ドル円110円をテスト後下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
反落。NYでは4月のCPIが予想を下回ったことからドル売りが優勢
となり109円30銭まで円が買われる。
反発する場面も。
ダウはこれで6営業日続伸。
2.96%台で引ける。
71ドル台後半まで上昇。引け値でも71ドル36セントと、直近高値を更新。
本日の注目イベント
昨日この欄でも述べましたが、為替と金利で2つの水準に注目していました。
ドル円では再度110円台をテストできるかどうかと、110円台をつけた
後その水準を維持できるかどうかという点が1つ目でした。
そのドル円は夕方には110円02銭まで上昇し、110円台には到達した
ものの、今回も結局、「ワンタッチ」でした。
その後のNY市場では4月の消費者物価指数(CPI)が+0.2%と、予
想を下回ったことで、インフレ懸念が後退しドルが売られ、109円前半ま
で下落しています。
現時点では「110円の壁」が徐々に存在感を増しているといったところで
す。
昨日も説明したように、110円から110円半ばには実需のドル売りを含
め、大量の注文が並んでいたものと思われます。
もちろん、どれほど多くのドル売り注文があろうと、抜けるときは簡単に抜
けるものですが、為替ディーラーも自分で保有している「大量の注文額」を
利用して「悪さ」をすることもあります。その結果、110円近辺が益々厚
い壁になってくることもあります。
2つ目の注目点が、米長期金利が3%台を維持できるかどうかという点でし
た。米長期金利との相関を取り戻したドル円は、米長期金利が上昇するので
あれば110円台を固める可能性もあったからです。
結果は3%台を維持できず、再び押し戻されています。結局、現時点では1
10円台に乗せ切れずやや下落していますが、ここから注目したいのは、1
09円台で留まっていられるのかどうかです。109円台を維持できるので
あれば、三度(みたび)110円をテストする可能性があり、107円程度
まで売り込まれるようだと、105-110円のレンジに戻ってしまうから
です。いずれにしてもドル円は重要な水準にいて、正念場であることに変わ
りはないと思われます。
米朝会談の日程と場所が発表されました。
トランプ大統領は昨日ツイッターで「大いに期待されている金委員長と私と
の会談は、6月12日シンガポールで実現する」と明らかにし、「世界平和
のために2人で努力し、非常に特別な瞬間にしたい」とツイートしました。
(ブルームバーグ)歴史的な会談が開催されますが、会談では北朝鮮の非核化
実現までの期間が焦点になろうかと思います。
イスラエルがシリア内にあるイランの軍事施設に大規模な攻撃を行うなど、
中東の地政学的リスクは依然として沈静化する気配はありませんが、市場は
徐々にリスクオンに傾いてきているように思えます。
トランプ大統領は昨日も北朝鮮から解放された米国人3人迎えるため、わざ
わざ米軍施設まで出向き、タラップの上まで登り、飛行機の出口で3人と握
手する演出を見せていました。
11月の中間選挙に向けて猛アピールといったところです。米朝会談が成功
裏に終わり、北朝鮮の非核化で合意ができるようなら、次の材料は、米中間
選挙とロシア疑惑と見ています。
本日のドル円は109円~109円90銭程度を予想します。

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- [2018/05/11 09:02]
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