GDP発表を受けドル円124円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
GDPは2.3%と、予想には届かなかったものの、第1四半期が
上方修正されるなど、年内利上げの見方は維持された内容。
売られる。ユーロドルは1.10台を天井に、徐々に値を下げる
展開に。
引けにかけては前日水準まで反発。結局ダウは5ドル下げたが、
ナスダックは17ポイント上昇。
長期金利は若干低下し、長短金利差が拡大。
本日の注目イベント
米第2四半期GDP速報値は2.3%と、市場予想には届かなかったものの、
第1四半期が上昇修正されたこともあり、多くの市場参加者は「合格点」と
受け止めており、年内利上げに向けてやや前進したようです。
ドル円は、発表前からじりじり買われ、発表直後下げる場面もありましたが、
そこから切り返し、124円58銭までドルが買われました。
昨日のドル上昇で、6月と今月に記録したドルの高値は抜けたものの、12
4円50銭以上ではドル売り需要も強く、「抜け切る」までには行かなかっ
た印象です。
その後は124円09銭まで反落しましたが、124円台は維持しています。
第2四半期のGDPは、個人消費と輸出が好調だったものの、設備投資が低
調だったことで、予想の2.5%に届いていませんが、第1四半期のGDP
は-0.2%から+0.6%に上方修正され、これで年内利上げの観測が強
まったようです。
また、新規失業保険申請件数は先週より増加していたものの、トレンドを見
る4週間平均では減少傾向が続いており、全体としては利上げの可能性を排
除できるものではありません。
約1ヵ月半ぶりに124円台半ばまでドル高が進みましたが、ここから6月
に記録した125円86銭を抜くには、近いようで遠いイメージがあります。
それは、米長期金利の水準にも表れていると考えられます。
長期金利は依然として2.26%台と、低水準です。
米国債を「安全資産」と考えれば、その「安全資産」が買われている状況が
続いているということです。
中国株への警戒感、商品相場の下落、あるいは米国株の先安観測なども背景
として考えらえます。
利上げが確実になり、長期金利が本格的な上昇を見せるような環境になれば、
ドル円も上記最高値を更新することが十分あり得ると思いますが、まだ時間
がかかりそうです。
124円台を回復したドル円が粘り腰を見せ、しばらくこの水準を維持して
くれれば、早い段階で125円をテストする可能性もありますが、それには
124円台半ば以上にあると思われるドル売りオーダーをこなす必要があり
ます。そして、それにはもう一段のドル買い材料が不可欠です。
今週はFOMCを通過し、GDPも無事こなしました。
残るは来週の雇用統計ということになりますが、今夜も比較的重要な経済指
標の発表があります。
予想レンジは123円70銭~124円70銭程度とします。

- [2015/07/31 08:58]
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FOMC声明文はニュートラル
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
したものの、利上げの時期を巡るヒントはなく、ほぼ
ニュートラル。ドル円は株価が上昇し、金利も上昇したことで
124円台に乗せる場面も。
1.09台半ばまで売られたものの、方向感は依然として不透明。
に反応し、ダウは121ドル上昇。
売りが優勢となり、長期金利も小幅に上昇。
本日の注目イベント
注目されたFOMCでは市場予想通り政策変更はなく、声明文でも、労働市場と
住宅市場の改善は指摘されたものの、利上げの時期については特にヒントはなく、
概ね前回声明文と同様な内容でした。ドル円は声明分発表直後は売られたものの、
これは利上げを正当化する条件として、労働市場がさらに「幾分か」改善するこ
ととあり、「幾分か」(SOME)という1語が加えられていたことに反応した
ものと思われます。
ドル円はその後、株式市場が前日同様大きく上昇したことや、長期金利も上昇し
たことで、わずかですが124円台に乗せています。
今回のFOMC声明文を受けて、利上げが9月なのか、あるいは12月なのか市場
の見方は分かれています。言えることは、現時点でも9月の利上げの可能性は排
除されていないということです。労働・住宅市場の改善は指摘されたものの、イ
ンフレ率については原油価格の下落が、FOMCメンバーの自信をやや後退させ
ていると見られます。
今回のFOMC声明文を評して、「ややハト派的だった」との意見もありますが、
全体的にみれば、米ウェルズ・ファーゴのストラテジストがコメントしていたよ
うに「1歩進んで、1歩下がる」という表現が適切だったと思われます。(ブルー
ムバーグ)
ドル円は先週金曜日以来の124円台を回復する場面もありましたが、まだ124
円台で安定するかどうかは不明です。
依然として、利上げの時期については読みきれないことに加え、原油価格、ある
いは中国株など波乱要因は消えていません。
また、米長期金利が2.28%台で推移していることも、市場がリスクに対して
警戒感を持っている証左ともいえます。
ドル円は今週月曜日に123円近辺まで売られましたが、「日足」ではしっかり
「雲」の上限でサポートされていました。
短期的な動きを示す「1時間足」では、一旦「雲」を下抜けしましたが、現在は
再び「雲」を上抜けし、上昇傾向を見せています。
FOMCを無事通過したことで、市場の関心は今夜のGDPに移りました。
米第2四半期GDP速報値は、事前予想が2.5%と見られていますが、どちら
かといえば上振れ予想が多いようです。
仮にこの予想を上回る結果が出れば、9月の利上げ観測が強まり、ドル円には買
い材料になりますが、一方で利上げを嫌気して株価が下落すれば、こちらはドル
の下落材料になります。
どう反応するのかは、その時の市場参加者の思惑やポジションの傾きなどで異な
るため、何とも言えません。
依然として株価を睨んでの展開になりますが、本日の予想もGDP発表を踏まえ
て、123円30銭~124円70銭程度と、ややワイドレンジを予想します。
上値のメドは先週も何度か試して抜けなかった124円台半ばです。
ここを抜ければ、約1ヶ月半ぶりのドル高水準ということになります。

- [2015/07/30 09:07]
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NY株価反発でドル円123円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
123円台半ばから後半で一進一退。経済指標が不調だったことで、
ドル売りが優勢な場面もあったが、株価の上昇に支えられた格好。
ユーロ高が進む。
連日の下げで自立反発したとの声も。ダウは189ドル上昇し、
1万7600ドル台を回復。
入札が重石に。長期金利は2.25%台まで上昇。
本日の注目イベント
NYの株価がようやく下げ止まり、ドル円は123円台後半まで値を戻す場面
もありました。消費者信頼感指数が予想を下回るなど、経済指標もさえず、ド
ル円も売が優勢の場面もありましたが、株価が大幅に反発したことで、ドルも
底堅く推移しています。米企業業績も全体的にはさえず、中国株が再び波乱要
因になってきたことで、リスクオフがやや進んでいる状況と見られます。
7月の消費者信頼感指数が予想を大きく下回り、米景気や雇用などの見通しに
関する楽観論が後退しています。
米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した7月の消費者信頼感指数は
「90.9」と、前月の「99.8」から大きく低下しました。
現況指数、期待指数ともに前月より低下しており、特に期待指数は「79.9」
と、昨年2月以来の低水準でした。
また、向こう6ヶ月に雇用が増えると答えた比率は「13.1%」と、こちら
は2013年11月以来の低い水準でした。(ブルームバーグ)
前日には123円近辺までドル円は売られましたが、この日は商品市況の下げ
止まりや株価の反発に支えられ、123円後半まで上昇しましたが、まだ12
0-125円のレンジを抜けきれず、明確な方向感も見極めにくい状況が続い
ています。明日の朝方にはFOMCの声明分が発表されます。
政策変更は無いと思われますが、声明文の内容には注意が必要です。
市場では9月の利上げ予想は五分五分ですが、8月にはFOMCがないため、
今回のFOMC声明が9月説前の最後の会合になります。
個人的には9月利上げの可能性は五分五分よりも高いと思っていますが、基本
は経済指標次第です。そうなるとやはり、30日発表の第2四半期GDP速報
値と、来週の7月の雇用統計が極めて重要な意味合いをもっていると思います。
昨日の経済指標の結果を見ても、米経済成長の勢いはまだ強弱まちまちといっ
た状況です。
このまだら模様の経済成長下でも、FRBが初回利上げに踏み切るのかどうか
が焦点になります。
明日朝のFOMC声明文まで市場にインパクトを与えるような材料はありませ
ん。東京時間は日本株の動きと、さらに10時半からの上海株式市場の動向に
注目です。
上海株式市場は10時25分にはプレオ-プンがあり、気配を見ることができ
るようです。
本日のレンジは122円80銭~124円20銭程度と、ややワイドに予想し
ます。

- [2015/07/29 08:48]
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NYダウ4日続落、円123円台後半
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 124円台前半が徐々に重くなるドル円は、新築住宅販売件数が
予想を下回ったことや、株価の大幅下落と金利低下で123円60銭まで
ドルが売られる。 - ユーロドルは方向感がなく1.09台で推移。1.08台を抜けない
と同時に1.10台でも上値が重い展開が続く。 - 株式市場は4日続落。中国の景気減速を示す指標を嫌気して、
主要3指数とも下落。ダウは163ドル下落し、週間で518ドルほど下げ
週間ベースでは1月以来最大の下げ幅を記録。 - 債券相場は続伸。住宅関連指標が予想に届かず、インフレ見通しも低水準
であることから債券に資金が向った。 - 金は反落し1085ドル台に。原油も続落。
- 6月新築住宅販売件数 → 48.2万件
本日の注目イベント
- 中 中国 6月工業利益
- 独 独7月IFO景況指数
- 欧 ユーロ圏6月マネーサプライ
- 米 6月耐久財受注
ドル円は124円台に乗せると売られる展開が続いています。
下値も123円台半ばでは底堅い動きは見せるものの、NYでは株安と長期金利の
低下傾向が続いており、ドル円が反発するには分が悪い展開です。
それでも底堅さを見せているのは、今週のFOMCへの期待や、第2四半期
GDPが前期に比べ、上振れするとの見通しがあるものと思われます。
FRBは本来非公開の経済予測を意図せずウェブサイトに掲載していたことを
24日に明らかにしています。掲載されたのはFRBスタッフが独自の予測を
まとめたもので、第4四半期の政策金利はFOMCメンバーの中間予測値を
下回っていました。
この影響で、債券相場は金利低下が進み、ドル円の上値を抑える結果になっ
ています。
先週のドル円は値幅も出ず、123円台半ばから124円台半ばと、極めて
狭いレンジ内で推移しました。特段動く材料がなかったのは事実でしたが、
原油安、金安から、マネーが再び米国債に流れたため、ドルの上値は重くなり、
安全資産が買われる展開でした。
今週からは材料が出てきます。
28-29日にはイエレン議長の記者会見はないものの、FOMCが開催され
ます。
年内の利上げが適切だと、イエレン議長が何度も述べていることから、利上げの
タイミングは9月か、12月と見られていますが、その時期を巡って何かヒントが
あるかもしれません。
また、30日(木)には米第2四半期GDPの速報値が発表されます。
第1四半期はマイナス成長だったことから、米景気の減速を懸念する声が高まり
ましたが、結局それは天候不順と、西海岸での港湾ストの影響による可能性が
高かったと見られています。第2四半期のそれは「2.5%」と予想されており、
前回の「-0.2%」から急改善していると見られます。
さらに来週には7月の雇用統計が発表され、今週から来週に掛けての経済指標が、
利上げのタイミングに大きな影響を与えて来るものと思われます。
NYダウは先週だけで518ドルほど下げ、ほぼ年初来安値に近い水準で引けて
います。今週もこの傾向が続くようだと、日本株にも影響を与え、株の下落が
ドル円の上値を抑えることも予想されます。
本日のレンジは123円20銭から124円20銭程度と予想します。
- [2015/07/27 09:25]
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ドル円方向感出ず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
大きく下回ったことで124円19銭までドルが買われたが続かず。
あったが、その水準は維持できず。
キャタピラーや3Mが業績見通しを下方修正したことが響いた。
主要3指数とも下落し、ダウは119ドル下げ、1万7700ドル台に。
ことで債券に買い物が集まる。長期金利は2.26%台まで低下
48ドル台に。
本日の注目イベント
ドル円は前日とほぼ同じような展開です。
124円台には乗せるものの、124円台が維持できずに一進一退です。
昨日のNY市場では、新規失業保険申請件数が25.5万件と、何と40年ぶりの
低水準となったことでドルが買われる場面もありましたが、上昇傾向は長続きしま
せん。124円15-20銭あたりで上値が抑えられる展開が続いています。
もっとも、来週にはFOMCを控えており、声明文に利上げに向けたヒントがある
のではないかといった見方も根強く、ドルを売る動きも限定的です。
それでも株価が大きく下げ、長期金利が低下する動きに、ドルの一段の上昇も一服
といった感じです。
IMF(国際通貨基金)は日本経済に関する年次審査報告書で、日銀に対し2%の
物価目標の達成に向けた強い姿勢を示すため、追加緩和を行うよう要請しました。
報告書では「アベノミクスには追加緩和が必要だ」とし、一層の構造改革を求めて
います。原油価格の下落に伴って、2%のインフレ目標達成が危ぶまれるものの、
日本の株価は世界の主要国に比べ堅調に推移しており、ドル円も依然として円安傾
向です。従って、現時点では追加緩和が実施される可能性は極めて低く、黒田総裁
もことあるごとに「現時点では追加緩和は必要はない」と明言しています。
さらに総裁は先の講演でも「秋口以降インフレが加速し、2016年春には2%の
物価上昇は十分可能」と繰り返し述べています。
その背景にあるのは、原油価格の下落による物価への影響は秋口には剥落すると予
想しているからです。
しかし一時は60ドル台を回復した原油価格は、このところ下げ足を早め、昨日は
48ドル台と、今年3月末以来の水準まで下落しています。
このまま50ドル以下で推移するようだと、黒田総裁は再び原油安に苦しむこと
になりそうです。IMFがあえて追加緩和に言及したことで、「年内はほとんど可
能性がなかった」追加緩和も、ややその可能性も出てきたと言えそうです。
IMFが異例の要請を行ったことで、仮に追加緩和を実施してさらに円安が加速し
たとしてもこれで「円安誘導を意図したものではない」と、明確に答えることがで
きるのではないでしょうか。
ドル円は今日も方向感のはっきりしない動きが続きそうです。
連休明けから今朝まで、ドル円は123円台半ばから124円20銭程度の狭いレ
ンジ内で動いています。
やや材料不足の感は否めませんが、本日も同じような展開が予想されます。
レンジは123円30銭~124円30銭程度と見ています。

- [2015/07/24 09:00]
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ドル円124円台回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
124円16銭までドル高が進んだが上値も重く、その後はじり安に転じる。
堅調に推移し、1.09台前半まで値を戻す。
出て、ダウは68ドル安。1万8000ドルの大台を大きく下回る。
ものの、引け値は前日とほぼ変わらず。
原油は反落し、50ドルを割り込む。
本日の注目イベント
米国の住宅市場は、昨年末まで順調に拡大して来ましたが、今年に入って
成長にブレイキがかかり、春先まで軟調に推移しましたが、ここに来て再
び拡大基調に戻ったようです。昨日発表された6月の中古住宅販売件数は
前月比3.2%増の、年換算で549万件でした。これは、2007年2
月以来の高水準で、2008年のリーマンショク前の水準ということにな
ります。
住宅市場に関する指標では、月曜日に発表された住宅着工件数と、許可件
数も今年最も高い水準で、住宅市場の回復が鮮明になって来ました。
住宅の購入が続くと、同時に関連商品を購入する傾向があり、個人消費の
拡大につながります。米国では、今年の自動車販売も好調で、年間では1
800万台を超えるのではないかと予想されています。
住宅、自動車と言えば、高額商品の代表ですが、通常これらはローンで購
入されることが多く、低金利が続いていることが追い風になっていると思
われます。
一方で、米株式市場は今年に入って一進一退を続けており、日本株などに
比べると、決してパフォーマンスはよくありません。
1万8000ドル台に乗せると売られる展開が続いており、資産効果とい
う観点からは住宅市場への追い風ではありません。
足元の住宅市場の拡大がどこまで続くのか、慎重に見極める必要がありま
すが、現時点では、FRBの利上げ判断には好影響を与えていると見られ
ます。
ドル円は上記中古住宅販売の結果に反応して124円台を回復する場面も
ありましたが、その水準を維持できませんでした。
株安と、長期金利がそれほど上昇してこないことが背景にありますが、そ
れでも基本は「ドル高」トレンドが継続中であると見ていいでしょう。
商品相場を見ると、金はついに1100ドルを割り込み、原油価格も50
ドルの大台を4月2日以来、約4ヶ月ぶりに割り込んでいます。
原油価格は、米エネルギー情報局が発表した週間在庫統計で、在庫が予想
以上に増加していたことで売られたわけですが、チャート的にも弱気のサ
インが点灯しています。こられは、いずれ実施される米利上げを予想した
上での動きと言えます。
124円台を回復したドル円は、結局「1時間足」の雲の下限で上昇を止
められた格好になっています。この雲を見るとそれ程厚くないことから、
何か材料があれば上抜けすることは容易です。上昇トレンドの中での調整
と見ていますが、来週のFOMCやその翌週の雇用統計で、再び上値をト
ライする可能性はあると思いますが、逆に利上げ観測の後退につながるよ
うな結果になると、122円台あたりまで値を下げることも考えられます。
「7対3」で上昇局面を予想するスタンスで、どうでしょうか。
本日のドル円ですが、123円50銭~124円50銭程度を予想したい
と思います。

- [2015/07/23 09:11]
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円、ユーロ共に反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
米長期金利が低下したことで、利益確定のドル売りに押される。
124円台を割り込み、123円76銭まで反落。
150ポイントほどユーロ高が進む。
ことをきっかけに売りが優勢となり、ダウは前日比181ドルの
下落。
高水準から低下した。長期金利も2.33%台まで低下。
反発したものの小幅に留まる。
本日の注目イベント
先週から堅調に上昇して来たドル円は、結局124円台半ばを抜けきれずに
反落しました。124円台半ばは、6月10日の「黒田ショック」でドルが
急落した際の、起点となった水準で市場参加者の多くが意識した水準だった
と思われます。株価の方もやや調整を見せたことで、ギリシャと中国という
二つの不安要因が後退したあとのリスクオンの動きにもブレイキがかかった
と見られます。
ただこの先はそれ程不安要因は見あたらず、米利上げを織り込みながらドル
が緩やかに上昇していく展開を予想しています。
昨日の東京時間では株価もしっかりし、日経平均株価はほぼ年初来高値の水
準でした。しかし、先週末比191円上昇した株価の割りにはドル円の伸び
は限定的で、124円台半ばが意識されていることが窺えました。
NYでは経済指標の発表もなく、株価が下落し、債券が買われたことに反応
して、ドル円は123円台後半まで売られています。
またNY時間には黒田日銀総裁が、物価上昇率が秋口以降かなりのテンポで
上昇していく可能性があると発言したことが伝えられ、こちらも円買いを誘
ったと見られます。
注目のユーロドルも前日の急落から反発し、1.09台半ばを超えてきまし
た。結局ドル円は120-125円のレンジを、上も下も抜け切れない展開
が続いているということです。
ギリシャと中国問題から下値を試しましたが、120円は抜けずに120円
41銭を底値に反転し、今度はその二つのリスクが後退したことから上値を
試しましたが、124円47銭で折り返してきた形です。
今週はなかなか材料にも乏しく、方向感もいまいち掴みにくい展開が予想さ
れます。来週には夏休み前最後のFOMCが開催されます。
今回のFOMCではイエレン議長の記者会見はありませんが、それでも9月
に利上げがあるのかそれとも、12月になるのかのヒントを得ることができ
る可能性があり、重要なイベントであることに変わりはありません。
そしてその翌週には7月の雇用統計が発表になり、言うまでもなく、利上げ
のタイミングには大きな影響を与えます。
それまでは、しばらく蒸し暑い相場展開が続くと見ておいた方がよさそうで
す。本日はやや目線を下に見て、レンジは123円30銭から124円30
銭程度を予想します。順調に回復してきた日経平均株価が、予想外の下落を
見せるようだと、123円前後までの下落もあるかも知れません。

- [2015/07/22 08:51]
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ユーロドル1.08台前半まで下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことから、値動きは124円台前半で限られた。
ユーロが売られ、1.0808までユーロ安が進む。
好感し、ダウは朝方の上昇分を縮小しながらも13ドル高。
長期金利は2.37%台へ小幅に上昇。
売られる。中国の金保有額が減少していたことが影響。原油も4日続落し、
50ドル台に。
本日の注目イベント
ギリシャがECBへの返済を完了し、さらにIMFへの支払いも済ませたことで、
リスクオンの流れが継続。中国株も今のところ、政府のPKOが功を奏し安定し
ていることも投資家のリスク許容度を高めていると思われ、ドル高、株高が進ん
でいます
ドル円はNY市場では終始124円台で推移し、124円台半ばを超えることは
なかったものの、安定した動きを見せています。
ユーロドルが一時1.0808までユーロ安が進む場面もあり、5月27日以来
の安値をつけています。
ドルが買われているというべきですが、市場参加者の目が、ギリシャや中国から
再び米利上げへとシフトしてきたことが背景かと思われます。
昨日のNYでは124円38銭までドル高が進みました。この水準はちょうど6
月24日につけたドルの高値と同水準でした。
また124円台半ばから上は、6月10日の「黒田ショック」で、急激な円高に
振れる起点となった水準でもあります。
従って市場参加者がこの水準を意識していると同時に、ここを抜けるかどうかが、
今後125円を超えて年初来高値を更新できるかどうかの試金石になりそうです。
ドル高は対ユーロや、対豪ドルでも鮮明です。
特に豪ドルでは0.72台まで豪ドル安が進み、これは2009年5月以来の水
準になります。RBAのスティーブンス総裁が何度も口先介入で指摘してきた
「豪ドルが0.75まで売られても驚きはない」と言っていた水準を大きく下回
っています。
ドルはさらに、金など商品相場に対しても強含んでいます。
金は昨日のNYコメックスで、1080ドル台まで売られ、こちらも5年5ヶ月
ぶりの安値でした。原油価格が下げているのもドル高の影響とみることができま
す。今週はドル高がどこまで進むのかを見極める週になりそうですが、まずは上
述のように、124円台半ばをしっかりと上抜けする必要があります。
同時にそれには、さらなるドル買い材料も必要です。
本日は、NYの株価が高いことや、ドル円も124円台であることから日経平均
株価も続伸しそうな気配です。
株価の上昇に伴ってどこまでドルが買われるのかを見極めたいと思います。
レンジは123円60銭~124円60銭程度と予想します。

- [2015/07/21 08:56]
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ドル全面高の展開
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ギリシャ議会で緊縮策が承認されたことでドル円は底堅く
推移。欧州市場で124円台に乗せたドル円は、NY市場では
一段高にはならなかったものの、堅調に推移し124円台を
キープ。
ユーロドルでもドル高が鮮明となり、1.0855まで
ユーロ安が進む。対ドルでのユーロ安がユーロ円にも波及し、
ユーロ円は134円台まで下落。
株式市場は反発。企業決算やギリシャ情勢の好転を材料に
ダウは70ドル上昇し、ナスダックは最高値を更新。
債券相場はほぼ横ばい。利上げに対するポジション調整が
進んだものの、引け値では変わらず。
金は続落し、約8ヶ月ぶりに1143ドル台に。原油価格も
続落し、3ヶ月ぶりに50ドル台まで売られる。
新規失業保険申請件数 → 28.1万件
7月NAHB住宅市場指数 → 60
7月フィラデルフィア連銀景況指数 → 5.7
本日の注目イベント
米 6月消費者物価指数
米 6月住宅着工件数
米 6月建設許可件数
米 7月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
米 フィッシャー・FRB副議長講演
加 カナダ6月消費者物価指数
ドル高の流れが鮮明になってきました。
昨日この欄でも、ドル円は124円台に乗せ安定するかどうかがポイントと
書きましたが、NY市場では124円台に乗せ、そこから大幅に続伸するこ
とはなかったものの、124円台を維持して戻ってきました。ドル高の流れ
は、ユーロドルではさらに鮮明になっており、ユーロドルは1ヶ月半ぶりに
1.08台後半までユーロ安が進行しました。
イエレン議長の議会証言で9月の利上げの可能性は排除されなかったことや、
ギリシャ問題にようやく明かりが見えてきたことなどから、リスクオンが進み
、資金がドルに戻ってきたようです。ドルが全面高になっていることは、金価
格を見ても明らかです。
金価格は昨日のNYコメックスで、一時8ヶ月ぶりとなり安値をつけ、原油価
格も3ヶ月ぶりに50ドル台まで売られるなど、市場は徐々に米利上げを意識
したポジションメイクに傾斜してきました。
イエレン議長は前日に引き続き、昨日は上院で議会証言を行い、利上げは急ぎ
すぎても遅すぎても「どちらの場合もリスクがある」と証言し、「私自身は慎
重かつ斬新的なやり方で進めるのが好ましいと考える」と述べています。
またインフレ率については、インフレ率2%の達成を待たずに利上げを実施す
ることになろうと述べ、今後賃金が上昇してくると見込んでいることが背景で
あるとの認識も示しています。
市場ではつい昨日までは12月の利上げの可能性がコンセンサスになりつつあ
りましが、ドル全面高の動きを見る限り、再び9月利上げも復活してきた印象
です。
ドル円は日足では、6月の雇用統計直後に記録した125円86銭からのレジ
スタンスラインを上抜けしたばかりか、一目均衡表の「雲」も明確に上抜けし
ています。さらに「MACD」でも既に「ゴールデンクロス」が点灯しており、
一部はプラス圏に入ってきました。
問題はここからです。
目先は先月2度テストした124円45銭近辺の直近高値を抜けるかどうかです。
6月10日の「黒田ショック」以来ドルの上値が重くなり、市場関係者の一部
には当面のドルの天井を確認したので117円程度までドルが下落するといった
見方も出てました。「米利上げ」というメインシナリオが崩れない限り、ドル高
の流れは変わらないと予想してきましたが、市場のセンチメントも再びその方向
に傾いてきたようです。
長い間振り回されたギリシャ問題も、ECBがつなぎ融資を行うことで、ESM
が実行されるまでの資金繰りのメドがついたようです。
市場は急速にリスクオンに傾いてきましたが、まだ中国発の株価の暴落リスクが
なくなったわけではありません。
従って、ドル円も上記高値を抜いていくにはまだ時間が掛かると予想されます。
ドル円もある程度利益が取れるものは取っていく必要があろうかと思います。そ
の上で、もし125円台の高値が抜けたら、その時は「順張り」で対応していけ
ばいいいのです。
本日のドル円は123円60銭~124円60銭程度を予想しますが、ユーロド
ルの動きにも目配りが必要です。
ユーロドルが1.07台を目指すようなら、ドル円も124円台半ばをクリアす
る可能性もありそうです。
- [2015/07/17 09:15]
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イエレン証言特にサプライズはなし
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
引き続き年内の利上げ開始が適切との発言に、ドル円は123円97銭まで
買われた。長期金利は低下したものの、発表された経済指標が概ね良好で
ドルを下支えした。
ユーロ安が進み、安値圏で取り引きを終える。
緊縮策に反対するデモが拡大したことを嫌気して、3主要株価指数は
揃って小幅に下落。
認識を示したことから債券は買われた。長期金利は2.35%台まで低下。
51ドル台に。
本日の注目イベント
注目されたイエレンFRB議長の議会証言では、これまでの内容を繰り返しただけで、
特にサプライズはありませんでした。
それでも市場では年内の利上げを意識されてドルが買われ、円やユーロが売られてい
ます。この日発表されたNY連銀製造業景況指数などの経済指標が良好だったこともド
ル高を支えた形でした。
イエレン議長は公聴会で「経済が予想通り前進していけば、年内いずれかの時点でフ
ェデラルファンド(FF)金利の誘導目標引き上げが適切になる可能性が高い」と指
摘しました。議長は、ギリシャ問題や中国のリスクはあるとしながらも、米景気は年
後半には成長が加速するとの認識も示し、失業率は緩やかに低下すると述べました。
事実、米GDPは第一四半期が最も低調で、年の後半にかけて伸びていくことが多く、
議長はこの点を意識して発言したものと思われます。
ただ同時に年内の利上げ見通しはあくまでも予想であり、「ある特定の時期に利上げ
するとの意図を示したステートメントではない」とも語っています。(ブルームバーグ)
さらに、利上げを遅らせた場合の弊害にも触れ、仮に利上げを遅らせた場合、その後
の利上げのペースが急激になる可能性があることも指摘しています。
市場の見方は9月利上げを意識したコメントはなかったことから、現時点では12月
利上げがコンセンサスになりつつあります。
今月28-29日にもFOMCが開催されますが、今回はイエレン議長の会見はなく、
声明文が公表されるだけです。
従って、今後9月のFOMCまでにイエレン議長の利上げに関するメッセージを聞く
ことは、基本的にはありません。
焦点は、8月と9月の初めに発表される雇用統計次第ということになりそうです。
ギリシャ議会ではユーロ圏側から要求された緊縮策につての審議が始まりましたが、
アテネでは反対派のデモ隊が警察と衝突し、一部が暴動化しています。
議会では、ツァカロトス財務相が、議員らに対して「私の仲間であるあなた方に言っ
ておきたい。13日の午前9時半が私の人生で最も難しい瞬間だった。生涯重荷に
なるような決断だった。われわれが正しいことをしたかどうかは分からないが、こ
れをする以外に選択肢はなかったことは確かだ」と、債権国側の条件をのんだのは、
苦渋の決断だったことを説明しました。(ブルームバーグ)
議会では15日までに緊縮策を承認し法制化する必要がありますが、大差で可決さ
れると見られています。
ドル円は昨日のNY市場で123円97銭と、6月26日以来のドル高水準を記録し
ていますが、この時も結局124円台は覗かずに折り返しています。
従って、今日も124円台に乗せて安定できるかどうかがポイントになります。
ギリシャ・リスクが後退し、中国株も政府の懸命のサポートが今のところ功を奏し
ていることで、リスクオンが強まっていますが、まだ125円を抜けてドルが上昇
していくイメージは描きにくい状況です。レンジブレイクにはさらに材料が必要か
と思います。
本日のレンジは123円40銭~124円40銭程度と予想します。

- [2015/07/16 08:51]
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米小売売上高低調で利上げ観測後退
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
市場予想を大きく下回ったことで、122円92銭までドルが売られる。
その後は株価が上げ幅を拡大したことからドルも反発し、
123円30-40銭まで戻して引ける。
審議が不透明なため、一進一退。1.10を割り込むと買われるものの、
上値を追う展開も見られず。
広がり4日続伸。ダウは75ドル上昇し6月23日以来となる
1万8000ドル台を回復。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の日経平均株価の大幅上昇で、123円72銭までドル高が進んだものの、
124円台には届かなかったばかりか、前日のNYの高値も抜けなかったことから、上
値の重さを確認する結果になりました。
欧州市場が参入すると徐々に下落し、NYでは小売売上高の予想外の低調に一時は12
3円を割り込む展開でした。
それでも米利上げがやや遠のくとの見方から、株価が大幅に続伸し、これに引っ張られ
る形でドル円も123円台前半まで値を戻しています。
ギリシャ問題がやや沈静化してきた中、市場の目は再び米景気と、それに伴う利上げの
タイミングに注目しています。
6月の小売売上高は、予想外に悪く、「-0.3%」でした。さらに5月分も「+1.
2%」から「+1.0%」に下方修正され、個人消費が再び低迷してきました。
本日はイエレン議長の議会証言があります。
今回の低調な小売売上高を受けて、先週末の発言からどのように変化するのかが注目
されます。今夜の発言も、先週末の発言と変わらないようなら、依然として9月が利上
げの有力なタイミングであることが正当化されそうですが、ハト派的な内容になると、
9月説が後退し12月が注目されることになります。筆者は現時点では、9月の利上げ
を想定しています。
今年は恒例のジャクソンホールでの講演が予定されていないだけに、今夜の議会証言は
利上げのタイミングを探るヒントを得ることができる貴重な機会になります。
ブルームバーグはギリシャの改革法案について、支援を得るための条件は厳しく、議会
では連立与党内で反発が強まっているものの、野党の支持が見込まれるため大差で法案
が可決される公算だと伝えています。昨日返済期限だったサムライ債も無事償還された
との報道もあり、ここに来てギリシャが破綻するリスクは大きく後退しており、NY株
式市場が4日続伸していることが、その証左です。
本日の最大注目イベントは、上記イエレン議長の議会証言ですが、それ以外にも中国の
GDPが発表されこれによって、上海株がどのような反応を見せるのかにも注意が必要
です。
先週来、上海株が日経平均株価にも大きな影響を与えることはイヤというほど思い知ら
されています。
午後には、黒田日銀総裁の記者会見もあります。
ギリシャや中国を巡るリスクが顕在化する中、追加緩和という「伝家の宝刀」をどのよ
うに組み合わせていくのかこちらも注目されます。
これまでと同様に、追加緩和を行う状況にはないことが強調されると、ドルが反落する
ことも予想されます。
本日のレンジは122円50銭~123円80銭程度と予想します。

- [2015/07/15 08:49]
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ギリシャ支援協議の合意を受けドル円123円台
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
合意との報道に、ドル円は123円台を回復。NY市場では
123円54銭までドルが買われたものの、その後は終始
もみ合いで上値も重かった。
そこを頂点として反落。1.10割れまでユーロ安が進むなど、
ユーロの上値も重い印象。
ダウは217ドル上昇し、先週末に続いて2日連続で200ドルを
超える上昇を見せる。
債券に売りものが集まった。長期金利は2.45%台まで続伸。
本日の注目イベント
昨日の夕方4時前、「ユーロ圏首脳、ギリシャ支援への協議で合意」との一報
が伝えられると、ドル円は直ぐに123円台を回復し、その後も堅調に推移して
います。
122円台半ばでの取引でしたが、日経平均株価が底堅く推移し、前日比30
0円を超えると、引っ張られるようにドルが買われる展開でしたが、これで先週
の底値から3円以上ドルが買い戻されたことになります。
17時間かかった会議では、イタリアなどギリシャに理解を示す国と、ドイツなど
強硬派との隔たりもあったようですが、条件つきでギリシャへの金融支援の再
開について協議することで合意しました。
ただ、ギリシャにとって条件をクリアするのはそう簡単でもなく、これまでユーロ
圏が要請してきた付加価値税の引き上げや、年金受給開始年齢の引き上げな
どを15日までに議会で承認することが必要です。
先の国民投票では緊縮財政に、国民が「ノー」と判断を下した後だけに、国民だ
けではなく、議会でも与党内からの反発も予想されます。
事実昨日は、緊縮財政反対派のデモもあったようです。
チプラス首相としては、何とか破綻を避ける道筋はつけたものの、今度は国内で
の信認を大きく失うことになり、政治的な混乱に飛び火しそうな気配です。
ギリシャが最後の最後に破綻を回避することができるのかどうかはまだ予断を許
さない状況ですが、先ずは議会を説得する必要があり、ここが難問です。
またユーロ圏の中でもドイツなどでは、金融支援について自国の議会に諮らなけ
ればなりません。さらに、仮に破綻が回避できたとしても、今後財政的にやってい
けるのかどうかの疑問も残ります。
観光立国のギリシャでは、観光客の減少も続いており、税収の増加も見込みにく
いと思われます。
昨日の合意で、15日にまでは時間を稼ぐことができたことで、金融市場はこれを
好感しています。
ドル高が進み、リスク資産の株価は日米欧で大きく上昇しました。反対に、安全
資産の債券はドイツでも米国でも売られ、金利が上昇しています。
リスクオンの流れが加速した結果ですが、まだまだ注意は必要です。
ギリシャ問題が落ち着きを見せれば、残るリスクは米国の利上げと中国株です。
明日にはイエレン議長の議会証言があり、秋以降の利上げに関して何かメッセー
ジがあるかもしれません。
前日の講演では、年内に最初の利上げを行うことが適切であると述べると同時に
、想定外の事態があれば利上げを遅らせることもあり得ると、強調していました。
また明日には中国の4-6月期GDPが発表されます。
中国政府が目標としている「7%成長」が危ういと見られている状況の中、この数
字を大きく下回るようだと、上海株の下落要因になることも考えられます。
本日も、日経平均株価は上昇するでしょう。
前日比300円を大きく超える上昇を見せるようだと、ドル円も昨日のNY市場の高
値を抜くことも十分ありえます。
「日足」のMACDでは、「マックディ」と「シグナル」が交差し、もう一段上昇すると
「ゴールデンクロス」も点灯します。
予想レンジは123円~124円20銭程度と見ています。

- [2015/07/14 08:50]
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ギリシャ支援問題決着つかず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
年内利上げが適切と発言したことが材料となり、122円88銭までドルが
買われる。株高や長期金利の上昇もドル高につながった。
1.10台前半から1.12台に乗せる場面も。
ギリシャ情勢の改善見通しに、ダウは211ドル上昇。
長期金利は2.40%台まで上昇。
本日の注目イベント
先週末のNY市場では、ギリシャへの支援問題が土曜日のユーロ圏財務相会合と、
日曜日のEU首脳会議を経て、何とか合意に達するのではないかとの見方が広が
り、ドル高が進みました。また、イエレンFRB議長が講演で、年内利上げ開始
が適切だと、改めて述べたこともドル押し上げ要因でした。
ギリシャが改めて提示した改革案が明らかになるにつれ、債権国側との主張とは
依然として隔たりはあるものの、受け入れられるのでないかとの観測が広がり、
市場のリスクがやや後退したとの感触が広がっていました。
週末には、ギリシャ議会でもこの改革案が承認され、チプラス首相個人の信認は
低下しているものの、議会が承認したことで、合意に向け一歩前進した格好にな
っていました。このため欧州では、ドイツ国債が売られ、ギリシャ国債が買われ
るなど、合意を織り込んだ動きになっていました。
ところが、今朝は状況が一変し、再び暗雲が立ち込めています。
昨日のEU首脳会議は中止となり、債権国側は、まずギリシャが経済改革法を成
立させることを条件として、ギリシャに3日間の猶予を与えました。
報道によれば、ドイツがさきの新しい提案には難色を示しているとありますが、
先週の国民投票でチプラス首相が「反対」を勝ち取った際に、ユーロ圏首脳を名
指しで批判したことが尾を引いているとの見方もあるようです。
昨日12日でギリシャ問題に関する白黒が出て、どちらにせよ決着するのではな
いかと見ていましたが、ボールは再びギリシャ側に投げ返されています。
このため、週明けの今朝のオセアニアではドルが3週連続で「窓開け」して取引
が始まっています。円が買われ、ユーロが売られる展開になっていますが、この
不安定な動きはこの先、まだ少なくとも3日は続くことになりそうです。
イエレン議長は講演で年内の利上げ開始が適切であるとの認識を示しながら、同
時にギリシャや中国などの外部環境に注視していることも強調しています。
議長は「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろう
と考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の
一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」と述べています。
ギリシャ情勢がまだ不透明なことと、上海株が再び不安定な動きを見せるようだ
と、直接米国への影響は限られると見られるものの、FRBの金融政策に影響を
与える可能性も出てくるということのようです。
特に15日の水曜日は、中国のGDP発表、ギリシャの猶予期限、さらにイエレ
ン議長の議会証言など重要イベントが重なる「スーパー・ウェンズデー」になっ
ています。ボラティリティーが高まることが予想されます。
本日のレンジは121円50銭~123円50銭と、ややワイドに予想します。

- [2015/07/13 09:48]
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ひと目で分かる昨晩の動き
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
反発。121円53銭までドルが買われたが、ギリシャ情勢が
依然として不透明なことから上値も限られた。
1.10から1.10台半ばで推移。
始まったが、失業保険申請件数が予想以上に増加していたことで
徐々に上げ幅を縮小。ダウは前日比33ドル高で取引を終える。
ことが売りを誘った。長期金利は2.31%台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日の為替は、上海株と日本株の動きに翻弄された1日でした。
朝方、日経平均は寄り付きから売りが殺到し、すぐに前日比600円を
超える下落となり、日経平均株価は1万9000円を割りこむ勢いでした。
前日にNYダウが261ドル下げた影響から日本株にも売り圧力が強まり、
この時点で2日間で1250円ほどの下げを記録しました。
10時半から取引が開始された上海株も下げて始まったものの、その後
上昇に転じたことで、日経平均も徐々に下げ幅を縮小。
ドル円も120円台で底堅い動きを見せるようになりました。
そして、午後には株価が前日比プラスに転じると、ドル円も121円台を回復し、
121円57銭までドルの買戻しが進みました。
アジア市場ではドルも株価も反発したことから、海外市場でももう一段の
上昇を予想しましたが、結果的にはアジア市場ほど伸びませんでした。
やはりギリシャ情勢が重石となった他、IMFが世界経済の成長率を下方修
正したことも響いたようです。
IMFは、ユーロ圏と中国の成長率は据え置きましたが、米国と日本を
引き下げています。
ギリシャと債権国側との交渉期限である12日までは、本日を含めても
残り3日となりました。
昨日ギリシャは債権団に新提案をしました。
それは、3年間の支援を要請することを条件に、付加価値税(消費税に
あたるもの)と法人税の引き上げ、さらに年金の給付抑制により2年間で
100億ユーロ(約1兆3400億円)から120億ユーロの収支改善を目
指すというものです。
法人税は26%から28%に引き上げ、レストランなどの付加価値税(V
AT)を23%に統一するという内容です。
昨日もこの欄で述べましたが、チプラス首相はさすがに残された時間が
ないことを意識してか、これまでの強硬な姿勢を変えて来たように思います。
今回の提案も、これまでにない譲歩した内容になっています。
問題は、この提案をEUなど債権国側が受け入れるかどうかです。
債権国側はこの提案を受け入れるかどうかを12日の首脳会議で議論する
ことになりますが、メルケル独首相は「12日の首脳会議は非常に重要だが、
その結果を予言することはできない」と述べています。
ユーロ圏首脳は声をそろえて、12日が最終期限だと言っている以上、
今回は議論の引き延ばしはないと考えられます。
ギリシャ悲劇の最終章も、いよいよ幕が下ろされる時が来たようです。
本日は、引き続き上海株の行方と、先行して始まる日本株には注目です。
NYでは企業決算の発表も始まり、こちらも株価への影響に注意しなけれ
ばなりません。
上で述べたように、12日には最後の大詰めの会合が開かれるたえ来週
月曜日は、結果がどうであれ、「窓が開く」可能性が高いと予想されます。
資金管理には注意して下さい。
予想レンジは121円~122円50銭程度と、やや上値を意識して
います。
もちろん、上海株が再び大幅安になるようだと、下値を狙ってくる可能性
もあります。
=============================
金融市場が大きく売れ動いています。
ギリシャと中国がその震源地ですが、この混乱をどう乗り切るか
女性3人の判断にも注目が集まります。
「ジャネット」、「アンゲラ]、「クリスティーヌ」が、その
3名の名前ですが、これだけでその人が誰か分かったら国際金融に
かなり精通していると言えます。
順番に、イエレンFRB議長、ラガルドIMF専務理事、そして
メルケル独首相です。
いずれも男性顔負けの要人です。
それにしても、結構可愛いファースト・ネームだと思いませんか?
良い週末を・・・・・。
- [2015/07/10 09:29]
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ドル円120円台半ばまで下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
円買いが進み、NYではさらに不安心理が拡大したことで円は
120円41銭まで買われた。主要通貨全てに対して円が上昇。
に支援を要請したことでユーロドルは反発。1.11近くまで
ユーロ高が進行。
大きく売られたことでNY株式市場もほぼ全面安。ダウは261ドル下落し
年初来安値を更新。
2.19%台まで低下。
本日の注目イベント
底堅い動きを見せていた日本株も、さすがにギリシャのデフォルトリスクが高まり、
さらに上海株が下げ止まらないことから、昨日は638円も下げ、今年最大の下げ
幅を記録しました。
リスク回避の流れが強まり、円は主要通貨に対して全て買われ、NY市場では
120円41銭まで
円高が進んで来ました。
122円前後がしっかりサポートされていましたが、一旦抜けると「堰を切った
ように」ドルの下落が進んでいます。
今週の月曜日に600円近い下げを演じた日経平均価は、昨日はそれを上回る
下げで、2万円の大台を大きく割り込み、1万9700円台まで下げました。
昨日のシカゴ先物では、さらに一段と下げており1万9285円台で引けており、
本日も株は売り先行で始まりそうです。
それに伴って円買いが進めば、120円割れも株価次第ではないとは言えなく
なって来ました。
この流れを断ち切るには、ギリシャへの支援問題が合意に達し、これを
好感して、日本株と中国株が揃って大幅に反発するしかありません。
そうなると、円が再び売られる展開も予想されますが、同時に今回の混乱に
よってFRBの利上げ観測に影響がないかどうかを見極めることも重要です。
昨日FOMCの議事録が公表されました。
議事録では6月の利上げを主張するメンバーが一人いたようですが、それ以外は
特に9月の利上げを示唆するような内容はなく、市場への影響はほとんど
なかったようです。
もっとも、この日は世界的な株価の下落と、NY証券取引所のシステム障害の
影に隠れて注目されなかった面もあったようです。
残り時間が少なくなっている中、ギリシャはESMによる新たな金融支援を
EUに要請しました。
ギリシャはESMで3年間の融資を受けることで、税制と年金改革を来週から
実行するとし、金融上の義務全てを「全額かつ適切なタイミングで」履行する
ことを約束しています。(ブルームバーグ)
このためギリシャは本日にも具体的な財政緊縮策を提示する見込みになって
います。
ユーロ圏首脳が期限を「12日のユーロ圏首脳会議まで」ときめたことで、
チプラス首相も態度をやや軟化させてきたような印象もあります。
同首相は8日欧州議会で演説を行い、5日の国民投票結果について「ギリシャ
国民は欧州との決別を選んだのではない。持続的で正当な解決に至るための取り
組みの強化を政府に託したのだ」と
説明しています。また、「ギリシャは緊縮の実験場になってしまった。
この実験が失敗に終わったことを認めなければならない」とも述べており、
これまでの「ユーロ圏はギリシャを域内から追い出そうとしている」と
述べて、強硬姿勢を貫いてきた状況からは劇的な変化が見られます。
またユーロ首脳がここに来てさかんに「ユーロ圏からの離脱」と言う言葉を
表立って使い始めていることも影響を与えているかもしれません。
欧州委員会のユンケル委員長は「ギリシャ離脱の詳細なシナリオを準備し
ている」と明確に語っています。
ギリシャ発の混乱が世界的な株価の下落を引き起こし、場合によっては
米国の利上げを遅らせる可能性も出て来ました。
世界経済は2008年のリーマンショックからようやく立ち直りを
見せているところです。
ギリシャのデフォルトがリーマンショクほどの影響を与えることはないと、
多くの専門家が口を揃えますが、すでにその予兆は出ています。
ユーロ圏首脳もそのあたりは感じているはずです。
12日までに何とか合意に達する可能性はまだ残っていると思われます。
本日のレンジ予想は難しいですが、120円~121円90銭程度に
したいと思います。
日本と中国の株価が引き続き大きく下げるようだと、120円の大台割
れもあるかも知れませんが、定着はしないと考えています。
- [2015/07/09 10:09]
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ギリシャ情勢依然として進展なし
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
122円01銭までドル売りが進む。午後には株価が急速に
値を戻したことで122円台半ばまで反発して引ける。
ユーロドルは売られ、1.0916までユーロ安が進行。その後は
ユーロの買い戻しも見られたが、徐々に上値を切り下げる展開が
定着か。
一時は200ドルを超える下落。午後にはギリシャが新たな改革案を
提示することを約束したとの報道に急速に値を戻し、ダウは93ドル高
で取引を終える。
長期金利は2.25%台まで低下。
本日の注目イベント
毎朝のこのレポートも、連日ギリシャの話題一色です。
今朝もそのギリシャから始まりますが、昨日はユーロ圏首脳会議に先立ち、
財務相会合が行われました。この会議には新たにギリシャの財務大臣に任
命されたチャカロトス新大臣がデビューしましたが、特段進展はなかった
ようです。
この状況に、ドル円は122円近辺までドル売り円買いが進み、ユーロド
ルは1.09台前半までドル安が進み、この日は円が最強通貨で、次にド
ルが来て、ユーロが最も弱い通貨になっています。また株価も、NYダウ
は210ドルも下落し、ザラ場での今年の最安値を記録する場面もありま
した。
その後、ギリシャは新たな改革案を提示することを約束したと伝えられて
いますが、メルケル独首相は数日中に合意しなければ時間切れになると警
告しています。同首相は「われわれが選ぶ道筋は改革案なしではありえな
い」とも述べています。今後ギリシャがユーロ圏からの支援を引き出すに
は、納得できる改革案が不可欠ですが、チプラス首相は6割以上の緊縮策
反対の声を後ろ盾に、どこまで債権国側に譲歩するのか不透明です。
ブルームバーグに拠ると、1週間以上も休業が続いているギリシャの銀行
は、ECBが緊急流動性支援(ELA)を増額しなければ、あと数日で資
金が底をつき、預金者にも負担が及ぶ可能性があると伝えています。
そんな中、ECB政策委員会のメンバーであるノボトニー・オーストリア
中銀総裁は、ギリシャに対するつなぎ融資の検討はあり得るとの見方を示
しています。
同総裁は「ECBがつなぎとなるプログムを想定した一歩を踏み出せるか
どうか、関連した議論はある」と延べ、「これが可能かどうかという点を
まさしく議論する必要がある」と発言しています。
ただ同時に、ギリシャが20日期限のECB向け35億ユーロの支払いを
実行できない場合、ECBはELAを打ち切らざるを得ないだろうとも指
摘し、「そうなれば事実上国家破綻、デフォルトになる」とし、「そのよ
うな状況では、ECBはもはや一段の流動性を提供する立場ではなくなる」
と語っています。
チプラス首相も今度は時間稼ぎさえできいない状況に追い込まれていると
も言え、同時にユーロ圏に残るのか、あるいは離脱するのかギリギリの選
択を迫られています。
ギリシャ情勢に加え、中国株の動向も懸念材料として急浮上して来ました。
そのため、ドル円も122円前後では底堅い動きを見せる一方、上値も徐
々に重くなっています。またユーロドルも1.10水準ではショートの買
い戻しなどが入り、底堅かったですが、昨日は1.0916までユーロ安
が進み、テクニカル的には下値を探るパターンを形成しつつあります。
1.09台半ばでもみ合うようだと、日足では約2ヵ月半ぶりに「雲を下
抜け」することになるからです。
本日も上記、ギリシャと上海株に注意しながら、レンジは122円ー12
3円を予想します。

- [2015/07/08 09:04]
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ギリシャ情勢悪化に市場はやや混乱
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル買いが勝ってジリ高に。NYでは122円90銭までドルが上昇したが
ギリシャ情勢が不透明なことからドル買いも続かず、122円55-65銭で
取引を終える。
1.10台でもみ合い。先週の混乱に比べたら値幅も縮小。
下げを牽引。ダウは朝方上昇する場面もあったが、結局46ドル安で引ける。
不透明感が高まった。長期金利は2.29%台まで低下し、ドイツの長期金利も
0.7%台へと低下。
急落。
本日の注目イベント
ギリシャの国民投票では、どちらが勝っても「僅差」との予想だったが、
結果は緊縮策反対が61.3%で賛成が38.7%と、「大差」で否決
されたことが、やや驚きでした。それでも市場は、1週間前の動揺と比
べると落ち着きもあり、ドル円は早朝のインターバンクで121円70
銭近辺を記録したが、その後は終始122円台でした。
ユーロドルも一時1.10を割り込んだものの、その後はユーロが買い
戻される展開でした。
ただ日経平均株価は昼過ぎに500円を超える下げを見せ、先週の60
0円に迫る下げに比べたら下落幅は小さかったものの、結局427円下
げて取引を終えており、こちらは先行き不透明感が増し為替に比べたら、
そこそこの混乱でした。その後の海外市場でも相場の変動はあったもの
の、総じて落ち着いていたように思います。
国民投票で緊縮策に反対という国民の声を「武器」に、チプラス首相は
債権国側に新たな提案をを行う予定です。
6割以上が反対票を投じられ、「民意」が出された以上、債権国側も交
渉のテーブルに着かないわけには行かず、チプラス首相がテレビ演説で
訴えていたように、反対票が多ければ多い程交渉を有利に進めることが
できそうな状況です。
それに対して、ユーロ圏首脳は警告を発しています。
パリでオランド仏大統領と会談したメルケル独首相は、「時間切れが迫
っている」とし、「あすは、どのように事態を前進させるべきかを、ギ
リシャ首相がわれわれに説明することが重要になる」と述べています。
本日7日は改めてユーロ圏首脳会議と、ユーロ圏財務相会議が開かれる
ことになっています。この席で、ギリシャがどのような提案をするのか、
またユーロ圏首脳がどのようは対応をみせるのかまだまだ、先行きは不
透明で、ギリシャのユーロ圏からの離脱も否定できない状況が続きます。
ギリシャでは引き続き銀行は休業しており、営業再開には至っていません。
このままでは、銀行の店頭から現金がなくなるのも時間の問題との指摘も
あり、ECBはギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)の上限据え
置きを決めています。
しかし、これもギリシャがユーロ圏から離脱するようだと途絶えることに
なり、その時はデフォルトが決定的になるものと思われます。
ギリシャは10日に20億ユーロ、13日に4.5億ユーロ、17日に1
0億ユーロ、さらに20日にはECBに35億ユーロの返済が控えていま
す。
ドル円は122円前後が底堅い展開ですが、まだ先行き予断は許しません。
上述のように、今週の交渉の結果次第では再びドルの底値を試しに行く可
能性がないとは言えません。ただそれでも現時点では、米国の利上げ観測
がなくなったわけではないことから、ドルの大幅な下落は考えにくく、仮
に120円台を試す展開があったとしても、長続きはしないと予想してい
ます。本日もギリシャに振り回される展開が予想されますが、レンジは
122円ー123円程度を予想しています。
昨日のNY市場での高値である122円90銭が抜けるようなら、123
円30銭程度までの上昇があるかもしれませんが、ユーロ圏首脳会議の内
容次第では昨日の下値の水準も意識しておく必要もあります。

- [2015/07/07 08:55]
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ギリシャ国民投票で緊縮策を否決
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
122円台半ばから123円近辺で推移し、
122円80-90銭で取引を終える。
雰囲気の中、1.11を挟んだ展開。
本日の注目イベント
個人的には、ギリシャ国民の良識を信じていましたが、どうやら緊縮財政に対して
「ノー」という判断を下した国民が優勢で、緊縮策は否決されたようです。
開票率85%強の時点で、反対が62%に達し、賛成は38%(ブルームバーグ)、
と、事前の世論調査では「僅差」と報じられていただけに、ややサプライズです。
1週間前と同じ様に、為替市場では早朝にユーロが売られ「窓」を開けて取引が開
始されています
ユーロ円は一時133円70銭近辺まで下楽し、先週末から2円以上のユーロ安方
向で「窓」を開けています。
ドル円も、121円70銭辺りまで売られましたが、1週間前に比べると市場の混
乱は軽微のようです。後は、9時から始まる東京株式市場がどのような反応を見せ
るのかが注目されます。
日経平均株価が前回のように600円近く下げるようなら、121円台半ばまで円
が買われる可能性もありますが、朝7時台の為替の動きを見ているとその可能性は
低いと思われます。これで、ギリシャは国民の声として、緊縮策に反対という「印
籠」を手にしたことになり、水戸黄門ではありませんが、債権国側に対して「これ
が見えぬか!」と、交渉を有利に進めることになりそうです。ギリシャのチプラス
首相も「民主主義の勝利」と言い放っています。
この結果を受けてドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領は、本日パリ
で今後の対応策を協議する模様です。
また両首脳は、5日夜に電話で話し合い、ギリシャ国民の判断を尊重することで一
致し、7日にユーロ圏首脳会議を開催することを求めています。(ブルームバーグ)
これでギリシャとすれば、俄然有利に交渉を進めることができるでしょう。
今後、再び支援を巡る協議のテーブルに着くことになると思いますが、ギリシャは
より自国に有利な条件を提案するに違いありません。
ユーロ圏には残りたい、だけど緊縮策はとりません。これでよければ支援をお願い
します。端的に言えば、こういうことになります。
注目されるのは債権国側の対応です。
どこまで譲歩するのかは独仏首脳の考えが反映されそうですが、余りにも譲歩しす
ぎると、ドイツなどは議会でメルケル首相が窮地に立たされることにもなり、そう
相手の言いなりにもなれません。
ギリシャの支援問題は、まだまだ混迷を深めると見られますが、最大の焦点はギリ
シャがユーロ圏に残ることができるかどうかです。
本日のドル円は121円20銭~123円20銭程度を予想しています。

- [2015/07/06 08:47]
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雇用統計を受けドル円反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
雇用者数は予想を若干下回る程度だったが、賃金と労働参加率が
低下していたことでドル売りが優勢に。ただその後はギリシャの
国民投票を意識し、もみ合う展開に。
1.10台半ばから1.12でもみ合う。
警戒感から上げ幅を縮小。結局ダウは前日比27ドル反落して
取り引きを終える。
長期金利は2.38%台へ低下。
本日の注目イベント
6月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は市場予想の「22.5万人」に対して
「22.3万人」とほぼ予想に近い数字でした。
ただ、発表直後ドル円は80銭ほど下落し、一時123円を割り込む場面もありま
しが、その後はもみ合いに終始し、方向感が出ない展開でした。
失業率が「5.3%」と改善していたのも、労働参加率が低下したとの見方がもっ
ぱらで、5月と4月の雇用者数が下方修正されたことと、平均時給が前月比ゼロ
で、伸びていなかったことで市場はドル売りで反応したものと思われます。
5月の雇用者数は「28万人」から「25.4万人」に、4月のそれは「22.
1万人」から「18.7万人」に、それぞれ下方修正されたことが、利上げ観測を
後退させ、ドル売り、債券高につながったようです。
結局全体的に見れば、それほど悲観する内容ではなかったものの、何か後味の悪い
印象が残ります。加えて、今度の日曜日にはギリシャの国民投票が控えていること
も、リスクを取りにくくしています。最新の世論調査は緊縮財政に反対と賛成が拮
抗していると伝えており、どちらにころぶか予想しにくい状況のようです。
チプラス首相は有権者に反対票を投じるよう求めているのに対して、ギリシャ以外
のユーロ諸国は投票で明確に緊縮財政賛成という意思表示がされれば。ギリシャは
改革の道筋に戻り得ると訴えています。(ブルームバーグ)
混乱が続く中、ギリシャのバルファキス財務相はブルームバーグとのテレビイン
タビューで「われわれはどうしてもユーロ圏にとどまりたいと考えている」と述べ、
「5日の投票でわれわれは勝利するだろう」と明言しています。
緊縮財政に対して「イエス」という結果が出れば、チプラス政権の崩壊につながる
ものの、ユーロ圏側から支援を受けられる可能性が残ります。
一方「ノー」という結果になれば、ユーロ圏、あるいはEUからの離脱の可能性が
高まり、通貨「ドラクマ」の復活があるかもしれませんが、相当なコストを払うこ
とにもなります。ユーロからの離脱の可能性については、これまでにも何度か浮上
しており、一時は既に通貨「新ドラクマ」発行のために輪転機が回っている、と言
った噂が出た時もありました。
いずれにしてもギリシャにとっても、ユーロ圏にとっても、まだ混乱は続きそうで
す。今週月曜日早朝に、ユーロなどは大きく窓を開けて取引が開始されました。
国民投票の結果次第では、また同様なことが起こりうる可能性があります。
資金とポジション管理には十分注意してください。
本日の予想レンジは122円60銭~123円70銭程度と考えます。

- [2015/07/03 09:27]
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ドル円123円台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ADP雇用統計など、経済指標が予想を上回ったことが
長期金利の上昇につながり、123円24銭までドルが買われる。
交渉がないことからやや軟調な展開。1.10台半ばまでユーロ安
が進んだが勢いはなく、ドル高の影響による展開。
今夜の雇用統計への期待も高まりダウは138ドル高。
債券は売られ、金利が上昇。長期金利は2.42%台まで上昇したが、
レンジ内の動きが続く。
本日の注目イベント
ギリシャの実質的なデフォルトが決まり、5日に行われる国民投票に注目が移ることに
なりますが、市場は徐々に落ち着きを取り戻して来ているようです。
昨日は日経平均株価が続伸し、NYダウも138ドル高と大幅に続伸。
恐怖指数と言われる「VIX指数」も落ち着きを取り戻しています。
ドル円も123円台を回復し、NYではほぼ高値圏で引けており、今日の東京でも上値
を試す展開が予想されます。
今夜は6月の雇用統計が発表されます。
通常は金曜日に発表される同指標ですが、明日の金曜日が独立記念日の振替休日にあた
るため今夜発表されることになっています。
ギリシャ情勢に振り回されたここ2週間でしたが、今夜だけは通常通り、米国の経済指
標が最大の注目イベントになります。
市場予想の中心値は「22.5万人」ですが、昨日のADP雇用者数が上振れしていた
ことで、期待も高まっており、一部には27万人以上を予想するところもあるようです。
先月も市場予想の22万人に対して28万人だったことで、ドル円が125円86銭ま
で上昇し、まさか、ここが目先の高値になるとは誰も予想できなかったはずです。
今回は仮に上振れても、125円台ではしっかりとドルを売る動きも出てくるのではな
いかと予想しています。
現時点では125円台が目先の天井になるのではないかという見方もあります。
黒田総裁が6月10日に「ここからさらに円安はありそうにない」と述べていた水準で
す。
その後総裁はこの発言の真意を釈明していましたが、これ以降ドルの上値が重くなった
のも事実です。それでも、雇用統計の上振れを根拠にFRBが9月の利上げに踏み切る
という「想定」でドルを買い進めるのかどうか、判断が試されるところです。
個人的にはギリシャ問題はひとまず横に置いておきたいところですが、チプラス首相は
国民投票で緊縮策を拒否するよう有権者に呼びかけているようです。
国民投票で緊縮策に反対の人数が多ければ多いほど、債権国側に圧力をかけ、より有利
な条件を引き出せると訴えているようです。
これに対してメルケル独首相は、国民投票の前にギリシャと交渉することはないと、議
会で述べています。
チプラス政権の常套手段である、「債権国側の足元を見る戦略」がいつまで通用するの
か、来週には判明するはずです。
本日も日経平均株価は続伸しそうな気配です。
ドル円も上値を試すと見ていますが、「4時間足」のチャートでは「雲の下限」が12
3円45銭辺りにあるため、目先はここが意識されます。
123円台半ばをしっかりと上抜けできれば、123円台後半も望めるかもしれません。
予想レンジは雇用統計があることも考慮して、122円50銭~124円程度を予想し
ます。

- [2015/07/02 08:55]
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ギリシャIMFへの返済出来ず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
122円を割り込む場面もあったが、いずれも122円台に押し戻される。
今朝の時点で期限内の返済はなくなり、5日の国民投票の結果に焦点が移る。
もみ合う。
上昇し、その他指標も揃って反発。
長期金利は2.35%台にやや上昇。
本日の注目イベント
ギリシャの返済期限が迫る中、日本時間今朝7時が最終期限となり、この時間を
過ぎたことでIMFのスポークスマンは「IMFは今日ギリシャ当局から30日
期限の債務支払いの延期の要請を受け取ったことを確認する。要請は理事会で検
討される」と声明を発表しました。この結果、ギリシャは現在IMFに対して
「債務延滞」という状況です。
チプラス政権は、債権国側に新たな支援要請を行ったようですが、ユーロ圏財務
相側はこれを受け入れなかったことで、ギリシャの債務不履行が決まっています。
格付け会社はこれを「デフォルト」とはしないようですが、今後は円建債権(サ
ムライ債)の期限も今月には控えており、この返済ができないようだと「デフォ
ルト」と認定しそうな状況です。
これで次の焦点は5日の国民投票の結果ということになります。
直近の調査では「緊縮財政賛成」が「反対」を上回っているようですが、その差
は僅かで、今後の成り行き次第ではどうころぶか分かりません。
仮に「賛成」が過半数を取るようなら、チプラス政権は崩壊し、再度債権国側と
話し合われる可能性もあるようですが、「反対」が勝った場合には、ギリシャが
ユーロ圏を離脱する可能性が現実的となりそうです。メルケル独首相は7月5日
に予定されているギリシャの国民投票前に同国政府と協議しても「まったく、空
虚な交渉になる」と述べています。(ブルームバーグ)
ドル円は昨日の欧州時間に121円94銭までドル売りが進み、約1ヶ月ぶりの
円高水準を記録しましたが直ぐに122円台へ押し戻されています。
またNYでも同様に122円を割りこむ場面がありましたが、こちらも122円台
へと戻っています。122円割れではある程度のドル買い需要もあるようですが、
「底堅い」というより、打診買いの域を出ていないように思います。
昨日は日米で株価が小幅に反発し、やや落ち着きを取り戻したようですが、債務
不履行が決まって、果たして今日の株価はどのような反応をみせるのか注目され
ます。
ある程度予想されていたことから、「目先の悪材料出尽くし」と取れないことも
ありませんが、「混迷はこれから」という見方があることも事実です。
同時にこの影響が、南欧諸国に波及しないかどうかも見ていかなければなりませ
ん。4日後に国民投票を控えているだけに、事態は依然として不透明です。
ギリシャ問題がギリシャ一国に留まってくれれば、市場は落ち着きを取り戻し、
再び米利上げのタイミングを探る展開に戻ると予想されます。
FRBのフィッシャー副議長は昨日も、労働市場やインフレ率が上向けば利上
げに踏み切ると、講演で述べています。明日の6月の雇用統計が再び注目を集
めます。
本日の予想レンジは121円90銭~122円90銭程度とします。

- [2015/07/01 08:53]
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