米大統領の一般教書演説待ち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
発言でドルが買われたが109円台には届かず。
まで上昇したが、トランプ大統領の演説を控え小動き。
362ドルの下落。前日と合わせ500ドル超える下落に。
2014年以来の高水準に。
本日の注目イベント
トランプ大統領の一般教書演説を控え、ドル円は108円台で小動きだったが
ムニューシン財務長官の発言で上値を試す場面もあったが、109円台には届
きません。財務長官は上院銀行委員会で証言し、今月24日の自らの発言に触
れ、「ドルを口先で押し下げる意図はとにかく絶対になかった」と語り、ダボ
スでの発言はメディアが誇張したものだったと述べ、「はっきりさせておきた
い。われわれは介入のない自由な為替市場を持ち、世界で最も流動性の高い市
場に信頼を置くことを強く支持する」と表明。「従って、短期的なことは懸念
していない」と述べました。(ブルームバーグ)
このように同長官は、先日のドル安容認発言を取り消す内容の証言を行い、
長期的には強いドルを「断然」支持すると述べました。ドル安容認の意図はな
かったというものの、「覆水盆に帰らず」で、今回の証言でもドル円の反応は
限定的でした。昨日の上院での証言が本意だとしても、ダボスでの発言は軽率
だったと言えます。
同長官は以前、ゴ-ルドマンの幹部を経験したこともあり、どのような発言を
すれば、市場がどのように反応するかは熟知しているはずです。
市場の動きに精通している長官であれば、言葉を選ぶべきだったと思います。
昨日の金融・商品市場はこれまで買われてきたポジションの解消が目立った
1日でした。
特に株式市場ではダウが362ドルも下落し、前日も177ドル下げたことで、
2日間の下落幅は540ドルほどとなり、昨年5月以来の大幅安を記録しまし
た。また債券市場では10年債が売られ、昨日は引け値でも2.72%まで金
利が上昇し、こちらは2014年4月以来の高水準です。
さらに上昇を続け、66ドル台まで買われたWTI原油価格も1ドルを超える
下げを見せ、金も売られています。
全体を眺めれば「リスクオフ」の流れが進んだと思われ、ドル円では円が買わ
れ、もう少し円高が進んでもおかしくはなかった印象ですが、上記ムニューシ
ン発言が円の上昇を抑えたと言えます。
市場は間もなく行われるトランプ大統領の演説の内容に注目しています。
インフラ投資、通商政策、さらには北朝鮮問題などにも言及するものと見られ
ます。その中でも焦点は貿易問題でしょう。
対中国、メキシコ、日本、ドイツなどに対してより強い政策を考えているよう
だと、さらなる保護主義の強化につながり、ドル円でも円高が進む可能性があ
ります。
本日の予想レンジは108円~109円30銭程度とします。

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- [2018/01/31 08:57]
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ドルが対円、ユーロで反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は小幅に反発し109円台に乗せる。米長期金利が
2.72%まで上昇したことを手掛かりに、109円20銭までドル高が
進み、108円台後半で引ける。 - ユーロドルも軟調な展開。1.2336前後までユーロ安が進み、
重要イベントを前に利益確定の売りが優勢だった。 - 株式市場は大幅に反落。ダウは177ドル下げ、昨年8月以降では
最大の下げ幅を記録。S&P500なども大幅な下げとなり、上昇は
一服。 - 債券は反落し、10年債利回りは2014年以降で最高水準となる
2.72%まで上昇。 - 金は続落し、原油価格も66ドル台から反落。
- 12月個人所得 → +0.4%
- 12月個人支出 → +0.4%
- 12月PCEコアデフレータ → +1.5%
本日の注目イベント
- 日 12月失業率
- 独 独1月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏10-12月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月消費者信頼感(確報値)
- 米 11月ケース・シラ-住宅価格指数
- 英 英12月消費者信用残高
- 英 カーニー総裁議会証言
- 米 1月消費者信頼感指数
- 米 トランプ大統領、一般教書演説
上値の重い展開が続いているドル円はやや反発し、NY市場では一時109円20銭辺りまでドル高が進みました。米10年債が売られ、長期金利は2014年以降で初めて2.7%を突破したことでドルが買われたものです。金利高にドルが連動した格好でしたが、それでもまだドル上昇の勢いはなく、本日行われるトランプ大統領の一般教書演説の内容を見極めたいとの雰囲気が大勢でした。
この日はユーロドルも売られ、「ドル高」が進んだ印象ですが、特にここ最近の上昇が早かったユーロドルの売りが目立っています。ユードルは1.23台前半まで売られ、直近高値からは200ポイントほど下落したことになります。ユードルの下落が早かったことで、ユーロ円も2週間ぶりに134円台前半まで売られ、クロス円全般で利益確定の売りに押されています。
本日からは今年最初のFOMCも開催され、明日には声明文が発表され、イエレン議長は今週末を持って退任します。今回はFOMC後の記者会見もなく、退任にあたっての特別な会見も予定されていません。静かなイエレン議長の幕引きとなります。4年前、女性初のFRB議長ということで注目され、経済学者として米国の出口戦略を指揮してきました。あの綺麗な白髪が見られなくなると思うと、やや寂しい気もします。
今回のFOMCでは利上げ予測はほとんどなく、昨年12月に引き上げた効果を見極めている状況です。昨日発表された個人消費支出も、市場予想とほぼ一緒で、インフレ率も予想通りでした。個人消費支出は前月分が上方修正され、好調さを維持していることが確認されています。一方で貯蓄率が12年ぶりの低水準だったことで、収入の多くを貯蓄に回さず消費している構図が浮かび上がります。
本日のトランプ大統領の一般教書演説では、これまで1年の実績を強調するものと見られます。税制改革や規制緩和などの取り組みで外資を呼び込み、株価の方もダウは就任時の1万8900ドルから2万6600ドル台と、約40%もの上昇を見せました。
セクハラ問題や差別問題など、依然として口の悪さは変わりませんが、経済成長に多いに貢献したことを強調すると見られます。演説では政権公約の一つである「インフラ投資」にも言及があるかもしれません。
昨日財務省の為替の責任者である淺川財務官と金融庁、日銀の担当者がこのところの円高について緊急の会合を行いました。「市場介入」などの実力行使という話ではなく、市場の動きを注意深く見ていくという程度のものでしたが、ドル円が108円台前半まで円高が進んだことで行動を起こしたことには意味がありそうです。輸出企業の想定レートが109円程度と見られていることで、これ以上急速に円高が進むと、景気に悪影響を及ぼす恐れがあると考えていると受け取れます。ここから想定できることは、昨年の円の最高値である107円32銭の水準が当局にとっても重要な「分水嶺」だと想像できるということです。その前の段階で早めの行動を起こしたと見られます。
本日は重要イベントを控えやや動きにくいという印象です。予想レンジは108円40銭~109円50銭程度とします。

- [2018/01/30 09:32]
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ドル円黒田発言で再び108円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は黒田日銀総裁の発言を受け、再び108円台まで
売られ、一時108円28銭までドル安が進み、直近のドル安水準を
切り下げる。ユーロ円などクロス円の売りも円を買う動きにつながった。 - ユーロドルは前日の1.25台から反落。週末のポジジョン調整も
あり、1.2406まで売られる。 - 株式市場は3日続伸し、3市場揃って大幅に最高値を更新。
ダウは前日比223ドル上昇し、2万6616ドル台に。
早くも2万7千ドル台が視野に。 - 債券相場は反落。長期金利は再び2.66%台まで上昇。
- 金は4日ぶりに反落。原油価格は反発し66ドル台に。
- 10-12月GDP(速報値) → +2.6%
- 12月耐久財受注 → +0.6%
本日の注目イベント
- 米 12月個人所得
- 米 12月個人支出
- 米 12月PCEコアデフレータ
ムニューシン財務長官、トランプ大統領に続き、今度は黒田総裁の出番でした。同総裁はスイスで行われているダボス会議の席で、インフレ率が「ようやく目標に近い」と語ったことで、金融緩和の終了が意識され、ドル円は再び108円台前半までドル安が進みました、
この発言はダボス会議のフォーラムで、ラガルドIMF専務理事やカーニーBOE総裁などと出席した中で、司会者から2%の物価目標の達成度を尋ねられた際に答えたもので、「賃金が上昇している兆候が幾つか見られ、物価については一部で既に上昇し始めている。ここ数年非常に弱い状態が続いている中、中・長期のインフレ期待も若干上向きつつある」と英語で発言しました。(ブルームバーグ)市場はこの発言に反応し、ドル円は109円台半ばから108円台前半まで売られています。
その後、日銀のスポークスマンは「黒田総裁のコメントは今月23日に発表した経済・物価の展望で示した見解と変わらない」と電子メールで補足し、「総裁の発言は、インフレ率の目標の2%に達する時期は2019年度ごろになる可能性が高いという意味だ」と火消しにやっきになったとブルームバーグは伝えていますが、この欄でも何度か指摘していているように、足元の市場はドル安材料には非常に敏感になっており、材料にすぐさまドル売りで反応しやすい状況になっています。
ドル円はトランプ大統領の「ドル高を望む」発言から、先週末の東京市場では109円70銭までドルが買い戻される場面もありましたが、再びドルが下落する展開で、なかなか浮上のきっかけが掴めない状況です。あまり話題にはなりませんでしたが、トランプ政権のもう一つの公約である「インフラ投資」も、その概要が間もなく発表になりますが、大統領自身その規模は1兆ドル(約109兆円)ではなく、1兆7000億ドル(約185.3兆円)程度になると語っています。今後、議会での承認や、財源、その実施時期などの問題はありますが、市場はまだ消化していないように思います。
ドル円の上値が重い展開は変わりません。昨年のドルの安値である107円32銭というレベルがますます重要になってきていると感じます。このレベルを割り込むと、ドル売りがさらに進む可能性があります。従って、108円で粘り腰をみせ反発できるのかどうか正念場ともいえます。本日の予想レンジは108円20銭~109円30銭程度と見ています。

- [2018/01/29 09:47]
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ドル円108円台半ばから急反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
その後トランプ大統領の「ドル高を望む」との発言にドルが急反発。
109円70銭まで上昇し、109円台半ばで取引を終える。
トランプ発言や、ドラギ総裁がフォワードガイダンスには言及しなかった
ことから上げ幅を吐き出し、1.23台半ばまで売られる。
上昇、連日の最高値を更新する。一方アップルなどIT株の上値は重く、
ナスダックは3ポイントマイナス。
へと低下。
本日の注目イベント
「ドルはますます強くなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」
前日、ムニューシン財務長官が「貿易にとってドル安が望ましい」と発言し、
ドル売りに拍車がかかり108円台までドル安円高が進みましたが、トラン
プ大統領はこの発言を否定する異例のコメントを行いました。
大統領はCNBCとのインタビューで、財務長官の発言は文脈から外れて解
釈されたと述べ、同長官の発言を真っ向から否定しています。
ドル円はそれまで、もみ合いながらも下値を試す展開が続き、直前には10
8円50銭までドル安が進んでいました。
この発言が伝わると急激にドルの買い戻しが入り、一気に109円台を回復
し、109円70銭前後までドル高が進みました。
この日の注目はECB理事会後のドラギ総裁の記者会見でした。金融緩和終
了へのフォワードガイダンスがあるのかと同時に、その後の利上げのタイミ
ングについても言及があるのかが焦点でしたが、総裁は「インフレ率が2%
弱の水準に収れんすることへの自身を深めている」と述べましたが、ユーロ
高については「このような背景の中で、為替レートの最近のボラティリティ
ー不確実性は源であり、中期的な物価安定の見通しに及ぼしえる影響という
点で監視の必要がある」(ブルームバーグ)と述べ、ユーロ高をけん制しま
した。また年内の利上げの可能性についても「ほぼゼロだ」と述べています。
ここ2日トランプ政権の為替発言からドル円は大きく揺れ動いていますが、
大統領と財務長官が全く異なる為替認識を持っているところが、トランプ政
権の危ういところで、なかなか信頼が置けない部分でもあります。
「アメリカ・ファースト」との立場に立てば、ドル安のほうが米経済にとっ
てはプラスとみられ、この日のトランプ発言もいつまた覆されるかもしれま
せん。
108円50銭まで売られたドル円は、昨年からの動きに比べるとかなり値
動きが荒くなってきました。
昨日は昨年のドルの最安値である107円32銭を意識する声も聞かれまし
た。ネガティブな材料には瞬時に反応する動きを見ると、市場参加者の相場
観も急速に円高方向に傾いてきたように思えます。
それでも昨日のドル急反発のように、一気に1円以上もドルが反転す状況を
目にすると、ドルショートも居心地の悪い水準にあるとも言えそうです。
昨日のトランプ発言でドル安の流れが止まったわけではありません。目線は
まだ下値に向いていると思われますが、戻りの目安は110円台前半と見ら
れます。予想レンジは109円~110円20銭程度とします。

- [2018/01/26 08:56]
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米財務長官発言でドル円一時108円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はムニューシン米財務長官の発言に反応し一時109円
を割り込む。ドル安容認ともとれる発言にドル全面安の展開に。 - ユーロドルも一段と上昇し、3年1カ月ぶりとなる1.2415
までユーロ高が進む。 - 株式市場は米財務長官の発言で荒っぽい動きとなったが、
ダウは41ドル上昇。S&P500も小幅に上昇し、揃って最高値を
更新する。 - 債券は反落。5年債入札は良好だったものの、午後には売られ
下げ幅を拡大。長期金利は2.64%台まで上昇。 - ドル安が進んだことで金は大幅高。前日比19ドル上昇し、
1356ドル台に。原油価格も大幅に続伸し65ドル台に乗せる。 - 11月FHFA住宅価格指数 → +0.4%
- 12月中古住宅販売件数 → 557万件
本日の注目イベント
- 独 独1月ifo景況感指数
- 欧 ECB政策金利発表
- 欧 ドラギ・ECB総裁記者会見
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 12月新築住宅販売件数
- 米 12月景気先行指標総合指数
- 米 企業決算 → キャタピラー、インテル、スタ-バックス、3M
- 加 カナダ11月小売売上高
昨日のドル円は110円を割り込んでからは一進一退の動きを続けていましたが、NY市場で109円台半ばを割り込むと、さらにドル売りが加速し、一時108円97銭前後までドル安が進みました。ムニューシン米財務長官が、ドル安は米経済にとって「良いこと」であり、短期的な価値については「全く懸念していない」と、ドル安を容認する発言を行ったことでドルは円だけではなく、ユーロなど主要通貨に対してドル全面安の展開になっています。
この発言を巡ってはその後、ロス商務長官が「米国の長年にわたる強いドル政策の転換を唱えたわけでは全くない」と述べ、投資家が発言に対して過剰反応しているとの認識を示し、火消し役にまわったようですが、ドル売りの流れは止まっていません。もともと年初からドルが売られ易い状況が続いていた中でのこの発言であったため、格好の売り材料を提供してくれた形です。またホワイトハウスのサンダース報道官は「現在、米国が非常に好調で、これまでにないほど力強いため、われわれは非常に安定したドルを持っている」と発言し、「変動相場制が正しいと信じている。大統領はこれまで常にそうしている」と語っています。(ブルームバーグ)
ドルは対ユーロでも売られ、ユーロドルは1.2415近辺まで上昇し、約3年ぶりのユーロ高を記録しました。昨日のこの動きは「円高」ではなく、明らかに「ドル安」の流れでした。ドルは主要通貨に対して売られただけではなく、金に対しても売られ、金価格は1356ドル台まで上昇し、こちらも4カ月半ぶりの高値をつけています。
前日の黒田総裁の出口政策の否定発言でもドルの戻りは限定的で、その後トランプ大統領のセーフガード発動など、米国の保護主義はさらに強まるとの見方も、ドル売りにつながっています。110円を大きく割り込んだことで市場参加者の相場観もドル安に
傾いてきたと思われ、ドルの先安観も台頭しています。110円より下の方では目立ったサポートもなく、一気に108円台までドル安が進んだことから、意識されるのは昨年9月につけた107円32銭です。この水準は、昨年1年を通じての円の最高値であり、非常に重要なレベルだと考えます。
急激な円高は輸入物価を押し下げ、2%の物価上昇を掲げる日銀にとっては逆風となり、さらに目標達成が遠のくことになります。またドル円が下落した時には、それなりに反応する日本株にとっても逆風が吹くことになります。今週の動きを見ると、ドル円はネガティブな材料には素直に反応しています。従って、本日も日経平均株価が大きく下げるようだと、昨日のNYでの円の高値をさらに更新する可能性もありそうです。今夜のドラギ総裁の発言にも要注意ですが、一段と進んだユーロ高に対してどのような発言をするのか、ドル円にも影響するため注目です。予想レンジは108円70銭~109円70銭程度とします。

- [2018/01/25 09:37]
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ドル円再び110円割れを試す
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は黒田日銀総裁が記者会見で出口政策を否定した
にもかかわらずドル安が進む。110円25銭までドルが売られ、
米金利の低下やトランプ大統領の保護主義が材料に。 - ユーロドルでもドル安が進み、ユーロは一時、今月17日以来
となる1.23台まで上昇。 - 株式市場続は続伸したものの、ダウは引けにかけて小幅安に。
ネットフリックスの好決算がハイテク株を押し上げる。
ナスダック指数は57ポイント上昇し、連日の最高値更新。 - 債券相場は続伸。長期金利は2.61%台へと低下。
- 金は反発し、原油は続伸し64ドル台を回復。
- 1月リッチモンド連銀製造業指数 → 14
本日の注目イベント
- 日 12月貿易収支
- 独 独1月製造業PMI(速報値)
- 独 独1月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月サービス業PMI(速報値)
- 英 英12月雇用統計
- 米 11月FHFA住宅価格指数
- 米 12月中古住宅販売件数
- 米 企業決算 → GE、コムキャスト
今回は特に注目された昨日の午後3時半からの記者会見で、黒田日銀総裁は、市場に広がっている「疑念」を明確に否定しました。市場が「リバーサルレート」や「買いオペ減額」を材料に、「金融政策変更への布石」ではないかと不安視したことに対して、「金融緩和の出口には至っていない」と述べ、「2%の物価上昇を出来るだけ早期に実現するため金融政策を粘り強く続ける」と語り、市場の疑念を一蹴しました。
昨日は日銀の金融政策決定会合を巡る思惑からドル円は神経質な動きを見せ、110円台半ばから111円台前半の間で何度か上下しました。昼前に政策の据え置きが伝えられたものの、予想物価上昇率を巡る表現では前回の「弱含みの局面が続いている」から「横ばい圏内で推移している」に変更されたことで、出口に近付いたと受け止められ、110円台後半から110円台半ばまで円高が進む場面がありました。
黒田総裁の記者会見が始まると、上記の発言を手がかりに徐々にドルが上昇し、111円15銭前後までドル高が進みましたが、その近辺を頂点に上昇の勢いはなくなり、その後は再び110円台半ばに向けて下落軌道を辿っています。NYでは長期金利の低下もあり110円25銭まで円高が進み、結局総裁の「火消し役」も効果は短命で終わりました。
FRBが今年3回の利上げを見込み、ECBも早ければ 年内に資産購入を停止する可能性もある中、日銀だけが出口の見えない状況に置かれています。以前にも何度か注目された「中銀の金融政策の方向性の違い」から円は売られ易いと考えられますが、足元の相場展開は金利差にも反応しなくなっています。
年初から強まったドル安円高の背景は、主に2つだったと考えており、その一つであった「日銀の金融政策への不透明感」はこれで払拭されたと思われますが、それでもドル安の流れは変わっていません。正直なところやや困惑気味ですが、もう一つの材料が足元のドル安のドライバーになっているのかもしれません。それはユーロやポンドなどの主要通貨で「ドル安」の勢いが増していることです。ユーロドルは既に3年ぶりのユーロ高を示現し、ポンドドルもあの「Brexit」で大きく売られた以前の水準を記録しています。いずれもドル安の裏返しであることから、ドル円でも「ドル安円高」方向への圧力が強まっていると考えられます。このままでいけばユーロ円などのクロス円はさらに上昇することも考えられます。
ドル円は再び110円割れを試している印象です。110円前後にはドル買い需要も多いという情報もありますが、もし明確に割り込むと市場参加者の相場観が大きく円高方向へと修正させられることも予想されます。逆にここでも110円台が維持できれば、再び112円方向へと上昇することも考えられます。市場の関心は明日のECB理事会とドラギ総裁の会見に移りました。本日のドル円は109円50銭~110円50銭程度を予想します。

- [2018/01/24 09:49]
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ドル円111円台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
解除に向かうことからドルが買われた。ドル円は111円22銭まで
上昇したものの、買いの勢いが収まると反落し、110円80銭前後まで下げる。
との雰囲気が支配的となり、1.22台半ばを挟んでもみ合い。
ダウは142ドル上昇し、他の主要指数とともに揃って最高値を更新。
近辺で推移。
本日の注目イベント
米上院は22日、暫定予算案を可決しました。この後下院に回され、再度下院で
の審議を経て、可決の必要がありますが、下院はどんな案でも可決すると見られ
るため、同法案は成立する見込みです。
成立すれば3日目に突入した米政府機関の一部閉鎖が解除されることになりある
程度予想されたこととはいえ、市場は好感しています。
ドル円はドルが買い戻され、111円22銭まで上昇しましたが長続きはしませ
んでした。その後は再び110円80銭前後まで落とされており、現時点では「
110円割れ」は回避できたものの、上値の重さは変わっていません。
今週は本日の日銀会合の結果と黒田総裁の会見に注目していることと、25日の
ECB理事会というイベントがドルの上値を抑えている可能性があります。
日銀決定会合では、まず金融政策の変更はないものと思われますが、問題は黒田
総裁の記者会見での発言でしょう。昨年のスイスでの「リバーサルレート」への
言及以来、日銀が金融引き締めへのメッセージを発しているのではないかといった
思惑が広がっています。今月に入っては、買いオペの減額もあり、さらに政策への
不透明感が増しています。
日銀サイドからも説明がないことから、海外勢を中心に「政策変更への布石では
?」といった懸念は払拭されてはおらず、円高が進んだ大きな背景と見られます。
会見ではおそらく「2%の物価上昇達成に向かって引き続き努力していく」とい
ったこれまでの発言とは大きな変化はないと予想しています。
金融政策の変更を匂わせた瞬間にドル売りが加速し、円高に振れることになると
思われるからです。円高がさらに進めば2%の物価上昇には逆風となり、目標達
成がさらに遠のくことになります。
また円高がさらに進行することで、将来の「出口戦略」がさらに延びることにも
なり、FRBとECBの背中が見えなくなることも予想されます。
焦点は、日銀の政策スタンスがこれまでと変わりがないことを確認された後で
も、足元のドル円の上値の重さが続くのかどうかです。ECBの政策スタンスも
含め、今週はそのあたりを確認するタイミングと言えそうです。
本日のレンジは110円50銭~111円50銭程度を予想します。

- [2018/01/23 08:59]
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メルケル政権継続に光明
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
高まったことでドル円は小幅に下落。110円51銭までドル安が進み、
110円80―90銭で越週。
1.22台は維持。
金融株などが買われた。
本日の注目イベント
懸念されていた米暫定予算案はぎりぎりまで交渉が続けられていましたが、上院で
可決に必要な60票を確保することが出来ず、米政府機関が一部閉鎖に追い込まれ
ました。
マコネル共和党上院院内総務は「われわれが目にしたのは、無責任な政治的取引
のために何百万人の米国人を犠牲にするという民主党上院議員の皮肉な決断」
(ブルームバーグ)と述べています。議会は21日、打開策を見出そうと異例の審
議を行っており、21日深夜までの解決を目指しているようです。
先週末には一旦111円台を回復したドル円でしたが、ドルがじりじりと売られる
展開が続き、週明けのオセアニアでは「窓を開け」、110円台半ばまで円高が進
んできました。
米政府機関閉鎖は、直近ではオバマ政権の時にもあり、いずれ議会が妥協案を
成立させると見られており、それほど心配はしていませんが、ドルにとっては重石
となっているのは事実です。
米長期金利が3年ぶりの高水準となる2.66%台まで上昇したにもかかわらず、
ドル円が売られている背景の一因になっていると思われます。
さらにドル円の上値を重くしているのが、ユーロドルの動きです。
ユーロドルは先週1.23台に乗せるなど、「ユーロ高ドル安」が続いていますが、
今朝も上記米政府機関一部閉鎖の影響を受け、「窓明け」で取引が始まっています
が、加えてメルケル政権継続にとって明るい光が射してきたこともユーロ高につな
がっています。ドイツ社会民主党(SPD)はメルケル首相との正式な連立交渉開
始を支持しました。
SPDは21日ボンで開いた党大会で、362対279で、メルケル首相率いる政
党との交渉支持を決めました。メルケル首相は、「前向きな結果」だとSPDの決
定を歓迎するコメントを発表しています。
米暫定予想、トランプ大統領のロシア疑惑、北朝鮮問題など、依然としリスクを抱
えながらも、安全資産の米国債が売られ、長期金利が上昇しています。
その長期金利の上昇にも、これまでのような相関関係は崩れて、ドル円はなかなか
上昇トレンドに乗れません。目先は、やはり110円の心理的な節目が重要かと思
われます。ここを明確に割り込むと、市場心理も急激に円高方向に傾く可能性があ
るからです。
本日のレンジは110円20銭~111円20銭程度とします。

- [2018/01/22 09:02]
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ドル円米政府機関閉鎖懸念から再び110円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
見通しが立たなかったことを材料に、110円69銭までドル安が
進行。ただ長期金利が上昇したことでドルの下値は限られ、
111円台に戻して引ける。
挟んだもみ合い。
ダウは97ドル安。他の主要株価指数も揃って反落。
2.62%台まで急騰。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京タイムでは朝方の株高を好感し、111円48銭まで
買われましたが、午後には日経平均株価がマイナスに沈むと軟調な展開と
なり、NY市場では再び111円を割り込んでいます。
投資家は、米政府機関の閉鎖を回避する暫定予算案の行方が不透明になっ
たことでドルを売る動きを加速させ、この日の最安値である110円69
銭前後までドル安が進みました。
暫定予算案は、1カ月の短期的な政府資金を供与する法案への支持が不足
していることから、上院共和党議員の数人は5日間のみの資金を賄う案を
推し進めているようです。(ブルームバーグ)
ドル円は結局111円台を回復して取引を終えていますが、昨日の動きを
見る限り、まだ113円台への戻りは簡単ではないような印象です。
特に昨日は米長期金利の上昇という「好材料」があったにも関わらず、水
準を切り下げたことで、ドルの上昇期待が後退させられた格好です。
米10年債は昨日も売られ長期金利は上昇しています。
通常、リスク資産の株が買われれば、安全資産の債券は売られる場合が多
く見られますが、昨日は株が売られたにも関わらず債券も売られています。
明確な理由が見つからない中、ブルームバーグは「アップルが国外に滞留
させている巨額の資金を本国に戻すのに伴い380億ドル(約4兆200
0億円)の税金支払いを見込んでいると発表したことで、同社がこの税支
払いのため米国債を一部売却する可能性があるとの見方も米債券相場には
重しとなった」と報じています。
真相はわかりませんが、今朝の新聞でも2017年末に決まった法人税減
税を受け、アップルは米国内で300億ドル(約3兆3000億円)の投
資をすること表明しています。
その他、ライアン下院議長は「賞与や賃上げ、米国内投資といった施策を
発表した企業は160社を超す」と述べています。
AT&Tは20万人の従業員に1000ドル(約11万円)のボーナスを
支給すると発表しており、通信大手のコムキャストも同額を10万人以上
に支給するとしています。
このように海外で稼いで溜め込んだ資金を米国内に戻す「レパトリ」の動
きも、今後の為替相場に影響を与える可能性があります。
米長期金利が「2.6%の壁」を超えてきました。この水準は昨年3月半
ば以来のこととなります。この時のドル円の水準は115円前後で推移し
ており、ドル円は金利高に素直に反応していました。
金利が同水準を回復したのに、足元のドル円は111円前後で、4円のギ
ャップができたことになります。
ドル円が株価の動きに連動しなくなったことは、昨年10月辺りから見ら
れるようになりましたが、足元では金利との相関関係も薄れてきました。
なかなか明確な理由が見つかりませんが、一つには昨年からの日銀の金融
スタンスへの不透明感が挙げられると思われます。
米金利が上昇しても、円の金利が上昇すれば日米金利差はそれほど拡大し
ないことになるからです。
本日の予想レンジは110円60銭~111円60銭程度とします。

- [2018/01/19 08:59]
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ドル円111円台反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
割り込まなかったこともあり反発。NYの午後には米金利と株高を
手掛かりに急反発し111円台を回復。111円30銭前後までドル高が
進み、この日の高値圏でクローズ。
ユーロ売りが出て、1.2177前後まで下落。
半導体株を中心に大幅反発。ダウは322ドル上昇し、一気に2万6100ドル台
に。S&P500も昨年11月以降で最大の上げ幅を記録。
売られる。長期金利は2.58%近辺台まで急騰。
本日の注目イベント
昨日このレポートでも触れたように、ドル円の下値は110円を割り込むか
どうかが目先の焦点で、一方上値は「1時間足」の雲の上限である111円
前後を抜けるかどうかが注目でした。
東京時間で一時110円19銭前後までドルが売られる場面もありましたが、
110円を割り込まずに、海外市場にバトンタッチ。NYでは午後の遅い時
間に株高、金利高に反応して上記「抵抗帯」を抜け、111円30銭近辺ま
でドルが反発しています。
前日まで一貫して売られていたドルが、昨日の海外市場では反転の兆しを見
せてきました。ユーロドルは珍しく、昨日の東京タイムに1.2323まで
ユーロ高が進み、2014年12月以来となるユーロ高を付けましたが、N
Y時間にはECBのコンスタシオン副総裁がイタリア紙とのインタビューで、
ファンダメンタルズを反映しない急激な通貨高を懸念する発言を行い、フォ
ワードガイダンスの変更はすぐではないとの認識を示したことが、ユーロ売
りを誘いました。
このところの急激なユーロ高については、いずれECB高官からけん制する
発言が出るのではないかと予想はしていましたが、レベル的には1.25を
超えてからと考えていました。
やや想定よりも早い行動と言えますが、さらにここから一段とユーロ高が進
むと、景気回復に悪影響を与え、輸入物価の押し下げ圧力が高まり、2%の
物価目標達成が遠のくという影響も考えられることから、早めのけん制に出
たものと思われます。
一方ドル円は2日連続で110円台前半を試したものの、現時点では結局1
10円割れには失敗しています。
結果として110円台前半を底値とする「ダブルボトム」を確認することに
なっています。
113円台半ばから下落し始めたドル円でしたが、これである程度「ドル買
い円売り」のポジションも解消されていると思われます。また、ドル円の下
落を主導したユーロドルの上昇にも一服感が出てきました。
このまま直ぐに113円台を回復するには早すぎるとは思いますが、110
-113円のレンジを形成する可能性が高まったと思われます。
本日は米国株の急騰とドル円の111円台回復を受けて日本株も上値を試し、
2万4000円台に乗せる可能性が高いと予想します。
一応ドル円にとっても支援材料になろうかと思います。
予想レンジは110円80銭~111円80銭程度としますが、「1時間足」
の200本の平均レートは111円60銭を超えたところにあるため、目先
はこの水準を超えられるかどうかに注目しています。

- [2018/01/18 09:08]
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ドル円110円台での攻防続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
長期金利の低下や、上昇していた株価がマイナスに転じたことで
110円25銭まで売られる。ユーロドルの上昇も円買いにつながった。
総裁のタカ派的な発言を材料に1.2281前後までユーロ高が進む。
大台に乗せたが、その後利益確定の売りなどに押され、引け値では10ドル安。
軟調な経済指標や政府機関閉鎖懸念なども材料視された。
長期金利は2.53%台へと低下。
本日の注目イベント
昨日の東京タイムでは株価がジリ高となり、200円を超える上昇を見せたこと
からドルが買われ、111円目前までドル高が進みました。
110円割れを回避できたことで、一旦下げ止まったとの感触もあり、ドルを買
い戻す動きが強まりました。ただ海外市場では依然としてドルの上値は重く、N
Y市場では長期金利の低下や、一時300ドルに迫る上昇を見せていたダウが下
げに転じたこともあり、110円25銭までドル安が進み、前日のドル安水準を
若干下回る展開でした。
引け値では110円台半ばまで戻して取引を終えていますが、ユーロドルが強含
んでいることも、ドルの戻りを売るスタンスが継続されている印象です。
ユーロドルは昨日欧州で、1.2116前後まで売られる場面もありました。
ドイツ誌がベルリンの社会民主党がメルケル陣営との連立
の正式協議入りを否決したと報じたことが材料視されました。
一方でドイツ連銀のバイトマン総裁は、2018年に量的緩和は終了するかとの
質問に対して、「現在の展望からは適切だと考える」と答えていました。
また同時に、来年半ばより前に利上げをしないとのアナリストの見方は
妥当だと述べ、市場が予想している、ECBは9月に債券購入を停止し、
翌年のどこかで利上げに踏み切る考えを示唆するのではないかとの見方に一致し
ています。
年明けから続いているドル安の流れは変わっていないようです。
ドル円は「一歩前進、二歩後退」の動きになっており、短期的なトレンドを見る
「1時間足」では、「雲」の下落に合わせるように右肩下がりの動きになってい
ます。若干ドルが戻す場面があっても、「雲の下限や、雲そのもの」に上昇を抑
えられている形状を見せています。先ずは、この雲を上抜けする必要があります
が、現在その「雲の上限」は111円前後に位置しています。従って、111円
台を明確に超えられるかどうかがドル反転の兆しと見ることができそうです。
一方下値のメドは、やはり110円という心理的な節目でしょう。ここを割り込
むと、再びストップロスのドル売りも予想され、下落に拍車がかかることも考え
られます。そして注目しているのは「週足の雲の下限」です。
現在109円10銭前後にありますが、ここを割り込むと下落トレンドが定着す
る事も予想されるからです。
本日のレンジは110円~111円程度とします。

- [2018/01/17 09:08]
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ユーロドル続伸し1.23に迫る
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
までドル安が進み、110円台半ばで取引を終える。
前後まで続伸。ユーロは対円でも136円手前まで上昇。
ドイツの連立政権樹立への楽観的な見方が背景。
本日の注目イベント
米国が「キング牧師生誕記念日」のため祝日だったわりには、ユーロを中心に
動きがありました。ドル円は昨日の東京タイムに110円58銭前後まで円高
が進み、海外市場では110円33銭辺りまで下落しています。
昨日の円高の動きも、やはりユーロ高に引っ張られた側面が強く、ユーロドル
がどこまで上昇するのかを見極める必要があります。
ユーロドルは一時1.23手前の水準まで買われました。これまでのレンジを
切り上げ、1.20~1.25のレンジに入ったと思われますが、1.21を
抜けてからの上昇スピードには目を見張るものがあります。
ドイツの連立政権樹立への楽観的な見方が強まっているほか、15日には
ドイツ中銀のブンデスバンクが外貨準備に中国の人民元を加えることを決めた
こともドルの押し下げ要因になったようです。
ドイツ連銀のドンブレント理事は香港のイベントで講演し、ECBが2017
年6月に5億ユーロ相当の人民元を外貨準備に組み入れたことを受け、ブンデ
スバンクも昨年時点で今回の措置を決めていたと説明しました。
(ブルームバーグ)
ドンブレント理事は「各中銀が外貨準備の一部として人民元の活用をますます
進めている。ECBだけではなく、欧州では他の中銀も人民元を加えた」とブ
ルームバーグのインタビューで述べています。
米景気は着実に成長しているにも関わらずドルが売られ、ユーロドルは上昇し
ています。先週末に発表されたIMMの建て玉を見ると、ユーロの買い持ちは
15万枚に迫る水準まで膨らんでおり、過去最高の買い持ち額を記録していま
す。ファンドなどの資金がユーロに向かっていることが確認でき、WTI原油
価格にも同じ様な動きが見られます。
ドル円は110円台は維持しているものの、市場参加者の相場観も好調な米経
済を意識しながらもやや円高方向に傾いているようです。
その背景は、上で述べたようにユーロ高に連動する形で円高が進んでいること
と、もう一つは日銀の金融政策変更に対する思惑です。
昨年の「リバーサルレート」に始まって、先週の買オペの減額。さらには昨日
の日銀支店長会議での「2%物価上昇に関する挨拶」にも市場は円高で反応し、
日銀のオペレーションや黒田総裁のコメントに極めて敏感になっています。
日銀の当面のミッションは2%の物価上昇を達成して、デフレから明確に脱却
することです。円高は輸入物価を押し下げる効果があり、2%の物価上昇には
「逆風」になることは言うまでもありません。
今この段階であえて「逆風」を起こすとも思えず、市場が過剰反応を見せてい
る可能性もあります。
本日の焦点は110円台が維持できるかどうかという点です。
予想レンジは110円~111円程度でしょうか。

- [2018/01/16 08:47]
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ドル円一時111円割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ものの、その後は徐々に水準を下げ、一時は110円92銭まで売られる。
ユーロ高に引っ張られる形で円高に。
1. 2218前後までユーロ高が進む。ドイツの2大政党が連立へ前向き
なことが評価された。
決算が相場を引き上げた。ダウは2日連続で200ドルを超える上昇で
最高値を更新。
2.54%へと上昇。
本日の注目イベント
ドル円は昨年11月27日以来となる111円割れまで下落しました。
発表された経済指標は引き続き良好で、消費者物価指数もコア指数では
前月比+0.3%で市場予想を上回り、年率でも+1.8%です。
インフレ率がFRBの想定に近付いてきたことから、本来はドル高要因と
考えられ「ドル買い・円売り」が進んでもよかったと考えますが、その動
きは指標発表直後にあっただけで、その後は111円割れへと下落してい
ます。
特にドルに対して円が買われる理由は見つからなかったと思われますが、
ユーロドルが急伸したことで、このドル安が、円にも波及したものと見ら
れます。ユーロドルは1.21が壁となっていましたが、その壁を超える
と、ストップロスやユーロに対する強気の買いも巻き込み、一気に1.2
218前後まで急騰しました。この水準は2014年2月末以来、約3年
ぶりのユーロ高になります。ドイツの連立政権発足に向けた連立協議が進
展し、暫定合意に至ったほか、前日発表されたECB議事要旨が「タカ派
的」な姿勢を示したことが材料となったようです。(ブルームバーグ)
為替市場で最も取引高が多い「ユーロドル」でドル安が進んだことで、円
は買われ、金も買われています。
消費者物価指数が予想より上昇したことに加え、12月の小売売上高も
やはり上振れしました。昨年の年末商戦でもそうでしたが、急激な株高に
よる資産効果が消費を
押し上げている状況が見られます。
株価は今年に入ってからはさらに一段と上昇しており、今年から実施される
減税とともに、消費意欲をさらに拡大させる可能性があります。
従って、足元では111円割れまでドル安が進んできましたが、ここからさ
らにドル安が進み、110円を大きく割り込んで下落する展開は想定しにく
いと思われます。
米長期金利も2.5%台で、どちらかと言えば売られ易い状況に変化して来
ました。もちろん、為替は金利だけで動くものでもありません。
先週末のユーロ急騰劇は、まさに政治的要因だったと言えます。
そのほか地政学的リスクもあり、市場参加者のポジションの偏り、あるいは
参加者の相場観の偏りなども相場へ影響を及ぼします。
ただ、長い目で見た場合、やはり金利は最も相場に影響を与えるものだと考
えます。本日は米国株の影響から日本株も上昇し、ドル円が現水準から大き
く売られる可能性は低いと思いますが、日本株の動きは為替にも大きく影響
されやすく、NY市場で一時的とはいえ、111円を割り込んだことから株
価の大幅な上昇が抑制されることも考えられます。また上値の壁を破ったユ
ーロドルの動きにもさらに注意が必要です。
ドル円のレンジは110円70銭~111円70銭程度を予想します。

- [2018/01/15 08:56]
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ドル円111円割れを試す
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ユーロ高に引っ張られる形で、111円05銭前後まで下落。
1. 1936近辺から1.2059前後まで上昇する荒っぽい
動きに。議事録の内容が予想されたよりもタカ派的で
あったことが材料に。
に乗せたことで、エネルギー株を中心に買われた。
ダウは前日比205ドル上昇し、最高値を更新。
からの買い戻しも入り、長期金利は2.53%台へと低下。
半ばを超える水準まで上昇。今後もOPECの減産が続くとの
報道が手掛かり。その後は押し戻されて63ドル80セントで引ける。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間では、株価が予想されたよりも下げなかったこともあり
111台半ばから後半まで反発しましたが、NY市場では再び下値を試す展開と
なりました。111円台は割り込まなかったものの、111円05銭前後までド
ル安が進んでいます。
昨日の動きはどちらかといえば、ユーロドルでドル安ユーロ高が急速に進んだこ
とで、円も連れ高した側面が大きかったと思われます。
もっとも、ドル円は日足チャートでも雲抜けを完成させ、下落を示唆する形状を
見せていることから、目先上値の重い展開が予想されます。昨日は米長期金利の
上昇も一服し、株価が再び最高値を更新するなど、リスクオンに傾きそうな状況
でしたが、ユーロの強さが全体のモメンタムを決定したような1日でした。
昨日公表された昨年12月のECB議事録では、「景気拡大が続きインフレが当
局の目指す水準に向けてさらに収れんすれば、政策委員会のコミュニケーション
が、順序は変更しない形で、徐々に進化していく必要があるとの見解が、幅広く
支持された」と記され、さらに「金融政策姿勢とフォワードガイダンスのさまざ
まな側面に関する言い回しは2018年の早い時期に再検討される必要がある」
と述べられていました。(ブルームバーグ)
ECBは今月から債券購入額をこれまでの600億ユーロから300億ユーロに
減額し、これを9月まで実施することを昨秋に決めています。ただ同時に、「必
要ならば再び増額することも期限を延期することもある」との文言も残しており、
市場はこの部分に反応し、ユーロが大きく売られた経緯があります。
今回の議事録は今年の早い段階で、条件さえ合えばテーパリングを行う可能性が
高いことが示唆され、その先には「利上げ」が意識される段階に入っていること
を匂わせていると理解できます。米国からは周回遅れで走ってはいますが、よう
やく米国の背中が前方にかすかに見えてきたといった状況です。
米国株は再び上昇傾向を強めています。
ダウは先週木曜日に初めて2万5000ドルの大台に乗せましたが、昨日の引け
は2万5574ドルです。ちょうど1週間で574ドル上昇したことになります。
武者リサーチの調査によれば、米国の個人資産のうち、52.1%が「株式・出
資金」に向けられており、日本の14.0%を大きく引き離しています。
そのため株価の上昇による資産効果は強烈で、個人消費がさら拡大する
ことも容易に想定されます。
一方で、昨日発表された経済指標に「かげり」が見られないわけでもありません。
生産者物指数は予想を下回る「-0.1%」でした。また週間失業保険申請件数
は前の週よりも1万1000件増えて「26.1万件」と、昨年9月にハリケー
ンの影響で申請件数が増加した時以来の高水準でした。この数字がさらに拡大す
ると、いずれ失業率にも影響を与えることになります。
一時的な現象だとは思いますが、今後も注意深くウォッチしていく必要があるで
しょう。
好調な米景気にとって「死角」は賃金とインフレ率です。この2つが依然として
上昇傾向を見せないことが、FRBが想定する利上げ回数と市場が予想する回数
に溝を作っているわけです。
本日のドル円は昨日と同じような展開になりそうですが、やや水準が円高方向で
す。
111円割れを試す可能性もありそうですが、本格的な動きは海外市場が入って
からでしょう。引き続きユーロドルの動きには注意が必要です。
予想レンジは昨日と同じ、110円80銭~111円80銭程度とします。

- [2018/01/12 09:16]
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ドル円一気に111円台前半まで急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
クロス円の売りも活発で、米金利の上昇にもかかわらずドル売りが優勢に。
NY市場では111円45銭前後で取引きを終える。
維持できず1.19台半ばまで押し戻される。ユーロ円も続落し、133円前半
までユーロ安が進む。
利益確定の売りに押され、ダウは16ドル安。
債券は売られ、金利は上昇。長期金利は2.55%台まで上昇し
昨年3月以来の高水準に。
本日の注目イベント
ようやく動きの出てきたドル円ですが、予想に反して円高方向へと舵を切って
きました。前日の日銀の買いオペ減額がまだ尾を引いているようです。
昨日の東京市場では112円台後半までドルが戻したものの、株価の下落や日
銀の金融政策に対する不透明感などで円がジリジリと買われ、夕方には久しぶ
りに112円を割り込みました。
欧州市場でも円買いの流れは続き、111円台前半まで円高が進みましたが、
相変わらず「ドルは下落する時のスピードは速い」の格言通りの速さで、11
1円27銭まで円高が進んでいます。
この水準は11月下旬以来、約1カ月半ぶりの円高水準です。ただ、NY市場
では一段のドル安を試す動きはなく、上値は重かったものの、もみ合いに終始
しています。前日に続き、米金利の上昇がドルを支えたものと思われます。
米長期金利は一時2.559%まで上昇しました。
この水準は非常に重要なレベルで、これまでも何度か試しては抜け切れずに、
押し戻されています。「2.6%の壁」と言われるのもこの為です。
昨日債券が売られた背景は中国にありました。
「中国の外貨準備を見直す当局者らが、米国債の購入を減らすか停止すること
を勧告した」との報道がきっかけとなり、債券が売られ、金利が上昇しました。
そのような勧告をした理由については明らかになってはいませんが、ブルーム
バーグニュースでは、米国債が他の資産との比較で魅力が低くなったと見てい
るほか、米国との貿易摩擦が米国債購入を減額したり停止したりする理由にな
っているのではないかとの、関係者の見方を紹介しています。
前日、ビル・グロス氏が「債券は弱気相場に入ったことを確認した」と述べた
翌日の動きで、絶妙なタイミングでした。
因みに同氏は昨日もコメントしており、米長期金利は年末までに2.7~2.
8%まで上昇すると予想しているようですが、昨日の債券の動きを見たら「そ
の程度か」との印象が残ります。
米金利との関係が強いドル円ですが、ここ2日は全く反対の動きを見せていま
す。日銀の金融政策への不透明感に加え、昨日の海外市場では112円をしっ
かりと割り込んだ辺りからストップロスのドル売りも出た模様です。
IMMの建て玉でも、「ドル買い円売り」のポジションは高水準であり、投機
筋はドル高が進むと予想していた様で、このポジションの解消もあったようで
す。
足元のドル円は株高にも金利高にも反応せず、ポジションの解消とテクニカル
が示唆するドル安を材料に下落していると考えます。日足ではもともと「雲」
が薄かったこともありますが、大きく雲抜けをし、さらに重要な「200日移
動平均線」も下抜けしています。もっと言えば、「三角もち合い」も下抜けし
ています。これだけ材料が揃えば、ドルを売ってみたくなるのは当然です。
いずれ、米金利高に「鞘寄せ」されるのではないかと予想していますが、目先
ドルの上値が重くなったのも事実です。
本日は株安と円高が重なり、さすがの日経平均株価も下落が予想されます。
どの程度下げるのか。また、ここまでは株を買えていないと言われている個人
投資家の買いが、どの程度出てくるのか注目されます。下げても100円以内
とか、下げ渋る展開になれば、ドル円は少なくとも東京タイムでは111円台
で推移すると見ていますが、予想外の大幅下落だと111円割れテストの可能
性も想定されます。
その際の下値のメドは、昨年11月27日に記録した110円84銭前後と見
ています。
本日の予想レンジは110円80銭~111円80銭程度とします。

- [2018/01/11 09:06]
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ユーロ円などクロス円急落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
重く、112円台半ばを中心にもみ合い。112円36銭まで売られたが、
米長期金利が急騰したことで下値も限られた。
ユーロドルも利益確定の売りに押され、1.1916前後まで下落。
6日続伸し、連日の最高値更新を記録。
「債券は弱気相場に入った」との宣言も響き、長期金利は2.54%台と、
約9カ月ぶりの高水準に。
約3年ぶりとなる63ドル台まで上昇。
本日の注目イベント
昨日の市場の「主役」は日銀だったようで、昨年の「リバーサルレート」以来、
市場は日銀の次の一手にかなり注目しています。昨日の昼前、特段のニュース
もない中ドル円は113円台前半から112円台半ばまで一気に60銭ほど急
落しました。日銀が買いオペを減額したことで、出口への布石だといった思惑
から円が急騰し、112円50銭前後まで円高が進みました。
これは通常の公開市場操作でしたが、買い入れ額を減額すると通知されたこと
で、金融政策変更の動きだとの見方が広がり、ドル売り円買いが強まりました。
この流れは海外市場へも引き継がれ、ドルの上値が重い展開となっています。
個人的には、この流れからもう少し円高が進むのではと予想していましたが、
112円36銭前後で下げ止まっています。
円買いが限定的だったのは、米長期金利が急騰したことによります。
米債券市場では大量の新規発行が控えており、需給関係が不安定になって
いるところに、著名な債券運用者であるビル・グロス氏が「債券の弱気相場
が確認された」とツイッターでコメントしたことで価格が急落しました。
(ブルームバーグ)
米長期金利は前日比7bpほど上昇し、約9カ月ぶりに2.54%台に乗せて
います。仮にグロス氏の「ご託宣」が正しいとすれば、ようやく米金利の動
きも活発になり、米金利のイールドカーブ(利回り曲線)もスティープ化す
ることになります。
金融機関の収益に好影響を与えるとともに、米金利との相関度の高いドル円
は上昇することが予想されます。
昨日の日銀の買いオペ額の減額は、出口戦略を意図したものではないとは思
いますが、昨年以来これまでになかった動きがあるのも事実で、今後とも日
銀ウォッチャーにとって目が離せない日々が続きそうです。
同時に今年は、日銀決定会合とその後の総裁の記者会見が注目されることに
なりそうです。今後日銀がどう動くかが、今年1年を通じたテーマになると
思われます。
米国株が引き続き上昇しており、これに呼応するように日本株も息を吹き返
しています。
本日も日本株の上昇が見込まれ、個人的には「高所恐怖症」が頭をもたげて
来ました。
「上がるから買う、買うから上がる」という、バブル期にはやった言葉が思
い出されます。
本日のレンジは112円30銭~113円10銭程度を予想します。

- [2018/01/10 08:55]
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ユーロドル1.19台半ばまで下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
その後は米金利上昇を材料に113円台前半まで戻しもみ合い。
高値を抜けずに反落。
下落幅は12ドル。S&P500とナスダックはともに続伸。
やや上昇し、2.47%台に。
本日の注目イベント
新年2日から上昇を続けていたNYダウもさすがに昨日は利益確定の売りに
押されたのか下落しましたが、それでも下落幅はこの間の上昇幅に比べれば
軽微。
ダウは下げたとはいえ、他の主要指数は上昇して取引を終えています。
今のところ「適温相場」に大きな変化は見られないということのようです。
一方、米金利は相変わらず動意に欠け、昨日は30年債は買われて
いますが、10年債は売られており、長期金利はやや上昇しています。
ドル円は日中に113円39銭前後まで上昇しましたが、そこを頂点に下落
に転じ、113円を割り込む場面もありましたが、結局113円台前半で戻
っており、先週末の雇用統計後の動きと大差ありません。
そんな中、ユーロドルは比較的目だった動きを見せました。
先週1.20台後半を記録したばかりでしたが、昨日は1.19台半ばまで
売られ、ややドル高が進んだ格好です。
ECBは今月から債券購入額を600億ユーロから半額の300億ユーロに
します。この減額に関してドラギ総裁は、「テーパリングではなくダウンサ
イジングだ」と
述べていましたが、景気回復が鮮明になる中、どこで資産購入を止め、政策
金利の引き上げに向かうのかがユーロ圏における今年最大のテーマです。
ドル円は引き続きレンジ相場で、112円~113円台半ばでのもみ合いを
繰り返しています。
こちらはFRBが想定する「年3回の利上げ」が今年も実施できるのかが焦
点ですが、昨日アトランタ連銀のボスティック総裁は「ゆっくりとした政策
緩和解除を継続することに違和感はない。ただし、それが年3、4回の利上
げだということは必ずしも意味していない」と講演で述べています。
その理由として「(インフレ率が)6年連続で当局の目標に達していない意
味合いを懸念している」と語っています。
因みにボスティック総裁は今年のFOMCでの投票権を有しています。
連休が終わり、日本勢は今日からが本格的な2018年の始動という印象も
あります。
先週は米国株に負けじと、日経平均株価は2日間で950円の上昇を記録し、
これまで壁となっていた2万3000円を大きく上抜けしてきました。
本日も米国株の上昇を好感し買われる展開が予想されます。
ドル円は113円割れの可能性もありますが、それ程深押しもなく堅調に推
移するものと予想します。
韓国と北朝鮮の会談が気になりますが、内容的には市場にはプラスに作用し、
緊張がやや緩和される方向かと思われます。
レンジは112円70銭~113円50銭程度を予想します。

- [2018/01/09 09:02]
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ユーロ円2年3カ月ぶりに136円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はADP雇用者数が予想を上回ったことや、
米国株が大幅に続伸したことを受け上昇。
それでも113円台には届かず。 - ユーロドルは域内のPMIが予想を上回ったことを手掛かりに
続伸。一時は1.2089まで買われ、昨年9月8日以来のユーロ高
を示現。ユーロは対円でも136円37銭前後まで買われ、こちらは
2年3カ月ぶりのユーロ高水準を記録。 - 株式市場はADP雇用者数が予想を大きく上回ったことから続伸。
ダウは152ドル上昇し、初の2万5000ドル台乗せを記録。 - 債券は下落。10年債利回りは上昇し2.45%台に。
- 金は続伸。原油価格も続伸し、引け値で62ドル台に。
- 12月ADP雇用者数 → +25.0万人
- 新規失業保険申請件数 → 25.0万件
本日の注目イベント
- 豪 豪11月貿易収支
- 日 10月マネタリーベース
- 独 独11月小売売上高
- 欧 ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏11月生産者物価指数
- 米 12月雇用統計
- 米 11月貿易収支
- 米 12月ISM非製造業景況指数
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 メスター・クリーブランド連銀総裁、パネルディスカッションに参加
- 加 カナダ12月就業者数
- 加 カナダ12月失業率
- 加 カナダ11月貿易収支
実質的な2018年の始まりとなる昨日は、株高、原油高、金利高、さらには金も上昇するなど、金融、商品市場では今年も「適温相場」が継続することを示唆する動きを見せました。昨日は出遅れ感の残る日本株が大発会で741円高と、大幅高で取引を終え、これが海外市場にも影響を与えた印象です。もっとも、新年2日から取引きが開始されており、既に連日最高値を更新中だった海外の動きに、昨日の日本株が影響されたのが先でしたが、今年も世界経済が順調に拡大を続けるという印象を強く残した1日でした。
12月のADP雇用者数が発表され、予想の19万人を大きく上回る25万人でした。この数字は過去9カ月で最大の伸びを記録し、業種別を見ると、特にサービス業の伸びが際立っていました。本日の雇用統計にも期待が膨らみますが、ここ最近の傾向としては、雇用者数の増減はそれほど市場に影響を与えなくなっています。事前予想で19万人の増加となっていますが、これが15万人以下でも相場へのインパクトは小さいと考えています。
焦点は引き続き「平均時給」ということで、賃金がどの程度上昇しているのかということです。失業率が4.1%と、記録的な低水準であることから、職種さえ選ばなければほぼ仕事にありつけるという状況です。言い換えれば、生産性の高い人材を確保するには、より高い賃金を出さなければ人材を確保できないということになります。米国の失業率は今年中には3.5%まで低下するという予測も一部にはあり、米国の労働市場はさらに「売り手市場」になることが予想されます。
企業収益の伸びも見込める状況下で、今後賃金は緩やかに上昇すると予想することに違和感はありません。
現時点の予想は「前月比」で+0.3%、「前年比」で+2.5%が見込まれていますが、仮に+0.4%と+2.6%でも、113円台半ば前後までドルが上昇する余地があるように思います。もっとも、予想を下回った場合にはドルが売られることになりますが、それでも今後緩やかな賃金上昇が見込めるとすれば、下落余地は限定的かもしれません。
いずれにしても、雇用者数や失業率よりも、注目されるのは賃金ということになります。
株式市場は世界的に活況を呈しているのに、為替市場は依然として盛り上がりません。債券市場が同じように盛り上がらないことが原因の一つですが、今夜の雇用統計をきっかけに動いて欲しいところです。本日のレンジは112円~113円50銭程度を予想します。
=====================================
昨日の東証の「大発会」では、日経平均株価が昨年末比741円高で取引を終えました。
バブルのピークからの下げ幅の「半値戻し」を達成したことで、株式関係者の鼻息はますます荒くなるばかり。
それもそのはず、「大発会」でのこの上げ幅は1996年以来のことだとか。「戌(いぬ」笑う」という格言通りの
スタートを切ったわけですが、「負け犬の遠吠え」ということにならなければいいですが。
良い週末を・・・・・。

- [2018/01/05 09:38]
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ユーロドル1.20台後半から反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
良好な経済指標や自動車販売、さらにFOMC議事録でも
緩やかな利上げスタンスが確認されたことでドルが反発。
この日はドル高の流れに反落。1.20台は維持しており、先高観が
強まっている。
12月のFOMC議事録では、今後とも利上げは緩やかなものになる
とのスタンスが維持されたことを好感。ダウは98ドル上昇し、
2万5千ドルも視野に。
デモ拡大を手掛かりに買われ、61ドル台へ。
本日の注目イベント
昨年末にややドル売り圧力を残したままで越年したドル円は、年明け2日には
112円06銭前後までドル安が進みましたが、112円台は維持しています。
昨日のNYでは12月のFOMC議事録が公表され、メンバーの多くが漸進的
な利上げを引き続き支持していることが示されたことで株価が上昇したことや、
12月のISM製造業景況指数が予想を上回ったことを手がかりに、112円
60銭前後までドルが反発しています。
年明けのNY市場ではドル円は引き続き小動きでしたが、株価は連日上昇し、
昨年の勢いを継続している格好です。原油価格も、イラン国内での反政府デモ
がさらに拡大していることから供給が減少するとの見方からWTI原油価格は
2年7カ月ぶりに高値を記録しています。
これも産油国の米国にとってはプラスに働きそうです。
相変らず、ぱっとしないのがドル円と、米債券市場の動きです。ドル円は昨年
12月28日に113円台を割り込み、112円台に入ってからは終始112
円台で推移しており、動意を見せません。引き続きボラティリティが低水準な
のと、ドル円との相関性が高い米金利が緩やかな動きを見せていることが背景
です。今年は昨年のようなことはないと思いますが、動くきっけかを模索して
いる状況だと考えております。
2018年の相場見通しについては、19日のセミナーで述べたいと思います
が、ポイントは株高に沸く米景気が今年も続くのかどうかという点です。
もし、今年も昨年と同様にNYダウなどの株価が25%も上昇したら、ダウは
3万1千ドル前後まで上昇することになります。
そうなれば、多くの資金が債券からさらに株式市場に流れ込み、米金利の上昇
圧力になりますが、同時にドル円の上昇圧力にもなります。
2009年7月に始まった米景気の拡大は今年で9年目にはいっており、一部
にはそろそろ失速するとの見方もあります。
年明け2日ではその気配は微塵も見られませんが、景気拡大が続く以上、ドル
円の大幅下落は考えにくいと思われます。
もっとも、ドル円は米景気だけで動くものでもありませんが、今年はその意味
でも日銀の金融政策に注目しなければなりません。
本日は日経平均株価が300-400円程度上昇すると予想していますが、ド
ル円も底堅いと思われます。
レンジは112円20銭~113円程度を予想します。

- [2018/01/04 09:07]
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