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ドル円97円台半ばまで下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 先週末のGDPの悪化をきっかけに下値を切り下げて来たドル円は

    経済指標の発表を受け97円台半ばまで下落。その後は株式市場が堅調な動きを

    見せたことで98円台まで戻したが買いは続かず、97円70-80で引ける。

  • ユーロドルは堅調に推移。イタリアで新政権が発足したことで、欧州危機に

    対する懸念がやや後退。1.30台後半から1.3117まで買われたが、依然

    上値の重い展開が続く。

  • 株式市場は続伸し、「S&P500」は過去最高値を更新。個人所得などの経済指標が

    おもわしくなく、FRBによる量的緩和縮小は遠のくとの見方から株価は堅調に推移。

  • 債券相場も堅調に推移し、年初来最低水準で推移する。個人消費の鈍化が景気減速に

    繋がり債券への需要が拡大。10年債利回りは1.67%で引ける。

  • 金、原油は反発。ドル安が進んだことも買い安心感を高め、原油価格は94ドル台まで

    上昇。

  • 3月個人所得 → +0.2%

  • 3月個人支出 → +0.2%

  • 3月PCE・コアデフレーター → +1.1%

  • 3月中古住宅販売成約 → +1.5%

    本日の注目イベント
  • 日   3月失業率

  • 日   3月鉱工業生産

  • 独   独4月雇用統計

  • 独   独5月GFK消費者信頼感

  • 欧   スペイン1-3月GDP(速報値)

  • 欧   ユーロ圏3月雇用統計

  • 欧   ユーロ圏4月消費者物価指数(速報値)

  • 欧   決算発表 → UBS、ドイツ銀行、BP

  • 英   英3月マネーサプライM4

  • 米   FOMC(5/1まで)

  • 米   2月ケースシラー住宅価格指数

  • 米   4月シカゴ購買部協会景気指数

  • 米   4月消費者信頼感指数

  • 米   決算発表 → ファイザー

  • 加   カナダ2月GDP




ドル円は「100円の壁」を突破できず、先週末の米GDPの結果を

きっかけに97円台半ばまで下落しました。

米第1四半期GDPは前回の0.4%に比べると大幅に改善はした

ものの、市場予想の3.0%には届かず、失望からドル売りが進み、

対円、対ユーロなど主要通貨に対して下落しました。

結局100円台に一度も乗せることなく97円台までドル安に振れま

したが、米経済指標の内容を見るとさすがに円安トレンドが進行中

とはいえ、ドルが売られてもやむを得ない状況です。

先週だけでも耐久財受注、GDPなどの経済指標は軒並み市場

予想を下回り、その結果「米出口戦略を論じるのは時期尚早」との

見方が急速に台頭して来ました。

株式市場は堅調に推移していますが、同時に安全資産である債

券も「金融緩和政策が継続される」との思惑から堅調に推移し、

10年債利回りは1.7%を大きく割り込む水準にまで低下しています。

ドルが本格的に上昇するには、米金利の上昇は不可欠です。

市場は春先から夏場にかけて後退する米景気を意識し始めている

ことと無関係ではありません。

では本当に米景気は昨年同様に景気の踊り場を迎えるのでしょうか・・・?

そのカギを握るのが今週末の「4月の米雇用統計」です。

非農業部門雇用者数は昨年11月から順調に回復し、今年2月ま

での4ヵ月間では「月平均20万人増加」を維持していましたが、3月

の雇用者数が一転8万8千人に減少して市場に驚きを与えました。

ただ、この時はドルが95円台まで下落しましたが、その前日に日銀

の「異次元の金融緩和」が発表されたこともあり97円台後半までドル

が買われ、雇用統計の結果は異次元緩和に飲みこまれた格好にな

りました。

今回4月の雇用統計が再び10万人を大きく割り込むようだと、米景

気は昨年と同じ道を辿るのではないかといった見方が台頭し、ドル

の上値を重くすることになりそうですが一方で、10万人を大きく超え

るようだと、

「3月は一時的な現象」と見ることもでき、再びドル高に戻る可能性

が出てきます。

現時点での市場予想は雇用者数は15万人の増加と、失業率は

7.6%を見込んでいます。

テクニカルを見てみると、「4時間足」までの短期のチャートでは依

然としてドルの下落を示唆していますが、「日足」はドル上昇に変

化はありません。

しかも「4時間足」では「転換線」が「基準線」を上から下に抜けて

いますが、相場の先行きを表すとされる「基準線」は横ばいです。

「日足」の「基準線」は現在96円25銭にあることから、この水準が

抜けるかどうかで今後の「調整」が長引くかどうかの、一つの目安と

考えることができます。

日銀による大規模な金融緩和姿勢は変わりません。

従って、今後再び円高基調に戻るとすれば、上述のように「米国

の緩和姿勢がさらに続く」といった観測が定着することです。

その基準となるのが米ファンダンタルズです。

少なくとも現時点では、日米欧で最も景気が回復しているのは米

国であるという点では異論はないと思われますが、これが日米欧

は同じだとの認識が拡大すると、安全通貨の円に買いが集まる可

能性も出てきます。

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ユーロドル1.31前に大幅下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • アジア市場での上値の重さを受けて99円台前半で取引が開始。

    失業保険申請件数が予想を下回ったことでドル買いに繋がったが、99円台半ばで

    抑えられ反落。本日の日銀会合と米GDPを見極めたいとのムードに値幅は伸びず。

  • ユーロドルは独メルケル発言で買われ、1.31台目前までユーロ高が進んだものの

    独ifo景況感指数の悪化や、スペインの高い失業率に反落。

    利下げ観測も根強く一時1.30を割り込む場面も。

  • 株式市場は反発。失業保険申請件数が34万件を下回ったことを好感。ダウは

    24ドル高の1万4700ドル台で取引を終える。

  • 債券相場は小幅に反落。10年債利回りは前日とほぼ変わらず、ボラティリティー

    指数は過去最低を記録。

  • 金は大幅に続伸して1460ドル台を回復。原油価格も5日続伸し93ドル台に。

  • 新規失業保険申請件数 → 33.9万件

    本日の注目イベント
  • 日   3月消費者物価指数

  • 日   日銀金融政策決定会合(展望リポート発表)

  • 日   黒田日銀総裁記者会見

  • 欧   アスムセン・ECB理事講演

  • 欧   ECB、LTRO返済予定額発表

  • 米   1-3月GDP(速報値)

  • 米   4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)

    今週のドル円は一時98円台半ばまで円買いが進む場面もありましたが、

    概ね99円台での推移です。まだ、今日一日を残しているため99円台

    で越週するかどうかは解りませんが、「100円の壁」が意識されて上値

    が重いものの、株高にサポートされドルの下値も底堅い動きを示してい

    ます。

    基本的な「ドル高円安」の流れは変わっていませんが、100円が抜け

    いないとすれば一旦ドル下落のリスクも考えておく必要もあります。

    今後100ー105円の新しいレンジに入るのか、あるいは今しばらく95

    -100円のレンジ内でもみ合うのか、ドル円は重要な値位置にいると考

    えられます。

    昨日も99円台半ばから上値ではドル売り意欲も強く、日経平均株価が

    上昇しているにも関わらずドル売りが優勢な展開が続き、一時99円台

    を割り込んでいます。

    それでも昨日は米経済指標の結果に反応し、NY市場では99円台半

    ばまで戻していますが、この水準を上回れるかどうかが一つのポイント

    になろうかと思います。

    その行方を左右するのが株価と、日銀決定会合、それに米GDP速報

    値です。

    決定会合では今回特に新しい政策が打ち出されるとは思えませんが、

    「展望リポート」が発表され、2年で2%の物価上昇という目的を達成す

    るための筋道などが示されると見られます。午後3時半からは黒田総

    裁の記者会見も予定されていますが、ここで総裁がどのような発言をす

    るのかも焦点です。恐らく、目標達成は可能性だという言葉を中心に展

    開されるものと予想します。その意味ではドルが買われる場面があるか

    もしれません。

    夜9時半には米第1四半期のGDPが発表されます。

    市場予想は3.0~3.1%ですが、この数字がどれだけ上振れするか

    がポイントになります。

    既に大型減税は打ち切られており、個人消費の行方が注目されますが、

    折からの株高による「資産効果」も考えられます。

    個人消費がGDPの7割を占める米国ではこの数値が今後の相場展開

    に大きな影響を与えると思われます。

    利下げ観測の続くユーロは昨日、対ドルで1.3094まで買われました。

    メルケル独首相が、利下げの必要はないと発言したことに反応したもの

    ですが、それでも1.31には届かず反落しています。

    独4月のifo景況感指数が前月から低下し、スペインの第1四半期の失

    業率は27.2%に上昇するなど、欧州景気の混迷が続いていることが

    嫌気されています。

    このため米ゴールドマン・サックスは、来週5月2日の会合で0.25%の

    利下げが決定されると予想し、これまでの据え置き予想から修正しました。

    (ブルームバーグ)

    ドラギ・ECB総裁やバイトマン独連銀総裁も利下げの可能性をほのめか

    していることから、今回か次回の会合で利下げに踏み切ることは十分考

    えられます。

    ドル円は上述のようにやや上値を試す場面もありそうですが、99円台半

    ばを大きく上回るには、支援材料なしでは難しそうです。

    連休を前にしてドル売りが出てくる可能性もあることから、今日は98円5

    0銭から99円80銭程度のレンジを予想します。

ドル円99円台でもみ合い 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は99円台でもみ合い。耐久財受注の落ち込みが予想以上だった

    ことで円買いドル売りが出て99円28銭まで下落したが、ドル売り一巡後は

    99円台半ばまで値を戻す。

  • イタリアの新首相が決まったことを好感しユーロドルは1.30台で底堅い

    動きを見せたものの、利下げ観測が高まる中、上値も限定的となり1.30を挟み

    一進一退。

  • 経済指標の悪化を受け株式市場はまちまち。ダウは43ドル下げたものの

    ナスダックは小幅に上昇。

  • 債券相場も小動き。耐久財受注が大幅に減少したことで買われる場面もあったが

    値動きは小幅に留まる。

  • 金は反発。原油価格は4日続伸し10日振りに91ドル台まで上昇。

    ガソリン在庫が大幅に減少していたことが手掛かりに。

  • 3月耐久財受注 → -5.7%

    本日の注目イベント
  • 豪   ウェリントン、シドニー市場休場(アンザックデー)

  • 欧   レーン・欧州委員講演

  • 欧   アスムセン・ECB理事講演

  • 欧   コンスタンシオ・ECB副総裁講演

  • 英   英1-3月GDP(速報値)

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   決算発表 → エクソンモービル、アマゾン




依然として「100円の壁」を巡る攻防が続いています。

昨日の朝方は株価の急上昇に合わせるかのようにドル円も勢いよく上昇し、

場合によっては100円を試すかとも思われましたが、ドル買いが一巡する

とこれまでと同様に上値が重くなり、92円台前半まで下落しました。

それでも昨日の場合は日経平均株価が年初来高値を更新するなど、高

値引けだったことからドルの下落がサポートされ、99円を割りこむことはあ

りませんでした。

ややこじつけになるかもしれませんが、98円台への下落は避けられ、終始

99円台を維持できたことがこれまでの局面とは異なり、「100円突破」への

希望に繋がりそうです。

また昨日のNYでは3月の耐久材受注が市場予想のマイナス3.0%に対

してマイナス5.7%と大幅に減少し、2月分も下方修正されました。

民間航空機の需要が大きく落ち込んだことが主因ですが、これがNYダウを

下落させ、米国債上昇に繋がりました。ただ、それでもドル円は99円台を割

り込まず、99円半ばまで反発しています。

シカゴの日経平均先物も昨日の大証の引け値より上昇しており、日本の堅調

な株価がドル円を支える構図にもなっています。

さらに昨日大手生保の2013年度運用計画が発表され、明治安田生命は1兆

円の増加資産の半分にあたる5000億円を外債に充てる方針を明らかにしまし

た。

もっとも5000億円全てが買い切りというわけではなく、為替ヘッジを付けるもの

も含まれているため市場の需給にすぐさま大きな影響を与えるものではありま

せん。

既に日本生命も運用方針を発表していますが、外債にどれだけ振り向けられ

るかは今後の長期金利の動向と、為替相場の見通しによることになります。

今後さらに円安が進行すると、これまでのヘッジを外すことも検討されるから

です。

20年債や30年債など「超長期」の債券利回りが上昇してくれば投資妙味が高

まり、敢えて為替リスクをとって「外もの」に投資する必要性もなくなります。

従って今後は10年債利回りだけではなく、さらに長期の金利動向にも注意が

必要かもしれません。

本日はNY時間に失業保険申請件数が発表される以外には重要なイベントは

ありません。

東京時間内は株価の動きを見ながら99円台半ばで一進一退の展開が予想

されます。

特段大きなニュースが無い限り100円台乗せは難しく、同時に99円割れがあ

っても深押しはなさそうな状況です。

市場参加者の眼も「99円台」に徐々に慣れて、「99円台は絶好の売り場」と

いった相場観も次第に薄まってくることも考えられます。

反対に再度100円をテストして抜けないようだと、ドルロングを投げて来る可

能性もあります。

当社における投資家のポジションを見る限りそれほどドルロングには傾いて

いません。

「ドルショート1」に対して「ドルロングは2」程度で、ポジションの大きな偏りは

今のところ見られません。

因みに、ユーロ円については「ロング1」に対して「ショートは1.1」程度で

ほぼ拮抗している状況です。

ドル円98円台半ばから切り返す 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 中国のPMI悪化を契機に下落が始まったドル円は、98円台半ばを

    何度も試したものの抜け切れずに下げ止まる。良好な住宅関連指標や株価の

    大幅上昇を手掛かりにドルが買い戻され、99円40-50銭と、この日の高値圏で引ける。

  • ユーロドルは2週間ぶりに1.30の大台を割り込む。独製造業、サービス業PMIが

    ともに「50」を割りこみ、ECBによる利下げ観測が拡大し1.2977までユーロ安が進む。

  • 株式市場は3日続伸。好決算や住宅販売の増加を好感しダウは前日比152ドル高と、

    1万4700ドル台まで上昇。

  • 債券相場はホワイトハウス近くで爆発があったとの報道が流れ上昇し、長期金利は

    一時1.64%まで下落。その後虚偽情報であったことが確認されると急速に値を下げ

    利回りは1.70%台まで上昇して引ける。

  • 金は大幅に反落したものの1400ドル台を維持。原油は4日続伸。

  • 4月リッチモンド連銀製造業指数 → -6

  • 2月住宅価格指数 → +0.7%

  • 3月新築住宅販売件数 → 41.7万件


    本日の注目イベント
  • 豪   豪第1四半期消費者物価指数

  • 豪   ロウ・RBA副総裁講演

  • 独   独4月ifo景況感指数

  • 欧   決算発表 → クレディスイス、バークレーズ

  • 欧   メルシェ・ECB理事講演

  • 欧   コンスタンシオ・ECB副総裁講演

  • 米   3月耐久財受注

  • 米   決算発表 → P&G、フォード、ボーイング



上値が徐々に重くなってきたドル円は昨日、HSBCが発表した

中国製造業PMIの悪化をきっかけに再び

99円台を割り込み、98円台半ばまで円買いが進みました。

その後も欧州市場や、NY市場でもホワイトハウス近くでの爆発

報道で98円58銭まで下落し、98円台半ば割れを試しましたが

結局99円台半ばまで押し戻されています。

ドル円は「100円」が意識され上値が重いことも事実ですが、日

本の大規模な金融緩和をべースとした「リスクオン」による円安

トレンドは変わっていないということの様です。

海外の専門家からも「円はさらに売られ100円は通過点」という

声も聞かれますが、実需を含めたドル売りが100円前後に集まっ

てきているのも確認されています。

今後100円を抜けずに95-100円のレンジが維持されるのか、

あるいは100円を超えて新しいレンジである100-105円に入

るのか、正に「100円の攻防」が展開されている状況です。

昨日99円台を割りこんだことで、ドル円の「1時間足」では一目

均衡表の「基準線」も明確に割り込んできました。しかし98円台

半ば割れを3度試して押し戻されたのは、もう少し長めの足である

「4時間足」が機能したためと見られます。

ここでは「基準線」が98円58銭にあり、しっかりサポートしています。

また「4時間足」の移動平均線を見ると「52日線」がほぼ同水準に

来ており、こちらもサポートしているのが確認できます。

結局昨日の下落はこの二つのテクニカルで抑えらて反発したもの

と理解できます。

それでも週明け月曜日の99円90銭レベルからは1円30銭ほど

の下落を見せました。これで短期的な調整が終わったのかどうか

判断はできませんが、注目されるのは26日の米GDPと来週の

雇用統計です。

この二つの重要な経済指標の結果が今後の相場を左右するとい

っても過言ではありません。特に、両指標とも前回は市場予想を

大きく下回ったことで、それらが一時的なものなのか、あるいは夏

場にかけて景気が減速する兆候なのかを判断する重要な材料

になるからです。

景気減速が続くユーロ圏では利下げ観測が高まって来ました。

昨日発表されたドイツのPMIは、製造業、サービス業ともに好不

況の境目である「50」を割りこんできました。

独連銀のバイトマン総裁は先週、今後の経済指標の結果次第

では追加利下げがあることも示唆しています。

また、先週のワシントンでの「G20」でも、長く景気低迷の続く

ユーロ圏の景気回復のため、ドイツなどに財政出動を求める動き

もありました。

ドラギECB総裁も先週、ユーロ圏の経済状況は4日の会合以来

改善していないと指摘しています。

来月行われるECB理事会で、利下げが行われる可能性が徐々

に高まっていると考えられます。

本日もNY株高を受け日経平均株価の上昇が見込まれます。

ドル円も上値を試す展開になると予想されますが、99円80銭辺

りが抜ければ「5度目の100円テスト」が見られるかもしれません。

ただその水準から上値では、これまでと同様に大量のドル売りが

控えているものと思われ、特に大きな材料が出てこない限り東京

時間で上抜けするとも思えません。時間をかけながら100円前

後のドル売りをこなして行く展開を予想しています。

ドル円上値が重く一時99円割れ 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は「100円の壁」を破れず再び下落。NY市場では住宅関連の指標が

    予想を下回ったことからドル売りが進み、一時99円を割り込む。その後は日本の

    生保が外債購入に前向きとの報道から値を戻し、99円20-30銭で引ける。

  • ユーロドルは値動きが乏しい中、ドル安円高に引かれる形でユーロ高に。

    1.30台前半から半ばでの狭いレンジで推移。

  • 株式市場は朝方、住宅関連指標の悪化を嫌気して始まったものの、キャタピラーが

    中国の販売拡大計画を発表したことを受け反発に転じる。ダウは19ドル高と小幅ながら

    プラスで引ける。

  • 債券相場は続伸。経済指標の悪化を材料に買いが優勢だったものの、小幅な上昇に

    留まる。

  • 金価格は大幅に上昇し3日続伸。原油も3日続伸し88ドル台に。

  • 3月中古住宅販売件数 → 492万件

    本日の注目イベント

  • 中   中国HSBC4月製造業PMI(速報値)

  • 独   独4月製造業PMI(速報値)

  • 独   独4月サービス業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏4月製造業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏4月サービス業PMI(速報値)

  • 米   4月リッチモンド連銀製造業指数

  • 米   2月住宅価格指数

  • 米   3月新築住宅販売件数

  • 米   決算発表 → アップル

  • 加   カナダ2月小売売上高



「100円台乗せ」は4度目のトライでも失敗しました。

昨日の朝方は「G20」で目立った円安批判が無かったことから99円

90銭辺りまで「ドル高円安」が進み、今度こそは100円台を試しに行

くとの期待感が高まっていましたが、99円90銭より上値を試すことなく、

NY市場では98円台まで一時円が買い戻される展開でした。

100円手前には相当なドル売り注文が並んでいるようです。輸出筋の

ドル売りや、100円が抜けないとの相場観に基づく利益確定のドル売

り、さらにはオプション絡みのドル売りなど、正に「壁」を作っている格好

です。

しかし、それでもドルが買われ円が売られる流れは継続されると思われ、

いずれ「100円台突破」が実現する

と予想しています。

願わくば、米経済指標の改善という「援軍」が望まれますが、このところ

の指標はまだら模様でこの部分についてはやや不透明です。

100円台へのテストは昨日で4度目ですが、上述のようにドル売りが集

まっており、そう簡単には抜けそうもない雰囲気もあります。

足元では95-100円のレンジは維持されていますが、100円台を明

確に上抜けできれば100-105円の新しいレンジ入りすることも考えら

れます。

それにはもうしばらく「時間」が必要なのかも知れません。

99円台後半を何度も試して、ある程度売りを吸収するには「時間」が

不可欠で、市場参加者が99円台という相場に慣れる必要があると考

えます。

今朝の経済紙一面のトップには「年金・生保マネー、外債へ」という

記事が掲載されています。

日銀の「異次元の金融緩和」で国債の価格が急騰し、その結果長期

金利が異常に低下しているため、長期運用がメインの生保各社に今

後「逆鞘」が発生する可能性があります。

そのため多少リスクを取っても、利回りの高い「外もの」に資金を配分

するとの内容です。

4月4日の決定会合の結果を受け、10年債利回りは一時0.315%

まで低下し、それまでの最低金利の記録を大幅に更新した経緯があ

ります。

長期金利はその後も乱高下を繰り返し、適正金利水準さえ見失って

いる状況が続いています。生命保険会社は保険契約者に対して長

期の負債を抱えていることと同じです。

そのためALM(資産と負債の一元管理)ではデュレーション(期間)

をある程度合わせておく手法を採用するのが一般的です。

長期金利が急激に低下して来たため、そのまま日本国債で資産を

ロックした場合には「逆鞘」が発生してしまうことから外債購入を増や

すとの記事です。

新聞によると、低金利が続けばその規模は1兆円を超える可能性も

あると指摘していますが、2013年度を通じての話であるため、直ぐ

に相場に影響を及ぼすものではありません。

ただ、長い目で見ればドル円が下落した際の下支えにはなりそうです。

本日も米国では住宅関連の指標が発表されます。昨日のように市場

予想を下回るとドルが売られる展開になりそうですが、今週の「主役」

は何と言っても26日の「米第1四半期GDP」です。それまでに99円

台で推移していれば再度100円をテストするチャンスはありますが、

98円台まで落とされるとやや調整が長引く可能性もありそうです。

ドル円再び100円に迫る 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 「G20」で日本の円安批判がなかったことを受けドル買い円売りが加速。

    ドル円はアジア市場の98円台前半からドル高が進み、NY市場では

    99円69銭までドルが買われほぼ高値圏で引ける。

  • ユーロドルは1.31台が重い展開に。ドル円でドル高が進んだ影響もあり

    緩やかに下落したが、ユーロ円の買いがサポート。

  • 株式市場は反発。ダウは小幅高だったものの、ナスダックは39ポイント高。

  • 債券相場は反落。株高から売り物優勢の展開となり、10年債利回りは

    3日振りに1.70%台まで上昇。

  • 金、原油はやや落ち着きを取り戻し小幅に反発。

    本日の注目イベント
  • 欧   ユーロ圏財政赤字対GDP比(2012年)

  • 欧   ユーロ圏4月消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   3月中古住宅販売件数

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

  • 米   決算発表 → キャタピラー、テキサス・インスツルメンツ




注目されたワシントンでの「G20」では、「長期の金融緩和から生じる負の

副作用に留意」、といった文言が声明文に明記されたものの、「異次元の

金融緩和」に対する目だった批判はなく、「無難」に会合を乗る切ることが

できました。

今回の大規模な緩和による「円安」は、デフレからの脱却を目的としたも

ので、通貨安を目指したものではないことが理解されたものと受け止める

ことがきます。

ただ、その条件として「日本は信頼に足る中期財政計画を策定すべきだ

」といった文言も盛り込まれており、今後は一定の経済成長を達成するこ

とと、財政規律を早期に立て直すことも求められています。日本が早い

時期に2%の物価安定を達成し、世界の経済成長に寄与するこを宿題

として与えられた格好です。

それにしても「G20」の声明文に日本に関する文言がこれほど多く挿入

されたことは記憶にありません。世界が黒田日銀の金融政策に注目す

ると同時に、今回の「異次元の金融緩和」が如何に異例だったかを示し

ている証とも言えます。

「G20」の結果を受け、日銀は今後も現在の政策を継続しやすいとの

観測から円売りが加速しています。

先週末の東京市場では会合の結果を待ちながら98台前半で推移し

ていたドル円が、麻生財務大臣の「各国からの異論はなかった」との

報道でドル買い円売りが進み、ドル円は98円台後半まで上昇しました。

東京市場ではそれ程大きな反応は見せませんでしたが、欧州市場で

は99円台に乗せ、NY市場では99円69銭までドル高が進んでいます。

この状況は4月4日に日銀が「異次元の金融緩和」を決めた直後の反

応に良く似ており、海外勢の方が円安材料にはより反応していることを

表しています。

これまでに3度ドル円は99円後半を試して押し戻されていますが、今

朝もオセアニアで99円98銭近辺までドル高が進んでいます。いよいよ

「100円台」が視程距離に入って来たと考えられます。「100円」は心

理的な節目であると同時に、テクニカル的にも重要な水準です。

100円27銭に重要な「120日線」があり、さらにこの水準には一目均

衡表の「雲の上限」があることは、以前この欄で述べた通りです。

今回の挑戦で上抜けできれば「4度目の正直」といったことになります

が、100円台半ばを明確に抜ければ上昇に弾みがつくのではないか

と思います。

約5年間円高傾向が続いたため、「月足」の雲は長い間下落傾向を

維持して来ました。この雲は厚みもあり、なかなか抜けにくい形態を見

せていますが、それだけに完全に抜けたら今度は重要なサポートとし

て機能することになります。

日銀の大胆な金融緩和が支持された格好となり、さらに「TPPへも正

式に参加」が決まり、国内では円高に振れる材料はほとんどありません。

この先ドルの上値が重くなり再び円が買われるとすれば、海外要因が

きっかになりそうです。一つは米景気の減速懸念があります。

順調な回復傾向を示してきた米経済指標が4月に入りやや鈍化して

きました。

米債務上限の問題から財政削減が実施されていることや、今年から

減税措置が終わったことなどの影響も考えられますが、

米景気が再び夏場にかけて腰折れするようだと、FRBによる「量的緩

和策」の縮小、あるいは解除の時期が遅れドル安に振れる可能性があ

ります。

もう一つの懸念材料は、やはり欧州です。

イタリアでは最大勢力の中道左派連合を率いるベルサーニ党首が近

く辞任をする意向を示しています。

未だに新政権を樹立出来ず、政局の混迷が続いていることから、ユー

ロが売られ円が買われる可能性も否定できません。

また今回の「G20」でも、マイナス成長の続くユーロ圏に対してドイツが

財政出動をすることも求められています。

これら二つに海外要因がくすぶってはいますが、足元の円売りの流れ

は根強いと思われます。

先ずは週明けの本日、ドルがどこまで買われるのか非常に注目されます。

「G20」始まる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は97円台では底堅い動きを見せるものの、98円台半ばを超えられない

    展開が続く。ワシントンでの「G20」を控え様子見ムードとなり、値幅は

    50銭程度に留まる。

  • ユーロドルは前日の急落からやや反発し1.30台半ばを中心に推移。

  • 株式市場は続落。決算発表が低調なことに加え、フィラデルフィア連銀製造業指数

    などの経済指標も株価の上値を抑えダウは81ドル安。

  • 債券相場は小幅ながら続伸し、10年債利回り1.68%台まで低下。

  • 軟調な動きが続いている金相場は反発。これまでの急落からの自立反発の域を

    出ないものの9ドル高で引ける。原油価格も同様に反発し87ドル台を回復。

  • 新規失業保険申請件数 → 35.2万件

  • 3月景気先行指標総合指数 → -0.1%

  • 4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 → 1.3

    本日の注目イベント
  • 日   安部首相会見、「成長戦略に向けて」

  • 中   中3月景気先行指数

  • 独   独3月生産者物価指数

  • 米   IMF春季会合

  • 加   3月消費者物価指数

  • 米   スタイン・FRB理事講演

  • 米   1-3月決算発表→GE、マクドナルド



    ドル円は97円から98円台半ばのレンジでもみ合っていますが、

    昨日からワシントンで開催された「G20」の結果次第である程度

    の方向性が決まることから、様子見気分が強いようです。

    黒田日銀総裁は「G20」参加を前に、「日銀の金融政策はあく

    までも物価安定が目的であって、円安誘導ではない」と繰り返し、

    このことを会合でも説明して行くと語っています。

    「G20」では、急激に進んだ「ドル高円安」に対する批判が出る

    かどうかが最大の焦点ですが、既にバーナンキFRB議長やド

    ラギECB総裁は日銀が決定会合で下した政策は「適切」との

    考えを示しています。

    また、IMFのチーフエコノミストも日銀の金融政策を高く評価し

    ていることから、「G20」の主要メンバーからは批判の声が上が

    る可能性は極めて低いと思われます。

    問題は中国など新興国や、フランスなどの欧州諸国から円安

    をけん制する声が出て来るかどうかです。

    市場では今回の「G20」では前回会合での声明と同様に、

    「競争的な自国通貨安は避けるべきだ」という部分は踏襲され、

    円だけが批判の対象になることはないのではないかといった見

    方が優勢です。特に批判が出なければ今回の日銀の「異次元

    の金融緩和」は承認されたことになり、「ドル高円安」が進むこと

    になりますが、為替市場がどのように反応するかは週明けの月曜

    日に判明します。

    「G20」に先だってIMFは16日に世界経済の見通しを発表して

    います。

    これによると、欧州のマイナス成長は2年目に入っており、景気回

    復の遅れが際立っています。欧州の景気回復の遅れは世界経

    済にとってもリスクであることを踏まえ、欧州の盟主国であるドイツ

    に財政出動を促す動きもあるようです。

    IMFのラガルド専務理事は「景気刺激で追加装置を講じる余地

    がある中央銀行はECBだけだ」と指摘しており、

    ユーロ圏では低金利が経済に浸透していないと述べています。
    (ブルームバーグ)

    今週水曜日の海外市場で、ユーロドルが1.32台から1.30前

    後まで急落した直接の要因であったバイトマン独連銀総裁の

    発言は、こうした内容を考慮したものと考えられます。

    同総裁は「新たな情報に合わせて金利を調整する可能性がある」

    と発言し、ECBが今後利下げに踏み切る可能性を示唆しています。

    バイトマン総裁はECBの主要メンバーの一人で、今後ユーロ圏

    の経済指標の結果次第では追加利下げが行われることを意識し

    ておくべきだと思います。

    さすがに今日の東京時間では大きな値動きは予想できません。

    98円台前半から半ばまでの動きではないかと思いますが、98円

    60銭を超えて来るようだともう少し円が売られる可能性もありそうで

    す。ただ、97円台を完全に固め切ったかどうかは不明です。

    大枠のレンジは96-99円程度と見ていますが、「G20」の結果

    を踏まえて再び円売りの勢いが再開するのかどうかに注目してい

    ます。

    ドル円のボラティリティーも上昇気味ですが、金、原油など商品

    市況も大揺れです。日本の債券市場も4月5日の「異次元緩和」

    以来、5回も「サーキットブレイカー」が発動され乱高下しており、

    債券トレーダーも適正な金利水準を見極められない状況が続い

    ています。

    株式市場も含めて、ドル円はこれら各市場の影響を受け易くな

    っていることも頭の片隅に入れておきたいと思います。

ユーロ円129円台から大幅下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 東京市場で98円台半ばまで反発したドル円は欧州市場や、

    NY市場では緩やかに下落。ユーロ円の急落に連れ一時97円台前半まで

    下落したが、ユーロドルでドル高が進んだことや、「G20」で黒田総裁が

    日本の金融政策を十分説明できるとの観測が広がり98円まで値を戻して引ける。

  • ユーロドルは前日の1.32台から大きく値を下げる。対円での売りがかさ

    んだことや、独連銀総裁が利下げの可能性に言及したことからユーロドルは1.

    30前後まで急落。

  • 株式市場は軟調に推移。BOAの決算が期待外れだったことや、アップル株の下

    落が引き金となり、ダウは138ドルの大幅安。

  • 株価の下落から債券相場は堅調に推移。10年債利回りは再び1.7%台を割り

    込む。

  • 金、原油市場は依然として不安定。原油価格は在庫が積み上がっていたことも

    あり、前日比2ドルを超える下落で年初来安値を記録。

    本日の注目イベント
  • 日   3月貿易統計

  • 日   宮尾日銀審議委員講演(岐阜市内)

  • 欧   イタリア大統領選、開始

  • 英   英3月小売売上高

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   3月景気先行指標総合指数

  • 米   4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数

  • 米   G20(ワシントン、19日まで)

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

  • 米   ラスキン・FRB理事講演

  • 米   1-3月決算発表→IBM、マイクロソフト、グーグル、モルガンスタンレー


    ドル円は97円ー98円台半ばでもみ合い、トレンドを掴みにくい

    展開が続いています。

    ここは本日から開催される「G20」での黒田総裁の手腕を見極

    めるという状況かと思います。

    昨日のNY市場では、この会合で黒田総裁が参加国の中銀総

    裁などをうまく説得でき、大きな混乱には至らないとの観測が広

    がり、日銀はこれまで通り「異次元の金融緩和」を進め易いとい

    うことからドル円の上昇に繋がった部分もありました。

    今回の会合で欧州勢や新興国などの批判をかわすことができれ

    ば、ドル円は再び99円台を回復する可能性があると見ています。

    既にバーナンキFRB議長や、ドラギECB総裁は黒田日銀総裁

    の金融政策を支持する意向を示していますが、昨日はルー米財

    務長官が、講演後の質疑応答で「日本はしばらくの間内需に問

    題を抱えて来た。日本が国内の手法で内需を刺激する限りにお

    いて、米国はそれが(国際公約と)非常に合致すると考える」と

    発言しています。(ブルームバーグ)

    「ユーロ円」の乱高下が続いています。

    先週までの「ユーロ円」の動きは主として、「ドル円」の動きが相場

    を主導していました。つまり、「ドル円」が上昇すれば「ユーロ円」も

    上昇し、「ドル円」が下落すれば同じように「ユーロ円」も下落してお

    り、「ユーロ円」をどのように読むかは、「ドル円」をどのように読むか

    ということとほぼ一緒でした。

    市場参加者の多くが値動きの軽くなった「ドル円」を手掛けたことが

    背景です。

    ところが、今週に入り「ユーロドル」の動きが俄然活発になって来ま

    した。16日の火曜日にはこれまで1.30台前半が上値の上限と見

    られていた「ユーロドル」は1.32台乗せまで急騰しました。

    この日は独ZEW景況感調査などの指標が悪化しており、特にユーロ

    を買う材料は見当たらない中での上昇でした。「ユーロ円」はこれに

    引っ張られる形で、前日の124円台から129円台半ばまで上昇しまし

    たが、昨日は一転して126円台まで下げる展開を見せています。

    バイトマン・独連銀総裁が「新たな情報に合わせて金利を調整する

    可能性がある」と米WSJとのインタヴューで語ったことが材料視され、

    「ユーロドル」が150ピップス程値を下げたことが理由で、「ドル円」と

    「ユーロドル」が同一方向に動いたため、値幅の振れが大きくなって

    います。

    「ユーロ円」は昨年7月に95円台を割り込んでから反転していますが、

    欧州景気はマイナス成長で、高失業率、さらには緊縮財政に苦しん

    でおり、「ユーロの戻りは売り」といった見方が支配的な中で、既に13

    0円目前の水準まで上昇してきました。

    チャートを見ても、乱高下を繰り返しながらも「週足」までのレジスタン

    スは上抜けし、「月足」も「雲」の中を上昇している状況です。

    上方には131円台前半には「120日線」があり、ここを上抜けできるか

    どうかが焦点です。上述のようにユーロ圏では今後の利下げ観測がく

    すぶっています。

    「月足の雲」の厚さを考えると、この先「ユーロ円」が一段と上昇する

    状況ではないと思われ、やはり「売り場を探す」スタンスの方が、居心

    地いいように思います。

    足元の水準で言えば、128円台前半から半ばではないかと予想して

    います。

金融市場やや落ち着きを取り戻す 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 金融市場が落ち着きを取り戻したことでドル円は97-98円台で

    もみ合う。米経済指標の好転にドルが買い戻されたものの、98円台前半で

    頭打ち。97円台半ばまで押し戻されて引ける。

  • ドル安を背景にユーロドルは急伸。独ZEW景況感指数の悪化にも関わらず

    ユーロドルは約1ヵ月半ぶりに1.32台まで上昇。

  • 株価は反発。前日大きく値を崩したNYダウは、住宅関連指標が好調だった

    ことや、金相場も反発したことを受け157ドル高で取引を終える。

  • 株式市場や商品市場が反発したことで、前日急騰した債券は反落。

  • 前日暴落した金相場は神経質な展開の中反発し、1380ドル台を回復。

    原油価格は前日比ほぼ変わらず。

  • 3月消費者物価指数 → -0.2%

  • 3月住宅着工件数 → 103.6万件

  • 3月建設許可件数 → 90.2万件

  • 3月鉱工業生産 → +0.4%

  • 3月設備稼働率 → 78.5%

    本日の注目イベント

  • 英   3月雇用統計

  • 英   BOE議事録

  • 米   IMF国際金融安定性報告書

  • 米   ベージュブック

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演

  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

  • 米   ルー・財務長官講演

  • 米   1-3月決算発表→BOA、アメックス



前日140ドルの下落を見せた金相場も反発し26ドル高で引け、

NY株式市場も落ち着きを見せ前日の下げ幅の7割程度を回復

するなど、金融市場全体がやや平常に戻った感があります。

ボストンでの爆破事件は「テロ」だとオバマ大統領も断定し、

全力で捜査を進めると声明を発表しました。

住宅着工件数が市場予想を上回る103.6万件でした。前月か

ら7%の大幅増加でしたが、集合住宅の伸びが全体を押し上げ

た影響だと見られており、先行指標となる住宅着工許可件数は

90.2万件で予想を下回っています。このところ市場の期待を裏

切る結果が発表される住宅関連指標ですが、着工件数が予想

を超えていたことでやや安心感が広がっていますが、総じて米

危機の先行きに立ち込めてきた「暗雲」を払拭するには至って

いません。

エバンス・シカゴ連銀総裁は講演で「米経済はなおも緩和策

が必要だ」と語り、NY連銀のダドリー総裁も同様に「3月の雇

用減速で現行ペースでの国債購入を維持する必要性が浮き

彫りにされた」と述べています。

「出口戦略」の議論が緩やかに高まる中、これまで順調な回復

傾向を見せて来た米景気が「やはり例年通り、春から夏場にか

けて失速する」との「アノマリー」を無視できない状況になりつつ

あります。

こうなると、異次元の緩和策を決めた日銀とFRBとの緩和姿勢

に差が見られなくなり、手放しで「ドル高円安」が継続されるとい

う見方にもやや変化を与える可能性があります。

現時点ではまだ米景気が再び「踊り場」に差し掛かったと判断

することはできませんが、今後の経済指標には一段と注意が

必要な状況です。

昨日の早朝に95円80銭前後まで急落したドル円はその後98

円台まで反発したことで、ローソク足では「長い下ヒゲ」が形成

されています。

「1時間足」を見ると、98円20銭あたりに、厚くはありませんが

「雲」があります。昨日のNY市場でのドル上昇はこの雲に抑

えられた格好にはなっていますが、その雲も急激に下方に下

がっているため再度98円台に乗せることができれば「雲を上抜

け」すると見られます。

昨日記録した「下ヒゲ」は結構な長さであるため、当面底値を確

認した可能性が高いと思われますが、株式市場や商品市場がま

だ不安定なことを考えると、この先依然としてボラティリティーの

高い相場展開が続くと予想されます。一本調子の円安傾向が

続いてきましたが、「100円の壁」を前に足踏みをしている状況

と言えます。

日銀の大規模な金融緩和姿勢は変わらないと見られることから、

今後ドル円が100円を超えるためには米経済指標の改善が不

可欠です。

上記夏場にかけて失速する「アノマリー」を後押しするように起

きたボストンの爆破事件ですが、この負の連鎖を

米景気が断ち切ることができるかどうかが焦点になります。

明日からはワシントンで「G20」が開催されます。

黒田総裁にとって初めての「G20」です。

既にバーナンキFRB議長は同総裁の手腕を高く評価しており、

ドラギECB総裁も「日本からの通貨戦争は起きていない」

と発言しています。

さらにIMFも日本の金融政策は「適切」だとの認識を示してい

ることから、少なくとも欧米の中銀総裁からは円安批判は出て

こないと予想されます。あるとすれば、ブラジル、中国など新

興国からです。

黒田総裁は自らの言葉で「円安誘導が目的ではない」ことを

説明することになりますが、ここは無難に乗り超えることが出

来るのでないかと考えています。

ここしばらくは「リスクオン」と「リスクオフ」が繰り返される不安

定な状態が続くかもしませんが、世界的にも金融緩和政策が

継続されると考えれば、落ち着きさえ取り戻せば再び株価が

上昇し「リスクオン」が戻ってくると思います。「リスクオン」がメ

インシナリオだとすれば、「ドル高円安」の流れは続くと思われ

ます。

金、株など急落で円96円台に 



ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場





  • ドル円は一段と下落し96円台前半まで円買いが進む。

    金、原油など商品価格が大幅に下落し、株価も265ドル下げたことで

    「リスクオフ」が加速。さらにボストンでの爆破事件もあり安全資産の

    円が急速に買い戻される。

  • ユーロドルは1.30台前半から1.31台のレンジでほぼ変わらず。

    円が急騰したことでユーロ円は一時124円台まで下落。

  • 株式市場は急落。経済指標の悪化に加え、ボストンでの爆破事件の影響もあり


  • 株式市場に対する楽観ムードは急激にしぼむ。ダウは265ドル安と、一気に


  • 1万4500ドル台をまで下落。

  • 「リスクオフ」の高まりから債券には資金が集まり、10年債利回りは

    4カ月ぶり1.68%台まで低下。

  • 金は140ドルを超える大幅な下落で1360ドル台に。下落幅は33年振りとなり


  • 株価の押し下げ要因にも。原油価格も大幅に下げ88ドル台に。

  • 4月NY連銀製造業景況指数 → 3.05

  • 4月NAHB住宅市場指数 → 42


    本日の注目イベント
  • 豪   RBA議事録

  • 独   4月ZEW景況感指数

  • 欧   ユーロ圏3月消費者物価指数

  • 英   英3月消費者物価指数

  • 英   英3月生産者物価指数

  • 米   IMF世界経済見通し

  • 米   3月消費者物価指数

  • 米   3月住宅着工件数

  • 米   3月建設許可件数

  • 米   3月鉱工業生産

  • 米   3月設備稼働率

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

  • 米   デューク・FRB理事講演

  • 米   イエレン・FRB副議長講演

  • 米   1-3月決算発表→ブラックロック、ゴールドマンサックス、インテル


    昨日の中国1-3月期GDPが予想外に低調だったことをきっかけ

    に円買いが勝り、豪ドル円、ドル円の売りがドルの下落に拍車をか

    けた結果、ドル円は96円台半ばまで下落。その後は底固い動きを

    続けていましたが、NY市場ではさらに円買いが発生しました。

    経済指標の悪化に加え、株価が軟調に推移、さらに金先物市場で

    「金が暴落」という言葉が適当なほど下げ、前日比140ドル安で引け

    ました。

    ボストンで爆破事件もあり、金の急激な下落で先物市場では「追い

    証」も発生しているとの観測に、株式市場はさらに下落し、市場は

    完全な「リスクオフ」ムードに一変しました。金の下げ幅は33年振り

    となり、出来高は過去最高だそうです。

    「リスク許容度」の低下は円買いを促し、ドル円は96円35銭まで下

    落し、早朝のオセアニアでは95円80銭前後まで「ドル安円高」が

    進みました。

    これは先週後半から続いていた幾つかの要因が重なり、円安の流

    れに急激なブレイキをかけたものと思われます。

    要因としては100円目前までドル高が進みながら、99円95銭という

    水準を記録しながらも大台には届かなかったことが挙げられます。

    昨日の動きを見ていると、「100円に届かないなら一旦ドルを売り、

    利益を確定する」といったドル売り円買いも多く見られた様です。

    また先週末にはちょうど「良いタイミング」で米財務省の為替報告も

    出されました。

    そして昨日発表された中国の1-3月期GDPが市場予想を下回る

    7.7%だったことで、「世界景気の減速」に繋がり、原油価格や金な

    どの下落に波及し、高金利通貨である豪ドルやカナダドルの売りも誘

    発しています。

    NY市場では米景気回復に陰りがでてきたと思わせるような経済指

    標が相次ぎ、株価を押し下げ、極め付きはボストンマラソンのゴール

    付近で2回の爆発が起こり、2人の死者が出たことです。

    ホワイトハウス当局者は「この爆発は明白なテロ」との談話を発表し

    ているようですが、このように幾つかの要因が重なり楽観ムードが急

    激に後退し、安全通貨である円を買い戻す動きが強まったと考えら

    れます。

    テクニカル的には「日足」までの短いチャートは全て崩れてきました。

    「日足」の「基準線」が96円25銭にあったため、かろうじてこの水準

    を維持できましたが、早朝には一旦下へ抜けて、すぐに押し戻され

    た格好になっています。

    重要なサポートはやはり95円前後ということになります。

    この付近には「120日線」が94円71銭にあり、その下には「雲の上

    限」もあります。

    当面はこの95円前後が維持されるかどうかが、今後反転に向かうか

    どうかを見る上でも重要です。

    本日の日経株価の下げ具合と、さらに今夜のNY市場での株、金

    などの市場が落ち着きを取り戻すかどうか、さらにはボストンでの

    爆破事件の真相も重要でしょう。

    そして、18日からワシントンで開催される「G20」での為替問題が

    焦点になります。

    この問題に関連してドラギ・ECB総裁はアムステルダムでの講演

    で「通貨戦争というものは全く起こっていない」と発言し、日銀の政

    策についても「国内政策を考慮して決定されている」と円安誘導で

    はないとう見解を示しています。

NY市場でドル円98円台まで下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場





  • ドル円は急落。米経済指標の悪化に加え、米財務省が議会に提出した

    為替報告書で日本の円安に懸念をし始めたと受け止められ、ドル円は99円台

    半ばから98円台前半まで下落。

  • ユーロドルは1.30台前半からドル安の流れに押され、1.31台に乗せる。

    ドル円の下落が速かったためユーロ円は128台まで円高が進む。

  • 株式市場は米経済指標の悪化にも関わらず引け値は前日とほぼ変わらず。

    企業決算が本格化し、JPモルガンなど金融機関の好決算が株価を支え、ダウは

    8セント安。

  • 債券相場は続伸。小売売上高の低迷など、米景気の先行きに対する懸念が高まり

    債券市場に資金が流入。10年債利回りは大幅に低下し1.72%台に。

  • 金は大幅に下落し、2011年7月以来となる1500ドル台まで急落。

    テクニカル上のサポートを割り込んだことで売りが加速したとの声も。

    原油も大幅に下落し91ドル台に。

  • 3月小売売上高 → -0.4%

  • 3月生産者物価指数 → -0.6%

  • 4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 72.3

    本日の注目イベント
  • 日   日銀支店長会議

  • 日   2月鉱工業生産

  • 中   中国1-3月GDP

  • 中   中国3月工業生産

  • 中   中国3月小売売上高

  • 欧   ユーロ圏2月貿易集収支

  • 米   4月NY連銀製造業景況指数

  • 米   4月NAHB住宅市場指数

  • 米   1-3月決算発表→シテイーグループ

    100円の大台目前まで上昇したドル円に急ブレイキがかかり、

    先週末のNY市場では98円台前半まで円の買い戻しが進み

    ました。

    小売売上高やミシガン大学消費者マインドなどの経済指標

    が予想を下回ったこともありましたが、直接のきっかけは米財

    務省の為替報告書でした。

    半期に一度議会に提出される為替報告書で、「金融緩和が

    内需拡大につながるかどうか、日本の政策を注視する」

    と報告され、日本の円安誘導を直接批判したものではなか

    ったものの、米財務省が日本の円安に懸念を持ち始めた

    との見方が拡大し、円の買い戻しが急速に進んだものです。

    これまで米金融当局は日本のデフレからの脱却に伴う円安

    の流れには批判的なコメントはなく、むしろバーナンキ議長

    など、日本の政策に対して支持する意向を示していました。

    中国、韓国などからは円安批判がありましたが、それには

    一貫してデフレからの脱却を進める政策の結果為替が円安

    に振れたわけで、円安を誘導しているわけではないと日本

    は主張して来ました。

    これからもその政策にブレは無いと思いますが、いよいよ米

    国という「本丸」が動き出したことで、今後の日本の政策当

    局者が慎重になる可能性もあります。

    今週18日からはワシントンで「G20」が開催されます。

    黒田日銀総裁はこの席で日本の政策の正当性を説明する

    と見らます。

    黒田総裁自身が直接自分の言葉で説明することで、「G20」

    の会合で日本の円安批判が強まることはないと考えていま

    すが、日本がデフレから抜け出て経済成長を達成すること

    が米国だけではなく、世界経済に取ってもプラスになるとい

    う点を如何に伝えていくことができるかにかかっています。

    今後ドル円が「長い調整」に入るのか、あるいは再び「100

    円台乗せ」に向かうのかは、今回の「G20」での会合にかか

    っていると言えそうです。

    日銀は4月4日に市場参加者の予想を上回る「異次元の

    金融緩和」を決定しました。

    これをきっかけに、ドル円はわずか1週間で92円台後半か

    ら99円95銭まで大きく円安に振れました。

    約7円の円安は確かにスピードがかなり速かったと思いま

    すが、今回の決定会合の中身はそれほどサプライズだっ

    たということと、何より「日銀の本気度」がこれまでと大きく

    異なったことが、海外筋を中心に円売りを加速させたもの

    と思います。

    基本的には今後も現在の円安ドル高のトレンドは継続さ

    れると見ていますが、チャートでは「4時間足」までの短い

    チャートでドル下落を示しています。

    99円95銭を記録した後、高値から1円80銭以上も下落し

    たわけですから当然ですが、「MACD」は「8時間足」ま

    でデッドクロスを完成させています。

    それでも「1時間足」以外はまだ「ゼロの軸」を上回ってい

    ます。

    また、「日足」では一目の「基準線」は横ばいであり、流

    れが変わったとは判断できません。ドル下落への注意は

    必要ですが、テクニカル上は円安傾向が継続していると

    判断できます。

    上述のように18日からワシントンで開かれる「G20」で円

    安批判が出るかどうかが重要なポイントになります。

ドル円NY市場で99円95銭を示現 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 100円の大台が意識され上値が重いドル円は、NY市場では99円12銭まで

    売られたものの、新規失業保険申請件数が予想を上回ったことからドル買いが加速。

    一時99円95銭までドル高が進んだが100円台には届かず。

  • 方向感のないユーロドルは1.30台後半から1.31台前半でもみ合う。

    円が対ドルで売られたことを受け、ユ-ロ円は再び高値を切り上げ131円台まで上昇。

  • 株式市場は3日続伸し、この間の上げ幅は230ドルを超える。日銀の金融緩和の

    影響もあり、ダウは62ドル高の1万4865ドルで引ける。

  • 債券相場は小反発。金融当局が量的緩和を続けるとの見通しが相場を押し上げ、

    10年債利回りは1.8%台を割り込む。

  • 金は反発し、原油価格は4日振りに反落。

  • 新規失業保険申請件数 → 34.6万件

    本日の注目イベント
  • 欧   EU財務相会合

  • 欧   ユーロ圏財務相会合

  • 欧   ユーロ圏2月鉱工業生産

  • 米   3月小売売上高

  • 米   3月生産者物価指数

  • 加   4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

  • 米   バーナンキ・FRB議長講演

  • 米   1-3月決算発表→JPモルガンチェース、ウェルズ・ファーゴ



NY市場では前日に99円88銭を記録し、昨日は99円95銭までドルが

買われました。いずれも99円台前半までドル売りが進んだ後の反発です。

昨日も触れたように、海外市場の方が円の先安観が強く、東京時間でド

ルの上値が抑えられても、結局押し戻される展開が続いています。

昨日は新規失業保険申請件数が市場予想の36万件に対して、34.6万

件だったことをはやしてドルが反発しましたが100円まであと5銭という水

準で抑えられ再び値を下げています。

ほぼ100円を達成したとみることができますが、まだ「ミケタ」には届いて

いません。東京時間ではさすがに実需を含めたドル売が優勢な展開で

あることから、株価が上昇しても「大台達成」には至っていません。

大台替えには「海外頼み」という雰囲気にはなっていますが、ここまでは

想定内です。

99円70-100円30銭の「抵抗帯」は心理的節目であるばかりか、テク

ニカルでも需要な水準だからです。この水準を明確に上抜けできれば

相場が大きくジャンプする可能性もあります。

もちろん、結局ここを抜けずに98円あたりまで押し戻されることも考えら

れなくはありませんが、円を取り巻く環境を考えたら、大台達成の可能

性の方が高いと予想しています。

今後ドル円がもう一段の上昇を見せるには「超えなければならない高

いハードル」だと思ってます。

ドル円はこれで2日連続で100円を試しに行き失敗しています。

2回失敗したことで市場の見方も分かれており、「やはり100円台乗

せは難しい」という意見もあります。

テクニカルを中心に見ると、それでも上昇する可能性が高いと判断さ

れます。

「週足」「月足」では一目均衡表の「転換線」が「基準線」を下から上

に抜けており好転を完成させています。

さらにこの二つの線の向きも重要で、ともに急激に上に向かっています。

一目山人は「転換線が基準線を上抜けすると相場は上昇するが、そ

の際に基準線が横ばいか下向きでは相場の上昇は短命に終わる」と

説明してます。

その意味では、一段の上昇を見込み易い形をしていると言えます。

また「月足」では「MACD」もゴールデンクロスをとうに終え、「ゼロの

軸」を上回って来ています。

ひとつ懸念材料を挙げるとすれば、「月足」の「ストキャスティクス」が

90を大きく超え、上昇に過熱感があることを示唆していることです。

ただ、それもオシュレーター系特有の「ダマシ」である可能性もあります。

今夜はNY時間には多く経済指標が発表されます。

それが市場予想を超えるようなら再度100円台をテストすることになり

ますが、注目はバーナンキ議長の講演です。

今週考えられない配信ミスをしたFOMC議事録では、複数のメンバ

ーが年内に量的緩和の縮小や停止を主張していることも解ってきまし

た。

一方先週の「3月の雇用統計」では非農業部門雇用者数が市場予

想の半分にも満たない結果に驚かされました。

このあたりの状況を踏まえて議長がどのような景気見通しを口にする

のかが注目されます。

バーナンキ議長はもともと「ハト派」の象徴的な人です。

景気に対する慎重な見方を崩すとは思えませんが、上記「タカ派」の

メンバーの意見をどのように斟酌して自身の考えを伝えるかが注目さ

れます。

議長の講演は夜中の1時30分から予定されています。

ドル円100円台目前に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円はFOMC議事録で、複数のメンバーが年末までに量的緩和の停止を

    することが適切との内容だったことに反応しドルが上昇。

    一時は99円88銭までドル高円安が進み、100円台へは残り12銭と迫った。

  • ユーロドルは明確な方向感もなく手掛けにくく、ボラティリティーも低下。

    1.30台半ばから1.31台前半で小動き。

  • 株式市場は大幅に上昇し、引け値でも初の1万4800ドル台に。決算発表に対する

    楽観論や、日銀の緩和姿勢が株価を押し上げた。ダウは前日比128ドル高。

  • 債券相場は3日続落。FOMC議事録で出口接略が早まるとの観測から価格は下落。

    10年債利回りは1週間ぶりに1.80%台まで上昇。

  • 金は大幅に反落し、原油は3日続伸。

  • 3月財政収支 →1065億ドルの赤字

    本日の注目イベント
  • 豪   豪3月雇用統計

  • 日   3月マネーストック

  • 独   独3月消費者物価指数(確報値)

  • 欧   EU財務相非公式会合

  • 欧   ECB月例報告

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演



このところのドル円は海外が主導する形で「ドル高円安」が

進んでいます。昨日の東京市場では99円台前半が重く、

やや調整ムードが支配的でしたが、欧州市場に入ると99

円台半ばまであっさりとドル高が進み、NY市場では一時

99円88銭までドルが買われ、100円台まで残り12銭のレ

ベルまで迫りました。

FOMC議事録が公表され、メンバーの数人は年内に量的

緩和策の縮小を開始し、年末までに停止することが適切だと

考えていることが明らかになりました。

その理由として「労働市場」の改善を挙げていましたが、

今回の議事録は3月19-20日に開催されたもので、

先週発表された3月の「予想外に悪化した雇用者数」は加

味されていません。

2月までは4ヵ月連続で20万人を超える増加が続いていた

ことを考えれば、3月のFOMCでは将来のインフレを懸念

する声が出るのは当然かと思われ、特にサプライズはありま

せん。

それでもドル円は100円に迫る水準まで円安に振れたのは、

足元の市場が円安材料に反応し易いことと、上記海外の

市場関係者の方が円の先安観を強めていることだと思われ

ます。

ドル円は99円88銭まで上昇したことで、2007年6月の12

4円台から、2011円10月の75円台まで下落した値幅の

「半値戻し」を達成したことになります。

昨日も述べましたが、この水準から100円30銭あたりまでは

重要な「抵抗帯」です。

100円という「心理的な節目」というだけではなく「テクニカル

的」にもレジスタンスが確認される値位置です。

しかし、100台の示現は「もはや時間の問題」だと考えられます。

世界的な株高で「リスクオン」が一段と高まっている上に、

昨日のFOMC議事録でも確認されたように、今後FRBは量的

緩和策をどのタイミングで縮小、もしくは停止するかという

「出口戦略」の議論が中心になります。

一方日銀はこれまでに例を見ない「異次元の金融緩和」に踏

み切ったばかりです。

この両者の金融緩和に対するスタンスの違いが為替相場にじ

わじわ効いてくるはずです。

足元では世界の株式市場を日米がけん引しています。

米国では、ダウ平均株価がそれまでの史上最高値を抜いて

から既に600ドルほど上昇しています。

東京株式市場でも遅ればせながら株価が連日高騰し、売

買代金も4兆円を超える日も出てきました。

機関投資、個人投資家が共に「リスク」を取れるようになっ

てきたと見ることができます。

大胆な金融緩和を受けて、日本国債の長期債、超長期債

の利回りは急低下したことで、機関投資家が円を売って外

貨を買い、

その外貨で海外の株や債券を購入するといった観測が急

速に高まっています。

このように考えると、現在の円安の流れは簡単には収まり

そうもないと見るべきでしょう。本日も日経平均株価の上昇

が予想されます。

株価の上昇で円売りがどこまで進むのか。

焦点は100円台に乗せること出来るか、そして上記「抵抗

帯」を上抜け出きるのかに絞られます。

円独歩安で、ユーロ円130円台に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 100円の大台を前に反落したドル円はNY市場で98円58銭まで下落。

    それでも堅調な株価と、日銀の大規模な金融緩和による円先安観に支えられ、

    99円35銭まで反発し99円前後で引ける。

  • ユーロドルは5日連続で上昇。EFSFが発行した債券に力強い需要があったと

    発表されたことを手掛かりに、1.31台までユーロ高が進む。ユーロは対円でも

    130円台と、約3年3カ月ぶりの水準まで上昇。

  • 株式市場は続伸。前日好決算を発表したアルコア株が好感され、ダウは60ドル高。

    引け値では先週2日に記録した過去最高値を更新。

  • 債券相場は小幅ながら続落。3年債入札が低調だったことに加え株高から需要が減少。

  • 金、原油はともに上昇。

    本日の注目イベント
  • 豪   豪4月ウエストパック消費者信頼感

  • 中   中国3月貿易収支

  • 中   中国3月マネーサプライ

  • 米   2014年度予算教書

  • 米   FOMC議事録(3/19、20日分)

  • 米   3月財政収支

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演



ドル円は大台で心理的な節目でもある100円を前に、やや上昇に

ブレイキがかかり反落しています。

昨日この欄で述べた通り、2007年6月の124円台から、2011年

10月の75円台の「半値戻し」にあたる、99円72銭前後が意識さ

れたものと思われます。

昨日朝方は日本の株価が堅調だったこともあり、一時99円67銭

まで「ドル高円安」が進みましたが、その後は一進一退を繰り返し、

最後は株価が軟調に推移したことにも影響され99円台を割り込ん

でいます。

NY市場でも一旦は下値を試しに行きましたが、それでも98円半ば

を割り込むことなく99円台前半まで押し戻されました。

このあたりの動きが現在の円安の流れを象徴しているようで、一気

に円高が進むリスクは低いと見られます。

レートがこれまで長く続いた「二ケタ」から「三ケタ」に戻るわけです

から、ここはかなり強い抵抗が予想されます。繰り返しになりますが、

100円20-30銭には重要な移動平均線があり、さらに「雲の上限」

にもあたることから、99円半ばから100円30銭あたりまでは「抵抗帯

」と見ることができます。多くの市場参加者はこのことを認識している

ため、これまでに買ってきたドルを一旦は利益を確保するため売却

しようとする動きも出易いと考えられます。

通常このような「大台超え」は一度では突破できず、何度も繰り返す

うちに抜けるものです。そして一旦抜けてしまえばその後の上昇は

加速し、次々に大台替え(101円、102円)をして行くことは過去の

相場展開が示す通りです。

それは、大台を目前にして一旦は上昇が止まりますが「心理的な節

目」というだけで、トレンドは変わっていないからです。ただし今回の

水準は上でも述べているように、「心理的な節目」に加え、「テクニカ

ル的な節目」でもあるため、今後3度4度突破を試みて押し戻される

ようだと、3-4円程度の「深めの調整」があるかもしれません。

先週日銀が「異次元の金融緩和」を決めたことを考えると、「異次元

の相場展開」もあり得るということです。

100円突破の可能性は高いと、個人的には考えております。

EFSF(欧州金融安定ファシリティー)が80億ユーロ(約1兆4000

億円)の5年債を発行し、旺盛な需要が見られたとでユーロが買わ

れました。

ブルームバーグによると、この債券の表面利率は0.875%で、買

い手の3割はアジアからのものだそうです。今年2月に40億ユーロ

発行された際にアジアからのシェアーは5%だったことと比較すると、

今回は日本の機関投資家からの需要が相当増えたと思われます。

今朝の経済紙も触れていましたが、大規模な金融緩和決定を受け

て日本国債の利回りが急低下しています。

生命保険会社など長期運用を行う機関投資にとって、20年債、

30年債が1%を割り込む金利水準では「逆ざや」が発生してしまう

ため投資対象としての魅力は無くなってしまいます。

そのためこのような状況が続くと、多少為替リスクをとっても、より金

利の高い「外もの」(そともの)に向かって行く傾向があります。

昨年7月に94円台を記録したユーロ円は、気が付けば130円まで

戻っています。

フランス、ベルギーなど比較的利回りの高い国債を求めて海外に

出て行く投資行動も解るような気がします。

このまま円安傾向が続けば十分「為替益」も見込めるため、今後は

機関投資家の動きも注視する必要があります。

「異次元の金融緩和」は機関投資家の投資行動へも影響を与え

ています。

ドル円いよいよ100円が視野に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 円の下落は止まらず、ドル円はNY市場では99円38銭まで上昇。

    株価が堅調に推移していることや、日本の機関投資家が外債購入を増やすとの

    思惑もあり、ドル円はこの日の高値圏で引ける。

  • ユーロドルは積極的に手掛けにくく、1.30を挟んで一進一退。

    ユーロ円の買い意欲も強く、ユーロドルは底堅い展開。

  • 株式市場は反発。今週から始まる米企業の決算発表に対する楽観的な見方が

    株価を押し上げた。ダウは48ドル高。

  • 債券相場は反落。株価が上昇したことから売りものが優勢だったが、欧州各国の

    債券相場が上昇していることもあり、下げ幅は小幅に留まる。

  • 金は反落し、原油は小幅に反発。

    本日の注目イベント
  • 日   日銀金融決定会合議事要旨(3/6、7日分)

  • 中   中国3月消費者物価指数

  • 中   中国3月生産者物価指数

  • 独   独2月貿易収支

  • 欧   アスムセン・ECB理事講演

  • 英   英2月鉱工業生産

  • 米   IMF世界経済見通し

  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

  • 加   カナダ3月住宅着工件数

  • 加   カナダ2月住宅建設許可件数




日銀による「異次元の金融緩和」がマーケットに与える影響も、

「想定外」の値動きを引き起こしています。

円の下落は止まらず、ついに「100円台」が視野に入る水準

までドル高円安が進んで来ました。

先週のNYで97円台まで上昇したドル円は、昨日の東京市場

では98円台、そして昨日の海外市場では99円台と着実に上昇

し、まるで「キャッチボール」をしながら上昇しているようです。

この先にあるのは「今日にも100円台乗せ」というストーリーです

が、正直ここまで急激な円安は想定外でした。

それほど先週の日銀の金融緩和も「想定外」だったことになります。

債券相場はあまりの急騰に、その後は乱高下を繰り返しています

が、株式市場の方は順調に高値を更新しています。

昨日の話題は代表的な機関投資家である生命保険会社が外債

購入に動くという思惑からドル高に振れたことでした。

今回の金融緩和を受けて、日銀が国の発行する国債の7割を購

入することから、市場で流通する国債の量が減り、機関投資家が

予定通り購入ができなくなるのではないかということです。

確かに機関投資家は年度初めに決めた運用計画に基づいて投

資対象に資金を配分していますが、国債の量が減ることと、

利回りそのものが低下していることから「投資魅力」も後退してい

ます。

その分利回りの高い外債を購入するはずだと予想してドルが買い

進められたようですが、同時に既に購入済みの外債については、

「為替ヘッジ」を外すのではないかという見方も浮上しております。

足元の急激な円安のペースを考えたらその可能性は十分あると

考えられます。

実際今週に入りフランスやベルギーの国債利回りは低下しており、

既に外債購入を開始している投資家もありそうです。

こうなると、「円安要因」には何でも飛びつく雰囲気があり、これが

市場で円売りを加速しています。

また、99円台まで円安が進んだことから、輸出企業はかなり「余

裕を持って」為替の注文を行い、反対に輸入企業はできるだけ良

いレートで為替を抑えようとし、この動きが需給にも影響していると

も言われています。

急ピッチで上昇したドル円はいよいよ「100円台」への挑戦です。

チャートでは長い「月足」しか参考になりません。

その「月足」を見ると、現在ローソク足は一目均衡表の「雲」の中

を力強く上昇中です。

先ず、この雲の上限が100円25銭のところにあり、さらに100円

26銭には、「120日線」という、これも

重要な抵抗線があります。

従ってこの水準は、「かなり強い抵抗帯」であると考えることがで

きます。

もっとも、その前には2007年の「パリバショック」直前の高値であ

る124台と、2011年10月の75円台の「大底」の、半値戻しにあ

たる99円72銭あたりも意識されるレベルです。

結局この水準から上記100円台前半までが「重要な抵抗帯」と考

えられ、これまでのように簡単には抜けない可能性もあります。

反対に、この水準を上抜けしてしまえば「あとは青天井」です。

ドル円は、今後一段と上昇できるかどうかの「極めて重要な」段階

に差し掛かって来たと見ることができます

ドル円早朝に98円台後半まで上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は3月雇用統計の悪化にも関わらず上昇。96円割れから97円84銭まで

    円安ドル高が進む。日銀の大規模な金融緩和を受け円先安観が勝った展開に。

  • ユーロドルもユーロ円の上昇に引っ張られ、1.29台前半から1.30台半ばへ。

    1.30台回復は約2週間振りのユーロ高水準。

  • 3月の非農業部門雇用者数が事前予想を大きく下回ったことから株価は軟調。

    ダウは40ドル安と上昇傾向も一服。

  • 債券相場は続伸。労働市場の急激な落ち込みを受け、債券市場に資金が流入。

    10年債利回りは1.71%台と、昨年12月以来の低水準まで低下。

  • 金は急反発し1570ドル台を回復。原油格は4日続落し92ドル台に。

  • 3月失業率 → 7.6%

  • 3月非農業部門雇用者数 → +8.8万人

  • 3月貿易収支 → -430億ドル

  • 3月消費者信用残高 → 181.4億ドル

    本日の注目イベント
  • 日   2月国際収支

  • 日   3月景気ウォッチャー調査

  • 独   独2月鉱工業生産

  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演

  • 米   バーナンキ・FRB議長講演



「異次元の金融緩和」は金融市場に大きなインパクトを与えました。

為替市場で円は、主要通貨に対して大きく値下がりし、ドル円は92円

台後半から週末のNY市場では97円84銭まで「ドル高円安」が進み、

対ユーロでは127円台前半。さらに対豪ドルでは101円台後半まで

円が売られました。

週明けのオセアニア市場ではさらに円安が進んでいます。

株式市場でも決定会合直後から日経平均株価の上昇は800円を超え、

一時1万3000円台を超える場面もありました。

債権市場ではさらに「量的、質的な大胆な金融緩和」が実施されるこ

とを反映し、長期金利は一時0.315%と、2003年6月の過去最低金

利を大きく下回る記録的な金利水準を示現しています。

債券相場はその後急速に高値警戒感が出、価格が急落(金利は上昇)

したため、取引を一時中断する「サーキットブレイカー」が2度発動され

るなど乱高下しましたが、金利の先安感は変わっていません。

今回の大規模な金融緩和を受け、市場のセンチメントは「円安、株高、

債券高」に大きく傾いています。

特に海外の方がより、黒田日銀総裁の大胆な決定内容を「サプライズ」

と受け止めているように思えます。

ただ足元では急激に円安が進んでいますが、その流れに水を差す可

能性あるとすれば米景気の腰折れと考えられます。先週末の米雇用

統計の結果は非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回る8万

8千人でした。この増加数は昨年6月以来の低水準でした。

米雇用者数はここ数年春先から夏場にかけて失速する傾向があります。

昨年も3月までは順調に月20万人ペースで増加していたものが、

4月からは6万から8万人に激減し、この結果FRBが「QE3」に踏み切

った経緯があります。

もし今年も昨年と同様な道を歩むのであれば、つい先日まで台頭して

いた「出口戦略」の時期の議論は急速に後退し、早ければ2013年末

にも「量的緩和の縮小」があるではないかといった見方は正当化できな

いことになります。

それでも、今回は日本の圧倒的な緩和姿勢が米経済指標の悪さを上

回った格好ですが、このまま米労働市場の先行きに暗雲が立ち込める

ようだと無条件に円安が進むと見込むわけにはいきません。

米景気の回復はさらにドル高円安に働きそうですが、今後は今まで以

上に米景気の行方にも目配りが必要です。

日銀の「これまでに例を見ない金融緩和」姿勢は今後も継続されると

予想されます。

「2年以内に2%の物価上昇目標を達成する」ことをコミットしているこ

とを考慮すれば、今後もデフレからの脱却に向け、様々な手を打って

来る可能性があります。

黒田総裁自身、「デフレ脱却に向けて、できることは山ほどある」とも

語っています。

今後も「円安、株高、債券高」の流れは変わらないと予想しますが、

市場の眼が米景気の変化を本格的に捉える状況が来ると流れが

一変することの考えられます。

ドル円はこれまでの92-96円のレンジを上抜けして、新しいレンジ

である95円ー100円に入った可能性が高いと思います。

決定会合を受け円急落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 日銀の大規模な金融緩和策決定を受けドル円は急騰。東京時間の92円台から

    NYでは96円台まで円売りが加速。

  • ユーロドルはドラギ総裁の欧州景気への懸念から1.27台半ばまで下落したものの、

    その後対円でユーロが急上昇したこともあり、ユーロドルは1.29台半ばまで反発する

    荒い展開に。

  • 株式市場は反発。経済指標の悪化にも関わらず、日欧で株価が大幅に上昇したことを受け

    ダウは55ドル高。

  • 債券相場は続伸。失業保険申請件数が市場予想を超えていたことから買い物を集め、

    10年債利回りは約3ヵ月振りに1.76%台まで急低下。

  • 金は3日続落。原油も売られ93ドル台に。

  • 新規失業保険申請件数 → 38.5万件

    本日の注目イベント


    • 日   2月景気動向指数

    • 欧   ユーロ圏2月小売売上高

    • 米   3月雇用統計

    • 米   3月貿易収支

    • 米   3月消費者信用残高

    • 加   カナダ3月失業率



    「ルビコンを渡った日銀」・・・。

    昨日の決定会合で黒田総裁は市場の期待に十分答える金融緩和策

    を決定しました。

    市場では、就任間もないこともあり、事前に予想された政策は大方決

    められないのではないかといった見方が支配的だったため決定内容

    が伝わると、為替、株式、債券市場は大きく反応しています。

    日銀は不退転の覚悟をもってデフレからの脱却に向け動き出し、後戻

    りはしないと市場にメセージを発信したものと受け止められます。

    決定会合の記者会見で黒田総裁は「現時点で必要な政策は全て講じ

    た」と胸を張って言い放っていました。

    思い起こせば、国会での所信聴取でも何度もその決意を述べていまし

    たが、印象的だったのは「期待を裏切らない」大胆な金融緩和を行う

    という点でした。

    今回の決定は6人の審議委員を含む全員一致で決められました。

    事務方による事前の打ち合わせなどもかなり行われたのではないかと

    予想できます。

    黒田総裁は記者会見の席でも大きなフィリップを用意するなど、これ

    までの日銀の枠を超え、解り易さと、市場への期待値に働きかけてい

    ました。

    さらに政策の内容も「小出し」ではなく、一気に「出し切った」点も評

    価できます。

    それだけに市場には「サプライズ」を与え、大げさに言えば一日で

    市場のセンチメントを大きく変えたと思います。

    ドル円は92円台後半から一気に96円台に上昇し、まるで「市場介

    入」があったような動きでした。チャート的には上値が重く、どちらか

    といえば92円台半ばを試しそうな雰囲気でしたが、これを一変させ

    96円台まで円安に持っていったことになります。

    ドル円はここまで来ると先月記録した96円71銭を上抜けできるどう

    かが焦点ですが、上抜けする可能性は高いと予想します。

    豪ドル円は昨日この欄で、ドル円の影響を大きく受けるためドル円

    が96円台を回復すれば100円台乗せの可能性が

    あると指摘しましたが、ついに大台をクリアしています。

    今夜の雇用統計が大幅に悪化しない限り、今後円は主要通貨に

    対して大きく下落すると予想します。

    それは今回の決定内容を見れば明らかなことと思います。

    日銀は今後2年間でマネタ-ベースを倍の270兆円にします。

    これは毎月国債を7兆円購入することになり、現在FRBが米国債を

    毎月450億ドル(約4兆3200億円)購入する額を大きく上回ること

    になり、市場への圧倒的な資金供給を意味します。

    国債市場では既にこの決定を好感し長期金利が0.425%まで低

    下(価格は上昇)し、2003年に記録した

    あの超低金利0.43%を実に10年振りに更新しました。

    日銀が毎月大量の国債を購入するという「後ろ盾」がある以上、

    買わないわけにはいきません。

    株式市場でも同様に株価の急騰に繋がっています。

    日経平均株価は昨日の安値から500円を超える上昇を見せ、本

    日の株式市場はさらに上昇に勢いを付けるものと思われます。

    これも債券市場と同様に、日銀がETF(上場投資信託)を1兆円

    買い入れることに反応したものです。残るはドル円です。

    上述のように直近のドルの高値である96円71銭が意識されますが、

    これも株高に引っ張られ更新する可能性が高いと予想しています。

    今回のように総裁副総裁人事も含めて、日銀政策会合がこれほど

    注目されたことは記憶にありません。

    国内だけではなく、海外の評価も予想以上でした。

    「黒田日銀丸」の船出はまずまず順調な滑り出しです。

    これから先には荒波が待ちうけていますが、それをうまく乗り越えれ

    ば、その先には「2%の物価上昇目標」というゴールが待ちうけてい

    るはずです。

ドル円再度下値を試す展開か? 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場





  • ドル円は前日と同じ様な展開で、92円台まで下落した後93円台前半まで

    戻して引ける。ADP雇用者数が市場予想に届かなかったことや、

    ISM非製造業景況指数が悪化していたことが米長期金利の低下を促し、ドル売りを

    誘った。

  • ドル安の流れを受け、ユ-ロドルは上値が重い中上昇。1.28台前半から半ばで

    推移し、本日のECB金融政策を待つムードが優勢となり終始動きは鈍かった。

  • 株式市場は前日の大幅高を吐き出す下落を見せる。ADP雇用者数の悪化から

    週末の雇用統計への期待が後退し、ダウは111ドル安。

  • 債券相場は大幅に反発し、10年債利回りは一時1.8%台を割り込む場面も。

    米労働市場への不透明感が台頭し、株売り債券買いが進行。

  • 金は大幅に続落し昨年6月以来となる1550ドル台に。原油価格は在庫が

    予想以上に膨らんでいたことから下落し、1週間ぶりに94ドル台に。

  • 3月ADP雇用者数 → 15.8万人

  • 3月ISM非製造業景況指数 → 54.4

    本日の注目イベント


    • 豪   豪2月小売売上高

    • 豪   豪2月住宅建設許可件数

    • 日   日銀金融政策決定会合

    • 日   黒田日銀総裁記者会見

    • 欧   ユーロ圏2月生産者物価指数

    • 欧   ユーロ圏3月総合PMI(確報値)

    • 欧   ECB政策金利発表

    • 欧   ユーロ圏3月サービス業PMI(確報値)

    • 欧   バローゾ・欧州委員長講演

    • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見

    • 英   BOE政策金利発表

    • 英   英3月サービス業PMI

    • 米   新規失業保険申請件数

    • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

    • 米   バーナンキ・FRB議長講演

    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

    • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

    • 米   イエレン・FRB副議長講演

      テクニカル分析からのドル安傾向を背景に、ドル円はNY市場で前日

      と同じような展開となり、再び92円台まで下落し93円台に戻して引け

      ています。

      昨日の東京時間では株価の大幅反発を理由に堅調な動きを見せた

      ドル円でしたが、足元では上値の重さは変わらず、93円の半ばから

      後半にかけた水準もやや重くなりつつあります。

      本日日銀決定会合があり、金融緩和策が決定される見通しのため、

      92円台では一旦下げ止まり、今のところ「大崩れ」はしていませんが、

      決定会合の内容次第では「失望感」からドル売り円買いが加速する

      可能性もあります。下値のサポートを確認しておくと、先ずは92円70

      銭辺りです。

      昨日の下落で2回試して押し戻された水順になります。

      その下は92円50-60銭辺りになり、ここは前日に押し戻された水

      準でもあり、また92円50銭という切のいい節目でもあるため重要なレ

      ベルかと思います。

      さらにここは、「8時間足」でも長期のトレンドを見る上でも重要な

      「200日線」があり、この移動平均線は昨年10月にローソク足が上

      抜けして以来割り込んだことはありません。

      一方レジスタンスは、「1時間足」で「基準線」が示す93円19銭前

      後が最初のポイントになりそうです。

      そしてその上では、2日連続で抜け切れていない93円65-70銭

      が意識されます。

      上下どちらが抜けるかは本日の日銀決定会合の結果次第ですが、

      市場の見方は少なくとも「サプライズ」はなく、むしろ事前に予想さ

      れている政策の一部しか決まらないのではないかとの観測もありま

      す。

      決定会合は今月26日にも開催されることから、一部は「継続審議」

      になる可能性も取り沙汰されています。

      そう考えると、やはり一旦は下値を試す展開が予想され、同時に株

      価の下落がどの程度進むかにも注意が必要です。

      決定会合の内容は早ければ午前中にも発表されますが、審議が紛

      糾すると午後1-2時にずれ込むこともあります。

      また、黒田日銀総裁の「初の記者会見」は午後3時半から予定され

      ています。

      豪ドル円が堅調に推移しています。

      ユーロ円が乱高下し、下値を探る動きを見せているのとは対照的に

      96-98円台で安定しています。

      豪ドルは対米ドルでも一時の1.02台から1.04台に上昇しており、

      ドル円もやや円高方向に修正されたとはいえ92円台です。

      多くの個人投資家が豪ドル円の買い場を探していますが、なかなか

      下げて来ないという状況が続いています。

      背景は、このところのオーストラリアの経済指標が堅調な動きを示し

      ているからです。雇用は順調に回復しており、貿易赤字幅も縮小し

      ています。

      各国中銀の外貨準備にも豪ドルを増やす動きが加速しているとも

      伝えられています。

      さらにRBAが2日に、政策金利の据え置きを決めたことも豪ドルを

      サポートしています。

      オーストラリア政府は、7年間RBA総裁を務めたスティーブンス総

      裁の任期を3年延長することを決めましたが、これも豪ドルにはプラ

      スに作用しているものと思われます。

      同総裁はグローバルファイナンス誌が選ぶ「名総裁」(A評価)6人

      のうちの1人で、4年連続で「A評価」を受けています。

      オーストラリアのスワン財務相も同総裁の手腕を高く評価しており、

      今回の任期延長を決めたものと思われます。

      ただ、今後さらに豪ドルが対米ドルで上昇すると国内からは「豪ド

      ル高懸念」が再燃する可能性もあり、このまま一本調子で上昇す

      るとも思えません。

      豪ドル円が今後100円台に乗せるかどうかは、結局ドル円の水準

      が極めて重要だということです。

      ドル円が再び96円台を回復してくるような状況になれば、100円

      台という「三桁」(みけた)の数字もあり得るのではないかと予想して

      います。

ドル円92円台まで下落後反発 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 東京市場で急落したドル円は、海外市場ではドル買い戻しが優勢となり

    底固い動き。米製造業受注や堅調な株価、長期金利の上昇などを手掛かりに

    ドル円は93円台で推移。一時93円56銭まで買われ93円30-40銭で

    クローズ。

  • ユーロドルはアジア時間に1.2876まで買われ堅調な動きを見せたが、

    欧州ではユーロ圏の失業率が過去最悪だったことや、製造業PMIの低下を受け再び

    下落基調に。1.28台は維持したものの、依然上値が重い展開。

  • 株式市場は大幅に上昇。製造業受注の好転を受けダウは89ドル高と

    初の1万4600ドル台乗せ。S&P500も過去最高値を更新。

  • 株高に押され債券相場は反落。週末の雇用統計を確認したいとの雰囲気の中

    1.80%台割れでは売り意欲も強いとの観測も。

  • 金は大幅に下落し約4週間振りの安値を付ける。欧州景気の後退から需要が低下する

    との見通し。原油価格は小幅に上昇。

    本日の注目イベント


    • 豪   豪2月貿易収支

    • 中   中国 3月非製造業PMI

    • 中   中国 3月HSBCサービス業PMI

    • 欧   ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)

    • 米   3月ADP雇用者数

    • 米   3月ISM非製造業景況指数

    • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

    • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演


      節目の93円90銭近辺を割り込んだドル円は大きく値を下げ、昨日の

      東京市場では一時92円57銭まで「ドル売り円買い」が進みました。

      本日から開催される日銀決定会合で「大胆な金融緩和」は実施され

      るものの、これまでの期待通りには政策を決められないのではないか

      といった観測が出ており、これが円買いを誘発しています。

      ただ、それでも特に円買いを強める経済指標などもなく、昨日92円

      台半ばまでドル売りが進んだ真相は不明です。

      昨日の朝方は株安が急速に進んだことを嫌気して93円台割れを試

      しましたが、すぐに押し戻される展開でした。

      ドルの急落は昼過ぎに起き、92円台半ばへと一気にドル売りが進み

      ましたが、92円80銭辺りの「ストップ」を執行する動きではなかった

      かと思われます。

      ドルの急落はそれほど勢いがあり、金額的にもそこそこあったのでは

      ないかと考えられます。

      欧州市場から米国市場にかけては一転してドルが買われ、「ドル高

      円安」、「ドル高ユーロ安」が進み、ドル円も一時93円台内半ばを超

      えています。

      昨日この欄で「注目しましょう」と書いた「日足」チャートですが、やは

      り「転換線」が下方に下落し「基準線」と交わっています。

      これは昨年10月以来約半年振りの現象で、中長期的なドルの下落

      を示唆している可能性があります。

      レートで確認すると、「転換線」は93円84銭に位置し、「基準線」は

      93円91銭にあるため、「転換線」が「基準線」を下回っていることに

      なります。

      ただ、これで完全に「逆転」を起こしたかどうかはまだ判断できません。

      日々のレートが仮にこのままの水準で推移したとしても、明日には「転

      換線」が93円75銭あたりまで下りてきます。

      反対に日々のレートが95円台半ばを超えない限りこの線は横ばいで

      、上昇には向かいません。

      このように見て来ると、ドル円はやはり上値の重い展開を予想するのが

      順当かと思います。

      同時に他のテクニカルを確認して見ると、まだ「遅行スパン」はローソ

      ク足を下抜けしていないことから「下落基調」に入ったとは判断できま

      せん。

      また、「MACD」はデッドクロスを見せてはいますが、依然「プラス圏」

      で推移しており、ここでも「下落基調」が継続するかどうかは不明です。

      ポイントは再び93円台を割り込んでさらに下落し、92円50銭を割り

      込むかどうかです。

      この水準を割り込むと、「52日線」は完全に下抜けし、さらに「雲」に

      突入するからです。

      テクニカルで見るとドル円が短期的な転換期を迎える可能性は高そう

      ですが、一方で力強い米国株の上昇は「リスクオン」を誘因し、低金

      利の円を売る方向に作用します。

      昨日のNYダウは89ドル上昇し、過去最高値を大きく更新しました。

      3月5日にそれまでの高値を抜いてから約500ドルの値上がりです。

      同時にS&P500も過去最高値を更新中です。

      FRBが当面金融緩和政策を変更しないという見方が背景にあり、

      これが企業業績の改善とともに株価を押し上げている状況です。

      株高はドル高に繋がり易いという点では、ドルが底堅く推移するとい

      う見方を正当化できそうです。

      テクニカル面から見た「上昇トレンド」の変化の兆しと、株式市場から

      眺めた「リスクオン」継続の流れのどちらが正しいのか、今週の日米

      重要イベントが判断してくれそうです。

      明日発表される日銀決定会合の内容と、週末の米雇用統計が今後

      の相違を占う上でも極めて重要なファクターになります。

ドル円約1ヵ月ぶりに93円台前半に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は東京市場での円買いの流れを受け、ドル売りが優勢。

    ISM製造業景況指数が予想に届かなかったこともあり、一時93円17銭まで

    下落。引けはやや値を戻して93円20-30銭でクローズ。

  • 欧州市場が休場だったことでユーロドルは値幅も出ず小動き。

    ドル円でドル安が進んだこともあり、ユーロ高ドル安が進み1.28台半ばまで

    ユーロが買い戻される。

  • 株式市場は小幅ながら反落。製造業景況指数の低下で売りものが優勢となり

    ダウは5ドル安。

  • 債券相場は先週木曜日の水準とほぼ変わらず。

  • 金価格は小幅に上昇したものの、1600ドルを挟んだ攻防が続く。

    原油価格はやや下落し97ドル台前半に。

  • 3月ISM製造業景況指数 → 51.3




    本日の注目イベント


    • 豪   RBAキャッシュターゲット

    • 独   独3月消費者物価指数(速報値)

    • 欧   ユーロ圏3月製造景気指数(改定値)

    • 欧   ユーロ圏2月失業率

    • 欧   クーレ・ECB理事講演

    • 英   英3月製造業PMI

    • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

    • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

    • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演




    日経平均株価が262円の大幅安。ドル円は節目の93円90銭

    レベルを明確に下抜けしたことで、下落に拍車がかかり、約1ヵ

    月振りに93円台前半まで円高が進みました。

    ポイントになるのではないかと指摘した「8時間足」の「120日線」

    と「雲の下限」があっさり抜け、次のターゲットは92円42銭に位置

    する「200日線」ということになります。

    昨日の東京時間では「日銀短観」が、このところの「円安株高」を

    受けて改善しており、明日から始まる日銀決定会合では、思いっ

    きって踏み込んだ政策は取りにくいのではないかとの観測もあり、

    円が買い戻され株が売られました。

    今朝のブルームバーグニュースでは、明日から始まる決定会合で

    は、追加緩和には踏み切ると見られているが、正副総裁が就任間

    もないため、政策委員会をまとめられず、大胆な金融緩和は4月の

    2回目の会合である26日までずれ込むとの見方があることを紹介し

    ています。

    現在予想される政策は、通常の輪番オペと資産買い入れ基金との

    統合や、より期間の長い長期国債を買い入れ対象にするなどの案

    がありますが、「すべての議題について今会合で決まるというのでは

    なく、いくつかは4月第2回会合に向けた継続案件になるのではな

    いか」といった見方が台頭していると伝えています。

    ブルームバーグが13人のエコノミストに意見を聞いたところ、「今会

    合で異次元の緩和策が打ち出されるとの見方には懐疑的な見方も

    根強い」と結論付けています。

    黒田総裁、岩田副総裁には「これまでにない大胆な金融緩和に極

    めて積極的」との期待から円安と株高が進行したわけですが、

    もし予想より小規模な決定会合の内容になれば、「失望感」からこれ

    までの動きの巻き戻しが起こることは当然です。

    市場はむしろ、予想される政策内容を決めたとしても「材料出尽くし」

    から、巻き戻しの動きが出るのではないかと見ている状況ですが、昨

    日の為替と株式市場の動きを見る限り上記懸念も否定できません。

    しかし「2年以内に2%の物価目標を達成」するためには残された時

    間はそれほど多くなく、時間との勝負という部分もあり、まだ予断は許

    しません。

    現在ドル円チャートでは「8時間足」までは「転換線」が「基準線」を

    下回る「逆転」が起きています。

    明らかに短期的なドルの下落を示唆していますが、問題は「日足」

    です。

    ここでは昨年10月に「好転」を見せて以来、未だに一度も「逆転」は

    見られません。

    これは昨年10月の78円台からは、極めて強い上昇トレンドが発生

    していたことを物語っています。

    現在「基準線」は93円90銭にあり、「転換線」は94円57銭に位置し

    ています。

    期間の短い「転換線」は足元の相場の動きをより敏感に反映するた

    め、現在のレートがこのまま変わらないとしても明日には94円08銭

    あたりまで下がってきます。

    逆算すると、足元のレートが92円66銭まで下落すると、約5ヵ月振

    りの「逆転」が「日足」でも完成することになります。

    本日も日経平均株価は下落が予想されます。

    93円台前半で推移しているドル円が、93円を維持できるかどうか

    が焦点になりそうです。

    「一目均衡表」を考案した細田吾一氏は、基本的には「日足」でこ

    のテクニカルを見るべきだとも言っています。

    「日足」で明確に「逆転」が起こるかどうかにも注目です。

    市場はイベント待ち 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場



    • NY市場では債券、株式市場が休場だったことで、為替取引も閑散。

      ドル円は持ち高調整の域を出ず94円台前半で推移。

    • ユーロドルも同様に、1.28台前半で小動き。

    • 2月個人支出 → +0.7%

    • 2月個人所得 → +1.1%

    • 2月PCEコアデフレーター → +1.3%

    • 3月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値) → 78.6

      本日の注目イベント


      • 中   中国3月製造業PMI

      • 中   中国HSBC3月製造業PMI

      • 英   ロンドン市場休場(イースター・マンデー)

      • 米   3月ISM製造業景況指数



      NY市場は「グッドフライデー」のため、株式・債券市場が休みで

      あったことから、為替市場でも参加者が少なく取引は閑散でした。

      為替にも大きな影響を与える株と債券が休みであったため、ポジ

      ション調整に終始し値幅も狭く、さらに週明けの本日も、ロンドン

      市場を始め多くの欧州市場が休場ということもあり想定内の動きで

      す。

      ドル円は94円05-25銭と、20銭の値幅しかありませんでしたが、

      先週は94円台半ばから上が重く、一方で94円を割り込むとドル

      買い意欲も見られ、やや「膠着状態」でした。この動きは短期的

      な「1時間足」でも確認でき、「一目均衡表」の「転換線」は94円

      16銭にあり、「転換線」は94円10銭に位置しています。

      値動きを表す、ローソク足は「転換線」を上回って推移していま

      すが、このまま上昇を続けるかどうか不透明です。

      今週は日米欧で注目すべきイベントが多くあります。

      なかでも3-4日に開催される日銀決定会合は国内でけではな

      く、海外からも非常に注目されています。日銀総裁副総裁が代

      わり、初めての決定会合になることから、これまで何度も発言し

      てきた「異次元の金融緩和」がどのような形で決定されるのか。

      また、これまでの日銀執行部との違いをどのように発揮していく

      のかが、注目されます。

      「2年以内に2%の物価目標は達成できる」と繰り返してきただ

      けに、市場の期待も大きく、その分新総裁副総裁にとってはプ

      レッシャーも大きいと思われます。

      特に今回の初会合では、期待が失望に変わるのかあるいはや

      はりこれまでの日銀とは違うと、これまで以上に期待感を高めて

      くれるのか、注目度も相当なものです。

      すでに市場では様々な政策が実施されると取り沙汰され、そ

      の多くが織り込まれつつあります。購入対象国債の年限を5ー

      10年に延ばす、リスク資産も買い入れる、あるいは日銀券ル

      ールの撤廃など、多くの政策が予想されています。

      そんな中、市場に「サプライズ」を与えるのは簡単ではありません。

      それでも市場と向き合い、「行動する日銀」を演出することは重

      要です。

      黒田総裁はかつて大蔵省(現財務省)で、財務官として為替介

      入の指揮を執ったこともあり、そのあたりの市場心理には精通し

      ているとも言われています。

      「市場を敵に回しては何をやっても効かない」ことは十分承知し

      ているものと思われます。

      市場に失望感が漂うようだと、ドル円は93円台半ばを試しに行

      きそうですが、逆に決定会合の内容を好感するようだと、95円

      台半ばを試しそうです。

      短期的チャートはやや下向きに見えますが、「日足」では上昇

      パターンは維持されています。

      ただ、「遅行スパン」がローソク足にこれまでには見られなかっ

      たほど接近しているのが気になります。ポイントは「8時間足チ

      ャート」です。

      ここでは「120日線」が非常に有効に機能していることが確認

      されます。

      2月25日の「イタリアショック」で90円台に急落した時にもサポ

      ートされ、「キプロスショック」でもしっかり下落が止められていま

      す。つまり、「非常に強い抵抗線」だと考えられるということです。

      現在この線は94円07銭にあり、ここを明確に下抜けすると下落

      に拍車かかる可能性があると予想しています。

      また、この抵抗線のすぐ下の93円90銭には「雲の下限」があり、

      この水準が抜けるかどうかが最も重要だと思われます。

      非常に強いサポートであるため、ここを底値に再度上昇に向か

      うこともあり得るため注目されます。

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外国為替証拠金取引とは、元本や利益が保証された金融商品ではありません。お取引した通貨にて、
相場の変動による価格変動やスワップポイントの変動により、損失が発生する場合があります。
レバレッジ効果では、お客様がお預けになった証拠金以上のお取引が可能となりますが、証拠金以上の
損失が発生するおそれもあります。個人のお客様の取引に必要な証拠金は、各通貨のレートにより
決定され、お取引額の4%相当となります。証拠金の25倍までのお取引が可能です。
(法人のお客様の取引に必要な証拠金は、通貨ペア、取引コースにより1万通貨あたり3,500円から
34,000円の範囲内であり、証拠金の約200倍までの取引が可能です。)当社では、
「オフセット注文™」以外の取引手数料、口座維持手数料を無料としておりますが、
取引レートの売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があり、
また諸費用等については別途掛かる場合があります。当社は法令上要求される区分管理方法の
信託一本化を整備いたしておりますが、区分管理必要額算出日と追加信託期限に時間差があること
等から、いかなる状況でも必ずお客様から預かった証拠金が全額返還されることを保証するもの
ではありません。ロスカット取引は、必ず約束した損失の額で限定するというものではありません。
通常、あらかじめ約束した損失の額の水準(以下、「ロスカット水準」といいます。)に達した時点から
決済取引の手続きが始まりますので、実際の損失はロスカット水準より大きくなる場合が考えられます。
また、ルール通りにロスカット取引が行われた場合であっても、相場の状況によってはお客様より
お預かりした証拠金以上の損失の額が生じることがあります。お取引の開始あたり、
契約締結前交付書面を熟読の上、十分に仕組みやリスクをご理解いただき、ご自身の判断にて
開始していただくようお願いいたします。