ドル円急反発し111円台に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
トルコリラの下落が一服し、株価も上昇したことで、111円31銭
までドル高が進む。
ユーロを売る姿勢が優勢。一時は1.1330まで売られ、1年1カ月ぶりの
安値を記録。
6日ぶりに反発。ダウは前日比112ドル上昇し、他の主要指数も揃って上昇。
本日の注目イベント
トルコに端を発した新興国通貨売りの波は一服となりました。トルコリラは
6.85近辺の水準まで買い戻され、市場にはやや安心感が広がっています。
ただ、それでも同国のエルドアン大統領の高姿勢は変わりません。
同大統領は14日、テレビで放映された演説で「トルコに攻撃を仕掛ける者
はコストを支払うことになる」と述べ、米国製の電子機器をボイコットする
と発表しています。
大統領はさらに、「米国にiPhoneがあるなら、他方にはサムスンもある」と
し、トルコにもスマートフォンがあると続けています。(ブルームバーグ)
トルコリラは昨日買い戻され、ここ2営業日で約2割下げた急落は一旦下げ
止まりました。
この日、トルコの主要経済団体が、政府に対して危機収拾を要請し、トルコ
中銀に通貨危機による経済への打撃を抑えるよう働き掛けを強めたことが、
リラ買い戻しを誘ったようですが、エルドアン大統領は米国に対する強気の
姿勢を崩しておらず、トランプ大統領も、トルコへの最新鋭のステルス戦闘
機の売却を凍結したように、さらにトルコに対する圧力を強める可能性もあ
ります。
米中貿易戦争に加え、これまで比較的米国寄りだったトルコとも厳しい関係に
突入しました。トランプ政権のこれら一連の強気外交は、11月の中間選挙ま
では変わらないと予想されます。
ドル円は前日110円目前まで円高が進みましたが、そこから1円以上も円
が売られる展開となり、昨日は111円31銭までドルが買い戻され、また
「元の水準」に戻って来ました。個人的には「上値が重い」と見ていますが、
トルコリラの急落が一服すると、すかさず、良好な米経済に市場の目が移っ
て行くということでしょうか。
チャートの基本である「日足」に目を向けると、確かに、ドル円は下げたと
はいえ、「雲の上」で推移しています。
少なくとも、この「日足チャート」では売りのサインは出ていません。
結局、110-113円のレンジ内での動きが続いていることになりますが、
それでも上記トルコの混乱や米中貿易問題は、いつ円の急騰につながるかわ
かりません。そのため、依然としてドルの戻りを売るスタンスでいいのでは
ないかと考えます。
その水準は、現時点では111円50銭を挟んで上下30銭程度と見ていま
す。
本日のドル円は110円70銭~111円60銭程度を予想します。

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- [2018/08/15 08:55]
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