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 2012年09月 

ユーロ再び全面安の展開 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 欧州危機の拡大懸念から円とドルが買われ、ドル円は77円台半ば

    から後半で推移。77円半ばがサポートされている一方、上値は限られ

    緩やかな円高が続く。

  • スペイン、ギリシャなどで大規模なデモが行われたことから、ユーロ

    ドルは下落。1.28台前半まで下落し、対円でも100円を割り込む。

    デモを受けスペイン国債が売られ、同国の10年債利回りが6%を超えたことも

    ユーロ売りを加速。

  • スペインでのデモを嫌気して株価は続落。ダウは前日比44ドル下落し

    1万3400ドル台に。

  • 債券相場は8日続伸し、10年債利回りは1.61%台まで低下。

    欧州危機の拡大懸念から安全資産への需要が高まる。

  • 金、原油はともに続落。原油価格は約2ヵ月ぶりに90ドルの大台を

    割り込む。

  • 8月新築住宅販売件数 → -0.3%


    本日の注目イベント


    • 中   中国8月工業利益

    • 独   独9月雇用統計

    • 欧   ユーロ圏8月マネーサプライ

    • 欧   ユーロ圏9月消費者信頼感

    • 欧   メルケル・独首相講演(ベルリン)

    • 英   英4-6月GDP(確報値)

    • 米   4-6月GDP(確報値)

    • 米   新規失業保険申請件数

    • 米   8月耐久財受注

    • 米   8月中古住宅販売成約指数


      ギリシャではサマラス現政権になって初となる大規模なデモが

      行われました。首都アテネでは7万人規模にまで膨らみ、さら

      なる歳出削減策に抗議を行い、一部が暴徒化したようです。

      EU、IMF、ECBのトロイカが財政状況を調査し、次の支援を

      行うかどうかの判断がされる状況での今回のデモは、今後の追

      加支援を巡る動きに悪影響を与えることにも繋がりかねません。

      さらにスペインでもデモが行われ逮捕者まで出ています。

      このため欧州各国の株価が下落し、これまで5%台半ば近辺

      で安定していたスペインの長期債が再び売り圧力に

      さらされ、6%を超える水準にまで金利が急騰(価格は下落)し

      ています。

      また、ドイツ、オランダ、フィンランドの財務相は、域内の救済基

      金は銀行の資本増強に関して役割が限定されるべきだとの認識

      で一致し、「まず民間資本、次いで各国の公的資金を使い、ES

      Mは最後の手段としてのみ活用するといった基本的な順序に従

      った手段で行われるべきだ」と指摘しています。

      これらの出来事を総合すると、「ユーロ危機は依然収束しないの

      では」といった見方が台頭し、再びユーロが売り込まれ、安全通貨

      であるドルと円が買われるといった典型的な「リスクオフ」の様相と

      なってきました。また米国では「ハト派」の代表格であるエバンス・

      シカゴ連銀総裁が講演で、「追加緩和」にさらに前向きな発言をし

      ています。

      同総裁は「追加緩和」は20万人以上の雇用者の増加が数四半期

      続くまで継続すべきだ、と述べ「追加緩和」を継続する際の基準を

      明確にしたとも言える発言を行いました。

      先週、同じく「ハト派」の一人である、コチャラコタ・ミネアポリス連銀

      総裁が「失業率が5%以下になるまで追加緩和を継続すべきだ」と

      発言したことと併せて、基準が明確になったと言えます。

      今後の雇用統計を見る上で「失業率は5%以下、非農業部門雇用

      者数は20万人以上の増加」が、一つの基準として意識されることに

      なりそうです。

      このような発言はドル円での円買いに圧力に繋がり、ドル円の上値を

      抑える効果に繋がり易いと思われ、米長期金利の低下傾向と相まって

      円高を長引かせることになります。

      昨日の米10年債利回りは1.61%台まで低下し、約3週間ぶりの水

      準を記録しています。

      こうなると、ユーロもドルも買えないということから円買いが活発になり、

      ドル円だけではなく、クロス円全般でも円高傾向が強まります。

      ドル円が77円台半ばであることから、さらに円高ドル安が進むと政府・

      日銀の介入も十分考えられますが、懸念されるのは、上記状況が今

      後にも続くと、介入だけでは円買いの流れを変えることが難しくなって

      くるということです。

      日銀がいくら円売りドル買いを行っても、欧州危機の収束が見られず、

      米労働市場の改善が確認されない限り、市場の流れは変わらないと

      いうことにもなります。

      その意味で来週末の米雇用統計は今から注目されますが、もし改善

      傾向が遅れているようなら「QE4」という言葉が議論される状況にもなり

      かねません。

      日銀もさらに「追加緩和」を実施せざるを得ない状況に追い込まれる

      可能性もあります。

      昨日、安倍元首相が第25代自民党総裁に選出されました。

      安倍氏は、昨日の会見でも「追加緩和」をさらに積極的に行い、3%

      のインフレ率を目指すと述べていました。

      これが実現すれば市場の流れは大きく転換することになりますが、

      その実現がそう簡単でないことは衆目の一致するところです。

      今後はそのための具体的政策についての考えを聞きたいと思いますが、

      どちらにしろ日銀に対するプレッシャーが高まることは間違いありません。

      ドル円の77円半ばと、その下の77円13銭をいつ試すのか目が離せま

      せんが、ここからドル売りを仕掛ける方も相当なリスクを覚悟しなければ

      なりません。

      ひょっとしたら、来週の雇用統計まで77円10銭~78円50銭程度のレンジ

      が続くのかもしれません。

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