米GDP上振れで円121円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
予想を上回る強さを見せたことでドルが上昇。一時121円40銭
までドル高が進む。株価が連日大幅に反発したことや、長期金利の
上昇も追い風に。
ドルが買われ、ユーロは売られた。ユーロドルは1.1203まで
売られ、1週間ぶりの安値を付ける。
ダウは369ドル上昇し、今回の一連の下げの3割程度を戻す。
長期金利は2.19%台へ上昇。
本日の注目イベント
為替も株も連日予想外の展開が続いており、ボラティリティーも高水準で推移
しています。米4-6月期のGDP改定値が市場予想を大きく上回ったことで、
ドル円は121円40銭まで上昇しました。
NYダウは369ドル上昇し、2日間で1000ドル近い反発をみせており、
中国発の世界同時株安も、やや落ち着きを取り戻してきた格好です。
昨日の東京タイムでは120円台に乗せたものの、上値は重く、株価の方も前
日比プラスで推移していましたが上昇の勢いはありませんでした。
東京市場が引けた後、注目の上海市場は3000の大台を回復し、6日ぶりに
上昇したことで、欧州や米国市場には「好印象」で引き継いだ形でした。
そこに、GDP改定値の上振れが加わり、ドル円は大きく上昇しました。
前日、NY連銀のダドリー総裁の発言で9月利上げを断念した市場に、再び
「もしかしたら」という期待感を呼び起こした格好になり、ドル買いが進ん
だものと思います。
4-6月期GDPは速報値の3.2%から3.7%に上方修正され、個人消費
や企業の投資が上向いていました。
特にGDPの7割を占めると言われる個人消費は、3.1%増と、速報値の2.
9%増から上方修正されています。1-3月期は1.8%増でした。
(ブルームバーグ)
GDPの上振れに加え、失業保険申請件数も市場予想よりも減少しており、改
めて米経済の良好さが確認されました。
株価の方は、利上げ観測がやや復活したことで、本来は売られてもいいはずで
したが、原油価格が10%を超える大幅高になったことでエネルギー株が大き
く買われ、これが相場全体の雰囲気を好転させた面もあります。
また上海株が6日ぶりに上昇したことも、買い安心感につながっています。
良好なGDPや前日発表された耐久財受注など、米経済指標は依然としてまだ
ら模様ながら好調さも維持しています。
市場はまだ落ち着いたとは言えません。
ある程度落ち着いてくれば、再び米景気の良さに目が向けられ、焦点の「利上
げの時期」を探る展開になろうかと思います。
ドル円は昨日ここで記述したように、116円台前半は目先の底値と受け止め
ています。「セリング・クライマックス」だったと言っていいと思います。
ただそれでも今回のクラッシュで、多くの市場参加者が傷をおっています。そう
簡単に元の位置に戻るとも思えません。相場の振れはまだまだ続くと予想して
います本日の注目は何と言っても、ジャクソンホールでのフィッシャーFRB
副議長の講演です。米国のインフレ見通しについての講演ですが、利上げに関
して慎重な発言を行うかどうかがポイントです。
本日の予想レンジは120円30銭~121円80銭程度にしたいと思います。

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- [2015/08/28 08:51]
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NY株反発でドル買われる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
120円03銭まで買われたが、連銀総裁が9月利上げに
否定的な発言をしたことで、株価の上昇の割りには上値が
限られた。
ドルが買われたこともあり、1.1290までユーロ安が
進む場面も。
NY連銀総裁が9月利上げに否定的な見方を示したこと、
また耐久財受注も予想を上回ったことから、株価は
2011年以来で最大の上昇を見せた。ダウは619ドル
上昇し、1万6000ドル台を回復。
まで上昇する。
本日の注目イベント
昨日の日経平均株価の急反発もあり、ドル円も119円台半ばから後半で推移して
いたことから、NY株式市場の大幅反発を予想していましたが、結果は予想を上回
る反発を見せました。NYダウは619ドル上昇し、2011年以降で最大の上げ
幅を記録。ドル円は120円台に若干乗せる場面はありましたが、勢いはありませ
んでした。
株の急反発はある意味当然です。
株価は6日連続で下げ、この間の下げ幅は1880ドルにも達し、率にして10.
7%も下落したわけです。
自律反発してもおかしくはない状況の中、日本株が急反発を見せ、この日はNY
連銀のダドリー総裁が、9月利上げには否定的な発言をしたことも、株価を押し
上げるのに十分な材料でした。
総裁はNYで記者会見し、「現時点での私の考えでは、9月のFOMCで正常化
のプロセス開始を決定する論拠は、数週間前に比べやや弱くなっているようだ」
と述べました。一方、「米経済情勢に加え、国際・金融市場の動向に関する情報
がもっと手に入るため、FOMC会合までに正常化への論拠が強まる可能性もあ
る」と付け加え、仮に9月利上げがなかったとしても、年内利上げの可能性を残
した発言と受け止めることが出きます。
この結果、利上げ観測が遠のいたことで株価が急上昇し、この日発表の7月の耐
久財受注が予想を上回ったことも、引けにかけて上げ幅を拡大した要因と見られ
ます。
株価の急上昇にも関わらず、ドル円の反発がいまひとつだったのは、利上げ観測
が後退したことが効いていると思われます。
米利上げの先送りはドルにとっては下落要因になります。
株価にとっては上昇要因で、ドルにとってはネガティブな材料でしたが、それで
も株価の大幅上昇の方に引っ張られ、120円台をわずかにつけたと考えられま
す。
NY株式市場の大幅反発は本日の日本株にも好影響を与えます。
ドル円はそのあたりを見越して、今朝はNYの高値を抜き、既に120円37銭
あたりまでドル高が進んでいます。
戻りの最初のレジスタンスは120円50銭近辺です。
その上は120円70銭前後と、1時間足の120日移動平均線がある121円
後ということになります。
ドル円は月曜日の116円15銭で、目先の底値を打ったと思われますが、この
まま上昇するとも思えません。今回の混乱の震源地である中国景気の不透明さと、
上海株の不安定さはまだ依然として解消されていません。
昨日も述べましたが、基本的には米利上げ観測とチャイナ・リスクが今回の混乱
の原因です。ダドリー総裁の発言で前者のリスクは排除されそうですが、後者の
リスクはまだ存在します。
今後1週間を見るならば、120円を中心に上下2円ほどのレンジをみておかな
ければならないでしょう。
本日のレンジは119円30銭~121円程度を予想します。

- [2015/08/27 09:01]
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NY株式の下落続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
回復したものの、午後に株価が下落に転じたことで118円60銭
までドル安が進む。
前日の1.18手前までで、ユーロの買戻しは一巡。
結局6日続落。ダウは204ドル下げ、この間の下げ幅も1900ドルに
迫る。
確定の売りに押される。長期金利は2.07%台まで小幅に上昇。
本日の注目イベント
「全ての道は上海に続く」・・・・そんな言葉があてはまるほど、上海株、あるいは
中国政府の動向に金融市場は踊らされている状況です。
前日116円台前半まで急落したドル円は、昨日の海外市場では、中国人民銀行が追
加緩和を発表したことで一時は120円40銭まで回復する場面もありましたが、上
昇していたNY株式市場が下げに転じると、118円台半ばまで再びドルが売られる
展開でした。まだまだ不安定な状況は続きそうです。
昨日は日経平均株価も朝方のマイナス790円から、昼前にはプラス290円ほどま
で戻しましたが、午後、上海総合指数が下げ幅を拡大すると、ずるずると下げに転じ、
結局733円安と、前日に続き大幅安で取引を終えています。
上海総合指数も結局7.6%安で、節目の3000を大きく割り込んでいます。
足元のドル円は完全に株価と連動していると言っていいと思います。
日経平均株価が下げるとドルが売られ、上昇すると買われる展開ですが、その日経平均
株価も上述のように上海株の動きにリンクした格好になっています。
リスク回避の動きから、安全資産の債券が買われ、金利も低下していますが、債券は思
ったほど買われているわけではありません。
NYダウがここ6日間で1900ドル近い下げを見せている一方、米長期金利は10bpし
か低下していません。為替の乱高下は明らかに株価の動きに引っ張られていることが分か
ります。多くの市場参加者は、チャイナ・リスクが日米の為替や株価にそこまで影響する
のかと首をかしげていると聞きますが、今や中国の景気、金融政策、株価の動きはグロー
バルに様々な金融市場に効いてきます。世界第二位の経済大国である中国は、もはやグロ
ーバル経済の中に組み込まれていると言えます。
1日で2円以上も動くドル円は、なかなか相場観も出ず、適正なレベルさえも見失いがち
です。米国の利上げも9月はほぼなくなったと思われます。
したがって、近いうちに株価の下落も目先の底値をつけると思われます。
また、大きく値を下げた株価は投資バリューから見ると割安感もでてくるでしょう。
ドル円の目先の底入れも近いのではないかと思っています。
非常に不安定な動きが続いているドル円です。
ここはポジションを少なめにし、利益をが取れるものは確定しておくべきでしょう。
本日もワイドなレンジ予想になりますが、118円~120円50銭程度を見ています。
日本株の動きと、10時半からの上海株の動きに注意することは言うまでもありません。

- [2015/08/26 09:21]
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世界同時株安で、円一時116円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
急落。NYダウが1000ドルを超える下げを見せたことでパニック的な
ドル売り円買いが起きた。その後は値をもどしたものの、不安定な展開が
続き、118円台半ばで取引を終える。
1.1713まで買われる。
その後は大きく値を戻すなど乱高下が続き、結局ダウは前日比588ドル
安で取引を終える。
水準まで低下。
本日の注目イベント
ドル円は1日で約6円の下落でした。
NY市場の早朝に、ダウが一気に1000ドルを超える下げを見せたことで、ドル円も数分で
116円台前半まで落ち、パニック的なドル売りが相場を押し下げました。
想定外の動きで、2010年5月のゴールデンウィークの最後の日に同じようなことが
あったことを思い起こしました。
この時も丁度同じようにダウは1000ドル下げ、ドル円が5円、ユーロ円が10円落ちました。
原因は定かではなく、株式注文の誤りであったのではないかとも報道もありました。
「フラッシュ・クラッシュ」と呼ばれています。
今回の下げは行きすぎだと思います。
中国発の景気減速懸念が、世界景気の減速を想起させ、世界同時株安を招いたという
ことですが、米景気の好調さは変わらず、ましてや日本企業の好調さも主要国の中では
郡を抜いてます。それにも関わらず、ダウは昨日1000ドルを超える下げを見せ、日経
平均株価もシカ先物市場では1万7000円台前半まで売られました。
今回の金融市場の混乱は、上海株式市場の暴落から始まり、中国の人民元切り下げ、
さらには中国政府の株価対策など、中国発の動揺が世界中に伝播した形です。
上海株の急落があった際には、多くの市場参加者が「中国限定」の混乱だろうと見ていま
したが、そこにFRBの利上げ観測が強まり、NY株の下落が鮮明になり、その後日本を含む、
アジア株にも影響したことで、世界同時株安につながったものです。
想定以上に株が売られ、ドルが売られましたが、「それが市場」だと言ってしまえばその通です。
問題はこの混乱がいつまで続き、何をきっかに下げどまるかということです。
しばらくは混乱が続きそうですが、個人投資家の皆さんはここは冷静に様子を見るしかありません。
先ずは、ポジションを減らし、強制ロスカットにならないようポジションの管理を徹底することです。
2008年のリーマンショックとは状況が違います。
正常な状態に戻るには1ヶ月ほどかかるかもしれませんが、リーマンの時のように年単位では
ありません。
今回のパニックが中国不安と米利上げ観測が主因だとすれば、正常化へのきっかけはその二つを
取り除くしか方法はありません。
9月の利上げは、これでほぼなくなったと考えています。
さすがに世界同時株安が進行している中、9月のFOMCでの利上げは考えられません。
米国では、多くの個人投資家が株式投資に参加しています。
そのため、株価の良し悪しが、個人消費に直接結びつきやすく、ダウが高値から引け値ベースで
2500ドル以上も下げていることで、今後個人消費を冷え込ませる要因の一つになります。
27日には、ジャクソンホールでフィッシャーFRB副議長の発言も聞かれることと思いますが、
ここで明確に利上げがないことを示唆すれば、混乱が収まるきっかけになろうかと思います。
中国の景気減速不安についてはなんとも言えません。
中国政府が通貨による刺激策ではなく、内需を中心とした景気対策を出すことを期待するしかありません。
ドル円相場は昨日116円台を記録したことで、テクニカル的には「日足」までの上昇トレンドは崩れています。
まだ「週足」では上昇トレンドを維持していますが、ここが崩れるようだと「トレンドの大転換」が起こる
可能性もあり、注意深く見ておく必要があります。
本日の予想レンジは117円~119円80銭とワイドに見ます。
- [2015/08/25 10:05]
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NYダウ530ドル下げ、円121円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
NYダウが500円を超える下げを見せたことで、ドル円は121円82銭まで
ドル売りが進み、その後は若干値を戻すがほぼ安値圏で引ける。
約2ヵ月ぶりに1.13台後半まで買われる。
約10ヶ月半ぶりに1万6400ドル台まで下落。
長期金利は2.03%台まで低下。
40ドル台に戻す。
本日の注目イベント
中国に端を発した景気減速懸念は、世界景気の減速懸念へと広がり、世界同時
株安を引き起こしています。NYダウは4日続落し、この間の下げ幅は
1,086ドルにも達しています。
リスク回避の流れは原油など、資源価格の下落にもつながる一方で、安全資
産の債券が買われ、金利が全般的に低下しています。
また、比較的安全資産の金にも資金が流れているようです。
その結果、為替ではスイスフランや円などの安全通貨が買われ易い状況ですが、
現時点では2008年のリーマンショクの時の様な「円買い一辺倒」ではない
ようです。
ドル円はNY市場で一時121円82銭まで売られました。
今の所それほど勢いはありませんが、それまでのサポートレベルを緩やかに
下抜けして、現在は120日移動平均線で下げ止まっている状況です。
7月8日にドル円が120円41銭まで下落した際にもこの移動平均線で
サポートされていましたが、ここが抜けると下落に弾みがつくことも予想され
ます。
株価がどこで下げ止まるのかがポイントになりますが、NYダウも
S&P500も、テクニカル上のサポートを切ってきています。
個人的には9月利上げを予想してきましが、先週の一連の混乱で、利上げの
可能性はかなり後退したと思われます。
ここで利上げを実施すると、株価にさらに悪影響がでることも考えられ、
FRBとしてもそれは望まないはずです。
来週には8月の雇用統計が発表されますが、ここでよほどの上振れがない限り
9月利上げの可能性は低くなってきたと考えられます。
ドル円は120円台が一つの重要なサポートと考えられますが、仮にこの先
120円台を割り込むことがあってもそのままドルがさらに下落するとも
思えません。
NY株式市場もここからさらに下げれば、割安感も出てくるでしょう。
また日本の主要企業は2016円3月期も最高益を更新すると見られ、
こちらもさらに下げればPERなどから割安感もでてきます。
また今朝の経済紙にもありましたが、活発なM&Aで、ドル買い需要も
相当あると
考えられます。そのように考えると、120円割れがあれば、すこすづつ
ドルを拾っていく戦略も十分考えられます。
- [2015/08/24 09:59]
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株安、金利低下でドル円123円台前半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
長期金利の低下を材料にドル売りが進み、123円33銭まで売られる。
約1ヶ月半ぶりのユーロ高を記録。
となる。これまで上昇してきたブルーチップを中心に下げが加速し、ダウは
358ドル下落し、一気に1万7000ドルの大台を割り込む。
債券が買われた。長期金利は2.07%台まで低下。
原油価格は小幅に反発して40ドル割れは回避。
本日の注目イベント
124円を挟んで一進一退だったドル円は、NYでは株価の急落と、長期金利の
低下を背景に123円33銭までドル売りが進みました。
昨日の東京市場では123円台80銭前後では底堅いうごきを見せていまし
たが、やはりNYで一気に方向が決められてしまう展開です。
昨日は、米経済指標は良好でした。失業保険申請件数は増加していたもの
の、住宅関連の指標は相変わらず良好でしたが、それらにはほとんど反応せ
ず、株価に集中していたと言えます。NYダウは358ドル下げ、年初来安
値更新どころか、昨年10月の水準まで下げてきました。
ちょうど1ヶ月前には、1万8100ドル台まで買われましたが、既にそこ
から1200ドル余り下げたことになります。
利上げ観測に加え、中国景気への不安と原油安が重石となり、株価はジリジ
リと値を崩してきましが、昨日の下げは、これに世界景気の減速見通しとい
うネガティブな材料が加わったようです。先日FOMC議事録が公表されて以
来、9月利上げの可能性は依然として排除できませんが、一時に比べ後退し
て来ました。
ブルームバーグは今朝のニュースの見出しに「さようなら、9月利上げ説」
という記事を配信しており、9月のFOMCで政策金利を引き上げると読ん
でいたトレーダーらは、7月のFOMC議事録で利上げを正当化できるだけ
の力強さが米経済に備わっているとの確信を得られなかったとして、スタン
スを変えている。と報じています。
9月利上げがないとすれば、本来株価にとってはプラス材料のはずですが、
株価は3日続落で、この間の下げ幅も少なくはありません。
原油安など資源価格の下落と、中国の景気鈍化が相当足を引っ張っている
と見られます。
株価の下落に比べれば、ドル円の下げは軽微です。またユーロ円などクロ
ス円では、必ずしも円高ではありません。
先日の新聞記事にもありましたが、「安全通貨としての円」は徐々にその
地位が失われているのかもしれません。
NY株式市場が大幅な下落を見せたことで、今日の日本株も大幅下落が避
けられないと思われます。
日本株に加え、10時から始まる上海総合指数にも注意が必要です。
予想レンジは122円80銭~123円90銭程度にしたいと思います。

- [2015/08/21 09:15]
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FOMC議事録利上げを急がず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル売りが優勢となり123円68銭まで下落。長期金利の低下や株安、原油安
など、中国株の下落とともに、リスク回避の流れが強まる。
ユーロが買われる。
ことが影響。ダウは162ドル下落し、年初来安値を更新。
長期金利は2.12%台まで低下。
下落を見せ、2009年3月以来となる40ドル台に。
本日の注目イベント
124円台で長くもみ合いを続けてきたドル円は、FOMC議事録の公表を境に
ドル売りが進み、1週間ぶりに123円台をつけています。
NY株式市場では株価が大幅に続落し、長期金利も2.12%台まで低下。さら
に原油価格も約6年半ぶりに40ドル台まで下落するなど、リスク回避姿勢が強
まっており、ドル売り円買いが進みました。
ただ、それでも円の上昇幅は従来のイメージと比べると、それほど急激ではなく、
むしろドル円は底堅いといった印象さえ残ります。
公表された7月のFOMC議事録では、利上げに向けた環境は整いつつあるとし
た一方、労働市場に一段の改善余地があるとしています。
また、インフレ率が目標に向けて上昇することの確信を深める必要があるとの認
識も示したことが明らかになりました。(ブルームバーグ)
この結果、9月利上げ観測が後退し、ドルが主要通貨に対して売られました。
議事録では特に、インフレ率が目標値である2%まで上昇するデータが必要との
意見が見られ、この日発表された7月の消費者物価指数も、予想を下回る結果に
なっており、利上げへのネックになっていると見ることもできます。
9月利上げがやや遠のいたのであれば、本来株価にはプラス材料のため株価の反
発が見られるはずですが、昨日のNY株式市場では主要株価指数が揃って大幅安
になっています。これは中国景気に対する懸念や、昨日は日経平均株価や上海総
合指数も大幅に下落したことが影響したと見られます。
そしてさらに株価の下落を加速させたのが、原油価格でした。
下げ基調が続いているWTI原油価格ですが、昨日は米原油在庫が予想に反して
増加していたことが明らかになり、原油価格は一時40.46ドルまで下げる場
面もありました。引け値では40.80ドルと若干値を戻しましたが、前日比4.
27%と大幅安となり、2009年3月以来の安値で取引を終えています。
原油価格もいよいよ40ドルの大台割れが視野に入ってきたと思われ、原油価格
の一段の下げはエネルギー株の下げを通じてNY株式市場全体の下げにつながり、
さらにインフレ圧力の後退から利上げが先送りとなり、ドルが売られるといった
状況になります。まさに昨日のNYで起きた現象そのものです。
今後もチャイナ・リスクとともに、原油価格からも目が離せない状況が続きそう
です。
ドル円は短期的な動きを示す「1時間足」では、明らかに下値を探る形を見せて
います。しかし「日足」ではドル高トレンドは依然として維持されています。
先月27日と28日のドル下落時には、52日移動平均線が下落を止めた格好に
なっていますが、現在その移動平均線は123円58銭あたりに位置しており、
目先はこの近辺が最初のサポートレベルとして意識されそうです。
昨日は株価の大幅安のわりには、ドル円はしっかりでした。
今日も株価は軟調な展開が予想されますが、日経平均株価が2万円の大台を割り
込むような事態になればドル円も上記水準をテストする可能性がありそうです。
ドル円が123円台半ばに向かう際、M&Aがらみなど、実需のドル買いがどれ
ほど出るのかも今日のポイントになりそうです。
予想レンジは123円40銭~124円40銭程度と見ます。

- [2015/08/20 09:04]
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良好な住宅着工にもドル円動かず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
予想を上回ったもののドル買いは続かず、124円40銭近辺で取引を終える。
確認したとの見方もあり、1.1017まで売られる。
利益予想が下方修正されたことで売りが優勢に。3指標ともに揃って下落。
材料視された。長期金利は2.19%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は動きません。昨日はユーロドルでユーロ安が進んだ分、ユーロ円は
137円台前半まで下げています。
ユーロドルは先週末には1.11台後半まで買われましたが、そこを頂点に
下落し、ドル円は水準を変えていないことから、ユーロ円も138円台後半
から137円台前半まで落ちてきました。ドル円が動かない以上、足元のユ
ーロ円はユーロドルの動きそのものとなっています。
7月の住宅着工件数はほぼ8年ぶりの高水準で、前日発表されたNAHB住
宅市場指数も10年ぶりの高水準だったことと合わせて、米住宅市場の好調
さを端的に表しています。ただ、今後の先行指標である建設許可件数は市場
予想を下回っていましたが、全体としてみれば労働市場の堅調さを背景に、
住宅市場も好調さを維持していると見られます。
今朝のNYからのニュースを読むと、NY株式市場では9月の利上げを嫌っ
て軟調な展開が続いていると見られていますが、株式のトレーダーはむしろ
世界経済の減速を気にし始めているとの報道もあります。
中国が景気減速への対応に苦慮していることが、世界景気にとって大きな懸
念材料になっているとの指摘もあります。
今週発表された日本の4-6月GDP速報値はマイナス1.6%でした。こ
れは3四半期ぶりのマイナス成長でしたが、7-9月期は大幅な伸びを見せ
ると予想しています。安倍首相のブレーンである本田内閣府参与は、ブルー
ムバーグとのインタビュ-で、「前回の増税の影響は薄れつつあるものの、
賃金の伸びは予想よりも小さい一方、食品や日常品は値上がりしている」と
して、3兆円~3兆5千億円の経済対策が必要との認識を示しています。
また現時点での追加緩和は不要なものの、インフレ期待が低下した場合には
追加緩和があり得るとの持論も展開していました。
本日もドル円は動きにくい展開かと思われますが、NYではFOMC議事録
が発表されるため、ひょっとしたら、との期待も膨らみます。
仮に9月に利上げがあるとすれば、7月のFOMCではこれまで以上に突っ
込んだ議論がされている可能性があります。
先日、パウエル・FRB理事はCNBCとのインタビューで「時は近づいて
いる。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利
上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」と述べて
いたことが思い起こされます。
もっとも、議事録で特に突っ込んだ議論がなかったとしたら、失望からドル
売りが進む可能性もあります。
本日の予想レンジは123円70銭~124円80銭程度にしたいと思います。

- [2015/08/19 09:21]
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ドル円の膠着状態続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
発表された経済指標も強弱まちまちで、しばらくは
この水準でもみ合うとの観測も。
堅調な動きをみせていはるものの、1.11台半ばから上値は抜けず
レンジ相場の様相を強める。
3日続伸。
したとの見方が債券買いを促がす。長期金利は2.16%台まで低下。
本日の注目イベント
東京市場の値動きの悪さが、NY市場にも伝播したような1日でした。
ドル円は124円台半ばを超える場面もありましたが、そこから買い上げるような
勢いはなく、その後は124円台前半まで押し戻される展開でした。
この日発表された経済指標も強弱まちまちで、ドルの方向性を決定づけるには至っ
ていません。チャイナ・リスクがドルの上値を抑える一方、利上げ観測がドルの下
値を支える構図になっていると見られます。
7月のNAHB住宅市場指数が発表され、市場予想と同じ「61」でした。
この指数は「50」を上回ると住宅建設業者の多くが現況を「良い」と見ているこ
とを示しており「61」は、ほぼ10年ぶりに高水準でした。
特に、戸建て販売の現況指数は「66」と、2005年11月以来の高水準を記録
し、向こう6ヶ月の販売見通しは2ヵ月連続で「70」で、こちらもほぼ10年ぶ
りの高い水準です。
このところ住宅関連指数は、おしなべて良好で、昨日のNY株式市場でも住宅関連
銘柄が株価を上げています。一方冴えなかったのがNY連銀製造業景況指数です。
こちらは、市場予想の「4.50」に対して「-14.92」と、大幅に悪化して
います。これは2009年4月以来の低水準でした。この指標は比較的重要とされ
ており、FRBも景気判断材料の一つと見ているようです。
結局、強弱まちまちで、NY連銀指数に反応して株高、債券高が若干進んだものと
思われます。9月のFOMCまで、あと1ヶ月です。
市場の見方は依然として分かれており、このままだと9月に利上げが決定されても、
あるいは見送られたとしても、「サプライズ」はないような状況ではないでしょう
か。ただ、敢えて利上げを見送る決定的な理由がなければ、初回利上げに踏み切り、
FRBとしても今後金融引き締めに転換する「道筋」だけはつけておきたいのでは
ないかと予想する、個人的見方には変わりはありません。
さて、本日も蒸し暑い相場展開が続きそうです。
ドル円は124円台での推移になりそうで、124-125円のレンジを抜け切れ
ないと思われますが、その他クロス円も同様です。
豪ドル円は90-92円が抜けず、ポンド円は192-196円が抜けず、ユーロ
円も136-139円がレンジになっています。
もっとも、ドル円がどちらかに抜け切れば、これらクロス円もレンジを外れる可
能性があります。
本日のドル円予想レンジも結局は、124円~125円程度ということになります。

- [2015/08/18 08:52]
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米経済指標まちまち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は方向感もなく、124円台前半で小動き。経済指標も
まちまちの中、週末のポジション調整に終始。 - ユーロドルは堅調。1.10割れもあったが、終始ユーロ買いが優勢。
1.1175までユーロ高が進む場面も。 - 株式市場は続伸。7月の鉱工業生産が予想以上に伸びたことを好感。
ダウは69ドル上昇し、1万7500ドルに接近。 - 債券相場はほぼ横ばい。人民元の切り下げは米利上げには影響しないと
との見方が優勢となり、2年債利回りは小幅に上昇。 - 金は続落。原油は反発したものの、42ドル台に留まる。
- 7月生産者物価指数 → +0.2%
- 7月鉱工業生産 → +0.6%
- 8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 92.9
本日の注目イベント
- 日 4-6月GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏6月貿易収支
- 米 7月NY連銀製造業景気指数
- 米 8月NAHB住宅市場指数
先週の金融市場は中国の通貨切り下げの影響で混乱し、週初に125円28銭まで
上昇したドル円は、その日に123円79銭まで下げるなど、波乱含みの展開でした。
3日連続で通貨を切り下げた中国の景気に対する見方が錯綜し、想像以上に中国景
気の減速が厳しいのではないかとの見方が支持されたようです。
今朝のブルームバーグニュースによると、中国の経済成長率は公式統計が
示唆するペースよりも緩慢で、潜在成長率を下回っているのではないかとの結果が、
同社の調査で示されています。
中国の公式統計では1-6月の経済成長率は7.0%だったのに対して、エコノミ
スト11人を対象に先週集計した予想中央値は6.3%でした。
もしこれが正しいとすれば、中国はこの差を金融緩和や通貨安で食い止めようと
しているのではないかとの見方が強まっています。
124円を割り込んだドル円は、その後は124円台で推移しており、底堅く推移し、
どちらかといえば上値を試したい雰囲気のように感じます。
株価の下落にも関わらず、ドル円が堅調なのは、米利上げを見込んだドル買いが
根強いことが背景です。
ただ、9月利上げに関してはまだ市場の見方は分かれています。
上述のように人民元の切り下げで、米国市場も混乱していますが、それでもFRB
の利上げ判断に与える影響は限定的と見られます。
本日は朝8時50分に本邦の4-6月期GDP速報値が発表されます。
事前予想では、前期比年率1.8%減と、3四半期ぶりのマイナ成長と見られて
います。
このため、もしマイナス成長であれば、日銀による追加緩和があるのではないか
との見方も浮上しています。
確かに、環境的には実施しやすいと言えます。
中国の突然の通貨安誘導や、先日IMFも2%の物価上昇達成への明確の意思
表示のために追加緩和を行うべきとの、異例な要請も行ってきました。
それでも、現時点では追加緩和の可能性は低いと思います。
日銀は、年後半には緩やかな物価上昇が始まると見ており、国民のインフレ
マインドも低下していないと見ています。
原油価格が低下傾向を強める状況が続いているため、2%のインフレ目標達成が
難しいとは思いますが、まだ、「伝家の宝刀」を抜くには時期尚早と考えます。
本日の予想レンジは123円70銭~124円70銭程度にしたいと思います。
- [2015/08/17 09:18]
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WTI原油価格42ドル台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は124円台で小動き。小売売上高が予想通りだったことで
米利上げ観測がやや高まり、124円63銭までドルが買われたが
勢いはなく、124円40-45銭で取引を終える。 - ユーロドルは利食いの売りが優勢な展開に。ユーロドルは1.11台半ば
まで上昇したが、その後は売りに押され1.10台後半まで値を下げた。 - 株式市場はまちまち。中国懸念がやや和らぎ、ダウは5ドル上昇したものの、
ナスダックは10ポイントの下落。 - 債券相場は反落。小売売上高が自動車や衣料品などで増加したことを
嫌気した売りが優勢となり、長期金利は2.18%台へ小幅に上昇。 - 金は反落。原油は中国景気に対する懸念から売られ、2009年
以来となる42ドル台に。 - 7月小売売上高 → +0.6%
- 新規失業保険申請件数) → 27.4万件
本日の注目イベント
- 独 独4-6月期GDP(速報値)
- 仏 仏4-6月期GDP(速報値)
- 伊 伊4-6月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏4-6月期GDP(速報値)
- 米 7月生産者物価指数
- 米 7月鉱工業生産
- 米 8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
中国人民銀行が3日連続で通貨の切り下げを行い、金融市場は混乱しましたが、昨日は
やや落ち着きを取り戻し、再び米国の利上げのタイミングを睨む展開に戻っています。
7月の小売売上高が市場予想と同じ「+0.6%」だったことで、利上げ観測が高まり
ドルは堅調に推移しています。
7月の小売売上高は市場予想と一致しましたが、主要13項目のうち、11項目で売上
高が増加しています。特に、自動車・同部品は前月比1.4%増加しており、また無店
舗小売も1.5%増加していました。さらに、予想外の低水準だった6月分も
「-0.3%」から「±0%」に上方修正されています。
9月のFOMCは1ヶ月後に迫っていますが、今回の小売売上高も予想と一致したものの、
利上げ判断に影響を与えるはずです。
事実、政策変更の影響を受けやすいとされる2年債利回りは、利上げ観測の高まりを
反映して金利が上昇しています。
中国人民銀行は13日、人民元に関する異例の記者会見で、元相場の下落が長引く
根拠はないとし、相場が過度に変動した場合は行動すると表明しています。
(ブルームバーグ)人民元の下落が一服したことで市場の関心は再び米国の利上げに
戻ってきたようです。
ただ、もう一つのリスクである原油価格の下げが止まりません。
昨日のNY原油市場では、WTI先物は大幅に売られ、一時は42ドル台を割り込み、
6年ぶりの安値を記録しました。
引け値では42ドル台に戻していますが、OPECの生産増加と中国景気に減速の兆候が
でていることを材料に売り込まれたものです。
専門家の中には、「原油については強気のシナリオを描くことは難しく、39ドルまで
下げる」との見方があることを、ブルームバーグは紹介しています。
原油価格がさらに下落すると、NY株式市場ではエネルギー関連の株が売られ、株式
市場全体の下落につながる傾向があります。
株価の下落がリスク回避を加速させ、円買いドル売りにつながりやすいということです。
一方で、原油価格の下落は本邦の物価を押し下げることにもつながり、2016年前半
には2%のインフレ目標を掲げている日銀のシナリオに黄色信号が灯ることにもなります。
黒田総裁は会見では常に、「今年後半には原油安の効果が剝落し、物価は上昇に向かう」と
述べてきました。
その原油価格がここにきて、6年ぶりの安値を記録していることで、「さらなる追加
緩和があるのではないか」との見方も浮上しています。
昨年10月末に行った「追加緩和」から、まもなく1年になります。
ちょうど1周年で行うとは思えませんが、日銀にとって逆風が吹いていることは間違い
ありません。
本日のドル円レンジは123円90銭~124円90銭程度を予想します。
================================
お盆と言うことで、今朝の電車は空いていました。
そのせいか、いつもより冷房の効きがいいように感じました。
暑さもあと1ヶ月でしょうか。
良い週末を・・・・・。
- [2015/08/14 10:06]
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原油価格反発しクロス円軒並み上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
長期金利も上昇。原油などの商品相場も反発したことでドル円は124円73銭
まで上昇。
10日ぶりに1.10台まで買われた。
バークシャー・ハサウェイが大型のM&Aを発表したことなどが好感された。
ダウは8日ぶりに241ドル上昇。
長期金利は2.23%台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は125円には届かなかったものの、124円台半ばから後半で堅調な動き
を見せています。懸念されていた原油価格とNY株式市場が、久しぶりに大幅な上
昇を見せたことで、ややリスクオンの流れが進んだと見られます。
NY市場ではドル円は小動きでしたが、ポンドや豪ドル、ユーロなどが対ドルで買
われ、クロス円は軒並み上昇しました。
商品相場が下げどまり、反発したことで目先の不安がやや後退し、安全資産の債券
も売られました。もっとも、Nダウは7日連続で下げていたため、ショート筋の買
戻しが主体であったとの指摘もあり、利上げ観測があるなか、本格的な株価の上昇
につながるかどうかはまだ見極めにくい状況です。
FRBのフィッシャー副議長は講演で、米国の低インフレは一時的要因によるもの
だとの認識を示しました。
また、先週「9月に利上げするのが適切」との発言を行った、アトランタ連銀のロ
ックハート総裁も、10年ぶりとなる「利上げ開始の時期は近いと考えている」と
した一方、具体的な時期が決まっているわけではないことも強調しています。
また総裁は、利上げ開始後の引き上げペースが緩やかなものになる可能性が高いこ
とが「最も重要なメッセージだ」とも述べています。(ブルームバーグ)
9月のFOMCまであと1ヶ月余りを残していますが、市場は徐々に9月利上げを
織り込んでいる状況かと思います。
この間に、もう少し利上げが確実視されるようになれば、ドル円も再度125円を
試す展開になると予想していますが、この8月中にもその可能性があるのではない
でしょうか。日銀による追加緩和の可能性はそれほど高くない状況で、米利上げが
ドル円の最大の押し上げ要因であることは論を待ちません。
本日はNY株式市場が大幅な反発を見せたことから、日本株も買い先行で始まると
思われます。昨日の日経平均株価も80円ほど上昇して、2万800円台で取引を
終えています。おそらく今日はさらに続伸し、直近の最高値を更新する可能性が高
いと予想されます。
そうなるとドル円も堅調な動きを見せることになり、緩やかに上昇すると見られま
す。
予想レンジは124円~125円といったところでしょうか。
========================================
明日12日(水)と、明後日13日(木)の「今日のアナリストレポート」は、
都合によりお休みとさせていただきます。
皆様にはご不便をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。

- [2015/08/11 08:50]
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ドル円125円に乗せるも反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
一時125円07銭まで上昇。その後は原油価格の下落から、
株安、長期金利の低下などを背景にドルが売られ、124円台
前半までドル安が進む。
ドルが売られたことで、1.09台後半までユーロは反発。
下落を主導。ダウは46ドル下落し、これで7日続落。
低下。
本日の注目イベント
7月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想より1万人少ない、21.5万人で、
失業率は予想と同じ5.3%でした。
雇用者数は予想には届かなかったものの、労働市場活況のメドとなる20万人は超えてお
り、ドル円は一時125円台に乗せる場面もありましたが、その後は株安、原油安、さら
に長期金利の低下に伴い124円台前半までドルが売られ、結局125円台維持はできて
いません。
ただ、市場の見方は依然として9月利上げを断念するほど弱気にはなっていません。
5月の非農業部門雇用者数が、25.4万人から26万人に、また6月分も22.3万人
から23.1万人にそれぞれ上方修正されています。
したがって、直近3月でみれば平均23万人ということになり、利上げ観測を先送りする
には至っていません。
だからと言って、利上げが確実になるほどの良好な状況でないことも事実です。
先週は、雇用統計に加え、ADP雇用者数も予想を下回り、その前に発表された4-6月
期GDPもそうでした。
一方で、ISM非製造業景況指数などは10年ぶりの高水準になるなど、強弱まちまちで
す。FRBが、このあたりをどう判断するのかということです。
先週を見る限り、アトランタ連銀のロックハート総裁のように、利上げが適切であるとの
意見が増えています。
イエレン議長も、早すぎる利上げは景気の腰を折る可能性があることを指摘していると同
時に、遅すぎるリスクも指摘しています。
FRBも9月利上げを正当化できるほどの良好な経済指標がでているわけでもなく、まし
てや原油価格にみられるような、外部環境への懸念もあります。
結局「合格点」ではあるけど、安心できるような高得点ではなく、気を緩めると「不合格
点」へ戻ってしまう、そんな微妙な位置にいるといえます。
個人的には9月利上げの可能性を維持してはいますが、今後9月までに発表される経済指
標が悪ければその期待もしぼんでしまうことが考えられます。
本日は動きにくい相場展開になりそうです。
米国では労働市場情勢指数(LMCI)が発表されます。
労働市場を総合的に判断できる指標なだけに、注目されます。
ドル円のレンジは124円~125円程度を予想します。

- [2015/08/10 08:57]
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NYダウ6日続落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は朝方に、失業保険申請件数が減少していたことで
ドル買いが強まり、124円96銭まで上昇したが125円には
届かず。その後は株安と金利低下にドルが売られ、124円台半
ばまで下落。 - ユーロドルは方向感もなく、1.09を挟んでもみ合い。
- ポンドが急落。MPCで利上げをを主張する委員が1人しか
いなかったことが効いた。ポンド円は195円近辺から193円
台前半まで下落。 - 株式市場は続落。メディア大手の決算内容が悪く、バイオ関
連も売られる。ダウは6日続落し、年初来安値を更新。 - 債券相場は反発。原油価格の下落でインフレ期待が後退した
ことで債券が買われた。長期金利は小幅に低下し、2.22%台に。 - 金は反発。原油は続落し、3月中旬以来となる44ドル台に。
- 新規失業保険申請件数 → 27.0万件
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 独 独6月貿易収支
- 独 独6月経常収支
- 米 7月雇用統計
- 米 7月消費者信用残高
- 米 7月鉱工業生産
124円80銭近辺でもみ合っていたドル円は、NY市場が始まると徐々に上昇し、
124円96銭までドル高が進みましたが、125円には届いていません。
新規失業保険申請件数が27万件と、前の週からは増加していたものの、4週平
均では減少していたことで今夜の雇用統計への改善期待が膨らみ、ドルを押し上
げました。実際、失業保険申請件数は今年2月には120万件程ありましたが、
7月は約107万件と、着実に減少してます。
ドル円はその後、株式市場が大きく値を下げたことや、長期金利の低下を材料に
124円55銭までドル売りが進みましたが、そこからはやや反発して取引を
終えています。今夜の雇用統計への期待は徐々に高まっており、蓋を開けて見なけ
ればわかりませんが、上振れするとの見方が優勢のようです。
この欄でも度々述べてきましたが、FOMCメンバーの発言でも9月利上げを
示唆する内容が増えてきており、一旦は後退した9月利上げの可能性が再び
高まっています。9月のFOMCは、来月16-17日に開催されます。
従って、今夜の発表を含めて2回の雇用統計を確認できることになります。
この雇用統計は毎回注目度が高いわけですが、今回と来月のそれはさらに注目
度が高く、結果次第では為替を含めた金融市場を大きく動かしそうです。
7月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は22万5000人程度と予想され
ています。失業率は前回と同じ5.3%と予想されており、下振れしたとしても、
FRBが労働市場拡大のメドと見ている20万人は確保できるだろうと予想されて
います。
7月のFOMC声明文でも「雇用と住宅は拡大している」との記述がありました。
FRBもこの部分には安心していると思われますが、そのため仮に今夜の数字が
予想外に悪かった時の反応には注意が必要です。
予想を上回った場合の反応はそれほど大荒れはないと思いますが、市場のバイア
スが上方にかかっているだけに、予想を下回ったケースには備えが必要かと思い
ます。
また、先月は雇用者数はまずまずでしたが、平均時給が予想ほど伸びていなかった
ことでドルが売られる場面もありました。
7月の平均時給は「0.2%」と予想されていますが、こちらにも注意が必要です。
本日のレンジは124円~125円50銭程度と、ややワイドレンジを予想します。
================================
バターが不足しており、スーパーの店頭でも品薄が続いていると報じられています。
店頭価格も13年ぶりの高値だそうです。
ところが、世界的にはバターの原料になる乳製品価格は2002年11月以来の安値です。
新聞によると、そのからくりはこうです。
日本は輸入バターに35%の関税をかけ、さらに利益も上乗せされるため、内外価格差が
4倍になっても、輸入品の値段は下がらないとか。
GDT(国際乳製品貿易)価格指数が急落し、NZ円も低迷しているのに、
国内では値段の高いバターしか買えないとは・・・。
TPPの合意に期待しますか。
良い週末を・・・・・。
- [2015/08/07 09:17]
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ドル円2ヵ月ぶりに125円に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
下落したが、その後に発表されたISM非製造業景況指数が大きく上振れたことで
ドル買いが強まり、2ヵ月ぶりに125円台を記録。
ユーロ買い戻しが活発となり1.09台に戻す。
内容が良かったことで反発し、34ポイント高。
長期金利も2.27%近辺まで上昇。
本日の注目イベント
堅調に推移していたドル円は、ついに昨日のNY市場で125円台に
乗せました。125円台はそう遠くないタイミングであるだろうとは
予想していましたが、明日の雇用統計を前に記録するとは予想外の展
開でした。経済指標が良好だったことがきっかけでしたが、124円
台後半から125円の重要なレベルは、以外にあっさり抜けてしまっ
た印象です。
昨日のドル円は124円40銭近辺からはなかなか活発な動きを見せ
ず、NYではADP雇用者数が予想より悪かったことで、一旦124
円02銭までドルが売られる場面がありました。しかし、そこからの
反発はかなり急激で、ISM非製造業景況指数が「60.3」と、約
10年ぶりの高水準だったことからドル買いが強まり125円に乗せ
ました。
ただ125円台に乗せたといっても、ワンタッチ程度であったことか
ら、まだ125円台回復ということでもありません。
ここからは、やはり明日の雇用統計に頼るしかありませんが、これで
6月10日の黒田日銀総裁が国会で発言し、ドルが急落した「黒田ラ
イン」は突破したことになります。
この間、ちょうど2ヵ月ほど要しましたが、結局元の水準を回復して
きました。ギリシャ・ショックや、中国株の暴落、あるいは原油価格
の下落などで、リスクオフの円買いも何度か見られました。
専門家の中には、ドル高傾向はもう終わったといった極端な意見も散
見されました。しかし先週後半あたりから、再びドル高傾向が強まり
昨日の125円につながっています。
この背景は、日米の金融政策の方向性の違いに尽きます。
FOMCメンバーである連銀総裁も、徐々に利上げを示唆する発言を
繰り返してきました。
昨日もメンバーの一人である、FRBのパウエル理事がCNBCのイ
ンタビューで「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメ
ンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を
持っていたと思う」と発言しています。(ブルームバーグ)
さらに「今後は極めて強くデータを意識して焦点を合わせていく」と
も述べており、明日の雇用統計を含め、ここ1ヶ月ほどの経済指標に
注目していることを説明しています。
ドル円がひとまず125円に達しましたが、米国の長期金利が反転し
たものの低水準であることに変わりはなく、ここからのドル支援材料
にはまだ乏しいと考えられます。
125円台を安定的に維持でき、その後に6月5日につけた125円
86銭をテストすると見ていますが、時間はかかるかもしれません。
9月のFOMCで、「利上げは確実」といったセンチメントが醸成さ
れるまで、あと2回の雇用統計を残しています。
もっとも、そのような状況になった場合、利上げ決定の一報では当面
の材料出尽くしでドルが売られることがあるかもしれません。
本日の予想レンジは124円40銭~125円40銭程度と見ています。

- [2015/08/06 09:10]
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連銀総裁発言にドル円は小幅上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
9月の利上げに前向きな発言をしたとの報道にドルが買われた。
長期金利も上昇に転じ、ドル円は124円40銭まで買われ、この日の
高値圏で引ける。
ユーロが売られる。
高まったことで主要株価指数は軟調。ダウは47ドル下落し、年初来安値に
近づく。
優勢となり、長期金利は2.22%台まで急上昇。
本日の注目イベント
米国の年内利上げはある程度予測できても、それが9月なのか、あるいは12月
になるのかを巡っては市場の意見も分かれています。
昨日のNY市場では、FOMCでの投票権を有しているアトランタ連銀のロック
ハート総裁が、9月の利上げが適切との認識を示したことで、株価が下落。債券
も売られて金利が上昇し、ドルも主要通貨に対して買われ、ドル円は124円40
銭まで上昇しています。
ロックハート総裁は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙とのインタ
ビューで、「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」
と発言し、FOMCは利上げの用意が整う位置に接近しつつあると指摘し、その上
で、データが顕著に悪化した場合は、先延ばしすることにも納得すると述べていま
す。(ブルームバーグ)
先週7月末にも、セントルイス連銀総裁が利上げに前向きな発言をしてドル買いが
強まった経緯もありましたが、ここに来て要人による利上げ発言は増えてきていま
す。個人的には一貫して9月利上げを予想して来ましたが、FOMCでの投票権を
持っている連銀総裁の発言だけに、心強い援軍と受けとめています。
この発言により、124円を挟んでもみ合いが続いていたドル円は、124円40
銭まで買われ、ユーロドルも再び1.09台を割り込むなど、ドル買いが強まって
います。また、利上げを嫌ってNYダウは4日続落し、堅調に買われていた米国債
も一転して売られ、長期金利の上昇につながっています。
もっとも、このまま125円台に乗せるかどうかは不透明ですが、先週の雇用コス
ト指数や、ISM製造業景況指数などの経済指標の悪化にドルが売られても123
円台後半までで、反発しています。市場は徐々に、「9月利上げ」を織り込んでき
たと見れないこともありません。
124円40銭までドルが買われたことで、「三角保ち合い」(さんかくもちあい)
を形成しつつあった「1時間足」では上抜けを完成させています。
7月30日の124円58銭を頂点とする抵抗線を、昨日抜けています。
これは「1時間足」という短期的な動きを示しているに過ぎないため、ここから上
記124円58銭を抜いていくかどうかはまだわかりませんが、安易なショートメ
イクには注意が必要でしょう。
今週は124円近辺の動きが続いていますが、雇用統計を控えていることを考える
と、発表前までに125円をテストする可能性は低いと思われます。
雇用統計が予想よりも上振れしてはじめて、125円を試しにいけるのではないか
と思われますが、その雇用統計も、開けてみなければ分からない部分もあります。
今夜のADP雇用者数にも注目が集まります。
先ずは124円台を維持できるかどうかが重要ですが、上値のメドは上記124円
58銭近辺です。
本日のレンジは123円90銭ー124円90銭程度を予想します。

- [2015/08/05 08:50]
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ドル円124円を挟んで一進一退
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
場面もあったが、ISM製造業景況指数が予想を下回ったことや、
株安、長期金利の低下などで123円85銭までドルが売られた。
1.09台半ばから後半でもみ合う。
下げを主導。ダウは91ドル下落し、1万7500ドル台に。
後退したことが買い材料に。長期金利は2.14%台まで低下。
45ドル近辺まで売られる。
本日の注目イベント
昨日の東京時間では、株価が軟調な割にはドル円が底堅く推移し、欧州時間
からNYにかけては124円27銭までドルが買われました。
それでも、先週つけた124円台半ばを超える勢いはなく、その後の軟調な
経済指標に反応して123円台後半まで売られたものの、こちらも勢いはな
く、124円近辺まで押し戻されて取り引きを終えています。
ドル円は米利上げ期待が根強いことから、下値不安はそれほど強くなく堅調
には推移していますが、やはり気になるのは原油価格の下落傾向です。
昨日のNY原油先物市場では、WTIが大きく売られ一時は45ドル近辺ま
で原油安が進みました。原油への需要が後退している上に、昨日は中国のP
MIが低調だったことで売りが膨らんだものと思われます。
原油価格の下落は、株式市場ではエネルギー・セクターの売りにつながり、
株式市場全体が軟調になる傾向があります。
また、原油安は物価を下落させるため、インフレ期待が後退し、足元では、
これが利上げ観測を後退させることにのもつながります。
全体とすると、リスクオフの流れに傾き、安全資産の債券に資金が向うこ
とになります。
事実、長期金利は2.14%台まで低下し、これは5月末以来の低水準です。
株価が軟調で、長期金利も再び低下傾向にあるものの、ドル円は底堅い動き
を見せています。
昨日は終始124円を挟んでの動きでしたが、このまま長期金利の低下が続
くようだと、レンジの下限である、122円に向って下落することがないと
も言えません。基本的には122-125円のレンジ内で推移すると思われ
ますが、そろそろバケーション・シーズンも最盛期を迎えます。
参加者が少なくなることも十分考えられるため、ちょっとした材料で値幅が
大きくなることも予想されます。
短期的な動きを示す「1時間足」では、一目均衡表の「転換線」が「基準線」
を下方に抜けています。123円85銭辺りが最初のサポートで、その下は
123円台半ばが次のサポートと見られます。ここを割り込むと、123円
テストも考えられそうです。
週末の雇用統計までは、大きな値動きは予想しにくいとは思いますが、上値
の重さも少しづつ気になってはいます。
本日の予想レンジは123円40銭~124円30銭程度とします。

- [2015/08/04 08:39]
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賃金の伸び鈍化でドル反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
鈍化したことでドル売りが加速。一時123円52銭までドルが
急落したが、セントルイス連銀総裁の9月利上げに前向きな発言が
伝わったことで123円90-00まで反発して引ける。
上値は重く、方向感がでず。
売りが膨らんだ。ダウは56ドル下落し、S&P500は下落した
ものの、月間ではプラスで終わった。
低い水準に。賃金の伸び悩みで、債券買いが優勢に。
本日の注目イベント
セントルイス連銀のブラード総裁は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙
とのインタビューで、「景気の見通しは引き続きかなり良好だ」、「25bpの利上げは
経済にとっては大したことではない」などと発言し、9月利上げに前向きの姿勢を見せ
ました。先週末のNYではドル円は124円台で推移していたものの、第2四半期の賃
金の伸びが予想よりも鈍化していたことでドルが急落し、一時123円52銭までドル
安が進みましたが、上記発言が伝えられるとドルが買い戻され、124円手前まで反発
して越週しました。
ドル円はまだ下落に転じたわけではありませんが、今回も現時点では124円台半ばで
上昇が止められています。やはり、125円台に乗せるには、もう一つインパクトのあ
る材料が必要だと思われ、その有力な候補が9月利上げの確実性と言えます。
現在9月利上げの可能性を巡っては五分五分と見られますが、この見方がさらに強まる
ようだと、ドルがレンジを上抜けして上昇することができると予想しています。
その鍵を握るのが、先週発表された第2四半期のGDPであり、さらに今週末に発表さ
れる7月の雇用統計であることは言うまでもありません。
上記ブラード総裁も、9月利上げに前向きな姿勢を見せたものの、「金融政策は依然と
してデータ次第だ」とも述べています。
先週のGDPは予想の2.5%に対して2.3%と予想を下回ったものの、第1四半期
分が上方修正されたことで、まずまずの結果でした。
ただ、先週末に発表された4-6月期の雇用コスト指数は「+0.2%」と、過去最低
の伸びとなったため、9月利上げ見通しが後退しています。
こうなると、今週末の雇用統計がますます重要性を増してきます。
これまでの米経済指標を俯瞰すると、悪くはないが、極めて好調というわけでもなく、
このあたりが利上げ実施が9月なのか、12月なのか見極められない原因となっていま
す。FRBとしても、9月に利上げするほど好調ではないが、来年に延ばすほど景気は
悪くはないといった、悩ましい状況に直面しているのではないかと推測しています。
またFRBとしても外部環境にも慎重な目配りをしていると思われます。
ギリシャ問題はひとまず峠を越えたものの、中国の景気と株価、さらには原油安などが
それです。先週土曜日には中国で7月のPMIが発表されました。
製造業PMIは「50.0」で予想を下回り、非製造業は「53.9」と、予想を上回
ったものの、依然として回復には程遠い内容でした。
8月に入って、参加者が徐々に減ってきますが、今年は「利上げ」というビッグイベン
トが控えているため、気を抜くわけにはいきません。
特に今週は、本日の個人消費支出を皮切りに重要指標が待ち構えています。
本日のレンジは123円50銭~124円50銭程度と予想します。

- [2015/08/03 09:08]
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