ドル円109円台半ばで推移
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
109円75銭まで上昇し、110円が視野に入った。ただその後の
海外市場では利益確定のドル売りが優勢となり、109円台は
割り込まなかったものの上値が重い展開に。NYでの下値は
109円13銭。
1.2664までユーロ安が進んだが、こちらも利益確定の買戻しに
1.27台前半まで押し戻される。
見方が広がり、ダウは41ドル下落。
米国債に資金が流れ、長期金利は約3週間振りに2.5%台を割り込む。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間午後に、109円75銭まで急速に値を上げ、
110円手前までドル高円安が進行しました。
昨日も述べましたが、ここまで来たら「110円を見ないわけには行か
ない」といった雰囲気になりつつあります。
昨日は、場合によっては海外市場で「110円達成」があるかもしれな
いとも見ていましたが、香港で民主化を求めるデモが数万人規模にまで
拡大したことから地政学的リスクが意識され、利益確定のドル売りが優
勢となり、「110円達成」はお預けとなっています。
昨日の動きなどを見ていると、やや投機的なドル買いのように見受けら
れますが、それもドル高トレンドを巧みに取り込んだ動きと解釈できます。
経済界にも急激な円安を懸念する声も出ています。
日本商工会議所の三村会頭や、経団連の榊原会長などが円安のスピード
が速すぎるとの懸念を表明しています。
それでも基本的には日米の金融政策の差は歴然としており、ここを基本と
するドル高の流れを変えることは簡単ではありません。
米国にも急激なドル高を懸念する声も徐々に出始めてはいます。
しかしドルに対しては円だけではなく、ユーロも豪ドルも大きく下落して
おり、むしろ円安は米国の景気拡大による面が大きいとも言えます。
この点に関しては、ダラス連銀のフィッシャー総裁が雄弁に説明していま
す。同総裁はブルームバーグラジオとのインタビューで、「強いドルは米
経済への信任投票だと思う」と述べています。
また、強いドルには好都合な点があるとして、「輸入製品価格が下がり、
インフレ面で当局を支援する」とも語っています。
香港での民主化を求めるデモが拡大したことで、新たな地政学的リスクが
意識されます。
特にデモは中環(セントラル)で行われていることから、金融機関が集中
しているためその影響が懸念されます。学生リーダーなどは、自由で開か
れた選挙の実施などを10月1日まで行うよう要求しており、予断は許し
ません。
ドル円はややリスクオフが高まりつつあるため、状況によっては円が買い
戻されることも考慮しなければなりません。
今週は、ECB理事会やADP雇用者数、そして雇用統計と重要イベント
が多く、この局面で110円に届かないようだと「調整」が始まる可能性
もあると考えています。
ドル高トレンドは継続中ながら、急激なドル高を警戒すべきステージに入
っているのかもしれません。
本日のレンジは108円80銭~109円80銭程度を予想します。

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- [2014/09/30 08:49]
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ドル円NYで一時109円54銭まで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
GDPが上方修正されたことで、一時109円54銭までドル高が
進み、直近のドル高値をわずかながら更新。
こちらも直近のユーロ安値を更新。
ことで米経済の成長が確認された形に。ダウは167ドル上昇し、
その他主要株価指数も大幅に値を伸ばす。
ことで、債券売りが優勢に。長期金利は2.52%台に上昇。
本日の注目イベント
前日260ドルを超える大幅安を見せたNYダウは急反発し、167ドル高で
取引を終えました。GDP確定値が「+4.6%」と上方修正され、ピムコの
運用責任者であるビル・グロス氏が退社したことを巡って、債券相場が軟調に
推移したことなどから、ドル円は一時109円54銭までドル高が進行しまし
た。これで、僅かですが9月19日に記録した109円46銭を上回り、直近
のドル最高値を更新したことになります。
先週末のNY市場では直近高値を更新しただけではなく、ドル円は終始109
円台で推移しており、一度も109円台を割り込む場面はありません。
このところの「調整」も、結局108円25銭が底値でした。どうやら、10
8円台固めを終えて、いよいよ今週は110円をテストということになりそう
です。
ユーロドルも先週末は1.2677までユーロ安が進み、ドル全面高の様相が
ますます高まっています。また、円は対ドルでは大幅安ですが、ユーロや豪ドル
などに対しては堅調に推移しており、ドル円が買われているものの、円全面安
の展開には至っていません。
ユーロ圏での追加緩和観測が根強く、政策当局も自国通貨安を歓迎しているこ
とも影響しているものと思われます。
ECBのドラギ総裁は25日の講演で「低インフレが長期化するリスクにさら
に対処する上で必要であればECBは追加的な非伝統的手段を用いたり、介入
の構成や規模を変更する用意がある」と述べています。
早ければ今週木曜日のECB理事会で政策変更が見られるかもしれません。
本日も先週末のNY株の反発を好感し、日本株の上昇が予想されます。
それに伴ってドル高がさらに進むことも予想され、上述のように110円に向
かって上昇することも考えられます。NY市場でのドル高水準を抜けば、その
可能性は十分あると思います。
そして、110円までドル高が進んだ後、ひとまず「達成感」が出て反落に転
じるのか、あるいはこれまでと同じように、もみ合いからさらに上値を試す展
開になるのかを見極めたいと思います。
まもなく9月も終わります。経済雑誌ではそろそろ12月号の記事が締め切ら
れます。毎年のように、「年末のドル円相場は?」といった特集記事も用意さ
れ、今回は「112円」程度が中心になりそうです。
そして2015年の相場も「120円」などという数字もちらほら見られます。
基本はドル高がさらに進むという見立てで問題なかろうかと思いますが、今後
ドル高のストーリーにリスクはないのかどうかも、今後2ヵ月程度をかけて改
めて検証していく必要があります。
本日の予想レンジは109円~110円程度にしたいと思います。

- [2014/09/29 08:52]
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ユーロドル1.27台割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
109円台半ばを試したものの抜けきれずに反落。NY株式市場が大幅な下落を
示したことや、長期金利の低下を手がかりに108円台半ばまで下落する。
1.2697までユーロ安が進む。NYでは1.27台前半から半ばで推移。
大幅に売られたことで相場全体の下げにつながる。ダウは264ドル下げ、
2週間振りに1万7000ドルの大台を割り込む。
まで低下し、ドル上昇の重石となる。
本日の注目イベント
ドル全面高の展開が続く中、ドル円は109円台前半まで勢いよく上昇した
ものの、先週記録した109円46銭のドル高値を抜けきれずに反落。
一方ユーロや豪ドル、NZドルなど主要通貨は対ドルで直近の安値を更新し
ており、その結果ユーロ円などクロス円が軒並み安値を付ける展開になって
います。市場全体で見れば「ドル高、円高」が進行している状況です。
ドル円は昨日の東京時間に109円36銭まで上昇し、先週の高値更新の期
待もありましたが、NY時間でも109円半ばを抜けきれずに反落しました。
NY株式市場が大幅な下落を見せ、前日の大幅上昇分を吐き出す格好になり、
資金が株から債券にシフトしたことで米長期金利の低下につながり、円買い
が活発になっています。
ドル円は108円台半ばで下げ止まり、前日と同様に108円台半ばを維持
しています。
この辺りから108円台前半の水準が、今のところ「今回の調整」の下限に
なっていますが、本日は昨日高値を更新した日経平均株価の大幅下落も見込
まれることから、上記水準を維持できるかどうかが注目されます。
日本株は今日から「権利落ち」のため、NY株の大幅下落に加え、「配当落
ち」の分も下げ幅に加わりそうです。
昨日塩崎厚生労働大臣がテレビ番組で、GPIFの運用方針変更は急がない
と述べたことで、ドル円が売られた側面もあるようです。
現在日本国債や国内債に偏っているポートフォリオを、国内株や外国債券、
あるいは外国株にシフトしていく方針は確認されていますが、今月中か来月
早々にも発表される見通しだったものが、昨日の発言で遅れる可能性がある
ことが、ドル売りにつながったようです。
ポートフォリオの変更がドル買い需要を押し上げ、ドル高円安につながると
いう見立てです。
9月も本日を含めて3営業日を残すのみです。
急激な円安と株高が進んだ9月でしたが、なかなかドルを買い切れていない
のが実情のようです。そのため、108円を割り込み107円台では旺盛な
ドル買い需要が見込まれそうですが、多くの人が110円はすぐ届く、と言
い始めていることで、その手前で「Uターン」してしまうことも考えられます。
事実これまでのドル円の動きを見ると、109円台に乗せ109円46銭の
高値をつけたのが先週の金曜日です。
そこから丁度1週間、110円に乗せないどころか上記水準を抜けていません。
この1週間のドル上昇スピードは明らかにそれまでのものと異なります。
大台を目前にしたスピード調整ですが、一方でドルロングにとっては「109
円台が徐々に重く感じてきた」
という声も聞かれます。足許で進行しているドル高トレンドが今後も続くと予
想していますが、ドル買いに入る水準には慎重さが要求されると思います。
本日のレンジは108円20銭~109円10銭程度を予想します。

- [2014/09/26 08:56]
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ドル円再び109円を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株高や長期金利の上昇を好感しドル円は109円15銭まで反発。
再び高値を試す展開に。
ユーロドルは1年2ヵ月ぶりに1.28台を割り込み、1.2774
まで売られる。
生活必需品株を中心に大幅上昇。ダウは154ドル高と、
1万7200ドル台を回復。
ことで売り優勢の展開に。長期金利は2.56%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は再び109円台に乗せて来ました。
新築住宅販売件数が50万4000件と、6年3ヶ月振りの高水準を記録した
ことで「住宅市場は依然として活況」との見方が広がり、NY株式市場に好影
響を与え、ドルが買われた模様です。また、1.28台前半から1.29台で
もみ合っていたユーロドルが、ついに1.28台を割り込んだこともドル買い
に弾みをつけ、円売りが強まった側面もあります。
発表された9月のifo景況感指数が「104.7」と市場予想を下回ったことで、
ユーロ圏で一人勝ちだったドイツにも成長にかげりが出てきたと受け止められ
ました。
牽引役のドイツの経済成長に不透明感がでてきたことで、ユーロ圏全体の景気
回復がさらに遅れるとの見方が台頭し、ECBによる追加緩和の可能性が一段
と高まったことでユーロ売りが加速しています。「当社はユーロに対して完全
に弱気だ。ドイツはかつて花形だと称賛されていたが、もはやそうではない」
といった債券担当者の声を、ブルームバーグは紹介しています。
昨日の東京市場ではドル円が108円台半ばを下回る場面もありましたが、す
ぐに買いが入り押し戻されていました。
シカゴ先物市場の引け値から、200円程度下げると見られていた日経平均株
価が粘り腰をみせ、一時はプラスに転じる場面もありましたが、結局下落が小
幅に収まったことでドル買いに安心感が出、109円台につながったようです。
先週109円46銭まで急騰したドル円でしたが、東京市場が休場の23日に
は108円25銭まで下落し、1円強の「調整」を見せました。
これで「調整」を終えたとすれば、110円に向かってさらに上昇していくこ
とになりますが、まだ終えてないとすれば、足許の109円台維持が難しくな
ります。
現時点ではなんとも判断できませんが、これまでの様に「調整らしい調整」は
ほとんど見られなかったことを考えると、既に「調整は終わった」可能性も否定
できません。
今週109円台で越週するようだと、来週の110円台乗せは十分考えられそう
です。今回の上昇トレンドは「110円台を見ないと収まらない」、そんな状況
になってきたと思われます。
米地区連銀総裁の講演が昨日もありました。
注目すべきはNY連銀のダドリー総裁の発言です。
総裁は、「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」と述
べ、「通商面の実績が悪化し、輸出が減り、輸入が増える」と指摘。「ドルの大
幅上昇はインフレを抑える傾向がある。従って2%の目標達成は一層難しくなる。
これを考慮するのは当然だろう」と述べています。
つい先週、ルー財務長官が「強いドルは米国の利益になる」と発言し、ドル高を
容認した矢先でしたが、今度は地区連銀の中でも「別格」のNY連銀総裁がドル
高を牽制する発言をしました。
今のところ、市場では特に材料視されてはいませんが、今後さらに急激なドル高
が進めば、その流れにブレイキをかけることになる可能性はあります。
また同総裁はFOMCでの投票権を常に有しています。
「ハト派」と見られていることから、イエレン議長にも近いと思われます。
利上げのタイミングに一石を投じることになるかもしれません。
本日のレンジは108円60銭~109円50銭程度と予想します。

- [2014/09/25 08:59]
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ドル円108円台前半から反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
買戻しが優勢となり、108円台後半まで反発して引ける。108円台前半
では根強いドル買い意欲も散見。
1.28台後半から1.2845までユーロ安が進む。
ヘルスケア関連株を中心に売られる。米軍がシリアでの空爆を開始した
ことも材料となり、ダウは116ドル安。
を集める。長期金利は2.52%台まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は109円台が徐々に重くなり利益確定の売りに押され、昨日の欧州市場
では108円25銭までドルが下落する場面もありましたが、そこから再びドル
買いが強まり、108円台後半まで値を戻しています。
地政学的リスクの高まりから、米株式市場ではダウが2日連続で100ドルを超
す下落を見せ、安全資産の米国債が買われました。
本来なら安全通貨の円にも買いが集まり、円高方向に振れる構図でしたが、根強
いドル買い意欲に再び109円近辺まで円安が進んでいます。
先週重要イベントが終了したことで、今週は利益確定のドル売りが優勢となる展
開を予想していましたが、それでもドルの押し目を拾う動きは活発のようです。
米国が予告していた通りシリア領域への空爆を開始したことから、リスクオフの
動きが高まってきましたが、まだ積極的な円買いは見られません。
ただ、ここからは注意する必要もありそうです。
NYダウは史上最高値を記録した後、2日連続で大幅な下落を見せています。
昨日が休場だった東京株式市場でも、本日は大幅下落は避けられない状況と予
想します。そのため円が買われ易い状況であることも意識しておくべきでしょ
う。「イスラム国」との戦いは、オバマ大統領が述べているように長期戦にな
る可能性もあり、一部には地上戦も避けられないといった見方もあるようです。
今週は米地区連銀総裁の講演が多く予定されています。
セントルイス連銀のブラード総裁は、昨日「FOMCは10月の会合で量的緩
和の終了を発表するのに伴い、声明から低金利維持の文言を削除する必要があ
る」との立場を示しました。同総裁は「タカ派」と「ハト派」の中間の立場を
明確にしていますが、「われわれの予想は今年後半の米経済が3%超と、かな
り力強い成長を遂げるというもので、来年も3%を上回るとみている。失業率
は低下し、雇用はかなりの急ペースで伸びるだろう」との認識も示しました。
(ブルームバーグ)
一方、緩和的な金融政策を指示しているミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁
は、インフレ率はこの先4年間引き続き2%を下回るとの見通しを示しています。
依然としてFOMCメンバーの中でも、利上げの時期を巡り意見が分かれてい
ることが伺えます。
本日は上述のように、日経平均株価の行方を意識しながらの展開になりそうです。
300円を超える下落を見せるようだと、昨日のNY市場のドル安レベルまで円
が買われる可能性もありそうです。
予想レンジは108円~109円10銭程度と見ます。

- [2014/09/24 09:35]
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ユーロドル1.28台前半まで続落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
円安水準を記録したが、海外市場では利益確定の円買いが勝る。
米長期金利の低下もあり108円60銭まで下落した後、109円台に
乗せて取引を終える。
ものの、ECBによる量的緩和観測が根強く、ユーロドルは1.2828
まで下落。
買われたことを好感。ダウは13ドル上昇し、3日連続で最高値を更新。
長期金利は2.57%台まで低下。
取引を終え、約8ヶ月振りに安値を記録、原油も小幅に続落。
本日の注目イベント
ドル円は先週末の東京時間に、株高や、スコットランドの独立を巡る投機的な
ドル買いから109円46銭までドル高円安が進みました。
ここ1ヶ月で約7円ほどの円安はさすがに急ピッチすぎるとの印象もあります
が、ほぼ「調整らしい調整」がないまま、110円が手の届く水準まで来ました。
ここまでのドル高は想定を上回る速さでしたが、その背景にはFOMCで201
5年末の政策金利見通しが上方修正されたことと、スコットランドの独立を巡る
報道で、独立反対派が優勢と伝えられたことがありました。結局予想された通り、
独立は否決され、FOMCでも声明文には前回とほとんど違いはありませんでし
た。それでもドル高が進んだのは、市場のセンチメントがドル高に大きく傾いて
いたものと思われます。
問題は2つの大きなイベントを終えた今週の動きです。
ドル高のセンチメントは継続されているとしても、110円台に乗せ、さらに上
を目指す動きが見られるのかどうかが焦点になります。
急ピッチのドル高に対する警戒感が前面に出てくるようだと、107円台までの
ドル反落の可能性も考えられそうです。
オーストラリアのケアンズで行われた「G20」では、欧州と日本の経済成長は
期待はずれだった、とのコメントも聞かれましたが、基本的には現在のドル高が
承認された格好です。
日欧ともに、自国通貨安はデフレ成長からの脱却にはプラスに働くことから異論
はでません。米国にしても、先週ルー財務長官は「強いドルは米国にとってプラ
ス」との発言を行っています。今後は日欧に対して、財政出動を含めた需要を喚
起する政策が求められるかもしれません。
「G20」を終えた黒田日銀総裁は「日本銀行の量的・質的金融緩和に関する国
際的理解が十分に得られていると感じた」と述べています。
また麻生財務大臣との共同会見でも、2%の物価目標は道半ばだとした上で、日
本経済について「デフレからは脱しつつある」との認識を示し、「量的・質的緩
和を着実に実施していく方針に変わりはない」と述べています。(ブルームバーグ)
日米の金融政策の違いからドル高センチメントが維持され、今後110円台に乗
せることは十分考えられますが、そこからさらに一段のドル高が進むかどうかの
カギは12月に安倍首相が判断するとされる、「消費税10%」にあると思います。
増税が予定通り実施されるのか、あるいは延期されるのかという点が極めて需要
です。その判断の決め手となるのが7-9月期のGDPの数値ということになり
ます。
4-6月期の改定値が「マイナス7.1%」だったことで、消費税増税の影響は
やはり小さくはなかったという見方が広がりましたが、夏場の大雨など、天候不
順の影響を考えるとややネガティブな結果が予想されます。
本日はドラギ総裁が欧州議会で証言を行うため、ユーロの動きには注意する必要
があります。
ドル円のレンジは108円50銭~109円50銭程度と予想します。

- [2014/09/22 09:01]
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スコットランド住民投票結果待ち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
108円96銭までドル高円安が進む日米の株価が上昇し
リスク許容度が増したことも、金利の低い円売りとなり、
連日の大台変えが進行。
優勢に。一時は1.2931までユーロ高が進み、対円でも140円台
半ばまで上昇
低金利政策が当面維持されることが確認されたことが、背景。
ダウは109ドル上昇し、連日で最高値を更新。
1220ドルまで売られる。
本日の注目イベント
ドル円はさらに上昇し、昨日のNY市場の朝方には108円96銭まで上昇
しました。109円はすぐ目の前で、110円もいよいよ手の届くところま
で来ました。
ここまで来ると「110円」を見なければ、今回のドル高は収まらない」と
いった意見も出ており「110円」という声が普通にささやかれる状況にな
っています。
確かに今の状況であれば、110円にはここ数日で届きそうですが、根拠は
ありませんが、こんな状況のときは、えして一歩手前で「Uターン」してし
まうケースもあります。「ドル円を売っても利益がとれないけど、ここから
は買うわけにいかない」・・・。
多くの投資家が悩んでいる状況ではないでしょう か。
スコットランドの住民票の開票が進んでいます。
英調査会社が、投票を終えた1828人を対象に実施した調査では、独立反
対が54%賛成が 46%になるとの予想を示しています。
同調査会社のトップは「独立反対派が勝利したと99%確信している」との
コメントを残しています。(ブルームバーグ)
どうやらスコットランドの独立はなさそうな気配ですが、結果は日本時間午
後2時ごろの見通しで す。ポンドはこの見通しに対円でも対ドルでも上昇
しています。
もっともポンド円の178円台は、ドル円での円安の影響が大きく作用して
います。仮にスコットランドの独立が否定されたとしても、英国政府はかな
りの権限をスコットランドに供与すると見られ、ポンドにとってもこのまま
安泰の日々が続くとは限りません。
しばらくはボラティリティーの高い展開が続くを見られます。
出遅れいていた日経平均株価もようやく1万6000円台を回復し、昨年末
に記録した1万6291円が見えてきました。
昨年末のドル円は105円40銭で、足許の水準は3円以上も円安で推移し
ています。
一方NYダウは昨年マツを700ドルも上回って、史上最高値を更新中です。
日経平均株価の出遅れは明らかです。
ようやく円安効果に引っ張られ、株価が上昇に向かってきましたが、日本商
工会議所の三村会頭は今週急激な円安に苦言を呈しています。
日米の金融政策の差が改めて注目されたとはいえ、円安のスピードが早すぎ
る点は心配です。
今日のドル円は109円をテストすると見られますが、週末でもあり、どこ
で利益確定のドル売りがでるのか、あるいはでないのかにも注目です。
また、午後にはスコットランドの投票結果が判明します。
独立はないと予想されるもののポンドを中心とした動きには注意が必要で
す。
予想レンジは108円20銭~109円30銭程度と見たいと思います。

- [2014/09/19 09:45]
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FOMC受けドル円108円台に急騰
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- FOMCでは「相当な期間」という文言は据え置かれたものの、
政策金利見通しが上方修正されたことでドル高がさらに加速。
ドル円は108円台に乗せ、一時108円38銭まで上昇。早朝の
オセアニア市場では108円台半ばを超える。 - FOMC声明文を受けてユーロドルも急落。1.29台半ばから
1.2852まで下落し9月9日に記録した安値を更新。 - 株式市場は続伸。ただFOMC声明文を受け大幅に上昇したものの、
終わり値では声明文発表前の水準まで上げ幅を縮小。ダウはそれでも
24ドル高と、最高値を更新。 - 債券相場は続落。FOMCでの政策金利見通しを受け売り物が優勢の
展開となり、長期金利は7月7日以来の2.62%台まで上昇。 - 金、原油はともに反落。
- 8月消費者物価指数 → -0.2%
- 9月NAHB住宅市場指数 → 59
本日の注目イベント
- 日 8月貿易収支
- 英 スコットランド、独立を問う住民投票
- 英 英8月小売売上高
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 8月住宅着工件数
- 米 8月建設許可件数
- 米 9月フィラデルフィア連銀景況指数
注目のFOMC声明文が発表され、ドル円はついに108円台半ばまで急騰し、
NYダウは3ヶ月振りに史上最高値を更新しています。
焦点だった「相当な期間」という文言が据え置かれ、どちらかと言えば「ハト派」的な
決定だったにも関わらず、ドル円は6年ぶりのドル高水準をつけてきました。
「相当な期間」という文言は予想通り維持されましたが、2015年末時点の政策金利
誘導の目標中央値が1.375%と、6月予想の1.125%から上方修正されたことが
ドル高に結びついたものと考えられます。
ドルが上昇した際には、ドル買い円売りのポジションを積み上げている投機筋の
「絶好の売り場」になるのではないかと予想していましたが、予想外の展開になりました。
それ程ドル先高感が根強いということのようです。
ただそれでもストキャスティクスなどの指標は買われすぎの水準を示しているため、
注意は必要です。
この先どの水準でひとまず「達成感」が出てくるのかを探る展開でしょう。
FOMCでは、景気が緩やかに拡大しインフレ率は目標を下回っていると
指摘した上で、資産購入が終了した後も事実上のゼロ金利政策を「相当な期間」維持
する方針を改めて示しました。
イエレン議長は会合後の記者会見で、「労働市場はまだ完全に回復していない」と述べ、
「インフレは委員会の目標である2%を下回っている」と続けました。(ブルームバーグ)
利上げの時期について、FOMCは様々な情報を考慮し決定するとの姿勢を
改めて示した形になりました。
ここまでは、従来の姿勢と変わりません。
変わったのは2015年末のFF金利誘導目標が、6月時点の1.125%から、
1.375%に引き上げられたことです。
現在のゼロ金利から1年3ヶ月程度の短い期間に1.375%まで引き上げられることは、
かなり急激な引き上げになることが想定されます。
市場はこの誘導目標の上方修正に反応したものと思われます。
さて、108円台半ばまで上昇したドル円はなかなか上値のメドが見極めに
くくなっています。「月足」では2008年9月に109円17銭をつけているので、
ひとまずはその水準が意識され、その上は、いよいよ「110円」ということに
なります。
上昇スピードが急なだけに、「調整」が待たれるところですが、ひとまず
上記「110円」が見えてくるまでは見込みにくいのかもしれません。
FOMCが終わり、市場のボラティリティーは高まって来ました。
水準が水準だけに取引も活発になりそうです。
そして今夜はスコットランドの住民投票が始まります。
結果が判明するのは日本時間明日の午後になりそうですが、こちらもさらに
取引を活発にしそうです。
本日は108円~109円程度を予想したいと思います。
- [2014/09/18 09:45]
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明日未明のFOMC声明文待ち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
一時106円81銭まで売られた。FOMC声明文では文言は
変わらないとの見方がドル売りにつながったが、その後は株価が
大幅高になったことで、元の位置の107円台前半まで反発。
したが、徐々にドル買いが優勢となり1.29台半ばで引ける。
との報道に反応した格好。ダウは100ドルを超える上昇を見せ、
再び最高値に接近。
スコットランド独立を巡る動きにやや売りが優勢となる。
本日の注目イベント
ドル円は目立った「調整」がないまま、いよいよ明日未明にはFOMCの
声明文が発表されます。107円30-40銭辺りが重そうに見える一方、
107円を割ると買いも入る展開が続いています。
特に昨日はWSJ(ウォールストリート・ジャーナル)の記事でドル円は
106円80銭近辺まで下落しましたが、結局元の「定位置」に戻ってい
ます。
多くの市場関係者が「FOMC前には調整があるのでは」と予想していま
したが、どうやら、このままFOMCを迎えそうです。
米WSJのFRB担当記者が、FOMCは債券購入プログラム終了後も低
金利を「相当な期間」続けるとの文言を維持するとの見通しを示したこと
で、ドル売りが加速する場面がありました。
円やユーロが買い戻され、一方で債券や株も上昇しましたが、債券は息切
れし、結局低金利が継続されるとの見方から株価が大幅に上昇し、ドル円
もこちらに反応して再び107円台まで買い戻されています。
明日未明に発表されるFOMCの声明文については見方が分かれているよ
うです。焦点は上記「相当な期間」という文言の取り扱いです。
個人的には、これまで好調な経済指標が続いていたものの、8月の雇用統
計以来予想を下回る指標も出始めており、「ハト派」的なFOMCメンバ
ーが多いことから、慎重な見通しを維持するのではないかと予想しています。
また、イエレン議長の記者会見を伴うFOMCは12月にも開催されます。
今回が今年最後というわけでもないため、FRBとしては次回までもうしば
らく経済データを慎重に分析したいという決定もあり得るのではないかと考
えています。
ドル円は先週木曜日に107円台に乗せて以来、丁度1週間その水準を維持
しています。
その意味では今回のドル高は少なくとも、昨年後半から年初まで続いたドル
高局面とは異なっていると思われます。
長い間続いた101-103円のレンジを本格的に上抜けしたということで
あれば、まだ上値を試せると考えられます。
今年の値幅を考えても、まだ6円70銭程度です。
例年動く値幅からしてもまだ上値の余地は残っているのではないでしょうか。
ただそれでも、今後ドルが上昇するためには「調整」も必要ではないかと思
います。
今回のドル高は、米国での利上げ観測の前倒しと、日銀の追加緩和観測の再浮
上が相乗した結果です。
実際問題、どちらも2015年の可能性が高いことを考えれば、ドル高のスピ
ードがゆっくりとした「巡航速度」に戻ってもおかしくはありません。
本日はFOMC声明文が発表になる明日3時ごろまでは、これまでの様に10
7円前後の動きかもしれません。ただその前に、「調整」のドル売りが出れば
話は違いますが、それでも106円台半ば辺りが下値のメドになりそうです。
レンジは106円50銭~107円50銭程度を予想します。

- [2014/09/17 08:54]
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ドル円107円を維持
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
場面もあったが、107円前後で下げ止まる。その後はFOMCを
控え、107円台前半で小動き。
進んだが、この日はユーロ売りが再開し1.29台前半までユーロ安が
進む。
ナスダックとS&P500は下落したものの、ダウは43ドル上昇し、
1万7000ドル台を回復。
なったことで、買いが入った。長期金利は2.59%まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は107円を割る場面はあったものの、先週木曜日以来概ね
107円台前半で推移し、底堅い動きになっています。
昨日のNY市場でも、8月の鉱工業生産が7ヶ月振りに「マイナス」
となり、ドルが売られたものの下落は107円前後に留まっています。
買戻しが優勢となったユーロも、再び1.29台前半まで下げるなど、
ドル高の流れは続いています。
ドル円は先週末一時107円39銭まで買われ、このままでは108円
台もあり得る雰囲気でしたが、先週末のNYと、東京が休場の昨日まで
ではこの水準を上回ってはいません。
さすがに上値が重くなり、上昇スピードに変化が見られるようになって
はいますが、それでも足許の動きは利益確定のドル売りが優勢となる状況
ではありません。
ただ、今週はさすがに大きな値動きが予想され、場合によっては積みあが
っている円売りを買い戻してくる可能性もありそうです。
本日からFOMCが開催され、明日の未明には声明文とイエレン議長の記
者会見が予定されているからです。量的緩和は来月のFOMCで終了する
ことが見込まれていますが、問題はその後どの程度で利上げに踏み切るのか、
そのタイミングが今後の為替相場に大きく影響を与えると考えられるからです。
注目されるのは、これまで声明文でも、あるいはイエレン議長の口からも発せ
られてきた「相当な期間」という文言の存在です。
この文言が取り外されるのか、あるいはもう少し具体的になるのか、またはそ
のまま残されるのかによって市場は大きく反応しそうです。
声明文を見ないことには解りませんが、個人的には利上げが早まるとの観測が
強まってきたことでドル高が大幅に進んだことから、仮に早期利上げにつなが
る文言であって、ドルがさらに上昇したとしても「利益確定」のドル売りの場
となり、一段のドル高にはつながりにくいのではないかと予想しています。
もっとも、そのような動きになったとして、ドルがどこまで売られるのかは見
極める必要がありますが。
IMMのポジションを見ても、9月9日時点での円とユーロ売り持ち枚数はそ
の前の週からは減少しています。
もっとも、ドル円はその後急速にドル高円安が進行したためその後再び円売り
が増加した可能性もあります。
低位安定していた米長期金利も、ドル円の上昇に引っ張られる格好で上昇に転
じて来ました。
今回のFOMCの結果で乱高下するかもしれませんが、ドル円は米景気の回復
に伴っていずれはドル高がさらに進むと考えられます。
目先の動きだけではなく、来年を見据えたポジションメイクも必要なのではな
いでしょうか。
本日は大阪市内で黒田日銀総裁の講演と記者会見が予定されています。
先週安倍首相との会談の後で、「円安は日本経済にとってマイナスにはならな
い」と発言し、円が一段と売られるきっかけの一つにもなりました。発言内容
には注意したいと思います。
予想レンジは106円50銭~107円50銭程度を見たいと思います。

- [2014/09/16 08:59]
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ドル円、黒田発言に107円20銭まで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
長期金利の上昇と、黒田日銀総裁の発言を材料に107円20銭まで
ドル高が進み、引け値でも107円台を維持。
ドル高が進んだ割には、ユーロ円やユーロオージーの買戻しに、
ユーロドルの下落は限定的。
始まったが、エネルギー株の反発などでダウは19ドル
下落し、ナスダックは5ポイント上昇。
15bp上昇し、この日は2.55%台に乗せて取引を終える。
売られたが、引けは92台まで反発。
本日の注目イベント
ドル円はついに107円台まで上昇しました。
いつものように、東京時間ではドルの上値が重い展開でしたが、午後に
安倍首相との会談を終えた黒田日銀総裁の発言が伝わると、106円8
0銭前後で推移していたドル円は107円03銭まで上昇しました。
NY市場がオープンすると、失業保険申請件数が予想より増えていたこ
とからドル売りが優勢となり106円65銭まで急速に下落したものの、
そこから反発し107円20銭までドル高が進みました。このきっかけ
も、黒田発言でした。
総裁は、TV東京のWBSに出演し、「為替水準について言うのは避け
たい」としながらも「円安が日本経済にマイナスになることはない」と
の認識を示しました。
また追加緩和についても「経済情勢によって必要があれば、金融対策
で対応する」と発言し、「緩和措置にはいろいろな可能性がある」とも
語っています。
市場はこの発言に反応したものですが、先日発表されたGDP改定値で
も下方修正されたように、夏場以降公表された経済指標には、明らかに
消費税増税の影響が出始めていることで、総裁の「追加緩和」への言及
により反応したものと考えられます。夏場前には「追加緩和」は年内に
実施するとの見方が急速に後退し、一部には実施されないという見方も
増えていた状況でした。
実際に黒田総裁の発言内容も微妙に変化してきており、特に昨日は安倍
首相との会談を終えた後だっただけに、うがった見方もできそうな状況
でした。
連日年初来高値を更新しているドル円ですが、ドル買いを牽引している
のは概ね海外勢と見られます。
そのため、東京市場では上値が抑えらても海外では一気に高値を更新し、
そのまま東京市場に引き継がれその水準が定着する展開が続いています。
結局、海外勢が利食いのドル売りを膨らませたときが「調整」というこ
とになりそうです。ドル円は110円に向かっている過程かと思われま
すが、もし「調整」があるとすれば、来週のFOMC開催の前後になる
ことも考えられます。
この予想に論理的な根拠はありませんが、一本調子のドル高はどこかで
「調整」を迎えると思いますし、このような重要なイベントがポジショ
ン調整のきっかけになり易いことも事実です。
ドル円は既に「週足」チャートでも上値のメドを計ることはできません。
「月足」では2008年8月の110円65銭が、リーマンショク前の
高値として捉えることができますが、その前の「110円」という水準
はやはり大きな節目になろうかと思います。
また今回のドル円の上昇パターンは、昨年11月から、約2ヵ月弱で10
5円台半ばまで急上昇したパターンに似ています。
仮にこの時の上昇幅を今回の「雲抜け」した水準に加えてみると、109
円25銭前後のレートが導き出されます。
ドル高トレンドに乗ることは非常に重要なことですが、今回のステージ
としてはそろそろ「警戒水域」に入ってきたと予想していますが、3連休
を控えた本日の動きにも注目したいと思います。
予想レンジは106円50銭~107円30銭程度としますが、引き続き
本日のミシガン大学の消費者マインド指数には注意したと思います。

- [2014/09/12 09:02]
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円全面安で、ユーロ円138円台回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
上昇。利上げ観測が依然強く、米長期債も売りもの優勢となり、
日米金利差の拡大を背景にドル買いが優勢に。
ユーロ円の買い戻しも旺盛なため、ユーロドルの下落は緩やか。
ユーロ円は1週間振りに138円台まで反発。
買いが集まり、ダウは54ドル高。
懸念が重石となり価格は下落。長期金利は2.54%台まで続伸。
減少していなかったことで大幅安。
本日の注目イベント
米長期金利は上昇したものの、重要な経済指標の発表もない中、ドルは堅調
に推移しており、その中でも円の弱さが目立つ展開です。
ドル円は106円89銭まで上昇し、107円台も手の届く水準になってき
ました。昨日はドル高が進んだことで、主要通貨に対してドルが買われただ
けではなく、金や原油などの商品もその影響を受け下落しています。
金は1245ドルで取引を終えており、こちらは約3ヶ月振りの安値を付け
ており、原油価格は1年4ヶ月振りに91ドル台半ばまで下落しています。
資金がドルに向かっており、改めて通貨としてのドルの存在感が増している
状況です。原油価格の下落は、これからドライブシーズンに入る米国にとっ
てガソリン価格の低下につながり、個人消費が伸びることにもつながりそう
です。
昨日のこの欄では105円80銭辺りを下回れば「調整」が入るかもしれな
いと書きました。
ドル円が前日のNY市場で106円47銭まで上昇した後、106円台前半
まで下落したことで短期の「30分足」ではローソク足が「雲」の中まで落
ちており、「雲の下限」である105円80銭を下回ればその可能性があり
ました。
実際ドル円はしばらく106円20銭辺りで何度も「雲の上限」で跳ね返さ
れ、上値の重さも感じさせましたが、結局106円を割り込まず、106円
25銭で「雲の上限」を抜けてからはご存知の通りの展開でした。
ドル高が進んだことで、それまで前日比マイナス50~100円程度で推移
していた日経平均株価も大引けは39円高で取引を終えており、ドル円が株
価を押し上げた格好でした。
さてドル円は連日ドル高が続いており、107円も見えて来ました。
ドル円の上昇スピードが早すぎるとの認識は当然ですが、それでもほとんど
「調整らしい調整」は見られません。このような展開があるとすれば、来週
のFOMCで、早期利上げを示唆する何らかのメッセージがあった後ではな
いかと予想していましたが、その動きを先取りした形になっています。
こうなると、FOMCの声明文で失望のドル売りとなり「調整」を迎えるの
か、あるいはさらにドルが続伸するのか、17日の結果が非常に重要になっ
てきます。ある意味、ここから年末の相場を決定することになる可能性もあ
ります。
ただ、最近の動きは早期利上げ観測に大きく傾いていることから、仮に利上
げの前倒しを示唆する内容になったとしても、そこからのドルの一段高には
慎重になる必要があると思います。場合によっては「絶好の利食いの場」に
なるかもしれません。
本日は107円台に乗せるかどうかが市場参加者の関心を集めそうです。
スピード調整はいつ起きてもおかしくはありませんが、今日の日経平均株価
は堅調に推移しそうです。
東京タイムの11時から12時半と、いつものように海外市場が参入した際
の動きには注意が必要です。
レンジは106円50銭~107円40銭程度を予想します。

- [2014/09/11 08:56]
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ドル円106円台半ばまで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことを手がかりに続伸。一時106円47銭までドル高が進んだ後、
株価の下落にドルが売られ106円15-20銭で引ける。
1.29台半ばまでユーロ買戻しが優勢となり、対円でも137円台
半ばまで反発する。
97ドル下げ、かろうじて1万7000ドル台をキープ。
根強く、長期金利は1ヶ月振りに2.51%まで上昇する場面も。
本日の注目イベント
連日「大台」を更新しているドル円は、NY市場で106円47銭まで上昇。
その後は株価の下落などから利食いのドル売りも出た模様でしたが、106
円台を割り込むことなく取引を終えています。
一方ユーロは利益確定の買い戻しが優勢となり、1.29台半ばまで上昇し、
円の弱さが目立った格好です。
前日のNY市場で一気に106円台まで上昇したドル円は、昨日の東京時間
から今朝まで、結局一度も106円台を割り込んでいません。
円が106円台まで円安が進んだ割には日経平均株価の動きは鈍く、為替と
株の連動性がやや薄れています。円の下落が急速だったため、「ドルの押し目」
を待っている投資家も多くいますが、なかなか買い場を与えてくれない展開が
続いています。
昨日のNY市場のドル高値は106円47銭でしたが、これは最も長い時間足
である「月足」の「200日線」が106円46銭にあるため、これにピタリ
と抑えられた格好になっています。「月足」のチャートを見る機会はそう多く
ありませんが、さらに言えば、現在の値位置は、1998年8月の147円6
4銭から引くことの出来る、「レジスタンスライン」に丁度重なっているとこ
ろです。
つまり、上記「200日線」を明確に上抜けすれば、この「レジスタンスライ
ン」も抜けることになり、かなり長期にわたる円安傾向を示唆することになり
ます。
因みに、「遅行スパン」はこの「月足」でも「雲抜け」を完了しています。
ただそうは言っても、「日足」では「ストキャスティクス」など、買われすぎ
を示す数値が先週4日以来点灯しているのも事実です。
現在「85」あたりを示していますが、一方で「ボリンジャー」ではバンドが
広がっており、ローソク足もバンドに沿って上昇する、いわゆる「バンドウォ
ーク」が見て取れます。短期的には買われ過ぎてはいるものの、かなり強い上
昇トレンドが出ていると判断できそうです。
ドル円は明らかに米株価の動きよりも米長期金利の動きに左右されているよう
です。昨日もNYダウは低調でしたが、米長期金利が1ヶ月振りに2.51%
台まで上昇したことで106円台半ばまでドル高が進んだと見られます。
101-103円のレンジを上抜けした後、ドル円は上昇したものの、長期金
利はむしろ低下傾向でした。
いずれ、ドル円が下落に転じるか、あるいは長期金利が上昇に転じるか注目し
ていましたが、どうやらドル円の動きに鞘寄せさせられた形になってきたよう
です。
ドル円は足許(30分足)では「雲」の中に入ってきました。
このまま下落して105円80銭辺りを下回るようなら「雲を下抜け」するこ
とになり、短期的にはドル売りが強まることになるかもしれません。
ただ、NYでは106円台を割り込んでいないため、今日の注目ポイントは1
06円台を割りこむことになるかどうかという点で、割り込めば「調整局面」
も見られるかもしれません。
本日の予想レンジは105円70銭~106円50銭程度考えます。

- [2014/09/10 08:58]
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ドル円一気に106円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
日本のGDP改定値が下方修正されたことや、スコットランドの
独立を巡る動きからポンドが売られらこともドル高をサポート。
1.2882まで下落。ただ、ドル円の上昇がより大きかったため、
ユーロ円は137円近辺まで反発。
売られた。ダウは25ドル下落し、ナスダックは9ポイント上昇。
金融政策に対して楽観的すぎるとの報告に債券は売られ、長期金利は
2.47%台まで上昇。
好転から3日続落。
本日の注目イベント
ドル高の流れは「調整」を迎えるどころか、さらに加速し、ドル円は106円台、
ユーロドルは1.28台までそれぞれドルが上昇しています。
昨日の東京時間では上値の重い展開のドル円でしたが、海外市場では日本のGDP
改定値が下方修正されたことがより重視され、「追加緩和」の思惑などから円が全
面安の流れになっています。
さすがに、昨日は先週末の雇用統計の結果を踏まえて、ドル円も「調整」を見せる
と予想していましたが、見事に外れてしまいました。
105円台半ばから106円に掛けては、予想外の展開だっただけに、それ程売
り物は入っていなかったのではないかと思いますが、一気に106円に乗せるとは
驚きでした。明らかにこれまでのドル円の動きと異なったものです。
昨日のNYではダウ指数は下落しており、長期金利は上昇しましたが2.47%台
でそれほどドル高へのインパクトはありません。
しかし、サンフランシスコ連銀の調査で、「FOMC参加者よりも一般の人々の方
が一段と緩和的な政策を予想している様子が示されている」と指摘され、投資家が
利上げペースを過小評価していることで株価と債券が下落し、ドルが買われた格好
になっています。
ただ、それでもドル円が106円台に乗せる理由としては力不足の感は否めません。
あえて探せば、日本サイドに「追加緩和」を予想する見方が徐々に高まってきたこ
とがあるかもしれません。
報道によると、内閣官房参与の本田氏は、国民生活が大事だとして、消費税を10
%に引き上げるべきではないとの認識を示しています。
さらに2017年4月まで「1年半の延長」を首相に進言するとも語っています。
また甘利経済財政・経済再生大臣は、仮に10%を決めるにしても、金融政策のサ
ポートも必要との見方を示しており、日銀による「追加緩和」を連想させる発言も
行っています。
日本の第2四半期のGDPが速報値の「-6.8%」から、「-7.1%」に下
方修正されたことを考えると、あながち無い話ではありません。
8月辺りから発表された日本のマクロ経済指標は、明らかに消費税増税の影響を
受けていることを示し始めています。
最終的には第3四半期のGDPを確認したうえで、12月には安倍首相が判断す
ることになりますが、現時点では、規定路線だった10%の消費税増税は「フィ
フティ・フィフティ」ではないかと、個人的には考えています。
年内のドル円は107-108円程度まで円安があるかもしれないと予想してい
ましたが、このペースが続けば、110円を超える円安水準もあり得る状況にな
ってきました。
もっとも、多くの市場参加者がそのように考え始めたら円安の流れが止まるかも
しれません。ただ円安のスピードは速すぎます。
安易なショートは避けるべきですが、この先どこかで一旦は「調整」があると考
えることは不自然ではないと思っています。
本日のレンジは105円60銭~106円40銭程度と予想しますが、海外市場
での動きに注意したいと思います。

- [2014/09/09 08:58]
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米雇用統計にやや失望
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
下値を試し、一時104円68銭まで下落。しかし、それでも
米景気の拡大傾向は不変との見方が徐々に強まり105円台に
乗せて取引を終える。
1.30台には届かず、上値の重い展開が続く。
低金利が維持されるとの見方が拡大。ダウは67ドル上昇し
1万7100台を回復。
利回りは格差が拡大。10年債利回りは2.46%台とやや上昇。
本日の注目イベント
ドル円は8月の米雇用統計で雇用者の伸びが予想外に低調だったことで発表直後
に売られ、一時は104円68銭まで下落しましたが、そこから切り返し結局N
Y市場の終値は105円台に乗せています。雇用者増の鈍化は「一時的」との見
方が優勢で、「米景気の拡大傾向は変わらない」といった声が多かったようです。
8月の非農業部門雇用者数は市場予想の22万人の増加に対して14.2万人で
した。
これでFRBが目標とする20万人を7ヶ月振りに下回ったことになります。
また、7月分については20.9万人から21.2万人に上方修正されましたが、
6月分については29.8万人から26.7万人に下方修正され、こちらはニュ
ートラルといったところでしょうか。
先週ドル円は105円71銭までドル高が進行しました。
米利上げ観測が早まる一方、消費増税の影響がじわじわと出始めたことで日銀に
よる追加緩和観測も噂され始めたことが背景でした。
先週末の雇用統計ではややサプライズでしたが、それでもドル円は105円台ま
で反発しており、週明けのオセアニア市場でも、ほぼ雇用統計前の水準まで戻っ
ています。
高値から丁度1円ほど下落したことで「調整」を終えた感じもしますが、これま
でのドル円の動きからすればやや上昇スピードが速いことは否めません。
今後は恐らく105円を挟む展開に落ち着くのではないかと予想しています。
重要なのは来週のFOMCです。
良好な経済指標が確認されていることから、FOMCで利上げに向けて明確なメ
ッセージを市場に向けて発信するのかどうかがポイントになりそうです。
「タカ派」の代表格の一人であるフィラデルフィア連銀のプロッサ-総裁は6日
の講演で、米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金
利をゼロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」との見解を示しています。
一方「ハト派」の一人であるボストン連銀のローゼングレン総裁は、米雇用市場
における余剰リソースが引き続きインフレを目標未満に抑制しているとして、F
OMCは景気刺激の巻き戻しを急ぐべきではないとの見方を示しています。
このようにFOMCメンバーの中でも依然として意見が分かれており、イエレン
議長の手腕が試されるところですが、イエレン議長自信が「超ハト派」から、
「中立」に変わってきたとの見方もあります。来週のFOMCでどのようなメッ
セージが発せられるか、年末に向けた相場を予想する上で非常に重要なイベント
と言えます。
本日は雇用統計の結果も消化しつつ、ドル円はどこまで上値を試せるかという流
れになるのではないかと見ています。
レンジは104円70銭から105円40銭程度を予想します。

- [2014/09/08 08:54]
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ドル円ついに105円台に乗せる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
105円台に突入。昨日の東京市場の流れを引き継ぎ、
押し目もないまま105円22銭近辺まで円安が進む。
この日はドル高というよりも、円の弱さが目立った。
ドル円は引け値でも105円台前半で取引を終える。
ユーロ円が買われたことでユーロドルもやや反発し1.3135
辺りまで買い戻される。
ダウは30ドル下落したものの、ナスダックは17ポイント上昇。
今週の雇用統計にも上振れ観測が台頭。長期金利は2.42%台に急上昇。
3ドルを超える大幅安。
本日の注目イベント
「押し目買いに押し目無し」とは正に、先週から今週に掛けてのドル円相場
のことです。ドル円はNY市場でついに今年1月以来となる105円台に乗
せ、一時105円22銭近辺まで上昇しました。
この欄で一貫して述べてきたように「日米の金融政策の差」が、改めてクロ
ーズアップされた結果です。
予兆は昨日の東京時間で見られました。
前日のNY市場が祝日だったにも関わらず、朝方104円30銭前後で推移
していたドル円は104円台半ばを抜け、その後も「調整」がないまま上昇し、
午後には104円85銭近辺までドルが買われました。
ドル円はこの時点で先週の「瞬間風速の104円49銭」を大きく抜けていま
した。
東京株式市場でも同じような現象が起きており、NY市場が休みにも関わらず
株価が大幅な上昇を見せ、一時は250円を超す上昇でした。
株価がドル円を押し上げた形でした。
本日の内閣改造で、厚生労働大臣が塩崎氏になるとの報道が株高につながった
ようです。
105円台前半で推移しているドル円のタ-ゲットは、言うまでもなく今年の
ドル円の最高値である「105円45銭」です。
この水準は既に射程距離に入ったと見ていますが、今年後半という時間軸で見
れば、さらに大幅な円安が続くと予想しています。
107~108円程度までの円安水準は可能ではないかと考えております。
足許の円安スピードであれば、110円も無いとは言えませんが、そこは注意
が必要です。
第2四半期GDP,7月のFOMC議事録の内容、さらにはジャクソンホール
でのイエレン議長の講演
を経て一気に円安の流れが加速したわけですが、確かに米国の経済指標は好調
です。しかし、まだFRBによる利上げの時期が前倒しになった確証はありま
せん。市場はやや円安モードに傾きすぎているのでないかと感じます。
今後ドル高円安基調がさらに続くとは思いますが、このあたりで調整をし、そ
の後緩やかに上昇してくれた方が、より息の長いトレンドが形成される可能性
があります。
急激なドル高は、今年1月のように大きな揺り戻しもないとは言えません。
日経平均株価についても同様で、新たに就任する塩崎氏がGPIFの改革に前
向きだとしても、すぐに株を買い出動するわけでもなく、実際株価をどれだけ
押し上げるかは不透明です。要は、株価を押し上げるための「材料」に仕立て
上げられているという印象です。
個人的にはここらあたりで一服あってもいいと思っていますが、今日も株価の
上昇をにらみながらどこまでドル円が上昇するのか注目です。
今年1月以来の105円台ということで、ドル売り需要もそこそこあると思わ
れます。
そのため、東京時間では上記「105円45銭」を上抜けるのはやや難しいの
ではないかと予想していますが、株価が予想以上の上昇を見せれば、その限り
ではありません。
レンジは104円70銭~105円50銭程度と予想しておきます。
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明日4日と5日のアナリストレポートは都合により休ませていただきます。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程お願いいたします。
来週8日(月)からは通常通りに戻ります。

- [2014/09/03 08:43]
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ドル高の流れ継続
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
あって取引は閑散だったが、円売りが優勢となり104円35銭辺りまで
ドル高円安が進む。
ウクライナ情勢が緊迫していることを背景に上値は限定的となり、
1.3130前後まで押し戻される。
本日の注目イベント
NY市場が休場のため、取引そのものは小動きでしたが、ドル円は104円台
を維持しており、むしろ昨日の朝方よりもドル高が進んでいます。
104円35銭近辺まで上昇したようですが、これで先週月曜日早朝に記録し
た104円49銭が視野に入って来ました。
先週月曜の「窓開け」は、これで「窓うめ」を完了し、いよいよ上下を繰り返
しながらも105円を目指す展開に入ったのではないかと予想します、
ただそうは言ってもこのまますぐに105円台に乗せるとも思えません。
ここから上値はほぼ8ヶ月振りの水準である上、ウクライナ情勢もかなり緊迫
感を増しています。昨日の欧州各国の株価を見ると、引けに掛けて上昇してい
ることから、事態はそれ程差し迫っているとも思えませんが、ウクライナのヘ
レテイ国防相はフェイスブックで、「欧州が第2次大戦以来遭遇したことのな
い大きな戦争が、われわれの国にやってきた」という表現をしていました。
今週は今日から日米欧で重要な経済指標発表やイベントが多く開催されます。
円が全面安の展開ですが、このうちの一つの指標やイベントをきっかけに円が
買い戻される可能性もあるかもしれません。
「閑散に売り無し」という言葉があることでも解るように、このような状況で
はドルが売られることはあまりないと言えます。
経済指標の下振れや、イベントが相場の流れを変えてくれることに期待するし
かありません。
個人的には102円台半ばからドル高を予想していました。
ただ、それでも早期の104円台半ばへの急騰は予想外でしたが、今回のドル
上昇局面は今年4月の初めと、7月末のケースとは異なっているように思えま
す。決定的な違いは「円安」ではなく「ドル高」だということです。
上記2回のケースはいずれも「円安」で、ユーロは売られていません。
今回はドルに対して円も、ユーロも売られており、ポンドや豪ドルなどはそれ
程売られていません。結局金利の低い円とユーロが売られ、キャリートレード
の手段として使われている格好です。
円については追加緩和の可能性が全くなくなったわけではなく、ユーロについ
ては地政学的リスクと、金融政策への期待から自然の流れと言えます。
本日は104円台半ばを超えられるかという点に注目が集まります。
予想レンジは103円90銭~104円60銭程度にしたいと思います。

- [2014/09/02 08:35]
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ドル円再び104円台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
シカゴ購買部協会景気指数など良好な経済指標もドル買いを促す。
高まり売られる。一時1.3132まで下落し、直近安値を更新。
上昇。S&P500は最高値を更新する。
ウクライナ情勢が緊迫していることから下落幅は限られた。
本日の注目イベント
欧州連合(EU)は30日の臨時首脳会議で、ウクライナ東部での戦闘が
激化すれば、ロシアに対する制裁を強化することで合意しました。
エネルギーや金融の分野を対象とする可能性があり、今回の会議ではロシ
アが緊張緩和に向けた行動をとらなければ、1週間以内に欧州委員会に対
して制裁の提案を行うという点が特徴です。
ウクライナ東部には数千人のロシア軍兵士が侵攻していると見られ、ウク
ライナのポロシェンコ大統領は「われわれは後戻りできない限界点に近づ
いている」と指摘しています。
ロシアに対するEUの制裁が強化されれば、域内の物価下落圧力がさらに
増し、ECBによる追加緩和の可能性がさらに高まることになります。
そのためユーロドルはさらに売られ、先週末には1.3132の安値を記
録しています。
ユーロについては、ショートポジションが積みあがっていることから、急
落には至っていませんが、緩やかな下落基調をたどっています。
ロシアとの貿易が制限されれば、ユーロ圏の景気がさらに落ち込み、失業
率の上昇につながります。
追緩和観測でユーロが売られますが、さらに実態景気からも売られる展開
になりそうです。
早ければ今週のECB理事会で、何らかの緩和策が決定されることもあり
得ると予想しています。
ドル円は先週月曜日に104円台半ばまで上昇した後、上昇スピードが早
すぎたせいか「調整」を続けてきましたが、再び104円台に乗せて帰っ
て来ました。
焦点は104円台が維持できるかどうかですが、先週と同じ様に上値を抑
えられ徐々に下落するようだと再び上値の重さが意識され104円台定着
に失敗するかもしれません。
ただこのところのドル高は、良好な米経済指標が利上げ観測の前倒しにつ
ながっており、先週末に発表された消費者マインドでも明らかなように、
米景気の拡大は今後も続きそうです。上述のように、欧州では景気のさら
なる悪化が懸念され、日本も4月の消費税増税の影響がじわじわと出てき
ました。
米国の優位性は明らかだと思われ、これがドル高をサポートしています。
本日はNY市場が「レーバーデー」のため休場です。
そのため値幅は限定的かと思われますが、予想レンジは103円80銭
~104円40銭程度を見ています。
東京時間では、朝10時と10時45分の中国のPMIが注目されます。

- [2014/09/01 08:49]
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