ドル円1カ月ぶりに103円台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
発言や、消費者マインドが予想を上回ったことで利上げ観測が
高まり、ドルを押し上げた。
半ばから後半で、ほぼ前日と同水準で推移。
ダウは48ドル下げ、アップル株が下げを主導。
へと上昇。
本日の注目イベント
ドル円はさらに水準を切り上げ、103円台に乗せました。
フィッシャーFRB副議長がテレビ番組で、改めて年内2回の利上げに言及したこ
とがドル買いを誘い、さらに8月の消費者マインドが予想を超えていたことも利上
げ観測の高まりにつながり、ドル買い円売りを加速させました。
円は、ユーロなど主要通貨に対しても売られ、ユーロ円は約1カ月ぶりに115円
近辺まで上昇し、ポンド円も135円台まで買われ、円全面安の流れでした。
副議長は1回限りの利上げがあり得るかとの質問に「ぺースを選択することはでき
るが入ってくるデータに基づいて選ぶことになる」と答え、今後のデータに基づき
金利の道筋を決めていく必要があると述べています。
また雇用に関しても、「雇用は完全雇用に極めて近い」との認識を示しました。
この発言は、同副議長のこれまでの発言よりもさらに「タカ派的」と捉えられ、市
場は今週末の雇用統計次第とはいえ、9月利上げを徐々に意識せざるを得ない状況
になってきたと考えられます。
ダドリーNY連銀総裁に続いて、フィッシャー副議長までも「年内2回の利上げも
あり得る」との認識を示したことで、ドルが買われ、株式と債券は売られ、さらに
金や原油なども売られる「ドル全面高」の様相を見せて来ました。
個人的には、まだインフレ率が低水準なことを考慮すると9月利上げの可能性は
低いと見ていますが、週末に発表される雇用者数が20万人を大きく超えている
ようだと、その可能性は排除できない状況になって来ました。
米利上げ対する極端に悲観的な市場の見方はいずれ修正される時期が来ると
予想していましたが、以外にそのタイミングが早く来たのかもしれません。
ドル円は既に4時間足までの「雲」は全て上抜けしています。
現在は8時間足の「雲」に挑戦しているところですが、103円30銭あたりに
「200日線」が来ており、目先はここが抜けるかどうかが注目されます。
ただ、重要なチャートである「日足チャート」では、まだ雲は上方で、トレンドチ
ャネルも104円台半ばを抜けない限り転換はしません。
その意味では103-105円の2円が今後年末までの相場を見極めるで、重要な
値位置になってくると思われます。
週末の雇用統計がこれまでになく注目されそうですが、本日はその前哨戦とも
言えるADP雇用者数が発表されます。
米労働省が発表する雇用統計と本日のADP雇用者数との相関関係はそれほど
強くはありませんが、それでも仮に上振れるようなら、週末の雇用統計にも
期待を膨らませるのが市場心理です。ドルが買われる材料になるかもしれません。
予想レンジは102円30銭~103円80銭程度にしたいと思います。

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- [2016/08/31 08:56]
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ドル円102円台を維持できず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
101円86銭まで押し戻される。長期金利の低下がドル上昇の重石に
なった。
見方からダウは107ドル上昇し、他の2指数も揃って買われる。
長期金利は1.55%台まで低下。
本日の注目イベント
先週末のイエレン議長の講演に続き、フィッシャー副議長も利上げを支持する発言を
行い、さらに黒田日銀総裁はマイナス金利の限界を否定する発言を行ったことを好感
し、昨日の東京株式市場では日経平均株価が400円を超える上昇を見せる場面も
ありました。株価の上昇に呼応するかのように、ドル円は102円台を回復し、一時
は102円39銭までドル高が進みました。
一方NYではドルの上値が重く、米長期金利の低下がドルの上昇を押さえ、
101円台後半までドルが押し戻されています。
ジャクソンホールでの一連の講演を終えて、9月利上げはまだしも、年内の利上げ
はほぼ確実な状況になっています。
利上げは本来、株式市場にとっては「逆風」となり、株価のマイナス要因ですが、
昨日は大幅な反発を見せ、ダウは107ドル高と、最高値に迫る水準まで買われて
います。利上げは景気の良さの証左であり、景気拡大はかならずしも株価にとって
はマイナスではないといった見方が株価を支えました。
株価の上昇はドル高につながる傾向がありますが、昨日のドル円は米金利の低下に
反応し売られたものと見られます。
これは、まだ安心してドル買う状況ではないことを示唆しています。
今後は先ず、今週末の米雇用統計の結果を見極め、さらに9月20-21日に開催
される日米の金融会合でどのような政策変更があるのかを確認する必要があります。
目先の動きは101-103円前後での推移を予想していますが、上記会合での内
容を経て、上下どちらかに振れると見ています。
9月のFOMCで利上げに踏み切り、さらに日銀の追加緩和という「連携プレー」が
あれば、105円の方向へと舵を切るのではないかと見ています。
その鍵を握っているのが8月の雇用統計です。
8月の非農業部門雇用者数は18万人を見込んでいますが、7月は25万5000人
でした。増加ペースが緩やかになると見られています。
それでも20万人を維持できれば、市場はまずまずの結果と受け止め、9月利上げを
意識することになるでしょう。
9月利上げは雇用統計の結果次第という状況になっていますが、ブルームバーグが
まとめたデータによれば、9月利上げの確率は1週間前の24%から36%に上昇し
ています。また、12月利上げの確率は約60%になっています。
8月は明日で終わりですが、9月はこのように重要なイベントが多くあり、年末に向
けてある程度、ドル円の方向性が決まって来るのではないかと予想しています。
本日の予想レンジは101円50銭~102円50銭程度を見ています。

- [2016/08/30 08:42]
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「利上げの環境は整った」イエレン議長
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
認識を受けて急騰。101円94銭までドルが買われ、約2週間
ぶりのドル高水準をつける。
可能性が高まったことで、1.11台後半までドル高ユーロ安が進む。
堅調。ダウは53ドル下落し、ナスダックは6ポイント上昇。
10年債利回りは1.63%台まで上昇し、約2カ月半ぶりの高水準を
記録。
本日の注目イベント
やはりイエレン議長と他のFOMCメンバーとの利上げに関する認識は一致して
いました。多くの主要メンバーが利上げに対して極めて前向きな発言を繰り返
してきた中、ジャクソンホ-ルでのイエレン議長の講演内容が注目されていま
したが、議長は「利上げの環境は整った」との認識を示しました。
講演内容を受けドル円は一時売られる場面もありましたが、結局ドル高が進み、
102円手前の水準までドルが買われ、ユーロドルも1.11台半ばまでドル
高が進行しました。
イエレン議長は講演で、「労働市場の堅調さが続いていることや、経済活動と
インフレに対する当局の見通しを考慮すると、フェデラルファンド(FF)金
利引き上げの論拠はここ数カ月で強まったと考えられる」と述べました。
また、米経済は完全雇用という金融当局の目標に「近づきつつある」とも指摘
しています。(ブルームバーグ)
さらにフィッシャーFRB副議長はメディアとのインタビューで、9月を含む
年2回の利上げにも言及しており、これもドル高につながった面もあるようで
す。結局、市場の利上げに対する悲観的な見方を修正するような形になり、ド
ルが買われ、債券が売られ、金利が急騰しました。
年内1回の利上げは確実になりつつありますが、9月利上げに関してはまだそ
の可能性が高まったとはいえ、確信を持つには至っていないと思われます。
ここは、来週の「8月の雇用統計」を見るまでは不安定な状況が続くと見てお
くべきでしょう。
イエレン議長も指摘していたように、労働市場は堅調に推移しています。
8月の非農業部門雇用者数が25万人を超えているようだと、9月利上げがぐ
っと手元に引き寄せられると思いますが、20万人を超えていればまずまずの
結果かと思われます。仮に9月に利上げを行い、さらに12月にも行うようだ
と、ドル円の100円割れはやや遠のきそうですが、それでもまだ105円を
超えてさらに上昇するイメージは持てません。それには、やはり9月の日銀会
合で何らかの追加的な緩和措置が講じられる必要があろうかと思います。
黒田総裁は27日に行われたジャクソンホールでのシンポジウムで、必要と判
断した場合はちゅうちょなく追加緩和を講じて行く姿勢を改めて示しました。
(ブルームバーグ)ドル円はこの影響もあり、週明けの今朝、102円台に乗
せる場面もありました。9月の金融会合は日米とも20-21日と、同じ日に
開催されます。時差の関係で日銀の結果の方が早く判明しますが、日銀が動き、
その後で米利上げが決定されるようだとドル円はかなりの上昇を見せるかもし
れません。来週の雇用統計を皮切りに、9月は大相場になる材料が揃っていま
す。
本日の相場はある程度の変動が予想されます。
101円30銭~102円50銭程度を予想しますが、米利上げ観測の高まり
を背景に、やや上目方向で見ています。

- [2016/08/29 08:58]
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イエレン議長講演今夜23時
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は本日のイエレン議長講演を控え極端に小動き。
NY市場での値幅は17銭程度に留まり、110円台半ばから
動かず。 - ユーロドルも同様に1.12台後半で推移し、値動きは
見られず。 - 株式市場は揃って続落。利上げに対する不透明感が上値を
抑える格好となり、ヘルスケア関連銘柄が売られた。
ダウは33ドル下落。 - 債券相場も続落。イエレン議長講演を控えていることに加え、
7年債入札も低調だった。長期金利は1.57%台に上昇。 - 金は続落し、原油は小幅に反発。
- 新規失業保険申請件数 → 26.1万件
- 7月耐久財受注 → +4.4%
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏7月マネーサプライ
- 英 英4-6月期GDP(改定値)
- 日 7月消費者物価指数
- 米 4-6月GDP(改定値)
- 米 8月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
- 米 イエレン議長講演
為替相場は完全に膠着状態となり、市場では実需だけが売買されている状況に
なっていると思われます。そんな「固定相場」のような状況も、今夜からは
一変すると思われます。ジャクソンホールでのシンポジウムは前日までその
タイムスケジュールは公表されないと聞いています。いよいよ今晩から始まる
ということで、注目のイエレン議長の講演は現地時間午前8時(日本時間今夜
11時)から行われることが判明しました。9月利上げに言及するのかどうか、
あるいは9月がないとしても年内の利上げの可能性について言及があるのか
どうかが注目されます。
これまでFOMCメンバーの多くが利上げに前向きな発言を繰り返してきまし
たが、昨日も二人の連銀総裁が意見を述べています。カンザスシティー連銀の
ジョージ総裁はブルームバーグとのインタビューで、米経済は完全雇用に近づ
いておりインフレは当局の目標に向って上昇しているとし、利上げは正当化さ
れると改めて表明しました。(ブルームバーグ)
またダラス連銀のカプラン総裁は、経済専門局CNBテレビのインタビューで、
追加利上げへの「根拠は強まりつつある」と述べています。このように、多く
のFOMCメンバーは揃って利上げに前向きな発言をしており、見方によって
は、これは「統一された見解」と見ることもできそうです。市場に対する一種
の「フォワード・ガイダンス」と取れば、この一連の発言も理解できそうです。
また利上げに対する悲観的な市場の見方を修正する意味も含まれている可能性
があります。
そう考えた場合、今夜のイエレン議長の発言内容も、これら一連の発言に追随
するものと予想することができそうです。特にイエレン議長に近いとされるダ
ドリーNY連銀総裁の発言は象徴的です。イエレン議長も好調な住宅市場や労
働市場が米景気を支えるとし、前向きな発言をする可能性が高いと見ています
が、どうでしょうか。
チャートを見ると、「日足」のMACDは既にゴールデンクロスを見せており、
これは1カ月半ぶりのサインになります。
まだ「マイナス圏」にいるため本格的な上昇は見込めませんが、「1時間足」
では「プラス圏」入りをしています。上値のメドとしては101円10銭前後
(4時間足120日線)と、102円80銭前後(同200日線」があり、
その上では、「日足」の雲の下限である103円65銭あたりということに
なります。もしドルが売られた場合は、99円台半ばが最初のサポートで、そ
の下は99円前後というところでしょう。仮に99円を割り込むようなら、そ
こは未体験のゾーンということで下落に拍車がかかることも考えられます。
ということで本日の予想レンジは非常に難しく、イエレン議長の講演内容次第
ということです。
- [2016/08/26 09:57]
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ドル円100円台半ば
ひと目で分かる昨晩の動き
少し大きい文字強調文文字色NY市場
- 米長期金利が上昇したことでドル円は買われたが、100円台
半ばで上昇は止まる。100円以下が底堅いものの、まだ方向感は
見えない。 - ユーロドルは小幅に反落。1.1245まで売られ、この日は
終始1.12台でもみ合う。 - 株式市場も反落。イエレン議長の講演を控え小動き。
ダウは65ドル下げ、他の株価指数も反落。 - 債券相場は下落。5年債入札は好調だったものの、利上げ見通しが
依然として不透明なことで長期債は売られた。 - 金は大幅に続落し約1カ月ぶりに1330ドル台を割り込む。
原油価格は在庫が予想外に増加していたことで大幅に下落。 - 6月FHFA住宅価格指数 → +0.2%
- 7月中古住宅販売件数 → 539万件
本日の注目イベント
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 7月耐久財受注
ドル円は100円台で推移し、米長期金利の上昇を好感し100円61銭までドル高が
進んだものの、そこからは小幅に反落しNYでの取引を終えています。
中古住宅販売件数は前月比3.2%減少していましたが、相場への影響はなく、
いよいよ明日のジャクソンホールでのイエレン議長の講演待ちです。
今朝のブルームバーグは、イエレン議長の講演で、もしサプライズがあった場合に
最も値動きが大きくなるのは円とポンドとNZドルだとの大手米銀の調査結果を紹介
しています。これらの通貨は過去3カ月において、米国とそれぞれの国の間の2年債
利回りの差の変化に最も敏感に反応しているとのことです。
今月に入ってからは利上げの時期を巡って、要人発言のたびに相場が上下したものの、
結局どちらにも抜け切れずにもみ合いが続いています。
そのため、トレンドフォローを基本にポジションメイクしても機能していません。
結局上で買ってしまい、下で売ってしまうことになります。
ここはむしろレンジと割りきり100円近辺で買い、100円台半ばから101円近辺で手
放すという手法が効果的です。ただし、これは本日までで、明日のイエレン講演からは
そうは行きません。上で述べているように、発言内容によっては上下どちらにも大きく
値を飛ばす可能性があるからです。利上げ観測にブレーキをかけるような内容ならドル
円は100円を大きく割り込むことも考えられます。一方で、労働市場や住宅市場の強さ
を前面に、利上げを引き寄せる内容なら102円に向かうことも予想されます。
市場のエネルギーも相当溜まっていると思われ、この局面では「順張り」が機能する
はずです。それでも、上値ではドル売りが待ち構えていると思われ、どこまで上昇できる
かが焦点です。利上げに前向きな内容でドルが上昇したケースでは、深追いは避けたい
ところです。
本日は引き続き緩慢な動きになろうかと思いますが、予想レンジは100円~101円程度
と見ています。
- [2016/08/25 09:35]
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為替市場の膠着状態続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
講演内容を確認しないと動けない状況。100円台前半で
の動きに終始し、値幅も30銭弱。
安心感が広がり、半導体や素材銘柄が買われた。
ダウは17ドル上昇。
横ばい。
台を回復。
本日の注目イベント
ドル円だけでなく、為替市場全体が動かず静観を決め込んでいます。
26日にジャクソンホールで行われるイエレン議長の講演内容を世界の投資家
が待っている状況です。ドル円は100円台前半で29銭、ユーロドルも1.
13台前半で41ポイントしか動いていません。
カンザスシティー連銀が主催するこのシンポジュームは毎年注目され、「夏の
風物詩」的なイベントになっていますが、今年は特に注目が集まっているよう
です。昨年12月に約10年ぶりの利上げを決め、その時点では今年は4回の
利上げが見込まれていましたが、今年の実績は現時点までゼロの状況です。
その利上げのタイミングがいよいよ近いということで市場は神経質になってい
ます。
先週公表されたFOMC議事録では利上げの時期には触れておらず、さらにメ
ンバーの意見も分かれていることが判明しました。これで利上げのタイミング
が後ずれしたと思いきや、その後のFOMCメンバーの発言では揃って利上げ
に前向きな発言が相次ぎ、市場に不透明感が広がっている状況です。NY連銀
総裁やFRB副議長も利上げに対しては「タカ派的」で、今朝はダラス連銀の
カプラン総裁が日経新聞のインタビューに答えています。
同総裁は「労働市場の改善などが続けば、利上げが適切だ。タイミングは明示
しないが、利上げの時期は近づいている」と述べています。
また「労働市場には力強さがあり、個人消費を支えている」と語り、英国のE
U離脱の影響にも「米経済への影響は軽微だ」と述べています。
同総裁の発言から、9月2日に発表される「8月の雇用統計」が良好なら、利
上げの確率が急速に高まることが予想されます。
このように、多くのメンバーが利上げが近いとの発言を繰り返しています。
仮に9月のFOMCで利上げが実施される可能性が高まるようなら、株が売ら
れ、債券も売られ金利が上昇するはずです。為替市場でも、ドルが買われ円が
売られることになりますが、足元ではそのような動きは見られません。
市場は、利上げにはまだ「確信が持てない」といった状況だからです。
そのため、本命であるイエレン議長の真意を確かめるまでは動けないというの
が、今の状況です。
イエレン議長が講演で利上げの時期には言及しない可能性もありますが、労働
市場をはじめ、今後の景気を判断する上では示唆に富んだ発言があろうかと思
います。
本日のレンジは99円80銭~100円50銭程度を予想します。

- [2016/08/24 08:51]
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ドル円101円台には届かず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米利上げ観測の高まりと日銀の追加緩和期待から
東京時間に100円93銭まで上昇。NYではドルが緩やかに
下落し、100円21銭近辺まで売られる。 - ユーロドルは1.13台でもみ合い。1.1331まで上昇するも
勢いはなく、小動き。 - 株式市場はまちまち。原油価格が下落したことでエネルギー株が
大幅に売られる。ダウは23ドル下げ、ナスダックは6ポイント上昇。 - 債券市場は反発。原油価格と株価が下落したことで買われた。
長期金利は1.54%台に低下。 - 金は続落。原油価格は8日ぶりに反落し47ドル台に。
本日の注目イベント
- 日 黒田総裁がFintechフォーラムで挨拶
- 独 独8月製造業PMI(速報値)
- 独 独8月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月消費者信頼感(速報値)
- 米 7月新築住宅販売件数
- 米 8月リッチモンド連銀製造業指数
昨日の朝方には日銀の追加緩和期待や、フィッシャーFRB副議長の発言を受け、
ドル円は101円に迫る水準まで買われたものの、101円台乗せには至らず。
さらにその後の海外市場では上値の重さだけが残る展開でした。短期的な動きを
示す「1時間足」では大きく雲抜けし、上昇に弾みが付く期待もあったが、結局レン
ジは抜け切れず、元の「定位置に」に戻っています。反対に「1時間足」では100円
15銭あたりを下回ると、雲を下抜けする気配を見せています。
上も下もない状態で、結局週末のイエレン議長の講演までは動きにくいということ
かもしれませんが、気になるのは依然として上値の重さです。今朝の経済紙でも
指摘されていましたが、政府日銀は簡単には市場介入できないのではないかという
見方が強まってます。事実、今月だけでも4回ほど100円割れの局面があったにも
関わらず、それらしき動きは全く見られていません。
一時は99円半ばまで円高が進みましたが、ここでも動きは見られていません。財務
官の口先介入はあったものの、これはいつものことで、市場では「介入水準」を巡って
様々な意見もあるようです。
こうなると相場の行方は、米利上げ観測が高まるか、あるいは後退するかで全てが
決まってしまいそうです。個人的にはダドリーNY連銀総裁の「9月利上げもあり得る」との
発言は、利上げに対する市場の悲観的な見方を修正する意味でなされたのでは
ないかと考えます。また政策当局者の「希望」という意味で放った言葉ではないかとも
思います。米経済指標は確かに悪くはありませんが、9月と12月の利上げを正当化する
ほど力強いものではありません。
従って、9月2日に発表される「8月の雇用統計」でも、よほどのサプライズがない限り
9月利上げが急速に高まることにはならないと思われます。結局焦点は、年1回の利
上げがあるかないかという点に絞られるのではないでしょうか。そう考えると、フィッシャー
FRB副議長の発言が的を得ているものと理解できます。年内利上げの可能性はゼロと
いうのも正当化できないということです。
このあたりの状況をイエレン議長がどのような言葉で言い表すのかに注目していますが、
労働市場は2カ月連続で上振れしており、ここをベースに考えると、利上げに対しては前向
きな内容である可能性の方が高いと予想しています。そして、もう一つ注目しなければなら
ないのが、9月の日銀決定会合です。黒田総裁は日曜日の産経新聞とのインタビューでは
「ちゅうちょなく」という言葉を使っていましたが、先週の財務省、日銀、金融庁との会合を
踏まえて、追加緩和に対してより前向きになったのではとの憶測もあります。本日は黒田
総裁のフォーラムでの挨拶もあります。何かヒントがあるかもしれません。
本日のレンジは99円70銭~100円70銭程度を予想します。
- [2016/08/23 09:32]
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ドル円窓を開けて始まる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は100円台前半で小動き。長期金利は上昇したものの、
相場への影響は限られ値幅は35銭ほど。 - ユーロドルも1.13台でもみ合い。
- 株式市場は揃って反落。サンフランシスコ連銀総裁の発言に
売りが優勢の展開となり、ダウは45ドル下落。 - 債券相場も反落。サンフランシスコ連銀総裁が「利上げは
早いほうがよい」と発言したことが影響。長期金利は1.57%台
まで上昇。 - 金は反落。原油価格は小幅ながら7営業日続伸。
本日の注目イベント
- 加 カナダ6月卸売売上高
「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」、
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は18日の講演で、こう述べました。同総裁は
もともと利上げには前向きな発言を行っており、「国内経済が力強く、勢いもあることから、
できれば割合早い時期に緩やかな利上げペースに戻ることが理にかなう」(ブルームバ
ーグ)とも述べています。
この発言が伝わり株価は下落し、債券も売られ金利が上昇しています。ドル円は100円
台前半で動かず、為替への影響は限られていたようですが、一方で為替市場では早期の
利上げに対して懐疑的な見方が優勢だとも言えます。何人かの地区連銀総裁は利上げに
前向きですが、先週公開されたFOMC議事録では、全体としては利上げを急いでいる印
象はなく、メンバーの中でも意見が分かれていることが判明しています。
また昨日はFRBのフィッシャー副議長も講演で、米経済が既に金融当局の掲げる目標の
達成に近づいており、成長が今後勢いを増すだろうと述べ、2016年中の1回の利上げが
依然検討されていることを示唆しました。今週末にはイエレン議長がジャクソンホールで講
演を行う予定ですが、これでますますイエレン議長の講演内容が注目されることになります。
このところあれほど動いていたドル円が膠着状態を強めているのも、利上げのタイミングを
巡る不透明さがあるからです。9月のFOMCでの利上げの可能性は低いと思われますが、
年内の利上げの可能性は地区連銀総裁の発言からすると十分にあり得ます。
しかも、9月2日に発表される8月の雇用統計の結果次第では、9月の利上げの可能性も
急速に高まることもないとは言えません。為替はそれまでは方向感が出ないと思われ、
もみ合いが続くと予想されます。
ドル円は結局99円台半ばから100円台半ばで推移し、「100円の攻防」という展開です。
そんな中、「1時間足」のチャートでは今朝方既に「雲」を上抜けしています。
今朝のドル円は早朝に100円90銭台を付け、先週末のNY市場の引け値からは「窓」が
開いています。20日付の産経新聞が黒田総裁のインタビュー記事を掲載し、その中で同
総裁が「ちゅうちょなく、追加緩和措置を講じる可能性は十分ある」と述べたことが影響して
いると思われます。短期的に見れば、ドル円は上抜けしたとも考えられますが、まだ結論が
出せる程の動きではありません。予想レンジは99円70銭~101円程度と見ます。
- [2016/08/22 09:33]
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ドル円100円の攻防続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
NYでは100円台半ばまでドルが買われたが、その後は
ドル売りが進み100円を割り込み、99円台後半で引ける。
約1カ月ぶりの高値を記録。
小幅に続伸。ダウは23ドル高。
本日の注目イベント
ドル円は連日方向感がなくもみ合いが続いており、昨日も東京時間では
99円64銭まで下げたがそこで下げ止まり、NYでは100円台半ば
までドルが上昇したものの、結局99円台後半まで戻って来ました。
株式市場でも同様にもみ合いが続き、一進一退の展開が続いており、足
元で明確な方向感を見せているのはWTI原油価格と、ユーロドルとい
った状況です。
WTI原油価格は昨日も続伸し、これで6営業日続伸です。9月のOP
EC総会で、主要産油国が生産抑制に動くとの観測に加え、米国のガソ
リン在庫の減少が買いを誘っている(ブルームバーグ)ようです。
原油価格は前日比1ドル43セント上昇し、7月1日以来となる48
ドル台前半をつけています。原油トレーダーの中からは「強気相場入り
した」と言った声も聞かれるようです。
上値が重いと見られていたユーロドルは、今月5日の1.10台半ばか
ら上昇に転じ、昨日は1.1366までユーロ高が進行しています。
6月下旬に記録した1.14台前半が抜けるかどうかが焦点ですが、こ
こからの上昇は、ドル円が99円を明確に下抜けしない限り難しいので
はないかと考えます。
一方ドル円は方向感が見えません。上値の重さは感じますが、それでも
99円台半ばに近づくと反発して来ます。
昨日も99円64銭まで売られたあと、本田前内閣官房参与が、日銀
は来月に大胆な行動を取るとのインタビュー記事が報じられると、1
00円台にあっさり戻しています。もみ合いの背景は、米利上げのタ
イミングを巡って不透明感があるからです。
NY連銀のダドリー総裁は、米利上げは「9月にもあり得る」と発言
したものの、その後に公表されたFOMC議事録では、利上げを急が
ない議論がされ、メンバーの中でも意見が分かれていることが確認さ
れました。
昨日もダドリー総裁は、堅調な雇用の伸びを受けて、あらためて賃金
が増加し始めるとの自身の見解が裏づけられたと述べています。
昨日もこの欄で述べたように、今後の利上げのタイミングを見極める
には来週26日に行われるイエレン議長の発言を待つしかありません。
そして重要なのは9月2日の米雇用統計の結果です。
ここで、先月並みの数字が確保できれば、これは9月利上げに相当な
インパクトがあると思います。現時点でも9月利上げの可能性は20
%程度と見られており、常識的に考えれば利上げは見送られる公算が
高いと見られます。
本日のレンジは99円50銭~100円50銭程度と見ますが、上で
述べたように、ここでは売りも買いも集まり、このところ抜けきれな
い水準です。
どちらかにしっかりと抜けたら、その方向に順張りで追随するのも面
白いと思いますが、レンジに戻るようだとその戦略も機能しません。
ただ基本は順張りでトレンドフォローでしょう。

- [2016/08/19 09:14]
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FOMC議事録ドルを下押し
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
議事録の内容に反応して100円割れ目前まで反落。連日値幅の大きい
展開が続く。
見られず。
ことから3主要指数とも揃って反発。ダウは21ドル高と小幅に上昇。
いたことから買いが優勢に。長期金利は1.54%台と若干低下。
本日の注目イベント
前日99円台半ばまで売られたドル円は、昨日の東京タイム夕方には101円17
銭近辺まで反発し、100円以下では底堅いかと思われたが、昨日のNYでは再び
100円割れを試すような動きになっています。「利上げの時期を巡る思惑」が相
場を主導しており、現時点ではどちらにも決定打が不足しており、まだ明確なト
レンドは見い出せない状況です。個人的には9月利上げは難しいとの印象を持って
います。
101円台まで上昇したドル円を再び押し戻したのは公表されたFOMC議事録の
内容でした。議事録では「幾人かは、インフレが当局の現在の予想よりも早いペー
スで上昇した場合でも、当局には反応する十分な時間がある可能性が高いことを示
唆したほか、インフレ率が継続的に2%に近づきつつあるとの確信を強められるま
でフェデラルファンド(FF)金利の追加引き上げを遅らせるのが望ましいとの考
えを示した」と記されていました。
前日FOMCの重要メンバーの一人であるダドリーNY連銀総裁が、「9月利上げ
もあり得る」とFOXテレビのインタビューに答え、利上げ観測が盛り上がったば
かりだったところに冷や水を浴びせられた格好となり、ドル円を押し下げたもので
す。また一方では「他の一部参加者は、最近の経済情勢について、労働市場の環境
が最大限の雇用確保と整合するか、もしくはそれに近い状態を示していると評価し
たほか、金融政策緩和の段階的な解除をさらに進めた場合でも委員会のインフレ目
標達成に向けた最近の進展が今後も続くと予想した」とも記され、(ブルームバー
グ)7月26-27日に開催されたFOMCでは早期利上げが必要かどうか、意見
が分かれたことが明らかになっています。
昨日のFOMC議事録で明らかになったように、9月利上げだけではなく、年内利
上げについてもまだ多くのメンバーが確信を持てていないようです。
確かに住宅市場はまずまずの水準を見せてはいますが、製造業全体をみると、再び
鈍化傾向を見せています。
鍵は、やはり9月2日に発表される8月の雇用統計が握っていると考えられます。
2カ月連続で25万人を超えた非農業部門雇用者数が「3カ月連続」を示すようだ
と、当局者も自信を深め、アトランタ連銀総裁が指摘したように、「最低でも年1
回の利上げ」はありそうです。
ドル円はこれまでに3度100円割れを示現しましたが、全て反発しており「10
0円割れは底堅い」との印象があります。
振り返って見れば、2011年の75円台から昨年6月の125円台までの「半値
戻し」が概ね100円です。ここからも100円が単に三桁を維持できるのか、あ
るいは二桁の相場定着するのかというだけではなく、テクニカル上でも重要なレベ
ルであることが理解できます。
さらに言えば長い「月足チャート」でも、重要な「120カ月線」が100円前後
に位置し、2カ月連続でドルの下落をサポートしています。
言い換えれば、このレベルを明確に下抜けするようだとドル円はさらに下落する可
能性が高いと思われます。
本日のレンジは99円00銭~100円30銭程度を予想し、下方リスクの方がや
や高いと思われます。

- [2016/08/18 08:58]
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ドル円一時99円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
東京時間で株価が大幅に下落し、NYではPPIが伸びて
いなかったことでドル売りが進んだ。NY連銀総裁が
9月の利上げもあり得るとの認識を示したことが
伝えられると、100円台半ばまで急速に値を戻し
100円25-35銭で引ける。
1.13台まで上昇。
ダウは84ドル下げ、他の主要株価指数も下げる。
優勢に。長期金利は1.57%台まで上昇。
期待から続伸。46ドル58セントで引ける。
本日の注目イベント
上値の重い展開が続いていたドル円は昨日のNY市場で99円55銭まで売られ、6月24日
のあの「Brexit」以来の円高水準を記録しました。
NY株が最高値を更新し続ける中でも、昨日は日経平均株価が273円も売られ、夏休みで
市場参加者が少ない状況で一気にドル売りが進みました。
7月の米消費者物価指数もインフレを示唆するものではなく、これが利上げ観測の後退に
つながりドルを押し下げた面もあったようです。
ただその後はドルが急速に値を戻し、100円台半ばまで買い戻されています。
きっかけはダドリーNY連銀総裁の「9月利上げもあり得る」と語ったことが伝えられたこと
でした。総裁はFOXビジネス・ネットワークとのインタビューで、「追加利上げが適切とな
る時期がじわじわと近づいている」と述べ、FOMCが9月20-21日の会合で利上げを決
定する可能性はあるかとの問いに、「あり得ると思う」と答えています。
ダドリー総裁は他の地区連銀総裁とは異なり、常にFOMCメンバーであり、投票権も有し
ています。
他の地区連銀総裁は「輪番制」ですが、NY連銀総裁は「別格」として扱われ、イエレン議
長など執行部にも近いと見られています。
そのため、NY連銀総裁の発言は他の総裁よりも重みがあり、昨日のドル円も底値から約
1円も反発するなど、その影響も「別格」と言えます。
インフレ率についても同総裁は「経済は完全雇用に極めて近く、インフレ率は向こう2年間
に2%に上昇すると考えている」と述べています。(ブルームバーグ)
昨日はアトランタ連銀のロックハート総裁も利上げに関して発言しており、「現段階ではい
かなる政策の立場にもとらわれていないが、経済に対する私の自信が正当化されるので
あれば、年内に少なくとも1回の利上げが適切になるかもしれないと考える」と語っていま
す。
利上げに対するトーンはNY連銀総裁ほど強くはないものの、「タカ派的」だと受け止めら
れます。
問題はこの認識がFOMCメンバーの総意に近いものなのかどうかです。
来週26日のイエレン議長の講演でも同じような認識が示されれば、市場の利上げに対
する見方は悲観的過ぎることになり「修正」を迫られることになります。
9月会合ではイエレン議長の記者会見は予定されておらず、ここからも「政策変更はな
い」という見方が強まっていました。
もし9月利上げが実現したら、年内2回の利上げの可能性も排除できないことになります。
ジャクソンホールでのイエレン発言と、9月の雇用統計がその答えを示してくれそうです。
ドル円はこれで100円以下を3度試し、全て押し戻されています。
まだ100円以下が定着する地合いではなさそうですが、上値の重さは依然として優勢な
状況です。相場観で迷うのは、3度の100円割れを全て押し戻していることで、100円以
下が底堅いのか、あるいは95円を目指す過程にすぎないのかという点です。
どちらかと言えば後者に近い印象ですが、これも利上げを過小評価している表れかもし
れません。
本日のレンジは99円50銭~100円80銭程度を予想しています。

- [2016/08/17 09:01]
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ドル円水準変わらず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
あったが、原油高、株高さらには金利高に支えられ101円
20-30銭まで値を戻し、先週末と同水準で取引を終える。
1.12を挟み方向感も見られず。
最高値を更新。債券市場からの資金流入を指摘する声も。
長期債のエクスポージャーを減らしたことも影響か。
長期金利は1.55%台に上昇。
産油国が相場安定策を協議するとの観測が再燃。
本日の注目イベント
為替市場はさらに膠着感を強め、昨日のNY市場ではドル円の値幅が35銭、
ユーロドルについても32ポイントと、夏休み相場真っ盛りの状況でした。
この状態ではさすがに動けず、動いても仕方がないと考える人が多くなり、
それがさらに相場を膠着させてしまう。そんなサイクルのようです。
今年はリオでオリンピックが開催されており、日本ではさらに高校野球も熱戦
を繰り広げていることも影響しているかもしれません。
こんな時こそ「休むも相場」と割り切り、英気を養い、9月相場に備えるのも
一考です。10銭の利益を狙って30銭損をするのも、こんな状況におきやす
いものです。
昨日は東京時間から上値が重く、海外でもその地合いを引き継ぎ101円割れ
もありましたが、結局同水準で戻って来ました。
WTI原油価格が3日連続で1ドルを超える上昇を見せ、約4週間ぶりに45
ドル台を回復したことが株価を押し上げました。
NYダウとS&P500は揃って最高値を更新しています。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)は、資産運用者は米国債よりも株式を選好
しており、株式のアクティブ運用ファンドは2008年以降で最も強気になっ
ていると指摘し、これは株式を敬遠し現金を積み上げていた年初のトーンがシ
フトしていることを示唆していると報じています。(ブルームバーグ)
世界的な低金利の影響から米国債への投資魅力が見直され、米国債にも資金が
集まり、利回りは一時1.35%台まで低下しました。
ここまで利回りが低下すると株式の配当利回りに妙味が出て、資金がそちらに
向ったということです。この現象は日本でも当てはまるはずですが、日本では
そういった状況にはなっていません。10年債利回りはマイナス0.3%まで
低下し、株価の平均利回りは2%近くまで上昇しているにも
関わらず、日本株は上昇しません。日本の株式市場そのものに対する不信とい
う他ありません。
サンフランシスコ連銀は、金融・財政政策当局に政策運営方法の見直しが必要
との提言をしています。政府に財政支援を強化する準備と、金融政策当局には
低インフレを目指す政策の撤廃を呼びかけました。
これまで続けられてきた非伝統的政策と低インフレ目標では、成長の起爆剤に
はならないと指摘しています。ウィリアムズ総裁は、イエレン議長がまだサン
フランシスコ連銀総裁だったころ、同氏の政策顧問トップを努めていたことも
あり、イエレン議長に極めて近い人物の一人として知られています。
本日も大きな値動きは期待できませんが、油断だけはしないようにしなければ
いけません。
予想レンジは100円70銭~101円50銭程度を見ています。

- [2016/08/16 08:54]
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ドル円レンジを抜けず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
PPIが予想を下回り、さらに米長期金利も低下した
ことで軟調に。一時は101円台を割り込んだが、
101円10-20銭まで戻して取引を終える。
に乗せ、再びレンジを形成する。
小幅に続伸。
利上げ観測がやや後退し価格が上昇。
今年は需給不均衡の是正が続くとの見通しを示したことを
好感し、44ドル台まで続伸。
本日の注目イベント
100-103円で膠着感が強まってきたドル円ですが、先週末のNYでも経済指標
の発表をきっかけにドルが売られて101円を割り込む場面もありました。
100円台半ばからは下値も堅く、100円割れの可能性は一時ほどは高まってはい
ないものの、上値も重く、インパクトのある材料がないとどちらも抜けるのに時間が
かかりそうな展開です。
102円前後で推移していたドル円は、小売売上高が市場予想の+0.4%に対して、
0.0%だったことを受け、101円台半ばまでドル売りが進み、さらにその後の経
済指標も低調だったことから100円台後半までドル安が進みました。
100円台ではドルに対する需要もあるとみえ、すぐに101円台には戻したものの、
上値の重さは払拭できていません。
次の材料待ちといったところですが、来週26日のジャクソンホールでのイエレン議
長の講演がその材料になることが予想されます。
「日足」チャートでは昨年末からローソクが雲の下方で推移し、これまでに3回「雲
抜け」を試していますが、ことごとく失敗しています。
このチャートを基本にする限り下落トレンドは鮮明で、雲が「抵抗帯」として機能し
ていることが見てとれます。
既に8カ月の間この雲の下方で推移し、上昇を抑えられてはいますが、この雲の上限
は足元では105円台半ばまで下がってきています。
従って、105円台後半までドルが上昇すれば、雲抜けが完成することになります。
足元の101円台から上記水準まではかなり距離もありますが、8月の雇用統計がさ
らに上振れし、米利上げ観測が高まれば不可能な距離ではありません。
このところのドル円の動きは100円台の攻防とみています。
100円をしっかりと割り込むようだと、今度は100円が上値の上限になり、徐々
にドルが値を下げる展開も予想されます。
一方、100円以下が底堅いことが確認できれば現在のレンジが上方へシフトし、1
05-110円のレンジを形成することも予想されます。
その意味で、上記ジャクソンホールから、9月の雇用統計の発表、さらには9月の日
米金融会合が大きな節目になろうかと思います。
特に、日銀会合は「総括的な検証」を経て、どのような新たな対策を講じてくるのか、
あるいは量的緩和を縮小してくるのかが注目されます。
本日は日本の4-6月期GDP速報値と、夜にはNY連銀製造業景況指数が発表され
ます。今週は市場参加者が最も減少すると見られ、相場の変動には主意したいところ
です。
予想レンジは100円70銭~101円70銭程度と見ます。

- [2016/08/15 08:59]
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米国株再び最高値を更新
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米国株が再び最高値を更新したことで上昇。
102円台までドル高円安が進む。原油価格の上昇、株価の
上昇という好循環がドルを押し上げた。 - ユーロドルは1.11台半ばを中心にもみ合い。
ユーロ円は 113円台後半まで反発。 - 株価は揃って大幅に上昇し高値を更新。原油価格が43ドル台
まで反発したことや、大手百貨店メーシーズの決算が好感された。
ダウは117ドル上昇し、1万8613ドルに。 - 債券相場は反落。株高や30年債入札で需要が弱かったことで
売りものがかさんだ。長期金利は1.55%台に上昇。 - 金は反落し、原油価格は上昇。サウジのエネルギー相発言で
9月会合への期待が高まる。
本日の注目イベント
- 中 中国 7月工業生産
- 中 中国 7月小売売上高
- 独 独4-6月期GDP(速報値)
- 独 独7月消費者物価指数(改定値)
- 欧 ユーロ圏4-6月期GDP(改定値)
- 欧 ユーロ圏6月鉱工業生産
- 米 7月小売売上高
- 米 7月生産者物価指数
- 米 8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
祝日前の水曜日には欧州市場で101円を割り込み、100円97銭まで売られた
ドル円は、昨日のNY市場では再び反発して来ました。原油価格が反発し、株価が
大きく上昇したことで「リスクオン」の流れが広がり、円が売られた格好です。
まだ100-103円のレンジは維持されており、26日のジャクソンホールまで
は明確なトレンドが見極められない展開が続きそうです。
ロイター通信によると、サウジアラビアのエネルギー相は9月にアルジェリアで開
かれるOPEC総会では市場を安定させるための行動について話し合う可能性があ
ると述べています。原油価格はこの報道を材料に、7月25日以来となる43ドル
86セントまで上昇しました。原油価格の上昇はエネルギー株を押し上げ、この日
ダウは117ドル上昇し、先月20日に高値を記録して以降調整が続いていた株価
は再び最高値を更新しました。
株価上昇の背景には、金利は当面上がらないとの見方が依然根強いことが挙げられ
ます。7月の雇用統計では雇用者数の伸びが確認でき、これで2カ月連続で雇用者
数は大きく上振れしています。
ただそれでも年内の利上げ観測はそれ程盛り上がらず、12月利上げの確率も50
%を下回ったままです。これは英国のEUからの離脱など、利上げの判断材料とし
ては米経済指標だげではなく、外部環境も影響を与えていると見ることが出来ます。
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はワシントンポストとのインタビューで
「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩
めることが適切だ」と述べています。次回9月会合では利上げが再び見送られる公
算が高く、もしここで見送られることになると、「利上げは年内1回もしくは、な
し」となる可能性が高くなります。利上げの可能性が遠のくことでドルの上値が重
くなり、100円割れのリスクは継続することになります。もっとも、8月の雇用
統計が先月のようなサプライズであれば、9月利上げの可能性はまだ排除するわけ
にはいきません。
本日は米国株の大幅高の影響から日経平均株価も続伸することが見込まれます。
ドル円も102円台乗せがあろうかと思いますが、102円台半ばから後半が抜け
るかどうかがポイントです。
先週は何度もこの水準を試してはいますが、103円台乗せには失敗しています。
予想レンジは101円30銭~102円50銭程度としたいと思います。
======================================
リオ・オリンピックが始まり、水泳をはじめ、各競技で熱戦が繰り広げられています。
個人的には、やはり見ていて興奮するのは水泳と陸上です。
4年後はいよいよ東京ですが、今週東京で37度を越えた暑さを考えると、陸上競技
は大丈夫かなと心配です。
開催日は7月24日から8月の9日までで、まさに夏真っ盛りのタイミングです。
北欧など寒い国のアスリートにとって、先ずは暑さ対策が課題です。
良い週末を・・・・・・。
- [2016/08/12 09:46]
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ポンドドル1.30を割り込む
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は小幅に反落。102円台が徐々に重くなり、
長期金利が低下したこともドル売りにつながり、101円
79銭までドル安が進む。 - ユーロドルは1.11台に上昇したものの、勢いもなく
1.11を挟んだもみ合いに。 - 株式市場は小幅ながら揃って続伸。ダウは大幅に上昇する
場面もあったが、上げ幅を縮小し3ドル高で取引を終える。 - 債券相場は小幅に反発。3年債入札が好調だったことで
文字色長期債も買われた。長期金利は1.54%台に低下。 - 金は3日ぶりに反発。原油は小幅に反落。
本日の注目イベント
- 米 7月財政収支
昨日の東京時間も株価が堅調に推移していたことからドル円は底堅い動きを
見せ、102円台半ばを何度か試しましたが上値は限られていました。
日経平均株価は日銀のETF購入に伴う動きかと思われますが、100円超
える上昇を見せ、1万6700円台を回復しています。
NY市場では102円台を維持できず、101円79銭までドルが売られて
いますが、日米ともに「夏休み相場」の様相が強まった雰囲気はあります。
足元の動きは、100-105円のレンジが定着しそうですが、その中でも
まだ上値の重さの方が優っている状況かと思われます。
101円台後半まで下げてきたドル円ですが、目先は101円80銭前後に
ある「雲の下限」(1時間足)で下げ止まっています。本日はドル売りが進
んだ場合に、この雲をしっかりと下抜けし、101円台半ばを下回るかどう
かに注目していますが、それでも大きな値動きには至らないと予想していま
す。
ポンドドルが 約1カ月ぶりに1.30を割り込んできました。
金融政策委員会(MPC)のマカファティー委員が英タイムズ紙への寄稿で、
一段の利下げと量的緩和が必要となる可能性があるとの考えを示したことが
きっかけでした。(ブルームバーグ)イングランド銀行は4日に政策金利を
0.25%引き下げ、過去最低の0.25%にしました。ここからさらに引
き下げると、ゼロ金利ということになり、ギルト債(10年債)の利回りも
昨日は0.58%と、この動きを織り込む形で低下しています。
ポンド円も売られ、約1カ月ぶりに132円台前半まで下落する場面があり
ました。
オーストラリアに続きイギリスも利下げに踏み切り、今後ECBもさらなる
追加緩和の可能性を残している中で、日銀が9月の金融会合で「総括的検証」
を行い、どのような対策に出るのかが市場の大きな関心事になっています。
岩田副総裁は「緩和策の変更はない」と述べていますが、債券市場は疑心暗
鬼で、この発表以来債券が売られ長期金利が急上昇しています。
昨日はやや落ち着きを取り戻し金利上昇も一服でしたが、一時マイナス
0.3%まで低下した金利はゼロ近辺まで上昇するなど、「総括的検証」に
振り回されている状況です。
大方の市場の見方は、9月にはさらに緩和策を拡大するとの予想が増えてい
ます。本日も特段ニュースがない限り静かな展開が予想されます。
レンジは101円30銭~102円30銭程度を見ています。
- [2016/08/10 09:34]
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ドル円102円台半ばまで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は日本株が大幅に上昇したこともあり堅調に推移。
NY市場では102円66銭まで買われたが、その後は伸び悩み
102円40-50銭で引ける。 - ユーロドルは膠着。1.10台後半でもみ合い、値幅も
20ポイント以下と小動き。 - 株式市場は反落。前日の大幅高の影響もあり、ダウは14ドル
安となり、その他指数も小幅に反落。 - 債券相場はもみ合い。10年債利回りも1.59%台と
ほぼ変わらず。 - 金は続落。原油価格は大幅に反発。OPECが非公式の会合を
開くと報道されたことで、買いが優勢となり43ドル台に。 - 7月労働市場情勢指数(LMCI) → +1.0
本日の注目イベント
- 中 中国 7月消費者物価指数
- 中 中国 7月生産者物価指数
- 独 独6月貿易収支
- 英 英6月鉱工業生産
- 英 英6月貿易収支
- 加 カナダ7月住宅着工件数
昨日は日経平均株価が引け際に大きく上げ幅を拡大し、396円高と、約1カ月ぶりの
上昇幅を見せたことからドル円は底堅く、NYでは102円66銭までドル高円安が進
みました。先週末の雇用統計で、非農業部門雇用者数が大幅に増加し、年内利上げの可
能性が高まったこともドル買いにつながったとの指摘もあります。
それでも9月のFOMCでの利上げにはつながらず、12月会合でも利上げの確率は
43%程度に上昇していますが、利上げ出来るかどうかはまだ不透明で、今後の経済指
標次第というところです。因みに金利先物が示唆する9月の利上げ確率は、わずか26
%です。
昨日は材料的にもそれ程特筆すべきものはなく、あえて挙げれば原油価格の大幅上昇が
目立ったと言えます。
WTI原油価格はOPECが9月にアルジェで非公式会議を開くことを明らかにし、
OPECのサダ議長が現在の弱気相場は続かないとの見方を示したことから大幅に反発。
原油価格は先週末比1ドル22セント高く、7月25日以来となる43ドル02セント
で取引を終えています。(ブルームバーグ)原油高は昨日は株高にはつながらなかった
ものの、ドルの下支えにはなったようです。
昨日からのドル円に動きは、ちょうど1カ月前の動きに似ている気がします。6月の
雇用統計では、雇用者数が大きく上振れし株価も大幅に上昇したものの、5月分が下方
修正され、この時点で僅か1万1000人の増加でした。ドル円は瞬間風速で99円
99銭まで下げ、翌月曜日には100円割れを試すと見られていたドル円はそこから
ほぼ連日107円台半ばまで直線的に上昇し、想定以上に戻りが強かったことは記憶に
新しいところです。
今回も雇用者数が上振れし、株価も大幅に上昇し、さらに長期金利も上昇しました。
それでも102円台に乗せるのがやっといったドル円の動きを見ると、「上値が重い」
との印象だけが残ります。市場参加者も「戻り売り」が機能すると考えるのも当然だと
言えますが、先月は予想外のドルの戻りにポジションを切らされてしまうといった状況
でした。今回も、このまま103円台を回復するようだと、前回と同じような道を辿る
可能性もでてきます。
前回のドル上昇のドライバーは株価の上昇でした。株価は既に最高値を更新し「高値圏」
にあるため、今回は仮に同じようは展開になったとしても、株価がドルを押し上げるこ
とにはならないと考えていますが、どうでしょうか。
本日のドル円レンジは101円80銭~102円80銭程度にしたいと思います。
- [2016/08/09 09:37]
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米7月雇用者数大きく伸びる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
25.5万人だったことでドル円は上昇。102円台まで
ドル高が進んだが、思ったよりも伸びなかったとの印象。
101円80-90銭で取引を終える。
進む。
上昇。ダウ191ドル上昇し、ナスダックとS&P500
も遅ればせながら最高値を更新。
やや高まったことから長期金利は1.58%台まで上昇。
原油価格も小幅ながら反落。
本日の注目イベント
7月の雇用統計では、失業率は4.9%で予想通りでしたが、非農業部門雇用者数
は予想の18万人を大きく上回る、25.5万人でした。
さらに6月分も29.2万人に上方修正され、5月、6月と大きな変動を見せた雇
用者数は、どうやら堅調に推移し、「巡航速度」に戻ったようです。
6月分の29.2万人は、昨年10月の30.7万人以来の高水準となります。
雇用統計が良かったことで、株式市場は素直に反応しています。
NYダウは191ドル上昇し、7月20日に記録した最高値にあと50ドル余りに
迫っており、最高値更新が遅れていたナスダックとS&P500もようやく高値を
更新しました。株価が上昇し、年内の利上げ観測がやや高まったことで長期金利も
1.58%台まで上昇しましたが、その割にはドル円の上昇は勢いがなかったとの
印象が残ります。
ドル円は102円台には乗せたものの、102円07銭で上昇が抑えられています。
背景は、年内の利上げ観測は確かに高まったものの、9月FOMCでの利上げをイ
メージするには至っていないということです。
ブルームバーグのレポートでも「7月雇用統計が9月の利上げの確率を高めたこと
は確かだが、なお50%をやや下回るだろう」といったコメントを紹介しています。
また、「今年数回にわたって目の当たりにしたように、米金融当局による引き締め
がさまざまな形で予想通りに進まなくなることはあり得る」とのコメントもありま
した。現時点では、年内の利上げは高まったとはいえ1回で、まだ2回を予想する
には至っていません。この点については、今月26日に行われる予定のジャクソン
ホールでのイエレン議長の講演内容を確認する必要があります。
金融当局は出来れば利上げをしたいという意向は持っており、議長が9月利上げに
前向きな発言をするかどうかは、今後の経済指標にもかかっています。
NYでは101円台後半で引けたドル円は、今朝のオセアニはでは102円26銭
あたりまで上昇し、NYのドルの高値を抜いています。
米国株が大きく上昇したことで、週明けの日経平均株価もそこそこの上昇が見込め
ます。ドル円がどこまで株価の上昇に追随できるかという点に注目です。
足元ではまだドルの上値が重い展開を予想しますが、6月の雇用統計後の動きも同
じようなセンチメントであったものが、この時は100円から107円台半ばまで
一直線にドルが買われた例もあり、相場観を一方向に固定するのは避けたいところ
です。
本日の予想レンジは101円60銭~102円60銭程度にしたいと思います。

- [2016/08/08 08:49]
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BOE政策金利引き下げを決定
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は101円台でもみ合い。失業保険申請件数などの
経済指標にも反応せず、101円台前半で小動き。 - ユーロドルも1.11台前半から半ばで推移。
- BOEは政策金利を0.25%引き下げ、資産購入枠の拡大を
含む包括的な刺激策を発表。ポンド円はこの発表を受け134円台から
2円ほど下落。 - 株式市場はまちまち。ダウは小幅に反落し、ナスダックは続伸。
本日の雇用統計を前に積極的な取引は控えられた。 - 債券相場は続伸。BOEの金融緩和を受け買い物を集める。
長期金利は1.50%台まで低下。 - 金は反発し、原油価格は続伸。42ドル手前まで買われる。
- 新規失業保険申請件数 → 26.9万件
- 6月耐久財受注 → -3.9%
本日の注目イベント
- 豪 RBA四半期金融政策報告
- 米 7月雇用統計
- 米 6月貿易収支
- 米 6月消費者信用残高
- 加 カナダ6月貿易収支
- 加 カナダ7月失業率
今夜発表される7月の雇用統計を前に、さすがに動きの大きいドル円も静か
です。昨日のNY市場でも1日の値幅がわずか28銭と、極端に狭くなっていま
す。これを「嵐の前の静けさ」と呼ぶのか、あるいは「夏枯の始まり」と見るのか、
判断に迷うところです。
昨日の市場の主役はポンドでした。イングランド銀行は金融政策委員会で政
策金利を0.25%引き下げ、0.25%にすることを決め、さらに国債を600億
ポンド購入し、量的緩和の資金枠を現行の3750億ポンドから4350億ポンド
に拡大することを決めました。EUからの離脱を決め、景気が大きく後退する
ことを未然に防ぐ措置と見られます。政策決定後カーニー・BOE総裁は「早期
に行動し、経済の不確実性を減らす」と、記者会見で述べています。
今週に入り、予想されていたとはいえ、オーストラリア中銀も政策金利の引き下
げを決めています。世界経済の先行きが不透明なことに加え、テロなど外部リス
クも多く、多くの先進国では景気の鈍化を防ぐ「守り」に入っています。昨年12月
に利上げに踏み切った米国でさえも、今年に入ってまだ1度も利上げができない
状態が続いています。この状態でもし米国が再利上げを実施すれば、金利差か
らドルに資金が集まり、ドル高が加速すると見られますが、その米国でも9月の
FOMCでは利上げは難しい状況になっています。
翻って日本でも、先週の金融会合では小粒の追加緩和が決定されましたが、その
時の声明文で次回9月会合で「総括的な検証」を行うという文言の解釈を巡って、
債券市場が大きく揺れ動いています。「量的緩和」を終了するのではないかとの観
測から債券が売り込まれ、一時マイナス0.3%近くまで低下した10年債利回りは、
今週ゼロ近辺まで金利が急騰しました。
岩田日銀副総裁は昨日講演で、総括的検証については「できるだけ早期に2%の
物価上昇を達成するために何が必要か、逆に何が阻害したのかを検証することが
目的だ」」と述べ、金融緩和の程度を緩めることはあり得ないことを強調しました。(ブ
ルームバーグ)この講演の影響もあり、債券相場はやや落ち着きを取り戻し、金利も
低下しています。
ECBも今後さらなる追加緩和に動くと見られ、世界的に低金利が定着化し、市場に
大量の資金が供給されている状況です。これらの大量の資金が、常により有利な運
用先を求めて瞬時に移動することが、金融市場のボラティリティーを高めている背景
です。まさにホットマネーと言えます。
本日は雇用統計です。先月は予想を大きく上回り、その前の月は予想を大幅に下回っ
ています。今回の予想は18万人ですが、仮にこの数字に近いとすれば3カ月平均で
16万人程度になり、まずまずの内容と言えます。ただ、2カ月連続で予想から大きく
ブレていることから、今回もサプライズになることは十分ありえます。速報値の宿命とも
言えるのでしょう。そのため、本日の予想レレンジも100-102円程度とワイドに見ます
が、それでもこのレンジをはみ出すことがあるかもしれません。
=====================================
ついこの間、雇用統計の発表があったばかりと思っていたら、もう今日は7月分の発表日
です。ひと月に1回ですが、この雇用統計を中心に1年を考えると、何と1年のスピードの
速いこと。FXをやっている人の多くが同じような感覚を持っているのではないでしょうか。
今年も、もうあと4回です。
良い週末を・・・・・。
- [2016/08/05 09:43]
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雇用統計を控え小動き
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
経済指標が予想に沿ったものであったことから101円台
前半から半ばでもみ合う。
112円台半ばまで下落。
ADP雇用者数もまずまずだったことを好感し、ダウは
8日ぶりに41ドルの上昇。
長期金利は1.54%台でほぼ変わらず。
下回ったことが買い戻しにつながった。
本日の注目イベント
WTI原油価格は一時39ドル13セントまで売られましたが、そこから反発し、
結局前日比1ドル32セント高の40.83ドルで引けています。
連日の下落で、値ごろ感から買い戻しも入ったようですが、ガソリン在庫が4月
以降で最大の減少となったことが材料視されました。
原油価格が大幅な反発をみせたことで、NY株式市場では主要3指数が揃って上
昇し、特にNYダウは8日ぶりの反発となり、ほっと一息ついた状況です。
原油高、株高の割にはドル円の戻りは小幅で、「ドルの上値が重い」という印象
を残したままです。本命は明日の雇用統計であることは、言うまでもありません。
安倍再改造内閣が発足しました。
財務大臣や外務大臣など主要閣僚は変えずに、アベノミクスの再起動を目指すこ
とになります。28兆円を超える経済対策を打ち出し、個人消費の拡大を通じて
デフレから早期に脱却したいところです。
昨日の会見で安倍首相は「最優先課題は経済だ」と述べていましたが、これは前
回の「新3本の矢」を発表した時にも述べていました。
安倍首相の景気浮揚に対する並々ならぬ意欲は感じますが、既に28兆円を超え
る景気対策にもその効果をいぶかる声も、海外を中心に聞こえてきます。
今回の再改造内閣で個人的に注目しているのは、山本幸三氏の初入閣です。
山本氏は「アベノミクスを成功させる会」の会長で、これまでにも安倍首相に
政策提言をしてきました。
自民党議員の中でも「リフレ派」の代表格ともいえる人です。
先の消費増税延期に際しても、早くから「消費税を引き上げる時期ではない」と
主張してきました。山本氏が入閣したことで、政権内部からもさらに積極的なデ
フレ対策がなされるのではないかと期待しています。
シカゴ連銀のエバンス総裁は記者会見で、「年内に1回の利上げが恐らく適切に
なる可能性があるのではないだろうか」と述べましたが、インフレ率が低すぎる
ことには懸念を表明しています。連銀総裁の一部には、依然として2回の利上げ
が可能だとする意見もありますが、シカゴ連銀総裁の
見方が現在の足元の状況を適切に表していると思われます。
明日の雇用統計で、この見方がより2回に近づくのか、あるいは1回の可能性も
危うくなるのか、分水嶺になります。
本日は雇用統計を明日に控え101円台でのもみ合いを予想しますが、このとこ
ろ元気な東京市場ですから、そこそこの値動きも期待できます。
やはり100円台は底堅いとして、前月の雇用統計後にほぼ一直線で上昇し10
7円台まで急反発した再現になるのか、はたまた、ドルの上値の重さを再確認す
ることになるのか、今日明日の動きが重要です。
レンジは100円80銭~101円80銭程度を予想します。

- [2016/08/04 09:02]
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ドル円一気に100円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
が優勢に。原油価格が40ドルを割り込んだことから、株安を
材料に100円台までドル安が進行。一時は100円68銭まで
売られ、3週間ぶりの円高水準を記録。
ユーロが買われる。
が低調だったこともあり、ダウは7日続落となる90ドル安。
との指摘も。長期金利は1.55%台まで上昇。
との見方が広がり続落。引け値で40ドルを割り込む。
本日の注目イベント
昨日この欄で述べたように、NYで原油価格が続落したことから株価が下がり、
リスクオフが進んだことで、ドル売り円買いが加速し100円台に突入しました。
WTI原油価格は引け値で40ドルを割り込み、昨日はロンドンのブレント原油
も弱気相場入りしたとの報道もあります。
再び原油価格の動向が、ドル円の方向性を決めるような相場展開になりつつあり
ます。
ドル円は今週中にも100円方向を試すのではないかと思っていましたが、その
スピードはやや速く、昨日は東京市場のドルの高値からは2円以上の下落です。
しかもタイミング悪く、政府が28兆円の景気対策を発表し、アベノミクスの再
出発を決めた日にあたりました。
さらに昨日は麻生財務大臣と黒田日銀総裁が緊急会談を行い、政府と日銀が協調
して景気対策に取り組むという姿勢をアピールしましたが、皮肉にもその日に1
00円台まで円高が進みました。会談では40年債の増額について話し合った模
様で、金融緩和の縮小について黒田総裁は否定しており、物価上昇についての手
段を話しあったと語っています。
今回の円高・株安の源は、やはり先週末の日銀が決定した「小粒の追加緩和」か
ら来たものと思われます。市場の期待値が高かっただけに、104円台から10
0円台まで3日間で4円の円高です。この水準は多くの輸出企業にとっては利益
の下振れ要因になり、最大手のトヨタでは1円の円高が400億円の減益要因に
なることは、広く知られているところです。
先週の追加緩和の決定と、9月会合で「総括的な検証を行う」という異例な声明
が、為替だけではなくほぼ無風状態だった日本国債の動きにも影響を与えていま
す。
国債市場では入札で購入した国債を直ぐに日銀に売却すれば利益の出る「日銀ト
レード」が相場を安定させていましたが、上記「総括的検証」以来、市場には不
透明感が広がり価格が急落(金利が急騰)しています。
一時はマイナス0.3%近くまで低下した長期金利は、昨日は約4カ月半ぶりに
マイナス0.025%近辺まで上昇して来ました。
日本の長期金利の上昇は日米金利差の縮小につながり、基本的には円高要因にな
ります。
100円台まで円高が進んだことで、焦点は100円割れがあるかどうかです。
これまでも何度か100円割れを見せてはいますが、直ぐに反発し、100円以
下での取引時間はわずかです。
100円以下では介入警戒感もあり、まずは口先介入が当然のことながら想定さ
れます。
一気に100円割れが「定着」する可能性は低いと見ていますが、97円程度ま
で下げるようだと、今度は100円がキャップされ、レジスタンスになることは
考えられます。
本日のレンジは株価の下落で、どこまで円買いが進むか。また株価自体がどれだ
け下値抵抗力をみせるかにかかっています。
予想レンジは100-101円50銭程度とみます。

- [2016/08/03 08:56]
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WTI原油価格一時40ドル割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
沿ったもので、102円台半ばを上値に、動きも鈍く値幅も
30銭程度に収まる。
雇用統計があることも値動きを抑制。
ナスダックは5日続伸。
1.52%台まで上昇。
できずに続落。一時は4月以来となる40ドルを割り込んだが、
引け値では40ドル台を維持。
本日の注目イベント
ドル円は102円台で推移し、久しぶりに小動きでした。先週までは東京時間でも
連日値幅が大きく、値動きも活発な展開でしたが、FOMCが終り、日銀会合も評
価は色々あれ、終わったことで、市場の値動きも一服といったところです。
NYでは値幅も30銭程度で、ボラティリティーも低下して来ました。
そんな中、気になるのがWTI原油価格の動きです。
一時は全ての相場の中心的な存在だった原油価格も、今で注目度はそれほど高くは
ありませんが、昨日は4月以来となる節目の40ドルを割り込む場面がありました。
今年1月には30ドルを大きく割り込んだ後、54ドル程度まで反発していたWTI
原油価格ですが、その戻りのピークからはこれで25%以上下落したことになります。
背景は、原油とガソリン在庫が高水準で推移していることと、米国のリグ(掘削装置)
の稼動数も高水準であることから、供給過剰感がなかなか払拭できないことが挙げら
れます。原油価格の下落は、米株式市場でエネルギー株の下落につながり、昨日もエ
ネルギー・セクターの下落率が最も大きく、株式市場全体のセンチメント悪化に一役
かっていました。今後さらに下落し35ドルを目指すようだと、市場も再び注目し、
原油価格の下落→ 株価の下落→リスクオフが加速→ドル売り円買い、といった構図
が定着する懸念があります。日米金融政策の行方と共に、原油価格の動きが為替の変
動要因として注目されることにもなります。
さすがに今週は、金曜日の雇用統計までは動きにくい展開が続きそうです。
9月のFOMCでの利上げ観測が徐々に後退しており、現時点ではほとんど可能性が
なくなっている状況ですが、FOMCメンバーである地区連銀総裁は、まだその可能
性は排除できないとのコメントを残しています。
ダドリーNY連銀総裁はインドネシアでの会合の講演で、「年内の追加金融引き締め
の可能性を排除するには時期尚早だ」と述べています。
もっとも、5月と6月の雇用者数が大きな差を見せていることから、労働市場がどの
程度のペースで減少に向っているのかを、市場参加者は確認したいところです。
仮に7月分が18万人を超えているようだと、9月の利上げ観測が復活することにも
なりかねません。
イエレン議長に近いとされるダドリーNY連銀総裁は9月利上げは排除できないとし
ていますが、イエレン議長自信はどのような認識を持っているのかも焦点の一つです。
議長は今月26日にワイオミング州のジャクソンホールで開催されるシンポジューム
に出席し、講演を行う予定です。
ここでどのような認識を持っているのか、ある程度は確認できるかもしれません。
今年は、避暑地ジャクソンホールに再び世界の目が集まりそうです。
ドル円のレンジは101円70銭~102円70銭程度を予想しますが、昨日も述べ
たように、株価の動きとは、これまでのようには強い相関を見せない可能性もありま
す。

- [2016/08/02 08:49]
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米GDP下振れでドル円101円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
NYでも上値は重く、GDPが予想を下回ったこともあり
101円97銭までドルが売られ、102円00-10銭で
越週。
ユーロが買われる。
したものの、S&P500は上昇し、月間では5カ月
連続の上昇を記録。
債券が買われた。長期金利は1.45%台まで低下。
回復。原油価格も小幅に反発。
本日の注目イベント
「日銀金融緩和を決定」、先週末の12時40分過ぎには、そんな見出しがブルームバーグ
の画面に踊り、瞬間ドル円は105円台に急騰しましたが、その直後に103円台まで落と
されました。「国債購入は80兆円で据え置き」、「マイナス金利は-0.1%で据え置き」
と、そのようなヘッドラインが次々に表れ、ドル円は102円台まで円高が進みました。
結局この日の日銀の追加緩和は「ETFを6兆円増額」しただけで、微妙な内容でしたが、
市場は「失望」ということでドル売り円買いで反応しました。
NY市場でも同様な動きから上値は重く、加えて4-6月期のGDP速報値が市場予想を大
きく下回る1.2%だったことから、ドル円は102円を割り込み、3週間ぶりに101円
台後半まで円高が進んでいます。
今回の金融会合では、「追加緩和があってもなくても、結局円高に振れる」といった見方も
ありましたが、結果的にはそのような状況になりました。
GDPの発表を受けて、米利上げ観測が遠のき、さらに日銀の金融政策でもドル高円安への
ドライバーにはならず、ドルの上値が重い展開になっています。
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は講演で「今後数カ月間に発表される一連のデー
タの中には2度の利上げを支持する内容のものが確実にある。1度の利上げもしくは、利上
げを支持しないとの判断に至る経済データも発表される可能性がある。時間が経てば分か
る。」と発言したように、FOMCメンバーの中にも、今後も強弱の指標が出て来ると予想し
ている委員がいます。9月利上げの可能性が徐々に低下しているように見えますが、今週末
の雇用統計の結果が待たれます。
先月8日に発表された雇用統計の結果を受けてドル円は瞬間100円を割り込み、その後1
07円台半ばまで値を戻しましたが、再び100円割れを試すセンチメントに戻って来まし
た。日銀がETFの購入を増額したことで、株価の下落に歯止めがかかり、これがドル円を
サポートするという見方も一部にはありますが、ドル円を押し上げる力にはならないと見て
います。その意味では、ドル円と株価の相関がやや低下する可能性もあります。
今週は7月の雇用統計の結果次第で、100円割れがあるのか、あるいは105円近辺ま
でドルが反発するのかを見極めることになります。
また、既に内容が明らかになってはいますが、2日発表予定の経済対策の中身にも注意
したいと思います。週間では100-105円のレンジを予想していますが、どちらかに抜
けるとすれば、100円の方の可能性がやや高いと予想しています。
今日から8月ですが、今月も相場の振幅は大きいと思われ、「熱い夏」になりそうです。
チャートでは結局「日足の雲」を抜けずに、再び雲から離れて来ました。
MACDもマイナス圏に入る形を示しており、ドルの戻りを売るスタンスは維持されそう
です。
レンジは101円50銭~103円程度予想します。

- [2016/08/01 08:58]
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