ドル円1週間ぶりに112円台へと下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
前後まで下落したが、NYではもみ合い。113円には届かず、112円台
後半での取引に終始。
1. 1959近辺までユーロ高が進み、引け値でも1.19台を維持するのは
9月以来4カ月ぶりとなる。
ダウは63ドル上昇し、10日ぶりに最高値を更新。
本日の注目イベント
ここ1週間ほど113円で推移していたドル円は、昨日の東京時間の午後には
「久しぶりに」動意を見せ、112円68銭前後までドル安が進みました。
日経平均株価が127円安と、最近にしては大きく下げたことや、北朝鮮が人
工衛星かミサイルを発射する準備を進めているという報道。さらにはビットコ
インの乱高下で韓国の仮想通貨取引所が閉鎖する可能性があることなどが材料
となって、ドル売りが進んだものと見られます。
もっとも、ドル安の勢いは現時点で昨日の東京時間に限定されていたようで、
海外市場ではややドルが買い戻されています。
昨日のコメントではややドル売り圧力が感じられるということで、予想レンジ
を若干下方に見ていました。
また今年最後のドル円の水準も113円台か112円台で、114円はないと
予想しましたが、どうやらこのままで行くと、その水準で「越年」しそうな状
況です。昨日のドルの下落も、短い「1時間足」では相当な下落幅に見えるも
のの、「日足」では結局「雲の上限」に支えられた格好になっています。
逆に言うと、「雲の下限」を抜けると、やや下落スピードが加速しそうな気配
で、その水準は112円10-15銭近辺になります。
大きく言えば、112円が維持できるかどうかが、来年早々の相場へ影響を与
えそうです。
さらに長い「月足」でみると、2015年6月の高値である125円86銭か
らのレジスタンスラインに抑えられており、このラインが抵抗してドル円が
上昇できないでいるようにも見えます。
目先は11月に記録した直近の高値である114円74銭が抜けるかどうかが、
やや長い目で見たドル上昇のポイントだろうと思います。
今年も今日が最後の取引日となりました。
東京時間ではやはり株価をにらんだ動きかと思います。
NY市場でも、債券が短縮取引となるため金利も大きな変動がないと思われ、
値動きも限られると予想します。
本日の予想レンジは112円50銭~113円20銭程度と見て、引け値も
113円10銭前後と予想します。
但し、これは単なる「勘」ということですが。

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- [2017/12/29 08:59]
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ユーロ円2年ぶりに135円に迫る
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
20銭を切る無風状態。
上値は重く、1.1885まで押し戻される。ユーロは対円でも135円に
迫る水準まで買われ、2年ぶりのユーロ高を記録。
他の主要指数も揃って上昇する。
本日の注目イベント
ドル円は今朝も113円台で推移しており、これで先週21日より、5営業日連続
で113円台での動きとなり、しかもその間の値幅は50銭を下回るやや異常な状
況です。
昨日も当社のお客様から問い合わせがあり、「ドル円が動かないのは、何か特別の
理由があるんですか?」という内容でした。筆者は「いやいや、特別の理由がない
から動かないんですよ」、そう答えました。
今年のボラティリティーの低さを象徴するような動きと言えます。
いよいよ今年も残すところあと1日になりました。
このままでいくと、113台で越年するかあるいは、112円台での越年というこ
とになりそうな気配です。昨日は米長期金利がやや低下したことでユーロドルでは
「ドル安ユーロ高」が進みましたが、ドル円はそれ程売られていません。
その結果、ユーロ円は134円98銭前後まで上昇し、約2年ぶりの高水準を記録
しています。クロス円はほぼ同じ状況で、円の独歩安の様相でした。
本日も海外市場が開くまでは大きな値動きは期待できません。NY時間にはシカゴ
購買部協会景況指数が発表されることから、やや期待したいところです。
今朝のニュースでは空席のFRB副議長候補の名前をウォールストリ-ト・ジャー
ナル(WSJ)紙が報じています。
一人はPIMCOのマネージングディレクターのクラリダ氏で、もう一人は元FR
B理事を経験したリンゼー氏です。
さらにPIMCOの元CEOのエラリアン氏も候補に挙がっているようです。
この3人の金融政策に対するスタンスはまだ分かっていませんが、FRB副議長は
FOMCでは常に投票権を持っているだけに、注目されます。
来年2月には議長と副議長、さらにはその後NY連銀総裁も替わるという、これま
でにない変化がFRBでみられることになります。
当然ながら今後の出口戦略の総仕上げに影響を与えることになります。
本日も昨日と同じですが、ややドル売り圧力が強いとみて、112円70銭~11
3円50銭程度を予想します。

- [2017/12/28 08:48]
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ドル円113円台で動かず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
前後まで下落。値幅も18銭程度と薄商い。
1.1847まで下落後、1.18台後半まで反発。
売られる。ダウは7ドル下落し、ナスダックは23ポイント下落。
リビアでパイプラインが爆破されたとの報道が手掛かりに。
本日の注目イベント
市場は引き続き欧州がクリスマス翌日の休場のため、参加者も少なく取引は
盛り上がりません。もっとも、材料がないということもありますが、ドル円
は昨日一日を通しても25銭程度の値幅でした。
そんな中、リビアでパイプラインが爆破されたとの報道でWTI原油価格が
急騰し、約2年半ぶりに60ドル台に乗せ、引け値でも60ドル近いレベル
です。為替ではその影響からカナダドルと豪ドルが買われており、金も4日
続伸しています。
商品相場が値上がりしたことで、資源国通貨全般が買われた格好となってい
ます。
市場は今日からロンドン市場も開き、元の状況に戻りますが、今度は年末年
始に近付くことから日本の参加者が減ることになります。ただ、基本的には
税制改革法案も成立し、材料がないという状況ですが、今夜はそれでも米国
では消費者マインドなどの経済指標が発表されるため、結果次第では動きが
あるかもしれません。そろそろ来年をにらんでのポジションメイクといった
ところでしょう。米国の今年のクリスマス商戦は低失業率や活況な株式市場
に支えられ、買い物客でにぎわったようです。
調査会社カスタマー・グロース・パートナーズによると、このホリデーシー
ズンの売上総額は、前年比5.5%増の6710億ドル(約76兆円)に達
する見通しだとのことです。これは2005年以来最高(ブルームバーグ)
だそうで、来年の米景気を示唆していると感じるのは筆者だけではないでし
ょう。
ドル円は先週21日から今朝まで113円台で推移し、値幅も50銭程度と
極めて静かな動きです。
今年1年の値幅も11円29銭で確定したと思いますが、今年は特に4月以
降は値動きもなく、なかなか難しい相場展開だったと思います。
本来は「順張り」を基本とする投資スタイルが功を奏することが多いはずで
すが、今年は「逆張り」の方が利益を取れた展開だったような気もします。
本日も特段ニュースがない限り、NY時間までは小動きが予想されます。
レンジは112円80銭~113円50銭程度を予想します。

- [2017/12/27 09:00]
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市場はクリスマス休暇で閑散
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- クリスマス休暇を控えドル円は小動き。経済指標も住宅
関連は好調だったものの、ミシガン大学消費者マインンドは下方修正
されるなど、まちまち。113円台前半から半ばで推移。 - ユーロドルも1.18台前半から半ばで推移し、取引も閑散。
- 株式市場は反落。消費関連株などが売られ、ダウは28ドル
下落。S&P500は前日とほぼ変わらず。 - 債券相場もほぼ変わらない中やや売られ、長期金利は
2.48%台と小幅に上昇。 - 金は3日続伸し1278ドル台に。原油価格は58ドル台前半
で変わらず。 - 11月個人所得 → + 0.3%
- 11月個人支出 → +0.6%
- 11月PCEコアデフレータ → +1.5%
- 11月耐久財受注 → +1.3%
- 11月新築住宅販売件数 → 733万件
- 12月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 95.9
本日の注目イベント
- 欧 英独仏株式市場は休場
- 米 米株式・債券市場は休場
先週金曜日の22日、トランプ大統領は大規模減税を実現する税制改革法案に署名し、同案は正式に成立しました。同案の成立により、米国の法人税は現行の35%から21%に下がり、米国以外の企業や大部分の個人も減税の恩恵を受けることになります。大統領は「まさにこれは中間層のための法案。雇用のための法案だと私は考える」と、ホワイトハウスで述べています。
トランプ氏は大統領就任後初となる減税を実現させましたが、今後はもう一つの政権公約である「インフラ投資」に市場の関心は移ることになります。こちらも10年で1兆ドル(約113兆円)という大規模なものになるため、実現には紆余曲折があろうかと思いますが、来年1月にはより具体的な詳細が示されるとの報道もあり、来年はまずこの政策の実現性を巡って為替も上下することになろうかと思います。
「インフラと投資」は橋や道路や学校の建設、補修などに資金を配分するものですが、実現すればこれによりGDPを押し上げる効果が見込め、トランプ大統領は3%を超えるGDPの達成を目指しているようです。今回の減税を好感し、米大手通信会社AT&Tは早々と賃金の引き上げを行うことを発表しており、今後多く企業で賃金が引き上げられることも予想されます。
ただ問題はその財源です。成立した税制改革法案だけでも、1兆5000億ドル(約170兆円)の歳入減になると試算されており、その原資は景気回復に伴う税収増で賄えるとしていますが、現実には1兆ドルの不足が生じると見方が現実的のようです。このため財政規律を悪化させるとの懸念の声も多く、これが先週、債券下落の引き金となり、長期金利を大幅に上昇させました。「インフラ投資」の詳細次第ではさらに債券が売られ、長期金利の上昇圧力になることは十分考えられます。
本日はクリスマス休暇のため、主要市場では東京以外にやっているところはほとんどない状況です。従って、ドル円も値動きがないと思われ、予想レンジも113円~113円50銭程度とみています。当社では15時25分までのお取引となります。
===============================
明日の「アナリストレポート」は、主要市場の債券・株式が休みのため、
為替も値動きがないと思われることからお休みとさせていただきます。

- [2017/12/25 09:19]
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ドル円113円台は維持するも上値が重い
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
GDP確定値が下方修正されるなど、経済指標に反応しドル売りが
優性に。113円28銭まで売られたが下値の方も限定的だった。
には届かず。
ダウは55ドル高。S&P500は2ポイント下落。
本日の注目イベント
普段はほとんど注目されない日銀金融政策決定会合ですが、昨日は会合後の
黒田総裁の記者会見に注目が集まっていました。先月の講演で「リバーサル
レート」に言及し、行き過ぎた低金利が金融仲介機能を阻害し、緩和効果を
そぐ可能性に触れたことで、「マイナス金利政策変更のメッセージ」ではな
いかとの見方が市場に広がっていたからです。
「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以
来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について、何か見直しや変更が必
要だという事は全く意味しない」と語り、市場の先読みを明確に否定しまし
た。この会合では現行の金融政策の枠組みの維持を8対1の賛成多数で決定
しています。前回同様、審議委員の一人がさらなる追加緩和を講じるよう反
対しています。(ブルームバーグ)
この会見を受けてドル円は欧州市場では緩やかに上昇し、一時は113円6
4銭近辺までドル高が進みましたが、NYでは上値を追う勢いもなく、小幅
に押し戻されています。
税制改革法案が成立し、10年で1兆5000億ドル(約170兆円)の減
税が実施されることになりますが、後はトランプ大統領の署名を待つばかり
です。減税効果と、折からの株高による資産効果を考えると、2018年も
個人消費を支えに米景気がさらに拡大することも十分考えられます。
GDPの7割を個人消費が占める米国です。その影響を過小評価してはなら
ないと考えます。
日米欧では「頭一つ」抜け出ている米景気ですが、来年はさらに景気拡大が
続き、「頭二つ」抜け出ると予想しています。
ドル円は再び先週失敗した「日足の雲の上限」をテストしており、現時点で
は「壁」になりつつあります。ただこのまま113円台を維持しておれば、
雲の形も徐々に右肩下がりとなっていることで「雲抜け」も完成する可能性
があります。仮に抜けても「抜け方」がよくないため、そこから一段の上昇
を見せるかどうかは不透明です。ここは慎重に見極めるべきでしょう。
来週はクリスマスで、市場参加者も徐々に減るものと思われます。
本日はPCEコアデフレータ など、比較的重要な経済指標がでます。
ある程度の値動きがあるかもしれません。
レンジは112円80銭~113円80銭程度を予想します。

- [2017/12/22 09:03]
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米長期金利上昇でドル円113円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことで、ドル円は113円台半ばまで買われる。住宅関連指標が
良かったこともドルを押し上げ、113円47銭前後までドル高が
進行。
ドイツ国債が売られ、金利が上昇したことがユーロ買いに
つながった。ユーロは対円でも134円78銭前後まで買われ、
約2年ぶりの水準を記録。
売りが優性となり、消費関連株や不動産株が下落。
ダウは28ドル安となり、他の主要指数も下げる。
高まった。長期金利は3月以来となる2.5%台まで上昇。
ことから続伸し、58ドル台を回復。
本日の注目イベント
「これは米国史上最大の減税だ」「勝つのはいつも実に楽しい」税制改革法案が上院
で可決し、再度下院で採決されたことで成立し、トランプ大統領の署名を待つのみと
なりました。これを受け、トランプ大統領はホワイトハウスで上記の言葉を残してい
ます。
10年で1兆5000億ドル(約170兆円)の大型減税が決まったことで、好調だ
った株価の上昇にややブレイキがかかり、米10年債はこの日も売られ、長期金利は
2.5%台まで上昇。ドル円は金利上昇を好感し、113円47銭前後までドル高が
進みました。
ドル円は1週間ぶりに113円台半ばまで買われ、ドル高が進みましたが、そのドル
も対ユーロでは売られ、この日、主要3通貨の中ではユーロが最強通貨で、円が最弱
通貨でした。
その結果、ユーロ円は一時134円78銭辺りまで買われ、2年2カ月ぶりのユーロ
高をつけています。またポンド円も151円台半ば、豪ドル円も87円前後まで上昇
し、円の全面安という展開でした。
ドル円は緩やかな上昇を見せ、再び114円をテストする雰囲気になってきました。
米長期金利が上昇傾向を見せてきたことが最大の理由です。
11月下旬には2.31%台まで低下した米長期金利は、昨日2.5%台まで上昇
しました。大型減税が成立したことで米国債の需給が崩れ、長期金利に上昇圧力が
かかっていることが背景です。
さらに見逃してはならないのが、良好なファンダメンタルズです。昨日は11月の
中古住宅販売件数が発表されましたが、市場予想を大きく上回る581万件と、実
に11年ぶりの高水準でした。前日発表された住宅着工件数や、建設許可件数も今
年最も高水準を記録しており、住宅市場は好調と言えます。
住宅を購入すれば同時に、家具など生活に必要な耐久財の購入も予想され、折から
の株高に加え、大型減税が消費意欲に火をそそぐことになります。この傾向は株価
の大幅な調整がない限り、来年はさらに加速すると思われ、GDPの上振れも予想
されます。日米欧では、米国の景気が飛びぬけていることは間違いないでしょう。
米10年債利回りが2.4%台の後半まで上昇した10月下旬には、ドル円は11
4円台半ばまでドル高が進みましたが、今回はまだ113円台半ばまでしかドル高
が進んでいません。
ドル円の値動きが乏しく、今週、ドル円のボラティリティーは「6.22」(1カ
月もの)まで低下し、2年ぶりの低水準を記録しています。
市場参加者の多くが、「ドル円は動かない」と予想していることが背景ですが、
そのため、売っても買っても早めに決済してしまい、クリスマス休暇前という
特殊要因もありますが、これがさらに値幅を縮小させていると思われます。
米金利の上昇の割にはドル円の伸びが鈍いのも、この辺りに原因がありそうです。
NY株式市場も「調整色を強めてきた」とまでは言えないものの、上昇力がやや
鈍ってきた感じもします。
日経平均株価の方も、堅調に推移してはいるものの、「2万3000円の壁」を
前にして足踏み状態です。
株価の動きがそのままドル円に結びつかない状況のため、ドル円を手がけている
投資家にとってはやりにくい展開が続いています。
ここはゆっくりと、来年を見据えたポジションメイクをしてもいいタイミングか
もしれません。
本日は112円80銭~113円80銭程度を予想します。

- [2017/12/21 09:05]
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米税制改革法案下院で可決
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
上昇を手掛かりに上昇。一時約1週間ぶりに113円08銭まで
ドルが買われる。
前後までユーロ高が進み。ユーロ円も134円に迫る。
アップル株などの下落が下げを牽引。ダウは37ドル下落し、
S&P500とナスダックも揃って下落。
成立へのメドがたち、10年債は急落。長期金利は一時2.47%台
まで急騰する。
本日の注目イベント
法人税引き下げを盛り込んだ米税制改革法案が下院で可決したことで、
ドル円は113円台まで上昇し、株式と債券が売られ、市場は将来の金利高
を想定した動きを見せました。採決は賛成227、反対203でした。主に
税負担の重い州選出の共和党議員12人が反対に回りましたが、上院と異な
り保有議席に余裕のある下院での採決は予想通りです。
税制改革法案では、法人税率を現行の35%から21%へと引き下げ、さら
に時限的な個人の税制優遇措置や、富裕層にも有利な税率引き下げのほか、
低所得層・中間層にも恩恵をもたらす基礎控除引き上げが盛り込まれていま
す。ライアン下院議長は採決直前、「今日われわれは米国民が納めた税金を
返す」と発言していました。
ブルームバーグによると、この税制改革によって向こう10年間で歳入は
1兆5000億ドル(約169兆円)減る見込みとされていますが、減税に
よる経済効果で歳入を増やすとの思惑ですが、今朝の報道では、経済成長を
考慮しても歳入減は1兆ドルとの見方があるそうです。
結局その1兆ドルを国債の発行も含め、他の方法で調達する必要があるわけ
です。
税制改革法案の下院通過を受け、債券市場が大きく反応しています。国債の
需給に影響があるとの見方は、既に周知の事実だったにもかかわらず10年
債は大きく売られ、長期金利は一時2.4%台後半まで上昇し、今年最も大
幅な上昇を記録しました。
引けにかけてはやや買い戻されていますが、それでも前日比6bp以上の上
昇でした。また連日最高値を更新中の株式市場もさすがにこの日は上昇が一
服。ダウが37ドル下げるなど、主要株価指数は揃って反落です。
長期金利の高騰を背景に、ドル円は一時113円08銭まで買われ、約1週
間ぶりに113円台を回復する場面もありましたが、まだ上値の重さは払拭
されていません。ただ、引き続き米景気は好調さを維持しています。
昨日の建設許可件数も129.8万件でした。建設許可件数は、着工件数の先行
指標といわれ、昨日の数字は今後も住宅市場が堅調に推移することを示唆し
ていると言えます。
ドル円は113円台を一時的に回復したとはいえ、まだもみ合いから抜け出
てはいません。
税制改革法案はこのあと、上院ルールに違反する条項が見つかったため、再
度下院で採決する必要がありますが、成立には問題がないようです。早けれ
ば週内にもトランプ大統領が署名する可能性もあるようです。
そして来年にかけて次の材料は「インフラ投資」ということになります。
引き続き米金利には上昇圧力がかかってくると思われますが、
米金利がある程度上昇すれば、投資対象としての魅力が増してくることも事
実で、今後の推移を注視したいと思います。
本日のドル円は112円50銭~113円30銭程度を予想します。

- [2017/12/20 09:07]
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ドル円株高にも動かず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
税制改革法案成立の見方が支えとなり112円60銭前後まで反発。
じり安となり、1.1775まで下落。
他の主要指数も揃って最高値を更新。
動きは緩慢。
本日の注目イベント
NY市場では引き続き株式市場が活況で、為替、債券市場は膠着感を強めて
おり、取引が盛り上がりません。昨日も、税制改革法案の成立期待から株価
は全面高の様相で、前日に続き主要3指数は揃って最高値を更新しました。
ダウは140ドル上昇し、ここ7営業日では、最高値を更新しなかった日は、
わずか1日だけで、そのほかの日は全て最高値を更新しています。
報道によると、NYダウは昨日の最高値更新で、「今年70回目の更新」にな
ったそうです。高値警戒感がありながらも上がり続けるNY株式市場。
上がり続ける相場がないことは分かっていても、ショートは「踏みあげられ
る」展開が続いています。
動かないドル円を前に、参加者も時節柄徐々に減っているようです。
昨日はドル円の値幅は30銭程度で、ユーロドルも60ポイント程度の値動
きでした。目だったのが南ア・ランドの上昇です。
与党アフリカ民族会議(ANC)がズマ大統領の後継者となる新議長(党首)
にマラポーザ副大統領を選出したことが手掛かりとなり、大幅高になってい
ます。(ブルームバーグ)
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は米紙ウォール・ストリート・ジ
ャーナル(WSJ)とのインタビューで、「2018年にかけて非常に好調
なモメンタムを保ち今年を終えつつある」と語り、利上げに関しても、「来
年は3回くらい利上げ、2019年には2-3回の利上げが妥当な見方のよ
うだ」との認識を示しました。同総裁は2018年にはFOMCでの投票権
を持ちます。(ブルームバーグ)
ドル円は株価が上昇してもこれまでのようにドル高に振れることもなく、連
動性が見られない展開が続いています。
もともと米長期金利や日米の金利差との相関が強く、その米金利が動かない
ことがドル円を膠着させています。
株価の上昇はリスクオンを意味し、投資家がリスク選好を強め、安全資産の
債券から資金を引き上げ、株に振り向けることで「株高、債券安」の流れが
増幅され、金利上昇からドルが買われるという一連の流れが想定されました
が、株価が上昇しても債券が売られないことで米金利は2.3%台で一進一
退となっています。
その要因は幾つか考えられますが、世界的な低インフレや世界的な金余りが、
静かに米国債に向かっていることもその一つでしょう。日米欧では、米国債
が最も流動性が高く、イールドも魅力的だということで資金流入が途絶えな
いのではないでしょうか。
本日もドル円は昨日とほぼ同じ水準です。
特別なニュースでもない限り動意はみられないと思われます。
レンジは112円10銭~112円90銭程度を予想します。

- [2017/12/19 08:51]
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米税制改革法案成立の見通し強まる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
見通しが強まり上昇。112円74銭までドル高が進み、高値圏で
越週。
1.17台半ばまで売られ、膠着感を強める。
2人の議員が賛成に回ったことで、法案成立の見通しが高まった。
株式市場はこれを好感し、主要3指数は揃って最高値を更新。
小幅に上昇。
本日の注目イベント
ドル円は112円台で推移しているものの、底堅い動きを見せています。
先週末のNY市場では、112円台前半までドル売りが進む場面もありましたが、
税制改革法案成立の見通しが立ったことでドルが上昇し、112円台後半まで買
われ、株式市場でもダウなど、3主要指数が揃って最高値を更新しました。
法人税は2018年から21%に引き下げることが決まり、また2025年まで
の時限措置として、個人所得税の引き下げや、住宅ローン利子控除の修正も盛り
込まれました。
共和党内の一部の反対議員も賛成に回ったことで法案成立の公算が高まり、市場
に好影響を与えました。ホワイトハウスのサンダース報道官は、「この法案は税
率を引き下げるほか、ねじ曲げられ重荷となった税制を簡素化し、オバマケアの
個人保険加入義務として知られる低所得・中間層家計への誤った課税を廃止する。
これにより米経済成長と賃金上昇、競争力向上が促されるだろう」とのコメント
を発表しています。(ブルームバーグ)
同法案は下院では19日に、上院も週半ばには採決を行う予定となっており、早
ければ20日にも大統領が署名する可能性もあります。
一時は成立が危ぶまれた税制改革法案で、税率も当初トランプ大統領が公言して
いた15%ではなくなったものの、これで何とか成立の見通しがたってきました。
これにより、次の関心はもう一つの柱であるインフラ投資がいつ、どの程度の規
模で実施の見通しがたつのかに移ってきました。
インフラ投資がより具体化すれば国債の需給にも影響を与え、長期金利の上昇圧
力になり、ひいてはドル円の支援材料にもなるだろうと思われます。
今週はそれほど重要な経済指標の発表もなく、週末には一気にクリスマスモード
に入ってくると思われます。それでも週末に、11月のPCEコアデフレータの
発表があり、この結果が来年の利上げ回数観測に影響を与えることになります。
本日のドル円は上値を試す展開を予想していますが、113円に乗せることが出
来るかどうかに注目しています。
レンジは特段の材料が出ない限り、112円10銭~113円10銭といったと
ころでしょうか。

- [2017/12/18 08:58]
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ユーロ政策発表を受けて下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
下落。ユーロ円などの売りも円買いにつながりドルの上値を重くした。
の金融政策発表後に大きく下落。1.1771近辺まで売られ、安値圏で引ける。
午後には下げに転じる。ダウは76ドル下落し、他の主要株価指数も軟調。
57ドル台を回復。
本日の注目イベント
前日のFOMCに続き、昨日はECBやBOEなどの金融政策が発表されました。
そのため、為替市場の主役はユーロやポンドがメインで、円は値動きも鈍かった
ようです。ECBは2018、19年の経済成長率を上方修正した一方で、イン
フレ率見通しについては、18年は前回予想からやや上方修正されたが、19年
の予想は据え置きました。
市場は、これはECBが利上げを急がないことを示唆したものと受けとめユーロ
が売られました。
ドラギ総裁は記者会見で、政策委員会の協議は「インフレが中期的に自立的な軌
道に収れんしていくことへの自身の深まりを反映した」と説明。「域内物価圧力
は全体として依然弱く、持続的な上向きトレンドを確信させる兆候はまだ見られ
ない」と述べ、「十分な度合い」の金融緩和はなお必要だと付け加えました。
(ブルームバーグ)
一時は1.18台半ばまで上昇していたユーロドルはこの決定を受けて、1.1
7台後半まで売られ、ユーロ円も約1円ほど売られました。
ECBは、来年1月から量的緩和の月額購入額を300億ユーロ(約4兆円)と
し、少なくとも9月末まで継続することを決めていますが、総裁は改めてこのス
キームを繰り返し、必要な場合は規模の拡大や期間延長があり得ることも確認し
ています。景気回復が続くユーロ圏経済ですが、その割りにはやや弱めの見通
しと総裁の発言にユーロ売りが活発になりました。
BOEも政策金利据え置きを決定し、金融政策委員会(MPC)は、景気の展開
が予想通りであれば今後数年に「緩やかな追加利上げ」はおそらく必要になると
の見方を重ねて示しています。(ブルームバーグ)
BOEは最新の分析で、過去1カ月に2つの「重大イベント」があったと指摘し、
11月のハモンド財務相が発表した予算は今後数年の経済成長とインフレの両方
を押し上げるだろうと評価し、第2に、EUからの離脱交渉の進展を挙げていま
す。
小動な円ですが、前日のFOMCをきっかけに112円台前半まで押し戻され、
昨日は112円割れも意識される水準まで円高が進みました。
現在日足の雲の中で推移していますが、本日の注目は112円を維持できるか
どうかというところです。
仮に112円を割り込んだ場合には、111円60-85銭あたりに重要な移動
平均線が集まっているため、このレベルが一つのメドと見られます。
上値の方は、昨日の戻り高値である112円80-85銭前後が抜けるかどうか
に注目していますが、共和党の税制改革法案の行方次第という状況です。
本日のレンジは111円80銭~112円80銭程度といったところでしょうか。

- [2017/12/15 09:05]
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FOMCを受けドル急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
したこともあり、112円46銭前後までドル安が進行。
1.18台前半までユーロ高が進む。
今後も利上げペースが緩やかなものになるとの見方が株価を
支えた。S&P500は前日とほぼ変わらず。
長期金利は2.34%台へ低下。
本日の注目イベント
-
今朝方4時に発表されたFOMCでは、市場予想通り政策金利誘導目標を
0.25%引き上げ、1.25%-1.50%のレンジに決めました。
また2018年については経済成長予想を上方修正したものの、3回の利
上げ予測に変化はありませんでした。(ブルームバーグ)
ただ声明文では労働市場の改善ペースが鈍化することを示唆したことで、
ドルが大きく売られ、ドル円は112円台半ばまで下落し、ユーロドルも
1.18台前半まで上昇するなど、「ドル安」が進む結果になりました。
声明文では「ハリケーン影響に伴う変動をならせば、雇用の伸びは堅調で、
失業率は一段と低下した。」と指摘し、インフレ率についても当局の目標
である2%を短期的には下回るが、中期的には目標付近で安定すると予想
しています。ここまでは前回声明文とほとんど変わりなく、ドルが大きく
売られる原因は見あたらなかったものの、労働市場の予想の部分がドル売
りの引き金を引いたようです。
FOMC前に発表された11月の消費者物価指数は、全体では「+0.4
%」と、予想と一致していましたが、食品とエネルギーを除いたコア指数
では「+0.1%」と、予想を下回ったことでドルが売られ、FOMC政
策発表前には既に112円台後半までドルが売られていたことも、ドル円
が112円台半ばまで下落した素地になっていたと見られます。
またアラバマ州の補欠選挙で、トランプ大統領が推す候補が敗れたことも
ドルの上値を抑えたと思われます。
FOMCを受けて米10年債利回りは急低下し、これがドル売りを牽引し
た部分もありました。
労働市場の伸びの鈍化から、引き続き政策金利は緩やかな引き上げスタン
スが継続されるとの見方から、株価もダウを中心に続伸しており、ダウは
5営業日連続で上昇し、4日連続で最高値を更新しました。
この間の上げ幅も470ドル程となっており、上昇傾向が維持されていま
す。
113円台でもみ合っていたドル円は約1週間ぶりに112円台半ばまで
ドル安が進んできましたが、結局「日足の雲」に上昇を阻まれた格好にな
っています。目先は今月6日に記録した111円99銭を下回らず、11
2円台を維持しながら次の材料を待つ展開になるかどうかです。
FOMCが終わり、次の焦点は本日のECBとBOEの政策金利発表に移
ります。また本日は、ノルウェー中銀とスイス中銀も政策決定を発表しま
す。ECBは現行の金融政策を据え置くと見られますが、ドラギ総裁のコ
メントに注目が集まります。
本日は112円20銭~113円20銭程度のレンジを予想します。

- [2017/12/14 09:03]
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ドル円113円台半ばで横ばい
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
あったものの上値を追う勢いは無く、113円台半ばで引ける。
1.17台半ばまで反発。市場は明日朝方発表のFOMC政策発表待ち。
金融株などが上昇を牽引。ダウは118ドル上昇しS&P500ともに
連日の最高値更新。
ことで売りが優勢となった。長期金利は2.4%目前まで上昇。
本日の注目イベント
米株式市場は引き続き活況で、ダウは4日続伸し、これで3日連続で最高値を
更新しました。昨日は前日比118ドル上昇し、一気に2万4500ドル台に
乗せています。一方、為替市場と債券市場は盛り上がりません。
基本的には明日の朝方4時に発表されるFOMC政策金利の発表を待つスタン
スが強まっていますが、株式市場には引き続き資金が集まっているようです。
法人税減税が35%から20%に引き下げられることが決まり、これが米企業
の収益を押し上げるという期待のもとに米国株は異常な上昇を見せています。
既にPER(株価収益率)などが日本株と比較しても高く、買われすぎとの指
摘もありますが、それでも「上がるから買う。買うから上がる」というユーフ
ォリアになっています。
昨日は11月のPPI(生産者物価指数)が発表され、前月比「+0.4%」
と、市場予想を上回り、前年同月比でも「+3.1%」と予想を超えていまし
た。
本来なら利上げ観測が高まり、長期金利の上昇を手がかりにドル円ももう一段
上昇してもおかしくなかった指標結果でしたが、ドル円は113円75銭止ま
りで、上昇の勢いは見られません。PPIの上振れはむしろ金融機関の収益を
押し上げるとの見方が強まり、金融株の上昇を手助けする結果に終わっていま
す。
今朝のニュースによると、共和党下院院内総務のマッカーシー氏は、「全てが
うまくいけば」、上院が税制改革法案を今月18日に可決し、下院も19日に
承認し、トランプ大統領が20日までに署名するだろうと述べています。
(ブル-ムバーグ)
一方共和党のポール上院議員(ケンタッキー州)は財政協議に関して、「私は
無謀な赤字財政支出に反対票を投じるとケンタッキーに約束した。私はその通
りにするつもりだ」とツイートし、これが為替市場と株式市場に動揺を与える
場面もありました。
ドル円は113円台半ばから上値では「日足」の雲の上限抜けを試していると
ころです。この水準を明確に上抜けできれば114円台が視野に入り、先月付
けた114円74銭の
直近高値も見えてくると思いますが、明日朝のFOMC待ちというところです。
ユーロドルも1.17台は維持しているものの、やや上値の重い展開になって
います。ジリジリとドル高が進んでいることが背景ですが、ユーロドルが1.
17台を割り込むかどうかも焦点の一つです。
FOMC政策発表は明日の朝方4時です。
25ベーシスの利上げは材料にはならず、ドットチャートとイエレン議長の会
見が来年度の利上げ観測にどのような影響を与えるかがポイントになります。
予想レンジは112円80銭~114円20銭程度とします。

- [2017/12/13 09:25]
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ドル円NYでのテロにも変化なし
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
あったが長続きせず。113円台前半から半ばで推移。
ドル高が進むと、1.1764前後まで売られる。
56ドル上昇し連日の最高値更新。S&P500も10ポイント上昇し、
こちらも最高値を更新。
へと小幅に上昇。
本日の注目イベント
NYの繁華街の一つ、タイムズスクエア付近で朝方テロがありました。
これを受けて朝方には円が買われ、株価が下げる場面もありましたが大きな
影響はなく、ドル円は昨日とほぼ同じ水準の113円台半ば、株式市場も3
日続伸し、ダウとS&P500は最高値を更新しています。
昨日の東京時間には日経平均株価の上昇を好感し、ドル円も113円69銭
前後まで買われましたが、そこを天井に海外市場に入ると緩やかに下落。
113円24銭近辺まで売られましたが、113円台を割り込むこともなく、
再び元の水準を回復して戻っています。
明日のFOMC政策発表を待つムードが漂い、商いは少なかったようですが、
足元の動きはドルの高値を探る展開のように思えます。
今回のFOMCでは利上げが確実と見られ、予想確率は100%になってい
ます。また、今回のFOMCで50ベーシスの利上げを見込む確率も「3%」
になっており、50ベーシスの利上げはないとは思いますが、この確率が高
まると来年の利上げ回数にも影響を与える可能性があります。
このように、今回のFOMCについては利上げは材料にはならず、声明文の
内容とドットチャートの前回からの変化、さらにはイエレン議長の発言に注
目が集まっている状況です。
余り話題にはなっていませんが、本日アラバマ州では上院の補欠選挙があり
ます。今回の補欠選挙にはトランプ大統領自らが現地入りして応援するなど、
共和党にとっては重要な選挙のようです。
上院では与党共和党と民主党との議席は拮抗しており、税制法案でも見られ
たように、共和党議員の一部が造反するようだと法案が通らず、いわゆる
「ねじれ」が生じるため、トランプ大統領としてもアラバマ州での補欠選挙
にはどうしても勝利したいという台所事情があるようです。
ドル円は上昇基調にあるとはいえ、113円台半ばから上の方がやや重くな
りつつあります。このレベルを抜け114円を目指すには長期金利の一段の
上昇など、支援材料も必要です。
その長期金利は2.3%台半ばから後半で一進一退を続けており、動意に乏
しいと言わざるを得ません。
明日のFOMCが動きのきっかけになろうかとは思いますが、為替市場や債
券市場で活発に取引が行われる可能性があるのもあと10日程です。
ここから115円に向かうのか、112円を割り込むのか、明日のFOMC
が最後の繁忙期になるかもしれません。
本日は113円10銭~114円程度を予想します。

- [2017/12/12 08:54]
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ドル円113円台半ばまで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
売られ、113円14銭まで下落。その後は再び上昇し113円59銭まで
ドル高が進み、113円40-45銭近辺で越週。
ユーロ高となり、1.1775まで上昇。
広がり、3市場とも上昇。ダウは117ドル上昇し、最高値を更新。
続伸。
本日の注目イベント
特に重要な経済指標はなし
11月の雇用統計発表直後にドル円は下げ、113円14銭前後までドル安が進み
ました。失業率は4.1%と市場予想と一致し、非農業部門雇用者数も予想を上回
る22.8万人でしたが、注目されていた賃金が予想を下回ったことがドル売りに
つながりました。
平均時給は前月比で「+0.2%」、前年比で「+2.5%」と、いずれも市場予
想を下回ったことに反応しドル売りが先行したものでしたが、その後ドル円はじり
じりと値を戻し、113円59銭まで反発し、113円45-50銭で取り引きを
終えています。週明のオセアニア市場でも、一時113円76銭までドル高が進む
など、ややドル買いが優勢な状況です。
考えてみれば、あれほど重かった113円台でしたが、足元では113円台後半ま
で上昇した上に、113円台を切らない展開になってきました。
税制改革法案がまとまるとの期待や、忘れかけていたインフラ投資などもようやく
動き出す気配もあり、加えて、引き続きNY株式市場は好調さを維持しています。
113円台半ばまで上昇してきたドル円は年末、あるいは来年に向けての正念場に
差し掛かっていると考えます。
現在は「雲の上限」を抜けるかどうかの攻防です。
ここをしっかりと抜けると、直近高値である11月の114円74銭も視野に入っ
てくるかもしれません。
また、「MACD」でも、プラス圏に入るため上昇に弾みがつきそうです。
平均時給の伸びがいまひとつですが、労働市場の拡大は続いています。
失業率も、来年早々には4%を割り込むと予想されており、労働市場は逼迫してく
ると見られます。
その結果、人材確保のため賃金を引き上げることも予想されます。
また株価の上昇が続いていることから、個人消費もさらに伸びることも予想され、
個人消費が伸びて物が売れれば、メーカーはさらに生産を拡大させるでしょう。
このような好循環が起きれば、2018年の政策金利引き上げ観測も今以上に
高まる可能性もあり、これがドル円を押し上げることにもなります。
本日は「ドル高、米国株高」が日経平均株価の上昇につながると予想しています。
それに伴って、基本的にはドル円も堅調に推移するとみています。
予想レンジは113円10銭~114円10銭程度にしたいと思います。
113円台後半でのドル売りをこなせるかどうかが注目され、さらに米金利の動
きも味方にしたいところです。

- [2017/12/11 08:51]
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ドル円NYの引け値でも113円に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
したことや、債務上限問題に進展が見られ、インフラ計画の報道など
で113円16銭までドル高が進み、高値圏で取引を終える。
ユーロ安ドル高が進む。
ダウは70ドル上昇し、ナスダックも36ポイント上げる。
が嫌気される。長期金利は2.36%台へと上昇。
急落から反発。
本日の注目イベント
ドル円は再び113円台に乗せ、今朝はそのまま113円台で帰ってきました。
米長期金利は上昇しましたが、それほど極端な上昇でもなく、昨日のNY市場
では株高、金利高以上に、ドル高が進んだ印象です。
トランプ大統領がインフラ投資計画を来月発表する予定だというニュースが好
感され、さらに債務上限問題では政府機関閉鎖を回避するため、下院では2週
間の暫定予算案を可決し、上院でも本日8日までに可決の見通しになった
(ブルームバーグ)こともドル高につながった一因かと思われます。
税制改革については連日報道されており、法人税も35%から20%へと引き
下げられることが決まっていますが、トランプ政権のもう一つの柱であるイン
フラ投資については、市場はほぼ話題にすることはなかった状況です。そのイ
ンフラ投資計画が来月発表されるとの報道です。
なにしろ10年で1兆ドル(約113兆円)の規模です。
財源はまだ詳細が分かっていませんが、一部、あるいはかなりの部分が国債の
発行で調達するものと思われます。もしそうであれば国債の需給が崩れること
になり、昨日の米債券市場で国債が売られ、金利が上昇したのもこの報道に反
応したものです。
ドル円は直近ではみたび113円台に乗せてきました。
チャートを見ると、「4時間足」や「8時間足」などで、多くの抵抗線を抜け
て来ました。あとは「日足」の雲の上限である113円35銭前後をしっかり
と上抜けできるかどうかです。
本日の雇用統計で結果が上振れするようだと、その可能性も出てきます。
因みに予想では非農業部門雇用者数は19.5万人で、失業率は4.1%に
なっていますが、平均賃金が前回よりも伸びているとの予想です。注目される
のはこの賃金の伸び具合です。予想では前月比では0.3%、前年比では2.
7%の伸びと見ています。
上記雇用統計がよほど大きく上振れないかぎり、ここから一段と上昇し、11
4円を目指す展開にはならないと予想しています。
113円台半ばには既にドル売り注文がセットされているようですが、だから
と言って抜けないわけではありません。ドル売りのレベルを探すのであれば慎
重に構えるべきでしょう。
債務上限問題やインフレ計画ではトランプ大統領の名前が幾度となく登場しま
すが、それ以外にもイスラエルの首都をエルサレムに認定したり、ロシアゲート
問題では長男が下院情報特別委員会での質問に、秘匿特権を主張するなど、ト
ランプ氏は相変わらず話題が豊富です。
TPPやパリ協定からの離脱など、ますます孤立感を深めており、イスラエル
の首都問題では国連事務総長からも批判を浴びています。
間もなく大統領就任1年になりますが、就任当初から「トランプ氏自身がリス
ク」と見てきましたが、その見方は変わっていないようです。
本日は雇用統計もあることからレンジは112円50銭~113円80銭程度
とややワイドに予想します。

- [2017/12/08 09:03]
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ドル円株安にも112円台は維持
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
上値は重かったものの小動き。終始112円台前半でもみ合い、ADP雇用者数の
発表にも反応は薄く、112円25-30銭近辺で引ける。
利益確定の売りが優勢だったものの、ダウは39ドル安に留まる。
一方軟調な地合いが続いているナスダック指数は14ポイント上昇。
債券が買われる。10年債利回りは2.33%台へと低下。
大きく売られる。前日比1ドル66セント下落し、56ドル台を割り込む。
本日の注目イベント
昨日の東京タイムは、日経平均株価の急落に呼応する形でドル円が下落し、
一時は、片足を112円割れに突っ込む場面もありました。
10月以降堅調な動きを見せていた日経平均は、特にこれといった明確な
理由がない中500円を超える下げを見せ、引け値でも445円安と、今
年最大の下げ幅を記録しました。
アルゴリズム取引が盛んなため、ある程度下げると、さらに「売れ」とい
う指示が出て、下落を加速させたようですが、株の専門家に言わせると、
トランプ大統領がイスラエルの首都をエルサレムに認定したことが影響し
たとか、日銀の審議委員が量的緩和の副作用にも注意が必要と述べたこと
などがきっかけになったと説明していましたが、実際には何が株価急落の
引き金を引いたのかは分かりません。
懸念されたのは、この流れが海外市場にも伝播し、NY株が大幅に下落す
ることでした。
仮にNYダウが300ドル安になれば、本日の日本株がさらに一段安となり
「下落スパイラル」に入ってしまうからです。実際には、欧州株は大きく下
げましたが、NYダウは30ドル安に留まり、ナスダックは上昇して取引を
終えています。そのため、NY市場でのドル円は112円を割り込むことも
なく、昨日の水準とほとんど変わっていません。
そんな中、昨日はカナダドルの下落が目立っています。
カナダでは経済指標が改善しているにもかかわらず、カナダ中銀は政策金利
を据え置き、慎重な政策スタンスをあらためて表明したことでカナダドルが
大きく売られました。(ブルームバーグ)
税制改革法案を巡っては、法人税を20%に引き下げることは決まったもの
の、その実施時期などについては溝が埋まらず、個人の所得税についてもま
だ議論が必要で、先行き不透明という見方が根強くあります。
11月のADP雇用者数は19万人と、市場予想と一致し、引き続き労働市
場は堅調のようです。
明日労働省が発表する雇用統計でも、非農業部門雇用者数は19.5万人と
予想され、この分では大きな波乱はなさそうです。
失業率も前月と同じ4.1%と予想されていますが、平均時給は前月よりも
大きな伸びが見込まれています。
10月は前年比で2.4%だった平均時給は、今回は2.7%と予想されて
おりこのままであれば、ドルをサポートする材料になりそうです。
本日も日経平均株価の動きが焦点になります。
米国株の下げが限定的だったことを受けて、日本株が切り返すのかどうかが
注目されます。
本日の予想レンジは111円80銭~112円80銭程度とみますが、日米
の株式市場に大きな動きがなければ値幅は限られ、明日の雇用統計待ちの雰
囲気になるかもしれません。

- [2017/12/07 09:04]
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ユーロドル売られるも1.18台はキープ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
法人税が可決したものの、まだ先行き不透明との見方もドルの上値を抑えた。
進んだが、1.18台はキープ。
ダウは100ドルを超える下落。軟調な経済指標にも反応した形で下げる。
長期金利は2.35%台と、小幅に低下。
本日の注目イベント
ドル円は上値が重く、112円台では堅調に推移していますが、やや膠着感も
漂い始めています。昨日のNY市場ではドルが買われても112円台後半で頭
打ちとなり、ISM非製造業景況指数が軟調だったことで112円台半ばまで
ドルが下げても勢いがなく、結局昨日の水準に戻っています。
11月のISM非製造業景況指数が発表されましたが、結果は「57.4」と、
予想を下回り、10月の「60.1」から大きく水準を下げています。
ブルームバーグニュースによると、受注の減少やハリケーン襲来後のサプライ
チェーン正常化が背景にあるようです。もっとも、10月分の同指数は200
5年以来の高水準だったこともあり、その反動だという見方もあります。
因みに同指数は「50」が活動の拡大と縮小の境目を示し、「57.4」とい
う数値は依然として高水準だということも言えます。
昨日、RBA(オーストラリア準備銀行)は政策金利を1.5%に据え置くこ
と決めました。
これで15会合連続の据え置きですが、市場の予想通りでした。
声明文では「経済が強くなるにつれ、インフレは上昇するだろう」と述べられ
ており、前回11月の声明文にあった「(インフレについて)当面は基調的に
低水準に留まる公算が大きい」との文言が削除されていました。
豪ドル円は直前に発表された中国のPMIが良好だったこともあり、86円2
0銭前後まで急伸しましたが、今朝は再び軟調な展開になっています。
豪ドル円は先週後半から水準をやや切り上げ、85円から86円台のレンジに
収斂してきました。RBAのロウ総裁も足元の低金利について、「今は我慢の
時」とのコメントを残しています。
利上げ観測が市場で高まってくるのは来年の春ごろと予想していますが、
本日午前9時30分に発表される第3四半期GDPが注目されます。
事前予想は前期比で0.7%、前年比で3.0%と見込まれています。
本日は米国で11月のADP雇用者数も発表されます。
予想は19万人と、前回の23.5万人からは減少すると見込まれていますが、
大きくぶれることは考えにくく、これ自体相場を大きく動かす材料にはなりに
くいと思われます。
予想レンジは112円~113円20銭程度と見ています。

- [2017/12/06 08:48]
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ドル円113円台を試すも維持できず
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は株高、金利高を手掛かりに113円09銭まで上昇したが、
その後上げ幅を失う。112円36銭まで下落し、この日の安値圏で
取引を終える。 - ユーロドルは緩やかに下落。1.18台前半から後半で推移。
- 株式市場は上昇したものの引けにかけて勢いを失う。
ダウは58ドル上昇し最高値を更新したものの、テクノロジー株が
売られ、S&P500は5ポイント下落。 - 債券相場は反落し長期金利は2.37%台と、小幅に上昇。
- 金は反落し、原油価格も3日ぶりに反落。
本日の注目イベント
- 豪 豪10月小売売上高
- 豪 RBA、キャッシュターゲット
- 豪 豪7-9月期経常収支
- 中 中国 11月財新サービス業PMI
- 中 中国 11月財新コンポジットPMI
- 欧 ユーロ圏7-9月期GDP(確定値)
- 欧 ユーロ圏10月小売売上高
- 欧 ユーロ圏11月総合PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏11月サービス業PMI(改定値)
- 英 英11月サービス業PMI
- 米 10月貿易収支
- 米 11月ISM非製造業景況指数
- 加 カナダ10月貿易収支
ドル円は、さすがにまだ113円台は重いイメージです。昨日の東京タイムではドル円は大きく下落はしなかったものの、113円台には一度も届かず、NY市場では株高と金利上昇にドルが反発して113円台に乗せたものの長くは続かず、112円前半まで押し戻されています。税制改革の影響やロシア疑惑、英国のEU離脱交渉、米債務上限問題などをこなしながらドルは上昇したものの、113円台維持には至っていません。
昨日は経済指標の発表もなく材料不足の中、ドル円は結局上値を追えず、先週末の水準に戻っています。この日はイギリスのEU離脱交渉で、EU側の交渉責任者が「本日で完全な合意に至ることはできなかった」と述べ、紆余曲折の末、アイルランド問題が
合意を阻んだ形となり、ポンドが乱高下しました。イギリスのメイ首相は「鋭意交渉し、大きな進展があった。一段の交渉は必要
だが、前向きな決着ができると自信をもっている」と述べています。(ブルームバーグ)
ユーロドルが1.18台から1.19台半ばでのもみ合いを続けています。一時1.15台半ばまで売られた後、1.19台まで急伸しましたが、その後は再び1.19台が重くなっています。今後ドル安が進めば、ユーロドルも1.2を回復する可能性もありますが、
テクニカルを基本とすれば、短期的には上値は重そうにみえます。「1時間足」では、雲の下限と「120日線」さらに「200日線」がともに、1.1870-75前後に集まっており、目先はこのレベルが重要なレジスタンスになりそうです。ユーロ圏はドイツを中心に、インフレ無き成長軌道に入ったように思えます。今後ユーロは緩やかな上昇が見込めると思いますが、成長軌道が鮮明になる前に、急激なユーロ高はECBとしても避けたいところ。1.15-1.20のレンジが居心地のいいレベルなのかもしれません。
足元のドル円は現在「日足の雲の中」で推移しています。目先はこの雲のどちらを抜け切るかが注目されます。昨日のNY市場でも113円09銭まで上昇し、雲抜けをテストしましたが、結局雲の上限で押し戻されています。本日の予想レンジは112-113円といったところでしょうか。直ぐに112円を割り込むという展開でもなさそうですが、東京タイムは値動きが鈍く、NY市場が主戦場になります。ロシア疑惑問題のニュースには注意が必要です。

- [2017/12/05 09:39]
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ドル円早朝に113円台に乗せる
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は乱高下。朝方は112円87銭まで買われていたドル円は
訴追されたフリン前大統領補佐官が捜査当局に協力することに同意した
との報道で111円40銭前後まで売られる。その後再び112円台に戻して
越週。 - ユーロドルも1.18台半ばまで売られたあと、1.1935まで反発。
- 株式市場はロシア疑惑問題の再燃を嫌気して下落。ダウは一時350ドル
下げたが、引け値では40ドルの下落に収まる。 - 債券相場は急反発。リスク回避の動きが強まったことで安全資産
の債券が買われる。長期金利は2.36%台へと低下。 - 金は反発し、原油価格は続伸。
- 11月ISM製造業景況指数 → 58.2
- 11月自動車販売台数 → 1735万台(年換算)
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏10月生産者物価指数
- 欧 メイ首相、ユンケル欧州委員長と会談(ブリュッセル)
- 英 英11月建設業PMI
ドル円は週明け早朝のオセアニア市場で一時113円台に乗せ、11月17日以来となるドル高水準を記録しました。先週末のNY市場で乱高下を見せたドル円でしたが、今朝も荒っぽい動きを見せています。
米議会では税制改革法案を巡る審議が注目されていましたが、上院でも法人税を20%に引き下げることで合意したことが、今朝のドル高につながっているものと思われます。ただ、実施時期に関してはまだ上院が2019年を主張し、下院では2018年からの
実施を目指していることからまだ隔たりがあります。今後は両院協議会で調整することになりますが、今後長期化や難航する公算もあり、予断を許しません。トランプ大統領は年内の税制改革法案への署名を約束していると、ブルームバーグは伝えています。
先週末のNY市場でドル円は、一日で1円50銭前後の値動きを見せ、かなり荒っぽい動きでした。前大統領補佐官のフリン氏が訴追され、ロシア大使とのやりとりについて捜査当局(FBI)捜査官に虚偽の供述をしたことを法廷で認めて、捜査に協力する姿勢を
見せたことで、モラー特別検察官のロシア疑惑問題はトランプ政権の中枢へと大きく前進したと見られています。(ブル―ムバーグ)
ドル円はこの報道を嫌気してドル売りが加速し、111円40銭前後まで円高が進み、NYダウは一時350ドルほど急落しました。
その後は上院での税制改革法案が可決するとの見通しからドルが再び買い戻されており、この日はロシアゲート問題と税制改革法案に振り回された一日でした。NY株式市場は先週、週間としては今年最大の上昇幅を記録し、株価は極めて好調に推移しています。また法人税も20%への引き下げが決まり、好調な米景気をさらに押し上げるのではないかとの見方もあり、この状況が続けばいずれドルも緩やかに上昇すると予想しています。懸念材料はロシアゲート問題です。トランプ大統領はこの報道について、「フリン氏が副大統領とFBIにうそをついたため解任せざるを得なかった」と述べ、「フリン氏が話す内容について心配はない」と語っています。一方で、上院司法委員会のファインスタイン民主党筆頭理事は「司法妨害の根拠が固まりつつあるとわれわれは理解し始めている」と述べ、「フリン氏が単独行動をしたとは思わない」と発言しています。(ブルームバーグ)
早朝113円台に乗せたドル円はその後やや軟調な動きになっています。久々の113円台です。「日本勢のドル売り、海外勢のドル買い」という構図になりそうです。予想レンジは112円30銭~113円30銭程度を予想しますが、113円12銭近辺にある「雲の上限」(日足)を抜け切ることができるかどうかが重要です。

- [2017/12/04 09:42]
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NY、株高・金利高でドル円堅調
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
が進み、この日は円が主要通貨に対して売られる展開。
届かず。ユーロ円も134円台を回復。
支持する姿勢を示したことを好感。ダウは前日比331ドル上昇し、
一気に2万4200ドル台に乗せる。
続落。長期金利は1カ月ぶりに2.43%台に乗せ、2.41%台で引ける。
本日の注目イベント
ドル円は順調に回復し112円64銭までドル高が進みました。
昨日のNY市場では、ドル高というよりも円が一方的に売られる展開でした。
ユーロドルでは「ドル安ユーロ高」が進んだことから、ユーロ円は一時134
円14銭前後まで買われ、約1カ月ぶりの円安水準をつけています。
ポンド円も152円台に乗せ、豪ドル円も85円台を回復しており、その意
味では「円全面安」の展開でした。
NY株式市場では株価の上昇が止まらず、株高から投資家のリスク許容度が高
まり低金利の円が売られたものと思われます。
NY株式市場ではダウが前日比331ドル上昇。3日続伸し、3日連続で最高
値を更新しました。
2日前のこの欄で「2万4000ドルが視野に入った」とコメントしましたが、
昨日の引け値は2万4000ドルを大きく上回って取引を終えています。さら
に前日減税の効果がないと指摘され、値を崩したナスダック指数も49ポイン
ト上昇し、S&P500と共に、「三役揃い踏み」状態でした。
直接のきっかけは、現在税制改革法案は上院本会議で審議されていますが、マ
ケイン上院議員が審議中の税制改革法案を支持する姿勢を示したことから議会
通過の可能性が強まり、これが株価と長期金利を押し上げ、ドル高につながり
ました。ブルームバーグによると、共和党は週末までの採決を目指していると
のことです。
ドル円は112円台半ばを超えたことで、「1時間足」では大きく上方へ跳ね
上がっており、チャート上では青天井です。
昨日の上昇は直近高値と、「4時間足」の「120日線」が意識されて上昇を
抑えられた格好です。
上値のメドは112円65銭前後と113円前後でしょう。
足元のドル円は110-113円のレンジを形成しているものと思いますが、
113円を超える可能性も出てきたように思います。低下傾向だった米長期金
利が下げ止まり、上昇に転じてきたからです。昨日は2.41%台を回復して
おり、税制改革法案の行方次第ではもう一段の上昇の可能性もあります。
基本は、米景気が順調に拡大しており、低水準の長期金利も良好な経済指標に
鞘寄せされる形で緩やかに上昇すると予想しています。
本日は再び米国株の大幅上昇を受け、日本株がどのような展開を見せるのかが
注目点になります。日経平均株価の上昇がなかなかドル高につながりにくい展
開が続いていますが、今日はどうでしょう。
112円台後半でどの程度のドル売り需要が見られるのかにも注目です。
レンジは112円~112円90銭程度を予想します。

- [2017/12/01 09:00]
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