ドル円108円台半ばまで下落後反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
その他の指標が軟調だったことで発表直後から下落。一時は
108円65銭まで売られた。ただその後は米株式市場が急騰した
ことで109円台を回復。
届かず。その後ドルが上昇すると1.1910までユーロ安が進む。
ことが材料に。ダウは一時400ドルを超える上昇を見せたが、引けでは
332ドル高。他の主要指数も軒並み上昇。
制裁に踏み切るとの観測から続伸し、3年5カ月ぶりに69ドル台
後半まで買われる。
本日の注目イベント
ドル円は4月の雇用統計を受けて下落し、4月25日以来となる108円台半ば
まで売られましたが、その後は切り返し、結局109円台でNYでの取り引きを
終えています。
底堅いと言えば、底堅い動きです。
北朝鮮問題はほぼリスクとしては存在しなくなってきたことや、米長期金利との
相関関係が戻ってきたことが、大きな理由として考えられます。
4月の雇用統計では、雇用者数は市場予想を下回る16.4万人でしたが、失業
率が18年ぶりとなる4%を下回ったことが株式市場で好感されています。注目
の賃金はやや上昇率が鈍化しており、これが嫌気されてドル円は一時108円6
5銭まで売られましたが、下落もそこまでで、結局109円台に戻して越週して
います。
FRBは、2日のFOMCでは予想通り金融政策の現状維持を決め、追加利上げ
を見送りましたが、声明文では「さらなる利上げが正当化される」と記述され、
次回6月のFOMCでは今年2回目の利上げが実施される可能性がさらに高まっ
たと考えられます。
ドル円はこの日に110円台に乗せ、110円04銭までドル高が進みました。
これで、3月23日に記録した104円64銭の底値からは5円40銭ほど戻
したことになります。
日足チャートでも既に雲抜けを完成させ、重要な「200日線」に迫ろうという
状況です。110円台をつけた後、一旦108円台半ばまで落とされたため、目
先のレジスタンスは「120日線」の位置する109円30銭前後ですが、重要
なのはやはり上記「200日線」のある110円20銭前後をしっかりと抜け切
れるかどうかでしょう。ドル円の直近の高値を昨年11月6日の114円74銭
と見れば、今年3月の底値までは10円10銭下げたことになります。
フィボナッチ・リトレースメントで戻りの水準を確認してみると、「半値戻し」は
109円69銭となり、これは先週一旦抜けています。
「半値戻しは全値戻し」と言われ、114円台はまだ遠い存在ですが、上記「20
0日線」を超えてくれば、その可能性も少しずつ意識されてくるかもしれません。
ただそうは言っても、まだ手放しでドル高を見据えるわけにはいきません。
そもそもトランプ大統領がドル高を望んでいないとの見方がある他、先週行われた
米中通商問題では、米国側は中国に対して2020年までに2000億ドル(約2
2兆円)の貿易赤字削減を要求しました。
両国の主張には隔たりが大きく、一旦消え去った「貿易戦争」という言葉が再び報
道の中で使われ始めてきました。さらにはシリアをはじめとする中東問題や、トラ
ンプ大統領のロシア疑惑も引き続きグレイです。
そして、半年後には米中間選挙が控えています。
その意味では110円台を安定的に回復できるかどうかは、今後の相場を占う上で
も非常に重要なポイントと言えます。
本日は地区連銀総裁の講演が多く予定されています。基本的には好調な米景気を背
景に、利上げには前向きな発言が多く出ると予想されます。
レンジは108円70銭~109円70銭程度を予想します。

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- [2018/05/07 09:06]
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