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ドル円1カ月ぶりに104円台半ばに 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は約1カ月ぶりに104円台に突入。104円35銭まで
売られた。長期金利が上昇したものの、ポンドやユーロでドルが
売られたことで大幅な円高が進行。
◆英国とEUの通商交渉を巡る協議が再開するとの期待から
ユーロドルは続伸し、1.1880まで上昇。
◆株式市場は反落。追加の経済対策を巡る動きに翻弄された
格好となり、朝方に大きく買われたダウは97ドル安で引ける。
◆債券相場は続落。長期金利は6月10日以来となる0.82%台に
◆金は3日続伸。原油は大きく売られ40ドルを試す展開に。

本日の注目イベント

◆独   独11月GFK消費者信頼感
◆トルコ  トルコ中銀、政策金利発表
◆英   ベイリー・BOE総裁講演
◆欧   ユーロ圏10月消費者信頼感指数(速報値)
◆米   新規失業保険申請件数
◆米   9月景気先行指標総合指数
◆米   9月中古住宅販売件数
◆米  米大統領候補、最後の討論会(テネシー州、ナッシュビル)
◆米   カプラン・ダラス連銀総裁、討論会に参加
◆米   バーキン・リッチモンド連銀総裁、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、討論会に参加
◆米  企業決算 → AT&T、コカ・コーラ、インテル

「米大統領選を巡る混乱の兆しか?」
そんな連想が働きそうな昨日のドル円の動きでした。膠着感の強まっていたドル円で
したが、昨日は夕方5時過ぎには105円を割り込み、そのまま反発することもなく、
NYでは一段とドル安が進み、104円35銭まで売られました。
昨日の東京時間からは1円以上もドル安が進んだことになりましたが、手掛かりは米
大統領選ではなかったようです。

今週に入ってはこの2つしか材料が無かったわけですが、昨日の話題もやはり、「米
追加の経済対策」と「BREXIT」でした。
EUと英国の通商交渉は、お互いが「目に見える変化」を見せないことから混迷を続
け、「合意なき離脱」の可能性も浮上していた中、英国の交渉責任者であるフロスト
氏はツイッターで、22日午後にロンドンで交渉を再開し、連日協議をしていくこと
を明らかにしました。フロスト氏は「交渉の根拠があらためて確立されたとの見解で、
EUおよびバルニエ主席交渉官と合意した」と述べました。この報道を受けて、ユー
ロドルとポンドドルが上昇し、ドル円でも「ドル売り円買い」が優勢となりました。
ユーロドルは1.18台後半まで買われ、9月16日以来となるユーロ高を記録して
います。

もう一つの材料である「米追加経済対策」では合意を巡るポジティブな情報とネガテ
ィブな情報が錯綜し、NY株式市場は二転三転したようです。
ペロシ下院議長とムニューシン財務長官の電話協議を終えて、下院議長報道官は「今
日の話合いによって、法案策定が可能な状態にさらに近づいた」と述べ、「法案の文
言をやりとりする中で、幾つかの優先事項に関する妥協の準備がさらに整った」とツ
イートしています。これに先立ち、メドウズ大統領首席補佐官は「向こう48時間以
内の合意を目指している」と述べ、ペロシ議長も、「合意が近い」と述べた一方、経
済対策の規模の案に抵抗しているマコネル院内総務については「選挙後に行うならか
まわないと考えるかもしれない」と語るなど、依然として合意するかどうかは不透明
です。(ブルームバーグ)

ブレイナードFRB理事も昨日の講演で、新型コロナウイルスを巡る今後の状況その
ものを除けば、追加経済対策の合意不成立が見通しへの最大のリスクだと指摘してい
ます。ブレイナード理事は21日のオンライン講演で、「私自身の見通しへの最も顕
著な下振れリスクは財政面で追加支援が実現しないことだ」語っています。
因みに同理事は、バイデン氏が大統領選で勝利し政権を担うことになった場合には、
財務長官に指名されるとの見方も出ています。

本日は最後の米大統領候補による討論会があります。
債券市場ではこのところ軟調な展開が続いており、昨日は長期金利が約4カ月ぶりの
高水準を記録しました。
トランプ、バイデン、どちらが勝っても景気刺激策の規模は大きく、債券への売り圧
力が継続されるといった見立てがあるようです。
FRBの高官もこぞって財政支援の必要性を訴えており、新型コロナの感染は大都市
NYでも再び拡大傾向にあります。
昨日はNY州で1日当たりの新規感染者数が5月以降で初めて2000人を超えてい
ます。国債の大量発行により、米長期金利が今後も緩やかに上昇すると考えれば、ド
ル円も大きく売られる可能性は低いと予想されますが、足元では金利との相関が薄れ
ているのも事実です。大統領選による影響も含めて、まだまだ不透明な展開が続きそ
うです。

本日のドル円は104円20銭~105円程度を予想します。


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