ギリシャショックで金融市場混乱
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
122円11銭まで円高が進んだが、その後は122円台半ばから
後半でもみ合い。123円台に乗せる場面もあったが、
ギリシャのデフォルトの可能性が高まり、上値も抑えられた。
あったが、ショートの買い戻しが優勢な展開に。
1.12台後半まで値を戻し、ユーロ円も138円台まで値を戻す。
大幅安。ダウは350ドル安と、今年最大の下げ幅を記録。
大幅高となり、長期金利は急低下。
本日の注目イベント
ギリシャが本日のIMFへ返済が出来ない可能性が高まり、金融市場は混乱
しています。昨日の日経平均株価は約600円の下落で、ドイツDAXも大
幅安、さらにNYダウも350ドル安と、世界的にリスクオフの動きが強ま
り、安全資産の国債が買われています。円も安全資産との位置づけから、昨
日の朝方には122円11銭まで円買いが進みましたが、その後は122円
台で推移しています。
株式市場に比べると、為替市場は比較的落ち着いているように見えます。
それにしても、ギリシャがこのような事態になることはある程度予想できて
いたはずなのに、いざ事態が切迫してくると市場はパニックに陥ります。
最後には合意に達するといった、やや楽観的な見方が優勢だったとはいえ、
これまでにも何度も繰り返されて来たことです。
いよいよ今日がIMFへの返済期限です。
ギリシャは国庫に資金がないと見られてることから、返済できない可能性が
高いでしょう。ここまでは既に想定されていますが、問題はその後のギリ
シャ国民と政権の対応です。
ドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領は、ギリシャへの圧力
を強めながらも、今後も話し合いには応じる意向を示しており、メルケル
首相は「いつでも話し合う準備が出来ている」と述べています。
ここまで来ると、ユーロ圏としてはこの影響が南欧諸国に及ばないよう、
混乱を抑える必要があります。そして後はギリシャの対応です。
今度の日曜日の5日には、ギリシャでは国民投票を行い、緊縮財政に賛
成かどうかを問います。今後のギリシャの経済状況を考えれば、緊縮財政
に賛成するしかないように思いますが、仮に賛成が多数となれば、現在の
チプラス政権の崩壊につながり、事態は好転しそうですが、もし反対とい
うことになれば、ユーロ圏離脱が現実的になります。
ドル円は122円台前半では、アジア市場でもNY市場でも踏みとどまっ
ています。今のところ122円は底堅いと思われますが、今朝も株価が軟
調となり、もう一段の大幅下落になるようだと、122円割れも視野に入
ってきます。
米利上げが予想される中、現時点ではドルが下げれば買い向うスタンスで
いいと思いますが、ギリシャ情勢がさらに悪化するようだと、米利上げに
何らかの影響を与える可能性もあります。
イエレンFRB議長も会見で、利上げの条件として外部環境も重要である
と述べていました。今後さらにリスクオフが進んで、資産効果が逆回転す
るようだと利上げが来年以降に先送りになることも考えられなくはありま
せん。
そうなると、ドル円も上値が重くなり、120円割れがあってもおかしく
はありません。本日も株価の動きと、ギリシャのIMFへの返済の行方に
注意しながらの展開になります。
予想レンジは121円80銭~123円30銭程度を見ています。

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- [2015/06/30 08:48]
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ギリシャ支援合意できずユーロ円急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことで堅調に推移。米長期金利が上昇したこともあり
124円近辺までドル高が進む。
1.1130までユーロ売りが進む。
ここ2日間で250ドルを超える下げの反動との声も。
長期金利は2.47%台まで上昇。
本日の注目イベント
ギリシャ議会が来月5日に国民投票を行うことを決め、債権国側はギリシャの返済
期限延長を拒否したことを受けて、週明けのオセアニア市場では円が急騰していま
す。ユーロドルは1.10の大台を割り込み、ドル円は122円11銭まで円高が
進み、その結果ユーロ円は135円台半ばまで急落し、大きく窓を開けています。
ユーロ圏側もこのままではギリシャからの返済がいつ実施されるかメドが立たない
こともあり、これまでの柔軟な対応から、最終通告の手段に出た格好です。
チプラス政権が国民の判断を尊重するとの立場から5日に国民投票を行うため、3
0日に迫った返済期限を延長するよう要請しましたが、ユーロ圏側はこれを拒否し
ました。
今朝の報道ではギリシャのピレウス銀行は、週明けの29日に休業する予定だと発
表しており、預金引き出しが続くことで、銀行が一斉に休業する「資本規制」を実施
することになりそうです。メルケル独首相は、29日にべルリンで緊急会合を開
き、議会幹部とギリシャの金融危機について協議し、ギリシャがユーロ圏から離脱
した場合の影響に対応する準備を進める模様です。(ブルームバーグ)
どうやら、ギリシャもこれまで何度も債権国側を懐柔し、延命を図ってきましたが、
チプラス首相も反緊縮の旗を降ろせず、かといってこのままでは破綻することが目
に見えていることから「国民に判断を委ねる」という最後の手段に出たものと思い
ます。これで、ユーロ圏に残留しようがしまいが、それは「国民の判断」だと言う
ことが出来ます。
先週のNYでは、何とか週末には合意できるのではとの見方の中、株価は上昇し、
安全資産の債券は売られ、ドルが買われて越週しました。
今朝6時半過ぎに、これまで非常に堅いサポートだった122円40-50銭を
割り込み、現時点では122円11銭まで円高が進んでいます。
もっともこれは、朝方の参加者が少ない時間帯で122円40銭以下のストップ
が執行された可能性も高く、このまま一気に121円台で安定するかどうかは
不明です。
本日はこの所、堅調な日経平均株価がどのような反応をみせるかが重要です。
世界中が、週明けの最初の主要株式市場である東京の反応に注目しています。
仮に、株価がそれ程下げずに終わっても、NYでは週末の今回の動きは織り込ん
でいません。そのため、東京が想定以上に堅調であっても、そのまま海外市場も
同様な動きをするかどうかは分かりません。ここは注意が必要です。
欧州市場がオープンすれば「資本規制」が発動されるでしょう。
同時にギリシャ発の金融危機を他の欧州諸国に伝播させないよう、ECBはコメ
ントを出すことになり、主要国首脳から対応策が発表されることも予想されます。
神経質な1日になりそうです。
予想レンジは難しいですが、121円30銭から123円30銭程度にしたいと
思いますが、基本は「ドルの買い場」を探すスタンスを維持したいと思います。

- [2015/06/29 09:03]
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ギリシャ情勢依然として難航
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことで、やや円買いが優勢な場面も。欧州時間に123円32銭まで
ドルが売られたが、NYでは123円台半ばを中心に小動き。
小動き。1.11台後半から1.12台前半で推移。
1万8000ドル台に乗せると売られる展開。
材料視され売られた。長期金利は2.41%台に上昇。
本日の注目イベント
ギリシャ問題が大詰めを迎えながらも、依然として合意に至っていないことで、
金融市場はその行方を見守っている状況です。
25日の財務相会合でも折り合いが付かなかったことで、ドル円は一時123
円32銭まで売られる場面もありましたが、その後のNYでは値幅も僅か30
銭程度で、ユーロドルにしても40ポイント程度と、ギリシャ情勢がどちらか
に落ち着くまでは動けない展開です。
今週は、市場全体では124円台もあり、123円台前半もありましたが、東
京時間に限れば概ね、123円50銭~124円の狭いレンジで内で推移して
おり、やや膠着感が強まっています。
材料はギリシャ情勢に限られていますが、まだ依然としてギリシャと債権団側
との溝は埋まっていません。債権者側は合意の土台となる点をまとめた一連の
文書を財務相らに提出し、ECB、IMFを含む債権者3機関はそろってこれ
に同意していますが、ギリシャはこれを受け入れていません。
ショイブレ独財務相は、ギリシャは前進するのではなく、むしろ「後退した」
とコメントしています。この日の財務相会合では合意できなかったことから、
今後は2日間のEU首脳会議の場に移されることになりますが、ユーロ圏財務
相会合は27日にも再開されるとの報道もあり、場合によっては28日の日曜
日まで協議が難航する可能性もあるようです。(ブルームバーグ)
NYダウは続落し、1万7800ドル台まで下げています。
1万8000ドル台に何度も乗せてはいますが、大台を維持できていません。
「利上げとギリシャ問題」が上昇を抑える展開が続き、ここ数ヶ月はもみ合
いが続いています。FRB要人の発言を聞く限り、年内の利上げはかなり確実
になってきたとの印象があります。もう来週には6月の雇用統計が発表されま
す。9月のFOMCまでに6月分も含め、あと3回雇用統計を見極めることがで
きますが、順調に目安の20万人をクリアすると見られます。
先ずは来週のFOMCが注目されますが、7月の15、16日にはイエレン議
長の議会証言も予定されています。
今年は恒例のジャクソンホールでのシンポジユームにはイエレン議長は不参加
のため、9月の利上げを占う意味ではこの議会証言が非常に注目されます。
本日もギリシャ問題が不透明なことから動きにくい状況です。
協議が決裂すれば円が買われる可能性があり、急転直下合意に達すれば、株価
の上昇からリスクオンが進み、ドル高円安に振れると予想されますが、結果は
分かりません。
オランド仏大統領は「合意できる可能性がある」と語り、メルケル独首相は
「協議は後退しつつあるようだ」と語るなど、協議に影響力のある両首脳でも
トーンが対照的になっているところに、先行きの不透明さが表れています。
本日の予想レンジは123円~124円程度といったところでしょうか。

- [2015/06/26 08:57]
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ギリシャ問題、楽観視はまだ早い?
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
124円38銭までドル高が進む。その後は長期金利の低下や
ギリシャ情勢への楽観的な見方が後退したことから123円台
後半まで反落。
前半まで反発したが、その後は1.12を挟んでもみ合い。
いないことが材料視され、ダウは178ドル下落。
1万8000ドルの大台を割り込む。
見方が強まり買い物を集めた。長期金利は2.37%台に低下。
本日の注目イベント
ドル円は124円を挟んでもみ合いが続いていましたが、NY市場では
米1-3月期GDP確報値が上方修正されたことを受けて124円38
銭まで買われました。
その後はギリシャ問題が再び嫌気され、株価が大幅に下落し、安全資産
の債券が買われたことで長期金利が低下。ドル円も123円台後半まで
押し戻され、結局昨日とほぼ同じ水準で戻って来ました。
ユーロ圏財務相は24日ブリュッセルで、ギリシャ支援を巡る会合を開
いたものの、支援条件をめぐる対立の打開は当面難しいとして2時間足
らずで一旦終了しています。
またギリシャのチプラス首相は、ドラギECB総裁、ラガルドIMF専
務理事、ユンケル欧州委員長と会談しましたが、合意に近づいたとは言
えないようです。
ドイツ財務省の報道官は、「われわれの印象は、まだまだ先は長いとう
ものだ」と語り、急速に盛り上がった楽観論が後退しています。
ギリシャ支援を巡る問題は今週にも合意に達するとう見方が広がってい
ましたが、まだ細部の条件の部分では折り合いが付いていないようです。
ブルームバーグは、チプラス首相は増税などについてのギリシャ案を受
け入れない債権団をツイッターで批判したと報じています。
本日からEU首脳会議が開催され、ここで最後の協議が行われることに
なっていますが、まだ予断は許せない状況です。
最後まで「人騒がせ」なチプラス政権です。
ドル円は堅調な株価を背景に底堅い動きを見せています。
昨日は前日の高値である124円18銭を抜け、124円38銭まで上
昇する場面もありましたが、124円台は維持できずに、元の水準に戻
っています。
やはり直ぐに125円台までドルを買う材料には乏しく、下値も堅いこ
とからレンジ相場の様相を強めています。
ここは次の材料が出るまで、小まめに利益を取っていくしか方法はあり
ません。
他の通貨を見ても豪ドル円は、こちらも95円台でのもみ合いが長い間
続いており、ポンド円も195円台後半は重くなりつつも、テクニカル
を見る限り上昇トレンドを継続中です。
またユーロ円も138-140円台でレンジを形成しそうな状況で、い
ずれも手詰まり感が漂っています。
元気なのは株式市場です。
日経平均株価は昨日も小幅に上昇し、2000年のITバブルの高値を
抜きました。
今朝の株式専門家のコメントも強気の意見が圧倒的です。
個人的には、このような雰囲気のときこそ注意が必要だと考えています。
その株価も、今日はさすがにNYの大幅安を受けて軟調な展開が予想さ
れます。株価が大幅に下落したら、どの程度個人投資家や公的資金が下
値を拾ってくるのか見ものです。
ドル円の予想レレンジは123円40銭~124円40銭程度と見てい
ます。

- [2015/06/25 08:57]
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ドル円124円台前半まで続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
長期金利が上昇したことや、FRBのパウエル知事が年内2回の
利上げを示唆したことでドルを買う動きが強まった。
反落。約2週間ぶりに1.11台までユーロ安が進む。
リスクオンの姿勢が広がった。ダウは24ドル上昇し、ナスダックは
最高値を更新。
ことから10年債も売られた。長期金利は2.41%台まで上昇。
続伸し、3週間ぶりに61ドル台に。
本日の注目イベント
最後の最後まで強行姿勢を見せ、なんとか債権国側の譲歩を引き出そうと
してきたチプラス政権も土俵際まで追い詰められたせいか、新しく提案し
た改革案ではユーロ圏首脳を納得させられる内容が盛り込まれたようです。
年金支給開始年齢の引き上げなどが盛り込まれたようですが、債権国側の
要求は、年金額の減額や付加価値税の引き上げなどが柱になっていたため、
このまま「合意」に達するかどうかはまだ分かりません。
ユーロ圏首脳は、25日からのEU首脳会議で承認されれば「合意」でき
ると述べています。
「合意」に至れば、今月末に期限の来る72億ユーロ(約1兆円)の資金
繰りのメドがたつことになりますが、7月と8月にも期限の来る債務が控
えており、ギリシャの債務不履行懸念は消えません。
加えて、今回の新提案に対して与党内から初めて反対の意向が示されまし
た。
急進左派連合内の一部議員は23日、チプラス首相の改革案に反対すると
表明しています。ブルームバーグによると、同派内のポピュリストで急進
派の、ディミトリス・コデラス議員は「個人的には、選挙公約に反する合
意内容を支持できない」とインタビューに答えています。
他にも支持しないと表明している議員もいるようで、下手をするとチプラ
ス政権自体の「尻に火が付く」可能性も出てきたようです。
ひとまず霧が晴れそうなギリシャ情勢は、世界の株式市場では好材料と捉
えられ株価を押し上げています。昨日の日経平均株価は381円高と、今
年最大の上げ幅でした。
株価の上昇に伴ってリスク許容度も増し、ドルが買われる展開です。
NYでは、FRBのパウエル理事が「米国の景気が十分回復して9月に初
回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」と延べ、その前提条件とし
て「より確かな根拠」が必要だと述べています。
市場はこの発言でドル買い姿勢を強め、124円18銭までドル高が進み
ました。
6月10日の黒田発言以来やや上値が重くなり、122円台半ばを何度か
試しましたが抜け切れずに昨日の124円台を見たことになります。
前回述べたように、ドル円は122-125円のレンジに入ったと思われ、
この上限と下限を抜くにはあらたな材料が必要です。
ここはレンジ相場と割りきり、小まめに利益を確保する方が賢明だと思わ
れます。
レンジをどちらかに抜けた際には改めて順張りで攻め、その方向について
行くようなスタンスでいいのではないでしょうか。
本日のレンジは123円50銭~124円50銭程度を予想します。

- [2015/06/24 08:53]
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ギリシャ問題合意観測高まる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
何らかの形で合意するとの楽観的な見方から、一時は
123円42銭までドルが買い戻される。
1.14台までユーロ高が進んだが続かず。1.13台半ばまで
反落して取引を終える。
が2009年以来の高水準だったことでダウは103ドル高。
月曜日恒例のM&Aのニュースも株価を押し上げた。
相場を押し下げ、長期金利は2.37%台まで急上昇。
本日の注目イベント
注目のギリシャへの支援問題は、今朝方ベルギーのブリュッセルでユーロ圏首脳
会議が開かれ、協議が始まりました。
昨日の東京市場では株価が先週末比253円上昇し、ギリシャ問題が「合意」に
達することを先取りするような動きもありました。
現時点で届いている情報では、「合意」には至っておらず、ユーロ圏首脳は、チ
プラス政権に対して債権者を満足させるため最後にさらに歩み寄り、5ヶ月間続
いた支援交渉の行き詰まりを打開するよう求めているようです。
会議は依然続いているようですが、開始前のコメントでは、ベルギーのミシェル
首相は、合意について「可能だが、まだ確実ではない」と語り、メルケル独首相
は「決定の土台がまだ構築されていない以上、首脳会議は単なる話し合いの場と
なろう」と語っていたとブルームバーグは伝えています。
ただ、ユーロ圏財務相会合の議長を務める、オランダのディセルブルム財務相は、
ギリシャ政府が提出した新提案は救済合意への土台となり得るとの認識を示して
います。
現在はこの新提案を基に、さらなる改革を求めて協議が行われているものと思わ
れます。
今だに「合意」の報道はありませんが、市場は既に「合意」することを織り込ん
だ動きを見せています。
NY市場では、株価が大幅に上昇し、安全資産である米国債が売られ、金も売ら
れています。また、ドイツの株価指数「DAX」も大幅高で取引を終えています。
これら一連の動きは「合意」を前提にした動きと言えます。
先週にも述べましたが、ドル円は122-125円のレンジ入りした可能性が高
いと考えられます。
今のところ、122円台半ばは強力なサポートになっているようですが、直ぐに
125円台を試す地合いでもありません。
仮にギリシャ問題がある程度の見通しが付くようであれば、市場の目は再び米経
済指標へと移って行きます。
昨日発表された5月の中古住宅販売件数は年換算で535万件と、2009年以
来となる高水準でした。
専門家は、「所得が上がり、就労者も増えたことで、住宅の初回購入需要は今後
も増えると見ている」との見方を示しています。
今年に入って昨年末までの好調な経済指標に、最初に変調を見せたのが「住宅関
連」でしたが、ここに来て明らかに回復基調を示して来ました。
住宅販売が好調であれば、それに伴う消費も幅広く押し上げることにつながるた
め、9月利上げには好材料と言えます。
本日のドル円は123円ー124円程度を予想しますが、ギリシャ情勢次第では
ブレも大きくなるかもしれません。

- [2015/06/23 08:53]
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ユーロ窓を開けて取引始まる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
たことでドル売りが優勢な展開に。123円台前半から122円56銭
までドル安が進み、ほぼ同水準で引ける。
中、依然進展がないことで神経質な展開。1.13台での取り引きが続く。
ダウはほぼ100ドル安で引ける。
資金が。長期金利は2.25%台まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は6月10日の黒田発言以来上値の重い展開が続いています。
先週末のNY市場では、それに加えてギリシャの支援問題で合意が出来ず、
依然としてデフォルトリスクが払拭できません。
米債券市場では、米国債の安全性が再び注目され、資金が流入。長期金利
は約2週間ぶりに2.25%台まで低下し、ドル売りのきっかけを提供し
た格好になっています。
黒田総裁は10日の自身の発言が様々な憶測をよんだことについて、その
後参院で釈明したこともあり、先週末の記者会見に対する興味はやや薄れ
ていましたが、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移す
ることが望ましいとの、従来の言葉を繰り返すに留まっていました。
FOMCを終え、さらに日銀金融政策決定も終えたことから、残るはギリ
シャ情勢だけです。先週18日のユーロ圏財務相会合でもほとんど進展が
見られなかったことで、いよいよ本日の臨時のユーロ圏首脳会合に舞台が
移されることになりますが、昨日チプラス・ギリシャ首相が、メルケル独
首相、オランド仏大統領、さらにユンケル欧州委員長に支援を得るための
新提案を電話で説明したようです。
このため、今朝はユーロドルやユーロ円、ドル円も「窓」を開けて取引が
始まっています。新提案を行ったことで、「合意」に一歩近づいたと市場
は判断したようですが、ブルームバーグニュースは、メルケル首相は態度
を硬化させているとも報じています。
ユーロ圏首脳会議は22日の午後7時(日本時間23日午前2時)に開催
される見込みですが、この後25日からはEU首脳会議も予定されており、
今週が最後の交渉の場となります。
伝えられるチプラス首相の言動からは、なかなか「合意」は難しいと判断
せざるを得ませんが、ユーロ圏首脳には、何とか「合意」まで持って行き
たいとの誠意も見られるようです。
今日の東京時間は上記首脳会議が予定されているだけに動きにくい展開が
予想されます。
ドル円は10日の黒田発言以来3回も122円台半ばを試し、押し戻され
る展開が続いています。
そのため122円40-60銭辺りが、かなりしっかりしたサポートにな
っています。
今日も展開によってはこの水準をテストする可能性は十分ありますが、仮
に割り込むようだと、122円前後までドル安が進むことも考えられます。
予想レンジは122円ー123円20銭程度を考えております。

- [2015/06/22 08:58]
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ユーロ圏財務相会合不調でもユーロ続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
一時は122円48銭までドル安が進んだが、この水準は
前回の安値でもあり、ドル買い需要もあった模様。
その後は反発し、123円を挟みもみ合い。
続伸。約1ヶ月ぶりとなる1.1440までユーロ高が
進む。
緩やかになることが確認され、この日の経済指標も支援材料と
なり、ダウは180ドル上昇。ナスダックも68ポイント
上昇し、高値を更新。
反落。長期金利は2.33%で前日からやや上昇。
を回復。原油も反発し60ドル台に。
本日の注目イベント
昨日の東京市場ではドル安と株安が同時に進み、円は株価との相関を強めた動き
を見せました。日経平均株価が1ヶ月ぶりに2万の大台を割り込むと、ドル円も
123円を割り込み、海外市場でも上値の重い展開が続きました。
NY市場では122円48銭までドルが売られ、先週10日以来の円高水準をつ
けています。
先週10日は「黒田ショック」で、122円46銭までドルが売られましたが、
その後はドルが反発しFOMC前には124円46銭まで2円上昇したのは2日
前のことです。122円台半ばでは前回の底値が意識され、ドル買いが旺盛にな
ることは容易に想像できます。昨日も、今のところはこの水準でドルが反発して
います。
どうやらドル円は122-125円のレンジに入った可能性が高くなりました。
9月の利上げ観測が依然として有力であることから、ドルの下値はある程度底堅
いと見られる一方、125円台が当面上値の壁になるのではないかといった見方
も出始めて来ました。前日のFOMCでは、金利見通しが下方修正されたことか
ら、初回利上げ後も緩和的な政策が続き利上げのペースは緩やかになることが確
認された形です。
そのため今後しばらくは上記レンジ内でのもみ合いが予想され、小まめに利益を
確定する方が賢明かもしれません。
問題はギリシャ情勢です。
昨日はユーロ圏の財務相会合が開かれましたが進展はありません。
ブルームバーグによると、オーストリアのシェリング財務相は18日の財務相会
合の前に記者団に、「ゲームは終わった」と発言したようです。
同相は「ギリシャは全ての提案をただ拒否ばかりしていることはできない」と述
べていますが、ドイツのメルケル首相はまだ希望を捨てていないとも伝えていま
す。またフィンランドのストゥヴ財務相は「最後に何らかの合意に至れるとずっ
と考えていたが、袋小路の終わりにほぼ達したようだ」と語っています。
昨日の会合では、結局4時間にわたって話し合われたようですが、合意には至ら
ず、25日に予定されているEU首脳会議の前に、ユーロ圏首脳会議を22日に
臨時で開催することを決めています。
トゥスクEU大統領は「ギリシャ情勢を最高の政治的レベルで緊急に協議すべき
時だ」との声明を出し、22日の午後7時(日本時間23日に午前2時)から臨時
首脳会議を開催すると発表しました。
ギリシャはいよいよ自らを窮地に追い込んでいます。フィンランドの財務相が
「奇跡が起こらない限り合意は難しい」と語っているように、来週が最後のチャ
ンスと言えます。
このような状況でもユーロドルは買われ、昨日は1ヵ月ぶりに1.1440まで
ユーロ高が進んでいます。
なかなか理解できない状況ですが、やはりユーロのショートポジションが偏って
いたことが考えられます。
もし、急転直下「合意」に達したらユーロはどこまで買われるのか、予想できま
せん。その場合には、ドル円でもドル安が進む可能性がありますが、ユーロ円は
上昇するでしょう。
本日の予想レンジは122円40銭~123円40銭程度を見ています。

- [2015/06/19 09:00]
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ドル円124円台に上昇後反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
上昇し、124円46銭までドル高が進んだ。FOMC声明分では
長期的な金利見通しが引き下げられたことから一転してドルが下落。
123円台前半までドルが売られ、上昇分を吐き出す結果に。
1.1358までドル安が進む。
見方が株価を押し上げた。ダウは31ドル上昇し、ナスダックも
9ポイント続伸
長期金利は小幅に上昇。
本日の注目イベント
ドル円はFOMC声明文発表に向けじりじりと買われ、一時は124円46銭と、先週の
黒田ショック」以前の水準近くまで値を戻しました。
124円台半ばは6日ぶりのことで、FOMCでの9月利上げに向けたメッセージを期
待したドル買いが優勢でした。
しかし日本時間今朝3時の声明文では、年内利上げの姿勢を維持しながらも、その後の引
き上げペースは前回予測よりも緩やかになるとの見通しを示したことで、一転してドルが
売られ、株式市場がこれに反応してプラスで終わっています。
イエレン議長はFOMC後の記者会見で「4月に開催された前回会合以来、雇用増加のペ
ースは上向き、労働市場の伸びは一段と改善した」と発言しています。
FOMCメンバーが示した2015年末の政策金利の予想は「0.625%」への上昇で
維持されたが、2016年末の予測は「1.625%」と、3月時点での予測「1.87
5%」から引き下げられました。前回3月の時点では、1回の利上げあるいは据え置きを
予想していたメンバーは3人でしたが、今回は7人いたことで、初回利上げが実施された
後も、利上げのペースは緩やかになるとの見通しが強まっています。
インフレ率についても、イエレン議長は「かなりの期間にわたり」低水準で推移する
(ブルームバーグ)との見方を示し、エネルギー価格とドルは安定しているとの認識を示
しました。
結局今回のFOMC声明文は、予想よりも「ハト派的」だったとし、ドルが売られ、株価
が上昇しましたが、利上げのタイミングについては、これまで通り今後の経済指標次第と
の姿勢は変わっていません。
個人的には依然として9月の利上げの可能性が高いと予想していますが、労働市場の下振
れや個人消費の落ち込み、あるいはギリシャ情勢の悪化など、状況の著しい変化があれ
ば、利上げが来年にずれ込むこともないとは言えません。
FRBとすればこれまでと同様に、「金融政策正常化へのステップを踏み出しておきたい」
という姿勢は維持していると思われます。
ドル円は一時124円台半ばまで上昇したものの、再び元の位置に戻っています。
123円台での取引が続くものの、下値は底堅い印象もあります。
ただそれでもギリシャ情勢が緊迫度を増し、株式市場でもその影響から上値が重い展開が
続いていることから、直ぐに125円台を回復する地合いでもありません。
ギリシャに関する今朝の情報を読むと、チプラス首相は、債権者側が要求する救済条件に
ついて、受け入れられないものであれば拒否し、その責任を負う用意があると表明してい
ます。またこの発言を深刻に受けとめ、欧州ではオランダやポルトガル、ドイツの当局者
らが協議の決裂に備えていることを明らかにしたと、ブルームバーグは報じています。
FOMCはそれ程混乱もなく終えましが、今度はギリシャ情勢に目が移ります。
今夜からユーロ圏財務相会合が開かれ、ここで合意に向けて協議されることになりますが、
上述のように合意への道のりは厳しいと見られます。
予想レンジは123円~124円程度を予想します。

- [2015/06/18 08:52]
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ギリシャ問題でユーロやや軟調
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
FOMCを控えて、値幅は僅か20銭に留まる。
ためややユーロが軟調。1.12台での取引に終始。
ことから利上げは急がないとの観測が広がり、ダウは113ドル
上昇し、その他主要通貨も揃って上昇。
長期金利は2.31%台まで低下し、今月10日に記録した
2.49%近辺から18bpの急低下。
本日の注目イベント
ドル円は昨日にも増して値動きが緩慢になってきました。
連日同じレートでは実需取引も出にくく、個人投資家もFOMCを見極める
姿勢を強めています。さらに、ギリシャ問題も合意への糸口が見つけられず、
ユーロに関する材料だとしてもユーロ円を通じてドル円に影響を与える可能
性もあり、ここからも取引を手控える動きもありそうです。
ギリシャがデフォルトに陥るのか、あるいはユーロ圏に踏みとどまれるのか
「秒読み」段階に入って来ましたが、チプラス首相はさらに態度を硬化させ、
合意が遠のいたようです。ブルームバーグニュースは昨日の様子を以下のよ
うに伝えています。
ギリシャのチプラス首相は同国を苦境に陥れた「犯罪の」責任者はIMFに
あると非難、ECBについてもギリシャを窒息させようとしていると責め、
債権者側機関と真っ向から対決する姿勢を鮮明にした。
16日アテネで議員らに語ったチプラス首相は、救済を巡り対立する債権団
に譲歩する気配は一切見せず、緊縮に固執するIMFと「金融で窒息させる」
戦術を取るECBを非難した。
このニュースを読んで、合意への可能性がますますなくなったと感じるのは
筆者だけではないと思いますが、同じころベルリンで会見したメルケル首相
の言葉も、やや意外感を禁じ得ません。メルケル首相は「債権者側の3機関
がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。
それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てし
たい」と語っています。
ドイツの首相としての立場は理解できますが、同国の財務相や経済相との発
言とはかなりニュアンスは違っています。
チプラス首相もこのあたりを読んで、なるべく自国に有利に持っていこうと
する戦略であることはミエミエです。
明日18日にはユーロ圏財務相会合が開かれ引き続き協議されますが、ここ
でも合意できなければ25、26日のEU首脳会議が最後のチャンスと言え
ます。
一部にはEU首脳会議を前倒しにするとの報道もありますが、30日までに
合意するか、救済プログラムの延長が認められない限り、ギリシャは313
0億ユーロ(約43兆4000億円)の債務を返済できなくなる公算です。
FOMC、ユーロ圏財務相会合、それに日銀の金融政策決定会合と、イベン
トが控えている以上いましばらく動きにくい展開が続きそうです。
予想レンジは122円70銭~123円80銭程度とします。

- [2015/06/17 08:50]
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ドル円123円台で変わらず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
控え様子見ムードが強まり取引は閑散。ドル円は123円台前半から
半ばで、値幅も出ず小動き。
悪化でドルが売られユーロが上昇。1.12台前半から1.13目前
までユーロが買われた。
などが予想を下回ったことで売り圧力が強まった。ダウは先週末に続き
100ドルを超える下落となる。
安全資産の債券が買われた。長期金利は2.35%台に低下。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間から123円台で推移し、NYでも同じような動きでした。
NYでの値幅も珍しく25銭程度で、FOMCを控えているとはいえ極めて閑散で
した。先週の黒田発言から、125円台が意識され、上値の重い展開となる一方、
米利上げ観測の高まりから、下値でのドル買い需要もあるようで、昨日のように二
つの経済指標が予想を下回り、さらに長期金利も低下した割にはドルが下がりません。
NY連銀製造業景況指数は「-1.9%」で、さらに鉱工業生産も「-0.2%」と
冴えない結果でした。
特に鉱工業生産は、石油・ガスの掘削が前月比7.9%低下するなど、エネルギー生
産の落ち込みが厳しかったようです。
NY株式市場も続落し、ダウは2日連続で100ドルを超える下落を見せるなど、利
上げが意識されていることで、一進一退を繰り返しながらも下落している印象です。
日本株が好調とはいえ、それでも2万円を少し超えたところで足踏み状態なのは、や
はり軟調な米国株の影響を受けていると見られます。
ECBのドラギ総裁は昨日、欧州議会で公聴会に出席し、ギリシャ問題について意見
を述べています。
総裁は、欧州には「強力で包括的な合意が必要だ。それも早急に必要だ」と述べ、
「全当事者がさらに努力することが必要だが、ボールは明らかにギリシャ側にあり、
必要な措置を取るのはギリシャ政府の仕事だ」と、ギリシャへの圧力を強化した発言
を行っています。
ギリシャは今月末にも72億ユーロ(約1兆円)の債務期限を抱えており、このまま
では資金繰りが極めて困難な状況です。
今週18日にはユーロ圏財務相会合が開かれ、そこでの協議がヤマ場になるとの見方
が強まっていますが、来週25日にもEU首脳会議があります。
ブルームバーグニュースによると、18日の財務相会合に先立ち、本日にも電話協議
を行うようですが、残された日数は10日です。
本日も東京時間は静かな取引になりそうです。
昨日とほぼ水準が同じ上、FOMCと日銀金融政策決定会合を控えており、動きにく
い状況です。
予想レンジは昨日と同じ123円~124円程度と見ます。

- [2015/06/16 08:41]
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ユーロ窓を開けて取引開始
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ユーロが売られ、ユーロ円も売られた影響からやや軟調となり
123円台半ばで越週。
厳しくなるとの見方からユーロは売られ、1.12台割れも。
ダウは140ドル下落し、1万8000ドルの大台を3日ぶりに
割り込む。
長期金利も2.39%台でほぼ変わらず。
本日の注目イベント
ドル円は123円台でやや落ちついた動きになっています。
先週末のNY市場でも、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回る
「94.6」だったものの、市場の反応は限定的で、今週開催されるFOM
Cを見極めたいとする雰囲気が優勢でした。
ドル円は123円14銭まで下落する場面もありましたが、ユーロ円の売り
に押された格好でした。ギリシャへの支援問題は、10日チプラス首相と独
仏とのトップ会談でも歩み寄りが見られず、続く11日にはEUのユンケル
欧州委員長とも会談しましたが、ここでも平行線に終わっています。
さらに14日、ブリュッセルで行われた債権者との大詰めの交渉はわずか4
5分で終了しています。
ブルームバーグニュースによると、両者の意見の隔たりが埋まらないまま、
話し合いは決裂したようです。
そのため、今朝のオセアニア市場ではユーロドルやユーロ円は「窓」を開
けて取引が開始されています。ギリシャはIMFへの支払いを6月末に引
き延ばしたこともあり、今月末に約72億ユーロ(約1兆円)の支払い期
限が来ます。
今週18日にはルクセンブルクで、ユーロ圏財務相会合が開かれるため、
ここで合意できるかどうかが、デフォルトを回避できるかどうかのヤマ場
になるとの見方が強まっています。
これまで時間稼ぎをしてきたチプラス首相も反緊縮財政を取るのか、ある
いは破綻の道を選ぶのかいよいよ決断を迫られることになりそうです。
ドイツのガブリエル経済相は「ギリシャのユーロ圏離脱といった影が一段
とはっきる見えるようになりつつある」と述べており、同経済相は15日
独ビルト紙に寄稿し「ギリシャへの忍耐は限界に達している」との意見を
載せています。
今週は18日にはFOMCが開催され、会合後にイエレン議長の記者会見
が予定されています。
足元では9月の利上げの可能性が高まっているだけに、利上げに向けた何
らかのメッセージがあるかどうかが焦点になります。
また上述のように、この日にはユーロ圏財務相会合が開かれ、ここでの交
渉の行方も相場に大きな影響を与えそうです。
週末には日銀金融政策決定会合が開かれます。
今回も政策変更はないと見られますが、会合後の黒田総裁の記者会見はい
つもにも増して注目されそうです。先週、国会で「ここからさらに円安は
ありそうにない」と発言したこともあり、その真意が確認できるかもしれ
ないからです。
本日の予想レンジは122円80銭~123円80銭程度とします。

- [2015/06/15 08:50]
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ドル円124円台回復後反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
底堅く推移し、NYでは小売売上高が、1.2%と発表された
ことで、さらに続伸。一時は124円19銭までドル高が進んだが、
長期金利の低下がドルを押し下げ123円40-50銭で引ける。
撤退したことがユーロ売りにつながり、1.1181まで下落。
ことで買い安心感が広がり、ダウは38ドル高。その他主要指標も
揃って続伸。
結果は市場予想通りだったことで買いが入った。長期金利は
2.38%台まで低下。
本日の注目イベント
2日前のドルの急落から徐々に反発し、ドル円は下落幅の8割程度まで値を戻
しました。NYでは良好な経済指標を受けて、124円19銭までドルが買わ
れる場面もありましたが、その後は123円台半ばまで下落するなど、荒っぽ
い動きになっています。
黒田日銀総裁の円安をけん制する発言に、2円以上も急落したドル円でしたが、
昨日もこの欄で述べたように、要人発言で流れが変わることはありませんでし
た。結局ドルロングを切らされたこととなり、元はと言えば「米国の利上げ観
測」が火元で、各金融市場に様々な影響を与えている状況が続いています。
イエレンFRB議長や、ドラギECB総裁が警告を発していたように、高いボ
ラティリティーにつれて、 金利も落ち着きどころを探る展開が続いており、
めまぐるしく動いています。0.05%まで低下し、異常な金利低下を示現し
たドイツ国債は、その後急激な金利上昇が続き、ついに1%を超える水準まで
価格が下がっています。
昨日は予想外に、ニュージーランドが利下げを決め、韓国も利下げに動いてい
ます。まだ記憶に新しい、1月のあのスイス中銀による「上限撤廃」も、ある
意味利上げ観測による副産物と言えるかもしれません。
昨日のドル円も124円台に乗せた後、米金利の低下を材料に123円前半ま
で下げる場面もありました。
まだ、すぐに125円台を回復する地合いではないと思いますが、急落の後直
ぐに124円台に乗せたことは「ドル高地合いは変わっていない」と見ること
が出来ます。
今日は、比較的小動きな展開を予想しています。
週末でもあり、122円台半ばではドルの底堅さが確認できた一方、125円
に向かう地合いでもないことから、動きにくい状況です。
当然、株価の動きを見ながらの売り買いが続くことになりますが今日はメジャ
ーSQです。上述のように依然としてボラティリティーの高い状況が続いてい
ることから、いつ、どんなタイミングで動き出すか分かりません。
気の抜けない相場は続いています。
予想レンジは123円から124円程度と言ったところでしょうか。

- [2015/06/12 08:55]
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ドル円黒田発言で急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
発言で急落。124円台半ばから122円台後半まで
円が買い戻される。NYでは123円まで反発する場面もあったが
122円台半ばまで押し戻され、株価の大幅反発の割には上値の
重い展開だった。
続伸。1.12台後半から1.1350台までユーロ高が進行。
との楽観的な見方が広がり、ハイテク、金融株が相場を牽引。
ダウは5日ぶりに大きく上昇し、一気に1万8000ドルを回復。
債券売りから米国債にも下落圧力。長期金利は2.48%台まで
上昇し、2.5%の節目も目前に。
本日の注目イベント
「ここからさらに円安はありそうにない」、黒田日銀総裁が昨日の午後の衆院財務
金融委員会で、こう発言した途端に、円買いドル売りが加速し、ドル円は一気に2
円ほど下落しました。ちょうど、午後のセミナーが始まる直前だったことから、セ
ミナー参加者も「何が起きた?」と不安を隠せない様子でした。
直ぐにブルームバーグのニュースを調べ、上記発言が理由だったことが分かりまし
たが、逆になぜこのタイミングなのか、また単なる失言なのか、あるいはこれ以上
の円安をけん制する意図的な発言なのか、様々な見方が飛び交っています。
おそらく真意は、来週19日の金融政策決定会合後の記者会見の席で明らかになろ
うかと思います。
本来、為替は「財務大臣」の専管事項で、日銀総裁が為替の水準に言及することは
極めて稀なことです。国会での発言は、一般論で言えば円が安すぎるという意味合
いかと思われますが、昨日はドル円も日経平均株価の上昇と相まって、124円台
後半から125円を試そうかという地合いの中での発言だったことから、利益確定
のドル売りを誘発したようです。
122円台半ばまでドル売りが進みましたが、NY市場ではそれ以下のドル下落は
見られませんでしたが、株価の急騰が、ドル下落をサポートした格好になっていま
す。ダウが239ドルと大幅に反発し、1万8000ドルの大台を回復した割には、
ドルの反発が限られていたのは、黒田発言が効いていたからだと見られます。
先週末の雇用統計をきっかけに125円台後半までドル高が進みましたが、そこ
から約3円40銭ほどドルが売られました。
今年に入って最大の「調整幅」となっています。
昨日も書きましたが、先週と今週では市場のセンチメントが大きく異なっています。
昨日の発言でさらに影響を受け、ドルは上値が重い展開が予想されます。
しばらくは、ドルの底値を確認する動きが続くことも考えられますが、基本は米国
の利上げの可能性がなくならない限り、ドル高トレンドは変わらないと思います。
今後、ドルが再び上昇し、125円に近づく局面もあろうかと思いますが、もう一
段のドル高を予想していた市場関係者は今回のドルの急落で、ドルを売りそびれて
いることになります。125円を試す局面では、当然ながらそのような人たちから
のドル売り注文も増えてくることが予想されますが、それらをこなして再び上昇で
きるかがポイントになります。
125円を超えてドルを買い進むほどインパクトのある材料が不可欠になります。
NY株式市場が大幅反発で取引を終えていることから、今日の日本株も上昇が予想
されます。
昨日の円高がなければ、300円程度の上昇も見込めるところですが、やや円高が
進んだことで、NY株の上昇分は、幾分相殺されそうです。
それでも昨日の引け値よりは上昇すると見られることから、本日の予想レレンジは
122円40銭~123円40銭程度とします。

- [2015/06/11 08:57]
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ドル円一時123円台後半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
欧州時間には124円を割り込み、123円80銭台までドル売りが
進んだが、NYでは米長期金利の上昇などから124円台前半で推移。
1.12台で推移し、ギリシャからの提案も債権国側には受け入れられず。
だったが、S&P500は僅かにプラスで引ける。
から売られ、長期金利は2.44%台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日はドル円の上値が重い展開でした。
日本株は前日比360円も下げ、その他のアジア株も下げたことで、欧州市場では
124円を割り込み123円86銭までドルが売られました。
先週末の雇用統計後に記録した125円86銭から、丁度2円下落したことになり
ます。NY市場では123円台を観ることが出来ず、124円台での推移に終始し
ましたが、今日の東京時間で昨日と同じように株価が下落傾向を見せ、2万円の大
台を大きく割りこむようだと再び124円割れがあるかもしれません。
市場のセンチメントは少なくとも先週とは異なり、上値の重さを意識する雰囲気で
す。
今日は材料的にもインパクトのあるものはないため、やはり株価を睨んでの展開に
なりそうです。特に、NYの株価が気になります。
昨日の動きを見るとやや下げ止まり感も出てきたような気もしますが、NYダウは
小幅ですが4日続落。S&P500が小幅ながらプラスで終わったことで、やや期
待も持てますが、ここから大幅な下げを見せるようだと、日本株も影響を受けない
わけには行きません。株安、ドル安の連鎖が起きる可能性もあります。
それでも、ドルがここから大きく下げる可能性は低いと予想しています。
米長期金利がじわじわと上昇傾向を示しているからです。
年内の利上げは確実との見方が広がっていることで、債券には下落圧力が掛かって
います。米金利が上昇傾向を見せている限り、ドル大幅下落のリスクは小さいと思
われます。NY株式市場もいずれは利上げを織り込み、景気拡大というプラス材料
として受け入れることも考えられます。
ギリシャの支援問題が膠着状態から進展しません。
ギリシャ政府は9日修正案を提出しましたが、この内容が従来に比べ後退したとし
て受け入れられませんでした。これにより、現行の救済プログラムが終了する30
日より前に合意できる可能性はますます遠のいたようです。
それでも欧州委員会でユーロ問題を担当する副委員長は「今後数日に合意に達する
のは不可能ではない」とブルームバーグは伝えています。
本日10日には、ドイツのメルケル首相と、フランスのオランド大統領がブリュッセ
ルで開く国際会議の場でギリシャのチプラス首相と会談することになっているよう
で、トップ会談で合意できるかどうかの可能性を探る話し合いになりそうです。
上でも述べたように、本日は株価の動きが最もインパクトのある材料になりそうで
す。予想レンジは123円70銭~124円80銭程度と見ます。

- [2015/06/10 08:42]
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ドル円124円台前半まで反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
報道で急落。125円台半ばから、NYでは124円29銭まで
ドルが売られる。
1.13までユーロ高が進む。
集まっている中、ダウは82ドル下げ1万7700ドル台に。
ことで、投資魅力が増したとの声も。
本日の注目イベント
昨日の夕方4時まえ、ドル円は125円45銭前後から125円まで急速に下げ、
何かあったかと思わせましたが、直ぐに落ち着きを取り戻しました。報道に拠る
と、G7の非公式会合で、オバマ大統領がドル高を懸念する発言を行ったとのこ
とでした。
実際にそのような発言を行ったかどうかは定かではありませんでしたが、これを
きっかけに、ドル円の上値が重くなり、NY市場では124円台前半までドルが
売られています。
先週金曜日の125円86銭の高値からは1円50銭程度の反落ですが、急激な
ドル高に対する警戒感も値幅拡大に寄与していると見られます。
通常、米国の大統領が為替の水準について言及することはまずありません。
事実今朝のブルームバーグは、オバマ大統領は8日の記者会見で、「特定されて
いない人物の引用を信用してはならない」とし、「私はそのようなことは言って
いない」と述べたと、伝えています。このような、いわば噂だけで為替が大き
な値動きを見せるということは、それだけ相場が加熱しておりドル高トレンドに
振り回されているということになります。
絶好の利益確定の場を与えてくれたとも言え、しばらくは調整を繰り返し、落ち
着きどころを探る展開になるのではないかと思われます。
ドル高トレンドが変わることは考えにくいですが、一方で125円台では「達成
感」も出てきたといったコメントも予想されます。
ドイツで行われた「G7」が閉幕しました。
今回の首脳会議では、財政難に苦しむギリシャのユーロ圏離脱や、英国のEU離
脱の可能性を含め、欧州情勢が議論の中心だったようです。
採択された首脳宣言では、ロシアのクリミア半島の違法な編入を批判し、引き続
きロシアへの制裁の継続と、南シナ海での一方的な埋め立ても批判しています。
特に為替に関する議論は行われていなかったようで、このところのドル高も、米
政府としては懸念していないと受け止めることもできそうです。
昨日のこの欄で、ドル円は短期的な「1時間足」では既にデッドクロスが出ており、
「MACD」もマイナス圏に入っていると書きました。
この時のドル円の水準は125円60銭前後で、テクニカルではドルの下落を示唆
していたことになります。反対に今朝は、124円29銭まで下落した後の小幅反
発という状況で、こちらは「MACD」でマックディーとシグナルの差が縮小して
おり、まだゴールデンクロスには時間がかかりそうです。
ローソク足の上には「雲」が控えていることから、先ずはこの雲の下限を抜けるか
どうかで、その水準は124円80-85銭あたりです。
日本の株価はやや円高が進んだことと、NYで引き続き株価が調整を見せているこ
とで、今日は上値の重い展開が予想されます。
場合によっては日経平均株価で、150円-300円程度下げる可能性もありそう
です。
もっとも、下値では公的資金の買いもあると言われていますが、どうでしょう。
レンジは124円ー125円程度を予想します。

- [2015/06/09 08:55]
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雇用統計を受けドル円125台後半へ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
上回る28万人だったことで、ドル円は一段と上昇。一時は
125円86銭までドルが買われ、9月の利上げ観測がさらに
高まり、ドル高、株安、債券安が連鎖的に起きた。
依然として不透明なことから、円に比べると値動きは小幅。
1.12台前半から1.10台半ばまで売られる。
続落。ダウは56ドル下落し、1万7840ドル台に。
8ヶ月ぶりとなる2.4%台まで上昇。
本日の注目イベント
125円台に乗せてきたドル円は、先週末の雇用統計で非農業部門雇用者数が、
市場予想の22万人に対して、28万人の増加だったことからさらにドル高が
進み、一時は125円86銭まで上昇しました。雇用が再び拡大傾向を見せた
ことに加え、平均時給や労働参加率も予想を上回り、全体的にも「良好な内容
」でした。
同時に発表された4月の雇用者数は、22.3万人から22.1万人に下方修
正されましたが、3月分が8.5万人から11.9万人に上昇修正され、直近
3ヶ月では平均20.6万人と、景気拡大のメドとされる20万人を上回って
います。これで「3月の雇用統計ショック」も一時的な現象だったと見られ、
さらに速報値ゆえのブレの大きさにも驚かされました。
ドル円はこれで、125円台を確保し、足元では125円台を固める動きを見
せています。NY株式市場が続落してはいますが、円安が進んだことで週明け
日経平均株価も上昇しそうな気配です。株価の動き次第では126円近辺への
テストもありそうな気がします。
9月の利上げを織り込み、米長期金利が約8ヶ月ぶりに2.43%まで上昇(価
格は下落)しました。これまで、122円から124円台までドルが買われた際
には「ドル買い材料がない中でのドル高」と見てきましたが、これで金利が上昇
傾向を見せてきたことで、明確なドルサポート材料が出てきたと考えられます。
また、一段の円安が進んだことで、自動車などの輸出企業が2016年3月期も
収益が上振れする可能性がさらに高まったことで、株価が上昇し「リスクオン」
の流れが加速することも予想されます。株価の上昇がドル円をさらに押し上げる
「好循環」が見られるかもしれません。
市場では「ドル円は130円を試す」という見方が強まって来ました。
上述のように雇用の安定的な増加に加え、雇用情勢も改善傾向を見せていること
が背景です。ただドル円が、119-120円半ばのレンジを上抜けして上昇し
て来たのは、主に投機筋などのドル買いが主因でした。
かれらが130円を見据えたポジションを作っているのか、あるいは125-1
30円のどこかで利益確定に動くのかはわかりませんが、126円より上値では、
ドルロングにも注意が必要ではないかと思います。
本日も株価の動向を見ながら押し目を拾っていく展開が有効かと思いますが、短
期的な動きを示す「1時間足」では既に「MACD」がデッドクロスを見せ、
「マイナス圏」に入っていることも意識する必要がありそうです。
予想レンジは125円ー126円20銭程度と見ます。

- [2015/06/08 09:03]
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ユーロ上昇も一服
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
上昇。欧州時間の朝方には123円80銭割れまで下落したが、
NYでは124円台半ばを超える場面も。今夜の雇用統計を
見据えて、強弱入り混じる。
ユーロ売りが再燃。1.12台前半から1.11台前半まで
ドルが買われる。
前に売りが優勢な展開となり、ダウは170ドル安。約1ヶ月ぶりに
1万8000ドルの大台を割り込む。
縮小。長期金利は2.30%台まで小幅に低下。
見方から大幅に続落。
本日の注目イベント
ドル円は前の日とほぼ同じ動きを見せ、124円台を割り込むと買いが入る一方、
124円台半ばを超えると、ドル売り意欲も強く、125円台に乗せるにはもう
少しインパクトのある材料が必要な感じがします。
今夜の雇用統計が市場予想を大きく上回るなどの「ドル支援材料」があれば、再
び125円台を見せる可能性はあります。
長期金利が高止まりしていることも併せて、センチメントは依然としてドル高方
向に傾いていると見られますが、昨日IMFは米経済成長予想を引き下げ、FO
MCは初回利上げを2016年前半まで先送りすべきだとの認識を示しています。
現時点では今年9月での利上げが最も有力と見られていますが、これが半年ほど
先送りになるとすれば、為替にも影響が及ぶことは必至です。
市場ではこのニュースに今のところ反応していませんが、今後成長鈍化を示す経
済指標が出てくるようだと「IMFの提言」も徐々に意識されるようになるかも
しれません。その場合、株価が上昇し、ドルが売られる展開予想されます。
NYダウは約1ヶ月ぶりに1万8000ドルの大台を割り込んできました。
利上げが意識され始めてから、最高値を更新した5月19日には4日続伸があり
ましたが、その時を除くと、ほぼ上げ下げを繰り返しているだけです。
NYダウは昨年末が1万7828ドルで、昨日の引けとほとんど変わっていませ
ん。今年前半では、ほとんど上昇できず、もみ合いが続いていることを物語って
います。
一方日経平均株価の方は、昨年末が1万7450円でしたので、昨日の引け値と
比べても3000円(約17.2%)値上がりしていることになります。
公的資金や、出遅れ、あるいは企業業績など、株価の上昇を説明する言葉に困り
ません。ドル円がドル高円安傾向を維持出来ている一因とも言えます。
今後、米利上げがより確かなものになり、NY株価の大幅下落につながるようだ
と、ドル円も思わぬ円高方向に振れることも考えられます。
その可能性は非常に低いとは思いますが、楽観論が広がるとするとその先には思
わぬ落とし穴があるかもしれません。
5月の雇用統計が発表されます。
予想は22万人程度と、失業率は5.4%となっています。
失業保険申請件数が順調に改善していることから、20万人は維持でき、どちら
かと言えば上振れの可能性の方が高いと個人的には予想していますが、開けてみ
なければ分かりません。
125円台定着を目指すのか、あるいは125円05銭が当面の上値になるのか、
今後の相場展開にとっては重要な指標です。
本日のレンジはややワイドに、123円50銭~125円30銭程度を予想します。

- [2015/06/05 09:05]
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ドラギ発言でユーロ続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ADP雇用者数が市場予想を若干上回ったことや、米金利の上昇で
ドル円は124円台半ばを超えたものの、上値も限定的だった。
ユーロが買い戻され1.1285までユーロ高が進む。
ドイツなど、欧州債の金利が急上昇したこともユーロ買いにつながり、
ユーロ円も約5ヶ月ぶりに140円台まで買われる。
広がり、銀行株などを中心に上昇。ダウは前日比64ドル上昇したが、
株式市場は依然としてもみ合いが続く。
長期金利は昨年11月以来となる2.36%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は123円台まで下落したものの、底堅く推移しています。
125円台まで上昇した後の123円台ということもあり、ドル買い意欲は強い
ようです。「122円台まで下がれば、ドルを買いたい」という声も聞かれまし
たが、この春先には「押し目」を待ってもドルが下がらず、結局買えなかった苦
い経験もあることから、早めのドル買いに出たといった見方もあるようです。
昨日はADP雇用者数が発表になり、ほぼ市場予想通りの結果でした。
貿易収支の赤字幅が大きく改善していましたが、こちらは輸出が順調に伸びた影
響です。ややサプライズは、長期金利の上昇です。
昨日は前日比10bp(ベーシスポイント)上昇し、2.36%台まで金利が上昇
(価格は下落)しました。この水準は、昨年11月以来の高水準です。
この欄でも何度か、「ドル支援材料がない中でのドル高はやや行きすぎ」といっ
た意味のコメントをしましたが、昨日は金利上昇という強い味方の出現です。
これは、ECBのドラギ総裁が、「ボラティリティの高い局面に市場は順応する
必要がある」と発言したことで、ドイツをはじめ欧州債が売られ、金利が上昇し
たことの影響と見られます。同総裁はまた、景気についても「景気回復は裾野を
広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。
回復はわれわれの予想通りに進展している」と述べ、ユーロ圏の景気回復に強い
自信を見せました。
この発言を受けて、ユーロは主要通貨に対して急伸し、対ドルでは1.1285
まで上昇し、対円でも約5ヶ月ぶりとなる140円台までユーロ高が進行しました。
確かにユーロ圏の経済指標を見ると、景気が底入れしつつあることは窺えますが、
まだ回復という言葉を使うほどではないと思われます。
長い期間にわたって、低金利とユーロ安が続いてきたことで、ようやく前方に明か
りが見えてきた状況です。
ただ、ここからユーロがさらに上昇するようだと、景気回復シナリオに水を差すこ
とにもなりかねません。
5月にユーロが急騰した時のように、ECB要人からの「口先介入」の可能性には
注意が必要です。
ドル円は、上昇トレンドを維持しながら足踏みをしているところです。
明日の雇用統計がどう出るかが、今後の相場展開にとって重要なことは言うまでも
ありませんが、上述のように長期金利がじわじわと上昇して来ました。
9月の利上げを徐々に織り込んだ動きと見られますが、まだ米経済指標には力強さ
を感じるほどの好調さは見られません。
FRBは年後半の景気回復には自信を持っているようですが、明日の雇用時計の結
果を皮切りに、今後の経済指標の内容が予想通り良好なものであれば、ドル円は再
び125円台に乗せ、127円程度まではドル高が進むと予想しています。
125円を上回る円安局面では、政府内からは円安を懸念する発言も出そうですが、
重要なのは米国からそのような発言がでるかどうかです。
国内からの円安懸念発言だけでは、トレンドを変えることはできないからです。
本日のドル円は123円80銭~124円80銭程度を予想します。

- [2015/06/04 09:03]
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ドル円125円から反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ユーロドルで、ユーロが大きく買われたことから円買い、ドル売りが
優勢に。NYでは一時123円75銭まで下落し、今回のドル上昇局面
では最も値幅を伴う下げに。
ユーロドルは1.10台前半から1.12に迫るレベルまで上昇。
ユーロ円も、今年1月14日以来となる138円台後半に。
28ドル下げ、1万8000ドル台をかろうじて維持。
売りものが優勢な展開だった。長期金利は2.26%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間に一瞬125円台に乗せましたが、そこを頂点に下落に転じ、
NYでは123円75銭まで利益確定のドル売りに押されました。
昨日は、どちらかと言えば、ユーロドルの動きに引っ張られた感じもしますが、12
5円を記録した後の動きは、実はよく思い起こせば以前見た光景に似ています。
125円05銭は、昨日の東京時間の昼休みに付けましたが非常に短い時間で、直ぐ
に124円台に押し戻されました。
ドル高の流れから「自然に」125台に乗せたものではない印象で、無理やり付けに
行ったという感じです。
3月10日も同じような動きがありました。
昨年12月に記録した121円86銭の高値を更新する動きから、一瞬122円04
銭までドル高が進み、その後急速に押し戻されました。
この後ドル円は約2ヶ月半もの間、高値を更新できずにもみ合いが続いたことはご承
知の通りです。
昨日の動きがこの時と同じように、しばらく調整が続く「前ぶれ」なのかどうかは現
時点では分かりませんが、状況はよく似ています。
それは、125円までドルを買うことを正当化できなかったと思われ、市場のセンチ
メントがドル高の最大の理由だったように思えるからです。
ただここ2日間では、ようやく米長期金利も上昇に向かい。仮にギリシャ問題が合
意に達すれば、リスクオフから、円売りが優勢になるようなシナリオを描きやすい状
況にはなって来ました。
ギリシャ問題も、昨日は「合意が近い」という報道に、ユーロを買い戻す動きが活発
になりましたが、今朝のニュースを読む限り、まだ楽観は禁物のようです。
ギリシャ政府は2日、新たな独自案を債権国側に提出し、債権国側もギリシャのデフ
ォルトを避けるため、ギリシャが示す最終案に合意したと関係者が述べているようで
すが、ユーロ圏財務相会合の議長(オランダ財務相)は、「経済条件を満たさない
限り、合意はない。われわれが妥協すると考えるのは間違いだ」とテレビ番組で語っ
てます。
また、ドイツの与党有力議員は「ひどく混乱している」とも述べています。
(ブルームバーグ)
現時点では、債権国側は提案の取りまとめを完了し、3日にはチプラス・ギリシャ首
相に直接伝えられる見通しのようです。
この提案をギリシャ側が受け入れるのかどうかが、最後のヤマ場のように思えます。
ドル円の上昇トレンド(日足)はまだ崩れていませんが、短期の1時間足では既に
「MACD」がマイナス圏へと下落しています。
目先は「120日線」のある124円前後がサポートで、その下は、昨日のNYの1
23円75銭前後、さらには、「200日線」のある、123円08銭前後が重要な
サポートです。
また、上値では「雲」の位置する124円30-50銭辺りがレジスタンスになろう
かと思います。このままドル高傾向が継続するのか、あるいは一旦調整モードに入る
のか、今週末の雇用統計がその「カギ」を握っています。
本日の予想レンジは123円50銭~124円50銭程度とします。

- [2015/06/03 08:49]
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ドル円125円に迫る
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はISM製造業景況指数が予想を上回ったことで続伸。
124円97銭と、ほぼ125円に迫る水準まで円安が進む。 - ドルが買われたことで、ユーロドルも下落。1.08台後半まで
ユーロ安が進み、前日の1.10台が強力なレジスタンスに。 - 株式市場は反発。良好な製造業景況指数を好感し、ダウは29ドル
高。ナスダックも12ポイント上昇。 - 債券市場は経済指標が良好だったことから反落。長期金利は
小幅に上昇し、2.18%台に。 - 金、原油は共に反落。
- 4月個人所得 → +0.4%
- 4月個人支出 → 0.0%
- 4月PCEコアデフレーター → +1.2%
- 5月ISM製造業景況指数 → 52.8
本日の注目イベント
- 豪 RBAキャッシュターゲット
- 日 5月マネタリーベース
- 独 独5月雇用統計
- 欧 ユーロ圏5月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏4月生産者物価指数
ドル円は124円台前半が重い展開でしたが、NY市場で5月のISM製造
業景況指数が市場予想を上回ると、124円台半ばを超え、一時は124円
97銭までドル高円安が進行しました。
125円には3銭届かなかったものの、「ほぼ125円」を達成した感があ
ります。テクニカル的にはドルの上昇を示しており、投機筋もドル買いを
積みあげており、ドルショートが炙り出される展開になっています。
昨日発表されたISM製造業景況指数は「52.8」と、市場予想の
「52.0」に比べ、確かに改善はしていました。
また4月の建設支出も「+2.2%」と、市場予想を超えてはいましたが、
一方で、PECコアデフレーターは予想を下回る「+1.2%」と、イン
フレの気配はありません。
それでもドル円は125円に迫るドル高水準にまで上昇しています。
どうも、125円を見ないと収まらない相場なのかもしれません。ただ、ここ
は連日述べていますが、今週末の雇用統計が予想を上振れるなど、明確なドル
買い材料不在の中での上昇と見ています。
これが相場と言ってしまえば、その通りですが、注意をするに越したことは
ありません。
いよいよ6月に入りました。ギリシャの支援問題はヤマ場に差し掛かってい
ますが、依然として合意には至っていません。
1日には、ドイツのメルケル首相、フランスのオランド大統領、ユンケル欧
州委員長などによるトップ会談が行われたようですが、合意には至っていません。
それでも、この日のスペインやイタリア国債とドイツ国債との利回り格差は
136bpと、それほど拡大していません。
市場参加者は、ギリシャ問題は最終的には合意すると楽観的に見ているのか、
あるいは破綻してもその影響は限定的だと見ているのか、国債の利回りからは
危機感は感じられません。
ギリシャは5日のIMFへの3億ユーロ(約400億円)の返済を初め、今月
中に15億ユーロの返済期限が来ます。
今回は、もう時間稼ぎは出来ないはずで、ギリシャ問題は大詰めを迎える
ことになります。
ドル円は今日にも125円台に乗せる可能性が高そうです。
日本株は昨日、小幅ながら「12営業日連騰」を続けており、今日も株価の
上昇が見込まれます。
ドルの上昇は金利との相関ではなく、株価との相関が強くなっているとの
記事もありましたが、「株高、ドル高」の構図がどこまでも続くはずはなく、
どちらも警戒感が増していると考えています。
本日の予想レンジは、124円30銭~125円50銭程度と見ます。
- [2015/06/02 09:43]
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ドル円124円台を維持
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 第一四半期GDPは下方修正されたが、年内の利上げ見通しは
変わらないとの見方が強く、ドル円は124円台に乗せ、124円
10-20銭で越週。 - ユーロドルは米経済指標の悪化を材料に約1週間ぶりに1.10台に
乗せる。ユーロ円でも136円台半ばまでユーロ高が進む。 - 株式市場は続落。軟調な経済指標に反応した格好だが、結局5月は
一進一退の展開が続き、「セル・イン・メイ」は空振りに。
ダウは115ドル下げ、1万8000ドル台に。 - 債券相場は続伸。GDPの下方修正を手がかりに買われ、長期金利は
約1ヶ月ぶりの低水準を記録。 - 金は大幅に続伸。原油は2ドルを超える上昇で60ドル台を回復。
- 1-3月期GDP( 改定値 ) → -0.7%
- 5月シカゴ購買部協会景気指数 → 46.2
- 5月ミシガン大学消費者信頼感指数(改定値) → 90.7
本日の注目イベント
- 豪 豪4月住宅建設許可件数
- 中 中国 5月非製造業PMI(速報値)
- 中 中国 5月製造業PMI(速報値)
- 中 中国 5月HSBC製造業PMI(改定値)
- 独 独5月消費者物価指数(速報値)
- 米 4月個人所得
- 米 4月個人支出
- 米 4月PCEコアデフレーター
- 米 5月ISM製造業景況指数
- 米 グアテマラ・ボストン連銀総裁講演
先週から急速にドル高円安が進みましたが、先週末に発表されたシカゴ先物市場での
円売り枚数は予想通り、相当増えていました。
ネットで6万2000枚を超える「円売り」でしたが、その前の週に比べると約4万
枚と、3倍に円売り枚数を増やしたことになります。
個人投資家は、ドルロングの利益を確定したことから、それらのドル売りや実需の
ドル売りをヘッジファンドなどが吸収した構図になります。
投機筋は、ドル円は一段と上昇すると読んでいるようで、円はその他主要通貨に
対しては概ね弱含んでいます。
彼らのポジションは急速に円売りを増やしていますが、この数字は5月26日(火)
時点のもので、ドル円は、それ以降に円安が一段と進んでいることを考えると、円売り
枚数はさらに増加しているものと推測されます。
先週はドル高円安が進んだだけではなく、株価の方も上昇し、日経平均株価は
「11営業日続伸」し、記録ずくめの上昇を見せています。
ドル高と株高が同時に進行しているわけですが、この構図はどちらかが崩れたら脆い
ことも示唆しています。
ドル円は、年後半にむけて125円を超える円安が示現すると予想していますが、足元
の動きはスピードが速いのと、長期金利の水準など、ドル高環境が伴っていないことから、
注意は必要だと考えています。
今週末は5月の雇用統計です。
今回の雇用統計で20万人を大きく超えて雇用者が増加するようだと、9月の利上げ
観測がますます高まり、ドルが一段高を見せる可能性はあります。
そうなると、環境的にもドルを買う理由も整うと思われますが、その時のNY株式
市場の反応にも注意が必要です。
NY株式市場は利上げ観測が高まると上昇を抑えられますが、それでも徐々に利上
げを織り込んでくるものと思われます。
基本的には利上げは株価にとってはネガティブの材料になりますが、それでも収益が
伴ってくれば株価は上昇します。
利上げは基本的には、景気が拡大していることの裏返しです。
事実「セル・イン・メイ」と言われる、5月のアノマリーも大きな混乱もなく、
通過することが出来ました。
だだ実際に、利上げが迫ったときにNY株式市場がどのような反応をみせるかは注視する
必要があります。
本日は月初めです。
決済水準も高いと思われますが、仲値が決まった後の動きに注目です。
先週記録した124円46銭を抜くことがで出来るかどうかがポイントです。
予想レンジは123円70銭~124円70銭程度とします。
- [2015/06/01 09:47]
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