ドル円111円台後半まで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
米株式市場が堅調なことに加え、4-6月期のGDP改定値が
4.2%と上方修正されたことでドルが買われた。
ユーロ円が130円台後半まで上昇したことも、ユーロドルの下落を
支えた。
との観測が広がり、対ドルで1.28台後半から1.30台に乗せる。
合意が近いとの見方が広がり、ダウは60ドル高。S&P500は3日連続で
最高値を更新。
取り引きを終える
本日の注目イベント
ドル円は堅調に推移し、レンジ相場の上値のメドであった111円台半ばを上抜けし、
111円83銭までドル高が進みました。この水準は約1カ月ぶりの水準となり、現
時点で断定はできないものの、しばらく続いていたレンジ相場を上抜けした可能性が
出て来ました。
前日までは一目均衡表(日足)の雲の上限で上昇を抑えられていたドル円は、昨日の
続伸で、今朝は雲の上からローソク足が出現しており、雲抜けを完成させた形になっ
ています。
ただ、日足のMACでは「シグナル」が依然として「マイナス圏」に留まっているこ
とから、今後MACDに収れんされる形でドル円も落ちてくる可能性もありますが、
クロス円全般で「円売り」が進んでいることから、この水準でのもみ合いを経て上昇
する可能性があると予想します。
トランプ政権は、メキシコとの貿易協定大筋合意を完了させたことで、今度はカナダ
とのNAFTA(北米自由貿易協定)再交渉に乗り出しました。カナダとは、自動車
に関する協定は受け入れられる可能性がありますが、
乳製品ではまだ大きな溝があると伝えられています。カナダのトルドー首相も、「適
切な取引」を結ぶという目標を犠牲にすることはないと述べてはいるものの、週内の
合意を目指して取り組んでいることを明らかにしています。(ブルームバーグ)
4-6月期米GDP改定値が発表されました。速報値の「4.1%」から上方修正され、
2014年第3四半期以来の高い伸びとなる「4.2%」でした。個人消費の伸びは予
想を下回ったものの、知的財産投資が大きく伸び、全体を牽引した格好です。
これらを材料に好調な米株式市場はさらに買われ、これで4日続伸です。S&P500
とナスダックは最高値を更新し、ダウも最高値は更新してはいないものの、連日上昇が
続き、最高値更新も視野に入ってきたようです。
米長期金利も、先週2.81%台まで低下しましたが、ジリジリと上昇に転じ、昨日は
2.88%台半ばまで金利高が戻ってきました。
懸念された「逆イールドカーブ」も、やや遠のいた状況です。活況な株式市場に比べ、
ドル円は盛り上がりません。それでも昨日のNYでの動きは、今後の変動率の上昇を予
感させるようなところもありました。
来週からは9月です。米中貿易問題も、米国が第3弾の追加関税引き上げを発動させる
可能性が高まっており、中国側の出方がさらに注目されます。また9月開催のFOMC
では利上げが確実視されており、国内に目を向ければ自民党総裁選も20日に予定され
ています。ドル円も今のような「だんまり」を決め込むわけにはいかないでしょう。
本日の予想レンジは111円30銭~112円程度とします。

スポンサーサイト
- [2018/08/30 08:50]
- デイリーコメント |
- トラックバック(0) |
- コメント(0)
- この記事のURL |
- TOP ▲
- | HOME |