NY株式大幅安にもドル円堅調
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は堅調に推移。依然として79円台は維持し、
この日は特に材料がなかったこともあり、79円前半から半ばで推移。 - ユーロドルはやや下落し1.30台前半での取引。
ラホイ・スペイン首相が支援要請に否定的な見方を示したことや、
地方選挙の投票結果に対する不透明感からユーロが売られ、
1.30台半ばから1.30台前半まで下落。 - 株式市場は4ヵ月振りの大幅下落。GEやマイクロソフトの
決算などを嫌気してダウは205ドルの大幅安。 - 株価の大幅下落から、リスクオフの動きが加速し、債券相場は
急騰。10年債利回りは1.76%台まで急低下。 - 株価の下落に加え、対ユーロでドルが買われたことから金と
原油はともに大幅続落。 - 9月中古住宅販売件数 → 475万件
本日の注目イベント- 日 日銀支店長会議
- 日 9月貿易統計
- 米 大統領候補による第3回討論会(フロリダ州ボカラトン)
NY株式市場が大幅安となり「リスクオフ」の動きが加速した割には
ドル円は堅調でした。
マイクロソフトやGEの決算が市場予想に届かなかったことが嫌気
され、ダウは今年6月以来の大幅な下落となりました。先週は週初
から株価が堅調だったことから、利益確定の売りが出やすい状況で
あったことも下げ幅を拡大した要因と思われます。
「リスク資産」である株価の急落に伴って、「安全資産」の債券に資
金が集まり債券価格は急騰し、利回りは低下。通常ならドル円でも
「安全通貨」である円に資金が向かい「円高ドル安」というのがこれ
までのパターンでした。
しかし、先週末のドル円は値動きが少なかったとはいえ、79円台
前半で堅調に推移しており、先週の週央に79円台に乗せ、それ
以来79円台は割り込んでいません。
この動きを「80円台を試す動き」と捉えることができるのかどうかは
まだ判断できませんが、これまでとは異なった動きになったことは
意識しておくべきでしょう。
79円10銭以上で越週したことで、「週足」の「52週線」は上抜け
し、今朝はこの線を抜けてスタートしています。問題は今日を含め
、今週の動きです。
NYダウが大幅下げで、本日の日経平均株価も大幅安が予想さ
れます。
上述のように、株価の下落は通常、「円高ドル安」に振れます。
NYダウ下落でも堅調だったドル円が日経平均株価の下落にどこ
まで持ちこたえられるかが注目されます。
また、同時に今週も79円台で推移するようだと、今回のドル反発
はこれまでとは違うのかもしれません。
注目されたスペインのガリシア州議会選挙では、今朝の時点では
ラホイ首相率いる国政与党・国民党が引き続き過半数を獲得する
ことが確実になっています。
この結果ラホイ首相にとっても支援要請に踏み切り易い状況になっ
たものと思われます。
同首相は先週末「全面的な国家救済の要請を迫る圧力があるとは
感じていない」と発言したことで、ユーロ売りに繋がった経緯があり
ますが、今回の選挙結果を受け支援要請を躊躇する理由が一つ
無くなったことは事実です。
今後さらに支援要請を行うかどうかの判断を先延ばしにするようだと、
ドイツなどEU首脳から批判の声があがる可能性もあります。
今週中にはその判断が下されると予想しています。
ユーロ円は先週104円台前半を付けた後、徐々に上値を切り下げ
てきました。
「1時間足」を見るとやや「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成
しつつありますが、103円台を維持できるかどうかが下値のメドと見ら
れます。
中期のトレンドでは依然として「上昇傾向」ですが、短期的には104
円台を頂点に下値を試している段階かと見られます。
同様にユーロドルも「日足」では上昇トレンドですが、1.31台半ばが
抜けないことで、現在下値を試しています。
こちらも1.30台が維持できるかどうかが重要です。
- 日 日銀支店長会議
スポンサーサイト
- [2012/10/22 09:29]
- デイリーコメント |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
- | HOME |