欧米の株価上昇で円とドル売られる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き堅調に推移。英国の混乱が後退していることが
株高、原油高につながり、ドル円は102円94銭まで買われる。 - ユードルは小幅に上昇。市場全体では大きく売られたポンドと
ユーロが買い戻され、一方買われていた円やドルが売られた。
ユーロドルは1.1131まで上昇。 - 株式市場は大幅に続伸。英国のEU離脱を巡る懸念が和らいだ
ことが株価を押し上げる。ダウは284ドル上昇し、2日間で
550ドルの上昇を見せる。 - 債券相場は続落。市場の混乱が治まったことで利益を確定する
流れに押された。長期金利は1.51%台まで上昇。 - 金は反発。原油は在庫が予想外に減少していたことで続伸し、
49ドル台に乗せる。 - 5月個人所得 → +0.2%
- 5月個人支出 → +0.4%
- 5月PCEコアデフレーター → +1.6%
- 5月中古住宅販売成約指数 → -3.7%
本日の注目イベント
- 日 5月鉱工業生産
- 独 独6月雇用統計
- 欧 ユーロ圏6月消費者物価指数
- 英 英1-3月期GDP(確定値)
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 6月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 加 カナダ4月期GDP
英国のまさかのEU離脱からまもなく1週間が過ぎます。
あのパニック的な動きから市場は徐々に落ち着きを取り戻し、株価が
上昇し、原油価格もほぼ元の水準に戻り、ドル円も103円に迫る水
準まで反発して来ました。国民投票前のドル円の水準は106円台後
半で、まだそのレベルには戻っていませんが、100円割れのリスク
がやや後退したと見られます。英国のEU離脱の影響が直ぐに出てく
るものでもなく、完全にEUを去るのは2年ほどかかるとの見方も
見方もあります。
それでも今回の英国民の判断は他のEU諸国に影響を与えています。
EUへの残留を選択したシコットランドでは、英国からの独立を求
める声がさらに高まり、欧州委員会のユンケル委員長は、「スコッ
トランドはEUに対して独自の立場を訴える権利がある」と述べ、
スコットランド自治政府の首相と会談する予定です。これに対して
同じく独立を目指すカタルーニア州を国内に抱えるスペインのラホ
イ首相は直ちに反論していますが、この動きはオランダやフランス
にも波及する恐れもあり、欧州全体にとってもまだまだ余波は続き
そうです。
Brexit問題はピークを過ぎたことは間違いなく、そのため徐々に落
ち着きを取り戻しています。今後は7月のFOMCで米国の利上げが
再び見送られるのかという点と、7月末の日銀金融会合で追加緩和が
あるのかどうかという点に視点が移ります。FOMCについては既に
「利上げはない」との見方が優勢で、一部には「利下げも必要」とい
った意見もあるようです。
ただ、これは来週発表される6月の雇用統計を確認するまでは流動的
です。イエレン議長は、米国の雇用に自信を示す発言もしており、
仮に6月の雇用統計で15万人を超えるような雇用者増があれば、
7月利上げ観測が一気に高まることも予想されます。
日銀会合についても、英国がEUからの離脱を決め、マーケットが
パニックに陥った翌日の政府会合で安倍首相は、「政策を総動員す
る」と述べていました。追加緩和の可能性について黒田総裁はコメ
ントを避けていましたが、何らかの政策発動があってもおかしくは
ありません。また来週日曜日は参院選挙があります。追加緩和期待
は徐々に盛り上がってくると思われます。
ドル円は今朝方103円台に乗せる場面もありました。
先週24日のドル円の急落後の戻り高値は103円30銭前後です。
この水準を抜けるかどうかに注目していますが、「1時間足」では
MACDも、一目均衡表の雲も短期的なドルの上昇を示唆していま
す。日本株の上昇がどこまでドル円を押し上げるのかといったとこ
ろですが、株価とドル円の相関度が低下しているのも事実です。
予想レンジは102円30銭~103円30銭程度でしょうか。
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- [2016/06/30 10:19]
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市場はやや落ち着きを取り戻す
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 欧米の株価が反発し、米長期金利も上昇したことで
ドル円は102円台を回復。市場はやや落ち着きを取り戻し
ドルは102円84銭まで買われ、ほぼこの日の高値圏で引ける。 - ユーロドルも小幅ながら反発。1.1090まで買われ、
ポンドが対ドルで上昇したことに引っ張られた側面も。 - 株式市場は大幅に反発。欧州株も3日ぶりに反発したことを
受け、ダウは269ドル上昇。「VIX指数」も低下し、
不安が和らぐ。 - 債券相場は反落。不安心理が後退したことで債券には利益
確定の売りが出た格好。長期金利は1.46%台まで上昇。 - 金は反落し、原油価格は反発。
- 4月ケースシラー住宅価格指数 → +5.44%
- 6月消費者信頼感指数 → 98.0
- 6月リッチモンド連銀製造業指数 → -7
本日の注目イベント
- 独 独6月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏6月景況感指数
- 米 5月個人所得
- 米 5月個人支出
- 米 5月PCEコアデフレーター
- 米 5月中古住宅販売成約指数
昨日は日米欧の株式市場が揃って反発したことで、ドル円も102円台を回復し、
NY市場では102円84銭までドル高円安が進んでいます。
日経平均株価は小幅高でしたが、欧米の株式は大幅に上昇し、英国がEUから
離脱を決めた際には「25」を超えていた「VIX指数」(恐怖指数)も
「18台」まで低下し、市場全体がやや落ち着きを取り戻したようです。
この指数は「20」を超えると市場の恐怖心が高まったと見られ、投資家の
心理状態を表すとされており、1カ月前は「15」前後でした。
ただこれは一時の大混乱が治まったに過ぎず、平常に戻るにはまだまだ時間が
かかりそうです。市場が、英国に代わる次の材料を見つければ、市場の関心も
欧州から離れるものと思いますが、問題は次の材料が何かということです。
タイミング的には米国の6月の雇用統計ということになりそうで、先月の雇用
者数の下振れが一時的なものであったのかどうかに視点が移りそうです。
昨日は欧州首脳会議が開催され、キャメロン首相は英国がEUからの離脱を
決めた後の最初の会合に出席しました。
首相は「EUとはこれからも密接な関係を続けていきたい」と述べましたが、
メルケル独首相は英国に対し、EU離脱に関して幻想を抱かないよう釘を
さしました。またユンケル欧州委員長も辛口の言葉を放っていました。
(ブルームバーグ)
市場がやや落ち着きを取り戻したことで、買われていた円がドルだけではなく、
ポンドやユーロに対しても、昨日は売り戻されています。
ドル円も102円台後半までは反発しましたが、ここから103円台に乗せる
ことができるかどうかが試されます。
24日に99円前後まで急落したドル円は、その日のNY市場では
103円30銭前後までは反発していますが、そこから落とされています。
そのため、このレベルではドル売り注文も集まりやすいと予想されます。
英国のEU離脱という予想外の事態で市場はパニックに陥りましたが、
そのピークは過ぎたと思います。ただ2度目の国民投票の話や、スコットラン
ドの独立機運の盛り上がりなど、その余波はまだ続いています。
足元の動きが小康状態だとすれば、やはりドル円の上値は重いと見られます。
本日は日本株も上昇する見込みですが、その動きに併せて103円台に
乗せられるかどうかに注目しています。
予想レンジは102円~103円程度と見ます。
- [2016/06/29 09:38]
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英国EU離脱の余波残る
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
102円台では上値は重いが、株安・債券高の割には堅調に推移し、
102円近辺で取引を終える。
一時は1.0971までユーロ安が進む。
銀行株を中心に売られる。ダウは260ドル下げ、1万7140ドル
と、約3カ月半ぶりの安値を記録。
まで低下し、約4年ぶりの低水準。
原油は続落し46ドル台まで売られる。
本日の注目イベント
先週末の英国のEU離脱の影響が残り、欧米の株式市場は大幅に続落。一方
安全資産の債券には一段と資金が集まり、米10年債は1.43%台まで利
回りが低下し、過去最低水準を記録した2012年7月の1.379%も視
野に入って来ました。さらに金も買われ、こちらは1340ドル台まで上昇
するなど、英国のEU離脱の余波で、リスクオフが加速し、投資家は出きる
だけリスクの低い市場へと資金を移し変えている状況です。
こうなると安全通貨の円やスイスフランが買われますが、円は先週末に急騰
を見せたこともあり、昨日はそれ程円買いは進んでいません。
106円台から一気に99円前後まで急騰したことで、政府日銀も介入の準
備に入っているのではないかといった見方もあり、日銀も臨時の金融会合を
召集して対策を講じるのではないかといった観測もあります。そのため再び
ドル円が100円を割り込んだら何らかの動きがあるのではないかと、市場
には警戒感も広がっているようです。
ただ100円を割り込んだら直ぐに介入に踏み切るとも思えず、100円か
らさらに急速に円高が進んだ場合にはありえるのではないかと思います。
昨日は大幅に売られた日本株が反発しましたが、これは世界の主要市場の中
でも最も下落率が大きく、火元である英国の2倍ほど売り込まれたことを考
えれば買い戻しが先行しただけでしょう。欧米株が大幅に続落した後の、本
日の動きを確認する必要があります。
シカゴの先物を見る限り、200円程度の下落が予想されますが、ドル円が
どこまで粘り腰を見せるかにも影響されそうです。
英国のEU離脱の余波は英国内でもまだくすぶっています。
2回目の国民投票をすべきだとの意見もありますが、これに対してキャメロ
ン首相は、国民投票のやり直しを求める声をはねつけています。
僅差であったとはいえ、国民が判断を下した結果に従うという姿勢を表明し
ており、オズボーン財務相も、英国は経済への打撃に立ち向かう決意をすべ
きだと語っています。(ブルームバーグ)
英国が今後経済的な困難に向うことは想像に難くなく、特にGDPの1割を
稼ぎ出す金融業での影響が大きいと思われます。
今朝の経済紙も米大手ゴールドマンが英拠点の移転も選択肢の一つと考えて
いるとし、モルガンスタンレーも人員削減の準備を始めたと報道しています。
仮に米大手がそのような行動に出れば、日本の大手金融機関も当然同じよう
な判断をすると思われ、金融の中心地シティーの優位性が危ぶまれます。
金融業界は人の移動も盛んで一般的に考えられる以上に、横のつながりも強
く、情報も共有されています。米大手の金融機関が移動を開始したら、加速
度的に拠点の移動が始まることも予想されます。
本日も欧州からの情報にミミを傾けることになります。
米国の1-3月期GDP確報値が発表になりますが、大きな材料にはなりに
くいと思います。
レンジは101円~102円50銭程度と予想します。

- [2016/06/28 08:57]
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ドル円102円前後で推移
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
102円台で推移。株価が大きく下げ、長期金利も急低下したが、ドル円は
大きな変動を見せず102円30銭前後で引ける。
1.1035まで下落。
前日1万8000ドルの大台を回復したダウは610ドル下げる。
1.56%台まで低下。
買われる。一方原油価格は大幅に売られ47ドル台に。
本日の注目イベント
「ブラック・スワン」。めったに起こらないが、起こるとその影響が甚大である。
そんな時に使われる言葉ですが、今回の英国のEUからの離脱は、まさに「ブラッ
ク・スワン」だったように思えます。先週末のドル円は106円台後半から実に8
円近く落ち、1日の下落率とすれば、記録的な数字です。円は対ポンドやユーロで
も急騰し、円全面高の様相でした。
日経平均株価の方も、1300円を超える下げを見せるなど、前日比7.92%も下
落し、NYダウでも3.38%、火元のイギリスでは3.14%しか株価が下げて
いません。ここに日本株の象徴的な弱さがあります。
リスクが拡大した際には安全通貨の円が大きく買われると同時に、日本株が大きく
売られる構図です。日本株の際立った弱さには、何か原因があるのでしょう。
先週末のコメントでも注意を喚起しましたが、国民投票が始まる前までは「残留派」
が優勢との報道で、NYではドルが買われ、ダウは1万8000ドルの大台を回復
するなど、楽観的なムードでした。その分、万が一離脱が決まるようだと「パニッ
ク」になると予想しましたが、ドル円はまさにその通りの動きとなり100円割れ後に
は、一時は99円を下回るレートも記録したようです。
東京時間に余りにも大きく値が動いたことでNYではその反動か、予想外の小動き
でやや肩透かしをくらった感じです。余りにも値幅が大きかったことから、明確な
方向感が見つけにくかったということもあったようです。
一気に100円割れまで売られたドル円でしたが、これで日銀が目安とする2%
の物価上昇はまず困難になったと思われます。
急激な円高で輸入物価は下がり、株価の下落で個人消費者の財布の紐は固くなり、
さらに円高が訪日外国人の増加ペースを鈍化させます。
筆者も含め「残留」を予想していた市場関係者が多かったため、離脱で市場に激震
が走りパニックになったと言えます。
週明けは102円前後で推移しているドル円ですが、今後は100円割れが定着す
るのかどうかに関心が集まります。
今月はFOMCで利上げが見送られ、その翌日の日銀金融政策決定会合でも追加緩和
が見送られ、円高要因が続いた後での「BREXIT」で、一気に円高が加速したわ
けです。常識的に考えれば、7月のFOMCでも利上げが見送られる可能性が高まっ
たと言えます。反対に日銀会合では、何らかの動きが期待されます。
先週末には財務省、金融庁、日銀の幹部が集まって今後の対策を協議したようですが、
今度再び100円を割り込んだ際に、実際に単独でも介入できるのかどうかが焦点で
す。自民党の政調会長を含め、与野党のトップが「必要な対応を期待する」との言葉
で足並みを揃えましたが、介入を行うとしても、そのタイミングも重要です。
今週も引き続きドルの上値が重く、通貨当局がどのような対応を見せるかに注目した
いと思います。
レンジ予想は難しいところですが、101円~103円程度とみます。

- [2016/06/27 09:03]
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投票結果を前に円乱高下
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- イギリスの国民投票で残留期待が高まったことから、ドル円は
106円台まで上昇。今朝方には106円80銭台まで
さらに買われ、開票結果を見る前に「残留」を織り込む。 - ユードルも買われ、2週間ぶりに1.14台までユーロ高が進む。
ユーロは対円でも121円に迫る。 - 株式市場は「残留」を織り込み大幅高で取引を終える。ダウは230ドル
上昇し、他の主要株価指数も軒並み大幅高。 - 債券市場は続落。「残留」が決まれば安全資産への需要が減少することで
売りが優勢に。長期金利は1.74%台まで上昇。 - 安全資産の金は続落し、原油は反発し50ドル台を回復。
- 新規失業保険申請件数 → 25.9万件
- 5月景気先行指標総合指数 → -0.2%
- 5月新築住宅販売件数 → 55.1万件
本日の注目イベント
- 独 独6月IFO景況指数
- 米 5月耐久財受注
- 米 6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)
注目のイギリス国民投票は今朝6時に締め切られ開票が始まっています。現時点
(朝6時30分)では全ての金融市場で「残留」を前提にした動きになっています。
昨日104円台半ばで東京市場の取引を終えたドル円は106円台に乗せ、今朝は
106円台後半までドル高が進んでいます。NYダウは引け際に急伸し、前日比23
0ドルも上昇しました。また安全資産の米国債は売られ、金利は上昇し、さらに金も
売られています。最初の開票結果が朝方8時過ぎには発表されるようで、最終結果
は昼前後になる見込みです。
昨日のロンドンの天候は大雨で、天候が悪かったら「離脱支持派」に有利だと見ら
れていましたが、現時点では「残留期待」が勝っているようです。まだ投票率も発表
されていません。悪天候なら投票率が低く、「離脱支持派」が有利だとの見立ての
ようです。調査会社ユーガブが発表した結果では「残留支持」が52%で、「離脱支
持」は48%だったようです。
ドル円は昨日の東京の水準よりも2円以上昇したことで、短期のテクニカルでは全て
「ドル買い」を示しています。上値の目途は「8時間足」の雲の下限である
106円95-00レベルと、雲の上限である108円台半ばです。「日足」では109円前
後が雲の下限になっており、107円台から上値では
相当のドル売りも予想されることから、それほど簡単には突破できないと見ていますが、
「日足」のMACDはゴーデンクロスに近いシグナルを発しています。まだ完成はしてい
ないものの、107円台に乗せるようだと完成すると思われ、一応注意は必要です。
また、このまま開票を待つことになりますが、9時から取引を開始する東京株式市場では、
NYダウの大幅高とドル高円安の影響から買いが優勢となり、こちらも久しぶりに大幅高に
なりそうです。もっとも、これはその前に取り引きが始まるシンガポールの日経先物を
見ればおよその水準は把握できます。もし日経平均株価が大幅な上昇を見せるようだと、
ドル円は実需の売りが上値を抑えるものの、簡単には下げないかもしれません。
まだ「残留」が決まったわけではありませんが、上で述べたように「残留」を取り込む
形で市場は動いています。ないとは思いますが、万が一「離脱」にひっくり返るような
ことになると、市場はパニックになることが予想されます。こちらにも注意をしながら
開票結果を注視したいと思います。本日のレンジを予想することは難しく、また大きく
異なれば意味もありません。
既にこのレポートを書いている時点で、離脱が1ポイントリードとの報道に、瞬間
103円割れまでドルが下落する場面もありました。非常に大きな値動きです。
慎重に臨むに越したことはありません。
========================================================================
イギリスのEU残留か離脱かはまだ分かりません。
ところで、筆者が初めてロンドンを訪れたのは1986年11月でした。
約1カ月間滞在しましたが、印象といえば暗い空と、おいしくない食事です。
フィッシュ・アンド・チップスにド-バー・ソウル、これが名物だと言われて
食べましたが、何度食べてもおいしいとは思いませんでした。
仕方なく、それからは毎日のように市の中心部にある
「日本食レストラン」へ通いましたが、こちらも値段の割には味が今いち。
天候と食事、それにあの巻き舌の英語の発音には苦労しました。
良い週末を・・・・・。
- [2016/06/24 09:46]
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英国国民投票の結果が全て
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 英国の国民投票を前に市場は様子見ムードが漂い
ドル円は小動き。104円台半ばを中心にもみ合う。 - ユーロドルはややユーロの買い戻しが優勢となり
1.13を挟んだ取引に。 - 株式市場は3日ぶりに反落。イエレン議長の議会証言にも
反応はなく、英国の国民投票を前にポジション調整に終始。
ダウは48ドル下落し、ナスダック指数なども揃って反落。 - 債券相場は反発。米財務省はこの日3本の入札を実施
し、好調だったことも買い安心感につながる。 - 金と原油はともに続落。
- 5月中古住宅販売件数 → 553万件
- 4月FHFA住宅価格指数 → +0.2%
本日の注目イベント
- 独 独6月製造業PMI(速報値)
- 独 独6月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏6月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏6月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏6月サービス業PMI(速報値)
- 英 英国民投票
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 5月景気先行指標総合指数
- 米 5月新築住宅販売件数
- 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
- 米 FRB、ストレステストの結果発表
「英国民投票でEU残留支持48%、離脱42%-コムレス世論調査」、
今朝のブルームバーグニュースはこのように伝えています。
いよいよ本日は英国で国民投票が実施され、英国民にとっては、EU
から離脱し独自の経済運営を目指し英国の新しい未来を描くのか、
あるいはEUに留まり、欧州の一員として独仏などと伴に歩みを進める
のかを決断しなければならない「運命の日」です。
今朝は新聞、テレビでもこの話題で持ちきりです。
英国がこれほど世界中の耳目を集めたことはこれまでにあったでしょうか。
あのジョージ・ソロスがバンク・オブ・イングランドを負かした時でさえも、
これほどの注目を集めなかったと記憶しています。
筆者も、現役為替ディーラーとして、ポンドを売りまくっていた頃を思い起
こします。
残留支持が優勢のようですが、他の調査機関では残留が51%で、離脱が
49%との報道もあります。分かっていることは、依然としてその差は僅かで、
態度を保留している票がどちらに流れるかで、どちらも過半数を獲得する可能
性があるということです。結果が判明するまで、これから24時間以上も待た
なければなりません。
その間、様々な情報が飛び交うことになると思いますが、ここからあえて「国
民投票に向けて」ポジションを取るのは危険です。
特に予想と異なった場合の「ストップロス」は、指定したレートで約定されな
いリスクが高いと思われ、想定以上の損出が発生する可能性もあります。
ここは結果が出てからの出動でも遅くはないと考え、まずは「高見の見物」を
お勧めします。
昨日もイエレン議長の議会証言がありましが注目度は低く、上記英国の後じんを
拝しています。議長は前回の雇用統計で雇用者数が激減したことに触れ、これは
一時的な現象であると指摘し、景気が回復すれば緩やかに利上げを行うと述べて
います。また利上げは、株価には必ずしもマイナスではないとの見方も示してい
ました。さらにIMFのラガルド専務理事は、米国の緩やかな利上げの道筋を支
持するとのコメントも発表しています。
昨日の為替市場は「残留支持」が優勢だったこともあり、ポンドが買い戻されて
はいますが、取引はそれほど活発ではなく、「嵐の前の静けさ」といった状況で
した。この状況は本日も続くと見られますが、国民投票に関するニュースが配信
されるたびに、神経質な動きを見せるかもしれません。
G7の通貨当局も臨戦態勢をしいており、場合によっては「協調介入で臨む」と
いった、強いメッセージを市場に送ってくる可能性もあります。
本日は国民投票に関する報道次第というところですが、104円~105円
50銭程度を予想しています。
- [2016/06/23 10:40]
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ドル円105円台に乗せるも上値が重い
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
議会で、国民投票後のいかなる事態にも備えていると発言したことで
ドル円は一時105円台に乗せる。
進む。
対しての言及はあったが、利上げに関する発言はなかった。ダウは24ドル
上昇し、リスクオフはやや後退。
売られる。長期金利は2週間ぶりに1.7%台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日の朝方には株価の下落に伴って、ドル円は103円57銭辺りまで下落し
ましたが、その後はやや反発し、NY市場ではドラギ総裁の発言から、英国の
国民投票の結果でも混乱は避けられるとの見方がやや広がり、安心感からドル
円は105円台に乗せる場面もありました。引き続き値幅を伴った神経質な動
きです。
ドラギ総裁は議会証言で、「英国のEU離脱を問う国民投票後のいかなる緊急
事態にも備えている」と発言しています。
ただ世界経済は引き続き脆弱な状態で、地政学的展開により、下振れリスクは
依然大きいと指摘。そのため、ECBは金融政策で実体経済への効果的な浸透
を図り、緩やかながら景気を安定させると述べています。(ブルームバーグ)
ドラギ総裁のこの発言で、市場の混乱がある程度鎮静化するとの見方が広がり、
円が売られ、株価の上昇につながったと思われます。
一方注目されていたイエレン議長の議会証言では、特に目立った発言はなく市
場への影響はありませんでした。
金融政策への言及はなかったものの英国の国民投票については、「経済にリス
クをもたらしている」とし、「EU離脱となれば極めて大きな影響が及ぶ恐れ
がある」と語り、「金融政策当局は米経済が改善の明確な兆しをいつ見せるか
ではなく、見せるかどうかを注意して見守っていると」と述べました。
(ブルームバーグ)
言うまでもなく、目先の最大のリスクは明日の英国の国民投票の結果です。
国民投票は現地時間夜の10時まで行われ、その後に開票が始まります。
日本時間の昼頃には結果が判明するのではないかと見られていますが、僅差が
予想され、出口調査の結果もマスメディアからは発表されないことになってい
るため、日本時間夕方まで結果は分からないのではないかといった見方もあり
ます。そのため、どちらの結果が出ても直後の相場は大きく変動すると見てい
ます。
「離脱か残留か」わかりませんが、ドル円の動きを見ていると、仮に「残留」
が決まってドルが買い戻されて上昇したところが「ドルの売り場」と見ている
人が多いようです。
その水準が108円台なのか、あるいは110円台なのかは分かりませんが、
戻り売りを志向する人が多いのは事実のようです。
問題は「離脱」が決まった場合です。
直近の世論調査が「残留派有利」と伝えているだけに、この場合の反応は相当
なものになるだろうと予想されます。
円買いが急速に進み、ドル円は100円を試す動きも想定されます。
その際に、政府日銀が介入に踏み切れるかどうかが重要になってきます。
昨日配信されたブルームバーグのニュースでは、最も売られる通貨がポンドで、
最も買われる通貨が円だとすれば、日銀とBOEで「円売りポンド買い」の協
調介入を実施すればいいとの記事もありました。現実的ではないにしろ、その
選択肢を完全に排除するわけにもいきません。
今回の国民投票はそれほど、非常時で為替市場にとっては「未経験」の出来事
だということです。
本日のドル円は104円~105円30銭程度を予想します。

- [2016/06/22 09:06]
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ドル円再び下値をトライか?
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
東京時間に104円83銭近辺まで上昇したが、NYではポンドや
ユーロが対ドルで買い戻されたことに伴い円買いが進む。
一時は103円77銭までドル安円高に振れる。
ユーロ高が進む。
ダウは一時270ドル上昇する場面もあったが、引けにかけては軟調に。
結局ダウは先週末比129ドル高で取引を終える。
長期金利は1.68%台まで急上昇。
本日の注目イベント
英国のEUへの残留を支持する方が離脱支持よりも上回ったことを好感し、金融市場
はこれまでのポジションの巻き戻しが活発となり、安全資産の国債が売られ、リスク
資産の株式が買い戻され、売り込まれていたポンドとユーロが対ドルで上昇しました。
円も、本来なら安全通貨として買われていたため、売られてもいいはずでしたが、
ドル売りポンド買いの流れから、ドル売り円買いが進んだものと思われます。
株価と長期金利の上昇は材料視されなかった形になっています。。
ポンドやユーロが買い戻され強含んだものの、円はそれ以上に買われました。
本日は上院でイエレン議長の議会証言があり、議長は前回のFOMC後の記者会見で
英国の国民投票が不確定要因であることに触れていたことから、ややハト派的発言が
予想されることも円が買われた背景と見られます。
英国の国民投票を巡る世論調査の結果はまだまだ分からず不確定です。
どちらが勝っても、その差は恐らく僅差になると見られており、最後までわかりませ
ん。資産家のウィルバー・ロス氏は英国のEUからの離脱が国民投票で決まれば、
「世界史上で最も費用のかかる離婚手続き」になるだろうと指摘したと、ブルームバ
ーグは伝えています。英国への経済的打撃はかなり深刻なものになると英財務省も警
告しています。
株式と債券市場はやや落ち着きを取り戻していますが、為替市場ではまだ「安全通貨」
の円を買う動きは収まってはいません。
ドル円は昨日のNYで103円77銭まで売られ、先週記録した103円55銭が再
び視野に入って来ました。
やや心配なのは、このように一気に円高に向うのではなく、ジリジリと円が買われる
展開です。
このような動きが続くと、いつの間にか円が1円も2円も上昇していることに気づか
ず、円高が進んだという感覚を持ちにくいものです。
通貨当局も投機的な動きとは認識できずに、「介入」に踏み切るタイミングを見つけ
にくいという問題もあります。
ドル円は既に5月3日に記録した円高水準を2円ほど上回っています。
ただその割には政府関係者からは円高をけん制する発言は目だってはいません。
今朝の経済紙によると、黒田総裁も金融政策の効果を最大限に引き出すためには、こ
れまでのサプライズ路線ではなく、予見性を重要すると、スタンスを変えたのではな
いかとの記事もありました。英国の国民投票の結果が判明するまでは、ジリジリと円
が買われる展開が続くと予想しています。
本日も株価の動きが重要です。
NYダウは大幅高を見せましたが、為替が円高に振れたことで本日の日経平均株価は
下落が予想されます。再び300円~500円ほどの大幅下落を見せるようだと、そ
れに伴ってドル円も103円台半ばをテストすることが考えられます。
依然として上値が思い展開の中、どこまでドルが下げるかが焦点です。
英国からのポジィティブなニュースがない限り、予想レンジは103円~104円3
0銭程度と見ています。

- [2016/06/21 09:04]
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EU残留支持派がややリード
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
104円台前半でもみ合い、104円30-40銭で引ける。
まで買われ、ややユーロ買い戻しが優勢に。
関連銘柄が買われた。ダウは57ドル下げ、他の主要指数も反落。
とで米国債への需要が後退。長期金利は1.6%台に上昇。
本日の注目イベント
NY市場のドル円は終始104円台で小動きでした。
今週23日に行われる英国の国民投票の結果が目先の最大の関心事であり、結果次第
で相場展開が大きく変わることから、事前のポジションをどちらか一方には傾けにく
いという状況です。昨日までに届いたニュースでは、「残留派」がやや勢いを取り戻
し優勢に転じたと伝えられています。
報道によると、英国のEUからの残留を支持するコックス下院議員の殺害後に実施さ
れた初の世論調査では、国民投票で残留を支持する回答が離脱派を上回ったとのこと
です。
通信社プレス・アソシエーションが成人1001人を対象に行った調査では、残留支
持派が45%で、離脱支持派は42%でした。(ブルームバーグ)
国会議員の死亡で残留支持が増えたとの見方もありますが、一方でこれを疑問視する
声もあります。いずれにしても、僅差であることには変わりはなく、おそらくこの傾
向は投票日まで変わらないと思われます。結局、蓋を開けるまで結果は分からないと
いうことです。
この報道を受けてか、週明けのオセアニア市場では円が主要通貨に対してやや売られ
て取引されています。「リスクオフ」がやや後退した格好ですが、世論調査の結果は
まだ予断を許さず、23日までに調査結果が再び逆転する可能性もあると見られます。
先週は円全面高の展開が続き、ドル円は103円55銭まで売られ、ユーロ円などク
ロス円も軒並み大きく下落しました。
しかしその割には、当局からの「口先介入」は聞こえてきませんでした。
菅官房長官の一般的な話はありましたが、5月3日に105円台半ばをつけた時の、
「当然介入する」といったような、強固な発言は聞かれません。
そのため今のところドルの戻りも限定的です。
前回よりもさらに円高が進んだにも関わらず、円高をけん制する発言がないのは、米
国を意識しているのか、あるいは、介入のタイミングを綿密に探っているのか見方は
分かれますが、「100円」という水準が一つの目安になっていることは間違いない
ところだと思います。
個人的には、その前の段階で実弾による介入もあり得ると予想していますが、23日
の英国の国民投票の結果次第では、その可能性は早まります。
今週は国民投票の結果が判明する週末までは動けない展開が続きます。
結果が出る前にポジション調整による動きはあるかもしれませんが、それは悪までも
調整にすぎません。結果がどう出ようと相場が動くことになるため、結果を確認して
からでも遅くはないと思われます。
本日は、上記世論調査の結果がどこまで「リスクオフ」を後退させるのかを見たいと
思います。
レンジは104円~105円30銭程度を予想します。

- [2016/06/20 09:00]
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ドル円東京時間に103円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は東京時間に103円50銭台まで急落。NYでも下値を
試したが、株価が反発したこともあり104円台半ばまで
ドルが買い戻された。
160ドルを超える下げを見せる。午後にはこれまでの下げから
自律反発もありプラスに転じ、ダウは92ドル高で取引を終える。
長期金利は1.57%台後半に。
46ドル台に。
本日の注目イベント
日銀は市場予想通り、追加緩和には踏み切らずに政策据え置きを決定しました。
個人的には「もしかしたら」という期待は持っていましたが、多くの市場関係
者が予想した通りの結果でした。
ただ、その後の動きは予想を超えるものでした。
直後にドル円は節目の105円台を割り込み、一気に103円50銭台まで急
落し、日経平均株価は500円を超える下げを見せ、円全面高の様相でした。
4月の会合で日銀が動かなかった時と全く同じ展開で、会合メンバーと市場の
期待値とは、かなり温度差があるようです。
金融政策は市場期待を意識してやるものでないことは分かりますが、これで1
00円割れも視野に入ってきたと思われ、仮に7月の会合で動いたとしても、
110円はかなり遠い水準になっており、ドルの戻りにも限界がありそうです。
円は全ての通貨に対して買われ、ユーロ円は115円台に。またポンド円は1
45円台まで円高が進みました。
黒田総裁は記者会見の席で、ファンダメンタルズを反映しておらず好ましくな
い、と発言をしていましたが、菅官房長官の発言と同様に、円高方向に加速し
た流れは止まっていません
FOMCで利上げが見送られ、日銀会合でも追加緩和が見送られ、これで来週
の英国の国民投票で「離脱」が決まれば、「最悪のシナリオ」ということにな
ります。
昨日英国では残留支持派の国会議員が銃で撃たれ死亡するという痛ましい事件
がありましたが、英国では来週の国民投票が、それ程重要なイベントであると
いうことです。
足元では依然として「離脱派」が優勢と伝えられていますが、今回の事件で、
「残留派」にどれだけ同情票が流れるのか注目されます。
EU離脱問題で、「離脱派」が勢いを増しているという報道にヘッジファンド
などはリスクオフのポジションを積み上げているものと思われます。
「離脱」が決まり、大きく値を下げたところでは利益を確定するものと思われ
ますが、ドル円はその際100円を割り込んでいる可能性も否定できません。
国民投票は23日で、次回の日銀会合には既に追加緩和期待が高まっています
が、開催日は28-29日です。
英国の国民投票からは1カ月以上も次回会合までの期間があるため、「臨時会
合」が召集されるのではないかとの観測もあります。
「残留」が決まればその可能性はないと思われますが、もし「離脱」となった
場合、「臨時会合」は十分考えられると思います。
本日はドル円の下げも一服でしょう。
大きく値下がりした株価も、本日は買い先行で始まりそうです。
ただ、ドル円の戻りも限定的で、多くの市場参加者のスタンスは「戻り売り」の
姿勢を崩していないと見ていいと思います。
予想レンジは103円50銭~105円程度と見ます。

- [2016/06/17 08:53]
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FOMC利上げ見送り
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
利上げのペースがさらに緩やかになるとの見方が広がりドル売りに
つながったが、引けにかけては106円近辺まで値を戻す。
来週の英国の国民投票が重石となりユーロ買いは続かず。
懸念材料となり売りが優勢に。ダウは34ドル下げる。
背景に買われる。日独の長期債がマイナス金利であることも、米国債に
資金が集まった理由と見られる。
本日の注目イベント
今朝方発表されたFOMC声明文では、予想通り利上げは見送られ、その後の
イエレン議長の発言からは7月に利上げがあるのかないのかのヒントは見つけ
られませんでした。直後に、ドル円は105円41銭までドル売りが進んだも
のの、NYの最後には106円近辺に戻っています。
105円台半ばを割り込めば、一気に105円割れを試すのではないかと見て
いましたが、予想外に底堅さを見せたドル円でした。
これは、あと4時間もすれば、今度は日銀の金融政策決定会合の結果が発表さ
れることも理由の一つではないかと見られます。
7月の利上げに関しては、イエレン議長は言質を与えてはくれませんでしたが、
今後も緩やかな利上げスタンスが維持されるという点では前回会合と変わ
ってはいません。年内2回の利上げを見込んでいる点も同じでしたが、ただ、
中身は変わっていました。年内の利上げを1回と予想しているメンバーが前回
は1人しか居ませんでしたが、今回は6人に増えています。
年内2回利上げを予測するメンバーの数が減ったことが明らかになりました。
イエレン議長は声明文発表後の記者会見で、23日に行われる英国の国民投票
に触れ、「われわれが議論した不確定要因の一つで、この日の決定において考
慮された」と言明しました。利上げを見送った理由の一つが英国の国民投票で
あり、リスクとして意識されていることが分かりました。
議長はさらに英国のEUからの離脱が決まれば、「米経済見通しに影響を及ぼ
す可能性があり、その見通しは政策の適切な進路を判断する一因になるだろう」
とも語っています。
もし、来週23日の国民投票で離脱が決まれば、「7月のFOMCでも利上げ
が見送られることも十分あり得る」と受け止めることもできますが、一方で議
長は「労働市場の指標は力強さを増す」と、雇用回復にも自信を示しています。
(ブルームバーグ)
また、今後の金利見通しについては「緩やかな」ペースで上昇する可能性が高
いとの見方を改めて示しながらも利上げの時期については言及しませんでした。
結局、市場予想通り利上げが見送られ、7月利上げに関するヒントを得ること
も出来ませんでしたが、これまで通り今後の経済指標次第ということで、7月
8日に発表される雇用統計が一段と重要度を増してきたと言えます。
FOMCメンバーでもある、クリ-ブランド連銀のブラード総裁は先日の講演
では、英国の国民投票に関して楽観的な見方を示していましたが、このところ
の世論調査の結果が全て「離脱支持派」の優勢を伝えたことで、今回のFOM
Cの会合でも大きなリスクになる可能性が議論されたと思われます。
本日は世界中の目が米国から日本に移ります。
早ければ11時半ごろには金融政策決定会合の結果が発表されるからです。
ブルームバーグの事前調査では、エコノミスト40人を対象に実施したところ、
今会合での追加緩和予想は11人(28%)で、次回7月会合が22人(55
%)と、本日日銀が行動を起こすと予想する人は少数になっています。
今朝のFOMCでの決定と同じように、23日の英国国民投票前には動けない
だろうという見方が優勢です。個人的には少数派に属しますが、本日の会合で
追加緩和があるのではないかと予想しています。本日もし日銀が前回同様に
「ゼロ回答」であったら、ドル円は105円を目指す可能性があり、株価も
1万5000円割れを試すことにもなりかねません。
これらはある意味「アベノミクスの終焉」にもつながり、安倍首相の消費増税
延期の「決断」とも整合しないと考えるからです。
本日は決定内容次第で相場は大きく揺れ動くと予想されます。
レンジは105円~106円50程度と予想しますが、どちらにも外れる可能
性もあります。

- [2016/06/16 09:09]
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日米金融政策発表待ち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- イギリスの国民投票に加え、FOMCも控えていることから
ドル円は106円を挟んで小動き。 - ユーロドルはイギリスのEUからの離脱支持が増えていることで
売りが優勢に。1.1189までユーロ安が進んだが勢いはなく、
FOMC待ち。 - 株式市場は4日続落。小売売上高が予想を上回ったものの、
FOMCやイギリスの国民投票の不透明さが重しに。ダウは57ドル下げ
ナスダック、S&P500も揃って下落。 - 債券相場はほぼ横ばい。このところの上昇スピードに警戒感も出て、
上げは一服。長期金利は1.613%近辺で取引を終える。 - 金は小幅ながら5日続伸。原油は今後も需給の改善が見込めない
との見通しから続落。 - 5月小売売上高 → +0.5%
本日の注目イベント
- 英 5月雇用統計
- 米 5月生産者物価指数
- 米 6月NY連銀製造業景気指数
- 米 5月鉱工業生産
- 米 FOMC 政策金利発表
- 米 イエレン議長記者会見
連日イギリスの国民投票に関する情報が伝えられていますが、離脱支持派の勢いが
増しており現時点では、その可能性は決して低くはありません。
TSNが英国の成人2497人を対象に今月7-13日に実施したオンライン調査では、
EU離脱支持は47%、残留支持が40%だったと発表しました。
ブルームバーグは、これで直近24時間では「離脱支持優勢」を伝える調査は5つ目に
なると報じており、離脱派勝利の確率は「きわめて高い」とフランス、アクサのCEOの
発言も載せています。
世論調査の結果は確かに離脱派有利ですが、かつてスコットランドがイギリスからの
独立を問う国民投票でも、事前の世論調査と結果が全く逆だったことが思い起こされ、
まだ離脱を前提としたポジションを取るわけにはいきません。
態度を保留している票がどちらに流れるかで、僅差で離脱か残留かが決まりそうです。
昨日ブルームバーが緊急の「Brexit」問題のセミナーを開催し、参加してきました。
多くのイギリスの専門家は、イギリスがEUから離脱すれば短期的な「ショック」であると
同時に長期的な「リスク」になると予想していました。
特に2017年以降はイギリスに与える経済的な影響や、資本がイギリスから流出し
現在の経常赤字を維持できなくなるリスクが指摘されていました。
いずれにしても、イギリスの将来にとっても重要な分岐点になることは間違いないよう
です。
イギリスの不透明さを背景に、ポンドは主要通貨に対して全面安の動きを見せています。
対円でも昨日は149円台前半まで売られ、2013年8月以来の安値を記録しました。
もし離脱が決まれば、ポンドとユーロが売られ、ドルと円が受け皿になりそうです。
ドル円はもちろん、クロス円も大きく下げる可能性があります。
ただ、上で述べたように実際のところ、どちらにころぶかは蓋を開けるまで分からないため、
ここで大きなリスクを取るわけには行きません。
明日朝の3時にはFOMCの結果が発表され、3時半からはイエレン議長の記者会見が
あります。今回のFOMCではまず利上げはないと予想されており、焦点は7月のFOMCで
その可能性があるのかどうかを探り出すという点です。
上記、イギリスのEUからの離脱が決まれば、FRBの利上げスタンスにも影響を与えます。
国民投票は来週23日で、7月のFOMCは26-27日なので当然、国民投票結果は判明
しています。 米利上げがさら先送りになるようだと、ドル円も一段と下値を試すことになり
ます。
ただここで注意したいことは、筆者もそうですが、多くの専門家が離脱の影響に焦点を
当てたコメントをしています。
世論調査の結果が示すように、離脱支持が勢いを増していることで、ポンド売りや、ドル円
でもショートが徐々に積みあがってきているはずです。
もし残留が決まった場合には、ショートカバーが急速に進み、急反転するリスクも意識して
おくべきでしょう。
本日のドル円は105円50銭~106円50銭程度としますが、明日未明から昼にかけては、
日米の金融政策の発表があり、リスクは下方にあると思われます。
FRBが動かず、日銀も動かないとしたら、ドルの上値は限定的と見る方が妥当ですが、
日銀に対する期待は捨ててはいません。
- [2016/06/15 09:45]
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ドル円下げ一服
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
NYでは株価下落の割りには堅調に推移。長期金利が低下し、
ダウも続落したが、106円台での動きがメインだった。
国民投票に関する世論調査に上値が重い展開。
続きダウは132ドル安。
安全資産の債券に資金が集まる。日独の長期債がマイナスとゼロに
近い水準であることから、米国債に資金が集中。
本日の注目イベント
イギリスがEUから離脱することが現実的になってきたとの観測が高まり、世界の
金融市場ではリスクオフの流れが強まっています。
「イギリスは最終的にはEUに留まるはず」と予想していた向きも、やや自信がな
くなり、「もしかしたら・・・」と思い始めてきたようです。
この現象は、今米国で行われている大統領選でも見られ、「もしかしたらトランプ
氏が・・・」。米英の国民意識がなかなか読み切れません。
市場の恐怖心は「VIX指数」によく表れています。
この指数は別名「恐怖指数」とも呼ばれ、リスクが高まると上昇しますが、昨日の
シカゴでは「20」を超え、昨年12月以来の高水準になっています。
この背景はイギリスの国民投票と、本日から始まるFOMCを材料視しており、市
場が最も嫌う「不透明さ」が増しているからです。
ブルームバーグは、イギリスがEUからの離脱に向っていることを、2つの新しい
世論調査が示していると伝えています。
ICMの発表によると、1000人を対象に6月10-13日に実施した電話調査
では、離脱派が50%で、残留派が45%だったようです。
また、同期間に2001人を対象としたオンライン調査でも、離脱派が49%で、
残留派は45%だったと報じており、ここ最近は他の調査でも離脱派が勢いを増し
ていることが示されています。もし離脱が現実になった場合、イギリスからの独立
を何度も試みているスコットランドにも影響がでてくる可能性もあり、イギリス経
済にとっては相当厳しい逆風になりそうです。
それにしてもドーバー海峡を越えたイギリスの危機を日本株が最も影響を受けてい
るところが、今の日本の状況をよく表しているとも言えます。
昨日、日経平均株価はほぼ600円ほど下げ、突出した下げ率でした。
株価の下げは円買いにつながり、昨日は1カ月ぶりに105円74銭近辺まで円高
が進みました。安全だと見られている円や債券が買われ、リスクの高い株が売られ
る展開です。加えて、本日からはFOMCが開催されます。
利上げはほぼないと予想されますが、明日(日本時間16日未明)の声明文やイエ
レン議長の発言が注目されます。
7月のFOMCでの利上げをにじませるのか、あるいは7月でも利上げができない
のか、市場は議長の言葉からそのヒントを探ろうとします。
しかも今回は議長の記者会見後、約8時間後に日銀金融政策決定会合の結果も判明
します。相場が荒れないわけはありません。
本日はやや円高圧力が低下したと見ていますが、株価次第では昨日のように105
円台半ばを試しに行くことも考えられます。
5月3日に記録した105円台半ばは、今日の東京時間に限っては抜けないと予想
しますが、夕方からはわかりません。
新たなイギリスからの情報などに左右されそうです。
予想レンジは105円50銭~106円50銭程度にしたいと思います。
リスクは依然として下方にあることには注意する必要があります。

- [2016/06/14 08:59]
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ドル下落後反発し107円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
予想外に減少していたことでドルは反発。株価のマイナス幅の縮小もあり
107円台までドルが上昇。
売りから4日ぶりに反落。
米国債も買われ、長期金利は1.68%台まで低下し2月以来の低水準。
本日の注目イベント
ドル円は日本株の下落もあり上値の重い展開が続き、NY市場では朝方106円
24銭までドル売りが進行しました。
株価もマイナスで始まったことから、このまま105円台に入るのではとの雰囲
気でしたが週間失業保険申請件数が26.4万件と、予想外の減少を見せたこと
からドルが買い戻され、107円18銭まで戻っています。
来週の日米金融会合の結果を確認するまでは、105-110円のレンジ取引が
続く可能性が高まってきたと見られます。
失業保険申請件数は事前予想が27万件でしたが、26.4万件と、2週連続で
26万件台で、減少傾向が見られます。
先週末に発表された5月の雇用統計が衝撃的な数字だっただけに、今回の失業保
険申請件数もこれまで以上に注目され、一部では予想よりも増加しているのでは
ないかと見られていましたが、結果は雇用の大きな変調は確認できませんでした。
米長期金利は2月以来となる1.68%台まで低下し、株価は軟調で、通常なら
ドルが買われる材料がなかったはずなのに、106円台前半から107円台に戻
した原動力は、この失業保険申請件数だったと言えます。
こうなると、先週末の数字は来月には上方修正される可能性が高く、さらに一時
的だったことも考えられるため、ドル買いにつながったものと思われます。
イギリスの国民投票が2週間後に迫ってきました。
ポンドのボラティリティーは2008年のリーマンショック以来の高水準で推移
しており、市場関係者が、残留でも離脱でも、相場は大きく動くと予想している
表れです。個人投資家としては「様子見」に徹するのが賢明かと思います。
今朝のブルームバーグの記事では、為替トレーダーは国民投票が行われる日の夜
間の混乱に備え、コンピューター取引の時代になる前に確立された技術に頼る準
備をしていると報じており、2015年1月に、スイス中銀が突然フラン対ユー
ロの上限を撤廃して大混乱し、一部の電子取引プラットホームが機能しなくなっ
たことを教訓とするつもりだと伝えています。
いずれにしてもリスクは高く、ポジションを保有しているのであれば、証拠金を
十分に確保しておくなどの対策は必要です。
本日はミシガン大学消費者マインドが注目されますが、107円台半ばから上値
は重く、一方で106円近辺ではサポートされやすいことから、レンジは106
円40銭~107円40銭程度を予想します。

- [2016/06/10 08:52]
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WTI原油価格続伸し51ドル台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
長期金利の低下を背景にドル売りが進行。106円59銭まで
ドルが売られ、その後は107円近辺まで値を戻す。
買われ、約1カ月ぶりのドル安水準をつける。
引け値で1万8000ドルの大台を回復。
2カ月ぶりの低水準。
11ヶカ月ぶりに51ドル台に。
本日の注目イベント
NY市場では特に経済指標などの発表もなく小動きでしたが、全般的にドルが
弱く、ドル円も再び106円台半ばまで押し戻される展開でした。
106円台半ばは、先週末のドル急落時にも試して下げ止まったレベルで、昨
日もこの水準では下げ止まったところを見ると、目先のサポート水準と言えそ
うです。ドルは対ユーロでも売られ、ユーロドルは約1カ月ぶりに1.14台
に乗せています。
NY市場では、来週14-15日のFOMCでは「利上げは考えられない」と
の見方で一致しており、株式市場や債券市場はこれを好感して続伸し、為替市
場ではドル売りにつながっています。為替と株価の相関関係がやや崩れ、金利
低下の方に引き寄せられる格好でドル安が進んでいます。
105-110円のレンジ内での取引が続きそうですが、その中でも足元の動
きは105円を試す方向で推移していると見られます。
市場の関心は既に7月のFOMCで利上げがあるのかどうかに移っていて、そ
の鍵を握るのは7月8日に発表される「6月の雇用統計」です。
5月の雇用統計が衝撃的な減少だったことでドル売りにつながりましたが、こ
の数字が一時的なものなのか、あるいは4月から始まった雇用拡大の鈍化が常
態化するのかが焦点です。仮に「6月の雇用統計」でも予想外の低水準のよう
だと、7月のFOMCでの利上げの可能性も消滅し、それは「年内の利上げは
1回あるかないか程度」という、最も悲観的な見方が正当化されることを意味
します。
こうなると、期待は日銀の行動に集まります。
現時点ではまだそれ程緩和観測は高まってはいませんが、それも今週から来週
にかけてのドル円と株価の水準次第と言えます。
米国株が高値近辺で推移している限り急激な円高は想定しにくく、株高が円高
の歯止めになることも考えられますが、問題はその状況が崩れた時です。
米国株の急落がドル安につながると、日本株もそのまま下落し、円高が進みさ
らにNYへと伝播し、負のスパイラルに陥るからです。
株安とドル安が同時に進む状況が日本にとって最も厳しい状況で、そうなると
日銀による追加緩和の「芽」も出て来ると思われます。
本日は週間失業保険申請件数が発表されます。
先週の雇用統計がサプライズだっただけに、失業保険申請件数にも変化が現れ
ていないかを確認することになります。
ここ数週間の発表では大きな変化は見られません。予想は27万件で、先週よ
りは増加していると見られています。
本日も上値の重い展開は変わらないでしょう。
予想レンジは106円20銭~107円30銭程度とします。

- [2016/06/09 08:52]
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WTI原油価格50ドル台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
重く、107円台前半まで押し戻される。利上げ観測の後退に伴い、長期金利
が低下したことなどが背景。
方向感も見えない。
ナスダックは小幅に反落。
ことで買い物を集めた。長期金利は1.71%台に低下。
に乗せる。ナイジェリアの生産障害や石油統計で減少が予想されていることが
相場を押し上げた。
本日の注目イベント
昨日の東京時間にドル円は107円89銭までドル買いが進みましたが、108
円台には届いていません。
「1時間足」の雲の上抜けを試したものの、抜けずにNYでは107円16銭ま
で押し戻されています。目先の「レジスタンスゾーン」が抜けずに落とされ、こ
こまではテクニカル通りの動きと言えます。
今朝の日経新聞の記事に、先週末の雇用統計の予想外の結果にドルが急落した際、
個人投資家がドル買いを進めたことで円高に歯止めが掛かったと書かれています。
確かに、当社の個人投資家の動きを見ても、雇用統計の出る前からその3時間後
を比較してみると、ドル円だけでも2万3000枚ほどドル買いがあったことが
確認できます。111円台半ばまでドルが反発した後だけに、買い場とみた投資
家がドル買いに動いたことは事実のようです。
月曜日のイエレン議長の発言で、雇用統計前まで高まっていた利上げ観測は急速
にしぼんでしまいました。
金利先物から読み取れる利上げの確率は、来週14-15日の会合で引き上げら
れる確率はゼロにまで低下しており、1週間前の24%から急低下しています。
また、年末までの利上げを見込む確率は59%と、高水準になっています。
(ブルームバーグ)
雇用統計の悪化とイエレン議長の発言が市場の楽観的な見通しに冷や水を浴びせ
たことが窺えますが、逆にこの反応も「オーバーシュート」かもしれません。
利上げを巡るFRB高官の発言に市場が翻弄される展開が続いていますが、この
傾向はまだまだ終わる気配を見せません。
昨日のNY市場ではドル円は終始107円台で推移し小動きでした。
ユーロドルに至ってはさらに動きがなく、ユーロドル担当のトレーダーを悩ませ
ています。先週末のドルの急落から足元ではやや値を戻していますが、ドル円で
は105ー110円のレンジに戻ったと見られます。
利上げ観測の後退から米国株は堅調で、米国債も買い物を集めており、利回りは
再び低下傾向を示しています。
WTI原油価格の安定も株価の上昇に一役かっており、ここを見る限り「リスク
オン」と言うこともできます。
ただ為替では利上げが遠のくということでドルの上値が抑えられており、「リスク
オン状況下での円高」と、ややチグハグな状態になっています。
今後の材料は来週の日米の金融会合と、21日に予定されているイエレン議長の
議会証言と、最後に23日のイギリスの国民投票です。
その中でも、15-16日の日銀金融政策決定会合と国民投票に最も注目が集まり、
相場変動の最大のドライバーになると見ています。
現在の水準よりもさらに円高と株安が進めば、否応でも、日銀が今度こそは追加緩
和に動くとの観測は高まります。
現時点では6月の会合よりも、展望レポートが公表される7月会合が「本命」と見
られていますが、為替や株価次第では6月にもないとは言えません。
そして、イギリスの国民投票は、蓋を開けるまでは全く予想がつきません。
われわれ金融市場に近い人々の「常識」が、必ずしも英国民の「常識」と一緒では
ないということです。
本日のドル円は106円50銭~107円80銭程度と予想します。

- [2016/06/08 09:01]
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FRB議長利上げ時期には触れず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
受け、株価は反発し長期金利も上昇したことで、ドルが
買い戻された。一時は107円66銭まで買われ、この日の
高値圏で引ける。
ユーロ円の買い戻しもユーロを押し上げた。
株価は揃って反発。ダウは113ドル上昇し、1万7900ドル台
を回復。S&P500は7カ月ぶりの高値を回復。
この日は上げ一服。長期金利は1.73%台まで上昇。
ニュースに反発し、49ドル69セントまで上昇。
本日の注目イベント
注目されたイエレン議長の講演で議長は、今回の雇用者の減少には「失望した」
と述べたものの、利上げの時期については言及しませんでした。
前回5月27日の講演では「数カ月内に利上げをするのが適切になるだろう」と
述べて、6月か7月のFOMCでの利上げの可能性が急速に高まり、ドル高に振
れた経緯があります。
昨日の講演で、この「数カ月内」という文言が外されるのかどうかも一つの注目
ポイントでしたが、議長はこの点には触れていません。
「雇用統計に失望した」という言葉や、利上げの時期に触れなかったことを考え
れば、まず6月の利上げはないものと考えられますが、議長は「中長期的な物価
安定と最大限の持続可能は雇用を確保するため、フェデラルファンド(FF)金
利は時間をかけて緩やかに上昇しなくてはならないだろうと、私は引き続き考え
ている」(ブルームバーグ)とも述べており、これまで通り利上げのタイミングを
探っていく姿勢は変わっていないとの認識を示しました。
このことから、6月の利上げの可能性はないものの、7月の利上げの可能性まで
は排除できないとの印象です。
今後の経済指標次第であることはもちろんですが、先週末の雇用者数の急激な鈍
化で、ドル円が一気に106円台半ばまで急落したのは「行きすぎだった」との
見方も出ております。ただ市場は常に「オーバーシュート」するもので、5月3
日の105円台半ばまで円高が進んだ状況と似ていなくもありません。
この時は、約1カ月かけて6円の値幅を戻し、111円台半ばまで反発したこと
は、まだ記憶に新しいところですが、今回はどうでしょう。
イエレン議長が講演で、7月利上げの可能性を全く否定しなかったのと同じよ
うに、セントルイス連銀のブラード総裁も6日付けのウォールストリート・ジャー
ナル紙(WSJ)とのインタビューで、「7月利上げはあり得る」と述べています。
また、23日に行われる英国の国民投票に関しても「結果がどうであれBrexi
tは米国経済にとってはそれ程問題ではないだろう」(ブルームバーグ)
との見方も示しています。
個人的にも7月の利上げの可能性はないとは言えないものの、現時点ではその確
率は低いと思っています。先週末の雇用者数の低水準が、一時的なものであり、
来月の雇用統計発表時に上方修正され、さらに6月分も20万人近い数字が出
れば、再び利上げ観測が高まりますが、今後の指標がますます注目されます。
これまでにも何度か述べているように、FOMC執行部からは早い段階で今年最
初の利上げを実施したいという強い意志が感じられますが、肝心の経済指標の方
がままなりません。
昨日発表された労働市場情勢指数(LMCI)もマイナス4.8で、こちらも今
年最も悪い数字でした。FRBの苦悩はまだ続くと思われます。
ドルが買い戻され、株価も反発しました。
本日は上値がどこまで伸びるのかに注目しています。
「1時間足チャート」から探ると、107円80銭前後から上値がレジスタンス
ゾーンになろうかと思いますが、下値も106円台ではとりあえずドル買いも出
そうです。
よって、今日のレンジは107-108円程度を予想します。

- [2016/06/07 09:00]
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雇用統計受けドル急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は急落。108円90銭辺りから106円台半ばまで円買いが進んだ。
なく、その結果ユーロ円は120円台後半まで下落。
材料に下げ渋る。ダウは31ドル売られ、その他株価指数も軟調。
以来の大幅な上昇を見せる。長期金利は1.70%台に急低下。
原油価格は続落し49ドル台を割り込む。
本日の注目イベント
「非農業部門雇用者数は3万8000人の増加」、思わず数字を見間違えたのでは
ないかと思った人多かったのではないでしょうか。
市場予想16万人に対して、3.8万人の結果は「サプライズ」でした。
ドル円は直前の108円90銭前後から一気に107円台に入り、NYの午後には
106円51銭まで円買いドル売りが進行しました。
前回の同指標も20万人の予想に対して16万人と、好調だった米労働市場に僅か
な変化の兆しが観られましたが、ここで急ブレーキがかかったことになります。
今回の数字は、べライゾンのストや季節要因もあったからだとの報告もありますが、
失業率が4.7%と、ほぼ「完全雇用」の状態であることを考えると、雇用者数が
鈍化することに違和感はありません。ただ、それにしても少なすぎる印象は残り、
今後上方修正されていく可能性が高いとは思いますが、これで今月のFOMCでの
利上げは、「まずないと」思われます。
今回の雇用統計の結果を踏まえた上で、FOMCメンバーがどのような発言をした
のかを確認しておく必要があります。
ブレイナード・FRB理事は、「今後のデータを待つのが有益」との認識を示し、
クリーブランド連銀のメスター総裁は「当局の金融政策目標を達成するためにフェ
デラルファンド(FF)金利誘導目標の緩やかな上昇ペースが適切だと引き続き考
えている」と述べています。
個人的にも、6月利上げの可能性は急速に低下したものの、7月利上げの可能性は
残っていると思っております。もちろん、今後2カ月の経済指標の内容にもよりま
すが、FRBとしても、何とか今年初回利上げには動きたいという考えがあるのだ
と思います。
こうなると、今夜のイエレン議長の講演が再び注目されます。
前回5月27日の講演では「数カ月内の利上げが適切になるだろう」との発言でし
たが、先週末の驚きの数字を見た上で、どのような内容に変化するのかを見極めた
いと思います。「数カ月内」と言う文言が消えていたり、あるいはより「ハト派」
的な内容に傾いているようだと、「7月利上げもない」といった見方からドルがさ
らに売られる可能性があります。一方、同じような内容で留まると、依然として7
月利上げの可能性を排除できないことになります。
週明けのオセアニアは市場では、106円台前半までドル安が進みましたが、ここ
まで来ると意識されるのは5月の連休中に記録した105円55銭という水準です。
市場のセンチメントが急速に円高方向に傾いてきたため、今週中にも上記レベルを
試す場面もあろうかと思います。
問題は急激な円高に対して、政府日銀が介入できるのかどうかです。
ルー財務長官は先週末の中国での講演でも、これまでと同じように「無秩序という
ハードルは高い」と、暗に日本の介入をけん制する発言を行っています。
このような状況下で市場介入に踏み切るのは簡単ではないでしょう。反対に15-
16日の金融政策会合で追加緩和を実施する可能性の方が高まったのではないかと
考えます。
本日のドル円は105円70銭~107円20銭程度を予想します。

- [2016/06/06 09:05]
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ドル円再び108円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
などを材料に円買いが優勢となり、108円53銭まで下落し
108円80-90銭で引ける。
ややユーロ買いが優った。1.12台前半まで買われたが方向感は
定まらず。
S&P500は7カ月ぶりに高値を付ける。
1.80%台を割り込む。
至らず一旦売られたが、在庫統計で減少が確認されるとプラスに転じる。
本日の注目イベント
注目のOPEC総会では、加盟国は新たな生産上限設定で合意できず、
任意の生産を容認する方針を継続することになりました。
この決定を受けてWTI原油価格は一時48ドルを割り込む水準まで
売り込まれましたが、その後発表された原油在庫が減少していたこと
が確認されると反発。結局前日比16セント高の、49ドル17セン
トで取引を終えています。「生産目標設定」では合意できなかったも
のの、大きな混乱もなく終えています。
ECBは政策金利据え置きを決め、今回の理事会ではサプライズもな
く平穏でした。ドラギ総裁は記者会見で「われわれは正しい道を進ん
でいるが、予断は許されない」と語り、政策変更はなかったものの、
「これまでそうしてきたように、使命の範囲内で利用可能なあらゆる
手段を駆使し、行動する」と述べ、今後の追加緩和の余地は残してい
ました。
OPEC総会とECB理事会を終え、市場の関心は今夜の雇用統計と
週明け7日のイエレン議長の講演に移ります。
今夜の雇用統計では、非農業部門雇用者数を16万人と予想していま
す。前回4月の雇用者数と同水準ですが、事前予想が低めなので、こ
こを大きく下回ると、足元で盛り上がった利上げ観測に水を差すこと
にもなりかねません。
前回の16万人という数字は、昨年9月以来となる低水準で、ややサ
プライズでしたが、今後この傾向が定着するのか、あるいは前回が一
時的なものだったのかを見極める手がかりになりそうです。
個人的には米労働市場の増加傾向は緩やかに低減していくと予想して
います。
そして、来週に再びイエレン議長の講演が予定されています。
先週末のハーバード大学での講演では、予想以上に「タカ派的」で、
ややサプライズでした。今回は2回目ということもあり、仮に同じ発
言だとしたら、市場への影響は限定的でしょう。
注目は、前回の講演で利上げは「数カ月内に」という言い回しだった
ものが、より具体的に6月、あるいは7月という言い回しに変わるの
かどうかという点です。
ドル円は108円台半ばまで下げたことで、105-110円のレン
ジに戻った印象もあります。ここで定着するかどうかはまだ分かりま
せんが、これで上値の重かった111円台半ばが、110円程度にシ
フトして来た可能性はあります。
111円台で推移していた時には、105円はやや遠のいた印象もあ
りましたが、105-110円のレンジ内に収まっているようだと、
105円はそれほど遠い距離ではありません。
特にここ数日で観られたように、下げ相場のスピードは予想以上のも
のがあります。
本日のレンジは荒れる雇用統計を考慮して、108円~109円50
銭程度とします。

- [2016/06/03 09:01]
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ドル円急落し109円近辺に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
東京時間に110円を割り込み、NYでは1週間ぶりに
109円05銭まで下げる。消費増税延期も既に織り込まれ
日本株の大幅安に連れ、ドル売り円買いが加速した。
控え、1.11台半ばから後半で推移。
結局主要3指数ともプラスで取引を終える。
小動き。10年債利回りは1.83%と小幅に低下。
動きを見せたが、23セント安。
本日の注目イベント
安倍首相は昨日の夕方記者会見で、正式に消費税増税を2019年10月まで
延期することを発表しました。世界経済のリスクを前面に出し、それに備える
ため増税はできないとの判断を示したわけです。
「再延期はない」とした、2014年の自信の発言に対しても「批判は真摯
に受け止める」とし、「7月の参院選で信を問う」と述べています。
消費増税延期は、本来株価にとってはプラス材料で、株価の上昇がドル円を
押し上げるとの予想もありましたが、既に市場に織り込まれていたことから、
目先の材料出尽くしと受け止められ、市場の反応は「ドル売り、株売り」で
した。タイミングが悪かったと言えるのでしょうか、これまで111円を挟
んでもみ合いを続けていたドル円は急落し、1週間ぶりに109円台前半ま
で円が買われ、株価の上昇も6連騰でピリオドを打ちました。
109円近辺までドル売りが進んだことで、結局、一目均衡表の「雲」(日足)
は抜け切れずに、上昇を止められた格好になっています。
昨日も述べましたが、上記「雲」を抜け切ることができればもう一段の上昇も
見込め、110-115円の新しいレンジを形成できた可能性もあります。
一方、このまま109円を割り込むようだと、再び105-110円のレンジ
に戻ることも予想されます。
1カ月前に105円台半ばまで売り込まれたドル円はその後、後退していた
米利上げ観測の高まりと、急激な円高に対する介入警戒感、さらには消費税先
送りと景気刺激策などから、111円台半ばまで反発しました。
111円台からさらに上昇して115円に向うには、日銀による援護射撃など
の材料が必要だと考えていましたが、昨日のドルの急落を目にすると、まさに
その通りでした。105-110円のレンジに戻ってしまえば、何かのきっか
けで再び105円台を試すことも予想され、111円前後での推移は今後の動
きを想定する上で「正念場」でした。
ただ今月はまだまだ材料があり、これでドルの天井を確認したかどうかはわか
りません。本日はADP雇用者数の発表があり、明日は雇用統計です。
先週末のイエレン発言では「数カ月内の利上げが適切になるだろう」との内容
でした。上記雇用関連指標が大きく上振れするようだと、6月のFOMCでの
利上げも考えられますが、個人的にはイギリスの国民投票の日程を考慮し、7
月での利上げを予想しています。
ドル円は109円近辺まで急落したことで、「1時間足」はおろか、「日足」
まで雲を下抜けしています。
現時点では「MACD」でデッドクロスは点灯していないことと、依然として
「プラス圏」で推移していることを考えると、109円前後で踏みとどまって
いることができれば、まだ上昇の可能性は残されていると思います。
先ずは、本日のADP雇用者数やECB理事会での政策内容を見極めることと、
OPEC総会の動きも重要になります。
このコメントの冒頭での触れたように、安倍首相は再度アベノミクスの復活に
全力を注ぎ、政策も総動員すると述べていました。
この「総動員」の中に、日銀の追加緩和も意識されているのかどうか、興味の
あるところです。正面切って日銀にプレッシャーを与えることはないでしょう
が、4月会合での「ゼロ回答」の苦い経験もあります。
あと2週間余りでその答えも出ます。
本日のレンジは109円~110円程度と予想します。

- [2016/06/02 08:51]
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EUからの離脱支持派増加
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
経済指標の不調に株価が反応し、ドル売りが優勢となった。
110円台半ばまで売られ、110円70-80銭で取引を終える。
明日のECB理事会を前にさらに動きが鈍い。
重石となりダウは86ドル下落。一方ナスダックは14ポイント上昇。
長期金利は1.84%台と、小幅に低下。
OPEC総会を控え反落。
本日の注目イベント
ドル円は堅調に推移しながらも依然として111円台では上値が重く、「日足」の
雲の上限に上昇を抑えられている展開が続いています。
特に111円台半ばが「壁」になりつつあり、この水準は4月の下旬にも4日ほど
トライして抜け切れなかった水準です。
ただし、上記「雲」は徐々に水準を切り下げており、来週には110円台半ばあた
りでも雲抜けを完成できそうです。
また「MACD」を見ると、こちらは順調に上昇を続け、既に昨年12月以来とな
る「プラス圏」に入っています。
このように見ると、足元の動きではドルの上値は重いものの、110円台が維持で
きている限りまだ上値を試すチャンスはありそうです。
今日から6月ですが、引き続き為替を動かす材料は多くその内容次第では、再び円
高トレンドに戻るのか、あるいは110円台を固めて、110-115円のレンジ
を形成できるのか、今後の相場展開に大きな影響を与える「正念場」に差しかかっ
ているように思えます。
昨日一時164円近くまで値を戻したポンド円が急落しています。
今月23日に行われる国民投票に関して、EUからの離脱を支持する「離脱支持派」
が「残留派」を上回ったと、一部の調査会社が報じたことでポンド売りが加速しま
した。実際、どちらが勝ってもおかしくないほどその差はわずかで、今後も23日
の投票日に向けてポンドは荒っぽい動きを見せそうです。
一般的にはEUからの離脱はないと、われわれ第三者は見がちですが、英国民にと
っては難民問題などを抱え、真剣に離脱を臨む声が少なくないのも事実のようです。
このように、23日の国民投票が今後のリスクになることは十分考えられ、14-
15日のFOMCの判断にも影響を及ぼす可能性があります。
FOMCメンバーであるダラス連銀のカプラン総裁も先週、「国民投票はテールリ
スクだ」と述べその影響を懸念する声もあがっています。
110円台で帰ってきたドル円は上値の重い展開を予想しますが、110円台半ば
を割り込み、ずるずると下げる動きになるとイヤな流れになりそうです。
今年初めて「5日連騰」を見せた日経平均株価も、さすがに今日は下げそうです。
中国のPMIには注意が必要です。
人民元が対ドルで再び下げ基調にあるため、経済指標との関連も見ていかなければ
なりません。
本日の予想レンジは110円30銭~111円30銭程度を見ていますが、現在短
期的な動きを示す1時間足では「雲の下限」をテストする形を見せています。
110円47銭辺りにある、この「雲の下限」を維持できるかどうかにも注目して
います。

- [2016/06/01 08:56]
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