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株に加え、金、原油も買われる 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は株高につられ、109円68銭まで上昇。
値幅は出なかったものの、109円台半ばを超える動きに。
◆ユーロドルは小幅に上昇。1.1109まで買われたが
欧州市場が休みだったため商いは盛り上がらず。
◆豪ドル円が76円台に乗せ、76円18銭前後まで上昇。
約5カ月ぶりの高値を記録。
◆株式市場は3指数とも揃って最高値を更新。アマゾンや、アップル
などが買われた。ナスダックは11連騰を記録し、「9000」の
大台に乗せる。
◆債券相場は小幅に続伸。長期金利は1.90%を割り込む。
◆金と原油は3営業日続伸。

◆新規失業保険申請件数  →  22.2万件

本日の注目イベント

◆日   11月失業率
◆日   11月鉱工業生産
◆日   日銀金融政策決定会合における主な意見(12月18・19日分)
◆中   中国11月工業利益
◆欧   ECB経済報告

クリスマス休暇明けのNY市場では、今年の動きを象徴するかのように、ほぼ
全ての市場で上昇が続きました。
昨日の朝方、109円25銭近辺まで売られたドル円は日本株の上昇を好感し
、109円57銭前後まで買われ、NY市場では相変わらず静かな取引でした
が、109円68銭まで続伸し、堅調でした。

NY株式市場では3主要指数が揃って上昇し、最高値を更新しました。特にナ
スダックは「9000」の大台に乗せ、これで11連騰です。
昨日は債券もわずかですが買われており、金も1517ドル台まで買われ、約
2カ月ぶりの高値を付けました。さらに原油も上昇し、こちらは3カ月ぶりの
高値です。一言で言えば、やはり「金余り」ということなのでしょう。リスク
選好時には売られ易いものまで昨日は買われています。豪ドル円も7月以来の
76円台を回復し、今朝の経済紙は、2020年の中国GDPの予想平均値は
「5.9%」と報じていましたが、全く影響していません。楽観論が市場全体
を覆っているようです。

アマゾンの、今年のホリデーシーズンの売り上げが好調だったようです。
年末商戦中の1週間だけで、世界の500万を超える新規顧客がプライムの無
料トライアルを開始、あるいは有料会員になったと伝えられています。
またこの期間全体の販売品目は10億品目を超えたとあります。
アマゾン株は昨日の株式市場で大きく買われ、相場上昇の牽引役になっていま
す。

ドル円はやや水準を切り上げ、109円台半ばを抜けてきました。
問題は、この水準から110円までが「壁」になっており、抜け切れるかどう
かという点です。「日足」までのチャートでは全て上昇傾向を見せていますが、
注目されるのは「週足」です。ここでは雲の上限が110円手前にあり、その
前後には重要な移動平均線である「200週線」や「120週線」が集まって
おり、雲とともに強力な「抵抗帯」を形成しています。この辺りには実需のド
ル売り注文が並んでいることも容易に想像できます。1回のテストでは抜けき
れないとは思いますが、足元のセンチメントは「ドル高」に傾いており、市場
を覆っている「楽観論」とともに援軍にはなっています。米中貿易協議の第一
段階合意を受けた今月13日に109円台を回復して2週間が経ちます。その
間一度も109円を割り込んではいません。
ショート筋が「しびれをきらして」買い戻しに入ることも考えられます。
今日を含めて残り3日間で、どこまで水準を伸ばせるのか、あるいは、再び押
し戻されるのか注目したいと思います。

本日のドル円は109円40銭~109円90銭程度を予想します。


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ナスダック指数10連騰 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆クリスマスイブということで取引は閑散となり、
ドル円は動かず。109円33銭から43銭の狭い
レンジ内で推移。
◆ユーロドルも前日とほぼ同水準で推移し、1.1085
を中心に薄商い。
◆株式市場は短縮取引となり、ダウは4日ぶりに反落。
一方ナスダックは10連騰し、最高値を更新。
◆債券相場は反発。長期金利は1.90%台に低下。
◆ドルがポンドに対して売られたことで金は16ドル上昇し、
1500ドルの大台を回復。原油も続伸し61ドル台に。

◆12月リッチモンド連銀製造業指数    → -5 

本日の注目イベント

◆日  安倍首相、中国李首相と会談(中国・成都)
◆    主要海外市場は全て休場

予想通り為替は動きません。
ドル円はこの24時間でも、ほぼ10銭程度の値動きでした。
NY株式市場は、クリスマス前ということで短縮取引でしたが、ナスダック指数だけは
続伸し、これで10連騰です。

トランプ大統領は、「中国との合意に関して、われわれは署名式を行うことになる」と
発言し、中国との貿易取引は「成立」しており、翻訳と文章作成の作業に取り組んでい
るのみだと発言しました。また、自身が習近平主席と会談する前に、米中が合意に署名
する可能性も示唆しています。一方、このところ再び関係が冷えて来たように思える北朝
鮮に関連してトランプ氏は、「北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を試射すれば、
米国は対応する」と言明し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が言及している「クリス
マス・プレゼント」の脅しについては、新たなミサイル実験で驚かせるのではなく、
「すてきなプレゼント」である可能性があると語っています。(ブルームバーグ)

昨日は特段の材料がないため、トランプ氏の発言が中心になりますが、トランプ氏は上
院で進められている弾劾裁判についても発言しており、この裁判において自分は「非常
に良い位置」にいると述べています。共和党のマコネル上院院内総務次第だとし、同氏
を、「非常に良い男、かつ非常に公平な男」だと称賛しました。
このように、弾劾裁判については気に留めている様子は見られませんが、この影響が来
年の大統領選にどのように影響してくるのかについては「その影響は全くない」とは言
えません。

ドル円はほぼ固まった状態で、コメントのしようもありませんが、短期的な動きを示す、
「1時間足」では「200時間移動平均線」が「120時間線」などを上回り、ドルの
短期的な下落傾向を示唆しています。「日足」ではまだその傾向は見られませんが、厳
密に言えば、若干ではありますが上値を切り下げているのが確認できます。
動かないとは思いますが、為替市場は31日まで開いています。気を抜かずに最後まで
用心することが肝要です。本日のドル円は109円30銭~109円50銭程度といっ
たところでしょうか。

本日は東京市場が終わると、その後開いている市場はなく、当社のレート配信も午後3
時25分を持って止まります。

そのため、明日の「アナリストレポート」もお休みとさせて頂きます。


ドル円動かず。米株連日の最高値更新 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は動かない中、やや売られ109円34銭前後まで下落。株高、金利高にも反応せず、英国のEUからの離脱懸念が上値を抑える。

  • ユーロドルは小幅に上昇し、1.1096まで買われる。

  • 株式市場は続伸し、この日も揃って最高値を更新。中国が輸入関税を引き下げると発表したことが追い風に。

  • 債券相場は小幅に下落し、長期金利はやや上昇。

  • 金と原油はともに上昇。

本日の注目イベント

  • 日  日銀金融政策決定会合議事要旨(10月30・31日分)
  • 中  日中韓首脳会談(中国・成都)
  • 米  12月リッチモンド連銀製造業指数

やはりと言うか、予想通りと言うか、ドル円は海外市場でも動きません。NY市場での値幅はわずか9銭程度でした。米国株は昨日も続伸し、揃って最高値を更新し、さらにわずかですが米長期金利も上昇したにもかかわらずドル円は軟調でした。先の総選挙で勝利したジョンソン英首相が、1月のEU離脱後の猶予期限を延期する方針はないと表明したことで、市場には再び「ブレグジット懸念」が再燃しています。EUとの自由貿易交渉を進めるには期間が足らないとの見方があるようです。株価にも金利にも反応薄のドル円、動き出したら怖い気もします。

住宅市場は引き続き好調さを維持しているようです。11月の新築住宅販売は「71.9万戸」と、市場予想は下回ったものの、一戸建て販売が増加し、最近3カ月の販売ペースでは年率72万戸と、2007年以降で最高となっています。住宅ローン金利の低下に加え、株価の上昇による資産効果の影響もあり、ブルームバーグは「住宅市場の勢いが持続し、米経済の下支えに貢献していることを示した」とコメントしています。一方、11月の耐久財受注は軟調でした。コア資本財の受注は前月比0.1%の微増に留まりましたが、全体の耐久財受注は2%の減少でした。ボーイングの受注が63機に上ったようですが、民間航空機全体の受注減の影響が大きかったようです。

為替には余り影響はないと思われますが、北京で日中首脳会談が行われました。習近平主席は「私と安倍首相で緊密な意志疎通を保ち、中日関係を新たな段階に押し上げたい」と述べ、安倍首相も同じような言葉で答えるなど、外交辞令的な挨拶に留まりました。ただ、香港情勢について首相は、「大変憂慮している」と発言し、中国に自制を促しました。今日は舞台を北京から成都に移し、韓国を含めた「日中韓首脳会談」を行う予定になっています。

本日も動きはないものと思われます。ドル円のレンジ予想も109円20銭~109円50銭程度といったところでしょうか。

米中首脳が電話会談 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 米中首脳が電話会談を行い、正式署名の準備が進んでいることやGDP確定値が高水準を維持していたことでドルは小幅に上昇。109円52銭まで買われ、この日の高値圏で越週。

  • ユーロドルは1.11を割り込み1.1067までドル高が進む。

  • 株式市場はこの日も上昇し、主要3指数は揃って最高値を更新。ダウは78ドル上昇。

  • 債券相場はほぼ変わらず。長期金利は1.91%台へとやや低下。

  • 金と原油は反落。

本日の注目イベント

  • 日 10月景気先行指数(改定値)
  • 日 10月景気一致指数
  • 中 日中首脳会談(中国・北京)
  • 米 11月新築住宅販売件数
  • 米 11月耐久財受注

米第3四半期GDP確定値は「2.1%」と、改定値と変わらず高水準を維持しました。特に、GDPの7割を占めると言われている個人消費は改定値の「2.9%」から上方修正され「3.2%」と、引き続き個人消費が旺盛であることを示し、設備投資も改定値よりマイナス幅を縮小しています。足元では株高が続いており、個人の消費行動にも資産効果の影響が表れていると見られます。

トランプ大統領は20日、中国の習近平主席と電話会談を行い、「巨大な貿易合意に関して中国の習主席ととても良い話し合いをした。中国は既に農産物など大規模な購入を始めた。正式な署名の準備が進んでいる」と述べ、北朝鮮と香港につても話し合ったことを明らかしました。ロス商務長官も20日に、米国と中国による最近の貿易合意は最終かつ完全なものではなく、「第1段階にすぎない」と述べています。また米中首脳による電話会談以外でも、中国は石油、ガスや通信、鉄道など広範なセクターで市場開放に向けた措置を講じることを発表しています。国営新華社通信が伝えた中国政府の声明によれば、中国は市場の規制を緩和し、民間企業の資金調達コストを引き下げる他、税制控除を増やし、インセンティブを提供する対象企業を広げることを発表しています。(ブル-ムバーグ)中国では低成長が続き、このままでは、2020年にはGDPが5.5%~6.0%へと、一段と減速すると予想されており、政府は景気対策の一環としてこのような規制緩和に踏み切ったものと見られています。

動かないドル円は先週木曜日と金曜日に109円20銭前後まで下落ましたが、その後は109円台半ばまで押し戻されています。値幅がさらに狭くなり、足元では109円~109円60銭程度のレンジに留まっています。今週はクリスマス休暇のピークとなるため、このまま特別な材料が出てこない限り、静か取引に終わる可能性が高いと予想されます。一方株式市場の方は、米国株が牽引する形で、世界同時株高が進んでいます。取り分けハイテク株の占める割合の多い米ナスダック指数は、このまま順調に指数を伸ばせば年内に「9000」の大台実現も夢ではありません。

米長期金利の動きも、足元では金利上昇傾向にあると見られます。株高、金利高がドルの下値を支え、ドル円は今週も109円台で推移する可能性が高いと見ています。本日のドル円は109円20銭~109円80銭程度を予想します。

株高、金利高にもドル売られる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は水準を切り下げ、109円18銭まで下落。中古住宅販売など、米経済指標の結果が重石となり、株高、金利高には反応せず。

  • ユーロドルは1.11台で推移し、前日のレンジとほぼ同じ水準での取引に。

  • 株式市場は大幅に上昇。トランプ弾劾の影響もなく、ダウは137ドル高と、最高値を更新。S&P500は大台の3200に乗せ、ナスダックとともに最高値を更新。

  • 債券相場は続落。長期金利は1.92%台に乗せる。

  • 金と原油は反発。

本日の注目イベント

  • 日 11月消費者物価指数
  • 独 1月GFK消費者信頼感
  • 欧 ユーロ圏12月消費者信頼感指数(速報値)
  • 欧 ユーロ圏10月経常収支
  • 英 7-9月期GDP(確定値)
  • 米 7-9月GDP(確定値)
  • 米 11月個人所得
  • 米 11月個人支出
  • 米 11月PCEコアデフレータ
  • 米 12月ミシガン大学消費者マインド(確報値)
  • 加 10月小売売上高

トランプ大統領に対する弾劾決議案が米下院で可決されましたが、株式市場には全く影響がなく、主要3指数は揃って最高値を更新しました。S&P500は節目の「3200」に乗せ、このままでいけばダウの「3万ドル」とナスダックの「9000ポイント」乗せも、来年1月にはありそうな気配です。景気が低迷する状況にもかかわらず世界的な株高が続いていますが、その中でも米株式市場には大量の資金が流れ込んでいることが窺えます。資産運用会社としては、他のファンドに負けないためにも、高値警戒感を意識しながらもこの流れについて行かざるを得ません。「買うから上がる。上がるから買う」といった循環が続いていますが、上がり続ける相場はありません。AIが取引の主役になっている今、下げの材料があれば、一気に1000ドル近い下げがあってもおかしくはありません。

一方相変わらず静観を保っているのが為替市場です。フィラデルフィア連銀製造業指数や中古住宅販売が冴えなかったことで109円台前半までドル売りが進みましたが、今朝方はやや戻り、昨日の水準と大きな違いはありません。海外市場ではいよいよクリスマスモードに入って来るため、来週は参加者が減ることが予想されます。このまま109円台を維持することが出来れば、相場観に大きな変化はありませんが、現水準から1円ほど下げるようだと、来年1月以降の相場観に影響しそうです。

トランプ氏の弾劾を巡り、共和党と民主党の対立が深まっています。下院で可決された弾劾決議案が上院での審議に向けた手続きを巡り、トランプ氏とマコネル上院院内総務はペロシ下院議長を非難しています。マコネル氏は、「自らの稚拙な仕事の成果が恥ずかし過ぎて、上院に送付することさえもためらっているようだ」と語っています。これはペロシ氏が、上院での陪審員長が被疑者の弁護団と共謀してもかまわないと院内総務が示していることは公正ではないと非難し、弾劾裁判の規定が変更されるまで、同決議案の上院送付を見合わせると発言したことを批判しています。またトランプ氏も、「何もしない党は、決議案に対しても何もする考えがない」とツイートしました。トランプ氏が大統領を罷免されるには上院で3分の2以上の賛成が必要ですが、上院では共和党が過半数の議席を確保していることから、「罷免されることはない」と見られています。

昨日の行われた今年最後の日銀決定会合では、予想通り政策変更はありませんでした。黒田総裁は会見で、「米中貿易協議では、引き続き帰すうを注視する」と発言しながらも、若干明るくなったとの見方を示していました。日銀が引き続き緩和姿勢を維持する中、昨日世界の中銀の中で最も早く「マイナス金利」を導入したスウェーデン中銀が政策金利を「ゼロ%」に引き上げました。結局、マイナス金利による経済効果よりも副作用の方が大きいという判断だということのようです。これに対しても黒田総裁は、スウェーデン経済は比較的堅調で、日本との違いを説明していました。

本日のドル円は109円~109円70銭程度を予想します。

米長期金利1カ月ぶりに1.91%台に 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円はやや上昇したものの、クリスマスモードを先取りしたような展開となり109円台半ばを中心に14銭の値動きに留まる。

  • ユーロドルは水準を切り下げ、1.1110まで下落。英国のEU離脱を巡る懸念が再燃。

  • 株式市場は上昇し、最高値を更新する動きだったが、引けにかけてダウとS&P500は下落。ナスダックは4ポイント上昇し、3日連続で最高値を更新。

  • 債券相場は続落。10年債利回りは約1カ月ぶりに1.91%台に。

  • 金は反落し、原油価格はほぼ変わらず。

本日の注目イベント

  • 豪 11月雇用統計
  • 日 日銀金融政策決定会合
  • 日 黒田日銀総裁記者会見
  • 英 11月小売売上高
  • 英 BOE金融政策発表
  • 米 経常収支(7-9月)
  • 米 12月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 11月中古住宅販売件数
  • 米 11月景気先行指標総合指数

為替市場は早くも「クリスマスモード」になったのか、昨日の海外市場では膠着感がさらに強まっています。NY市場でのドル円は値幅わずか14銭程度となり、ユーロドルも同様な動きでした。そんな中、ポンドが前日に続き売られ、対円では143円前半まで下落しています。これで、総選挙で保守党が圧勝したことで上昇した分をほぼ吐き出したことになります。ジョンソン首相のEU離脱を巡る強硬姿勢が、合意なき離脱懸念を再燃させ、ポンド売りにつながっているようです。ドル円は前日とほぼ同じ水準で戻っており、本日の注目材料である「日銀金融政策決定会合」の発表を受けても、大きな動きにはつながらないと思われます。

経済指標の発表もない中、話題の中心はトランプ大統領の弾劾訴追問題でした。ブルームバーグも「トランプ氏に迫る歴史的な屈辱、米下院が弾劾訴追決議案を採択へ」というヘッドラインで報じています。記事によると、トランプ氏はジョンソン、クリントン両氏に次ぎ、弾劾訴追される史上3番目の大統領になることが確実視されています。民主党が多数を占める米下院では6時間の審議を経て、弾劾訴追の2条項を採択する模様です。条項の1つは、権力の乱用で、バイデン元副大統領とその家族を調査するようウクライナ政府に圧力をかけた疑いです。もう1つは、側近の証言や文書提出を求めた議会の召喚状に応じないよう、トランプ氏が命じたことに基づく議会妨害ということになっています。ただ下院で同案が採択されても、共和党が多数を占める上院では否決されると見られ、トランプ氏が大統領を罷免される可能性はほとんどないと見られています。

これに対してトランプ氏は17日ペロシ下院議長宛に書簡を送付しています。書簡では訴追条項に反論し、ペロシ議長を痛烈に批判しています。「下院を畏敬される立法府から党派的迫害を行う星室庁に変えたことで、後世に残るあなたの功績になろう」とした上で、「米国民が20年大統領選であなたと民主党に責任をとらせると私は確信している。国民はあなたが正義を悪用し、権力を乱用したことを簡単にはゆるさないだろう」と、トランプ氏は主張しています。トランプ氏が言及した「星室庁」は、中世イングランドで、絶対王政の下、密室で恣意的な判断を下したことで知られる「星室庁裁判所」のことを指しているようです。

FOMCで副議長を務めるNY連銀のウイリアムズ総裁は、「失業率が非常に低いにもかかわらず、インフレ圧力は本格的に高まり始めていない」とCNBCのインタビューに答えています。前日のシカゴ連銀総裁と同じように、来年も米景気は極めて良好に推移するとの見方を示し、FRBの使命である「最大限の雇用と物価安定という目標に非常に近い」と述べています。同時に、「世界の経済成長が緩和なペースに留まっている」ことや、「地政学的リスクが幾分残っていると認識している」とも述べています。貿易問題では依然として不確実性はあるものの、雇用と住宅市場の拡大が米景気を支えており、現行の金融政策は適切との立場をとっています。

本日も動きのない相場が続きそうです。予想レンジは109円20銭~109円80銭程度でしょうか。

英国のEU離脱再び混乱か? 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は米住宅関連指標の上振れを材料に買われたが、
109円62銭止まり。その後は英国のEU離脱に伴うリスクが
意識され、109円44銭まで売られる。
◆ユーロドルは引き続き1.11台半ばを中心のもみ合いに。
◆株式市場は小幅ながら続伸し、3主要指数は揃って連日の
高値更新。米中貿易を巡る第1段階合意の熱は冷めたものの、
買い優勢の流れが続く。
◆債券相場は横ばい。長期金利はやや上昇。
◆金はほぼ変わらず。原油は4日続伸し一時は61ドル台に
乗せる。引け値は73セント高の60.94ドル

◆11月住宅着工件数    →  136.5万件
◆11月建設許可件数    →  148.2万件
◆11月鉱工業生産     →  1.1%
◆11月設備稼働率     →  77.3%

本日の注目イベント

◆日   11月貿易収支
◆独   独12月ifo景況感指数
◆独   独11月生産者物価指数
◆欧   ユーロ圏11月消費者信頼感(改定値)
◆欧  ラガルド・ECB総裁講演
◆英   英11月消費者物価指数
◆米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
◆加   カナダ11月消費者物価指数

ドル円と株式市場との相関関係がさらに低下しているように思います。
先週末の米中貿易協議第一段階合意の報道に、ドル円も株式、債券市場も大きく
反応しましたが、ドル円はその後直ぐに方向感をなくし、堅調に推移しながらも
その影響はもはや見られません。一方株式市場の方はと言うと、昨日も米主要3
指数は揃って上昇し、熱は冷めたようですが、
上昇基調を維持し連日の高値更新です。潤沢な緩和マネーがその理由とは言え、
株価の動きは
突出しています。このままの状況が続くと、ひょっとしてナスダック指数は年内
にも初の「9000」に届くかもしれません。

また日本株も、日経平均株価が2万4000円の大台を回復しており、遅ればせ
ながら、世界同時株高の流れには乗っています。
ドル円は水準を切り上げたものの、109円台半ば近辺で一進一退が続いており、
110円を試そうとする動きさえも見えない展開です。
このまま109円台を維持できるのかどうかに注目していますが、それが維持で
きるなら110円台回復という「クリスマスプレゼント」があるかもしれません。
もっとも、クリスマスには間に合わず、「お年玉」ということもないとは言えま
せんが・・・。

トランプ大統領はツイートで、「連邦準備制度が金利をさらに引き下げ、量的緩
和を行えばどんなにすばらしいだろう。ドルは他の通貨に対して非常に強く、イ
ンフレはほとんどない。今がそうすべき時だ。輸出は急増するだろう」と発信し
ました。これに対して、2人の地区連銀総裁は講演で、利下げには否定的で、ト
ランプ氏の発言には反対との立場を匂わせていました。ボストン連銀のローゼン
グレン総裁はNYでの講演で、「米景気は来年に向けて良好な位置にある。
見通しに大幅な変化が見られない限り、政策当局は金利を動かすべきではない」
と語っています。同総裁は、今年のFOMCでは投票権を持ち、3回の利下げを
決めた会合では全て反対票を投じています。ダラス連銀のカプラン総裁もNYで、
自身が金利変更を支持するには、「GDP成長率や、インフレ、失業率の軌道に
関する自分の見通しが大幅に変わる必要があるだろう」とし、「今年の早い段階
ではリスクは下方向だと考えていたが、現時点では比較的均衡が取れていると言
えだろう」と述べ、現行の金利水準を支持する考えを示しました。
(ブルームバーグ)
同総裁は、今年の投票権は有していませんが、来年は投票権を持つことになって
います。

英国では今回の総選挙でジョンソン政権が勝利したことで、予定では来年1月に
EUからの離脱を行い、離脱に伴う移行期間は2020年末までになっています
が、離脱後の貿易ルールなどの急変による混乱を防ぐため、EUとの合意で最長
2年延期できることになっています。ジョンソン首相は、移行期間を延長せず、
予定通り2020年末に終える条項を追加した「離脱関連法案」を議会に提出す
る予定だと英メディアは報じていました。これに対して欧州委員会の貿易総局長
は、「移行期間を延長しないという英国の意向を真剣に受け止めるべきだと考え
ている」とし、「その事態に備える必要がある。つまり、2020年末までに合
意がまとまらなければ、また崖っぷちの状況に直面することを、交渉において留
意しなくてはならないということだ」と警告しています。(ブルームバーグ)
今後EUとの間で新たに「自由貿易協定」を結ばなければならないわけですが、
1年という期間では到底無理だという見方のようです。ジョンソン首相にとって、
これまでは説得すべき敵は国内であったものが、今度は国外ということになり、
離脱が完了しても再び経済が混乱するリスクはあるようです。

本日のドル円は109円20銭~109円90銭程度を予想します。


米主要3株価指数が揃って最高値を更新 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は、株高、金利高を手掛かりに水準を若干切り上げる。109円68銭まで買われ、高値圏で取引を終える。

  • ユーロドルは小動きの中、1.11台半ばを中心に推移。

  • 株式市場は続伸。ダウは100ドル上昇し、ナスダック、S&P500とともに揃って最高値を更新。

  • 債券相場は反落。長期金利は1.87%台へと上昇。

  • 金は小幅に売られ、原油は続伸。

本日の注目イベント

  • 豪 RBA、金融政策会合議事要旨公表
  • 英 失業率(8月ー10月)
  • 欧 ユーロ圏10月貿易収支
  • 米 11月住宅着工件数
  • 米 11月建設許可件数
  • 米 11月鉱工業生産
  • 米 11月設備稼働率
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 米 ウィリアムズ・NY連銀総裁講演

米中貿易協議の第一段階合意と英国のソフトブレグジットの可能性が高まったことを理由に、米株式市場では主要3指数が揃って最高値を更新しました。揃って最高値の更新は、今月に入って初めてのことです。市場に溢れる緩和マネーがさらに株価を押し上げていますが、このまま最高値圏で2019年を終えるのかどうかも、市場の関心を集めています。株価が上昇し、リスクオンが強まったことで債券が売られ、金利の上昇とともにドル円は109円68銭値後までドル高が進んでいます。昨日も述べたように、110円というかなり高い壁がありますが、今週から来週にかけても109円台を維持できるようなら、110円テストの可能性もあるのではないかと予想しています。

クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、米中貿易合意の「第2段階」について、両国がすでに取りまとめた第1段階合意の成功にある程度左右されるとし、コミットメントは維持される必要があると述べています。昨日の米国株の動きでも分かるように、これまで不透明だった米中貿易協議がひとまず大きな進展を見せたことで、再び最高値を更新する動きを見せています。常に株価の動向を気にかけているトランプ大統領が、今後少なくとも大統領選のメドが立つ来年夏場までは「ちゃぶ台返し」はしないのではないかとも思います。やや楽観的かもしれませんが、株価の上昇が維持される限り、米景気のリセッション入りの可能性は非常に限定されると思われるからです。

昨日発表された12月NY連銀製造業景況指数は予想を下回ったものの、6カ月先見通しは前月から10.4ポイントも上昇し、5カ月ぶりの高水準でした。また6カ月先の新規受注見通しも、前月から11.4ポイント上昇し、2月以来の高水準です。NY連銀管轄地区の製造業が底入れし、今後上昇に向かうことが予想されます。同じようにマークイットが発表した12月の製造業PMIは市場予想を若干下回ったものの、6月から8月までは好不況の境である「50」前後に低迷していましたが、結果は「52.5」と、チャートを見る限り底入れし、上昇に転じていることが確認できます。米中貿易問題がこれ以上悪化しないという前提に立てば、米製造業の復活は来春にも期待できるかもしれません。

その中国経済にも持ち直しの兆しが見えてきました。中国国家統計局が昨日発表した11月の工業生産は前年同月比6.2%増で、市場予想上回る伸びでした。また11月の小売売上高も同8%増え、市場予想を上回っています。さらに固定資産投資は前年同期比5.2%増でした。ブルームバーグは、今回のデータは、景気減速の歯止めをかける取り組みの効果がようやく定着しつつある可能性を示していると評価しています。本日も静かな取引が予想され、特別なニュースでもない限り値幅も限定的でしょう。ドル円の予想レンジは109円20銭~110円程度でしょうか。

合意はしたものの、米中貿易協議に市場は懐疑的 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 米中は「第一段階」の合意はしたものの、協議の先行きに不透明感が残ったとことで、ドル円は109円21銭まで下落。欧州市場では109円71銭前後まで上昇したものの、110円には届かず。

  • ユーロドルは1.11台半ばを挟んでもみ合い、1.11台を固める動きに。

  • 株式市場は米中貿易協議の合意を好感したものの、ダウの上げ幅は小幅に留まる。一方ナスダック、S&P500はやや上げ幅を伸ばす。

  • 債券相場は反落。前日1.9%近辺まで上昇した長期金利は1.82%台まで低下。

  • 金は反発。原油は続伸し、60ドルの大台に乗せる。

本日の注目イベント

  • 中 11月小売売上高
  • 中 11月鉱工業生産
  • 独 12月サービス業PMI(速報値)
  • 独 12月サービス業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏12月総合PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏12月製造業PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏12月サービス業PMI(速報値)
  • 米 12月NY連銀製造業景況指数
  • 米 12月FHFA住宅価格指数

先週末には米中貿易協議がおおむね合意に達したとの報道から、金融市場ではリスクオンが加速し、ドル円は109円71銭近辺までドル高が進み、週末の日経平均株価は600円ほど上昇し、今年最大の上げ幅を記録しました。前日のNY株が大きく上昇したことと、円安が進んだことを好感し、引け値でも2万4000円の大台を回復しています。一方ドル円は上昇したものの、109円台半ばから上方ではブレイキがかかっています。

週末のNYではドルが売られ、株価は続伸したものの上げ幅は限定的と、前日の反応とはやや異なった動きです。トランプ大統領は米中が直ちに貿易合意の第2弾を巡る交渉を始めると述べたものの、USTRのライトハイザー代表は、米国と中国が第2段階の貿易交渉を開始する日程は今のところ決まっていないと述べるなと、今後米中貿易協議がさらに進展するかどうか懐疑的な見方が広がっています。15日に予定されていた「制裁関税第4弾」の発動はひとまず延期され、今回の合意内容を実行に移すための署名は1月に行われる予定になっています。

今後の米中貿易協議の先行きに不透明感を残したのは、米中双方の認識に違いがあることが浮き彫りになったことも挙げられます。中国政府は「米国は発動済み関税を一部取り消すと約束した」と財次官が述べたものの、米国はトランプ氏が「関税の大部分は維持される。中国との第2段階の交渉に使うつもりだ」と、はっきりと語っています。「制裁関税第4弾」の発動は延期されたものの、第1~第3の関税25%は維持されると米国は述べています。このように今回ひとまず「休戦」した貿易協議ですが、今後まだ紆余曲折がありそうで、その度に為替相場は動くことになりそうです。トランプ氏が、これまでにも、「貿易協議の合意は急がない。2020年の大統領選後でもいい」と述べ、市場がリスクオフに傾いたことも記憶に新しいところですが、今回の合意を受けて「第2段階の取引を巡る交渉は2020年の選挙を待たずに直ぐに始める」とツイートしています。今度は、貿易協議の合意が大統領選に有利に働くと考え、急ぎたいという考えなのでしょう。今後も引き続き「米中貿易協議」の進展具合が、相場の波乱要因になることは間違いないようです。

ドル円は今回の合意で109円台を回復しましたが、今のところは、やはり110円が壁になっているようです。このまま109円台を維持することができれば、いずれ時間をかけながら110円をテストする可能性も十分あると考えますが、再び109円を割りこみ108円台半ばまで押し戻されるようだと、市場参加者も「110円突破は難しい」といった相場観を抱き始め、それがさらにドルの上値を重くすることも予想されます。個人的には、これまでドルの上値を抑えてきた「BREXIT」と「米中貿易協議」2つ懸念材料が不透明感を残しながらも大きく前進したことで、ドルにもう少し上昇余地があるのではないかと予想しています。また、米景気は依然として雇用や住宅、消費といった部分では好調で、これが政策金利引き下げの抑止力になっている点も見逃せません。本日のドル円は109円~109円70銭程度を予想します。

米中貿易協議合意へ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆「米中貿易協議―基本合意」との報道に、ドル円は109円台を
回復し、109円45銭までドル高が進む。
◆ユーロドルも英総選挙でジョンソン保守党有利との情報から
買われ1.1154前後まで上昇。
◆株式市場は米中貿易協議合意の報道に大きく上昇。
ダウは220ドル上昇し、他の主要指数も揃って買われる。
◆債券相場は大幅に下落。長期金利は一気に1.89%台まで
上昇し、前日比10ベーシスを超える上昇に。
◆リスクオンが進んだことで金は反落。原油は続伸。

◆新規失業保険申請件数   →  25.2万件
◆11月生産者物価指数   →  0.0%

本日の注目イベント

◆日   10-12月日銀短観
◆日   10月鉱工業生産
◆米 11月輸入物価指数
◆米   9月小売売上高

市場参加者の多くが米中貿易協議の合意は「五分五分」と予想する中、個人的には
「それでも合意の可能性が高い」と、この欄でも述べてきましたが、予想通り「第
一段階の合意」におおむね達したようです。
昨日の夜、日付が変わる前にトランプ大統領が、「米中は大きな通商取引での合意
署名に非常に近い」とツイートしたことが始まりでした。その後ブルームバーグが
「米国は中国との貿易取引で原則合意。トランプ大統領の署名待ち」と報じたこと
でドル円は109円台を回復し、さらに「トランプ大統領が米中貿易合意を承認。
12月の関税回避」と続いたことで、ドル円は109円45銭近辺まで大きく買わ
れました。

株式市場でもNYダウは一時300ドルを超える上昇を見せ、最高値を更新する場
面もありましたが、結局220ドル高で取引を終えています。昨日は、米中の貿易
協議に関する情報がいつあってもおかしくはない状況ではあったものの、「英総選
挙」が最大の関心事でした。それだけに影響も大きかったようです。
本日午前中にもホワイトハウスから、正式な「合意」に関する発表があるかもしれ
ません。

ドル円は再び109円台半ばまで上昇してきました。目先の上値のメドは先週記録
した109円73銭前後ということになります。近いようで遠い110円台ですが、
今回はテストする可能性があるかもしれません。英総選挙も、現時点での出口調査
の結果ではジョンソン首相率いる与党保守党が過半数を獲得する見通しになってい
ます。
このまま保守党が過半数を確保し、来年1月末のEU離脱が順調に進むようだと、
これもリスクオンということで、円が売られ易い状況になります。今週のユーロの
動きを見ていると、すでにスムーズなEUからの離脱を織り込み、ユーロ高が進ん
できました。ユーロ円は今朝方には122円台半ばまで買われ、約5カ月ぶりの高
値を付けています。また、ポンドドルは昨年5月以来となる1.35台を回復して
きました。

今年も残り2週間余りになってきましたが、本日の日経平均株価は大きく上昇する
と予想しています。「米中貿易協議」と「ブレグジット」。
これまで長い期間、リスクオンの前に壁のように立ちふさがった2つの大きな懸念
材料が取り除かれることになり、さらにはドル円では円安が進み、「追い風十分」
といった状況です。ドル円が株高にどこまで反応するのか、注目したいと思います。
109円台では何度も押し戻されているドル円です。今年最後のラリーが見られる
かもしれません。まさに「棹尾の一振」となりそうな気配です。
日経平均株価は300円~400円程度の上昇を見込みますが、本日は「SQ」で
す。その影響がどれほど現物株に影響するのかは、筆者には分かりませんが、この
点には注意が必要かもしれません。「材料出尽くし」ということで、為替も株も反
落することがないとは言えませんが、その可能性は低いでしょう。



FOMC政策金利据え置き 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円はFOMCの結果を受けて小幅に下落。政策金利は
据え置かれたものの、緩和スタンスが当面続くとの見方から
ドル円は108円47銭まで売られた。
◆ユーロドルはユーロ買いが優勢となり、約1カ月ぶりの高値と
なる1.1145まで上昇。ユーロは対円でも121円に迫る
水準まで買われる。
◆株式市場は3日ぶりに小幅反発。ダウは29ドル上昇し、
ナスダックは37ポイント上げる。
◆債券相場は反発。長期金利は1.79%台まで低下。
◆金は続伸し、原油は下落。

◆11月消費者物価指数     → 0.3%
◆11月財政収支        → -2088億ドル

本日の注目イベント

◆トルコ  トルコ中銀政策金利発表
◆独    独11月消費者物価指数(改定値)
◆欧    ECB政策金利発表
◆欧   ラガルド・ECB総裁記者会見
◆米   新規失業保険申請件数
◆米    11月生産者物価指数

米金融当局は今年最後のFOMCを開き、市場予想通り政策金利を据え置く
ことを決定しました。
声明文では、「10月の前回会合以降に入手した情報では、労働市場は力強
さを維持し、経済活動は緩やかなペースで拡大してきたことが示唆された。
雇用の伸びはこの数カ月ならしてみると堅調で、失業率は低い水準が続いた」
とし、「委員会はFF金利誘導目標レンジの適切な道筋を精査しながら、世
界的な動向や抑制されたインフレ圧力など経済見通しに関する今後の情報が
示唆するものを引き続き注視する」と記され、政策金利の据え置きを全会一
致で決めました。また今回の声明分では「不確実性が続いている」との文言
が削除されています。(ブルームバーグ)

パウエル議長はその後の記者会見で、「金融政策の現在のスタンスは今後も
適切である公算が大きい。経済と金融政策は現在、両方とも良好だ」と述べ
ています。また政策当局者が示した四半期予測では、2020年末のFF金
利の予想中央値は1.6%と、来年も政策金利が据え置かれる可能性を示唆
しています。さらに2021年は1.9%、2022年は2.1%とし、当
局者13人が来年の金利据え置きを予想し、4人が利上げが適切との判断を
示しています。ドル円は発表直後にやや上昇する場面もありましたが、「ド
ット分析は明らかにハト派寄り」だと受け止められ、その後108円台半ば
まで売られました。ユーロドルでもドル売りユーロ買いが強まり、1.11
45前後までユーロ高が進み、約1カ月ぶりの高水準になっています。ただ
今回のFOMCでの政策金利据え置きは多くの市場関係者が予想していたこ
ともあり、相場への影響は限定的だったと言えます。

米中貿易協議の合意が未だに見られず、中国に対する「制裁関税第4弾」の
発動期限が刻々と迫る状況の中でも、FOMC声明文では「不確実性が続い
ている」との文言が削除されました。これは米中貿易協議での合意を前提と
して述べられているようにも受け取れます。11月の雇用統計ではほぼ完璧
な内容で、個人消費も良好です。FOMC委員の多くが、貿易問題さえも、
いずれは解消に向かうと予想しているということのようです。
今回の声明文を受けて、金利先物市場では来年1月のFOMCでの利下げ確
率も8.6%程度まで低下しています。

市場の最大の関心事は言うまでもなく、15日の「制裁関税第4弾」が発動
されるのかどうかという点です。
期限までは本日を含めてもあと4日しか残っていません。
パーデュー米農務長官は、米中の広範な貿易協議の第1段合意に向けて続く
交渉で、中国による農産物購入規模についてどの程度話し合いが進んでいる
のか、自分は詳細を知らないとしながらも「期限である12月15日に米国
が対中追加関税を発動しないことに、望みを抱いている」と語っています。

昨日のFOMC後の市場の動きを見ると、ドルが売られ、ユーロや、豪ドル
などが約1カ月ぶりの高値を記録していますが、円はそれほど買われてはい
ません。そのためクロス円は総じて水準を切り上げてきました。今日も引き
続き米中貿易協議の行方を待つしかありません。
協議決裂か合意かで、相場は大きく動く可能性があるため、レンジを予想す
る事自体余り意味がありませんが、一応本日は、108円20銭~108円
90銭程度としたいと思います。


重要イベントを控え様子見 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は小動き。明日からの重要イベントを前に
108円台半ばを中心に値幅は24銭程度に収まる。
◆ユーロドルも動かず、20ポイント前後の値幅に。
◆株式市場は反落。11月の中国の輸出が減少していたことを
受け、世界景気が鈍化するとの観測からダウは105ドル安。
◆債券は反発。長期金利は1.81%台へと低下。
◆金と原油はともに下落。

本日の注目イベント

◆豪   豪11月NAB企業景況感指数
◆トルコ  トルコ11月消費者物価指数
◆独   独12月ZEW景気期待指数
◆英   英10月鉱工業生産
◆英   英10月貿易収支


市場は今週半ばから来週にかけて重要イベントが目白押しであり、この日は経済指標
の発表もなかったことから小動きでした。
その中でも、週末に発表された中国の貿易収支で、輸出が予想以上に減少していたこ
とが材料視され、株価が下落し債券が買われています。
ドル円はほぼ動きがなく、108円半ばを中心にもみ合いが続き、やや膠着感も強ま
ってきました。

今年最後のFOMCが今日から始まり、明日には政策金利の発表がありますが、今回
はほぼ据え置きで決まりのようです。
先週末に発表された11月の雇用統計では、ほぼ「完璧」な内容だったことで、投資
家もさらにその感を強くしたようです。
従って、焦点はパウエル議長の記者会見での発言内容になりますが、これも、貿易に
不確実性が残るものの、良好な雇用と消費が米景気を牽引しているといったコメント
が予想され、現状の米経済指標を俯瞰する限り、現時点でのさらなる利下げを正当化
できないといった内容になろうかと思います。為替にとっては材料になりにくいと思
われますが、今後の金融スタンスについての言及があれば、その点は材料になるかも
しれません。

今週はさらにECB理事会と英国では総選挙が行われ、さらに米国では小売売上高の
発表もあります。
そして15日の日曜日が、中国に対する「制裁関税第4弾」の発動期限です。
これに関して昨日パーデュー米農務長官は、インディアナポリスで開かれた会合で、
「15日に追加関税を課す期限がやって来るが、これが発動されるとは思わない。い
くらか取り下げる可能性もあると思う」と述べ、関税発動には至らないのではないか
との見方を示しました。(ブルームバーグ)
ただ市場はこの発言には反応薄で、発動の可能性は五分五分との見方が優勢のようで
す。仮に関税が発動されれば、玩具やスマートフォンなど、生活に必要な製品160
0億ドル(約17兆3800億円)相当の中国製品に15%の追加関税が課せられる
ことになります。11月の中国貿易収支では、輸入は0.3%(前年比)増加してい
たものの、輸出のほうは1.1%も減少しており、すでに米国との貿易戦争の影響が
見られます。「制裁関税第4弾」が発動されれば、さらに輸出が減少すると見られ、
一部の中国専門家の指摘する「GDPは5.5%~6.0%へ減速する」との予想も
かなり現実味を帯びてきそうです。

上にも下にも行けないドル円ですが、今回はさすがにどちらかには動くと予想されます。
制裁関税が発動されるのかどうかが全てですが、残された日はあと5日です。
ドルロングやショートで捕まっている人も、ここでは届かないであろうと思える水準で
「指値」を入れておくのも一計です。
万が一の場合には「Done」(約定)ということもあるかもしれません。
ということで、今年も残り少なくなりましたが、「棹尾の一振」に期待したいと思いま
す。

本日のドル円は108円20銭~108円90銭程度と予想します。

明日の「アナリストレポート」は都合により、お休みとさせていただきます。
ご愛読者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願いいたします。



米11月の雇用統計予想を上回る 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は11月の雇用統計が予想を上回る良い内容だった
ことで108円92銭まで上昇。だがその後は、米中貿易協議の
不透明感を材料に108円52銭まで下落。
◆ユーロドルは小幅に水準を下げる。雇用統計発表直後には
1.1040まで下落したがその後は反発し、1.10台後半に。
◆良好な雇用統計を受け、株式市場は大幅に続伸。ダウは337ドル
上昇し、再び2万8000ドル台を回復。
◆債券相場は続落。長期金利は1.83%台へと上昇。
◆金は反落。原油価格は「OPECプラス」で減産が確認されたことから
上昇し、59ドル台に。

◆11月失業率                 →  3.5%
◆11月非農業部門雇用者数          →  26.6万人
◆11月平均時給 (前月比)          →  0.2%
◆11月平均時給 (前年比)          →  3.1%
◆11月労働参加率               →  63.2%
◆12月ミシガン大学消費者マインド(速報値) →  99.2  
◆10月消費者信用残高             →  18.908b


本日の注目イベント

◆日   10月貿易収支
◆日   10月国際収支
◆日  11月景気ウオッチャー調査
◆独   独10月貿易収支
◆独   独10月経常収支
◆加   カナダ11月住宅着工件数
◆加   カナダ10月建設許可件数


11月の米雇用統計は驚くほど良好でした。
やはり米経済は、個人消費と労働市場の拡大が米経済を緩やかに牽引している
構図が、改めて確認されたことになります。
11月の雇用統計では、失業率が「3.5%」と、1969年以来の低水準と
なった9月の数値に並び、非農業部門雇用者数も「26.6万人」と、市場予
想の「18.7万人」を大きく上回り、さらに10月分と9月分も上方修正さ
れ、依然として雇用者数の増加が順調に継続していることが示されています。
4日間に及んだGMのスト終結に伴う、自動車メーカーの雇用者の伸びは予想
されていましたが、それをも上回る内容でした。

また賃金でも、前年同月比「3.1%」と伸びており、こちらも10月分が上
方修正されています。結局、今回の雇用統計に関しては「パーフェクト」だっ
たと言え、明日から始まる今年最後のFOMCでは「政策金利据え置き」がダ
メ押しされた格好です。この分では、来年1月のFOMCでも「政策金利据え
置き」が正当化されそうな情勢です。この日は、さらに12月のミシガン大学
消費者マインドも市場予想を上回り、消費者心理も改善に向かっていることが
確認されており、これらを受け株式市場は大きく反応しています。
ダウは前日比337ドル上昇し、約1週間ぶりに2万8000ドルの大台を回
復し、他の主要指数も最高値圏で取引を終えています。

ドル円は発表直後にドル買いが進み、108円92銭まで上昇する場面もあり
ましたが、109円台には届かず、その後米中貿易協議の不透明感と、週末の
ポジション調整から、108円台半ばまで押し戻されて越週しました。
米中貿易協議に関しては、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が、「米中
貿易協議での第1段階合意は近い」と述べたものの、反応は限られています。
またこれに先立ち中国は、同国企業が輸入する米国産大豆と豚肉への報復関税
を免除する手続きを開始しています。
ドル円は既に1カ月以上も108円台を割り込んでいません。
しかし一方では109円台での滞空時間が比較的長いものの、110円台には
届いていません。多くの市場関係者が、110円近辺には大量のドル売り注文
が集まっていることを知っており、警戒感があるのも事実ですが、110円台
乗せにはやはり米中貿易協議のもう一段階の進展が不可欠です。
「制裁関税第4弾」の発動期限である15日まで残り1週間を切ってきました。
個人的には発動回避の可能性の方が高いと予想していますが、市場の見方は五
分五分といったところです。万が一の事態への準備を怠るわけにはいきません。
中国が、米国を納得させるボールを投げ返すことが必要で、さもなければ、ブ
ラジルやアルゼンチン、それにEUとも貿易戦争を仕掛けているトランプ政権が、
実際に関税引き上げに動くことは十分想定されます。今週が「ヤマ場」です。

本日は日本株も続伸が予想されます。ドル円も底堅く推移すると見られますが、
NYタイムまで見た場合、109円台回復があるかどうかといったところでし
ょう。

予想レンジは108円30銭~109円程度と見ます。


米中貿易協議の合意観測再び強まる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は反発。米中貿易協議に対する懸念が後退したことがドルの買い戻しにつながった。ドル円は108円96銭まで上昇したが、発表された経済指標がやや重石に。

  • ユーロドルはユーロの買い戻しが進み、1カ月ぶりに1.11台を回復。1.1116までユーロ高が進み、ドル円とは異なった動きに。

  • 株式市場は4日ぶりに反発。ADP雇者数が予想を大きく下回ったが、米中貿易協議の合意が近いとの報道に買いが優勢に。ダウは146ドル上昇し、他の主要指数も揃って上昇。

  • 債券相場は反落。長期金利は1.77%台へ上昇。

  • 金は反落。原油価格は産油国の減産観測が強まり大幅高に。

本日の注目イベント

  • 豪  10月小売売上高
  • 豪  10月貿易収支
  • 独  10月製造業新規受注
  • 欧  OPEC総会
  • 欧  ユーロ圏10月小売売上高
  • 欧  ユーロ圏7-9月期GDP(確定値)
  • 米  新規失業保険申請件数
  • 米  10月貿易収支
  • 米  クオールズ・FRB副議長、上院で証言
  • 加  10月貿易収支

金融市場は、相変わらずトランプ大統領の中国との貿易協議をめぐる発言で上下させられています。前日、米中貿易協議の合意について「期限はない」と発言し、「中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思う。」と述べたトランプ氏でしたが、昨日はメルケル独首相との会談の際、「中国との協議は非常に良好に進んでいる」と述べ、「多くの進展があるだろう」と語ったことで、急速に後退した「合意観測」が再び高まってきました。米株式市場では主要3指数とも揃って反発し、昨日108円43銭まで売られたドル円は108円96銭まで買い戻され、109円に届く水準まで戻っています。

トランプ氏の不用意な発言に市場は一喜一憂していますが、米大統領としては、もう少し慎重な言い回しが求められますが、これも「トランプ流外交術」の一つなのかもしれません。2017年1月以降の発言内容を分析したみずほ証券によると、トランプ氏は水曜日にツイートする回数が最も多く、株価との関係では、株価が下落した時にはこまめに前向きな投稿をして市場の反応を促す一方、株価の上昇局面ではあまり介入しないとの調査結果があります。確かに、ブラジルとアルゼンチンに対する突然の関税引き上げ発言は、株価が上昇し最高値圏にあった時で、ダウが3日で600ドルも続落した昨日は前向きな発言でした。

この他にも昨日はトランプ氏に関する話題で持ちきりです。北朝鮮との関係を良好に保っており、また近いうちに再会したいと発言していたトランプ氏に対して、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は、トランプ大統領がNATO首脳会議の場で北朝鮮について「望ましくない」発言をし、金正恩委員長がその発言に「気分を害した」と報じました。トランプ氏は3日、NATO首脳会議の場で、「金委員長は確かにロケットを打ち上げるのが好きだろう?だから私は彼を『ロケットマン』と呼ぶ」と述べ、「米国はこれまでで最も強力な軍隊を有し、世界最強だ。これを使わなくて済めばいいが、必要なら使う」と語っています。(ブルームバーグ)北朝鮮はこの発言を取り上げたものと思われますが、KCNAは北朝鮮人民軍の総参謀長の声明を基に、「北朝鮮と米国は、厳密に言えばなお戦争状態にあり、休戦が本格的な武力衝突に変わることはいつでもあり得る。偶発的な事件さえきっかけに成り得る」と伝えています。蜜月関係にあった「トランプ・金関係」も、その後目だった進展もなく、やや冷え込んできたとの印象です。

トランプ氏は、昨日はさらにカナダのトルドー首相を批判し、「トルドー氏には裏表がある」と述べ、「非常にいい男だと思うが、私はトルドー氏にカナダは(軍事費にGDPの)2%を支出していないという事実と突きつけた。それが不満だったのだろう」と語っています。中国に加え、南米、欧州、さらに隣国カナダと、多くの国との衝突を辞さないトランプ氏、まさに「アメリカ・ファースト」ということなのでしょう。

再び「合意観測」が高まった米中貿易協議ですが、「制裁関税第4弾」の発動まであと10日余りになってきました。それまでに合意があれば、この関税も延期か停止になるものと思われます。個人的にはメインシナリオとしては「発動回避」を予想していますが、最後まで分かりません。ここは慎重に報道を待つしかありません。本日のドル円は108円40銭~109円10銭程度を予想します。

ドル円続落し108円台半ばへ 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆トランプ大統領が米中貿易協議の合意に「期限はない」と
発言したことで、同協議への懸念が強まりドル円は続落。
長期金利が急低下したこともあり、一時は108円49銭まで
売られ、約3週間ぶりのドル安を記録。
◆ユーロドルは1.11台を前に足踏み。1.1094まで
ユーロ買いが進んだが、1.11近辺が壁に。
◆米中貿易協議の不透明感が強まったことで、株式市場は続落。
ダウは一時450ドルを超える下げを見せたが、引けにかけては
下げ幅を縮小し、280ドル安で取引を終える。
◆債券相場は大幅に上昇。10年債利回りは1.71%台へ急低下。
◆金は大幅に反発し、原油は続伸。

◆11月自動車販売台数    → 1750万台 

本日の注目イベント

◆豪   豪7-9月期GDP
◆中   11月非製造業PMI(速報値)
◆中   11月コンポジットPMI(速報値)
◆独   独11月サービス業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏11月総合PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏11月サービス業PMI(改定値)
◆米   11月ADP雇用者数
◆米   11月ISM非製造業景況指数
◆米   クオールズ・FRB副議長、下院で証言


米中貿易協議への懸念が再燃し、ドル円は108円台半ばまで売られ、
米株式市場では売り物が膨らみ、NYダウはここ3日で600ドルを
超える下げに見舞われています。米中貿易協議の合意については楽観
的な見方が支配的だっただけに、リスク回避姿勢が強まり、投資家は
リスク資産の売却姿勢を強めたようです。円やスイスフラン、それに
債券や金が買われ、米10年国債は大きく上昇したため、利回りは1
0bp以上も低下しています。

昨日の東京時間では、前日の米国株が大幅な下落を見せた割りは、日
経平均株価の下げが限定的だったことで、ドル円は108円台後半か
ら緩やかに上昇し、109円20銭前後まで買われました。米国株が
再び大きく下げ、長期金利も急低下したことで108円49銭までド
ル安が進みました。トランプ大統領は、前日のブラジルとアルゼンチ
ンからの鉄鋼・アルミに対して関税を引き上げると発表したことに続
いて、訪問先のロンドンで記者の1人から、中国との貿易協議で年内
の第1段階の合意取りまとめを見込んでいるかと問われると、「期限
はない」と発言しました。
さらに、「中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思
う。しかし、中国はいま合意することを望んでいる。合意が適切なも
のになるかどうか見てみよう」と述べ、早急に合意する考えはなく、
米国側に有利な条件でなければ、合意は来年以降にずれ込む可能性が
あることを示唆しました。(ブルームバーグ)

トランプ氏はここ1カ月ほどの間に、「協議は非常にうまく行ってい
る」と発言したり、「中国は合意したがっている」と述べたり、昨日
のように「期限はない」などとも述べています。トランプ流の中国に
対するけん制だとは思いますが、このまま12月15日を迎えてしま
えば「制裁関税第4弾」が発動されてしまうことから、投資家は警戒
感を強めています。
ロス商務長官は3日のCNBCで、「事態打開のチャンスは常にある」
としながらも、「15日の期限が来ても何も変わらなければ、中国製
品に追加関税を課す計画を実行する」と語っています。
また、双方の協議は続いているが、特に重要な会合は予定されていな
いとし、通商面では中国に対する「さらなる手段を米国は保持してい
る」とも述べています。このように、早ければ今週中にも合意がある
かもしれないと楽観視されていた米中貿易協議は、ここに来て、風雲
急を告げています。

トランプ氏はロンドンでフランスのマクロン大統領と首脳会談を行い
ましたが、トルコやNATOなど複数の問題での対立が表面化しまし
た。フランスが7月に導入した「デジタル課税」を巡っては、「米企
業を狙い撃ちした措置」と批判し、米国は対抗措置として、スパーク
リングワインやチーズ、ハンドバッグなどのフランス製品24億ドル
(約2600億円)に対して来年1月にも制裁関税を課す考えを示し
ました。これに対して、フランスのルメール経済・財務相は、米国が
報復関税をかければ、「EUは強力に反撃する用意が出来ている」と
語っています。米国とEUとの関係は関税問題を巡り悪化の一途を辿
っていますが、フランスが「デジタル課税」を創設したことで、さら
に関係が悪化しているようです。

108円台半ばまで下落してきたドル円ですが、結局110円には届
かずに反落してきました。今後の展望は引き続き米中貿易協議の進展
次第ですが、12月15日の「制裁関税第4弾」が発動されるようだ
と、リスク回避の流れがさらに強まることになりそうです。
もちろん、ギリギリの段階で発動が回避される可能性も残っています
が、これも米国が投げたボールを中国がどのように投げ返すか次第と
いうことになります。仮に上記関税が発動されれば、米国経済にとっ
てもかなりの逆風になりますが、中国にとってはそれ以上に大きな影
響が予想されます。
今週の日曜日に発表された中国の製造業PMIはようやく改善の兆し
を見せ始めましたが、関税が発動されれば、再び製造業の足を引っ張
ることになります。

本日は米国株の大幅続落を受けて、日本株がどこまで下げるのかと、
今夜の米国株が一旦下げ止まりを見せるのかが注目されます。

ドル円のレンジは108円20銭~109円程度を予想します。


トランプ政権、ブラジル、アルゼンチンに対する関税引き上げを発表 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は東京時間に109円72銭まで上昇したが、NYでは一転して
大きく売られる。トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンからの鉄鋼・
アルミに対して関税引き上げを発表。経済指標の悪化もあり、ドル円は
108円92銭まで下落。
◆ユーロドルも急伸。1.1091まで上昇し、今回も1.10を割り込んだ
ものの底堅い動きが確認される。
◆株式市場は大幅に続落。新たな貿易戦争と製造業の減速が重なり、ダウは
268ドル売られ、今回の上昇局面で最大の下落。
◆債券相場も下落。長期金利は1.82%近辺まで上昇。
◆金と原油は反発。


◆11月製造業PMI(改定値)    →  52.6
◆11月ISM製造業景況指数     →  48.1


本日の注目イベント
◆豪   豪7-9月期経常収支
◆豪   RBA、キャッシュターゲット
◆日   11月マネタリーベース
◆トルコ トルコ11月消費者物価指数
◆欧   ユーロ圏10月生産者物価指数
◆英   NATO首脳会議(ロンドン、4日まで)
◆米   11月自動車販売台数


やはり米国の製造業はまだ回復基調にはないということでしょうか。
昨日発表された11月のISM製造業景況指数は、「48.1」と、市場予想を下回り、
拡大、縮小の分岐点でもある「50」を割り込んだままでした。これで、4カ月連続で、
「50」を下回ったことになります。特に新規受注指数が「42.7」に低下し、今の景
気拡大が始まって以降最低水準に並ぶ数字です。同指標は先行指数で、今後の
景気を製造業の視点から予想するものですが、米中貿易戦争に対する不透明が依
然として払拭できないという現状を表しているようです。「製造業の回復は予想以上
に時間がかかりそうだ」といった声も聞こえてきました。同指数発表を受けて株価が
大きく下げ、債券も売られる展開でした。
さらに両市場の下落に拍車をかけ、ドル円を109円割れまで押し下げたのが、再び
「タリフマン」こと、トランプ大統領の発言でした。

トランプ氏はブラジルとアルゼンチンの鉄鋼・アルミニウムに対する関税を直ちに復活
させると2日ツイッターで発表しました。その理由としてトランプ氏は、「甚だしい規
模で自国通貨の切り下げを行ってきた。これは米国の農民にとって不利だ。従って、両
国から出荷される全ての鉄鋼とアルミニウムに対する関税を直ちに復活させる」と語っ
ています。突然復活した両国に対する関税引き上げは、2020年に大統領選を控え、
支持層の柱である農家を意識した格好だと、ブルームバーグは報じています。
これに対してブラジルのボルソナロ大統領は、経済閣僚と話してから対応したいと発言
し、「必要とあればトランプ氏に話しをすることは可能だ。私には対話の経路が開かれ
ている」と述べています。

対中国との貿易合意が近いとされる中で、新たにブラジルとアルゼンチンに貿易戦争を
仕掛けたトランプ氏ですが、これは米中貿易戦争ほど世界景気に影響を及ぼすものでは
ないと思われますが、今後の展開には注視しなければなりません。
また米中貿易協議の合意について、トランプ氏の側近であるコンウェイ大統領顧問は2
日、年内の対中貿易合意は可能かとの質問に、「もちろん可能だ。中国次第だ。例えば
12月15日は重要な日であり、中国がそれを分かっていると確信している」と答えて
います。一方でロス商務長官はFOXビジネス・ネットワークに対して、「論理的な期
限は12月15日だ。現在とその日までの間に何も起きなければ、トランプ大統領は関
税を引き上げる考えであることをかなり明確に示している」と語り、中国に対する強硬
な姿勢を維持するとともに、あくまでもボールは中国側にあるとしています。
今回のブラジルとアルゼンチンに対する突然の関税引き上げ宣言も、個人的には、中国
に対するけん制という意味合いも含んでいるような気もします。

上述のように、新たな貿易戦争と製造業の減速を示す指標にドル円は109円を割り込
み、108円92銭まで売られました。
今回のドル円と株式の上昇局面では、昨日の下落幅は両市場ともに最大の下げを見せま
した。ドル円は、それでも長期金利が上昇していることから、ドルのサポート材料には
なりそうで、108円台後半まで売られたものの、チャートではまだ大きな変化はあり
ません。懸念されるのは米株式市場でしょう。
この欄のコメントでも何度か触れましたが、米国株の上昇はややバブル化したと見られ、
大幅下落はいずれあると予想していましたが、問題はここが「下落の始まり」なのかど
うかを見極める必要があるということです。
昨日は恐怖指数の「XIV指数」も18%ほど下げています。
今後の動きを注意深く見ていかなければなりませんが、米国株の本格的な調整が始まる
ようだと、ドル円も徐々に下値を切り下げてくる可能性があります。

本日のドル円は108円60銭~109円30銭程度を予想します。


ドル円109円67銭まで上昇後下落 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は、朝方は買い先行で始まり109円67銭までドル高が
進んだが、その後じり安に。トランプ大統領が「香港人権法」に
署名したことや、株安などを手掛かりに109円38銭まで下落。
◆ユードルも朝方には1.10を割り込み、1.0981まで
ユーロ安が進む。午後には1.10台に戻して越週。
◆短縮取引だった株式は反落。ダウは112ドル売られ、主要指数は
揃って反落。
◆債券相場は小幅に下落。長期金利は1.77%台へとやや上昇。
◆ドルが売られたことで金は反発。原油は主要産油国の減産体制が整わない
との見方に大幅下落。3ドル近い下落を見せ、55ドル台に。


本日の注目イベント

◆豪   豪10月住宅建設許可件数
◆中   11月財新製造業PMI
◆トルコ トルコ7-9月期GDP
◆独   独10月ifo景況感指数
◆欧   ユーロ圏11月製造業PMI(改定値)
◆欧   ラガルド・ECB総裁、欧州議会で証言
◆米   11月製造業PMI(改定値)
◆米   11月ISM製造業景況指数
◆米   トランプ大統領、NATO首脳会議出席のため英国を訪問


先週金曜日の「ブラック・フライデー」では、米国の個人消費の勢いがどの
程度なのか注目されていましたが、インターネットの販売が74億ドル(約
8100億円)と、過去最高を記録したようです。一方で実店舗の売り上げ
は苦戦した模様で、同じバーゲン品がネットで買えることで、夜中から店に
並ぶ必要性が薄れてきたからといった分析もあります。

先週末のNYでは、債券・株式市場が短縮取引でしたが、ドル円は朝方には
買われて、109円67銭まで上昇し、わずかでしたが直近の高値を更新し
ました。その後は、やはりトランプ大統領が署名した「香港人権法」の成立
による米中貿易協議への影響が意識され、ドル円はジリジリと値を下げ、1
09円38銭まで売られて越週しています。香港では再び抗議デモが復活し、
警察が催涙ガスを発射し、デモ隊には負傷者も出たとの報道もあります。

ただ、週明け早朝には再び109円50銭台を回復しており、109円56
銭前後までドルが買われています。昨日の日曜日に発表された中国11月の
製造業PMIが「50.2」と、前月の「49.3」から上昇したことが影
響したようです。中国の同指標が節目の「50」を上回るのは今年の4月以
来7カ月ぶりのこととなり、経済活動が底をうち拡大に転じた可能性も出て
きました。また、同時に発表されたサービス業PMIでも「54.4」と、
前月の「52.8」を上回っており、こちらも3月以来で最も高い水準にな
っています。ブルームバーグは、「11月は外需の伸び回復や、影響の度合
いは小さいが、国内の建設活動の拡大もあって、経済活動の伸びが緩やかに
上向くと予想している」といった、中国国際金融のエコノミストのコメント
を紹介しています。

11月30日に、独メルケル政権と連立を組む社会民主党(SPD)の党首
選が行われ、メルケル政権との連立に否定的な候補者が勝利しました。
この結果、SPDが連立政権に留まるかどうかが不透明となり、SPDが他
の政党と大連立を組む可能性もあり、メルケル政権の基盤が不安定になって
きたようです。連立の枠組が大きく変わるようだと、ドイツのこれからの景
気回復のスピードや、通貨ユーロへの影響も出てきそうです。

ドル円は109円台を固めているように見えますが、今週は好調だった米株
式も調整モードに入る可能性があり、株式の上昇がドル円を支える局面には
なりにくいと思われます。引き続き米中貿易協議の合意がいつなされるのか
が焦点ですが、今週はISM製造業景況指数や雇用統計といった重要な経済
指標も発表されます。こちらの方は大きな混乱にはつながらないと思われ、
ドルがどこまで上値を伸ばせるのかを確認することになりそうです。

本日のドル円は109円20銭~109円90銭程度を予想します。


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通常、あらかじめ約束した損失の額の水準(以下、「ロスカット水準」といいます。)に達した時点から
決済取引の手続きが始まりますので、実際の損失はロスカット水準より大きくなる場合が考えられます。
また、ルール通りにロスカット取引が行われた場合であっても、相場の状況によってはお客様より
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