上昇から再び下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は上下どちらへも動けず、81円を挟む展開に終始。

    80円台の半ばより上値辺りが底堅い一方、81円台に入ると

    押し戻される展開が続く。

  • ユードルは大幅に下落。オランダ中銀のクノット総裁が、

    スペイン国債を購入する「十分理由」は見当たらないと発言した

    ことを受け、スペイン国債の利回りが再び上昇し、ユーロ売りに

    繋がる。ユーロドルは1.31台半ばから1.30台後半まで下落。

  • 中国は16日より人民元相場の変動幅を、これまでの0.5%から

    1.0%に拡大すると発表。

  • 株式市場は大幅に反落。消費者マインド指数が低下したことや

    中国の経済成長ペースが鈍化したことに反応し、ダウは136ドル安の

    1万2800ドル台まで下落。

  • 債券相場は上昇。株価の大幅安から債券へ資金がシフト。10年債

    利回りは2%を割り込む水準まで低下。

  • ユーロ安ドル高が進んだことで金は反落。原油価格も米景気の

    先行き不安から売られた。

  • 3月消費者物価指数 → +0.3%

  • 4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 75.7



本日の注目イベント


  • 日   2月マネタリー・サーベイ

  • 欧   ユーロ圏2月貿易収支

  • 欧   ノボトニー・オーストリア中銀総裁講演

  • 米   4月NY連銀製造業景気指数

  • 米   4月NAHB住宅価格指数

  • 米   3月小売売上高

  • 米   1-3月期決算発表 → シテシィー・グループ

  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演



ドル円がますます膠着状態を強めています。

80円の半ばを割り込めない一方、81円台も30銭近辺が意識され重い

展開が続いています。

来週には日米で金融政策を決める会合が予定されているため、結果

を見極めたいとするムードが相場の方向性をさらに不透明にしている

ようです。

米国では来週24-25日にFOMCが予定されており、27日には日

銀の金融政策決定会合があります。


ともに金融政策を決定する重要な会合ですが、それらの会合でどち

らがより追加緩和に積極的かと言う姿勢の違いが今後のドル円相場

の行方を決定するものと思われます。

FOMCでは、3月の雇用統計が「予想外に悪化していた」ことから、

追加緩和の可能性がにわかに高まってきていますが、

非農業部門雇用者数が12万人増だった3月が例外であって、雇用

者増加の急ブレイキが「一過性」のものであれば、追加緩和の可能

性はかなり後退します。

一方、日銀は先週の2日間の会合では政策変更を行わなかったこと

で、27日に何らかの追加緩和があるのでないかという期待が高まって

います。

ドル円が3月の84円台から徐々に円高傾向に傾き80円台で一進一

退を繰り返しています。

足元ではやや円が買われ易い地合いになっていることや、株式市場

でも株価が軟調に推移しており、環境的には追加緩和が実施されて

もおかしくない状況です。

また、与党からのプレッシャーも強く、日銀としては動かざるを得ない

のではとの見方も強まっています。

だた、当局としても「政治的な圧力に屈した」との印象を与えたくない

ため、逆に今回を追加緩和を見送るのではないかとの見方も一方で

はあるようです。

FOMCで追加緩和が実施されれば、日銀としても動き易いと思われ

ますが、FRBが動かなかった場合の日銀の対応が注目されます。

先の会合で日銀は景気見通しを上昇修正しており、「インフレ率1%

達成」への足固めが出来てきたと観られます。

27日の景気見通しでその予兆が観られないようだと、何らかの追加

緩和を実施するのではないかとの観測が高まっています。

もし、追加緩和が実施されれば、ドル円は円安に振れ、株価の上昇

にもつながるものと思われますが、まだその可能性は五分五分のため、

これから約2週間の経済指標や、株価、為替水準などを見極めなが

らその可能性を探ることになります。

本日もドル円は動きにくい展開が予想されます。

81円台ではドル売り意欲も強く再び押し戻される展開がありそうですが、

ここは無理をせず来週の政策会合の結果を待つ姿勢でいいと思います。

あるいはレンジ相場と割り切って、80円60銭-81円30銭の間でこま

めに鞘を抜いていくしかないように思いますが、レンジが

抜けた時には注意が必要です。

エネルギーが溜まっているだけにレンジ抜けした際の値幅は、思った

以上に大きくなる傾向があります。

また今週から本格化する米企業の決済発表にも注意が必要かと思います。

豪州雇用統計を受け豪ドル急反発。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は引き続き上値の重い展開が続く。81円台に載せる場面が

    あったものの、主要通貨に足してドル安が進んだこともドル円の上値を

    抑えた。引けは80円80-90銭と前日と変わらず。

  • ユーロドルは大きく反発。中国の景気期待と、イタリア国債の入札が

    順調に進んだことで1.32台に載せる場面も。

  • 豪ドルは急反発。昨日発表された雇用統計で雇用者数の増加が大幅に

    伸びたことで、これまでの下落基調にブレイキ。対ドルでは1.04台載せ、

    対円でも84円台半ばまで値を戻す。

  • 株式市場は大幅に続伸、FOMCメンバー数人が「QE3」に前向きな発言を

    したことで実施の可能性が高まり株価の上昇につながる。ダウは181ドル高で

    1万3000ドル目前まで買われる。

  • 債券相場は続落。追加緩和期待と株高から売り物優勢の展開となり、10年利回り

    の上昇に繋がる。

  • ドル安が進んだことから金は大幅に反発。原油価格も続伸し103ドル台に。

  • 2月貿易収支 →-460億ドル

  • 3月生産者物価指数 → ±0.0%

  • 新規失業保険申請件数 → 38.0万件




本日の注目イベント


  • 日   日銀政策員会議事録要旨(3/12.13日分)

  • 中   中国1-3月期GDP

  • 中   中国3月鉱工業生産

  • 中   中国3月小売売上高

  • 独   独3月消費者物価指数(改定値)

  • 英   英3月生産者物価指数

  • 米   3月消費者物価指数

  • 米   4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   決算発表 → JPモルガン・チェース





ダドリーNY連銀総裁やイエレン・FRB副議長など、いわゆる「ハト派」の

FOMCメンバーが、「金融当局による追加の債券購入は正当化される」

との認識を示したことから、「QE3」実施の可能性が高まり、株式市場は

大幅高を演じ、為替市場ではドルが主要通貨に対して売られる展開とな

りました。


ドル円は81円台に何度か載せたものの、勢いはなく80円台に押し戻さ

れる展開が続いています。

「週足」では、80円の半ばが一目均衡表の「雲」の上限にサポートされ

ており、この水準が抜けにくい状況には

なっているものの、上値を追う展開にはなっていません。

昨日のNY市場のように、「QE3」の実施観測もくすぶっており、日米通

貨当局の金融政策が示されるまでは動きにくいようです。

上値が重い展開が続いていることで、「80円割れの可能性が高まった」

といった相場観が台頭してきていることがやや気になります。

この相場観の変化は、やはり先週末の雇用統計で想定外の結果がでた

ことが主因と考えられます。

ダドリーNY連銀総裁は昨日の講演で「3月の雇用統計が示したように、

われわれが厳しい状況から脱したと結論付けるのは時期尚早だ」と発言

し、さらに金融当局が2014年遅くまで政策金利をゼロ近辺に維持するこ

とを支持しています。

「雇用の最大化と物価の安定」というFRBの基本的な役割を全面に出し、

「タカ派」をけん制しているとも取れそうですが、重要なのは3月の雇用統

計の数字が、一過性のものなのかどうかという点です。

昨年春先にも同様な展開があり、その後米雇用が低迷したという「経験則」

が生きているため、市場は雇用の先行に対してかなり懐疑的になっている

と思われます。

その意味で、来月に発表される「4月の雇用統計」が今から待ち遠しい状

況です。

豪ドルが対米ドル、対円で久しぶりに急伸しています。

昨日発表された3月の雇用統計で減少と予想されていた雇用者数が4万

4千人の増加だったことで、豪州の悲観的な景気の見方が後退し、豪ドル

が買い戻されました。

また、中国の新規融資の急増の報も豪ドルの上昇をアシストした格好にな

っています。豪ドル円は84円半ばまで上昇し、水曜日に記録した82円台

半ばから約2円の値上がりを見せていますが、ここから上値には戻りの

レジスタンスも多くあり、本格的な反発に繋がるかどうかの判断はまだでき

ません。特に84円60銭あたりからは「雲」が覆っていて、この雲を上抜け

しても、85円78銭には重要な「120日移動平均線」があります。

この水準を抜ければ上昇に弾みが付く可能性はありますが、それにはさ

らなる支援材料が必要です。

本日11時に中国の1-3月期GDPが発表されます。

事前予想では、前年比8.4%と予想されており、前回の8.9%からは鈍

化すると観られています。

この数字が予想を上回れば、中国との貿易額の大きい豪州経済にとって

はプラス要因となることから、豪ドルの上昇に繋がることも考えられます。


ドル円は今日も81円台をテストする場面があろうかと思いますが、維持でき

るかどうかが焦点です。

再度押し戻される様だと、上値の重さが再確認され、「今度は80円台半ば

を試す」という相場観が醸成されそうです。

桜前線は関東北部まで北上しているようです。

東北地方の「春」ももうすぐです。

良い週末を・・・・・。

リスク回避の流れが止まり、ドル円反発か? 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は80円台後半でのもみ合いが続く中、欧州市場で

    一時80円57銭まで下値を攻める動きがあったものの、NYでは

    株価の反発や、長期金利の上昇、さらに欧州債務国の国債利回りの

    低下などから81円台に載せたものの上値も限定的。

    80円台後半まで値を下げて引ける。

  • ユーロドルも小幅に反発。スペインやイタリアの国債利回りが

    低下したことで債務問題に対する懸念が後退。ユーロドルは1.31台半ば

    まで反発したものの、こちらも上値は伸びず。

  • 株式市場は6日ぶりに反発。前日の引け後に発表されたアルコアの好決算や

    欧州債務国の国債の反発などを材料に、ダウは89ドル高と1万2800ドル台

    まで回復。

  • 債券相場は反落。株高から利益確定の売りに押され、価格は下落。

    10年債利回りは1日で2%台を回復。

  • 金は小幅に反落。原油価格は在庫が減少していたことを背景に反発。






本日の注目イベント


  • 豪   豪3月雇用統計

  • 日   日銀支店長会議

  • 日   3月マネーストック

  • 欧   ECB月例報告

  • 欧   ユーロ圏2月鉱工業生産

  • 米   2月貿易収支

  • 米   3月生産者物価指数

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演




ドル円がようやく下げ止まった感じがしますが、それでも上値は81円台を維持

できず昨日の水準から大きな変化はありません。

ドル円が下げ止まったというよりも、株式市場が下げ止まったということのようです。

NYの株価は6日ぶりに反発し、同時に米長期債の利回りが上昇したことが主

な理由です。

上値の重い展開が続くドル円は、前日のNYで80円65銭の底値を記録し、そ

の後アジア市場では80円62銭、さらにその後の欧州市場でも80円57銭と、8

0円台半ばを何度か試しては抜けきれず、押し戻されています。

この水準は、昨日も触れましたが、「週足」では一目均衡表の雲の上限にあたり、

サポートゾーンの入り口です。

この雲は比較的厚みもあり、下抜けするにはかなりのパワーが必要であることを

示唆しています。

そして、仮に抜けた場合の次のサポートは80円10銭あたりが重要な水準であ

ると、昨日指摘した通りです。


市場のセンチメントが「円買い」に傾いており、この流れが変わるにはやや時間

は必要と思いますが、先ずはしっかりと81円台に載せ、その後81円台を維持

できるかどうかが重要です。

市場のセンチメントが円買いに反応し易いため、再度欧州債務国の国債が売

られるような場合や、米景気の減速を示す経済指標が出てくるようだと、再び

「ドル売り円買い」に傾くこともありそうです。

本日はNYダウの反発に伴い、日経平均株価も上昇が見込めそうです。

株価の上昇はドル高要因の一つのため、どこまでドル買いが進むかも見極めた

いところです。

ドル高に弾みがつくには、81円53銭を明確に上抜けする必要があります。


昨日公表されたベージュブック(地区連銀経済報告)では、「経済は2月半ば

から3月遅くにかけて、緩やかないし穏やかなペースでの拡大が続いた」とし、

雇用についても「多くの地区で横ばい、もしくは緩やかな増加が示された」と

記述されています。

ここを観る限り、これまで続いた米景気の回復を否定できる兆候を見つけるこ

とはできません。

ただ、ここでもバーナンキ議長が指摘するように、ガソリン価格の上昇が経済

の重しになる可能性があることが記されており、今後の「QE3」実施が検討さ

れた際の「アシカセ」になってくるような気がします。

また、ガソリン価格の上昇は家計に占める交通費の割合を増加させるだけで

なく、物価そのものの上昇にも繋がって行きます。

既にコア・デフレーターは2%前後まで上昇しており、FRBが目標としてかか

げる水準に近づいています。これ以上の物価上昇はインフレに繋がる可能性

も出てくることから、この観点からも「QE3」が安易に実施されるとは思えません。

欧州債務危機の再燃が懸念されるなか、ユーロの上値が重い展開が続いてい

ますが、それでも対ドルでは1.30を割り込んでいません。

昨日はイタリアの国債入札が好調だったこともあり、同国やスペインの国債が

買い戻され利回りが低下したことで、「リスク回避」の流れがせき止められた

格好でした。

イタリアのモンティ首相がつい最近来日し、「欧州危機は終わった」と宣言した

ことが思い出されますが、市場はまだ半信半疑だということです。

イタリアやスペインの国債利回りが上昇傾向を見せていますが、それでも6%

台です。

「危険水域」とされる7%超えには、さらなる悪材料がでてこない限りそう簡単

には届かないと観ていますが、むしろ心配なのはユーロ圏の景気です。

イタリアやスペイン、ギリシャなどでは失業率の上昇が止まりません。

特に若年層の失業率が50%を超えているスペインなどは厳しい状況です。

ユーロドルは近い内に1.30を割り込むと予想していますが、それは債務問題

ではなく、景気の悪化が引き金を引くのではないかと考えています。

リスク回避が強まりドル円80円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • スペインなどの欧州債務国の国債の利回り上昇や、昨日の日銀の政策会合で

    追加緩和が見送られたことから、円は主要通貨に対して全面高の展開。

  • ドル円は約1ヵ月振りに81円を割り込み、一時80円65銭まで円高に。

    NY株式市場が急落し、米長期金利が2%を割り込んだことから円買いドル売りが加速。

    日銀による追加緩和見送りによる失望感もドル売りに拍車をかけた。

  • ユーロドルも軟調な展開に。イタリアやスペインの国債が売られ金利が上昇したことが背景。

    円の上昇に伴いユーロ円は約2ヵ月ぶりに105円台まで下落する。

  • 株価は大幅な下落。欧州不安の台頭やバーナンキ議長が米景気の回復に慎重な

    見方を示したことから、金融や住宅関連株が下げを主導しダウは213ドルと大幅安。

  • 株価の大幅下落から債券相場は急伸。10年債利回りは低下し、3月7日以来となる

    2%割れを示現。

  • ドル安から金は大幅高となり1660ドル台を回復。一方原油価格は、景気の不透明感から

    続落し101ドル台まで売られる。






本日の注目イベント


  • 米   ベージュブック(地区連銀経済報告)

  • 米   3月財政収支

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

  • 米   ホーニング・カンザスシティー連銀総裁講演

  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演

  • 加   カナダ3月住宅着工件数



日銀は2日間にわたる金融政策決定会合を終え、現行の金融政策を維持し、

追加緩和を見送りました。市場の一部には今回の会合で追加緩和が実施さ

れるとの見方もあり、失望感から株価の下落、ドル売り円買いの流れが加速

しています。

実際、株価は見送り決定の報が流れてから急速に売られ、日経平均株価は

値を崩しマイナスに転じ、ドル円も81円台半ばから下げ足を速めています。

日銀総裁はその後の記者会見で、月末の会合まで状況を慎重に見極める

とのコメントを残しています。

また、24-25日には米国でFOMCが開催され、そこで米国が追加緩和に

踏み切る可能性もあることから、日銀としても「相手の出方」を見極めたいと

いう姿勢もあるようです。

ユ-ロ圏でも再び債務国の債券が売られ始め、国債の利回りが上昇し始め

ており、今年初めの欧州危機の再燃を危ぶむ声もでてきました。

ユーロは対ドルでは軟調な地合いが続き、そのドルに対しても円が強含ん

でいることでユーロ円も大幅に下落し、市場は年初に観られた「リスクオフ」

の状況が急速に強まり円全面高の様相となっています。

円はその他高金利通貨に対しても買われ、豪ドル円は2月初旬以来の82

円台半ばまで円高が進んでいます。

リスク資産の株式が大幅に下落し、ダウは213ドル下げていることからも、

市場は「リスク」を嫌っていることが伺えます。

円が買い進まれる時には、常にスピードが速く次々にサポートラインを切っ

てきます。しかし、81円の壁を割り込んだ昨日の下落も、テクニカルで言えば

「週足」の雲の上限である、80円65銭でピタリと下落を止められています。

この雲は厚さもあり、下抜けするには相当はパワーが必要なことは容易に読

み取れます。

下値の目処は、やはり上記80円50-65銭と、今回の円高修正局面での上

昇幅の「半値戻し」にあたる80円10銭が重要です。

特に80円10銭は、「80円台という心理的な節目」でもあるだけに、この水準を

割り込んだら円高が加速することが考えられます。

バーナンキ・FRB議長は昨日の講演で「米国の景気回復は完了からは程遠い」

と、これまでの慎重な見方を繰り返しています。

先週末の雇用統計で雇用の増加に急ブレイキがかかったことも意識されていた

と考えられ、急速に追加緩和第3弾(QE3)の可能性が浮上しています。

個人的には今月末のFOMCでは追加緩和の実施は見送られる公算が高いと

予想しています。

スペインなど、再び債務国の国債が売られてはいますが、ギリシャ問題で揺れ

た1-2月の状況とは異なります。

EFSFやESMだけではなく、IMFも同様に資金増強が計画されるなど、万が

一に備えた安全網の拡充が着実に進んでいるからです。

さらにFRBが追加緩和を実施したら原油価格の急騰にもつながりかねません。

米国のガソリン価格は既に4ドル(1ガロンあたり)目前の水準です。

原油価格の一段の上昇は、個人消費の減少に繋がると言われ、そのボーダー

ラインが「4ドル」と観られています。

追加緩和実施は株式市場にとってはプラス要因ですが、同時に余ったお金が

原油市場にも流れ込み原油価格を押し上げ、結局米景気にマイナスに作用す

る可能性があります。

またFOMCの中にも「タカ派」的な立場を主張するメンバーが増えていることも

あり、バーナンキ議長も悩むところではないかと思います。

ドル円81円台半ばで小動き。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 欧州市場が休場だったこともあり、NYでのドル円は小動き。

    朝方は軟調な株価を睨みながら81円台前半で推移していたが、午後には

    日銀が追加緩和を実施するとの見方が強まり円が売られ、81円68銭まで

    ドル高に。81円40-50で引ける。

  • ユーロドルは反発し1.31台まで値を戻す。雇用統計の結果が蒸し返され

    ドル安ユーロ高が進み、ユーロ円も107円台前半まで反発。

  • 株式市場は続落。先週末は休場だったことで、雇用統計の結果をそのまま受け

    大幅安に。1-3月期の米企業決算では収益が鈍化するとの調査結果もあり、

    ダウは130ドル安で1万3000ドルの大台を割り込む。

  • 債券相場は小幅に上昇したものの、10年債利回りは2.04%台で

    変わらず。

  • ユーロドルでドル安が進んだことから金は続伸。原油価格は米景気の

    不透明さから軟調に推移し102ドル台に。




本日の注目イベント


  • 日   白川日銀総裁記者会見

  • 中   中国3月貿易収支

  • 独   独2月貿易収支

  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演



昨日のアジア市場でドル円は一時81円20銭まで円高に振れましたが、その後は

81円台半ばで一進一退の展開が続き、特に明確な方向感がない中、日米通貨

当局の政策を見極めたいとする動きになっています。

米株式市場が休場だったため、先週末の雇用統計の結果を織り込んでいなかっ

たことで株安からリスク回避の円買いがみられる場面があったものの、アジア市場

での円の高値を更新する勢いも無く、NY市場の引けにかけてはドルが買い戻され

る展開でした。

本日は日銀の金融政策決定会合があり、2月に実施した追加緩和の連想も働き、

やや円を売る動きが勝ったようです。

本日の会合で追加緩和が決められるかどうかは分かりませんが、市場を取り巻く

環境とすれば実施し易い状況かと思います。

直近の高値1万200円台を付けた日経平均は9500円台まで下落し、84円台ま

で円安が進んだドル円は81円台です。

さらに先週発表された3月のマネタリーベースでは予想に反して前年同月比減

少していました。野田首相と白川日銀総裁が二人で会談したのはこの後です。

デフレからの脱却を目指し、1%のインフレ率を達成するには、このあたりで積極

的な姿勢を見せる必要がありそうです。日銀の決定会合は2日間の会合を本日

終えますが、今月は27日にも会合があることから、追加緩和の決定は27日に

行われるのでは、との観測もあるようです。

また、米国では24-25日にFOMCが予定されており、ここでの政策決定が注

目されますが、本日朝8時(日本時間)過ぎにバーナンキ議長の講演が予定され

ています。

本レポートが読まれるころには、講演内容も明らかにされていると思いますが、

3月の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく下回る12万人だったこ

とを受け、議長がどのような見方を示すのか注目されます。

発言内容によっては次回FOMCでの政策の変化が読み取れる可能性があるか

もしれません。

本日の東京市場は水準も大きく変わっていないことから値動きも限定的と観られ

ます。

焦点はNY市場でのドル高値である81円68銭を抜け82円に迫る水準を確保で

きるかどうかでしょう・・・・。

この水準を維持できれば、「週足」の100日移動平均線を上抜けすることになり、

再び「100日と120日」の移動平均線で挟まれた元のレベルを回復することにも

なります。

先週まではこのレンジの中で値動きはほぼ収まり、雇用統計をきっかけにレンジ

を下抜けしました。

一旦このレンジ内に戻れば、「100日移動平均線」がサポートポイントになること

もありそうです。

現在「100日移動平均線」は81円55銭、「120」は83円22銭に位置しており、

82円台に載せれば、再びこのレンジ内で推移する可能性が高くなると予想しま

す。ユ-ロ圏諸国の失業率の高止まりなど、ユーロの下落を示す指標がでてい

る割にはユ-ロドルが大きく下落しません。

先週後半より何度か1.30割れを試してはいますが割り込んでいません。

昨日は1.31台まで反発したことで、短期的なチャートでは「上抜け」が確認で

きそうな水準までユーロ高が進んでいます。

1.31台半ばを超えて来れば1.33程度まで反発する可能性も出てきそうです。

ユーロ圏の悪材料を織り込みながらも上昇するように見えますが、依然として明

確な方向性はでていません。

1.3050-1.3150が無難な予想レンジですが、本日から欧州勢も本格的に

戻ってくることから、左記レンジを抜けた方について行くことしかなさそうです。

雇用統計を受けドル円81円台前半に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 米雇用統計の結果が予想を大幅に下回ったことでドルが下落し、

    ドル円は81円31銭まで売られた。円は他の主要通貨に対しても買われ、

    全面高の様相を見せる。

  • ドル安が進んだものの、ユーロの対ドルでの上昇は限定的。

    ドル円が円高に振れた分、ユ-ロ円は約1ヵ月ぶりに106円台半ばに。

  • NY株式市場は休場。

  • 債券相場は急伸。雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比半減したことを受け、

    債券市場に資金が流入。10年債利回りは大幅に低下し2.05%台に。

  • 金、原油市場は休場。

  • 3月非農業部門雇用者 → +12万人

  • 3月失業率 → 8.2%





本日の注目イベント


  • 日   3月景気ウオッチャー調査

  • 日   2月国際収支

  • 中   中国3月生産者物価指数

  • 中   中国3月消費者物価指数

  • 欧   主要株式、債券市場休場(イースター・マンデー)

  • 米   バーナンキ・FRB議長講演




「4ヵ月連続の20万人台の達成」はなりませんでした。

米3月の雇用統計は市場予想より悪化し、非農業部門雇用者数は20万人を大きく下

回っただけではなく、前月比半減の+12万人でした。

昨年春先にも「3ヵ月連続20万人増加」の後に失速をしてしまい、4ヵ月連続の壁はか

なり高いようです。市場では米労働市場のさらなる悪化を懸念する声も高まってきてい

ます。

市場の雇用改善への期待感が高かったことで、ドル円は発表直後から急落し、一気に

81円台前半まで下落しています。

この日はイースター休暇のため株式市場が休場だったこともあり、株安から来るドル売

りには繋がらなかったものの、週明けのNY株式市場からの影響も懸念されます。

今回の雇用統計の悪化で、結局バーナンキ・FRB議長の「警告」は正しかったことに

なりますが、その議長の講演が今夜予定されています。

ここで追加緩和についての発言があるかどうか注目されますが、仮に前向きな発言が

あると、雇用市場に急ブレイキがかかった

後だけに「QE3」が現実のものになってくる可能性が高まります。

今後のドル円の行方を占う上で、日米通貨当局の政策スタンスを見極めることは極め

て重要ですが、その意味で上記バーナンキ議長の発言と同時に、本日から始まる日

銀金融決定会合で追加緩和があるかどうかも注目されます。

2月14日の同会合では、10兆円の追加緩和と1%のインフレ率のメドを決め、これが

ドル円の水準を大きく修正したことは記憶に新しいところです。

白川日銀総裁はその後も国会などで「デフレからの脱却を目指し、1%のインフレ率

を達成するため最大限の努力を行う」と、明言しています。

急激な円高が修正されたことで、株式市場も明るさを取り戻し、日経平均株価の上昇

率も主要株式市場ではトップクラスにランクされるなど、日本の景気回復にも影響を与

えてきました。

ここで、米雇用の悪化をきっかけに再び円高→株安→デフレの深刻化となったスパイ

ラルに陥ることを避けるためにも、日銀による追加緩和の実施が望まれるところです。

ドル円は81円台前半まで下落したことで、「8時間足」までの短いチャートではドル売

りを示唆する形になっています。

下値の目処は、まずフィボナッチ・リトレースメントの38.2%にあたる81円08銭と、

「週足」の雲の上限である80円65銭が挙げられます。

81円台を割り込むと市場のセンチメントが、俄然ドルに対して弱気になり「80円台割

れが近い」といった声が高くなりそうです。

しかし、ここは市場の声に惑わされず「日米の政策スタンス」をしっかり見極めてポジ

ションを作り上げていくべきところです。

相場の下落時には勢いがあるため、80円割れがないとは言えませんが、デフレから

の脱却、朝鮮半島の地政学的リスク、あるいは消費税増税を巡る与野党の紛糾など、

円売り材料の「マグマ」も少しずつ溜まっています。

今週はドルの下値がどこまであるのかを探る展開になりそうですが、中国の経済指標

にも注目です。

これまで以上に中国の経済指標が為替に与える影響が高まているように思われるか

らです。中国の経済指標の悪化は世界景気にとってマイナスと見做され、さらに安

全通貨の円が買われる可能性があります。

反対に中国景気が巡航速度を維持しているのであれば「リスクオン」の流れが優勢

となります。またドルが売られ易い地合いの中、原油価格にどこまで資金が流入し、

価格を押し上げるかにも注意が必要です。

欧主債務懸念の再燃からユーロ下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は上値の重い展開が続き、海外市場では再び82円割れをテスト。
    新規申請件数が減少していたことを材料に82円台半ばまで戻したものの、
    本日発表の雇用統計を観たいとの雰囲気が優勢で小動き。

  • ユーロドルは続落。スペインやイタリアの国債利回りが上昇したことで
    債務危機への連想が拡大。ユーロドルは1.3035まで下落し、ユーロ円も一時
    106円台まで下落。

  • 株式市場はまちまち。欧州不安の再燃懸念から売られる場面もあったが、経済指標の
    好転から反発する場面もあった。結局ダウは14ドル安でナスダックは小幅高。

  • 債券相場は小幅ながら続伸。欧州不安の再燃懸念が拡大したことで、債券への需要が
    高まる。10年債利回りは2.18%台まで低下。

  • 金、原油はともに反発。前日の大幅安の反動との見方が優勢。

  • 新規失業保険申請件数 → 35.7万件



本日の注目イベント


  • 全   シドニー、香港、ロンドン市場休場(イースター休暇)
  • 日   3月景気動向指数
  • 日   3月上中旬貿易収支
  • 米   3月雇用統計
  • 米   米グッドフライデーのため金融市場は休場



ドル円はやや上値の重い展開が優勢の様です。

82円台半ばが少ずつ頭を押さえられる展開で、82円台割れを試すものの、こちらも一気に

81円台前半まで円を買い進める動きもありません。

欧米の株価が軟調なことから、日経平均株価も下げ基調で、昨日は9800円割れまで売られ、

今朝も軟調な展開が続き、寄りつき直後は前日比90円ほど下げています。

株価の下落はドル円では円買いに作用し、さらに昨日の欧州市場ではスペインとイタリアの

国債が売られ、スペイン国債は約4ヵ月ぶりに5.8%台まで上昇し、イタリア国債も

5.5%台まで利回りが上昇(価格は下落)しています。

市場は欧主債務危機の再燃を懸念し、ユーロを売ると同時に円を買っているようです。

昨日は円だけではなく、安全通貨のスイスフランも買われ上昇しました。

特に対ユーロでは一時介入水準である1.20を割り込む場面もあり、その後反発したことで

「スイス中銀による市場介入」が実施されたのでないかとの観測もでています。


ドル円は足元では「リスク回避」の流れが支配的なことから、ドルの底値を探る展開が続いて

いますが、一気に80円を割り込む展開は予想していません。

上述のように米株価は軟調ですが、債券相場はそれ程上昇しておらず、これが米長期金利の

大幅下落に繋がってはいないからです。

また、今週公表されたFOMC議事録でも、追加緩和を実施する場合の「ハードルが

高まった」との見方もあり、ドル売り材料には繋がっていません。

もっとも、追加緩和の見送りは株式市場にとっては下落要因であることから、株価の下落に

繋がっている面はあります。

昨日発表された新規失業保険申請件数は35.7万件と、こちらは着実に改善傾向を

示しています。

年初の40万件前後の申請件数と比較すると改善度合いは一目瞭然です。

4日に発表されたADP雇用者数もまずまずの数字だったことから、本日の雇用統計も

「4ヵ月連続の20万人増加」の可能性が高まっています。


ただ、本日はイギリス圏の国々が「イースター」のため休場です。

NYでも債券市場と株式市場は休場で、為替市場のみが開いている状況です。

最重要指標の発表にも関わらず、市場参加者が極端に減少することから、結果が

事前予想と大きくかい離した場合の値動きには十分注意が必要です。

世界的な株安から円全面高。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 日経平均場株価など、世界的な株安を背景にリスク回避の流れが加速し

    円は主要通貨に対して大幅に上昇。

  • ドル円はアジア市場の82円94銭を上値にジリ安となり、欧州市場では

    82円半ばを割り込み、一時82円10銭まで下落。豪ドルなどクロス円の

    売りも、ドル円を下押しした。

  • ユーロドルではドル高ユーロ安となり、1.31台割れ目前まで下落する。

    スペイン国債の利回りが上昇(価格は下落)したことと、ドラギECB総裁が

    政策金利据え置きを決めた後の記者危険で、「出口戦略を議論するのは時期尚早」

    と発言したことが背景。

  • 株式市場は大幅に続落。アジア、欧州株が下落したことや、スペン国債の

    入札不調が重しとなり、ダウは124ドル安と1万3100ドル台を割り込む。

  • 債券相場は反発。株安とリスクオンの流れから買い物優勢の展開に。

    10年債利回りは小幅に下落し、2.22%台に。

  • 金、原油はともに大幅下落。金は57ドル安で1610台に。原油価格も

    2ドル50セント強下げ、2月16日以来の101ドル台に。

  • 3月ADP雇用者数 → +20.9万人

  • 3月ISM非製造業景況指数 → 56.0






本日の注目イベント


  • 中   中国3月HSBCサービス業PMI

  • 独   独2月鉱工業生産

  • 英   英2月鉱工業生産

  • 英   BOE政策金利発表

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 加   カナダ3月失業率

  • 加   カナダ2月住宅建設許可件数

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁





ここ連日、「猫の目」のように市場のセンチメントが変わるドル円ですが、昨日も

値幅を伴いドル安円高が進みました。朝方の東京市場では82円94銭までドル

買いが進みましたが、そこを頂点にその後は徐々に下落し、日経平均株価が

200円を超す下げを見せると、ドル円も82円半ばを試し、欧州市場が参入する

と一気に82割れ目前までの下落を見せました。

この日の円買いドル売りの背景には2つの要因が挙げられます。

一つは、日経平均株価をはじめとする株式市場の大幅な調整です。

日経平均株価は1万円の大台を約3週間ぶりに割り込み、このところの株価の

上昇に急ブレイキがかかっています。欧米の株式市場も同様に軟調な展開です。

株式はリスク資産であるため、市場は急速に「リスク回避」の流れに傾き、通貨

では安全な「円」が買われる結果になりました。

二つ目は欧州情勢です。

スペインの国債入札が軟調だったことから、同国の債券が売られ、今年1月~2月

ごろにかけて経験した「欧州債務危機」の再燃を彷彿させる雰囲気が生まれその

結果、急激な円買いが進んだものと思われます。

ドル円は一時、82円10銭まで円買いが進み、その他主要通貨に対しても大幅に

上昇する結果となりました。

昨日も書きましたが、ドル円は連日1円ほどの値幅を持って「円買い」と「円売り」が

繰り返されています。

ユーロが今一つ明確な方向感がつかめないため、通常ユーロを主体に取引をして

いる市場参加者がドル円を手掛けていると思われますが、連日の様に上げ下げを

繰り返しているのは、やはり「方向感がつかめない」ことが背景かと思います。市場

がリスク選好の状況や、米国の追加緩和期待が後退すれば一気に円売りに傾きま

すが、その逆の事象には昨日の様に円買いが加速する、「極めて不安定な状況」

が続いています。

この状態は恐らく明日の雇用統計発表後まで継続されるのではないかと思われます。

ポジションは軽めにしておくべきです。

大枠は下値で81円67銭辺り、上値で83円31銭あたりが重要なポイントであることは

「週足」の100日移動平均線と同120日線で確認できます。

つまり、このレンジ内で推移している限り依然方向感は出てこないと考えられます。

ADP雇用者数が市場予想を若干上回り、さらに1月、2月も上方修正され、週末の

雇用統計にも期待が持てそうな状況になってきました。

3月の雇用統計では、非農業部門雇用者が20万人を超えると予想されていますが、

この状況ではもう少し増加が予想されます。

仮に20万人を大きく超えていると、非農業部門の雇用者増が「4ヵ月連続」となり、

追加緩和の可能性がさらに遠のき、ドル買いが加速することになりますが、余り雇用

統計に対する事前の期待感が強すぎると思わぬ「落とし穴」もありそうなので注意が

必要です。

また、良い数字がでた場合でも上記83円30銭辺りのレジスタンス・ポイントが抜け

るかどうかも注目されます。同時に株価の反応にも目を向けなければなりません。

3月の雇用統計を皮切りに、今後の米経済指標は、FRBが米景気の回復基調は

確実だとして追加緩和を諦めるのか、あるいは依然として景気の足取りは不安定だ

として、その可能性を維持して行くのかを判断する材料になります。

明日に期待したいと思います。

ドル円、大幅に反発し82円台後半。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 3月13日に行われたFOMCの議事録が公表され、追加緩和の可能性が

    後退したことを受けドルは全面高の展開に。

  • ドル円は82円台前半から、議事録公表後に82円99銭まで一気にドル高

    円安が加速。米長期金利の上昇もあり、ほぼ高値圏で引ける。

  • ユーロドルも材料がない中、ドル高に押されて1.33台から1.32台

    に下落。ドル円での円売りが勝っていたため、ユーロ円は上昇。

  • 株式市場は追加緩和の実施の可能性が後退したことで反落。ダウは

    64ドル安で1万3200ドルを割り込む。

  • 一方債券相場も下落。追加緩和に踏み切らないとの見方が拡大し10年債利回りは

    2.29%台に大幅上昇。

  • ドルが買い戻されたことで、金と原油はともに下落。






本日の注目イベント


  • 豪   豪2月貿易収支

  • 欧   ECB理事会

  • 欧   ユーロ圏2月小売売上高

  • 欧   イタリア、財政赤字の対GDP比発表

  • 米   3月ADP雇用者数

  • 米   3月ISM非製造業景況指数

  • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁





昨日の朝方は急激な円高ドル安が進んだと思ったら、一晩寝て起きると全く違った展開

になっています。ドル円は昨日、日本のマネタリーベースが発表され、マネーの量が前

年比マイナスに転じていました。

日銀が追加緩和に積極的な姿勢を見せていることから、市場はマネーの増加を予想し

ていたところ、減少だったことでドル売りが加速し、82円を割り込みストップロスのドル売

りも巻き込んで81円55銭まで下落しています。エコノミストの中には「まるで、金融引き締

めに転じた様だ」とのコメントも聞かれました。

これまでドルが売られても81円80-90銭で何度もサポートされていたドル円が、この水

準を割り込んだことで「下抜けした」との印象も広がり、ドルの上値が重い展開になりした

が、NY市場では一転してドル買いに転じ、一時82円99銭までドル高円安に振れてい

ます。

こうした動きが「日替わり」で起こるため、個人投資家にとっては難しい相場展開が続い

ています。

ドルが買い戻されたきっかけは3月13日に行われたFOMC議事録の内容でした。

議事録では、「数人のメンバーは、景気が勢いを失うか、インフレ率が2%を下回る状況

が続きそうな場合には追加の刺激策の実施が必要になり得ると指摘した」と記されてい

ます。(ブルームバーグ)

金融当局は景気拡大の勢いが衰えたり、インフレ率が低下しない限り、追加緩和には踏

み切らない見通しがでてきたことで、ドルが買い戻され、株式市場と債券市場にはマイナ

ス要因となり、ともに下落しています。

また、現在2014年後半まで継続されることになっている「ゼロ金利政策」についても、

「メンバーは声明で記された維持期間は、経済見通しの大幅な変化に応じて変更される

ということで意見が一致した」とも説明されており、今後の景気の回復状況によっては「出

口戦略」が早まる可能性があることも確認された言とえます。


上記FOMC議事録とは別に、「タカ派」のロックハート・アトランタ連銀総裁はブルームバ

ーグ・ラジオとのインタビューで、「かなり深刻な状況にならない限り、追加の量的緩和を

私は支持しない。見通しは十分明るいため、追加緩和が必要だとは思わない」と、これま

で通り追加緩和に否定的な考えを強調しています。

これで今月24-25日開催されるFOMCで、一部にあった「QE3」の実施の可能性はか

なり後退したと思われます。

引き続き「米景気は緩やかながら回復しているが、雇用と住宅の改善ペースが遅い」とい

った声明文が作成されるのではないかと予想しています。

さて、ドル円は83円前後まで値を戻したため、「1時間足」では短期的な上昇を示唆して

います。

上値の目処は83円10銭辺りとみています。

ここを抜けば「4時間足」の雲を抜けたことになります。そしてその上には「週足」での上値

の上限である83円32銭があります。足元の動きでは上記水準を抜ける可能性は低いと思

われ、ドルロングは一旦ポジションを外す水準かと思います。

ここからの相場展開は週末の雇用統計次第ですが、その前哨戦が本日のADP雇用者数

となります。市場予想は20万6千人の増加となっています。

下値のメドは82円59銭と、その下の40-50銭あたりと観られます。

ドル円は83円台から急落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は値幅を伴いながらドル安円高に。

    米長期金利の低下を手がかりに、対ドル以外でも円買いが優勢となり

    ドル円は先週末と同様、82円を割り込み81円87銭まで下落。

  • ユーロドルは方向感が見えないことから値幅は限定的で1.33を

    挟む展開。ユーロ圏の失業率がさらに悪化しており、1.33台を

    割り込む場面もあったが値動きは限定的。

  • 株式市場は続伸。ISM製造業景況感指数が予想を上回っていたこと

    から、ダウは52ドル高と年初来高値を更新し、2007年12月以来の

    水準に。

  • 債券相場は反発。NY連銀が国債の買い入れを開始したことから、

    株価の上昇にも関わらず、債券相場も上昇。10年債利回りも2.18%に低下。

  • 金は続伸、原油も大幅に反発し3日ぶりの105ドル台に。

  • 3月ISM製造業景況指数 → 53.4




本日の注目イベント


  • 豪   RBAキャッシュターゲット

  • 豪   豪2月小売売上高

  • 日   3月マネタリーベース

  • 中   中国3月非製造業PMI

  • 欧   ユーロ圏2月生産者物価指数

  • 米   FOMC議事録(3/13日分)

  • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁




昨日の朝方に発表された日銀短観をきっかけにドル円はドル高円安が進み、

一時83円30銭を記録し、先週から続いたドル安傾向に終止符をうち、ドルの

上値を試す展開かと予想していました。

しかし、海外市場では大幅なドル安が進み、先週と同様な展開となりました。


今朝のNY市場の引け値を確認した時にはやや違和感を覚えました。

3月のISM製造業景況感指数は市場予想を上回っており、株式市場も株高

で「リスクオン」の構図です。ドル円は82円台後半くらいのイメージでしたが、

先週同様一時82円台を割り込み、引け値も82円台前半でした。

昨日の朝方からは約1円50銭も円高方向に振れたことになります。

それ程円を買う理由があったのかどうか、自分の中ではまだ消化できていない

状況です。

円が対ドルだけではなく、主要通貨に対して全面高だった理由は、米金利の低

下と中国の製造業PMIの低下くらいしか見つかりません。

債券市場ではNY連銀が国債を購入したことで、価格が上昇し長期金利は低下

しました。

米金利の低下はドル売り円買い要因であることから、これが原因で円高に振れた

ことは理解できても、株高と債券高が同時に進むことはそれほど頻繁には起こり

ません。

この日のNY市場は経済指標の改善に株価が堅調に推移し「リスクオン」の流れ

でしたが、債券相場に力が働き、株と債券との相関関係が崩れたということの様

です。

ドル円は一時81円87銭まで下落しましたが、この水準は先週何度かトライして

押し戻されている水準です。

NY市場では、その後82円台まで反発して引けていますが、どうやら次の材料

まで上値の重い展開が続きそうです。

昨日も述べましたが、ドル円の値動きは「週足」の100日移動平均線と120日

移動平均線とに挟まれており、このバンド内で推移しています。

現在、そのバンドは下値が81円67銭で、上値は83円31銭です。

84円台まで一気にドル高円安が進んだ後、ほぼ1ヵ月間はこの「100日と120

日」の移動平均線に挟まれていることは「週足」を観ると確認できます。

今週は雇用統計の発表を控えていることから、ドル円は上記水準をどちらか抜

けた方に行き易いと考えますが、足元の水準からすれば「100日移動平均線」

の突破を試す可能性の方が高いと言えそうです。

また、米経済指標の結果以外にも、中国の経済指標の結果も市場の波乱要因

になりつつあります。

中国がこれまでの高成長から巡航速度を維持する政策転換をする中、さらに

成長が鈍化し、世界景気に悪影響を与えるかどうかが注目されているからです。

まだ「リスクの種」が欧州から中国に移ったとは言えませんが、今後は中国の経

済指標がこれまで以上に為替相場に影響を与える可能性は高まっています。

本日のレンジ予想はやや難しいところですが、81円80銭ー82円50銭と予想

しています。

ドル円早朝に83円台乗せ。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は急反発。米経済指標の改善を背景に、長期金利が上昇。

    市場はリスクオンの流れに傾き、81円台後半から、82円台後半まで

    ドル高円安が進む。さらに今朝のオセアニア市場では、中国の製造業PMIが

    予想を上回ったことを材料に83円台に載せて取引が始まる。

  • ユーロドルも値動きは小幅ながら、1.33台前半から半ばまで買われる。

    ユーロ圏のセイフティ・ーネットの拡充が合意されたことが好感された。

    ユーロは対円でも109円台から110円台半ばまで買い戻される。

  • 株式市場は個人支出が予想を上回ったことなどから続伸。ダウは66ドル高で

    1万3200ドル台を回復。

  • 株価の上昇から債券相場は軟調。10年債利回りは2.21%まで急上昇。

  • 金は反発、原油価格は小幅に反発し103ドル台に。

  • 2月個人所得 → +0.2%

  • 2月個人支出 → +0.8%

  • 2月PCE・コアデフレーター → +1.9%

  • 3月シカゴ購買部協会景気指数 → 62.2

  • 3月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 76.2





本日の注目イベント


  • 豪   豪2月住宅着工件数

  • 日   3月日銀短観

  • 欧   ユーロ圏2月失業率

  • 米   3月ISM製造業景況指数

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演

  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演



先週末のNY市場ではドル円が急反し、82円台後半までドル高が進み、さらに

今朝のオセアニア市場では、昨日発表された中国の製造業PMIが、53.1と

先月の51.0から上昇したことを手がかりに、83円台に載せて取引が始まりまし

た。

先週後半にかけてはドル円の上値が重く、82円割れを2度試し、一時は81円

83銭までドル安が進みましたが、結局米景気の回復を示す指標に押し戻され

た格好になっています。

先月の上旬には84円まで一気に買い進められたドル円の上昇を修正する形

で下値の水準を探ってきましたが、82円割れでは都合3度も押し返され、予想

通り82円台でのもみ合いに落ち着きそうです。


82円-83円台を上下抜けていくにはそれなりの材料が必要ですが、今週は

週末に米3月の雇用統計が発表され、これがそのきっかけになるとの期待感が

高まっています。

非農業部門雇用者数は昨年12月から今年2月まで「3ヵ月連続で20万人の

大台」を記録していますが、3月でも20万人以上が増加しているかどうかが注

目されています。

「3ヵ月連続20万人の増加」は、昨年2月ー4月でも平均値で達成しています。

しかし、その翌月からは急激に減少し、追加緩和の実施へとつながった経緯

があるため、市場は4ヵ月目の20万人増が達成できるかどうかに注目している

ところです。

ドル円の今後の行方を占ううえで、日米中央銀行の金融政策が重要であること

は論を待ちません。

足元では、FRBが「QE3](追加緩和第3弾)を実施する可能性が残っている

一方、日銀も1%までの物価上昇率を達成するまで緩和し続けるとの姿勢を崩

していません。

いわばどちらがより積極的に「追加緩和」を行うかがドル円方向性を決めるとも

言えます。

そのため、追加緩和に繋がる経済指標の結果にはより敏感に反応しやすい

状況になっており、今週末の雇用統計がこれまで以上に重要になっています。

今週から4月に入りましたが、今月の24-25日にはFOMCが開催され、ここ

でも「QE3」の実施が議論されることになります。

ご承知のように、このところFOMCメンバーの中での「ハト派」と「タカ派」の意

見はより鮮明になっています。

バーナンキ議長に代表される「ハト派」のメンバーは「米景気の回復は緩やか

で、雇用と住宅が依然として回復していない」と追加緩和に前向きです。

一方ダラス連銀のフィッシャー総裁などの「タカ派」は、「景気は確実に回復し

ており、これ以上の緩和はインフレンに繋がる」と追加緩和には否定的です。

世界最大の運用会社であるピムコの幹部は、今月のFOMCで「QE3」の実

施を示唆するとの予想を発表しています。

「ハト派」か「タカ派」のどちらの見方がより支持されるかは、上記雇用統計の

結果が大きく影響を与えます。

ドル円は早朝には83円台に載せていましたが、再び82円台後半での取引

になっています。

本日の注目は83円台に載せても83円30銭が抜けるかどうかです。

「週足」では100日移動平均線が81円67銭にあり、120日移動平均線が8

3円32銭にあります。結局先週はこの幅の中で上下を繰り返し、レンジを抜

けない展開でした。

その意味でも83円30銭辺りが抜けるかどうかが注目されますが、それには

ドル買い材料が必要と思われます。

82円40円-83円30銭を予想レンジと観ています。

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