中国PMIを受け豪ドル堅調
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- FOMCでは予想通り特に政策変更も無かったことで
市場への影響は見られず。ドル円は79円台後半でもみ合い。
80円台を試す展開が見られないものの、79円台半ばへの
テストもなし。 - ユーロドルは小幅に下落。ユーロ圏PMIやドイツの
景況感指数が予想を下回ったことからユーロは売られ1.2939
まで下落。依然明確な方向感は見えず、スペインが支援要請を行うか
どうかの判断待ち。 - 株式市場は前日の大幅下落から反発して始まったものの買いは
続かず、結局小幅な下落で取引を終える。ダウは25ドル安と
1万3100ドル台を割り込む。 - 債券相場は小幅に下落。新築住宅販売件数が予想より伸びて
いたことで価格は下落し、利回りは上昇。 - 金は売られ1700ドル割れ目前まで下落。原油価格も5日
続落で7月12日以来となる85ドル台まで下落。 - 9月新築住宅販売件数 → 38.9万件
- 8月住宅価格指数 → 0.7%
本日の注目イベント- 英 英7-9月GDP(改定値)
- 米 9月耐久財受注
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 9月中古住宅販売成約指数
今回のFOMCは市場予想通りの内容で、金融市場への影響
は無く無事通過しました。声明文では「雇用の伸びは緩慢だ。
家計支出の伸びは若干加速したが、企業設備投資の拡大ペ
ースは減速した」と指摘しています。
同時に、これまでの毎月400億ドルの住宅ローン担保証券
(MBS)を購入する「QE3」は継続し、さらに、毎月450億ドル
程度の短期債を売却し、期間が長めの証券を同時購入する、
いわゆる、「オペレーション・ツイスト」についても継続する方針
を改めて示しています。
今回のFOMCは米大統領選の最中であることから、政策変更
は現職大統領にとっても、あるいはロムニー大統領候補にとって
も良い影響を与えないというのが一般的な見方のようで、その通
り「無風状態」で会合を終えています。
もっとも、バーナンキFRB議長は、仮にオバマ氏が大統領に再
選されても自分は再任されないだろうと親しい友人に漏らしてい
ると一部新聞が伝えています。
バーナンキ議長の任期は2014年1月までです。
ドル円もユーロドルも大きな動きはありません。
いづれも、今後のイベント待ちという状況です。
ドル円にとっては来週の日銀金融政策決定会合と来週末の10月
の米雇用統計です。
また、ユーロドルについても米雇用統計と、何と言ってもスペインの
支援要請待ちの状況です。
これらの重要イベントを前にして、動かないと言うよりは、動けないと
言った方が適切な状況でしょう。
ドル円は79円50銭ー80円の狭いレンジでもみ合っていますが、一
旦80円台に乗せた割には再度上値へのトライも見えないことから、
ここにきて「やはり上値は重い」との見方も増えてきているようです。
事実79円90銭-80円の間ではドル売りも徐々に増えているとの観
測もあります。
しかし、一方で下値も79円50銭ー60銭では徐々に固まってきてい
ます。
市場は30日の決定会合を織り込んでいるところですが、既に「追加
緩和」を見送るといった選択肢は無くなっているものと思われます。
要するに、資産購入基金を増加させる「規模」と、購入資産の「内容」
に焦点が移っていると考えられます。
そして、その後の白川総裁の記者会見でデフレ脱却への強いメッセ
ージが発せられるのかどうかが注目されます。
懸念されるのは、一部報道で基金の増額が20兆円と報じられたこと
で、仮に10兆円規模であった場合には「失望感」からドル売りで反応
する可能性があることです。
バーナンキFRB議長の様に、仮に今回「追加緩和」に踏み切っても、
さらに積極的に緩和政策を推し進めていくという「強い姿勢」を見せる
ことが必要だと考えます。
ECBのドラギ総裁は昨日ドイツ議会で、議員に対してECBによる国
債購入の正当性を説明しました。
同総裁は、ECBの購入プログラムであるOMT(アウトライト・マネタリ
ー・トランザクション)はインフレをあおる要因にはならないとし「ECB
は経済と公的財政が持続可能な軌道上にある国についてのみ介入
する」とし、さらに「プログラムには条件が課せられるため、ECBの独
立性が損なわれることはない」とも述べています。
ECBによる国債購入に難色を示しているドイツ連銀の支持を得たい
との思惑もあったようですが、ブルームバーグはメルケル首相率いる
キリスト教民主同盟(CDU)の幹部はドラギ総裁の説明に納得した
ようだ、と伝えています。
- 英 英7-9月GDP(改定値)
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- [2012/10/25 09:40]
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