日銀金融会合の発表待ち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
底堅く推移。本日の日銀の金融会合での緩和期待もあり、119円目前まで
ドル高が進む。
ユーロが買われ、ユーロ円も約1ヶ月ぶりに130円台を回復。
反発。ダウは125ドル高で取引を終える。
長期金利は再び2%台を割り込む。
報道から34ドル台まで急反発したが、その後否定する報道もあり乱高下。
結局92セント高の33ドル台前半で落ち着く。
本日の注目イベント
ドル円は底堅い動きを続けています。
昨日のNY市場では119円に迫る水準までドルが買われ、この1ヶ月間を
振り返ってみれば、原油や株が大荒れの中、ドル円は僅か1円を超える程度
の下落に収まっています。特に昨日は、本日の日銀金融政策決定会合を控え
て、買っていた円を売り戻す動きが顕著で、ユーロ円は130円台、ポンド
円は171円台、さらに豪ドル円も84円台と、円が最安通貨になっていま
す。
追加緩和はないと予想されるものの、「万が一」の場合に備えて、「保険」
をかける動きや、そもそもクロス円のショートを手仕舞う動きが中心だった
と思われます。
確かに、各市場の動きはやや落ち着きを見せ始めて来ました。
年初から大荒れに荒れていた原油価格も26ドル台を記録してから1週間で
33ドル台まで戻し、1万6000円を割り込む勢いだった日経平均株価の
方も、1万7000円台の攻防に変わっています。ただ、これらの動きは日
米欧中銀の金融政策会合があり、そこで市場沈静化への政策が取られるので
はといった見方もあったからです。
従って、全ての金融会合が終わる来週の動きが、今後の相場を見ていく上で
重要なヒントを与えてくれるのではないかと思います。
やや落ち着きを取り戻した市場ですが、引き続き「台風の目」になっている
のは原油価格と中国ということに変化はありません。
原油価格は昨日、ロシアのエネルギー相の発言を受けて、OPECと他の産
油国が減産に向けて協議を行うのではないかとの観測が広がり、急速に買い
戻しが入りWTI原油価格は34ドル台まで急騰しました。
このことは、減産に合意できなければ価格は戻らないということも示唆して
いると言えます。
本日は何と言っても注目は日銀の金融会合です。
発表は「終了次第」ということになっているため、通常なら11時半くらい
から12時半くらいには発表されるため、遅れれば遅れるほど「緩和観測」
が強まります。
昨年12月には午後1時近くまで発表がなかったため、その後の「補完措置
」発表直後に相場が乱高下したことは記憶に新しいところです。
発表時間に注意して下さい。
個人的には追加緩和はないと思っていますが、そうなるとドルが売られて株
も売られることになると思われます。
ただ客観的には追加緩和が決定されても不思議ではなく、一部にはそういっ
た予想をしているエコノミストもいます。
多くの専門家が「緩和なし」を予想していることから、もし「緩和があった
ら」円売りが相当加速すると見られます。
反対に、「緩和なし」が決まった場合でも、、ドルと株の下落は限定的かも
しれません。
いずれにしても、「8対2」あるいは「9対1」の割合で「万が一」に備え
ることは必要です。
本日のドル円は予想しにくい状況ですが、ワイドに117円50銭~120
円程度にします。

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- [2016/01/29 08:53]
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FOMC声明文ややハト派的か?
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
119円台まで上昇。声明文発表後は株価が大幅に下落したこともあり
118円台半ばまで反落。
半ばから1.09台前半で乱高下。
配慮もなかったことから売りものが膨らみ、ダウは222ドル安。
アップルや銀行株が値を崩す。
反発。前日比85セント上昇し、32ドル30セントで取引を終える。
本日の注目イベント
注目されたFOMCでは、政策金利は据え置かれ、声明文では世界経済や景気動向
がどのように米国の見通しに影響するかを注視していくとの内容は示されたものの、
「緩やかな」ペースで政策金利を引き上げていくとの方針は維持されました。
中国発の混乱から世界的に景気の下振れが予想される中、景気に対する配慮からも
う少し突っ込んだ言い回しを期待していましたがそれもなく、やや中途半端な声明
文だったように思います。
声明文では、「昨年12月の会合以降経済成長は減速したものの、労働市場の状況
は一層改善したことが示された」と記され、「経済見通しを考慮し、委員会はフェ
デラル・ファンド(FF)金利誘導目標のレンジを0.25-0.5%で据え置く
ことを決定した」と述べられています。また、「金融政策のスタンスは引き続き緩
和的であり、それにより労働市場の状況の一層の改善とインフレ率の2%への回復
を支えていく」とも記載されており、今後利上げのペースを一段と緩やかにする
といった文言などは見られません。
これらの内容からすると、3月の利上げの可能性も排除できず、今後の経済指標次
第では実施することも考えられます。
経済の先行きには慎重な姿勢を示してはいるものの、今後の利上げにブレイキをか
けるものでもありません。
この結果、株式市場ではこれまでのFOMCの政策スタンスに変化がないことをネ
ガティブに捉え、売り物が膨らんだと思います。
一方為替市場ではドル円が約3週間ぶりに一時119円台に乗せ、ユーロ円などの
クロス円でも概ね円売りが加速しています。
もっともこれは、これまで積み上げてきた円買いの「巻き戻し」の域を出ず、まだ
ドルが元の位置に戻るかどうかは不透明です。
ECBとFRBの金融会合が終わり、これでいよいよ明日の日銀の決定会合を待つ
ことになります。
個人的には昨日のFOMCで、足元の混乱を沈静化させるような文言を期待してい
ましたが、特段の配慮もなかったことで、日銀には政策の自由度がやや増したよう
に思えます。
そのため、客観的には追加緩和はあり得るものの、個人的には見送られる可能性が
高いと考えています。
昨日の日経平均株価は400円を超える上昇でした。今日の株式市場もNYが大幅
に下げてはいるものの、下落幅はそれほど大きくはないと予想します。
ドル円も今月6日以来となる119円台を回復する場面もありました。
冷静に見れば、為替と株価の動きは先週ほど悲観的ではありません。
これらから、ここであえて追加緩和というカードを切る必要性は低下していると思
われます。
注目すべきは、明日の黒田総裁の記者会見での発言です。これまで通り、従来の文
言の繰り返しに終始すると「失望感」から再びドル売りが進み、株価を押し下げる
ことにもなりかねません。
市場は依然として不透明で、先行きが見通せません。為替も株もボラティリティー
が高止まりしていることから、安定するには時間が必要です。
値幅はともかくとして、上げ下げのスピードは速いためポジションは少なめにし、
慎重な対応が求められます。
本日はユーロ圏の景況感とイギリスのGDPに注目が集まりそうです。
ドル円の予想レンジは118円~119円程度といったところでしょうか。

- [2016/01/28 09:07]
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ドル円NY株反発で118円台半ばへ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
進んだが、NYでは原油価格の反発と、株価の大幅上昇に118円68銭まで
ドルが買い戻される。FOMC声明文で市場安定化への文言が盛り込まれる
との期待も。
なり、1.0871まで上昇。ユーロ円など、クロス円の買い戻しが目立った。
原油価格が反発し、消費者マインド指数も上振れしたことが材料となった。
ダウは282ドル上昇し、7週間ぶりの高値を記録。
2.00%台と、月初来の低水準付近で取引を終える。
との観測から大幅に反発し、31ドル台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日から今年最初のFOMCが始まりました。
今回は政策変更はないと予想されますが、焦点は年初来大きく揺れ動いている市場
の混乱に対して何らかの言葉が声明文に盛り込まれるかどうかです。
FRBとしても、中国の景気不安がことの発端だとしても、このまま放置できない
ほど、その影響を受けていることから、混乱を鎮めるコメントを盛り込むことは十
分考えられます。
昨日のNY市場はその期待感もあり、原油価格が上昇し、株価は急速に値を戻して
います。特徴的だったのは、ドル円だけではなくクロス円での買い戻しが活発だった
ことです。ユーロ円は128円台後半に、豪ドル円は83円台近辺まで上昇し、ポン
ド円も170円を窺う水準まで戻っています。
また年初から株価が大幅に下落し、原油価格も一時は26ドル台まで売られ、企業
業績も冴えないわりには、昨日発表された消費者マインドは落ち込んでいません。
景気に対する楽観的な見方も株価にプラスだったようです。
ドル円は昨日の欧州市場では117円65銭近辺まで売られました。
昨日の日経平均株価が400円を超える下げを見せ、上海株も大きく下落したこと
で、先週前半に見られたような「リスク回避」の動きが強まったことが円買いを促
がしたようです。しかしよく見ればこの動きは、1時間足の「雲」の中を上下した
にすぎません。「雲の下限」で下落を止められ、反発しても「雲の上限」を抜けて
はいません。結局118円を挟んだ動きに終始しています。
上で述べているように、本日のFOMC声明文がどのような内容になるかが重要で
すが、仮に市場を落ち着かせる何らかの文言が挿入されたとしたら、今度は日銀の
出番です。ECBが動き、FRBも足並みを揃えたら、日銀に対するプレッシャー
もかかりそうです。
追加緩和はないにしろ、何らかの行動を見せないと、金曜日には再び失望感からド
ルが売られ、株価が大きく下落する展開も想定されます。
追加緩和についても、安倍総理や菅官房長官などは「日銀がしっかり対応してくれ
ると考えている」と、圧力とも、圧力ではないとも思える微妙な言い回しをしてい
ます。
追加緩和期待はかなり高まってはいますが、個人的には見送られる可能性の方が高
いと予想しています。ただし、それもFRBの行動次第であるということは、上述
の通りです。
NY株の上昇を背景に、ドル円は底堅く推移すると見ていますが、FOMCを控え
てどちらか一方的に動く状況ではなさそうです。
従って、株価が大幅に上昇しても東京時間内では119円台乗せは難しそうです。
予想レンジは117円50銭~119円程度と見ています。
明日朝4時に発表されるFOMC声明文の内容に失望するのか、あるいは好感す
るのかで上記レンジをどちらにも抜ける可能性もありそうです。

- [2016/01/27 09:04]
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原油価格再び下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
原油価格と株価の下落にドルはじり安となり118円台前半まで売られたが、
今週の日米金融政策を控えて動きにくいとの声も。
エネルギー株を中心に下落。ダウは208ドル下げ、先週末の
上昇分を吐き出す。
強まった。長期金利は2.01%まで低下。
1.85ドル下落。
本日の注目イベント
ドル円は海外市場で再び売られ、118円台前半までドル安が進んでいます。
昨日の日経平均株価も思ったほど伸びず、ドル円もNYの高値を抜けず上値
の重い展開でした。もっとも116円割れからの反発であったことを考えれ
ば上昇にも限界がありそうな感じはありました。
NYでは原油価格が2ドル近く下げ、それに伴って株価が下げ円が買われる
という、いつものパターンがドル円を押し下げています。
WTI原油価格は先週後半の2日間で5ドルを超える反発を見せましたが、
昨日は大幅に落しました。サウジが原油安にも関わらず、エネルギープロジ
ェクトへの投資を継続すると表明したことが材料視され、売りものが膨らん
だようです。
足元の動きは、原油価格が下がれば株価が下がり円が買われるという、ある
意味分かりやすい相場展開とも言えます。
そのため、原油価格の行方を読むことが勝利への近道ですが、専門家の多く
は20ドルを目指していると予想しています。
かつては「オイルショック」で相場をかく乱させたことはありましたが、
「逆オイルショック」での相場の混乱は、未経験の領域です。
今週の最大の焦点は日米の政策会合です。
FOMCは26-27日に開催されますが、12月に利上げを決めたばかり
であることや、イエレン議長の記者会見も予定されていないことなどから、
政策変更はないものと思われます。
むしろその後に発表された多くの経済指標が下振れしたことを考慮すると、
今年の利上げの回数が限定的になるとの見方が優勢です。
FOMC声明文では、中国発の混乱を沈静化させる意味も含めて、利上げ
のペースがさらに緩やかになるといったニュアンスの文言が盛り込まれて
もおかしくはありません。
日銀金融政策決定会合は27-28日に開かれ、今回も追加緩和があるの
かないのか、個人投資家からの質問も多く、関心を集めています。
確かに外部環境的には、今回追加緩和があっても正当化されると思います
が、これまでの一連の黒田総裁の発言からは、その可能性は低いと予想し
ています。
一つには、FRBが3月に利上げができるかどうかを見極める必要がある
のではないかと思われるからです。
これまでにも3月に利上げができるかどうかは、今年の相場を占う意味で
重要だと述べて来ましたが、
仮にここで利上げが実施できなかったら、米景気が予想以上に鈍化してい
るとの見方が定着し、ドルが大きく売られることになりかねません。
115円の大台を割り込むと、下落スピードが加速することも予想されま
す。日銀としては、そこまで見極めた上で判断したいという意向もあるの
ではないかと思います。
ただそうは言っても、原油価格の大幅下落に加え、期待してる今春闘の賃
上げも掛け声だけで終わる可能性も出てきました。
世界景気の鈍化や円高へ振れそうな気配がある中、企業経営者は慎重にな
っていると思われます。日銀がこのあたりを考慮すれば、「ちゅうちょな
く行動する」可能性も否定できません。
追加緩和が実施されたケースを想定しておくことも必要です。
本日は軟調な株価にドル円がどこまで下げるかという点が焦点です。
日経平均株価の大幅な下げがあれば118円を割り込むこともありそうで
すが、上記日米の会合を控えて、動きにくいかもしれません。
予想レンジは117円70銭~118円80銭程度と見ます。

- [2016/01/26 09:02]
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NY、原油株高でドル円118円台後半
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
118円25-30銭を抜けると上昇に弾みが付き、118円88銭まで
ドル高が進む。懸念された原油価格が急反発したこともドルを押し上げた。
売られたが、前日の安値更新はならず。
上昇し、ここ3ヶ月では最大の上げ幅を記録し、1万6000ドル台を回復。
長期金利は2.05%台まで反発。
いることから買い戻しが入り、前日比2.66ドル上昇。32ドル台を回復。
本日の注目イベント
先週末のNY市場では連日大荒れしていた市場も落ち着きを取り戻し、原油価
格が急反発し、株価も大幅に上昇。これらを好感してドル円も118円台後半
まで上昇しています。今朝5時台のNYからの報告では「荒れていた市場は治
まりましたが、今度は天候が荒れています」との声でした。
NYのマンハッタンでは大雪に見舞われ、セントラルパークも雪に覆われてい
ました。
前日のドラギ総裁のコメントが効いているのか、市場はやや落ち着きを取り戻
し、これまでのショートポジションを買い戻す動きが加速しました。
WTI原油価格は2日間で5ドルを超える反発を見せ、NYダウも2日間で3
25ドル程上昇しました。ドル円もリスクオフの後退から買い戻しが入り、1
18円88銭まで反発しています。一息ついたといったところでしょうか。
ドラギECB総裁が、次回3月の理事会で政策を見直すと言明したことが、今
週開催されるに日米の金融政策にある程度影響を及ぼすのではないかと言った
見方が広がってきました。今年最初のFOMCが26-27日に開催されます。
昨年12月に利上げを決定してからの経済指標は雇用統計を除けば、ほぼ全敗
です。ここまで経済指標が低迷している中で、今年の利上げ回数はせいぜい2
回が一杯で、1回もありえるといった雰囲気が支配的になってきました。
今回のFOMCはイエレン議長の記者会見は予定されていないため、声明文の
みということになります。ここまで経済指標が弱含んできたことから、声明文
では景気見通しを下方修正し、場合によっては可能性は低いと思われますが、
「今年の利上げは一旦棚上げ」といった内容になることも予想されます。
そこまではないとしても、「利上げのペースは想定されるよりもさらに緩やか
になる可能性がある」といったニュアンスの文言が挿入されることも考えられ
ます。いずれにしても、年初から始まった混乱を沈静化させるべく文言が加わ
ると予想しています。
そして28-29日には日銀金融政策決定会合が開かれます。
ここでは展望レポートも発表されますが、物価見通しを下方修正し、2%の物
価目標達成時期を「2016年後半ごろ」から、さらに引き延ばすのではない
かと見られています。一部には追加緩和の実施もあると予想されていますが、
上述のように、市場が落ち着きを取り戻している足元では、その可能性は低い
のではないでしょうか。ダボス会議に出席中の黒田総裁にブルームバーグがイ
ンタビューを行った内容を読むと、「現時点で、金融市場の状況が企業行動に
それ程大きな影響を与えているとは思わない」として、「必要なら、ちゅうち
ょなく行動する」と言った、これまで述べてきた言葉を繰り返しています。
期待があるだけに、もし見送られたら、市場はやはりドル売りで反応しそうで
す。
本日はNY株高を受けて日本株も200円から300円程度上昇すると見られ
ます。先週末に1000円近い上昇を見せただけに、期待されたほど上昇しな
ければ118円台前半を試すことも予想されますが、500円に迫るようだと
119円台が見られるかもしれません。市場のセンチメントは依然として「戻
り売り」のスタンスを維持しているように思えます。
予想レンジは118円~119円30銭程度と見ます。

- [2016/01/25 09:01]
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原油価格急反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は116円台半ばと117円台を何度も繰り返す神経質な展開。
ECB総裁発言からドルの買戻しが進み、117円75-80銭近辺と、
この日の高値で引ける。 - ユーロドルは急落。ドラギ総裁が次回会合での追加緩和に言及したことで、
1.09台から1.0776までユーロ売りが進む。 - 株式市場は反発。ドラギ総裁の発言に加え、原油価格が急速に値を戻した
ことから、売られ過ぎた銘柄を買い戻す動きが拡大し、ダウは115ドル高
で取引を終える。 - 債券相場は反落。株価の上昇やリスクオフの流れが後退したことから
利益確定の売りものに押された。長期金利は2.03%台まで上昇。 - 金は反落。原油価格は在庫がそれほど増えていなかったことや、石油施設が
爆破されたとの情報などから急反発。一時は30ドル台を回復。 - 新規失業保険申請件数 → 29.3万件
- 1月フィラデルフィア連銀景況指数 → -3.5
ドル/円116.87 ~ 117.81
ユーロ/ドル1.0776~ 1.0922
ユーロ/円126.17 ~ 128.19
NYダウ +115.94 → 15,882.68ドル
GOLD -8.00 → 1,098.20ドル
WTI +2.98 → 29.53ドル
米10年国債 +0.042 → 2.031%
本日の注目イベント
- 独 独1月製造業PMI(速報値)
- 独 独1月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月サービス業PMI(速報値)
- 米 12月中古住宅販売件数
- 米 企業決算 → GE
- 加 カナダ11月小売売上高
- 加 カナダ12月消費者物価指数
原油価格が反発し株価も上昇。ドル円も117円台後半まで買われ、リスク
オフも一服といったところです。
ECBのドラギ総裁の発言に注意が必要だと、昨日のこの欄でも指摘した通り、
理事会後の記者会見で総裁は「状況の変化に応じて政策手段を調整する」と
発言し、3月の理事会での追加緩和の可能性を示唆しました。
総裁は「金融政策姿勢を修正する準備がなければ、ECBへの信頼が
揺らぐことになる」とも発言し、中国経済の減速と原油価格の下落がデフレ
圧力を強め、景気の下振れリスクが増大しているとの認識を示しました。
この発言を受けドル買いユーロ売りが強まり、ユーロドルは一時
1.0776近辺まで急落しています。
同様にドル円でもドルの買い戻しが進み、117円80銭辺りまで円が
売られました。
ドルが買い戻されたもう一つの理由が原油価格の急反発です。
一時26ドル台半ばまで売り込まれたWTI原油価格は、在庫が予想以上に
増加していなかったことや、テロ組織が石油施設を爆破したとの情報、
さらには上記ECBのによる追加緩和観測などから急激に買い戻しが入り、
30ドル台まで急騰しました。このように、これまでの一連のリスクオフの
巻き戻しが進んだことで市場に安心感が広がっています。
昨日も指摘したように、今回のECB理事会では政策変更は見送られましたが、
それでも3月の理事会では何らかの対応策が講じられる可能性が高まりました。
これで、日銀も動きやすくなると考えられます。
1週間後の金融政策決定会合では追加緩和が検討されることになると思われ
ますが、実施されるかどうかは依然不透明です。
ただ、ここである程度の行動を起こさないとドラギ総裁も語ったように
「日銀への信頼が揺らぐ」ことにもなりかねません。
「中央銀行とは戦うな・・・」そんな言い伝えも想起されます。
本日はさすがの日本株も反発が予想されます。
ドル円が118円台に乗せるかどうかと、さらに118円台を回復したら、
どこまで上昇できるかに注目します。
リスクオフの流れは一旦小休止してはいますが、リスクオンへのトレンド
転換にはほど遠い状況かと思われます。
NYダウが引け際に上げ幅を縮小したことからも、株式投資家のスタン
スには依然として腰が引けていることを見て取ることができます。
予想レンジは117円~118円50銭程度とします。
============================
ブルームバーグの世界の資産ランキングに関するニュースを
読んで、驚きました。
世界の資産ランキング上位1%の富裕層が今では、残る99%
の人々を合わせたよりも多くの富を保有しているという記事です。
記事によると、資産ランク下位半分に当たる35億人の合計と
同額の資産を持つ金持ちの数はわずか62人だそうです。
この数は5年前には388人だったということで、格差の拡大が
さらに進んでいるということです。
62人=35億人という数式はなかなか理解できません。
- [2016/01/22 09:32]
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ドル円欧州市場で一時115円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
割り込む。NYでは原油安と株安が進んだがドル円は反発し
117円台に乗せる。
ユーロを売る流れが強まり、1.0877までユーロ安が進行。
軒並み大幅下落。ダウは一時500ドルの下げを見せたが、
引けにかけては買い戻しが入り、前日比249ドル安。
長期金利は約3ヶ月ぶりとなる2%台割れ。
大幅に続落し、下値のメドが付かないとの声も。
前日比2ドル近く下落し、26ドル55セントで取引を終える。
本日の注目イベント
原油安と株安に世界中がパニックに陥っているように見えます。
日経平均株価は昨日、一時660円程下げ今年最大の下げ幅を記録し、これで
年初来の成績は「2勝10敗」と反転のきっかけをつかめないまま、売りが売
りを呼ぶ展開が続いています。
ドル円も欧州市場に入ると直ぐに116円を割り込み115円台後半まで下落
し、円は主要通貨に対して、再び全面高の展開です。
NY市場では原油価格が下げ止まらず、一時は26ドル19セントまで売られ
る場面がありました。これまで通り供給過剰に加えて中国の景気鈍化が、その
理由に挙げられていますが、昨日は住宅着工件数の低水準も取りざたされてい
ました。
ただ、ドル円は115円98銭を底値に反発しています。
NY市場ではクロス円が軒並み売られましたがドル円は底堅く、117円台に
戻す場面も見られました。そのため日足では「長い下ひげ」を形成しており、
昨年8月のチャイナショックの形に似ていると見て取れないこともありません
が、その時の底値である116円17銭を割り込んだのも事実です。
世界的な株価の下落と原油安の嵐が吹き荒れていますが、こうなると最早、政
策当局の出番を待つしかありません。投資家心理は極めて冷え込んでおり、不
安感に覆われている状況です。日経平均株価の1万6000円と115円のド
ル円が定着するようだと、日銀の追加緩和観測も急速に盛り上がってきそうで
す。個人的には上記前提が続けば、追加緩和実施の可能性はあると思います。
円高の進行は、企業業績の悪化につながり、今春闘への悪影響も避けられなく
なります。
黒田総裁は、賃上げが物価を押し上げるとのシナリオに期待している面が強い
とも伝えられており、その前提も危うくなります。
また株価の下落が個人消費にブレイキをかけることは必然で、2%の物価上昇
どころか、アベノミクスそのものの崩壊にもつながりかねません。
その結果、デフレから抜けかけた景気が再び逆戻りすることにもなります。
まさに、「ちょうちょなく行動する」時ではないでしょうか。
本日はECBの今年最初の理事会が開催されます。
日銀よりも先に、ECBが動く可能性もあります。
ユーロ圏も物価下落圧力に直面しており、昨年12月の追加緩和策実施の割り
にはユーロ安が進みません。
2%の物価上昇達成のため、さらなるユーロ安が必要です。
政策変更がないとしても理事会後のドラギ総裁の発言には注意が必要です。
本日も原油価格と株価の動きに翻弄される展開でしょう。
ただ、今朝8時現在のWTI原油価格はNYのクローズよりも上昇しており2
8ドル台前半までは反発して取引されています。
単なるショートカバーなのか、反転の兆しなのか見極める必要もあります。
ドル円も値幅が大きくなりレンジ予想も簡単ではない状況ですが、本日は11
6円00銭~117円50銭程度と予想します。

- [2016/01/21 08:59]
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原油価格下げ止まらず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
118円台前半まで上昇。日本株や欧州株が反発したことも材料になったが、
NYでは原油価格が下げ止まらないことで117円台半ばまで押し戻される。
1.08台半ばまで戻され、1.08-1.10のレンジが続く。
原油価格が下げたことからマイナスに転じ、引けにかけて再度上昇するなど、
売り買いが交錯。結局ダウは27ドルプラスで、ナスダックはマイナス
11ポイントで引ける。
下落。長期金利は2.05%台に上昇。
需要が減少するとの見方を発表したこともあり続落。
本日の注目イベント
昨日発表された中国の2015年の実質GDPは6.9%で、市場予想通り
だったことで、やや安心感が広がり、ドル円は欧州市場では118円台前半
まで値を戻しました。まだ安心してドルを買える状況ではないものの、11
5円割れのリスクはやや後退した格好です。
中国の経済指標は株価にも好影響を与え、日経平均株価は「今年2度目」の
上昇で取引を終え、その流れは欧州市場にも引き継がれ、FTSEなど主要
国の株価は久しぶりに揃って上昇しました。それでも、もう一つの不安要因
である原油価格は下げ止まりません。
IEAは19日の月報で、世界石油市場が「供給過剰であふれ返る」可能性
があるとし、需要伸び悩みと経済制裁解除に伴うイラン産原油の輸出増加が、
石油価格をさらに押し下げるとの見方を示しました。また、世界全体の供給
過剰は上期で日量150万バレルになるとの見方も示しています。
イランは昨年12月に3年半ぶりの高水準となる日量291万バレルを生産
したと報告されています。(ブルームバーグ)
WTI原油価格は、この公表を受けて引け値で28ドル台半ばで取引を終え
ました。
加えて、昨日はIMFが世界経済見通しを発表し、前回の予想から0.2%
下方修正し、3.4%としたことも、原油価格を押し下げた要因と見られます。
中国をはじめ、世界の景気が鈍化すれば石油需要が減少するという見立てです。
OPECが減産に向けての合意形成がなされない限り、原油価格の大幅反発は
見込みにくいということになり、日銀の2%物価上昇目標にも影響を与えます。
今年は年初から中国の景気不安に伴う原油価格の大幅下落が、投資家心理に悪
影響を与え、リスク回避姿勢を継続させています。
原油価格の下落は、中東など産油国の財政を直撃し、歳入のほとんどを原油輸
出に依存している国は赤字を埋め合わせるため、保有している資産を売却して
いる状況です。これが、先進国の株価が急落している要因の一つになっていま
す。
今後さらに原油価格が下がるようなら、不動産や各国国債なども売却の対象に
なる可能性があります。サウジなど、石油大国のシェア拡大政策が自らの首を
しめている状況です。
ドル円は株価の動きに翻弄され、方向感が見えません。
上値は相当重くなっており、115円を目指す動きと捉えることもできそう
ですが、一方でここから大幅に円高に振れるようだと、日銀の存在が円買い
にブレイキをかけることも想定されます。
昨日の国会でも、安倍首相は足元の株価の下落に対して、政府と日銀が一体
となって対応するとの答弁をしています。
来週末には今年最初の金融政策決定会合が開かれますが、この会合で追加緩
和を決定する可能性もないわけではありません。
それでも慎重な対応をみせる日銀が動く可能性は低いと思われます。
明日にはECBの理事会も開催されます。
ユーロ圏でも思ったほどユーロ安が進まず、デフレ圧力は続いています。
日銀よりもむしろECBが先に動く可能性もあるのではないでしょうか。
そうなれば、日銀にとっても動きやすい状況になります。
本日のドル円は117円20銭~118円20銭程度と予想します。

- [2016/01/20 09:04]
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中国の経済指標に注目
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
半ばで推移し、欧州株の下落からドルが売られる場面もあったが、
117円台は維持。
上値の重い展開となり、1.09台を割り込む場面も。
割り込み、直近安値を更新。
本日の注目イベント
日本株が先週末のシカゴ先物市場の下げ程下落しなかったことで、昨日のドル円は早朝
の116円台半ばを除けば終始117円台での取引でした。
それでも上値は重く、NY市場が再開する本日が重要な1日になりそうです。
再び原油安、株安を材料にドルを売ってくるのか、あるいは、116円台半ばが底堅いとみ
て、ドルを買い戻してくるのか注目したいところです。
本日はさらに、足元の混乱の震源地である中国の重要経済指標も発表されます。
11時に、10-12月期GDP速報値に、小売売上高、さらに鉱工業生産も発表されます。
特にGDPには注目していますが、事前予想は「6.9%」とされており、この数字との比較
になります。市場関係者の多くは、中国景気が悪いのは理解していますが、問題は「どの
程度悪いのか」を知りたいということです。
悪ければ悪いなりに、いずれ市場に吸収されて行くはずです。
市場が最も嫌うのは、「不確実性」です。中国景気の実態が明らかになることが、足元の
混乱を収める特効薬になるかもしれません。
ドル円は先週末から昨日の早朝までに116円台半ばを記録し、日経平均株価は1万70
00円を大きく割り込みました。
昨日で今年の営業日は10日目になりましたが、その間の騰落は「1勝9敗」と、極めて
異常な状況が続いています。
原油価格や中国不安が安定しないようだと、今後まだ下げることは十分考えられます。
この悪循環を断ち切るには、もちろん上記2つの混乱要因が落ち着きを取り戻すことがま
ず重要ですが、同時に米国の成長見通しが維持され、今年の利上げ回数が予想以上に
多くなるという見方も、重要です。
ただこの部分については、年初から期待を打ち消す内容の指標が相次いでおり、現時点
では「力不足」という他ありません。
もう一つの期待は、日銀の追加緩和です。
昨日も黒田総裁は衆議院予算委員会で答弁を行い、「予想物価上昇率はやや長い目で
見れば全体として上昇している」と述べ、追加緩和への言及はありませんでした。
総裁はサプライズを好むタイプと言われているため、国会の場で追加緩和を匂わすこと
はないとは思いますが、反対にこのまま市場が下落を続けると、市場から催促されるこ
とにもなりかねません。その場合、市場は追加緩和を織り込み始めることから、その効
果も限定的になる可能性があります。ある程度気勢を制する形で行うことも必要かと思
います。
中国の経済指標に加え、依然として下落基調の原油価格。連休明けのNY市場の参入
もあり、本日もボラティリティーの大きな展開が予想されます。
ドル円は116円70銭~118円銭程度を予想します。

- [2016/01/19 08:52]
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原油価格再び30ドル割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は原油安と株価の大幅安にひきづられ続落。
リスク回避から主要通貨に対しても円買いが進み、ドル円は
昨年8月以来となる116円51銭まで売られ、117円近辺まで
戻して引ける。 - ドルが売られたことから、ユーロドルも約2週間ぶりに
1.0985までユーロ高が進行。 - 株式市場は大幅に反落。原油価格が再び30ドルを割り込んだ
ことや、NY連銀製造業など、経済指標が予想を下回ったことも
売りにつながった。ダウは390ドル下落し、1万6000ドルの
大台を割り込む。 - リスクオフが進んだことから債券市場は続伸。長期金利は
2.03%台まで低下。 - ドル安から金は買い物を集め17ドル高。原油価格は再び30ドルを
割り込み、29ドル42セントで取引を終える。 - 12月小売売上高 → -0.1%
- 12月生産者物価指数 → -0.1%
- 1月NY連銀製造業景気指数 → -19.37
- 12月鉱工業生産 → -0.4%
- 1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 93.3
本日の注目イベント
- 日 日銀支店長会議
- 米 NY休場(キング牧師生誕記念日)
市場の混乱は止まりません。
NY市場では経済指標が概ね冴えない結果だったことに加え、注目の原油価格が
再び30ドルの大台を割り込んだことから、市場のセンチメントが急速に悪化し、株
価が急落。ダウは一時530ドルを超える下げを見せ、長期金利も低下。ドル円も
一気に昨年8月以来となる116円51銭までドル売り円買いが進みました。
安全通貨の円は、ドル以外の主要通貨でも買われ、足元では「最強通貨」になって
います。
それにしても、原油価格が下げると、直ぐに株価が下落で反応し、先週末NYダウは
ついに1万6000ドルの大台を割り込んできました。
この流れを受けて、本日の日経平均株価の大幅下落も避けられない状況です。
中国では景気鈍化がどこまで進むのか不透明な上に、上海株式市場が大幅安に
なっていることから、原油価格の大幅な下落要因の一つになっています。
中国経済の減速懸念と原油価格下落の拡大が世界中の投資家心理を不安定にさせ、
投資行動をリスクオフへと誘導している状況です。
そのため、上記2つの市場で下げ止まり感が出てこないと、足元の混乱が止まらないと
いうことになります。
ドル円の116円台と日経平均株価の1万6000円台。ここまで来ると市場は日銀の追加
緩和をいやが上にも期待します。
先週の国会で、黒田総裁は「追加緩和はまったく考えていない」と発言し、これでドル円が
円高方向に振れる場面もありました。
もっともその後には「必要ならちゅうちょなく行動する」と、いつもの言葉はありましたが、
内心はそうおだやかではないと推察します。
対ドルだけではなく、円は主要通貨全てに対して買われる「独歩高」の様相です。
当然輸入物価には落圧力がかかり、さらに原油安が追い討ちをかける状況です。
このままでは2%の物価上昇はおろか、再びデフレに陥り、2017年4月からの
「消費税10%」も、再度延期すべきという議論が出てくることも予想されます。
ここで「行動」を起こさないと、タイミングさえ逸することにもなりかねません。
ドル円は下落したとはいっても、原油価格や株式市場の下落に比べればまだ浅いと
言えます。ただこれも115円を割り込むようだと、市場のセンチメントが一変する
可能性があります。115円を割り込むと、昨年のドルの安値を下回ることになり、
長期的なトレンドの転換にも通じることになり、市場関係者の相場観も一変するリスクが
あると考えます。
今朝の経済紙では、安倍首相への独占インタビューが一面を飾っています。
アベノミクスによりデフレから脱却したものの、「再びデフレに戻る恐れがないという
状況ではない」と、直面している混乱に対して首相自身も警戒感を持っているよう
です。ある意味、ここはアベノミクスにとっても「正念場」であると言えます。
本日は日経平均株価がどこまで下げるのかに再び注目です。このまま大幅に下げると、
この流れが海外市場にも伝播し、下落の悪循環が回りまわって明日の東京市場にも
再度影響することになります。この辺りで、日本株が下落スパイラルの流れを断ち切れる
よならドル円が下げ止まる状況も考えられます。
予想レンジは116円20銭~117円50銭程度を見ています。
- [2016/01/18 09:54]
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NY市場、株価と原油は反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
見せたことで118円台まで上昇。ただ、118円30銭近辺に来ると
ドル売り圧力も強く、この日も同水準を抜けず。
進む。ドル安が進み1.09台まで上昇する場面もあったが上昇は限定的。
JPモルガンの決算なども好感され、ダウは227ドル上昇。
本日の注目イベント
昨日はNY株の急落を受けて日経平均株価は無残なほど売り込まれました。
特に午後に入ると、株価は一時700円を超える下げを見せ、1万7000円の大台を
大きく割り込み、ドル円も歩調を合わせるように、117円29銭まで下落。
ただ、上海株が上昇したことで引け際にはやや戻し、474円安で取引を終えています。
株価の下落に比べれば、ドル円の下落は小幅です。
結局は上海株が2%程度の上昇で終わったことで、ドル円は欧州時間には118円台を
回復し、NY市場のオープン前には一旦下げましたが、NYでの取引が始まると、株価
の上昇と原油価格が落ち着きを取り戻したことで、一時は118円28銭までドル高
が進んでいます。
今週は月曜日の早朝に116円70銭まで下落しましたが、これは日本が祝日だったと
いうことで、やや特殊な動きだったと思え、その後は117円~118円台半ばのレン
ジ相場に入っています。
昨日もそうでしたが、特に118円30銭前後が「壁」を形成しつつあり、このレベル
を抜け切ることができません。
既に、1時間足では「雲抜け」を完成しており、短期的には上値を試してもおかしくは
ありません。本日の株価次第では上記「壁」のレベルを抜けてくる可能性もあります。
それでも、これまでサポートとして機能してきた「120円」はさらに強固な「壁」に
なっていると思われます。
117-119円のレンジを形成すると見ていますが、中国景気の不透明さと、原油価
格の動きがまだ不安定であり、さらにIS国のテロのリスクも高まっています。
相場が落ち着きを取り戻すにも、時間がかかりそうです。
FOMCでの投票権を持つ、セントルイス連銀のブラード総裁は講演で、今年の利上げ
は4回が適切だとの認識を示しました。
先週末に発表された12月の雇用統計の内容は「非常に力強い」との印象を示す一方、
「3月のFOMC前にさらに多くの経済指標を確認したい」と語っています。
また、中国の成長見通しは今月1日から変化していないとも述べています。
(ブルームバーグ)
本日はミシガン大学消費者マインドやNY連銀製造業景況指数など、比較的注目度の高
い経済指標が多く発表されます。
3月のFOMCで利上げできるかどうかが、今年の相場を読む上で非常に重要なことは、
この欄でも何度か述べていますが、本日の経済指標を皮切りに、一連の指標の結果がそ
の判断に影響を与えることになります。
1月もまだ半ばですが、年初からの相場の乱高下は例年になく厳しいものが続いています。
難しい相場にはあえて手を出す必要もありません。
個人投資家とプロの大きな違いは、個人投資家はいやなら休むことができる点と、「月
次」で成績を評価されないところです。
ゆっくりと、そして慎重に相場を観ることも必要です。
本日の予想レンジは117円50銭~118円50銭程度と見ますが、日本株が500
円を超える上昇を見せるようだと、118円台半ばを超える場面もあるかもしれません。

- [2016/01/15 08:57]
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NY株再び大幅下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
118円35銭を頭にじり安の展開。NY株式市場が大幅に
下落し、長期金利も低下したことで円買いが優勢となり
117円64銭まで値を下げる。
徐々に上値を切り下げる展開に。
消費関連株が下落。ダウは365ドル下げ、S&P500は節目の
1900を割り込む。
買い物を集め続伸。長期金利は2.1%台を割り込む。
ことから、上げ幅を縮小し小幅高。
本日の注目イベント
日経平均株価の大幅反発でドル円も118円36銭まで上昇しましたが、上値は重く、
NYでは長期金利の低下と株価下落に117円台半ばまで押し戻される展開でした。
米国株が下げると日本株も下げ、ほぼ米株式市場の動きに連動しますが、昨日のよう
に、日本株があれだけ上げても、NYダウが大幅な下げを見せています。
NYが世界の金融市場の中心だということを改めて知らされた格好です。
昨日発表された中国の貿易統計で、貿易黒字が拡大したことから安心感が広がり、日
経平均株価は500円近い上昇をみせ、一息ついたところでしたが、NYでは原油価
格の先安感からエネルギー株や消費関連株が大きく下げ、終わってみれば、ダウは約
3ヵ月半ぶりの1万6100ドル台まで値を下げています。
結局NYダウは365ドル下げ、株式関係者の中からは「本格的な調整局面入りした」
といった声も出ています。
ただ、これだけの大幅安の割にはこれといった明確な売り材料は見当たりません。
WTI原油価格は前日の30ドル台割れから、昨日は31ドル71セントまで上昇す
る場面がありましたがその水準からは1ドル以上下げて取引を終えています。原油価
格だけでダウが365ドル下げるということはそもそも地合いが悪いからということ
でしょうか。なかなか理解しにくい状況です。
今年は年明けから世界的に株価の下落が続き、このままでは米国で今年中に4回の利
上げは難しい状況になる可能性が高くなって来ました。
昨日ボストン連銀のローゼングレン総裁は講演で「追加の引き締めには、経済成長が
潜在成長率もしくは、それを上回る水準になるほど十分に力強いというデータが今後
も示される必要がある」と米景気の下振れリスクについて触れていました。
(ブルームバーグ)
今年4回の利上げを実施するというのは、金融当局の想定であって、市場の見方とは
かい離があります。多くても3回が最大で、景気次第では1~2回というのが市場のコ
ンセンサスです。特に3月のFOMCで今年最初の利上げが行われるのかどうかが、
最大の関心事と言えます。
仮に3月利上げが見送られた場合、今年中に3回の利上げは非常に難しくなり、1~
2回の可能性が高まり、ドルが売られることになります。
反対に3月利上げが実施されれば、3回の利上げの可能性が残ることになり、ドルに
とってプラス材料になると考えられます。
本日のドル円は再び下値を試す展開が予想されます。
NY株の大幅安を受けて、日本株や中国株が同じように下げるようだと、117円あ
たりを試す場面もあるかもしれません。
日本株が昨日の上昇分を吐き出す下げを見せるのかが注目されます。
予想レンジは116円70銭~117円80銭程度とします。

- [2016/01/14 09:00]
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WTI原油価格ついに30ドル割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
原油価格が30ドルを割り込むと徐々に売られ117円38銭をつける。
株価と原油価格に翻弄される展開が続く。
反発したが、原油価格が下げるとマイナスに。引けにかけては再び
上昇に転じ、結局117ドル高で引ける。
長期金利は2.11%台まで低下。
30ドルを割り込む。引け値は若干戻して30.44ドル。
本日の注目イベント
欧州市場では原油価格が32ドル台まで反発したことから、欧州株が上昇し、
ドル円も118円台に乗せる場面もありました。
NY市場でも朝方はその動きを好感し、ダウは大きく上昇して始まりました
が、原油価格がジリジリと下げ始め、30ドルの大台を割り込むと株価もマ
イナス圏に反落。引けにかけては再びプラスで引けるなどかなり大きな値動
きが続いています。
ドル円は117円台半ばまで売られていますが、前日同様116円台への下
落は回避されています。
引き続き株価の行方と原油価格の動きが全ての価格を決定しているような状
況が続いていますが、その震源地が中国であることは言うまでもありません。
中国の景気が予想以上に落ち込んでいるとすれば、原油需要が急激に減少す
るとの見立てから、昨日のWTI原油価格は、ついに30ドルの大台を割り
込んで、一時は「29ドル93セント」まで売られました。
原油価格は昨年末が37ドル台でしたので、すでに19%ほど下落したこと
になり、急落といってもいいと思います。
そもそも供給過剰状況なところに、イランの経済制裁解除に伴う増産。さら
に、価格が50ドルを下回れば米国のシェールオイルもコストが見合わず、
生産を中止すると見られていましたが、実際にはリグの稼動は想定よりも中
止に追い込まれていません。借入金の返済のために、損が出ても生産を中止
できないといった情報もありますが、さすがに30ドルを下回ると、生産中
止に追い込まれるところも出てくると思われ、今後はその種のニュースにも
注意したいところです。
原油価格の30ドル割れは米国のシェールオイルだけではなく、サウジなど
石油大国にもその影響が出ます。膨大な「オイルマネー」を保有するサウジ
などは、収入が大きく減少するため、投資資産の切り崩しを始めているとも
言われています。
これが米国や欧州株が大きく売られている要因の一つでもあるようです。
しかしもっと売られているのが昨日の日本株です。
日経平均株価は一時は前日比500円を超える下げを見せ、1万7150円
あたりまで下げました。引け値でも479円安と、これで年初からの営業日
は全て下げるという異常な状況になっています。今朝の新聞では「買い手不
在」といった見出しが目につきました。原油価格の下落は日本にとってプラ
スマイナス両面がありますが、総体的にはプラスと見られます。
実際メーカーにとっては生産コストが下がり、販売価格が変わらない限り収
益を底上げします。
来週から始まる日本企業の決算発表でも、その影響が確認されると見ています。
そんな状況でも大きく下げる日本株は、まさに「買い手不在」なのかもしれま
せん。
株価や原油価格の下げに比べれば、ドル円の下げは今のところ小幅です。
それでも115円の大台を割り込むと、下げがきつくなることも予想されます。
中国に対する不安が払拭されないと今回の混乱は治まりませんが、本日は中国
の貿易収支が発表され、市場はその輸入額に注目しています。
輸入額の減少は中国国内の景気の鈍化を示唆することになるからです。
日本株の下げも今日は一服でしょう。
予想レンジは117円30銭~118円50銭程度とみます。

- [2016/01/13 09:03]
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WTI原油価格一時31ドル割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
推移。株価がやや反発したことから118円03銭まで上昇する場面も
あったが、上値は重く117円60-70銭で引ける。
ユーロ先安感と、リスク回避の綱引きが続く。
買われ、ダウは52ドル高。
台まで上昇。
まで下落。引け値は31ドル台まで戻したが、30ドルを割り込むとの見方が
優勢な状況。
本日の注目イベント
ドル円は日本が祝日の11日早朝に、116円70銭までドル安円高が進みました。
日本勢が参加していなく、流動性が低下していたとは思われますが、中国株に対す
る不安や、原油安が止まらないことへの、市場心理の表れと見ることができます。
市場は「リスク」に対して、極端に臆病になっている状況とも言えます。
先週末の雇用統計では、失業率は5.0%で、非農業部門雇用者数は市場予想を大き
く上回る29.2万人でした。
雇用者数は、11月分と10月分も上方修正されています。
また労働市場全体の趨勢を表す、労働市場情勢指数(LMCI)も、「2.9」と、
こちらも好調で、米労働市場は依然として拡大していることが確認されたことになり
ます。
しかし、市場はそれでも極端にリスクを避ける行動を見せています。
「好調な米労働市場も、原油安と中国の景気後退がいずれ影響して悪化する」と見ら
れ、足元ではドル売り円買いに走っているのが現状です。
そしてその先にあるのは、今年の米利上げ回数にも影響を与えるというものです。
原油価格は、昨日のNYで一時31ドルを割り込んで、30ドル88セントまで下落
し、12年ぶりの安値を記録しました。
35ドルを割り込んでからの下落スピードは明らかに、ロングの投げと、投機的な売
り浴びせと思われます。
その材料の一部になったのが、昨日の上海株の下げです。
先週末に、今年2回目のサーキットブレイカーが発動された中国株でしたが、週明け
の昨日も上海株は5%を超える下げを見せました。
依然として原油安と中国不安が投資家のリスクに対する姿勢を抑制している状況です。
ドル円は昨日は117円台で推移しており、一時は118円台に乗せる時間帯もあり
ました。ただ、ユーロ円などクロス円では依然として「円高傾向」が続いています。
現状の極端な「リスク回避姿勢」を変えるには、上記2つの不安要因が落ち着きを見
せるしかありませんが、ここからさらにドル安、株安が進むと、追加緩和が「期待」
だけではなく、「催促」に変わってくることも考えられます。
黒田総裁は「必要ならばちょうちょなく」という言葉を繰り返して来ましたが、足も
との状況はまさに「必要な時」ではないでしょうか。
原油安が続けば米国株が売られ、それに伴いドルが売られ、円が買われる展開が続い
ていますが、原油安は米景気にとって本当にマイナスだけなのかという点にも注意が
必要です。原油安は世界中の物価を押し下げます。
貿易赤字の米国にとって、赤字幅縮小の効果もあるはずです。
本日も原油価格と中国株、さらには人民元相場に注意が必要なことは言うまでもあり
ません。昨日のNY株式市場はプラスで引けていますが、上昇の勢いは限定的でした。
日本株も再び下値トライの予想です。
ドル円のレンジは116円~118円30銭程度と予想します。

- [2016/01/12 09:00]
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混乱収まらずドル円117円台
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
118円台前半まで戻す場面もあったが、117円44銭まで下げ、
同60-70銭で引ける。
ユーロが買い戻される。
不透明感が重石となり、ダウは392ドル下げ、他の主要指数も大幅安。
2.15%台まで低下。
一時は12年ぶりとなる32ドル10セントまで売られる。引けは
33ドル27セントとやや値を戻す。
本日の注目イベント
中国発の混乱が世界の金融市場へ伝播し、その影響から為替、株、金、原油
などあらゆる市場で「リスクオフ」の流れが強まっています。
昨年8月の「中国発世界同時株安」の状況になって来ました。
昨日は、人民元安がさらに進んだことから、中国株が寄付きから大幅な下落
をみせ、開始わずか30分でサーキットブレイカーが発動されました。今週
月曜日に続き2回目です。
もっとも、中国証券当局は、その後この導入したばかりの「サーキットブレ
イカー制度」を一旦停止すると発表し、このあたりも、投資家心理を悪化さ
せ、信頼性という点で問題を残したと言えそうです。
中国株の取引停止を受け、昨日の日経平均株価も423円安と、1万800
0円の大台を大きく割り込んで来ており、この影響がそのまま欧州を経由し、
NY株式市場を直撃するといった「負のスパイラル」に陥っています。
NYダウは392ドル安と、こちらも下げ止まる気配は見えません。
原油価格は一時32ドル台まで下げ、供給過剰観測に加え、今回の混乱が世
界景気にも影響を与え、原油の需要を低下させるという読みも働いているよ
うです。引けは、33ドル27セントですが、前日比70セントの下げです。
ドル円は欧州市場で117円33銭まで下げ、その後はNYで118円台前
半まで戻す場面もありましたが、長期金利の低下と、株価の大幅下落に引っ
張られ117円60-70銭で引けました、
NYの株価の大幅下落を受け、今日の日経平均株価も再び下落基調を強める
と思われ、 日米株式市場が不安心理をキャッチボールしている状況です。
なかなか反転のきっかけがつかめない状況ですが、ポイントはまず中国当局
の出方です。人民元安が止まれば、株価の反発も考えられ、他の市場へも好
影響を与えることになります。さらに注目されるのが、日銀のスタンスです。
このまま株安と円高が続けば、日銀の「2%インフレ目標」はほぼ達成不可
能ということになります。
円高で輸入物価が下がり、さらに原油安が拍車をかけます。
また株価の下落で、消費者心理が悪化し、デフレからの脱却も遠のくことに
なります。
黒田総裁は事あるごとに「必要ならちゅうちょなく行動する」と繰り返して
きました。昨年10月には、あれほど盛り上がった緩和観測にも関わらず追
加緩和を見送っています。
それは逆に言えば、今回のような有事の時のために「温存」していたのでは
ないでしょうか。
昨年12月の会合で緩和策が見送られた際に、ドル円が115円で日経平均
株価が1万7000円になれば、その可能性があるとの見方も広がっていま
した。
足元のドル円はまだそこまで下落してはいませんが、株価はかなり近い水準
です。おそらく市場でも、さらに株安円高が進むと、催促する形で緩和観測
が急速に盛り上げると予想します。
117円33銭まで売られてきたドル円ですが、目先サポートは昨年8月の
急落時の116円17銭ということになり、そこを割り込むようだと115
円の大台が意識されます。
本日は引き続き中国をはじめ、日米の株価の行方と原油価格に注目が集まり
ます。そして、本日は12月の米雇用統計が発表されます。
事前予想は、失業率5%と、非農業部門雇用者は20万の増加を見込んでい
ます。
今週発表されたADP雇用者数が予想を大きく上回り、去年1年で最も良好
な結果だったことから、大きく下振れることはないと思われますが、この2
つの指標は必ずしも相関しないことも事実です。
万が一大きく下振れると、今年の米利上げ回数が1回か2回になるといった
見方が台頭し、ドル売りが加速することも考えられます。
そのようなケースも想定した上で取り組むことが必要です。
相場は常に「オーバーシュート」し、想定外の動きをみせることがあること
は、過去の歴史が物語っています。
予想レンジは116円30銭~118円50銭程度とします。

- [2016/01/08 09:08]
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NY市場リスクオフモード一色
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
円買いが優勢となり、ドル円は118円台前半まで続落。米雇用市場の
好調さは確認されたが、影響は限定的で118円40-50銭で引ける。
戻りも勢いはなく、ユーロ円の売りなどに押される。
34ドルを割り込んだことを嫌気し、ダウは252ドル安と、1万7000ドルの
大台を割り込む。
まで低下。
大きく売られ、34ドル台を割り込む。
本日の注目イベント
昨日発表された中国のPMIは悪化しており、北朝鮮では水爆実験を行い、中東の
地政学的リスクだけではなく、アジアにもリスク要因があることを、改めて知らさ
れた形です。NYダウは約3ヶ月ぶりに1万7000ドルの大台を割り込み、ドル
円は118円台前半まで円が買われ、ユーロやポンド、豪ドルなどの主要通貨に対
しても、大きく円高が進んでいます。
長期金利も、米国債は2.17%まで低下し、日本でも昨日は0.25%を割り込
んでます。商品市況を見ても、原油価格は34ドルを割り込み、こちらは約7年ぶ
りの水準ま売られ、一方金が買われています。
このように、市場は「リスクオフ一色」の様相を見せています。
まだ新年が明けて4営業日目です。
今日も海外市場の株安を受けて、日経平均株価も1万8000円の大台を割り込み
そうです。短期的には全ての市場が売られ過ぎだとは思いますが、反転のきっかけ
が見つからないのも事実で、閉塞間が支配的です。
ここは、やはり比較的好調な米国に頑張ってもらうしかありません。
その米国で昨日、雇用統計の前哨戦といわれる12月のADP雇用者数が発表され
ました。市場予想の19.8万人に対して、25.7万人の増加でした。
米労働市場は引き続き好調であることが示された結果で、明日の雇用統計にも期待
が膨らみますが、それでも株価が大幅に下落するなど、「リスクオフ」に流れに押
された格好です。
FRBのフィッシャー副議長は昨日CNBCとのインタビューで、年4回の利上げ
は「だいたい妥当な線」との認識を示し、2回しか利上げがないとする市場の予想
に対して「低すぎる」と述べています。また、中国を巡る不透明感については「若
干高まったものの、直接的な影響は心配していない」との見方も示しています。
ドル円は昨日の欧州市場で118円25銭まで売り込まれています。
株価や原油価格の大幅下落の割にはそれほど売られていないとの印象ですが、12
0円が徐々に遠くなっていく状況です。
足元のリスクオフモードも最高潮に達している感もあります。
まだ反発するタイミングではないとしても、ここは冷静に対処したいところです。
慌てた突っ込み売りは避けたいですが、本日も株価の動きからするとドルの下値を
探る展開が予想されます。
昨年115円86銭という1年間のドルの底値をつけたのも、1月でした。
重要なのは明日の雇用統計です。
昨日のADP雇用者数からすると、大きな下振れはなさそうですが、仮に予想を大
きく下回るようだと、頼みの綱の「雇用」にも先行き懸念が生じ、今年の利上げ回
数に大きな影響を与えることにもなります。目先は118円が維持できるかどうか
でしょう。
予想レンジは118-119円程度と見ます。

- [2016/01/07 08:57]
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ユーロ円続落し127円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株価が意識されたが、118円台半ばを試すには至らず119円前後で
引ける。
強まりユーロドルは1.0711まで下落。ユーロ円も約8ヶ月ぶりに
127円台半ばまでユーロ安が進行。
優勢だったが、ダウは引けにかけてプラスに。ナスダックは
11ポイント続落。
軟調。10年債利回りは2.24%台へと小幅に上昇。
35ドル台に。明日の在庫統計で、在庫が増加していることへの
警戒感が台頭。
本日の注目イベント
前日のNYで118円70銭まで急落したドル円は、昨日は日本株や、中国
の株価対策の発表などを受け買戻しが優勢となり、119円70銭まで値を
戻しましたが、その後欧州では再び118円台後半まで押し戻され、なかな
か浮上のきっかけがつかめない展開です。これまでの強力なサポートであっ
た120円が、今度はレジスタンスとして機能していることが意識されます。
ユーロ円が昨年4月以来の127円台半ばまで下落が進んで来ました。
昨日発表されたユーロ圏の12月の消費者物価指数が「+0.2%」と、市
場予想に届かなかったことから、さらなる追加緩和観測が高まり、ユーロ売
りが強まった結果です。
2016年には4回程度の利上げが見込まれている米国との金融政策の方向
性が改めて意識されたもので、ドル買いユーロ売りが活発になり、ユーロド
ルは下落。
一方ドル円では、地政学的リスクの拡大や、不安定な株価の動きから、安全
通貨の円が買われ易い地合いから、ドル売り円買いが優勢となっていること
が背景です。
ユーロ円は既に「週足」でも雲を下抜けしており、現在は「120週線」に
サポートされている状況です。ここを明確に割り込むようだと、昨年4月1
4日に記録した126円08銭の水準が意識され、125円の大台も視野に
入ってきます。ECBが昨年12月に追加緩和策を発表し、資産購入プログ
ラムを2017年3月まで延長し、中銀預金金利をマイナス0.3%に引き
下げましたが、この内容が「予想外に小粒」だったことから、急激にユーロ
を買い戻す動きが活発になり、ユーロドルは1.10近辺まで急反発した経
緯があります。
再び追加緩和観測が強まってくれば、ユーロドルも、ユーロ円も下値を試す
展開が予想されます。ユーロ圏の経済指標と、ECB要人の発言には注意が
必要です。
ドル円は上値が徐々に重くなっているのは事実ですが、118円台半ばもサ
ポートを形成しつつあります。不安定な株価と中東の混乱、さらには不透明
な中国景気など、円が買われ易い環境にあります。
今週は週末に雇用統計があり、ここで、米雇用市場の順調な拡大が確認され
れば、市場のセンチメントも一変する可能性もあると見ていますが、雇用の
拡大にブレイキが掛かっているようだと、118円を割り込み115円を目
指すことがないとも言えません。
そうなると、2016年4回程度の利上げというシナリオが大きく修正され
ることになるからです。
本日は引き続き、日本、中国の株価の動きがポイントになります。
NY株式市場がやや下げ止まりの気配を見せていることから、反発すること
も考えられますが、それでも東京時間のドル円は119円半ば超えが一杯で
しょう。大きな動きはNYのADP雇用者数を確認してからということにな
ります。
予想レンジは118円50銭~119円80銭程度とみます。

- [2016/01/06 09:02]
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ドル円欧州で118円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
欧州市場では118円70銭まで下げたが、NYでは119円台
で推移。大幅に下げた株価が下げ幅を縮小したことで119円45銭
近辺で引ける。
ユーロドルは1ヶ月ぶりに1.07台後半まで売られる。
ISM製造業景況指数が2ヵ月連続で「50」を下回ったことで、
ダウは一時400ドルを超える下落。引け際にはやや反発したものの、
276ドル下落し、昨年から3営業日連続で100ドルを超える大幅な
下げが続く。
長期金利は2.23%台まで低下。
続落。
本日の注目イベント
金融市場は2016年の先行きを予感させるような波乱に満ちたスタートを
切りました。昨日の東京時間では、日経平均株価が一時600円を超える下
げを見せ、ドル円も120円を切ると下げ足を早め、119円台半ばまで下
落。欧州タイムでは118円70銭までドルが急落する場面もありました。
中国の製造業PMIが予想を下回ったことや、上海株式市場ではサーキットブ
レイカーが発動されたことで、日本株が急落し、円が買われたようです。
もっとも、NYダウは昨年30、31日の2日間で、300ドルに迫る下げ
を演じたことで、既に日本株が下げる予兆もあり、結局今年も、米中の経済
指標や金融市場の動きに、大きく影響されることになりそうです。
日欧で株価が急落した流れを受けたNYでは朝方から株価は下げ、ダウは一
時400ドルを超える下げを見せ、1万7000ドルの大台を割り込む場面
もありました。ただ、ドル円は118円台後半から119円台まで反発し
たことから、引け値では276ドル安に留まっています。
原油価格も、サウジアラビアがイランとの国交断絶を発表したことで、アジ
ア時間では買いが優勢となり反発したものの、中国景気の鈍化が意識され、
NYでは結局昨年末比下落して取引を終えています。ドル円は昨年10月中
旬以来となる118円台半ばまで下げ、NYダウも一時は1万7000ドル
割れとなるなど、今年の相場も波乱含みです。
特に中国の景気動向には、今後も一喜一憂させられることになり、さらに今
年は地政学的リスクが極めて高い状況が続きます。
基本的には、米国が今年追加の利上げが出来ない状況にならない限り、金
融政策の差がドル円をサポートする構図は変わらないと予想していますが、
中東などの混乱から原油価格が乱高下し、そのたびに円が買われる事態は避
けられそうもありません。
一部には米国一国が世界の景気を牽引できるはずもなく、いずれは中国や欧
州景気鈍化の影響を受け、失速するという見方もあります。
その可能性もなくはありませんが、個人的にはそのような事態は極めて低い
という見立てです。雇用を中心に米景気の緩やかな拡大は続くと見ています。
世界的な株安連鎖が始まったことから、今日の東京株式市場も売りが優勢の
展開でしょう。ただドル円が目先118円台半ばで下げ止まったことから、
昨日のような大幅な下げはなさそうです。
注目はサーキットブレイカーが発動され取引が停止された中国株が、さらに
下げるのかどうかという点です。
昨日のような大幅下げを見せるようだと、日本株のもう一段の大幅な下げが
あるかもしれません。
目先、118円台半ばは「短期的な底値」を見たようにも思えますが、まだ
安心はできません。
本日のドル円は118円70銭~119円80銭程度を予想します。
昨日この欄でも述べたように、これまで強力なサポートだった120円を大
きく割り込んだことで、今度は120円が上昇を阻むレジスタンスになる可
能性が高いと思われます。

- [2016/01/05 09:09]
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ユーロ円130円台前半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 年末でもあり、ドル円は120円台前半で小動き。
株価が下げ幅を拡大したことで120円01銭までドルが
売られたが、120円の大台は割り込まず、120円30銭
近辺で越年。 - ユーロドルは1.09台から小幅に反落。1.08台半ばまで
売られたが、方向感はなくもみ合い。 - 株価は続落。アップルなどテクノロジー株が売られ、
ダウは178ドル下落。S&P500は年間ベースで下げる。 - 株価が下落したことから、債券価格は小幅に上昇。
10年債利回りは2.27%近辺と、やや低下。 - 金、原油はともに反発。
- 新規失業保険申請件数 → 28.7万件
- 12月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)→ 42.9
本日の注目イベント
- 中 中国 12月財新製造業PMI
- 独 独12月消費者物価指数(速報値)
- 英 英11月製造業PMI
- 米 12月ISM製造業景況指数
年末ということもあり、取引は閑散。
シカゴ購買部協会景況指数が予想を大きく下回ったことから、株価が
幅に下落、ドル円も120円01銭まで売られましたが、今回も120
円の大台割れは回避されています。クリスマス前後から何度も120円
割れを試してはいますが、これまで全て反発しているところを見ると、
120円は相当強いサポートと考えられますが、そのため、一旦割り込む
と下落に拍車がかかることも予想され、120円を大きく割りこむと、
今度は120円がレジスタンスとして機能する場合も考えられます。
120円は重要な水準と言えます。
昨年12月の米利上げを契機に、ドル円は上値の重い展開が続いていますが、
何とか120円は維持している状況です。
いよいよ今日から、2016年の相場が始まりますが、120円割れは
そう遠くないタイミングであると予想しています。
市場関係者の今年の相場予想も、かなりばらつきが見られます。
120円を割り込めば今年はドル安円高が進むと予想している人が多く
いるように、円高方向に流れが変わる可能性もありますが、利上げモードに
舵を切った米国と日欧の金融政策の差はこれまでと変わっていません。
今年米国が何回利上げを実施するかによって、為替の水準も変わってきま
すが、フェデラル・ファンド(FF)金利が1%を超える水準まで引き上げが
行われるとすれば、ドルの大幅な下げは見込みにくいと思われます。
一方今年のキーワードの一つに「選挙」が挙げられます。
米国では11月に大統領選があり、日本でも夏には参院選があり、一部には
衆参同時選挙も予想されています。
日米の選挙の結果によっても為替が動くことは十分考えられます。
特に日本では、選挙までには株価が上昇することが現政権にとっては最大の
「援軍」になるとの見方もあり、これをはやして追加緩和期待が盛り上がる
ことになるかもしれません。
個人的にはドルが深押ししたところで、「買い場」を探るスタンスを考えて
います。
米景気が失速するのか、あるいは予想外の粘り腰を見せるのかが重要なポイン
トになりますが、先ずは、今週末の12月の雇用統計が試金石になります。
日米の金融政策以外にも、欧州の景気と緩和策の拡大、あるいは中国の景気、
さらにはそれらにも深く関係する原油価格の動きなど、波乱要因に事欠きません。
1、2月はその意味で今年の相場を読む上で、重要な準備期間とも言えます。
本日のドル円予想レンジは119円80銭~120円80銭程度と見ます。
- [2016/01/04 09:39]
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