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 2016年03月 

イエレン発言でドル急落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は113円台後半から急落。イエレン議長が利上げに
    対する慎重な姿勢を示したことで、112円61銭まで売られる。

  • ドルが売られたことからユーロドルも反発。約10日ぶりに
    1.13台までユーロ高が進む。

  • 利上げ観測が後退したことから株価は続伸。ダウは3日続伸し、
    1万7600ドル台まで買われ、年初来高値を更新。

  • 債券相場も続伸。イエレン議長の「ハト派」発言を材料に
    買われ、長期金利は1.80%台まで急落。

  • 金、原油はともに続落。

  • 1月ケースシラー住宅価格指数 → +5.75%

  • 3月消費者信頼感指数     → 96.2

本日の注目イベント

  • 日   2月鉱工業生産
  • 独   独3月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏3月景況感指数
  • 米   3月ADP雇用者数
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演

4人のFOMCメンバーが揃って、利上げに前向きな発を繰り返し、ドル
円は113円台後半まで緩やかに上昇しましたが、昨日のイエレン議長の
講演で、利上げ観測が後退し一気に円高に振れています。
一時112円61銭までドルが売られ、再び111-114円のレンジに
押し戻された形です。

イエレン議長はNYのエコノミッククラブで講演し、「FOMCは政策調
整を慎重に進めるのが適切だと私は考えている」と発言し、政策金利が
再びゼロになった場合にFOMCには政策を緩和する「かなりの余地が
なおある」と指摘しました。(ブルームバーグ)米金融当局が利上げを
慎重に進めることが適切との認識が示されたことで、予想以上に「ハト派」と
受け止めた市場は、ドルを売り、株式と債券を買い、その結果長期金利が
低下しました。

市場には、場合によっては4月にも利上げがあり得るのではないかといった
雰囲気が支配的だっただけに、冷や水を浴びせられた格好になりましたが、
この景色は以前にも見たことがある景色で、2月の議会証言後の動きと酷似
しています。FOMC内でも、イエレン議長が特に「ハト派色」が強い
ような印象が残っています。

これでドル円も再び振り出しに戻った感があります。114円にも届かず
戻ってきたドル円は、今度は下値をトライすることになるかもしれません。
ただ、米経済指標を見る限りそれほどドルが売り込まれる状況ではありま
せん。昨日も3月の消費者マインド指数が発表されましたが、景気の先行
きに関するマインドは決して悪くはありません。またイエレン議長に近い
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は昨日、米経済は世界経済の成
長減速を乗り切りつつあると見受けられると述べるとともに、米金融当局が
緩やかなペースで利上げするとの見通しを改めて示しています。

今週末には3月の雇用統計が発表され、この結果が4月のFOMCに
大きな影響を与えることには変わりはありません。
昨日のイエレン発言を受けた今でも、利上げの可能性は五分五分と見られ
ます。結局、雇用統計次第ということです。

テクニカルを見ても特段明確なヒントは得られません。
下値のサポートは「1時間足」の200日線がある112円45銭あたりと、
「4時間足」の雲の下限である、112円35-40銭近辺がひとまず
重要と見られます。

予想レンジは112円20銭~113円20銭程度と見ます。

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