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米中貿易協議合意へ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆「米中貿易協議―基本合意」との報道に、ドル円は109円台を
回復し、109円45銭までドル高が進む。
◆ユーロドルも英総選挙でジョンソン保守党有利との情報から
買われ1.1154前後まで上昇。
◆株式市場は米中貿易協議合意の報道に大きく上昇。
ダウは220ドル上昇し、他の主要指数も揃って買われる。
◆債券相場は大幅に下落。長期金利は一気に1.89%台まで
上昇し、前日比10ベーシスを超える上昇に。
◆リスクオンが進んだことで金は反落。原油は続伸。

◆新規失業保険申請件数   →  25.2万件
◆11月生産者物価指数   →  0.0%

本日の注目イベント

◆日   10-12月日銀短観
◆日   10月鉱工業生産
◆米 11月輸入物価指数
◆米   9月小売売上高

市場参加者の多くが米中貿易協議の合意は「五分五分」と予想する中、個人的には
「それでも合意の可能性が高い」と、この欄でも述べてきましたが、予想通り「第
一段階の合意」におおむね達したようです。
昨日の夜、日付が変わる前にトランプ大統領が、「米中は大きな通商取引での合意
署名に非常に近い」とツイートしたことが始まりでした。その後ブルームバーグが
「米国は中国との貿易取引で原則合意。トランプ大統領の署名待ち」と報じたこと
でドル円は109円台を回復し、さらに「トランプ大統領が米中貿易合意を承認。
12月の関税回避」と続いたことで、ドル円は109円45銭近辺まで大きく買わ
れました。

株式市場でもNYダウは一時300ドルを超える上昇を見せ、最高値を更新する場
面もありましたが、結局220ドル高で取引を終えています。昨日は、米中の貿易
協議に関する情報がいつあってもおかしくはない状況ではあったものの、「英総選
挙」が最大の関心事でした。それだけに影響も大きかったようです。
本日午前中にもホワイトハウスから、正式な「合意」に関する発表があるかもしれ
ません。

ドル円は再び109円台半ばまで上昇してきました。目先の上値のメドは先週記録
した109円73銭前後ということになります。近いようで遠い110円台ですが、
今回はテストする可能性があるかもしれません。英総選挙も、現時点での出口調査
の結果ではジョンソン首相率いる与党保守党が過半数を獲得する見通しになってい
ます。
このまま保守党が過半数を確保し、来年1月末のEU離脱が順調に進むようだと、
これもリスクオンということで、円が売られ易い状況になります。今週のユーロの
動きを見ていると、すでにスムーズなEUからの離脱を織り込み、ユーロ高が進ん
できました。ユーロ円は今朝方には122円台半ばまで買われ、約5カ月ぶりの高
値を付けています。また、ポンドドルは昨年5月以来となる1.35台を回復して
きました。

今年も残り2週間余りになってきましたが、本日の日経平均株価は大きく上昇する
と予想しています。「米中貿易協議」と「ブレグジット」。
これまで長い期間、リスクオンの前に壁のように立ちふさがった2つの大きな懸念
材料が取り除かれることになり、さらにはドル円では円安が進み、「追い風十分」
といった状況です。ドル円が株高にどこまで反応するのか、注目したいと思います。
109円台では何度も押し戻されているドル円です。今年最後のラリーが見られる
かもしれません。まさに「棹尾の一振」となりそうな気配です。
日経平均株価は300円~400円程度の上昇を見込みますが、本日は「SQ」で
す。その影響がどれほど現物株に影響するのかは、筆者には分かりませんが、この
点には注意が必要かもしれません。「材料出尽くし」ということで、為替も株も反
落することがないとは言えませんが、その可能性は低いでしょう。



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FOMC政策金利据え置き 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円はFOMCの結果を受けて小幅に下落。政策金利は
据え置かれたものの、緩和スタンスが当面続くとの見方から
ドル円は108円47銭まで売られた。
◆ユーロドルはユーロ買いが優勢となり、約1カ月ぶりの高値と
なる1.1145まで上昇。ユーロは対円でも121円に迫る
水準まで買われる。
◆株式市場は3日ぶりに小幅反発。ダウは29ドル上昇し、
ナスダックは37ポイント上げる。
◆債券相場は反発。長期金利は1.79%台まで低下。
◆金は続伸し、原油は下落。

◆11月消費者物価指数     → 0.3%
◆11月財政収支        → -2088億ドル

本日の注目イベント

◆トルコ  トルコ中銀政策金利発表
◆独    独11月消費者物価指数(改定値)
◆欧    ECB政策金利発表
◆欧   ラガルド・ECB総裁記者会見
◆米   新規失業保険申請件数
◆米    11月生産者物価指数

米金融当局は今年最後のFOMCを開き、市場予想通り政策金利を据え置く
ことを決定しました。
声明文では、「10月の前回会合以降に入手した情報では、労働市場は力強
さを維持し、経済活動は緩やかなペースで拡大してきたことが示唆された。
雇用の伸びはこの数カ月ならしてみると堅調で、失業率は低い水準が続いた」
とし、「委員会はFF金利誘導目標レンジの適切な道筋を精査しながら、世
界的な動向や抑制されたインフレ圧力など経済見通しに関する今後の情報が
示唆するものを引き続き注視する」と記され、政策金利の据え置きを全会一
致で決めました。また今回の声明分では「不確実性が続いている」との文言
が削除されています。(ブルームバーグ)

パウエル議長はその後の記者会見で、「金融政策の現在のスタンスは今後も
適切である公算が大きい。経済と金融政策は現在、両方とも良好だ」と述べ
ています。また政策当局者が示した四半期予測では、2020年末のFF金
利の予想中央値は1.6%と、来年も政策金利が据え置かれる可能性を示唆
しています。さらに2021年は1.9%、2022年は2.1%とし、当
局者13人が来年の金利据え置きを予想し、4人が利上げが適切との判断を
示しています。ドル円は発表直後にやや上昇する場面もありましたが、「ド
ット分析は明らかにハト派寄り」だと受け止められ、その後108円台半ば
まで売られました。ユーロドルでもドル売りユーロ買いが強まり、1.11
45前後までユーロ高が進み、約1カ月ぶりの高水準になっています。ただ
今回のFOMCでの政策金利据え置きは多くの市場関係者が予想していたこ
ともあり、相場への影響は限定的だったと言えます。

米中貿易協議の合意が未だに見られず、中国に対する「制裁関税第4弾」の
発動期限が刻々と迫る状況の中でも、FOMC声明文では「不確実性が続い
ている」との文言が削除されました。これは米中貿易協議での合意を前提と
して述べられているようにも受け取れます。11月の雇用統計ではほぼ完璧
な内容で、個人消費も良好です。FOMC委員の多くが、貿易問題さえも、
いずれは解消に向かうと予想しているということのようです。
今回の声明文を受けて、金利先物市場では来年1月のFOMCでの利下げ確
率も8.6%程度まで低下しています。

市場の最大の関心事は言うまでもなく、15日の「制裁関税第4弾」が発動
されるのかどうかという点です。
期限までは本日を含めてもあと4日しか残っていません。
パーデュー米農務長官は、米中の広範な貿易協議の第1段合意に向けて続く
交渉で、中国による農産物購入規模についてどの程度話し合いが進んでいる
のか、自分は詳細を知らないとしながらも「期限である12月15日に米国
が対中追加関税を発動しないことに、望みを抱いている」と語っています。

昨日のFOMC後の市場の動きを見ると、ドルが売られ、ユーロや、豪ドル
などが約1カ月ぶりの高値を記録していますが、円はそれほど買われてはい
ません。そのためクロス円は総じて水準を切り上げてきました。今日も引き
続き米中貿易協議の行方を待つしかありません。
協議決裂か合意かで、相場は大きく動く可能性があるため、レンジを予想す
る事自体余り意味がありませんが、一応本日は、108円20銭~108円
90銭程度としたいと思います。


重要イベントを控え様子見 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は小動き。明日からの重要イベントを前に
108円台半ばを中心に値幅は24銭程度に収まる。
◆ユーロドルも動かず、20ポイント前後の値幅に。
◆株式市場は反落。11月の中国の輸出が減少していたことを
受け、世界景気が鈍化するとの観測からダウは105ドル安。
◆債券は反発。長期金利は1.81%台へと低下。
◆金と原油はともに下落。

本日の注目イベント

◆豪   豪11月NAB企業景況感指数
◆トルコ  トルコ11月消費者物価指数
◆独   独12月ZEW景気期待指数
◆英   英10月鉱工業生産
◆英   英10月貿易収支


市場は今週半ばから来週にかけて重要イベントが目白押しであり、この日は経済指標
の発表もなかったことから小動きでした。
その中でも、週末に発表された中国の貿易収支で、輸出が予想以上に減少していたこ
とが材料視され、株価が下落し債券が買われています。
ドル円はほぼ動きがなく、108円半ばを中心にもみ合いが続き、やや膠着感も強ま
ってきました。

今年最後のFOMCが今日から始まり、明日には政策金利の発表がありますが、今回
はほぼ据え置きで決まりのようです。
先週末に発表された11月の雇用統計では、ほぼ「完璧」な内容だったことで、投資
家もさらにその感を強くしたようです。
従って、焦点はパウエル議長の記者会見での発言内容になりますが、これも、貿易に
不確実性が残るものの、良好な雇用と消費が米景気を牽引しているといったコメント
が予想され、現状の米経済指標を俯瞰する限り、現時点でのさらなる利下げを正当化
できないといった内容になろうかと思います。為替にとっては材料になりにくいと思
われますが、今後の金融スタンスについての言及があれば、その点は材料になるかも
しれません。

今週はさらにECB理事会と英国では総選挙が行われ、さらに米国では小売売上高の
発表もあります。
そして15日の日曜日が、中国に対する「制裁関税第4弾」の発動期限です。
これに関して昨日パーデュー米農務長官は、インディアナポリスで開かれた会合で、
「15日に追加関税を課す期限がやって来るが、これが発動されるとは思わない。い
くらか取り下げる可能性もあると思う」と述べ、関税発動には至らないのではないか
との見方を示しました。(ブルームバーグ)
ただ市場はこの発言には反応薄で、発動の可能性は五分五分との見方が優勢のようで
す。仮に関税が発動されれば、玩具やスマートフォンなど、生活に必要な製品160
0億ドル(約17兆3800億円)相当の中国製品に15%の追加関税が課せられる
ことになります。11月の中国貿易収支では、輸入は0.3%(前年比)増加してい
たものの、輸出のほうは1.1%も減少しており、すでに米国との貿易戦争の影響が
見られます。「制裁関税第4弾」が発動されれば、さらに輸出が減少すると見られ、
一部の中国専門家の指摘する「GDPは5.5%~6.0%へ減速する」との予想も
かなり現実味を帯びてきそうです。

上にも下にも行けないドル円ですが、今回はさすがにどちらかには動くと予想されます。
制裁関税が発動されるのかどうかが全てですが、残された日はあと5日です。
ドルロングやショートで捕まっている人も、ここでは届かないであろうと思える水準で
「指値」を入れておくのも一計です。
万が一の場合には「Done」(約定)ということもあるかもしれません。
ということで、今年も残り少なくなりましたが、「棹尾の一振」に期待したいと思いま
す。

本日のドル円は108円20銭~108円90銭程度と予想します。

明日の「アナリストレポート」は都合により、お休みとさせていただきます。
ご愛読者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願いいたします。



米11月の雇用統計予想を上回る 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は11月の雇用統計が予想を上回る良い内容だった
ことで108円92銭まで上昇。だがその後は、米中貿易協議の
不透明感を材料に108円52銭まで下落。
◆ユーロドルは小幅に水準を下げる。雇用統計発表直後には
1.1040まで下落したがその後は反発し、1.10台後半に。
◆良好な雇用統計を受け、株式市場は大幅に続伸。ダウは337ドル
上昇し、再び2万8000ドル台を回復。
◆債券相場は続落。長期金利は1.83%台へと上昇。
◆金は反落。原油価格は「OPECプラス」で減産が確認されたことから
上昇し、59ドル台に。

◆11月失業率                 →  3.5%
◆11月非農業部門雇用者数          →  26.6万人
◆11月平均時給 (前月比)          →  0.2%
◆11月平均時給 (前年比)          →  3.1%
◆11月労働参加率               →  63.2%
◆12月ミシガン大学消費者マインド(速報値) →  99.2  
◆10月消費者信用残高             →  18.908b


本日の注目イベント

◆日   10月貿易収支
◆日   10月国際収支
◆日  11月景気ウオッチャー調査
◆独   独10月貿易収支
◆独   独10月経常収支
◆加   カナダ11月住宅着工件数
◆加   カナダ10月建設許可件数


11月の米雇用統計は驚くほど良好でした。
やはり米経済は、個人消費と労働市場の拡大が米経済を緩やかに牽引している
構図が、改めて確認されたことになります。
11月の雇用統計では、失業率が「3.5%」と、1969年以来の低水準と
なった9月の数値に並び、非農業部門雇用者数も「26.6万人」と、市場予
想の「18.7万人」を大きく上回り、さらに10月分と9月分も上方修正さ
れ、依然として雇用者数の増加が順調に継続していることが示されています。
4日間に及んだGMのスト終結に伴う、自動車メーカーの雇用者の伸びは予想
されていましたが、それをも上回る内容でした。

また賃金でも、前年同月比「3.1%」と伸びており、こちらも10月分が上
方修正されています。結局、今回の雇用統計に関しては「パーフェクト」だっ
たと言え、明日から始まる今年最後のFOMCでは「政策金利据え置き」がダ
メ押しされた格好です。この分では、来年1月のFOMCでも「政策金利据え
置き」が正当化されそうな情勢です。この日は、さらに12月のミシガン大学
消費者マインドも市場予想を上回り、消費者心理も改善に向かっていることが
確認されており、これらを受け株式市場は大きく反応しています。
ダウは前日比337ドル上昇し、約1週間ぶりに2万8000ドルの大台を回
復し、他の主要指数も最高値圏で取引を終えています。

ドル円は発表直後にドル買いが進み、108円92銭まで上昇する場面もあり
ましたが、109円台には届かず、その後米中貿易協議の不透明感と、週末の
ポジション調整から、108円台半ばまで押し戻されて越週しました。
米中貿易協議に関しては、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が、「米中
貿易協議での第1段階合意は近い」と述べたものの、反応は限られています。
またこれに先立ち中国は、同国企業が輸入する米国産大豆と豚肉への報復関税
を免除する手続きを開始しています。
ドル円は既に1カ月以上も108円台を割り込んでいません。
しかし一方では109円台での滞空時間が比較的長いものの、110円台には
届いていません。多くの市場関係者が、110円近辺には大量のドル売り注文
が集まっていることを知っており、警戒感があるのも事実ですが、110円台
乗せにはやはり米中貿易協議のもう一段階の進展が不可欠です。
「制裁関税第4弾」の発動期限である15日まで残り1週間を切ってきました。
個人的には発動回避の可能性の方が高いと予想していますが、市場の見方は五
分五分といったところです。万が一の事態への準備を怠るわけにはいきません。
中国が、米国を納得させるボールを投げ返すことが必要で、さもなければ、ブ
ラジルやアルゼンチン、それにEUとも貿易戦争を仕掛けているトランプ政権が、
実際に関税引き上げに動くことは十分想定されます。今週が「ヤマ場」です。

本日は日本株も続伸が予想されます。ドル円も底堅く推移すると見られますが、
NYタイムまで見た場合、109円台回復があるかどうかといったところでし
ょう。

予想レンジは108円30銭~109円程度と見ます。


米中貿易協議の合意観測再び強まる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は反発。米中貿易協議に対する懸念が後退したことがドルの買い戻しにつながった。ドル円は108円96銭まで上昇したが、発表された経済指標がやや重石に。

  • ユーロドルはユーロの買い戻しが進み、1カ月ぶりに1.11台を回復。1.1116までユーロ高が進み、ドル円とは異なった動きに。

  • 株式市場は4日ぶりに反発。ADP雇者数が予想を大きく下回ったが、米中貿易協議の合意が近いとの報道に買いが優勢に。ダウは146ドル上昇し、他の主要指数も揃って上昇。

  • 債券相場は反落。長期金利は1.77%台へ上昇。

  • 金は反落。原油価格は産油国の減産観測が強まり大幅高に。

本日の注目イベント

  • 豪  10月小売売上高
  • 豪  10月貿易収支
  • 独  10月製造業新規受注
  • 欧  OPEC総会
  • 欧  ユーロ圏10月小売売上高
  • 欧  ユーロ圏7-9月期GDP(確定値)
  • 米  新規失業保険申請件数
  • 米  10月貿易収支
  • 米  クオールズ・FRB副議長、上院で証言
  • 加  10月貿易収支

金融市場は、相変わらずトランプ大統領の中国との貿易協議をめぐる発言で上下させられています。前日、米中貿易協議の合意について「期限はない」と発言し、「中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思う。」と述べたトランプ氏でしたが、昨日はメルケル独首相との会談の際、「中国との協議は非常に良好に進んでいる」と述べ、「多くの進展があるだろう」と語ったことで、急速に後退した「合意観測」が再び高まってきました。米株式市場では主要3指数とも揃って反発し、昨日108円43銭まで売られたドル円は108円96銭まで買い戻され、109円に届く水準まで戻っています。

トランプ氏の不用意な発言に市場は一喜一憂していますが、米大統領としては、もう少し慎重な言い回しが求められますが、これも「トランプ流外交術」の一つなのかもしれません。2017年1月以降の発言内容を分析したみずほ証券によると、トランプ氏は水曜日にツイートする回数が最も多く、株価との関係では、株価が下落した時にはこまめに前向きな投稿をして市場の反応を促す一方、株価の上昇局面ではあまり介入しないとの調査結果があります。確かに、ブラジルとアルゼンチンに対する突然の関税引き上げ発言は、株価が上昇し最高値圏にあった時で、ダウが3日で600ドルも続落した昨日は前向きな発言でした。

この他にも昨日はトランプ氏に関する話題で持ちきりです。北朝鮮との関係を良好に保っており、また近いうちに再会したいと発言していたトランプ氏に対して、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は、トランプ大統領がNATO首脳会議の場で北朝鮮について「望ましくない」発言をし、金正恩委員長がその発言に「気分を害した」と報じました。トランプ氏は3日、NATO首脳会議の場で、「金委員長は確かにロケットを打ち上げるのが好きだろう?だから私は彼を『ロケットマン』と呼ぶ」と述べ、「米国はこれまでで最も強力な軍隊を有し、世界最強だ。これを使わなくて済めばいいが、必要なら使う」と語っています。(ブルームバーグ)北朝鮮はこの発言を取り上げたものと思われますが、KCNAは北朝鮮人民軍の総参謀長の声明を基に、「北朝鮮と米国は、厳密に言えばなお戦争状態にあり、休戦が本格的な武力衝突に変わることはいつでもあり得る。偶発的な事件さえきっかけに成り得る」と伝えています。蜜月関係にあった「トランプ・金関係」も、その後目だった進展もなく、やや冷え込んできたとの印象です。

トランプ氏は、昨日はさらにカナダのトルドー首相を批判し、「トルドー氏には裏表がある」と述べ、「非常にいい男だと思うが、私はトルドー氏にカナダは(軍事費にGDPの)2%を支出していないという事実と突きつけた。それが不満だったのだろう」と語っています。中国に加え、南米、欧州、さらに隣国カナダと、多くの国との衝突を辞さないトランプ氏、まさに「アメリカ・ファースト」ということなのでしょう。

再び「合意観測」が高まった米中貿易協議ですが、「制裁関税第4弾」の発動まであと10日余りになってきました。それまでに合意があれば、この関税も延期か停止になるものと思われます。個人的にはメインシナリオとしては「発動回避」を予想していますが、最後まで分かりません。ここは慎重に報道を待つしかありません。本日のドル円は108円40銭~109円10銭程度を予想します。

ドル円続落し108円台半ばへ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆トランプ大統領が米中貿易協議の合意に「期限はない」と
発言したことで、同協議への懸念が強まりドル円は続落。
長期金利が急低下したこともあり、一時は108円49銭まで
売られ、約3週間ぶりのドル安を記録。
◆ユーロドルは1.11台を前に足踏み。1.1094まで
ユーロ買いが進んだが、1.11近辺が壁に。
◆米中貿易協議の不透明感が強まったことで、株式市場は続落。
ダウは一時450ドルを超える下げを見せたが、引けにかけては
下げ幅を縮小し、280ドル安で取引を終える。
◆債券相場は大幅に上昇。10年債利回りは1.71%台へ急低下。
◆金は大幅に反発し、原油は続伸。

◆11月自動車販売台数    → 1750万台 

本日の注目イベント

◆豪   豪7-9月期GDP
◆中   11月非製造業PMI(速報値)
◆中   11月コンポジットPMI(速報値)
◆独   独11月サービス業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏11月総合PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏11月サービス業PMI(改定値)
◆米   11月ADP雇用者数
◆米   11月ISM非製造業景況指数
◆米   クオールズ・FRB副議長、下院で証言


米中貿易協議への懸念が再燃し、ドル円は108円台半ばまで売られ、
米株式市場では売り物が膨らみ、NYダウはここ3日で600ドルを
超える下げに見舞われています。米中貿易協議の合意については楽観
的な見方が支配的だっただけに、リスク回避姿勢が強まり、投資家は
リスク資産の売却姿勢を強めたようです。円やスイスフラン、それに
債券や金が買われ、米10年国債は大きく上昇したため、利回りは1
0bp以上も低下しています。

昨日の東京時間では、前日の米国株が大幅な下落を見せた割りは、日
経平均株価の下げが限定的だったことで、ドル円は108円台後半か
ら緩やかに上昇し、109円20銭前後まで買われました。米国株が
再び大きく下げ、長期金利も急低下したことで108円49銭までド
ル安が進みました。トランプ大統領は、前日のブラジルとアルゼンチ
ンからの鉄鋼・アルミに対して関税を引き上げると発表したことに続
いて、訪問先のロンドンで記者の1人から、中国との貿易協議で年内
の第1段階の合意取りまとめを見込んでいるかと問われると、「期限
はない」と発言しました。
さらに、「中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思
う。しかし、中国はいま合意することを望んでいる。合意が適切なも
のになるかどうか見てみよう」と述べ、早急に合意する考えはなく、
米国側に有利な条件でなければ、合意は来年以降にずれ込む可能性が
あることを示唆しました。(ブルームバーグ)

トランプ氏はここ1カ月ほどの間に、「協議は非常にうまく行ってい
る」と発言したり、「中国は合意したがっている」と述べたり、昨日
のように「期限はない」などとも述べています。トランプ流の中国に
対するけん制だとは思いますが、このまま12月15日を迎えてしま
えば「制裁関税第4弾」が発動されてしまうことから、投資家は警戒
感を強めています。
ロス商務長官は3日のCNBCで、「事態打開のチャンスは常にある」
としながらも、「15日の期限が来ても何も変わらなければ、中国製
品に追加関税を課す計画を実行する」と語っています。
また、双方の協議は続いているが、特に重要な会合は予定されていな
いとし、通商面では中国に対する「さらなる手段を米国は保持してい
る」とも述べています。このように、早ければ今週中にも合意がある
かもしれないと楽観視されていた米中貿易協議は、ここに来て、風雲
急を告げています。

トランプ氏はロンドンでフランスのマクロン大統領と首脳会談を行い
ましたが、トルコやNATOなど複数の問題での対立が表面化しまし
た。フランスが7月に導入した「デジタル課税」を巡っては、「米企
業を狙い撃ちした措置」と批判し、米国は対抗措置として、スパーク
リングワインやチーズ、ハンドバッグなどのフランス製品24億ドル
(約2600億円)に対して来年1月にも制裁関税を課す考えを示し
ました。これに対して、フランスのルメール経済・財務相は、米国が
報復関税をかければ、「EUは強力に反撃する用意が出来ている」と
語っています。米国とEUとの関係は関税問題を巡り悪化の一途を辿
っていますが、フランスが「デジタル課税」を創設したことで、さら
に関係が悪化しているようです。

108円台半ばまで下落してきたドル円ですが、結局110円には届
かずに反落してきました。今後の展望は引き続き米中貿易協議の進展
次第ですが、12月15日の「制裁関税第4弾」が発動されるようだ
と、リスク回避の流れがさらに強まることになりそうです。
もちろん、ギリギリの段階で発動が回避される可能性も残っています
が、これも米国が投げたボールを中国がどのように投げ返すか次第と
いうことになります。仮に上記関税が発動されれば、米国経済にとっ
てもかなりの逆風になりますが、中国にとってはそれ以上に大きな影
響が予想されます。
今週の日曜日に発表された中国の製造業PMIはようやく改善の兆し
を見せ始めましたが、関税が発動されれば、再び製造業の足を引っ張
ることになります。

本日は米国株の大幅続落を受けて、日本株がどこまで下げるのかと、
今夜の米国株が一旦下げ止まりを見せるのかが注目されます。

ドル円のレンジは108円20銭~109円程度を予想します。


トランプ政権、ブラジル、アルゼンチンに対する関税引き上げを発表 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は東京時間に109円72銭まで上昇したが、NYでは一転して
大きく売られる。トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンからの鉄鋼・
アルミに対して関税引き上げを発表。経済指標の悪化もあり、ドル円は
108円92銭まで下落。
◆ユーロドルも急伸。1.1091まで上昇し、今回も1.10を割り込んだ
ものの底堅い動きが確認される。
◆株式市場は大幅に続落。新たな貿易戦争と製造業の減速が重なり、ダウは
268ドル売られ、今回の上昇局面で最大の下落。
◆債券相場も下落。長期金利は1.82%近辺まで上昇。
◆金と原油は反発。


◆11月製造業PMI(改定値)    →  52.6
◆11月ISM製造業景況指数     →  48.1


本日の注目イベント
◆豪   豪7-9月期経常収支
◆豪   RBA、キャッシュターゲット
◆日   11月マネタリーベース
◆トルコ トルコ11月消費者物価指数
◆欧   ユーロ圏10月生産者物価指数
◆英   NATO首脳会議(ロンドン、4日まで)
◆米   11月自動車販売台数


やはり米国の製造業はまだ回復基調にはないということでしょうか。
昨日発表された11月のISM製造業景況指数は、「48.1」と、市場予想を下回り、
拡大、縮小の分岐点でもある「50」を割り込んだままでした。これで、4カ月連続で、
「50」を下回ったことになります。特に新規受注指数が「42.7」に低下し、今の景
気拡大が始まって以降最低水準に並ぶ数字です。同指標は先行指数で、今後の
景気を製造業の視点から予想するものですが、米中貿易戦争に対する不透明が依
然として払拭できないという現状を表しているようです。「製造業の回復は予想以上
に時間がかかりそうだ」といった声も聞こえてきました。同指数発表を受けて株価が
大きく下げ、債券も売られる展開でした。
さらに両市場の下落に拍車をかけ、ドル円を109円割れまで押し下げたのが、再び
「タリフマン」こと、トランプ大統領の発言でした。

トランプ氏はブラジルとアルゼンチンの鉄鋼・アルミニウムに対する関税を直ちに復活
させると2日ツイッターで発表しました。その理由としてトランプ氏は、「甚だしい規
模で自国通貨の切り下げを行ってきた。これは米国の農民にとって不利だ。従って、両
国から出荷される全ての鉄鋼とアルミニウムに対する関税を直ちに復活させる」と語っ
ています。突然復活した両国に対する関税引き上げは、2020年に大統領選を控え、
支持層の柱である農家を意識した格好だと、ブルームバーグは報じています。
これに対してブラジルのボルソナロ大統領は、経済閣僚と話してから対応したいと発言
し、「必要とあればトランプ氏に話しをすることは可能だ。私には対話の経路が開かれ
ている」と述べています。

対中国との貿易合意が近いとされる中で、新たにブラジルとアルゼンチンに貿易戦争を
仕掛けたトランプ氏ですが、これは米中貿易戦争ほど世界景気に影響を及ぼすものでは
ないと思われますが、今後の展開には注視しなければなりません。
また米中貿易協議の合意について、トランプ氏の側近であるコンウェイ大統領顧問は2
日、年内の対中貿易合意は可能かとの質問に、「もちろん可能だ。中国次第だ。例えば
12月15日は重要な日であり、中国がそれを分かっていると確信している」と答えて
います。一方でロス商務長官はFOXビジネス・ネットワークに対して、「論理的な期
限は12月15日だ。現在とその日までの間に何も起きなければ、トランプ大統領は関
税を引き上げる考えであることをかなり明確に示している」と語り、中国に対する強硬
な姿勢を維持するとともに、あくまでもボールは中国側にあるとしています。
今回のブラジルとアルゼンチンに対する突然の関税引き上げ宣言も、個人的には、中国
に対するけん制という意味合いも含んでいるような気もします。

上述のように、新たな貿易戦争と製造業の減速を示す指標にドル円は109円を割り込
み、108円92銭まで売られました。
今回のドル円と株式の上昇局面では、昨日の下落幅は両市場ともに最大の下げを見せま
した。ドル円は、それでも長期金利が上昇していることから、ドルのサポート材料には
なりそうで、108円台後半まで売られたものの、チャートではまだ大きな変化はあり
ません。懸念されるのは米株式市場でしょう。
この欄のコメントでも何度か触れましたが、米国株の上昇はややバブル化したと見られ、
大幅下落はいずれあると予想していましたが、問題はここが「下落の始まり」なのかど
うかを見極める必要があるということです。
昨日は恐怖指数の「XIV指数」も18%ほど下げています。
今後の動きを注意深く見ていかなければなりませんが、米国株の本格的な調整が始まる
ようだと、ドル円も徐々に下値を切り下げてくる可能性があります。

本日のドル円は108円60銭~109円30銭程度を予想します。


ドル円109円67銭まで上昇後下落 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は、朝方は買い先行で始まり109円67銭までドル高が
進んだが、その後じり安に。トランプ大統領が「香港人権法」に
署名したことや、株安などを手掛かりに109円38銭まで下落。
◆ユードルも朝方には1.10を割り込み、1.0981まで
ユーロ安が進む。午後には1.10台に戻して越週。
◆短縮取引だった株式は反落。ダウは112ドル売られ、主要指数は
揃って反落。
◆債券相場は小幅に下落。長期金利は1.77%台へとやや上昇。
◆ドルが売られたことで金は反発。原油は主要産油国の減産体制が整わない
との見方に大幅下落。3ドル近い下落を見せ、55ドル台に。


本日の注目イベント

◆豪   豪10月住宅建設許可件数
◆中   11月財新製造業PMI
◆トルコ トルコ7-9月期GDP
◆独   独10月ifo景況感指数
◆欧   ユーロ圏11月製造業PMI(改定値)
◆欧   ラガルド・ECB総裁、欧州議会で証言
◆米   11月製造業PMI(改定値)
◆米   11月ISM製造業景況指数
◆米   トランプ大統領、NATO首脳会議出席のため英国を訪問


先週金曜日の「ブラック・フライデー」では、米国の個人消費の勢いがどの
程度なのか注目されていましたが、インターネットの販売が74億ドル(約
8100億円)と、過去最高を記録したようです。一方で実店舗の売り上げ
は苦戦した模様で、同じバーゲン品がネットで買えることで、夜中から店に
並ぶ必要性が薄れてきたからといった分析もあります。

先週末のNYでは、債券・株式市場が短縮取引でしたが、ドル円は朝方には
買われて、109円67銭まで上昇し、わずかでしたが直近の高値を更新し
ました。その後は、やはりトランプ大統領が署名した「香港人権法」の成立
による米中貿易協議への影響が意識され、ドル円はジリジリと値を下げ、1
09円38銭まで売られて越週しています。香港では再び抗議デモが復活し、
警察が催涙ガスを発射し、デモ隊には負傷者も出たとの報道もあります。

ただ、週明け早朝には再び109円50銭台を回復しており、109円56
銭前後までドルが買われています。昨日の日曜日に発表された中国11月の
製造業PMIが「50.2」と、前月の「49.3」から上昇したことが影
響したようです。中国の同指標が節目の「50」を上回るのは今年の4月以
来7カ月ぶりのこととなり、経済活動が底をうち拡大に転じた可能性も出て
きました。また、同時に発表されたサービス業PMIでも「54.4」と、
前月の「52.8」を上回っており、こちらも3月以来で最も高い水準にな
っています。ブルームバーグは、「11月は外需の伸び回復や、影響の度合
いは小さいが、国内の建設活動の拡大もあって、経済活動の伸びが緩やかに
上向くと予想している」といった、中国国際金融のエコノミストのコメント
を紹介しています。

11月30日に、独メルケル政権と連立を組む社会民主党(SPD)の党首
選が行われ、メルケル政権との連立に否定的な候補者が勝利しました。
この結果、SPDが連立政権に留まるかどうかが不透明となり、SPDが他
の政党と大連立を組む可能性もあり、メルケル政権の基盤が不安定になって
きたようです。連立の枠組が大きく変わるようだと、ドイツのこれからの景
気回復のスピードや、通貨ユーロへの影響も出てきそうです。

ドル円は109円台を固めているように見えますが、今週は好調だった米株
式も調整モードに入る可能性があり、株式の上昇がドル円を支える局面には
なりにくいと思われます。引き続き米中貿易協議の合意がいつなされるのか
が焦点ですが、今週はISM製造業景況指数や雇用統計といった重要な経済
指標も発表されます。こちらの方は大きな混乱にはつながらないと思われ、
ドルがどこまで上値を伸ばせるのかを確認することになりそうです。

本日のドル円は109円20銭~109円90銭程度を予想します。


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