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トランプ大統領、香港人権法案に署名 

ひと目で分かる昨晩の動き 

欧州市場

◆NY市場が休みのためドル円は109円50銭近辺でほとんど
動かず。
◆ユーロドルも1.10を割り込むかどうかが注目されたが、
1.10台は維持。
◆トランプ大統領が「香港人権法案」に署名したことから、英FT、
独DAX、仏CACなど主要欧州株式は総じて下落。

本日の注目イベント

◆日   10月失業率
◆日  11月東京都区部消費者物価指数
◆日   10月鉱工業生産
◆独   独11月失業率
◆欧   ユーロ圏10月失業率
◆欧   ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
◆米 株式、債券市場短縮取引
◆加   カナダ7-9月期GDP

米国が感謝祭のため、昨日の海外市場ではほとんど動きがありませんが、
昨日の東京時間の午前中に「トランプ大統領が香港人権法案に署名」と
のニュースが伝わると、109円50銭台で推移していたドル円は、1
09円37銭近辺まで売られる場面がありました。合意が近いとされて
いる米中貿易協議にとって「あらたな火種」になるとの見方からドルが
売られたものですが、今後の中国側の対応が注目されます。
同法案は、もともと米議会では圧倒的多数で可決された法案であり、仮
に大統領が拒否権を発動しても、議会の3分の2の賛成で成立するとの
見方があったため、トランプ氏は署名するだろうと見られていました。
大統領の署名をもって同法案は成立しましたが、中国政府は「内政干渉」
だとして反発するとともに、報復措置も辞さないと改めて警告していま
す。ただ、現時点では中国政府が具体的な行動を取っているとの報道は
なく、中国外務省の報道官は定例記者会見で、「中国はいつ報復するの
か?」、「貿易協議に影響するのか?」といった記者団からの質問に直
接答えるのではなく、「このまま見守ってほしい。来るものは来る」と
答えています。また、香港政府も声明で、「極めて遺憾」との立場を表
明しています。(ブル-ムバーグ)

同法案は香港の「一国二制度」が正常に機能しているのかどうかを検証
し、仮に人権や自由、自治などが損なわれていたら、制裁を科すという
ものです。トランプ氏は署名後の声明で、「私は習近平国家主席と中国、
香港市民に敬意を表して法案に署名した」とし、「同法案成立に当たり、
中国や香港の指導者や代表者がお互いの相違を友好的に克服することが
でき、全ての人々の長期的な平和と安定につながるよう期待する」と述
べています。今朝の報道では、香港警察が事実上制圧した香港理工大学
の包囲を、早ければ今日にも解除する見通しだといった報道もあり、法
案成立の影響が早くも出て来たようです。

ユーロドルは前日に一時1.10を割り込む場面もありましたが、昨日
は粘り越しを見せ1.10台をキープしています。景気の悪化に底打ち
感が見られなかったユーロ圏の経済指標に、ようやく改善傾向が見え始
めたことが相場を支えているのかもしれません。
昨日発表された11月のユーロ圏景況感指数は「101.3」に上昇し、
10月の「100.8」を上回っただけでなく、市場予想の「101.
0」も上回りました。また、消費者信頼感指数もマイナスではあります
が、10月に比べマイナス幅を縮小しています。長く続いたユーロ安の
効果もじわじわと出てきたのかもしれませんが、カギはドイツの製造業
の復活が確認出来るかどうかにあると考えます。昨日もドイツの自動車
メーカー大手のアウディーが、「生産調整に伴い9500人の人員削減」
といった記事を読んだばかりです。
ドイツの製造業の復活には、中国景気の底入れが不可欠です。
その中国では、米中の貿易協議も正式な合意を見ていない中、景気が底
入れして拡大に向かうのは、早くても来春と予想しており、ドイツ製造
業にとって春が来るのは、名実ともに来年の春ということになりそうで
す。

今日はNY市場がオープンしますが、株式・債券市場は短縮取引となり
ます。「ブラック・フライデー」ということもあり、午後からは多くの
トレーダーが買い物に繰り出すことでしょう。
そして来週からは12月です。徐々に市場参加者が減り、マーケットは
薄くなります。米中貿易協議がいつ合意に至るのか。トランプ大統領の
弾劾調査。あるいは12月15日に予定されている中国に対する「制裁
関税第4弾の発動」など、相場を動かしそうな材料は残ったままです。
まだまだクリスマスモードに浸るには早いと言えるでしょう。

本日のドル円は109円20銭~109円80銭程度を予想します。


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ドル円半年ぶりに109円60銭台に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • GDPなど、米景気の堅調さを示す指標が相次ぎ、株価が連日で最高値更新を見せたことでドルも109円50銭を上抜け。一時109円61銭までドル高が進み、半年ぶりのドル高水準に。

  • ユーロドルもドル高に押され、1.10を割り込んだものの、1.0993で下げ止まり反転。

  • 株式市場は3日連続で最高値を更新。GDPが上方修正されたことで株価を押し上げた。ナスダックは初の8700ポイントに乗せる。

  • 債券は反落。長期金利は1.76%へと上昇。

  • 金と原油はともに反落。

本日の注目イベント

  • 日  黒田日銀総裁講演
  • 独  11月消費者物価指数(速報値)
  • 欧  ユーロ圏10月マネーサプライ
  • 欧  ユーロ圏11月消費者信頼感指数
  • 米  株式、債券市場休場(感謝祭の祝日)

連日最高値更新を続けている米株式市場は、昨日も米7-9月期GDP改定値が市場予想を上回ったことを好感した買いが指数を押し上げ、これで、3日連続で最高値を更新しました。ナスダック指数は初めて8700ポイント台に乗せ、S&P500も3150ポイントに乗せています。動きの鈍いドル円も、さすがにリスク選好が強まり、上値の重要なメドでもあった109円50銭を抜き、5月31日以来、約半年ぶりのドル高水準を記録しています。米長期金利も上昇してはいますが、ドル円との相関性はやや薄れ、むしろ株高がドル買いにつながっている側面が強いと見られます。

米第3四半期GDP改定値は、速報値の「1.9%」から「2.1%」に上方修正されました。市場予想も上回り、景気減速が懸念されていた米景気は、むしろ盛り返してきていることが浮き彫りになり、8月下旬から9月にかけて発生した「逆イールド」は「杞憂」に終わる可能性も出てきました。ただ、内訳を見ると、企業の設備投資は2.7%減と、GDPへの寄与度はマイナス0.36ポイントと
大きく、やはり米中貿易戦争の不透明感を反映しているようです。それでも、この日発表された10月の耐久財受注では、設備投資の先行指標となるコア資本財の受注は市場予想に反し、今年1月以来最大の伸びを記録しています。一方でGDPを押し上げたのが寄与度0.17ポイントの在庫でした。昨日発表された経済指標を見る限り、米国の景気が底堅く、貿易戦争の渦中にいるわりには粘り腰を見せています。明日から始まる年末商戦次第ではさらに第4四半期も高水準を維持し、欧州や日本とは「格の違い」を
見せつけることになるかもしれません。

ドル円は109円61銭まで上昇したことで、「200日移動平均線」を明確に上抜けしました。もちろん、このままドルが上昇を続けるかどうかは不明ですが、少なくともテクニカル上はドルの上昇を想定する方が有利でしょう。この欄で、日足の「MACD」がデッドクロスしたことにも触れましたが、それでも「プラス圏」であることから、「それほど大きな下落は見込めない」といった内容のコメントも付記しました。その「MACD」も再びゴールデンクロスを見せています。ドル円でドル高が進行した割にはユーロドルではそれほどドル高は進んでいません。節目の1.10を割り込みましたが、すぐに押し戻された格好です。

ドル円の上値のメドですが、既に日足では上方に目立ったレジスタンスはありません。110円が「心理的な節目」になることは当然ですが、その前に109円80銭前後がレジスタンスになる可能性があります。ここは「週足」の「雲の上限」にあたり、雲は抵抗帯と言われるものであることから、意識はしておくべきでしょう。ただ見て分かるようにこの雲はかなり薄く、それほど強い抵抗帯にはならないと思われます。むしろ、昨日も述べたように、株式市場では強気の見方が蔓延しており、何かのきっかけで利益確定の大量の売りを誘発するリスクもあります。その一つが、米中貿易協議の正式合意かもしれません。「合意が近い」とされていることから、早ければ今日にでもその可能性はあります。週末には、「ちょっと早いクリスマスプレゼント」が届くかもしれません。

本日のドル円は109円10銭~109円80銭程度を予想します。NY市場は、本日は「感謝祭」のため休場で、明日も株式と債券市場は短縮取引となっています。本格的なクリスマス休暇に入る前に、何か予想外の動きがあるかもしれません。極端なポジションの傾きは避けるべきでしょう。

米中貿易協議、合意に向けて最終段階か? 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 東京時間に109円20銭まで上昇したものの、その後108円台後半まで押し戻されたドル円は、NYでは再び上昇。株価の上昇に109円14銭まで買われたが、感謝祭を控え勢いもなく、109円05-10で取引を終える。

  • ユーロドルは1.10を割り込めず、1.1026まで反発。

  • 株式市場は米中貿易協議の合意が最終段階にあるとの報道から続伸。ダウは55ドル上昇し、主要指数は連日で最高値を更新。

  • 債券相場は小動きながら小幅に続伸。長期金利は1.74%台に低下。

  • 金は反発し、原油は続伸。

本日の注目イベント

  • 中 10月工業生産
  • 米 10月耐久財受注
  • 米 7-9月GDP(改定値)
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 11月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米 10月個人所得
  • 米 10月個人支出
  • 米 10月PCEコアデフレータ
  • 米 10月中古住宅販売件数成約指数
  • 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)

最後に合意できるかどうか依然として不透明さが残る米中貿易協議ですが、市場もかなり楽観的な見方に傾いており、「合意が近い」といったニュースのヘッドラインに素直に反応する動きが定着したような印象です。危うさは残るものの、昨日もトランプ大統領の発言に株価が上昇し、3主要指数ともに揃って連日の高値更新です。株式だけではなく、債券も買われ、金も買われ、金(かね)余りを象徴するような動きと言えなくもありません。ドル円も昨日の東京時間では一時109円20銭まで買われ、ドル高が進みましたが、その後は108円台に押し戻されましたが、NYでは株価の上昇を好感して再び109円台を回復しています。

トランプ大統領は中国の習近平主席と話をしているとしながら、中国との第一段階の貿易合意に向けた協議について、完了に近いと述べています。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「われわれは極めて重要な取引の最後の難所にある。非常に順調に進んでいる」と語りました。また香港情勢について意見を求められると、「米国は香港情勢がうまく行くことを望んでいる」と答え、「良い結果になると確信している。(習主席は)それを実現できる」とした上で、「私は習氏を分かっている。彼は実現を望んでいる」とも述べています。ただ、今回も「香港人権法案」へ署名するのかどうかについては言及しませんでした。貿易協議の合意を巡っては、これに先立って中国外務省も同じような内容の発表をしており、早ければ今週末にも「正式合意」が発表されるかもしれません。気をつけたいのは、仮に「正式合意」が発表されたとしても、ドル円や株価がさらに上昇するとは限らないという点です。「材料出尽くし」や「Buy on rumor sell on news」ということが往々にしてあるからです。特に米国株はこの種のニュースだけで大きく上昇してきた経緯があるだけに注意したいところです。パウエルFRB議長は25日ロードアイランド州で講演を行い、現行の金融政策を維持することを示唆しました。議長は、「経済を巡る今後の情報が当局の見通しとおおむね合致した状況が続く限り、現行の
金融政策スタンスは依然として適切である可能性が高いとわれわれは考える」と述べ、「それが力強い労働市場を支えるとともに、インフレ率を上下に対称的な2%の目標にしっかり回帰させることになる」と付け加えています。ただ今後の見通しについては、政策が「事前に設定されたコースにはない」と改めて述べ、見通しに重大な変化があった場合に政策を調整するだろうと述べました。(ブルームバーグ)

ドル円は徐々に下値を切り上げてはいるものの、109円を挟む展開に変わってきました。まだ109円―109円50銭の水準にはドル売り注文が多いと見えて、上昇しては押し戻される展開です。2歩前進しては1歩後退といったところでしょうか。米国は明日「感謝祭」で、翌日の「ブラック・フライデー」からは、いよいよ年末商戦がスターです。昨日発表されたコンファレンスボードの消費者マインドではやや消費拡大期待にブレイキがかけられた格好ですが、足元の株価の上昇はかなりの「追い風」になると見ています。多くの個人投資家が含み益の拡大から財布の紐を緩めると予想しています。もうしばらくはドル円にとっても「逆風」ではなく、「弱い追い風」が吹いているように思います。本日のドル円は108円70銭~109円40銭程度を予想します。

米主要株価指数再び揃って最高値を更新 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は緩やかな上昇が続き、108円98銭までドルが買われる。中国が知的財産権侵害問題で米国に譲歩する姿勢を見せたことや株高がドルの支援材料に。

  • ユーロドルもじり安が続き、1.1004まで下落。

  • 株式市場は反発し、主要3指数は揃って最高値を更新。ダウは190ドル上昇し、再び2万8000ドル台に乗せる。

  • 債券相場は小幅に上昇。長期金利は1.75%台へと低下。

  • 金は反落し、原油は続伸。

本日の注目イベント

  • 中 アリババ、香港上場
  • 独 12月GFK消費者信頼感
  • 米 9月ケース・シラ-住宅価格指数
  • 米 9月FHFA住宅価格指数
  • 米 11月リッチモンド連銀製造業指数
  • 米 10月新築住宅販売件数
  • 米 11月消費者信頼感指数

中国が知的財産権侵害の罰則強化を決めたことで、米国株式市場では再び3主要指数が揃って買われ最高値を更新しています。活発なM&Aや今週末から始まる「ブラック・フライデー」での個人消費拡大への期待もあり、ダウは190ドルほど上昇して取引を終えています。ドル円も、長期金利はやや低下しましたが、株高の方に反応したのか、109円目前までドル高が進み、大きな動きにはなっていませんがジリジリとドルが買われている展開です。ドル高の流れから、ユーロドルでもユーロ売りが進み1.10を割り込む可能性が高まって来ました。

トランプ大統領が「貿易協議の合意が近い」と発言したことを受けて、米中関係の好転期待が膨らみましたが、中国外務省の次官は米国のブランスタッド駐中国大使を呼び出し、米議会が香港の抗議運動参加者を支持する法案を通過させたことを巡り、米国による香港情勢への干渉だとして、「厳重に抗議する」とともに、「強く反対する」と表明しました。また米国は誤りを直ちに認めて中国への内政干渉をやめるよう強く求めるとの声明を外務省がウェブサイトに掲載しています。(ブルームバーグ)米議会が「香港人権法案」を可決したのは先週の話で、タイミング的には遅過ぎると思われますが、日曜日に行われた香港の区議会議員選挙では、民主派候補が全議席の8割以上を獲得して圧勝したことが影響している可能性があります。

香港では民主派候補の圧勝を受けて、キャリー・ラム長官は「選挙の結果を尊重し、市民の意見に謙虚に耳を傾ける」との声明を発表していますが、この結果を受けて、今後デモ参加者に対する圧力が弱まるのかどうか注目しています。中国政府も「外国の勢力が香港の混乱にかかわっている」と主張していることから、米議会で可決された「香港人権法案」にトランプ大統領が署名するのかどうかが、今後の両国の貿易協議の進展にも影響してきそうです。トランプ氏は今のところ署名するかどうかの態度は保留していますが、大統領には、署名せず10日間同法案に対して行動しないことで署名なしに法案を成立させる選択肢があります。大統領が拒否権を発動し、議会に法案を差し戻した場合、議会は上下両院での3分の2以上での賛成で大統領の拒否権を覆すことができることになっているようです。(ブルームバーグ)

ドル円は1週間ぶりに再び109円に迫る水準まで戻ってきました。この間、米長期金利は大きく動いてはおらず、むしろ低下傾向にあります。やはり株式市場に引っ張られる展開だったと思われます。この水準から109円台を回復できるかどうかですが、動きの鈍いドル円だけに、株価の上昇だけでは力不足の感は否めません。米中貿易協議の正式合意や、米長期金利の急上昇といったドル高要因が待たれます。またレジスタンス・ラインとして機能している「200日移動平均線」を、明確に抜け切れるかどうかも
注目ポイントの一つです。ユーロドルについても、1.1176まで反発した後ジリジリと値を下げ、1.10割れを窺う水準まで下落してきました。ドル円の109円台とユーロドルの1.10台は、いずれもドル高が進むとすれば十分視野に入ります。問題は、ドル円が109円台を回復したとして、その水準を維持できるかどうかです。米国株の上昇と円安に伴い、日本株も上昇が見込まれる中、本日のドル円は108円60銭~109円30銭程度を予想します。


米大統領《中国との貿易合意は近い》と発言 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は小動きの中ややドルが買われ、108円73銭まで
上昇。米中貿易協議を巡る好転観測や良好な経済指標がドル高
につながった。
◆ユーロドルは下値を切り下げ、1.1015まで下落。
ドルが買われたことでユーロ売りが優勢に。
◆株式市場は揃って反発。トランプ大統領が「中国との貿易合意は
近い」と発言したことが材料に。ダウは4日ぶりに109ドル上昇。
◆債券相場はほぼ変わらず。長期金利は1.77%台で推移。
◆金は前日と変わらず。原油は続伸。


◆米   11月マークイット製造業PMI        →  52.2
◆米   11月マークイットサービス業PMI      →  51.6
◆米   11月ミシガン大学消費者マインド(確報値)  →  96.8


本日の注目イベント

◆トルコ  トルコ10月消費者物価指数
◆独   独11月ifo景況感指数
◆米   パウエル・FRB議長講演

108円台半ばで小動きなドル円でしたが、発表された11月の製造業PMI
などの経済指標が予想を上回ったことや、トランプ大統領が「中国との貿易合
意は近い」と述べたことが好感され、ドルがやや買われる展開になっています。

トランプ大統領は22日、FOXニュースとのインタビューで、「私がいなけ
れば、香港では数千人もの人々が殺されていただろう」と発言し、「彼が香港
に介入しない唯一の理由は、貿易取引に影響を及ぼすことになると私が言って
いるからだ」と述べ、中国に対する貿易を巡る米国の強い姿勢が、香港情勢の
さらなる混乱を抑制しているのだと強調しています。
また、「私は香港を支持するが、中国の習近平主席も支持する」、「合意がま
とまる可能性は非常に高いのが結論だ」とも発言しましたが、注目されている
「香港人権法案」への署名については触れていません。
その香港では昨日、区議会議員選挙が行われました。
投票総数は過去最高となった模様で、香港紙、サウスチャイナ・モーニング・
ポスト(SCMP)がまとめた調査では、民主派候補がすでに議席の4分の1
以上を獲得しリードしているようです。また香港電台(RTHK)の報道でも、
民主派の「地滑り的」勝利が早期結果で示されていると伝えています。
最終結果は、本日朝方には判明する模様です。

一方中国では、知的財産権の侵害に対する罰則を強化すると発表し、米国との
貿易協議で争点になっている問題の一つに対処する姿勢を見せています。
中国政府が24日発表した指針によると、知的財産権侵害で罰則を科すボーダ
ーラインの引き下げも検討するとしています。(ブルームバーグ)

筆者が愛用し、主な情報源として利用している通信社ブルームバーグの創設者
である、マイケル・ブルームバーグ前NY市長が、大統領選の民主党候補指名
争いに出馬することを正式に表明しました。
同氏はブルームバーグ社の過半数の株式を所有しており、大富豪として知られ
ていますが、同時に世界的な慈善活動にも積極的に私財を投じていることでも
知られています。出馬にあたって同氏は、「ドナルド・トランプを打ち負かし、
米国を立て直すために出馬する。大統領による無鉄砲で倫理観を欠いた行動が
さらに4年間続くことに、米国は堪えられない」との声明を発表しています。
また、「再選された場合、米国が受けるダメージは二度と修復できなくなるだ
ろう」と警句しています。
ブルームバーグ氏はこれまでに出馬を一旦見送った経緯がありますが、民主党
の候補者レースで、トランプ氏と渡り合えるリーダーがなかなか浮上してこな
いことが背景にあったと見られていますが、民主党大統領候補者の党大会や演
説会はすでに始まっており、正式な出馬が遅過ぎたとの印象は拭えません。
バイデン、ウォーレン、サンダースの上位3候補にどこまで伍していけるのか、
注目したいと思います。

本日は香港での選挙結果が注目されます。

ドル円は、108円40銭~109円10銭程度を予想します。


株式市場、米中協議を巡る情報に上下に振れる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は米中貿易協議が不透明なことから動きにくく、NY市場では108円台半ばで小動き。値幅もわずか19銭で商いも閑散。

  • ユーロドルは小幅に上昇したものの、1.11台には届かず。

  • 株式市場は続落。利益を一旦確定する動きが続き、ダウは3日続落の54ドル安。

  • 債券相場は反落。長期金利は1.77%台へとやや上昇。金は続落。原油は大幅に続伸し58ドル台に乗せる。

本日の注目イベント

  • 日 10月消費者物価指数
  • 独 11月製造業PMI(速報値)
  • 独 11月サービス業PMI(改定値)
  • 独 7-9月期GDP(改定値)
  • 欧 ユーロ圏11月総合PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏11月製造業PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏11月サービス業PMI(速報値)
  • 欧 ラガルド・ECB総裁講演
  • 米 11月マークイット製造業PMI
  • 米 11月マークイットサービス業PMI
  • 米 11月ミシガン大学消費者マインド(確報値)

昨日の東京時間朝方には、米議会上院が可決した「香港人権法案」を巡り、トランプ大統領が署名する見通しだと報じられたことで、ドル円は108円28銭まで売られました。調整モードが漂っていた日経平均株価も一時は400円を超える下げを見せ、リスクオフが急速に強まる局面がありました。その後ブルームバーグが、米中通商協議の中国側責任者である劉鶴副首相の発言を伝えたことで、ドル円は元の水準を回復しました。劉鶴副首相は、(米国側の要求に)「戸惑っているものの、合意の第1段階に達する自信を持っている」とし、「慎重ながらも楽観的だ」と述べたようです。引き続き香港でのデモを巡る米中貿易協議への影響が懸念される状況になっています。

香港サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は、米国が貿易合意に達するのが難しくなっても、12月15日に米国が予定している中国製品への新たな関税発動は、少なくとも延期される公算が大きい、と報じています。事情に詳しい関係者の話として、この期限までに交渉で重大な成果が出る可能性は低いものの、関税延期は米中両国の利益にかなうため、発動を阻止する何かが達成されることはあり得ると述べていることを紹介しています。また今朝の情報では、劉鶴副首相がライトハイザー米通商代表部(USTR)代表に対し、協議のため月内に訪中するよう招請したと、ブルームバーグが報じています。ただ、一方でトランプ大統領が本日にも上記「香港人権法案」に署名する可能性が高いと見られており、その場合「直ちに報復する」との声明を発表している中国の対応が焦点になります。他に重要な材料もない中、ここしばらくはこのニュースに一喜一憂する展開が続きそうです。

NY株式市場は続落し、主要3指数は揃って下落しました。上昇基調を強めていたNY株式市場も、米中貿易協議に対する見方がこれまでよりも厳しいものになってきたことで、ひとまず利益を確定する動きが強まっていると見られます。この動きは日本株にも当てはまるようで、昨日の日経平均株価の動きは非常に神経質なものでした。それでも動かないのが為替市場です。ドル円は108円台前半からは再び108円台半ばまで戻してはいますが、連日水準が変わらないことから、実需筋の興味も徐々に薄れてきているようです。OECDの世界経済見通しでも、今年と来年の世界経済成長率を2.9%、2021年を3%としており、各国政府が政策や投資方法を改善しない限り、世界経済は改善されないと警告しています。世界経済の成長鈍化は、とりもなおさず低金利の継続を意味します。ドル円の年間値幅が縮小している一つの要因に、金利差を挙げている報道もありました。足元の低成長が続くとすれば、来年のドル円の値動きも期待できないことになります。ただ、まだ今年も1カ月余りを残しています。株式市場ならずとも、「棹尾の一振」(とうびのいっしん)に期待したいところです。
 
本日のドル円は108円20銭~108円90銭程度を予想しますが、上で述べたように、トランプ大統領が「香港人権法案に署名」といったニュースが流れるようだと、円高方向に振れる可能性があります。
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筆者が愛読し、毎日のコメントに引用させてもらっているブルームバーグ「デイブレイク」の「ちょっとした話題」に「クジラは地球を救う」という記事がありました。1頭のクジラが生きているうちに体内に取り込む二酸化炭素は、平均で33トンに上ることがIMFの研究リポートで明らかになったそうです。これに対して1本の木が吸収する二酸化炭素の量は1年で22キログラムを超えないことから、クジラの数を増やせば、気候変動との闘いで突破口を開く可能性があるとしています。現在クジラの数は、長年の商業捕鯨によって130万頭に急減しているそうでが、昨年12月に国際捕鯨委員会(IWC)を脱退した日本にとっては、厳しい研究結果です。
良い週末を・・・・・。


米国株、3指数とも揃って下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は米中貿易協議の合意が来年以降にずれ込む可能性があるとの報道を受け、108円41銭まで下落したがその後反発。

  • ユーロドルは前日とほぼ同水準でもみ合い。1.10台半ばから後半で推移。

  • 株式市場は米中合意の成立が来年以降にずれ込むとの報道を受け3指数が揃って下落。ダウは112ドル売られ、連日で100ドルを超える下落。

  • 債券は3日続伸。長期金利は1.74%台まで低下し、約1カ月ぶりの低水準に。

  • 金はほぼ変わらず。原油は在庫が増加していたものの、予想よりも増えていなかったことなどから急伸。

本日の注目イベント

  • 欧 ユーロ圏11月消費者信頼感指数(速報値)
  • 欧 ECB議事要旨(10月23-24日開催分)
  • 欧 OEC経済見通し
  • 米 11月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 10月景気先行指標総合指数
  • 米 10月中古住宅販売件数
  • 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
  • 米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演

日米の株価がやや軟調になるのではと予想しましたが、昨日のNY株式市場では3主要指数が揃って下落しました。今回の上昇局面で、3指数が揃って売られるは初めてのことで、ダウも2日続けて100ドルを超える下げを見せたのも初めてのことです。これでNY株の上昇が終わったとは思えませんが、そろそろ調整局面が近づいてきたのかもしれません。

ロイター通信は、米中の貿易協議で「第1段階」の合意がまとまるのは、来年以降になる可能性があると、通商関係の専門家やホワイトハウスに近い複数の関係者を引用して伝えました。NY株はこの報道を受けて売られたようですが、その後、FOXビジネスはホワイトハウスの報道官による発言として、「第1段階」の合意文書を巡って進展が見られると報じており、依然として不透明であることは変わりません。米中両首脳の抱える台所事情を考えると、年内合意の可能性は残っていると、個人的には考えていますが、貿易協議そのものが決裂する可能性もあり、今後も注意深く見守るしかありません。

さらに今後の米中貿易協議の進展に影響を与えそうなのが、香港の民主化デモの行方です。昨日米議会上院では、香港人権・民主主義法案を全会一致で可決しました。法案は中国政府が香港の一国二制度を守っているのかを米政府が毎年検証し、違反があれば制裁を科すという内容です。(日経新聞)法案成立にはトランプ大統領の署名が必要ですが、今後トランプ氏が署名するかどうかが焦点だとしています。仮にトランプ氏の署名を経て成立するようだと、今後の貿易協議に悪影響を与えるのは必至と見られています。中国外務省はこの法案可決を受けて直ちに声明を発表し、「香港人権法案が成立すれば報復する」と警告し、香港への介入をやめるよう求めています。また香港政府も声明を出し、同法案は「不要で、根拠がなく、米国と香港との関係や米国の利益に悪影響を及ぼすだろう」と非難し、「極めて強い遺憾」を表明しています。

このように、米中関係が再び悪化する気配が増す中、ドル円はその割りには売られていません。昨日の夕方には108円35銭までドル売りが進む場面もありましたが、その後の海外市場では108円台後半まで買い戻されています。NY株が大きく買われても109円台を維持できず、逆に昨日の様に、NY株が下げても108円台を割り込まないのが、ここ1カ月のドルです。今朝の経済紙でも「円の低温相場一段と」といった見出しで、今年のドル円が動かない要因などを探っています。同紙では、値幅が伸びない理由に、「低成長、低インフレ、低金利」がその一因ではないかとの見方を紹介しています。このままだと今年1年間の値幅は「変動相場制に移行して以来最小」となるのは確実と見られます。足元の相場が年内に112円台半ばを抜けるとも思えないと同時に、下値の方も104円を割り込む可能性はほとんどないと見られます。個人投資家の皆さんからも、「何とかならないのか」、「稼げない」といった声が聞こえてきます。

本日のドル円は108円10銭~108円80銭程度のレンジを予想しますが、これまで以上に香港の動きには目を向ける必要がありそうです。


米国株、指数によって明暗分ける 

ひと目で分かる昨晩の動き 
NY市場

◆ドル円は米中通商協議の不透明感や長期金利の低下を
手掛かりに下落。108円46銭までドル売りが進み、東京時間の
安値に並ぶ。
◆ユーロドルは値幅も限られ小動き。1.10台後半で推移し、
値幅は12ポイント程度に留まる。
◆株式市場はまちまち。ダウは100ドルを超える下げを見せた
一方、ナスダックは最高値を更新。ホーム・デポと百貨店コールズの
決算がダウを押し下げた。
◆債券相場は続伸。長期金利は約2週間ぶりに1.8%を割り込む。
◆金は続伸。原油は在庫が増えているとの観測やロシアが減産に消極的
との報道に大幅続落。


********************(何もない時は空欄のままにします)

◆10月住宅着工件数      →  131.4万件
◆10月建設許可件数      →  146.1万件

本日の注目イベント

◆日   10月貿易収支
◆独   独10月生産者物価指数
◆米   FOMC議事録(10月29-30日分)
◆米   ワールドビジネスフォーラム(NY市、21日まで)でイエレン前FRB議長らが講演


米中通商協議の行方がいまいちはっきりしなく、香港の民主化運動も過激化しており、
ドル円は108円台半ばから109円前後で一進一退の動きになっています。
昨日は順調に上昇していたNYダウが、約1カ月ぶりに100ドルを超える下落を見
せました。連日最高値を更新していることから、100ドルを超える下げもある意味
「Healthy correction 」(健全な調整)と言えなくもありませんが、株価の上昇にも
ややブレイキがかかるかも知れません。ダウ下落の主因は住宅小売大手、ホーム・デ
ポと百貨店コールズの株価が大きく売られたことが引き金となっています。
一方で、昨日発表された10月の住宅着工件数は増加し、特に一戸建ての住宅は年初
来の高水準でした。また許可件数は146.1万件と、2007年以来の高い水準で、
個人消費とともに住宅市場の拡大が米景気を牽引していると見られます。
今年に入って3度の利下げを行ったことに伴い、住宅ローン金利が低下していること
が追い風になっているようです。

ペンス副大統領はラジオ番組で、(香港のデモに関連して)「何らかの暴力が行われ
たり、この問題が適切かつ人道的に対処されなかったりした場合、われわれが中国と
取引するのは極めて難しくなるとトランプ大統領は明確にしている」と述べています。
米国は現在、中国と「第一段階」の合意に向けて交渉中ですが、「中国に対して強い姿
勢を取っている」とペンス氏は語っています。
ブルームバーグによれば、中国側は、5月より後に発動した関税全ての即時撤回のほ
か、5月より前に導入された関税についても徐々に撤廃するよう米国側に求めている
模様で、米国側もどこまで関税措置を撤廃するのかを検討しているとのことですが、
まだ合意点には達していないようです。

NY連銀のウイリアムズ総裁はワシントンで、「現在の経済状況および緩やかな成長
の継続と力強い労働市場、2%へ向かうインフレを描く基本シナリオを考えると、現
在の金融政策スタンスはこれを支える上で適切だと見受けられる」と述べ、現行の金
融政策の正当性に言及しました。また、今後の追加緩和の必要性については、「米経
済の成長が予想以上に減速した場合や、インフレが継続的に望まぬ方向に動いた場合」
を想定していると語っています。これは、前日のメスター・クリーブランド連銀総裁
と同様の認識で、現状では12月のFOMCでの利下げは見送られる可能性が高いと
予想されます。

日足チャートではドル円が、120日線と200日線の間で推移しているように見ら
れます。120日線は現在107円台半ばにあり、まだ下方に「余裕」はあるものの、
108円を割り込む展開になれば、そこまでの下落も想定されます。
足元では108-109円のレンジが続いていますが、値幅もなく次の材料を待つと
いった状況です。次の材料も結局は、米中通商協議関連ということにはなりそうで
すが・・・

本日のドル円は108円20銭~108円90銭程度を予想します。
先週記録した108円24銭を下回るかどうかも焦点の一つです。


米株式市場の上昇続く 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は反発して欧州時間には109円07銭前後まで
上昇したが、米中貿易問題を巡り中国が悲観的だとの
報道でドル急落。108円51銭までドル売りが進む。
◆ユーロドルは小幅に続伸。1.1090までユーロ高が進み、
ユーロ円の買い戻しも進む。
◆株式市場は続伸。3指数とも小幅ながら揃って
最高値を更新。
◆債券相場は反発。長期金利は1.81%台へとやや
低下。
◆金は反発し、原油は反落。


********************(何もない時は空欄のままにします)

◆11月NAHB住宅市場指数    → 70 

本日の注目イベント

◆豪   RBA、金融政策会合議事要旨公表
◆欧   ユーロ圏9月経常収支
◆米   10月住宅着工件数
◆米   10月建設許可件数
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁講演


相変わらず米中通商協議に関する報道でドル円が動く展開です。
昨日の東京市場朝方にはドルがやや軟調となったものの、その後日本株の上昇に
伴って108円台後半までドルが買われ、欧州市場の朝方には3日ぶりとなる1
09円台を回復しました。通商協議では、米中が核心的な問題について建設的な
議論を行ったとの報道がドルを支えた格好でした。
109円07銭までドル高が進んだものの、NY時間では一転してドルが売られ、
108円51銭までドル安が進み、結局元の水準に戻っています。
CNBCが伝えた、「中国は貿易取引で悲観的だ」といったニュースや、ホワイ
トハウスでトランプ大統領とパウエル議長が今年2回目となる会談を行ったこと
が話題となり、ドルが売られたようです。

パウエル議長は18日、トランプ大統領およびムニューシン財務長官とホワイト
ハウスで会談し、景気や経済成長、インフレなどについて話し合ったようです。
会談はトランプ氏の招待で行われた模様で、金融当局は会談後声明を発表しまし
た。声明では、「パウエル議長は、政策経路は 米経済見通しに影響する今後の
情報によって全て決まるとの考えを強調したことを除けば、金融政策についての
自身の見通しに言及しなかった」と発表しています。
一方トランプ氏は会談後にツイートし、「非常に良い誠意ある会談だった」とし、
「金利やマイナス金利、低いインフレ、金融緩和、ドル高とそれが製造業に与え
る影響、中国やEUなどとの貿易を含む様々な問題を議論した」と投稿しました。
(ブルームバーグ)これまで再三パウエル議長の金融政策を批判し、利下げ圧力を
加え続けてきたトランプ氏でしたが、さすがにこの日は、「口撃」を自ら封印し
たようです。

クリーブランド連銀のメスター総裁はメリーランド大学のイベントで講演を行い、
「現在の金融政策はインフレの行方を見守る上で好位置であると考えている」と
述べ、米景気についても、「インフレは当局の2%目標に向かって上昇している
ように見受けられるものの、製造業と投資はこのところ弱い。個人消費は力強く、
底堅い」との見方を示し、「貿易政策は、米経済に今年影響を及ぼした
要因の一つであることは間違いない」と語っています。メスター総裁は来年のF
OMCでの投票権を持つことになっています。

ドル円は109円台が壁になりつつある状況で、米中通商協議の進展具合で上下
する展開が続いています。ドルの方向性は上と見ていますが、なかなか確認でき
ないのが現状です。
一部の金融機関では、世界景気は今が底で、2020年1-3月期からは回復す
るとの見方を発表し始めています。
株高もあり、堅調な個人消費が物価を押し上げるとの予想もあります。ここに世
界景気の回復が加われば、FRBがいずれ「利上げ」も考慮しなければならない
状況もないとは言えません。ただ目の前の材料はあくまでも米中通商協議の行方
です。そして気になるのが、香港情勢の悪化です。
昨日は香港警察が多数のデモ隊が立てこもっていた香港理工大学に突入し、さら
に状況が悪化してきました。逮捕者の数も400人を超えたと伝えられており、
中国がこのまま静観を続けるのか、今後の対応が注目されます。

本日のドル円は108円30銭~109円程度と予想します。


米主要3指数が揃って最高値更新 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 米中貿易協議「第一段階」の合意が近いという見方や、米株式市場の続伸を受けて、ドル円は反発。108円81銭までドル高が進み高値圏で越週。

  • ユーロドルは反発し、1.1057近辺までユーロが買われた。ユーロは対円でも反発し120円台半ばまで上昇。

  • 米中貿易協議の「合意が近い」というクドローNEC委員長の発言を好感し、3主要指数が揃って節目を抜き、最高値を更新。ダウは初の2万8千ドル台に乗せ、ナスダックも初の8500ポイント台に。

  • 債券は小幅に下落。長期金利は1.83%台へと上昇。

  • 金は反落し、原油は反発。

本日の注目イベント

  • 米 11月NAHB住宅市場指数
  • 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演

米中貿易協議の明るい見通しを材料に、再び米株市場では3主要指数が揃って最高値を更新しています。クドロー国家経済会議(NEC)委員長は14日ワシントンで、米中貿易協議「第一段階」の合意に関して、「われわれは取りまとめに近づいている」と発言し、「米国側は毎日彼らと連絡をとっている」とし、「合意に近づいている」と述べました。ただ同時に「まだ終了していない」とも述べています。またその後、16日には両国が閣僚級電話会談を行い、詳しい内容は明らかになってはいませんが、「第一段階」の合意に向け双方の中核的な懸案事項について「建設的な議論」を行ったことを中国国務省が明らかにしました。(ブルームバーグ)

米国株式市場ではこの報道を受け株価が大きく上昇しましたが、相変わらず「米中通商協議」の行方が市場の大きな材料になっていることが窺えます。為替は緩やかな動きに終始していますが、市場にあふれた資金は株式市場に向かい、株価を大きく押し上げています。ただ個人的には危うさは禁じ得ません。米中協議は確かに良い方向に向かっているようですが、最終的にはトランプ大統領と習近平主席が直接会って署名をする必要があります。しかしまだ会談の予定も、場所も決まっていない状況です。気まぐれなトランプ氏のこと、協議に最終段階で折り合わない部分でもあれば、「合意はしない」といった「ちゃぶ台返し」が、ないとは言えません。この段階で、米主要3指数が揃って節目を超え、最高値を更新したのを目にすると、株式市場は「ややはしゃぎすぎ」との印象を拭いきれません。

特に先週末には多くの米経済指標が発表され、小売売上高を除く全ての指標が予想を下回る状況でした。株式市場はそんな指標など無視して上昇したようです。今朝の日経新聞一面トップには「世界の上場企業、減益続く」といった見出しが躍り、世界約1万8000社の2019年7~9月期の純利益は前年同月比8%減だったと報じています。減益幅は4~6月期より約3ポイント拡大しており、地域別では米国、欧州、中国を除くアジア、日本となっていまが、その原因は製造業の不振だと分析しています。このような状況の中、「カネ余り」とは言え、株式市場が連日最高値を更新することに違和感を覚えている次第です。為替も、債券もそれほど際だった動きは見られません。ダウが1日で1000ドルを超える下げを見せた際には、長期金利が急低下し、円も急騰する可能性が高くなります。そのような状況がいつ来るのかは分かりませんが、備えておくことは必要です。

ドル円は、再び109円に迫る水準まで戻ってきましたが、上下どちらも勢いがありません。

米国株の最高値更新を受け、本日の日本株がどこまで伸びるのか、材料はその辺りになりますが、本日のドル円は108円30銭~109円10銭程度を予想します。


米中協議の不透明感が増し、ドル円続落 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は続落。米中貿易協議のとりまとめが難航している
との報道を受け、長期金利が低下。一時は108円24銭まで
ドル売りが進み、10日ぶりとなる円高水準を付ける。
◆ユーロドルは反発。ドルが幅広く売られたことで、ユーロが買われ、
1.1027まで上昇。
◆株式市場は上下を繰り返しながらも、ほぼ前日と同水準で引ける。
S&P500は小幅に最高値を更新し、他の2指数は小幅安。
◆債券は続伸。リスクオンの後退から安全資産の債券が買われる。
長期金利は1.81%台まで低下。
◆金と原油はともに反発。

◆10月生産者物価指数    →  0.4%
◆ 新規失業保険申請件数    →  22.5万件

本日の注目イベント

◆日   9月鉱工業生産(確定値)
◆欧   ユーロ圏9月貿易収支
◆欧   ユーロ圏10月消費者物価指数(改定値)
◆米   11月NY連銀製造業景況指数
◆米   10月小売売上高
◆米 10月輸入物価指数
◆米   10月鉱工業生産
◆米   10月設備稼働率

ドル円は続落し108円台半ばを割り込み、108円24銭前後まで下落
しました。動きの鈍い展開が続いていましたが、昨日のドルの下落は今月
に入って最も大きな下落となり、その材料となったのは、やはり「米中通
商協議」を巡る動きでした。英フィナンシャルタイムズ(FT)は、米中
の当局者は知的財産の諸規定や農産物購入、関税撤回を巡り議論を続けて
いるが、貿易合意「第一段階」の取りまとめで難航していると報じたこと
がリスクオンの後退につながっています。

別の報道では、米中の次官級協議が新たに電話で開かれたとの情報もある
ようですが、中国側が米中が「第一段階」で合意し、その先には米中双方が
段階的に関税を引き下げる可能性があると発表した後、トランプ大統領は
「合意はない」と否定しましたが、どうやら中国側の「勇み足」だったよ
うです。トランプ氏も「合意を急がない」とも話しており、今だに米中首
脳の会談場所も決まっていないことを考えると、今月中の合意はやや難し
くなった印象です。手元のブルームバーグの端末を開いても、「中国は2
015年から実施してきた米国産鶏肉の輸入禁止を解除し、認可された供
給業者からの輸入を許可すると発表した」といった情報や、あるいは「中
国は米国産大豆180万トンの陸揚げを遅らせている」といった、断片的
なニュースしかありません。今後この貿易問題が解決に向けて進んで行く
とは思っていますが、もやもやとした不透明感が拭い切れない状況は続く
と言わざるを得ません。

中国の習近平主席は、米国との貿易問題に加え、香港の民主化問題でもさ
らに緊張が高まっており、気が休まらない状況です。
習氏は14日、中国国営テレビ局(CCTV)での投稿で、「香港での急
進的で暴力的な犯罪行為は一国二制度の根幹を揺るがしている」と非難し、
林香港行政長官とその政府、香港の警察へ強い支持を表明しています。
また、暴力的な犯罪者を処罰する香港司法機関についても断固支持すると
述べています。
さらに、「一国二制度」を堅持していく決意は「揺らいでいない」と言明す
る一方、中国政府は主権と安全を守り、香港問題に対するいかなる外国の
干渉にも反対するとくぎを刺しています。(ブルームバーグ)

ドル円は109円台半ばを2回テストして抜けきれず反落してきました。
まだ上昇傾向は崩れていないと考えていますが、チャート上では「ダブル
トップ」の形状を示現しており、市場参加者の「目」もやや下方に修正さ
れそうな雰囲気です。今後の米中通商協議の行方が全てのカギを握ってい
ますが、中国だけではなく、トランプ政権側もこれ以上の貿易問題の悪化
は避けたいはずです。12月15日の「制裁関税第4弾」の発動までちょ
うど1カ月を残すのみとなってきました。引き続き米中からの進展に期待
したいところです。

本日のドル円は、市場のセンチメントがややドル売りに傾いていることか
ら、108円台を維持できるかどうかが注目点の一つです。最大、「12
0日移動平均線」のある、107円70-75銭辺りまで見ておく必要は
あるとは思いますが、予想レンジは108円~108円80銭程度にした
いと思います。


パウエル議長利下げ休止を示唆 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は109円台から徐々に下げ、米中通商協議が難航する
との報道を受け、108円66銭まで下落。パウエル議長の議会証言
はドル高に作用したものの影響は限定的。
◆ユーロドルは1.10台を割り込み、1.0995まで売られ、
徐々に下値を切り下げる展開が続く。
◆株式市場はおおむね続伸。ダウとS&P500は最高値を更新したが、
ナスダックは小幅安。
◆債券相場は続伸。米中通商協議への楽観的な見方が後退。
長期金利は1.88%台まで低下。
◆金と原油は反発。

◆10月消費者物価指数   →  0.4%
◆10月財政収支      →  -1345億ドル

本日の注目イベント

◆豪   豪10月雇用統計
◆日   7-9月GDP(速報値)
◆中   中国10月小売売上高
◆中   中国10月鉱工業生産
◆独   独7-9月期GDP(速報値)
◆欧   ユーロ圏7-9月期GDP(改定値)
◆欧   OPEC月報
◆英   英10月小売売上高
◆米   10月生産者物価指数
◆米   新規失業保険申請件数
◆米   パウエル・FRB議長講演
◆米   クラリダ・FRB副議長講演
◆米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
◆米   デーリー・サンフランシスコ連銀総裁講演
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
◆米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
◆米  企業決算 → ウォルマート、エヌビディア


FRBのパウエル議長は13日、上下両院合同経済委員会で証言を行いました。
議長は、「景気に関する最新情報がわれわれの見通しとおおむね一致する状況
が続く限り、現行金融政策のスタンスは引き続き適切となる可能性が高いだろ
う」と発言し、政策金利が当面据え置かれる可能性が高いことを示唆しました。
ただ同時に、「ただし、この見通しに対する留意すべきリスクは残る」とも述
べています。
FRBは3会合連続で利下げを行ったこともあり、さらに10月末の利下げ決
定後の記者会見でも「利下げ打ち止め」をほのめかしていたこともあり、サプ
ライズはありません。証言では議員から、来年いっぱいの据え置き示唆を意図
したのかと聞かれた議長は、「断じてそのようなことは言わない」と答え、
「経済見通しに有意な見直しがあれば、FOMCには対応する用意がある」と
付け加えました。(ブルームバーグ)

政策金利の据え置きを示唆したことで今後金利低下が見込めないこととなり、
ドル円は買われてもいい状況だったと思われますが、市場はその前に、米長期
金利の低下と、米中通商問題が難航するという報道に反応してドルを押し下げ
ていました。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、米国と中国の
通商協議は、農産物の輸入を巡り困難な状況に直面していると報じました。
WSJは、関係者の話として、中国は米国産の大豆や豚肉など農産物を年間最
大500億ドル(約5兆4500億円)相当購入することで同意したとトラン
プ大統領は述べているが、中国側は合意文書に具体的な数値を盛り込むことに
警戒感を抱いていると伝えています。この報道を契機にリスクオンの流れがや
や後退し、ドル円は108円66銭までドル安が進み、1週間ぶりのドル安水
準を付けています。

ドル円は109円台半ばが徐々に「壁」になりつつある展開が続いています。
日足の「200日移動平均線」もブレイクしたように見えましたが、結局現時
点では、「抜け切れていない」状況になっています。
もっとも、下値の方も直ぐに108円割れを試す勢いもなく、目先は109円
を挟んで上下50銭程度のレンジ取引になっているようで、想定内の動きと言
えます。全ては米中貿易の「第一段階合意」に米中首脳が署名できるのかどう
かにかかっています。

そのトランプ大統領の弾劾問題では、これまでにない進展が見られています。
昨日始まった大統領弾劾公聴会は全米に放映され、テイラー駐ウクライナ代理
大使は、トランプ氏がマルバニー大統領補佐官を通じてウクライナ支援を保留
するよう圧力をかけてきたことを証言しました、
またもう一人の証人、ケント国務次官補代理は、元NY市長のジュリアーニ氏
を通じての関与にも言及しています。
今回の証言でトランプ氏が罷免される可能性は低いと見られているようですが、
今後の展開次第では2020年の大統領選に影響を与える可能性は高いと思わ
れます。

本日のドル円は108円台半ば割れを試すかどうかという点が注目されます。
予想レンジは108円30銭~109円程度と見ます。


トランプ大統領あらためて中国をけん制 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円はトランプ大統領の中国をけん制する講演内容に
やや反応し、108円93銭までドル売りが進む。ただ、
値動きは乏しく109円を挟む展開に。
◆ユーロドルは緩やかな下落が続く。1.1003まで
ユーロ安が進み、1.11台後半を記録した11月4日を頂点に
ジリジリと売られる。
◆連騰が続いている株式市場はトランプ大統領の発言を受け
マイナスに沈む場面もあったが、総じて堅調に推移。ダウは
前日と変わらず。他の主要指数は最高値を更新。
◆債券相場は小幅に上昇。長期金利はほぼ変わらず。
◆金と原油は続落。

本日の注目イベント

◆豪   豪11月ウエストパック消費者信頼感指数
◆独   独10月消費者物価指数(改定値)
◆欧   ユーロ圏9月鉱工業生産
◆英   英10月消費者物価指数
◆米   10月消費者物価指数
◆米 10月財政収支
◆米   パウエル・FRB議長、上下院銀行委員会で証言
◆米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
◆米   トランプ大統領、トルコ大統領と会談
◆米   下院情報特別委員会、ウクライナ疑惑を巡る公聴会を開始


昨日の海外の材料は香港の民主化運動の激化とトランプ大統領の講演でした。
注目されたトランプ氏の講演は、NYのエコノミッククラブで行われ、トラ
ンプ氏は、米国との合意を中国側が「何としてでもまとめたがっている」と述
べ、「合意は近い。重要な第1段階の合意が近く実現する可能性がある」と述
べ、協議は引き続き順調にいっていることに言及しながらも、「合意に至ら
なければ、われわれは対中関税を大きく引き上げる」と言明し、中国側をけ
ん制する発言を行いました。

さらに、「関税は極めて大幅な引き上げになる。われわれを不当に扱う他の
国にも同じことが言える」と述べ、EUなど念頭に置いた発言も飛び出しま
した。また中国の習近平主席とチリで今月16-17日に予定されていたA
PEC首脳会議で会談して署名する計画だったが、首都サンチャゴで街頭デ
モが続いていることから中止となり、新たな会談場所はまだ決まっていない
とも述べました。

講演では、金融当局を非難することも忘れておらず、「堂々と金利を引き下
げる諸国とわれわれは盛んに競争している、実際にマイナス金利でローンを
返済して支払いを受けている人は多くなった」と発言し、「私にも払ってく
れ。私もそのお金がほしい。米金融政策当局は許してくれないからだ」と述
べ、聴衆の笑いを誘った(ブルームバーグ)ようです。
最後に、「われわれが払っている金利は実際に高い。米金融当局の協力が得
られれば(株価は)さらに25%高かっただろう」と話しています。
昨日の講演では合意が近いとしながらも、あらためて中国へのけん制を行い
ました。焦点は「第一段階」の合意が正式になされるのかどうかです。この合
意がなされれば米中双方が段階的に関税を引き下げる可能性が高まり、長期
に渡って行われた「米中貿易戦争」にようやく「出口」が見えてくることに
なると考えられます。

混乱が続いている香港では今週に入りさらに混乱が激化しています。
昨日は主要道路を封鎖する抗議活動参加者に警察が催涙弾を放つ一方、抗議
活動参加者の無法な行動も過激化してきました。
こうした動きに対して、香港中文大学中国研究センターのウイリーラム非常
勤教授は、「現在の暴力や破壊行為などは中国政府の術中にはまるリスクを
冒している」と指摘し、「中国の習近平主席は、香港の政治制度を自由化す
るのではなくそれとは正反対、つまり締め付けを強めるだろう」と論じてい
ます。(ブルームバーグ)米国務省もこれに対して、「重大な関心を持って
香港情勢を見守っている」との声明文を発表しています。

本日はパウエルFRB議長の議会証言があります。
3会合連続で利下げを決め、上述のように、トランプ氏がさらに利下げ圧力
をかけている中、今後の利下げは一旦休止との見方が広がっています。議長
がどこまで利下げの一旦休止に言及するのか、あるいは今後も金融緩和姿勢
継続に変化はないのか、ドルの動きにも影響を与えそうです。

本日のドル円は108円60銭~109円50銭程度を予想します。


英ジョンソン与党勝利の可能性高まる 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆やや上値の重くなったドル円は欧州時間に108円90銭近辺まで
下落したが、NYでは109円台に戻す。金利が動かなかったことも
あり、その後は109円台前半で小動き。
◆ユーロドルは小幅に反発したが、1.1030~40で一進一退。
◆株式市場では上昇が一服。ダウは引けにかけて買われプラス圏で
取引を終えたが、ナスダックとS&P500は反落。
◆債券市場は休場。
◆金は続落し、一時1450ドルを割り込み、3カ月ぶりの安値に。
原油は4日ぶりに反落。

本日の注目イベント

◆豪   豪9月NAB企業景況感指数
◆日   10月マネタリーベース
◆中   中国10月財新サービス業PMI
◆独   独11月ZEW景気期待指数
◆英   英10月失業率
◆米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
◆米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演


米債券市場が休みだったこともあり、米株式市場の動きもプラス・マイナスを
繰り返した中で、ダウ以外は反落でした。
ドル円も109円台を割り込み、108円90銭近辺まで売られたものの、N
Yの引け値では109円台に戻して取引を終えています。
香港では警察官がデモ参加者に発砲する映像も流され、さらに情勢が緊迫して
きました。また、米中貿易協議を巡る見通しも、依然として不透明感が拭いき
れず、全体とすればややリスクオンが後退する状況でした。

そんな中、話題の中心の一つは、アリババの「独身の日」です。
1日の取扱高は2680億元(約4兆1670億円)余りと、過去最高の昨年を
回り、懸念されていた中国の消費意欲は依然として旺盛であることが確認され
た格好です。ただ、同セールは割引率が大きいだけに、アリババにとっての利
益貢献度は未知数だとブルームバーグは伝えています。アリババは年内に香港
での株式上場を予定しています。

ジョンソン英首相が12月の総選挙で勝利する可能性が高まったとの見方が広
がり、ポンドが大きく買われ、対円では2円ほど上昇しました。
英ブレグジット党のファラージュ党首は、12月の総選挙で与党・保守党とは
争わない方針を表明しました。この結果、総選挙後もジョンソン氏が首相に留
まる確率が圧倒的に高いと予想されています。
同氏は、会合出席後にビールを片手に「ブレグジット達成まで禁酒だ」とご満
悦でした。また英国の7-9月期GDPが前期比0.3%増と、市場予想を下
回ったものの、かろうじてマイナス成長にならず、リセッション入りを回避で
きたこともポンド買いにつながったようです。

日米ともに株価は堅調に推移しています。NYダウは昨日も小幅ながら続伸し、
最高値を更新しています。米国人にとって、株価の上昇は資産効果を高め、個
人消費をサポートすることにつながります。加えて、失業率も極めて低く、労
働市場も底堅く推移しています。心配された「逆イールド」も解消され、2年
債と10年債のスプレッドは足元では0.27%ほどに拡大し、スティープ化
が進んでいるように見受けられます。このような状況からすると、米経済がリ
セッションに陥る可能性はかなり低いと見られます。
一方日本では、企業の四半期決算がピークを迎えましたが、新聞の決算欄と見
ると、「減益幅拡大」、「一転減益」、「赤字に転落」といった文字が目に付
きます。増益の企業もあるようですが、おおむね厳しい決算に直面しています。
昨日発表された「景気ウォッチャー調査」でも、景況感が急速に悪化している
ことが確認されました。それでも日経平均株価は上昇しており、安値で放置さ
れ、出遅れていたとはいえ、やや違和感を覚えます。

本日も重要な材料がない上、明日はパウエル議長の議会証言もあり動きにくい
展開が予想されます。日本株も昨日と同じように上昇も一服かと思います。

ドル円の予想レンジは108円70銭~109円30銭程度でしょうか。


米大統領、中国への制裁関税撤廃否定 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は109円台半ばまで上昇したものの、トランプ大統領が
中国に対する制裁関税を撤廃することに「合意していない」と
述べたことで109円台前半まで売られた。ただ、109円台は
維持しており下落は限定的だった。
◆ユーロドルは小動き。1.1037まで買われたが、値幅は
わずか20ポイントに留まる。
◆トランプ大統領の米中通商問題を巡るネガティブな発言があった
ものの、株価は揃って最高値を更新。
◆債券は続落。長期金利は1.94%台へと上昇。
◆金は続落。原油は株価の上昇に伴い、経済活動が活発化する
との見方から続伸。

◆11月ミシガン大学消費者マインド(速報値)→  95.7

本日の注目イベント

◆日   9月国際収支
◆日  10月景気ウオッチャー調査
◆中   中国10月マネーサプライ
◆独   独10月製造業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏10月製造業PMI(改定値)
◆英   英9月鉱工業生産
◆英   英9月貿易収支
◆英   英7-9月期GDP(速報値)
◆米 債券市場休場 (ベテランズデー)
◆米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

前日、中国国務省がが「過去2週間にわたり交渉担当者は真剣で建設的な協議を行い、
合意を巡り進展する中で、追加関税を段階的に撤回することで一致した」と発表した
ことを受け、金融市場でリスクオンが一段と加速し、ドル高、株高、金利高が進みま
したが、トランプ大統領は8日ホワイトハウスの記者団に、「合意していない」と述
べました。「中国は(関税の)取り下げを求めているが、私は何も合意していない」
と語っています。
ただ、翌日9日には「中国との貿易協議が非常に良好に進展しており、中国指導者が
私よりはるかに合意を望んでいる」と語り、「われわれが適切な取引をしないのであ
れば、合意することはない」と述べ、合意はしていないものの、交渉は順調に進んで
いるとの認識を示しています。

この発言で、ドル円は大きく売られ、株価の下落とともにリスクオンが後退すると考
えましたが、NY市場が終わって見れば、勢いは減速したものの、株高、債券安は進
み、ほとんど影響がなかったようです。
ドル円も依然として109円台を維持しており、今回トランプ氏が合意を否定する発
言を行ったものの、市場はいずれは合意すると読んでいるということかもしれません。
ブルームバーグは、モルガンスタンレーのストラテジストを経験したベンシニョール
氏のコメントを引用し、同氏は「投資家は概して、何かがやり遂げられると判断して
いる。何らかの貿易合意が今後数カ月、恐らく年末までにあり得ると考えている」と
述べています。人気の高い消費財を対象とした「制裁関税第4弾」は12月15日に
発動される予定になっています。中国側が先走ったように、「第1段階合意」に基づ
いて、この「第4弾」が発動されるのかどうかが、今後の大きな材料になりそうです。

先週は米国株の上昇がさらに勢いを増し、連日で最高値を更新しました。ドル円はリ
スクオンの流れから109円台半ばを試したものの、株価の動きに比べると勢いが鈍
いと言わざるを得ません。米企業の好決算と米中通商協議の進展という2つの材料だ
けでリスクオンが強まりましたが、やはり根底には「カネ余り」とう状況が相場の礎に
なっているのでしょう。108円台を固めているドル円が、今後110円台を示現す
るには、上記「制裁関税第4弾」が回避されるかどうかにかかっていると言えますが、
仮に回避されたとしても、ドルの上昇は依然ゆっくりとしたものになりそうです。

市場関係者の相場観が大きく「ドル高」に変化しない限り、このような動きが続くと
予想されます。

本日のドル円は108円90銭~109円60銭程度を予想します。


米長期金利1.91%台に急騰 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 東京時間には108円65銭まで売られたドル円は反発して109円49銭まで上昇。米中通商問題で進展が見られたことが材料に。

  • ドルが買われたことでユーロドルは1.1036まで下落。約3週間ぶりのユーロ安を記録。

  • 株式市場は米中通商問題の進展を手掛かりに続伸。ダウは182ドル上昇し、S&P500とともに最高値を更新。

  • リスクオンの流れが強まり、債券は大幅に反落。長期金利は1.91%台まで急騰。

  • 金は大きく売られ約半年ぶりの安値に。原油は反発。

本日の注目イベント

  • 豪  RBA四半期金融政策報告
  • 中  10月貿易統計
  • 独  9月貿易収支
  • 独  3月経常収支
  • 米  11月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 米  デーリー・サンフランシスコ連銀総裁講演
  • 加  10月住宅着工件数
  • 加  10月建設許可件数
  • 加  10月就業者数
  • 加  10月失業率
  • 米  ボスティック・アトランタ連銀総裁講演

米中の通商協議を巡る対立がさらに緩和されたことを受けて、投資家のリスク許容度が一段と高まり、昨日のNY市場では安全資産が売られ、リスク資産が買われる展開になっています。昨日の東京時間には108円65銭前後まで売られたドル円は欧州市場で109円台を回復し、NY市場では一時は109円49銭までドル高が進みました。この結果、この欄でも何度か指摘している日足の「200日移動平均線」は上抜けに成功しています。米国株の方も、ダウとS&P500が最高値を更新し、ナスダックもほぼ最高値水準です。一方債券は売られ、長期金利が7月末以来となる1.91%台に乗せて、ドル円をサポートし、金も約半年ぶりに1460ドル台まで下落しました。米金利が大幅に上昇したことで、金利のつかない金が売られたということでしょう。

中国商務省の高峰報道官は、「過去2週間にわたり交渉担当者は真剣で建設的な協議を行い、合意を巡り進展する中で、追加関税を段階的に撤回することで一致した」と発表しました。さらに、「米中が第一段階の合意に達すれば、双方が既存の追加関税を合意内容に基づいてお互いに比例したペースで同時に撤回していくことになる。これは合意成立のための重要な条件だ」と続けました。(ブルームバーグ)これまでも一部合意の報道やコメントもありましたが、条件付きとはいえ、お互いの関税を段階的に双方が引き下げる可能性に言及したのはこれが初めてです。先ずは、12月にずれ込むと予想されている米中首脳会談が実現し、「第一段階合意」に署名することが極めて重要になってきました。

これに対して米国側では、コンウェイ大統領顧問が、トランプ大統領が合意署名を「切望」していると語り、政府関係者も、追加関税の段階的撤廃が第一段階の合意の一部になると認めたとブルームバーグは伝えています。またクドロー米国家経済会議(NEC)委員長も、「米中両国が第一段階の合意に至れば、関税の合意・譲許もあるだろう」と話しています。一方でロイター通信は、「米国の対中関税を撤回するホワイトハウスの計画は内部で強い反対に直面している」と伝えており、最終的な決断は下されていないと見られます。気まぐれなトランプ大統領のこと、この先まだ制裁関税の段階的撤廃に至るかどうかは予断を許しませんが、前回にも述べたように、トランプ氏にとっては「大統領選挙」、習近平氏にとっては「これ以上の景気悪化の阻止」が「最大の懸念材料」となっており、今後まだ紆余曲折があると予想しながらも個人的には楽観的な見方を維持しております。いずれにしても、今後の米中通商協議の行方が金融市場に与える影響は大きく、「弾劾問題」「大統領選」とともに、最大級の材料であることは間違いないようです。

ドル円はジリジリと上昇傾向を維持しています。筆者も10月辺りからは「円高材料が多い中、テクニカルで見るとドル上昇を示唆しているし、年末にかけてはドルが買われる傾向がある」と述べ、緩やかなドル高を想定してきました。109円20-30銭を上抜けしたことで、110円も視野に入ってきたと考えられます。米国株が連日最高値を更新し、大きく出遅れていた日本株もここに来て上傾向を強め、海外勢の資金流入も続いているようです。また長期金利も2%に近づいてきました。この状況が今後もさらに続くかどうかはもちろん断定できませんが、根底には「低金利」と豊富な資金があることは大きなサポート材料です。今しばらくはリスクオンの流れが続き、どこで「潮目」が変わるのかを注意しながら見ていくことが肝要でしょう。その際重要なことは、「腹八分目に医者いらず」という、昔ながらの言い伝えです。本日のドル円は108円90銭~109円70銭程度を予想しますが、109円80銭前後には
「週足」一目均衡表の「雲の下限」があります。この雲は比較的薄く、それほど強いレジスタンス・ゾーンとも思われませんが、ここから上が「110円」という一つの節目であることを考えると、輸出筋を中心にドル売り注文が集まることは想定に難くありません。
昨日決算発表を行った日本最大の輸出企業であるトヨタ自動車の社内設定レートは107円です。110円でロックすると3円の為替益が得られるとすれば、担当者がドル売り注文を出すのも「むべなるかな」といったところです。

米中貿易協議合意署名は12月に延期か? 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 米中貿易協議の合意に伴う署名が12月にずれ込むとの報道からドル円は108円81銭まで売られたが、その後は109円に戻す。結局、大きな動きにはならず109円前後で取引を終える。

  • ユーロドルは徐々に水準を下げ、この日は終始1.11を下回る取引に。

  • 株式市場は米中貿易問題をめぐるネガティブな報道に上昇は一服。前日とは正反対にS&P500は上昇し、他の2指数は小幅に反落。

  • 債券は反発。長期金利は1.82%台へと小幅に低下。

  • 金は3日ぶりに反発。一方原油は反落。

本日の注目イベント

  • 豪 9月貿易収支
  • 中 10月外貨準備高
  • 独 9月鉱工業生産
  • 欧 ECB経済報告
  • 欧 欧州委員会、経済見通し発表
  • 英 BOE金融政策発表
  • 英 BOE四半期インフレ報告
  • 英 カーニー・BOE総裁記者会見
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 9月消費者信用残高
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演

    米中両首脳による貿易協議合意署名がずれ込む可能性が出てきたことで、前日までのリスクオンの流れが後退し、株安、債券高となりドル円も売られる場面はあったものの、前日の水準近辺で戻ってきました。

    トランプ大統領と中国の習近平主席による部分的貿易合意の署名が12月になる可能性があり、会談場所として米国内の2カ所は除外されたと、関係者の話としてブルームバーグが伝えました。両首脳は当初、チリで今月16-17日に予定されていたAPEC首脳会議に合わせて会談する見通しでしたが、チリの首都サンチャゴで街頭デモが続いているため首脳会談は中止となっていました。代替地として米国内のアイオワ州やアラスカ州などが検討されていましたが、今回それも除外され、ロイター通信は、スウェーデンやスイスが候補になっていると報じています。トランプ大統領は、署名するかしないかわからないが、署名する可能性の方が高いといった、微妙な言い方をしていますが、この段階でも米中通商協議の「ちょっとした動き」が材料となり、各市場は影響を受けています。12月15日に予定されている対中制裁関税「第四弾」が回避されるとの見方もある中、今後の協議の成り行きからは目が離せません。

    IMFは欧州域内経済見通しを発表しました。ドイツなど、多くの国の成長率を下方修正し、「下振れリスクの高まりに鑑み、緊急対策を実行できるよう用意しておくべきだ」と提言しています。特に、7-9月期に狭義のリセッションに入ったと見られるドイツや、オランダに対しては「成長促進のために支出を拡大すべきだ。こうした慎重な財政支出は前向きな波及効果をもたらし、減速を食い止める一方で、海外不均衡を軽減する」と指摘しています。ただ、これに対してドイツのシヨルツ財務相はこうした懸念を一蹴し、成長減速を押し上げるための財政刺激策は今のところ必要ないと述べています。(ブルームバーグ)

    12月12日に総選挙が行われるイギリスの最新世論調査で、与党保守党のリードが縮小しているとの結果を受け、ポンドは主要通貨に対して売られています。今朝の日経新聞では、トニー・ブレア元英首相との単独インタビューの内容を伝えていますが、ブレア氏は、「12月の総選挙では明確な結果がでるかわからない」として、「英国民に再国民投票の機会を与えるべきだ」と述べています。また、英国政治の現状を、「国は分断されたままで、英議会も行き詰っている」と語っています。個人的にも再国民投票に賛成ですが、現状の長きにわたる混乱を目の当たりにしている多くの英国民は、今度は離脱に「NO」と言うのではないかと思っています。

    昨日からのドル円の動きを見ていると、先週からの底堅い動きは続いているものの、上値の重さもあらためて意識させられました。特に昨日は日経平均株価が連日で年初来高値を更新しているにもかかわらず、ドル円はジリジリと売られ、109円を割り込む展開でした。NY市場でも108円81銭前後まで売られましたが、それでも、これまでのようにずるずると崩れる動きにならないことが、足元のドル高傾向を象徴しているように思えます。結局昨日も、重要なレジスタンス・ラインである「200日移動平均線」を完全に上抜けできず、「上ヒゲ」が絡んでいる形状に終わっています。昨日も述べたように、109円を挟み上下50-70銭程度のレンジでもみ合う展開を予想しています。本日のドル円は108円60銭~109円30銭程度を予想します。

良好な米経済指標を受けドル円109円台に 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は米中の緊張緩和期待と良好な経済指標を受け
109円25銭まで上昇。先週記録した水準には届かなかった
ものの、108円台を固める動きに。
◆ユーロドルは続落。米長期金利の上昇からドルが買われた
ことで、1.1064まで売られ、約3週間ぶりの安値に。
◆株式市場は前日に続き3指数とも揃って最高値を更新する場面も
あったが、結局S&P500はマイナスに沈む。ダウは30ドル上昇し、
連日で最高値を更新。
◆債券相場は続落。長期金利は9月以来となる1.85%台へと
急上昇。
◆リスクオンの流れから金は27ドル安と、1500ドルの大台を
大きく割り込む。原油は続伸し57ドル台に。

◆9月貿易収支           →  -525億ドル
◆10月ISM非製造業景況指数   →  54.7

本日の注目イベント

◆日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(9月18日、19日分)
◆独   独10月サービス業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏10月総合PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏10月サービス業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏9月小売売上高
◆米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
◆米   ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
◆米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演

ドル円は先週に引き続き、再び109円台を回復してきました。
昨日の日経平均株価は400円を超える上昇を見せ、約1年1カ月ぶりに
2万3000円の大台を回復しています。欧米などの株式市場に比べ明ら
かに出遅れていましたが、10月に入ってからはドル円が108円台で安
定してきたことや、米国株が一段と上昇したことで、海外資金の流入から
日本株が上昇しています。もっとも、当社グループの株式運用責任者に言
わせると、個人投資家は利益確定の売りに回っているとのことです。日本
の個人投資家が売っているのを海外勢が買っているといった構図になって
いるようです。

昨日のNY市場でドル円は、米長期金利が約2カ月ぶりに1.85%台ま
で急騰したことを受けて109円25銭まで買われました。
10月のISM非製造業景況指数が「54.7」と、前月を上回っただけ
ではなく、市場予想の「53.3」をも上回り、サービス業の拡大が示さ
れました。雇用や受注、景況などの指数が改善し、米経済の最大部分を占
めるサービス業が安定的に拡大している状況が示唆されていると理解でき
ます。
さらに米政府が9月に導入済みの中国に対する制裁関税の一部を撤回する
との報道も、リスクオンを加速させ、ドル円を押し上げました。
金の大幅下落はその象徴とも言える動きです。

先週のFOMCでは、市場予想通り政策金利を25ベーシス引き下げたも
のの、その後のパウエル議長の発言では「金利引き下げは一旦打ち止め」
とのニュアンスを残しました。これに関連してダラス連銀のカプラン総裁
は「1.5-1.75%のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレ
ンジは、恐らく妥当な水準だ」と述べ、リッチモンド連銀のバーキン総裁
は「貿易政策を起因とする不確実性や世界経済の成長減速から国内経済を
守るため、米金融当局は金利を引き下げたが、一旦(利下げを)休止する
良い時期と考えている」と語り、3会合連続で金利引き下げを行ったその
効果を見極める必要があるとの見方を示しています。
米中通商協議の先行きに若干明るさも見えてはきましたが、まだ予断は許
しません。トランプ大統領のたった一つのツイートで、株価の急落と円高
が急速に進むリスクは常に意識しておかなければなりません。
昨日の経済指標では、今後利下げを継続する根拠は見当たらず、年内は1
2月に今年最後のFOMCがありますが、足元の株価と経済指標が示す限
り、追加利下げの可能性はかなり低いと考えられます。

ドル円は再度109円台を回復してきました。
先週の109円台乗せではその後直ぐに108円台に押し戻され、さらに
翌日には107円台後半まで円高が進みましたが、今回は本稿執筆時点で
も109円台を維持しており、多くの為替関係者が指摘していた、重要な
レジスタンスポイントである「200日移動平均線」を上抜けした形にな
っています。108円台を固めたと見られますが、一方でこの上方には「週
足」の「52週移動平均線」もあり、簡単にすいすい上昇するセンチメント
でもないと思われます。
ここは従来通り、こまめに利益を確定していくべきでしょう。

本日の予想レンジは108円70銭~109円50銭程度と見ています。


米株、主要3指数が揃って最高値更新 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は緩やかに上昇し、108円65銭まで買われる。
米中が「第一段階」の通商合意署名場所を米国内で検討している
との報道が円売りにつながった。
◆ユーロドルはドルが買われたことで1.1125まで下落。
1.11台後半が徐々に壁になりつつあるとの見方が強まる。
◆株式市場は揃って続伸し、ダウは7月以来約4カ月ぶりに
最高値を更新。S&P500、ナスダックも連日の最高値
更新。米中関係の好転が支援材料に。
◆リスク回避の流れが後退し、債券は下落。長期金利は1.77%台
へと上昇。
◆金は小幅に続落し、原油は買われる。

本日の注目イベント

◆豪   RBA、キャッシュターゲット
◆日   10月マネタリーベース
◆中   中国10月財新サービス製造業PMI
◆中   中国10月財新コンポジットPMI
◆欧   ユーロ圏9月生産者物価指数
◆米  9月貿易収支
◆米   10月ISM非製造業景況指数
◆米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
◆米   カプラン・ダラス連銀総裁講演


NY株式市場では出遅れていたダウ工業株も連日の急騰で7月以来となる史上最高値
を更新し、一足先に連日で最高値を更新中のナスダックとS&P500も上昇したこ
とで、主要3指数が揃って最高値を更新しました。
株価の上昇がリスクオンにつながり、ドル円は108円65銭までドル高、円安が進
んでいます。債券市場でも債券が売られ、長期金利の上昇がドル円を支える展開です。

リスクオンを促したのは、米中関係の好転です。
中国の習近平主席がトランプ大統領と米中通商協議の「第一段階の合意」に署名する
場合の首脳会談開催地について、米国内の場所を検討していると、報じられたことが
好感されました。中国側は「第一段階」の通商合意で習主席が訪米する場合には、
「国賓」として公式訪問することを望んでいるようです。
また、ロス米商務長官はタイのバンコクで中国の李克強首相と会談するにあたって、
中国との通商合意第一段階について、「順調に進展している」と発言し、トランプ大
統領もこれより前に記者団に対して、合意がまとまれば米国内のどこかで署名される
ことになると語っています。(ブルームバーグ)

中国共産党機関紙の人民日報系の新聞「環球時報」は、貿易交渉の進展に勇気づけら
れたとして、中国がWTOに最近認められた36億ドル(約3900億円)相当の米
国製品への報復措置を見合わせる可能性があると報じています。
根底には、大統領選ではやや苦戦するのではないかと思われるトランプ氏と、中国で
は景気減速が一段と進み、これ以上の悪化は避けたいといった思惑があり、米中関係
の悪化は両者にとってもマイナスとの考えがあるものと思われます。

NY株の上昇が続いています。
先週行われたFOMCでは予想通り25ベーシスの利下げを行い、これで3会合連続
の利下げになりました。利下げの影響から米住宅市場は好調さを維持し、さらに先週
末の雇用統計でも非農業部門雇用者数が予想を上回ったことで、米景気は依然として
「巡航速度」を保っていると見られます。
一部、 製造業の設備投資などに懸念材料が残るものの、全体としては好調な米経済
と金利低下が株価の上昇につながっています。
米ゴールドマンサックスは富裕層への助言で、「世界の中で米国株は独り勝ちだ」と
し、米国株のオーバーウェイトを勧めています。
その理由として、世界経済の成長が減速し、ドイツでは狭義のリセッションに陥る可
能性がある中、米景気は中期的には他国よりも堅調に推移することを挙げていました。

10月から年末にかけては株高だけでなく、ドル円もドル高に振れる傾向があり、今
後ジリジリとドル高が進行する可能性も高まってきました。
今後の材料は、米中通商協議の成り行きと、トランプ氏の弾劾問題、さらにはその先
にある大統領選ということになりそうです。

本日のドル円は108円30銭~109円程度を予想します。


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