ドル円雇用統計発表後反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
115円51銭まで上昇したものの、利益確定のドル売りに
押され反落。長期金利の低下もあり、114円66銭までドルが
売られた。
流れ、1.05台後半から1.07近辺までユーロの買い戻しが進む。
見方が広がり、ダウは44ドル上昇。他の主要指数も揃って続伸。
買い戻しも入り、長期金利が2.57%台まで低下。
48ドル台まで売られる。
本日の注目イベント
今週15日のFOMCでの利上げ観測が高まっている中、先週末に発表された
2月の雇用統計がまずまずの結果であったことから、利上げは確実な状況にな
ったと思われます。先週水曜日に発表されたADP雇用者数が予想を大きく上
回る結果を見せたことから、上振れ期待もありましたが、非農業部門雇用者数
は23.5万人で、失業率は4.7%と、いずれも予想よりも改善していまし
た。注目された平均時給は予想と同じく、前年比で2.8%でした。ただ、こ
の結果が利上げを遅らせるほどのものではありません。ドル円は115円51
銭まで買われましたが、そこを天井に反落しています。雇用統計発表直前まで
ジリジリとドルが買われていたことや、先週末のコメントにも書きましたが、
良好な雇用統計がある程度期待されていたこともあり、115円~115円台
半ばはドル売り注文が集まりやすい水準であったことが、この日の高値から1
円ほど落とされた理由かと思われます。ただ、ここからドルがさらに一段と売
られる可能性は低いと予想しています。
それはやはり、労働市場の拡大が続いていると見られるからです。製造業の雇
用者の伸びは1年ぶりのことで、予想通りだった平均時給の
伸び率も8年ぶりの水準に戻ってきました。その結果、年内3回の利上げと見
込まれている利上げ回数もJPモルガンやゴールドマンは今回の雇用統計を受
けて、『年4回も可能』と上方修正しています。
仮に4回の利上げだとすれば、15日のFOMCに続いて6、9、12月のイ
エレン議長の会見を伴う会合全てで利上げを行うことになります。あるいは、
利上げは全ての会合で可能との立場に立てば、15日に続いて5月の会合でも
利上げを実施する可能性さえあります。トランプ大統領の経済政策がある程度
の規模を伴って実施された場合、労働力が不足する事態も予想され、労働力確
保のため賃金も上昇するはずです。
今週の利上げは確実ですが、ドル円が再び115円台半ばを上回るには、やは
り年4回の利上げが見通せるような裏づけが必要になります。
15日の会合ではメンバーによるFF金利の見通し(ドットチャート)も発表
されるため、この結果がヒントになります。
また、会合後のイエレン議長の言葉に「年4回利上げ」を示唆する言葉がある
のかどうかにも注目しなければなりません。
本日のドル円は115円台に乗せれば売りも出でくると思いますが、下値もそ
れほど深くはないと予想しています。
下値は1時間足の雲の下限である114円30銭程度と見て、予想レンジは1
14円30銭~115円30銭程度にしたいと思います。
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- [2017/03/13 08:56]
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