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ドル円101円台後半から反落 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 原油高を背景にドル円は101円84銭まで上昇したが、

    株価が下げ足を強めると反落。100円84銭まで売られた後、

    101円台に戻して引ける。

  • ユーロドルは1.12台でもみ合い。ユーロ円が反発した

    ことでユーロ買いも見られたが、上昇は続かなかった。

  • 株式市場は大幅に反落。引き続きドイツ銀行を巡る懸念が

    重石となり、ダウは195ドルの大幅安。

  • 債券相場は小幅ながら反発。10年債利回りも1.56%台へと

    やや低下。

  • 金は続落。原油価格は続伸し、約1カ月ぶりに48ドル台を回復

    したが、引けにかけては売られ47ドル台後半で取引を終える。


  • 4-6月GDP(確定値)    → +1.4%

  • 新規失業保険申請件数   → 25.4万件

  • 8月中古住宅販売成約指数 → -2.4%

    本日の注目イベント

  • 日   8月消費者物価指数

  • 日   8月鉱工業生産

  • 中   中国9月財新製造業PMI

  • 欧   ユーロ圏8月失業率

  • 欧   ユーロ圏9月消費者物価指数(速報値)

  • 英   英4-6月期GDP(確定値)

  • 米   8月個人所得

  • 米   8月個人支出

  • 米   8月PCEコアデフレーター

  • 米   9月シカゴ購買部協会景気指数

  • 米   9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)

  • 加   カナダ7月期GDP
                          

    前日のNY市場では「OPEC減産合意」のニュースのわりにはドルが買われず、

    やや違和感を覚えていましたが、その影響は昨日の東京市場で見られました。

    101円台を回復したドル円は株価の上昇という好材料もあり、101円75銭

    近辺まで上昇しました。NY市場でもその流れが続き、101円84銭まで買わ

    れる局面もありましたが、そこから1円も落とされる荒っぽい動きです。

    レンジ内で推移しながらも神経質に動くドル円の背景の一つがNY株式市場のボ

    ラティリティーの高さです。今週に入りNYダウは連日100ドル以上の上げ下

    げを繰り返しており、昨日は200ドルに迫る下げでドル円を押し下げています。

    1万8600ドル台の高値を記録してからここしばらくは調整局面が

    続き、「買われ過ぎ」なのか「単なる調整」なのか、難しい判断になります。

    幸い原油価格が安定していることが救いで、WTI原油価格が45-50ドル

    の範囲で推移しているのであれば、株価の大崩れはないと見ています。

    むしろ懸念材料は欧州の銀行不安です。

    昨日もドイツ銀行を巡る懸念は収まらず、ドイツ銀行の一部顧客が同行への

    エクスポージャーを減らしているとの一部報道が手がかりで、株が売られ、安

    全資産の債券が買われています。

    またこれが、ドル円が101円台後半から売られた理由の一つにもなっていま

    す。ブルームバーグによると、同行株式のオプション取引高は過去最高に膨ら

    んでいると伝えています。

    今回も100円割れを回避し、101円台後半まで値を戻したドル円ですが、

    依然として上値の重さは変わりません。

    日足チャートでは「抵抗帯」である雲が徐々に下がって来ており、現在では

    103円台後半までドル円が上昇すれば明確な「上抜け」が完成します。

    当然ですがその水準にはストップロスのドル買い注文も相当あると推測され

    ます。そのストップが執行されるような状況になれるのかどうかが焦点です。

    100円を再び割り込むのか、あるいは上記ストップを付けに行くのか、

    勝負は来月に持ち越されますが、現時点でも微妙な水準にいるだけに

    予断は許しません。

    本日はPCEコアデフレーターとシカゴ購買部協会景況指数が注目されま

    す。特にコアデフレーターが上振れすると利上げ観測が高まりドル高に振れる

    ことも予想されます。

    市場予想は前年比1.7%の上昇を予想しています。

    本日のドル円レンジは100円50銭~101円50銭程度を予想しますが、

    100円台ではどの水準で下げ止まるのかを見たいと思います。


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    OPEC減産合意 

    ひと目で分かる昨晩の動
    NY市場


    • ドル円は100円台半ばから後半で小動き。
      原油価格が急騰したにも関わらず動意はみられず、100円
      70銭近辺で取引を終える。

    • ユーロドルは前日とほぼ同じ水準で推移。1.12を挟み、
      上下どちらにも大きく動かず。

    • 株式市場は続伸。OPEC減産合意の報道でエネルギー
      株が買われ、ダウは110ドル上昇。

    • 債券相場は4日ぶりに反落。朝方は上昇していたがOPE
      Cの報道で午後軟調に。長期金利は1.57%へと上昇。

    • 金は反落。原油価格はOPECが8年ぶりの減産に合意した
      との報道で大幅に反発。一時は6%上昇したが、引け値では前日
      比2ドル38セント高い47ドル5セント。

    • 8月耐久財受注 → 0.0%

    本日の注目イベント

    • 独   独9月雇用統計
    • 独   独9月消費者物価指数(速報値)
    • 欧   ユーロ圏9月景況感指数
    • 欧   ユーロ圏9月消費者信頼感(確報値)
    • 米   4-6月GDP(確定値)
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   8月中古住宅販売成約指数
    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
    • 米   パウエル・FRB理事講
    • 米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
    • 米   イエレン・FRB議長講演
    • 米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
                          
    ドル円は100円台での膠着が続いています。
    昨日はNY市場の午後に「OPEC減産合意」のニュースが飛び込んできたにも
    関わらず、ドル円は動意をみせず100円台後半から動きません。101円台に
    乗せてもおかしくはない状況だったと思われましたが、市場参加者は攻めあぐ
    ねているようです。

    OPEC(石油輸出国機構)は28日、アルジェリアの首都アルジェで非公式会合
    を開き、8年ぶりの減産で合意しました。イランの石油相はOPECが原油生産を
    日量3250万―3300万バレルのレンジまで減らすことで合意したと発表しまし
    た。(ブルームバーグ)

    このニュースを受けて、WTI原油価格は大幅に上昇し、47ドル台に乗せていま
    す。また株式市場でもエネルギー株が大幅に買われ、ダウは110ドル上昇し、
    リスクオンの流れが強まりました。ただ為替市場での反応は限定的で、大きな影
    響は見られません。

    イエレンFRB議長が下院で証言を行い、現在の経済状況を見ると緩やかな利上
    げが求められると発言しましたが、為替はこちらにも反応していません。議長は緩
    やかな利上げが必要との認識を示しながらも、利上げにはあらかじめ決まったタイ
    ムテーブルはないと発言しています。また、「経済の過熱を容認すれば、金融当局
    が望むよりも早いペースで利上げせざるを得なくなる可能性がある」とも述べていま
    す。

    今月の会合で利上げ見送りを決めたFRBでしたが、これらの一連の発言は利上げ
    を行いたくてもできない現在のFRBの立場を良く表していると思います。議長はFO
    MCの多くのメンバーも年内利上げを望んでいるとも改めて説明しており、それでも
    利上げを見送ったのは、労働市場以外の経済指標は依然としてまだら模様で、イン
    フレの気配はどこにも見られないことが背景かと思われます。年内のFOMCは11月
    と12月の2回を残すのみとなっています。11月は会合の1週間後に大統領選が控え
    ていることから、政策変更を行いにくいという事情もあり、12月の会合での利上げは
    ほぼ確実といった状況です。
    もっとも、そのころになると、年内利上げよりも2017年に何回利上げできるのかという
    ことが焦点になろうかと思います。

    本日は日本株も堅調に推移しそうです。本欄執筆時に、ドルは既にNYの高値を抜き
    100円台後半に迫っています。予想レンジは100円50銭~101円50銭程度と見て
    います。

    ドル円反発するも上値は重い 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場


    • 大統領候補の直接対決では決定的な差が見られな
      かったものの、原油が下がり、長期金利が低下したことで
      ドル円は100円台前半から半ばで小動き。

    • ユーロドルはドイツ銀行の株価が低迷していることで
      ユーロは上値が重く、1.12を挟んで小動き。

    • 株式市場は反発。公開等討論会ではひとまず安心感が
      広がり、ダウは133ドル反発。

    • 債券相場は続伸。利上げ観測の後退や、欧州銀行への
      不安から買い物を集める。長期金利は約3週間ぶりとなる
      1.55%台まで低下。

    • 金、原油は揃って反落。

    • 7月ケース・シラ-住宅価格指数  →  +5.02%

    • 9月消費者信頼感指数        →  104.1

    • 9月リッチモンド連銀製造業指数  →  -8

    本日の注目イベント

    • 米   8月耐久財受注
    • 米   イエレン・FRB議長、下院で証言
    • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
    • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
    • 米   ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演
    • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

    「ハイ、ドナルド!」
    昨日の公開テレビ討論会では、クリントン候補は最初から余裕を
    持っているようで、終始笑みをたたえて答弁していました。
    トランプ候補が「大統領は激務で、あなたはスタミナが問題だ」と言
    い放つと、「世界112ヶ国を歴訪している」と答え、スタミナには問
    題ないと反論していました。結局、トランプ候補の「揺さぶり」を冷静
    に受け流し、筆者には終始有利な立場で討論に臨んでいた印象で
    した。トランプ候補がどのような舌戦を挑んでくるのかを分析し、周
    到に答えを用意していた節もあります。

    今回の第一回の討論会を受け昨日の東京市場では、「クリントン氏
    有利」との見方から、10時前には100円09銭辺りまで売られたドル
    円は大きく値を戻し、101円手前までドルが買い戻されました。マイ
    ナス230円程度まで売られた日経平均株価の方も、午後にはプラス
    に転じ終わってみれば、139円高と、この日の高値で取引を終えまし
    た。市場はひとまず安心したというところです。ただ、この後も10月9
    日と19日に2回の討論会が予定されています。トランプ陣営も建て直
    しをはかり、次の攻撃を仕掛けてくることは十分想定でき、「初の女性
    大統領誕生」までにはまだ予断を許しません。

    NYではこの討論会の受け止め方は分かれており、結局「勝者も敗者も
    いない」という見方が適切だろうと思います。11月8日の最終日まであ
    と5週間。最後の熱い戦いは続きます。トランプ大統領の誕生はないだ
    ろうと思われますが、そもそも共和党の候補として名乗りを上げた時も、
    トランプ氏が共和党大統領候補になることを誰が予想できたでしょうか。
    イギリスのEUからの離脱でも経験したように、2匹目の「ブラックスワン」
    はいるかもしれません。米国債の利回りが低下して来たのも、多少その
    可能性を織り込んでいるあかしと捉えることができます。

    ドル円は今回も100円割れを回避し、粘り腰を見せています。上値が重く、
    ドルの戻りは限定的に見えますが、100円台前半ではドル買い需要もある
    ようです。ただそれでも100円台で推移しているドル円を見ると、やはり100
    円割れを再度試さないと、このステージは終わらないのではないかと感じて
    いるのは私だけではないと思います。来週の雇用統計の内容を受け、100円
    割れを見るのか、あるいは100円台から離れて上昇に転じるのかが判明する
    と思いますが、それでもそこまで待つ必要はないのかもしれません。本日は日
    本株の権利落ちで、NY株は上昇した割には軟調な展開が予想されます。
    それに伴って、ドル円は昨日と同じように100円割れを試す流れがあるかもし
    れません。NY時間ではイエレン議長の議会証言も予定されています。
    予想レンジは99円50銭~100円80銭程度とみています。

    投資家リスク回避の姿勢強める 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • 日欧で株価が下げたことで、NYでも株安、債券高が

    進み、リスクオフからドル円は下落。一時100円25銭まで

    ドルが売られ、今朝から始まる米大統領候補の直接対決も

    不安材料に。

  • ユーロドルは小幅に続伸。ドルが売られたことと、

    独IFO景況指数が予想を上回ったことが材料に

    1.1280までユーロ高が進む。

  • 株式市場は大幅続落。ドイツ銀行株が大きく売られたことで、

    金融株を中心に大幅安。ダウは166ドル下落し、1万8000ドル台に。

  • 世界的な株安に加え、今朝から始まる大統領候補者の

    討論会を控え、安全資産の債権が買われる。長期金利は

    1.58%台まで低下。

  • ドル安から金、原油は共に反発。


  • 8月新築住宅販売件数  → 60.9万件

    本日の注目イベント

  • 日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(7月28日、29日分

  • 中   中国8月工業利益

  • 欧   ユーロ圏8月マネーサプライ

  • 米   7月ケース・シラ-住宅価格指数

  • 米   9月消費者信頼感指数

  • 米   9月リッチモンド連銀製造業指数
                                        

    ドル円の方向をやや下に見ていましたが、昨日のNY市場では100円25銭

    までドル安が進み、先週東京市場が祝日で休場だった時とほぼ同じ水準までド

    ルが売られて来ました。米大統領候補が直接対決することが不安視され、日米

    欧で株価が下落しリスクを回避する動きが強まって来ました。

    加えて昨日はドイツ銀行の株価が再び大きく売られたことも円買いを後押しし

    ました。

    ブルームバーグによると、ドイツ銀行株は米国での取引で7.1%下落し、同

    行は住宅ローン担保証券(RMBS)を巡る司法省の調査を決着させるため1

    40億ドル(約1兆4000億円)の支払いを迫られる恐れがあり、増資が必

    要になるとの懸念が浮上しているようです。また、フォ-クス誌がドイツ政府

    は支援の可能性を否定したと報じたことも、不安を高めたと伝えています。

    昨日のNY市場では、新築住宅販売件数が60.9万件と予想を上回り、WT

    I原油価格も急反発し、ドルがそれ程売られる環境ではなかったと思われます

    が、やはり上記「2つのリスク」が投資家の安全志向を刺激したと見られます。

    特に市場が注目しているのが、日本時間の今朝10時から始まるクリントン候

    補とトランプ候補の直接対決です。

    言うまでもなくトランプ候補のあの言動は、もし大統領になったら日本にとっ

    ても脅威です。同氏への対話のルートも日本政府は持ち合わせていないことか

    ら在日駐留米軍の費用問題も含めて、これまでのように友好関係を維持するの

    も簡単ではなくなります。

    もっとも、クリントン氏が大統領になっても、オバマ政権で国務大臣を勤めた

    人物であることから、安心感は各段にありますが、財務長官にブレイナードF

    RB理事を起用すると見られています。同理事は極めてハト派的であることか

    らドル安要因とみる向きもあり、いずれにしても円が買われ易い状況であると

    言えます。

    足元の動きは100円前後ではドル買い意欲もあり底堅い印象もあります。

    ショートポジションの買戻しも、この水準では見られると思いますが、それで

    も反発力が弱かったら100円の大台を崩しにかかる投機筋もいるでしょう。

    100円を割り込んだら95円程度まで円高が進むと予想する専門家もいま

    す。6月24日のBrexitの際に記録した99円前後を割り込むようだと、その

    可能性は急速に高まると、個人的には見ています。

    100円という水準はテクニカル的にもまた、日本の輸出企業によっても

    重要なレベルです。

    底堅い水準だけに、一旦割り込むと新しいレンジを形成し易いことも過去の

    経験から分かっています。

    10時から始まる討論会の行方を見ながら神経質な動きが続くでしょう。

    予想レンジは99円50銭~100円80銭程度と見ます。


  • ドル円101円を挟んでもみ合い 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場


    • ドル円は101円を挟んでもみ合い。ドル買戻しが優勢
      だったが、株価と原油価格の下落に上値は重い展開。

    • ユーロドルは1.12台前半で動意が見られず。

    • 株式市場は大幅に反落。原油価格の下げが大きく、
      エネルギー株を中心に大幅安。ダウは131ドル下げ、他の
      主要指数も揃って反落。

    • 債券相場は変わらず。長期金利は1.61%台で
      横ばい。

    • 金は小幅に反落。原油価格は産油国間の生産調整が
      難航するとの見方から売られる。前日比1ドル84セント
      下げ、44ドル台半ばへ。

      ドル/円100.71 ~ 101.17

      ユーロ/ドル1.1202 ~ 1.1240

      ユーロ/円113.00 ~ 113.62

      NYダウ -131.61 → 18,261.45ドル

      GOLD  -3.00 → 1,341.70ドル

      WTI  -1.84 → 44.48ドル

      米10年国債 ±0 → 1.618%

    本日の注目イベント

    • 日   景気動向指数
    • 独   独9月IFO景況指数
    • 欧 ドラギ・ECB総裁、欧州議会で証言
    • 欧   IAEA年次総会(ウィーン)
    • 欧   国際エネルギーフォーラム
    • 米   8月新築住宅販売件数
    • 米   カプラン・ダラス連銀総裁講演

    日米の金融会合が終り、100-105円のレンジがどちらかに抜けるのではとの
    期待もあったが、結局抜けきれず、先週も100円10銭辺りまでドルが売られた
    あとは小幅に反発しています。
    米国の利上げが見送られたことで、米国債が買われ、金利が低下したことで
    ドルが売られたものの、100円台は維持しています。
    利上げの見送りは株価にプラスに働き、株価の上昇が「リスクオン」につながる
    ことからドルをサポートしており、100円台前半がサポートされている一つの
    理由になっていると見られます。

    今回のFOMCでは3名のメンバーが利上げ見送りに反対していますが、
    その一人である、ボストン連銀のローゼングレン総裁は23日の講演でも
    「緩やかで段階的な引き締めを今開始すべきだと考えている。今それをしなけ
    れば回復の期間の長さや持続性をより大きなリスクにさらすと懸念するからだ」と、
    改めて指摘しています。

    重要なイベントが終り、やや材料難といえますが、それでも本日、米国では大統
    領候補のクリントン氏とトランプ氏が公開討論を行います。
    11月8日の大統領選に向けて、いよいよ最終決戦に突入します。
    市場の関心も大統領選に移ってきており、本日の公開討論は今後の選挙結果に
    大きな影響を与えるとも言われ、注目度も高いとされています。為替への影響にも
    注意したいと思います。

    どちらが大統領に選ばれても、「円高要因」というのが市場のコンセンサスのようで
    すが、一時は大きくリードしていたクリントン氏でしたが、ここにきてその差はかなり
    縮まってきたと伝えられています。
    大統領選の行方は最後まで決定的な差がつかない可能性もあります。

    さらに今週は28日(水)にはイエレン議長が下院で証言を行います。
    今月の会合で利上げを見送った理由を述べるとともに、年内の利上げには
    意欲を見せるものと思われますが、会合直後の議会証言だけに、注目されます。

    また本日、黒田日銀総裁が大阪経済4団体共催懇談会で講演を行う予定です。
    ここでも、先の金融政策の変更について言及があるかもしれません。
    やや動きにくい状況ではありますが、目先はドルの上値は限定的と見ており、
    何かのきっかっけで100円の大台割れを試す可能性は高いと予想しております。

    本日は100円40銭~101円40銭程度のレンジを予想します。

    ドル円100円の大台は維持 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • ドル円は昨日のアジア市場で100円10銭近辺まで

    ドル売りが進んだが、100円の大台は維持できたことで

    NYでは買い戻しが優勢に。100円93銭までドルが買われたが

    日米金利差縮小から上値は重い。

  • ユーロドルは反発。1.12台を回復し、1.1258まで

    ユーロ高ドル安が進む。

  • 株式市場は続伸。FOMCで利上げが回避されたことで

    ダウは98ドル上昇。ここ2日間で260ドルの上昇を記録。

  • 債券相場も続伸。10年物インフレ連動債の入札が好調

    だったこともあり、長期金利は1.61%台まで急低下。

  • 金は続伸し、原油価格も上昇。


  • 新規失業保険申請件数   → 25.2万件

  • 7月FHFA住宅価格指数   → +0.5%

  • 8月中古住宅販売件数    → 533万件

  • 8月景気先行指標総合指数 → -0.2%

    本日の注目イベント

  • 独   独9月製造業PMI(速報値)

  • 独   独9月サービス業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏9月総合PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏9月製造業PMI(速報値)

  • 欧   ユーロ圏9月サービス業PMI(速報値)

  • 加   カナダ8月消費者物価指数

  • 加   カナダ7月小売売上高

    日銀の金融会合では、とりあえず追加緩和を実施した形になりドルが買われ、

    株価も上昇しましたが、FOMCでは予想通り追加利上げは見送られ、予想

    されていたとはいえ、その結果に反応し、ドル円は100円台前半まで下落

    しました。21日(水)の本欄で、仮に日銀が政策変更を行ったとしてドル

    が買われても、NYでは異なった動きも予想されるため注意が必要とのコメ

    ントを書きました。実際に東京市場では日銀会合の結果発表後、102円7

    7銭辺りまでドル買いが進んだものの、そこを頂点に、NY市場では一転し

    てドル売りが強く、100円31銭までドル安が進みました。

    FOMCで利上げが見送られたことに加え、日銀会合ではマイナス金利の深

    堀がなかったことで、日米金利差が縮小するとの見立てからドルが売られま

    した。結果的にコメント通りの展開だったと言えます。

    祝日前の日銀金融会合では、長期金利(10年国債の利回り)を0%程度に

    誘導することを発表しました。

    マイナス金利導入以来、20年から40年の超長期金利が急落し、イールド

    カーブがフラット化してしまい、これが銀行の収益を圧迫するとの懸念が

    ありました。

    日銀はこのあたりを考慮し、マイナス金利の深堀を棚上げし、イールドカー

    ブのスティープ化を図る目的で、長期金利をコントロールすることを決めた

    わけです。

    コール市場に置けるオーバーナイト金利など、短期金利は日銀が目標値に誘

    導することはある程度可能ですが、長期金利は本来需給やインフレ見通しな

    ど、市場のメカニズムで決まるとされています。

    日銀が年80兆円の国債を購入する現行の量的緩和政策では、国債の流通量

    が極端に減少し、一時はマイナス0.3%まで金利が低下しました。

    日銀はこの金利を0%付近に誘導する自信があるようです。

    長期債の購入量を調節することでコントロールできると見ているようですが、

    逆にプラス方向へ金利が上昇するリスクもあります。

    その結果日米金利が縮小し、ドルが売られるという「副作用」が生じる可能

    性もあり、市場はこの辺りを突いてドル売りで攻めているものと思われます。

    先ずは長期金利がどのような動きをみせるのかを見ていく必要があります。

    一方FOMCでは大方の予想通り利上げを見送りました。

    カンザスシティー連銀のジョージ総裁など3名の地区連銀総裁が利上げに賛

    成したようですが、他の多くのメンバーが見送りに動いたようです。

    FOMC終了後イエレン議長は記者会見で、「利上げの条件は整ってきた」と

    改めて強調していましたが、これで「2016年度中の利上げはせいぜい1回」

    との見方が俄然有利になって来ました。

    ここしばらくは上値の重い展開が予想されます。

    まだ100円の大台は維持されており、100円近辺は底堅さを見せてはいま

    すが、99円辺りが抜けると、一気に円高に振れる可能性もあろうかと思いま

    す。昨日は、財務省、金融庁、日銀の金融当局者の2回目の話し合いが

    ありましたが、円高が加速した場合に市場介入という「伝家の宝刀」を抜いて

    くるのかどうかにも注意です。

    本日のレンジは100円-101円30銭程度を予想します。


  • 日米で金融政策発表 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場


    • 本日の日米中銀会合を控え積極的な取引は見られず、ドル円は101円台半ばから
      後半で推移。

    • ユーロドルも前日と同水準で推移。1.11台半ばを中心に40ポイント程度の値幅に終始。

    • 株式市場は小幅な動きながらも上昇。ダウは9ドル上昇したが、エルギー株は続落。

    • 債券相場は反発。世界的な低金利の影響から買いを集める。長期金利は1.68%台に低下。

    • 金は続伸し、原油価格も小幅に続伸。

    •  8月住宅着工件数  → 114.2万件

    •  8月建設許可件数  → 113.9万件

    本日の注目イベント

    • 日   8月貿易収支
    • 日   日銀金融政策決定会合
    • 日   黒田日銀総裁記者会見
    • 米   FOMC 政策金利発表
    • 米   イエレン議長記者会見

    いよいよ本日、日米中央銀行の金融政策が明らかになります。市場にはマイナス金利の
    拡大と国債の購入枠の増額、さらに超長期債の購入は控え、イールドカーブのスティー
    プ化を図るのではないかとの予想があります。また現在2017年度中となっている2%の
    物価目標を、2%を維持しながらも達成時期にはこだわらないとの声明を行うのではない
    かとも予想されています。

    一方で海外からは日銀の切り札がもう残っていない状況から、ゲームの「終わり」に近づい
    ているのではないかとの見方もあります。(ブル-ムバーグ)いずれにしても、昼前後には結
    果が発表されることになっていますが、読めないのは市場の反応です。

    政策変更見送りが決まれば、ドルが売られ、株価も下落するものと思われますが、その際
    どこまで追随すべきなのか、判断に迷うところです。もちろん、市場予想よりも大胆な緩和
    策が発表されれば素直にドルと株価が上昇するはずですが、これもどこまで上昇するのか
    見極めが難しい状況です。

    また、もう一つの材料であるFOMCの結果は明日未明の3時に発表されますが、日米の政
    策結果を反映して両市場でのセンチメントが全く異なってくることも予想されます。日銀が追
    加緩和に動きドルが買われても、FOMCでは利上げが見送られ、ドルが売られるといった具
    合です。その反対も考えられますが、FOMCで利上げが決定されたら、これは「ビッグ・サプ
    ライズ」でしょう。その可能性は極めて低いと考えられますが、利上げを予想する向きもあり
    ます。ブルームバーグによると、米プライマリーディーラーであるBNPパリバとバークレイズ
    は本日のFOMC会合で利上げもあると予想しているようです。多くの市場参加者が利上げ
    はなしと予想している中、利上げの理由を「予想以上の長期にわたり金融政策を据え置いて
    きたFOMCの引き締め意図を、市場はあまりに軽視している」と指摘しています。金利先物
    が示す利上げの確率は20%程度であり、果たして「逆張り」が成功するのかどうか、明日の
    朝には判明します。

    市場の見方は、仮にドルに好材料の結果が出ても、ドルの上昇は限定的だという意見が
    多いことは意識しておくべきでしょう。個人的にも、よほどのサプライズがなければ105円
    を試す展開は予想しにくいと考えています。本日のレンジは日米金融会合で相場が荒れ
    ると予想して、100-104円程度の値幅を予想します。

    日米金融会合待ち 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • ドル円は日米の金融政策会合を控え小動き。

    引けにかけて株価が軟調だったこともあり、101円台

    半ばから後半で推移。

  • ユーロドルは下落。1.12を割り込み、1.1162まで

    売られる。ユーロ円も113円台半ばまで下落し、ユーロの弱さが

    顕著に。

  • 株式市場は3主要指標とも揃って小幅安。利上げを巡る

    不透明さが残り、朝方は上昇していたもののダウは3ドル安で

    引ける。

  • 債券相場は小幅安となり、長期金利は1.71%台に

    やや上昇。

  • 金は反発。一時は43ドルを割り込んだ原油は小幅に反発。


  • 9月NAHB住宅市場指数 → 65

    本日の注目イベント

  • 豪   RBA議事録

  • 日   日銀金融政策決定会合(21日まで)

  • 独   独8月生産者物価指数

  • 米   8月住宅着工件数

  • 米   8月建設許可件数

  • 米   FOMC(21日まで)

    本日から日米で金融決定会合が開催され、明日にはその内容が発表されます。

    そのため、ドル円は上値が徐々に重くはなっているものの、101円台で推

    移しています。

    NYでは、利上げはないという見方が優勢ではあるものの、不透明感が払拭

    できず株価は軟調となり、債券も小幅に売られています。

    明日の昼前後には日銀の決定内容が明らかになり、翌日の朝方にはFOMC

    の政策内容も明らかになります

    日米の中銀会合が同日に行われることは、これまでにはなかったと思われま

    す。今年から日銀の決定会合が年8回に変更されたことで、今後は同日開催

    もあろうかと思いますが、時差の関係で日銀の方が先に発表されることに

    なります。今回のFOMC結果発表は22日の朝方3時ということになり、

    ちょうど日本の祝日にあたります。

    そのため場合によっては相場が乱高下することも予想され、ポジジョンの

    管理には十分注意が必要です。

    今回の日銀会合では「総括的な検証」が行われることになっており、

    市場は、日銀がこれまでの政策をどのように総括し、今後の政策をどのよう

    に変更するのかに注目しています。

    国債購入額の増額やマイナス金利の深堀など、追加緩和を拡大させるのでは

    ないかと予想していますが、大手の金融機関では「政策変更は見送り」と予

    想しているところも多くあり、今回は予想が分かれています。

    それでも足元の雰囲気は、追加緩和を拡大するようだと市場にはやや「サプ

    ライズ」と受けとめられそうです。

    またFOMCで利上げが決定されたら、こちらは大きな「サプライズ」にな

    ります。

    問題は市場の反応が読みにくいという点です。

    日銀が政策変更を見送った場合は、やはりドルが売られ、株価も下がると

    見られますが、それでも100円台を維持できるのかどうか。

    100円前後はこれまでにも何度か試していますが、全て反発しており

    非常に重要なサポートとして機能しています。

    それだけに、一旦大きく割り込むと、レンジが下抜けしたことになり、

    新しいレンジを形成する動きにつながる可能性があります。

    特に海外市場に入るとその傾向が強いように思えます。

    一方、もし追加緩和の拡大を決めた場合には、ドル円が反発し、日本株は素

    直に上昇すると予想されます。

    ドル円は105円を目指すことになりそうですが、105円台は7月末を最

    後に約2カ月間、届いていない水準です。

    仮に緩和拡大でドルが買われても、この水準を抜けきれないようだと

    100-105円のレンジは意外に長く続くかもしれません。

    明日の昼までにはまだ1日あります。

    ポジション調整が盛んになるかもしれません。

    予想レンジは101円30銭~102円30銭程度とみています。


  • ドル円神経質な動き止らず 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場


    • 8月の小売売上高が予想を下回ったことでドル円は101円92銭
      まで下落。そこからは反発し102円75銭まで上昇。さらに102円
      前後まで再び売られるなど、日米の金融会合を控え乱高下が続く。

    • ユーロドルは1.12台で推移し、ほぼ変わらず。
      利下げが見送られたポンドは、対ドルで1.32台半ばまで上昇。

    • 株式市場は反発。アップルが上昇を牽引し、原油価格が
      反発したことでエネルギー株も上昇。ダウは177ドル上昇し、
      1万8200ドル台を回復。

    • 債券相場は経済指標の結果を受け買われたものの、前日と
      ほぼ同水準で引ける。長期金利は1.69%台で小幅に低下。

    • 金は反落し1318ドル台に。原油価格は反発。

    • 8月小売売上高          →  -0.3%

    • 新規失業保険申請件数     →  26.0万件

    • 8月生産者物価指数       →  0.0%

    • 9月NY連銀製造業景気指数  →  -1.99

    •  8月鉱工業生産          →  -0.4%

    本日の注目イベント

    • 米   8月消費者物価指数
    • 米   9月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

    ドル円は引き続き神経質な動きを見せ、前日同様「往って来い」の相場展開で
    した。8月の小売売上高が軟調だったことから利上げ観測が後退し、ドル円は
    101円台後半まで売られた後、一転して上昇し102円75銭まで反発しま
    した。そして再び反落に転じ102円前後まで下げています。来週のFOMC
    では利上げの可能性は極めて低いものの、軟調な経済指標にはドル売りで反応
    するところに、足元の相場の神経質さが窺えます。

    8月の小売売上高は市場予想を下回り、-0.3%でした。その他の経済指標
    も鉱工業生産など、概ね低調で、来週のFOMCでの利上げの確率はさらに低
    下しています。NYからは「予想される金融引き締めのタイミングは12月以
    降へと押しやられた。ドルへの追い風は吹き止むだろう」との声が聞こえてい
    ます。(ブルームバーグ)

    こうなると、やはり焦点は必然的に日銀の金融会合ということになります。今
    回の会合で追加緩和を実施するかどうかについては、専門家の間でもほぼ半々
    です。マイナス金利の深掘りや、国債購入の枠を70-90兆円に拡大すると
    いった政策を決定するのではという見方がある一方、これ以上の追加緩和を行
    っても効果はないとする見方もあります。
    気になるのは日本株の動きです。
    日経平均株価は昨日も大きく下げ、このままでは今日も1万6300円程度ま
    で下げるかもしれません。この動きは、株式市場では「追加緩和なし」を予想
    し、それを織り込む動きと捉えられなくもありません。

    仮に追加緩和が見送られた場合には、やはりドル円が大きく売られ、株価も下
    落すると見られます。ドル円は再び100円割れを試すことが予想され、足元
    では100円前後は重要なサポートとして機能していますが、今度この水準を
    明確に下回ると円高が大きく進む可能性があります。
    現在100-105円のレンジを形成していますが、一段下げて95-100
    円の新しいレンジを形成することも予想されます。
    仮にそのような状況になると、今度は100円がドルの上限として新たなレジ
    スタンスになる可能性があります。

    20-21日の日米会合で共に「政策変更見送り」が決定された場合は、その
    ような展開も想定しておく必要があろうかと思います。
    もちろん、日米で追加緩和と利上げというサプライズがあれば、ドル円は大き
    く上昇し、105円を超える可能性もありますが、それは「ビッグ・サプライ
    ズ」でしょう。本日は再び下値を試す展開を予想していますが、101円台半
    ばが抜けるかどうかが注目されます。この水準をしっかり抜けるようだと、ド
    ルがジリジリと下げることも考えられます。
    予想レンジは101円50銭~102円50銭程度をみています。

    =================================
    「鍾乳洞」といえば、秋吉台や岩手県の龍泉洞などが有名ですが、東京にも
    あります。奥多摩にある「日原鍾乳洞」(にっぱらしょうにゅうどう)です。
    ここが東京都かと思えるほど、山深いところで、交通の便もよくありません。
    ただ都心から2時間ほどで行ける鍾乳洞は一見の価値があります。
    まもなく「行楽の秋」、一度訪れてみてはいかがですか?
    ただ、車で行くにはかなり厳しい道のりだとか。

    良い連休をお過ごしください・・・・・。

    ドル円「往って来い」の展開 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場


    • 東京市場で103円台前半まで上昇したドル円は株価が
      下げ、さらに長期金利が低下したことで反落。102円24
      銭までドル安が進み、日米の中銀政策会合までは神経質な展
      開が続く。

    • ユーロドルは前日と同様な展開。1.12台前半から後
      半で、もみ合う。

    • 株式市場は朝方は反発して始まったものの、原油価格が
      43ドル台まで下落したことで、エネルギー株が大きく売ら
      れる。ダウは31ドル下げ、ナスダックは小幅に上昇。

    • 債券市場は反発。株価の下落から買い物が入り、長期金
      利は小幅に低下し1.70%台を割り込む。

    • 金は6日ぶりに反発。原油は在庫の拡大懸念から大幅に
      続落。前日比1ドル32セント下げ、43ドル58セントで
      取引を終える。
         
    本日の注目イベント

    • 豪  豪8月雇用統計
    • 欧  ユーロ圏7月貿易収支
    • 英  英8月小売売上高
    • 英  BOE金融政策発表
    • 英  BOE議事録
    • 米  8月小売売上高
    • 米  新規失業保険申請件数
    • 米  8月生産者物価指数
    • 米  9月NY連銀製造業景気指数
    • 米  8月鉱工業生産
                            
    ドル円は「往って来い」の展開です。
    昨日の午後には103円34銭近辺までドルが買われたものの、
    NYでは103円台を試すこともなく、102円台前半までドル
    安が進みました。もともと米長期金利の上昇に支えられていたド
    ル円は、金利が下がるとその流れは反転してしまい、昨日は金利
    上昇一服がドルを押し戻したかたちでした。

    来週のFOMCを巡る思惑が、株と債券の下落につながり、長期
    金利が上昇し、「ドル高株安」の現象が起きています。昨日はそ
    れに加え、WTI原油価格が続落し、ほぼ2週間ぶりの安値を付
    け、株価を押し下げています。先週の原油在庫が予想外に減少し
    たものの、製油所が数週間内にメンテナンスで操業停止に入るた
    め、原油在庫は再び膨張すると見込まれている(ブルームバーグ)
    ことが売り材料となっています。

    原油価格が43ドル台半ばまで下げたことで、昨日はエネルギー
    株が大きく売られ、株価の下げを主導したかたちです。
    NYダウは辛うじて1万8000ドル台は維持していますが、こ
    の大台を割り込むと下げが拡大する懸念もあります。
    ダウは8月半ばには1万8600ドル台の最高値を記録し、その後
    は底堅い動きを見せていましたが、先週からは利上げが意識され売
    り圧力が増している状況です。そもそも現在の株価が「買われすぎ」
    との指摘が一部にはありますが、米国では歴史的な低金利が続き、
    配当利回りが長期債の利回りを上回っている投資環境の中では、安
    定的に資金流入があると見られます。
    また、仮に年内1回の利上げがあったとしても、今後も引き続き緩
    やかな利上げペースが見込まれており、米株価の長期低迷は予想し
    にくいと思われます。

    いよいよ来週には日米の金融会合が同時に開催されます。
    市場の関心は、FRBよりも日銀と見られます。
    「総括的な検証」を行うことになっていますが、日銀がこれまでの
    政策をどのように総括し、そしてこれから何を行うのかが最大の焦
    点です。報道ではマイナス金利の深堀を進めるのではないかとのこ
    とですが、マイナス金利がさらに拡大しても、それが株高・円安に
    はつながらず、金利だけが下がるといった「負の影響」も懸念され
    ます。事実マイナス金利が0.3%まで拡大した7月下旬でも、ド
    ル円は104円台で上値は重く、株価も低調でした。
    果たして、来週の政策変更がマーケットにどのような影響を与える
    のか、じっくりと見てみたいと思います。

    本日は米国で小売売上高やNY連銀製造業景気指数など、そこそこ
    重要な経済指標が発表され、その結果次第で利上げ観測も上下します。
    値動きもある程度出るのではないかと思われ、レンジは101円80
    銭~103円30銭程度を予想します。
    また原油価格の動きも注意が必要で、ここから一段と下げるようだと、
    波乱要因となります。

    米長期金利上昇でドル102円台半ばに 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • ドル円は前日とは反対に、海外市場に入るとジリ高と

    なり、NYでは長期金利の急上昇に反応し102円台半ば

    までドルが買われる。

  • ユーロドルは1.12台半ばから前半で小動き。

    ドル円で円安が進んだ分、ユーロ円も上昇。

  • 株式市場は大幅に反落。利上げ観測が払拭できず、

    この日のダウは258ドル下げ、前日の上昇分を全て吐き出す。

  • 債券相場も反落。2年債と10年債が売られ、長期金利は

    一時1.74%台まで急上昇。

  • 金は5日続落。原油価格は供給過剰が当面続くとの

    IEAの見通しに続落し、44ドル台に。


  • 8月財政収支 → 1071億ドルの赤字

    本日の注目イベント

  • 日   7月鉱工業生産(確定値)

  • 欧   ユーロ圏7月鉱工業生産

  • 英   英8月雇用統計

    「米利上げ観測」がキーワードとなり、連日為替、株、債券の各市場が乱高下

    させられています。昨日のNY市場では、9月利上げが払拭できず、不透明感

    が漂う中、前日とは正反対に、ドルが買われ、債券と株が大きく売られました。

    前日、ブレイナードFRB理事が利上げには慎重な姿勢を見せたことで、

    安心感から株価が上昇し、金利低下からドルが売られましたが、昨日は全く反

    対の動きになっています。金利先物から判断できる9月利上げの確率は15%

    程度まで低下して来たにも関わらず、株式市場と債券市場の反応には目を見張

    るものがあります。とりわけ債券市場では売りがかさみ、長期金利は約2カ月

    半ぶりに1.74%台まで上昇する場面があり、これがドルをサポートする構

    図になっています。足元の動きでは、為替と株の相関度もかなり低下していま

    す。これも、来週FOMCを控えていることを考えれば自然の成り行きかもし

    れません。

    ただ昨日の米株価の下落は利上げを嫌っただけが原因ではありません。

    WTI原油価格が大幅に反落し、引け値では前日比1ドル39セント下落し、

    44ドル台まで売られました。原油価格の下落がエネルギー株の下げを牽引し

    、株価指数の大幅安につながったと見られます。

    国際エネルギー機関(IEA)は、世界的な需給バランス見通しを修正し、

    現在の供給過剰が2017年に持ち越されるとの見通しを明らかにしました。

    (ブルームバーグ)

    また、先週の原油在庫が400万バレル増加したことが明らかになるとの見

    通しもあり、原油価格は8月中旬以来となる44ドルまで下落しました。

    来週のFOMCでは依然として利上げはないと予想していますが、それでも

    市場の混乱を見ると、「利上げに備えている」市場関係者も多くいるという

    ことです。

    ここはサプライズがないとは言えないため、頭の片隅にはその可能性も入れ

    て置くべきでしょう。今朝の経済紙は、来週の日銀金融会合では「マイナス

    金利を軸に」検討されていると報じています。

    マイナス金利の深堀を中心に、さらに国債購入ではイールド・カーブをステ

    ィープ化するために、超長期債の購入を控え、中期債を中心に購入していく

    ことも検討されているようです。

    日銀が何らかのアクションを起こせば、ひとまずは円売り材料と判断できま

    す。昨日のNY市場でも、この速報版がドル買い円売りを加速させたとの見

    方もあるようです。

    ドル円は102円台半ばまで上昇し、101-103円のレンジ内に収まって

    います。NYの株安の影響から本日の日経平均も引き続き上値の重い展開が予

    想されます。

    レンジは101円70銭から102円90銭程度を予想します。


  • FRB理事発言を受けドル下落 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • 東京時間では102円台を維持していたドル円は欧州市場に

    入るとジリジリと売られ、102円を割り込む。NYでは ブレイナード

    FRB理事の発言を受け101円56銭までドル安が進む。

  • FRB高官からの利上げに慎重な発言がドル売りユーロ買い

    につなり、ユーロドルは1.1268まで上昇。

  • 先週末大幅安で引けた株式市場はブレイナードFRB理事の

    発言で安心感が広がり急反発。ダウは239ドル上昇し、他の2指数も

    揃って反発。

  • 債券相場も利上げ観測の後退から反発。長期金利は小幅に

    低下し、1.663%で引ける。

  • 金は4日続落し1325ドル台に。原油は反発。

    本日の注目イベント

  • 中   中国 8月工業生産

  • 中   中国 8月小売売上高

  • 独   独9月ZEW景況感指数

  • 欧   ユーロ圏9月ZEW景況感調査

  • 英  8月物価統計

  • 米   8月財政収支


    注目のブレイナードFRB理事の講演では、利上げに対して「慎重さ」の

    維持が必要との内容に、先週末とは打って変わって、ドル安、株高、債券高

    が進み、ドル円は101円56銭まで売られる局面もありました。

    NYダウは239ドル反発し、先週末の大幅安の6割ほど戻したかたちです。


    昨日のブレイナードFRB理事の講演が注目されたのには幾つかの理由があります。

    氏は、もしクリントン大統領が誕生すれば、財務長官の有力候補の一人です。

    また、FOMCを1週間後に控えていることから、昨日を最後にFOMCメンバーは

    公式の場での発言は控えるというルールがあります。(ブラックアウト期間)

    そのため、昨日はブレイナード理事だけではなく、アトランタ連銀や

    ミネアポリス連銀総裁の講演もあり、いわば駆け込み状態でした。



    ブレイナード理事はさらに「ハト派」の重鎮としても知られ、先週末に講演を

    行ったボストン連銀のローゼングレン総裁と同じように、「ハト派」の代表格です。

    ローゼングレン総裁は、利上げを長く待ち続ければ米経済が過熱するリスクが

    あると語り、「タカ派」に変身した経緯があっただけに、ブレイナード理事が

    どのような発言をするのかが注目されたわけです。

    もし、氏が「タカ派」に変身するようだと、9月利上げ観測が急速に高まり

    状況が変わる可能性もあったわけです。



    ブレイナード理事は「先制的に政策を引き締める論拠は弱まっている」と述べ、

    金融引き締めに当たっては今後も慎重さは必要であるとの認識を示しました。

    (ブルームバーグ)

    株式市場はこの発言を好感し、ダウは急速に反発し、一方為替市場では

    金利が上がらないとの見方から、ドルが売られたという次第です。

    これで来週のFOMCまでは要人発言もなく後は、経済指標次第

    ということになります。



    昨日はアトランタ連銀総裁や、ミネアポリス連銀総裁も利上げには

    慎重な姿勢だったことを考えても、9月利上げの可能性は非常に低いと

    思われます。

    ISM製造業、非製造業景況指数が大きく下振れするなど、経済指標も

    まだら模様です。

    「利上げができない状況ではないが、9月に利上げを行う論拠が

    みつからない」といった見方が支持されるような状況だと見ています。



    本日はNY株が反発したにも関わらず、日本株の上昇は限定的と見られます。

    為替が円高に振れたことが重石となっており、輸出株の戻りが弱いと見ています。

    予想レンジは101円40銭~102円40銭程度ですが、上値が重いものの、

    101円を攻めるには材料不足といったところです。


  • ボストン連銀総裁発言からダウ急落 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • ドル円は順調に上昇し103円台を回復したが、

    ボストン連銀総裁の発言に株価が急落したことで

    102円55銭まで売られる。

  • ユーロドルは反落。1.12台後半から1.12割れまで

    売られる。

  • 株式市場は揃って大幅に下落。ローゼングレン

    ボストン連銀総裁が「緩やかな引き締めが適切」と

    述べたことでダウは394ドル下落し、2カ月ぶりの安値を

    記録。

  • 債券相場も急落。利上げ観測の台頭から売り物が

    優り、長期金利は1.67%台まで上昇。日独の長期金利が

    上昇したことも売りを誘った。

  • 金は続落し、原油も大幅に反落。

    本日の注目イベント

  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

  • 米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演

  • 米   ブレイナード・FRB理事講演


    ドル円は底堅い動きを見せ、一時は103円台を回復する水準まで買われ

    たものの、ボストン連銀総裁の発言で、NY株式市場が大幅な下落を見せ

    たことで102円台半ばまで押し戻されました。

    ただ、米国債も売られ、長期金利が上昇したことでドルの下落は、株価の

    下落の割には緩やかだったと言えます。

    米利上げを巡っては、株価にとっては弱気材料と捉えられる一方、ドル

    円にとっては好材料と見られ、市場がそのどちらにより強く反応するのか

    を見る必要があります。

    ボストン連銀のローゼングレン総裁は9日、マサチューセッツ州で講演を

    行い、「緩やかなペースで緩和解除を続けなければ、この回復局面は長く

    なるより、むしろ短くなる可能性がある」と述べ、利上げを長く待ち続け

    ると、米経済が過熱する恐れがあると警鐘をならしたかたちになりました。

    この発言をきっかけに株価が大きく売りこまれ、長期金利も急上昇しまし

    た。発言内容からすれば、それ程相場を大きく動かすものではなかったと

    思えますが同総裁はもともと「ハト派」と見られていたことが、相場の振

    幅を大きくしたものと思われます。

    またNY市場はシステム売買が盛んで、ある一定の値幅を超えると、さら

    に同じ方向に売り買いが出る傾向があります。

    今回のNYダウの400ドルに迫る下落も、「売りが売りを呼ぶ」展開だ

    ったようです。6月24日のイギリスがEUからの離脱を決めた日のドル

    円や、ポンド円の急落も同じような動きだったと理解できます。

    これまでも何度か指摘したように、市場は20-21日のFOMCで「白

    黒」がはっきりするまではこのような神経質な動きが予想されます。

    ただ冷静に考えれば、これまでの一連の連銀総裁や、イエレン議長、ある

    いはフィッシャー副議長の「タカ派的」な発言は、極端に悲観的だった市

    場の利上げに対する見方を、「修正」するという意味合いだったと考えら

    れます。従って、もともと9月利上げはないという前提に立てば、12月

    利上げへの地ならしと考えることができるのではないかと思われます。

    「年内利上げはない」といった見方に警鐘を与えた程度と考えれば、FR

    Bが通常の金融スタンスに戻っていることを市場に再認識させたとも言え

    ます。週明けの今日も、まず日本株は売りから始まりそうです。

    為替がそれ程円高に傾いていないことから、下値は限られると思われ、日

    経平均株価の大幅下落がなければ、米金利の上昇がドル円をサポートしそ

    うです。

    それでも日経平均株価が400―500円下げるようなことになると、1

    02円を割り込むことも予想されます。

    株価をにらみながらの展開でしょう。

    レンジは101円80銭~102円80銭程度を予想します。


  • ECB政策変更見送り 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • ドル円は101円台半ばから上昇。米長期金利が上昇した

    ことを受けドル買いが強まり、102円60銭まで買われる。

  • ECBが追加緩和を見送ったことからユーロドルでは

    ユーロ高が進む。欧州の債券が売られ、金利も上昇したことから

    ユーロは1.1328まで買われた。

  • 欧州株の下落の影響もあり、主要株価指数は揃って下落。

    ダウは46ドル下げたが、エネルギー株は逆行高。

  • 債券相場は大幅下落。欧州債の下落もあり売りものが

    優勢に。長期金利は1.60%前後まで上昇。

  • ドルが買われたことから金は下落。原油価格は大幅に

    続伸。原油在庫が1999年以降で最大の減少だったことで

    前日比2ドル12セント上昇し、47ドル台まで原油高が進む。


  • 新規失業保険申請件数  → 25.9万人

  • 7月消費者信用残高    → 177.13億ドル

    本日の注目イベント

  • 中   中国 8月消費者物価指数

  • 中   中国 8月生産者物価指数

  • 独   独7月貿易収支

  • 欧   ユーロ圏財務相会合

  • 英   英7月貿易収支

  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

  • 加   カナダ8月住宅着工件数

  • 加   カナダ8月失業率

  • 加   カナダ8月就業者数                                     

    ドル円は欧州時間までは上値の重い展開が続き、101円台半ばで推移

    していたものの、ECBが追加緩和を見送ったことから、米債券が売ら

    れ、長期金利が1.6%台まで上昇したことから102円台に乗せまし

    た。前日には101円20銭まで売られたドル円でしたが、NYでは1

    02円60銭まで買われています。結局20-21日の日米金融会合ま

    では100-105円のレンジ内で上下するという見方が支持されそう

    な状況です。

    ECBは理事会で政策変更を行わないことを決め、理事会後の記者会見

    でドラギ総裁は「行動する決定を正当化できるほど重大な変化はなかっ

    たというのが当局の判断だ」と述べました。(ブルームバーグ)

    ただ、ECBの量的緩和プログラムで購入する債券が尽きる事態を防ぐ

    ための選択肢の検討を担当の委員会に指示したことを明らかにしていま

    す。その上で、新たな刺激策は当面は必要ないとの考えを示しました。

    この決定を受け失望感から欧州では株と債券が売られ、その影響でNY

    でも株と債券が売られました。

    債券が売られたことから米長期金利は1.60%台まで上昇し、これが

    ドル円を押し上げるドライバーとなり、102円60銭までドル高が進

    行しました。

    米利上げ観測の台頭で104円台前半まで買われたドル円は、その後経

    済指標の低調から101円20銭まで売られ、そして今度はECBの金

    融政策の影響を受けた米長期金利の上昇から再び買われる展開です。

    やはり中銀の金融政策の結果が相場を決定付けている構図になっていま

    す。この流れは恐らく日米金融会合が開催される、20-21日まで続

    くと見られ、100-105円のレンジは上下共に抜け切れないのでは

    ないでしょうか。その間、経済指標や要人発言に反応し一喜一憂する相

    場展開が予想されます。

    このような展開が予想されるとすれば、ポジションの保持にも注意が必

    要です。大きな損はないものの、同時に大きな利益も望めません。

    ある程度回転をきかしてトレードする方が安全かと思われます。

    昨日のNYでは102円60銭までドルが買われたものの、「1時間足」

    の雲の上限で上昇を抑えられています。

    MACDでは既に「プラス圏」に入っていますが、マックDとシグナル

    との差である「ヒストグラム」は下降曲線を描いています。

    短期的にはもう少し上昇余地は残していると思われますが、先週末のよ

    うに一気に104円台に乗せる勢いは見られないと思われます。

    大きくは100-105円のレンジですが、もう少し狭めれば101-

    104円というところでしょうか。

    本日のレンジは101円90銭~102円80銭程度を予想します。


  • ドル円急落後もみ合い 

    ひと目で分かる昨晩の動き

    NY市場

  • 東京市場では101円20銭まで下落したドル円でしたが、

    NY市場ではドル買い戻しの流れが優勢に。原油高や

    連銀総裁の発言もあり、101円台前半から後半で推移。

  • ユーロドルも1.12台で安定。1.12台半ばを挟んでもみ合う。

  • 株式市場は高安まちまち。ダウは11ドル下げたものの、

    ナスダックは8ポイント上昇し、続伸。

  • 債券相場は小幅に反落し、長期金利は小幅に上昇。

  • 金は前日の大幅上昇から反落。原油価格は続伸し

    45ドル台を回復。

    本日の注目イベント

  • 豪   豪7月貿易収支

  • 日   4-6月GDP(改定値)

  • 日   7月国際収支

  • 日   8月景気ウオッチャー調査

  • 中   中国 8月貿易収支

  • 欧   ECB政策金利発表

  • 欧 ドラギ・ECB総裁記者会見

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   7月消費者信用残高

  • 加   カナダ7月建設許可件数
                                       

    昨日の東京市場ではドル売りに勢いがつき、一時は101円20銭まで円高が

    進みました。前日までは104円台前半で推移しており、米利上げ観測がドル

    をサポートする構図でしたが、再び荒っぽい動きを見せています。

    そもそも今回のドルの上昇は、積みあがった「ドルショ-トの買い戻し」であ

    ると、何度かこの欄でも指摘したように、「本格的なドル買い」ではなかった

    ことが判明しました。

    それでも、昨日の101円台前半までのドル急落には、やや驚きを禁じえませ

    ん。

    今月20-21日の日銀会合では、何らかのアクションがあるとの見方が強

    まっていましたが、その期待にブレーキをかけるような発言が報じられたこ

    とでドル売りが一気に進んだようです。

    2週間ほど前には100円台前半までドルが急落し、100円割れは必至と

    読んでいたところ、FOMC主要メンバーらの相次ぐ「利上げ可能発言」と、

    ジャクソンホールでのイエレン議長の「利上げの環境は整った」との講演で、

    104円台前半までドルが買い戻された矢先でのドル急落でした。

    今年の相場の「難しさ」を象徴するかのような動きです。

    重要なことは、こちらも5日(月)のコメントでも指摘しましたが、足許で

    は日足チャートでの「雲抜け」が失敗に終り、「4度目の正直」には至らな

    かったことです。

    「日足」の雲は昨年12月24日に「雲を下抜け」して以来、一度もそのト

    レンドを変換させることなく下落しています。

    言い換えれば、それほど強力な「抵抗帯」だと言うことです。

    従って、この雲を明確に上抜けすれば、「青空」も見え、上昇に弾みがつく

    と考えられます。

    それには、何と言っても20-21日の日銀会合で「追加緩和」という援軍

    が必要です。もともと9月のFOMCでの利上げには懐疑的な見方を維持し

    てきましたが、だからと言って、年内の利上げがないわけではないでしょう。

    ISM非製造業景況指数などが、盛り上がった9月利上げ観測を冷やした

    と認識できますが、ドルが100円を底値に反発するには、米国以外からのド

    ルサポート材料が不可欠です。

    日米金融政策会合を控えている以上、現時点では100円を割り込んでドルが

    大きく売られる可能性は低そうです。

    めまぐるしく上下するドル円ですが、その行方は結局日米の中銀が鍵を握って

    いるということです。

    今回の会合は、日米共に同じ日に開催されます。

    もう2週間ほどはこのような神経質な相場展開が予想されます。

    そして忘れてはならないのが今夜のECBの金融会合です。

    ユーロドルの動きに引っ張られ、ドル円にも影響が出ることも十分考えられま

    す。

    本日の予想レンジは101円~102円30銭程度と見ています。


  • ドル円104円台から反落 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    欧州市場


    • NY市場が休場のためドル円は小動き。103円台前半
      での動きに終始し、取引も閑散。

    • ユーロドルも1.11台前半から半ばで推移し、値動きも小幅。

    本日の注目イベント

    • 豪   RBA、キャッシュターゲット
    • 欧   ユーロ圏4-6月期GDP(確定値)
    • 米   8月労働市場情勢指数(LMCI)
    • 米   8月ISM非製造業景況指数
    • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
                              
    NY市場がレーバーデーのため、さすがに為替も動きません。ドル円は、昨日の朝方は
    先週末のNY市場のドル高を引継ぎ、104円台後半での推移でしたが、その後はほぼ
    103円台での取引に終始しました。東京市場では、約1カ月ぶりの104円台ということ
    もあり、輸出企業からのドル売り注文も多く持ち込まれ、それがドルの上値を抑えたもの
    と思われます。ロンドン市場では欧州の主要株価が下落したことで、ドル円は103円
    15銭まで売られる場面がありました。

    順調に反発してきたドル円ですが、さすがに104円台では105円の壁が意識され一段の
    上昇とはならず、一服といったところです。輸出企業も、トヨタ自動車などは社内レートを
    100円に下方修正したところもあり、足元の水準なら利益を確保できることからドル売りを
    持ち込んだと考えられます。

    また、昨日都内で行われた黒田総裁の講演内容にもドル売りで反応しました。市場では
    今月20-21日に開催される日銀金融会合に対する期待が徐々に高まっており、昨日の
    黒田総裁の発言にも、追加緩和を示唆する言葉があるのではないかといった思惑もあり
    ました。総裁は、「量、質、金利の部分で拡大は十分可能」と述べたものの、具体的な措置
    への言及がなかったことで、市場はドル売りに動いたものと見られます。総裁は「必要で
    あればちゅうちょすべきではない」と、これまでの発言を繰り返しただけでした。

    NYではレーバーデーのため、原油市場は休場でしたがWTI先物市場では、ロシアとサウ
    ジアラビアが原油市場の安定化で協力する意向を表明したことから上昇し、一時は46ドル
    台まで買われました。その後はサウジのエネルギー相が、現時点では増産凍結の必要は
    ないと発言したことで45ドル台まで反落しています。(ブルームバーグ)

    今週のレンジは102-105円台くらいと見ていますが、今のところ104円台が徐々に重く
    なりつつあります。急速に高まった9月の利上げ観測も、先週末の雇用統計を受けやや沈
    静化しています。104円台から約1円、円が買われたのも、そのあたりを示唆しているとも
    言えます。本日は102円80銭~103円80銭程度を予想しています。
    重要なことは、このまま103円を割り込み、ずるずる下げるようだと、昨日の本欄で述べた
    ように「4度目の雲抜け」も失敗に終わってしまうことです。ドル円はここで踏みとどまれるか
    どうか、正念場です。

    ==========================
    明日の「アナリストレポート」は都合によりお休みとさせていただきます。
    読者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願い
    いたします。

    雇用統計を受けドル円104円台に 

    ひと目で分かる昨晩の動き
    NY市場


    • 8月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が15.1万人と
      予想を下回ったことからドル円は102円80銭まで売られた。ただそこからは
      米長期金利の上昇と、株価の上昇を好感し104円32銭までドル高が進む。
      ショートの買いしなども誘い、7月28日以来のドル高水準を記録。

    • ユーロドルは売られたものの、1.11台は抜けず。ユーロ円の
      買い戻しなどにも支えられ1.1115で下げ止まる。

    • 株式市場は揃って上昇。雇用統計を受け、9月利上げ観測が後退した
      ことで安心感が広がる。ダウは72ドル上昇。

    • 債券相場は下落。9月利上げを巡っては専門家の間でも意見が
      分かれる。長期金利は1.60%台まで上昇。

    • 金は上昇し、原油価格も大幅に上昇。

    • 9月失業率          →  4.9%

    • 9月非農業部門雇用者数 → 15.1万人

    • 7月貿易収支        →  -395億ドル

    本日の注目イベント

    • 欧   ユーロ圏7月小売売上高
    • 英   英8月サービス業PMI
    • 米 NY休場(レーバーデー)
                  
    8月の雇用統計を受けてドル円は約1カ月ぶりに104円台を回復して来ました。
    非農業部門雇用者数は事前予想の18万人に対して15.1万人と、予想を下回り
    一時は102円80銭までドルが売られたものの、そこからの切り替えしには目を
    見張るものがありました。
    ドル円はその後104円台に乗せ、104円32銭まで上昇する場目がありました。

    ドルショートの買い戻しが中心だったと思われますが、それにしても、9月の利上げの
    可能性がやや後退したにも関わらず、ショートポジションを手仕舞う動きがでたことに
    相場の変化が見られるかもしれません。
    この日は円の全面安で、ユーロ円は116円台まで上昇しています。
    ドル円のトレンドはまだ変わっていないとは思いますが、ジャクソンホールを契機に
    米利上げ観測が急速に台頭し、日本の株価も上昇に向かっており、これがドル円を
    押し上げているものと思われます。

    104円32銭までドルが買われたことで、チャート上でもトレンドの変化を見るうえで
    微妙な位置まで来ています。
    「日足」では、ドル円の足元の水準は「雲」の下限に迫っています。
    雲抜けには105円台半ばを超える必要がありますが、チャートを見る限り
    雲抜けを試しているようにも見えます。

    ドル円は「日足」では昨年12月24日に雲を下抜けして以来、これまでに3回
    ドルが上昇して雲の上抜けをテストしましたが、これらは全て失敗しています。
    仮に今回上手く抜けたとすれば、「4度目の正直」ということになり、約9カ月ぶりの
    「雲抜け成功」ということになります。
    そうなると、「日足」での雲抜けということになり、トレンドが変わったということにも
    つながるかもしれません。
    相場観としてはまだ下落トレンドが継続していると見ていますが、ここは意識して
    おく必要があります。

    先週末の雇用統計を受けて、専門家の間でも9月利上げを巡り、意見が分かれている
    ようです。
    8月の雇用者数が25万人程度と大きく上振れしたのであれば、9月利上げは「当確」
    と見ることが出来たかもしれませんが、15.1万人はそれほど悪くはないものの、
    利上げを後押しするほどの強い数字でもありません。
    FRBとしても、ここは悩ましいところでしょう。
    個人的には9月利上げはないと予想していますが、ドル円の動きは利上げを
    織り込んだ動きと言えなくもありません。
    ただ、これも日本株の反発と、日銀が今月の金融会合で何らかの行動を取る
    ということを前提にしているのではないかと思われます。
    まだこのまま105円を超えて一段と上昇するとも思えません。
    それでも、もし日銀が動けば、それなりの効果は見込めます。
    ここは相場観をニュートラルにして臨むべきでしょう。
    予想レンジは103円30銭~104円50銭程度とします。

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