ドル円124円半ばまで上昇後下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
123円台中頃まで下げる場面もあったが、NYでは再び上昇し124円46銭
までドル高が進行。G7に参加中の麻生財務大臣の円安を警戒する発言に
再度123円台に下落するなど荒っぽい動きに。
1.08台後半から1.09台半ばまで反発。
今週は一進一退。
終始もみ合いの展開で、長期金利は2.13%台で変わらず。
本日の注目イベント
連日高値を更新しているドル円は、昨日の東京時間昼過ぎに仕掛け的な動きから、
124円30銭まで上昇し、2007年6月に記録したドルの高値をあっさり更
新しました。夕方には一旦売られ123円台半ばまでドルが下落しましたが、N
Yでは再びドルが買い戻され124円46銭の高値を記録しています。
麻生財務大臣の発言は、前日にもあり、この時は市場への影響はほとんどありま
せんでしたが、昨日の発言には敏感に反応し、ドル上昇にブレイキがかかりました。
発言は「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」とし、「市場の
動きを今後とも注意深く見ていきたい」と述べています。
麻生大臣は、G7の前に、米国のルー財務長官と会談したようですが、ここでは特
に為替は話題にのぼらなかったようです。
麻生発言をきっかけに、ドル円は123円台半ばまで下落ましたが、水準が水準だ
っただけに、警戒感も増したようです。
124円台半ばまで上昇したドル円は、やはり上昇スピードが速すぎると思います。
昨年10月のような、明確な円売り材料が出たわけでもなく、米利上げ観測がやや
高まってきたというだけで120円50銭の節目を抜き、そこから4円もの円安で
す。
ここまで来たら、125円台を一度は覗きそうですが、その水準を維持できるとも
思えません。9月の利上げが確実になり、米長期金利が3%に近づくような「支援
材料」が不可欠かと思います。
ドル円が上昇する一方、日本株の上昇も続き「株高、ドル高」が同時に進行する状
況が鮮明です。日経平均株価の10日続伸は27年ぶりの快挙とか。
ドルに対して強気の見方が増えると同時に、株価の上昇にも強気の見方が増えてき
ました。ここは少し冷静になる必要があるのではないでしょうか。
株価は今期の利益の上振れも徐々に織り込んでいると思われ、これは円安とも深い
関係があります。何かのきっかけで、株が下がれば、ドルも売られ、その逆もあ
ります。短期的には、高値警戒感を持つレベルに入っていると思われます。
125円を超えて、もう一段のドル高があるとすれば、それは来週末の雇用統計
が20万人を大きく超えた時ではないかと予想します。
本日は124円台半ば超えは難しいのではないかと思います。連日見られるように、
海外市場に入ると仕掛け的なドル買いが出る可能性はありますが、そこに依存しす
ぎてもいけません。
予想レンジは123円20銭~124円50銭程度を見ますが、あくまでも参考
値にとどめていただければと思います。

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- [2015/05/29 09:15]
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ドル円124円台まで続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル高が進行。2007年6月の124円14銭には届かなかったものの、
ほぼ「高値面あわせ」を示現。引け値では123円65-70銭まで小幅に
値を戻す。
ギリシャへ支援問題の合意が近いとの観測から買い戻され、1.09台に反発。
上昇。ダウは121ドル上昇し、ナスダックは最高値を更新。
まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は東京時間内では上値の重い展開でしたが、昨日も指摘したように、海外市場
に入ると息を吹き返したように上昇力を強める展開が続いています。
昨日も東京市場では123円台前半が重く、123円を挟むもみ合いから、一時は1
22円78銭までドルが売られる場面もありましたが、そこから切り返し、ロンドン
市場では123円台半ばを抜き、NY市場では124円09銭まで上昇しています。
2007年6月に記録した124円14銭に、5銭足りなかったですが、ほぼ達成し
たとみることもできそうです。
昨日の海外市場では特にドルを買う材料もなく、NYでは株価は上昇したものの、長
期金利は小幅に低下しています。
124円台までドルを押し上げた原動力は、やはりへッジファンドなどの投機的な動
きと見るほかありません。
先週発表されたシカゴ先物市場での円売り枚数は、約2万2000枚程度で、極めて
低水準でした。これは、今後相当な枚数まで増やすことができることを意味しており、
120円台半ばを超えたことや、先週末のイエレン議長の利上げ発言で、「円の先安
感」を強めたことが背景と考えられます。
ただ、この動きはやや行き過ぎで、短期的にはオーバーシュートであると考えますが、
上記ヘッジファンドなどは、一旦ポジションメイクすると、比較的長く持つ傾向があ
ります。また、巧みに相場の動きを捉え、相場を押し上げる取引も行います。
そのため、短期的に「買われ過ぎだ」と、ショートを振った投資家を、いわゆる
「ショート・スクウィーズ」し、買戻しを余儀なくさせる巧みさも持っています。
ここは、実需などのドル売りサイドと、投機筋などとの攻防戦のような状況と見るこ
とができます。今日も、同じような展開があるかもしれません。
株価の上昇を背景に、ドル買いで攻める向きもあろうと思いますが、124円前後で
は一旦利益を確定する動きも想定されます。
その結果、上値が重くなることも考えられますが、これまでのように海外市場で一気
にドルが上昇すると追随する動きも出てきます。
その結果、ドルがさらに上昇して125円を目指すこともあるかもしれません。
それでも、警戒感は必要です。
昨日の麻生財務大臣の発言のように、急激な円安を懸念する声が出てくることも十分
想定されます。
今朝の専門家のコメントでは「130円も」という声が出て来ました。
このあたりのセンチメントにも注意が必要です。
今年の1月には「すぐに125円まで行き、130円も」という声が多かったこと
は記憶に新しいところです。
125円には、それから半年を経過して、ようやく届くかどうかという水準です。
本日は新規失業申請件数が発表されます。
この指標は、このところ非常に堅調です。
予想レンジは123円30銭~124円50銭程度とします。

- [2015/05/28 08:45]
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ドル急騰。一気に123円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
3月に記録した122円04銭の高値を抜くと同時にドル急上昇。
引け値では若干さげたものの、123円台を維持。
ギリシャ問題も大詰めに差し掛かっていることもあり、ユーロ売りが
優勢の展開に。
ドル高が急速に進んだことを嫌気して、ダウは一時1万8000ドルの大台を
割り込む。結局190ドル安で終わり、大台は維持。
長期金利は2.14%台に低下。
本日の注目イベント
ドルが急騰しました。
昨日の予想レンジを121-122円程度と予想しましたが、予想よりも1円
以上も円安が進んだことになります。
後講釈になってしまいますが、122円04銭のこれまでの高値を超えると同
時に、ドルが一気に上昇しました。
これは、これまで118円台半ば~120円台半ばのレンジが長く続いていた
ことで、エネルギーが相当溜まっていたと考えられます。
また新値を抜けたことで、円売りポジションを積み上げていなかったヘッジフ
ァンドなどの海外勢が円売りに動いたものと思われます。
123円台前半は、2007年の「パリバショック」以来の水準です。上値を
大きく抜けたことで目先のターゲットは2007年6月に記録した124円1
4銭ということになりますが、冷静に考えて昨日からのドル高は短期的には行
き過ぎではないかと思っています。
確かに、先週末のイエレン議長の講演では、年内の利上げが適切だとのコメン
トでしたが、これには条件があることを忘れてはいけません。
想定通りの経済成長が不可欠で、昨日発表された5つの経済指標も好調さが目
立つといったものではありません。来週には5月の雇用統計が発表されますが、
ここで20万人を大きく超えるようであれば、今後の成長に自信が持てますが、
現時点で米景気の先行きに対する楽観論はまだ早計です。
この欄でも再三述べていますが、長い目で見れば125円を超えて行くと予想
していますが、急激な円安は政府内からも「円安懸念」が出る可能性がありま
す。
また昨日もそうでしたが、ドル高が進んだことでグローバルなビジネスを展開
している企業の株価が下がり、ダウなどの株価指数の大幅下落につながります。
米国からの「円安批判」が出てくることも十分想定できます。
日米の景気や、金融政策の方向性に違いがある以上は、円安は自然の流れです。
ただ、急激な、投機的な円安には注意が必要です。
123円台前半まで進んだドル高を受けて、今日の東京市場も値動きは活発に
なりそうです。
NY株安と急激な円安を受けて、本日の日経平均株価がどのような反応を見せ
るかどうかにも注目です。予想レンジは122円50銭~123円50銭程度
と見ますが、海外市場での動きが重要です。
ヘッジファンド等が再び円売りポジションを構築し始めたのであれば、結構息
の長いトレンドが続くことも考えられます。

- [2015/05/27 08:48]
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ドル円121円台半ばで推移
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
休場だったことから、ほぼ値動きは見られず。121円50-60銭
と、昨日の東京市場の水準を引き継ぐ。
1.0972まで下落したが、小動きに終始。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京市場で121円78銭までドル高が進み、3月の最高値
にあと26銭まで迫る動きを見せましたが、その後は海外市場が休みという
こともあり、小動きでした。
結局、今朝も121円50-60銭で取引が始まり、昨日の水準でほぼ一緒
です。ユーロドルも1.1を割り込み、市場では「ドル高トレンド」が強ま
ってきていますが、今後は上記122円04銭を抜くことができるかどうか
がポイントで、上抜けに成功すれば緩やかなドル高が継続すると予想されま
す。
ドル円がこれまでのレンジを上抜け、121円台後半まで上昇した直接のき
っかけは、先週末のイエレン議長の講演での発言でした。
「年内のどこかで利上げへの最初の段階に進むのが適切」と発言したことで、
やや後退気味だった利上げ観測が急速に高まり、ドルが買われたものです。
しかし、その前にも伏線はありました。
先週19日に発表された住宅着工件数と、建設許可件数が市場予想を大きく
上回ったことです。この内容を好感して、ドル円はレンジの上限である12
0円50銭近辺を抜き切ることに成功しました。
つまりテクニカルでは、この時「買いシグナル」が点灯したことになります。
ドル円は翌日には121円台まで上昇しますが、この間の日本株の上昇もド
ルの下落を支える役目をしました。
日経平均株価は、昨日は2万413円まで上昇し、ドル円との相関が崩れた
とはいえ「ドル高株高」が同時に進行したことになります。
ここまで来たら、さらにドルが上昇して最高値を更新する可能性が高いと思
われますが、気になるのはやはりギリシャへの支援問題です。
ブルームバーグニュースによれば、ギリシャ政府は、今回の交渉でかなり譲
歩したことを主張し、今度は債権国側が譲歩する番だと述べ、協議が行き詰
っているのは債権者が一段の緊縮を求め、譲らないためだと批判しています。
また、このままでは6月に期限の来るIMFへの16億ユーロ(約2100
億円)の返済を履行できるかどうかが危ぶまれています。
本日は米国で多くの住宅関連指標が発表されます。
経済指標の結果で一喜一憂する展開ですが、ドルが売られたところでは拾っ
ておき、122円台では一旦手放す手法などが機能すると予想しています。
ドル高が進んだからといって、追いかけ過ぎることにも注意が必要です。
予想レンジは121円~122円程度と見ています。

- [2015/05/26 09:09]
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FRB議長年内の利上げを示唆
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
受けて、121円57銭まで上昇。約2ヶ月ぶりのドル高
水準を記録し、年初来高値を試すとの見方が強まる。
ユーロを売ってドルを買う動きが強まる。ユーロドルは
約1ヶ月ぶりに1.10近辺まで下落。
ことが、利益確定の売りを誘った。ダウは53ドル安。
展開に。長期金利は2.21%台と、小幅に上昇。
本日の注目イベント
先週末のドル円は約2ヵ月ぶりの水準となる、121円57銭までドル高が
進みました。120円台半ばを上抜けした時点で、久しぶりの水準であるた
め、ドル売り需要もあるが、テクニカル的にはドルの上昇を示唆していると
書きましたが、今のところ、テクニカルに軍配が上がった感じです。
イエレンFRB議長は22日、ロードアイランド州で講演を行い、「想定通
りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(
FF)金利誘導目標引き上げの最初の措置を講じることが適切になるだろう」と
述べました。
「想定通りに景気が回復したら」という条件つきではありますが、議長が年内
のある時点での利上げに言及したのは、初めてです。
やはりFRBとしても、景気の回復がややまだら模様になってきたとはいえ、
できるだけ早い時期に「正常な金融政策」に戻す「筋道」はつけて置きたいと
いう考えが根底にあるということです。
また、第一四半期GDPに見られたように、景気回復の足どりはおぼつかない
ものの、年後半には再び回復基調に戻るとの自信もあるものと思われます。
GDPについては、サンフランシスコ連銀の調査官の分析にもあるように、第
一四半期がその年で最も低調であるという季節性が指摘されています。
さて、121円台半ばまで上昇してきたドル円ですが、ユーロドルの動きを見
ても、ドル高傾向が強まってきたことが窺えます。
上述のように年内の利上げがあるとすれば、やはり9月の利上げがもっとも可
能性が高いと思われます。目先の目標は、3月10日に記録した122円04
銭ですが、ここを明確に上抜けすればドル円は125円に向っていると考えら
れます。
ただ、それでも昨年後半のような勢いでドルが上昇していくとは考えにくいと
思います。
利上げを嫌気して、米株式市場が調整色を強める可能性が高いからです。
NYダウは5月の初めまでは1万800ドルを抜けませんでしたが、その後は
利上げ観測の後退から上昇傾向を強め、先週には1万8312ドルと、最高値
を更新しています。
今後、利上げが確実になってくると再び軟調な展開になることも予想されるこ
とから、ドル円の上値を抑えることも考えられます。
日本株が比較的堅調で、ドル下落を支えることにはなりますが、NY株式の影
響を受けないわけにはいきません。
本日は、NYでは株式と債券市場がお休みです。
そのため、為替も小動きに終わる可能性もありますが、水準が水準だけに、そ
こそこの値動きが
想定されます。予想レンジは121円~122円といったところでしょうか。

- [2015/05/25 08:53]
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ポンド昨晩から一段と上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
欧州からNYにかけてはほぼ121円台で推移。経済指標が予想を
下回った割にはドルが堅調。
場面もあったが続かず、1.11台前半で推移。
買われた。S&P500が最高値を更新し、ダウは前日とほぼ変わらず。
低調だったことから債券が買われた。長期金利は2.19%台まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は東京タイムでは久しぶりに121円台ということもあり、ドル売りが
優勢な展開から120円82銭近辺までドル安が進んだが、海外市場では再び
121円台を回復し底堅い動きを見せています。
直ぐに3月10日に記録した122円04銭を試しに行く相場ではないものの、
米長期金利が低下した中、ドルは堅調だったと言えます。
昨日のコメントでも述べましたが、前日の住宅関連指標が久し振りに上振れた
ことでドル円が121円台半ばまで上昇しましたが、これは120円台半ばに
あった壁が破られたことで、ストップのドル買いが相場を押し上げたことによ
るものだと思われます。
しかし、それでも今朝は121円前後で戻って来ています。
何かのきっかけで121円台後半までドルが買われるようだと、120-12
3円の新しいレンジに入った可能性がでてきます。
一方でこれから徐々に上値が重くなり、再び120円を割り込むようだと、ま
た元の鞘に戻ることにもなりそうです。
その意味では、本日から来週にかけてどのように動くかはレンジ形成にとって
重要です。
テクニカルでは「雲」を上抜け(日足)して上昇していることから、上昇トレ
ンドが出てきたと見ることができそうですが、ドル買いをサポートする材料は
特に見当たりません。
日本の追加緩和は、先日発表された1-3月期のGDPが予想を上回ったこと
で後退しています。
また、米利上げに関しても4月のFOMC議事録では、利上げは急がないこと
が議論されていました。少なくとも、日米の金融政策ではドルを買う材料には
なっていません。唯一挙げるとすれば、ユーロドルの動きです。
ECBの高官が口をそろえて、量的緩和の強化もあり得ると発言したことで、
戻り基調だったユーロドルに急ブレイキを掛けました。
ユーロが再び売られドルが買い戻されたことで、ドル円でもドルが買われ、円
が売られたと見ることができます。
一目均衡表では先行スパンである「雲」が昨日から「ねじれ」を見せています。
ドル上昇を示唆する「先行スパン1」がこれまで「先行スパン2」の下にあっ
たものが、上に来ています。
今後この「雲」が拡大するようだとドル高が示現することになりますが、同時
に「MACD」の位置もプラス圏に移行する途中ですが、もう少し明確に「ゼ
ロの軸」から上昇する必要があります。
今日からの相場展開で、これらがどのような変化をみせるのか注視したいと思
います。
本日のレンジは120円50銭~121円50銭程度を予想します。

- [2015/05/22 08:44]
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ドル円2ヵ月ぶりに121円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
FOMC議事録公表後は、約2ヵ月ぶりとなる121円49銭まで
ドル高に振れる一方、121円を割り込む場面も。
結局121円30-40銭と、この日の高値水準で引ける。
その後は買い戻しも入り神経質な動きが続く。NYでは1.11台半ばまで
上昇するも上値の重さは変わらず。
一方ナスダックは1.7ポイント上昇。
していると受け止められ、買い安心感が広がった。
本日の注目イベント
ドル円は約2ヵ月ぶりに121円台を回復し、昨日のNYでは121円49銭
までドル高が進行しました。
前日のNYで、これまで「壁」として立ちはだかってきた120円50銭近辺
が抜けたことで、ドル先高感が広がり、投資家は再びドル買いで攻めているよ
うです。
冷静に考えると、これまでのレンジ相場が続いた状況と、ここ2日ほどでは大
きな外部環境の変化は見られません。
米長期金利は2.2%台でもみ合いが続いていることは変わらず、株価が高
値を取ってきていることで、ややリスクオンに傾いてはいるものの、米利上げ
観測が前倒しになったわけでもありません。
個人投資家の方からも「なぜ急にドル高になったの?」といった問い合わせも
ありますが、明確に答えられないのが正直なところです。
あえて探せば、ユーロドルで「ユーロ安ドル高」が進んだことで、円も売られ
たと見ることはできそうです。
また昨日も述べたようにテクニカルで、ローソク足が「雲」を抜け切ったとい
う点も、ドル高を示唆していると見ることができます。
ここまで来ると、ドル円は3月10日に記録した122円04銭を抜くことが
できるかどうかが注目されます。
足元では再びドル先高感が強まって来ましたが、昨年12月のような高揚感は
ありません。かりにドルの高値を更新するにしても、緩やかに、あるいは一進
一退を繰り返しながらドルが上昇するイメージを持っています。
昨日公開されたFOMC議事録では、メンバーの多くは次の6月の会合での利
上げの公算は小さいと見ていたことが示された一方、1-3月期の景気減速が
長期間続く可能性は低いとも判断していました。(ブルームバーグ)
また議事録では、経済については、第一四半期の減速の後に「緩やかなペース」
での拡大に戻ると予想しています。
このように、全体とすれば利上げは急がないと認識していることが窺える内容
だったことで、ここから昨日のドル高を説明するのは困難です。
重要なのはFOMCメンバーが予想するように、今後は景気回復を示すような
強い経済指標が出てくるのかどうかです。
足元のドル高は、ややこれからの経済指標を楽観視しているようにも思えます。
本日は欧州時間にドイツやユーロ圏のPMIが発表されます。ユーロがどのよ
うな動きになるのかがドル円にも波及して来ます。
東京時間では、中国のPMIと高値を更新した日本株の行方に注目です。
レンジは120円80銭~121円80銭程度を予想します。

- [2015/05/21 08:50]
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ECB高官発言でユーロ急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
米景気への安心感が広がりドルが買われた。一時120円74銭
と、約5週間ぶりの水準を記録。ユーロでもユーロ安が進んだ
ことにも反応した格好だった。
1.13台から1.1119まで売られた。
利上げ観測が広がり、ダウは3日続伸。一方ナスダックは
8ポイント下落。
長期金利は2.29%台まで上昇。
大幅安に。
本日の注目イベント
昨日この欄で「日経平均株価が2万円の大台で引ければ、海外市場で120円台
半ばを試す可能性もある」といったコメントを残しましたが、まさに昨日の海外
市場では120円台半ばを抜け、120円74銭までドル高円安が進行しました。
もっとも、円はユーロが再び1.11台まで急落した流れに引っ張られた印象も
ありますが、約5週間ぶりに、120円台半ばの「壁」を抜けたことは意味があ
るように思います。
米景気に関しては、このところ軟調な経済指標が続き、昨日の経済紙などが「年
内の利上げはないのでは」といった記事を掲載したばかりでしたが、昨日の住宅
着工件数は、市場予想の101.5万件に対して113.5万件と、12万件も
上回り、さらに3月分も上方修正されています。
また今後の着工件数につながる建設許可件数も、市場予想の106.4万件に対
して114.3万件と、こちらも大きく予想を上回っています。
久し振りに事前予想を大きく上回る結果に、後退していた利上げ観測が再び前倒
しになるとの見方も台頭しており、長期金利は上昇しました。
また、昨日発表されたサンフランシスコ連銀のエコノミック・レターも材料視さ
れたようです。これは、1-3月期のGDP+0.2%は、実際には商務省発表
の内容よりも「大幅に強い」という報告で、+1.8%だったとの推計を示して
います。
サンフランシスコ連銀の調査官はその原因を「おそらく統計上のゆがみがその一
因である」と分析しています。
ユーロドルが1.13台から急落し、1.12割れの水準まで売られ、ここ1週
間の上げ幅を吐き出した格好になりました。
ECBのクーレ理事が、債券購入ペースを加速させる方針だと発言したことが伝
わり、ユーロ売りが強まったものです。
このところのユーロの上昇と、ドイツをはじめ欧州債の利回りが急上昇したこと
をけん制する目的だったと思われ、この発言をきっかけに欧州債は買い戻され、
金利は低下しています。
ドル円は120円台半ばを抜けたことで、「日足」チャートでは明確に「雲」を
上抜けしているのが確認できます。
これまでは「雲」に絡んでいただけで、上抜けしたのは約2ヵ月ぶりの現象です。
また、MACDでも「マックディー」がプラス圏に上昇して来ました。
「シグナル」がまだ依然としてゼロ近辺で推移しているのが気にはなりますが、
テクニカルではドル上昇機運が高まってきたと判断できそうです。
ただそれでもここからはドル売りのオーダーも相当あると予想されます。
仮に121円を付けることになれば、約2ヵ月ぶりの水準ということになります。
自動車を中心に輸出も好調なため、輸出予約が多く持ち込まれることも想定でき
ます。多くの輸出企業の今期の「社内レート」は115円が中心ですから、
「6円の為替差益」は願ってもないチャンスではないでしょうか。
今後ドルが一段と上昇するためには、少なくとも今週一杯は120円台を維持す
ることです。
本日のレンジは120円20銭~121円20銭程度を予想します。

- [2015/05/20 08:45]
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ドル買われ、円とユーロ売られる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
一部に、年後半の米景気は回復するとの見方が広がり、ドルが買い戻された
との声も。
ユーロ売りが優勢となり、一時は1.13台を割り込む。
更新。アップルや銀行株が上昇を牽引し、S&P500も最高値を更新。
まで上昇。ドル買いにつながった。
本日の注目イベント
年後半の米景気に対する楽観的な見方が広がりドルが買い戻され、ドル円は再び
120円台に乗せる場面があり、前日1.14台半ばまで買い戻しが進んだユー
ロドルの反発もさすがに一服です。ドル円は膠着相場が続き、上昇しても下落し
ても値幅が限られ、一方ユーロドルはどちらにも値幅が飛ぶため、昨日はユーロ
の下落に伴いユーロ円も135円台半ばまで反落しています。
米景気が好転するという見方に、現時点では特段根拠はありませんが、昨日のN
Y市場では今週発表される住宅市場や製造業活動に関する指標に改善が見られる
といった楽観的な見方が広がったようです。
本日の住宅着工件数の発表で、その見方が事実かどうか判断できそうです。
一方で今朝の経済紙では、米利上げが来年にずれ込むという見方があることを紹
介しています。軟調な経済指標が続いていることから、9月の利上げ観測が徐々
に後退し、利上げは来年になると予想する専門家が増えているというものです。
ハト派の代表格であるシカゴ連銀のエバンス総裁は昨日の講演で、米金融当局と
して主要政策金利を2016年の早い時期までゼロ近辺に据え置くべきだとの考
えを改めて示しました。総裁は「私の経済見通しやリスクのバランスの評価から
は、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないとい
うのが現在の認識だ」と述べています。
FRBによる利上げが9月なのか、あるいは来年にずれ込むのかによって、今後
の為替相場は大きく異なります。
現在の認識は、米景気回復の勢いは明らかに、昨年末あたりでピークを迎えまし
た。今年に入って発表された経済指標はほぼ軟調で、市場予想を下回っているの
も事実です。
しかし、それでも利上げは年内に実施されるという見方が大勢で、そのためドル
円もピークの122円程度からは大きく下げてはいません。
「米経済の一人勝ち」という構図はくずれつつありますが、それでも日米欧では
頭一つ抜けているのも確かのようです。
さらに日欧では大規模な量的緩和の真っ最中です。
それぞれの中央銀行の資産残高も日銀は飛びぬけています。
金融政策の変更はそう簡単には舵を切り直すというわけにはいきません。
上述のように、今後年後半になっても引き続き軟調な経済指標が出てくるような
ら、利上げは来年以降にずれ込み、ドル円も円高方向に振れると「腹をくくる」
しかないでしょう。今はまだそのタイミングではないと考えます。
本日は120円台に乗せる場面もあるかもしれませんが、それ程大きくドルが買
われるとも思えません。
120円の半ばがこのところの「壁」になっているため、ここを抜ければ上昇に
弾みがつくことも考えられますが、可能性は低いでしょう。
日経平均株価が引け値で2万円の大台を維持できれば、海外市場で上記「壁」を
試すことがあるかもしれません。
レンジの予想は119円50銭~120円50銭といったところでしょうか。

- [2015/05/19 08:57]
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ユーロ一段と上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
発表された経済指標が低調だったことから反落。
119円前半までドル安が進んだが、大きな値動きには
ならず。
1.1468と、約3ヶ月ぶりに高値を付ける。
S&P500は最高値を更新し、ダウは20ドル高。
まで低下し、ドルの上値を抑える。
本日の注目イベント
欧州時間にかけてドル円は119円台後半まで買われたものの、120円台
には届かず、その後の低調な米経済指標に119円台前半までドルが売られ
る展開でした。この日は3つの経済指標が発表されましたが、全て市場予想
を下回る内容で、特にミシガン大学消費者マインドは先月よりも大幅に低下
し「88.6」でした。そのため、利上げ観測がやや後退し、これまで上昇
基調だった長期金利も2.14%台まで低下してドルの重石になっています。
ミシガン大学消費者マインドとNY連銀製造業景況指数は5月分のものです。
今年も、そろそろ半年が過ぎようとしているわけですが、年初から続いてい
る低調な経済指標は反発の兆しを見せていません。
このまましばらく低調な環境が続くと、9月利上げの可能性すら後退するこ
とも考えられます。現時点では、まだ年内の利上げ観測が消滅するような事
態には至っていませんが、今後とも経済指標の結果には、大いに注目する必
要があります。
6月16-17日にはFOMCが開催されますが、ブルームバーグの調査に
よると、多くのエコノミストが、ここで経済成長の見通しを引き下げるだろ
うと予想しているようです。3月の定例会合で公表されたGDPの予想は中
央値が2.5%でしたが、これがマイナス成長に落ち込むと予想する専門機
関もあり、FOMCでは下方修正される可能性が高いとみられています。
ただ同時に、それでも年内利上げへの意欲を思い留まるほどではないと予想
しています。
ドル円は依然としてレンジ内での動きが続いていますが、ユーロドルは12
0日線(日足)を上抜けして1.14台半ばまで続伸して来ました。
2月初めに反発したものの、その後下落して天井を打ったレベルとほぼ同水
準まで上昇しています。このレベルから1.15に掛けては、ユーロが一段
高に振れるのかどうかを占う意味で重要です。
ギリシャ問題が依然として不透明な状況が続いている中、ここまでユーロが
買われるということは市場がこの問題を楽観視していることの表れと言えそ
うです。
それでもギリシャ政府は反緊縮の姿勢は崩していません。
ツイプラス首相は17日、「われわれが国民に果たす責務は厳しい緊縮措置
を強いられずに、ユーロ圏残留で合意することだ」と語っており、21-2
2日に行われるEU首脳会議がヤマ場と見られます。
今日のドル円は小動きであれば119円台での推移が予想されますが、株価
次第では118円台に突入する可能性もありそうです。
それでも、ドルが大きく売られる可能性は低いと見ており、レンジは118
円80銭~119円80銭程度と予想します。

- [2015/05/18 08:53]
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ユーロドル一時1.14台半ばまで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
前日の引け値とほぼ同水準の119円10-20銭で引ける。
ドイツなど欧州債の利回りが上昇したことでユーロ買い戻しの動きが
強まり、昨年12月以来となる1.14台半ばまで買われる。
低下したことで利上げ観測が後退し株価を押し上げた。ダウは191ドル
上昇し、S&P500は引け値で最高値を更新。
入札が堅調だったことから買い安心感が広がる。長期金利は2.23%台に。
本日の注目イベント
上値の重い展開が続いているドル円は、昨日の夕方には4月30日以来となる
119円を割り込み、118円89銭近辺までドル安が進んだものの、勢いは
なく、その後は119円台前半での取引に終始しました。
ユーロドルで、ドル売りユーロ買いが進んだ流れに引っ張られる格好で円も買
われた面もありましが、豪ドル円やポンド円など、クロス円で円安傾向が強ま
っていることがドル円の下落をサポートしていると見ることも出来ます。
ユーロドルは昨年12月以来の1.14台半ばまで上昇しましたが、これは1.
14前後に「日足」の120日線があり、ここを抜けたことでストップのユー
ロ買いを巻き込んだようにも思えます。今年の初めに、ユーロドルはパリティ
ーを割り込むといった予想が多かったものの、昨日の上昇で底値から1000
ポイントほど戻したことになります。
ドイツ国債の利回りが急低下し、史上最低の0.05%まで低下した動きに合
わせて、ユーロ売りが進みましたが、5月に入ってからの動きもドイツ国債の
金利上昇に沿った動きです。今後さらに買い戻しが進む可能性もありますが、
1.15から上に行くにはユーロ圏の景気回復など実態が伴う必要があると思
われます。
それにはまだ時間が掛かると思われ、ここからのユーロ買いには慎重にならざ
るを得ません。
豪ドル円も急反発し、1月20日以来となる97円30銭近辺まで上昇しまし
た。もっとも、そこからは1円ほど反落していますが、これは1月20日の高
値を抜けなかったことと、「週足」の雲の上限に抑えられた形です。
ブルームバーグによると、オーストラリアでは政府予算では十分な景気支援が
得られないことから、オーストラリア準備銀行(RBA)による、さらになる
利下げの可能性が残っているとしていますが、市場では「利下げは打ち止め」
との見方が強く、豪ドルの買い戻しを誘っていると見られます。
今夜はミシガン大学消費者信頼感指数など、比較的重要な経済指標が出ます。
このところ市場予想を下回る指標が相次いでいますが、それでもドル円は11
8円台では底堅い動きを見せています。
米長期金利が2%台を定着させていることもドルの下落を抑制していると思わ
れ、仮に今夜予想を上回るようだと、再び119円台後半もあるかもしれませ
ん。
予想レンジは118円70銭~119円70銭程度にしたいと思います。

- [2015/05/15 08:47]
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豪ドル円96円台後半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
119円割れ目前まで下落。狭い値動きからややドルの
下値を試す展開に。
米経済指標が冴えなかったことからユーロドルは一時1.1383
まで上昇し、直近の戻り高値に迫る。
午後にはだれる展開に。ダウは7ドル下落し、ナスダックは小幅高。
ことから、米国債も下落。長期金利は2.3%近辺まで上昇。
本日の注目イベント
期待した4月の小売売上高も市場予想を下回る横ばいでした。事前予想が
+0.2%であったため、米景気の先行き不安が広がり、ドルは主要通貨
に対して全面安の展開でした。豪ドルやユーロなどは対ドルで上昇し、円
もこれらの通貨に対して売られたため、市場全体では「ドル安、円安」の
様相に変化しています。
値幅の狭いドル円も、さすがに昨日は1円ほどの動きを見せしたが、その
ほとんどが海外市場であり、「7割海外、3割東京」の値動きが定着しそ
うなイメージです。
為替は昨日のように経済指標の良し悪しに反応して動くため、どうしても
東京時間での動きは限定されてしまいます。
加えて、このところは株価との連動性も薄れて来ており、手掛かりがつか
めない状況です。もっとも、今はその株価も一時ほどの元気はありません。
ドル円はNY市場で119円03銭まで下落して、先週7日の底値と同水
準までドル安が進みました。今日の取引で119円を割り込むようなら4
月末以来のことになります。ドル円はボラティリティーから見ると膠着感
が強まっており、119円を割り込んでもさらに大きくドルが売られる見
込みは少ないように思われます。
重要なレベルは、これまで通り118円台前半から半ばにかけての水準です。
ここを割り込むようだと「レンジブレイク」の可能性も浮上してきます。
豪ドル円が96円70銭台まで上昇して、今年1月の中旬以来の水準を回復
して来ました。
先週政策金利を過去最低の2.0%まで引き下げたことをきっかに反発して
います。
背景は、これ以上政策金利の引き下げはないだろうという「材料出尽くし」
と、今回引き下げた際に引き下げの継続に関するコメントがなかったことが
挙げられます。
ブルームバーグニュースは先週から、ヘッジファンドなどが豪ドルのショー
トポジションを縮小させていると伝えています。
事実IMMの建て玉を見ても、減少しているのが見てとれます。
今後の展開ですが、「週足」では「雲」の上限が97円30-40銭あたり
にあるため、ここを突破できれば、昨年12月の98円台前半が次のターゲ
ットになります。多くの個人投資家が保有していると見られる豪ドル円。
利益確定のポジション解消に伴う売りをこなして、上昇出来るかどうかもポイ
ントになります。個人的には、ある程度の利益を確保できるのであれば、こ
こは一旦手仕舞っておくのも一案かと思います。
本日は株価もやや軟調に推移しそうです。
昨日のNYのドルの底値を割り込み118円台までドルが売られるかどうかが
注目されます。
118円台では、実需のドル買い注文も入っていると思われますが、レンジは
118円70銭~119円70銭程度を予想します。

- [2015/05/14 08:57]
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ユーロ再び上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株価の下落や、長期金利の低下にドルを売る流れが優勢となり、
119円78銭近辺まで下落。
1.12台前半から半ばで推移し、ユーロ円も135円台まで買われる。
ナスダックも17ポイント安。
投資魅力が高まったとの声も。長期金利は2.25%台に低下。
本日の注目イベント
120円台前半まで上昇したドル円は、再び119円台に押し戻されています。
NYでは株価が下落し、長期金利が低下したことでドルの上値が重くなり、ジ
リ安の展開から、119円80銭を割り込む場面もありました。
ドル円は膠着感が強まり値幅も出ないことから、「取引を手控える」といった
市場関係者の声も聞かれます。
ドイツをはじめ欧州債の利回りが上昇していることで、欧州の投資家がドルを
売って、ユーロを買い戻す動きが活発のようです。
昨日はイタリアやスペインの利回りも上昇し、先月に始まった欧州での利回り
上昇は米国債利回りの
上昇幅を超えています。
動きの早い資金は、株から債券にシフトしているとの報道もあるようです。
もっとも利回りの上昇は欧州に留まらず、日米でもおきています。
日本の長期金利も昨日は0.47%まで上昇し、約2ヵ月ぶりの高水準でし
た。
今はドル円単独では方向感がないため、次の経済指標発表を待つしかありま
せん。
今夜は米国の小売売上高が発表されるため、この指標に期待したいところで
す。小売売上高は1月と2月がマイナスで、3月にようやく「+0.9%」
まで回復しました。米GDPの7割以上を占める個人消費に直接影響するた
め注目されますが、4月分は前月比「+0.2%」と予想されており、3月
からは減速すると見られています。
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は講演で、「今の段階で今後の金
融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」
と発言しています。(ブルームバーグ)
次回のFOMCは6月17-18日に開催されますが、ここでの利上げはほ
ぼないと思われ、市場の関心は「9月利上げ」の可能性があるのか、あるい
は来年にずれ込むのかを判断するための材料を探しています。
今後の経済指標はFOMCメンバーだけではなく、多くの市場関係者が注目
しています。
本日もドル円では大きな値動きは期待できませんが、上述のように今夜9時
半には4月の小売売上高が発表されます。
また欧州時間には、ドイツをはじめユーロ圏の1-3月期GDP速報値が出
ることから、ユーロは活発な動きを見せると思われます。
ドル円のレンジは119円50銭~120円50銭程度と予想します。

- [2015/05/13 08:53]
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ポンド急反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
120円台を回復。ただ株価が軟調だったこともあり、上値を追う動きには
ならず、値幅は40銭以下と小動き。
のは先との見方からユーロドルは1.11台前半から半ばで推移。
市場全体に響いた。ダウが85ドル下げ、他の主要指標も反落。
売られる。10年債利回りは約4ヶ月ぶりとなる2.28%台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日の海外市場では、労働市場情勢指数以外は特段材料もなく、ドル円は米金利が
上昇した分だけドル高が若干進み、120円台前半までドルが買われています
先週末の雇用統計発表前の水準に近づいたことになります。
NY市場では1日の値幅も少なく、ギリシャの支援問題を材料にユーロが売られ、
先週の総選挙の余韻から、ポンドが大きく上昇したことが特徴的な動きでした。
ユーロ圏財務相会合が開かれ、すぐにギリシャ支援問題での合意はないとの見方が
強まった結果、ユーロが小幅に下落しましたが、直近のニュースでは「進展」も見
られたと伝えられています。
ユーロ圏財務相会合の議長である。オランダ財務相は会合後の記者会見で「満足は
していないがより楽観的になった。協議と交渉のあり方は改善した」と記者団に話
しており、ギリシャの財務相も、支援プログラムの最終分の融資を獲得するため必
要な譲歩の用意があると、債券国側を説得したと伝えられています。
(ブルームバーグ)
ギリシャは12日が期限のIMFへの約7億ユーロ(約1000億円)の返済も履
行する予定のようですが、その後も返済が迫っており、早急に合意しないと6月末
には支援の期限が来ます。新たな融資を引き出すには、遅くとも5月中に債権国側
と合意する必要があり、残された時間は多くありません。
ギリシャの財務相自身も「流動性の問題はひどく差し迫っている。今後2、3週間
の問題だ」と述べていると、ブルームバーグは報じています。
米長期金利が約4ヶ月ぶりに2.28%台まで上昇(価格は下落)して来ました。
4月28日に2%の大台に乗せてから、ここ2週間は一度も2%を割り込んでいま
せん。
もちろん、年内の利上げを織り込みつつあることで、売られやすい地合いもありま
すが、ここ数日は欧州の国債の下落、とりわけドイツ国債が急落している影響があ
ります。
ドイツ国債は、ECBの量的緩和の影響から価格が急上昇し、10年債利回りは一
時0.05%まで低下しました。
相場につきものの、「オーバーシュート」と言ってしまえばそれまでですが、日本
国債の利回りを大きく下回る金利水準はやはり異常です。
ここに来て利益確定の売りに押され、価格が大きく下がり、利回りは0.7%まで
急上昇しています。金利の上昇は先週、ユーロドルが1.13台後半まで買い戻さ
れたことと無関係ではありません。
ユーロ圏で最も安全なドイツ国債の利回りが魅力的な水準にまで戻れば、欧州の投
資家はあえて為替リスクを取って海外に出て行く必要性も低下します。これまで売
ったユーロを買い戻し、ドルを売ることで、ユーロドルを急騰させたことになりま
す。ギリシャへの支援を巡る問題はまだ予断を許しません。
ドル円への直接的な影響は少ないとしても、今後ともユーロの動きと米金利の動き
からは目が離せません。
本日もドル円の大きな値動きは期待できないと思われ、予想レンジは119円70
銭~120円50銭程度にしたいと思います。

- [2015/05/12 08:45]
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ドル円レンジグレイクできず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
4月の雇用統計は概ね予想通りだった。ただ、3月分が大幅に
下方修正されたこともあり、ドル円は119円台半ばまで下落し、
その後はもみ合い、119円70-80銭で越週。
1.12台前半まで売られる。
後退したことから、ダウは267ドル上昇し、一気に1万8100ドル台
を回復。
価格は上昇。長期金利は2.15%と小幅に低下。
本日の注目イベント
4月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が22.3万人と、市場予想の
22.8万人からは若干下振れしたものの、概ね予想に近かった。
ドル円は、発表時間が近づくに連れ上昇し、120円24銭までドルが買
われ。「もしかしたらいい数字では」との期待も高まりましたが、結果は
上述の通りでした。
ただ3月分が、12.6万人から8.5万人に大幅に下方修正され、市場
はこちらに反応した形でした。
3月分が下方修正され、平均時給も予想ほど伸びていなかったこともドル
の上値を抑えた格好でしたが、反対に利上げへの警戒感が緩和され、株価
は急反発しています。
ダウは267ドル上昇し、前日の上昇分を併せると360ドルほど上昇し
たことになり、最高値に迫る水準を確保しています。
今のところ「セルインメイ」の格言も不発のようです。
今朝の経済紙の一面にもありましたが、米中の景気の先行きに暗雲が漂っ
てきたようです。
雇用者の伸びは2ヵ月連続で市場予想を下回り、3月の8.5万人は、
2013年12月の8.4万人以来の低水準です。
このため、9月の利上げ観測もやや後退し、12月の利上げの確率も低下
しています。
現時点では、年内の利上げの可能性がなくなるような状況ではありません
が、米景気に対する強気の見方は徐々に低下していると見られます。
結局今回の雇用統計で、118円台半ば~120円台半ばのレンジが破れ
るのではないかとの期待も不発に終わりました。
今週は13日に小売売上高が発表になり、こちらは注目度が高いようです
が、それでも上記レンジをブレイクするとも思えず、膠着感が深まってい
ます。
本日は、NY株の株高を受け日経平均株価も上昇しそうです。
米長期金利も下がったといっても2.15%台を維持しており、ドル円の
サポート材料と見られます。そのため、ドル円も119円台は維持できる
と見られ、株価次第では120円もあるかも知れません。
予想レンジは119円20銭~120円20銭程度としたいと思います。

- [2015/05/11 09:05]
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失業保険件数減少で雇用への期待高まる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
失業保険申請件数が約15年ぶりの低水準だったことで、今夜の
雇用統計に対する楽観的な見方が広がり、119円台後半まで反発。
1.13台後半までユーロ高が進んだが、その後1.12台半ばまで売られる。
184円台後半まで急反発。
ダウは82ドル高。
まで低下。
本日の注目イベント
前日の「イエレン発言」で急落した株式と債券の下落も一服。発表された
新規失業保険申請件数も減少し、4週間平均では15年ぶりの低水準だ
ったことから、今夜の雇用統計でも20万人を超える増加が期待できるなど、
楽観的な見方が広がりました。ドル円は欧州からNYの朝方にかけては
「ややドル安傾向」が強まっていたが、良好な指標と株高に119円台後
半までドルが買い戻されています。
前日イエレンFRB議長が講演で、株価が高すぎることと、FRBが利上
げを開始したら、長期金利が急騰するリスクがあると発言したことで、
「株安、債券安」が世界的に進んでいたが、この日は両市場とも落ち着き
を取り戻し反発しました。
特に、急落したドイツ国債が反発したことで、買い戻しが急速に進んだユ
ーロも売られ、「ドル高ユーロ安」の流れに戻っています。
ドル円もこうした流れに、円が売られドルが買い戻されたと言えます。
今夜の雇用統計はいつもにも増して注目度が高いようです。
上で述べたように、新規失業保険申請件数が月平均では15年ぶりの低水
準であることも、今夜の結果に安心感を与えてくれています。
ブルームバーグは欧州系銀行のストラテジストのコメントとして「雇用統
計は非常に重要だ」とし、「間違いなく米国経済で最も強い分野である労
働市場について、雇用統計はその現状を明確に示すだろう」という言葉を
紹介しています。
現時点での非農業部門雇用者数の予想は、22万8000人から23万人
程度です。3月分が予想を大きく下回ったことで、米利上げ開始が先送り
になるといった見方が広がり、ドルが売られたことは記憶に新らしいです
が、今回もし先月と同様に予想を大きく下回るようだと、現在予想されて
いる9月の利上が、さらに先送りになるという観測が拡大し、ドルが再度
売られることになりそうです。
2ヵ月連続の20万人割れは、「雇用の拡大は昨年後半でピークアウトし
たのでは」といった見方が急速に高まるからです。
一方仮に予想を上回るようだと、3月分は一時的な現象と考えられ、米労
働市場は依然として拡大していることになります。
いずれにしろ結果次第では、それまでの市場のセンチメントを急激に変え
る可能性があるという点には注意が必要です。
願わくば雇用統計の結果が、足元のドル円の閉塞感を払拭してくれればい
いと考えている市場関係者は多いのではないでしょうか。
今夜9時半に注目です。
本日のドル円のレンジは、雇用統計を考慮して118円50銭~121円
程度と、広めに予想します。

- [2015/05/08 09:07]
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ADP雇用者数を受けてドル下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は、民間雇用レポートが市場予想を下回ったことから
ドル安が進行。119円21銭までドルが売られ、連休前の水準まで
下落。その後はやや戻して、119円45-50銭近辺で取引を終える。
あり、ユーロドルは1.1370近辺まで買われ、約2ヵ月ぶりの
水準を回復。
高いと発言したことが響いた。ダウは86ドル下落し、1万7800ドル台に。
ことで債券は売られ、金利は2.25%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は、連休中に120円台半ばまで上昇する場面があったものの、これまでの
「壁」は抜け切れずに、そこを天井に反落。再び119円台前半まで下落し、連休
前の水準とほとんど変わっていません。
NYダウのレベルも上昇後下げているため、ほとんど変化はありません。
変わったのは、米国の長期金利の水準です。
連休前は2.03%台だったものが、昨日の引けは2.25%まで急上昇していま
す。通常米金利の上昇は、ドルが買われる傾向にあります。
実際、今週月曜日にはドルが買われて、120円51銭までドル高が進みましたが、
上記「壁」を抜くことが出来ずに反落しています。
結局、118円半ばから下のサポート水準と、120円半ばから上のレジスタンス
水準が抜け切れず、依然としてレンジ相場が続いていることになります。
ただ、それでも米長期金利の上昇は、今後ドルが上昇し易いことを示唆しているよ
うに思われます。
イエレンFRB議長は講演で、長期金利について、初回の利上げを引き金に現在の
非常に低い水準から急上昇する可能性があるとの認識を示しました。
議長はその例として2013年に、当時のバーナンキ議長が債券購入の段階的縮小
を開始する可能性に触れた後の市場の反応を挙げています。(ブルームバーグ)
米長期金利はその年の年末には3%近辺まで上昇し、ドル高の一因になったことは
記憶に新しい所です。
ユーロドルの上昇もやや急です。
これまでの戻りのメドであった1.12レベルを抜いて、昨日は1.1370あた
りまで急反発しています。
ギリシャがIMFに資金を返済したこともありましたが、テクニカルでは既に、一
目均衡表の「雲」を約1年ぶりに上抜けしたことも、ユーロの買い戻しを加速させ
たと考えられます。ユーロ圏の景気の回復が、予想よりも早く進むとの見方が背景
です。
明日は注目の「4月の雇用統計」が発表されます。
予想は23万人の増加と見込まれていますが、昨日のADP雇用者数が市場予想を
大きく下回ったことで、先月のように下振れするのではないかとの懸念も出てきま
した。
3月分が予想を大きく下回った際、これは寒波や港湾ストの影響だと見る向きもあ
ったわけですが、今回再び予想を下回ると、昨年12月あたりで雇用の増加もピー
クアウトしたのではといった見方が広がります。
その結果、利上げ観測が後退し、ドルが再度下値の下限を試す展開も考えられそう
です。
もっとも、市場予想の23万人程度を確保できれば雇用に対する不安が払拭でき、
ドル高が進むことになるため、今回の雇用統計はこれまでにも増して注目されそう
です。本日のドル円のレンジは119円~120円程度を予想します。

- [2015/05/07 08:59]
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ユーロドル続伸し、1.12台半ばへ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドルが買われ、119円90銭まで上昇。その後は株価の下落に伴って
ドル売りも強まり、119円35-40銭で引ける。
売りに押されたものの、NYでは1.1267までユーロが買われた。
ダウは195ドル下落し、1万8000ドルの大台を割り込む。
昨年12月以来の高値を記録。
本日の注目イベント
昨日の為替市場は比較的値幅も大きく、よく動きました。
ユーロドルは、ユーロ圏の消費者物価指数が「ゼロ」まで戻り、デフレからの
脱却が可能との見方からユーロが続伸し、NY市場では1.1267までユー
ロ高が進行しています。1.04台で、一旦底値を確認した後も上値が重く、
1.05台まで下げましたが、そこでダブルボトムを形成し、1.12台半ば
まで反発しています。
今朝も1.12台前半で取引が開始されたことから、「日足」では昨年5月以
来、実に約1年ぶりに「雲を上抜け」しています。
ギリシャへの支援問題がまだ不透明ではあるものの、テクニカル的には上昇余
地が見られ、上値の目安は120日線がある、1.15手前と見ることもでき
ます。
長い間続いた低金利に加え、今年3月からのECBによる量的緩和。さらに急
激なユーロ安が加わり、ユーロ圏もデフレからの脱却が見えてきたようです。
中でもドイツは製造業を中心に、ユーロ安の恩恵を最大限享受しているようで
す。ドル円も昨日は118円50銭をつけた後、1円以上も反発していますが、
依然としてレンジ内に収まっています。
118円台半ばから下値では、ドル買い注文も多いと見られ、ユーロドルで
ドル安が進んでいる割にはドル円は下がりません。
特に昨日は、日経平均株価が今年最大の下げを見せ、前日比538円も下落し
たものの、円買いが見られたのは短時間で、ドル円と株価の相関がさらに低下
した印象があります。
NYでは新規失業保険申請件数が26万2000件と、先週比3万4000件
も減少し、15年ぶりの低水準となっています。
この結果俄然、来週末の雇用統計にも期待が膨らみ、4月の「雇用統計ショッ
ク」から、早くも立ち直る気配も出て来ました。
雇用統計の先行指標とも言えるこの失業保険申請件数が順調に減少している以
上、FRBがメドとする20万人の雇用者増は確保されると思われます。
また前日のFOMCでの、経済指標の下振れは一過性のものであるとの声明文
と整合性が取れていると見ることも出来ます。
日銀の決定会合では市場予想通り追加緩和は見送られました。
展望レポートで消費者物価指数の見通しを「+1.0%」から、「+0.8%」
に下方修正し、2%の達成時期も、2015年度中心とする時期から、2016
年前半というように延長しました。それでも「物価上昇基調」は確実に進行して
おり、人々のデフレからの意識も転換しているとして、日銀はこれまでの政策の
維持を決めています。
本日は中国のPMI発表が波乱要因ですが、予想レンジは118円80銭~12
0円程度と見ています。

- [2015/05/01 08:46]
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