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ユーロ急反発し、対円で101円示現 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は小幅な値動きの中、ISM製造業景況指数が

    市場予想を超えていたことからドル買いが優勢となり78円台

    前半まで上昇。その後は勢いも無く78円を挟む水準で引ける。

  • ユーロドルはスペインの予算案や銀行対策を背景に、ユーロ圏の

    債務危機が後退するとの観測が強まり、はアジア市場の1.28台前半

    から1.2939まで上昇。その後は利食いの売りに押され1.28台後半

    で引けるが、ユーロは対円でも101円台に乗せる場面も。

  • 株式市場は大幅に反発したものの後味の悪い引けを見せる。製造業景況指数

    の改善を手掛かりにダウは160ドルを超す上げを見せたものの、引けでは

    78ドル高。ナスダックは小幅安と、結果はまちまち。

  • 債券相場は続伸し、10年債利回りは3週間ぶりの低水準に。

    バーナンキ議長がインフレは引き続き抑制されるとの見方を示したことが背景。

  • 金、原油は上昇。原油価格は3日続伸。

  • 9月ISM製造業景況指数 → 51.5


    本日の注目イベント


    • 豪   RBAキャッシュターゲット

    • 日   9月マネタリーベース

    • 欧   ユーロ圏8月生産者物価指数


      昨日の海外市場ではユーロが大幅に反発し、それに引っ張られる

      格好で円も売られドル円は78円台に乗せています。

      ユーロドルは朝方、1.28割れ目前まで下落したものの、1.

      28台割れは回避。

      その後はジリ高の展開が続き、NY市場では1.29台半ばまで

      ユーロ高が進み、対円で101円台に上昇する過程でドル円でも

      円売りが勝り、ドル高円安に繋がったと思われます。

      ISM製造業景況指数が好不況の分かれ目である「50」を超え

      ただけでなく、市場予想をも上回ったことでドル高円安への流れ

      は自然な動きと思われましたが、ユーロの急反発にはやや意外感

      がありました。

      9月のユーロ圏の失業率は11.4%と発表され、ユーロ発足以

      来最悪でした。さらに8月分も11.3%から11.4%に修正。

      注目のスペインに至っては25.1%で、国民四人に一人が失業

      状態です。若者の失業率は52%程度で、こちらは二人に一人が

      失業です。これではストライキが起こることも無理からぬことの

      ように思います。ギリシャの失業率も似たり寄ったりです。

      ユーロはそれでも大きく反発しましたが、やはりスペインの支援

      要請が近いとの思惑が勝ったことが背景でしょうか。

      市場では支援要請が近く、それによって欧州危機が収束に向かう

      といった予想もあるようですが、スペインの危機は銀行の不良債

      権問題と州政府の財政問題です。

      仮に、ECBが同国の国債購入を行い利回りが低下したとしても、

      危機そのものは解決しません。また、ギリシャも予定通りの財政

      規律を達成するには、さらに115億ユーロ(約1兆1600億円)

      の歳出削減が必要で、公務員給与を削減する政府案に大規模なデモ

      が起きている状況です。

      上述のように、スペイン、イタリアでは失業率が高水準であるため

      歳入の増加は見込めません。財政規律達成のためには「歳出を減ら

      すしかない」のです。

      今回の危機でスペインが支援要請を行ったとしても景気後退が足か

      せとなることから、南欧諸国が健全な「巡航速度」で安定するには

      まだまだ時間がかかります。

      ただ、それでもユーロの上昇にはついていかざる得えない部分もあり

      ます。

      為替は必ずしも理屈通りに動くものでもありません。想定外の動きを

      することがあるため、基本は「順張り」で立ち向かうことが必要です。

      昨日のNYでは1.2939までユーロ高が進みましたが、そこから

      1.28台後半まで押し戻されているため、200日線(1時間足)

      で抑えられた格好になっています。既に1週間以上この移動平均線を

      超えられずにいます。

      この水準を完全に上抜けできるかどうかに注目したと思いますが、現

      在200日線は1.2925まで下がっています。

      方向感のないドル円ですが、こちらは77円80銭辺りでサポートさ

      れていますが、逆に上値では78円15-20銭あたりが重そうです。

      米長期金利が低下傾向を見せている中、現状ではドル円が79円に向

      かう可能性は少ないと思われます。77円50銭-78円50銭での

      レンジが続き、週末の雇用統計をきっかけにどちらかをブレイクする

      展開を予想しています。昨日の野田改造内閣で経済相には前原氏が就

      任しました。

      既に、日銀による外債購入については「金融緩和を進めていくうえで

      有力な材料の一つ」と語っており、日銀に対する圧力を強めてきそう

      です。

      また新財務相の城島氏の手腕は未知数ですが、円高に対しては「断固

      たる措置を取る」と語っています。「G7」が来週11日に東京で行

      われることも正式に決まりました。

      議長国は日本であることから、仮に円高が進んでも「介入しずらい」

      のではないかとの観測もあるようですが、確かにタイミング的はいい

      とは言えません。

      今週末に米雇用統計の発表があり、来週木曜日に「G7」です。雇用

      者数の増加が市場予想を下回った場合の政府・日銀の対応が懸念され

      ます。

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