ドル円昨年高値更新後は反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
進んだが、NYでは株価の急落と長期金利の低下を背景に121円
を割り込むなど荒っぽい動きに。121円15-20銭で取引を
終える。
ドル高ユーロ安の流れは変わらず。一時は1.0693までユーロ安
が進み、対円でも130円を大きく割り込む。
上昇したこともあり、ダウは今年最大の下げとなる322ドル安。
ことから、米国債にも資金が流入。長期金利は2.13%台
に低下。
本日の注目イベント
ドル円が荒っぽい動きを見せています。
昨日の東京時間には昨年高値の121円85銭を超え、122円04銭まで
上昇したドル円でしたが、NY市場では一転してドル売りが優勢となり12
1円を割り込む局面もありました。先週から続いているドル高センチメント
は維持されているとは思いますが、一気に昨年の高値を抜いたところに、冷
や水を浴びせられた格好でした。
昨日のこの欄でも触れましたが、仮にドルが売られる場面があるとすれば、
米長期金利が再び2%の大台を割り込んでくるか、あるいはNY株式市場が
利上げを嫌って調整色を強めるなどの状況になった時だろうと述べました。
昨日は長期金利は低下していますが、それほど大幅ではありません。
やはり株式市場の大幅安が「リスクオフ」につながったと観られます。
NYダウは今年最大の下げ幅となる、322ドル安で取引を終えています。
ブルームバーグによると、シスコシステムズなどテクノロジー株が大きく売
られ、ダウとS&P500は年初来の上昇分を失ったことになります。
利上げを織り込む動きですが、ユーロドルでドル高が急速に高まっているこ
とで、グローバルな企業活動を展開している米企業にはマイナスになるとい
った見方も株価の重石になったようです。
利上げのタイミングが徐々に近づいてきているのは事実ですが、これはドル
にとっては支援材料となり、株式や債券にとっては悪材料になるのは想定さ
れたことです。イエレン議長もこれまでに何度も、利上げによる市場の混乱
は避けられないと、メッセージを発して来ました。
冷静に考えれば、利上げは景気回復の裏返しです。
今後労働市場の回復が賃金の上昇につながれば株価の反発も十分考えられま
す。またこれまでとは異なり、為替の動きと株価との相関が徐々に崩れてい
くことにも注意が必要です。
122円台まで上昇したドル円が高値から1円以上も反落したわけですが、
基本はユーロドルに見られるように、「ドル高トレンド」が続くと思います。
円はユーロほどの先安観はないとしても、利上げのタイミングを模索してい
るFRBは、ECBや日銀とは金融政策のスタンスが大きく異なります。
従って緩やかなドル高が今後も継続されると思われ、120-125円の新
しいレンジに入ったと見ています。ただし来週のFOMCで6月利上げ観測
が急速に後退するようだと、一旦は120円を割り込むことも十分想定され
ます。まずは、明日の小売売上高に注目したいところです。
本日は日本株がどこまでNY株の大幅安の影響を受けるかがポイントですが
、同時に海外市場でのユ-ロドルの動きからも目が離せません。
ドル円の予想レンジは、120円50銭~121円50銭といったところで
しょうか。
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- [2015/03/11 08:47]
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