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米雇用統計悪化を受けドル円下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 米5月の雇用統計が市場予想を大きく下回ったため、ドル円は発表直後に

    一気に77円台に。77円66銭まで下落した後、急激な円の上昇に対して

    介入警戒感が高まり78円台後半まで反発。その後は78円台前半で落ち着きを

    見せる。

  • ユーロドルも雇用統計発表直後は1.22台後半まで下落したが、スペイン国債の

    利回りが低下するに連れて買い戻しが優勢となり1.24台後半まで反発。

    ユーロ円も95円台に突っ込んだ後は97円までは反発するなど、ユーロの買い戻しが

    活発だった。

  • 株式市場は今年最大の下げ幅を記録。雇用統計の悪化を手掛かりにダウは前日比

    274ドル下げ、1万2100ドル台に。

  • 債券相場は大幅に続伸し、10年債利回りは3営業日連続で過去最低水準を更新。

    一時は1.43台まで低下したが、引けは1.45台まで反発して取引を終える。

  • 金は大幅に反発し1620ドル台を回復。対ユーロでドルが売られたことで

    買い戻しが入った。

    一方原油価格は大幅に続落。米景気の先行き不安から原油の需要が後退するとの見通しが

    下げをけん引し、約8ヵ月振りとなる83ドル台に。

  • 5月非農業部門雇用者数 → +6.9万人

  • 5月失業率 → 8.2%

  • 5月ISM製造業景況指数 → 53.5

  • 4月個人所得 → +0.2%

  • 4月個人支出 → +0.3%

  • 4月PCE・コアデフレーター → +1.9%




本日の注目イベント


  • 日   白川日銀総裁講演

  • 日   マネタリーベース

  • 欧   ユーロ圏4月生産者物価指数

  • 英   ロンドン市場休場(バンクホリデー)








米労働市場が予想以上のペースで鈍化してきました。

先週末に発表された5月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数は市場予想の半分

にも満たない6万9千人、失業率も悪化し8.2%でした。

これで昨年末以来順調に拡大してきた米労働市場は3ヵ月連続でブレイキがかかり、

今後のFRBの政策にも大きな影響を与える可能性が浮上してきました。

米経済指標で最も重要な指標である雇用に急ブレイキがかかったことで、今後は個人

消費等にも影響を与えることが考えられ、米景気の先行きに「黄色」が点滅し始めたと

言えそうです。

今後も欧州危機が最大の懸案事項であることには変わりはありませんが、ここにきて米

国にも注意が必要な状況となりユーロもドルも買えないことで、円に資金が流れこんで

います。

避難通貨としてこれまで買われた「ドルと円」でしたが、ドルがその地位を失なえば、相

対的に円に資金が集まり主要通貨に対して買われる展開が続く可能性もありそうです。


2週間後にはFOMCが予定されており、そこで「QE3」が実施されるのではないかとの

観測が高まってきましたが、現時点での可能性はまだ「五分五分」だとみています。

今月末で「オペレーションツイスト」が終了することも「QE3」実施の期待感を膨らませて

いますが、慎重なバーナンキ議長のこれまでの言動を考えれば、追加緩和には踏み切

らず、上記「ツイストオペ」の延長などに動くのではないでしょうか。

今後さらに米景気の減速も考えられる状況になってきたことから「QE3」を温存するので

はないかと予想しています。

ドル円は重要なメドであった「52週移動平均線」を下抜けしてしまいました。

テクニカル的には今後上値の重い展開が予想され、上記移動平均線は「サポートライ

ン」から「レジスタンスライン」に変わることが考えられます。

そのため上記移動平均線がある78円61銭辺りがドルの戻りを抑える可能性があり、今

後はこの水準を上抜けできるかどうかが注目されます。

また今後のドル円を予想する場合に、上述のように「QE3」が行われるかどうかが大きな

ポイントになりますが、政府・日銀の介入姿勢を確認することも重要です。

一旦介入が実施されれば、ドル円相場は2~4円程度円安方向へ修正されることにな

ることから、どの水準で介入してくるのかこちらも大きなポイントになります。

先週末のNY市場でも77円台半ばまでドルが急落した後に、約1円ほどドルが急反発

する場面もありました。

介入に対して過度に期待感を持つことは避けなければいけませんが、ドル円のショー

トも水準によってはリスクも大きいと考えられます。

先週末も中尾財務官は「いつでも介入できる用意は整ってる」と講演で語っていました。

「ボラティリティーの急激な変化」に対応すると語っていたことから、昨年10月31日の

「過去最大の介入」時のように急激な円高が進んだ際には実施されると見られますが、

逆に言えば、なだらかな円高が続いた際には実施しにくいとも考えられます。

個人的には76-77円台では実施される可能性が高いと予想しますが、上述のように

それを見込んだポジションメイクには注意したいところです。

本日のドル円の展開も、一度は77円台に突入する場面が見られると思われますが、

その際のスピードと、どこまでドルが売られるのか水準が注目されます。

予想レンジは77円60銭~78円50銭程度を見込んでいます。

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