ドル円120円台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
1週間ぶりとなる120円台に乗せ、120円23銭までドルが
買われる。NY株が大幅に反発したことで、リスクオンの流れが
やや戻った格好。
欧州当局と合意するのは、まだ時間がかかるとの見方が広がる。
ユーロドルは1.08台でもみ合い。
指標が好調だったことが背景。ダウは263ドル上昇し、1万8000ドル
に届く水準で引ける。
上昇し、金利は小幅に低下。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間には20銭ほどしか値幅がなく、海外市場でも小動きかと
思われましたが、夕方からドルが買われ、ほとんど一方的に上昇しました。
中国が緩和策を強化したとの報道もありましたが、それ以外は特段ドルを買う材料
は見あたらなかった中、NYでは1週間ぶりとなる120円台前半までドル高が進み
ました。雇用統計までは118-120円程度のレンジを予想していましたが、早く
も上振れしており、「やはりドル高基調は変わっていない」と言いたいところですが、
なかなか方向感が読めないというのが正直なところです。
NYでは経済指標が多く発表されましたが、中古住宅販売成約指数以外は、予想とそ
れ程かわりません。この中古住宅販売成約指数は、これまで材料にされた記憶はほと
んどないのですが、昨日は市場予想の「+0.3%」に対して「+3.1%」と大き
く上振れました。最近では多くの住宅関連指標が予想を下回るケースが多かったこと
から、今後の住宅市場の活況にやや期待が膨らんだというところです。
NY株式市場が大幅続伸し、ダウは2月3日以来、8週間ぶりの大幅高でした。
上記住宅関連指標がしっかりしていたことに加え、「マージャー・マンデー」の言葉
通り、M&Aのニュースが好感され、株価の上昇につながったようです。
株価がこのまま上昇に転じてくれれば、ドル円にも好材料ですが、まだこのまま上昇
するかどうかは不透明です。
18日のFOMC以降、利上げのタイミングが後ずれしてきたにも関わらず、株価は
調整を続けて来ました。
利上げのタイミングを巡っては、まだまだ株価の上昇トレンドを描くことは難しそう
で、NYの株式市場からは「この日の最大の材料は、大きな悪材料がなかったことだ」
(ブルームバーグ)といった冷めた声も聞かれました。
テクニカルを見ると、ドル円は「4時間足」にレジスタンスが見られます。
120円台半ばには「120日線」と「雲の上限」があり、ここを抜け切ればもう一
段の上昇も見込めるようですが、1週間ぶりの120円台ということと、本日は期末
というこもあり、ドル売り需要もそこそこありそうに思います。
120円台を維持できないようなら、結局また118-120円のレンジに戻る可
能性が高いと思われます。
予想レンジは119円60銭~120円50銭程度と見ます。

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- [2015/03/31 08:34]
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ドル円もみ合い続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
確定値が発表され、市場予想を下回ったが材料にはならず、
119円10-20銭で引ける。
ドルが売られやすい地合いを背景に、ユーロは堅調に推移。
上昇が全体を牽引。ダウは34ドル上昇し、ナスダックは27
ポイント上昇。
材料となり価格が上昇。長期金利は1.96%台へと小幅に低下。
本日の注目イベント
ドル円は方向感もなく、もみ合いが続いています。
先週は特に材料もなく、利上げ観測が後退したことで、ドルの下値を試し、118円
台前半までドル安が進む場面もありましたが、日米金融政策の方向性の違いという、
基本的な考え方が崩れていないことで、ドルの下落も限定的でした。
イエレン議長はサンフランシスコの講演で、年内の利上げを予想した上で、その後の
ペースは緩やかなものとなり、予測通りの軌道をたどらないとの見方を示しました。
議長は「年内にフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の引き上げが正当化される
ような状況になると私はみている」と語り、さらに初回利上げ後の見通しについては
「あらかじめ決まった引き締めコース」はたどらないと述べています。(ブルームバ
ーグ)
基本的には、前回FOMC後の記者会見で述べたことと変わってはいません。
今週は材料に事欠きません。
週末には3月の雇用統計が発表され、個人消費支出も発表されます。
また、連日FOMCメンバーの講演も予定されており、発言内容にも注意が必要です。
さらに中国でも、PMIの速報値が発表され、景気減速がさらに加速しているのかどう
かを見極める判断材料が提供されます。
ドル円も、方向性が明らかになって来る可能性もあり、雇用統計に関してはどちらか
と言えば、下振れリスクに警戒したいと思います。
豪ドル円が再び92円台前半まで下落して来ました。
ここ2週間程度では92円~94円台前半でのレンジが続いていますが、91円台に入
ると。3月11日以来となる豪ドル安水準になります。
豪ドルは、引き続きRBAの利下げ観測が根強く、上値の重い展開が続いています。
91円台半ばを割り込むようだと、下落に拍車がかかることも想定されます。
このところの動きは、ドル円でドル安が進むと、豪ドル円は上昇する傾向があります。
ドル安が進むと、豪ドル対米ドルで、豪ドル高が急速に進む一方、ドル円では下値にド
ル買い注文もあり、それ程ドル安が進まない結果、豪ドル円が上昇するようです。
反対に、ドル高円安が進む局面では、ドル円の上値は重い一方、豪ドルは対米ドルで下
落が強まることで豪ドル円は下落する傾向にあるようです。
本日は、先週後半に2日続けて大幅な調整をみせた日経平均株価に注目しています。
株価の方も下値では、買い遅れた投資家の買い意欲が強いと見られているようですが、
2万円の大台を目前に調整が長引くようだと、ドル円の上昇を抑えることにもつながり
ます。本日のドル円の予想レンジは118円50銭~119円70銭程度と見ます。

- [2015/03/30 08:49]
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ドル円118円台前半まで下落後反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル売りが進んだが、NYでは失業保険申請件数の減少と、長期金利の
上昇を手がかりに119円台半ばまで値を戻す。
1.08台半ばまで反落。
失っているとの声も。消費関連や輸送株の下げが響いた。ダウは40ドル
下げ、その他の指標も揃って下げる。
1.99%台と、1週間ぶりの水準まで上昇。
3週間ぶりに51ドル台に。
本日の注目イベント
昨日この欄でも指摘したように、これまでサポートとして機能してきた
119円台前半は、一旦割り込むと下落が加速し、欧州時間には118
円33銭までドル安が進む場面もありました。約1ヶ月半ぶりの円高水
準を記録しましたが、サウジアラビアがイエメンへの攻撃を開始したこ
とで安全通貨の円に買い戻しが入ったようです。
NYでは一転して、ドル買いが強まり119円台半ばまで反発しました
が、久しぶりの円高水準だったことで、しっかりとドルの手当てをした
投資家もいたようですが、先週から上値の重い展開が続いているため、
まだ足元のトレンドは安心してドルを買える状況ではないようです。
118円33銭近辺は、「日足」では、ちょうど「雲の」上限にあたり、
ここで下げ止まった感があります。もっとも、この「雲」は薄いため、
下抜けするリスクも考えられたため、ほっとした面もあります。
また、この水準はボリンジャーバンドの「マイナス2シグマ」の位置で
もありました。
先週のFOMC後は「利上げへの思惑」が後退する中、米株式と債券が
不安定な動きを見せ、一方、日本株が堅調な動きを見せるなど、ドル円
相場への影響が見極めにくい展開が続いて来ました。
まだ、足元ではそのような相場つきが継続されていると思われ、やはり
ここは、小刻みに利益を確保していくしかありません。
本日は早朝に、日本の2月の消費者物価指数が発表されます。
またNY時間には、10-12月期のGDPの確定値が発表されますが、
こちらはそれほど注目されないかもしれません。
むしろ市場の注目は二人のFRB高官の講演です。
イエレン議長とフィッシャー副議長が講演をおこないます。
フィッシャー副議長は19時30分に予定されており、イエレン議長は朝
方の4時45分という予定です。また、欧州は今度の日曜日から「サマ
ータイム」に移行するため、これまでより1時間早く市場に参入するこ
とになります。
昨日は久しぶりに日経平均株価が「大幅な調整」を見せました。これま
で下がったら買おうと考えていた投資家が、買いに走ったとの報道もあ
りましたが、本日も昨日のように下落で始まるのか、
あるいは、個人投資家の旺盛な買いに反転に転じるのか、興味のわくと
ころです。
ドル円のレンジは118円50銭から119円70銭程度と予想します。

- [2015/03/27 08:50]
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NYダウ300ドルに迫る下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
前日と同水準の、119円23銭まで下げたが、そこから反発し
119円台半ばまで戻して引ける。
予想を上回ったことや、ECBがギリシャへの緊急支援枠を増やした
ことで1.10台までユーロが買われる。
経済指標が予想を大きく下回ったことが売りを加速し、ダウは
292ドル安で、1万7700ドル台に。
そがれたとの指摘も。長期金利も前日比上昇し1.92%に。
本日の注目イベント
2月の耐久財受注が市場予想を大きく下回ったことで、ドル円も徐々に上値
を切り下げています。119円23銭まで下落しましたが、そこからは反発
しています。前日も、この水準で下げ止まり、切り返していることから、こ
のあたりにドルの買い注文も集まっている可能性があります。
119円台前半が目先のサポートレベルと考えられますが、逆にこの水準を割
り込むと、下落が加速することも予想されるため、注意は必要です。
それにしても、経済指標の下振れが続き、米景気の先行きにはやや暗雲が立
ち込めて来たように思います。昨日の耐久財にしても、コア資本財(非防衛資
本財)受注も1.4%減少し、これで6ヶ月連続のマイナスです。
小売売上、住宅関連でも息切れが見え始め、「利上げのタイミングは経済指標
次第」と語ったイエレン議長も悩んでいることと思います。
6月利上げの可能性は極めて低くなったと考えます。
唯一の救いは、雇用が安定的に拡大していることです。
今後注目しなければならないのは、順調に拡大している雇用の増加が個人消費や、
住宅にも好影響を与え、息切れが目立つそれらを牽引していくのか。
あるいは、反対に悪化の目立つそれらの指標が雇用にも悪影響を与え、頼みの綱
の雇用までも徐々に拡大ペースにブレイキがかかるのかを注視していく必要があ
ります。
前者のシナリが描かれるのであれば、9月にも利上げという見方をサポートする
ことになります。先週のFOMCで「辛抱強く」という言葉が外されましたが、
ここは個人投資家の皆さんも「辛抱強く」することが肝要です。
ハト派を代表するシカゴ連銀のエバンス総裁は講演で、インフレ率が1、2年の
うちにFRBの目標である2%に達することが明確になるまで、「われわれが金
融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」と指摘し、
「経済情勢は2016年までの利上げ先延ばしを正当化するように進展している
と考えられる」との認識を示しました。(ブルームバーグ)
上で述べたように、このところの経済指標が下振れしていることから、年内の利
上げには反対する意向を示したものです。
ユーロドルは底堅く推移しています。
「1時間足」では「雲」を上抜けしており、1.10台に上昇すると売りに押さ
れるものの、「雲」がサポートしている状況が見て取れます。
そのため、1.08を明確に下回らないと下落トレンドが発生しないような形状
になりつつあります。1.09台から1.10台でのもみ合いが続いていますが、
ここから1.12に向うのか、1.08に向うのか、来週の雇用統計と、ギリシ
ャへの支援問題の行方にかかっています。
そのギリシャへの支援では、ECBは緊急流動性支援(ELA)の上限を10億
ユーロ(約1300億円)余り引き上げています。
本日のドル円のレンジは118円80銭~120円程度を予想します。

- [2015/03/26 08:54]
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ユーロドル1.10台に乗せるも反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- やや上値が重くなったドル円は、米長期金利の低下を
背景に119円22銭までドル安が進んだ。その後はドルを
買い戻す動きが活発となり、昨日の水準まで値を戻し
119円70-80銭で引ける。 - ユーロ圏のPMIが市場予想を上回ったことから
ユーロドルは一時1.1台前半まで続伸したが、FOMC後の
高値を超えられず反落。 - 株式市場は続落。特段株価下落の材料はみられなかったものの、
利益確定の売りに押された格好で金融株などが下落。ダウは
1万8000ドルを維持したものの、下げ幅は100ドルを超える。 - 債券相場は続伸。2月の消費者物価指数が引き続き低位だった
ことから買いが優勢となり、長期金利は2月初旬以来となる、
1.87%台まで低下。 - 金は小幅ながら5日続伸。原油も小幅に上昇。
- 2月消費者物価指数 → +0.2
- 1月FHFA住宅価格指数 → +0.3%
- 2月新築住宅販売件数 → 53.9万件
本日の注目イベント- 豪 RBA 金融安定報告書を公表
- 独 独3月IFO景況指数
- 米 2月耐久財受注
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
上値が重くなってきたドル円はNY市場の朝方には、119円22銭まで
ドル売りが進みましたが、その後は値ごろ感から買い戻しも入り、昨日の
東京時間と同じ水準まで戻っています。ある程度想定内の動きでした。
米長期金利の低下傾向が続き、1.87%台までの低金利は2月5日以来
の水準です。
株価との関連が薄れる中、米金利との相関が引き続き相場の方向性を見る
上では重要なファクターと見られます。
相場の方向性を決定付ける材料が乏しいため、市場の関心は要人発言にも
向けられています。昨日は、サンフランシスコ連銀のウイリアムズ総裁が、
政策引き締めについての議論が年央になりそうだとの見解を示し、セント
ルイス連銀のブラード総裁は「当局が実際に決定を下す日が訪れ、
その日に市場にサプライズをもたらすようなことになれば、調整が起こり、
その動きは激しいものになる可能性がある」と述べています。
利上げのタイミングが市場予想と異なった場合には、金融市場に混乱がお
こる可能性に言及しています。
本日も「ハト派」の代表格である、エバンス・シカゴ連銀総裁の講演が
予定されています。
相場は上にも下にも抜けきれず、市場参加者も攻めあぐねている様子が
窺えます。
特にドル円は121円台が徐々に重く感じられる状況になっており、
かといって下値も昨日のNYで見られたように、119円台前半では
ドル買い需要も見られる展開です。
足元では、株価を見ながらの売り買いもあまり機能しない状況で、ここは、
小刻みに利益を確保するか、もう少し長いスパンに立って、ドルを仕込む
タイミングを探るしかありません。
ユーロドルはまだ、値動きがあるため手がけやすいかもしれません。
昨日はユーロ圏のPMIが良かったことから、ユーロは続伸し、
1.10台に乗せましたが、FOMC後に記録した1.1062には
届かなく、反落しています。
戻りは1.12台程度までと予想していますが、基本的にはテクニカルを
慎重に見極め、ユーロの売り場を探るスタンスで良いと思われます。
1日を通したらそこそこ値幅はあるものの、東京時間では活発な動きは
見られません。上述のように、株価を見ながらの売買も余り機能しなく
なっており、ここは様子を見るしかありません。
日経平均株価も、米国株が下落してもその影響は限定的で、すぐに
切りかえしてくる状況です。
おそらく、日経平均株価がどこかで大きく調整した際には、ドル円も
予想以上に円高が進むこともあるのではないかと考えます。
本日の予想レンジは119円20銭~120円20銭程度でしょうか。 - 豪 RBA 金融安定報告書を公表
- [2015/03/25 09:29]
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ドル円下値を試す展開か?
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
緩やかになるとの見方が広がり、ドル売りが優勢となった。
長期金利が低下したこともあり、一時119円58銭まで
ドル安が進んだ。
利上げ後も、その後のペースは緩和的になるとの観測が
ユーロ買い戻しを加速させた。
輸送株の下げが全体を牽引し、ダウは11ドル安。
ドルの上値を抑える。
本日の注目イベント
FRBのフィッシャー副議長はNYでの講演で、「いかなる状況でも当局が
為替レートに基づいて政策を決定することはない」と述べ、足元のドル高を
意識した発言と思われますが、金融政策でドル高を押さえ込むことに否定的
だと受け止めれられます。また利上げに関しても「米金融政策は、初回利上
げ後も非常に緩和的となろう」との認識を示しました。
この発言を受けて、米国債が買われ、長期金利が1.91%台まで低下し、
ドル売り材料になっています。
3月8日には、一時2.25%程度まで上昇した米長期金利でしたが、ここ
に来て低下傾向を鮮明にしています。
今月のFOMCまでは利上げ観測が強く、それは2月の雇用統計の結果にバ
イアスがかかっていたこともあり債券が売られ、金利が上昇するというサイ
クルにドル円は122円台まで上昇した経緯があります。
しかしその後は、イエレン議長やシカゴ連銀総裁、さらには昨日のフィッシ
ャー副議長など、「ハト派」の重鎮がこぞって「利上げがあったとしても、
緩和的な政策は変わらない」ことを強調してきました。
その結果、NYの株価も反発し、債券が買われ、金利が低下して来たわけで
す。ただ、金利が低下してきた割にはドル円が底堅い動きをしていると見れ
ないこともありません。
このままドルが下落に向かい、118円台を割り込むような事態は想定しに
くいと言えます。6月か9月か、あるいは2016年に利上げが延びるのか
は今後の経済指標次第ですが、やや心配なのは「一人勝ち」と言われて来た
米景気の拡大に、やや息切れが見られることです。
2015年に入ってからは、雇用を除いて明らかに成長が鈍化してきている
印象です。欧州や、中国の成長鈍化の影響がじわじわ出てきたとの指摘もあ
ります。
今後、好調な雇用が消費を支え、これが景気全体の底上げにつながるのかど
うかという点と、ユーロ安の影響でドイツを中心に景気底入れから反発に向
えば、これも米景気に好影響を与えることから、その行方にも注目です。
ユーロドルの反発が目立ちます。
FOMC後に1.10台半ばまで急騰し、その後1.06台前半まで売られた
ことで、やはり上値は重いと思われましたが、再び上昇に転じてきました。
ギリシャへの支援問題や、ECBの量的緩和を考えると、やはり上値には限界
があろうかと思いますが、1.10台半ばを抜けるようだと、「日足の」「5
2日線」がある、1.12台半ばあたりまでの上昇も視野に入れておく必要が
あるかもしれません。
上がれば、とことん上がり、下がればとことん下げるのが、ユーロドルの特徴
です。
ドル円も同様に、ドル安の限界を試すような動きです。
「8時間足」の「120日線」がある119円50銭は前回のドル安局面でも
維持されました。従って、目先はこの水準が重要なサポートかと思われます。
さらに3月19日に記録した119円29銭が次のサポートになり、節目の1
19円がそれに続きます。
本日も株価の動向にもよりますが、119円~120円30銭程度のレンジを
予想したいと思います。

- [2015/03/24 08:45]
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ドル円米金利低下から120円を割り込む
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
その後急落。FRBの緩和策が長引くとの見方が広がり、
長期金利が低下しドル売りにつながった。
ユーロドルは1.07台前半から1.08台後半までユーロ高
が進行。ユーロ円も再び130円台に乗せる。
台を回復し、ナスダック指数も最高値に迫る。
集めた。長期金利は1.93%台まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は海外市場で一時121円台まで反発する場面もありましたが、そこから
119円台後半まで予想外にドル安が進みました。
18日のFOMCの声明文が再度蒸し返され、緩和政策が長引くとの見方から長
期金利の低下につながりドルを下押ししたものです。
シカゴ連銀のエバンス総裁が講演で、「利上げは2016年まですべきではない」
と発言したこともドルの上値を抑えたと思いますが、FRBが利上げに対して慎重
に対応するのではないかとの観測が強まっている状況です。
ドル円は121円台が徐々に重くなると予想されますが、一方で株高から「リスク
オン」のセンチメントも根強く、ドルがこのまま下げる可能性も低いと思われます。
119円台では、ドルを買いたいとする向きもそこそこ見られると考えられます。
ドルの上値が重くなりつつありますが、ここは、慎重にドルを拾っていく場面を探
していくスタンスを維持したいと思います。
ただ3月半ばの122円台も、ほとんどワンタッチといった状況でした。
昨年のような明確なトレンド形成を試みていますが、失敗に終わっています。
まだしばらくは、このような状況が続くと見られます。
FOMC声明文後に約600ポイント急騰したユーロドルは、その後上昇幅をほぼ
埋め尽くし、やはり上値は重いという印象を見せましたが、再びその半値にあたる
300ポイントの上昇を見せています。非常に荒っぽい動きを見せるユーロドルで
すが、まだユーロの底値を確認したとは言えないのではないでしょうか。
ECBの量的緩和はまだ著に付いたばかりです。
ユーロ安にともなう景気の回復もまだその兆候が見えません。
依然として、ユーロの戻りを売る展開が有利ではないかと考えます。
今週は米GDPの確報値が発表されますが、材料不足の感は否めません。
120円を中心に上下1円程度の値動きが予想されます。
やはり、4月3日の雇用統計待ちということになります。
今後発表される経済指標は、6月利上げを巡っては極めて重要な意味合いをもって
きます。
その経済指標の結果に一喜一憂する展開がしばらく続きそうな気配です。
本日の予想レンジは119円50銭~120円50銭程度でしょうか。

- [2015/03/23 08:48]
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ドル再び上昇へ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
乗せるなど、ドル高基調は変わらないといった声も。
120円80銭前後で取引を終える。
1.06台で落ち着く。
7ポイント上昇。全体としては原油安に伴い、エネルギー株が下げた分
下落幅が大きかった。
が広がる中、年内の利上げは確実との見方に引っ張られた。長期金利は
小幅に上昇し、1.97%に。
本日の注目イベント
やはりFOMC後のドル急落は行き過ぎだったとの印象です。
ドル円の119円台前半とユーロドルの1.10台半ばは、足元の日米欧の
金融政策の方向性の違いを基本に考えると、単に積み上がったポジションの
巻き戻しだったと言えます。
ドル円は121円04銭までドル買い戻しが進み、ほぼ会合前の水準を回復
し、ユーロドルも1.1062まで急騰後に1.06台までドル高が進む場
面がありました。
2月の雇用統計の結果が市場予想を大きく上回ったことをきっかけに、6月
利上げ観測が急速に高まり、それに伴ってドル買いのポジションが積み上が
ったことが、ドルの下落幅を大きくしたと総括できそうです。
ドルが下落するときの、そのスピードの速さに良く驚かされますが、今回の
急落で市場のセンチメントがやや変化したことは否めません。
事実、市場の変化に素早く反応することで知られている「MACD」は、
「日足」でドルの下落を示唆するデッドクロスを見せました。
ただ、依然として「マックディー」も「シグナル」もプラス圏に収まっている
ため、ここからのドルの一段下げは見込みにくいと思われますが、同時にロー
ソク足の下方に位置する「雲」は厚みもなく、どちらかと言えば、抜けやすい
形状かと思います。この「雲」を下抜けすれば、「MACD]もマイナス圏に
移行すると思われ、そうなると市場のセンチメントも急激に変わることも考え
られます。
最大イベントであった、FOMCも終わり、その前に2月の雇用統計とイエレ
ン議長の議会証言も終わっています。
しばらくは大きな材料もなく、市場の関心はギリシャやウクライナ問題へと戻
っていきそうです。
また原油価格の上値が徐々に重くなり、40ドルの方向を目指しているように
も見受けられます。この点にも注意が必要かと思います。
今回のFOMCでは予想通り「辛抱強く」という文言は外されましたが、それ
でもそれが6月利上げにはむすびつかないものの、その可能性も排除しないと、
声明文は伝えています。結局、これまでイエレン議長が繰り返してきたように、
今後の経済指標次第ということです。
2週間後に発表される雇用統計が再び上振れるようだと、再度6月利上げが取
りざたされることにもなります。しばらくは米経済指標の結果に、一喜一憂す
る日が続きそうです。
予想レンジは120円20銭から121円20銭程度と考えます。

- [2015/03/20 08:48]
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FOMCを受けドル急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ペースが緩やかになることと、FOMCメンバーの金利見通しが
下方修正されたことからドル円は急落。一時は119円29銭まで
ドル安が進み、120円台まで戻して引ける大相場に。
格好となり、この日の底値から約500ポイントの上昇となる、
1.1062まで「ドル安ユーロ高」が進む。
利上げ先送り観測が広がり、株価の上昇に弾みを付けた。
ダウは227ドル上昇し、1万8000ドルの大台を回復。
長期金利は3月1日以来の2%割れまで低下。
本日の注目イベント
FOMCの結果はほぼ予想した通りでした。
予想外だったのは、為替の値幅の大きさでした。
6月利上げに向けて、それだけポジションの偏り、ドル高を想定したポジションが
積み上がっていたということでしょうか。
ドル円は一時119円29銭まで落ちましたが、ユーロドルはなんと、昨日の底値
から約500ポイントも反発し、1.1062までユーロ高が進行しています。
相当数のストップロスのユーロ買いが執行されたはずです。
「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になる
ことはない」イエレン議長は、会合後の記者会見でこう述べています。
予想以上に、景気を配慮した「ハト派」的な発言と言えます。
声明文では「雇用は力強く伸び」、「労働市場の状況は一層改善された」との見方
が示される一方、成長は「緩やかになった」とも記され、今年に入って発表された
多くの経済指標が緩慢な内容を示したことにも触れています。
またFOMCが発表した参加者の予測によると、2015年末のFF金利誘導目標
の予測は0.625%(中央値)で、昨年12月時点の予想1.125%から引き
下げられました。
今後利上げが行われたとしても、そのペースは極めて緩やかになることを示唆して
いるものと考えられます。
イエレン議長は、4月の会合で利上げを決める「可能性は低い」一方、6月の可能
性は「排除できない」と語っています。(ブルームバーグ)
ドル円は、声明文とイエレン議長の記者会見を受けて、一時119円29銭までドル
安が進みました。予想以上の下落幅と言えますが、ドル高を想定したポジションの巻
き戻しが活発だったと思われます。6月利上げ観測が急速に後退し、しかも利上げのペ
ースは緩やかなものになるとの見方がドル売りにつながり
ましたが、これも今月6日の雇用統計以降、株価の調整がジリジリと進み、株安、原
油安が進んだことを考慮すると、今回の会合ではある程度の「配慮」も想定できました。
ただ、それでも日米欧の中で、最も早く利上げに向うのは米国であるという予想を変え
ることは出きず、今後再びドル高に向かうものと思われます。
その意味ではドルの買い場を探る展開に変化はないものと思われますが、昨日の急落で
「ドル高修正局面」に入ったとの見方も出てきました。
ここは慎重に向っていく必要があろうかと思います。
テクニカルを観ると、昨日のドルの急落でも「日足」ではローソク足が依然として「雲」
の上に位置しています。「転換線」も「基準線」もドルの下落を示唆していません。
相場の動きに早く反応する「MACD」では、既にデッドクロスが出ていることには注
意が必要かもしれません。「雲」を下抜けするには118円台半ばを割り込むことが必
要です。
今日の予想レンジは難しいと思われますが、119円30銭~120円70銭程度を予
想したいと思います。

- [2015/03/19 08:54]
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ユーロ買い戻しが優勢
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
FOMCを控えているとはいえ、先週金曜日から
121円台で膠着。
優勢の展開。ユーロドルは一時1.0651まで買い戻しが進み、
対円でも129円目前までユーロ高が進む。
動きが続き、FOMCを前にボラティリティーの高い展開に。
ダウは128ドル安いものの、ナスダックは7ポイント上昇。
広がる一方、経済指標が軟調なことで6月利上げには懐疑的な
見方も台頭。長期金利は2.05%台に低下。
続落し、一時は42ドル台半ばを付け、43.46ドルで引ける。
本日の注目イベント
昨日からFOMCが始まり、いよいよ明日の未明には声明文と、イエレン議長の
記者会見が予定されています。
大方の予想は、依然として「辛抱強く」という文言は削除されるというものです。
そして、それでも直ちに6月の利上げには結びつかないのでは、といった見方が
やや増えてきた印象があります。
個人的にも同感で、FRBは今後いつでも利上げを行うことが出来るような「舞
台」は整えておきたいはずで、上記文言を維持しながらの利上げは考えにくいと
思われます。
その上で、今後の利上げのタイミングを探るのではないかと思われます。
イエレン議長は先月の議会証言でも、利上げにはフォワードガイダンスの変更はあ
り得るとし、さらに利上げのタイミングは「経済指標次第だ」とも言っています。
2月の議会証言以降、発表された経済指標はどれも予想を下回るものが多く、昨日
の住宅着工件数も市場予想から大きく下方に乖離しました。
これらの経済指標からは、FRBは6月利上げには慎重な姿勢を見せるのではない
かと予想しています。
イエレン議長は、記者会見でもこの点に触れてくるのではないかとも予想しています。
労働市場の回復には自信を示しながらも、それ以外の指標にはばらつきも見られると
いったコメントを予想しています。
ドル円はここ3日間121円台で推移しており、これを底堅いというのか、あるいは
上値が重いというのか見方の分かれるところです。
昨日の黒田日銀総裁の会見にもほとんど反応はしていません。
追加緩和期待は少しづつ後退しているものの、日本株の底堅さがドル円を支えている
状況です。FOMCの結果をみるまでは、様子見の状態です。
一方、大きく売り込まれてきたユーロドルには動きがあります。
1.04台後半までユーロ安が進んだ後は、徐々に買い戻しが優勢となり、昨日は1.
0651までポジション調整の買い戻しが進んでいます。
かなり長い期間売られ続けてきたわけですから、この程度の反発は想定内とも言えます
が、チャートでは下落トレンドにやや変化が出てきたことは意識しておくべきでしょう。
短期的な値動きを示す「1時間足」では、昨日からローソク足が「120日線」(12
0時間線)をはっきりと上抜けして来ました。
これは約3週間ぶりのことで、一目均衡表の「雲」も既に好転をし、「雲の厚み」も拡
大しています。もっとも、それ以外の長い足では顕著なサインは見られませんが、「M
ACD」では「8時間足」までが既にゴールデンクロスを示していることも認識してお
きたいところです。
ユーロドルは「戻りを売る」展開がまだ機能しそうですが、一方で相場観も完全にユー
ロ安に傾いているのも事実です。
ドル円は今朝もほとんど動きがありませんが、明日未明の発表も考慮し、レンジは120
円20銭~122円20銭程度を予想したいと思います。

- [2015/03/18 08:59]
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経済指標軟調でユーロ買戻し進む
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は小動きながら、上値の重い展開が続く。121円09銭まで
売られたが、株価が反発したことで121円35銭近辺まで戻す。
する中、米景気に対する強気の見方も修正される。ユーロドルは
1.05台から1.0620まで反発したが、1.0570あたりまで
押し戻されて引ける。
ダウは228ドル上昇。S&P500も5週間ぶりに大幅高。
2.1%を割り込む。
売られ、6年ぶりの安値を記録。引け値では43ドル台に戻すものの
再び下落観測が強まる。
本日の注目イベント
昨日発表されたNY連銀製造業景況指数を始め、他の指標も軒並み予想を下回り、
米景気に対する強気の見方が、やや修正を余儀なくされる展開になってきました。
小売売上高が3ヶ月マイナスだったことは先週確認できましたが、鉱工業生産も、
製造業は3ヶ月連続で落ち込みました。
この結果、急速に高まっている利上げ観測がやや後退し、ドルが売られる展開でし
たが、ドル円はそれでも121円台を維持しており、株高との関連性もあるように
思います。ユーロドルは、昨日の東京時間では1.05台前半でしたが、NYでは
1.0620と、約100ポイント上昇し、「ドル安ユーロ高」が進みました。
もっとも、ユーロドルは戻りを売る展開は変わっておらず、昨日のユーロ高値から
既に50ポイント以上も下落しています。
FOMCをにらんで、ポジション調整やあるいはポジションメイクが盛んなようで
すが、これで明日の声明文で、仮に「辛抱強く」という文言が削除されたとしても、
それが6月の利上げには結びつかないのではという見方も強まって来ました。
個人的には、6月利上げは早過ぎるのではないかと見方を継続しています。
ダドリー・NY連銀総裁は講演でも「早すぎる利上げは、遅すぎる利上げよりも弊
害が多い」との考えを示しています。
これまでにも足元では120-125円の新しいレンジに入っている可能性が高いと
述べてきましたが、120円を大きく割り込まない限り、ドル円は125円に緩やか
に向かうという相場観は維持できると考えます。
日本の機関投資家は、空前の株高で含み益は相当積みあがっています。
これは「リスク許容度」の上昇を意味し、今後も含み益を土台に、比較的利回りの高
い米国債への投資が拡大すると予想されます。
ドルが下落した際には、しっかりとドルを手当てし、海外投資に向かうと思われ、こ
れがドル円の下支えになることも予想されます。
ただ、それでも明日のFOMC後の政策発表で、6月利上げが明確に後退するようだと
一旦はドル円の調整場面はあるかもしれません。
声明文は明日18日ですが、日本時間では19日朝方の3時です。
今日は、NY株式市場が大幅反発ということもあり、日本株の上昇も見込まれます。
米長期金利の上昇が止まってきたため、ドル円が大きく122円に向かう可能性は低い
と思われます。逆に、日本株が下落するようだと、121円割れをテストすることも考
えられます。
予想レンジは120円50銭~121円70銭程度と、昨日と大差ありません。

- [2015/03/17 08:50]
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ユーロドル一段と下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株安から、上値が重い展開。それでも根強い利上げ観測に支えられ、
121円台半ばで推移。
金融政策の違いを背景に、1.05台を割り込み、1.0463まで
ユーロ安が進む。
ダウは145ドル安。S&P500も12ポイント下落。
指摘したことで、1月30日以来となる44ドル台まで下落。
本日の注目イベント
ドル円は121円台の攻防が続いています。
利上げ観測が根強く、今週のFOMCでは「辛抱強く」という文言が外されるという見方が、
徐々に市場のコンセンサスになりつつあります。
一方、利上げは米株式市場にマイナスに働くことから、日本株の上昇にも関わらず、米国株
が調整を余儀なくされており、これがドル円と株価との相関関係を崩し、先行きの読みを難
しくしている状況です。
また、ドル円が堅調な背景にはユーロドルの動きに引っ張られている面もあります。
今月に入って、ECBが量的緩和の実施に踏み切って以来、ユーロの下落が一段と加速して
来ました。ユーロドルは、今月6日に節目の1.10を割り込んだばかりですが、先週末に
は1.04台と、約600ポイントも下落しています。
ユーロドルで、ドル高が進んでいることで、ドル円でもドルが買われ易い状況となり、これ
がドル円の下支えになっている面もあります。
もちろん、ユーロドルでのユーロ安の方がスピードが速いため、ユーロは対円でも下落が進
み、先週末には126円台後半まで「円高、ユーロ安」が進行しています。
今、通貨ペアの中で最も安全な取引は「ユーロ売りドル買い」と言われていますが、まさに
市場はユーロ売りに安心しきっているようにも思えます。
利益確定のユーロ買いで反発する場面もありますが、そこはすかさず売られる展開が続い
ています。
先週一時122円台まで上昇したドル円は、その後は下げもしませんが、米株価の下落が
重石となり122円に乗せる動きも見せません。
これまでにも述べて来ましたが、ドル円の上昇は緩やかなものになると予想されます。
2.25%近辺まで上昇した米長期金利も、欧州の金利低下の影響もあり、伸び悩んでいま
す。利上げ観測を背景に、株価が下落しても長期金利が上昇に向かえば、ドル円にとって一
方的な悪材料にはなりにくいと言えますが、株価は下がり、長期金利が伸び悩むようだと、
ドル円の上昇を抑制することにもつながりかねません。
そしてもう一つ心配されるのが、原油価格の動きです。
原油価格がレンジを下抜けする動きを見せ始めています。
これまで45-55ドルのレンジが続いて、比較的安定した動きを見せていましたが、先週
末には1月30日以来となる、44ドル台まで原油安が進みました。
国際エネルギー機関(IEA)が、需要の低迷が続いているため、まだしばらくは需給が改
善しない見通しを発表したことが背景です。
原油安がさらに進むと、米株式市場でエネルギー株が売られ、それが全体のセンチメントを
悪化させることにもつながり、円高を誘発することも考えられます。
今週はFOMCの声明文と同時に、原油価格の動向にも注意が必要です。
予想レンジは120円60銭~121円70銭程度にしたいと思います。

- [2015/03/16 08:42]
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株価の上昇に支えられドル円121円台を維持
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
121円台を割り込み、120円66銭まで下落。その後は株価が
急反発したことや、低下していた金利が上昇に転じたことで121円
40銭近辺まで値を戻して引ける。
利益確定の買戻しが優勢となり、1.06台後半まで反発し、その後再び
1.06台前半まで下げる。
利上げ観測が遠のき、株価を押し上げた。ダウは259ドル高で、他の
主要指数も大幅に反発。
その後は上昇分を吐き出し、ほぼ前日と変わらず。
本日の注目イベント
注目していた2月の小売売上高が、事前予想の「+0.3%」から、「-0.6%」と発表
され、直後にドル円は121円台を割り込みました。
その後も長期金利の低下をにらみながらドル売りが優勢となり、120円66銭までドル安
が進みましたが、その水準を底値に反発するところが、足元のドルの強さとも言える展開で
した。
ドル円は、そこから121円台半ばまで買い戻されましたが、この背景には連日下げ基調を
強めていたNY株式市場が急反発を見せたことが挙げられます。
小売売上高が予想に反して低調だったことから、利上げ観測が後退し、低金利の継続は株価
にプラスだということから、株価を押し上げたようです。
もっとも、先週末の雇用統計直後から株価はかなりの調整を続けていたので、ある意味自立
反発とも捉えられ、このまま上昇傾向をみせるかどうかは不明です。
足元の株価は、悪い経済指標が出ると上昇し、良い経済指標だと、利上げにつながり売られ
る展開が続いています。
それにしても、今回の小売売上高にはやや失望しています。
原油安が続き、家計のコストが低下している上、株価の上昇で資産効果も期待されていまし
た。これで3ヶ月連続でマイナスを記録しており、自動車・同部品の落ち込みが目立ってい
ます。来週のFOMCでの政策判断に影響を与える可能性もありそうです。
先週にも述べましたが、ドル高基調は鮮明ですが、ドル円の上昇スピードは緩やかなものに
なると思われます。
120円ー125円の新しいレンジに入っていると思われますが、昨日のように経済指標の
悪化に反応してドル売りが加速する場面も想定されます。
引き続き、NY株式市場の動きが重要なカギを握っていると考えることができます。
そのNY株式市場の動きと、日経平均株価との関連性もこれまでとは異なり、日本株は独自
の動きを見せるようになって来ました。
円安効果による企業業績の上振れ期待、個人投資家の復活、公的機関の買い余力など、
「日本株を持たないリスク」が意識され始めているようです。
「日本株を持たないリスク」などという言葉は、1980年代後半のバブル絶頂期の言葉で
す。その意味では足元の強気相場は「ミニバブル」と言えるかもしれません。
いずれにしても、日本株が堅調に推移するとすれば、「リスク許容度」が増し、ドル円の底
堅い動きにつながります。
日経平均株価は大台の1万9000円を回復して上昇しそうです。
昨日の動きのように、それでもドル円の上値が重いかどうかを見極める必要があります。
レンジは120円50銭~121円80銭程度と予想します。

- [2015/03/13 08:55]
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ユーロ続落で、ユーロ円127円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
始まったドル円はじり高となり、121円台半ばまで上昇。
NY時間では材料難から121円台半ばを中心に小動き。
継続。NY時間には1.0511まで下落し、連日安値を切り下げる。
ユーロ円も127円台半ばと、ユーロの独歩安が顕著。
を手がかりにダウは27ドル安。
向かっている。長期金利は2.1%台まで低下。
本日の注目イベント
昨日のドル円は朝方は121円を割り込みましたが、その後は日経平均株価の
予想外の上昇に反応して121円台半ばまで反発しています。
短期的なドル円の方向性を決定する材料は、日本株の動きとユーロドルの動き
とも言えそうな状況になっています。
日本株の上昇にはやや驚きました。
NYダウが今年最大の下げを見せた昨日も、朝方こそマイナスでスタートしま
したが、切り返してプラスで取引を終えています。
通常、NYダウが300ドルを超える下落を見せたら、少なくとも300円か、
場合によっては500円程度の下げを覚悟しなくてはなりません。
今朝の経済紙にもありましたが、「五頭のクジラ」を当て込んだ「ちょうちん
買い」が相場を押し上げたようです。
ドル円と株価との相関関係が低下してきたとは言え、さすがに力強い株価の上昇
を見せられたら、ドル円も上昇基調を強めるのは自然の流れと言えます。
円と、ユーロが急速に売られ、「円安、ユーロ安」が進んでいることで、ドイツ
のDAXも最高値を更新しており、日経平均株価も1万9000円を窺うなど、
どちらも異次元の量的緩和を受けて資金流入が続いています。
株式の配当利回が長期国債の利回りを大きく上回っていることも、資金流入を加
速させているようです。
ユーロの下落が止まりません。
連日「大台替え」を見せており、昨日は対ドルで1.05台前半までユーロ安が
進行しています。ユーロが売られ、ドルが買われていることで、ドル円でもドル
が買われ円が売られやすい状況です。
共にドル高の流れの中にいますが、ユーロの下落スピードの方が円よりも速いた
め、ユーロ円では円高に振れています。
量的緩和を背景に「ユーロの独歩安」が続いている状況です。
本日は米国で小売売上高が発表されます。
来週のFOMC会合では一つの判断材料になると思われます。
FOMCでは「忍耐強く」という文言が維持されるのか、あるいは外されるのか
が最大の焦点です。
個人的には、外される公算が強いと予想していますが、それでも、それが6月の
利上げにそのままつながるかどうかは、慎重に見極める必要があります。
ここに来て利上げが意識されNY株式市場が調整色を強めていることも、政策判
断に影響を与えるかもしれません。
本日もドル円は基本的には121円で推移しそうです。
上述のように、株価とユーロドルの動きを注視しながら取引を行うことになります。
レンジは120円80銭~121円80銭程度を予想します。

- [2015/03/12 08:44]
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ドル円昨年高値更新後は反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
進んだが、NYでは株価の急落と長期金利の低下を背景に121円
を割り込むなど荒っぽい動きに。121円15-20銭で取引を
終える。
ドル高ユーロ安の流れは変わらず。一時は1.0693までユーロ安
が進み、対円でも130円を大きく割り込む。
上昇したこともあり、ダウは今年最大の下げとなる322ドル安。
ことから、米国債にも資金が流入。長期金利は2.13%台
に低下。
本日の注目イベント
ドル円が荒っぽい動きを見せています。
昨日の東京時間には昨年高値の121円85銭を超え、122円04銭まで
上昇したドル円でしたが、NY市場では一転してドル売りが優勢となり12
1円を割り込む局面もありました。先週から続いているドル高センチメント
は維持されているとは思いますが、一気に昨年の高値を抜いたところに、冷
や水を浴びせられた格好でした。
昨日のこの欄でも触れましたが、仮にドルが売られる場面があるとすれば、
米長期金利が再び2%の大台を割り込んでくるか、あるいはNY株式市場が
利上げを嫌って調整色を強めるなどの状況になった時だろうと述べました。
昨日は長期金利は低下していますが、それほど大幅ではありません。
やはり株式市場の大幅安が「リスクオフ」につながったと観られます。
NYダウは今年最大の下げ幅となる、322ドル安で取引を終えています。
ブルームバーグによると、シスコシステムズなどテクノロジー株が大きく売
られ、ダウとS&P500は年初来の上昇分を失ったことになります。
利上げを織り込む動きですが、ユーロドルでドル高が急速に高まっているこ
とで、グローバルな企業活動を展開している米企業にはマイナスになるとい
った見方も株価の重石になったようです。
利上げのタイミングが徐々に近づいてきているのは事実ですが、これはドル
にとっては支援材料となり、株式や債券にとっては悪材料になるのは想定さ
れたことです。イエレン議長もこれまでに何度も、利上げによる市場の混乱
は避けられないと、メッセージを発して来ました。
冷静に考えれば、利上げは景気回復の裏返しです。
今後労働市場の回復が賃金の上昇につながれば株価の反発も十分考えられま
す。またこれまでとは異なり、為替の動きと株価との相関が徐々に崩れてい
くことにも注意が必要です。
122円台まで上昇したドル円が高値から1円以上も反落したわけですが、
基本はユーロドルに見られるように、「ドル高トレンド」が続くと思います。
円はユーロほどの先安観はないとしても、利上げのタイミングを模索してい
るFRBは、ECBや日銀とは金融政策のスタンスが大きく異なります。
従って緩やかなドル高が今後も継続されると思われ、120-125円の新
しいレンジに入ったと見ています。ただし来週のFOMCで6月利上げ観測
が急速に後退するようだと、一旦は120円を割り込むことも十分想定され
ます。まずは、明日の小売売上高に注目したいところです。
本日は日本株がどこまでNY株の大幅安の影響を受けるかがポイントですが
、同時に海外市場でのユ-ロドルの動きからも目が離せません。
ドル円の予想レンジは、120円50銭~121円50銭といったところで
しょうか。

- [2015/03/11 08:47]
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ドル円121円台を維持
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
意欲が強く、NYでは株価が反発したこともあり、121円41銭まで上昇。
121円台半ばは抜けなかったが、121円台前半を維持して引ける。
上値は重く、1.08半ばまで反落。
ダウは138ドル高と、先週末の下げ幅の半分を回復。
米国債の魅力が高まった。長期金利は2.19%台へと小幅に低下。
本日の注目イベント
ドル円は東京時間では121円台が重く、約3ヶ月ぶりの水準だったこともありドル売り
意欲も強く、また前日NY株式市場が急落した影響もあり、120円69銭近辺までドル
売りが進みました。しかし海外市場ではドルが底堅く、NYでは株価の行方が注目され
ていました。
先週末、利上げ観測が高まったことを嫌気して急落したNY株式市場は「マージャー・マ
ンデー」の言葉通り、M&Aのニュースを好感し反発しました。
NYダウが138ドル上昇したことから、「リスクオン」の流れがやや強まりドル円を1
21円台半ばまで押し上げた格好です。
先週末の雇用統計発表直後に121円29銭のドル高値を記録しましたが、僅かです
がこの水準を上回っています。
しかも、昨日は121円台を維持してNYでの取引を終えていることから、緩やかなドル
の上昇が見込まれ、それ程遠くないタイミングで121円85銭の、アベノミクス以来の
最高値を試すものと予想します。
テクニカル的にも、「日足」ではローソク足が「雲」を上に離れてきたのが確認できます。
また後方には、「遅行スパン」がローソク足を上抜けしているのも見て取れ、ここからは
ドルが上昇すると予想するのが自然です。
さらに「MACD」でも、「マックディー」と、「シグナル」がプラス圏に入ってきており、
「ゴールデンクロス」も終えています。「転換線」は「基準線」を上抜けしており、さらに
「基準線」は上向きです。まさに「三役好転」が示されています。
ただ緩やかに122円に向かうと思われますが、ドル反落のリスクがないわけでもあり
ません。米国の長期金利が再び2%を割り込むようなら、センチメントは一変します。
昨日からECBが債券購入プログラムを実施しました。
ユーロ圏諸国の長期金利は、ドイツだけではなく低下しています。イタリアでも金利低
下が続き、既に1%を割り込んでいます。
こうなると2%台の利回りで、安全資産の代表格である米国債への投資魅力が俄然
注目されることになります。
今後さらにユーロ圏諸国の長期金利が低下傾向を見せるようなら、米国債が買われ、
金利低下が進み、これがドル売りにつながる可能性も考えられなくはありません。
また、利上げを嫌って米国株が長期にわたって調整を見せるようだと、これもドル円の
上値を抑えることにつながります。
いずれも可能性は低いと思われますが、頭の片隅には入れておきたい事柄です。
今朝のオセアニではドル円は既にNYの引け値を上回る水準で取引されています。
日経平均株価の上昇を想定してドル買いを進めている模様ですが、121円85銭を
超えられるかどうかがポイントになりそうです。
予想レンジは120円80銭~121円90銭程度にしたいと思います。

- [2015/03/10 08:48]
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ドル円雇用統計を受け121円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
利上げ観測が高まり、ドル円は昨年12月以来となる121円台を回復。
一時は121円29銭までドル高が進んだが、株価が大幅に下落したことで
120円80-90銭あたりまで反落して越週。
雇用統計が好調だったことからドル高が進み、量的緩和が開始される
ユーロは特に下落が大きかった。ユーロ円も130円台まで売られる。
ダウは278ドル安と、直近5週間で最大の下げを記録。
なり、長期金利は2.24%台に急上昇。
1164ドルまで下落。原油も3日続落し50ドルを割り込む。
本日の注目イベント
2月の雇用統計を受け、ドル円は昨年12月以来となる121円台前半まで
上昇しました。昨年は12月8日に121円85銭まで急速にドル高が進行
し、年明け123円方向に行くのは時間の問題と観られていましたが、今年
に入ってからは、米国の利上げのタイミングを巡ってドル円は上下し、一時
116円近辺までドルが売られる場面もありました。それでも、日米金融政
策の方向性の違いを理由に、「緩やかなドル高」を予想してきた筆者にとっ
ても、やや肩の荷が下りた感じもします。
雇用統計発表後、6月利上げ観測が急速に高まってきましたが、個人的には
まだ懐疑的です。ただ、それでも米国の利上げは確実と見られることから、
ドル円はそう遠い時期ではなく、121円85銭を上抜けするものと予想し
てします。
2月の雇用者数は市場予想の23.5万人に対して、29.5万人と大きく
上振れしました。1月分については、1万8千人下方修正され、12月分は
変わりません。失業率は5.5%で、こちらも改善しています。
注目の平均時給は、前月比+0.1%で、予想に届いていません。
市場は雇用者数の大幅増加を好感し、来週のFOMCでは「フォワードガイ
ダンスが変更される」との見方が強まり、6月にも利上げ、といった観測を
強めました。利上げは、株式、債券市場にマイナスに働きます。
米国10年債は大幅に売られ、長期金利は2.24%に跳ね上がっています。
その結果、日米金利差が拡大し、ドル高円安を誘発したものと見られます。
また株式市場も大幅に下落しました。
ダウは278ドル売られ、1万8000ドルの大台を大きく割り込んでいま
す。株安は、ドル安につながる傾向がありますが、今回は上記金利差により
強く反応しています。従って、今後はドル円と株価との相関がやや崩れてく
る可能性もあります。
注意したいのは、それでも米株式市場が長期の調整局面に入るようだと、ド
ル円も簡単に上昇傾向を強めるわけには行かないということです。
米株式市場が、利上げを理由に今後調整が長引く可能性は低いと思われますが、
ドル円の上昇もその分緩やかになる可能性もあります。
先ずは、今日の日本株の行方に注目したいと思います。
日経平均株価が米株安に反応するのか、あるいはドル高円安を好感した動き
になるのかがポイントになりそうです。
レンジは120円20銭~121円20銭程度と予想します。

- [2015/03/09 08:54]
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ドル円120円台でNYを終える
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
120円台に乗せ、NYではリスクオンから120円40銭まで上昇。
その後はユ-ロドルがやや反発したことに伴い、120円15-20銭
近辺まで押し戻されて引ける。
債券購入を実施することで、ユーロ売りが進み、一時は1.0988まで
下落。その後は1.10台前半まで戻すが、1.0を割り込むとの声が
多い。
ダウは前日比38ドル上げた。
週末の雇用統計を見極めたいとする姿勢が優勢に。
本日の注目イベント
雇用統計発表を控えていることから、ドル円は上昇しても120円近辺ではないか
と予想していましたが、思いのほかドル高が進み、120円40銭までドルが買わ
れました。2月12日に記録した120円48銭には届かなかったものの、120
円台半ばが意識され、今の時点では今年に入って一度もこの水準が抜けていないこ
とから、依然として「壁」になっているのも事実です。
昨日のドル円の動きはユーロドルの下落に引っ張られた部分もあります。
ユーロドルが2003年以来となる1.10の大台を割り込み、一時は1.098
8までユーロ安が進行しました。
ユーロドルで「ドル高」が進んだことで、ドル円でも「ドル高」に反応して120
円台半ばまで上昇したと考えられます。
ECBのドラギ総裁は会見で、量的緩和政策を来週9日から行うと発表し、ECB
当局者がデフレリスクの解消に自身を持っていることを示唆しました。
総裁はキプロスでの政策委員会後に記者会見し、資産購入の開始日を明らかにする
と同時に、その規模を先月発表した通り、月600億ユーロ(約8兆円)相当とす
る計画を改めて示しています。またECBは最新の予測で、経済成長見通しを上方
修正し、インフレ率が同中銀が目指す2%弱の水準へと戻る方向にあることも示唆
しています。(ブルームバーグ)
ドラギ総裁は、「金融政策に関するわれわれの決定は効果を上げた。委員会はある程
度満足感をもってこれを認識した」とも述べています。
この会見では、「預金金利と同じ水準まで」マイナス金利の債券を購入することにも
言及しています。
ユーロドルはいずれ1.0(パリティー)を割り込んでくると予想されますが、昨日
の総裁会見で、ドイツ国債など、ユーロ圏の国債は軒並み上昇し、金利が低下してい
ます。米国との金融政策の方向性の違いが改めて意識され、ユーロ売りにつながって
いると言えます。
同じことがドル円でも言えます。
足元では、日銀による追加緩和観測がやや後退していますが、今後の状況次第では全
くないとも言えません。黒田総裁もこれについては「必要とあれば躊躇なく行動を起
こす」と、何度も繰り返しています。上述のように、120円半ばが「壁」になって
いますが、ここを上抜けすれば昨年の高値である121円85銭も徐々に視界に入っ
てきそうです。
そのドライバーとなるのが今夜の雇用統計です。
もっともドル上昇のドライバーになるのか、あるいはドル反落のきっかけになるのか
は蓋を開けてみないとわかりませんが、現時点では雇用者数は23.5万人増加と予
想されています。
この数字から大きく下振れする可能性は低いと見られますが、昨日発表された失業保
険申請件数などの指標は、やや頭打ち感も窺えます。
予想レンジはややワイドに119円20銭~121円程度を考えています。

- [2015/03/06 08:49]
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ユーロドル約11年ぶりの安値
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
売りの影響を受け上値の重い展開に。株価が続落したこともあり
一時は119円半ばを割り込んだが勢いはなく、119円70銭
近辺で引ける。
ユーロドルは約11年ぶりの安値に。1月26日に記録した安値を
下回り、1.1062までユーロ安が進む。
ダウは100ドルを超える下落。
影響は限定的だった。
本日の注目イベント
ユーロドルがレンジを下抜けした可能性が高いと、先週にもこの欄で述べましたが
昨日の海外市場では1月26日に記録した1.1098を割り込み、1.1062
までユーロ安が進行し、約11年ぶりの安値を記録しています。
本日のECB理事会では、先月決定した量的緩和の具体策が明らかになると見られ、
早ければ6月にも利上げを行う、米国との金融政策の方向性の違いが改めて脚光を
浴びた形です。
ユーロドルでドル高が進んだ割にはドル円の上昇は限定的でした。
ユーロの先安感から、ユーロ円でも売りが優勢な展開となり、それがドル円で「ド
ル売り円買い」に作用したものと思われます。
また2日前に史上最高値を更新した株価も連日利益確定の売りに押され軟調だった
ことも、円買いにつながったと考えられます。
結局ドル円はいまだに明確なトレンドを見せていません。
「日足」チャートでは、ローソク足が「雲」の上で推移していることや、「遅行ス
パン」も「好転」を示していることからやや上昇機運は窺えますが、それでも勢い
はありません。特に120円台半ばはかなり重要な値位置だと認識しています。
ここを完全に上抜けできれば上昇に弾みがつくと考えていますが、明日の雇用統計
でそれが実現するのかどうか、といったところです。
その雇用統計の前哨戦であるADP雇用者数は、事前予想を僅かですが下回ってい
ましたが、1月分は21.3万人から25万人に上方修正されており、雇用の伸び
は維持されていると見られます。
明日の雇用統計の結果が、今後の利上げのタイミングに大きく影響しそうですが、
その利上げの時期について昨日は二人の連銀総裁が自説を述べています。
カンザスシティー連銀のジョージ総裁は「現在のところ失業率は長期安定水準から
それほど離れておらず、低インフレは一時的なものだと見ている」と述べ、「労働
市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上
で、年央にかけての利上げを支持する」語っています。
一方「ハト派」の重鎮であるシカゴ連銀のエバンス総裁は、インフレ率が2%の目
標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだ
ろう」と述べ、来年まで利上げを先送りすべきだとの見解を示しました。
(共にブルームバーグニュースより)
FOMC内には2%のインフレ率が達成できなくても、将来見通すことが出来れば、
利上げを行うこともあり得ることはコンセンサスになっていますが、エバンス総裁
は折り紙つきの「ハト派」と見られています。
本日はECB理事会でどのような緩和策が発表されるのかが注目されます。ユーロ
ドルの動きには引き続き目を凝らす必要がありそうです。
ドル円の予想レンジは119円~120円程度と、昨日とほとんど変わっていません。

- [2015/03/05 08:51]
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ドル円120円台を維持できず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
続かず、120円台維持には失敗。じりじりと円買いが優勢となり、
NYでは119円38銭近辺までドルが売られる。ただその後は
米長期金利の上昇を手がかりに、119円70銭あたりまで反発。
買われたものの、再び1.1台半ばへ、往って来いの展開。
株が下落。特に材料はなかったものの、利益確定の売りが勝った。
ダウは85ドル下落し、その他主要株価指数も反落。
報告も。長期金利は1週間ぶりに2.12%台まで上昇。
本日の注目イベント
約3週間ぶりに120円台を回復したドル円でしたが、結局120円台を維持できず
に下落しています。昨日の朝方には120円27銭まで上昇しましたが、120円台
半ばには届かず、昼前からはドル売りに押され、一度120円を割り込むとずるずる
と下げる展開でした。NYでは前日大幅に上昇した株価が軟調だったことで、一時1
19円38銭までドル安が進みましたが米長期金利が2.12%台まで上昇したこと
で、やや反発しています。ドルを買うにしても、あるいは売るにしても決定打には至
っていません。
やはり今週末の雇用統計を見極めないと動きにくい状況ですが、チャートを見る限り
「ドル高」を示唆している状況に、今のところ変化はありません。
「日足」ではローソク足が雲の上で推移しており、「転換線」も「基準線」を上回っ
ています。また「MACD」でも、「マックD」、「シグナル」は共にプラス圏に位
置しており、ゴールデンクロスを終えている状況です。
米長期金利が2.1%台まで上昇してきたことも、ドルを下支えするものと思われ、
ここから大きくドルが売り込まれる可能性は低いと思います。
それでも上昇モメンタムはそれ程強くはないと思われ、今日も119円台前半から
120円に届くか、届かない水準でのもみ合いを予想しています。
昨日オーストラリア準備銀行は政策金利を据え置きました。
大方の予想は0.25%程度の引き下げでしたが、個人的には昨日も述べたように
「据え置き」を予想していました。
資源価格の下げ止まりと住宅バブルへの懸念から、引き下げを見送ったようです。
事実、先に発表された1月の住宅建設許可件数は、前月比7.9%の増加で、12
月の2.8%減から大幅に増加しています。
オーストラリアでは、過去最低の金利水準を背景に、シドニーを中心に建築ラッシ
ュが続いているようです。
スティーブンス・RBA総裁は、それでも豪ドルの一段安を望む発言を行っていまし
た。政策金利は今後も下げ圧力にさらされる可能性が十分考えられます。
豪ドルについては、今日もGDPが発表されるため値動きが活発になると予想され
ます。また中国のPMIも豪ドルに大きく影響しそうです。
対円で95円に乗せるには、まだまだ時間がかかりそうな気配です。
本日は上述のように、日中でも値動きがありそうですが、夜はADP雇用者数も発表
され、週末の雇用統計に向かってカウントダウンが始まります。
予想レンジは119円~120円程度とします。

- [2015/03/04 09:03]
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ドル円約3週間ぶりに120円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
120円台乗せを示現。今月のFOMCでフォワードガイダンスの変更
観測が強まりドルが上昇。ドル円はこの日の高値圏で取引を終える。
NYではドル高の流れに押され反落。1.11台後半でもみ合い。
ことを手がかりに、ナスダック指数は44ポイント上昇し、
5000の大台を回復。景気への楽観的な見方が広がり、ダウ、
S&P500は史上最高値を更新。
利上げ観測が強まり価格が下落。長期金利は2.08%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間と欧州時間に、119円93-96銭近辺まで上昇は
したものの、120円には届かず反落しましたが、それでも119円70銭あ
たりで持ちこたえていました。やはり120円に乗せるには、それなりの「支
援材料」が必要ですが、NY市場では個人消費支出が増加していたことで、米景
気の先行きに対する楽観的な見方が広がり、「株高」「金利高」につながり、
ドル円を2月12日以来の120円台に押し上げています。
NYダウは155ドル上昇し、1万8200ドル台で、史上最高値を更新しまし
たが、この日の注目はナスダック指数でした。
44ポイント上昇し、「5000」の大台を回復しています。2000年のIT
バブル時に記録した「5048」には届いていないものの、こちらも時間の問題
のようです。
背景には、世界的な金利低下と過剰流動性が指摘されています。
国債を含む債券の利回りが急低下し、欧州ではマイナス金利も今や珍しくはあり
ません。
世界中の投資家が運用競争を繰り広げている中、資金は債券から株式市場にも大量
に入ってきます。
株式は基本的には「キャピタルゲイン」が主目的ですが、配当利回りも悪くはあり
ません。特にここに来て、日本株の上昇が目立つのは、そんな理由も挙げられます。
昨日発表された米1月の個人消費支出では、インフレ調整後の実質ベースが前月比
で増加していたことが、年内利上げ観測を強めました。
景気拡大への見方が強まり株価は上昇、一方債券は利上げに対する警戒感から売ら
れ、金利が上昇したことで、ドル高につながっています。
約3週間ぶりに120円台に乗せてきたドル円ですが、今日の展開はどうでしょう。
先ず日本株も引き続き上昇が見込まれます。
その際に意識されるのは、120円48銭という2月12日に記録したドルの高値で
す。このレート、というよりも、120円台半ばを明確に上抜けできるかどうかが、
本日のポイントと言ってもいいと思います。
久しぶりのドル高水準のため、輸出を中心にドル売り注文もありそうです。
日経平均株価が1万9000円の大台を回復するようなら、ドルの上昇も見込まれま
すが、それでも最近はドル円と、株価との相関関係は弱まっています。
もしドル円が121円方向に向かうとするなら、それは海外市場に入ってからかもし
れません。
この水準で、今週末の雇用統計が大きく上振れするようだと、昨年の高値である12
1円85銭をテストする可能性も出てきました。
ただ反対に、予想を下回るようだと再び119円割れも十分ありそうです。
目先はドル先高感が優勢のようです。
本日の予想レンジは119円50銭~120円70銭程度にしたいと思います。
午後12時半にはRBAの政策金利発表があります。
市場予想は分かれていますが、個人的には利下げは見送られるのではないかと予
想しています。原油価格など、商品相場が落ち着きを取り戻してきたことで、RBAと
してもさらなる低金利政策は温存しておきたいのではないかと予想していますが、
どうでしょう。

- [2015/03/03 08:56]
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米GDP改定値でややドル高に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は119円80銭まで上昇。その他の経済指標はまちまち
だったが、ドルは底堅く、終始119円台で推移。
との声もあり、ユーロは売れらやすい状況に。
との見方もあり、ダウは81ドル下落し、その他主要株価指数も反落。
NY連銀総裁の発言も影響した。長期金利は2%台を割り込む。
本日の注目イベント
119円台半ばを抜き、119円80銭まで上昇したドル円は、今回はその後
118円台に押し戻されることなく、ほぼ高値圏で引けています。
経済指標ではシカゴ購買部協会景況指数が予想を下回り、ミシガン大学消費者
マインドが市場予想を上回っていましたが、GDP改定値が予想より上振れし
たことでドル買いが進んだ模様です。
NY連銀のダドリー総裁は講演で、利上げのタイミングやペースについては警
戒すべき理由があるとし、「インフレ率が、当局が目標とする2%を下回る状
況」を挙げています。仮に6月、あるいは9月に利上げが開始されたとしても、
その後の利上げのペースは極めて緩やかになるだろうことは、ある程度想定内
のことですが、FOMC内で常に投票権を持つNY連銀総裁が改めて利上げの
ペースについて言及した格好です。
ドル円は119円台後半まで上昇しましたが、問題はここからです。
今後119円台半ばから上値で推移するようだと、近いうちに120円をテス
トすることも十分考えられますが、いつものように、119円台を割り込むよ
うだと、今後もレンジ内取引が続くことを意味し、状況によっては118円台
を割り込むことにもなりかねません。
「1時間足」を見ると、「基準線」がまだ横ばいであることから、ここから大
きく上昇するようには見て取れません。
これは「日足」でも同じ状況ですが、それでもローソク足は「雲」を上に離れ
たようにも見えます。また、ボリンジャーバンド(1時間足)でも、バンドの
拡大が見られます。
先週のイエレン議長の議会証言で、6月利上げ観測がやや後退しドルが売られ
る場面もありましたが、一方で日米欧で株価が堅調に推移しており、特に日経
平均株価の底堅さが顕著です。こちらはドルの支援材料になり、ドル円をサポ
ートしています。
また、原油価格も下値が徐々に固まってきており、一時ほどの急落は見られま
せん。こちらも43~53ドルのレンジ内で取引されている状況で、原油価格
の急落でNY株式市場が大幅安となり、それが円買いを誘発する状況は回避さ
れています。
市場全体では「ドル高トレンド」は続いていると思われますが、その中でも特
にユーロドルの動きに注目しています。
これまでレンジ内での動きが続いていましたが、先週中頃から再び下値を試す
動きを強めて来ました。今朝も1.11台後半で推移していますが、どうもユ
ーロドルは1.1あるいは、1.0(パリティー)を目指しているように思え
ます。ユーロドルで、さらにドル高が強まるのではないかと予想しています。
仮にそのような動きになれば、ドル円でも緩やかなドル高が想定されます。
本日は119円20銭~120円50銭程度を予想します。

- [2015/03/02 08:53]
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