ユーロドル3カ月ぶりに1.21割れを示現
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
前後まで上昇する場面もあったが、109円台半ばは抜けず。
NY市場では109円台前半から半ばでの動きに終始。
まで売られる。ドラギECB総裁が域内の景気の勢いが弱まったと
発言したことが材料になった。
フェイスブックなど、ハイテク株に買いが入った。ダウは238ドル高と
大幅に上昇。
3%を割り込み、2.98%台で引ける。
リスクが後退していることが背景。原油は小幅に反発。
本日の注目イベント
109円台でもみ合いを続けているドル円。
今週火曜日に108円台に乗せてからは上昇の勢いが増し、109円台半ばまで
ドル高が進んでいます。109円台半ばでは日足の雲は抜けたものの、雲抜けの
形は理想的なものとは異なり、雲の上限が右肩下がりだったことで、「結果とし
て」雲抜けを完成させています。
この水準から上昇の勢いが鈍化しているのは、その上方にある「120日移動平
均線」が意識されているものと考えられます。
また110円台の前半にはさらに重要な「200日線」も位置しており、ここを
明確に抜けるかどうかが「トレンド転換」の一つの目安と考えることができます。
ここ1日半以上は109円台を維持しており、底値も堅いようには見えますが、
上昇の勢いが鈍っていることもあり、110円を試すのか、あるいはその前に一
旦小幅な「調整」を迎えるのか、正念場に差し掛かっていると言えそうです。
一方ユーロドルが1月21日以来となる1.21台割れを見せています。
NY市場では一時1.2097までユーロ安が進みましたが、折りからのドル高
傾向に加え、昨日のドラギECB総裁の発言に反応したものです。総裁は、「前
回会合以降にほぼ全ての国が、度合いは違うが、幾分の成長減速と勢いの低下を
経験したことは明らかだ」と述べ、域内の景気の勢いが今年に入って弱まったことを
認めました。(ブルームバーグ)
ECBは今年の9月までは月300億ユーロの債券を購入することを決めていま
すが、市場には、9月以降は一旦購入を中止し、その後は「出口を目指す」とい
った観測が根強くあります。
ドラギ総裁の発言で、利上げが遠のくとの観測からユーロが売られたわけですが、
ユーロドルは日足では雲を下抜けしており、「120日線」も抜けてきました。
1.20近辺には「200日線」が控えており、この水準では一度は下げ止まる
と見ていますが、ここを下抜けするようだと、ユーロの反発はしばらく期待でき
ない状況になります。
同時に、ここを下抜けするということは、「ドル買い・ユーロ売り」がさらに進
んだことになり、ドル円でも「ドル買い・円売り」が強まる可能性が出てきます。
仮にそうなると、ドル円は110円を試していることになると思います。
従いまして、ドル円がここからもう一段上昇するかどうかは、ユーロドルの動き
にも影響されると考えておかなければなりません。
今日の話題は何と言っても「南北首脳会談」でしょう。午前9時半から始まりま
すが、既にスケジュールは発表されています。予想では、和やかな雰囲気の中で
会談が行われ、焦点は「非核化」への具体的な工程が示されるのかどうかです。
いずれにしても「歴史的な一日」になると思われます。
そのため、どちらかと言えが円売り材料になる可能性が高いのではないかと思い
ます。本日のドル円は108円80銭~109円80銭程度を予想しますが、予
測不能な部分があるだけに、この予想レンジには固執しない方がベターでしょう。

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- [2018/04/27 09:15]
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ドル円109円台半ばまで続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
3.03%台まで上昇したことを受けドル買いが強まり、前日の
高値を抜く。
1.2160まで下落。
ナスダック指数は3ポイント下落。
まで上昇し、3.02%台で取り引きを終える。
本日の注目イベント
米長期金利の上昇が止まりません。
昨日は一時3.03%台まで上昇し、引け値でも3.02%台と、2014年1月
以来の高水準です。長期金利の上昇は、債券価格が下がっていることを意味し、債
券が連日売られていることになります。
ドル円は長期金利の上昇を手掛かりに、109円45銭までドル高が進み、この日
も金利高に引っ張られる形でドルが買われ、ドル円と米金利との相関関係も徐々に
戻ってきたようです。
債券が連日売られている理由は幾つか挙げられますが、基本は米国のインフレ懸念
が高まっているということです。折からの原油高も今後物価を押し上げる可能性が
あり、FRBの利上げ回数も「年内あと2回か3回」というスタンスは変わってい
ません。
さらに、昨年末に成立した税制改革で大幅な減税が実施されていることから、国債
の増発も需給関係を悪化させ債券の売り材料として意識されています。報道による
と、米国債の6割が米国以外の機関投資家に保有されており、値下がりしているこ
とから、かなりの評価損を抱えていると思われます。実際に日本の地方銀行の一部
では含み損を2018年3月期に処理をしたため、年間の利益が吹き飛んだとの報
道もあります。この3月末に処理したのであればまだいい方ですが、現在も保有し
ているのであれば損がさらに拡大しており、経営にも厳しい影響を与える可能性も
あります。
このようにさらなる損出を避けるための債券売りも、相場の下落に拍車をかけてい
るものと思われますが、米長期金利が前回3.03%だった2014年1月時のド
ル円の水準は、104円台半ばでした。現在よりも5円程度の円高水準ということ
になりますが、米金利はこの後徐々に低下していき、あの記録的な1.35%台を
つけることになります。一方ドル円の方は、日銀の追加緩和策という「バズーカ砲
第2弾」を受け118円台方向へ急激な円安が進むことになります。
国内ではリスクを取らない限り高水準の利回りを確保できず、現行の金融政策が維
持される以上、海外に活路を見出す動きは今後も続くと思われます。
その意味では、10年の利回りが3%を超える水準まで上昇し、運用利回りとして
は魅力的と言えなくもない足元の水準では、巨額の資金運用している生保の動きが
注目されます。
特に為替がドル安からドル高へと「トレンドが転換」したのであれば、為替益と、
金利収入の両方を享受することができることになるからです。
ドル円はこの欄でも何度か触れている様に、「日足」の雲を上抜けしています。
まだ完全に抜け切ったとは現時点では言えませんが、もし完全に抜ければドル安ト
レンドの終焉ということが言えそうです。
注意したいのは、雲の上にも幾つかレジスタンス・ポイントが集中していることで
す。109円50-60銭には「120日移動平均線」があり、さらにその上には
重要な「200日線」もあります。
こうしてみると「トレンド転換」は、110円台半ばを明確に上抜けして完成する
必要がありそうです。
110円が視野に入ってきましたが、これからがドル円にとっても正念場です。
予想レンジは108円80銭~109円80銭程度と見ます。

- [2018/04/26 09:00]
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ドル円109円台回復後反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は続伸し、2月9日以来となる109円台回復し、
109円20銭までドル高が進行。ただその後は株価が大幅に
下げたことで急落。利益確定のドル売りも伴い108円台半ばまで
売られる。 - ユーロドルは反発。前日の流れから1.2189まで
売られたものの、この日は買い戻され1.22台半ば水準まで上昇。 - 株式市場は続落。長期金利が4年ぶりに3%の大台に乗せた
ことで株価が急落。ダウは424ドル下落し、5日続落。 - 債券は下落が止まらず、長期金利は4年ぶりに3%の大台に
乗せる。 - 金は4日ぶりに反発し、原油は反落。
- 2月FHFA住宅価格指数 → +0.6%
- 3月新築住宅販売件数 → 69.4万件
- 2月ケース・シラ-住宅価格指数 → +6.80%
- 4月リッチモンド連銀製造業指数 → -3
- 4月消費者信頼感指数 → 128.7
本日の注目イベント
豪 豪、NZ休場(アンザックデー)
米 企業決算 → ツイッター、AT&T、フェイスブック、VISA,ボーイング
ドル円は今年2月9日以来となる109円台を回復して、一時は109円20銭までドル高が進みましたが、その後は株価の急落から108円台半ばまで落とされています。109円20銭前後は、一目均衡表の「雲の上限」にあたり、この水準を明確に抜けると、「トレンドが転換」したと考えることが出来る、重要な値位置でした。同時に「雲」そのものが、『抵抗帯』であることから、上昇が抑えられたという面もあります。
もっとも、109円台から下落の最大の要因は、株価の大幅安だったことは明白です。昨日のNY市場での株価と金利の動きを見ると、いやがうえにも2月初旬のあの「負の連鎖」が思い起こされます。米長期金利が急騰し、これを嫌ったNYダウは一時1600ドル近く下げ、引け値でも1175ドル下げた、あの動きです。「金利高→株安→リスクオフ→円買いドル売り」の連鎖が、この日を契機に始まりました。
昨日も長期金利が2月の水準よりもさらに高水準である3%の大台に乗せ、NYダウは424ドル安で取り引きを終えています。それに伴ってドル売り円買いが出て、108円55銭近辺までドルが下落したようですが、昨日の株価の下落は必ずしも金利高だけが要因でもないようです。代表的な工業株のキャタピラーの経営陣が、1-3月が利益のピークであると発言したことを受け、同社株が大きく売られ、株式市場全体の雰囲気を悪くしたようです。また傘下にグーグルを抱えるアルファベットも設備投資が急増したことを嫌気して大きく売られています。
ドル円は108円台に乗せてからは上昇の勢いを加速させ、109円台前半まで駆け上がりました。市場参加者のセンチメントが大きくドル高方向に傾いてきたと思われますが、個人的には短期的な予想レンジとしてはまだ、105-110円を維持したいと考えています。上でも述べましたが、「日足の雲」を完全に上抜けすれば、ドル高への転換と判断できるかもしれませんが、通常、日足の雲抜けという大きな変化は「一次攻撃」では抜けきれないものです。何度かトライして抜ければ、再び上昇に弾みがつくことにはなりますが、その前にここしばらく、107円、108円台を維持できているかどうかも重要なポイントです。
本日は日本株の動きが重要です。このところ好調な日本株が、「負の連鎖」を入り口で未然に断ち切ることができるのかどうか。あるいは2月初旬のように、日本株も大きく売られ、リスクオフから再び円買いが強まるのかどうかという点です。本日のレンジは108円20銭~109円20銭程度を予想することにします。

- [2018/04/25 09:30]
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ドル円2カ月ぶりに108円台後半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は続伸し、約2カ月ぶりに108円台に乗せ、108円75銭まで
ドル高が進む。米長期金利が3%に迫る水準まで上昇したことで
ドル買いが強まり、この日の高値圏で引ける。 - ユーロドルも売られ、約1カ月半ぶりに1.22を割り込み、
1,2198まで下落。 - 金利上昇を嫌気して株価は下落。ただ、2月初旬ほどの大幅な
下げにはならず、ダウは14ドル安に留まる。 - 債券相場は5日続落し、10年債利回りは一時2.99%まで上昇。
2014年以来の高水準に。 - 金は続落。原油はサウジとイエメンの対立激化で続伸し
68ドル台半ばに。 - 3月中古住宅販売件数 → 560万件
本日の注目イベント
- 豪 豪第1四半期消費者物価指数
- 独 独4月ifo景況感指数
- 英 英3月財政収支
- 米 2月FHFA住宅価格指数
- 米 3月新築住宅販売件数
- 米 2月ケース・シラ-住宅価格指数
- 米 4月リッチモンド連銀製造業指数
- 米 4月消費者信頼感指数
- 米 米仏首脳会談(ワシントン)
- 米 企業決算 → コカコーラ、キャタピラー、3M、ロッキード
ドル円は約2カ月ぶりに108円台に乗せてきました。昨日この欄でも指摘したように、北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を中止し、核実験施設の廃棄を発表したことで、朝鮮半島のリスクが大きく後退したことが安全通貨の円売りを促しました。ドル円は108円台に入ると、ストップロスのドル買いも巻き込み、スピード感を伴って108円75銭までドル高が進み、この日の高値圏で取り引きを終えました。
北朝鮮リスクの後退もドル高の一因でしたが、直接的には米長期金利の上昇がドル買いに結びついた側面が強いと思われます。
2月初旬にも同じように米長期金利が上昇し、この時は金利上昇を嫌って株価が大幅に下がり、その下げがその後の株価の低迷につながった経緯があります。ドル円は株価の大幅下落に反応し、リスクオフから円買いが強まり、3月23日には104円台半ばまで円高が進んだことは記憶に新しいところです。
今回も株価は下げましたが、ダウは小幅安で、S&P500は小幅に上昇しています。2月に比べ株価の水準が低く、割り高感が払拭されていることもありますが、株式市場が金利高に慣れ、受け入れる体制になって、金利高を消化できるようになってきたことも挙がられます。株式市場が金利上昇に対する抵抗力を強めてきたと言えます。
金利が上昇した割には株価が下がらなかったことで、ドル円は金利高に引っ張られた形で上昇しました。もっとも、ユーロドルも約1カ月半ぶりに1.22を割り込むレベルまでユーロ安が進み、昨日はドル全面高の展開でした。さて、107円台ではドルが上昇したもののその動きは緩やかで、108円台に乗せるまでに4営業日を要しました。108円台に乗せてからは一気に108円台後半までドル高が進み、これまでのスピードとは明らかに異なっています。
ここまで来ると「110円」という声も出てきそうですが、これまでの経緯からすると110円を示現するにはまだ時間がかかり、そのための材料も1つや2つは必要かと思います。「日足」では現在雲の中に入り、上方に位置していますが、この雲を上抜けするには
109円台半ばまでドル高が進む必要があります。中東の地政学的リスクや米朝会談実現の可能性、あるいはトランプ大統領の
中間選挙を意識した、性急な保護貿易主義など、まだまだドルの上昇を阻む材料があります。またトランプ大統領自身がドル高を望んでいないということもあります。
長期金利が3%を超えていくのは時間の問題かと思われます。足元では原油価格の上昇もあり、インフレ懸念が台頭しており、FRBが今年あと2回の利上げ、あるいは3回の利上げを実施する可能性もあります。その点からすると、ドルが底堅く推移することになり、現時点では105円割れのリスクもかなり後退してきました。このように考えると105-110円の新たなレンジを形成しているとするのが妥当な見方のように思います。
今週から3月期決算の企業業績が本格的に発表されます。同時に輸出企業は今期の為替レート(社内レート)も発表しますが、概ね105円以下に設定されると予想されます。そうなると、108円~110円の水準では確実にドル売りが持ちこまれることも想定されるでしょう。昨日は急激にドル高が進行しましたが、まだドル高へ転換したと考えるには不透明な部分が多いと、個人的には考えます。
本日のレンジは108円20銭~109円20銭程度と予想します。

- [2018/04/24 09:22]
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ドル円緩やかに上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は堅調に推移し、約2カ月ぶりとなる107円86銭まで
ドル高が進む。長期金利の上昇を手掛かりにドルを買う動きが
やや優勢だった。 - ドル高の流れからユーロドルは下落。1.2250までユーロ安が
進み、2週間ぶりのユーロ安水準をつける。 - 株式市場は3日続落。アップルなどハイテク株が売られ、ダウは
200ドルを超える下げに。長期金利の上昇も重石に。 - 債券相場は4日続落し、10年債利回りは約4年3カ月ぶりとなる
2.96%台まで上昇。 - 金は下落し、原油は反発。
本日の注目イベント
- 独 独4月製造業PMI(速報値)
- 独 独4月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏4月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏4月サービス業PMI(速報値)
- 米 3月中古住宅販売件数
- 米 企業決算 → アルファベット
ドル円は静かな動きながらジリジリと円安方向に進んでいます。先週末のNY市場では今月13日につけた107円78銭を僅かですが抜き、107円86銭までドル高が進行しています。背景は米10年債利回りが2.96%まで上昇したことが一因でしたが、このような状況は2月の初めにもありました。この時は金利高を嫌い株価が急落し、リスク回避の動きが円を買う動きにつながり、急激な円高が進みました。
今回は米長期金利が2月のそれを上回る水準まで上昇し、株価もダウは200ドルを超える下げでしたが、ドル円は小幅に上昇しています。
米金利の上昇は、本来はドル高要因ですが、金利高が進んでもドル円は上昇せず、ドル円と米金利の相関関係が崩れたのは、2月初旬から見られましたが、ようやく金利高にもやや反応を見せるようになって来ました。市場が金利高を受け入れ、緩やかに上昇する金利に徐々になれてきたという印象です。同時に為替を取り巻く環境を見渡しても、トランプ政権がなりふり構わずに進めている「アメリカ・ファースト」も、衝突の危険性は一時ほどではなく、世界経済は混乱しないという見方が強まったことも挙げられます。
その一つでもあった北朝鮮が、急速に態度を軟化させてきました。北朝鮮の金委員長は20日に開いた朝鮮労働党の中央委員総会で、21日から核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を中止することを表明しました。また「核実験」の廃棄も発表し、トランプ大統領は「大きな進展」と、この発表を評価しています。報道によりますと、北朝鮮は21日から核実験とICBMの発射を中止するとともに核実験施設を廃棄し、他国による核の威嚇や兆候がないかぎり核兵器を使わず、第三国への核兵器と核技術を移転しないとも表明しています。
突然のこの発表に論評は様々ですが、今週末には「南北首脳会談」があり、さらには、早ければ5月末にも『米朝首脳会談』も開催される予定です。この両会談を前に歩み寄りを見せ、会談を有利に進める意図もありそうですが、この決定が今後も維持され、朝鮮半島の非核化が本当に実現するのかどうかという点が今後の焦点です。
この発表を受け、週明けのオセアニア市場ではやや円安方向で取り引きが始まっています。今日の東京時間でこの材料で、どれだけ株価と為替に好影響を与えるのか注目したいと思います。ドル円は大きな動きはありませんが、18日の朝方以来107円台を割り込んではいません。そのため「週足」という長いチャートでも、「MACD」がゴールデンクロスを見せており、これは昨年11月以来のこととなります。上値は依然として重い展開で、ドルの上昇は極めて緩やかなものですが、テクニカル的には徐々にドル上昇を示す材料が揃ってきているという状況です。
本日のドル円は107円20銭~108円20銭程度と予想します。

- [2018/04/23 09:51]
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米長期金利再び2.91%台に上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
107円50銭まで上昇。ただこの水準では高値警戒感などから
ドル売りも増え反落。
切り上がってきていることで、日足では「三角保ち合い」を形成中。
下落。長期金利の上昇が株価を押し下げた面もあり、他の主要指数も
揃ってマイナスに。
も債券売りにつながったとの指摘も。
本日の注目イベント
日米首脳会談が終わり、日本側としては「ほっと」一息ついているところです。
懸念されたトランプ大統領からの厳しい要求もなく、為替問題への言及もあり
ませんでした。「われわれの絆がこれほどまで強固だったことはない」と、ト
ランプ大統領は日米の蜜月ぶりを強調し、安倍首相も「あなたの偉大な指導
力に心から敬意を表する」と大統領を褒め称えていました。
日本側から見れば今回の会談は「成功だった」と言えると思いますが、それで
は米国側から見れば「失敗だった」のかと言えば、そうでもないと思います。
そこには深慮遠謀があるように思えます。
今回の会談では日本の貿易赤字に対する具体的な削減や制裁などはありません
でしたが、日米で新たな貿易協議の場を設置することで合意しました。
また日本がTPPの良さを強調したのに対し、米国はFTAで日米の通商問題
を話し合いたいとし、平行線をたどりました。
トランプ大統領は今回の会談では日本側の拉致問題解決などにも理解を示し、
米国にとって日本は特別だとの演出をしましたが、これがトランプ流の外交政
策との指摘もあり、このまま蜜月が続く保証はありません。
ドル円は昨日の東京時間に共同声明を受けて上昇し、107円50銭前後まで
ドル高が進み、NY市場でも同じ水準を試しましたが、抜け切れていません。
先週末には一旦この水準を抜け、107円78銭まで上昇はしましたが、
再び107円台半ばが壁になりつつあります。
今週はほぼ107円台で推移し、ドルの底値を固めつつあるように見えますが、
まだここから上昇するには材料が必要なようです。
北朝鮮リスクや米中貿易問題、日米首脳会談と、次々と円高リスクが後退して
いることが、ドル堅調の要因になっていますが、今後は「森友問題」や財務省な
どの不祥事で支持率が急落している安倍政権の建て直しも急務の一つです。
1週間後に迫った南北首脳会談や、早ければ5月下旬にも開催されそうな
米朝首脳会談を通じて、拉致問題が急転直下解決に向けて動き出すようなら
安倍政権にとっても起死回生の「逆転ホームラン」ということになりますが、
米朝会談は取りやめになる可能性もあり、まだ見通しはたちません。
日米首脳会談も終わり、これで市場は材料不足ということになりそうです。
引き続き大統領周辺でロシア疑惑問題がくすぶってはいますが、現時点では
材料になりにくい状況です。
107円台半ばを抜け108円に向かうのか、もうしばらくは状況を見守る
しかありません。
本日のレンジは107円~107円80銭程度を予想します。

- [2018/04/20 08:59]
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日米首脳会談無事通過?
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
首脳会談初日でも特段相場を動かす材料は出なかった。市場は
2日目の会談内容と、その後の共同声明を見極める雰囲気。
小動き。
38ドル安だったものの、ナスダックとS&P500は続伸。
約1カ月ぶりの高水準に。
在庫が予想外に減少していたことが買い物を集め、3年4カ月
ぶりに高値を記録。
本日の注目イベント
-
注目の日米首脳会談ですが、会談初日では米国側から通商問題に関する圧力も
なく、北朝鮮問題を中心に和やかに行われたことで、ドル円も株価も上昇し、
昨日のドル円は東京時間に107円39銭まで買われています。
日経平均株価の方も310円高と、2万2000円の大台を1カ月半ぶりに回
復してきました。
東京時間にはボンペオCIA長官が、3月31日、4月1日に北朝鮮を極秘訪
問し、金正恩委員長と会談したとの報道も伝わり、これも市場の雰囲気改善に
一役かったようです。
本コメント執筆時(6時25分)では、共同声明文も発表されておらず、2日
目の会談内容も、日本側が米国から航空機や戦闘機を大量に購入することをト
ランプ大統領が歓迎したとするニュースが流れているだけです。何が出るのか、
身構えていた投資家は肩透かしをくらった感じです。共同声明文を確認しなけ
ればまだ「安心」はできませんが、このままでいけば「トランプ・シンゾウ」
の親密さがアピールされる共同声明になるかもしれません。
そろそろ共同声明も出始めてきましたが、ヘッドラインは「日米間の貿易投資
をさらに拡大させていく」などの言葉が並んでいます。日本と米国との関係は、
米中のそれとは異なるということになるかもしれませんが、このままで終われ
ば、市場の懸念は「杞憂」に終わり、今日の日本株の上昇材料になるかもしれ
ません。
ドル円も「VIX指数」などが低下することから107円台半ばを試すことも
予想されます。日米首脳会談を消化すれば次は、来週末の南北首脳会談が材料
になり、そしてその先には米朝首脳会談もあります。
ドル円は先週末には一旦107円台半ばを抜けましたが、再び107円を挟む
展開に戻り、上下50銭程度のレンジを形成しています。
「日足」ではまだ上方の雲が厚く、簡単に抜けそうもありません。
一方短期的なチャ-トではドルの上昇を示唆しており、現在は、ここから11
0円に向かうのか、あるいは再び105円を試しに行くのかの、「踊り場」に
いると理解しています。
北朝鮮リスクは徐々に低下し、米国と日本、中国との通商問題も「戦争」とい
う言葉が適切ではなくなりつつある現状では、やや楽観ムードが優勢になって
きました。トランプ大統領は対ロシアでは、追加制裁を科す計画はないと述べ
ており、米ロ関係の緊張も後退しています。
この状況が今後の為替にどのような影響を与えるのか、じっくり見て行きたい
と思います。
本日の予想レンジは106円70銭~107円70銭程度を見ます。

- [2018/04/19 08:53]
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日米首脳会談待ち
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことで107円21銭までドルが買われたが、勢いもなく、107円を
挟む水準で取引を終える。
下回ったことで軟調となり、1.2336前後まで売られる。
手掛かりにダウは213ドル上昇。ナスダック指数も124ポイント高と続伸。
本日の注目イベント
いよいよ日米首脳会談が始まり、市場は米国側から何が飛び出してくるのか固唾を呑ん
で見守っています。そのためドル円は手がけにくく、昨日のNY市場では値幅も30銭
程度と、閑散でした。米長期金利の動きが鈍いこともドル円を膠着させていますが、会
談を控え、「嵐の前の静けさ」なのか、「杞憂に終わるのか」、ボールは米国側にある
と言えます。
米中の貿易戦争は回避の方向に進んでいるようです。先週のアジアフォーラムで習近平
主席が「市場開放」に言及したことから、中国政府は早くもその行動に出ました。
中国は2022年に外資系自動車メーカーが中国で乗用車を生産合弁する際の出資規制
を撤廃すると発表しました。米国との貿易摩擦を避けたいとする考えをアピールしたも
のと見られますが、電気自動車や商用車など、全ての自動車産業の外資規制を撤廃する
というものです。
トランプ大統領はこの規制撤廃に気を良くし、日本にも同じように目に見える実績を求
めてくる可能性も出てきました。
トランプ大統領は「われわれは拉致問題を取り上げる」と述べ、北朝鮮問題に関しても
突っ込んだ意見交換が出来そうな雰囲気をかもし出しています。大統領は米朝首脳会談
に関しても、会談の開催地として5カ所を検討していることも明らかにしています。
また同時に、時期については6月初めないし、それ以上早くなる見込みだが、そうでな
い場合には、会談が行われない可能性があることもあると語っています。
(ブルームバーグ)
今朝の段階では両首脳はまだ顔合わせ程度ですが、現時点では和やかな滑り出しのよう
です。
ドル円は先週末には107円78銭まで上昇しましたが、結局107円を挟む水準で上
下しています。首脳会談で米国側から何が出て来るのかが全てですが、どちらかといえ
ば今回の会談では日本に対する圧力が高まってくると見られます。日本側は「通商問題」
と「拉致問題」さらに「北朝鮮の核開発廃絶問題」などについて話し合いたい意向のよ
うですが、果たして「通商問題」を無事通過できるのか。またその先にある「為替問題」
に触れずに済むのかによって、ドル円も大きく動くことになりそうです。
ここ数週間は粘り腰を見せているドル円ですが、下げても106円台割れを回避できる
のかどうかという点もポイントの一つです。
本日はレンジ予想も難しい状況ですが、107円を中心に上下50銭程度というところ
でしょうか。

- [2018/04/18 08:55]
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シリア攻撃に対し日米市場とも冷静な反応
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
動きを見せたものの、日米首脳会談を控えややドルが売られ、107円
04銭までドル安に振れる。
1.24には届かず。
ダウは212ドル上昇し、S&P500は1カ月ぶりの高値をつける。
本日の注目イベント
先週末に米英仏の連合軍がシリアを攻撃したことで、週明けの東京市場の動きが注
目されていましたが、為替市場も株式市場も冷静な反応を見せ、朝方から堅調に推
移しました。株価は終始プラス圏で推移し、引け値では小幅でしたが56円高で取
り引きを終えました。ドル円はこれに反応してか、107円台で推移し、一時は1
07円60銭前後までドル高が進みました。
シリア攻撃後最初に開いた市場が冷静な反応を見せたことで、NY市場でもダウは
先週末に比べ212ドル高と、堅調でした。
ドル円は小動きでしたが、ややドル安方向に振れました。それでも107円台を維
持しております。
発表された経済指標は強弱まちまちで、米長期金利も先週末と変わらずでした。そ
れにも関わらずドル安がやや進んだのは、やはり明日から始まる日米首脳会談で通
商問題や、場合によっては為替問題にまで議論が及ぶ可能性があることが意識され
たものと思われます。トランプ大統領は対中国でも、あるいは対シリア問題でも強
硬な姿勢を貫き、攻撃的な姿勢を崩しません。
安倍首相との会談でも、貿易赤字問題は避けて通ることはできないと思われ、日本
側から何らかの譲歩、それもトランプ政権側を納得させる内容のものを引き出した
いと考えているものと思われます。
ドル円は年初からドル安傾向が続き、昨年末から比べると5円以上も円高ドル安に
振れていますが、それでも米国側には根強い「円安論」があります。円を実力以上
に安く放置しているといった考え方です。
トランプ大統領は昨日も中国とロシアに対して「通貨切り下げゲームを行っている」
とし、「容認できない」とツイ-トしています。口には出さないものの、結局はド
ル安を望んでいるのではないかと思います。日本に対しても「直球」で攻めてくる
ことも十分考えられ、少なくとも会談が終わるまではドルの上値は重いと予想して
いますドル円は先週、上に行きたがっているように見えましたが、全て一目均衡表
(日足)の雲の入り口に上昇を抑えられ、そのため、高値は雲の形に沿った形状に
なっていました。
それが先週末には107円78銭までドル高が進み、107円台半ばを抜けたこと
で雲の中に入っています。
昨日のNY市場では107円ぎりぎりの水準までドルが売られましたが、それでも
雲の下限で下落を止められています。
雲を上抜けするのか、あるいは再び下に抜け切るのか、重要なポイントですが、日
米首脳会談を控えている現状では、下抜けの可能性の方が高いと言わざるを得ませ
ん。ただ、それでも3月の下旬に見たような急激な下げにはならないと予想してい
ます。米中の貿易問題など、かなりのドル安円高材料をこなしてきて、粘り腰も備
わってきたと見ているからです。
本日の注目材料は11時に発表される中国のGDPでしょう。今年第1四半期のも
のですが、年率で6.8%と予想されていますが、この値よりも低いようだと、世
界経済の低迷につながり、ドルが売られる可能性があります。
本日のレンジは106円50銭~107円50銭程度を予想します。

- [2018/04/17 08:55]
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ドル円シリア攻撃にも冷静に推移
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
1カ月半ぶりのドル高水準をつける。その後は売られたが
107円台で越週。
ユーロ安が進んだが下値は限定的。
本日の注目イベント
米国は13日夜シリアを攻撃しました。
1年前の昨年4月にも攻撃していますが、今回は英国とフランスも攻撃に参加しており、
化学兵器関連施設を攻撃。米英仏は「成功した」との談話を発表しています。
今回の攻撃はある程度予想されていたため驚きはありません。週明けの為替と、株式市
場の反応が懸念されていましたが、週明けのオセアニア市場でドル円は107円50銭を
中心に取り引きされており、今朝6時半の時点では冷静な動きを見せています。
このままの水準での取引が続けば、東京株式市場も冷静な動きになりそうです。
先週末のNY市場では朝方に107円78銭までドル高が進み、3月下旬の104円6
6銭から、約3円のドル高円安に振れました。注目したいのは、この間にはいくつもの
円高材料が出たにもかかわらずドルが売られなかったという事実です。
米中の貿易問題がエスカレートして、中国は米国からの輸入品に対して関税を引き上げ
るなどの「対抗措置」を発表するに至っています。
また今回の攻撃へのきっかけになった、シリアの化学兵器使用疑惑に対してトランプ大
統領が攻撃を示唆したこともドル安要因として挙げられます。さらに国内に目を移せば、
森友問題での安倍首相の支持率の急落も、円を買う動きにつながります。
これらの一連の材料を消化しながらドル円は107円台後半まで上昇したことは、先週
にも述べましたが、「ドル安傾向の終わりの始まり」である可能性も否定できません。
もちろん明日から日米首脳会談を控えていることから、このままドル高が順調に進むと
は思いませんが、今週の新たな材料をこなせるかどうかがドル円が110円に向かって
上昇できるのか、あるいは再び105円に向うのか、重要な試金石になりそうでうす。
その日米首脳会談は、フロリダ州のトランプ大統領の別荘「マール・アラーゴ」で行わ
れます。前回同様ゴルフも行うようで、「トランプ・シンゾウ」の親密度を演出するよ
うですが、今回はそう簡単には問屋がおろしそうもありません。
トランプ大統領は、対中国への強硬姿勢で相手の譲歩を引き出したように、日本に対し
ても強硬な姿勢で臨んでくる可能性があるからです。
先週末に発表された米財務省の為替報告書では「巨大な対日貿易赤字を懸念している」
と明記されていました。
会談で対日貿易赤字解消の具体的な施策が見出せない場合には、為替の水準にも言及し
てくることも予想されます。先ずは相手に圧力を加え、威圧する中で落としどころを探
るのがトランプ大統領の常套手段です。
今回の日米首脳会談でも成果を上げ、11月の中間選挙に向けたパフォーマンスが必要
なのはわかりますが、台所事情は安倍首相も同じです。ここを無事通過し、仮に日本が
関税引き上げ対象国から外れるような「成果」を上げれば、首相に対する支持率を大き
く挽回することも可能かもしれません。
いずれにしても今回の日米首脳会談では、上記材料にはない直接的な為替変動要因が含
まれています。今週はこれまでの緩やかな相場の動きとは異なることになるかもしれま
せん。本日はシリア攻撃に対する株式市場の反応を見極める必要があります。
シリアへの攻撃が今回1回で終了するのかは、アサド政権とロシアがどのような反応を
示すのかにかかっています。
本日のドル円は106円70銭~107円90銭程度と予想します。

- [2018/04/16 09:01]
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ドル円107円を挟みもみ合い続く
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
シリア問題で柔軟な発言を行ったことで、一時107円43銭まで上昇。
方向感は依然として不透明。
緊張緩和につながり、ダウは293ドル高。その他の主要指数も揃って
上昇。
長期金利は2.84台と大幅に上昇。
本日の注目イベント
ドル円は日替わりで連日上げ下げを繰り返しており、昨日は再び107円台を回復し
て来ました。107円を挟んだもみ合いが続いていますが、足元では106円台半ば
から107円台半ばのレンジを形成しています。
昨日もトランプ大統領がシリアへの軍事介入について「攻撃するとは言ったことはな
い」と述べるなど、やや柔軟な姿勢を見せたことで、株価の上昇と長期金利の上昇に
つながり、ドル円を押し上げました。
ただそれでも昨日のドル円は107円43銭で上昇を抑えられ、先週からこの水準が
上値の「壁」になっていることには変わりありません。この水準が「壁」になってい
る理由の一つが、「日足」の一目均衡表の「雲」の存在です。
現在ドル円は「雲の入り口」に達しており、この雲が上昇を抑えているのが見てと
れます。「日足」で雲抜けできればトレンドの転換と言えると思いますが、それには
現在の107円台から109円台半ばまで上昇する必要があります。
ドル円だけではなく、ユーロドルも膠着状態が続いています。1.22台半ばから1.
24台半ばでの推移が長期間にわたって続いて、トランプ大統領の「一言」、「一つ
のささやき」で相場展開が大きく変わるため投資家は長期のポジションを持ちにくく、
そのため早めの利益確定に動いていることが、相場を膠着させている一つの理由と見
ることができます。トランプ大統領の発言の「予測不能さ」が、投資家を大人しくさ
せていると言えるでしょう。
中東情勢を巡る緊張の「低下」と「高まり」が日替わりで起こっていますが、現時点
では米国によるシリア攻撃の可能性は高いと言えます。
今回攻撃が実施されれば、フランスやイギリスも参加するようですが、シリアがミサ
イル攻撃されれば、それを全て迎撃するとロシアは明言しています。
そのような状況になれば、イランやトルコなども巻き込んで中東情勢がさらに悪化し、
混迷を深めることにもなるため、避けたいところです。
本日は米国株高と為替が円安に振れたことで、日経平均株価も上昇が見込まれます。
ここ1週間ほど攻め続けている107円台半ばを突破できるのか、あるいは再び10
6円台へと押し戻されるのか、見て行きたいと思います。
予想レンジは106円60銭~107円60銭程度とします。

- [2018/04/13 09:14]
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中東情勢悪化でドル円106円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
106円65銭までドルが売られる。
ユーロが買われた。
緊張を増してきたことからダウは218ドル安。連日値幅を伴って
不安定な動きが続く。
安全資産の債券は買われる。長期金利は2.78%台へと低下。
原油価格は一時67ドル台半ばまで上昇し、3年4カ月ぶりの高値を記録。
本日の注目イベント
ドル円はシリア情勢を巡る緊張から再び107円を割り込み106円台半ばまで下落。
なかなか107円台定着とはいきません。
一方株式市場では荒っぽい動きが続き、前日の大幅高から一転して売られ、ダウは2
18ドル下落し、リスク回避の動きが強まってきました。
シリアを巡るイスラエルとイランの対立も緊迫してきました。
報道によりますと9日、イスラエル軍と見られるシリア軍事基地への攻撃で死傷者が
出た模様です。シリアの死傷者の中には自国の兵士もいることからイランは、報復的
な軍事行動を検討しているようです。
一方シリアのアサド政権を支持しているロシアに対してトランプ大統領はツイッター
で、「ロシアはシリアへの全てのミサイルを撃ち落すと言っている。ロシアよ、準備
しておけ。ミサイルは飛んでいく。立派で新しくて高性能なミサイルだ」と、挑発的
な発言を行っています。
朝鮮半島の緊張が和らいできたと思ったら今度は再び中東問題です。しかも今回はロ
シアやイラン、あるいはトルコも巻き込んだ広範囲にわたる混乱の可能性も出てきま
した。米国は英仏と共同で、早ければ今週中にもシリアを攻撃する可能性がありそう
です。このため昨日は原油価格も大幅に上昇し、WTI原油価格は一時67ドル45
セントまで買われ、3年4カ月ぶりの高値をつけています。また資金の逃避先として
の金価格も4日続伸し、1360ドルまで上昇しています。
このように見ると、為替市場は株式市場ほどの混乱は見せてはいないものの、ここ1
、2週間ではやはりドル下落リスクの方が高いと認識しておくべきでしょう。
仮に米国がシリアを攻撃しても、昨年4月の攻撃のように短期決戦で済むようなら為
替市場への影響は軽微と思われますが、そこはロシアの出方次第いうところもありま
す。
むしろ個人的には来週行われる日米首脳会談の方が、トランプ大統領の発言次第です
が、為替への直接的な影響は大きいと考えます。
対中国にも圧力をかけ、現時点では中国側が譲歩する形で「果実」を手にしているト
ランプ政権。同じようなことを日本にも仕掛けてくる可能性は否定できません。
日本側は、米国の関税引き上げ対象国からの除外を求めると見られますが、
これまでのトランプ大統領の発言を考えると、そう簡単ではありません。
「長い間、日本は米国をだましてほくそえんできたが、それはもう終わりだ」
そう言った意味の発言も行っているトランプ大統領です。為替問題や通商問題につい
て、直球を投げてくることも想定されます。
本日も動きにくい展開です。
上値は107円台半ばが「壁」になりつつありますが、下値のほうも106円台半ば
では下げ止まっています。
本日はこの106円台半ばが下抜けするのかどうかが注目点の一つでしょう。
レンジは106円20銭~107円20銭程度を予想します。

- [2018/04/12 08:48]
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米中貿易戦争懸念はやや後退
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
40銭までドル高が進む。株価も大幅高となり、金利も上昇したことで
リスクがやや後退し、円はドル以外の主要通貨に対しても売られる。
1.2368までユーロ高が進行。
言及したことで貿易戦争への懸念が後退。ダウは428ドル上昇し、
2万4000ドル台を回復。
優勢に。10年債利回りは2.80%台に上昇。
本日の注目イベント
習近平国家主席が昨日アジアフォーラムの講演で「中国の開放の門は閉じない。
ますます大きく開くだけ」と述べたことで、懸念されていた米中貿易戦争問題
が後退し、ドル円ではドル高が進み、さらにユーロ円などのクロス円でも軒並
み円が売られる展開でした。
ドル円は107円40銭まで買われ、ユーロ円も約2カ月ぶりとなる132円
台半ばまで円安が進みました。
講演で習主席は、金融や自動車で外資の過半数出資を認め、米国からの自動車
の関税を引き下げるとも述べています。
トランプ大統領はこの内容に「中国の習国家主席による思いやりのある言葉に
感謝する」とツイートしています。その前の日にも大統領は、米中貿易問題で
は中国が先に折れてくるといった発言をしており、トランプ氏の思惑通りに事
が運んでいる印象です。まず最初に先制攻撃を仕掛けておいて、その後相手の
出方を睨みながら落とし所を探っていく戦略が功を奏していると言えます。
米中貿易問題解決の糸口がやや見えてきたことから、NY株式市場は朝方から
買い物を集め大幅高で始まり、そのままのセンチメントを維持しながらほぼ高値
圏で引けました。ダウは前日比428ドル上昇し、2万4000ドルの大台を
大きく超えています。波乱が続いているナスダック市場も143ポイント上昇
し、7000ポイントの大台を回復してきました。
連日、上げても下げても値幅が大きく、市場参加者の困惑振りが見て取れます
がこちらも投資家が落ちつき所を探っている状況です。
株式市場に比べると値動きが鈍い為替市場ですが、3月下旬の頃のような急激
な円高観測はなりを潜めています。それでもドル円は107円台半ばから上方
が重く、シリア問題やさらにはトランプ大統領自身の疑惑などが再燃してきた
ことから円高観測も払拭できません。
特にシリア問題では、先日トランプ大統領が「24時間から48時間以内には
決断する」と発言していることから、再びミサイル攻撃の可能性も高まってい
ます。ただ今回は昨年4月に突然攻撃した時の単独行動とは異なり、フランス
やイギリスなども巻き込んでの行動になりそうです。
ドル円は「8時間足」までの短期のチャートでは全て「雲抜け」を完成させて
おり、現在は「日足」の雲の下限に張り付いている状況です。現時点ではこの
雲は厚く、上抜けするには109円台半ばまで上昇する必要がありますが、こ
の雲は右肩下がりを見せていることから1週間もたてば、106円台でも雲を
上抜けすることになります。
その意味では、時間が経過すれば雲を上抜けする可能性もあるかもしれません。
本日のドル円レンジは106円70銭~107円70銭程度と予想します。
ポイントはやはり、107円台の半ばを明確に上抜けできるかどうかです。

- [2018/04/11 08:54]
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ドル円シリア問題等で反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
反落。FBIがトランプ大統領の顧問弁護士を捜索したとの報道や、ユーロ
などでドルが売られたことで106円62銭まで下落。
発言を行ったことで、1.2331までユーロ高が進む。
引けにかけては上げ幅を縮小。ダウは46ドル高、ナスダックは35ポイント高
で取り引きを終える。
本日の注目イベント
ドル円は円高圧力がやや後退してはいるものの、まだ上値の重い展開が続いて
います。昨日のドル円は107円を挟んで推移していましたが、107円台で
は前半までで上昇が抑えられ、NY市場ではシリア問題や、トランプリスクな
どが意識されて106円台半ばまで押し戻されました。
シリア情勢が再び混迷を強めてきました。シリアの首都ダマスカス近郊の反体
制派の拠点が空爆され死傷者が出ている模様です。報道では確認されてはいない
ものの、アサド政権が化学兵器を使用したのではないかとの疑惑が高まってい
るとしています。トランプ大統領はこの問題で、シリアに対する米国の報復措
置について2日以内に決定すると述べ、ロシアのプーチン大統領が責任の一部
を負うことになる可能性があることも示唆しています。(ブルームバーグ)
トランプ大統領は、昨年4月にシリアを攻撃したこともあり、市場では再び攻
撃の可能性があるのではないかとの見方が強まっています。
大統領は中国との貿易問題に関して、米国は中国と合意に達することができる
だろうと楽観的な見方を示していますが、一方で自身の顧問弁護士がFBIの
捜査を受けていることも報道されています。
NYタイムズは、トランプ大統領の顧問弁護士マイケル・コーエン氏の事務所
を捜索し、書類を押収したと伝えています。
大統領にとって「内憂外患」の日々が続き、今世界で最も多忙な人物と言える
のではないでしょうか。
北朝鮮問題と中国との貿易問題は、市場が懸念するほど悪化するとの見方は後
退し、やや落ち着き取り戻した印象です。しかし、再びシリア問題とトランプ
大統領自身の身辺問題が慌しくなり、次から次へと難問が出てきます。
ドル円は大きくは105-110円のレンジに入った可能性も意識されますが、
それでもまだ下方リスクの方が高いと見ています。
今週は明日発表される3月の消費者物価指数(CPI)に注目していましたが、
上述のように、米国がシリアを爆撃する可能性も出てきました。
もしそのような事態になったら、ロシアやイラン、さらにはトルコがどのような
反応を見せるのかも注目されます。
本日のドル円予想レンジは106円20銭~107円20銭程度と見ています。

- [2018/04/10 08:50]
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ドル円米財務長官発言で反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
為替への影響は軽微。ドル円は株価の大幅下落や金利低下を
背景に106円78銭まで売られ、107円前後で越週。
1.23台には届かず。
回避できるとの楽観的な見通しが、ムニューシン財務長官の発言で
再びリスクが高まった。ダウは一時700ドルを超える下げを見せたが、
引けでは572ドル安で取り引きを終える。
集める。長期金利は2.77%台へと低下。
本日の注目イベント
米中間の貿易戦争のリスクが一旦は治まり、何とか回避できるのでは
ないかといった楽観的な見通しがありましたが、再びそのリスクが高まって
きました。
ムニューシン米財務長官は6日NBCとのインタビューで、中国との貿易問題
について「慎重ながら楽観的だ」としながらも「貿易戦争になるリスクはある」
と述べたことで、株価が急落しリスク回避の流れが強まったことから、ドルは
107円を割り込み、一時は106円78銭まで売られました。
もっとも、その前に発表された3月の雇用統計では、非農業部門雇用者が10
万3千人と、予想を大きく下回ったことで、107円台半ばで推移していたド
ル円は107円台前半まで売られていました。2月の雇用者数が大きく上振れ
たことで、3月はその反動から、18万人程度と予想されていましたが、その
予想を大きく下回っています。また注目された賃金は市場予想と一致しており、
結局この日の下げは米中の通商問題が決め手でした。
今朝の報道では、トランプ大統領はツイッターへの投稿で「中国は貿易障壁を
下げるだろう。そうすることが正しいからだ」と述べ、米中貿易問題では、中
国が先に屈服するだろうとの見方を示しています。(ブルームバーグ)
そして同時に、何が起ころうとも「習国家主席と私は常に友人であるだろう」
とも述べ、強気の姿勢を見せながらも時に柔軟な態度も見せるなどして、強弱
をうまく使い分けている様に思えます。
今回の措置で大豆の価格が急落しており、既に米国の一部の州ではその影響が
出始めており、一方中国でもネット上で米国製品不買運動が起きているとの報
道もあります。
米国は中国の知的財産権への侵害に対して、既に1300品目にわたる関税引
き上げ案を発表しています。最終的に発動されるまでにはその内容が軽減され
ると見られていますが、中国も
それに対する対抗措置を発表しています。
米国の最終案次第では中国がさらに対抗措置を発表することも予想され、
『伝家の宝刀』である「米国債の売却」を掲げるようだと、今度はその影響が
金融市場を直撃することになり、市場が大混乱になることは必至です。
実際に中国が保有している米国債を売却することは現実的ではないとは
思いますが、その意思を表明しただけでかなりの影響が出ると思われます。
ドル円は107円台半ばを試した後、下げてはいますがそれ程水準が下がって
いるわけでもありません。
米中貿易問題はまだ予断は許しませんが、市場は徐々に消化してきていると考
えられます。そのため3月下旬に見られたような急激な円高には振れていませ
んが、来週には日米首脳会談が行われ、そこで日米貿易問題や為替問題が議題
になるようだと、一気に円高方向に振れる可能性は意識されます。
本日のレンジは106円40銭~107円40銭程度を予想します。

- [2018/04/09 09:02]
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ドル円1カ月ぶりに107円台半ばまで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
米中の貿易問題が米経済成長を妨げるほどのものにはならない
との見方からNY株が続伸し、長期金利も上昇したことが支えに。
1.2219前後まで売られる。1.21台を試すかが注目される。
残していることが買い安心感につながる。ダウは240ドル高。
2.83%台に上昇。
本日の注目イベント
米国と中国の貿易問題の成り行きに市場は一喜一憂していますが、昨日は
この問題が米国の経済成長の妨げにはならないだろうとの見方が優勢となり、
株価が大きく買われ、債券が売られたことで長期金利も上昇。
為替市場では素直にドル高が進み、ドル円は約1カ月ぶりに107円49銭
まで買われ、ユーロドルも1.22台前半まで下落するなど、ドル全面高の
展開でした。
トランプ大統領は依然として中国に対して強気の姿勢を崩してはおらず、昨
日も「今こそ、中国が米国を利用するのをストップさせる時だ」と述べて、
「クドローNEC委員長は米政府が同盟国に対し、通商政策を巡り中国に圧
力をかけるよう求めるだろう」と語っています。
今朝の最新ニュースでは、トランプ大統領が米通商代表部(USTR)に
1000億ドルの追加関税を中国に課すよう指示したとの報道で、ドル円も
107円前後まで売られています。
一方で、「米国は中国と長期的に素晴らしい関係を持つことになるだろうが、
この問題を正し、均衡を取り戻す必要がある」とも語っており、やや柔軟な
姿勢も見せています。
同時に、クドローNEC委員長は「政権が細心の注意を要する交渉を進めて
おり、これにより関税の賦課の必要がなくなる可能性がある」とも語ってお
り、水面下では貿易戦争を避ける交渉を行っていることも示唆しています。
中国は既に500億ドル規模の対抗措置を発表していますが、米国側もUS
TRが原案を発表していますが、一般からの意見を募っており、今後柔軟な
調整が行われる可能性は十分あると見られます。
ドル円は昨日のこの欄でも述べた様に、東京タイムに107円の節目を試し
ましたが、「一次攻撃」では突破できずに押し戻されました。しかし、結局
NYタイムにかけて大きく上抜けし、107円49銭までドル高が進みまし
たが、ここは重要な「日足の雲の下限」であったことから抜け切れなかった
と見られます。
連日米中貿易問題の報道で右往左往させられていますが、本日は雇用統計が
発表されます。注目の平均賃金は年率で「2.7%」と予想されています。
これが3%に近付くとようだと、2月の発表時に見られたように、長期金利
の急騰から株価が急落し、リスクオフから円買いが強まる展開も予想されま
す。トランプ氏の発言と同時に、ここにも注意が必要です。
予想レンジは106円40銭~107円60銭程度と見ます。

- [2018/04/06 09:01]
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ドル円底堅く推移
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は朝方106円台前半で始まり、株価の大幅下落に
106円12銭まで売られたが、その後株価が急速に切り返し、
長期金利も上昇したことで106円85銭までドル高が進む。 - ユーロドルは引き続き1.23を挟む展開が続く。やや手詰まり感も
あり、値動きも小幅に留まる。 - 株式市場は乱高下。朝方は中国の米国への報復関税発表を
材料にダウは500ドルを超える下げに。その後米政権は関税導入を
回避する交渉を行う意向があることが伝わると急速に値を上げ、
結局ダウは、前日比230ドル高で取り引きを終える。 - 債券も朝方は買われたものの、その後じり安に。長期金利は
10日ぶりに2.80%台に乗せる。 - 金は小幅に反発。原油は反落。
- 3月ADP雇用者数 → 24.1万人
- 3月ISM非製造業景況指数 → 58.8
- 2月製造業受注 → +1.2%
本日の注目イベント
ドル円は、値幅は限られるものの神経質な展開が続いています。背景にあるのはもちろん、米中の輸入関税の「引き上げ合戦」です。昨日の東京時間には106円68銭までドルが買われたものの、欧州時間に中国が報復的な米国製品に対する関税引き上げを発表すると、ドル円は一気に106円割れまで下落し、NYでは106円85銭までドル高が進む展開でした。
中国政府は米国からの大豆やコーンなどの穀物、牛肉、航空機、自動車など、106品目に対して500億ドル(約5兆3000億円)相当の関税引き上げを発表しました。米国が中国に対して1300品目を超える制裁関税を課す原案を発表したことに対する対抗措置で、まさに「貿易戦争」という言葉が現実的になって来ました。この影響で、大豆相場は急落し、昨日朝方のNYダウは500ドルを超える下げで取り引が始まっています。ただその後は、クドロー・国家経済会議(NEC)委員長が「トランプ大統領は交渉するつもりだ。米中貿易戦争は起こらない」と述べたことで、ドル円は大きく上昇し、株価も急反発しました。投資家もこの影響を諮りかねている様子で、市場は乱高下しています。
米通商代表部(USTR)の発表は5月下旬まで一般からの意見を募ったうえで品目を確定し、最終的にはトランプ大統領の署名を持って発動されることになるため、実際には6月にずれ込むと見られます。またクドローNEC委員長が述べたように、引き続き貿易戦争回避のための交渉が水面下で行われているようですが、トランプ政権が「落としどころ」をどのあたりに定めているのかが焦点になりそうです。このまま両国が発表した通りの関税が実施されれば、米中の企業のみならず、両国民にとっても日常生活に影響が出るのは必至です。同時にその影響は両国だけに留まらないものと思われます。
ドル円は106円85銭まで上昇したことで、チャート的にも上昇の兆しが点灯しつつあります。既にこの欄でも述べたように、日足のレジスタンス・ラインを上抜けし、MACDでもマイナス圏ではありますが、「ゴールデン・クロス」を見せています。目先の上値のメドは、先週瞬間的に記録した107円近辺でしょう。さらに上昇すれば、久しぶりに「日足の雲の下限」に突き当たることになります。
その辺りを考慮すれば、本日の予想レンジは106円20銭~107円30銭程度と見られます。下値のメドは106円が維持できるかどうかでしょう。昨日も106円を一瞬割り込みましたが、直ぐに切り返しています。投資家の相場観やドル買い需要も、徐々に106円前後に上方修正されてきたように思えますが、まだドル下落のリスクは依然として残っているとみておくべきでしょう。

- [2018/04/05 09:40]
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株高、金利高でドル円106円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は1日で106円台を回復し、一時106円65銭まで
買われた。株価が反発し、長期金利も上昇したことがドル買いに
つながり、この日の高値圏で取引を終える。 - ドル高が進み、ユーロドルは反落。1.2254までユーロ安が進み、
このところのレンジの下限に迫る。 - 株式市場は大幅に反発。3月の自動車販売が予想を上回ったことや、
軟調だったハイテク株が買われたことでダウは389ドル上昇。 - 株価の上昇に、安全資産の債券は売られる。長期金利は2.77%台
まで上昇する。 - 金は反落し、原油価格は反発。
- 3月自動車販売台数 → 1740万台
本日の注目イベント
- 豪 豪2月小売売上高
- 豪 豪2月住宅建設許可件数
- 中 中国 3月財新サービス業PMI
- 中 中国 3月財新コンポジットPMI
- 欧 ユーロ圏2月失業率
- 欧 ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)
- 英 英3月建設業PMI
- 米 3月ADP雇用者数
- 米 3月ISM非製造業景況指数
- 米 2月製造業受注
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
ドル円は1日で106円台を回復してきました。昨日の東京市場では株価が思ったほど下げずにいたことで、夕方には106円に乗せる場面もありましたが、国会での黒田総裁の発言に反応して105円76銭辺りまで売られる場面もありました。総裁は、出口戦略について日銀内では「いろいろ議論している」と発言し、この発言のヘッドラインにアリゴリズムが反応して瞬時にドル売りを仕掛けたものと思われます。総裁はさらに、2%目標まで距離がある現時点で出口戦略を説明するのは「ミスリーディリングだ」と述べ、これまで通り2%の物価目標達成まで現在の政策を維持する姿勢を示しました。
前日急落したNYダウはその8割以上を戻しました。トランプ大統領のアマゾン・ドット・コム攻撃でハイテク株が大きく値下がりし、それが市場全体の雰囲気を悪化させていましたが、昨日も大統領は同社に対する攻撃を継続し、米郵政公社との特別契約を通じて同社が数十億ドルのコストを納税者に負担させていると主張しています。ただそれでもホワイトハウスが同社に対する特別な行動を起こす可能性の議論をしなかったことで、ハイテク株が反発しています。(ブルームバーグ)
株価が大幅に反発したことと長期金利が上昇したことで、ドル円は106円65銭まで買われています。米中通商問題や、日米首脳会談、あるいは米朝の首脳会談など、リスクが一気に顕在化する材料を控えており、さらには今週末には雇用統計もあります。まだ上昇トレンドも、同時に下落トレンドも確認できません。むしろ上記イベントを控え輸出企業などは早めのドル手当てを計画しているところもあるようです。106円台半ばから107円台半ばが、目先の抵抗帯とみることが出来ます。ここは、直近の動きは104円台半ばから107円台半ばのレンジと認識し、取引をする必要があると考えます。
昨日、オーストラリア準備銀行(RBA)は政策金利の据え置きを決めました。これで1年8カ月連続で据え置きを決め、過去最低の1.5%のキャッシュターゲットを維持しています。RBAのロウ総裁は「2018年の成長加速が引き続き中心的な予想だ」とし、現行の低金利が成長にはプラスとの考えを示しています。このため、2018年度での利上げは見込みにくいと予想されます。オーストラリアにとっては、中国が最大の貿易相手国であり、米中貿易戦争が拡大するようだと、その影響を避けることは難しそうです。
本日は日本株も安定した動きを見せそうです。予想レンジは106円10銭~107円程度にしたいと思います。

- [2018/04/04 09:19]
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NY株再び大幅下落でドル円105円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
米国株が大幅に下落し、長期金利も低下したことでリスクオフの
流れから円が買われる。
大きく下落。1週間ぶりに130円を割り込む。
したことや、中国が米国製品に対する報復的な関税引き上げを
発表したことが手掛かりに。ダウは一時750ドルを超える下げを
見せたが、引けは458ドル安。
低下。
本日の注目イベント
NY株式市場が大幅な下落を見せたことで、ドル円は再び106円を割り込み、
105円台半ばまでドル安が進みました。大幅下落を主導したのは先週と同じ
くハイテク株でした。トランプ大統領がアマゾンへの批判を再開したことや、
中国が米国製品に対する報復的な上乗せ関税を発動したことで市場が動揺し、
ダウは一時750ドルを超える下落を演じ、ハイテク銘柄の多いナスダック指
数も大幅に売られました。
中国は米国からのワインやナッツ類、それに豚肉などの関税引き上げを発表し
ましたが、その規模は小さく、米国にとってはたいした痛手ではありません。
米国が鉄鋼やアルミへの関税を引き上げたことに対する報復的な意味合いで
しかなく、本音は6月ごろ発表される1300品目にものぼる中国からの輸入
品に対する関税引き上げの内容を見極めたいというところです。
ただそれでも中国に対するトランプ政権の強行姿勢がさらに強まるようだと、
「伝家の宝刀」である「米国債の売却」というカードをちらつかせる可能性は
あります。
米中両国は水面下で交渉を行っているようですが、今の状況を見ていると、貿
易戦争を回避できるかどうかのボールは、米国側にありそうです。
朝鮮半島の緊張が和らいだことで107円台まで反発し、105円割れがやや
遠のいたドル円でしたが、再びドルの底値を探る展開になってきました。
米国の10年債利回りは一時ほどの先高感が薄れ、落ち着きを取り戻していま
す。昨日の債券市場では2.73%台まで低下し、今回の大混乱のきっかけと
なった2月2日の水準を下回っています。落ち着かないのが株式市場です。
引き続き上下した際の値幅は大きく、ボラティリティーも下がってきません。
トランプ政権の打ち出す政策に対する懸念が株価の重石になっていると考えら
れます。
この欄でも以前に触れましたが、ドル円は「日足」チャートでは、1月8日の1
13円39銭を頂点とするレジスタンスラインを上抜けしています。
抵抗線はドルの戻りを抑制することになりますが、一旦上抜けを完成させると、
サポートラインとなり、今度はドルの下落を抑える傾向があります。
その意味では本日の下値のメドは105円40銭前後にあると見られますが、
その水準で下げ止まるかどうかは分かりませんが、一旦は意識されるレベルかと
思います。
ということで、本日のレンジは105円30銭~106円30銭程度と予想しま
す。もちろん、日本株がどこまでNY株下落の影響を受けるのかにもよります。

- [2018/04/03 08:58]
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米国祝日のため為替市場も閑散
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は106円台前半での動きに終始し、値幅も15銭程度と
動かず。
の売買が中心に。
本日の注目イベント
ドル円は米国市場が祝日だったためほとんど動きはありません。
先週は、北朝鮮の金正恩委員長の電撃的な中国訪問で、米朝関係の
緊張がさらに緩和するとの見方が強まる一方、トランプ政権の保護貿易主義が
一段と拡大され、米中間の貿易戦争の行方があらたな懸念材料として意識され
る展開でした。
実際に発動されるのは6月にずれ込むと見られていますが、最大で1300品
目、円換算で6兆円を超える関税が賦課されようとしています。
このままいくと、日本も無傷ではいられないと思われ、今月18日に安倍首相
が訪米して日米首脳会談が行われますが、日本側は貿易問題に沈静化を働きか
けるとみられますが、米国側は、鉄鋼、アルミニウムに見られたように、関税引上
げをちらつかせ、さらなる要求を突きつけてくる可能性があります。
日本にとって米国は最も重要なパートナーであり、安倍首相はトランプ大統領
に最も近い存在だと自負しているようですが、その実態は「同床異夢」といっ
たところです。
菅官房長官は昨日のラジオ番組で今月中旬の日米首脳会談では「安倍晋三首相
は当然、自由貿易の大切さを申し上げることになるだろう」と述べ、「北朝鮮
による拉致問題も是非取り上げてほしいと首相は発言するだろう」とも述べて
います。また為替問題に関しても「株価下落や為替変動の動きに一定の歯止め
をかけなければならない」と指摘しています。
ドル円は先週には104円台半ばまでドル安が進み、103円程度までのドル
安が意識されましたが、その後朝鮮半島のリスクがやや後退したことで、10
7円前後までドルが反発しました。
100円方向に向かうというセンチメントはやや薄れたとは思いますが、まだ
まだドル下落のリスクは残っています。
今後もトランプ大統領次第というところですが、どんなボールが米国側から投
げられてくるのか、引き続き注意深く見守るしかありません。
日米とも株価はまだ荒っぽい動きを見せてはいますが、米長期金利は2.95
%台まで上昇した後は落ち着きを取り戻し、先週は2.74%台まで低下して
きました。2月の雇用統計発表直後から始まった、米長期金利急騰に伴う混乱
は沈静化の途中かと思いますが、今週末には3月の雇用統計が発表されます。
用心するにこしたことはありません。
本日のレンジは105円80銭~106円80銭程度を予想します。

- [2018/04/02 09:01]
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