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豪州設備投資好調でオージー上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円はじり安の展開が続き、GDP改定値が発表されると

    101円43銭まで下落したが、失業保険申請件数が減少していた

    ことでドルが買い戻され、101円79銭近辺まで反発して引ける。

  • ユーロドルは1.36台を挟みもみ合い。ECBの景気刺激策を

    巡っての思惑が交錯し方向は定まらなかった。

  • 豪ドルが続伸。企業の設備投資に増加の兆しが見られたことから

    豪ドル円は93円台後半から94円台半ばを超える。

  • 株式市場は反発。失業保険申請件数の減少を好感し、後場から

    引けにかけて上昇幅を拡大。ダウは65ドル高で、S&P500は

    10ポイント上昇し再び最高値を更新。

  • 債券相場はGDP改定値を受けて一時2.40%台まで低下したが

    その後は徐々に売られ、利回りは2.47%台まで上昇して引ける。

  • 金は4日続落し1257ドル台に。原油は反発。

  • 1-3月期GDP(改定値) → -1.0%  

  • 新規失業保険申請件数    → 30.0万件

  • 4月中古住宅販売成約指数  → +0.4%

    本日の注目イベント

  • 日   4月失業率

  • 日   4月消費者物価指数

  • 日   4月鉱工業生産

  • 米   4月個人所得

  • 米   4月個人支出

  • 米   4月PCEコアデフレーター

  • 米  5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)

  • 米   5月シカゴ購買部協会景気指数

  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

  • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演   

    米第一四半期GDP改定値が市場予想を下回る-1.0%だったことで、

    ドル円は一時101円43銭まで下落しましたが、その後に発表された

    新規失業保険申請件数が30万件まで減少したことでドルは買い戻され

    101円台後半まで反発するなど、依然として一方方向へは動きにくい

    展開が続いています。

    新規失業保険申請件数はこれで、4週平均件数が2007年以来の低水

    準になって来ました。

    足許では失業率が6.3%まで低下し、雇用も順調に増加していること

    を裏付ける内容です。ただ、それでも米長期金利が上昇しないことに市

    場はやや困惑しています。

    株価が順調に上昇し、この点だけを見れば「リスクオン」が進んでいる

    と言えますが、同時に安全資産の米国債が買われるという、やや異例な

    状態が続いています。

    足許では雇用を中心に景気の拡大が続いているが、もう少し長い目で見

    たら景気は鈍化するという見立てなのかもしれません。

    ドル円は値動きが一段と緩慢になっていることから、ボラティリティー

    も異常に低下しており、現在3ヶ月で6.3%台で推移しています。

    昨年6月には「アベノミクス」をはやしたて、株高ドル高が進み、ボラ

    ティリティーは15.8%まで上昇していました。現在はその半分以下

    の水準です。

    過去の動きを見ると、ボラティリティーはドル高の際に上昇する傾向が

    あります。

    足許の低水準はまだドル高へは変化しないことを物語っているのかもし

    れません。

    市場は既に来週の重要イベントに目を向けています。

    5日にはECBの理事会があり、追加緩和に動くだろうという見方がほ

    ぼ独占しています。政策金利を引き下げれば昨年11月以来ということ

    になりますが、その後の再引き下げ余地は限られます。また6日には毎

    月恒例の「米雇用統計」の発表です。

    日本でも来月には成長戦略の発表があり、その重要な中身の一つである

    法人税減税はどうやら2015年から実施される模様で、少し動き出し

    ました。

    従ってさすがのドル円も6月にはレンジブレイクを見せ、動き出すと予想

    (期待)しています。

    今日のドル円は101円台の上も下も抜けそうにありません。

    予想は101円~102円というところですが、特にニュースもなければ

    101円30銭~101円90銭程度を予想します。


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ユーロドル10ヶ月振りに1.35台後半に 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は102円が壁となり下落。米長期金利が再び2.5%を

    大きく下回ったことでドル売りが進み、101円64銭まで売られる。

    その後はユーロでドル高が進んだことでドル円も反発し、

    101円80-85銭まで戻して取引を終える。

  • ユーロドルはドイツの失業者数が予想に反して増加していたことで下落。

    3月13日以来となる1.36台を割り込み、1.3587まで下落。

  • 株式市場は5日ぶりに反落。小売株が売られダウは42ドル安。

    S&P500も上げが一服。

  • 債券相場は大幅に続伸。欧州債に連れ高し、ドイツの雇用悪化も

    買い材料となり10年債利回りは一時2.43%台まで低下し、昨年

    7月以来の低水準を記録。

  • 金はドル高を嫌気して続落。原油は在庫が予想以上に増加している

    との見方から反落。

    本日の注目イベント


  • 欧   スペイン1-3月期GDP

  • 米   1-3月期GDP(改定値)  

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   4月中古住宅販売成約指数

  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演


    ドル円は102円が「壁」となり、上値を抑えている状況です。

    特に昨日の東京タイムでは、一時株価が大幅に上昇したにもかかわらず

    102円が抜けず、反対に株価が

    ドル円の上値の重さに引っ張られ下落する場面もありました。

    NYではさすがに上昇を続けていた株式市場も5日振りに反落し、さら

    に米長期金利が2.43%台まで低下したことでドル安が進みました。

    それでもユーロドルで「ユーロ安ドル高」が進んだ影響もあり、ドル円

    の下落は限定的で101円台後半まで値を戻しています。

    気になる米長期金利は直近の最低水準を割り込み、昨年7月以来となる

    2.43%台まで低下しました。この長期金利の水準を考えると、ドル

    円は101円台を割り込んでいてもおかしくない状況だと思えますが、

    ユーロドルの下落に助けられた感もあります。

    因みに昨年7月時点のドル円は99円台で推移しており、明らかにドル

    円が「粘り腰」を見せていることが理解できます。

    ユーロドルが1.36台を割り込み、1.3587まで売られました。

    日ごとにECBの追加緩和を織り込む動きが強まっている状況ですが、

    昨日はドイツの失業者数が事前予想のマイナス1万5000人に対して、

    2万4000人増加していたことがユーロ売りにつながりました。

    好調を維持してきたドイツ景気にも鈍化の兆しが見え始めたとの見方か

    ら、ECBが政策金利引き下げなど、追加緩和に動く可能性が高まった

    という見立てです。

    ユーロドルはこれで昨年7月以来となる「200日線」を割り込んで来

    ました。

    注意したいのは、重要な「200日線」を割り込んだきたためしばらく

    は下落トレンドが継続すると見られますが、一目均衡表の「遅行線」は

    まだ「200日線」を割り込んでいない点です。

    このまま現在の値位置を維持したら、むしろ「遅行線」が「200日線」

    にサポートされたことになります。また、ECBの追加緩和という「ユ

    ーロ売り材料」も、かなり織り込んで来たという印象があります。「E

    CBが追加緩和を決定」というニュースに対して、どこまでユーロを売

    り込むのか注意が必要かと思います。

    ドル円は102円台を維持できませんでしたが、すぐに急落する気配で

    もありません。

    昨日も述べましたが、102円台を固めるには材料不足です。

    現在の値位置はちょうどニュートラルに戻ったとも言えそうです。

    先週発表されたシカゴ通貨先物市場の建て玉も、約5万3000枚の円

    売りで、これは昨年末ピークの14万4000枚から大きく減少してお

    り、「アベノミクス」以前の水準まで戻っています。

    投機筋も一旦はポジションを整理し、今後再び円売りを増やす「余地」

    が十分あると見ることもできます。

    本日は米長期金利の急低下に東京市場がどのように反応するのかを見極

    めたいと思います。

    日経平均株価もさすがに調整が避けられないと思われ、レンジは101

    円30銭~102円と予想します。


株高に支えられドル円堅調 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は依然として堅調に推移。欧州時間には101円73銭まで

    売られたがそこから切り返し、NYでは好調な経済指標に支えられた

    株高に反応し、102円14銭まで買われ102円近辺で引ける。

  • ユーロドルはECB理事会を控え動きにくい展開。それでも1.36台

    は割り込まず、この日も1.36台半ばへ押し戻される。

  • 耐久財受注やケースシラー住宅価格指数が事前予想を大きく上回ったことで

    株価は一段と上昇。ダウは69ドル高で、S&P500は連日の最高値更新。

  • 債券相場も続伸。2年債入札が好調で相場全体を押し上げた。

    10年債利回りは2.51%台まで低下。

  • 金は大幅に売られ、約3ヶ月半ぶりに1265ドル台まで下落。

    ドル高や株高から資金が逃避したとの観測も。原油は小幅に反落。

  • 4月耐久財受注         → +0.8%

  • 3月ケースシラー住宅価格指数  → +12.37%

  • 3月FHFA住宅価格指数    → +0.7%

  • 5月消費者信頼感指数      → 83.0

  • 5月リッチモンド連銀製造業指数 → 7


    本日の注目イベント

  • 日   黒田・日銀総裁講演

  • 中   中国 4月工業利益

  • 独   独5月雇用統計

  • 欧   ユーロ圏4月マネーサプライ

  • 欧   ユーロ圏5月景況感指数


    ドル円は102円を挟みもみ合いが続いているものの、先週100円82銭

    をつけた後の反発ではほぼ押し目もなく堅調に推移している印象が残ります。

    昨日のNY市場でも、耐久財受注がマイナスの予想に対して、プラスだった

    事を好感しドル円は102円14銭まで買われ、先週からの戻り高値を更新

    しています。

    ドル円が堅調な背景の一つには、市場全体がドル高に傾いてきた事が挙げら

    れます。ECBの緩和観測がかなり強まったことで、ユーロ安ドル高が進ん

    でいます。それを支えているのが好調な経済指標で、昨日もこのところやや

    不調な内容が続いている住宅関連指標で、ケースシラーが予想以上の上昇を

    見せていました。

    またドル円については日本の株価が持ち直してきたこととも無縁ではありま

    せん。日経平均株価は昨日もザラ場では130円ほど上昇し、引け値では3

    4円高で終わりましたが、これで4日続伸です。先週は1万4000円を割

    り込む場面もありましたが、そこから700円ほど上昇したことになり、

    やはり株高は「リスクオフ」につながり、低金利の円が売られやすい地合い

    になります。

    ただ、ここから103円に向けて上昇するにはまだ材料が足りません。

    米長期金利は依然として低水準で推移しており、足許では2.51%です。

    また、ウクライナでは親ロシア派武装勢力への攻撃がさらに強まり、48人

    が死亡したと報道されています。

    ウクライではポロシェンコ氏が新大統領に選出され、同氏はロシアでも事業

    を展開していることからロシアとの関係が好転するのではないかといった見

    方もありましたが、武装勢力の一掃という強行手段に出たことで、今後のプ

    ーチン大統領の動向が注目されます。ロシア軍との軍事衝突といった事態に

    なれば、安全通貨である円が買い戻されることにもなります。

    ECBのドラギ総裁は引き続きデフレを回避するために多くの手段があると

    述べています。

    ポルトガルのフォーラムでは、ECBはインフレ率の目標である2%弱にす

    るために必要な手段があり、負託された責務の範囲内で実行可能なあらゆる

    措置をとると語っています。

    来週5日の理事会では政策金利の引き下げや長期資金の供給など、いくつか

    の政策を組み合わせて行うという見方が強まっています。

    「問題は行動のタイミング」とも言い放っていることから、まさに今回が

    そのタイミングだと見られます。

    本日もNYの株高を受けて日経平均株価もやや上昇しそうです。

    102円台の前半を試すと思われますが、NYの高値102円13-20

    銭あたりがメドと予想します。仮に日経平均株価が予想以上に続伸し、3

    00円程度の上昇を見せるようなら102円30銭前後もないとはいえま

    せん。上述のように株価がドル円を支える展開に戻りつつあります。

    101円60銭~102円40銭程度のレンジを予想します。


ドル円横ばい 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • NY市場で株式と債券が休場のため、ドル円は101円台

    後半でほぼ横ばい。

  • ユーロドルは1.36台前半を維持しながら小幅に上昇。

    ドラギECB総裁の発言が伝わったが反応はなかった。

    本日の注目イベント

  • 米   4月耐久財受注

  • 米   3月ケースシラー住宅価格指数

  • 米   3月FHFA住宅価格指数

  • 米   5月消費者信頼感指数

  • 米   5月リッチモンド連銀製造業指数


    NYでは株式と債券市場が休場だったため、為替も動かずドル円は

    101円後半で膠着。ユーロは欧州時間に1.36台前半から1.3

    6台半ばまで上昇し、これに伴いユーロ円も139円台前半まで上昇

    しました。そんななか、ECBのドラギ総裁が金融政策に関する発言

    を行っています。

    ドラギ総裁は26日、ポルトガルで行われたフォーラムで、ユーロ圏

    に低インフレが根付く兆候があればECBは6月に措置を講じる用意

    があると改めて示唆しました。

    同総裁は「私の見解では、現時点で特に警戒しなければならないのは、

    低インフレがインフレ期待低下と与信縮小をもたらすという負の連鎖

    に陥るリスクだ。特に、圧力下にある国々でリスクが大きい」と述べ、

    「われわれはインフレが低すぎる状態が過度に長期化することを容認

    する考えはない」との考えを示しました。(ブルームバーグ)

    市場では来週のECB理事会で何らかの追加緩和策を講じるのはほぼ

    間違いないと予想しており、またその内容も、複数の政策を駆使しそ

    の後の記者会見でも、必要ならさらに緩和を進める用意があることに

    も言及するのではないかと見られています。

    ドラギ総裁だけではなく、ECBの高官も同様な発言を繰り返してい

    ることから、現時点では「追加緩和に踏み切るかどうか」ではなく、

    「どのような緩和策を行うのか」という点に注が目集まっている状況

    と考えられます。

    本日もドル円は101円台後半から102円台での動きが予想されま

    すが、東京時間では、昨日と全く同じ水準であることから動意は見ら

    れないと思われます。

    NY時間では多くの住宅関連指標と消費者マインド指数が発表され、

    後者は注目度が高く、先月の「82.3」から改善して「83.0」

    と予想されています。また、史上最高値近辺で推移している株式市場

    がさらに一段高を見せるのかどうかも、長期金利の動向とともに材料

    になります。

    予想レンジは昨日と同様で、101円50銭から102円30銭程度

    と見ます。


ドル円一時102円台に乗せる 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場


  • ドル円は引き続き堅調で、住宅関連指標が好調だったことから

    1週間ぶりに102円台に乗せ、101円台後半で引ける。

  • ユーロドルは3ヶ月ぶりのユーロ安水準を記録。独ifo景況感指数が

    市場予想を下回ったことで一時1.3616までユーロ売りが進む。

  • 株式市場は続伸。新築住宅販売件数が増加したことを手がかりに

    上昇。S&P500は引け値で初めて1900を超え、最高値を更新。

  • 債券相場は3日振りに反落。ウクライナの混乱や、欧州の景気減速

    を受けて債券への需要が高まった。長期金利は2.53%台まで低下。

  • 金は反落し、原油は反発。

  • 4月新築住宅販売件数 → 43.3万件


    本日の注目イベント

  • 日   日銀金融政策決定会合議事要旨(4月30日分)

  • 日   岩田・日銀副総裁講演

  • 米   NY債券・株式市場休場(メモリアルデー)


    先週火曜日の黒田日銀総裁の記者会見をきっかけにドル安が進み、

    一時は100円81銭まで下落したドル円でしたが、その後は

    緩やかに上昇し、先週末のNY市場では102円台に乗せる場面も

    ありました。

    振り返ってみれば、2月3日に100円78銭までドル安が進み、

    「100円割れも」意識され、その後ゆっくりとドルが買い戻され

    た状況と同じ展開です。

    100円台後半が相当堅いドルサポートレベルであることが

    確認されたと同時に、この水準を割り込むとドル安が加速する可能

    性が高いことも示唆していると理解することができます。


    ドル円は結局102円台まで買い戻されてはいますが、問題は

    ここから102円台を維持し、103円を試すような展開に

    なるかどうかです。

    特に102円台半ばから上値は、今月の米雇用統計の当日以来

    届いていない水準で、ドル売りが集まりやすい水準です。

    テクニカル的にも、102円20銭辺りには「52日線」(日足)が

    あり、さらにその上には一目均衡表の「雲」と、「120日線」も

    控えています。

    と言うことは反対に、103台までドル円が上昇すれば、これら全ての

    レジスタンスを抜けたことになり上昇に弾みが付くと考えられ、

    この水準がいかに重要かを示していることになります。


    ドル円は依然としてボラティリティーが低く、100円~103円の

    レンジを抜け切れないと予想しています。

    ここは、やはり6月の成長戦略の中身が示されるまでは我慢が続き、

    再度アベノミクスが注目されるのか、あるいは失望に変わるのかを

    見極めるしかありません。

    ドル円に比べ、方向性が比較的読みやすいのがユーロドルです。

    ユーロドルは1.40目前まで上昇した後、わずか2週間で350

    ポイント以上下落し、先週末は「日足」で重要な「200日」まで

    下落してきました。


    足許ではほぼ「200日線」近辺で推移していますが、ここからさらに

    下落すれば1.35近辺までのユーロ安も見込めそうです。

    6月5日のECB政策委員会では複数の「追加緩和策」が発表される

    と思われます。

    現在の動きはそれを織り込んでいる状況と考えられますが、

    「追加緩和策」が発表されてからの「後追い」はやや危険です。

    既にポジションが作られており、材料出尽くしから利益確定の

    ユーロ買い戻しが出てくることが考えられるからです。


    本日のNY市場では株式、債券市場がメモリアルデーのため休場です。

    そのため大きな動きは期待できません。

    また注目されたウクライナの大統領選では、出口調査の結果、

    親欧米派のポロシェンコ氏が勝利したと伝えられており、予想通りの

    結果です。

    ブルームバーグによると、ウクライナのテレビ局4社の調査では、

    ポロシェンコ氏の得票率は57.3%で、2位以下を大きく引き

    離しているようです。


    本日は日本の株価がやや上昇すると見られますが、ドル円が

    102円台を回復できるかどうか、そして102円台でのドル売り

    をこなしていけるかどうかに注目しています。

    レンジは101円50銭~102円30銭程度と予想します。

ドル円堅調101円台後半で推移 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 株価の大幅な反発に加え、中国製造業PMIが予想を上回った

    ことでドル円はアジア市場から上昇。NY市場でも101円82線

    まで買われ、前日の100円台後半からは1円のドル高円安が進行。

  • ドル高の流れはユーロドルにも波及。ユーロドルはECBが積極的な

    緩和策を打ち出すとの見方もあり、1.3645まで下落する。

  • 株式市場は続伸。経済指標は概ね予想通りだったが、中国の経済指標の

    好転などもありダウは小幅に続伸し、ナスダックは22ポイント上昇。

  • 債券相場は続落。株式市場の上昇を背景に、やや売り物優勢の流れが

    見られたものの、一進一退の展開だった。

  • 金は反発し、原油は反落。


  • 新規失業保険申請件数 → 32.6万件

  • 4月中古住宅販売件数 → 46.5万件

  • 4月景気先行指標総合指数 → +0.4%

    本日の注目イベント



  • 中   中国 1月コンファレンスボード景気先行指数

  • 独   独1-3月期GDP(改定値)

  • 独   独5月ifo景況感指数

  • 米   4月新築住宅販売件数

  • 加   カナダ4月消費者物価指数


    昨日午前中に発表された中国製造業のPMIが「49.7」と、好不況の

    分かれ目である「50」は下回ったものの、5ヶ月振りの改善傾向を示し

    たことで、株高が進み、「リスクオン」の流れからドル円は101円76

    銭まで上昇しました。この流れはNY市場にも引き継がれ、ドル円は堅調

    に推移しています。

    前日の海外市場では100円81銭まで売られたドル円が一日でちょうど

    1円も反発したことになったわけですが、このままま上昇を続けることは

    ないにしても、100円台後半が底堅いことが再度確認された形です。

    100円~103円のレンジが形成されていると見られ、方向感のないレン

    ジ相場からはまだ抜け出ることができない状況です。

    昨日もこの欄で述べたように、ドル円は101円台半ばより上で戻ってき

    たことから、前日の100円81銭は目先の底値になる可能性があります。

    それでもまだ、この水準から102円台を目指し、102円を固める動き

    は想像しにくいと思われます。

    外部環境の変化から再び円買いが強まる可能性もあるからです。

    25日にはウクライナで大統領選があります。ウクライナでは東部のドネ

    ツク州での混乱は依然として続いており、22日もウクライナ軍と親ロシ

    ア派の衝突が再び激しくなり、16人の軍兵士が死亡したと伝えられてい

    ます。

    さらに北朝鮮が南北境界水域に砲弾を撃ち込んだというニュースも入って

    きました。また、タイでは軍部によるクーデターがあり、中国ウイグル自

    治区ウルムチでは爆破による死者が30人以上出ているなど、今後の展開

    によっては円買いが進む状況になっています。

    このためドル円は一方方向に動きにくく、比較的小幅な利益を確保する姿

    勢で臨むしかありません。1日で1円も円安方向に動いたここ数日はむし

    ろ例外と考えた方がよさそうです。NY株式市場は好調で、本来ならリス

    ク選好から安全資産の債券が売られてもおかしくないはずですが、債券も

    堅調に推移し、その結果米長期金利は2.5%と、低水準で推移しています。

    一方日本では今週の黒田総裁の発言にもあったように「追加緩和」を示唆す

    る発言はなく、一部には「追加緩和はない」といった見方につながっていま

    す。日経平均株価も昨日は300円近く上昇しましたが、これはNYの株高

    を受けただけで、実態は底割れが避けられたといった状況です。

    なんとも冴えない状況が続いていますが、ここは来月の「成長戦略」の中身

    に期待したいと思います。

    予想レンジは101円20銭~102円程度と見ておきます。

    昨日のこともあり、午前11時に発表される中国の景気先行指標には注目し

    たいと思います。


ドル円100円台後半から反発 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は日銀総裁の記者会見をきっかけにドル安が進み、

    節目の101円をあっさり突破。その後も円買いの勢いは止まらず、

    一時100円81銭まで下落。NY市場では株価の大幅高と長期金利

    上昇からドルの買い戻しが活発となり101円台を回復し、同半ばで

    取引を終える。

  • ユーロドルは1.37台前半からドルが買い戻されたことで下落。

    一時は1.3635までユーロ安が進行。ユーロ円も138円15銭まで

    売られ、ECBによる追加緩和を織り込む動きが継続。

  • 株式市場は大幅に反発し、前日の下落分を埋める。ティファニーなど

    小売関連株が買われダウは158ドル高と、1万6533ドルまで上昇。

  • 債券相場は反落。FOMC議事録で出口戦略の議論があったことや、

    株高などから債券価格は下落。長期金利は小幅に上昇し2.53%台に。

  • 金は反落。原油価格は在庫が予想以上に減少していたことから買われ、

    約1ヶ月ぶりに104ドル台に乗せる。

    本日の注目イベント

  • 中   中国 5月HSBC製造業PMI(速報値)

  • 独   独5月製造業PMI(速報値)

  • 独   独5月サービス業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏5月製造業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏5月サービス業PMI(速報値)

  • 英   英1-3月期GDP(改定値)

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   4月中古住宅販売件数

  • 米   4月景気先行指標総合指数

  • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

  • 加   カナダ3月小売売上高


    黒田日銀総裁が決定会合後の記者会見でコメントするたびにドル円が急落

    する流れが定着しており、まさに「物言えば唇寒し・・・」といった状況

    になっています。午後3時半から始まった記者会見の席で、総裁は改めて

    景気回復に自信を示すと、ドル円は101円18銭近辺から急落し、あっ

    さり101円の壁を突破。

    その後も総裁の口からは想定内の言葉が出てきたにもかかわらず、ドル売

    り勢いは止まらず、欧州時間には100円81銭までドル売りが進み、今

    年2月3日以来の円高水準を記録しました。

    市場ではNYでもう一段のドル安が進み、100円突破もあるではないか

    との見方も出て来ましたが、株価が大幅に反発したことや、米長期金利が

    上昇し、ややリスクオンの流れが強まったことでドルが買い戻され101

    円台半ばまで反発して引けています。昨日の動きで、これまでのサポート

    であった101円20-30銭を明確に下抜けし、「日足」の重要な20

    0日線も一時は下回りましたが、引け値で同移動平均線を上回ったことで、

    結局今のところはこの移動平均線で下落を止められた格好になっています。

    また、水準的にも2月3日に記録した100円78線を下抜けすることは

    できず、この値位置がますます重要な水準になってきました。

    ドル円は一旦は下げ止まったことになりましたが、このまま底値を確認し

    反発するとも思えません。まだしばらくはドル下落のバイアスが強く、材

    料次第では再度上記100円80銭前後を試すことになろうかと思います。

    今年に入ってドル円は上値を徐々に切り下げてきており、昨日はついに3

    ヶ月半ぶりの100円台後半までのドル安が見られました。

    多くの専門家は私も含め、依然として年末にかけては「ドル高円安」が進

    むとのシナリオを維持しています。

    個人的にもそのシナリオを変えてはいませんが、仮に今後100円を割

    り込むような状況になると、さすがにドル高シナリオの変更を余儀なくさ

    れます。

    100円を明確に割り込むと、多くの市場参加者が同様な事態に追い込ま

    れ、ドル安に勢いがつきオーバーシュートすることも想定されます。

    100円の大台はそれほど意味のある水準だということです。

    一方で、昨日のように突っ込みすぎのドル売りにも結構なリスクを伴なう

    ことも確認されました。

    101円割れでのドルショートは「100円を割り込む」といった確かな

    執念でもないと維持できません。

    それでもドルショートが機能する場面も多くあることから、ここは小刻み

    に利益を確保していくか、あるいは、資金的に十分余裕があるのであれば、

    長期的な戦略としてドルを買い下がる方法も考えられます。

    米政策金利の引き上げタイミングが予想より遅れるとの見方がドル安につ

    ながっていますが、日米欧の中で最初に金融引き締めに動くのは「FRB」

    であることは不動です。

    本日はNY株高を受け、日経平均株価も上昇が予想されます。

    昨日のNYではドルが101円63銭まで反発する場面もありました。

    ドル買いが先行したとしても、一旦はこの水準が意識されます。

    東京時間で101円50銭以上が維持されれば、昨日の100円81銭が

    目先の底値になることも考えられますが、まだドルの戻りを売りたいとす

    るムードが強いと思われます。

    予想レンジは100円90銭~101円80銭程度とします。


ドル円徐々に上値を切り下げる 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 上値の重いドル円はNY株式市場の大幅下落と金利低下を受け下落。

    一時101円19銭までドル安が進み、そこから前日と同じ様に

    反発したが101円30-35銭までの反発に留まり、101円台半ばには届かず。

  • ユーロドルも1.37を挟み一進一退。ECBが来月の政策委員会で

    行動を起こすとの観測も徐々に織り込み、下値も底堅い。ユーロ円は

    直近安値を更新し138円55銭近辺まで下落。

  • 株式市場は3日振りに反落。目だった材料はなかったものの、小売企業の

    決算に失望した売り物が下落を牽引。ダウは前日比137ドル安で他の指標も

    大きく下げる。

  • 債券相場は反発。株安やNY連銀総裁の発言などでリスク選好が後退。

    10年債利回りは2.51%台まで低下。

  • 金は続伸し、原油は反落。

    本日の注目イベント



  • 日   4月貿易収支

  • 日   日銀金融政策決定会合

  • 日   黒田・日銀総裁記者会見

  • 欧   ユーロ圏5月消費者信頼感(速報値)

  • 英   英4月小売売上高

  • 英   BOE議事録

  • 米   FOMC議事録(4月29、30日分)

  • 米   イエレン・FRB議長講演

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演


    前日101円10銭までドル安が進んだ後、101円60銭近辺まで反発

    しましたが、昨日の海外市場では再び101円台前半まで下落し、ドル円

    は上値を徐々に切り下げる展開が続いています。

    市場のセンチメントは「ここまで来たら、一度は101円割れを試したい」

    といった雰囲気が漂っているように感じられます。

    そして、101円台前半で取引が開始される見通しの今日の東京市場で、

    株安に伴いドルがどこまで下値を切って来るのかが注目されます。

    前日101円10銭まで下落した後の戻りは「1時間足」のチャートを見る

    と、見事に一目均衡表の「雲」に上昇が抑えられているのが確認できます。

    ローソク足の上に雲が覆いかぶさるような格好で反発を押さえていますが、

    移動平均線の並びにも変化が現れ始めました。

    私が好んで使う「52日」「120日」と、「200日」の移動平均線で、

    最も長期の「200日線」が一番上に位置し、その下に「120日線」と、

    さらに下に「52日線」が並び、上から長い順に並んで来ました。

    これは現在の相場が過去の安値を割り込んできたという意味で、下落傾向

    を表します。

    「日足」では依然として「200日線」が一番下に位置していますが、短

    期的にはドルの下落傾向が鮮明になってきたと見られます。

    ドル円を取り巻く環境を考えれば、ある意味自然の成り行きとも言えそう

    です。日本株の低迷でリスクオフが進み、米長期金利の低下傾向がそれに

    拍車をかけ、ウクライナ情勢が米金利低下を促しています。

    さらに国内では日銀による追加緩和観測が急速に後退しており、足元の経

    済指標からは「追加緩和そのものがなくなった」という見方も増えて来ま

    した。

    また、米国でもQE終了後の利上げも2015年後半から2016年に後

    ずさりした感もあります。

    FOMCで投票権を持つ、NY連銀のダドリー総裁は昨日、金融当局はい

    ずれ利上げに踏み切るが、そのペースは「比較的緩やかになるだろう」と

    述べ、景気動向や金融市場の反応に左右されるとの見方を示しました。

    これらは全て、昨年末から今年にかけて想定したシナリオが逆回転して来

    たことになります。

    もっとも、それでもドル円が101円台で推移していることは驚きかもし

    れません。相当な粘り腰を見せていると言えます。

    本日は日銀決定会合があり、その後15時半から黒田総裁の記者会見が予

    定されています。追加緩和を匂わす発言はないというのが市場の見方ですが、

    101円台前半にいるドル円と、1万4000円を割り込むと予想される株

    価を考えると、可能性は低いとは思いますが、これまでとは違った発言があ

    るかもしれません。

    黒田総裁は先週の講演で「追加緩和の手段はたくさんある」と発言しています。

    本日の予想レンジはやや下値を意識して100円70銭~101円80銭程度

    にしたいと思います。


ドル円欧州市場で一時101円10銭まで下落 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 特段目だった材料もない中、ドル円は緩やな下落基調となり、

    一時約3ヶ月半振りのドル安円高となる101円11銭をつける。

    (欧州市場では101円10銭を記録)

    その後は株高と長期金利が小幅に上昇したことで、101円50銭

    を超える水準まで買い戻されこの日の高値圏で引ける。

  • ユーロドルは1.37台前半でもみ合い。ドル安が進んだことで

    買われる場面もあったが、ユーロ円の下落基調に上昇も限定的。

    ユーロ円は138円62銭辺りまで下落し、2月以来のユーロ安を記録。

  • 株式市場はネット関連株や小型株の上昇が続き続伸。

    ダウは20ドル高の1万6500ドル台まで上伸。

  • 債券相場は小幅に下落し、長期金利は2.54%台まで上昇。

    FOMC議事録の公表を控え、取引は少なめ。

  • 金は小幅に反発し、原油は続伸。



    本日の注目イベント



  • 豪   RBA議事録

  • 中   プーチン大統領中国訪問(21日まで)

  • 独   独4月生産者物価指数

  • 英   英4月生産者物価指数

  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演

  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

    ドル円では下値の重要なメドであった101円20-30銭がブレイクされ、

    欧州市場では一時101円10銭まで円高が進みました。

    この水準で下げ止まったのは、ここにもテクニカル上重要な「200日移動

    平均線」があったからで、結局このサポートラインに下落を抑えられた格好

    になっています。

    それでも2月初旬以来の円高ドル安水準を記録したことで市場のセンチメン

    トは「ドル安」に傾いていることは明らかなようです。

    昨日は特に円を買う材料もなかったわけですが、日本の株安や、ウクライナ、

    さらには中国とベトナムとの緊張の高まりから円が緩やかに買われたものと

    見られます。特段の円買い材料がなかっただけに、ドルの下落は緩やかなも

    ので、一部には世界の為替市場でボラティリティーが2007年以来の低水

    準まで下げたことが影響したとのコメントもあります。

    しかし、通常はボラティリティーが低下すると、低金利の円は売られ「円安」

    に振れることが多いと考えられます。為替の変動率が低下することで、高金

    利の通貨を買い低金利の円を売る、いわゆる「円キャリー」が起こりやすい

    状況になるからです。昨日の円高の動きは、ドル円が最初のサポートであっ

    た101円30銭あたりを割り込んだことで、もう一段の円高を予想したポ

    ジションメイクがドルを押し下げたものと見ています。

    ドル円は101円10銭近辺から101円台半ばまで一旦は値を戻しました

    が、足許では今後の相場展開を予想する上で重要な水準にいると言えます。

    101円を明確に割り込み、今年2月に記録した100円77銭前後をブレ

    イクすると100円割れも視野に入ってくるからです。

    もっとも、それにはさらに日本の株価の低迷や米長期金利の低下、あるいは

    「アベノミクス」そのものに対する期待感の後退など、円買い材料が必要だ

    と思われます。

    米長期金利は依然として低水準で推移していますが、それでも2.5%割れ

    では警戒感もあり下げ止まっています。問題は6月に発表される、「アベノ

    ミクス」の第三の矢である、成長戦略の中身です。

    法人税減税、GPIFの運用方針、さらには大詰めを迎えているTPPなど

    が挙げれます。

    ここで市場を納得させられる結果を出さないと、円が買われ、株価の大幅安

    につながる恐れがあります。

    そう考えると円高バイアスはあるものの、現在の足許の円高傾向はそれほど

    スピードのあるものではないと予想しています。

    本日のレンジは101円~101円80銭と、昨日と余り変わらないと見て

    います。


ユーロ引き続き下値をテストか? 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は101円台半ばを中心に小動き。住宅関連の指標が好調だった

    ことで101円68銭まで買われたが、50-55銭まで押し戻されて

    取引を終える。

  • ユーロは主要通貨に対して続落。ECBによる緩和観測が引き続き強く、

    対ドルでは1.3687まで下落し、対円でも138円80銭前後まで

    ユーロ安が進んだ。

  • 株式市場は反発。住宅着工件数が市場予想を超えたことと、小型株が

    反発したことでダウも44ドル高と3日振りに反発。

  • 債券相場は4日ぶりに反落。市場では前日までの急騰はさすがに

    買われ過ぎとの見方も台頭。利益確定の売りが優勢となり、長期金利は

    2.52%台まで上昇。

  • 金は続落し、原油は小幅に反発。

  • 4月住宅着工件数 → 107.2万件

  • 4月建設許可件数 → 108万件

  • 5月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 81.8

    本日の注目イベント




  • 日 3月機械受注

  • 米   バーナンキ・前FRB議長講演 


    ドル円は依然として101円20-30銭の下値のサポートが維持されては

    いるものの、上値の重い展開が続いています。基本的には低水準のボラティ

    リティーが続いていることで上値が徐々に切り下がり、先週末は102円台

    も「売りゾーン」になったような印象もあります。今週も上記サポート水準

    が維持できるかどうかが焦点になりそうです。

    先週末のNY市場では住宅着工件数が昨年12月以来となる100万件を超

    え、建設許可件数も108万件とこのところ低調な内容が続いた住宅市場に

    やや明るさが戻ってきました。

    一方でミシガン大学消費者マインドは市場予想を大きく下回る「81.8」

    で、前月の「84.1」から急低下しています。

    ブルームバーグによると、食品や燃料の値上がりが影響したとして、労働

    市場は改善しており、経済も4-6月に良くなってきていることから、消費

    者信頼感は再びゆっくりと高まり始めるだろうと予想しています。

    ドル円は101円台半ば中心の動きが強まり、ボリンジャーバンドもエネル

    ギーを溜め始め、上下のバンドは横ばいの動きを示しています。

    米長期金利の低下傾向がドル円の上値を抑えている上に、ユーロの下落もユ

    ーロ円の売りを通じて、ドル円の上値を重くしていると見られます。

    ユーロ円は先週末の欧州市場で一時138円77銭まで売られ、2月27日

    以来のユーロ安水準を記録しました。

    ECBの政策委員会は来月5日(木)に開催されますが、ここで追加緩和に

    踏み切る可能性が日増しに強まっているのが足元の動きです。

    景気回復が緩慢な上、失業率は12%台と依然高止まりしたままです。

    さらにインフレ率は1%にも届かず、何らかの景気刺激策が必要なのは明ら

    かです。

    それでも政策金利は0.25%で、下げ余地は限られています。

    また日米のように市場から国債を購入して資金を供給するにしても、ユーロ

    圏の国債はありません。

    ここはドラギECB総裁の腕の見せ所ということになります。

    本日は海外市場では重要な経済指標の発表はありません。

    引き続き101円台半ばを中心とした冴えない相場展開が予想されます。

    レンジは101円10銭~101円90銭程度と予想します。


米金利低下でドル円再び下値をテスト 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は夕方黒田日銀総裁の講演内容が伝わると102円台前半まで

    戻す場面もあったが、すぐに101円台に押し戻され、NY市場では

    長期金利の低下を手がかりに101円31銭までドル安が進む。

  • ユーロ圏のGDPが予想を下回ったことや、ECB副総裁が追加緩和

    の可能性を排除しないなどと発言したことでユーロドルは1.36台半ばまで

    下落。NY市場ではドル安が進んだことからド売りユーロ買いが優勢となり

    1.37台前半まで反発して引ける。

  • 株式市場は大幅に続落。ウォルマートなどが下げを牽引し、小型株なども

    大きく売られ、ダウは一時200ドルを超える下落場面も。引けは167ドル

    の下落で連日100ドルを超える下げを記録。

  • 債券相場は続伸し、10年債利回りは昨年10月以来となる2.5%割れ。

    株安やユーロ圏の景気の悪化を理由に一時は2.47%台まで低下。

  • 金は反落し再び1300ドル台を割り込む。原油も4日振りに反落。


  • 5月NY連銀製造業景況指数 → 19.01

  • 4月消費者物価指数 → +0.3%

  • 4月鉱工業生産 → -0.6%

  • 新規失業保険申請件数 → 29.7万件 

  • 5月NAHB住宅市場指数 → 45

  • 5月フィラデルフィア連銀景況指数 → 15.4 

    本日の注目イベント

  • 米   4月住宅着工件数

  • 米   4月建設許可件数

  • 米  5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演


    経済指標や要人発言などでやや動きの出てきたドル円ですが、依然として

    上値が重い展開が続き、米長期金利の約7ヶ月ぶりの低下を受けてNY市

    場では一時101円31銭までドル安が進む場面がありました。この水準

    は4月10日以来のドル安水準であると同時に、これまでに何度も跳ね返

    されて来た非常に重要な水準です。

    昨日のNY市場でも今のところサポートされて、101円50-60銭ま

    で押し戻されています。

    日銀の黒田総裁は昨日の夕方都内の講演で、「必要であれば、2%の物

    価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」と発言し、

    ドル円を101円80銭近辺から102円12銭まで上昇させましたが、

    ドル売り圧力も強く、すぐに101円台後半に戻される展開でした。

    総裁はこのところ、決定会合後の記者会見で「現在は追加緩和の必要は

    ない」と繰り返してきましたが、昨日はそれらに比べるとやや前向きな

    発言でした。

    ただ、具体的な追加緩和の方法については触れていません。

    昨日発表された日本の1ー3月期のGDPも予想を上振れしており、

    「2年で2%の物価上昇」が達成できるかもしれないという見方もやや

    増えてきているのが背景です。

    ユーロ円は一段と下げ足を早め、昨日の海外市場では一時139円を割

    り込む場面もありました。

    前日はドル円で円高が進んだことがユーロ円下落の主因でしたが、昨日

    はユーロドルが下落したことで一段とユーロ安が進んだと思われます。

    ユーロドルは足許では1.37台に戻していますが、一時は2月27日

    以来となる1.3648まで売り込まれました。

    ユーロ圏のGDPが予想を下回ったことで、6月の政策委員会では追加

    緩和実施の可能性がさらに強まり、

    さらに、コンスタンシオECB副総裁がベルリンでの講演で「われわれ

    はフォワードガイダンスをあらためて確認するとともに、必要に応じ迅

    速に行動する決意で追加金融緩和の可能性を排除しない」と強調したこ

    とがユーロ売りを加速させたと見られます。

    予想したように、ECBの高官がこぞって追加緩和を示唆する発言を繰

    り返しています。ドラギ総裁も、さすがに次回は「狼少年」ではいられ

    ません。

    ドル円は3月の初めに101円20-30銭の水準でサポートされて以

    来昨日のトライで、同水準を4度試したことになります。

    ここを割り込むと「200日線」のある101円15銭がサポートとし

    て機能するかどうかに焦点が移り、さらに2月に記録した100円77

    銭近辺が意識されます。

    米長期金利の低下がドル売り円買いを惹起させていますが、2月3日に

    100円77銭を記録した際の米長期金利は2.57%台でした。

    昨日の米債券市場では大幅な株安を受けて一時2.47%台まで金利が

    低下しましたが、ドル円は101円32銭を底値に反発しています。

    米金利が当時に比べ10bpも低下している割にはドル円は101円台前

    半です。「健闘している」と言えなくもありません。

    焦点は今後さらに米長期金利が低下するのかどうかです。

    歴史的にも極めて低い米長期金利が今後さらに低下すれば、利回り的な

    「投資魅力」にも欠けてくると思われますがどうでしょうか・・・・。

    本日の予想レンジは101円~102円程度と見ます。


ユーロ円2ヵ月半振りに139円台半ばに 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は欧州時間の朝方102円を割り込み、クロス円の下落と

    あいまって下げ幅を拡大、一時101円72銭までドル安が進む。

    NY市場では米長期金利の低下が進んだことで上値は押さえられ

    101円台後半でもみ合う。

  • ユーロドルは1.37台割れを試したものの底堅く、1.37台

    前半で小動き。ユーロ円が139円台半ばまで下落したが、ドル円が

    円高に振れたことによる影響が大きい。

  • 利上げ観測が高まっているポンドは、BOEが来年まで

    利上げを控える方針を示唆したことで1.68台後半から

    100ポイントほど急落。

  • 株式市場は反落。ダウは6日振りに反落したが、3日連続で

    最高値を更新していただけに、この日の下落は想定内との声も。

    ダウは101ドル下落し、ナスダックも29ポイントマイナス。

  • 債券相場は続伸。ECBが緩和策を進めるとの観測が高まっている

    こともあり、株安から資金が債券市場に向かった。10年債利回りは

    約半年振りに2.54%台まで低下。

  • ドル安が進んだことで金は反発し、1300ドル台を回復。

    原油は3日続伸。


  • 4月生産者物価指数 → +0.6%


    本日の注目イベント

  • 日   1-3月GDP(速報値)

  • 欧   ECB月例報告

  • 欧   ユーロ圏4月消費者信頼感(改定値)

  • 欧   ユーロ圏1-3月期GDP(速報値)

  • 欧   仏1-3月期GDP(速報値

  • 欧   独1-3月期GDP(速報値

  • 欧   伊1-3月期GDP(速報値

  • 米   5月NY連銀製造業景況指数

  • 米   4月消費者物価指数

  • 米   4月鉱工業生産

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   5月NAHB住宅市場指数

  • 米   5月フィラデルフィア連銀景況指数

  • 米   イエレン・FRB議長講演


    ユーロ円が2ヶ月半振りに139円台半ばまで急落しました。

    昨日この欄で、140円前後にある「雲の下限」を割り込んだら下落する

    可能性があると書きました。東京タイムではそれでも140円に近づくと

    反発する展開で、やはり140円は底堅い雰囲気もありましたが、欧州市

    場が参入し、しばらくすると140円を割り込み、その後はほとんど戻り

    もなく139円45銭近辺までユーロ安が進みました。

    やはり1年振りに重要な「120日線」を下抜けした意味は大きかったし、

    テクニカルは正しかったことになります。

    昨日のユーロ円の急落では「ユーロ安」というよりも、「円高」という側

    面が強かったと思われます。

    ユーロドルは上値が重かったものの、1.37台割れは回避しており、水

    準は昨日の朝方とほとんど変わっていません。

    ドル円に対して円は強含み、ユーロは水準を維持していたため、急落と言

    っても1円も値を飛ばすような下げではありませんでした。

    メルシェECB理事は14日、ECBが幅広い政策措置に「高速」で取り

    組んでいると発言し、6月の次回の会合で行動を起こすことに「やぶさか

    ではない」と述べたドラギ総裁の発言を裏付ける結果になっています。

    また、プラートECB理事もドイツ紙とのインタビューで「条件付になる

    だろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。

    複数の措置の組み合わせも考えられる」と述べています。(ブルームバーグ)

    これまでのECB高官の発言からすると、次回6月5日の政策委員会で行動

    を起こすことはほぼ間違いないと予想します。

    問題はそれまでに市場がその予想を織り込んだ場合、緩和政策発表後に相場

    は反転することもあるということです。

    情報は噂の段階で相場に影響を与え、事実として確認されたら終わるという

    ことは良く見られる現象で、注意が必要です。

    ユーロ円は「日足」までの短い時間では全て下抜けしており、目だったサポ

    ートは見られません。あえて探せば「日足」の200日線が重要なサポート

    になろうと思われますが、現在その値は137円79銭あたりに位置してい

    ます。もちろん、この水準まで下げるという意味ではなく、ここから一段と

    下がった場合にはこの水準が意識されるということになります。

    ECB政策委員会開催まではまだ時間があります。

    この間、多くのECB高官が緩和策について発言すると思われますが、その

    たびに水準を切り下げて行く展開を予想しています。

    ドル円は再び101円台に戻って来ました。

    引き続きレンジ内での動きになりそうですが、米長期金利の急落は気になり

    ます。本日のレンジは101円40銭~102円40銭程度を予想します。

    またボラティリティーの高まってきたユーロは、午後2時半からフランスを

    皮切りに、ドイツやイタリアそれにユーロ圏全体のGDP速報値が発表され

    ます。ECBも注目する重要指標なだけに相場への影響は大きいはずです。


ユーロドル一段と下落 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 米4月の小売売上高が予想を下回ったことでドル円は下値を

    試したが102円台は維持。上値も102円35-40銭近辺が重く、

    もみ合い。

  • ユーロドルはじり高が続き1.37台後半まで上昇したが、

    ドイツの景況感指数が5ヶ月連続で低下したため、ECBによる

    追加緩和観測が広がり下落。ユーロドルは4月4日以来の

    1.36台後半まで下落し、ユーロ円も一時140円台を割り込む。

  • 株式市場はまちまちながら、ダウは5日続伸し、3日連続で

    史上最高値を更新。一方ナスダックは13ポイント下げる。

  • 債券相場は反発。小売売上高が市場予想に届かなかったことから

    30年債が上昇を牽引した。長期金利はやや低下して2.61%台に。

  • 金は反落し、原油は続伸して101ドル台に。


  • 4月小売売上高 → +0.1%


    本日の注目イベント

  • 欧   ユーロ圏3月鉱工業生産

  • 英   BOE、四半期物価報告発表

  • 英   4月失業率

  • 米   4月生産者物価指数


    先週木曜日のドラギ総裁の記者会見を境に下落基調が続いているユーロは、

    急落後の反発は見られたものの戻りは限定的で再び下げ足を速めています。

    昨日は5月のドイツZEW景況感調査が33.1と、市場予想の40を大

    きく下回ったことでユーロ売りが加速しました。

    この経済指標はこれで5ヶ月連続で低下しており一部には、ユーロ圏の景

    気牽引役だったドイツ経済にも息切れが見え始めたのではといった見方も

    あるようです。

    この指標を受けて、6月のECB理事会では追加緩和に踏み切りやすいと

    の観測からユーロが対ドルや円に対して売られました。

    また、ブルームバーグによると、米紙ウォールストリート・ジャーナルが、

    ECBが2016年のインフレ率見通しを下方修正すれば、ドイツ連銀は

    来月の緩和策実施を前向きに支持する姿勢を示したと報じており、この報

    道もユーロ売りにつながったと見られます。

    ユーロドルは一時1.3689まで下落し、約6週間ぶりの安値をつけ、

    ユーロ円も一時140円を割り込んでいます。

    ドラギ総裁は先週、6月の行動をとることに関して政策委員会はやぶさか

    ではないと発言しましたが、同時に6月5日の金融政策決定前までにまと

    まる予定の最新のスタッフ見通しが注目されることも付け加えています。

    多くの経済指標を分析した上で決定するということのようですが、一方で

    マイナス金利や、債券購入などを含む様々な措置を講じることに否定的で

    はないものの、何も決定されていないといった見方もあるようです。

    (ブルームバーグ)

    ユーロの値動きを見ると、「6月行動説」を徐々に織り込んでいるようです。

    そろそろ「口先介入」も限界だということでしょう。

    ユーロ円は140円近辺に「雲の下限」(日足)があり、ここ数日の下落は

    この「雲」によって支えられたように見て取れます。

    しかし、この「雲」が完全に下抜けした際にはサポートするものが見当たら

    ず、「200日線」が137円75銭近辺にあるだけです。

    注意は必要です。

    ドル円は米長期金利が低下したにもかかわらず102円台で堅調に推移して

    います。

    昨日のNYでは、長期金利ではなく株価に反応したものと思われ、NYダウ

    が3日連続で史上最高値を更新したことで「リスクオン」の流れが優勢だっ

    たと見られます。また上述のように、ユーロドルで「ドル高」が進んだこと

    もドル円を下支えしたと思われます。それでもドル円は102円35-40

    銭あたりが重そうに見えます。株価の上昇があったとしても、やはり米長

    期金利の上昇という好材料がないと103円には向かい切れないといった

    状況です

    101円台割れのリスクはやや後退したものの、まだ下落リスクは払拭で

    きてはいません。

    予想レンジは101円70銭~102円70銭程度と見ています。


ユーロドル横ばい 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 東京時間で102円に乗せたものの、上値が重い展開だったが

    NY時間では日本の経常黒字額が過去最小を記録したことや、

    米長期金利の上昇で円売りが勝った。ドル円は102円19銭まで上昇し、

    102円15銭前後で引ける。

  • ユーロドルは動かず。先週末の1.3745からはやや買い戻しが見られた

    ものの、ECBのコンスタンシオ副総裁が、最近のユーロ高はインフレ率に大きく

    影響していると発言したことを手がかりに小幅に下落した。

  • 株式市場は大幅に続伸。M&Aが活発なことやハイテク株が上昇したことなどで

    株価は終始上昇し高値引け。ダウは112ドル高と初の1万6600ドル台乗せ。

  • 債券相場は続落。株価の大幅高が重石となり、売りもの優勢の展開。

    長期金利は約2週間振りに2.66%台まで上昇。

  • 金は5日ぶりに反発し、原油は小幅に上昇。


  • 4月財政収支 → 1069億ドルの黒字


    本日の注目イベント



  • 日   4月マネーストック

  • 中   中国 4月小売売上高

  • 中   中国 4月工業生産

  • 独   独5月ZEW景況感指数

  • 欧   ユーロ圏5月ZEW景況感調査

  • 米   4月小売売上高

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演


    ドル円もユーロドルも大きな値動きはなく、全体的にはややドルが買い戻され

    た格好です。4月の財政収支は1069億ドルの黒字だったものの、歳出の伸

    びが大きかったことで市場予想を下回りましたが、大きな影響はありませんで

    した。

    米国の株価が堅調で昨日はダウ、S&P500ともに史上最高値を更新し、特

    にダウは1万6700ドルに迫る水準まで上昇し、日本の株式市場とは大きく

    異なる動きを見せています。この日の材料は、通信大手のAT&Tが米国最大

    の衛星放送事業者のディレクTVと買収交渉を進めているという報道でした。

    ブルームバーグによると、買収額は約500億ドル(約5兆1000億円)と

    なる可能性もあり、大型のM&Aが市場に好影響を与えています。

    注目のウクライナでは東部のドネツク州で、新ロシア派が「主権国家」を宣言

    しました。住民投票で9割が「自立」を承認したとしてウクライナ政府からの

    独立を宣言したものですが、EUは12日の外相理事会で、クリミアに拠点を

    置く企業を初めて制裁対象とすることを決定しています。

    ドネツク州の新ロシア派はこの結果を受けてロシアへの編入を目指すと表明し

    ているものの、ロシア政府は今のところ慎重な姿勢を崩してはいません。

    このようにウクライナ情勢は混沌としており、今後は25日の大統領選が焦点

    になります。

    現時点では為替の影響は徐々に薄れてきていますが、それはロシアが静観を決

    め込んでいることが背景で、ロシアの今後の対応次第では再び円買いが進むこ

    とも予想されます。

    ドル円は102円20銭前後まで上昇したことで、昨日の東京時間では上値を

    抑えられていた「1時間足」の200日線を抜けて来ました。

    ただ、今度は「4時間足」の200日線で上値を抑えられている状況です。

    5月2日の雇用統計をピークに101円43銭までドル安円高が進みましたが、

    結局米長期金利も2.6%割れから反発したことでドル円も緩やかに上昇した

    ことになります。

    ドル円は依然として方向感もなく、ボラティリティーも低水準で推移している

    ことからレンジを抜けきれない状況です。

    101円~103円のレンジ取引も長期間にわたっているため市場のエネルギ

    ーもかなり溜まっているはずです。

    いつ大きく動き出してもいいはずですが、そのきっかけがなかなか見つからな

    いのが現状でしょうか。注意は怠らず、市場と向き合う姿勢が求められます。

    本日の予想レンジは101円70銭~102円50銭程度にしたいと思います。


ユーロ、下値を試す展開か? 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は101円台でもみ合いながらも堅調に推移。NYダウは

    最高値を更新し、米長期金利も小幅ながら続伸したことで

    101円88銭までドルが反発。

  • ユーロドルは続落。ECBが来月の理事会で政策金利を引き下げる

    との見方が徐々に拡大。1.37台後半から1.3745までユーロ安が

    進み、約1ヶ月ぶりの安値をつける。ユーロは対円でも一時140円を

    割り込んだ。

  • 株式市場は堅調に推移。ネット関連株が持ち直したことをもあり、

    ダウは32ドル上昇し、最高値を更新する。

  • 債券相場は続落。政策金利の引き上げが2015年後半にずれ込む

    との見方が強まったことが背景。10年債利回りは2.62%まで上昇。

  • 金は4日続落し、原油も続落。

    本日の注目イベント

  • 日   3月国際収支

  • 日   4月景気ウォッチャー調査

  • 中   中国 4月小売売上高

  • 中   中国 4月工業生産

  • 欧   EU外相理事会

  • 米   4月財政収支

  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演

  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演 



    先週木曜日のドラギECB総裁の発言以来、6月の理事会で政策金利の引き下げ

    など、ECBが何らかの行動を起こすとの見方が徐々に高まり、ユーロの上値が

    重くなっています。ユーロは対ドルで1.3745まで下落し、対円でも139

    円88銭まで売られ、ともに約1ヶ月振りの安値を記録しました。

    とりわけ、ユーロ円の下落が目を引き、ユーロ円はこれまで重要なサポートと見

    られていた「120日線」(日足)を割り込んでいます。

    ユーロ円がこの「120日線」を下回るのは2012年9月13日以来のことと

    なり、これまで上昇トレンドを継続してしてきたユーロ円に変化の兆しが見えて

    きたと言えそうです。

    現在140円台前半で推移していますが、すぐ下値には一目均衡表の「雲」の下

    限があり、先週末のNYではこの水準で一旦は下落が押さえられてはいますが、

    同時に相場の先行きを現す「先行スパン1と2」では「雲のねじれ」が発生して

    おり、一目均衡表のセオリーでいけば「相場の下落」を示唆しています。

    足許のユーロ円はレンジの下限に来てはいますが、今後の展開については注意が

    必要です。

    ドル円は引き続き101円台で推移していますが、上記ユーロドルでドル高が進

    んでいることから、やや上昇機運が強く、101円台後半から102円を試す動

    きが観測されそうです。こちらもテクニカルを見ると、短い「1時間足」では今

    月2日の雇用統計以来となる「120日線」を上回ってきています。

    「MACD」もプラス圏に入っていることから、どちらかと言えば上値を試しそ

    うな形状になっていると見ることができそうです。

    ただドル円については、引き続きウクライナ情勢の緊迫が上値を押さえている構

    図は変わっていません。ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州では11日、

    自治権に関する住民投票が実施されましたこの住民投票はプーチン大統領が延期

    を要請したにもかかわらず強行され、ウクライナ暫定政府や欧米は憲法違反とし

    て認めてはいません。

    今のところロシア政府も情勢を見守る立場を維持しており、すぐに両州を支持す

    る行動は見せていませんが、ブルームバーグは、EUが12日にも一部ロシア企

    業への制裁を発表する可能性があると報じています。

    本日も市場全体ではややドル高が進むと予想していますが、焦点はユーロの動き

    です。アジア時間では余り方向感は見られないかもしれませんが、欧州が参入す

    る夕方からのユーロの動きに注目したいと思います。

    ドル円は101円30銭~102円30銭程度のレンジを予想します。


ユーロドラギ発言から急落 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は101円台後半から102円にかけては売り意欲も

    強く上値が重い展開。ユーロの値動きに連れ101円台半ばまで

    ドル安が進んだが、この日の中心はユーロで、ドル円はもみ合い。

  • ECBが政策金利据え置きを決めたことでユーロドルは一時

    2年半ぶりとなる1.3995まで上昇。ただその後の記者会見で

    ドラギ総裁が追加緩和を示唆したことから急落し、1.38台前半まで

    ユーロ安が進む荒っぽい展開となり、ほぼ安値圏で引ける。

  • 株式市場は前日同様高安まちまち。ダウは続伸し32ドル

    上昇したものの、ネット関連銘柄が値を下げナスダックは

    16ポイント安。

  • 債券相場は3日振りに反落。30年債入札がやや不調だった

    ことから長期金利も2.61%台まで上昇。

  • 金は続落し、原油は小幅に反落。

  • 新規失業保険申請件数 → 31.9万件

    本日の注目イベント

  • 日   4月マネタリーベース 

  • 日   3月景気動向指数 

  • 中   中国 4月消費者物価指数

  • 中   中国 4月生産者者物価指数

  • 独   独3月貿易収支

  • 独   独3月経常収支

  • 英   英3月鉱工業生産

  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 加   カナダ4月失業率


    ユーロドルはECBが政策金利を据え置いたことで上昇を強め、一時は1.40

    台目前までユーロ高が進みましたが、その後のドラギ総裁の記者会見で真っ逆

    さまに急落しました。

    市場の一部には足許のユーロ高から、何らかのアクションがあるのではないか

    と見られていましたが、政策変更なしという決定にユーロが買われ、再び「口

    先介入」でユーロが大きく売られた格好です。

    ドラギ総裁は「低インフレ環境でのユーロ相場上昇は深刻な懸念材料だ」と述

    べた上で、「次回会合で行動することにやぶさかではない」と明言しました。

    ユーロ圏のインフレ率は1%を下回っており、景気の回復の勢いが鈍いことで

    何らかの刺激策が必要なことは市場参加者の一致した見方で、ドラギ総裁自身も

    「いつでも行動する準備ができている」と繰り返し述べてきました。

    ただ、それでも昨年11月以来実際に行動には出ておらず「口先介入」に留ま

    ってきましたが、昨日の会見では「次回会合では」と時期を明言しています。

    今後はどんな内容の刺激策を講じてくるのか、その具体的な内容が焦点になり

    ます。

    選択肢としては銀行への長期資金の供給や、中銀に預けられる預金金利をマ

    イナスにするなどの案が検討されているようですが、比較的景気の良いドイ

    ツやオーストリア、オランダなどが反対しているとの見方もあります。

    ブルームバーグは昨日の会見の記事を「6月に会おうとドラギ総裁」といっ

    た、味のある見出しで伝えています。

    ドル円は102円に近づくと売り物も出るようで、依然として上値の重い展

    開が続いています。

    前日は101円43銭まで下落し、その後反発しましたが、昨日もほぼ同じ

    動きでした。101円20-50銭ではドル売りを仕掛けるにもかなりのリ

    スクを伴うようですが、逆に101円を抜けるとドル売りが加速することは

    十分考えられます。

    「日足」を見ると、ドル円は上値を徐々に切り下げて来ています。

    上述のように102円台が既に重くなっており、週末から来週にかけては

    101円をテストする場面もありそうです。米長期金利がやや反発して2.

    61%台を回復していますが、依然としてレンジの下限近辺で推移してい

    ます。

    FRBがQEの縮小を着実に進めている現状では、このまま2%割れまで

    米国債が買われるとは思えませんがゼロ金利政策は「相当の期間」続くと

    見られており、ウクライナ情勢ともあいまって米金利上昇の要因を探しに

    くいのが実情です。

    昨夜ある会合で「FF金利引き上げの時期」について議論があり、大方は

    2015年6月から12月に集中していましたが、中には2016年以降

    という意見もありました。

    3月19日にイエレン議長が、QE終了後どのくらいの期間をおいて利上

    げがあるのかという問いに、「6ヶ月程度」と答えて市場に衝撃が走りま

    したが、現在はその「失言」を修正している過程とも考えられ市場のコン

    センサスもじりじり後ずさりしているようです。

    本日のレンジは昨日と余り変わりませんが、101円10銭~102円程

    度を予想します。


ドル円反発するも上値は重い? 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は東京時間夕方に一時101円43銭まで下落したもののその後は動かず、

    NY朝方にはドルが買われ102円近辺まで上昇。その後はイエレン議長の発言で

    再び101円台半ばまで下げるなど神経質な展開が続き101円90銭前後で取引を終える。

  • ユーロドルは1.39台半ばがやや重くなり下落。それでも1.39台は維持し、

    前日のユーロ高の影響を残しながらも、本日のECBの政策スタンスをにらんだ展開。

  • ダウは大幅に反発。イエレン議長の発言内容は想定内であったことで買戻しが

    優勢だったが、ネット関連株の下げが止まらずナスダックは13ポイント下落。

  • 債券相場は小幅に続伸。イエレン議長が緩和策が引き続き正当化されると発言

    したことが手がかり。

  • ドルが反発したことで金は大幅安。原油は3日続伸し100ドル台を回復。

  • 3月消費者信用残高 → $17、5298 B


    本日の注目イベント

  • 豪   豪4月雇用統計

  • 中   中国 4月貿易収支

  • 独   独3月鉱工業生産

  • 欧   ECB政策金利発表

  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見

  • 英   BOE政策金利発表

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演

  • 米   タルーロ・FRB理事講演


    昨日は日経平均株価が424円の急落を見せたことで、ドル円は一時101円

    43銭までドル安が進み、海外市場でももう一段ドルが売られるのではないか

    との懸念がありましたが、イエレン議長の発言とNYダウが反発したことでド

    ル安が一服した格好です。

    ドル円は102円前後まで値を戻した後、再び101円台半ばまで下落するな

    ど、引き続き米金利の動きを見ながら不安定な展開が予想されます。

    イエレン議長は議会で証言を行い、「高レベルの金融緩和政策が引き続き正当

    化される」と発言し、その理由として、「職を望む多くの米国民はなお失業状

    態にあり、インフレ率が当局の目標である2%を下回っている」と指摘しまし

    た。

    そして、注目のゼロ金利解除の時期に関する質問に対しては「実施時期に関し

    て、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」と実施時期には

    言及しませんでした。(ブルームバーグ)

    全体とすれば、米労働市場の改善は目だってきてはいるが、依然として長期

    失業者が多いことなどに懸念があり、消費者物価指数が上がらないことで何

    らかの景気刺激策が必要とのスタンスでした。

    もっとも、この内容はほぼ想定通だったことでダウは上昇しており、債券相

    場も続伸するなどまちまちの反応でした。

    ドル円は101円台割れを試す動きにはならなかったものの、依然として米

    長期金利は2.59%と低水準に留まっており、まだドル下落バイアスが強

    いと考えられます。

    ただ一方で、昨日の日経平均株価が大幅安を見せた割にはドルの腰は強いと

    見ることもできそうです。

    先週末に比べ424円の下落は101円程度までのドル安があっても不思議

    ではないとう感覚です、

    海外市場では101円台半ばを割りこんではいません。

    101円30銭前後で何度も押し戻されている事実も機能しているものと思

    われます。

    「1時間足」を見ると昨日のNY市場でのドル反発も102円前後で上昇を

    止められていますが、これは「雲」の上限で押さえられた格好になっており、

    上値の重さを示しています。ただ、既に「MACD」はプラス圏まで回復し

    ており、短期的にはドル反発の兆しが見られないわけではありません。

    それでも「日足」では、「遅行スパン」が引き続き「逆転」を見せており、

    もう少し長いスパンではドルの下落を示唆していると捉えられます。

    本日は日本の株価も反発すると見られますが、その際にNY市場のドル高

    値である102円を抜けることができるかどうかに注目しています。

    明確に上抜けできれば昨日の101円43銭が短期的な底値の可能性もで

    てきますが、株高にもかかわらず再び101円台半ばに向かってずるずる

    下げるようだと、今夜の海外市場では下値をテストするかもしれません。

    予想レンジは101円20銭~102円20銭程度にしたいと思います。


ドル円3週間ぶりに101円台半ばへ 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • ドル円は前日102円台まで戻したものの、欧州時間にかけて

    再び102円を割り込む。NY時間では株安と長期金利の低下

    を背景に、一時101円50銭までドル安が進む。

  • ユーロドルは続伸し、これまでのレンジの上限である

    1.38台後半を上抜け。ユーロ圏の景気回復を受け、ユーロは

    対ドルで7週間ぶりの高値である1.3952まで上昇。

  • 株価は反落。IT株を中心に金融株なども下落した。ダウは

    前日比129ドル下げる。

  • 債券相場は上昇。米国の雇用改善は続くものの、FRBは

    低金利政策を予想以上に継続するという見方が広がり

    長期金利は2.59%台まで低下。

  • 金は反落し、原油は小幅に反発。

  • 3月貿易収支 → -404億ドル


    本日の注目イベント

  • 豪   豪3月小売売上高

  • 日   日銀金融政策決定会合議事要旨(4月7、8日分)

  • 中   中国 4月サービス製造業PMI

  • 米   3月消費者信用残高

  • 米   イエレン・FRB議長が上下両院で証言

    昨日のNY市場ではドル円は約3週間ぶりに101円台半ばまで下落しています。

    どうも日本のGW中には円高に振れる傾向があるような気もします。

    先週末の雇用統計では、予想以上に雇用が拡大し、失業率もFRBの想定以上に

    低下していましたが、

    労働参加率の低下など、市場は「実質的な雇用」に目を向け始めたような雰囲気

    もあり、今後は雇用の質も問われる可能性があります。

    先週末のドル円の動きを見ると、4月初めに雇用統計が発表された以降の動きに

    良く似ています。

    4月には発表直後一時104円台に乗せ、その後101円前半までドル安が進み

    ました。

    今回の雇用統計では上値は103円台でしたが、その後良好な雇用にもかかわら

    ず101円台半ばまで再びドル安が進んでいます。

    先月と異なるのは米長期金利の水準と、ウクライナ情勢です。

    4月に101円台までドル安が進んだ際の10年債利回りは2.6%台半ばでし

    たが、昨日の長期金利は2.6%を割り込んでいます。

    米長期金利とドル円相場には強い相関関係があることから、長期金利の低下がド

    ルを押し下げたとも言えます。

    そしてもう一つはウクライナ情勢です。

    ウクライナ政府が東部と南部の親ロシア派の掃討を進める中で、先週は双方に死

    傷者が出ており、その数はロシアがクリミアを編入して以来最悪の事態になって

    います。

    また、ロシアはウクライナが25日に予定している大統領選挙について、憲法を

    改正後まで延期するべきだと主張しています。(ブルームバーグ)

    ドル安は対円だけではありません。

    ドルは主要通貨に対して全面安の様相です。

    そのためドル円が101円台半ばまで円高が進んだものの、ユーロ円などの

    「クロス円」の水準はほとんど変わっていません。

    主要通貨が対ドルでパラレルに強含んでいることが背景です。

    GW明けの今日から、ドル円は底値を探る展開が続くと予想されます。

    メドとしては4月10日に記録した101円30銭前後が最初のサポートにな

    りそうです。そして、その下のメドは101円前後です。

    ここは101円という心理的な水準であることに加え、重要な移動平均線であ

    る「200日線」がサポートする水準でもあります。

    この「200日線」が重要なのは、「日足」で見るとローソク足がこの線を下

    回ったのは、2012円11月が最後で、約2年半の間ローソク足はこの移動

    平均線を下回ることがなかったからです。それほど強い支持線ということにな

    ります。

    従ってこの線を明確に下抜けすると、ドルに対して強気の見方を維持している

    市場参加者も、相場観とポジションの修正を迫られる可能性があります。

    本日も米国株安の影響から日本の株式市場でも売り圧力が増すものと思われ、

    株安を意識しながらドルの上値の重い展開が予想されます。

    またNY時間ではイエレンFRB議長の議会証言が予定されており、ここで

    はやや「ハト派的」な発言がなされるのではないかと見られています。

    ただ同時に最近の雇用改善を背景に、米景気の先行きにより自信を深める発

    言をするようだと米長期金利が上昇し、ドル円が反発することも考えられ

    ます。予想レンジは101円から102円程度と見たいと思います。


英経済指標好調でポンドドル4年ぶりの高値 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 経済指標は概ね好調だったものの、雇用統計を前にドル円は102円台前半で

    小動き。米長期金利の低下がドル円の上値を抑える展開が続く。

  • ユーロドルも前日の水準からやや売られたものの1.38台半ばで底堅く推移。

    ECBによる資産購入観測がやや後退したことが背景。

  • ポンドドルは6日続伸し、約4年ぶりの高値を記録。製造業PMIが市場予想を

    上回ったことで一時1.6920まで上昇。

  • 株式市場はまちまち。新規失業保険申請件数が増加したものの、個人所得など

    他の経済指標は好調だった。ダウが21ドル下落する一方、ナスダックは

    12ポイント上昇。

  • 債券相場は続伸。失業保険申請件数の増加などを理由に買い物を集め、

    長期金利は2.61%台まで低下し、30年債利回りも10ヶ月ぶりの水準まで低下。

  • 金は3日続落し、原油も小幅に続落。


  • 新規失業保険申請件数    → 34.4万件

  • 3月個人所得        → +0.5%

  • 3月個人支出        → +0.9%

  • 3月PCEコアデフレーター → +1.2%

  • 4月ISM製造業景況指数  → 54.9


    本日の注目イベント

  • 豪   豪第1四半期生産者物価指数

  • 日   3月失業率  

  • 日   4月マネタリーベース

  • 米   4月雇用統計

  • 欧   ユーロ圏4月製造業景気感指数(改定値)

  • 欧   ユーロ圏3月失業率


    ドル円は今夜の雇用統計発表を前に102円台前半で様子見状態です。

    昨日の東京時間では株価の上昇にもかかわらず102円30銭から上値

    が重く、日経平均株価が前日比181円高で引けたにもかかわらず、そ

    の直後からドル安が進み102円15銭前後まで下落しています。

    ドル円と株価との相関度がやや弱まってきており、米長期金利により反

    応する状況です。

    NY市場では上値は重かったものの102円割れを試す状況でもなく、

    ユーロドルと同様値幅も小さく、一進一退の展開でした。

    3月の個人所得と個人支出はともに市場予想を上回る結果でしたが、

    新規失業保険申請件数が増加していたことで、結局相場には中立でした。

    そんな中ISM製造業景況指数では、インフレ指標となる仕入れ価格指

    数が市場予想を下回ったことで、低金利が予想以上に長期になるといっ

    た見方につながり、米長期金利はこのところのレンジの下限に近い2.

    61%台まで低下しています。

    今夜の雇用統計ではいずれかに大きく振れるとは思いますが、少なくと

    も今週は「株高と債券高」が同時に進んだことになります。

    先月の雇用統計では、発表直前までドル買いが進み、「雇用統計の上振

    れ」観測がありましたが、ドル円はそこをピークに下落に転じました。

    本日の雇用統計も既に良好な数字が予想されています。

    失業率は0.1ポイント改善の6.6%で、非農業部門雇用者数は21

    .5万人の増加と見られています。

    個人的にも好調な内容になると予想していますが、それでもドル円は先

    月のように104円台には届かないのではないかと思われます。

    むしろ、雇用者数が予想を下回った場合の反応が心配です。

    その際の下値のメドは101円70銭~101円90銭あたりが最初の

    サポートとみられます。

    さらに下押しした場合は、4月10日につけた101円30銭前後が重

    要です。

    この水準は3月に円高が進んだ際にもサポートされており、101円2

    0銭~30銭が下抜けするようだと100円台が視野に入ってきそうで

    す。それでも中長期的に見たらドルの買い場を探す好機ではないかと考

    えています。

    足許では101円~103円というレンジ相場の下限を試す動きになっ

    ていますが、仮にレンジを下抜けしても、一気に100円を割り込み9

    0円台で定着するとも思えません。

    米経済指標は概ね好調であり、その結果FRBはQEの縮小を着実に進

    めているわけです。

    それでもFRBは「相当な期間」低金利政策を続けると見られているこ

    とと、日銀による追加緩和観測が

    やや後退してることがドル円の上値を重くしている要因と考えられます。

    本日のレンジはやや広めに見て、101円50銭~103円程度と予想

    します。


米GDP発表を受けドル安進む 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場



  • 欧州時間に102円台半ば超えまで上昇したドル円は、

    NY時間に入ると、市場予想を下回ったGDPと、FOMC

    声明文の内容から低金利が相当な期間継続されるとの見方から下落。

    一時は102円割れ目前まで下落したが踏みとどまり、

    102円20-25銭で引ける。

  • ユーロドルは値幅を伴って乱高下。欧州時間にはドイツの失業率の上昇を

    嫌気して1.3771前後まで売られる。その後はドル安の流れから100ポイント

    ほど反発し、高値圏で引ける。

  • GDP発表を受けて株式市場は小安く始まったが、午後FOMC声明文が

    発表されると、低金利は当面続くとの見方から上昇に転じる。ダウは45ドル高

    の1万6550ドル台まで続伸。

  • 債券相場も続伸。債券購入額を100億ドル縮小することを決めたものの、

    ゼロ金利が当面継続されることを好感。長期金利は2.64%台まで低下。

  • 金は小幅に続落。原油価格は約1ヶ月振りに100ドルを割り込む。

  • 4月ADP雇用者数 → 22.0万人

  • 1-3月期GDP → +0.l% 

  • 4月シカゴ購買部協会景気指数 →63.0 

    本日の注目イベント

  • 中   中国 4月製造業PMI

  • 英   英4月製造業PMI

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   3月個人所得

  • 米   3月個人支出

  • 米   3月PCEコアデフレーター

  • 米   4月ISM製造業景況指数

  • 米   イエレン・FRB議長講演


    米国では重要な経済指標やイベントが多くありましたが、第一四半期GDPを

    除いては好調さを示す内容で、本来はドル高円安要因だったと思われますが、

    GDPの内容がネガティブサプライズで、こちらに引っ張られた格好でドル安が

    進んだと見られます。


    米国からのコメントにも「消費者物価指数と見間違える数字」とあったように、

    GDPは市場予想の「+1.2%」に対して、「+0.1%」でした。

    確かに、この数値では消費者物価指数と余り変わりません。

    因みに3月の消費者物価指数は「+0.2%」でした。

    1-3月期は大寒波の影響をモロに受けた期間であったわけですが、予想と

    1%以上の乖離に市場はかなり驚かされました。

    ただ昨年第4四半期のGDPは2.6%に上方修正されており、今回の結果は

    悪までも「例外」と捉えております。

    また朝方発表されたFOMC声明文では、予想通り債券購入額の縮小が

    決められ、毎月450億ドルまで減額されました。

    これで4会合連続で債券購入が減らされ、このペースでは年内の量的緩和

    終了の可能性が非常に高まったと考えられます。

    ただ、声明文では今後の縮小ペースは慎重になるとの文言も入っており、

    今後は経済指標を総合的に判断して行くことになりそうです。

    FF金利の引き上げについても、多くの経済指標を見て決めるという方針は

    維持されています。

    民間部門の雇用統計であるADP雇用者数は市場予想をやや上回る、

    22万人でした。

    この雇用者増は、ここ5ヶ月で最大の伸びで、前月も19.1万人から

    20.9万人に上方修正されました。

    ブルームバーグでは「中堅企業の雇用の伸びが加速しており、これは企業

    景況感の改善を示唆している」と論じています。

    明日の雇用統計にも俄然期待が高まります。

    この他にもシカゴ購買部協会景況指数も63.0と、市場予想を上回るなど、

    経済指標は総じて好調でした。

    それでもドル円が102円割れ目前まで下落したのは、やはり米長期金利の

    低下の影響を受けたものと思われます。

    米長期金利も、ドル円と同じようにこのところは2.6~2.8%台で

    レンジ取引が続いています。

    足許では、レンジの下限付近で推移していることになりますが、これは

    ウクライナ情勢が大きく影響している

    と見られます。


    本日も昨日に引き続き重要イベントが多く、ドル円は102円台を維持

    できるかどうかが注目されます。その中でも中国PMIがより注目されます。

    好不況の別れ目である「50」を維持できるのかどうかがポイントになります。

    先月の数字は「50.3」で、今回の市場予想は「50.5」と改善が

    見込まれています。

    朝方10時に発表になります。

    上記指標の結果にもよりますが、本日のドル円は101円70銭~102円70銭

    程度を予想したいと思います。

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