東証システムダウン、海外市場には影響なし
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
◆ドル円はほぼ変わらず。105円73銭まで買われたが、
105円70-80銭のゾーンを今回も抜切れず。
◆ユーロドルは反発。この日は終始1.17台で推移し、
1.1767前後まで続伸。
◆ポンドが乱高下。EUとの離脱協議を巡って相反する報道を
材料に、1.28台前半から100ポイント以上上昇し、
その後上昇分を吐き出す。
◆株式市場は揃って続伸。東証のシステムトラブルの影響も
懸念されたが、ダウは35ドル高。追加の経済対策合意への
期待から朝方は上昇したが、その後やや失速。
◆債券相場は反発。長期金利は0.67%台と小幅に低下。
◆金は反発。原油価格は1ドル50セント下げる。
産油国の生産量が増加していたことや、米景気の低迷が売り
につながった。
◆9月自動車販売 → 1634万台
◆新規失業保険申請件数 → 83.7万人
◆8月個人所得 → -2.7%
◆8月個人支出 → 1.0%
◆8月PCEコアデフレータ → 1.6%
◆9月ISM製造業景況指数 → 55.4
◆8月建設支出 → 1.4%
本日の注目イベント
◆豪 豪8月小売売上高
◆日 8月失業率
◆欧 ユーロ圏9月消費者物価指数
◆米 9月雇用統計
◆米 8月製造業受注
◆米 9月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
◆米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
◆米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
ペロシ下院議長とムニューシン財務長官は追加の経済対策を巡って昨日も交渉
を続けましたが、妥協点は見いだせていません。
ペロシ議長はホワイトハウスとの間には大きな意見の相違が残っていると述べ
ています。1日の午後にも協議を行う予定ですが、議長は、「合意できる希望
はある。国民が強く必要としているからだ」と述べ、「しかし、そのためには
賃金を出す必要があるということを認識してもらわなくてはならない」と語っ
ています。(ブルームバーグ)下院は2.2兆ドル(約233兆円)規模の民
主党の景気対策案を1日午後7時(日本時間2日午前8時)に採決する構えの
ようです。
ドル円は底堅い動きを見せてはいるものの、105円70-80銭のゾーンが
やや「壁」になりつつあります。ただ昨日のユーロドルでは「ユーロ高ドル安」
が進んだにも拘わらず、ドル円はしっかりでした。ここ数日は、東京時間には
売られる傾向があるようですが、海外では底堅く推移する展開が続いています。
ただ基本的には明確なトレンドはなく、ドルに対するセンチメントも「日替わ
り」といったところです。本日は9月の雇用統計が発表されます。
今週水曜日に発表されたADP雇用者数が予想を大きく上回る結果だったこと
もあり、上振れ期待もありますが、非農業部門雇用者数は「87.5万人の増
加」と、8月の「137.1万人」からは大きく減少すると見られています。
ボーイングなど航空機メーカーや、航空会社がコロナの影響を受けていること
が影響していると見られます。失業率の方は「8.2%」と、こちらは先月よ
りもさらに改善していると予想されていますが、先月のそれが「8.4%」と、
大きく改善していたこともあり、その反動から悪化すると見る向きもあるよう
です。ただご存知のように、このところの雇用統計発表で相場が大きく動くケ
ースはほとんどありません。今夜の雇用統計でも相場のトレンドが形成される
可能性は低いと言わざるを得ません。
それでも米大統領選まで残り1カ月です。
動かないドル円ですが、「これから大きく動く可能性がある」ことを示唆する
データが出ていることを、ブルームバーグが指摘しています。
筆者はオプショントレーダーの経験はないので、日ごろあまりチェックするこ
とはありませんが、ドル円の2カ月物と1カ月物のインプライド・ボラティリ
ティ(IV、予想変動率)のスプレッドが急速に拡大していることを報じてい
ます。現在そのスプレッドは225bpと、ブルームバーグデータでさかのぼれ
る1996年以降で最大付近だそうです。
米大統領選まで1カ月。選挙後の1カ月で相場が大きく動く可能性があること
を暗示しているとも言えます。
2016年の米大統領選の際、11月3日に結果が判明した直後には99円前
後までドルが売られた後、急速に値を戻し、11月単月の値幅だけで15円以
上もあったことが思い出されます。ドル円は翌月にはさらに上昇し、118円
台半ばを超えています。トランプ期待が一気に盛り上がった「宴」でした。
来週7日(水)には副大統領候補によるテレビ討論会があります。
本日のドル円は雇用統計もあることから、105円~106円程度と予想しま
す。
- [2020/10/02 09:15]
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