NY株4日続伸
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
◆米債券市場が休場だったこともありドル円は小動きの中
じり安の展開に。105円23銭前後までドル安が進む。
◆ユーロドルでは1.18を挟みながらも、小幅なドル高ユーロ安
が進行。
◆株式市場は揃って4日続伸。アップルやアマゾンが上昇を
けん引する形で、ナスダックは2.5%を超える上昇に。
◆金は続伸。原油は続落し40ドル台を割り込む。
本日の注目イベント
◆中 中国 9月貿易統計
◆独 独9月消費者物価指数(改定値)
◆独 独10月ZEW景況感指数
◆英 英9月失業率
◆米 9月消費者物価指数
◆米 IMF世界経済見通し
◆米 バーキン・リッチモンド連銀総裁、オンライン討論に参加
◆米 デイリー・サンフランシスコ連銀総裁講演
◆米 企業決算 → シティーグループ、JPモルガン、J&J、ブラックロック
ドル円は105円台半ばを頭に、薄商いの中じりじりと値を下げ105円23銭
近辺まで下落し、10日ぶりのドル安水準を付けています。
昨日は米債券市場が休場で、金利の動きはなく、NY株式市場ではハイテク株を
中心に続伸し、株高でリスク選好が高まったにも拘わらずドルが売られました。
ただ、その他の主要通貨の動きを見ると、ユーロや豪ドルでは若干ドル高が進み、
ポンドではドル安が進むなど、まちまちの展開でした。
ペロシ下院議長とムニューシン財務長官は今週も協議を続け、2兆2000億ド
ル(約232兆円)規模の民主党案と、1兆8000億ドル規模のホワイトハウ
ス案の隔たりを埋める話し合いを行うようです。
トランプ大統領もツイートで共和党に対して、米連邦最高裁判所判事候補エイミ
ー・バレット氏の承認公聴会を早めに切り上げ、景気支援に集中するよう促しま
した。ただブルームバーグは、共和党議員の多くがホワイトハウス案を拒否して
いる上に、下院議員は12日週内の採決は見込まれていないと通知されたことか
ら、「この協議が合意に至った場合でも、11月3日の大統領選前に経済対策法
案がまとめられ、議会を通過する可能性はほぼなくなった」と報じています。
トランプ大統領は、15日の第2回討論会が中止になったこともあり、12日夜
にはフロリダ州オーランドでの集会を皮切りに、13日にはペンシルベニア州、
14日はアイオワ州へ飛び、演説を行う予定です。
バイデン氏リードが伝えられる中、「コロナを克服した大統領」を前面に出し、
最後の逆転勝利に向かって突き進むようです。
NY株市場は4日続伸しました。
特にナスダック指数は2.5%を超える上昇で、9月2日に記録した1万205
6ポイントに手が届く水準まで回復しています。
昨日はアップルやアマゾンなどのハイテク株が上昇をけん引するなど、9月に最
高値を付けた時の状況に似てきました。
米国では一旦収束したかに見えた新型コロナウイルスの感染が再び拡大傾向を見
せており、12日に示された医学誌「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メデ
ィカル・アソシエーション」によると、新型コロナウイルス感染で亡くなる人の
割合は、先進国では米国が最も高いとの調査結果を公表しています。米国での死
亡率は当初、英国やスペイン、オランダなどより低かったが、夏場に入ってから
の公衆衛生対策の不備が響いたとの報告を示しています。
また同雑誌の中で、サマーズ元財務長官は「新型コロナウイルスが米国に与える
経済的打撃について、失われた命や健康への直接的影響を考慮すれば被害額は1
6兆ドル(約1700兆円)に達するとし、金融危機後の大不況時の4倍のコス
トとなる」と述べています。(ブルームバーグ)再び上昇傾向を見せている足元
の株価とは相容れないような気がしますが、ゼロ金利政策と大規模な資金供給が
支える構図と言えるのでしょう。
今朝の経済紙では、バイデン氏が勝利しても「円安」の可能性があることを紹介
しています。確かに、バイデン氏が勝てば民主党が提案している大規模な経済対
策が実行される可能性が高まり、株価が上昇し、金利が上昇することで「ドル高
円安」という図式も想定されます。
一方トランプ氏が勝ったら、これまでの株価重視の流れから、こちらも株価の上
昇につながり易いと考えることができます。
ただ異なるのは、中国への制裁がさらに強められることになり、米中関係のさら
なる悪化からリスクオフの円買いが進むと見ることも出来そうです。
さらにトランプ氏は、FRBに対して常に利下げ圧力をかけてきました。
今後は「マイナス金利導入」へも圧力をかけることも考えられます。
「バイデン氏が勝利しても円安」ではなく、「バイデン氏が勝利しなければ円安
は進まない」と言ったら言い過ぎでしょうか。
本日のドル円は105円~105円70銭程度を予想します。
- [2020/10/13 09:36]
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