ドル円一時112円台半ばを割り込む
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は続落し、112円50銭を割り込む場面も。
米金利の低下や、G20での保護貿易の高まりを抑える
具体的な合意に至らなかったことが背景。 - ユーロドルは小動き。1.07台半ばを中心に
一進一退。 - 株式市場は高安まちまち。ダウは8ドル下落したものの、
ナスダックは小幅に上昇。金融株の下落が目立った。 - 債券相場は反落。ミネアポリス連銀総裁の、米成長率が
依然として遅すぎるとの発言が買い材料に。
長期金利は2.46%台まで低下。 - 金は続伸し、原油は続落。
本日の注目イベント
- 豪 RBA議事録
- 英 英2月物価統計
- 英 英2月財政収支
- 米 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
- 米 クリーブランド連銀総裁講演
- 加 カナダ1月小売売上高
ドル円はじりじりと値を下げ、3月1日以来の112円台半ばです。FOMCでは
予想通り利上げを行ったものの、市場で高まっていた年内4回利上げの見通しが、
イエレン議長の発言で水を差された格好となり、115円台からゆっくりとロングの
ポジションの解消が進んできたものと思われます。
ムニュ―チン財務長官のデビュー戦となった今回の「G20」でも、保護貿易の
高まりをとめることができず、共同声明でも「保護主義に対抗する」という従来の
文言がはずされました。
また、トランンプ大統領とメルケル首相の会談でも、移民問題では両者の溝は
埋まらず、日米トップ会談のような「蜜月」は見られませんでした。
トランプ大統領と欧州との「距離」が気になるところです。
ドル円は再び下値を試す展開になってきました。
今後再び下値の重要なサポートレベルと見られる111円50-70銭を
試しに行くのか、あるいはドルが底堅さを見せ、112円台から反発する
のか、見方が分かれるところです。
ポイントは米利上げが年内にあと何回見込めるかという点と、トランプ大統領の
経済政策の内容が重要だと思います。
FOMC後の記者会見でイエレン議長が「ハト派」的な発言をしたことで
年内4回という利上げ観測が急速に後退はしたものの、4回の可能性が全く
なくなったわけではありません。
事実イエレン議長は「利上げ回数が1回増えるか減るかしても、緩やかと言える」
と発言し、年4回の利上げの可能性を排除してはいません。
好調な米景気を基本とするならば、「年2-3回」よりも「年3-4回」の
可能性を支持したいと思います。
今週は木曜日にイエレン議長の講演が予定されています。
やや材料不足の感は否めませんが、ここからドルが買われるにしても
売られるにしても緩やかなものになろうかと思います。
引き続きユーロドルの動きにも注意したいと思います。
ECBがテーパリングを開始すれば、その後利上げに踏み切るのは
予想されるよりも早いとの見方があるようです。
本日のドル円は112-113円の程度を予想します。
チャートでは「1時間足」だけではなく、「日足」も雲を下抜けしており、
目先は上値が重い展開が想定されます。
下げても112円台を維持できるかどうかも焦点です。
スポンサーサイト
- [2017/03/21 09:16]
- デイリーコメント |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
- | HOME |