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FOMC声明文受けドル円続伸 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • FOMC声明文では現行の債券購入を維持するとの内容だった

    ことで、債券が売られ長期金利が上昇した。これに反応しドル円は

    値を上げ、98円69銭まで上昇しほぼ高値圏で引ける。

  • ユーロドルではドルが上昇したことで一時1.37台を割り込む。

    ユーロ円の買いがサポートとなり1.37台前半で引ける。

  • 株式市場は反落。FOMC声明文では債券購入規模は維持しつつも、

    いずれ緩和縮小に動くと見方が広がる。ダウは前日の高騰の反動もあり

    61ドル安。

  • 債券相場もFOMC声明文を受け反落。長期金利は2.53%台まで

    上昇。

  • 金は反落し、原油は続落。

  • 10月ADP雇用者数 → 13.0万人

  • 9月消費者物価指数 → +0.2%

    本日の注目イベント
  • 豪   豪9月住宅建設許可件数

  • 日   日銀金融政策決定会合

  • 日   黒田・日銀総裁記者会見

  • 欧   ユーロ圏9月雇用統計

  • 欧   ユーロ圏10月消費者物価指数

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   10月シカゴ購買部協会景気指数

  • 加   カナダ8月GDP

    今から4時間程前に発表されたFOMC声明文は市場予想通り政策変更はなく、

    声明文の内容は現行の債券購入規模を維持しつつも、いずれ緩和縮小に踏み

    切るとの印象を残しました。

    その結果、株式、債券は売られ、長期金利の上昇を手掛かりにドル円は節目の

    98円台半ばを若干上回り、98円69銭までドル高円安に振れてます。

    声明文では「ここ1年間における連邦政府の歳出削減の度合いを踏まえれば、

    委員会は資産購入プロぐラムを開始して以降の経済活動および、労働市場環

    境の改善は、より幅広い経済活動が底堅さを増しつつある状況と一致している

    と認識している」と記述され、その上で「資産購入ペースの調整を行う前に、情

    勢の改善が持続的なものになるという、さらなる証拠を持つことを決めた」と改め

    て表明しました。(ブルームバーグ)

    また住宅市場についても「住宅セクターの回復はやや減速したことを示唆して

    いる」としており、米景気は緩やかに回復はしているものの、財政政策の影響

    もあり先行きの不透明さを増していることから、さらに確実な回復を示す指標を

    得るまで、毎月850億ドルの債券購入を維持するというものでした。

    この内容は市場予想とほぼ合致するものでしたが、市場はもう少し「ハト派的」

    な予想をしていたようで、発表後の金融市場は「緩和縮小」方向に動いていま

    す。

    ドル円は98円台半ばを付けたことで、先週の雇用統計発表前の水準を回復し

    ています。

    前日は株式と債券が大きく買われ、長期金利が低下したにも拘わらず、株価

    の上昇に反応し「リスクオン」から円売りが進みました。

    昨日は逆に、株式と債券は売られ「リスクオフ」が進んだにも拘わらず、長期金

    利の上昇に反応し円が売られました。

    ここからすると、市場は「ドル買い円売り」を志向しているようにも受け取れます。

    ただ、それでも96円台~98円台のレンジでのもみ合いで、どちらか一方に抜

    け切るようなイメージは後退しています。

    注目されたADP雇用者数は市場予想の15万人には届かず、13万人でした。

    財政問題を巡る政治的混乱が労働市場に悪影響を与えた格好ですが、9月

    分も16万6000人から14万5000人へ下方修正されています。

    来週発表の「10月の雇用統計」でも政府機関一部閉鎖の影響は避けられな

    いものと思われます。

    本日も欧米で比較的重要な経済指標が発表されます。

    米国ではここ数カ月労働市場の低迷が続いている中、失業保険申請件数が

    注目されます。

    8-9月は30~32万件と低水準が続いていましたが、10月に入ってからは

    33万件台に増加しています。市場予想の33.8万件を大きく超えているよう

    だと、来週の雇用統計にも悲観的な見方が拡大する可能性があります。

    98円台半ばを回復したドル円ですが、上昇は「120日線」(日足)で止めら

    れた格好になっています。

    ここ1ヵ月ほど上値はこの移動平均線で抑えられていることから、この抵抗線

    を抜ければ市場の見方もドルに対して

    強気に変わることも考えられます。レンジ予想としては98-99円程度で落ち

    着きそうです。


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NY株高でドル円98円台を回復 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は98円台に反発。米株式市場が高値を更新したことに

    反応し、「リスクオン」から低金利の円が売られる。開催された

    FOMCでは量的緩和縮小が見送られるとの観測も円売りを促し

    98円10-20銭の高値圏で引ける。

  • ユーロドルは対円でドルが反発したことで売られ、1.37台前半まで

    下落したが、ECB理事が利下げの可能性はないと発言したことで

    1.38台を回復。

  • 株式市場は続伸。ファイザーなどの企業業績が好調だったことや、

    軟調な経済指標が金融緩和の継続につながるとの見方から株式市場への

    資金流入は止まらず、ダウは111ドル高と約1ヵ月半ぶりに最高値を

    更新。

  • 債券価格も上昇。5年債の入札が好調だったことを受け、長期金利は

    2.50%台まで低下。

  • ドルが買い戻されたことで金と原油は小幅に下落。

  • 9月生産者物価指数 → -0.1%

  • 9月小売売上高 → -0.1%

  • 8月ケースシラー住宅価格指数 → +12.82%

  • 10月消費者信頼感指数 → 71.2

    本日の注目イベント
  • 日   9月鉱工業生産

  • 独   独10月雇用統計

  • 独   独10月消費者物価指数(速報値)

  • 欧   ユーロ圏10月景況感指数

  • 欧   スペイン7-9月期GDP

  • 米   10月ADP雇用者数

  • 米   9月消費者物価指数

  • 米   FOMC政策金利発表

    ドル円が再び98円台に乗せて来ました。

    このまま上昇に向かうとも思えませんが、短期的な「1時間足」チャートでは、

    もみ合いを上抜けし上昇トレンドを示しています。

    「MACD」もプラス圏に移行し、「200日線」を上抜けし、一目均衡表の「遅

    行スパン」も好転を示しています。

    正直なところ、上昇の前に一度下値を試し、抜けきれないことを確認した後

    で上昇に転じると予想していましたが、今回の下落では97円割れが「一瞬」

    垣間見られただけで、ドルは底堅い動きを示していました。

    昨日のこの欄では「株式次第では98円台乗せがあるかもしれない」と書きま

    したが、正にNY株式市場にドル円は押し上げられた格好です。

    以前からNY株式市場の「ダイナミズム」には、他の市場には見られない力

    強さがあることを指摘してきましたが、昨日の上昇にはやや驚いています。

    ダウは約1ヵ月半ぶりに過去最高値を更新し、ナスダック指数も、S&P500

    も同様に高値を更新しています。S&P500に至っては、ここ直近15営業日

    のうち13営業日で上昇を見せています。

    昨日は医薬メーカーのファイザーが好決算を発表してはいますが、アップ

    ルやキャタピラ-など米国を代表する企業の決算は芳しくありません。

    消費者信頼感や小売売上高などの経済指標が予想に届かなかったことで、

    現行の量的緩和策が継続されるという見方が背景となって株価を押し上げ

    ました。「過剰流動性」がもたらした株高と言わざるを得ません。

    米景気の足踏みが続く中での株高がこのまま続くとは思えません。

    いずれ何かをきっかけに株価が急落する事態が起きないか心配です。

    ドル円は98円28銭まで上昇しましたが、株高を背景に「リスクオン」が進み、

    円は対ドルだけではなく、対ユ-ロでも売られ、ユーロ円は再び135円台前

    半まで円安が進行しました。

    海外の投資家からは「円を、対ドルと対円で売っている」という声も聞かれます。

    ただ、ドル円はまだ「レンジ内」の動きです。

    下値は「200日線」がある97円48銭で、上値は「120日線」のある98円71銭

    の中で推移しており、このどちらかが抜けない限り「レンジ抜け」が起きたと

    は見られません。

    従って、今日の予想レンジも97円70-98円70銭程度と「レンジ」を抜けきれ

    ないと予想していますが、いつものように株価次第というところはあります。

    NYでは各市場が次々に高値を更新していることから、日経平均株価を「割

    安」と見て資金が流入することも考えられます。300円を超えるような上昇を

    見せると、98円台半ば超えを試すかもしれません。

    豪ドル・ドルが0.96台まで上昇した後調整色を強めています。

    昨日はRBAのスティーブンス総裁が講演で「豪ドルはかなりの確率で、将来

    のある時点において現在の水準から著しく下落すると思われる」と発言し、こ

    のところ続いてきた豪ドル高を牽制しました。

    この発言を受けて豪ドル・ドルは0.94台半ばまで下落しましたが、豪ドル・円

    も、ドル円が円安に振れた割には上昇せず93円前後で推移しています。

    92円台が維持されている限り下値は限定的と見ていますが、一旦方行が決

    まるとかなりの値幅が出るという特徴がある通貨のため、注意は必要です。


ドル円FOMCを前に動けず 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は日米での政策会合を見極めようとのムードが強く

    小動き。97円台半ばから後半で推移し、米経済指標への反応も

    限られた。

  • ユーロドルもこの日は大きな値動きはなく、1.37台後半から

    1.38台前半と、先週末の水準に収まる。

  • 株式市場も横ばい。ダウは小幅に下落したものの、S&P500は

    小幅ながら最高値を更新。

  • 債券相場はやや軟調。2年債の入札では需要が高水準だったものの

    先行き不透明感が台頭。長期金利が2.5%を割り込むかどうかも注目

    される。

  • 金は反落し、原油価格は3日続伸。

  • 9月鉱工業生産 → +0.6%

  • 9月中古住宅販売成約指数 → -5.6%

    本日の注目イベント
  • 豪   スティーブンス・RBA総裁講演

  • 日   9月失業率

  • 独   独11月GFK消費者信頼感

  • 米   FOMC(10/30まで)

  • 米   9月生産者物価指数

  • 米   9月小売売上高

  • 米   8月ケースシラー住宅価格指数

  • 米   10月消費者信頼感指数

    日米で政策決定会合が行われ、今回の会合はどちらも重要な政策変更

    はないとの見方が市場のコンセンサスですが、それでも結果を見極めたい

    とのムードがあり相場は動きません。

    昨日は岩田日銀副総裁が、大量の国債購入は物価が安定的に2%にな

    るまで続けると述べたことで、やや円売りが優勢な展開になりましたが、N

    Y市場での値幅はわずか18銭に留まっています。

    それにしてもNY市場でのドル円の静けさには驚きです。

    10月18日以降、10日ほどの営業日を見ても、最も活発に動き値幅のあっ

    たのは10月22日の62銭です。

    他の営業日は概ね20-30銭以内に収まっており、東京市場の値幅を下

    回る日も多くあります。

    原因はよくわかりませんが、ヘッジファンドなどの投機筋の決算が11月だか

    らだという説もあるようです。

    決算を前に大きくは動けないということでしょうか。

    この結果ドル円のボラティリティー(変動率)は急激に低下しています。

    昨日は中古住宅販売成約指数が発表になり市場予想を下回った結果、4

    ヵ月連続のマイナスとなっています。

    このところの経済指標は、景気判断を修正するほど悪化してはいないもの

    の、米景気回復基調の鈍化を示すものが多くなっています。

    これらが雇用にどのような影響を及ぼすのか、今後も慎重に見て行く必要

    がありそうです。

    本日も東京時間では97円台での動くが続きそうです。

    株価次第では98円台乗せがあるかもしれませんが、そこから大きくドルが

    上昇する可能性は低いと見ています。

    ただNY市場では遅れていた9月の小売売上高など、比較的重要な経済

    指標の発表があるため、活発な値動きがあるかもしれません。

    コンファレンスボードが発表する消費者信頼感指数にも注目です。

    96円台半ばがかなりしっかりしたサポートを形成しつつあり、さらに「200日

    移動平均線」が徐々に上方に来ており、現在は97円44銭近辺に位置して

    います。

    この移動平均線が機能しているとすれば、何かをきっかけに一旦は98円台

    まで反発することがあるかもしれません。

    上値が重いとは思いますが、ユーロに比べると円の強含むスピードは弱いと

    言わざるを得ません。

    ここは相場観を一方方向へ傾けるのではなく、ニュートラルな姿勢で臨みたいと思います。


ドル円97円割れでは底堅く推移 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は東京市場で97円台を割り込んだものの、97円台前半では

    底堅く推移。NYでは株価が上昇したこもとあり97円台半ばまでドル高が進み越週。

  • ユーロドルは1.38台前半から下落。ドイツの経済指標が予想を下回った

    こともあり1.37台後半で下落して引ける。

  • 株価は続伸。消費者マインド指数が低下していたことで、金融緩和策が継続される

    との見方が拡大。S&P500は最高値を更新し、ダウは61ドル高。

  • 債券相場は小幅に反発。金融当局が年内に資産購入の縮小を開始できないとの

    観測が広がり、長期金利は2.51%台に低下。

  • 金、原油はともに小幅続伸。

  • 9月耐久財受注 → +3.7%

  • 10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) → 73.2

    本日の注目イベント
  • 米   9月鉱工業生産

  • 米   9月中古住宅販売成約指数


    先週末の東京市場では株価の下落が先導する形でドル円の下落が

    始まり、日経平均株価が400円に迫る下落を見せると97円を割り込

    み、一時96円94銭まで円高が進みました。中国の短期金利が上昇

    傾向を示し、それに対して金融当局が静観する構えを見せているこ

    とから、「金融引き締め」への警戒感が広がり株価を押し下げたとの見

    方がありましたが、実体はよくわかっていないようです。

    さすがに株価が400円近くまで下落すると、「リスクオフ」が進み、円が

    買われ易くなりますが、海外市場では前回同様、97円前後での円買

    いの勢いは見当たりませんでした。

    多くの市場参加者が意識している「200日線」(日足)を一旦は割り込

    んでいましたが、引け値ベースでは割り込んでおらず、今回もこの移

    動平均線が機能してドルの下落が抑えられた格好になっています。

    週明けの本日は、オセアニア市場でドル円が97円65-75銭で始ま

    っており、「窓を開けて」取引されています。

    米金融緩和縮小が遅れるとの見方が徐々に広がり、これまで通り毎月

    850億ドルの債券購入が続くとの観測から株価は堅調に推移していま

    す。

    先週末のNY株式市場でも、S&P500は最高値を更新し、ダウ平均株

    価も再び高値圏で推移しています。

    株高に反応すれば「リスクオン」から「ドル高円安」に触れ易いものの、

    債券高に反応すれば長期金利の低下で「ドル安円高」に振れ易いこと

    になります。

    それでも金融緩和の縮小を開始するタイミングが先送りになり、既に来

    年3月にずれ込むという見方が広がっています。米雇用もいま一つ回

    復傾向がはっきりしません。

    しばらくはドルの上値が重い展開が続き、来週8日に発表される「10

    月の雇用統計」が相場の方向性を決めるきっかけになるのではないで

    しょうか。

    今週は日米で金融政策会合が開かれます。

    どちらも政策変更はないとの予想です。

    シカゴ連銀のエバンス総裁は「債券購入縮小の決定は10月の会合で

    は難しい。良好な内容の雇用関連指標が幾つか、それにGDPの伸び

    が加速している証拠も必要だ」との見方を先週示しています。

    下値の96円台と上値の98円台がともに抜けきれない状況が続くと予想

    していますが、今週から日本の企業決算が本格化します。

    決算内容によっては株価が大きく上下する可能性があることから、いつ

    も以上に株価には注意が必要です。


ドル円97円台前半で膠着 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円はもみ合い。97円前半では底堅い動きをするものの、

    97円半ばを超える水準では上値を抑えられ、やや膠着状態。

    前日と同水準の97円30銭前後で取引を終える。

  • ユーロドルは1.38台まで続伸。ドル安が背景となり

    ユーロに対する強気の見方が広がり、一時1.3826まで

    ユーロ高が進行。過熱感を表すRSIなどの指標も高水準。

  • 株式市場は反発。企業決算が好調だったことを受けダウは

    95ドル上昇し1万5500ドル台を回復。

  • 債券相場は小幅に反落。長期金利が2.5%を割り込む水準まで

    低下したことで警戒感も広がり、株価の上昇に伴い価格は下落。

  • 金は反発し。原油価格も4日振りに反発。

  • 新規失業保険申請件数 → 35.0万件

    本日の注目イベント
  • 日   9月消費者物価指数

  • 独   独10月ifo景況感指数

  • 欧   ユーロ圏9月マネーサプライ

  • 欧   EU首脳会議

  • 欧   アスムセン・ECB理事講演

  • 英   英4-6月期GDP(速報値)

  • 米   9月耐久財受注

  • 米   10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)


    ドル円が97円台でもみ合い、やや膠着状態になってきました。

    ボラティリティーが比較的大きいNY市場でも今週に入ってからの値幅

    は30銭以内と、やや異例の状況です。昨日も97円台前半から半ばで

    推移し、アベノミクスの影響もあり年初から値幅を伴い活発に取引され

    てきたドル円が明確な方向性を見出せないこともあり低調な動きになっ

    ています。

    トレンドが見つけにくいドル円に代わって活発な動きを見せているのがユ

    ーロドルです。

    今月に入って1.35台を明確に上抜けしたユーロドルは、強気の見方が

    拡大し昨日は1.38台前半までユーロ高が進行しました。

    ギリシャへの財政支援問題やイタリアの政局不安など、ユーロの売り材

    料があるものの、テクニカルでは明らかに上昇トレンドが形成されています。

    そのため、個人投資家によるユーロドルの取引も拡大しているようです。

    米財政問題が長引いたことからドルからユーロに資金が流れていると見ら

    れます。ドルを嫌った資金は円にも向かってますが、円はアベノミクスと日

    銀による追加緩和期待があることから一段の円買いには慎重です。

    その結果、ユーロだけではなく豪ドルやポンド、あるいはNZDなどへも資

    金が流れており、「円安、ドル安」といった状況になっています。

    ドル円は足元では97円台半ばを超えると「売り場」との見方も徐々に定着

    しつつあり、ユーロドルでドル安が進んでいることもあり上値が重い展開です。

    また「日足」チャートでは新たに「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成

    しつつあり、値幅も徐々に収束しつつあります。

    重要なサポートと見られる「200日線」も依然として割り込めず、一時的に

    割り込んでもすぐに押し戻される状況です。

    この水準を完全に下抜けすれば97円割れも現実的になってくると思われ、

    下値では重要なポイントです。

    FRBによる金融緩和縮小が「来年にずれ込む」といった見方が徐々に広が

    りつつあることから、株高、債券高が着実に進行していることも円売り圧力を

    後退させています。

    一時3%まで上昇した米長期金利は2.5%を割り込む水準まで低下してい

    ます。

    市場参加者が米金融緩和は長期化すると見ていることが背景と理解できま

    す。

    このようにトレンドを見つけにくいドル円ですが、株価の動向とユーロドルの

    動きにも注意しながらトレードするしかありません。

    予想レンジは96円70~97円70銭程度と見ていますが、値動きが限られ

    ている状況のなか、あまり参考にはなりません。


円全面高でドル円97円台前半に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場

    前日の雇用統計前後の動きから一転して円が全面高の展開。

    ドル円は東京時間の昼に98円台を割り込むと、株安の流れにつれ

    円買いが加速。欧州時間には一時97円16銭まで円高が進むが、

    NYでは97円台前半で推移。米長期金利の低下がドルの重しに

    なっている面も。

  • ユーロドルもドル安に反応し、一時1.3794までユーロ高が進んだが

    前日同様1.38近辺では高値警戒感もあり小幅に反落。

  • 株式市場は反落。キャタピラーなど企業業績が予想を下回ったことで

    失望から売り先行の展開に。ダウは54ドル安で引けるも1万5400ドル台は

    維持。

  • 債券相場は続伸。株安や金融緩和縮小が先送りになるといった観測が

    債券相場をサポート。10年債利回りは3ヵ月振りに2.5%の大台を割り込む。

  • 金は反落し、原油価格は3日続落し96ドル台に。

  • 8月FHFA住宅価格指数 → +0.3%

    本日の注目イベント
  • 中   中国 10月HSBC製造業PMI(速報値)

  • 独   独10月製造業PMI(速報値)

  • 独   独10月サービス業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏10月製造業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏10月サービス業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏10月総合景気指数(速報値)

  • 欧   EU首脳会議

  • 英   カーニー・BOE総裁講演

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   9月新築住宅販売件数


    22日の雇用統計発表前後は円が全面安の展開で、ユーロ、豪ドル、

    NZDなどがそれぞれ対ドルで直近の高値を更新しているにも拘わら

    ず、円が買われる気配がありませんでした。

    雇用統計発表直後に97円台に下落したドル円は98円台半ばまで反

    発し、円売りの勢いを見せつけられた場面でした。

    昨日もこの欄で述べましたが、量的緩和の縮小が遠のくことを考慮する

    とドルの上値は重く、ドル円は緩やかなドル安に振れるのではないかと

    の見方を紹介しました。

    昨日の動きを見ると方向は合っていましたが、そのスピードは予想を上

    回るものでした。

    昨日の昼休み、株式市場では日経先物が急速に売られたことに歩調

    を合わせ、ドル円は一気に98円を割り込み、97円70-80銭まで円高

    が進み、後場株価が200円ほどの下げを見せると、97円台半ばを割る

    水準まで円が買われました。

    ドル円だけではなく、ユーロ円、豪ドル円でも急激に売り戻しが入り、こ

    れがドル円を押し下げる役割をし、「円全面高」を加速させたと見られま

    す。

    株価の急落を除いては特に円を買う材料がなかった中、円が急騰した

    わけですが、それまで主要通貨に対して円売りが積み上がっていたこ

    とや、加熱感を表す「ストキャス」なども80を大きく超えていたことを

    考えると、昨日は「ポジションの巻き戻し」が主役だったと言えます。

    ドル円は欧州市場で一時97円16銭まで下落したことで、一時的には

    重要な「200日線」(日足)を下抜けしましたが、その後のNY市場では

    再び「200日線」上回った水準で推移しています。

    一気に1円ほど円高が進んだものの、97円に近付く水準ではドル買い

    需要もあるようで96円台を覗くことはありませんでした。

    このあたりの動きが、最近のドル円の予想の難しさになっていると同時

    に、ボラティリティーを低下させている一因にもなっているようです。

    「円安、株高」を軸としたアベノミクスへの期待感もあり、また「異次元緩

    和」への期待もあり、これらが円が上昇する際には上昇を抑えているよ

    うです。

    重要なのはやはり今後の米経済指標の内容です。

    今回の雇用統計の下振れが今後の経済指標の「先行指標」であるよう

    なら、いずれドル円は95円方向を目指すことにもなります。

    既に10月の雇用統計も軟調だといった予測も出ています。

    11月に入ると、7日に第3四半期のGDPが発表され、翌8日には10月

    の雇用統計が発表されます。どうやらこの辺りが一つの「ヤマ場」と見る

    ことができそうです。

    本日も上値が重い展開には変わりがないと思われますが、反対に97円

    近辺が突破できないことが確認できると97円台後半から98円を伺う展開

    もあるかもしれません。

    本日はユーロに関する経済指標が多く出ます。好調な内容であればユ

    ーロドルが1.38台に乗せて来ることも考えられ、そうなるとドル円の下落

    圧力も増すことになります。



ユーロ円約4年振りの135円台半ばに 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 発表が遅れていた「9月の雇用統計」では、非農業部門雇用者数が
    市場予想に届かなかったためドル円は直後に97円86銭まで売られた。
    ただその後は株高やクロス円の買いにドル高に転じ98円48銭まで反発し、
    98円台前半まで値を下げて引ける。

  • 量的緩和が当面維持されるとの見方からドル売りユーロ買いか加速。
    ユーロドルは一時1.3792まで上昇し、ユーロ円も約4年振りとなる
    135円台半ばまでユーロ高が進む。

  • 量的緩和の縮小開始が遅れるとの観測が株価を押し上げる。ダウは一時
    120ドル程上げ、1万5500ドル台に乗せたが大引けは75ドル高と、
    上げ幅を縮小。

  • 債券相場は反発。雇用の伸びが予想に届かず、当面現在の緩和姿勢が
    続くとの見方から債券は上昇。長期金利は3ヵ月ぶりの低水準となる
    2.51%台まで低下。

  • 市場への資金流入が続くとの思惑から金価格は大幅に上昇。
    原油は米景気の減速見通しから続落し97ドル台に。

  • 9月失業率 → 7.2%

  • 9月非農業部門雇用者数 → 14.8万人

  • 10月リッチモンド連銀製造業指数 → 1


    本日の注目イベント

  • 豪   豪第3四半期消費者物価指数

  • 欧   ユーロ圏10月消費者信頼感(速報値)

  • 英   BOE議事録発表

  • 米   8月FHFA住宅価格指数

  • 加   カナダ中銀政策金利発表

  • 米   決算発表 → ボーイング、キャタピラー、AT&T


    9月の米雇用統計は市場予想には届かず「ドル安」が進みましたが、

    ドル円はそれ程「ドル安円高」には振れず、円は主要通貨に対して

    大きく売られる結果になりました。

    失業率は0.1ポイント改善し、7.2%でしたが、非農業部門雇

    用者数は市場予想の18万人に対して14万8000人と弱めの内容

    だったことから、発表直後にドル円は97円台後半に、ユーロドルは

    1.37台半ばまで「ドル安」が進行しました。


    ただ、そのあとの値動きは円売り一色でした。

    ドル円は急速に反発し98円48銭まで上昇し、指標発表前の水準より

    も円安に振れ一方、ユーロ、豪ドル、ポンドなどはドルに対して上昇した

    結果、ユーロ円は約4年振りのユーロ高円安水準まで上昇しました。


    今回の発表でも前月分、前々月分が修正されており、8月分は16.9万人

    から19.3万人に上方修正される一方、7月分は前回に続き下方修正され、

    10.4万人から8.9万人に減少しています。

    これで7月分は当初発表の16.2万人から約半分に修正されたことになります。

    この結果7月の8.9万人は、今年最も低い増加数ということになり、

    「雇用の安定」には程遠い状況です。

    この内容を受けて市場では株価が上昇し、債券は買われ、ユーロドルに見られる

    ように「ドル安」が進むなど、当面量的緩和は継続されるとの見立てに動いています。


    年内の雇用統計はまだ2回残っているため、結論づけるわけにはいきませんが、

    少なくとも今回の発表内容からすると12月のFOMCでの緩和縮小はないと見るほか

    ありません。

    来年1月にもFOMCは予定されていますが、議長交代のタイミングである

    ことや年初であるということを考えると「早くても3月のFOMC」での縮小が

    予想される状況です。


    今回の雇用統計は9月分で、先週まで混乱の続いた政府機関の一部閉鎖の影響は

    受けていません。

    16日間も閉鎖が続いたことから、来月発表される「10月の雇用統計」も下振れする

    可能性が高いと見られます。

    このことも、量的緩和縮小のタイミングが遅れるとの見方の背景になっています。


    この欄でも先週述べましたが、ワシントンでのゴタゴタがひとまず棚上げされた以上、

    市場の注目は米経済指標に集まってきます。

    遅れていた各経済指標も今後順次発表される予定です。

    今回の雇用統計のように下振れするようなら、ドル円は下値を試すことにも

    なります。

    量的緩和の継続は債券市場にとってはプラスに作用することから、いま

    以上に長期金利が低下すると、日米金利差が縮小しドルの上値を抑えることに

    もなります。

    株高はドル高につながるとの見方もあるため、ドルが売られ円が急激に買われる

    可能性は低いと思われますが、緩和縮小のタイミングが見通せるまでは

    緩やかなドル安が続くのではないかと思います。


    雇用統計も通過したことから、本日は特段重要な材料はありません。

    東京タイムではいつものように株価を睨む展開が予想されます。

    予想レンジは97円50銭-98円50銭程度でしょうか・・・・。

雇用統計控え様子見 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 本日米国で9月の雇用統計が発表されることもあり、ドル円は

    98円台前半で動かず。欧米市場での値幅は20銭程度と、

    ほぼ動意が見られず。

  • ユーロドルは利益確定の売りに押され前日比やや下落。

    1.36台半ばから後半でもみ合い、ドル円が上昇した分ユーロ円も

    134円36銭までユーロ高が進む。

  • 株式市場も先週末の水準から横ばい。企業決算と雇用統計を見極めよう

    と、様子見の展開に終始。ダウは7ドル下落し、ナスダックは5ポイント高。

  • 債券は4日振りに反落。今夜の雇用統計で雇用者の増加が見込まれて

    いることから、売りが優勢の展開に。

  • 金は小幅に反発。原油は約3ヵ月半振りに100ドルの大台を割り込む。

    在庫の増加と、米景気減速で消費量が減るとの見方が背景。

  • 9月中古住宅販売 → 529万件

    本日の注目イベント
  • 中   中国 9月景気先行指数

  • 米   9月雇用統計

  • 米   10月リッチモンド連銀製造業指数

  • 加   カナダ8月小売売上高


    今月4日に予定されていた9月の雇用統計が今夜発表されることもあり、

    為替市場だけではなく、金融市場全般が様子見ムードに包まれた1日

    でした。

    先週までは米財政問題に翻弄され、与野党の合意を見たことでようや

    く経済指標に注目が集まる状況になったと言えますが、久々の重要指

    標の発表を控えて戦闘準備を進めている状況です。

    11月8日には「10月の雇用統計」も発表されることから、今夜の雇用

    統計は「賞味期限」が切れているとの声もあります。

    ただ、それでも米景気を判断する最も重要な経済指標であり、FOMC

    の政策判断にも大きな影響を与える指標であることから、それなりの注

    目は集めます。

    その雇用統計では、雇用者数が8月の16.9万人から18万人に増加

    している、というのが市場のコンセンサスです。

    そのため昨日はドルが円やユーロなどに対してやや買い戻され、米債

    券は売られました。

    今回の雇用統計がFOMCでの量的緩和縮小のタイミングに影響を与

    えるとは思えませんが、もし予想通りの内容であれば、2ヵ月連続で下

    方修正された雇用者数が緩やかに拡大していることを示すことになりま

    す。

    そしてさらに11月に発表される雇用統計も同様に拡大しているようなら、

    量的緩和縮小が12月のFOMCで決定される可能性が急速に高まる

    ことになります。

    ブルームバーグが17-18日にエコノミスト40人を対象に実施した調査

    によれば、金融当局は月間850億ドルの量的緩和を来年3月まで継続

    すると予想されています。

    先月実施した調査では緩和縮小が始まる時期は今月12月と見られて

    いたことから、財政を巡る議会の混乱が多くのエコノミストたちの予想に

    影響を与えたことは明らかです。

    今回の政府機関の一部閉鎖に伴う景気への影響については、米調査

    機関は既にGDPを0.5%程度押し下げるとの予想を発表しています。

    今後その影響が徐々に確認されることになりますが、そうなるとしばらく

    はドルの上値が重い展開が予想されます。

    米長期金利の低下傾向もドル円の上値を重くしていますが、ドル円が再

    び100円の大台を超えるには日米の株価が大幅な上昇を見せ、「リスク

    オフ」が加速することが必須条件となります。その意味では、米企業の四

    半期決算の内容と、間もなく発表される日本企業の中間決算の内容が極

    めて重要なポイントになります。

    ここで決算内容が市場予想を上回り、上方修正が相次ぐようなら株価の大

    幅高につながり、円売り圧力が増すことになります。

    静かだった海外市場の影響もあり、今日の東京時間も波乱はなさそうです。

    昨日一日の動きでは98円30銭より上値がやや重く感じられました。

    上値は98円30-50銭が抜けるかどうか、また下値は97円70銭あたりが

    サポートしそうです。


ユーロドル続伸し一時1.37台に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 量的緩和縮小開始が遅くなるとの見方が支配的なことから

    ドル円は上値が重い展開に。終日97円台半ばから後半で推移し、

    97円70-80銭で引ける。米長期金利の低下もドル売りに

    つながる。

  • ドル安が進む中、ユーロドルは続伸。欧州時間には1.3704

    までユーロ高が進み、今年1月以来の高値を記録。NY市場でも

    1.36台後半で堅調に推移。

  • 株式市場は続伸。来週のFOMCで緩和縮小が先送りされる

    との観測が強く、株価にプラスに働く。ダウは28ドル高、ナスダックは

    51ポイントの大幅高。

  • 緩和先送り観測から債券相場は3日続伸。10年債利回りは

    2.57%台まで低下し、12週間ぶりの低水準で取引を終える。

  • 金は前日の大幅高の反動で下落。原油は小幅に反発。


    本日の注目イベント
  • 日   9月貿易統計

  • 日   8月景気動向指数(改定値)

  • 独   独9月生産者物価指数

  • 欧   ユーロ圏政府債務(2012年、対GDP比)

  • 米   9月中古住宅販売


    先週末の海外市場では、ドル円はその前日とほぼ同じような動きで、

    東京時間には98円台でもみ合う展開でしたが、欧米市場ではともに

    97円台で取引され上値の重い動きに終始しました。

    ユーロがドル安の流れに乗り続伸したことが注目され、ユーロドルは

    1.37台に乗せ、ユーロ円は134円台からやや下押しされています。


    ユーロドルはその前日に1.36台後半まで急伸したことで、

    それまでのレンジが上抜けしたとの観測から買いを集めたようです。

    この水準から特に大きくユーロを買う理由は見つかりませんが、

    緊縮財政から景気刺激策への展開をはかり景気が上向いてきたことを

    理由に挙げる向きもあるようですが、まだこの先順調に景気が

    回復するかどうかは不透明で、イタリアの政局やギリシャへの

    財政支援問題が懸念されるところです。


    ドル円は米長期金利が約3ヵ月振りの低水準を記録したことで

    目先売られ易い展開かと思われます。米長期金利は9月5日に

    ザラ場で3%まで上昇した後、一貫して低下しています。

    9月FOMCで緩和縮小が開始されるとの予想を背景に上昇した

    わけですが、市場予想に反して緩和継続を決めたあの会見以来、

    長期金利の低下は止まっていません。

    緩和継続を決めた後も、債務上限問題を巡り議会の迷走が続いた

    ことで、来週のFOMCでは「緩和継続が決定的」となっており、

    むしろ追加緩和をすべきだとの声もあります。

    その結果、この事態を予測した(?)9月のFOMCの決定は

    「英断」だったとの見方も出てきました。


    ドル円は下値を「200日線」、上値を「120銭」で抑えられて

    いる状況で、それぞれ97円20銭前後と98円90銭前後に

    なっています。

    財務上限を巡る問題は一時的に棚上げされている状況で、今後は

    米景気の良し悪しが相場を左右するものと考えられます。


    政府機関の一部閉鎖で発表が延期されていた「9月の雇用統計」は、

    明日22日に発表されることになりました。言うまでもなく、

    今回の発表は重要です。

    8月までの雇用者数が下方修正されてきただけに、米雇用が再び軟調な

    展開になるのか、あるいは下方修正に歯止めがかかるのかが注目されます。

    現在の予想は、失業率は8月と変わらずに7.3%で、非農業部門雇用

    者数は18万人の増加が見込まれています。

    政府機関の一分閉鎖で、統計そのものが正確性に欠けるとの意見もあり

    ますが、それでも米経済指標の中では最も重要な指標であることには

    変わりありません。

    相場への影響力は相当あると思います。


    今年も後残すところ2ヵ月余りになってきました。今月に入ってからの状況は

    どちらかと言えばドルに取ってマイナス材料が多かったと思われます。

    イエレン氏の次期FRB議長就任、米議会でのごたごた、そして政府機関の

    一部閉鎖に量的緩和縮小の先延ばし観測といった具合です。

    ひとまずどこまでドルが売られるのかを確認することになりそうです。

    一方で、ややトーンダウンしたもののアベノミクスに対する期待と、

    日銀による異次元の「緩和姿勢」の継続などドルが大きく下落する可能性も

    少ないものと予想されます。

    ドルの底値を確認してから動くというスタンスでいいのではないでしょうか。

ドル高は短期で終わる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 東京時間に99円までドル高が進んだドル円は、議会の混乱が

    先送りされたことや、緩和縮小開始が遠のくとの見方からドル売りが

    優勢となり98円を割り込む。一時は97円74銭までドル安が進み、

    NY市場では97円台での取引に終始。

  • ユーロドルは大幅に続伸。ドル安の流れからユーロに資金が流れ、

    1.3682までユーロ高が進み、約8ヵ月ぶりの高値を記録。

  • 株式市場はまちまち。ダウは2ドル安ながら、ナスダックは23ポイント

    上昇。金融緩和縮小が先延ばしになるとの観測と米景気に対する懸念が交錯。

  • 債券相場は続伸。緩和維持が継続されるとの観測や、失業保険申請件数が

    予想を超えていたことなどが背景。長期金利は2.59%まで低下し、2ヵ月

    振りの低水準で引ける。

  • 金は大幅に続伸。金融緩和が維持されるとの見方から前日比40ドル高。

    一方原油は景気後退懸念から売られ、3ヵ月振りに100ドル台まで下落。

  • 新規失業保険申請件数 → 35.8万人

    本日の注目イベント
  • 豪   スティーブンス・RBA総裁講演

  • 中   中国 7-9月GDP

  • 中   中国 9月鉱工業生産

  • 中   中国 9月小売売上高

  • 米   9月景気先行指数

  • 米   9月鉱工業生産

  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

  • 米   決算発表 → GE、モルガンスタンレー

    米上下院で暫定案を可決したことを受け、昨日の東京市場朝方には

    99円までドル高円安が進んだものの、その後ドル安に転じ、欧州時間

    には98円を割り込み、NYでも97円74銭まで円高が進み、結局デフ

    ォルトは避けられたものの、議会が迷走していた以前の水準までドルが

    下落しました。

    昨日この欄でも述べたように、今回の合意はデフォルトを避けるため

    「問題を先送り」したにすぎません。市場もそれを見抜いており、朝方に

    は190円を超える株高を見せていた日経平均株価が徐々に上げ幅を

    縮小し一時前日比30円高程度まで調整し、ドル円も99円を天井に1日

    で1円以上の下落につながっています。市場が「デフォルト回避」を織り

    込んでいたということの証左で、典型的な「Buy on rumor sell on news」

    でした。

    政府機関閉鎖を解除するための暫定予算は1月15日までの期限付きの

    上、国債発行も2月27日までの「短期間」しか容認されていません。

    また焦点のオバマケアの取り扱いを巡っては「一時棚上げ」されただけで、

    この先再びオバマ民主党と共和党の「醜い争い」が展開されると予想され

    ます。

    今回の議会の迷走は「共和党に責任がある」といった意見を持つ国民が

    多いことは各種調査で判明していますが、同時に「オバマ民主党に責任

    がある」という意見が多いのも事実です。米国民にとって連邦予算を「政争

    の具」にしてほしくないというのが本音だということです。

    政府機関の一部閉鎖は16日間続いたわけですが、その間重要な米経

    済指標は発表されていません。

    少なくとも9月まで続いてきた米景気回復の足音は、今後不透明感を増

    すことになります。

    米景気回復にブレイキがかかれば緩和縮小開始が遠のくことになり、ドル

    下落圧力が増すことになります。

    昨日はFOMCメンバーの講演が相次ぎ、「ハト派」「タカ派」の連銀総裁

    はそれぞれの持論を展開しました。

    カンザス連銀のジョージ総裁は「不透明感があっても月間850億ドルの債

    券購入を縮小するべきだ」と述べています。

    その理由として同総裁は、量的緩和の恩恵はかなり小さくなっている一方、

    コストは増大していることを挙げています。

    また、「タカ派」の代表格でもあるダラス連銀のフィッシャー総裁は、財政問

    題を巡る議会の対立が影響し、金融当局による債券購入の縮小を支持す

    る意見が抑えられているとの認識を示しました。

    一方「ハト派」のミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁は、失業率を8月の

    7.3%から迅速に引き下げるために「必要なあらゆることを行う用意がある」

    と述べています。

    カンザス連銀とミネアポリス連銀総裁の二人は、今年のFOMCでの投票

    権を持っていますが、ダラス連銀総裁は来年投票権を持つことになってい

    ます。

    ドル円は99円を頂点に下落に転じましたが、これは「日足」の120日線に

    抑えられた格好になっています。

    そうなると、移動平均線から見えて来る下値のメドは200日線がある97円

    15銭前後ということになります。この移動平均線は財政協議を巡りデフォル

    トが懸念された際にも、96円台半ばでドルの下落をサポートした重要な平

    均線と言えます。

    財政問題が一時的に棚上げされた以上、今後の焦点は米経済指標の行

    方に注目が集まります。


米上院、暫定案で合意 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 米上院で与野党が債務上限を巡る問題で合意に達したことを受け

    ドル円は98円98銭まで上昇。市場の楽観論が勝り、株高など

    「リスクオン」が加速し、円は主要通貨に対して全面安の展開。

  • ドル高からユーロドルは1.34台後半まで売られたが切り返し、

    1.3567まで反発。対円でユーロが買われたこともユ-ロドルを押し上げた。

  • デフォルト懸念が後退したことから株式市場はほぼ全面高。ダウは前日比

    205ドル高と、1万5300ドル台を回復。

  • 上院指導部での合意を受けて、債券も買われる。財務省短期証券(TB)も前日の

    下落から買い戻され、長期金利も2.66%台に低下。

  • 金、原油はともに反発。

  • 10月NAHB住宅市場指数 → 55

    本日の注目イベント
  • 英   英9月小売売上高

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   9月住宅着工件数

  • 米   9月消費者物価指数

  • 米   10月フィラデルフィア連銀景況指数

  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 米   決算発表 →ゴールドマン.サックス、

    混迷を続ける債務上限問題は「最終的には合意する」と、多くの市場参加者が

    予想していた通り、昨日、米上院で2月7日まで政府が必要とする国債の発行を

    容認することと、政府機関一部閉鎖を解除する暫定案で合意しました。

    現時点では依然として下院での合意が必要ですが、ベイナー下院議長は声明

    で、共和党が上院の妥協案を阻止することはないことを表明していることから、

    間もなく下院でもこの案が可決される見込みです。

    本日、17日にも期限が来る債務上限引き下げ問題は、結局期限前日のギリギリ

    に合意する見込みになりました。オバマ大統領もこの合意案を支持していること

    から、ひとまず最悪の事態は避けられることになりそうです。

    ベイナー議長は地元オハイオ州のラジオ局の番組で「われわれはよく戦った。

    ただ勝利には結びつかなかった」と語っていることや、マコネル共和党院内総務

    も「率直に言ってわれわれの多くが期待した結果からはるかに小さいが、それで

    も一部が予想していた事態と比べると極めて良好な結果だ」と述べているように、

    最終的には野党共和党が歩み寄った格好になっています。

    連邦政府による国債の発行は2月7日まで認められることになり、暫定予算も1

    月15日まで編成されることになりそでうですが、「問題の先送り」という印象は拭

    いきれません。この問題は来年早々にも再び議論されることになり、米国の信

    頼が盤石なものになったわけではありません。「デフォルト」という最悪の事態を

    避けるための「妥協」である以上、財政問題は今後も市場にとって不安材料で

    あることに変わりません。

    上院での合意を好感し、NY株式市場はほぼ全面高の様相でした。

    「リスクオン」が進み、円は対ドルだけではなくユーロ、豪ドルなどに対しても下

    落しています。

    ドル円は99円目前までドル高が進みましたが、NY市場の引けにかけては99

    円台に乗せずに一旦下落しています。

    本日の日経平均株価も大幅な上昇が予想されます。

    ただNYダウに比べると、既に「6日続伸」していることから1万4700円を大きく

    超える大幅高にはならない可能性もあります。

    99円台乗せを試す展開かとは思いますが、99円前後にある「120日線」

    (日足)を超えることができるかどうかに注目しています。

    99円30-50銭あたりにはドル売りオーダーも集まり易い状況です。

    ひとまず、ドルロングをどこで手仕舞うかを探る展開ではないでしょうか。

    オリンピック効果への期待や、日本のGDPの上方修正を好感して100円台半

    ばまでドル円は上昇し、その後米デフォルト懸念から96円台まで下落したドル

    円は、ようやく米「ファンダメンタルズ」が意識される状況になりそうです。

    予想レンジは98円30-99円50銭程度と予想していますが、これは下院でも

    暫定案が可決されることを前提にしております。


米国債格下げ方向でドル円下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 財政協議を巡る最終調整が進んでいると見られるものの、具体的な

    合意がないことや、格付け会社が米国債を引き下げ方向で見直している

    ことを受け、ドル円は一時98円を割る場面も。

  • ユーロドルも1.35台から1.34台へ下落。ユーロ円の下落に

    連れユーロ売りが進む。

  • 株価は反落。債務上限期限まで2日を残すのみとなったことで、楽観論も

    後退し、ダウは133ドル安。

  • 債券相場は下落し金利は上昇。米国債引き下げの報道や、財務省短期債(TB)

    の入札の応札倍率が低調だったことが背景。

  • 金、原油はともに反落。

  • 10月NY連銀製造業景況指数 → 1.52

    本日の注目イベント
  • 英   英9月雇用統計

  • 米   ベージュブック(地区連銀経済報告)

  • 米   10月NAHB住宅市場指数

  • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演

  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

  • 米   決算発表 → ブラックロック、バンク・オブ・アメリカ、IBM

    米債務上限引き上げ問題は最後の最後までもつれそうな状況になって

    来ました。

    最終的な合意に向け調整が進んでいる模様ですが、依然として駆け引

    きが続いていることから、金融市場では「万が一に備えて」ポジションの

    調整が進んでいる状況です。

    米下院では、新たな法案を作成している模様で、ブルームバーグによる

    と、政府機関の閉鎖を解除するために来年1月15日までの暫定予算を

    編成するほか、債務上限を2月まで引き延ばす案が有力なようです。

    しかし、残された期限は後2日に迫り、この日行われた財務省短期債券

    (TB)の入札では応札倍率が2007年以来の低水準で、調達金利も上

    昇しています。

    米国がデフォルトに陥るとは誰も思ってはいないものの、株価が下落し、

    債券が売られ、そしてドルも売られる展開になっており、市場参加者が

    「17日の期限」を意識し始めていることが理解できます。格付け会社の

    フィッチは米国の「AAA」格付けを引き下げる方向で見直す「レーテー

    ングウオッチネガティブ」に指定しました。

    フィッチは15日の発表文で「政治的な瀬戸際戦術や資金繰りの柔軟

    性の低下は米国のデフォルトのリスクを高める恐れがある」と指摘して

    います。

    ドル円はこの発表を受けて一時98円を割る場面もありましたが、「合意」

    は近いとの観測もあり、それ以上のドル安には至っていません。

    私も含めて今夜にも「合意」の報道があるのではないかと考えています

    が、それでもドル円はすぐに100円台に乗せる状況ではありません。

    米景気の行方が懸念されます。

    昨日のNY連銀製造業景況指数も、市場予想を下回り低調でした。

    仮にこの状態で9月の雇用統計が発表され、その内容が低調だったら

    95円を目指す可能性も出てきます。「債務上限問題」がクリアされたら、

    市場の関心は「米国のファンダメンタルズ」に移ってくると予想されます。

    同様に、「量的緩和縮小」の時期を巡る議論が再度活発になるものと思

    われます。

    「縮小開始」は思いのほかすんなりとは決まらない可能性があります。



議会での進展はないものの楽観ムード 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 米財政協議を巡る攻防では、具体的な進展が見られないものの

    楽観的な見方が優勢な中、株高からドルが上昇。ドル円は98円前半から

    98円68銭まで買われ、高値圏で引ける。

  • 株価の上昇からドル高が進み、ユーロドルは1.36を目前に反落。

    1.35台半ばでは下げ止まり、円に比べ堅調に推移。

  • 株式市場は4日続伸。議会で債務引き上げで合意が成立するとの期待から

    買いが優勢な展開。ダウは64ドル高の1万5300ドル台まで反発。

  • 債券市場は「コロンバスデー」のため休場。

  • 金、原油はともに反発。


    本日の注目イベント
  • 米   10月NY連銀製造業景況指数

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

  • 米   決算発表 → シィティーグループ、ジョンソン&ジョンソン、インテル


    議会では下院共和党が6週間の債務上限期限の延長を提案したものの、

    オバマ政府ではこれを受け入れず具体的な進展のないまま、政府機関

    閉鎖から「2週間目」に入ってしまいました。

    債務上限期限までは本日を含めて3日残すのみとなっていますが、オ

    バマ政権も、共和党議会指導部もわれわれが考えているよりもはるか

    に楽観的です。

    オバマ大統領は昨日午後3時に予定されていた議会指導者との会談を

    延期しています。

    ホワイトハウスは「債務引き上げと閉鎖されている政府機関の再開に

    向け、上院指導者が重大な進展を引き続き遂げられるよう時間的猶予

    を与えるため」としていますが、最後の譲歩を引き出すためのかけひ

    きと見られています。

    ブルームバーグによると、上院関係の事情に詳しい匿名者の情報とし

    て、まとまりつつある合意案は「来年2月7日まで債務上限を引き上

    げる」ほか、「1月15日までの予算を確保し、今年12月15日ま

    でに上下両院の予算会議を開くよう義務付ける」といった内容だとし

    ています。

    債務上限は今週17日に期限が来ますが、それにしては多くの市場参

    加者たちは楽観的です。

    民主共和両党も、リード民主党上院院内総務は、14日マコネル共和

    党上院院内総務と協議後「週内に妥当な内容で合意に達すると私は極

    めて楽観的だ」と語っており、マコネル院内総務も同じく楽観してい

    ると述べています。

    NYダウも9月の高値から約900ドル下げた後、530ドル程反発

    しており、下落分の6割を戻すなど荒っぽい展開が続いています。

    しかしこの反発を見る限り、株式式市場は「合意」を織り込む動きと

    見ることができ、ドル円もやや「ドル高円安」傾向に傾いているよう

    です。

    ドル円では9月の高値100円61銭から96円台半ばまで、約4円

    下落しましたが、98円60銭辺りがちょうど「半値戻し」となって

    おり、この水準は昨日クリアされたと見られます。

    後は協議の最終的な「合意」を睨みながら、99円台乗せがあるかど

    うかに注目しています。

    債務上限問題はいずれ解決するとしても、やや忘れかけて来たのが「

    量的緩和の縮小」をいつ始めるのかという問題です。

    既に今月末に開催されるFOMCでは「政策変更はない」という意見

    で概ね一致しています。問題は12月のFOMCで政策変更があるか

    どうかです。

    政府機関閉鎖は2週間目に入っています。

    この影響は米国民の消費行動に少なからず影響を及ぼすものと思われ

    ます。

    次期FRB議長にイエレン氏が決まったことなども考え合わせると、

    緩和縮小開始は、われわれが考えているよりも先になる可能性もあり

    ます。

    そう考えると、債務上限問題が解決したとしても、ドルが100円を

    超えてどんどん上昇するようなイメージは形成しにくいことにもなり

    そうです。

    米国からは「合意」のニュースがいつ飛び込んできてもおかしくはあ

    りません。

    楽観論が優勢だとしても、そのようなニュースが来ればドル高に振れる

    ことは十分考えられますが、そこが、ひとまずドルロングを解消するチ

    ャンスではないかと予想してます。



米デフォルト回避へ一歩前進 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 米議会でデフォルト回避の動きが見られたことから、株高、長期金利の

    上昇を好感しドル円は98円台を回復。一時98円28銭までドル高が進み、

    高値圏で引ける。

  • ユーロドルは堅調に推移したものの1.35台での取引に終始。対円では

    132円台後半から132円80銭近辺までユーロ高が進行。

  • 野党共和党が一時的な債務上限引き上げ案を提案し、ホワイトハウスも支持を

    表明したことで株価は大幅に反発。ダウは前日比323ドル上昇し、今年最大の

    上げ幅を記録。

  • 債券相場は続落。大幅な株高が進んだことで、利益確定の売りに押され

    長期金利は上昇。

  • 金は続落し、原油価格は反発。

  • 新規失業保険申請件数 → 37.4万件

    本日の注目イベント
  • 日   9月マネーストック

  • 米   IMF年次会合

  • 米   9月生産者物価指数

  • 米   10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   パウエル・FRB理事講演

  • 米   決算発表 → JPモルガンチェース、ウェルズファーゴ

    米下院共和党は、約1ヵ月間に限って政策上の条件がつかない連邦

    債務上限引き上げ案を提案し、ホワイトハウスもこれを受け入れる可能

    性を示唆したことで、デフォルト回避への兆しが見えてきました。

    株式市場ではこれを好感し朝方から大きく株価が上昇し、ダウは引け

    値で前日比323ドル高と、今年最大の上げ幅を記録し、ドル円も約1

    週間ぶりに98円台に乗せています。

    ホワイトハウスのカーニー報道官はこの日、オバマ大統領はより長期の

    案が望ましいと考えているものの、「党派的な条件がつかない」債務引

    き上げ案であれば、支持するだろうと語っています。(ブルームバーグ)

    同報道官は「下院において少なくとも冷静な見方や、デフォルトは許さ

    れないとの認識が広がりつつあると感じられることに、大統領は満足し

    ている」と述べています。

    ホワイトハウスでは同案について、日本時間午前5時35分からオバマ

    大統領とホワイトハウスで協議に入ったとブルームバーグは伝えていま

    す。

    まだ同案を受け入れるかどうか結論は出ていませんが、どうやらこれで

    来週17日にも期限が来るデフォルトは回避できそうです。

    ただ、共和党案も約1ヵ月の期間限定で、11月22日には再び債務上

    限問題が蒸し返されることになるため、

    最悪のケースは免れるものの、オバマケアの扱いを巡ってはまだ予断を

    許しません。

    この欄でも再三「デフォルトは最終的には回避できる」と述べてきました

    が、昨日の東京時間の動きを見てもそんな気配がありました。

    ドル円は97円台半ばから緩やかにドル高が進み、ドルはほぼ終日堅調

    な動きを見せました。

    また、日経平均株価も堅調に推移し、3日続伸し1万4200円に届く水準

    まで回復し、これまで観られた「円安、株高」の好循環が復活してきた感

    もありました。

    ドル円はNY市場で98円28銭まで円安が進み、今朝早い時間には98

    円33銭まで上昇しました。

    既に「4時間足」までの短期的なチャートでは「ドル上昇トレンド」が形成

    されてはいますが、それでも財政を巡る不透明感が完全に払拭されてい

    ないことから、ドル円は97円90銭前後まで下落するなど「荒っぽい」展開

    が続いています。

    今後の上値のメドですが、「8時間足」では98円44銭辺りに「雲の下限」

    があり、さらにその上には「120日線」や「200日線」が控えていることから、

    98円台半ばが一つのメドになります。

    恐らくオバマ政権とすれば、今回の共和党からの提案を受け入れること

    になると思います。

    もし提案を拒否し、事態が「振り出し」に戻るようなら、今度はオバマ大統

    領に対する非難の声が高まることになり、そのあたりの事情は十分考えて

    いると思われるからです。

    シリア問題で劣勢に立たされたオバマ大統領は、これ以上マイナスポイ

    ントを増やすわけにはいきません。

    ここは一旦提案を受け入れ、その後にオバマケアに対する無条件の対

    応を求めることになりそうです。

    そうなると今回の「ドタバタ劇」は一幕目を下りたものの、「続編」があること

    になります。

    96円台割れは回避できたものの、すぐに99-100円に向かうものではな

    いと予想します。



ドル円ようやく小幅に反発 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は今週に入って初めて反発。次期FRB議長にイエレン氏が

    指名されたことや、FOMC議事録では多くのメンバーが量的緩和縮小が

    年内に始まる可能性が高いとの認識を示していたことが材料に。

    一時97円65銭までドルが買い戻され、97円30-40銭引ける。

  • ドルが買い戻されたことでユーロドルは下落。1.35台から9月末以来の

    1.34台後半までユーロ安が進む。

  • 株式市場は3日振りに反発。「ハト派」のイエレン氏が次期FRB議長に

    決まったことで、緩和政策が長引くとの思惑から上昇。ダウは26ドル高。

  • 債券は下落。10年債利回りは2日連続で上昇し、2.66%台に。

  • 金は続落。原油も在庫が予想以上に増加していたことで大幅安に。

    本日の注目イベント
  • 豪   豪9月雇用統計

  • 中   中国 9月マネーサプライ

  • 欧   ECB月例報告

  • 英   BOE政策金利発表

  • 米   G20(ワシントン)

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   9月財政収支(16日までに発表)

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演

  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

  • 米   黒田・日銀総裁講演(NY、ワシントン)

  • 米   ドラギ・ECB連銀総裁講演(NY)

    ドル円は久しぶりに反発しました。

    昨日の東京時間朝方、オバマ大統領が次期FRB議長にイエレン副議長

    を指名したとの報道が飛び込み、ドル円は96円台後半から97円30銭辺

    りまで上昇しました。

    予算協議などで議会との交渉が難航しているオバマ政権にとって、FRB

    議長を早めに決めることはプラスになるとの考えから早期に決めたものと

    思われますが、今回の人事は既に想定内であり、サプライズはありません。

    イエレン氏は、バーナンキ議長とともに「ハト派」の代表の一人。現在行わ

    れている金融緩和の継続が長引くことが予想され、これ自体はドル高要

    因とは言えません。

    だた、株式市場にとっては「好材料」と受け止められ、NY株式市場は上

    昇しましたが、債務上限問題などで依然として進展が見られないことから

    上値も限定的となっています。

    イエレン氏のFRB議長就任は、株価の上昇を促し「リスクオン」につなが

    るとの見方ができる一方、量的緩和策が継続され、ドル安につがなるとい

    った見方もでき、債務上限問題が無事峠を越えることができれば、再びF

    OMCの行方が注目される展開に戻ります。

    9月17-18日に開催されたFOMC議事録が公開されました。

    バーナンキ議長が市場の大方の予想に反し「量的緩和縮小」の先送りを

    決めた会合です。

    議事録によれば「大半の参加者は自らの経済予測について、中長期債

    購入ペースの年内の減速開始および2014年半ばのプログラム終了が適

    当」との認識を示していました。

    また議事録は、経済が債券購入の縮小を正当化できるほど十分に回復し

    ているかを巡り長時間議論があったことを示しており、メンバー数人は、

    9月の決定は「比較的際どい判断」だったと指摘しています。

    ただこの会合は、債務上限問題を巡り議会が紛糾する前の開催であったた

    め、イエレン氏が議長に就任したことと併せ、年内にプログラムの縮小を開

    始する可能性はかなり低下したと考えられます。

    債務上限の期限が迫る中、オバマ大統領は本日(10日)にも下院共和党

    指導部と協議を行うという報道もあります。

    またブルームバーグは関係者の話として、下院共和党の指導者は短期間

    の債務引き上げ措置を検討しているとも報道して

    おり、政府機関の一部が閉鎖されて9日を経過していることから、何らかの

    動きがあってもおかしくありません。

    市場関係者の多くが「デフォルトは回避される」と信じており、私個人も「最

    終的には回避できる」と考えております。

    ドル円は昨日の海外市場では、上値も限定的ではありましたが、終始97円

    台での取引でした。

    チャートでは「1時間足」の「52日線」は上抜け、「4時間足」でも同様に「52

    日線」を上抜けしましたが、

    その上の「雲」の下限で、上昇を抑えられた格好になっています。

    短期的には「上昇機運」が盛り上がっているようにも見えますが、「日足」の

    「基準線」が依然として「横ばい」であることを考えると、上昇も限定的と言わ

    ざるを得ません。

    債務上限問題でオバマ大統領がどのような歩み寄りを見せるのか、またベ

    イナー下院議長も態度を軟化させるのかどうか、まだ予断を許しません。

    NY株式市場がやや反発したことで、本日の日経平株価も堅調に推移しそ

    うです。

    昨日1万4000円台を回復した日経平均が、どこまで上値を伸ばせるかに

    注目しながら、NY市場の高値の97円65銭を超えることができるかどうかを

    見極めたいところです。

    97円割れはやや遠のいたと見ています。



米議会での進展なくドル円もみ合い 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 日本の貿易赤字の拡大を手掛かりに97円台前半までドルが反発した

    が、欧州市場では一時96円58銭までドルが売られる。NY市場でも

    債務上限問題の進展が見られないことから上値は重く、97円を挟んで

    一進一退。

  • ユーロドルは水準を切り上げ1.36台まで上昇したが続かず。

    対円でも132円台に乗せたがレンジを抜け切れない展開が続く。

  • 株式市場は大幅に続落。債務上限を巡り議会と政府の主張が平行線を

    たどり、デフォルトへの懸念から売りが膨らんだ。ダウは159ドル下落し

    1万4700ドル台に。

  • 債券相場は横ばい。政府機関閉鎖が始まって以降、初めての1ヵ月物の

    短期証券入札では利回りは上昇。

  • 金は小幅に反落し原油は反発。

    本日の注目イベント
  • 日   日銀決定会合議事要旨(9月4,5日分)

  • 独   独8月鉱工業生産

  • 欧   ドラギ・ECB総裁講演

  • 欧   クーレ・ECB理事講演

  • 米   FOMC議事録(9月17,18日分)

  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

    政府機関の一部閉鎖から2週間目に突入しましたが、依然として政府と共和党

    との間の主張は平行線で歩み寄りはみられません。

    米経済指標の発表もなく、材料は「債務上限問題」がいつ決着するのかだけと

    なっています。世界中の金融関係者がこの行方に注目している中、両者はお

    互いに相手の譲歩を引き出そうと非難合戦に終始している状況です。

    オバマ大統領はホワイトハウスでの記者会見で、「われわれは全ての不測の事

    態に備えている」と語り、デフォルトに陥るリスクは現実的なものであり、「少数の

    無責任な議員が景気回復を危険にさらすような脅威を生みだしている」と非難し

    ています。

    一方でベイナー下院議長も、オバマ大統領が直ちに交渉を開始するよう主張し、

    政府機関閉鎖とデフォルトの危機が解消された後で交渉するとの大統領の方

    針を拒否しました。

    同議長は記者団に対し、「大統領の今日の発言は共和党が無条件に降伏する

    なら、席に着くというものだ。これは米政府が機能するやり方ではない」と、こちら

    も譲歩する姿勢は見られません。。

    これはデフォルトに陥ったらお互いに「そちらの責任だ」という戦法をとっており、

    絶対に避けなければならないデフォルトを盾に相手が歩み寄るのを待っている

    状況です。

    「テールリスク」という言葉がありますが、これはめったに起こらない事象ですが、

    いったん起きてしまうと大混乱を引き起こすことを言います。

    デフォルトは正に「テールリスク」ということになります。

    資産運用大手ピムコのエラリアンCEOはブルームバーグとのインタビューで、

    米紙府がデフォルトする可能性は「極めて微小」との見方を示す一方、もしデフ

    ォルトに陥れば、金融市場への影響はリーマンブラザーズの破綻以上に大きな

    ものになるだろうとも語っています。

    米国債の発行残高は12兆ドル(約1160兆円)であり、破綻時のリーマンの債務

    は5170億ドル(約50兆円)であったことを引き合いに出しています。

    そうなると、米国債の2割程度を日本と中国が保有していることになり、万が一デ

    フォルトに陥った場合の影響は「予想がつかない」(エラリアン氏)ほど甚大なも

    のになります。

    今週末までには何らかの進展があるものと予想していますが、市場は徐々に

    「テールリスク」を意識し始めているようです。ダウは昨日も大幅に下落し、9月

    18日の過去最高値から既に900ドル下落しています。また昨日は政府機関閉

    鎖以降初めての国債入札が行われましたが、1カ月物財務省短期証券(TB)

    のレートは2008年以来の高水準に上昇しました。

    債務上限問題は「最終的には解決する」と思いながらも、「万が一の場合」を想

    定し始めている証左です。

    ドル円は昨日の欧州市場で一時96円58銭まで下落し、重要な「日足」の「120

    日線」を下回る場面がありましたが、その後押し戻されているため、まだ機能して

    いると見られます。

    96円台半ばではドル買い意欲もあると見られ、この水準では今のところ下げ止

    まっていますが、完全に割り込むようだとドル売りが加速することも予想されます。

    一方で新規の売りポジションをメイクするには危険な水準であることも事実で、

    売り方も勇気が必要です。とすると、やはり怖いのは「ストップロス」の存在です。

    株価を見ながら様子を見、ポジションの回転も早めにする必要がありそうです。


ドル円96円台半ばまで下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は97円を大きく割り込み、約2ヵ月ぶりとなる96円67銭

    までドル売りが進む。ベイナー下院議長が依然として強硬な姿勢を

    見せていることから、「デフォルト」リスクが高まった。

  • 株式市場は大幅に反落。政府と共和党に歩み寄りの兆候が見えない

    ことからダウは再び1万5000ドルを大きく割り込む。S&P500は

    1ヵ月ぶりの安値に。

  • 債券相場は上昇。資金が株式から債券に流れている模様で、債券相場は

    緩やかに上昇し、金利は低下。

  • 金は3日振りに反発し、原油は続落。

  • 8月消費者信用残高 → 130.6億ドル

    本日の注目イベント
  • 日   8月国際収支

  • 日   9月景気ウォッチャー調査

  • 中   中国 9月HSBCサービス業PMI

  • 独   独8月貿易収支

  • 独   ジョイブレ独財務相、ワイトマン独連銀総裁講演

  • 米   IMF世界景気見通し

  • 米   8月貿易収支

  • 米   ピアナルト・クリ-ブランド連銀総裁講演

  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演

  • 加   カナダ9月住宅着工件数


    先週末は97円割れではすぐにドル買いが入り底堅い動きを

    見せていたドル円も、昨日は97円を大きく割り込み、一時96

    円57銭まで「ドル売り円買い」が進みました。

    オバマ民主党と共和党との溝が埋まるどころか、依然としてお

    互いが歩み寄る姿勢を見せていないことから株安、債券高が進

    み「リスクオフ」の流れが加速。

    安全通貨の円が対ドルだけではなく、ユーロなど主要通貨に対

    しても買われる展開でした。

    オバマ大統領もベイナー議長もお互いに「相手が譲歩すべき」

    との姿勢は崩していません。

    オバマ大統領は連邦緊急事態管理局(FEMA)の本部で「経

    済が壊滅的な事態に陥るという脅しの下で交渉はしない」と言明し、

    政府機関閉鎖解除や債務上限引き上げに条件を付ける交渉には

    応じない姿勢を見せています。

    一方ベイナー下院議長の方も「われわれが他条項を含まない債務

    上限引き上げ法案を通過させることはない」と6日のABC放送の番

    組で語っており「チキンゲーム」は続いています。

    それでも、共和党内で支持を受けているティーパーティーの一部が

    オバマケアに柔軟な姿勢を見せ始めているとの報道もあり、デフォル

    ト回避への動きもわずかですがあるようです。

    米議会だけではなく、市場関係者の全てが米国のデフォルトを望む

    ものはおらず、今この時点でも「最終的にはデフォルトを回避するこ

    とになる」と考えているはずです。

    今朝の新聞にもありましたが、米国債は世界で最も流動性と安全性

    の高い国債です。日本と中国は1兆ドル(約97兆円)を超える米国

    債を保有しており、仮にデフォルトが起きると大きな損出を被ることに

    なります。

    そのため今週ワシントンで開催される「G20」の場でも、米国に圧力

    をかける動きもありそうです。

    米財務省の資金が枯渇する期限まで、米国基準であと10日となりま

    した。

    今の状況ではぎりぎりまで事態が打開されない可能性もありそうです

    が、米財務省では債務上限到達の期限に最も近い時期に償還を迎

    える財務省短期証券(TB)のデフォルトリスクに対するヘッジを求め

    る動きから、今週にも総額640億ドル(約6兆2000億円)の国債入札

    を行う予定です。

    米国が仮にデフォルトを起こすような事態になれば、株式は売られ、

    国債も売られ、ドルが売られ急激な「米国売り」が加速すると予想され

    ます。

    米長期金利は急騰し、いわゆる「悪い金利の上昇」という事態になり

    ます。

    しかし、現実的には規模の桁違いに大きい米株式市場と債券市場に

    代わる受け皿となる市場は見当たりません。金融市場は大混乱する

    ことになります。

    ドル円は約2ヵ月振りに96円台半ばまでドル安が進みました。

    既に97円台半ばから上値が重くなっていますが、96円台半ばを付け

    たことで、97円台さえも重くなりそうです。

    昨日のドルの下落は「日足」チャートの「120線」でほぼ止められた格

    好になっていますが、節目の96円台半ばと、8月に記録した96円28銭、

    それに心理的なサポートである96円が今後の下値のメドとなりそうです。

    NY株式市場の大幅安を受け、日経平均株価も下落が避けられない状

    況です。

    96円~97円30銭程度のレンジを予想したいと思います。



米議会依然混迷続く 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は米議会での混迷から欧米市場で97円割れを試したが

    いずれも押し戻される。米株価が5日振りに反発したことを受け

    97円40-50銭で引ける。

  • ユーロドルも1.36台から1.35台へやや下落。利益確定の

    ユーロ売りが優勢だったものの、勢いも限定的。

  • 株式市場は5日振りに反発。議会が予算協議の行き詰まりを

    打開し、デフォルトを回避できるとの楽観的な見方は広がり、

    ダウは76ドル高で1万5000ドル台を回復。

  • 債券相場は反落。株高に押され売りが先行する展開に。

    長期金利は2.64%台まで上昇。

  • 金は続落し、原油は反発。

    本日の注目イベント
  • 豪   シドニー市場休場(レイバーデー)

  • 日   9月マネタリーベース

  • 日   8月景気動向指数

  • 米   8月消費者信用残高

    政府機関の一部閉鎖に突入して1週間が経ちましたが、ホワイトハウスと下院共和

    党との間では依然として進展は見られず、時間だけが経過しています。

    オバマ大統領も、ベイナー下院議長も「デフォルト(債務不履行)は避けなければ

    ならない」としながらも両者の溝は埋まらず、非難合戦が続いています。

    ベイナー下院議長は6日、ABC放送の番組で「われわれが他条項を含まない債務

    上限引き上げ法案を通過させることはない」と発言し、オバマ大統領の歩み寄りが

    先決だとの姿勢を見せました。

    一方のオバマ大統領は予算や債務引き上げについて「議会の基本的な責務の1つ

    であり、要求を通すための手段として用いるべきではない」として、共和党と交渉

    しない立場を表明しています。(ブルームバーグ)

    議会は最終的にはデフォルトを避けることができるとの楽観的な見方が依然として

    主流の様ですが、時間は限られており、大手格付け会社フィッチは、17日の期限

    前でも議会での合意がなければ格下げの見通しがあると発表しています。

    議会だけではなく、市場も最終的には双方が妥協して合意に達すると見ている様

    で、米国債は「リスクオフ」の面からは買われていますが、デフォルトを意識し

    た「投げ売り」の兆候は見られません。

    ドル円は先週末2度ほど97円割れを試しましたが、いずれも押し戻されており、

    今のところ97円割れでは底堅い動きになってます。

    週開けの今朝は先週同様、やや円高方向に「窓」を開けて取引が開始されていま

    す。

    ドル円は米議会の混迷を背景に上値の重い展開が続きそうですが、週末のNY市場

    では株価がやや反発していることから、今日の日経平均株価がどこまで反発するの

    かが手掛かりになりそうです。先週同様、株価が一段と下落するようだと、再び9

    7円割れを試すことになりそうですが、反対に株価が上昇した際に、97円台半ば

    を上抜けで

    きるかどうかも注目されます。

    相場の行方は予算と債務上限問題がどこで決着するかにかかっていますが、今週

    末までに見通しが立たないようだと事態は深刻です。

    ルー財務長官は「米国が歴史上初めて、予定通りに債務を支払わないことを選択す

    れば、われわれはデフォルトに陥る」とし、「議会が債務上限を引き上げなければ、

    こうしたシナリオの現実化が間近に迫る」と語っています。

    米国の国債は世界中の投資家が保有しています。

    その規模や、流動性、安全性はこれまで格段に高く、他の追随を許していません。

    「万が一」の可能性はないわけではありませんが、個人的にはその可能性は極めて

    低いと思います。

    政治に翻弄されて、金融の総本山である米国がデフォルトに陥る危機を何としても

    回避してほしいというのが正直なところです。

    ルー財務長官は「議会は火遊びをしている」と語っています。



ドル円米議会の混乱から96円台に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • アジアと欧州市場の朝方にドル円は反発する場面もあったが、

    NY市場では予算交渉解決への糸口が見えないことや、経済指標の悪化

    に一時97円台を割り込む。引けには97円台前半まで戻したものの、

    政府機関閉鎖が重しに。

  • ユーロドルでもドル安が続き、一時1.3646まで上昇。

    1.36台では高値警戒感があるものの、ドル安の流れが継続との見方から

    ユーロ買いが優勢。

  • 政府機関閉鎖3日目を迎え、依然として議会の混乱が続いていることを

    嫌気し株式市場は続落。ダウは136ドル安と9月8日以来の1万5000ドル割れ。

  • 債券相場は続伸。経済指標の悪化や株安を背景に買いものが継続。

    長期金利は2.605%まで低下。

  • 金、原油はともに反落。

  • 新規失業保険申請件数 → 30.8万件

  • 9月ISM非製造業景況指数 → 54.4

    本日の注目イベント
  • 日   黒田・日銀総裁記者会見

  • 中   中国 9月HSBC非製造業PMI

  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

  • 米   スタイン・FRB理事講演

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演


    米国では政府機関閉鎖3日目を迎えましたが、依然として民主、共和党の間で

    歩み寄りが見られず、17日に期限が来ると言われている「連邦債務上限問題」

    と併せ、重苦しい雰囲気が続いてます。株式市場は大幅な下落を見せ、ドル円

    も一時1ヵ月振りに96円台まで下落しています。

    政府機関閉鎖に伴い本日発表予定の「9月雇用統計」の発表を延期すると、米

    労働省は発表しました。今後の取り扱いについてはまだ決まっていないようです。

    オバマ大統領は昨日ホワイトハウスにベイナー議長など、議会の主要人物4人

    を呼び事態の打開をはかろうとしましたが、結局双方の歩み寄りが見られず失敗

    に終わっています。

    会談は1時間余り続いたようですが、オバマ大統領は無条件で債務上限が引き

    上げられるまでは共和党と交渉するつもりはないと語り、事態はさらに悪化した

    可能性もあります。

    一方でベイナー下院議長は共和党議員に対し、たとえ民主党の票が必要にな

    ったとしても米国をデフォルト(債務不履行)させるわけにはいかないと述べてい

    ることをNYタイムズが報じており、事態解決への希望も残っています。

    債務上限引き上げの期限が近づくに伴い、米国債の格下げのリスクも高まって

    います。

    米国債は現在、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)だけが最上級の格付け

    から1ノッチ引き下げています。

    ムーディーズは最上級の格付けを維持していますが、仮にデフォルトが起きれ

    ば格下げを決めるほか、S&Pもさらに1ノッチ引き下げるとの専門家の見方もあ

    ります。

    ドル円はNY市場では一時97円を割り込み、96円93銭までドル安が進みまし

    たが、米株式市場が大幅に下落し、安全資産の債券が買われ、それに伴い長

    期金利は2.6%前後まで低下しています。「円高」というよりも「ドル安」と捉える

    べきでしょう。

    この先どこまでドルが売られるか解りませんが、米国がデフォルトに陥るとは思え

    ません。

    オバマ大統領は6日からAPEC首脳会合に出席する予定です。

    本日も混乱が続くようなら、解決は首脳会合終了後の9日以降ということになりそ

    うで、米景気に与える悪影響も徐々に拡大します。

    ドル円は97円台割れまで下落したことで、「日足」のチャートでは6月13日の93

    円79銭を底値とするサポートラインを割り込んでいます。

    本日も日経平均株価が大幅な下げを見せるようだと、NYの円の高値をテストし、

    割り込めば「200日線」がある、96円62銭前後が意識される展開になるかもしれ

    ません。

    個人的には「95円割れは考えにくい」との観点から、緩やかに買い下がる戦略

    が有効かと思っております。

    今回の米国の混乱は欧州債務問題などとは異なり、「解決できる」問題だと考え

    ております。


ドル円1ヵ月振りに97円台前半に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 日米の株安に加え、ADP雇用者数が市場予想を下回っていたことで

    ドル円は下落。一時は約1ヵ月ぶりとなる97円15銭まで円買いドル売りが

    進行したが、97円30-40銭まで反発してクローズ。

  • ECBのドラギ総裁が利下げに言及しなかったことや米経済指標の

    悪化にユーロは続伸。ユーロドルは1.36台まで上昇し、2月以来約8ヵ月

    振りの高値を記録。

  • 株式市場は反落。政府機関の閉鎖が長引くとの見方から、終始前日比マイナス圏で

    推移。ダウは58ドル安の1万5133ドルで引ける。

  • 債券相場は反発。予算協議合意への糸口が見つからないことから、債券には買いが

    集まり長期金利は低下。

  • 金、原油は大きく反発。ドル安が進んだことの受け皿として上昇した面も。

    金は34ドル高で1320ドル台まで値を戻す。

  • 9月ADP雇用者数 → 16.6万人


    本日の注目イベント
  • 日   日銀金融政策決定会合(10/4まで)

  • 中   中国9月非製造業PMI

  • 独   独9月サービス業PMI(改定値)

  • 欧   ユーロ圏9月総合PMI(改定値)

  • 欧   ユーロ圏9月サービス業PMI(改定値)

  • 欧   ユーロ圏8月小売売上高

  • 英   英9月サービス業PMI

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   9月ISM非製造業景況指数

  • 米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

  • 米   パウエル・FRB理事講演

  • 米   ラガルド・IMF専務理事講演

    米財政協議の行き詰まりが重しとなりドル円は上値が重い展開の中、

    日経平均株価が300円を超す下げを演じたことでドル安が進行。

    NY市場ではADP雇用者数が予想に届かなかったこともあり、一時

    97円15銭まで円が買われました。96円台への下落は避けられましたが、

    今後も連邦債務上限問題が控えていることから予断は許しません。

    米議会では暫定予算成立への糸口が見い出せないことから、政府機

    関の閉鎖は予想よりも長期になる可能性が取り沙汰され、株安、債券高、

    さらにはドルが主要通貨に対して大きく下落し、昨日は金や原油など「商

    品市況」にも資金が向かったようです。

    そんな中、今朝方ブルームバーグは「オバマ大統領が議会指導部をホワ

    イトハウスに召集」との報道を伝えています。

    それによると、オバマ大統領は日本時間3日午前6時半に議会指導者4

    人をホワイトハウスに呼び、政府機関の運営再開と債務上限引き上げを

    巡る初の協議を行う模様です。

    4人は、ベイナー下院議長(共和党)、リード上院院内総務(民主党)、

    マコネル上院院内総務(共和党)、そしてペロシ下院院内総務(民主党)

    のようです。

    同情報によると、オバマ大統領は引き続き、付帯条件のない短期の暫定

    予算および債務上限引き上げを強く求める意向だと伝えています。

    オバマ大統領とすれば、先ずは暫定予算で合意して政府機関の再開を

    目指すところですが、仮にそこで合意が得られたとしても、その先には天

    王山である財務上限問題が控えています。

    できれば両方を一気に解決したいという意向だと思いますが、この協議の

    行方が非常に注目されます。

    明日の雇用統計が予定通り発表されるのかどうか詳しい情報はまだ入っ

    ていませんが、それだけに注目度が高まっていた「ADP雇用者」は市場

    予想の18万人に対して16.6万人でした。

    さらに8月の同人数も17.6万人から15.9万人に下方修正され、市場に

    は「量的緩和縮小のタイミングが遅れる」といった見方が強まっています。

    また、政府機関の閉鎖が長引けば、軽いと見られている米景気への影響

    も心配されます。

    これほどドルにとって悪材料が出て来ると、円やユーロが買われるのも無

    理はありません。

    日米欧の中では景気回復が最も進み、「量的緩和」というトンネルから真

    っ先に抜け出すのは米国だと見られています。

    その結果、いずれ米金利が上昇に向かい、米景気そのものが「巡航飛行」

    を続けるという見方が、将来のドル高円安予想の背景になっていました。

    しかしここにきて「財政リスク」が全面に出て来たことで、景気に対する不透

    明感も出始めている状況です。

    ドル円は97円台前半で一旦下げ止まり、現時点では上記ニュースを手掛か

    りにやや反発しています。

    この先どうなるのかはオバマ大統領と議会指導部との協議の結果次第ですが、

    今回の「決められない政治」を巡ってはワシントンポスト紙など有力紙は総じて

    共和党の強硬派を非難する記事を載せていることから、歩み寄りを進める可能

    性もあります。

    恐らく協議の結果は今日の東京時間内にも伝えられると思われます。

    この協議の結果とそれに伴う株価の動きによって97円割れがあるのか、あるいは

    98円台を回復するのか、荒っぽい動きが予想されます。



米政府機関一部閉鎖へ 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • 米議会の混乱から一部政府機関の閉鎖が決まったことでドル円は

    上値の重い展開に。欧州時間に97円65銭近辺まで円買いが進んだが、

    良好な米経済指標にドルは98円30銭まで反発し、98円前後で引ける。

  • ドル売り優勢の中ユーロドルも1.3564まで上昇し、約8カ月振りの

    高値を記録。

  • 株式市場は反発。政府機関閉鎖に伴う影響は限定的との見方から

    ある程度調整した銘柄を押し目で買う動きが優勢となり、ダウは62ドル高。

  • 債券は反落。株価が反発したことや政府機関閉鎖などが債券相場を押し下げ、

    長期金利は上昇し2.65%に。

  • 金は前日比40ドルマイナスと大幅な下落を見せ、約2ヵ月ぶりの安値に。

    原油も小幅ながら3日続落。

  • 9月ISM製造業景況指数 → 56.2

    本日の注目イベント
  • 日   9月マネタリーベース

  • 豪   豪8月貿易収支

  • 豪   豪8月住宅建設許可件数

  • 欧   ユーロ圏8月生産者物価指数

  • 欧   ECB政策金利発表

  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見

  • 米   9月ADP雇用者数

  • 米   バーナンキ・FRB議長講演

  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演



米連邦政府機関の一部閉鎖がついに決まり、最大80万人の連邦職員が

自宅待機となり、国立公園など一部の政府サービスが停止します。

米議会では暫定予算を巡る膠着状態を打開できず、新しい会計年度が

始まる10月1日までには合意に至ることができませんでした。

これにより多くの重要な政府サービスが停止されることになりますが、現時

点では2日後に迫っている「9月の雇用統計」も発表されない可能性が高

いと見られます。

最後の最後には「合意」に達するのではないかと見られていた暫定予算

案でしたが、今月中旬にも来る「債務上限問題」がさらに重要で、天王山

です。

いまのところ金融市場の混乱は限定的ですが、仮に「債務上限問題」でも

決裂するようだと、最も信頼性の高い米国債の格下げにもつながりかねず、

大混乱は必至と見られます。決められない政治は日本だけの専売特許で

はなかったようです。

昨日の東京時間、昼ごろにかけてドル円は勢いよく上昇し98円73銭まで

ドル高が進みましたが、「政府機関閉鎖」の報道が流れると一気にドル売

りが加速し、98円台前半までドルが反落しました。

しかし、その後安倍総理が消費税を8%に引け上げる判断を下したとの

報道に再びドルが上昇しましたが、長続きはしませんでした。

どちらもある程度予想できていたことでしたが、市場が目まぐるしく変わる

忙しい1日でした。

その後の海外市場の動きも概ね前日と同じような動きで、97円台半ばま

では円買いドル売りが進むものの、押し戻される展開です。

暫定予算の不成立はそれほど深刻な状況とは捉えておらず、政府機関

の閉鎖は短期間で終わるという見方が市場参加者の根底にはあるようです。

今回の混乱はだれに責任があるとの調査結果をワシントンポスト紙が報じ

ており、国民の60%が「共和党に責任がある」と考えているようです。

リード民主党上院院内総務は「米国にとって不必要な打撃で、恥ずべきこ

とだ」と述べ、一方ベイーナー下院議長は「お互いの争点を解決しよう」と

呼び掛け「下院は政府機関の運営を継続することに票を入れた。しかし

同時にオバマケアの下ですべての国民に基本的な公平さを求めている」

とも語っています。(ブルームバーグ)

昨日も述べましたが、ドル円は9月11日の100円61銭を頂点とした「レ

ジスタンスライン」に頭を抑えられており、昨日のドル上昇も結局このレベ

ルで押し戻されています。

その結果、上にも下にも明確な方向感を見つけにくい状況になっています

が、上記98円80銭を抜けるか、あるいは97円半ばを明確に抜ければトレ

ンドも判明してくると思います。

それでもこの先「債務上限問題」を控えていることを考えると、やや上値の

重い展開が予想されます。

日本でも景気に大きな影響を与える消費税増税が決まりました。

予定通り2014年4月から8%に増税され、これに伴う税収は年間8兆円

程度と見られています。

これは国民の懐から8兆円が国に移転することに他なりません。

当然景気の腰折れが懸念されますが、安倍総理は5兆円規模の経済対

策も発表しています。注目の法人税減税については「真剣に検討を進め

なければいけない」と語るに留まり、まだ判断を下していません。

消費税増税を決めただけでドル高円安に振れたことから、法人税減税は

「円安要因」と見られます。企業の税負担が減ることから、少なくとも株式

市場は好感し株高につながります。

昨日テレビに出演した安倍総理も「企業業績が向上し、その結果賃金が

あがるような好循環」を期待しているようです。

日米共にこの先まだまだ紆余曲折がありそうです。



ドル円97円台半ばから反発 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は暫定予算を巡る米議会の進展が見られないことから

    朝方には97円50銭まで円買いドル売りが進む。経済指標が

    良好だったことからその後はドルの買い戻しが優勢となり98円台

    半ばまで反発し、98円20-30銭で取引を終える。

  • ユーロドルは1.34台後半まで下落したが下値は限られ、

    ユーロ円の買い戻し等もあり1.35台半ばまでユーロ高が進む。

  • 株式市場は大幅に続落。米政府機関の一部閉鎖が回避される見通しが

    立たないことを嫌気し、ダウは128ドル下落し1万5100ドル台まで

    値を下げる。

  • 債券相場は続伸。政府機関の一部閉鎖は避けられないとの見方から

    買い物優勢となり、長期金利は先週末よりやや低下し2.61%台に。

  • 金は反落し、原油は続落。

  • 9月シカゴ購買部協会製造業景況指数 → 55.7

    本日の注目イベント
  • 豪   RBAキャッシュターゲット

  • 豪   豪8月小売売上高

  • 日   8月失業率

  • 日   8月日銀短観

  • 日   安倍首相、消費税引き上げ判断、経済対策発表

  • 中   中国9月製造業PMI

  • 独   独9月雇用統計

  • 欧   ユーロ圏8月失業率

  • 欧   ユーロ圏9月製造業PMI(確報値)

  • 英   英9月製造業PMI

  • 米   9月ISM製造業景況指数

  • 米   イエレン・FRB副議長講演

    週明けの米議会では歩み寄りの兆しは見られず、17年振りの政府機関

    一部閉鎖が現実的になっています。米上院は30日、下院の最新の修正

    案を54対46で「否決」し、閉鎖回避の期限が迫る中、下院共和党に対し

    再び判断を迫ることになりました。

    上院では共和党が政府機関閉鎖を回避するため期限を1週間延期する

    案を提示したようですが、リード民主党

    上院院内総務は拒否し、民主党側はべイナー下院議長に対し、条件を

    付けない暫定予算の採決を容認するよう求めました。

    しかし、これに対してもベイナー議長は「それは実現しないだろう」と発言

    しており、「いたちごっこ」は続いています。

    ブルームバーグが伝える所によると、米政府機関が10月4日時点で閉鎖

    されている場合、米労働省は同日に予定されている「9月の雇用統計」の

    発表を行わない、としているようです。

    ただし、政府機関が一旦閉鎖されたのち、雇用統計発表日より前に再開

    された場合に同統計にどう影響するかについては説明していません。

    政府機関閉鎖のタイムリミットは日本時間の本日昼ごろと見られていますが、

    それまでに暫定予算が成立しなければ80万人の連邦政府職員が一時帰

    休することになっています。今朝のワシントンからの報道を見ていると、われ

    われが考えているほどこの事態に対する危機感は高くない様に感じ取れま

    した。

    過去に何度も同じような事態があったため、「アメリカ国民は慣れている」と

    いう様な報告もありました。

    ドル円は一時97円50銭まで売られましたが、そこから1円ほど反発したこと

    を見ても、確かに市場もそれ程深刻な事態とは見ていないことが解りますが、

    米経済指標の改善をきっかけに98円45銭までドルが買い戻されています。

    もっとも、これは本日発表される日銀短観や安倍総理の消費税増税とともに

    発表される、経済対策への期待が強いという面もありそうです。

    「日足」チャートを見ると、昨日の海外市場でのドル円の下落は「サポートラ

    イン」できっちりと止められています。この先、9月11日の高値である100円

    61銭から引き直した「レジスタンスライン」を上抜けできれば再び「元の鞘」

    に戻ると見られますが、その水準は98円80銭以上となります。

    米議会では今回の暫定予算案で仮に合意が見られても、まだ連邦債務上

    限問題が残っています。

    こちらもオバマ民主党と共和党の駆け引きが行われ、少なくとも最初は「泥

    仕合」が繰り広げられそうです。

    そのため98円台半ばから99円台にかけては、ドル先安を見越した売り注文

    も並んでいると予想されます。

    これまでの98-100円のレンジが97-100円に変わったと見ておくべきな

    のか、あるいはもう少し下値を下げ、95-100円と見るべきなのか、予算を

    巡る攻防の行方を見極めた上での判断になりそうです。。



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