為替OPEC総会を前に神経質な動き
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京市場で111円台半ばまで売られたドル円は
海外市場ではドル買いが強まる。GDP改定値が上振れするなど、
良好な経済指標に反応し113円35銭までドル高が進む。その後は
原油価格が下落し、112円台前半まで下げる。 - ユーロドルも1.05台半ばまでユーロ売りが進んだが
原油価格の急落から反発。1.0654まで買われる。 - 株式市場は小幅ながら反発。GDPの結果を好感し、
ダウは23ドル高で取引を終える。 - 債券相場は続伸。GDPの内容に売られる場面があったものの、
月末要因もあり小幅に上昇。長期金利は2.3%を割り込む。 - 金は小幅に反落。原油価格は本日のOPEC総会を睨んで神経質な
動きとなったが、前日比1ドル85セントの大幅下落。 - 7-9月GDP(改定値) → +3.2%
- 11月消費者信頼感指数 → 107.1
- 9月ケース・シラ-住宅価格指数 → +5.08%
本日の注目イベント
- 豪 豪10月住宅建設許可
- 日 10月鉱工業生産
- 独 独11月雇用統計
- 欧 ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ドラギ・ECB総裁講演
- 欧 OPEC総会(ウィーン)
- 米 11月ADP雇用者数
- 米 10月個人所得
- 米 10月個人支出
- 米 10月PCEコアデフレーター
- 米 11月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 10月中古住宅販売成約指数
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
- 米 ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演
- 加 カナダ9月期GDP
- 加 カナダ7-9月期GDP
ドル円は引き続き荒っぽい動きが続いています。
昨日はややドル円を下方目線で見ていましたが、売られたのは朝方の時間帯
だけで、株価の下落にも関わらず111円台半ばで下げ止まっています。
海外市場に入るといつものようにドルが上昇を始め、NYではGDP改定値が
+3.2%と、予想を上回り、さらに消費者信頼感指数も上振れしたことから
113円34銭までドル高が進行しています。
ただそこからの下げも早く、原油価格の大幅下落が引き金となり112円台前半まで
売られ、引き続き落ち着き所が見えない、荒っぽい動きになっています。
パウエルFRB理事は講演で、「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド
(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」と述べ、利上げが遅れた場合の
弊害にも言及しました。
同氏の発言を待つまでもなく、12月13-14日のFOMCでの利上げは
ほぼ間違いないところまで来ています。
トランプ効果がさらに強まれば、来年3回程度の利上げも、徐々に現実味を
帯びてきそうです。
ドル円は上昇基調は維持しているようですが、113円台半ばから114円にかけては
やや天井感で出てきています。
目先のレンジは110-115円だとは見ていますが、このまま上昇を続けると
本日のOPEC総会の結果や、週末の雇用統計の内容次第では115円を試す
ことも考えられます。
短期的には買われ過ぎとの印象は拭えませんが、先週末から今週月曜日に
見られたドルの下落が、当面の「調整局面」だったことも考えられます。
目先の波乱要因は本日のOPEC総会です。
昨日のWTI原油先物市場では、イランとサウジが態度を硬化させ、両者の溝が
埋まらないことから、総会での最終合意がまとまる公算が低下したことで原油価格は
大きく下げています。
「減産合意」、あるいは「増産凍結」で合意できない場合は、原油価格の急落から
株価が下げ、ドル円でも円買いが強まることになりますが、トランプ勝利でも
見たように、シナリオ通りに行かないのが今の相場。慎重に見極めるしか
ありません。
昨日の経済指標でも確認したように、もともと米経済は底堅い動きを維持して来ました。
加えて、トランプ期待でさらに景気が上振れすることも十分考えられます。
なかなか押し目がない相場展開ですが、ここは我慢して押し目を探すスタンスで
臨むしかありません。深追いはせず、じっくりと待ちましょう。
本日の予想レンジは111円70銭~113円20銭程度と見ます。
本日は欧米でのイベントが多く、その都度相場が上下することも予想されます。
慎重に対応してください。
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- [2016/11/30 09:50]
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ドル円111円台に反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
株価の下落に伴いドル円は112円台後半から反落し、
111円90銭前後までドル安に。
1. 06台前半まで買われたが、ドルが売られた割には
ユーロ買いは続かず。
上昇を牽引してきた金融株が売られた。ダウは54ドル下落したが
原油価格の上昇が下支えに。
過ぎないとの声も。長期金利は2.311%台に低下。
合意があるとの見方が強まり、47ドル台を回復。
本日の注目イベント
ドル円はようやく反落し、これまでの一本調子の上昇にブレイキが
かかりました。それでも昨日の東京時間には一時111円35銭ま
で売られた後、海外市場では112円80銭辺りまで値を戻し、底
値から1円50銭も値を戻すところを見ると、市場ではまだドル買
い意欲が強いことが分かります。特に目立つのが海外勢の買いです。
東京市場ではドルが売られても、海外時間に入るとあっさりと高値
を更新する展開が続いています。
昨日は、11月9日の大統領選後初めての調整場面だったと言えま
す。ドル円は先週113円90銭まで上昇しました。昨日の下落で
高値から2円50銭程度の下落を見たことで、113円台から11
4円にかけてはやや高値警戒感も出て来た様に思います。
もっとも、現時点ではまだ本格的な調整と言っていいのかどうかは
分かりません。今回のトランプラリーでは上昇幅が大きかっただけ
に、もし今回の動きが「本格的な調整の始まり」であるなら、この
程度の下落で収まるはずもありません。見極めなければならないの
は、昨日の下落が単に上昇過程での一時的な下落なのか、それとも
上で述べたように「本格的な調整の始まり」なのかどうかです。
これは少なくとも、明日のOPEC総会の結果と、週末の雇用統計
を見ないと判断できません。
場合によっては、それでも判断しかねるかもしれません。
足元の急激なドル高はやや行きすぎとの認識は維持しているものの、
市場関係者の間でもドル先高観を強める意見と、そうではなく、い
ずれはドルが大きく反落すると予想する意見に分かれており、先行
きを予想することの難しさを浮き彫りにしています。
ブルームバーグによると、大手米銀は円がさらに安くなると予想し、
フランス最大手のBNPパリバは、円が昨年6月につけた13年ぶ
りの安値の125円86銭よりも安くなると予想し、モルガンスタ
ンレーにいたっては、2018年半ばまでに130円をつけると予
想しています。
一方で、現在のドル高はトランプ政権の良いところだけを先取りし
ており、トランプバブル崩壊後には100円を切る場面もあり得る
とのUBSウェルスマネージメントの見方も紹介しています。
個人的には、ドルは既に底を打っており、来年に向けては一段と上
昇するイメージを維持しています。
本日の動きはかなり重要な意味合いを持っていると考えています。
昨日の東京市場で111円台前半までドル売りが進んだものの、海
外では大きく反発し112円台後半まで上昇。上値を確認した後、
再び111円台後半で帰ってきました。
東京時間に昨日の水準まで再びドルが売られるのかどうかがポイン
トになりそうです。
もし、111円台前半まで売られるようなら、今度は海外で111
円割れも見られる可能性が出て来ると予想しています。
本日のドル円は111円~112円50銭程度を予想します。

- [2016/11/29 08:52]
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NYダウ連日の最高値更新
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
流れは一旦収まったが、底堅い動きは継続。
反発。
上昇し、公益株が買われた反面、エネルギー株が売られた。
と前日と同水準。
本日の注目イベント
引き続きトランプ次期大統領の景気刺激策を先取りする形で株価が上昇しており、
その株価に引っ張られる格好で、ドル円もドル買いが優勢になっています。
先週末の金曜日は感謝祭後の短縮取引だったにも関わらず、ダウは続伸しました。
急ピッチな上昇が続いたため、利益確定の売りが出てもおかしくはない水準にも関
わらず、連日史上最高値を更新しています。
ドル円は前日113円台後半まで買われましたが、この日はやや上値の重さが意識
され112円台半ばまで下押しされる場面がありましたが、結局113円を挟んだ
水準で取引を終えています。
さて、多くの市場参加者がここまで短期間でドルが買われるとは思っていなかった
と、声を揃えて言います。トランプ氏の巨額のインフラ投資や、減税期待で、国債
の増発が予想され、これが長期金利の上昇圧力となってドルを押し上げた面もあり
ますが、今回の「トランプラリー」は株価上昇の影響の方が大きかったと推測して
います。大統領選挙前の水準から僅か2週間余りで900ドルも上昇したNYダウ
がその象徴です。
この状況でトランプ氏が公約通り政策を実行したら、来年後半にはダウは2万円の
大台に乗せるという見方も出ている状況です。個人的には過熱感を禁じえません。
本格的な押し目のないまま114円近くまで上昇したドル円ですが、いずれスピー
ド調整はあると見ています。このまま上昇すれば115-120円のレンジを形成
するという見方もあるようですが、そう簡単ではないと思います。
「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ氏がこのままドル高を容認するとは思
えないからです。
今後ドル高がさらに進めば、米国の輸出企業に影響が出ることは、先の決算でも証
明されています。米空調機器メーカー、キャリアがインディアナ州にある工場をメ
キシコに移転することに強固に反対する姿勢を見せているトランプ氏が、このまま
一段のドル高を黙認するとは考えにくいと思われます。
今朝のドル円は113円近辺で取引が開始され、早朝からやや上値の重い展開に見
えます。そのような状況でも、日本株の取引が始まると雰囲気が一変することが先
週は多く見られましたが、
従って、ドル売りも慎重にならざるを得ませんが、株価の調整もどこかであろうか
と思います。
今週はOPEC総会や雇用統計が予定されており、これまでにも増して値動きが荒
っぽくなることも予想されます。
本日の予想レンジは112円00銭~113円30銭程度を見ています。

- [2016/11/28 08:57]
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ドル円の上昇止まらず
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
欧州市場に入るとあっさり113円台に乗せ、113円53銭まで
続伸。その後はNY市場が休場のため小動きに。
1.0518までユーロ売りが進んだが1.05台は維持。
ユーロ円は119円台後半まで続伸。
本日の注目イベント
今回の急激なドル高は海外市場主導のため、海外で大台替えがあっても、
東京市場ではドルの上値が重く高値更新はならないものの、その後再び
海外市場に入ると、あっさりと大台を替えて戻ってくる。そんな展開が
続いています。
昨日も同じような動きで、日経平均株価の上昇に伴い112円台後半ま
でドルが買われたものの113円には届かず、上値の重さを意識する展
開でした。しかし欧州時間になると、あっさりと113円台に乗せ、瞬
く間に113円台半ばまで上昇しました。
ストップロスを巻き込んでの動きと思われますが、昨日もこの欄で述べ
た様に、「押し目のない」相場展開で、なかなかこの流れに乗り切れな
い状況かと思われます。
今朝の経済紙では、株式市場でも同じような動きになっていて機関投資
家もこの流れに乗れていないとの記事がありましたが、どちらも高値警
戒感がちらつき、「この水準で買うのは・・・・」といった意識が、流
れに乗れない最大の理由のようです。
ブルームバーグがまとめたフェデラルファンド(FF)金利先物市場の
動向が示す12月の利上げ確率は、ついに100%まで来ました。
この結果、最早12月利上げは材料になりません。
市場は、2017年度中に何回利上げがあるのかに関心が移っています。
これに関しても、既に来年6月末までの追加利上げの確率は60%を超
えています。
また一部には「2017年度中に利上げは3回ある」といった見方もあ
るようです。利上げ回数がタカ派的になると、債券市場では国債に売り
圧力がかかり、長期金利の上昇につながります。
このように考えると、これも将来の一つのドル高要因と考えられます。
ドル円も株価もかなり急激な上昇傾向を強めている状況ですが、本日も
ドル高を材料に堅調な株価が予想されます。
もちろん、いつ反対の動きがあってもおかしくはありませんが、昨日も
述べた通りなかなか「押し目」がありません。
予想レンジは112円70銭~113円70銭程度とみていますが、ト
ランプ氏の言動次第では、どちらにも大きく値を飛ばす可能性があるこ
とは言うまでもありません。

- [2016/11/25 09:13]
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ドル円続伸し113円に迫る
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場少し大きい文字
好調な経済指標の後押しもあり、一時は112円98銭まで
ドル高が進み、112円台半ばで引ける。
以来となるユーロ安水準を記録。
59ドル高となり、ラッセル2000指数は14営業日続伸。
こともあり続落。長期金利は2.35%台まで上昇。
原油価格も小幅に下落し48ドルを割る。
10日ほど国内にいない間にドル円は113円近くまで上昇し、これで
米大統領選の101円台前半から、約12円ほど円安が進んだことにな
ります。この短期間にこれだけ急速にドル高が進むことを誰が予想でき
たでしょうか。米国では「TRUMP REVOLUTION」という
言葉が頻繁に使われていました。まさに「REVOLUTION」とい
言葉が似合うように、世界の投資家は一斉に「リスクオン」に走ったと
いう印象です。
米長期金利は安全資産の債券が売られていることから当然上昇はしてい
ますが、現時点でも2.35%台で、それほど上昇はしてはいないとい
う印象です。どちらかと言えば株価の上昇がドル高を牽引していると言
えそうです。その株価は、ダウ平均が引け値で1万9000ドルの大台
に前日乗せましたが、昨日も続伸しています。
その中でも最も上昇率の高いのは「金融セクター」で、トランプ次期大
統領の規制緩和を先取りする動きになっています。
ドル円は昨日のNYで113円に迫る水準までドル高が進みました。
日足チャートではこの間、ほぼ「陽線」を記録し、「陰線」は僅か3回
しかありません。
しかもこの「陰線」は値幅を伴わない短いローソク足になっていることが
確認できます。
これはこの間、ほとんど「押し目」がなかったことを示しており、ドルが
下がったところを拾いたいと思っていても、買えてはいなかったことを表
していると言えます。「押し目買いに、押し目なし」とは、まさにこのこ
とです。
ただ、「120日移動平均線」からの乖離率を見ると、8.9%ほどにな
っています。10%を超えると「買われ過ぎ」と言われ、114円辺りま
で来ると10%を超える乖離率になります。
そうは言ってもなかなかショートしても切らされる展開が続いています。
ここからはドルを買えないとしても、売る水準には慎重にならざるを得ま
せん。
目先の天井は115円が一つのメドと見ていますが、上記114円近辺か
らは一層の注意が必要と考えます。
本日も日経平均株価は大きく続伸すると見られます。
NYダウの高値更新に加え、円安が株価を押し上げそうです。
12月の利上げは90%以上の確率で市場は織り込んでいます。
後は、米国政権移行チームの動きや、トランプ氏の発言に注意するしかあ
りません。ウオール街の予想ではイエレン議長の交代はないと見られてい
ます。
予想レンジは112円~113円50銭程度とします。

- [2016/11/24 09:00]
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ドル高、株高、金利高継続
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は欧州からNYにかけてさらに上昇し、107円に
迫る水準までドル高が進行。トランプ新大統領への期待と
インフレ率が高まるとの観測がドルを押し上げる。 - ユーロドルは続落し1.0872まで売られたが、
下落の勢いは緩やか。 - 株式市場は高安まちまち。ダウは大幅に続伸し
最高値を更新。一方ナスダックは42ポイント反落。
金利上昇が明暗を分けた。 - 債券相場は続落。次期政権では歳出を大幅に増やす
との見方が重石となり長期金利は2.14%台まで上昇。 - ドル高を背景に、金と原油は反落。
- 新規失業保険申請件数 → 25.4万件
- 10月財政収支 → -442億ドル
本日の注目イベント
- 独 独10月消費者物価指数(改定値)
- 米 NY債券休場(ベテランズデー)
- 米 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
- 米 フィッシャー・FRB副議長講演
トランプ効果が継続しドル円は一段と上昇。NY市場では106円95銭まで
ドルが買われ、トランプショックでドルが売られた9日の底値からは約6円も
のドル高に振れています。
株式市場ではNYダウが連日大幅高を演じ、昨日は最高値を更新する勢いです。
一方、債券市場では新政権が公共事業などを増やし、その財源確保のため国債
の増発に踏み切るとの読みから、債券価格が大きく下落し、長期金利が大幅に
上昇しています。トランプ氏は移民問題にも厳しい態度で臨むと見られ、労働
力不足から賃金が上昇するとの見立てもあり、これも金利上昇を後押ししてい
る面もあります。
このように株高、金利高がドルを押し上げている構図が鮮明になっていますが、
新政権に関しては、まだかなりの部分が未知数です。
このまま110円方向に向って行くかどうかも不透明で、個人的にはトランプ
大統領に対しては、楽観的過ぎるのではないかと懸念しています。
トランプ氏が新大統領に就任することに対し、全米10都市ほどで反対のデモ
がおきており、若者を中心に「NOT MY RESIDENT」と書かれたプ
ラカードを掲げ反対運動が行っています。
このような反対運動は、新大統領が決まった状況では異例なことだそうです。
今回の選挙では、選挙人獲得数ではトランプ氏の圧勝でしたが、獲得した票で
はクリントン氏がトランプ氏を21万票あまり上回っています。
投票した半分以上の国民がトランプ氏を支持しなかったという事実が、今後の
政権運営を不透明にしています。
ドル円は107円に迫る水準まで買われ、7月21日以来のドル高水準を記録
しました。テクニカルで見ても、ドルの上傾向がはっきりしています。
103円―108円程度の新しいレンジに入った可能性が高いと思われます。
ただここ2日間の上昇スピードは速すぎるため、ここからドルを買って追随す
るのにはためらいますが、ある程度下がったところは拾っておく必要があろう
かと思います。そして、ひとまず落ち着く水準はどこなのかを探ることになり
ます。
本日も米株高を好感して日本株も上昇が見込まれます。
それに伴ってドル円も上値を試すことになりそうです。
ドル円も株もどの辺りで利益確定の売りがでるのか、あるいはどの水準で買わ
れ過ぎ感が出るのかを探りたいと思います。
予想レンジは106円~107円50銭程度とします。
==============================
来週14(月)から22日(火)まで海外出張につき、ご愛読いただいていま
す「今日のアナリストレポート」はお休みとさせていただきます。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願いいたします。

- [2016/11/11 10:41]
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NY市場想定外のリスクオン
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- アジア時間で101円台前半まで売られたドル円は
海外では急速に買い戻され、NYでは106円に迫る。
トランプ氏勝利を巡るネガティブな観測が急転回。 - ユーロドルは1.10台半ばまで買われたが、
売りが優勢となり1.0906まで反落。 - 株式市場は急反発。ダウは一時300ドルを超える上昇を
見せ、年初来高値に迫る。結局256ドル高で、1万8500ドル台
を回復。 - 債券市場は急落し、長期金利は約9カ月ぶりに2.0%の
大台に乗せる。トランプ氏の勝利演説で、国債の発行が増えるとの
見方が広がった。 - 金はアジア時間では50ドルを超える上昇だったが、ほぼ変わらず。
原油も29セント高で取引を終える。
本日の注目イベント
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 10月財政収支
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
めったに起こらないが、一度起こると大混乱する現象を「ブラックスワン」と
言いますが、今年はその「ブラックスワン」が2匹も現れ、それもこの半年に
出現しています。
私も含めて多くの専門家、メディア、調査機関などは今回の大統領選を読み違
えました。
昨日の朝方まではクリントン勝利でほぼ間違いないと思われた大統領選でした
が、開票が進むに連れトランプ氏有利に変わり、昼前にはかなりの確率でトラ
ンプ勝利が見えてきました。
6月24日の英国のEU離脱のときと全く同じ現象です。
昼からはドル円と日経平均株価が揃って大幅に下がり、ドル円は101円割れ
目前の水準まで売られ、この勢いだと100円割れもあり得るという展開でし
た。その後もドルの上値は重く、引け値でも101円台半ばでしたが、海外市
場に入ると、徐々にドルが買い戻される奇妙な動きでした。
トランプショックを織り込む形で売られたドル円と日本株でしたが、NYでも
同様な動きが予想されました。
ここで、この日の2つ目の想定外が起きています。
勝利宣言を行ったトランプ氏は、これまでと異なり、かなり柔和な物腰で、ア
メリカをさらにいい国にするため全力を尽くすといった語り口でした。
政治的な手腕は未知数ではあるが、それだけに何かをやってくれるといった期
待感が急速に広がり、NYダウは一時300ドルを超える上昇。
長期金利は約9カ月ぶりにとなる2.0%台に乗せ、それに伴ってドル円は
105円89銭まで上昇し、全てが想定外でした。
リスク回避のポジションを積み上げていたことも、その反動を大きくしたと思
われます。
ここからの相場展開は正直、なかなか見通せません。
昨日は105円台半ばから売られ101円台を付け、その後はさらに上昇し「往
って来い」どころか、おつりの来る相場展開でした。昨日のアジア時間の動きで
は、トランプ氏勝利は想定外だったとしても、勝利が決まればある程度予想でき
る動きでした。
それにしてもNY市場の動きはかなり過剰反応だったような気もします。
GDPを今の倍にするといっても、具体的にどんな方法があるのか未知数です。
やや期待感が先行し、市場は落ち着きを失っており、混乱していると思えます。
従って、本日の日本株の急反発を考えれば、ドルがもう少し買われる可能性も
ありますが、その流れに追従するのは避けたいと思います。問題は元に戻った相
場が103円―108円のレンジに入ったのかどうかを確認する必要があるとい
うことです。
しばらく時間がかかります。慎重に対応することが肝要です。
本日の予想レンジも難しいですが、あえて105円~106円50銭程度にした
いと思います。

- [2016/11/10 09:49]
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クリントン勝利観測広がる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はクリントン氏の勝利を織り込む格好で上昇し、
105円台を回復。株価と金利上昇を好感し、105円19銭まで
ドル高が進み高値圏で引ける。 - ユーロドルは1.10台前半から半ばで水準を変えず。
ドル円が上昇した分ユーロ円は116円近辺まで続伸。 - 株式市場は続伸。ダウは73ドル高で1万8300ドル台を
回復。クリントン氏勝利の観測が広がる。 - 債券相場は続落。長期金利は1.85%台まで上昇。
- 金は続落し、原油は小幅に上昇。
本日の注目イベント
いよいよ審判の日が来ました。
第45代米国大統領を決める投票は順調に進んでいるようです。
天候の方も、全米ではほぼ好天に恵まれ、投票率も期待できそうです。
これまでに国務長官をなど、重要な職務を歴任し、政治経験は豊富でも
私的メール問題で思わぬ墓穴を掘ってしまったクリントン候補か。
あるいは歯に衣着せぬというより、言いたい放題の方言をはなち、政治
的手腕は未知数ながら、規制の政治概念を打ち破ろうとするトランプ候
補になるのか、結果は本日の昼前後には判明しそうです。
昨日のNY市場では、各金融市場がクリントン勝利を前提とした動きを
見せています。ドル円は1週間ぶりに105円台を回復し、FBIがク
リントン氏のメール問題で再捜査を開始するとの報道前の水準に戻って
来ました。
株価の方も、ダウは一時100ドルを超える上昇を見せ、引け値では
73ドル高でしたが2日続伸し、債券市場も売られ金利が上昇していま
す。また金は続落し全体的に見れば、クリントン大統領誕生を予想し安
心感が広がっている状況です。
激戦区の11州での選挙人獲得数が勝敗を分けるといわれていますが、
今朝のニュースでは、その激戦区のオハイオ州やフロリダ州でもクリン
トン氏が優位に立っていると報じています。
ただこれから開票が進み、クリントン氏勝利の可能性が徐々に高まった
としても、ここからドル円がさらに106円台を大きく超えて上昇する
可能性は低いと見ています。既に勝利を織り込んだ動きが出ていること
と、クリントン氏でさえも、ドル高を望む政策には否定的だと見られて
いるからです。
もちろんこの状況でトランプ氏が勝利となれば、市場は大パニックにな
ります。今朝の経済紙では、機関投資家などはこの「テールリスク」に
備えて、株式市場で プットオプションを買っていると報じています。
これは為替市場で言う、「リスクリバーサル」と同じです。
現時点でのドル円3カ月ものの「リスクリバーサル」はマイナス2.72
と今年6月以来となるマイナス水準になっています。
やはり、トランプし勝利に備えていると見られます。
上で述べたように、開票結果はリアルタイムで刻々伝えられます。
クリントン勝利が近づくにつれドルが買われることも予想されますが、
決まった瞬間にドルが売られる、いわゆる「バイ・オンルーマー、セル
・オンニュース」の展開になることも考えられます。
この辺りには十分注意が必要で、あまり深追いするのは避けたいところ
です。本日の予想レンジは104円30銭から105円80銭程度と見
ますが、どちらも抜ける可能性はあります。

- [2016/11/09 09:42]
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クリントン氏不起訴でNYダウ急騰
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- クリントン氏不起訴の報道で、ドル円は104円台まで
急伸。東京市場では104円58銭まで上昇したが、NYでは
上値が限られた。 - ユーロドルでもドルが買われ、1.1027までユーロ安が進む。
- 株式市場は大幅に反発。政治的リスクが後退したことから
ダウは371ドル上昇し、この日の高値引け。9営業日続落した
S&P500も2.2%の上昇。 - 債券相場は反落。リスク回避の流れが後退したことで
売り物が優勢に。長期金利は1.82%台まで上昇。 - ドルが反発したことで金は25ドルを超える大幅安。
原油価格は反発。 - 10月労働市場情勢指数(LMCI) → +0.7
- 9月消費者信用残高 → 192、92億ドル
本日の注目イベント
- 日 10月景気動向指数
- 中 中国 10月貿易収支
- 独 独9月鉱工業生産
- 独 独9月貿易収支
- 英 英9月鉱工業生産
- 米 大統領選挙、議会選挙(上院の3分の1と下院全議席)
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
- 加 カナダ9月住宅着工件数
- 加 カナダ9月建設許可件数
予想通りNY株式市場では株価が急反発し、ダウは先週末と比べて371ドル
上昇し、この日の高値で取引を終了し、9日連続で下げていたS&P500も、
前日比46ポイント上昇しました。一方ドル円の方は、東京時間で大きく上昇
したせいもありますが、104円台前半から半ばの動きで、いま一つ精彩を欠
いた展開でした。本日の大統領選を前に、結果を見る前に105円台乗せは
「時期尚早」といったところでしょうか。
クリントン氏不起訴のニュースは衝撃的でした。
「なぜこのタイミングで」という疑問は残るにしても、これで市場を覆って
いた暗雲が取り除かれ、あとは本日の大統領選を待つばかりとなりました。
どちらが勝利するにしても、すっきりとはいかず、後味の悪さは残る今回の
大統領選になります。違った意味で、歴史に残る大統領選になるのでしょう。
FBIがクリントン氏の不起訴を決めたことで、俄然同氏が有利と見られます。
今朝のブルームバーグ・ニュースによれば、複数のメディアがクリントン氏
のリードを伝えています。
ブル-ムバーグ・ポリティクスの調査では3ポイント、クリントン氏がリードし、
NBCとウォールストリートジャーナル、ABCニュースとワシントンポストの
調査では、やはり4ポイント、クリントン氏がリードしていると伝えています。
また、NYタイムズ紙の予測モデルではクリントン氏の勝利が84%となって
います。
一部報道では、まだ結果は最後まで分からないとしてはいますが、このままだと
米国初の女性大統領の誕生は近いと思われます。
投票は米国時間8日に行われ、最後のアラスカ州の投票が締め切られるのが
日本時間明日の午後3時となっています。
従って、明日の昼前後には決着がついている可能性が高いと思われます。
米国の大統領選挙は、ご存知のように各州に割り当てられ「選挙人」を何人
獲得したかで決まります。
しかも、その州で一人でも多くの「選挙人」を獲得したら、総取りできる、
「 ALL or NOTHING」という制度になっています。
過半数である270人の選挙人を獲得したほうが、第45代米国大統領に就任
することになります。
市場は徐々にクリントン大統領を織り込み始めると思われます。
開票結果は刻々、リアルタイムで発表されます。
これは6月24日のイギリスの国民投票の時と同じように、ブルームバーグ
など多くのメディアでは特別なサイトを設け、そこで開票結果をリアルタイムで
伝えます。
従って、結果が分かった時には既に為替が大きく動いていることになり、
乗り遅れないように注意して下さい。
ドル円がある程度上昇していた場合には、選挙結果後に利益確定のドル売りが
出てくることも予想されます。この点にも注意が必要です。
予想レンジはややワイドに見て、103円50銭~105円20銭程度に
したいと思います。

- [2016/11/08 09:53]
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クリントン氏シロでドル円急騰
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は非農業部門雇用者数が予想を下回ったものの、
平金賃金が伸びていたことを好感し上昇。103円30銭まで
買われ、上値は重かったものの103円台を維持して越週。 - ユーロドルは1,1143まで続伸したが、雇用統計が
2月利上げを後押しするとの見方から1.1080まで売られた。 - 株式市場は続落。今週の大統領選が意識され、不透明感
から売られた。S&P500は9営業日続落し、1980年以降で
最長の連続安を記録。 - 債券相場は続伸。今週の大統領選を控えさらに買い物を
集めた。長期金利は1.77%台まで低下。 - 金は小幅に反発し、原油は続落し44ドル割れ目前に。
- 9月貿易収支 → -364.0億ドル
- 10月失業率 → 4.9%
- 10月非農業部門雇用者数 → 16.1万人
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(9月20日、21日分)
- 中 中国10月外貨準備高
- 欧 ユーロ圏9月小売売上高
- 米 10月労働市場情勢指数(LMCI)
- 米 9月消費者信用残高
FBIのコミー長官は6日、米議員に書簡を送付し、クリントン氏の国務
長官当時の私的な電子メール使用が犯罪に当たらないとの結論に変わりが
ないことを明らかにしました。(ブルームバーグ)
同長官は「調査の結果、クリントン前国務長官に関してわれわれが7月に
表明した結論は変わっていない」と述べ、どうやらこれで不透明で、市場
を混乱させたクリントン氏の私的メール問題は「シロ」だったとう結論に
なったようです。
ドル円はこの報道に早朝から買われ、一時は104円47銭近辺までドル
が急騰しました。
大統領選を明日に控え、このままFBIの捜査結果が出ないまま、当日を
迎えるのではないかと懸念されましたが、これで結論がで、クリントン氏
が有利に選挙戦を進めるものと予想されます。
先週末の雇用統計では非農業部門雇用者数が16.1万人と、市場予想を
下回りましたが、失業率は4.9%で予想と一致。また平均賃金の伸びが
加速し、前年比で2.8%増加し、12月の利上げ条件が整ったとの印象
でした。FRBのフィッシャー副議長は「最近のデータを見ると、フェデ
ラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強ま
ったというのがわれわれの見立てだ」と述べています。
ただ、それでも大統領選の不透明感からドルの上値は重く、この日の高値
は103円30銭で抑えられました。
株価の下げが止まらず、NYダウは7営業日続落し、S&P500にいた
っては8営業日続落となり、1980年以降で最長となる不名誉な記録と
なっています。一方で安全資産の債券が買われ、長期金利は1.77%台
まで低下し、ドル売りの材料になっています。
不透明だったクリントン氏のメール問題が解決したことで、市場は再び
12月利上げを意識した展開になろうかと思います。
明日の大統領選では最後までどちらが勝つかわからないものの、クリント
ン氏有利との見方は変わらないと思われ、大きく売られた米株価が持ち直
し、安全資産の債券も、利益確定の売りが先行すると予想されます。
ドル円も今朝は「窓明け」を見せ、104円台半ばまで上昇しましたが、
再び105円を抜くことができるかどうかがポイントになります。
今回のクリントン氏のメール問題でドル円は一時102円台前半まで下落
しましたが、今朝の反発を見て、102円台前半は「底固め」したように
も思えます。問題は105円を上抜けし、103円ー108円のレンジを
形成できるのか、あるいは105円から上値が重く、100円―105円
に元のレンジに戻るのかという点になります。本日は、ひとまず安心感か
ら日本株も上昇すると思われます。大きく売られたNY株がどこまで反発
するのかに注目する必要があります。予想レンジは103円50銭から
105円程度を見ます。

- [2016/11/07 10:44]
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ドル円102円台半ばまで下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は下値の節目を次々と抜き、昨日のアジア市場では
102円55銭まで下落。NYでは株価の下落と、原油価格の下落もあり、
102円88銭まで円高が進む。 - ユーロドルもドル売りが進み、1.1120までユーロ高が進行。
- 株式市場は続落。大統領選を前に警戒モードがさらに増し、
ダウは6日続落し、S&P500は8日続落。 - 債券相場はほぼ変わらず。長期金利は1.81%台と前日よりも
やや上昇。 - 金は反落。原油価格は世界的な供給過剰が一段と進むとの
見方から続落し、44ドル台に。 - 新規失業保険申請件数 → 26.5万件
- 10月ISM非製造業景況指数 → 54.8
本日の注目イベント
- 豪 豪9月小売売上高
- 豪 RBA四半期金融政策報告
- 欧 ユーロ圏10月総合PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏10月サービス業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏9月生産者物価指数
- 米 9月貿易収支
- 米 10月雇用統計
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
- 米 フィッシャー・FRB副議長講演
- 加 カナダ9月貿易収支
- 加 カナダ10月失業率
- 加 カナダ10月就業者数
来週8日の大統領選を前に、市場は警戒モードに入ってきました。
安全通貨の円が買われ、昨日は102円台半ばまで円高が進み、
リスク資産の株は売られ、NYダウは6日続落し、節目の
1万8000ドルを大きく割りこんでいます。
またWTI原油価格も下値のサポートと見られていた45ドルを
台を割り込んできました。
クリントン氏の私用メール問題でFBIが再捜査を開始したこと
が予想外の波紋を広げ、投資家は「トランプ大統領誕生」に身構
え始めています。
本日は雇用統計が発表されるため、通常はここに焦点を当てたコメ
ントをしていますが、今回は、もちろんその結果は為替相場に大き
な影響を与えますが、それ以上に来週の大統領選の結果がその後の
為替相場に大きく、さらに長く影響を与えることは想像に難くあり
ません。今後のFBIの捜査の進展や、各種メディアの世論調査な
どからは目が離せません。
昨日3日時点で、複数の世論調査の結果が発表されています。
それによると、クリントン氏がトランプ氏を僅かながらリードして
いることが明らかになっています。
ブルームバーグによると、NYタイムズ紙とCBSがまとめた登録
有権者を対象にした全米世論調査ではクリントン氏の支持率が45%、
トランプ氏は42%で僅かながらクリントン氏リードを伝えています。
ただ誤差率はプラスマイナス3ポイントということで、まだ逆転と
いうことも考えられます。
またワシントンポストとABCニュースの追跡調査では、クリントン
氏が47%で、トランプ氏は45%とあり、その他、ラスムセン調査
ではトランプ氏が3ポイントクリントン氏を上回っているとの報道も
あります。これらから、どちらが勝っても僅差であり、開票が進ん
でも最後の最後まで接戦ということになると見られます。
オバマ大統領は「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な
情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」と、FBIを非難する
異例な発言をしています。
ここは、「アメリカ人の良識」が勝つのか、あるいは「アメリカ人の
フロンティア精神」が勝つのか、非常に難しい判断になります。
この影響は、6月24日の英国のEUからの離脱を問うた国民投票よりも
はるかに大きな影響を与えると見ています。
昨日の朝方発表されたFOMC声明文では、12月利上げを示唆ながらも、
「もう少し追加の確証を待つ」との文言が見られました。
年内1回の利上げがメインシナリオですが、大統領選の結果も含み、判
断材料が必要ということです。
言い換えれば、もしトランプ氏が勝利した場合には利上げを見送る、と
取れないこともありません。
本日は再び日本株も売られ、リスクオフが先行する流れでしょう。
ドル円も下値を試す展開が予想されます。
昨日のドル円の下値である102円台半ばが目先のポイントです。
ここを割り込むようだと、市場は本気でトランプ大統領を意識している
証になりそうです。
102円台前から101円台後半は、一度はドルを拾っておきたい水準かと
考えていますが、これもトランプ大統領誕生の前には、単なるリスクに
すぎなくなる可能性もあります。
予想レンジは102円20銭~103円70銭程度を見ています。
===============================
1日の日銀会合では、予想通り政策変更はなかったものの、2%の物価
上昇目標を2018年ごろに延長しました。
3日付けの日経新聞朝刊の『春秋』では,黒田総裁の心境を、ちあきな
おみの『喝采』の歌詞とかぶらせていました。
「あれは3年前・・・・」 そう、2%の物価上昇をコミットしてから
もう3年も経ったんです。
良い週末を・・・・・。

- [2016/11/04 09:36]
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ドル円103円台に急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
103円80銭まで下落。ABCとワシントンポスト紙が
大統領選でトランプ氏がリードしていると報じたことが
きっかけ。
ユーロ高が進む。
引け値では1万8000ドルを維持したが、前日比105ドル安。
変わらず。長期金利は1.82%台で小幅に上昇。
1カ月ぶりの安値となる46ドル台半ばまで下落。
本日の注目イベント
105円を挟んでもみ合っていたドル円は一気に104円台を割り込み、
103円80銭までドル安が進みました。
最大の懸念材料であった米大統領選の行方に暗雲が立ち込め、市場がひ
とまずリスク回避に動いたことが背景です。
米ABCとワシントンポスト(WP)紙は、大統領選支持率の調査結果
を発表し、その結果、トランプ氏に対する支持が46%で、クリントン
氏の45%を僅かですが1ポイント上回ったことで、市場に動揺が広が
りました。ABCとワシントンポストは投票に行く見込みの有権者11
28人を対象に10月27-30日に電話インタビューで調査を実施し
たとあります。(ブルームバーグ)
クリントン氏の私用メール問題で、FBIが再調査を行うと発表したの
が10月28日でした。
それまでは、クリントン氏が余裕をもって勝利すると見られていただけ
に、この問題でクリントン氏の支持率が急低下したことは明らかです。
この報道を受け、安全資産の債券にはそれ程資金は向わなかったようで
すが、リスク資産の株が大きく売られ、ダウは一時200ドルを超える
下げを見せました。それに伴い、安全通貨の円が買われ、ドル円は一気
に103円台まで売られています。
まさに「トランプショック」と言ってもいいと思いますが、今後のFB
Iの捜査次第では可能性はかなり低いとは思いますが、「Brexit」
の再来をイメージする状況もあるかもしれません。
ドル円の急落は、このところ上昇していたといっても105円台半ばで
は上昇を抑えられ、105円台で一日の取引を終えたことがなかったこ
とも、一旦ドルが下げたらドル売りが加速した力にもなったようです。
テクニカルを見ると、昨日の下げはこれまで上値を抑えていた「120
日線」で下げ止まっています。
これまでの抵抗線は一旦上抜けすると、今度は支持線として機能する傾
向があります。昨日の下落もこのレベルで止められており、テクニカル
が機能していると言えます。
仮にこの水準を割り込んだとしたら、次は雲の上限である103円50
銭前後がサポートされると見ています。
米大統領選で混乱がなければ、ドル円は緩やかに上昇すると予想してい
ますが、上で述べたように、クリントン氏の私用メール問題が再度表面
に出てからは、両者の支持率は拮抗しているはずです。
既に期日前投票も始まっています。
これで最後の最後までどちらが勝つかは、非常に不透明になってきまし
た。6月24日にイギリスがEU離脱に関する国民投票を行った状況に
酷似してきました。
ブラックスワンに対する備えも、一部でも行っておいた方がいいのかも
しれません。本日は、このところ堅調だった日本株も大きく下げるでし
ょう。
予想レンジは103円40銭~104円50銭程度と見ます。

- [2016/11/02 08:43]
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ドル円105円を挟んでもみ合い
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
クリントン氏の私用メール問題が重石となり104円台へ反落。
104円77銭まで下落し安値圏で引ける。
だったことで、1.0983まで買われたが上値は限定的だった
1カ月ぶりに47ドル台を割り込んだことでダウは3日続落。
経済指標の悪化に買い物が優勢となった。
見方から大幅に続落。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京タイムでは底堅い動きを見せながらも上値の重い展開でしたが、
NY市場では再び105円台を回復し、105円23銭までドルが買われました。
ただそれでも先週末に突然降ってわいたようなクリントン氏の私的メール問題が
どのような進展を見せるのか不透明なことから上値は限られ、結局元の水準に押し
戻されています。
今週は日米で金融政策会合があり、さらに週末には恒例の雇用統計もあり、
注目材料は多くありますが、何といってもクリントン氏の私的メール問題に
ついて、FBIがどのような捜査を進めるのかが最も重要な材料かと思います。
捜査の進展次第ではクリントン氏の支持率が急速に低下し、その分トランプ氏
が支持を伸ばし、もし、トランプ大統領が誕生したら、金融市場は混乱し、
12月の利上げさえ見送られる可能性もあるからです。
この問題を巡っては司法省の高官が不快感を表しましたが、今朝の情報では
司法省の次官補が「われわれは司法省がFBIと今後も密接に協力し、
必要なすべての手段を投じ、できるだけ迅速に適切な措置を取ることを保障する」
との内容の書簡を議会に送付したようです。
またホワイトハウスも、FBI長官が選挙に介入したとは認識していないとの
コメントを発表しています。
現時点ではこの捜査がどの程度クリントン氏に不利に働くかは不明ですが、
直近の調査によると、両氏の差は僅か3ポイントに縮小しているようです。
105円台半ばまでドル高が進みましたが、これは12月利上げを織り込んだ動
きと言えます。
投機筋もドルショートの買い戻しに動き、これがドル円を押し上げました。
足元では105円を挟んでもみ合っていますが、今後さらにドルが上昇して
107円方向に向うのか、それとも週末の雇用統計の結果や、上記クリントン氏
のメール問題をきっかけにドルが再び102円方向に下げるのかここは非常に重
要な岐路にいると思います。ここから明確な方向感が出ればそれは、年末の相場水
準を示唆することになる可能性があるからです。
本日は日本株もやや軟調な動きが予想されます。
目先は104円50銭を割り込むのかどうかに注目し、この水準をしっかり
割り込むようだと、海外市場にかけては104円を割り込むことも予想されます。
104円を割り込むと約1週間ぶりの水準となりますが、予想レンジは
104円30銭~105円30銭程度とします。

- [2016/11/01 08:45]
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