NY株3日ぶりに反発しドル円118円台
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株式市場も3日ぶりに大幅な反発を見せたこともあり、118円50銭まで
ドル高が進むが、上値の抵抗帯と見られる118円80銭を試すには至らず。
ものの、上値も限定的。1.13台前半で取引を終える。
したことや、好調な経済指標と企業業績も追い風となり、ダウは225ドル上昇。
売り要因に。長期金利は1.76%台まで上昇。
引けに掛けて反発し小幅高。
本日の注目イベント
さすがにNY株式市場は3日ぶりに大幅な反発を見せ、ドル円も再び118円
50銭まで上昇しました。新規失業保険申請件数が26.5万件と、実に20
00年以来15年ぶりの低水準です。今年に入ってからは、これまでの28-
29万件からやや悪化して、30万件を超える週が多く、労働市場も息切れを
見せ始めた印象もありましたが、26.5万件とはややサプライズです。
問題はこのまま低水準が継続されるかどうかですが、米労働市場の改善は続く
との見方が優勢です。前日発表されたFOMCでも、米景気の着実な回復が記
述されていましたが、整合的とも言えます。
それでもドル円は117円台から118円台でのもみ合いが続いています。
下値も徐々に底堅くなってはいますが、上値は118円43銭辺りにある日足
の「雲」の上限に見事にキャップされています。
先ずは118円50銭を超えることと、その上の118円80銭ー119円の
「壁」を超えることが上昇の条件になります。
ドル円は「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成している過程にいます。
12月8日の121円85銭を頂点とするレジスタンスラインと、10月15
日の105円20銭を底値とするサポートラインが徐々に収斂しています。
上抜けするためには119円55銭程度まで上昇する必要があり、逆に、下抜
けするには117円50銭辺りを抜ける必要があります。
まだどちらとも言えませんが、今夜発表される米10-12月期GDP速報値
がカギを握っているかもしれません。
豪ドル円の下げが目立ってきました。
昨日の海外市場では、昨年10月16日に記録した91円75銭を割り込み、
91円38銭まで豪ドル安が進む場面もありました。
これは、「円が強い」というよりも、「豪ドル安」が主因です。
10月16日の豪ドル/米ドルは0.8686でしたが、昨日の安値は0.7
720と、1000ポイント以上も豪ドルが下落しています。
この間、ドル円はそれ程大きな変化は見られません。
資源価格の下落に加え、先週カナダが予想外の利下げに踏み切ったことで、同
じ資源国のオーストラリアにも同じ連想が働き「利下げ観測」が強まったこと
が背景かと思われます。また、もともと「ドル高基調」がトレンドとして底流
にあったことも作用しています。昨日の底値の91円38銭は「週足」の雲の
下限で止められています。
今後この水準を割り込めば、90円という節目と、昨年2月の88円台前半が
ターゲットになる可能性もあります。
今日のドル円は上述のように、118円台半ばを超えるられるか、またその上
の「壁」を乗り越えられるかが焦点です。
それには、日経平均株価の大幅上昇が不可欠かと思われます。
反対に上値が重いとすれば、いつものように、117円台に向かって下落する
パターンに入るかもしれません。
だた、勢いによっては上抜けがあるかもしれないため、ショートメイクは慎重に。
レンジは117円80銭~118円80銭程度にします。

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- [2015/01/30 09:24]
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NYダウ大幅続落で円117円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
展開が続いています。FOMC声明文を受け、株安、債券高が進んだことで
ドル円は117円25銭まで下落。
ペースは変わらないとの見方からユーロドルは1.13台半ばから1.1275近辺
まで下げる。
声明文では利上げのタイミングが後ずれしないとの見方が広がった。
ダウは195ドル安の1万7100ドル台に。
債券が買われた。長期金利も1.72%台まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は東京市場では買われ118円台に乗せるものの、海外市場に入るとすぐに売られ、
117円台に落とされる展開が続いています。
118円80-119円が「壁」になり、上値が重い展開ですが、さらに上値が切り下が
ってきた印象もあります。
個人投資家も、東京でドルが買われて跳ねた所をショートし、海外市場を待つ戦略が機能
するとしてショートで入り、その後利益を取るというトレードに徹している向きもありま
す。これは、日米の株価の方向性が異なって来ていることが背景です。
NYダウは昨日も大幅に下落し、2日間で490ドルほど下げています。
一方日経平均株価は2日間で320円ほどの上昇です。
一般的には、日本株は米国株式市場の影響を大きく受け、米国の写真相場と言われていま
す。今回のような明確に異なった動きをすることは珍しく、これは日米金融政策の方向性
を端的に表しているからです。
量的緩和をやめ、利上げのタイミングを待つFRBと、場合によってはさらなる追加緩和
の可能性が取り沙汰される日銀とのスタンスの差と言え、ある意味自然の動きです。
株高はドル高につながり易いことから、株価の高い東京時間ではドルが買われ、株価の下
がるNYではドルが売られる展開が続いているということになります。
そのNYダウの下落は、昨日発表されたFOMC声明文の内容に反応した様です。
声明文では「相当な期間」という文言が外され、「辛抱強く」という文言が維持されまし
た。ここまでは想定内でサプライズはありません。
ただ景気判断の部分で、市場は原油安や欧州景気、あるいは中国の成長鈍化などを鑑み、
やや弱めの景気判断が出されるのではないかと予想していましたが、声明文では「経済活
動は着実なペースで拡大を続けている」と示されました。
その結果、今年6月頃にも予定されている「利上げ観測」は、後ずれすることなく維持さ
れたことでNYの株価が下落し、「リスクオフ」から、円が買われる展開になっています。
「1時間足」では1月22日からドル円は117円25-35銭の間で反発しているのが見
て取れます。
昨年から115円台半ばが底堅いのは確認されていましたが、足元では上記水準が目先の
底値になっています。
従って、今日の東京で上記水準を割り込み、116円台に突入するようだと、再び115
円台半ばを目指す展開も想定されます。
原油価格も再び44ドル台まで下落し、米長期金利は今年最低の水準まで低下するなど、
外部環境は円高を志向しているようにも見えます。
195ドルの下げを見せたNYダウを横目に、さすがに今日は日経平均株価にも下落圧力
がかかりそうです。
株価次第と言うところもありますが、レンジは116円80銭~118円程度予想します。

- [2015/01/29 09:02]
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ドル安が進み、円とユーロ買い戻される
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
割り込む。さらにNYでは企業決算と耐久財受注の予想以上の落ち込みに
株安、債券高から117円34銭近辺までドル安が進み、117円80-85銭
まで反発して引ける。
介入する用意があると発言したことが伝わり、1.14台まで買われる場面も。
やキャタピラーなどの決算が予想に届かなかったことが響いた。ダウは291ドル
下げ、1万7300ドル台に。
長期金利は小幅に低下し1.81%台に。
本日の注目イベント
ドル円は連日大台替えを見せ、値幅も1円以上の動きをすることから、明確な方向感が出
ず、短期的な動きを示す「1時間足」では、毎日短期的なトレンドが変化しています。
昨日は、やはり118円80銭より上値には届かず、欧米の株価の下落や、長期金利の低
下を手がかりにNY市場では117円34銭まで下落する場面もありました。
耐久財受注が、事前予想の「+0.6%」から、「-0.8%」と発表されました。
以前もこの欄で述べましたが、「米国の一人勝ち」は事実としても、欧州景気の低迷、
中国の成長鈍化、さらには資源国の収入減少に伴う需要の後退などの影響を徐々に
受け始めているようです。
世界景気の低迷が、好調な米景気にも悪影響を及ぼし始めたのかもしれません。
今後この状況がさらに深刻化すれば、利上げのタイミングにも影響を与えることも考え
られます。
耐久財受注の悪化を受けて、NYダウは一時390ドル近い下落を見せました。
ナスダックも90ポイントと大幅安でした。
通常このような時には、「リスクオフ」が進み、ドル円はかなり円高に振れるケースが多
いと思いますが、昨日のNY市場では117円34銭まで下落した後、117円85銭近辺
まで反発しています。
おそらく、原油価格が上昇したことや、消費者信頼感指数が市場予想を上回っていたこ
とが作用し、円買いの勢いを抑制したのではないかと思われます。
またアップルが取引時間終了後に10-12月期の決算発表を行い、アナリストの事前予
想を上回ったことで株価が一時6%程上昇したことも、「リスクオフ」の流れを緩和した面も
ありそうです。
明日の朝方にはFOMC声明文が発表されます。
今回のFOMCではイエレン議長の記者会見は予定されていないことから、声明文のみの
発表となります。前回12月の声明文では「相当な期間」という文言を残し、「忍耐強く」と
いう文言を新たに加えました。
市場は、この文言挿入に、利上げのタイミングを今年6月頃と予想したわけですが、その後
の原油価格の急落を踏まえて、どのような景気認識を示すかが注目されます。
前回同様、米景気の先行きに自信を示すような内容だと、ドルが買われることになります。
今日のドル円は、昨日のNY市場の下値である117円30銭前後が維持できるかどうか。
また9時半にオーストラリアの10-12月期消費者物価指数が発表されます。
これに伴って豪ドル円が大きな値動きを見せる可能性があり、こちらにも注意が必要です。
予想レンジは117円20銭~118円50銭程度とします。

- [2015/01/28 09:17]
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ユーロ大きく反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
アジア市場では117円台前半までドル売りが進んだ。その後は
徐々に買い戻され、ユーロ圏からの離脱はないとの見方が広がり
118円台半ばまでドルが買い戻される。
1.13目前まで上昇。一時130円台まで下落したユーロ円も
133円台後半まで値を戻す。
結局主要3指数とも小幅高で取引を終える。
1.82%台まで上昇。
本日の注目イベント
ギリシャの総選挙では、事前予想通り急進左派連合が勝利し、ツィプラス党首は公約
どおり反緊縮財政の考えを改めて表明しました。
昨日の朝方は急進左派連合勝利の報道に、「リスクオフ」の流れが強まり、ドル円は
117円27銭まで売られましたが、その後は徐々に買戻しが入り、欧州市場ではギ
リシャのユーロ圏からの離脱はないとの見方が広がり、ユーロが大きく反発しました。
ツィプラス党首も、緊縮財政は取りやめると発言はしているものの、ユーロ圏からの
離脱は望んでいないと伝えられています。
EUやECBあるいはIMFからの支援は2月に切れる予定ですが、今後はユーロ圏
の財務相会合の席でギリシャへの支援の内容が議論されることになります。
新政権にとっても、トロイカからの支援がなければ財政が持たないことは理解してい
るはずで、新政権が反緊縮財政を全面に出せば、ドイツなどが難色を示すことになり
ます。
そのあたりの交渉が今後の大きな焦点になりますが、ひとまずギリシャのユーロ圏か
らの離脱は非現実的であるということのようです。
仮に離脱して、通貨を元の「ドラクマ」に戻しても、「ドラクマ」は市場で相当厳し
い売り圧力にさらされ通貨安が進むことになります。
その結果、ギリシャ国民がハイパーインフレに悩まされることになります。
ECBの量的緩和決定に次いで、ギリシャの総選挙が終わり、これで材料出尽くし感
がユーロの買戻しにつながっているものと思います。
ユーロドルはほぼ1.1近辺で下げ止まり、ユーロ円も130円台を底値に反発してき
ました。個人的には、このままユーロが反転するとは思えず、インフレ率の低下、高
失業率、さらには成長率の鈍化など、不安材料は多く存在し、ユーロ圏の先行きに明
るい兆しが見えるまでには多くの時間が必要です。ユーロ売りが大きく積み上がった
ことと、ユーロに対する総悲観がユーロの反発につながったに過ぎないと考えていま
す。今後はギリシャ新政権の対応次第では、再びユーロが売られることは十分考えら
れます。
ドル円は118円台後半から上値が重い一方、下値も115円台半ばが抜け切れません。
先週からはさらに、下値も切りあがっており、今朝の市場関係者の指摘でもありまし
たが「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を、日足では形成しつつあります。
115-120円のレンジの中でも、徐々に相場が収斂されて来ると見られますが、
このレンジをどちらかに抜けるにはまだ時間がかかりそうな状況です。
米国の利上げ観測が前か後にずれることが、最もインパクトを与えると見られますが、
今週のFOMCやGDPの発表がそのきっかけになる可能性もあります。
また、原油価格の動向からは関心がやや薄れて来てはいますが、依然として45ドル
台で推移している原油価格からも目が離せません。
今日はドル円が堅調に推移しそうですが、「壁」になっている118円80-119
円が抜けるかどうかがカギになりそうです。
レンジ相場と割り切れば、このあたりからドル売りが並ぶものと思われますが、「重
い」という印象が再確認されるようだと、再び117円台もあろうかと思います。

- [2015/01/27 08:56]
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ギリシャ総選挙、野党・左派連合が勝利
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円も117円台半ばまで売られる。米長期金利の低下や原油安
などもドル円の上値を抑えた。
大幅続落。欧州市場では1.1115まで売られる場面も。
効果を相殺。ダウは141ドル下落し、ナスダックは7ポイント上昇。
買い物を集める。長期金利は1.79%台まで低下。
本日の注目イベント
ユーロドルの下げが止まりません。
ECBの量的緩和決定を受けてさらに売り込まれ、先週末の欧州市場では一時1.1115
まで下落しました。目先のメドである「1.10」、あるいは「パリティー」も手の届く水
準までユーロ安が進んでいます。ユーロは対円でも売られ、ユーロ円も2013年11月以
来となる130円台まで下落し、ユーロ全面安の展開です。
昨日総選挙が行われたギリシャでは、急進左派連合の勝利が確実との報道も入っています。
選挙結果を受けて、ユーロがもう一段売られるのかどうか、ユーロから目が離せない状況で
す。
ブルームバーグ・ニュースによると、25日投票の総選挙はツィプラス党首率いる野党・左
派連合(SYRIZA)の圧勝が確実な情勢です。
同ニュースは、第1党になるのは間違いないと伝えているものの、現時点では過半数を獲得
することができるかどうかは不明としています。
野党・左派連合は、緊縮財政反対を表明しており、緊縮財政を行わなくても「財政再建」は
可能だとしています。
EUはギリシャに対する支援の延期など、すぐさま支援を打ち切るのではなく、柔軟に対応
する意向を示してはいますが、ここでもドイツの対応がカギになりそうです。
ドル円は基本的には115-120円のレンジ内で推移していると思われますが、
連日1円以上の値幅を伴って上下しているため、短期的なトレンドを示す「1時足」ではす
ぐに売り買いのサインが出てしまい、めまぐるしい展開が続いています。
足元でも、先週末のNYで117円台半ばまで下落したことで、既に「雲」を下抜けしてお
り下落トレンドを形成しています。同時に、「日足」での「雲」の上限が抜け切れない展開
が続いている状況とも言えます。ユーロドルのように明確なトレンドを示していないことから、
手を出しにくい展開が続いており、昨年1月の様相に近づいているようです。
本日も、ギリシャの選挙結果で野党・左派連合が「過半数を獲得」などという事態になれば、
一旦はドルの下値を試す数展開が予想されます。
ただ、本格的には欧州勢が参加する夕方からの動きが注目されます。
ユーロドルが1.1を割り込み、「パリティー」を目指す動きになるのかどうかが焦点です。
本日のレンジは116円50銭~118円程度と予想します。

- [2015/01/26 08:58]
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ECB 量的緩和を決定
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は117円台前半まで下落した後、ECBの決定を受け
118円67銭近辺まで上昇。日米欧の金融政策の違いが見直された。
1.13台前半まで売り込まれた。
ダウは259ドル高と、1万7800ドル台を回復。
長期金利は1.88%台まで上昇。
原油は在庫が予想以上に増えていたことで反落。
本日の注目イベント
ECBは事前予想通り大規模な量的緩和を決定しました。
一部には毎月500億ユーロ以下との予想もありましたが、毎月600億ユーロと、
市場を満足させるには十分な規模で、さらに実施期間も3月から2016年9月ま
でで、総額1兆800億ユーロになる規模です。
また物価上昇がインフレ目標に届かない場合には、延長することも示唆しています。
購入債券は国債だけではなく、EU関連の国際機関が発行したユーロ債も対象とし、
国債についてはECBへの出資比率に応じた割り合いで購入する模様です。
注目のギリシャ国債については、25日の選挙結果を受けて発足する新政権が、財
政再建の公約を守るなどの条件をつけた上で購入します。
全体的に見れば今回のECBの決定は市場の期待に十分答えたと評価できます。
これまでの金融政策や長期資金の供給だけでは景気浮揚の効果が見込めず、日米が
実施した「非伝統的手段」に着手するほか方法がないところまでECBも追い込ま
れたと言うことです。
ユーロドルはこの決定を受け1.16台前半から1.13台前半まで約300ポイ
ント下落しました。
ユーロドルはこれまで1.14台で下げ渋っていましたが、どうやら下値を抜け、
1.1台、あるいはパリティー(1.0)まで下落する可能性が高まってきました。
ドル円は118円台後半がやや「壁」になっている印象はありますが、119円台
にしっかり乗せれば「日足」の「雲」を上抜けしたことになり、上昇に弾みがつき
そうです。ただし、昨年の121円85銭の高値をつけてから、約1ヶ月間上値を
抑えられてきました。実需も含めて、相当なドル売り意欲も見られると思います。
121円85銭を超えていくには、やはりもう一つ後押しが必要です。
最大の材料は日銀の追加緩和ですが、前日の黒田総裁の記者会見からはヒントは見
られませんでした。次に期待できそうなのが株価の上昇に伴う「リスクオン」の拡
大です。昨日もECBの決定を受けて欧米の株価は上昇しました。
NYではS&P500とナスダックが、年初からの下落分をほぼ埋めて上昇してい
ます。
低金利に加えて、市場にあふれた資金がより高利回りを求めて株式市場に流れ込む
状況も考えられます。
既に日本の長期金利は0.2%台です。ドイツでも0.4%を割れました。
1.8%台の米国債が相対的に魅力的ということになります。
特に日本の機関投資家は運用難に苦しんでおり、米国債への資金配分を増やすこと
も予想されます。円を売ってドルを買い、その資金で米国債を購入する構図も想定
されます。
上述のように、ドル円は119円台に乗せられるかどうかがポイントになろうかと
思います。
本日は株価の上昇に伴ってどこまでドルが買われるかに注目です。
予想レンジは118円~119円30銭程度にします。

- [2015/01/23 08:56]
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ECB理事会控え神経質な展開続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
値を戻す。株安や日銀の政策決定会合内容に失望したドル売りで
117円18銭まで円高が進んだ。その後は全般的にドルが買い戻された
ことでドル円は118円台を回復し、117円台後半で引ける。
優勢に。一時は1.1680まで上昇し1週間ぶりの水準をつけたが、
その後は徐々に売られ、1.15台半ばを記録。
上昇したことでエネルギー株も反発し、ダウは39ドル高で取引を終える。
拡大し、欧州景気にもプラスといった見方から債券は売りが優勢となる。
長期金利は1.85%台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日もドル円は神経質な動きを見せ、値幅も大きく、115-120円のレンジ内での
取引ながら方向感が定まらない展開でした。
朝方の118円76銭辺りを頂点にドルが徐々に売られる流れとなり、昼過ぎには日銀
決定会合の内容が発表されると118円を割り込み、その後の海外市場でも117円台
前半までドルが下落。しかし、NYの後場には118円台まで戻すなど、今夜のEC
B理事会を控え荒っぽい展開が続いてます。
ブルームバーグ・ニュースは、「ドラギ総裁は1.1兆ユーロの量的緩和計画を提案す
る」と報じています。同ニュースは、欧州中銀当局者からの情報として「総裁を含むE
CB理事会は月500億ユーロずつの資産購入を2016年末まで続けることを提案」
と伝えており、最終決定前に計画に変更を加えることもあり得るとしています。
また、新たな購入対象は国債が中心となる公算が大きいものの、社債など他の資産につ
いても討議されるようです。
日銀の決定会合の内容に、市場はやや失望しました。
一部には、日銀に預けられる準備預金の超過分に対する付利金利を引き下げるのではな
いかといった観測もありましたが、見送られました。
黒田総裁は記者会見で、「2%の物価上昇は2015年を中心とする期間に達成される
可能性が高い」と、これまでの主張を繰り返しました。
同時に、期間については「ある程度前後の幅はあり得る」とし、「若干前後にはみ出る
余地はある」と述べています。
そして、2015年度物価上昇見通しを、従来の1.7%から1.0%に引き下げてい
ます。また2016年度については、これまでの2.1%から2.2%に引き上げ、「
原油安の影響が剥落することで物価が上昇する」との見立てを示しました。
この発言から、追加緩和観測がやや後退したことでドル売りが進んだものと思われます。
ドル円は足元では119円台に乗せることができるかどうかがテクニカル的に重要な鍵に
なっています。118円台後半までは上昇しましたが、その上には一目均衡表の「雲」が
「日足」でも「8時間足」でもさらに「4時間足」でも確認できます。
現在「雲の下限」が上昇を抑えている格好になっており、119円台にしっかり乗せてく
れば上昇に弾みが付くことも考えられますが、基本は115-120円のレンジが継続さ
れていると見られます。
本日もECBの政策発表をにらみ神経質な展開になりそうです。
株式市場や原油価格の動きにも影響されますので、幅広く情報には注意が必要です。
レンジは117円~118円50銭程度を予想します。

- [2015/01/22 08:49]
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ドル円続伸し118円台後半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は118円台で堅調に推移。日銀による追加緩和期待も
あり、118円台に乗せた後もドル買いが続き、NYでは118円87銭
までドル高が進行。 - ユーロドルは22日の理事会を前に神経質な展開。1.16台に
乗せる場面もあったが続かず、1.15台半ばで取引を終える。 - ECBによる緩和観測を背景に株式市場は続伸。日欧で株価が
上昇したこともあり、ナスダック指数は20ポイント上昇。ダウは
小幅な上昇に留まる。 - 債券相場は反発。主要国の長期金利が軒並み低下傾向を強める中、
2%を切る水準の米国債に資金が向かっているとの報道も。
長期金利は1.79%台まで低下。 - 金は続伸。原油価格はIMFが世界景気の見通しを下方修正した
こともあり、再び46ドル台まで下落。 - 1月NAHB住宅市場指数 → 57
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 欧 世界経済フォーラム・ダボス会議
- 英 BOE議事録
- 英 12月雇用統計
- 米 12月住宅着工件数
- 米 12月建設許可件数
IMFが2015年の世界全体の経済見通しを3.5%に下方修正しました。
昨年10月時点では、3.8%との予想でしたので、0.3%下方修正した
ことになります。原油価格の大幅下落や、昨日10-12月期のGDPが
7.3%と発表された中国の景気減速、さらには欧州景気の低迷などが
加味されたものです。
そんな中でも、米国の経済成長を3.1%から、3.6%に上方修正しています。
日本を含め全ての先進国や、ブラジルなど新興国の経済成長が下方修正された
ことと対照的です。昨年後半から続いている「米国の一人勝ち」が、今回の
IMFの発表で裏づけられた形で、市場が再び好調な米経済に目を向ける
ようだと、ドル高が進むのは自然な流れと言えます。
昨日の朝方に118円台を回復したドル円は、その後も堅調に推移し、
NY市場では118円台後半までドルが買われました。
特にドル買い材料があったわけでもなく、上記IMFの景気見通しが
ドル高に作用した面はあるかもしれませんが、やはり日欧で株価が
堅調だったことが大きかったと思われます。
特に日経平均株価は320円高と、これまでの低迷がうそのような
動きを見せました。本日も行われる日銀金融政策決定会合で、再度追加緩和を
織り込む動きとの説明もありましたが、本日の政策変更はないと思われます。
それでも、「2年で2%程度の物価上昇」を掲げる日銀にとっては、
原油安という猛烈な逆風が吹いていることで、目標達成は困難との見方が
徐々に強まっています。従って、「追加緩和」も十分あり得るとの観測が
広がり、これが株価にプラスに働いたということのようです。
ただまだドル円は120円台を回復する力はないように思います。
原油価格は昨日も46ドル台で取引を終えています。
また米長期金利も1.79%台まで低下しています。
今年の中頃には利上げに踏み切るという市場のコンセンサスがある中、
世界的に金利低下が続いているとしても、米金利の低下はなかなか
説明できない現象です。こうなると、米国の利上げが遅れるという見方も
できなくはありません。
中国の景気減速は鮮明になっており、米国一国で世界景気を牽引する
ことはできません。「米国の一人勝ち」がどこまで続くのかというのも
焦点になりそうです。世界的な低金利が続いていることで、生保など
機関投資家にとっても運用が難しい状況です。
大手生保の中には、既に契約者にコミットする「予定利率」を引き
下げたところもあります。これは保険料が上がることを意味し、最終的には
契約者に跳ね返ってきます。
今朝のブルームバーグのニュースにも「ゼロ金利の世界で頼りになるのは
高配当利回り銘柄か」といった見出しで、高配当銘柄や増配見込みの銘柄を
紹介しています。
本日は午後に黒田日銀総裁の記者会見が予定されています。
「2年で2%の物価上昇」に関してどのような発言を行うのか、
また原油価格の影響をどのように捉えているのか、その発言内容が
注目されます。
予想レンジは118円~119円30銭程度と見ます。
- [2015/01/21 10:19]
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ユーロドル1.16台半ばまで反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ユーロ円が買い戻されたことで、117円台前半からややドルが買われ
117円78銭までドル高が進んだが、先週末の高値と同水準で
キャップされる。
可能性に言及したが、一部には緩和規模が失望を招くとの見方が優勢と
なり1.1639まで買い戻しが進む。
本日の注目イベント
オランド・フランス大統領が、ECBはおそらく今週、大量の国債買い入れを発表す
るとの見通しを示しました。
大統領は、パリで開かれた企業経営者や労組リーダらとの会合で明らかにしましたが、
フランス大統領がECBの金融政策に言及することは極めて異例のことです。
ドラギECB総裁との話し合いの中で、量的緩和実施の感触をつかんだものと思われ
ますが、このような会合の中で緩和策に触れることは、かなりその可能性が高いこと
を物語っていると考えられます。
この発言は本来は、ユーロ売り材料ですが、ユーロドルのショートがかなり積みあが
っていることと、先週末には1.14台半ばまでユーロが売り込まれていることで、
市場はユーロ買いで反応しています。また、確実視されてきた緩和実施ですが、ブル
ームバーグによると、ECBが発表する緩和策が「規模」という面では失望を誘う可
能性があるとの見方も広がっているようです。
こうなるとECBが緩和に踏み切る可能性は非常に高いと思われますが、上述の理由
から、政策発表後の反応には注意が必要です。
目安は「120日線」が1.1691辺りと、「200日線」(いずれも1時間足)
がある1.1742近辺かと思われますが、「200日線」を上抜けすれば、かなり
の値幅がでることも予想されます。
一方ドル円ですが、先週末の円高局面でも115円台後半で下げ止まっています。
ひとまずは115円が底堅いと思われ、115-120円のレンジを形成しているよ
うです。ECBの政策発表後にユーロがどのような反応をみせるかにもよりますが、
ドル円も荒っぽい値動きが予想されます。
ユーロドルが買い戻されれば、ドル円もドル高円安に振れるのではないかと予想して
いますが、同時に株価の動きと、原油価格にも注意が必要です。
本日の予想レンジは117円~118円30銭程度とします。
11時に発表される中国の10-12月期GDPが注目されます。
市場予想は前年同月比+7.2%ですが、7-9月期が+7.3%だったことから、
成長が鈍化していると見られますが、+7.0%前後だとドル売りで反応し、強め
の内容だとドルが買われることになります。

- [2015/01/20 08:49]
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株価反発でドル円117円台回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
動きを見せ、116円台半ばまで反発。NYでは株高、長期金利の上昇
などからさらにドルが買われ、117円77銭まで円が売られる。
は約11年ぶりとなる1.1460まで下落。今週の理事会でECBが
何らかの行動を起こすとの見方がさらに強まる。
エネルギー株などを中心に買い戻しが活発になった。ダウは190ドル上昇し、
他の主要株価指数も大きく反発。
利益確定の売りにつながった。
本日の注目イベント
先週金曜日には日経平均株価が520円以上下げたこともあり、ドル円はついに116円
を割り込み、115円86銭までドルが売られる場面がありました。
前日の海外市場で、スイスフランの上限撤廃から株価が下落し、安全通貨の円が買われ、
116円台前半まで円高が進んだことを受けた格好でした。
115円台は2回試しましたが、それでもすぐに押し戻されたところを見ると、このレベル
ではそこそこドル買い需要もあるように思えます。
週末のNYでは、原油価格が2ドルを超える反発を見せたことで、リスクオフモードが後退
し、株価は6日ぶりに反発し、長期金利が上昇したことでドル円も117円台後半まで上昇
しました。115円台では一旦買い戻され、底堅さを見せたドル円ですが、今週からは重要
イベントも多く、まだ予断は許しません。波乱含みの展開が予想されます。
最大の注目はなんと言っても22日のECB理事会です。
市場参加者の多くは、今回の理事会でECBは量的緩和に動くだろうと予想しており、個
人的にも動かざるを得ないと思います。
直近の消費者物価指数は「ゼロ」を割り込んで来ました。日本が15年以上も苦しんできた
「デフレ」への入り口に立たされているのがユーロ圏です。
今年に入って原油価格が急落したことが、さらに物価の下落圧力となっています。
問題はドイツ連銀の反対を押し切れるかどうかですが、先週のドイツ各紙はある程度の合
意形成ができているようだと報じたと、伝えられています。
ユーロドルは1.14台半ばまで売り込まれ「底値」が見えない状況です。
やはり多くの市場関係者が予想するように「パリティー」まで売られるということかもし
れません。仮に今回量的緩和を実施したとしても、25日にはもう一つの山である、ギリ
シャの総選挙が控えています。
直近の情報では、急進左派連合がリードしているようですが、過半数を獲得するには至ら
ないと予想されています。
その場合には再選挙もあり得る状況で、連立政権を組むということになります。
急進左派連合がどこまで妥協をするのかが焦点になるかもしれません。
今夜のNYは債券・株式市場が休場です。
欧州でも経済指標がないため、スイスフランと、ユーロの動きがカギをにぎると思われま
す。ドル円もまだ上値を抜いていくセンチメントでもありません。
レンジは116円50銭~118円程度予想します。

- [2015/01/19 08:59]
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スイス中銀フランの上限撤廃
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
安全通貨の円も連れ高となり、116円16銭近辺まで下落。株安、金利低下
でリスクオフムードが拡大。
さらに高まりユーロドルは1.15台半ばまで急落。1.16台前半まで
反発して引ける。
売り優勢の展開が続く。ダウは106ドル下落し、主要株価指数も5日続落。
広がり価格は急上昇。長期金利は1.74%台まで低下。
場面もあったが、結局前日比2ドルを超える下落で46ドル台に。
本日の注目イベント
スイス中銀がユーロスイスの介入上限を撤廃し、マイナス金利を拡大すると発表したことで、
スイスフランが主要通貨に対して急伸。
対ドルでは2500ポイント、対ユーロでは2800ポイントほど上昇しました。
安全通貨の円もこの動きに引っ張られ、117円台後半から116円台前半まで円高が進み
ました。
スイス中銀の発表はかなりのサプライズでした。
来週のECB理事会ではECBが量的緩和に踏み切るとの観測が強く、ユーロが主要通貨に
対して売られる展開が続いていることが背景と見られます。
スイス中銀のヨルダン総裁は会見で「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかっ
た」と語り、フランの上限維持は「持続可能な政策ではないとの結論に達した」と説明しま
した。保守的なスイス中銀が「無制限の介入」から一転して「上限撤廃」に追い込まれた構
図は、かつてジョージソロスがイングランド銀行を負かしたエピソードを思い起こさせます。
スイス中銀の発表を受けて安全通貨の円も急伸し116円台前半まで円高が進み、早朝には
115円台後半までドル安が進む場面もありました。
昨日の東京時間では終始117円台で堅調に推移し、日経平均株価が320円上昇したこと
で、117円94銭までドルが買われましたが、スイス中銀の発表に冷や水を浴びせられた
格好です。
もっとも、117円台後半は「1時間足」の雲の下限が横たわっており、この雲を抜け切る
には118円15銭程度まで上昇する必要もあり、そこまでの反発力がなかったと見ること
もできます。
この欄でも記述したように、「日足」では既に遅行スパンがローソク足を下抜けしており、
下値を試す展開も予想されました。
既に115円台後半まで下落したドル円ですが、今日も下値を試す展開が予想されます。
「日足」では現在雲の中を下落中ですが、この雲を下抜けする水準は113円50銭前後
です。従って、先ずは昨年12月16日に記録した115円57銭が最初のサポートとし
て意識されます。115円を割り込むようだと、上記雲の下限の113円台半ばが非常に
重要なサポートになると考えられます。
それにしても米長期金利の低下スピードには驚きます。
2%の大台を割り込んだのが1月6日です。
それから僅か10日ほどで1.74%台まで急低下してきました。
日本だけではなく、ドイツやフランスなどの国債利回りが、根強いECBの緩和観測から
急低下していることで、2%を割り込んでも米国債が相対的に魅力的だという解釈のよう
です。こうなると、今年中頃には利上げすると見られる「利上げ観測」も、ほとんど影響
が見られない状況です。
今日も依然としてボラティリティの高い動きになります。
値幅も大きくなりそうなことから、ポジションの管理には十分注意が必要です。

- [2015/01/16 09:30]
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ドル円一時116円台前半まで下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
まで下落。その後のベージュブックでは景気が緩やかに拡大している
との報告や、原油価格の上昇に、117円台半ばまで値を戻す。
利益確定の買い戻しで1.18台半ばまで反発したが、その後は再びじり安に。
懸念した売りが勝った。ダウは186ドル下落し1万7400ドル台に。
長期金利は一時1.8%割れまで低下。1.85%まで戻して取引を終える。
本日の注目イベント
期待していた米小売売上高が予想を下回る弱さを見せたことで、ドル円は一段と
下落。米長期金利も一時は1.8%を割り込む水準まで低下し、株安、金利低下、
リスク回避と、円買いが進み易い状況になっています。
ドル円は一時116円07銭近辺まで下落し、約1ヶ月ぶりの円高水準を記録し
ましたが、その後は原油価格が3日ぶりに反発に転じたことで117円半ばまで上
昇しました。
ドル円は底値から1円30銭以上値を戻したことで、「日足」ではかなり「長い
下髭」を形成しました。これは、昨年12月16日の115円台を記録した際
のチャートに酷似しています。この時は翌日にもドル円は119円に迫るほど
急反発したため、やや期待も膨らみます。ただ、原油価格、米長期金利、
あるいは株価の水準が当時とは異なるため、単純に「目先の底値」と判断するわ
けには行きませんが、116円台半ばからの突っ込み売りにはかなりのリスクが
あることは考慮すべきでしょう。
欧州司法裁判所は、ドラギ総裁が2012年に打ち出した債券購入計画OMTに
ついて、原則的にEC条約に沿っているとの意見を示し、条件付で支持しました。
これに関連して独紙は14日、ドラギ総裁のインタビュー記事を掲載しています。
総裁は記事の中で、物価安定という「ECBの責務を果たすことを政策委員会メ
ンバー全員、決意している」と述べています。
また、「達成する方法については、当然のことながら異なる意見があるが、選択
肢が無限にあるわけではない」とも語っています。
司法裁判所の判断を受けて、22日の理事会で行動を起こす可能性が一段と高ま
ったと見られます。
ユーロドルはこの材料に利益確定のユーロ買い戻しが入り、1.18台半ばまで上
昇しましたが、その後は再び1.17台に押し戻されています。22日の理事会で、
仮に国債を含む何らかの量的緩和策が示された場合にも、同じような動きが見られる
かもしれません。
ただ、その後にもギリシャの総選挙を控えていることから、ユーロの先安感は相当
根強いものと思われます。
ドル円は依然として上値の重い展開が予想されます。
そして値幅もそこそこ見られ、値動きも荒っぽくなりがちです。
116円台前半で下げ止まり、そこから1円を超える反発を見せたことから、今日
の動きの中では116円台半ばから117円の間では、ドル買い意欲も見られると
予想されます。
株式市場が不安定な動きを見せていることから、株価次第ということも言えますが、
原油価格が3日ぶりに反発した影響が、株式市場にどの程度あるのかを見極めなが
らドル円を見る必要があります。
予想レンジは116円30銭~118円程度と見たいと思います。

- [2015/01/15 08:57]
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米金利低下でドル円117円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株価が下げ幅を縮小したことから、118円85銭近辺まで値を戻したが
NYで再びドルが下落。長期金利の低下と株安を背景に117円53銭まで
円が買われる。
約9年ぶりとなる1.1753までユーロ安が進む。
3日続落。ダウは282ドル上昇した後、143ドル安まで下落し、27ドル安
まで戻して引ける。
続伸。10年債利回りは一時1.9%台を割り込む場面も。
45ドル89セントで取引を終える。
本日の注目イベント
ドル円は上値の重い展開が続いています。
昨日の東京時間でも、日経平均株価が一時350円を超すマイナスになったことで、
117円74銭までドル安が進んだが、その後は急速にドルが買い戻され、約1円
もドル高となり118円85銭近辺まで値を戻す場面もありました。
欧州からNYの朝方に掛けては118円台半ばで推移していましたが、NYダウが
急速に値を下げたことに伴い、ドルは再び下落しています。
NYダウが前日比280ドルを超える上昇から、一転してマイナスに転じると、ド
ル円も117円台半ばまで下落し、株安、金利低下などから円が買われ易い地合い
になっています。
NYダウは420ドルを超える値幅を見せ、原油価格が一時44ドル台前半まで下
げるなど、金融、商品市場は非常に荒っぽい動きをしています。
世界的な緩和状態を背景に、大量のマネーが少しでも有利な運用先をもとめて右往
左往している状況が続いています。
まだ2015年が始まったばかりですが、今年1年の市場の先行きを暗示している
ような動きと言えなくもありません。
昨日はWTI原油価格も在庫増加観測を背景に一時は、44ドル20セントまで下
落する場面がありました。供給が需要を上回っている状況の中、OPECが減産す
る姿勢を見せず、近いうちに40ドルを割り込むといった見方もあります。
原油価格の大幅下落が、物価下落圧力となり、先進諸国はデフレとの戦いを余儀な
くされている状況です。
そんな中、日銀は20、21日に金融政策決定会合を開き、物価情勢の展望の中間
評価を行います。ブルームバーグが伝える所によると日銀は、原油価格が昨年10
月以降も下落を続けていることから、15年度の生鮮食料品を除いた消費者物価指
数(コアCPI)前年比上昇率の見通しを、前年度比1.7%上昇から下方修正す
るようです。
黒田日銀総裁は昨年12月の会見で、「2015年度を中心とする期間に2%程度
に達する可能性が高い」と述べ、依然として2%物価目標の旗を下ろしてはいない
ことから、今年のどこかのタイミングで再び「追加緩和」を行うのではないかとの
見方も広がっています。
原油価格は特に10月末から下げ足を速めており、昨日の44ドル台を基準にする
と、下落率は45%と、約半値になったことを考えれば、「再追加緩和」も決して
ないとは言い切れません。
上述のように、ドル円は118円台後半まで反発しましたが「1時間足」の雲の下
限で上昇を止められた形になっています。
また「日足」では、かなり厚い雲が下方にあり、現在この雲に入ってきたところで
す。この雲を下抜けするには113円程度まで下落する必要があり、今のところ現
実的ではありませんが、一方で「日足」でも「遅行スパン」がローソク足を下抜け
してきたため、ドルの下落圧力は高まっていると見ることができます。
今日も株価とのにらみ合いになりますが、昨日のNYの下値である117円台半ば
が抜けるかどうかがポイントになりそうです。
予想レンジは117円20銭~118円50銭程度と見ています。

- [2015/01/14 09:06]
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米長期金利3ヶ月ぶりの低水準
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
見せたものの、NYでは原油価格の下げが、株安、債券高につながり
円を買う動きが強まった。ドル円は118円13銭前後まで下落。
NYではユーロ買い戻しが勝り、1.18台半ばまで上昇。
ダウは96ドル下げ、1万7640ドル台に。
約3ヶ月ぶりに1.91%台まで低下。
を維持し取り引きを終える。
本日の注目イベント
先週末に発表された12月の雇用統計では雇用者数が25.2万人と、市場予想を超え、
さらに11月分は35.3万人、10月分も同じく26.1万人に上方修正されたにも
関わらず、株価が大幅安となり債券相場も上昇し金利が低下したことで、ドル円は11
8円台前半までドル安が進みました。
雇用者数がFRBのメドとしている20万人を既に大きく上回っている状況が続き、労
働市場に死角はないとの見方が広がっています。
そのため、市場は雇用の質を重視しており、今回は賃金の伸び悩みに反応したことで、
株安・債券高・ドル安につながったものと思います。
12月の全労働者の平均時給は24.57ドルで、前月から0.2%減少していました。
仕事に対する需要は増え、比較的職に就きやすいものの、それがそのまま賃金の上昇に
つながらない状況が続いているようです。
ドル円は先週金曜日に118円台半ばを記録し、昨日のアジア時間にも118円11銭
を付け、上値の重い展開が続いています。
昨日の午後からは一旦119円台に戻す動きも見られましたが、119円台を維持できず、
「リスクオフ」の流れに、再び118円台前半を試す展開です。
ここ2日間では118円10銭近辺がサポートになっているようですが、1月7日に記
録した118円05銭を考慮すると、118円が維持できるかどうかが重要かと思われま
す。
今日もNY株式市場の下落を受けて、日本株も安く始まりそうです。
ここで118円台が維持できるかどうかに注目しますが、一旦はこのレベルの底堅さを見
極めに行く動きがあるように思います。
今年も既に3週目に入りました。
どうも、昨年の動きを連想してしまいがちですが、昨年は4週目に入った辺りから、下値
を切り下げて来ました。
その意味では、今週末まで118円台を維持きれば、昨年とは異なる動きと見ることもで
きそうです。
ただ、その後は22日にはECBの理事会があり、25日にはギリシャの総選挙が控えて
います。このところのユーロ安ドル高の動きは、ドル円の円安方向へとはつながらず、む
しろユーロ円の下落から、ドル安円高に振れる傾向があります。
引き続きユーロ圏の動きには注意が必要です。
また米長期金利が2%割れで定着しそうな気配を見せて来ました。
こちらも金利低下が円高につながるリスクもあり、今年中ごろには利上げに踏み切ると見
られている米利上げ観測に影響を与える可能性もでてくるかもしれません。
株価の動向に注意しながら117円80銭~119円程度を予想レンジにしたいと思います。

- [2015/01/13 08:55]
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NY株大幅続伸するもドル円変わらず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株高、債券安が相場の下支えとなったものの、株価の上昇幅の
割には上値が重かった。
一段安となり、1.17台半ばまで下落。
ECBの緩和観測が株価へのプラス材料となり、ダウは323ドル高で
1万7900ドル台を回復。
見方が背景。長期金利は3日振りに2%台まで上昇。
本日の注目イベント
前日のNYで株価が大幅に反発したことを受けて、昨日の日経平均株価も大幅に上昇。
ドル円はこの流れを受けて119円96銭までドル高が進みました。
その後も底堅い動きを見せながらも、結局120円台乗せには至っていません。
昨日のNYでは株価がさらに一段高を見せ、米長期金利も3日ぶりに2%台まで上昇
したものの、ドル円の水準は変わっていません。
やや後味の悪い展開です。
ドラギECB総裁が景気刺激策措置にはソブリン債購入が含まれる可能性もあるとの
見解を示したことからユーロドルは1.18を大きく割り込み、1.1754までユ
ーロ安が進みました。この水準は2005年12月以来となり、欧州債務危機の水準
を大きく下回ったことになります。これで、いよいよ22日のECB理事会では行動
を起こす準備が整っているとの見方ができますが、ECBのクーレ理事は「現時点で
ユーロ圏にデフレは見られない」と、量的緩和には消極的な発言を行っています。
合意形成がなされたのかどうかが重要ですが、ECBには残された時間はなく、個人
的には量的緩和に踏み切る可能性が高いと予想しています。
ECBによる量的緩和が近いとの観測が、軟調な米株式市場に反転のきっかけを与え、
ダウはここ2日間で535ドルと大幅な上昇を見せています。
ECBが量的緩和に踏み切れば、日銀にとっても再び追加緩和実施へのプレッシャー
となり、市場はドル買い円売りで反応する可能性もあります。
ただ、昨日の株式、債券市場の動きの割にはドル円がいまいち元気がなかった点は気
になります。今夜にも雇用統計が発表されるということもあるかと思いますが、12
0円台手前で足踏みしている状況は、ここからの上値の重さを示唆しているといえな
くもありません。
事実、昨日の動きは「1時間足」の「200日線」で上昇を止められており、さらに
「4時間足」でもこのあたりに「雲」と「52日線」が集まっています。
120円台に乗せて、昨年の高値を試す展開に戻るのか、あるいは120円が壁と成
り、結局115-120円のレンジに戻るのか、今夜の雇用統計次第となりそうです。
原油価格がいまだに48ドル台と、50ドルを下回ったままです。
やはり60-70ドル台まで値を戻さない限り、下値不安は残り、株価下落のリスク
になると思われます。
ADP雇用者数でも確認されたように、米労働市場は安定しており、雇用への不安は
徐々に低下して来ました。従って、24万人程度と予想されている今夜の雇用統計で
も、先月のようなサプライズがない限り、121円テストは難しいのではないでしょ
うか。
先ずは、大幅上昇の米国株を受けて、上昇が予想される日経平均株価が、どこまでド
ルの支援材料になるのかを見極めたいと思います。
予想レンジは118円70銭~120円70銭程度とワイドに見ています。

- [2015/01/09 09:01]
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ADP雇用者数を好感しドル円反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
好感し、119円65銭までドル高が進む。株価が大幅に反発したこともドル買い
材料となったものの、長期金利が依然として2%を割り込んでいることでドルの
上値も限られた。
近辺まで続落。22日の理事会でECBが量的緩和に踏み切るとの観測がさらに強まった。
期待が高まり、ダウは212ドル高。その他主要株価指数も大きく上昇。
との印象から下落幅は限定的。長期金利は1.96%台までやや上昇。
本日の注目イベント
ドル円がようやく下げ止まりを見せました。
もっとも、ドル円が下げ止まったというよりも、原油安が止まった結果、NY株式市場
が大幅な反発を見せたことで、「リスクオフ」の流れにややブレーキがかかったという
ことのようです。それでも原油価格の反発力は弱く、頼みの米長期金利の上昇も僅かで
す。
ドル円が119円65銭をつけた後に、再び118円台後半まで値を下げたのも、その
あたりの反発力が弱かったからと考えられます。
注目のユーロ圏CPIは市場予想の「-0.1%」から、さらに低下して「-0.2%」
でした。原油価格の大幅下落で早ければ今回の数値で「マイナス」に陥るのではないか
と見られていましたが、予想を超える物価の下落でした。
さらに失業率は11.5%と、依然として高止まりしています。
市場は、この発表を受けてECBによる量的緩和実施の可能性がさらに高まったとして
ユーロ売りを進め、一時は1.18近辺までユーロ安が進行しました。
ECBに残された時間はありません。
このままでは景気はさらに悪化し、日本が脱却に苦心している「デフレ」に陥る可能性
が高い状況です。加えてギリシャの政局不安が拡大しており、ユーロ売りに拍車を掛け
ている状況です。
ECBは22日の理事会で、かなりの確率で量的緩和に踏み切ると予想しています。
国債購入を1兆ユーロほど買い入れる案が有力視されていますが、どこの国の国債をど
れだけ買うのか詳細を巡って意見が分けれることも想定されます。
そのため今回の理事会では結論がでず、次回に持ち越されるのではとの見方もあるよう
です。
ドル円は119円65銭まで反発しましたが、ここは丁度「1時間足」の「雲の上限」
であり、見事に上昇を止められているのが見て取れます。
もっとも、その後118円85銭近辺まで反落した際にも、今度は「雲の下限」で下落
を止められており、テクニカルに沿った動きを見せたといえます。
従って、現在は「雲の中」で推移していますが、119円35銭を明確に上抜け出来れ
ばもう一段のドル高も見込めそうです。
また、下値は118円60銭を割り込むと下落トレンド入りする可能性があります。
ただ、既に「先行スパン1」と「先行スパン2」が「ねじれ」を完成させている点には
注意が必要です。
昨年12月のFOMC議事録が公表されましたが、議事録では大部分の参加者は「辛抱
強さへの言及について、委員会が正常化プロセスを少なくとも向こう2会合で開催する
可能性は低いことを意味しているとの認識を示した」とあり、12月のイエレン議長の
記者会見での発言と整合しています。
ただ、インフレ率については「コアインフレが現在の水準付近で推移している状況で正
常化を開始する可能性があると指摘。ただその場合、参加者はインフレ率が時とともに
2%台へと戻っていくことにある程度の自信を持ちたいとの認識を示した」とあります。
インフレ率のメドであるコアインフレ率が2%に達しなくても、利上げの可能性がある
ということのようです。
本日のレンジは118円70銭~119円90銭程度を予想します。

- [2015/01/08 08:59]
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原油価格47ドル台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は、引き続き株安、原油安、債券高(金利低下)の影響から円買いが
優勢となり、一時118円05銭まで下落。引けにかけては118円台半ばまで
値を戻したが、原油価格の行方次第というところもあり不透明感が増す。 - ユーロドルは一段と下落。1.19台半ばまでは戻したものの、ギリシャ問題と
ECBによる量的緩和観測がユーロを押し下げる展開が続き1.18台半ばまで
ドル高ユーロ安が進む。 - 株式市場は大幅続落。原油安から小型株を中心に売り物が優勢に。
ダウは2日連続で3桁の大幅下落。 - 債券相場は続伸。原油価格の大幅下落でインフレ見通しが低下したこともあり、
長期金利は昨年10月以来の2%台を割り込む。 - 金は続伸し1200ドル台を回復。原油価格はさらに下落して48ドル台を
割り込む。本日発表の原油在庫が拡大しているとの観測も。 - 12月ISM非製造業景況指数 → 56.2
本日の注目イベント
- 独 独12月雇用統計
- 欧 ユーロ圏11月失業率
- 欧 ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
- 米 10月ADP雇用者数
- 米 10月貿易収支
- 米 FOMC議事録(12月16、17日分)
引き続き株安と原油安、さらに安全資産の債券が買われたことで米長期金利の
低下がリスク回避につながり「円買いドル売り」を加速させています。
特徴的なのは、これまでのドル全面高から、ドル高とリスク回避の円買いが
同時に起きているという点です。
ユーロドルでは、年明け早々にもECBが量的緩和の実施を余儀なくされるとの
見方や、ギリシャの政局不安から、引き続きユーロ下落圧力が強まり、
「ドル高ユーロ安」が進んでいます。ユーロドルが大幅に下落すると、ドル円でも
これまでは「円売りドル買い」につながっていましたが、原油安に米国株が大幅に
下落したことで「リスク回避」が意識され、円が買い戻されている状況です。
その結果足元では、円が最強通貨でユーロが最弱通貨になっています。
昨日の東京時間で、日経平均株価が525円も下落したことから、118円台まで
円高が進み、それでも欧州時間には119円30-35銭辺りまで戻す場面もあり
ましたが、結局上述のようにWTI原油価格の大幅続落に、再び118円近辺まで
押し下げられた格好です。
昨日もこの欄で触れましたが、どうも昨年の同時期と同じような展開になって
きました。ドル円が105円台から100円台までずるずると下げたあの状況です。
昨年の1月から2月にかけては米国を大寒波が襲い、雇用統計が大きく減少した
ことでドル売りが進行しました。
雇用の減少で、順調な回復を見せてきた米国の労働市場がピークアウトしたのでは
ないかといった見方も浮上し、米国経済への不安からドルが売られたと記憶しています。
しかし、足元の雇用状況は当時とは大きく異なります。
少なくとも雇用状況からドルが売られる理由は見つかりません。
あくまでも原油価格がどこで下げ止まるのかという問題です。
しかも原油価格の大幅下落で、米小売売上高が増加しているという報道もあり、原油
価格下落のマイナス部分だけに焦点があたり過ぎているとの印象もあります。
本日も海外市場では重要な指標発表があります。
ユーロ圏の12月のCPIは「マイナス0.1%」と予想されており、量的緩和の実施が
近づいていると思われます。
また米国ではFOMC議事録が公表されます。
「相当な期間」という文言を残し、「辛抱強く」という文言を加えた前回の会合の内容が、
より詳細になります。
そしてADP雇用者数も発表され、週末の雇用統計に期待が持てるかどうかを示して
くれます。
本日の動きも、引き続き株価次第というところですが、やはり下値を意識する展開が
予想されます。
レンジは117円80銭~119円程度と予想します。
- [2015/01/07 09:38]
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WTI原油価格一時50ドル割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
119円37銭までドルが売られた。原油価格も一段安を記録し、
リスクオフの流れが強まる。
見方が広がり、1.1893までユーロが下落。ユーロ円でも
売りが優勢となり142円台半ばまでユーロ安が進む。
波及し、株価は大幅安。ダウは331ドル下落し1万7500ドル台に。
低下し、30年債も約2年ぶりに2.62%台まで低下。
50ドル台を割り込む。
本日の注目イベント
年明け最初の東京株式市場は下落で始まり、その流れが海外市場にも波及し、
欧米でも株価が大幅に下落しています。
特にNYダウは331ドル安と新年早々厳しい下げを見せました。
リスクオフから安全資産の米国債が買われ、米長期金利も2%割れが視野に
入っています。円が主要通貨に対して買われ、ドル円は119円台前半まで
下落し、ユーロ円も142円台半ばまで円高が進むなど、昨年のこの時期と
同じ展開になってきました。
原油価格が再び下落基調を強め、昨日のWTI先物市場では2009年4月
以来となる50ドル割れまで売られる場面がありました。
世界的な需要不足の中、OPECが減産には合意できなかったことから、供
給過剰との見方もあり40ドルまで下落するという専門家もいるようです。
原油価格の急落で米株式市場が大幅に下げ、長期金利も2%割れもあり得る
状況になってきました。典型的なリスクオフの流れで、ドル円も下値を探る
展開になりそうです。
今日は日経平均株価も下値を探る展開が予想され、それに伴ってドル円も1
19円割れを試すことになるかもしれません。
「4時間足」の「200日線」がある、119円12銭前後が最初のメドに
なりそうですが、119円が維持できるかどうかが注目されます。
そして、119円を割り込んだら、12月30日に下げ止まった118円8
5銭辺りが次のサポートのメドになります。この水準はやはり「200日線」
でサポートされた水準です。
昨年の今頃は年明けに105円45銭を記録し、多くの市場参加者がドルに
対して楽観的となり、「110円も時間の問題」といった雰囲気でした。
そこからわずか1ヶ月で100円75銭まで円高が進んだことは、まだ記憶
に新しいところです。
今回も同じ展開になるかどうかは分かりませんが、状況は昨年とは異なるだけ
に、この水準から5円も下落する可能性は低いと思われます。
FRBは今年の中頃には利上げに踏み切ると予想されており、ウォールストリ
ート・ジャーナル(WSJ)
は、その利上げ幅が想定よりも大きくなる可能性があるとの記事を掲載してい
ます。一方日銀は、今年中に少なくとも1回は追加緩和を実施するとの見方も
根強く残っており、この金融政策の方向性の違いを基本とするならば、やはり
ドルが下落した際には拾っておくスタンスが有効だと考えます。
もっとも、どこまで下落するのかは原油価格次第という状況のため、安易にド
ルを拾えばいいというものではありません。
そこには慎重さも求められます。
今日も株価の行方がドル円にも大きく影響してきそうです。
日経平均は300円前後の下げが見込まれますが、1万7000円の大台を割
り込むようだと118円台もないとはいえません。
予想レンジは118円70銭~119円80銭程度と見ています。

- [2015/01/06 09:06]
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ユーロドル1.18台半ばへ急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
119円80銭近辺まで売られたが、ユーロドルでドル高が進んだことで、
120円台半ばまで戻す。
一時は1.20近辺までユーロ安が進み、ほぼ安値圏で引ける。
ダウは9ドル高と、今年最初の取引を上昇で終える。
買い材料に。長期金利は2.11%台まで低下。
本日の注目イベント
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
さて、2015年もいよいよ本日より本格的に始まります。
今年も為替は大きく揺れ動くと予想しています。
それは、いよいよ今年中に米国が金融政策の正常化に向けての一歩を踏み出すことに
なるからです。
実質ゼロ金利政策を終え、政策金利であるフェデラルファンド金利(FF金利)を引
き上げると想定されるからです。
現時点では「本年6月ごろに引き上げる」というのが市場のコンセンサスですが、
そのタイミングを巡って早まればドル高に振れ、遅くなるようならドルが売られる状
況が考えられます。
またそのタイミングで米長期金利が上下することにもなり、ドル円にも影響を与えま
す。昨年も、利上げの時期を巡って為替が大きく変動したことを考えると、利上げが
実施されることになると今年も、昨年以上に為替が動くと考えても不思議はありま
せん。
利上げは、基本的には株式市場にとっては「マイナス要因」になります。
従って、利上げ→株価下落→リスクオフ→円買いドル売り、といった連鎖が想定され
ますが、必ずしもその通りに動くかどうかは分かりません。
それは今米国では、景気回復とデフレ圧力が同時に進行していると思われるからです。
景気回復は米企業業績の向上につながり、株価を押し上げる効果があります。
そもそも、利上げに踏み切る背景は「景気が拡大している」からに他なりません。
このことを忘れてはいけません。
「米国の一人勝ち」は、昨年いやというほど見せ付けられました。そして、今年もそ
の状況に変化はないものと思います。
景気回復と低インフレが同時に進行している状況です。
カギを握るのは長期的には「原油価格」の動向ではないかと思います。
今年も原油価格は下落して取引が始まっており、原油価格のさらなる下落で、米株式
市場がどのような反応を示すかによって、ドル円の値位置も変わってきそうです。
目先の材料としては、ユーロ圏の動向です。
年明け早い時期にECBが「追加緩和」に踏み切るものと思われますが、ドイツ連銀
など、理事会での合意形成が得られるのか注目されます。
さらにギリシャの混乱からも目が離せません。
ギリシャでは25日にも総選挙を実施する予定ですが、サマラス首相は、「ギリシャ
がユーロ圏にとどまるかの運命を決める総選挙だ」と位置づけています。
同首相は3日の演説で、「野党・急進左派連合の掲げる政策ではギリシャはデフォル
トに陥り、ユーロ圏からの離脱を余儀なくされる」と訴えています。
年明けのオセアニア市場ではユーロドルが1.20の節目を大きく下抜けして1.1
8台半ばまで急落しています。
ギリシャ問題と緩和観測がユーロを一段と押し下げた格好です。
ユーロドルがさらに下げるようだと、ドル円でも「ドル高円安」につながる可能性も
あり、ドル円を手がけている投資家にとっても、ユーロドルの動きに注目する必要が
あります。
本日のレンジは119円80銭~121円程度を予想します。

- [2015/01/05 08:49]
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