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FOMCを控えドル円の戻りは緩慢 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

◆ドル円は小動き。経済指標の発表もなく、明日のFOMCを
控えドル円は終始136円台で推移。米長期金利の上昇に
136円78銭まで上昇。
◆ユーロドルは反発。ECBの利上げスタンスが今後も
続くとの見方から1.0255近辺までユーロ高に。
◆株式市場ではダウとS&P500は反発したものの
ナスダックは続落。
◆債券は反落。長期金利は2.96%台まで上昇。
◆金は反落し、原油は反発。

本日の注目イベント

◆日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(6月16、17日分)
◆米   5月ケース・シラ-住宅価格指数
◆米   5月FHFA住宅価格指数
◆米   7月コンファレンスボード消費者信頼感指数
◆米   7月リッチモンド連銀製造業景況指数
◆米   6月新築住宅販売件数
◆米   IMF、最新の世界経済見通し(WEO)
◆米  企業決算 → GM、UPS、GE,アルファベット、コカ・コーラ、マクドナルド、3M、マイクロソフト、VISA


先週末のNYでの円急騰を受け、昨日の東京市場でも朝方に135円台後半
を付ける場面のあったドル円でしたが、昨日のNYでは長期金利の上昇もあ
り、終始136円台で推移し、136円台後半までドルが買い戻される場面
もありました。
明日(日本時間28日の朝方3時)のFOMCで政策金利が発表されること
もあり、その結果を見極めたいとの雰囲気が支配的となり、値動きの少ない
NY時間でした。一方、ユーロドルは買い戻され、1.0255までユーロ
高に振れましたが、この水準は今回の戻りでも何度か記録している水準で、
この先もう一段上昇できるかどうかがポイントの一つです。

ECBの政策メンバーの一人でもある、ラトビア中銀のカザークス総裁はフ
ランクフルトのインタビューで、ECBの大幅利上げはまだ終わっていない
可能性がある、と述べています。カザークス氏は「先週の大幅利上げが唯一
の前倒しだとは言えない。9月の利上げもかなり大きくする必要があると言
える」と述べています。
FRBが6月に行ったように、ECBの次回の利上げ幅が0.75ポイント
とさらに大きくなる可能性があるかとの問に対して同氏は、「不確実性とイ
ンフレのダイナミクス、持続性のリスクを踏まえ、もちろんわれわれは議論
にオープンであるべきだと思う」と答えていますが、ただ、単純に米当局に
追随すべきではないとも語っています。(ブルームバーグ)
ECBは今月の理事会では、予想を超える0.5ポイントの利上げを決めて
います。

米国のペロシ下院議長の台湾訪問が取り沙汰されていますが、英フィナンシ
ャル・タイムズ(FT)は「ペロシ氏の台湾訪問について、中国外務省は1
9日、米中関係に重大な影響を及ぼすとして、『断固とした強力な措置を講
じる』と公式に発表していたが、非公式の警告は従来のものよりもかなり強
い内容だった」と報じ、これには軍事的な対応も含まれる可能性を示唆する
内容だったと伝えています。
ペロシ氏は8月に代表団を率いて台湾を訪れる計画で、米下院議長による台
湾訪問は1997年以来のことになるそうです。
ロシアによるウクライナ侵攻以来、台湾でも同じようなことが起こるのでは
といった懸念が急速に高まっています。米国は軍事的にも経済的にも台湾へ
急接近しており、日本を含むアジア全体で緊張がやや高まっています。
台湾国内でも有事に備えた大規模な訓練が行われており、昨日のNHKの報
道では、台北市内で空襲警報が鳴り響き、人々が真剣に防空壕へ避難する光
景が映し出され、台北市民からもウクライナ情勢を想定した発言がかなり聞
かれました。

昨日もこの欄で述べましたが、ドル円の上昇傾向は変わっていないと考えま
す。米国のインフレにピークアウトの兆候が出るか、あるいは米景気が完全
にリセッション入りしたことが確認できるか、そして日米金利差の一方の主
因である日銀の金融政策に変更または修正があるかどうか。ざっくり言えば
この3つのどれか一つが認識されるようであればドル円は大きく下げる可能
性があるとみていますが、現状ではいずれも未確認です。
7月14日にドル円は139円39銭まで上昇し、先週末には135円58
銭まで下落しました。この間の値幅は3円81銭となり、フィボナッチ・リ
トリースメントに基づいて計算すると、38.2%戻しが137円03銭、
半値戻しは137円49銭となります。
「半値戻しは全値戻し」という言葉もあり、ひとまず137円台半ばが戻
りのメドと考えます。

本日のドル円は135円70銭~137円20銭程度と予想しますが、FO
MC前ということもあり、動きは少ないと思われます。


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