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 2017年03月 

FOMC受けドル急落 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • FOMCでは予想通り利上げを決めたものの、メンバーによる

    金利見通しでは、前回と変わらず残り2回との見方にドルが急落。

    113円17銭まで一気にドル安円高が進む。

  • ユーロドルでもドル安ユーロ高が進む。オランダの総選挙で、

    出口調査では現与党の自民党が勝利との報道に、ユーロドルは

    1.07台半ばまで上昇。

  • 株式市場は反発。FOMC参加者の年内利上げ予測が変わって

    いなかったことで安心感が広がる。ダウは122ドル上昇し2万900ドル台

    を回復。

  • 債券相場は急伸。利上げペースが変わらないとの見方に、

    買い戻しが集まる。長期金利は2.5%を割り込む。

  • 金は小幅に続落。原油価格は在庫の減少が予想以上だったことを

    材料に8日ぶりに反発し、48ドル台を回復。

  • 3月NY連銀製造業景気指数  →  16.40

  • 2月消費者物価指数       →  +0.1%

  • 2月小売売上高          →  +0.1%

  • 3月NAHB住宅市場指数    →  71

    本日の注目イベント

  • 豪   豪2月雇用統計

  • 欧   ユーロ圏2月消費者物価指数(改定値)

  • 英   BOE金融政策発表

  • 英   BOE議事録

  • 米   2月住宅着工件数

  • 米   新規失業保険申請件数

  • 米   3月フィラデルフィア連銀景況指数

  • 米   トランプ政権、予算概要を議会に提出
                                       

    予想通りFOMCでは、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を

    0.25%引け上げました。昨日のコメントでも述べたように、市場の注目

    は今後の利上げ見通しで、メンバーの見通しが2017年、18年とも、こ

    れまでと変わっていなかったことでドルは急落。

    ドル円は113円17銭まで売られ、ユーロドルは1.0740までドル安

    が進みました。

    多くの市場参加者が今後の利上げペースに着目していたことは明らかです。

    利上げペースがこれまで通り緩やかであるとの見立てに、ドルが売られ、金

    利上昇を嫌う株と債券が買われました。特に米長期債は前日比10bp以上

    の金利低下につながっており、これがドル円を一気に113円台前半まで押

    し下げたともいえます。

    FOMC声明文では「労働市場とインフレに関する現状および予想を考慮し、

    委員会はFF金利誘導目標のレンジ引き上げを決定した」と表明。

    「短期的なリスクはおおよそ均衡しているように見受けられる」とも述べて

    います。注目されたイエレン議長の記者会見では「金融緩和の緩やかな解除

    という決定は経済の進展継続を反映している」とし、「この日の決定はその

    見解に沿うもので、判断変更はしていない」と述べています。

    (ブルームバーグ)

    また「当局の経済予測は昨年12月に示したものとほぼ同じだ」とも述べ、

    市場はこの言葉に反応したように思えます。

    良好な経済データを背景に、年4回の利上げ観測が盛り上がっていました。

    JPモルガンやゴールドマンが年4回の利上げに予想を変更するなど、

    市場が4回利上げの「言質」を催促していたようなところもあったことで、

    今回のイエレン議長の発言は、それをけん制するような印象とも受け取れ

    ます。先走る市場にブレイキをかけることによって、株や債券市場を落ち

    着かせようとしたところもあったのではないでしょうか。

    個人的には、それほど今回の議長の会見は「ハト派的」だったという印象

    です。

    ドル円の113円台前半にはやや驚きましたが、ユーロドルの1.07台

    半ばにはもっと驚きました。

    このレベルは約5週間ぶりで、「日足」では雲抜けが完成しています。

    ユーロドルの「雲抜け」は昨年9下旬以来となるユーロ高で、これは上記

    イエレン議長の発言に加え欧州の政治リスクが一つ取り除かれたことも大

    きく影響しています。

    今朝の報道ではオランダの総選挙で、出口調査を基に、ルッテ首相率いる

    与党・自由民主党が最大議席を獲得し、反イスラムを掲げる極右・自由党

    を破ったと伝えています。

    イギリス、アメリカと続いたポピュリズムの波が、今回の選挙で一旦止ま

    ったと見られ、来月のフランス大統領選での安心感につながっています。

    FOMCで利上げに踏み切った背景は、米経済が順調に拡大しているから

    に他なりません。

    しかも、現時点ではまだトランプ政策は実施されていない状況です。

    このように考えると、この先ドルがさらに大きく売られる可能性は低いと

    予想します。

    もみ合いを続け、今後はトランプ大統領の予算教書の中身を見極める必要

    があります。

    ただしユーロドルがこのレベルからさらに上昇し、1.1を目指す展開に

    なるようなら円も連れ高となり、再び111円台を狙いに行くことも考え

    られるため、ユーロドルの動きにも目配りをしたいと思います。

    本日の予想レンジは112円80銭~114円程度と見ます。


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