ドル円続伸し110円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
GDP確報値が改定値を下回ったことで110円06銭まで売られたが、
その後は株価と長期金利の上昇に、110円65銭までドルが買われた。
ダウは98ドル上昇し、S&P500も16ポイント上昇。
一服。長期金利は2.83%台を回復。
押され反落。
本日の注目イベント
ドル円は前日上抜けできなかった110円50銭を抜き、110円65銭まで
ドル高が進みました。昨日の東京時間では、日経平均株価が軟調だったわりに
は、ドルが底堅く、ドル高が進む雰囲気がありました。
米国の保護主義がエスカレートし、ドル高材料でもある米長期金利も低下傾向
を見せる中で、ドル円は109円台に沈むと買われる展開が続く足元の動きは、
どちらかといえば、上に行きたいのではないかと予想していました。
NY市場では、株価が反発し、長期金利も上昇しドル買いを支えた形です。
ドル円は約1週間ぶりの高値となる110円65銭まで上昇しましたが、朝方
は発表された1-3月期GDP確報値が予想を下回り、「2.0%」だったこ
とでドルが売られましたが、それでも110円台を維持していました。
確定値GDPの下方修正は、個人消費や在庫投資の下方修正が原因で、一時的
と見られています。
より最新の経済状況を表す、アトランタ連銀が公表する「GDPナウ」では、
27日に発表された第二四半期予測では4.5%近い数字が示されています。
市場も今回のGDP確報値の低下を楽観的に捉えているようです。
ドル円は、直近の高値である5月につけた111円40銭から描けるレジス
タンスラインと、3月の104円65銭を底値に描けるサポートラインの間で
推移していると見られます。
「三角保ち合い」を形成しつつあり、この先、110円75銭辺りを明確に上
抜けできれば「上っ放れ」が完成することになり、ドル円の上昇機運がさらに
高まることが予想されます。
もちろんトランプ大統領の「ツイッター」は常にリスクとして存在しますが、
そのツイッターにも市場は慣れてきており、「つぶやき」が原因でドルが売ら
れたところを、すかさず拾っている印象もあります。
本日のドル円は堅調に推移すると予想していますが、昨日のNYの高値と、2
週間前に記録した110円90銭がマイナーなレジスタンスかと思われます。
上述したように、ここを超えればレジスタンスラインを上抜けしたことになり、
一段のドルの上昇が見込めるかもしれません。
繰り返しになりますが、もちろんトランプ大統領の「つぶやき」にも注意が必
要です。対中国への大規模な制裁関税は発動まで、あと約1週間しかありませ
ん。米国側が、急転直下柔軟な姿勢を見せるかもしれませんが、強気の姿勢を
維持することも考えられます。
予想外の「ハーレーダビッドソン」の動きもあり、米中が大幅に譲歩した中で、
発動されるのではないかと考えています。
予想レンジは110円~111円というところでしょうか。

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- [2018/06/29 09:03]
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ユーロドル再び1.15台に下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことでドル円は買い戻され、110円49銭まで上昇。その後は
上昇していた株価がマイナスに転じ、長期金利も低下したことで
110円台前半まで押し戻される。
進んだが、今回は1.15を割り込めるのかが注目される。
和らいだことで、ダウは一時300ドルに迫る上昇を見せたが、その後は
マイナスに転じる。結局前日比165ドル安で引け、ナスダックは連日の
大幅安。
約1カ月ぶりに2.82%台まで急低下。
していたことを材料に続伸し、一時は73ドル台まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は再び110円を挟む展開に戻ったようです。
今週は米トランプ政権の通商政策で、さらに保護主義化が進むことを懸念し、
月曜日からドルの下値を試し、109円37銭前後までドル安が進みました
が、再び110円台を回復し、昨日は110円49銭近辺までドルが買い戻
される場面もありました。
中国に対する制裁が和らぐとの報道からドル高、株高が進んだものですが、
その後、再び制裁強化の報道もありドル円は下落。株価はマイナス圏に沈ん
で取り引きを終えています。
NYダウは一時300ドルに迫る上昇を見せたものの続かず、結局、マイナス
165ドルで引けています。
特に目を引くのが好調だったナスダック指数の下落です。
昨日も116ポイント下げ、主要3指数の中では特に厳しい下げに見舞われ
ています。
ハイテク銘柄が多いナスダックは、中国に対する制裁が強化されると売られ
る構図になって来ました。
昨日は、トランプ大統領が重要技術分野への中国の投資を抑制する上で強硬
措置を見送ったため、一旦は買われましたが、その後断固とした措置を取る
との懸念が再燃し、結局リスク回避の流れが勝った形になりました。
クドロー国家経済会議(NEC)委員長がFOXビジネスとのインタビュー
で、米国が通商面で出した要求に対し、これまでのところ中国側の対応は満
足の行くものではないと述べ「トランプ大統領は中国に対して後ずさりして
いない」と語ったことが材料視されています。(ブルームバーグ)
ドル円は再び109円台半ば近辺まで下げると買われる展開です。
上値が重い割には、109円を割り込めない動きが続いていますが、米金利
上昇という、ドル買いを支える根拠は薄れてきています。
それにも関わらずドルは堅調ですが、一部には、まだドルショートがカバー
しきれていないからだという見方もあるようですが、あまり説得力はないよ
うです。引き続き足元の動きは、110円を中心に上下50銭程度のレンジ
と割り切り、「逆張り」も含めて対処するしかありません。
ただし、109円か、111円の大枠のどちらかをしっかりと抜けた際には、
「順張り」に徹する必要があることは記憶しておかなければなりません。
日米とも株価は軟調な動きになっていますが、ドル円はやや株価離れをして
います。本日は、110円台半ばまで上昇してやや押し戻されているドル円
が、110円台を維持できるかどうかが焦点の一つとみています。
予想レンジは109円80銭~110円60銭程度でしょうか。

- [2018/06/28 09:00]
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ドル円底堅く、110円台に反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
記録した後、ドルは緩やかに上昇。ライアン下院議長などの発言から
貿易戦争への懸念が後退し、110円21銭までドルが買われる。
1. 15~1.18のレンジを上下共に抜けず。
株価は反発。それでも上値は限定的となり、ダウは30ドルの小幅高。
留まる。
原油輸入を停止するよう各国に求めたことで大幅高。前日比2ドル45セント
上昇し、約1カ月ぶりに70ドルの大台に乗せる。
本日の注目イベント
足元のドル円は、トランプ政権の保護貿易主義の行方だけを材料に上下している
と言ってもいい状況です。トランプ氏がEUからの自動車全てに20%の関税をか
けると言ったら、ドル円は109円37銭前後まで下げ、今朝の経済紙では「円の
先高感が高まってきた」との論評でした。
ところが昨日は、ハセット大統領経済諮問委員会(CEA)委員長と、ライアン下
院議長の発言で、貿易戦争への懸念が後退したと見ると、110円22銭近辺まで
ドル高が進んでいます。トランプ氏の一言一句が市場の動きを支配していると言え
ます。
ハセットCEA委員長は、米国が中国とEUからの関税引き下げを勝ち取る可能性
が高いと述べ、ライアン議長は不公平な貿易慣行に対抗する上で、「関税引き上げ
よりも良い手段がある」と述べてはいますが、具体的な手法は明らかにしていませ
ん。
米ABCテレビは「ハーレ-ダビッドソンが貿易戦争の犠牲者第一号だ」と報じま
した。トランプ氏のお気に入りのバイク、ハーレーダビッドソンは、欧州向けのバ
イクの生産を海外に移すと発表しました。
言うまでもなく、EUが米国に対す報復措置として、同社のバイクに対して25%
の関税をかけることを先週決めたことに対応したものです。
報道によりますと、それまで6%の関税を25%に引き上げたことで、同社のバイ
クは1台あたり2200ドル(約22万円)値上がりすることになります。
同じバイクが一気に2200ドル値上がりすれば、当然売れ行きは落ちます。
そこで、同社は生産を米国から海外に移すことを決めたわけです。
仮にこの生産をアジアのどこかに移し、出来上がったバイクを欧州に輸出しても
従来の6%の関税で済むことになります。この措置は「米国からの輸入」に限定し
ているからです。
貿易赤字を解消するためとはいえ、行きすぎた保護貿易が結局は、自国の景気悪化
にもつながってくることを示した一例になったと思いますが、
このような動きは今後も出てくる可能性があります。トランプ大統領はこの動きに
対して「もし海外に移したら見ているがいい、終わりの始まりだ」と、恫喝とも思
える言葉でツィートしています。
それにしてもドル円は109円37銭前後で「そこに壁があるかのように」下げ止
まり、反発します。
上記貿易問題がエスカレートしてくる中、ドルの上値が徐々に重くなっていること
を認識しながらも、昨日は110円21銭までドルが買い戻されています。
このまま109円台半ばから下値が固いとすると、再び110円を挟んで上下50
銭~70銭程度のレンジに戻ることも考えられます。この欄で先週述べたように、
足元の動きは109-111円のレンジとわきまえ、早めの決済をし、もしどちら
か一方に抜けた際には同じ方向に付いていくしかありません。
本日の予想レンジは109円40銭~110円40銭程度とみますが、まだ上値を
追う地合いではないように思います。

- [2018/06/27 09:07]
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NY株大幅安でドルの上値が重い
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル売りが強まり、東京時間に付けた同じ水準である
109円37銭前後までドル安が進む。その後、ナバロン
米国家通商会議(NTC)委員長が規制について
否定的な見方を示したことで110円台まで反発。
上回ったことで1.1713までユーロ高が進む。
占めている企業への投資を制限することを検討していると報じられた
ことで、ダウは一時500ドルに迫る下げに。その後否定されたことで
買い戻しが入り、328ドル安で引ける。
5月末以来の低水準に。
本日の注目イベント
昨日のドル円は予想した通り、ドルの下値を探る展開でしたが、それでも109円
37銭前後で下げ止まり、まだ下方も攻め切れない印象でした。
トランプ政権の強硬な通商政策が中国だけではなく、EUなども敵に回し、孤立化
を深め、世界経済の成長にもブレイキをかける状況になっているとも言えます。
ただそれでもドル円を見る限り、それ程リスク回避の動きは強まっておらず、米金
利の先高感に支えられているとは言っても、やや楽観的すぎるのではないかと考え
ています。
昨日のNY株式市場では、トランプ政権が、中国資本が25%以上占めている企業
に対する投資を規制することを検討していると伝えられたことで、ダウは一時先週
末に比べ500ドル安近辺まで下げました。その後、ナバロン米国家通商会議(N
TC)委員長が、「トランプ政権の通商政策は誤解されており、投資を制限する計
画はない」と語ったことで、株価は戻っており、ドル円も110円を回復しました。
それでもダウは328ドル下げ、ナスダックは2%を超える下げを見せ、ドル円も
109円70-80銭まで押し戻されて取り引きを終えています。
為替も株も、あるいは債券市場も「トランプリスク一色」と言ってもいい状況です。
中国に対する貿易関税の引き上げは7月6日に発動される予定で、時間は余り残さ
れていません。このまま2000億ドル(約22兆円)の大規模な関税引き上げが実
施されるとは思えませんが、「時間切れ」という事態も考えられ、予断は許しませ
ん。実際に、EUの米国製品に対する関税引き上げは先週22日に発動されていま
す。トランプ政権も水面下では中国と、落としどころを模索する交渉を行っている
模様ですが、中国側がこれまでになく態度を硬化させている点も懸念されます。
ドル円はやや下値を切り下げてきました。昨日は109円37銭前後を2度試し、
反発しています。現在日足の雲の上限に下落を抑えられているところですが、本日
はNY株の大幅安を受けて日本株も大幅な下落が予想されます。
そのため、ドル円も再び下値を試す可能性が高いと思われます。
先ずは昨日の安値の109円30-40銭で下げ止まるかどうかが注目されます。
さらに今月8日に記録した109円20銭前後が意識されそうです。
予想レンジは109円~110円程度と見ますが、本日は地区連銀総裁の講演が多
く予定されています。
先のFOMCでは年内の利上げ回数予測が上方修正されており、基本的には多くの
FOMCメンバーが米景気の先行きには楽観的だと見られます。
同じような論調の発言があると、再び110円を挟む展開に戻ることがあるかもし
れません。

- [2018/06/26 08:45]
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ユーロ小幅に反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は110円を挟みもみ合い。経済指標の下振れで
ドルが売られ、109円80銭まで下落したが続かず。
110円近辺まで値を戻して引ける。 - ユーロドルは反発。1.1667まで上昇し、結局
1.15台は割り込めないまま越週。 - 株式市場はまちまちながら、ダウは9営業日ぶりに
反発し119ドル高。一方ナスダックは続落。 - 債券相場は小動き。長期金利も前日とほぼ変わらず
2.89%台で取り引きを終える。 - 金は小幅に反発。原油価格は大幅に上昇し、前日比
3ドルを超え、68ドル台に。OPEC総会で、協調減産の合意が
出来たことを好感。
本日の注目イベント
- 独 独6月ifo景況感指数
- 米 5月新築住宅販売件数
24日に行われたトルコの大統領選では、現職のエルドアン大統領が勝利宣言を行いました。トルコのアナトリア通信によると、開票率96%時点で得票率はエルドアン氏が53%で、野党候補のインジェ氏が31%だったと報じています。ただ野党は不正が行われたと主張しており、改ざんの証拠もあるとしています。公式集計結果はまだ発表されていないようです。
今回のトルコ大統領選は非常に注目されていました。トルコリラが歴史的な安値を更新し、同国の債券も大きく売られています。
経常収支の赤字に加え、インフレ率は直近でも12%を超えており、通貨安と高インフレに苦しんでいます。ここで、通貨安とインフレを止めるため、トルコ中銀と政府が足並みをそろえて立ち向かわなければならない状況ですが、エルドアン現大統領は、利上げに消極的なばかりか、「利下げをすべき」と主張しています。さらに同国は選挙後には議員内閣制から大統領制に移行し、大統領は強大な権限を手にすることになっています。選挙の報道を受け、朝方のトルコリラ円は前日より上昇しており、23円台後半で推移しています。
EUは先週金曜日の22日から米国に対して報復的な関税引き上げを発動しました。これに対してトランプ大統領はツイッターで投稿し、EUから輸入する自動車全てに20%の関税を賦課する可能性に言及しています。「貿易は公正である必要があり、もはや一方通行であってはならない」と述べてます。先週、独自動車大手のダイムラーは中国での自動車販売が、米中貿易戦争の影響から今後減少するとの見通しを発表し、業績を下方修正しました。現時点ではダイムラーだけが行動を起こしていますが、今後は日本も含め世界の自動車メーカーにも影響が出てきます。今や中国は米国を抜き、世界最大の自動車販売国で、その数は年間で2200万台~2400万台と見込まれています。
ドル円は引き続き110円を挟んだ展開で、上下1円を抜け切ることができません。それでも上記貿易問題がさらに激化する中で、110円前後を維持しているドル円はむしろ、健闘している印象さえあります。米国の金利先高感に支えられているのは明白ですが、それでもトランプ政権は中国と関税の報復合戦を行い、今度またEUと同じ事を行いそうです。そして、その矛先が日本に向かわないという保証はありません。
本日のドル円はやや上値が重くなってきたと見ていますが、109円40銭~110円20銭程度を予想します。連日値動きは小幅ですが、いつ大きな値動きを見せるかわかりません。注意は必要です。

- [2018/06/25 09:28]
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ドル円再び110円割れ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は110円台半ばから再び110円割れまで反落。
独ダイムラーの収益見通し下方修正で、NY株が下げ、
長期金利も低下したことで、109円84銭までドルが売られる。 - ユーロドルは欧州時間に1.1508まで売られ、1.15割れへの
期待もあったが、NYでは反発。1.16台前半まで買い戻しが進み、
1.16前後で取り引きを終える。 - 株式市場は独ダイムラーの収益見通し下方修正を材料に
下落。ダウは8営業日続落となる196ドル安。好調だったナスダックも
アマゾンなどが下げ68ポイント安。 - 債券は反発。株価の下落に伴い、資金が債券に向かった。
長期金利は再び2.9%台を割り込む。 - 金は4ドル下げ、直近安値を更新。原油も小幅に反落。
- 新規失業保険申請件数 → 21.8万件
- 6月フィラデルフィア連銀景況指数 → 19.9
- 4月FHFA住宅価格指数 → +0.2%
- 5月景気先行指標総合指数 → 0.2%
本日の注目イベント
日 5月消費者物価指数
独 独6月製造業PMI(速報値)
独 独6月サービス業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏6月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏6月サービス業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏6月総合PMI(速報値)
欧 OPEC総会(ウィーン)
加 カナダ5月小売売上高
加 カナダ5月消費者物価指数
ドル円は行ったり来たりの展開が続いており、昨日もこの欄で述べた様に、明確な方向性が見えない中、早めの利益確定が必要なようです。昨日の東京時間では目先のポイントと見られていた110円台半ばを抜け、夕方には110円75銭前後までドル高が進み、NY市場で「もしかしたら111円テストも?」との期待も膨らみましたが、NY時間にかけてドルは緩やかに下落し、株価の下げと、長期金利の低下がさらにドルを押し下げ、110円割れまでドルが売られました。結局、前々日の水準まで押し戻された格好です。
ダウは8日続落し、長期金利は再び2.9%を割り込んで来ました。その背景は、やはりトランプ政権の通商問題に行き着きます。
米中貿易問題のエスカレートに加え、今日22日にはEUが米国への報復関税を発動します。オートバイやバーボンなど、総額28億ユーロ(約3600億円)規模の米輸入製品に対して25%の関税を課すというものです。
ドイツのダイムラーは昨日、今年の収益見通しを下方修正し、中国が米国への報復関税を実施することで、中国での販売台数が下振れすると説明しており、これが昨日のNY株の下落につながったようです。米中貿易問題で、企業がその影響から収益を下方修正するのは今回のダイムラーが初めてで、今後は自動車メーカーを中心に同じような動きが出てくることが懸念されます。
報復的な関税引き上げは中国やEUだけに留まらず、カナダ、メキシコ、ロシアやインドにも波及しています。まさに「貿易戦争」に近い状況になっており、「貿易戦争に勝者はいない」という言葉どおりの状況になってきそうです、
貿易問題では、パウエルFRB議長が、貿易摩擦が経済成長を脅かしかねないとの見解を示しました。調査先から、「投資や人員採用の延期決定について耳にしている。これは初めてのことだ」と具体的な事例を説明しました。この発言に対してロス商務長官は「経済が破壊されつつあると考える人は何もわかっていない」と述べています。(ブルームバーグ)トランプ大統領があの有様なら、商務長官もこの有様です。もっとも、トランプ氏に異を唱える側近は全て解任されており、当然といえば当然と言えます。
中国への報復関税は2000億ドル(約22兆円)と現実離れした金額です。この発動は7月6日となっていますが、その間に米国側がどこまで歩み寄って来るのかが焦点です。EUの報復関税はトランプ与党の重鎮である、共和党のライアン下院議長やマコネル院内総務の地盤を狙い撃ちした内容になっています。この二人の重鎮がどこまでトランプ氏を説得できるのかもポイントになろうかと思います。
ドル円は昨日述べた様に、110円を挟んで上下1円が抜け切れない状況です。本日はダイムラーが収益見通しを下方修正したことで、自動車株が売られると予想されます。トヨタなど、自動車株は時価総額が大きいため、下げた場合には日経平均株価への影響も大きいと思われます。株価の動きにもよりますが、レンジは109円50銭~110円50銭程度を予想します。

- [2018/06/22 09:29]
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ドル円値幅が出ず110円台で推移
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
したことで110円台前半まで上昇。NYでもFRB議長の発言と、
長期金利が上昇したことから110円45銭までドル高が進む。
ものの、依然として1.15台はキープ。
55ポイント上昇し、最高値を更新。一方ダウは42ドル下落し、7営業日
続落と、明暗を分ける。
ことで債券は売られ、金利が上昇。長期金利は2.94%前後まで上昇。
原油は反発し66ドル台を回復。
本日の注目イベント
ドル円は109円台では底堅く、110円台に乗せ安定。
昨日の東京市場でも、朝方は前日のNY株が大幅安を演じたことで、日本株も
マイナスで取り引きが始まり、下落幅を拡大すると、109円85銭近辺までドルが
売られましたが、その後は緩やかなドル高に転じています。
日本株が大幅に反発したことで、ドルが安定した動きを見せましたが、NY市場では
110円45銭までドル高が進んでいます。
ポルトガルのシントラで開かれているECB主催のフォーラムでパウエルFRB議長は
講演を行い「失業率が低く、さらなる低下が見込まれ、インフレ率は当局の目標付近に
あり、見通しへのリスクはおおよそ均衡していることを踏まえると、FF金利の
漸進的な引き上げを継続する根拠は強い」と述べ、利上げの正当性を改めて
主張しました。(ブルームバーグ)
FRBは先のFOMCで今年の利上げ回数を、従来の3回から4回に上方修正しており、
それを裏付ける発言だったと捉えられます。
ここ2週間ほどドル円の値動きは鈍く、1日の値幅も少なく、ドルは堅調なものの、
明確な方向性も見えません。
この動きの理由の一つに、市場参加者が増え、市場が厚みを増したという指摘が
ありましたが、あまり説得力はないように思います。
シカゴ先物市場での投機筋の建て玉を見ても、昨年までとは異なり、ロング、ショート、
どちらにも大きく傾いていません。
明確な方向性が見つからないということもあろうかと思いますが、彼らが積極的な
ポジションを取らないことも、値幅の縮小につながっているのではないでしょうか。
このような状況では、ストップロスを狭くしてしまうと直ぐに執行されてしまい、
その後また元に戻って行く展開も見られます。
状況に合わせてストップを大き目にし、利益確定を小さ目にするなどの調整も
必要かもしれません。
連日110円台での取り引きになりますが、良好な米景気を背景にした米金利の
先高感と、米国の保護貿易主義がどこまで突き進んでいくのかのせめぎあいの
様相となっています。
上値は111円が抜け切れるか、一方で下値は109円を割り込めるのかが、今後の
トレンドを見る上で重要なポイントになろうかと思います。
本日の予想レンジは109円80銭~110円80銭程度と見ていますが、1時間足では
ドルの上昇を示唆していますが、米中貿易問題の先行きが読めない中、
どこまでドル高があるのか。
先ずは110円50銭前後がマイナーなレジスタンスとなりそうです。

- [2018/06/21 08:51]
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ドル円110円台で堅調
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
反発し110円台を回復。長期金利が低下し、株価も大幅に
下落した中で、ドルの底堅さが目立った。
言及したことで売り優勢に。1.1534までユーロ安が進んだが、
節目の1.15は堅持。
エスカレートし、貿易戦争の様相を呈してきたことで
ダウは一時419ドル安まで売られた。引け値では287ドル安と、
下げ幅を縮小。
長期金利は先月末以来となる2.9%台割れを示現。
本日の注目イベント
昨日の東京時間朝方に、トランプ大統領が中国に対する制裁措置を拡大し、さらに
2000億ドル(約22兆円)分の中国製品に10%の追加関税を課すことを指示
したとの報道で、リスク回避の流れが加速し、ドル円は110円台半ばから急落し、
日経平均株価は下げ幅を拡大しました。
さらにリスク回避の動きが強まったのは、中国が予想していたかのようにすぐさま
報復措置を表明したことです。
中国商務省は19日午前の声明で、米国が2000億ドル相当の新たな関税リスト
を公表すれば、「強力な」報復措置を取るだろうと表明。「米国が正気を失い、そ
のようなリストを公表すれば、中国は包括的な量的・質的措置を講じ、強力に報復
せざるを得ないだろう」(ブルームバーグ)と発表しました。
これまで中国は、トランプ政権の保護貿易主義に対して、ある意味「大人の対応」
を示してきましたが、ここにきて急速に態度を硬化させ、「目には目を」といった
対応が目だっています。
このまま「報復合戦」が続けば、日本を含め世界景気にも悪影響が出るのは必至で
す。2000億ドル相当の関税引き上げは「脅し」であって、現実的ではありませ
んが、その先に自動車関税の引き上げ問題もあるということです。
少なくとも11月の中間選挙までは「トランプリスク」が取り除かれることはない
と考えられます。
昨日のNY市場ではリスク回避の動きが加速し、ダウは一時419ドル下げ、長期
金利も先月末以来となる2.9%台を割り込んでいます。本来なら安全通貨の円が
買われ、円高ドル安に振れていてもおかしくはなかったと思われます。
経験則から言えば、109円を割り込んでいるイメージでした。
ドル高円安が進んだ理由は、おそらくユーロの影響だったと思われます。
ドラギECB総裁はスペインで行われた年次フォーラムでの講演で、「初回利上げ
時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」と
語り、少なくとも現行の政策金利据え置きは、2019年夏の終わりまで続くこと
を改めて表明しました。この発言を受け、ユーロドルは再び重要なサポートである
1.15に迫る、1.1534まで売られ、ユーロ円も先月末以来となる126円
台後半までユーロ安が進みました。
本日のドル円は109円50銭~110円50銭を予想しますが、相場の主役であ
るユーロドルの動きには注目です。

- [2018/06/20 09:31]
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ドル円110円台小動き
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は110円台半ばを中心に小動き。値幅も21銭程度で
良好な米景気と米中貿易問題の綱引きが続く。引け値は
110円55銭近辺と前日と変わらず。 - ユーロドルも1.16を挟んでもみ合い。移民問題でメルケル政権が
苦境に立たされていることで上値も重かった。 - 株式市場は続落。米中貿易問題が重石となりダウは6日続落し、
2万5000ドルの大台を割り込む。ナスダック指数は堅調に推移し
ほぼ変わらず。 - 債券相場もやや買いが優勢だったものの、ほぼ変わらず。
長期金利は2.91%台に。 - 金と原油は小幅に反発。原油価格はOPEC総会を控え
買い戻しが入り79セント高。 - 6月NAHB住宅市場指数 → 68
本日の注目イベント
- 豪 RBA議事録
- 米 5月住宅着工件数
- 米 5月建設許可件数
米中貿易問題を巡り、報復的な関税引き上げがエスカレートしてきたことで、ドルの上値が重くなり、ドル円は昨日の東京時間午前中に110円30銭前後までドル安が進みました。それでも、この水準を底値にドルは反発しましたが、上値の重さは変わらず、動きも緩慢です。最近のドル円の特徴とも言えますが、上昇しても下落しても勢いはなく、直ぐに反転してしまいます。
昨日のNY市場でも値幅は僅か21銭程度と、動きはありません。ここ1週間の値動きでも、ほぼ110円台で推移しています。一方、米株式市場ではNYダウが昨日も103ドル下落し、これで値幅は少ないものの、6営業日連続で下げています。この下落が何を意味するのか・・・・。米中の貿易を巡る緊張がさらに高まる可能性があることを示唆していると受け取ることができます。米国側の姿勢は相変わらず強気ですが、中国側の対応がこれまでと異なり強硬な姿勢に変わってきた印象です。米国は中国に対して500億ドル(約5兆5300億円)相当の中国製品に対する関税引き上げを発表しましたが、実際に7月6日から発動されるのは340億ドルです。
これに対して中国はすぐさま同規模の関税引き上げを発表し、その中身もトランプ大統領への政治的打撃となりそうな製品に対する関税で報復しています。(ブルームバーグ)トランプ大統領はこれに対してもさらなる関税引き上げを検討していると伝えられており、もしその様な事態になれば、再び中国側の報復も注目され、「貿易戦争」が現実味を帯びることになります。
先週のビッグイベントを通過したことで、今週は材料不足の感は否めませんが、ドル円は明確な方向感もなく動きにくい展開が予想されます。良好な米景気がドルを支える一方、上述のように米国の保護貿易といった「トランプリスク」がドルの上値を抑える構図です。本日の予想レンジは109円80銭~110円80銭程度と、昨日と変わりません。

- [2018/06/19 09:36]
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米中貿易摩擦再燃からドル円下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米国が中国に対して500億ドル相当の関税引き上げを発表
したことで、米中貿易戦争のリスクが高まったとしてドル円は
110円42銭まで売られた。その後は日米中銀の金融スタンス
の差が意識され、110円60-70銭まで戻して越週。 - ユーロドルは前日の大幅安から反発。1.16台前半まで買い戻される。
- 株式市場は主要3市場が揃って下落。米中の貿易戦争を巡る不安
からダウは84ドル下げ、4日続落。 - 債券相場は続伸。長期金利は2.92%台まで低下し、3%を目前に
下落傾向に。 - 金と原油価格はともに大幅反落。
- 6月NY連銀製造業景況指数 → 25.00
- 5月鉱工業生産 → -0.1%
- 5月設備稼働率 → 77.9
- 6月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 99.3
本日の注目イベント
- 日 5月貿易収支
- 米 6月NAHB住宅市場指数
- 米 ウィリアムズ氏NY連銀総裁に就任
- 米 ウィリアムズ新NY連銀総裁講演
- 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
金曜日の東京時間にドル円は上昇し、一時は110円90銭までドル高が進みました。海外市場での111円台乗せに期待もありましたが、その後トランプ政権が中国からの輸入製品に500億ドル(約5兆5300億円)相当の追加関税を発表し、中国もすぐさま同じ規模の報復関税で応じる方針を表明したことで、世界経済への影響が懸念され、ドル円は110円台半ばまで下押しされました。
世界1、2位の経済大国である米中はそれぞれ、7月6日に発動する新たな関税措置対象商品の詳細なリストを発表しました。トランプ大統領は前日、中国が報復の構えを示せば、さらなる関税措置を講じると表明しており、やや貿易戦争の色合い濃くしています。NY株式市場も、この動きを懸念し主要市場とも揃って下落し、反対に債券は買われ、長期金利が低下しています。
さらに懸念されるのは、この勢いからトランプ大統領が輸入自動車の関税引き上げにも着手してくる可能性があることです。今回中国製品に対して25%の関税適用を指示したように、輸入車にも25%の関税をかけてくることも予想されます。日本から米国への完成車の輸出台数は概ね170万台と、決して少ない数字ではありません。これらに25%に関税がかけられれば、さすがのコストパフォーマンスのいい日本車でも売れ行きが下がるのは目に見えています。自動車産業は、完成車までの部品数が多く、それだけに裾野が広いと言われています。日本からの輸出台数が激減すれば、日本の景気そのものへの影響も避けられないものに
なる可能性があります。
ドル円は111円台乗せには失敗しましたが、まだ現時点では再度トライするチャンスはあろうかと思います。先週のFOMCでは今年2回目となる利上げを決め、さらに今年の利上げ回数の予測も上方修正されました。一方日銀は2%の物価目標達成期限は外していますが、今後も緩和政策を粛々と続け、2%の物価上昇を目指すものと思われます。日米金利差の拡大傾向が今後も続くとすれば、ドル円の下支えとなる可能性があります。しばらくは貿易戦争の行方と日米金利差拡大の綱引きが続くのではないかと
予想しています。
本日のドル円は110円20銭か~111円程度を予想します。

- [2018/06/18 10:12]
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ECB「量的緩和年内終了」を決める
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は昨日の夕方には110円を割り込み、109円90銭
前後まで下落したが、ECBの政策発表後に大幅なドル高ユーロ安が
進んだことに反応し上昇。110円70銭までドル高が進み、高値圏で引ける。 - ECBが量的緩和の年内終了を決めたが、2019年夏まで政策
金利は据え置かれることでユーロは急落。ユーロドルは1.1563まで
売られ、ユ-ロ円も127円台後半まで下げる。 - 株式市場はまちまち。ダウは3日続落する一方、ナスダックは
65ポイント上昇し、最高値を更新。 - 債券相場は反発。長期金利は2.93%台まで低下。
- 金は続伸し、原油価格も4日続伸。
- 新規失業保険申請件数 → 21.8万件
- 5月小売売上高 → +0.8%
- 5月輸入物価指数 → +0.6%
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 欧 ユーロ圏5月消費者物価指数(改定値)
- 米 6月NY連銀製造業景況指数
- 米 5月鉱工業生産
- 米 5月設備稼働率
- 米 6月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
昨日のコメントでもECBの金融政策からユーロの動きに注意が必要と書きましたが、昨日はそのユーロの動きに引っ張られ、ドル円も直近高値である110円70銭までドル高が進み、ユーロドルは先月末以来となる1.15台まで売られました。
ECBは理事会で量的緩和の年内終了を決めました。今年に入って域内の景気が鈍化の兆しを見せ、さらに南欧の政治的リスクが高まってきたことから、量的緩和の終了は難しいのではないかとの見方も一部にはありましたが、年内に終了することを決めました。インフレ懸念が高まってきたことと、景気の鈍化は一時的なことだと判断した模様です。この判断の背景には、インフレファイターの象徴でもあるドイツ連銀の意向もかなり影響したのではないかと思います。
量的緩和の終了は、市場への資金供給を止めるということで、本来はユーロ高材料です。実際発表直後にユーロは買われ、1.1850台までユーロ高が進み、直近の戻り高値を抜いていました。その後、現行の政策金利を2019年夏まで据え置くと表明されたことで、ユーロが1.15台まで一気に売られました。ドル高ユーロ安が急速に進んだことでドル円も110円70銭まで買われたものです。個人的には量的緩和の年内終了も意外でしたが、その後の為替の動きもサプライズでした。
ECBは現在、月に300億ユーロ(約4兆円)の資産購入を行っていますが、これを10月以降は150億ユーロに減額し12月で終了することを決めました。ドラギ総裁は、この決定は全会一致だったことを強調し、債券購入プログラムは今後、ECBの通常の政策手段の一つになると述べています。
2008年のリーマンショックという未曾有の金融事件から、その影響を最小限に抑えるため、FRB、ECB、BOJなど主要中銀は政策金利をほぼ「ゼロ」にし、市場に大量の資金を供給するという「非伝統的な金融政策」を実施しました。その効果もあり、景気回復をいち早く達成したのがFRBであり、ご存知の様に既に「緩やかな金融引き締め政策」に移行しています。昨日のECBの決定は、その背中を追うもので、通常の金融政策へ戻る第一歩と捉えられます。ECBの利上げは来年夏以降となりますが、日銀にいたってはその時期すら見えません。FRBは前日利上げを決めたばかりで、年内の利上げ回数予測を上方修正しました。言い古された言葉ですが、「中銀の金融政策の差」が再び注目される状況がくる可能性があります。
ドル円は110円台後半を付けた後、通商問題懸念から109円台まで落とされましたが、底堅い米景気と、金利上昇からドルが緩やかに上昇するというシナリオは支持されやすいと思われます。トランプリスクとの綱引きという構図が最も想定しやすい流れになるのでしょう。本日のレンジは110円~111円程度というところで、今回は111円をテストできるのか、注目しています。

- [2018/06/15 09:49]
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FOMC今年2回目の利上げを決定
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
利上げ予測が上昇修正されたことでドル円は110円85銭まで
上昇。ただその後トランプ政権が中国製品に対する関税を
15日にも発動との報道で110円27銭まで売られた。
切り返し1.18前後まで反発。
との見方からダウは119ドル下落。
小幅に上昇。
本日の注目イベント
事前予想どおり、FOMCでは今年2回目となる利上げを決めました。
これで、リーマンショック後に「ゼロ金利」政策を断行して以来6回目の利上
げとなり、FF金利の誘導目標は1.75%~2.0%になりました。
ここまではサプライズもなく、想定内でしたが、FOMCメンバーによる金利
予測分布図(ドットプロット)に変化がありました。
失業率が低下し、インフレ率が従来の見通しよりも早いペースで上昇して
いることから、2018年通年の利上げ予測は4回に上方修正されました。
最新のドットプロットによると、メンバー8人が今年通年の利上げ回数を4回
以上と予想し、前回の7人から増えていました。
一方、適切な利上げ回数が3回以下とみるメンバーは前回の8人から7人に減
っています。(ブルームバーグ)
声明文では「FF金利は今後しばらく中長期的に有効となる水準を下回る可能
性が高いと予想している」という文言が削除され、さらに「さらなる漸進的な
『調整』」という文言が「さらなる漸進的な『引き上げ』」という文言に置き
換えられています。ドル円は利上げ回数予測の上振れで、一時は110円85
銭までドル高が進みましたが、パウエル議長が賃金の伸びが鈍いことなどに触
れたことや、ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)が、トランプ政
権が中国製品に対する関税を15日にも発動する準備をしていると報じたこと
でドル売りが加速し、それまでの上昇分を吐き出しています。
米景気は今年から始まった大幅減税の効果もあり、成長が継続すると見られま
す。そのため、年内あと2回の利上げ予測にも違和感はありませんが、昨日の
動きのように、ひとたび「トランプリスク」が顕在化すれば相場は一気に崩れ
てしまいます。今後も米金利の上昇を材料にドルが緩やかに上昇する可能性は
高いと思われますが、通商問題を軸とする「トランプリスク」には注意が必要
です。
本日は注目する舞台がワシントンからフランクフルトに変わります。
ユーロ圏の成長の勢いが鈍化してきたことはある程度確認できます。
ECBが、それでも9月以降の資産購入を終了するのかどうかが焦点ですが、
ドラギ総裁の発言が注目されます。ドル円は天井を付け下げたとはいえ110
円台を維持しています。
今夜はユーロドルの動きが注目されますが、同時にドル円が110円台を維持
出来るかどうかも焦点になります。
予想レンジは109円70銭~110円70銭程度でしょうか。

- [2018/06/14 08:49]
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ドル円110円を維持し堅調
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
110円49銭まで上昇。発表された5月のCPIが年率で2.8%
だったこともドルを支えた。
あったが、明日のECB理事会を控え活発な動きは見られなかった。
終わる。ハイテク株の多いナスダックは43ポイント上昇。
上昇し、ドル堅調の一因に。
本日の注目イベント
昨日の米朝首脳会談の様子をテレビの前でしっかりと見た人は多かったのでは
ないかと思いますが、共同声明に署名をする場面では、やはりトランプ氏が役
者が1枚も2枚も上なのか、終始場面をリードしている様に見えました。
年齢差や人生経験を考えれば当然なのでしょうが、1対1の会談でどんなこと
が話されたのか、興味は尽きません。
共同声明では、朝鮮半島の非核化に取り組むことが記載されていましたが、そ
のプロセスについては触れていません。これについてトランプ大統領は「完全
な非核化には時間がかかる。いったんプロセスが始まれば、ほとんど終わる」
と述べており、事前にあれだけ「完全で、かつ検証可能で不可逆的(CVI
D)な非核化」にこだわった事を考えると、やや肩透かしをくらった印象です。
一方金委員長は、北朝鮮の体制保証を取り付けたことで、まずまずの成果だっ
たと満足している風にも見えました。
結局今回の歴史的会談は、政治的パフォーマンスの色合いも強く、それでもト
ランプ大統領が言ったように、ひとまず筋道をつけたことを喜ぶべきなのか、
あるいは結局米国が望んだ短期的な非核化が棚上げされたことに失望するのか、
評価が分かれるところです。
またわれわれにとって関心のある拉致問題では、「拉致を提起した」とトラン
プ大統領は述べていましたが、それに対する金委員長の言葉すら分かっていま
せん。この点に関しては失望と言わざるを得ません。
ドル円は昨日の首脳会談中に、「期待以上の成果だった」というトランプ大統
領の言葉に反応し、110円49銭までドル高が進みましたが、その後上値は
抑えられており、NYでも同じように上値を試したものの、110円台半ばは
抜け切れていません。
市場は既に「米朝首脳会談」から「FOMCとECB理事会」に目線を移して
います。今回のFOMCでは今年2回目となる利上げはまず間違いないと思わ
れます。そうなると、残りもう1回なのか2回なのかが焦点ですが、前回のF
OMC議事録では「利上げは急がない」との文言もあり、パウエルFRB議長
の会見でもヒントは得られず、ニュートラルな結果になるかもしれません。
今朝方のドル円は110円台半ばを若干超えてきたことから、やはり利上げが
ドル高をサポートしている構図になっていると思われます。
既に日足の「200日線」をしっかりと抜けてきたことから、111円テスト
もあるかもしれません。
ただ、それでも今後円が買い戻される材料は残っています。
米朝首脳会談で自分をアピールできたトランプ大統領が、先週も触れていた輸
入自動車関税の引き上げに着手し、中間選挙を一気に有利に持っていきたいと
考えることに違和感はありません。
また先週のカナダでのG7では欧州との対立が鮮明でしたが、ドイツのメルケ
ル首相は「7月1日にも対抗措置を準備できる」と述べており、対中国だけで
なく、対欧州でも「貿易戦争」という言葉が現実味を帯びてきました。
「最初にガツーンとやってから落し所を探る」のがトランプ流外交術であるこ
とから、このまま「貿易戦争」に発展する可能性は低いものの、円が急騰する
場面も想定されます。
本日のドル円はFOMCもあることから、109円50銭~111円程度を予
想します。

- [2018/06/13 09:07]
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ドル円米朝首脳会談を前に続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は110円台を回復したものの、勢いはなくもみ合い。
経済指標もなく、本日の米朝首脳会談を見守る雰囲気が強まる。
ドル円は110円12銭まで買われたが、110円を挟む水準で一進一退。 - ユーロドルは小幅に上昇。イタリアの財務相がユーロへの残留を
コミットしたことで、1.18台前半までユーロ高が進む。 - 株式市場は小幅に続伸。特段材料がない中、米朝首脳会談には
楽観的な見方が広がり、ダウは5ドル上昇し、4日続伸。 - 債券相場はほぼ変わらず。長期金利も2.95%台とやや上昇。
- 金と原油はともに上昇したが、小幅に留まる。
本日の注目イベント
- 英 英5月雇用統計
- 独 独6月ZEW景気期待指数
- 米 5月消費者物価指数
- 米 5月財政収支
- 米 米朝首脳会談(シンガポール)
「(会談は)うまくいくと思う」トランプ大統領がそう自信を深めた米朝首脳会談は現地時間9時から両首脳の挨拶があり、9時15分から1対1の会談が始まります。両首脳に加え、関係閣僚を加えた拡大会議は10時間から始まる予定で、11時半からはワーキングランチが設定されています。また会談は本日1日の予定で、トランプ大統領は7時にはシンガポールを出発することになっています。
会談に先立ち、ポンペオ国務長官は記者会見で「米国が唯一受け入れる結果とは、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化だ」と述べ、「外交で正しい方向に動かないのなら、制裁は強化される」と語っており、最後の最後まで駆け引きを行っています。もっとも、ポンペオ氏は「明日の会談が成功することに私は非常に楽観的だ」とも述べています。焦点は言うまでもなく非核化への「期間」です。短期間での非核化を望むトランプ大統領の意向を、金委員長が受け入れるかどうかという点です。現時点では会談は建設的で和やかな雰囲気の中で行われると見られます。早朝のドル円も、その辺りを織り込みつつ110円台半ばまでドル高が進んでいます。
ドル円は昨日の東京時間から株高を伴って上昇し、110円台に乗せました。NYでは110円12銭までドルが買われましたが、勢いはなく110円を挟む展開になっています。日足の「200日線」が上昇を抑えていましたが、今朝のドル急伸でこの水準をクリアしています。ただ注意したいのは、この会談が終了すれば市場の注目は次の材料であるFOMCとECB理事会に移ります。そのため、会談途中でも「材料出尽くし」という認識からドルが売られる可能性もないとは言えません。
トランプ大統領は、先のG7サミット終了後にも自動車関税の引き上げに触れています。今回の会談を成功裡に終わらせれば、一気呵成に自動車問題も片付けたいと考えるかもしれません。今朝の報道では、メルケル独首相は「米国への対抗措置は7月1日に発動可能だ」と述べているように、G7主脳声明を承認しないと言い張ったトランプ大統領への対決姿勢を、EU全体で強めていくことも予想されます。本日のドル円は109円60銭から110円60銭程度を予想します。

- [2018/06/12 09:40]
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ドル円小幅に下落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は109円台半ば前後で小動き。カナダで行われるG7
首脳会議の行方を見極めたいとする姿勢が強まり、米金利が
小幅に上昇したことで109円50-60銭まで戻して引ける。 - ユーロドルは小幅に反落。1.1736前後まで売られたが、
商いは薄く、盛り上がらず。 - 株式市場は続伸し、ダウは75ドル上昇。朝方は安く始まったが、
午後には3主要市場とも揃って上昇。 - 債券相場は反発。株価は上昇し、リスクオフムードがやや後退。
長期金利は2.94%台まで上昇。 - 金、原油はともに反落。
本日の注目イベント
- トルコ トルコ1-3月期GDP
- 英 英4月鉱工業生産
- 英 英4月貿易収支
110円台維持に失敗したドル円は欧州時間に109円20銭まで売られました。カナダで行われるG7サミットでは、米国の保護貿易への批判が相次ぐとの見方もあり、ややドルの上値が重くなりました。NY時間では週末のポジション調整がメインで、株価が上昇し、米長期金利も上昇した割にはドルの戻りは鈍く、109円台半ばで越週しました。
G7首脳会議では事前に予想された通り、米国の保護貿易に対する厳しい批判が相次ぎました。声明文が出されるのかどうか危ぶむ声もありましたが、声明分の発表までにはどうにか、こぎつけました。声明文では「われわれはハンブルグG7サミットの貿易システムが極めて重要な役割があると強調し、保護主義と引き続き闘う」との内容でした。ただトランプ大統領は「G7サミットは時間の無駄だ」と述べ、米代表団にG7サミット首脳宣言を承認しないよう指示するとともに、カナダのトルドー首相が不誠実だと批判しました。
サミット終了後は「心既にここにあらず」という状況で、そそくさとシンガポールに向けて飛び立って行きました。歴史的な北朝鮮トップとの会談がトランプ大統領にとって、もはや最重要課題となっており、報道ではトランプ大統領は北朝鮮と公式の関係を樹立し、最終的に平壌に大使館を開設することを検討する用意があると伝えています。
為替市場も明日の歴史的会談を見守る姿勢を強めており、今日明日は、材料に乏しいこともありますが、動きにくい展開が予想されます。トランプ大統領はカナダからシンガポールに向かう専用機の中でもツイートし、「われわれは米国市場にあふれる自動車への関税を検討している」ことを明らかにしています。日本としても、ここの部分は何としても避けたいところですが、米国とカナダが関税を巡る報復合戦を行う流れから、米国への輸入車の関税引き上げが決まってしまう恐れもあります。本日のドル円は109円~109円90銭程度を予想します。

- [2018/06/11 09:18]
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ドル円110円台を維持できず反落
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル売りがやや優勢となり、109円48銭まで下落。
議論されるとの見方がユーロ買いをサポート。ユーロ円も一時
130円台前半まで続伸。
95ドル上昇。一方ナスダックは利益確定の売りに押され、54ポイント下落。
引けは2.92%台まで戻す。
本日の注目イベント
トルコ中銀が昨日の政策会合で利上げを決めました。
1週間物レポ金利を1.25%引き上げ、17.75%としました。
先月28日に大幅な政策金利引き上げを実施したばかりなこともあり、今回の
会合では「引き上げはない」と個人的には予想していましたので、サプライズ
でした。市場でも多くは据え置きと予想しており、利上げを予想した向きでも
「0.5%」という中での大幅な利上げでした。これで、過去2カ月弱で3回
目となる利上げです。
トルコ中銀は声明で、高水準のインフレとインフレ期待が引き続き価格動向に
リスクを及ぼしていると指摘。物価安定を支えるため金融引き締めの強化を決
定したと説明し、物価安定を追及するためあらゆる手段を活用し続けると表明
しました。(ブルームバーグ)
この発表を受けてトルコリラ円は、24円台半ばを超える水準まで上昇。対ド
ルでも4.4600を超える水準までリラ高が進みました。
トルコでは通貨安と原油高からインフレが加速しており、直近でも12%と、
高水準です。
特に通貨安が物価を押し上げており、リラは今年だけでも2割ほど下落してい
ます。インフレを沈静化するため、トルコ中銀は強力な金融引き締め政策を推
進したいところですが、エルドアン大統領が中銀の金利引き上げに圧力を加え
ており、政策金利の引き上げどころか反対に、大統領は「金利を引き下げれば
インフレは収まる」と主張していました。そのため、市場では「トルコでは中
銀の独立性が維持されていない」と見られ、投機筋などから売りを浴びせられ、
トルコ国債も大きく値下がりしていました。今回の予想外の利上げはトルコ中
銀の独立性をアピールすると同時に、意地を見せた格好ですが、今月24日の
大統領選を控えてエルドアン大統領が、通貨安が自身にとってマイナスだとい
うことを意識した「あくまでも選挙を意識して柔軟な姿勢を示しただけ」との
見方もあるようです。
ドル円は結局110円を維持できずに反落しました。前日のNY市場では11
0円27銭までドル高が進んだものの、この水準を抜くことなく、109円台
半ばまで押し戻されています。
日足チャートでは、結果的に「200日移動平均線」に上昇を抑えられた形に
なっています。
米長期金利の方も、上昇傾向を強めてきたものの3%台乗せには失敗しており、
引き続き米金利の動向に左右されそうですが、110円を挟んだ展開に落ち着
きそうな気配です。
来週は12日の米朝首脳会談を皮切りに、FOMCやECB理事会、さらには
日銀の政策決定会合もあり、イベント満載です。
米朝会談ではトランプ大統領も「もう、最大限の圧力という言葉は使いたくな
い」と語るなど、融和な姿勢を見せていることから、会談からはドル売り材料
が出る可能性は低いと予想しています。
本日のレンジは109円20銭~110円10銭程度を予想します。

- [2018/06/08 09:03]
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ドル円2週間ぶりに110円台を回復
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
110円台を回復。一時110円27銭までドル高が進む。
ユーロドル高が進行。ユーロは対円でも6日続伸し、129円台後半
まで買われる。
最高値を更新。ダウは346ドル高と大幅に上昇し、2万5千ドルの
大台を回復。
2.97%台に乗せる。
本日の注目イベント
米株式市場に再び資金が流れ込んでいるようです。
昨日のNY株式市場では、S&P500が4日続伸。ナスダック指数も上昇し、
連日の最高値更新です。やや出遅れ気味のダウは前日比346ドル上昇し、こ
ちらは2万5000ドルの大台を回復するなど、今年1月末に最高値を記録し
た後、米長期金利の上昇を嫌って長い期間「調整」が続いていた株式市場が再
び活況を呈してきました。
株価の大幅上昇を受けてドル円は110円台にしっかりと乗せてきました。
注目の「200日移動平均線」も抜き、一時は110円27銭までドル高が進
んでいます。
円は対ユーロでも売られ、ユーロ円は129円台後半まで上昇。わずか1週間で
124円台の底値から5円以上の上昇です。ドル円が買われた上に、ユーロドル
も買われた結果ですが、昨日はECBの理事が14日に開かれる政策委員会会合
が、資産買い入れ策の終了時期を決める上で重要になるとの認識を示したことで、
ユーロの買い戻しが進みました、
プラートECB理事はベルリンでの講演で、「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻
しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来
週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」と述べています。
市場では、ユーロ圏景気の鈍化やイタリアなど南欧の政局不安から、量的緩和の
終了が先送りになるとの見方が強まり、ユーロの下落圧力になっていました。
プラート理事の発言に加え、政策委員会のメンバーであるバイトマンドイツ連銀
総裁も、年内の債券買い入れ終了を見込む市場の期待は「妥当」
と発言し、同じくオランド中銀のクノット総裁も、債券買い入れの終了を近く
発表することは「合理的」だと述べています。(ブルームバーグ)これらの発言
から、ユーロドルは約2週間ぶりの高値となる1.18手前まで上昇しました。
ドル円は110円を何度かテストし、そのたびに押し戻されていましたが、昨日
の夕方から再び上昇し、NY市場では110円27銭をつけています。
その後の伸びはいま一つですが、それでも110円台前半に並んでいたドル売り
注文をこなしたことになります。
本日の東京時間では、NY株の大幅高と円安が揃ったことで、日経平均株価もあ
る程度の上昇が見込めます。焦点は、その際にドル円が何処まで上値を伸ばせる
かという点です。
このところの1日の値幅を考えると、ここから大幅に上昇して111円を付ける
というシナリオはないとしても、110円半ばあたりまでの上昇はあるかもしれ
ません。2.97%台まで上昇してきた米長期金利が、3%台を回復するなどの
支援材料も期待したいところですが、短期の動きを示す「30分足」では「ダイ
バージェンス」を示現しており、やや注意が必要かもしれません。
本日の予想レンジは109円70銭~110円60銭程度にしたいと思いますが、
明日からの「G7サミット」や来週の「米朝首脳会談」といったイベントには、
ここでも「トランプリスク」が意識されますが、注目しておかなければなりませ
ん。

- [2018/06/07 08:53]
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ドル円109円台で膠着
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
をテストする場面もあったが、NY市場では米金利の低下にややドルが
売られた。引け値は109円80銭近辺で前日と変わらず。
ユーロドルは堅調。1.1732前後まで買われたが前日の高値には
届かず。
上昇し、最高値を更新。
本日の注目イベント
ドル円は昨日の東京時間に110円をワンタッチする場面が2度ありましたが、
110円台乗せには失敗しています。この水準には、節目ということもありド
ル売り注文が相当並んでいたと見られますが、その後の海外市場では一度も試
すことなく、米金利の低下を材料に109円台半ばまで下押しする場面も見ら
れました。米景気の先行きに楽観的な見方が台頭しており、ドルが急落するリ
スクは低いと思われますが、上値についても、110円台を安定的に確保する
には、もう一つドル買い材料が欲しいところです。
来週12日の米朝首脳会談に向け、その準備が急ピッチで進められているよう
です。会談の会場はセントーサ島の「カペラホテル」で開催されると、ホワイ
トハウスは 発表しています。
市場の関心もそちらに向かいがちですが、今週末にはカナダで「G7サミット」
が開催され、こちらにも注目しないわけにはいきません。
先週の「G7財務相・中央銀行総裁会議」では、米国のムニューシン財務長官
が保護貿易問題を批判され、孤立しているシーンが観られました。
今回のサミットでも、欧州を中心に米国への風当たりは強く、EUやカナダは
トランプ大統領が鉄鋼・アルミニウムの関税を撤廃しないかぎり、報復措置を
考えており、米国と同盟国との対立は避けられないとの見方もあります。ここ
で懸念されるのは、安倍首相の出方です。
トランプ政権支持を鮮明にしている日本が、露骨に米国寄りの姿勢を見せると、
先の会合では「G6プラス1」と言われたものが、「G5プラス2」と言われ
かねません。ここでのトランプ大統領の対応が注目されます。
オーストラリア中銀は昨日の会合で政策金利の据え置きを決めました。今回の
据え置きで2016年8月以降、20会合連続で据え置いています。かつては
「高金利通貨」の代表の一角だった豪ドルの政策金利は現在1.5%です。
既に米金利よりも低い水準で、もはや「高金利通貨」とは呼べない状況が続い
ています。
昨日の声明文では、失業率が目標に比べ高いことや、米国発の貿易問題や欧州
の政治的混迷にリスクが残ると指摘し、現行の低水準がオーストラリア経済に
はプラスに働いているとしています。高騰を続けていた住宅価格の上昇も一服
し、一部にはピークから値下がりしているところもあり、いずれは正常な金利
水準に戻すと見られますが、その時期は第4四半期、もしくは来年にずれ込む
可能性もありそうです。
本日のドル円は、昨日と同じ水準ということもあり、余程の材料が出てこない
限り小動きかと思われます。
レンジは109円30銭~110円20銭程度予想します。

- [2018/06/06 08:52]
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ユーロ円10日ぶりに128円台半ばに
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
下回る場面もあったが、米長期金利の上昇や堅調な株価に
引っ張られ109円85銭前後まで上昇して引ける。
動きがあったものの、上値はドル高の中で限られた。
ユーロ円は10日ぶりに128円台半ばを超える。
対する楽観論からダウは178ドル上昇。S&P500も12ポイント
上昇し、約3カ月ぶりの高値を記録。
債券価格は下落。長期金利は2.94%台まで上昇。
約2カ月ぶりの安値を付ける。ロシアなどの増産体制が材料に。
本日の注目イベント
米中貿易問題や、今後議題になると思われる米国の輸入車に関わる関税引き上げ
問題など不安材料がある中、投資家は先週末の米雇用統計が予想を上回ったこと
を好感し、引き続き米景気を楽観視しているようです。
円がドルやドル以外の通貨に対して弱含み、株価は日米ともに堅調な動きを見せ
ています。3%を大きく割り込んだ米10年債利回りも、昨日のNY債券市場で
は2.94%台まで上昇してきました。この先再び「適温相場」が戻ってくるの
か、注目されるところです。
ホワイトハウスは、トランプ大統領と北朝鮮の金委員長との会談は12日、シン
ガポール時間午前9時から行われると発表しました。
また同時に、北朝鮮の体制に「最大限の圧力」をかけるとしてきた米国の姿勢に
変化はないと、報道官は述べています。(ブルームバーグ)
その一方で、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は論説で、「北朝鮮との対立をエスカレ
ートさせることにこだわるなら、歴史から抹殺されるリスクがある」と、暗に日
本のトップが他国に北朝鮮への圧力を要請していることを批判しています。また
「拉致問題」は既に解決していることにも触れています。会談相手の米国には柔
軟な姿勢を見せる一方、日本に対する態度は硬化させたままです。
今回の歴史的な会談実現に関しては、当事国の米国は当然ですが、中国と韓国も
それなりの役割を果たし存在感を示してきましたが、日本は「蚊帳の外」との印
象は拭い切れません。
ドル円は109円台半ばを超える水準でもみ合いです。
先週はイタリアやスペインの政局不安からドルの下値を探る展開でしたが、それ
でも108円を割り込まずに反発してきました。昨日からの動きは、今度はドル
の上値を確認する動きの様に思えます。110円台を回復するかどうかが目先の
焦点ですが、昨日も述べたように、110円20銭前後には「200日移動平均
線」があり、ここを抜け切れるかどうかもその次のポイントと見ています。
そしてもう少し長い目で見ると、113円前後には「週足の雲の上限」と「20
0週線」があり、ここがドル上昇の「最後の壁」と思います。
ここを抜け切れば、2015年6月に記録した、125円86銭を頂点とするレ
ジスタンスラインも抜け切ることになるからです。
本日の予想レンジは109円40銭~110円40銭程度とします。

- [2018/06/05 08:53]
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ドル円良好な雇用統計を受け109円台半ばへ
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ことで、109円73銭までドル高が進む。その後は貿易問題など
がドルの上値を抑え、109円半ばで越週。
上値が重いものの、1.15が当面の底値との見方も浮上。
楽観的な見方が株価を押し上げる。ダウは219ドル上昇し、
ナスダックも112ポイント上げる。
長期金利は1週間ぶりに2.90%台を回復。
本日の注目イベント
109円台が重いイメージが出来つつあったドル円は、5月の雇用統計の結果を
受け、109円台後半までドル高が進みました。失業率は18年ぶりとなる3.
8%まで低下し、雇用者数は、予想の19万人を大きく上回る22.3万人でし
た。もっとも、その内容の割には発表後のドルの伸びは小幅でしたが、これは発
表前からドルが上昇していたことにも関係がありそうです。
トランプ大統領は、雇用統計が発表される前に「雇用統計が楽しみだ」というツ
イッターを投稿していました。報道によると、大統領は発表の1時間前に雇用統
計の内容を知らされるということで、その内容を踏まえて「楽しみだ」とツイー
トしたのではないかとの思惑でドルが既に買われていました。
やや古い話で恐縮ですが、筆者が現役の頃は、雇用統計の内容はFRB議長は知
ることが出来ても、大統領でさえも事前には知ることは出来ないと聞かされてい
ました。制度が変わったのかもしれませんが、今後もこのような事態が起きれば、
いずれ問題になることでしょう。
それにしても、このところの雇用統計発表日の値動きは、一時ほどの活発さは見
られません。この日も発表後の値幅は30銭強で、小幅でした。
労働市場が好調さを継続しており、多少予想とぶれても今後の金融政策への
影響はあまり考えられないということであろうかと思います。しばらくはこのよ
うな状況が続くものと思われますが、FRBの使命の一つに「雇用の最大化」が
うたわれている以上、この指標が投資家の関心からはずれることはないと思いま
す。
週末から昨日までに、カナダでは「G7」が行われ、米朝首脳会談の正式日程が
決まりました。「G7」では、米国の保護主義に対する批判が相次ぎ、ムニュー
シン財務長官もTVで観る限りでは、居場所がなさそうな様子でした。
フランスのルメール経済・財務相が「G6プラス1」と呼んでいたことが象徴的
で、「G7」そのものの存在意義が問われそうです。
米朝首脳会談は当初の予定通り、来週火曜日に行われることに決まりました。
トランプ大統領が「会談中止」を発表したことが今回の成功につながったともみ
られ、米国側が非核化に対してもやや譲歩する気配もうかがえます。ここにも
「トランプ流の外交術」が見え隠れしています。
ドル円は、今日は底堅い動きを見せると思われますが、上値の方もそれほど期待
できないでしょう。先ずはNYの高値近辺を抜けるかどうかですが、その後は1
10円台に乗せることができるかどうかです。
110円台では10-20銭近辺が前回の高値でもあり、重要な移動平均線があ
る値位置のため、最も注目される水準かと思われます。
そのため、本日は109~110円のレンジを予想します。

- [2018/06/04 08:53]
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ユーロの買戻し進む
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
トランプ政権が鉄鋼・アルミの関税を発動したことで、世界貿易への
懸念が広がり円が買われた。一時は108円39銭前後までドル安が
進んだが、午後にはドル買い戻しも観られた。
127円台半ばまで値を戻す荒っぽい動きに。
反落。ダウは251ドル安と、連日上下に大きく振れる
小幅安で引ける。長期金利は2.85%台と小幅に上昇。
本日の注目イベント
連日NY株が大きく上げ下げを繰り返していますが、ドル円の方は動きに精彩を欠き、
昨日は108円台半ばから後半の動きに終始しました。トランプ政権が、EUとカナ
ダ、メキシコに対して鉄鋼とアルミニウムの関税を発動すると発表しました。
この発表に対して、フランスのマクロン大統領は「違法な決定だ」と述べ、カナダの
トルドー首相も「容認できない」とし、EUのユンケル欧州委員会委員長も批判の声
明を発表しています。
今回の関税引き上げで、輸入自動車への関税引き上げも示唆していたトランプ大統領
が、実際に行動を起こす可能性も高まってきました。NYダウはこの発表を受け25
1ドルも下げ、長期金利も低下し、ドル円の上値を抑える結果になっています。
午後には債券が売られ、金利が上昇したものの、109円台には届いていません。
今月12日の米朝首脳会談に向けて、米朝高官が大詰めの協議を行っています。
歴史的会談の実現はほぼ間違いない状況となっており、注目は非核化を巡るロードマ
ップに移ってきました。
イタリアではポピュリスト政党の「五つ星運動」と「同盟」が連立政権を樹立し、現
地時間の本日午後4時に新内閣が発足します。新政権は歳出拡大を政策に掲げており、
EUの規律に挑戦する形になりますが、昨日はイタリア国債が買われるなど、今週火
曜日に観られたような混乱は今のところありません。
今日から6月です。多くのイベントが予定されており、金融市場は今月も大きく動く
可能性が高いとみられます。本日の雇用統計に始まり、12日には米朝首脳会談が行
われ、13日にはほぼ利上げが間違いないとみられるFOMC、そして14日にはE
CB理事会です。また24日にはトルコリラの相場に大きな影響を与える大統領選と
議会選挙もあります。
104円台から111円台まで上昇し、その半値まで値を下げてきたドル円も、これ
らイベントの影響を受け方向性も出てくると予想していますが、「トランプ相場」
との関わりも見ていかなければならず、ポジションを一方方向には傾けにくい相場は
続くかもしれません。
本日のドル円は、雇用統計もあることから108円~109円30銭程度を予想しま
す。ここ数ヶ月は雇用統計発表後も大きな値動きは観られませんが、気を緩めずに臨
むことをお勧めします。

- [2018/06/01 08:55]
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